説明

充填装置および充填装置を有する充填包装機

【課題】 挟持または把持しにくい充填物を袋に充填する充填装置を提供する。
【解決手段】 本発明は袋に充填物を充填する充填装置210であって、充填物20が載置されるパレットPと、パレットを搬送するパレット搬送手段214,216,218と、回転体220と、回転体の周囲部に設けられてパレットを把持して直立させる複数のパレット把持手段240と、回転体の周囲部に設けられてパレット把持手段がパレットを直立させることによりパレット上から落下する充填物を回収して投下する複数の投下手段と、パレット把持手段から空のパレットを回収するパレット回収手段310を有する。回転体の回転中、パレット把持手段は、位置(i)でパレット搬送手段に搬送されているパレットを把持し、投下手段は、位置(ii)でシュート46に向かって充填物を投下し、パレット回収手段は、位置(iii)でパレット把持手段から空のパレットを回収する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、袋に充填物を充填する充填装置を有し、充填装置によって充填物が充填された袋の開口をシールすることにより充填物を包装する充填包装機に関する。
【背景技術】
【0002】
充填包装機として、長尺状のフィルムから袋を形成し、該袋に充填物を充填し、充填後に該袋の開口をシールすることにより、充填物を包装するものがある。具体的に言えば、長尺状のフィルムを搬送しつつ幅方向に関して2つ折りし(折り線が下にくるようにV字状に折り)、2つ折りされたフィルムを搬送しつつ搬送方向に所定の間隔をあけて幅方向にシールして袋部を順次形成し、搬送しつつ該袋部に充填物を充填し、充填物が充填された袋部を搬送しつつその開口をシールし、開口がシールされた袋部間を切断することにより、充填物が包装された包装品が作製される。充填は、充填物を上方に開口した袋部に重落下(投下)させることにより行われる。充填物としては、固形物、液体、粉体、またはこれらの混合物などがある。例えば、粉体を包装する充填包装機として、例えば、特許文献1のものがある。
【特許文献1】特開2004−35033公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、このような充填包装機において、固形物でありながら袋に充填することが困難な充填物がある。例えば、即席麺の具材袋に充填される乾燥したチャーシューなどがある。具材袋に充填される乾燥したチャーシューは、乾燥によって波打ったシート状、すなわち平らなシート状でなく、そのために、シートの搬送に使用されるローラ対で挟持しつつ搬送して充填するまたはクランパーなどにより把持して充填することが困難である。また、挟持するまたは把持すると潰れる(砕ける可能性がある)挟持または把持し難いものである。したがって、従来において、チャーシューは、作業者に直立状態で把持され、袋部の開口上でリリースされて落下することにより袋部に充填されていた。
【0004】
そこで、本発明は、把持または挟持し難い充填物であっても、手作業でなく自動的に袋に充填できる充填装置と、該充填装置を有する充填包装機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成する本発明に係る充填装置は、
袋に充填物を充填する充填装置であって、
充填物が載置されるパレットと、
充填物が載置されたパレットを搬送するパレット搬送手段と、
垂直方向に伸びる回転中心線を有する回転体と、
回転体の周囲部に設けられ、パレット搬送手段に搬送されているパレットを把持して直立させる複数のパレット把持手段と、
回転体の周囲部に設けられ、パレット把持手段がパレットを直立させることによりパレット上から落下する充填物を回収し、回収した充填物を投下する複数の投下手段と、
パレット把持手段が把持する空のパレットを回収するパレット回収手段を有し、
パレット把持手段は、回転体が回転することによって第1の位置に配置されたときにパレット搬送手段に搬送されているパレットを把持し、
投下手段は、回転体が回転することによって第2の位置に配置されたときに袋の開口に向かって充填物を投下し、
パレット回収手段は、回転体が回転することによって第3の位置に配置されたパレット把持手段から空のパレットを回収することを特徴とする。
【0006】
また、本発明にかかる充填包装機は、
上述の充填装置を有し、充填物を包装する充填包装機であって、
上述の充填装置と、
開口が上方に向いた状態で袋を所定の位置に搬送する袋搬送手段と、
充填装置によって充填物が充填された袋の開口をシールする開口シール手段を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、パレットを介することにより、充填物に挟持力や把持力などの力を作用させることなく袋に該充填物を充填することが可能になる。従って、充填物が挟持または把持し難い潰れやすいものであっても袋に充填することが可能になる
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
本発明の一実施形態に係る充填包装機は、図1において符号10で示す包装装置と、図2において符号210で示す充填装置から構成される。まず、包装装置10について説明し、続いて充填装置210について説明する。
【0009】
包装装置10をよりよく理解するために、まず、包装装置10が行う充填物の包装処理(包装の工程)、すなわち包装装置10の動作について説明する。
【0010】
包装装置10は、長尺の包装フィルムを搬送しつつ該包装フィルムによって充填物を包装するように構成されている。図3に示すように、包装装置10は、包装フィルムの搬送経路上のI〜Vの5つの領域において、包装フィルムに対して充填物の包装に必要な処理を行う。
