説明

光デバイス及び光デバイスの製造方法

【課題】加熱することなく基板と光ファイバとを高精度に位置合わせして表面活性化接合し、最適状態を長期間維持する光デバイスの製造方法及び光デバイスを提供する。
【解決手段】基板(10)の一部に第1の金属膜(12)を形成し、光ファイバ(20)の外周の一部に第2の金属膜(24)を形成し、第1の金属膜と第2の金属膜とを表面活性化接合により接合する工程を有することを特徴とする光デバイス(1)の製造方法及び光デバイス。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基板上に光ファイバが固着された光デバイス及び光デバイスの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
光伝送路である光ファイバ、半導体レーザ、及び波長変換素子等によって構成される光デバイスでは、基板上に搭載する光ファイバと他の光素子との光学結合が最適になるようにそれらの位置決めを行い、最適状態を維持して固着する必要がある。
【0003】
シリコン基板の表面にV溝を形成し、V溝の表面と光ファイバの表面にAu膜を被覆して、光ファイバをV溝の底面に押圧して固着する光モジュールの製造方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1の製造方法では、ボンディングツールによってシリコン基板を加熱した状態で、光ファイバのV溝への固着が行われる。
【0004】
特許文献1の光モジュールの製造方法では、加熱と加圧によってV溝の表面のAu膜と光ファイバの表面のAu膜との接触界面における界面エネルギが上昇し、Au膜表面同士の間で金属原子の相互拡散が起こり、両方のAu膜が接合される。したがって、接着剤やハンダなどの層を介さずに、基板と光ファイバとが接合するので、高精度な光ファイバの固定が可能となることが、特許文献1には記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特許第2817778号公報(4−5頁、図4−図8)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1の光モジュールの製造方法では、シリコン基板と光ファイバの接合にボンディングツールを用いているので、シリコン基板を100℃以上に加熱していると想定できる。ボンディングツールによる加熱によって、シリコン基板にひずみが発生して、シリゴン基板が変形し、光素子と光ファイバとの光軸にずれが生じ、光結合効率が低下する。
【0007】
また、シリコン基板のV溝に形成されるAu膜及び光ファイバの表面に形成されるAu膜は、いずれもベタ構造であるので、Au膜への荷重がV溝の長手方向全体に分散し、Au膜への荷重が不十分となって強い接合力を得ることができない。Au膜同士の接合力が弱いので、半導体レーザと光ファイバとの光学結合が最適になるように位置決めができたとしても、その最適状態を長期間維持することが困難である。
【0008】
本発明は、上記の不具合を解決することを可能とする光デバイス及び光デバイスの製造方法を提供することを目的とする。
【0009】
本発明は、加熱することなく、基板と光ファイバとを高精度に位置合わせして最適状態を長期間維持することを可能とする光デバイス及び光デバイスの製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明に係る光デバイスの製造方法は、基板の一部に第1の金属膜を形成し、光ファイバの外周の一部に第2の金属膜を形成し、第1の金属膜と第2の金属膜とを表面活性化接合により接合する工程を有することを特徴とする。
【0011】
本発明に係る光デバイスの製造方法では、基板上にV溝を形成する工程を更に有し、第1の金属膜はV溝に形成されることが好ましい。
【0012】
本発明に係る光デバイスの製造方法では、第1の金属膜は、V溝の長手方向に所定の間隔で形成された凹凸部を有し、凸部によって第2の金属膜と接合されることが好ましい。
【0013】
本発明に係る光デバイスの製造方法では、第1の金属膜は、V溝の長手方向に所定の間隔で形成された開口部を有し、第1の金属膜は開口部以外の箇所で第2の金属膜と接合されることが好ましい。
【0014】
本発明に係る光デバイスの製造方法では、第1の金属膜は、V溝の長手方向に所定の間隔で形成されたストライプ状に形成されることが好ましい。
【0015】
本発明に係る光デバイスの製造方法では、第2の金属膜は、光ファイバの長手方向に所定の間隔で形成された凹凸部を有し、凸部によって第1の金属膜と接合されることが好ましい。