【0011】
包装装置10は、領域Iに搬送された包装フィルムFを幅方向12に関して2つ折りする(折り線が下にくるように折る。)。これにより、後述する袋部の底部が形成される。
【0012】
次に、包装装置10は、領域II内において、2つ折りされた包装フィルムFに搬送方向14に所定の間隔をあけて幅方向(幅方向12とは異なる方向で、2つ折りされた状態の包装フィルムFの幅方向)16に伸びる区画シール部18を形成する。区画シール部18が形成されることにより、複数の区画シール部18の間に充填物20を充填するための開口22を有する複数の袋部24が形成される。
【0013】
区画シール部18の形成中(領域II内の領域(地点)IIIにおいて)、後述で詳細に説明する充填装置210により袋部24に充填物20が充填される。
【0014】
続いて、領域IVにおいて、包装装置10は、袋部24の開口22をシールして(開口シール部26を形成して)該袋部24を閉じる。
【0015】
最後に、領域(地点)Vにおいて、包装装置10は、区画シール部18を搬送方向14に分断するように切断する(切断方向は点線で示す。)、または区画シール部18を後に分断できるようにミシン目を形成する。これにより、包装フィルムFによって充填物20が包装されてなる最終形態の包装品28(区画シール部18にミシン目が形成される場合、複数の製品28が連結したもの)が作製される。
【0016】
上述のように充填物20を包装する包装装置10の構成を説明する。図1に示すように、包装装置10は、概略、長尺の包装フィルムFを巻回して収容する複数のフィルムロール40a、40bと、長尺のフィルムFを案内しつつ幅方向に関して2つ折りするフィルムガイド42と、2つ折りされた包装フィルムFに袋部24を形成するために区画シール部18を形成する複数の区画シール装置44と、形成された袋部24に充填装置210の後述する充填ユニットからの充填物20を案内する複数のシュート46と、充填物20が充填された袋部24の開口22をシールする開口シール装置48とを有する。また、図には示していないが、区画シール部18を搬送方向14に分断するように切断するカッター、または区画シール部18を後に分断できるようにミシン目を形成する装置を有する。
【0017】
包装フィルムFを券回して収容する複数のフィルムロール40a、40bは、交換のために包装装置10に対して着脱可能に構成されている。包装装置10は、フィルムロール40a、40bのいずれか一方に巻回されている包装フィルムFをフィルムガイド42に向かって搬送し、この一方のフィルムロールの包装フィルムFが無くなったときに他方のフィルムロールの包装フィルムFを続けて搬送するように構成されている。
【0018】
フィルムガイド42は、搬送されている包装フィルムFを区画シール装置44に向かって案内しつつ幅方向12に関して2つ折りし、袋部24の底部を形成するように構成されている。
【0019】
複数の区画シール装置44と複数のシュート46は、ロータリーユニット50に支持されている。図4、5に区画シール装置44とシュート46を支持するロータリーユニット50を示す。図4はロータリーユニット50の構造を示す断面図であり、図5はロータリーユニット50を後述するロータリードラム(回転体)52と該ロータリードラム52を回転可能に支持する基台54に分けて示す図である。また、図6に、複数の区画シール装置44と複数のシュート46の位置関係を示す、ロータリーユニット50を上方から見た図を示す。
【0020】
ロータリードラム52は、図4、5に示すように、軸受け56を介して基台54に支持され、回転中心線58を中心として回転するように構成されている。ロータリードラム52は、該ロータリードラム52の一部として下部に設けられて外周面にギヤ歯60が形成されたギヤ部材62を有し、ギヤ部材62はモータなどの回転駆動源(図示せず)と駆動連結された駆動ギヤ64と噛合している(図4参照。)。ロータリードラム52は、ギヤ部材62を介して駆動ギヤ64により回転駆動される。
【0021】
複数の区画シール装置44は、図6に示すように、ロータリードラム52の一部を構成する円盤形状の部材66上に周方向に関して等間隔に設けられている。本実施形態では、12基の区画シール装置44がロータリードラム52に設けられている。
【0022】
区画シール装置44は、2つ折りされた包装フィルムFを挟持し、その挟持部を加熱して熱融着させることにより区画シール部18を形成するように構成されている。区画シール装置44は、ロータリードラム52に対して固定された固定シールバー68と、ロータリードラム52に対して可動に設けられて固定シールバー68と協働して2つ折りされた包装フィルムFを挟持する可動シールバー70から構成される。
【0023】
固定シールバー68内には、図4に示すように包装フィルムFを加熱するためのヒーター72が内蔵されている。
【0024】
可動シールバー70は、回転中心線58方向と垂直な軸方向の支持ピン74を中心にして回転可能にロータリードラム52に設けられている。これにより、可動シールバー70は、固定シールバー68と協働して2つ折りされた包装フィルムFを挟持する、または固定シールバー68から離れて包装フィルムFをリリースする。
【0025】
また、可動シールバー70にはカムフォロア76が設けられている。カムフォロア76は、包装装置10の本体に設けられて回転中心線58を中心として周方向に形成されたカム溝78を有するカム部材80に従動される、すなわち、ロータリードラム52が回転駆動されるとカム部材80のカム溝78に従って回転しつつ移動するように構成されている。ロータリードラム52が回転駆動されてカムフォロア76がカム溝78に従動することにより、可動シールバー70は、固定シールバー68と協働して包装フィルムFを挟持するまたは固定シールバー68から離れて包装フィルムFをリリースする。言い換えると、包装フィルムFを挟持するまたはリリースするタイミングは、カム溝78の形状によって決定されている。カム溝78は、図6に示すように、ロータリードラム52が回転駆動されて周方向に移動される複数の区画シール装置44が、範囲82(基台54を基準とする範囲で、図3の領域IIに対応する。)内に位置するときは2つ折りされた包装フィルムFを挟持し続けるように、一方、範囲82外に位置するときは可動シールバー70が固定シールバー68から離れるような形状に構成されている。
【0026】
なお、区画シール装置44は、範囲82内において区画シール部18が完全に形成されるまで(熱融着が完了するまで)2つ折りされた包装フィルムFを挟持するものであるが、別の観点から言えば、回転駆動されるロータリードラム52と協働して包装フィルムFを挟持しつつ搬送する手段としても機能している。
【0027】
シュート46は、充填装置210の後述する充填ユニットからの充填物20を袋部24に案内するものである。図7はシュート46の形状を示しており、図7(a)は上方から見たシュート46の形状を示し、図7(b)は図7(a)に示すA方向から見た断面図を示し、図7(c)は図7(a)に示すB方向から見た断面図であって包装フィルムFの袋部24に挿入された状態を示している。また、図7(d)は、図7(c)においてC方向から見たシュート46と包装フィルムFの断面図を示している。
【0028】
シュート46は、概略、袋部24を開いた状態で維持する(開口22を形成する)ために袋部24に挿入される開口維持部(以下、「挿入部」と称する)84と、充填装置210からの充填物20を受け取る入口86と、受け取った充填物20を袋部24に出すための出口88と、入口86から出口88まで充填物20を案内するガイド部90から構成される。
【0029】
シュート46の挿入部84は、袋部24の幅方向(包装フィルムFの搬送方向14)に直交する方向に間隔をあけて対向する2つの略平板状部材92から構成されており、2つの部材92が袋部24に挿入されることにより、袋部24の開口22が閉じることなく、開いた状態で維持される。2つの部材92は、平板形状にかぎらず、袋部24の開口22を開いた状態で維持できるような間隔をあけて対向するものであればよく、例えば円柱状の部材であってもよい。
【0030】
挿入部84が間隔をあけて対向する2つの略平板状部材92から構成される理由は、図7(d)に示すように、袋部24の幅(搬送方向14の長さ)より若干小さい幅の充填物20の充填を可能とするためである。
【0031】
図4〜6に戻り、各シュート46は、シュート駆動シャフト94の一端に設けられたアーム96によって支持されている。複数のシュート駆動シャフト94は、ロータリードラム52の一部を構成する円筒形状の部材98にブシュ100を介して軸方向に移動可能に且つ回転可能に支持された状態で周方向に関して等間隔に配置されている。シュート46は、シュート駆動シャフト94が軸方向に移動することにより昇降するとともに、シュート駆動シャフト94が回転することにより該シャフト94を中心として旋回する。
【0032】
シュート昇降シャフト94は、シュート46を昇降するための該シャフト94の軸方向と直交する回転中心線を有するカムフォロア102を有する。カムフォロア102は、シャフト94を中心として回転可能に且つシャフト94の軸方向の移動が規制された状態で該シャフト94に取り付けられたブラケット104に支持されている。また、カムフォロア102は、ロータリードラム52が回転駆動されると、基台54の一部を構成する円筒形状のカム部材106の外周面に形成されたカム溝108に従動するように構成されている。カムフォロア102がカム溝108に従動することにより、シュート昇降シャフト94が軸方向に移動し、その結果、シュート46が昇降する。なお、カムフォロア102は、カムフォロア102の回転中心線が中心線58に向くように、回り止め機構110によってシャフト94を中心とする回転が規制されている。
【0033】
また、シュート昇降シャフト94の他端にはクランク112が設けられている。クランク112には、シャフト94の軸方向と平行な回転中心線を有するカムフォロア114が設けられている。カムフォロア114は、ロータリードラム52が回転駆動されると、基台54の一部を構成する円筒形状のカム部材116の上面に形成されたカム溝118に従動するように構成されている。カムフォロア114がカム溝118に従動することにより、シュート昇降シャフト94が回転し、その結果、シュート46がシャフト94を中心として旋回する。
【0034】
2つのカムフォロア102と114が対応するカム溝108と118に従動することによりシュート昇降シャフト94を介してシュート46が昇降するまたは旋回する(カム溝108と118の形状によって決定される)タイミングについて説明する。図6を用いて説明すると、包装装置10は、範囲82を通過したシール装置44からリリースされた包装フィルムFをロータリーユニット50から離れるように搬送するように構成されている。このとき、包装フィルムFの袋部24に挿入されているシュート46の挿入部84を袋部24から抜くためにシュート昇降シャフト94を介して該シュート46が上昇される。図では、符号46’で示すシュートが該当する。
【0035】
また、シュート46は、範囲82に入る前のフィルムガイド42によって2つ折り途中の包装フィルムFに挿入されるように(言い換えると、包装フィルムFがシュート46の挿入部84を挟んで2つ折りされるように)、回転中心線58から離れるようにシュート昇降シャフト94を中心として旋回するとともに降下される。図では、符号46’’で示すシュートが該当する。
【0036】