【0016】
本発明に係る光デバイスの製造方法では、第2の金属膜は、光ファイバの長手方向に所定の間隔で形成された開口部を有し、第2の金属膜は開口部以外の箇所で第1の金属膜と接合されることが好ましい。
【0017】
本発明に係る光デバイスの製造方法では、第2の金属膜は、光ファイバの長手方向に所定の間隔で形成されたストライプ状に形成されることが好ましい。
【0018】
本発明に係る光デバイスの製造方法では、V溝と光ファイバとの間の隙間に接着材を充填する工程を更に有することが好ましい。
【0019】
本発明に係る光デバイスの製造方法では、第1の金属膜は基板の基準平坦面上に形成されることが好ましい。
【0020】
本発明に係る光デバイスの製造方法では、第1の金属膜上に配置された光ファイバを補強樹脂により固定する工程を更に有することが好ましい。
【0021】
本発明に係る光デバイスの製造方法では、第1の金属膜はマイクロバンプで構成されていることが好ましい。
【0022】
本発明に係る光デバイスの製造方法では、第1の金属膜又は第2の金属膜は、金属膜をレーザ加工することによって形成されることが好ましい。
【0023】
本発明に係る光デバイスの製造方法では、第1の金属膜又は第2の金属膜は、金属膜をエッチング加工することによって形成されることが好ましい。
【0024】
本発明に係る光デバイスは、基板の一部に形成された第1の金属膜と、光ファイバの外周の一部に形成された第2の金属膜と、を有し、第1の金属膜と第2の金属膜とが表面活性化接合により接合されることによって、光ファイバが基板に固着されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0025】
本発明に係る光デバイス及び光デバイスの製造方法によれば、基板と光ファイバは、加熱する必要がない表面活性化接合技術によって固着される。したがって、加熱に起因する基板の歪みによる光軸ずれ、熱膨張係数差の残留応力による部品破壊、又は熱ストレスによる部品の機能劣化等を防ぐことが可能となる。
【0026】
本発明に係る光デバイス及び光デバイスの製造方法によれば、光ファイバと、基板上に配置された他の光素子との光学結合を長期間最適に維持して、光結合効率が高く、信頼性に優れた光デバイスを提供することができる。
【0027】
本発明に係る光デバイス及び光デバイスの製造方法によれば、金属膜の表面に凹凸部を設けることで、小さい荷重でも凸部または開口部以外の接触部に荷重が集中するので、基板と光ファイバとの接触部の接合強度を高めることが出来る。
【0028】
本発明に係る光デバイス及び光デバイスの製造方法によれば、金属膜の表面に凹凸部を設けることで、荷重の変化による凸部または開口部以外の金属膜のつぶれ量の調整幅を大きくできるので、光ファイバの基板に対する高さ調整量を増やすことができる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】光デバイス1における基板と光ファイバとの接合前の構成を模式的に示した斜視図である。
【図2】光デバイス1における基板と光ファイバとの接合後の構成を模式的に示した斜視図である。
【図3】(a)は光デバイス1の正面図であり、(b)は(a)の矢印Aから見た光デバイス1の側面図である。
【図4】光デバイス1の製造工程の一例を示す工程図である。
【図5】他の光デバイス2における基板と光ファイバとの接合前の構成を模式的に示した斜視図である。
【図6】(a)は他の光デバイス2における基板と光ファイバとの接合後の構成を模式的に示した斜視図であり、(b)は(a)の矢印Cから見た側面図である。
【図7】レーザ加工によって凹凸部を形成する凹凸部形成工程の一例を示す工程図である。
【図8】エッチング加工によって凹凸部を形成する凹凸部形成工程の一例を示す工程図である。
【図9】(a)及び(b)は、光デバイス2において、シリコン基板10に光ファイバ20を接合する接合工程を示す図である。
【図10】(a)、(b)及び(c)は、シリコン基板のV溝の第1の金属膜の凹凸部が荷重に応じて変形する様子を示す図である。
【図11】(a)及び(b)は、光ファイバの高さ調整を説明するための図である。
【図12】更に他の光デバイス3における基板と光ファイバとの接合前の構成を模式的に示した斜視図である。
【図13】(a)は更に他の光デバイス3における基板と光ファイバとの接合後の構成を模式的に示した斜視図であり、(b)は(a)の矢印Dから見た側面図である。
【図14】更に他の光デバイス4における基板と光ファイバとの接合前の構成を模式的に示した斜視図である。