図1に戻って、開口シール装置48は、ロータリーユニット50から搬送される袋部24に充填物20が充填された包装フィルムFの開口22をシールする(開口シール部26を形成する)するもので、2つ折りされた包装フィルムFの上方(開口22側)を挟持するローラ対で構成される。包装フィルムFに接触する開口シール装置48のローラは、包装フィルムFの開口22を熱融着によりシールするために加熱されている。
【0037】
次に、充填装置210を図2と図8を用いて説明する。図2は、充填装置210の正面図であり、図8は、充填装置210を上方から見た図である。
【0038】
充填装置210は、上述の包装装置10が作製した包装フィルムFの袋部24に充填物20を充填するものであって、その充填物20をパレットP上に載置して扱うことに特徴がある。ここで言うパレットは、充填物が載置可能な物体をいい、形状は問わず、例えば板であってもよい。
【0039】
充填装置210は、概略、後述するようにパレットPを介して包装装置10が作製した袋部24に充填物20の充填を行う複数の充填ユニット212と、充填ユニット212に充填物20が載置されたパレットPを供給するために該パレットPを搬送するとともに充填ユニット212から回収した空のパレットPを搬送する複数の搬送ユニット214(214’)、216、218と、複数の充填ユニット212を周囲部に保持するロータリーユニット220とから構成される。
【0040】
充填ユニット212の構成を図9に示し、充填ユニット212を保持するロータリーユニット220の構成を図10に示す。ロータリーユニット220は、包装装置10のロータリーユニット50と同様に、ロータリードラム(回転体)222と軸受け224を介して該ロータリードラム222を回転可能に支持する基台226から構成される。なお、ここでは、図5のようにロータリードラムと基台に分けて図示することは省略する。
【0041】
ロータリードラム222は、内周面にギヤ歯228が形成されたギヤ部材230を上端に有する。ギヤ部材230は、ギヤ232を介して駆動シャフト234に駆動連結している、これにより、ロータリードラム222は、回転中心線236を中心として回転駆動される。
【0042】
図8と図10に示すように、複数の充填ユニット212は、ロータリードラム222の一部を構成する円盤形状の部材238上に周方向に関して等間隔に設けられている。なお、図8において、充填ユニット212は、後述するアームだけが示されている。
【0043】
図9に示すように、充填ユニット212は、概略、パレットPを把持して直立させるアーム240と、アーム240がパレットPを直立させることにより落下するパレットP上の充填物20を回収して袋部24の開口22(包装装置10のシュート46の入口84)に投下する投下ユニット242から構成される。
【0044】
アーム240は、ロータリードラム222の回転中心線236に垂直な回転中心線244を有するアーム支持シャフト246によって支持されている。アーム支持シャフト246が回転することによりアーム240が回転し、アーム240に把持されているパレットPが直立する。直立したパレットPは図9において二点鎖線で示されている。
【0045】
アーム支持シャフト246には、図10に示すように、該シャフト246が挿通した状態のピニオンギヤ248が設けられている。アーム支持シャフト246のピニオンギヤ248には、ロータリードラムの回転中心線236方向と同一な軸方向のアーム駆動シャフト250の一端に形成されたラック(歯板)252が噛合している。
【0046】
アーム駆動シャフト250は、ブシュ254を介して軸方向に移動可能にロータリードラム222の一部を構成する円筒形状の部材256に支持されている。また、アーム駆動シャフト250の他端には、該シャフト250の軸方向に直交する回転中心線を有するカムフォロア258が設けられている。カムフォロア258は、ロータリードラム222が回転駆動されると、基台226の一部を構成する円筒形状のカム部材260の外周面に形成されたカム溝262に従動するように構成されている。
【0047】
カムフォロア258がカム溝262に従動することによりアーム240がアーム支持シャフト246を中心として回転する(カム溝262の形状によって決定される)タイミングを、図8と図11を用いて説明する。図11は、シャフト246を中心とする回転角が異なるアーム240の姿勢を示す図である。
【0048】
図11に示すように、アーム240の姿勢は、概略、水平姿勢Xと、直立姿勢Zと、姿勢X、Zの中間的な姿勢Yに分けられる。水平姿勢XはパレットPを水平状態で把持する姿勢であり、直立姿勢ZはパレットPを直立状態で把持する姿勢である。アーム240が姿勢X、Y、Zで維持されるタイミングは、ロータリードラム222が回転駆動されることにより周方向に移動されるアーム240(充填ユニット212)の周方向に関する位置によって決定される。図8に示すように、アーム240が範囲xに位置するときの該アーム240の姿勢は水平姿勢Xであり、範囲yに位置するときは姿勢Yであり、範囲zに位置するときは直立姿勢Zであるようにカム溝262の形状が構成されている。アーム240がこのようなタイミングで異なる姿勢をとる理由については後述する。なお、例えば範囲xと範囲yの間の範囲におけるアーム240の姿勢は、姿勢Xから姿勢Yに移行する間の中間的な姿勢である。
【0049】
また、アーム240はパレットPを磁力によって把持するように構成されている。具体的に言うと、アーム240は図10に示すようにパレットPとの接触面に磁石264を有し、一方、パレットPは図12に示すようにアーム240と接触する面266に磁石264と引き合う常磁性体(例えば、鉄部材)268が埋め込まれている。
【0050】