【図15】更に他の光デバイス5を示す図である。
【図16】更に他の光デバイス6を示す図である。
【図17】更に他の光デバイス7を示す図である。
【図18】更に他の光デバイス100を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下図面を参照して、本発明に係る光デバイスの製造方法及び光デバイスについて説明する。但し、本発明の技術的範囲はそれらの実施の形態に限定されず、特許請求の範囲に記載された発明とその均等物に及ぶ点に留意されたい。
【0031】
最初に、表面活性化接合技術の概略について説明する。
【0032】
表面活性化接合技術は、物質表面を覆っている酸化膜、塵(コンタミ)などの不活性層をプラズマ処理などで取り除いて活性化し、表面エネルギの高い原子同士を接触させることで原子間の凝着力を利用して、常温で接合する技術である。
【0033】
実在表面(各実施形態の第1、第2の金属膜表面)上には、酸化膜、コンタミ等が存在している。このため、プラズマ洗浄やイオンビームによるスパッタエッチングをおこない、接合面を活性化させ、接合面が結合手を持った原子が露出している活性状態にする。これにより、接合の対象である、光ファイバの第2の金属膜をシリコン基板のV溝の第1の金属膜に接触させるだけで原子間接合させることができる。
【0034】
表面活性化接合は無加熱接合であるため、下記の各利点を有する。
1.熱膨張係数差の残留応力による部品破壊が発生しない。
2.部品に対する熱ストレスがなく部品の機能劣化が生じない。
3.無加熱および固相接合であるため、実装時の位置ずれが生じない。
4.他部品への熱影響が生じない。
5.原子の直接接合であるため、接合層の経時劣化が生じない。
【0035】
図1は、光デバイス1における基板と光ファイバとの接合前の構成を模式的に示した斜視図である。
【0036】
シリコン基板10の表面には、所定の幅と長さのV溝11が形成されている。V溝11の表面には、所定の角度で対向する二つのV溝面11a、11bが形成されている。二つのV溝面11a、11b全体には、所定の厚さで、ベタパターンの第1の金属膜12が形成されている。第1の金属膜12の材質はAu(金)である。
【0037】
光ファイバ20は、中心部にコア層21、その外周に屈折率の異なるクラッド層22、更にその外周に保護層であるバッファ層23を有している。光ファイバ20の外周には、バッファ層23を覆う様に、所定の厚さで、ベタパターンの第2の金属膜24が形成されている。第2の金属膜24の材質もAu(金)である。
【0038】
シリコン基板10のV溝11は、光ファイバ20を確実に位置決めして固着するために形成されるが、V溝11の幅は、填め込まれる光ファイバ20の外形に合わせて決定され、V溝11の長さは、光デバイスの仕様に応じて適宜決定される。
【0039】
図2は、光デバイス1における基板と光ファイバとの接合後の構成を模式的に示した斜視図である。
【0040】
光ファイバ20は、シリコン基板10のV溝11に填め込まれ、所定の荷重で加圧される。これによって、V溝11の表面の第1の金属膜12と光ファイバ20の外周の第2の金属膜24とが表面活性化接合によって接合され、シリコン基板10と光ファイバ20は固着される。
【0041】
シリコン基板10のV溝11の二つのV溝面11a、11bは、それぞれが平面であることに対して、光ファイバ20の外周は円形である。したがって、シリコン基板10のV溝11の第1の金属膜12と光ファイバ20の外周の第2の金属膜24とが接触する二つの接触部15a、15b(図中では光ファイバ20を透過させ、太い破線として示す)は、V溝面11a、11bのそれぞれの長手方向に沿って直線状に形成される(線接触)。なお、図2に示すシリコン基板10と光ファイバ20とが固着して一体化したものが、後述する製造方法で製造された光デバイス1である。
【0042】
図3(a)は光デバイス1の正面図であり、図3(b)は図3(a)の矢印Aから見た光デバイス1の側面図である。
【0043】
図3(a)に示すように、光ファイバ20は、シリコン基板10のV溝11に填め込まれて固着されているので、シリコン基板10と光ファイバ20の位置関係はずれることがなく、光ファイバ20はシリコン基板10に安定して固着される。光ファイバ20は、シリコン基板10のV溝11に填め込まれているので、二つの接触部15a、15bによって挟まれるように固着されている。
【0044】
図3(b)に示すように、光ファイバ20は長手方向に沿って、その一部がシリコン基板10のV溝11に埋め込まれるように固着されている。また、接触部15b(接触部15aは図3(b)では表示していない)は、光ファイバ20とV溝11の長手方向に沿って直線状に形成されているので、光ファイバ20は、V溝11の全体で確実に固着される。