投下ユニット242は、図9、10に示すようにアーム240がパレットPを直立させたときにパレットP上から落下する充填物20を回収する(収容する)ポケット(空間)270を有する。また、投下ユニット242は、アーム240によって直立されたパレットPから落下する充填物20をポケット270に案内するためのガイド板272を有する。さらに、投下ユニット242のポケット270は、該ポケット270内に収容された充填物20を投下するために、該ポケット270の底部が開閉可能なシャッター274で構成されている。
【0051】
シャッター274は、図10に示すようにシャッター開閉シャフト276の一端に設けられ、該シャフト276によって開閉されるように構成されている。シャッター開閉シャフト276は、ブシュ278を介して軸方向に移動可能にロータリードラム222に支持されている。また、シャッター開閉シャフト276の他端には、該シャフト276の軸方向に対して垂直方向の回転中心線を有するカムフォロア280が設けられている。カムフォロア280は、ロータリードラム222が回転駆動されると、基台226の一部を構成する円盤形状のカム部材282の上面に形成されたカム溝284に従動するように構成されている。なお、ロータリードラム222には、シャッター開閉シャフト276の回転を防止するための回転止め機構286が設けられている。
【0052】
カムフォロア280がカム溝284に従動することによりシャッター274がシャッター開閉シャフト276を介して開閉作業を行う(カム溝284によって決定される)タイミングを、図8を用いて説明する。
【0053】
図8において、カム溝284は点線で示されている。シャッター274の開閉タイミングは、ロータリードラム222が回転駆動されることにより周方向に移動される充填ユニット212の周方向に関する位置によって決定される。シャッター274は、周方向に関するほとんどの位置において閉じた状態であるが、充填ユニット212のポケット270が包装装置10のシュート46の上方に存在する符号(ii)で示す位置(請求項の第2の位置に対応)に配置されたときに開くようにしてある。このときのカムフォロアは、図において符号280’で示されている。
【0054】
次に、搬送ユニット214(214’)、216、218について説明する。搬送ユニット214(214’)、216、218によって搬送されるパレットPの搬送経路(厳密には、ロータリーユニット220による経路も含む)は、パレットPが循環するループ状の経路である。後述で詳しく説明するように、充填装置210は、充填物20が載置されたパレットPを図8に示す(i)の位置(請求項の第1の位置に対応)で充填ユニット212のアーム240によって把持し、アーム240によって把持されたパレットPが載置する充填物20を位置(ii)で投下し、空のパレットPを位置(iii)(請求項の第3の位置に対応)でアーム240から解放し、解放されたパレットPを再び位置(i)まで搬送しつつその途中で新たな充填物20を載置するように構成されている。以下、搬送ユニット214(214’)、216、218の説明は、パレットPの搬送経路にしたがって行う。
【0055】
搬送ユニット216は、パレットP(充填物20が充填されたパレットPと空のパレットP)を搬送するものであって、例えばベルト式またはキャリアローラ式のコンベアなどである。搬送ユニット216は、空のパレットPに新たな充填物20が載置される載置領域288を有する。載置領域288において、充填物20が、図示しない装置(充填物20をパレット上に載置する装置)や作業者によってパレットPに載置される。
【0056】
載置領域288の下流側には(図において符号Sで示された位置には)、充填物20が充填されていない空のパレットPを検出するセンサ(図示せず)が配置されている。センサは、パレットP上に充填物20が存在することを検出するもので、パレットPの下からパレットPに設けられた窓290を介して検出するように構成されている(図12に参照。)。なお、窓290の代わりにパレットPを透明部材で形成することにより、センサによる充填物の検出を可能にしてもよい。
【0057】
充填装置210は、センサによって検出された空のパレットPを搬送ユニット216上から押し出すプッシャ292を有する。プッシャ292が空のパレットPを押し出す先には、載置領域288の上流側に空のパレットPを搬送するための、例えばコンベアなどの搬送ユニット294が設けられている。プッシャ292によって押し出されて搬送ユニット294に載せられた空のパレットPは、載置領域288の上流側と対向する搬送ユニット294の下流部まで搬送される。搬送ユニット294の下流部には、搬送ユニット216の載置領域288の上流側に空のパレットPを押し出すプッシャ296が設けられている。これにより、空のパレットPはプッシャ296に押し出されて再び搬送ユニット216上に戻る。そして、戻った空のパレットPは、載置領域288で充填物20を載置される。
【0058】
センサ(図示せず)、プッシャ292、搬送ユニット294、プッシャ296により、空のパレットPの充填ユニット212への搬送が防止され、その結果、包装フィルムFの袋部24への充填物20の充填が確実に行われる。
【0059】
搬送ユニット216の下流には、搬送ユニット214が設けられている。搬送ユニット214は、パレットPの搬送方向に並列した複数のキャリアローラ(回転駆動されるローラ)298を有する。搬送ユニット214のパレットPの搬送速度は、搬送ユニット216の搬送速度より大きく設定されている。これにより、搬送ユニット216から搬送ユニット214にパレットPが搬送される際に、搬送ユニット216上を隣接する同士が当接した状態で搬送された複数のパレットPの間に間隙が形成される。これにより、搬送ユニット214のキャリアローラ298上の複数のパレットPは、互いに当接することなく搬送されている。
【0060】
搬送ユニット218は、充填ユニット212のアーム240がパレットPを把持できるように該パレットPを搬送するものである。具体的には、充填装置210は、充填ユニット212のアーム240が図11に示す水平姿勢Xを維持しつつロータリードラム222が回転することにより、搬送されているパレットPに上流側から接近して該パレットPを把持するように構成されている。そのため、搬送されているパレットPの上流側にアーム240が移動してくるためのスペースが必要である。搬送ユニット218は、このスペースを確保するために、複数のパレットPを搬送方向に所定の間隔をあけて搬送するように構成されている。
【0061】
複数のパレットPを所定の間隔をあけて搬送する搬送ユニット218は、パレットPを牽引することにより搬送するように構成されている。具体的には、図2に示すように、搬送ユニット218は、モータなどの回転駆動源(図示せず)によって駆動されるチェーン300と、チェーン300の駆動方向に関して所定の間隔をあけて該チェーン300に対して回転可能に設けられた複数のフック302と、フック302とパレットPの掛合を維持するように該フック302を案内するフックガイド304と、搬送するパレットPが載置される搬送面306を有する。
【0062】
チェーン300が駆動されると、フック302が搬送されつつフックガイド304に案内され、フック302の一部(パレットPと掛合する部分)が搬送面306に形成されたスリット308から該搬送面306から突出してパレットPに掛合する(図8参照。)。このとき、パレットPが搬送ユニット214によって他のパレットPと当接することなく搬送されているために、パレットPはフック302と確実に掛合する。フック302と掛合するパレットPは、搬送ユニット218の搬送面306上を所定の間隔をあけて搬送される。
【0063】
搬送ユニット214’は、アーム240から回収された空のパレットPを搬送ユニット216に向かって搬送するもので、構造は搬送ユニット214と略同一である。搬送ユニット214’のキャリアローラ298’上には、アーム240が把持する空のパレットPを回収するための押さえガイド310が配置されている。押さえガイド310は、搬送ユニット214’の複数のキャリアローラ298’からパレットPの厚さよりやや大きい間隔をあけて水平に配置された棒体であって、アーム240と協働して該アーム240から空のパレットPを回収するように構成されている。
【0064】
具体的に、押さえガイド310がアーム240と協働して該アーム240から空のパレットPを回収する方法を説明する。まず、充填装置210は、充填ユニット212のアーム240が図11に示す水平姿勢Xを維持しつつロータリードラム222が回転することにより、空のパレットPを搬送ユニット214’の複数のキャリアローラ298’上に載置するように構成されている。空のパレットPは、複数のキャリアローラ298’上に載置されつつロータリードラム222の回転によって複数のキャリアローラ298’と押さえガイド310の間に向かって搬送される。
【0065】
空のパレットPの下流側部分が複数のキャリアローラ298’と押さえガイド310の間に配置されるタイミング(iii)で、アーム240は水平姿勢Xから図11に示す中間姿勢Yに移行し始める。このとき、空のパレットPの下流側部分が押さえガイド310の下に配置されているために、該押さえガイド310によって該空のパレットPはアーム240によって持ち上げられず、アーム240の磁力による把持から解放される。アーム240からリリースされた空のパレットPは複数のキャリアローラ298’によって押さえガイド310の下を搬送され、一方、該空のパレットPをリリースしたアーム240は押さえガイド310の上をロータリードラム222の回転によって移動する。
【0066】
次に、図8を参照しながら、充填装置210が行う充填動作についてパレットPを中心に説明する。
【0067】
搬送ユニット216によって搬送される空のパレットPは、載置領域288で充填物20を載置される。充填物20が載置されたパレットPは、位置Sでセンサによる充填物20が載置されていることをチェックされた後、搬送ユニット216によって搬送ユニット214に搬送される。
【0068】
搬送ユニット214において、充填物20が載置されたパレットPは、他のパレットPと当接することなく搬送ユニット218に搬送される。
【0069】
搬送ユニット218において、充填物20が載置されたパレットPは所定の間隔をあけて位置(i)に搬送される。
【0070】
充填物20が載置されたパレットPは、図8に示す位置(i)で、ロータリードラム222の回転によって水平姿勢Xで上流側から近づいてくるアーム240に把持される。
【0071】
アーム240に把持されたパレットPは、ロータリードラム222の回転によって位置(ii)に到達する前に、アーム240によって直立状態にされる。アーム240がパレットPを直立させることにより、パレットP上の充填物20がポケット270に収容される。このとき、パレットPは、直立状態でアーム240に把持されている。
【0072】
ポケット270に充填物20を収容した充填ユニット212は、ロータリードラム222の回転によって下方に包装装置10のシュート46が存在する位置(ii)に配置されると、シャッター274を開き、充填物20をシュート46に向かって投下する。このとき、パレットPは、直立状態でアーム240に把持されている。
【0073】
直立状態でアーム240に把持されている空のパレットPは、位置(iii)に到達する前に、アーム240が直立姿勢Zから水平姿勢Xに移行することにより水平状態にされる。
【0074】
水平状態の空のパレットPは、搬送ユニット214’の複数のキャリアローラ298’上に載置される。載置された空のパレットPは、ロータリードラム222の回転によって複数のキャリアローラ298’上を搬送される。
【0075】
空のパレットPは、その下流側部分がキャリアローラ298’と押さえガイド310の間に到達すると(位置(iii)に到達すると)、上述するように押さえガイド310によってアーム240からリリースされる。アーム240からリリースされた空のパレットPは、押さえガイド310の下を搬送ユニット214によって搬送ユニット216に向かって搬送される。そして、空のパレットPは、再び搬送ユニット216に搬送される。
【0076】
以上、包装装置10と充填装置210について説明したが、これ以外にも、本発明に係る充填包装機は、包装装置10と充填装置機210を制御する制御装置(図示せず)を有する。具体的に言うと、充填装置210の充填ユニット212の投下ユニット242が充填物20を投下する位置にシュート46が存在するように、充填装置210のロータリードラム222の回転速度と包装装置10のロータリードラム52の回転速度を調節する(または、一方の回転速度に対して他方の回転速度を調節する)ためにこれらの駆動源を制御する制御装置を有する。
【0077】
本実施形態によれば、パレットを介することにより、充填物に挟持力や把持力などの力を作用させることなく袋(袋部)に該充填物を充填することが可能になる。従って、充填物が挟持または把持し難い潰れやすいものであっても袋に充填することが可能になる。
【0078】
以上、一実施形態を挙げて本発明に係る充填装置および充填装置を用いた充填包装機を説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されない。
【0079】
例えば、上述の包装装置は、包装フィルムから袋を形成しつつ充填物を包装するものであるが、袋に限らず充填物が充填できる容器を充填物の投下位置に搬送するだけのものであってもよい。
【0080】
また、上述の包装装置は、袋部の幅よりやや小さい充填物を充填するためにシュートを用いているが、袋部の幅が充填物に比べて十分に大きい場合、シュートを用いなくてもよい。
【0081】
さらに、上述の充填装置は、循環させるようにループ上の搬送経路に従ってパレットを搬送し、その途中でパレット上に充填物を載置するが、本発明はこれに限定されない。例えば、上述の搬送ユニット216を除き、充填ユニットのアームから回収された空のパレットをストックする装置を搬送ユニット214’の下流側に設け、ストックされたパレットが別の装置によってまたは別の場所で人により充填物を載置され、充填物が載置されたパレットを搬送ユニット214に搬送する搬送装置を設けてもよい。
【0082】
当然ながら、パレットに載置される充填物は、挟持または把持し難い潰れやすいものに限定されない。例えば、即席麺のチャーシュー以外の具材であってもよい。加えて、パレット上に載置される充填物は、複数であってもよく、また、複数種類であってもよい。パレット上に複数の充填物が載置される場合の空のパレットの検出は、例えばパレットを含めて複数の充填物の重さを計量するセンサによって行うことができる。
【0083】
さらにまた、パレットの形状は、図12に示す板形状に限らず、例えば図13に示すように、アームに設けられた磁石と引き合う金属部材350が埋め込まれたトレイ(箱)形状であってもよい。この場合、充填物は、搬送中にトレイから落ちる可能性が低くなる。また、この場合、アームがパレットを直立したときに充填物が落下しやすいように、スロープ352を設けるのが好ましい。
【0084】
加えて、上述の充填包装機は、1台の包装装置と1台の充填装置から構成されるが、これに限定されない。包装装置が包装フィルムから形成する袋部に複数の充填物を充填する場合、包装フィルムの搬送方向に複数の充填装置の充填ユニットが並ぶように該複数の充填装置を1台の包装装置に対して配置してもよい。
【0085】
加えてまた、上述の実施形態と異なり、上述の充填装置による充填物の充填と同時に、他の充填物を充填してもよい。例えば、上述の充填装置が充填物を充填するシュートに、同時に、手作業によってまたは別の充填装置によって他の充填物を充填してもよい。この場合、同時に行われる充填によるシュートでの複数の充填物のつまりを防ぐために、シュートは複数の入口と1つの出口で構成されるのが好ましい。さらに、図14において符号400で示される2つの入口410と412を有するシュートのように、2つの入口410と412から充填された充填物を別々に1つの出口414に向かって案内するようにガイド部416の内部空間を分割するガイド部材418を設けるのが好ましい。
【0086】
さらに加えて、上述の実施形態においてアームは磁力によってパレットを把持するが、本発明はこれに限定されない。例えば、アームとパレットに面ファスナを設けて把持するようにしてもよい。また、アームの磁石の代わりに電磁石を設けてもよい。この場合、電磁石に流れる電流を遮断することでアームはパレットをリリースできるため、上述の押さえガイドが必要なくなる。
【0087】
最後に、上述の実施形態の充填装置は、アームがパレットを直立させることにより落下する充填物を回収し、回収した充填物を包装装置のシュートに投下する投下ユニットを有するが、これは、ロータリードラムの回転速度が速いためである。すなわち、ロータリードラムの回転速度が遅い場合、厳密に言えば、アームがパレットを直立させて充填物が落下するまでの時間中に充填ユニットの下にシュートが存在し続けるような回転速度であれば、投下ユニットは必要なくなる。この場合、アームが投下手段として機能する。本発明は、投下ユニットがない形態の充填装置も含んでいる。
【図面の簡単な説明】
【0088】
【図1】本発明に係る充填包装機を構成する包装装置の正面図である。
【図2】本発明に係る充填装置の正面図である。
【図3】図1に示す包装装置が行う包装処理を説明するための図である。
【図4】包装装置のロータリーユニットの断面図である。
【図5】図4に示すロータリーユニットをロータリードラムと基台に分けて示す図である。
【図6】ロータリーユニットを上方から見た、シール装置とシュートの位置関係を示す図である。
【図7】シュートの形状を示す図である。
【図8】図2に示す充填装置を上方から見た図である。
【図9】充填ユニットの斜視図である。
【図10】充填装置のロータリーユニットの部分断面図である。
【図11】充填ユニットのアームの異なる複数の姿勢を示す図である。
【図12】パレットの斜視図である。
【図13】別の形態のパレットの斜視図である。
【図14】別の形態のシュートの形状を示す図である。
【符号の説明】
【0089】
20:充填物
46:シュート
210:充填装置
214、216,218:搬送手段
220:回転体
240:パレット把持手段(アーム)
P:パレット

【特許請求の範囲】
【請求項1】
袋に充填物を充填する充填装置であって、
充填物が載置されるパレットと、
充填物が載置されたパレットを搬送するパレット搬送手段と、
垂直方向に伸びる回転中心線を有する回転体と、
回転体の周囲部に設けられ、パレット搬送手段に搬送されているパレットを把持して直立させる複数のパレット把持手段と、
回転体の周囲部に設けられ、パレット把持手段がパレットを直立させることによりパレット上から落下する充填物を回収し、回収した充填物を投下する複数の投下手段と、
パレット把持手段が把持する空のパレットを回収するパレット回収手段を有し、
パレット把持手段は、回転体が回転することによって第1の位置に配置されたときにパレット搬送手段に搬送されているパレットを把持し、
投下手段は、回転体が回転することによって第2の位置に配置されたときに袋の開口に向かって充填物を投下し、
パレット回収手段は、回転体が回転することによって第3の位置に配置されたパレット把持手段から空のパレットを回収することを特徴とする充填装置。
【請求項2】
袋に充填物を充填する充填装置であって、
充填物が載置されるパレットと、
充填物が載置されたパレットを搬送するパレット搬送手段と、
垂直方向に伸びる回転中心線を有する回転体と、
回転体の周囲部に設けられ、パレット搬送手段に搬送されているパレットを把持して直立させるパレット把持手段と、
パレット把持手段が把持する空のパレットを回収するパレット回収手段を有し、
パレット手段は、回転体が回転することによって第1の位置に配置されたときにパレット搬送手段に搬送されているパレットを把持し、続いて、回転体が回転することによって第2の位置に配置されたときにパレットを直立させてパレット上の充填物を袋の開口に向かって投下し、
パレット回収手段は、回転体が回転することによって第3の位置に配置されたパレット把持手段から空のパレットを回収することを特徴とする充填装置。
【請求項3】
パレット把持手段によるパレットの把持は、磁力によって行われることを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載の充填装置。
【請求項4】
パレット搬送手段によって搬送されているパレット上の充填物を検出する検出手段を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一に記載の充填装置。
【請求項5】
パレット回収手段は回収した空のパレットをパレット搬送手段に供給し、
パレット搬送手段は空のパレットを搬送し、
パレット搬送手段が搬送している空のパレットに充填物を載置させる充填物載置手段を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一に記載の充填装置。
【請求項6】
パレットがトレイ形状であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一に記載の充填装置。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれか一に記載の充填装置を有し、充填物を包装する充填包装機であって、
充填装置と、
開口が上方に向いた状態で袋を所定の位置に搬送する袋搬送手段と、
充填装置によって充填物が充填された袋の開口をシールする開口シール手段を有することを特徴とする充填包装機。
【請求項8】
長尺の包装部材から袋を形成する袋形成手段を有する請求項7に記載の充填包装機。
【請求項9】
充填装置からの充填物が入る入口と、袋の開口と対向する充填物が出る出口と、充填物を入口から出口に案内する案内部を有するシュートを有する請求項7または8のいずれかに記載の充填包装機。
【請求項10】
シュートが、袋に挿入されることにより袋の開口を開いた状態で維持するために間隔をあけて対向する2つの部材で構成されている開口維持手段を有することを特徴とする請求項9に記載の充填包装機。
【請求項11】
シュートは、複数の入口と1つの出口を有し、各入口から出口まで充填物を案内する複数の案内部を有することを特徴とする請求項9〜11のいずれか一に記載の充填包装機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2007−8534(P2007−8534A)
【公開日】平成19年1月18日(2007.1.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−192115(P2005−192115)
【出願日】平成17年6月30日(2005.6.30)
【出願人】(390031749)株式会社トパック (20)
【Fターム(参考)】