【0045】
シリコン基板10と光ファイバ20は、二つの直線状の接触部15a、15bによって挟まれるように線接触しているので、光ファイバ20が加圧されたときの荷重は、線接触される接触部15a、15bに集中する。これにより、シリコン基板10の第1の金属膜12と光ファイバ20の第2の金属膜24とは、比較的小さな荷重で表面活性化接合することができる。
【0046】
図4は、光デバイス1の製造工程の一例を示す工程図である。
【0047】
図4に示す工程図は、前述の光デバイス1の正面図(図3(a)参照)と同じ角度から光デバイス1を示してものである。また、図4の工程図は、後述する他の製造工程にも適用される。
【0048】
光デバイス1の製造方法の特徴の1つは、基板上のV溝に形成される第1の金属膜と、光ファイバの外周に形成される第2の金属膜とが共にベタパターンであり、ベタパターンの第1の金属膜と第2の金属膜とを表面活性化接合によって接合する点にある。
【0049】
最初に、必要な処理を行った所定の厚さのシリコン基板10を準備する(シリコン基板製造工程S1)。
【0050】
次に、シリコン基板10の表面に、異方性エッチングによって所定の角度のV溝11を形成する(V溝形成工程S2)。なお、V溝11の形成はエッチング加工に限定されず、レーザ加工や機械加工によって形成しても良い。
【0051】
次に、V溝形成工程S2によって形成されたV溝11の幅W1を計測し、V溝11が所定の大きさに形成されたかを判定する(V溝計測工程S3)。V溝計測工程S3は、V溝11の幅を調整して、シリコン基板10の表面に対する光ファイバ20の光軸高さを調整するために行う工程である。
【0052】
他の光素子(例えば半導体レーザなど)の光軸と光ファイバ20との光軸を合わせるために、シリコン基板10の表面に対する光ファイバ20の光軸高さを調整する必要がある。そこで、V溝11の幅W1を計測し、V溝11に填め込まれる光ファイバ20の光軸高さを算出する。V溝11の幅W1が所定の大きさに形成されていれば次の工程に進み、所定の大きさに達していなければ、V溝形成工程S2に戻って、V溝11の追加加工を実施する。
【0053】
実際には、V溝11の幅W1を多少狭く加工して、シリコン基板10の表面に対する光ファイバ20の光軸位置を所定の高さ(光ファイバ20の光軸と他の素子の光軸が一致する高さ)より少し高めに設定する。その後、後述するように、接合時の荷重を変えて、金属膜のつぶれ量を調整して、光軸合わせのための光ファイバ20の光軸高さの微調整を行う。
【0054】
次に、シリコン基板10の表面に形成されたV溝11の二つのV溝面11aと11bに、Auによる第1の金属膜12を所定の厚さで形成する(第1の金属膜形成工程S4)。第1の金属膜12は、蒸着、またはメッキ等の工程によって形成される。
【0055】
次に、光ファイバ20を準備する(光ファイバ製造工程S5)。光ファイバ20は、コア層21、クラッド層22、及びバッファ層23によって構成される。光ファイバ20の表面を第2の金属膜で被覆したメタライズドファイバとするために、バッファ層23は、石英系光ファイバと第2の金属膜24との密着性及び気密性を向上するために設けられる層である。バッファ層23として、Niメッキ膜の単層、Tiスパッタ膜の単層、又は、Tiのスパッタ膜を形成した後にNiメッキ膜又はNiスパッタ膜を形成した2層構造の金属層、を用いることができる。
【0056】
次に、光ファイバ20の外周にAuによる第2の金属膜24を所定の厚さに形成する(第2の金属膜形成工程S6)。第2の金属膜24は、スパッタ、蒸着、又はメッキ等の工程によって形成される。
【0057】
次に、シリコン基板10と光ファイバ20との接合の前に、シリコン基板10のV溝11の第1の金属膜12と、光ファイバ20の外周の第2の金属膜24とを、アルゴンプラズマにより洗浄し、それぞれの表面を活性化させる。その後、第2の金属膜24で覆われた光ファイバ20を、第1の金属膜12で覆われたシリコン基板10のV溝11に填め込み、所定の荷重によって押圧し、表面活性化接合によって第1の金属膜12と第2の金属膜24とを接合する(接合工程S7)。これにより、光ファイバ20はシリコン基板10に固着され、シリコン基板10上に光ファイバ20が配置された光デバイス1が完成する。
【0058】
接合工程S7及び/又はその後の微調整工程を経て、光ファイバ20と、他の光素子(半導体レーザ及び波長変換素子等)(不図示)とが、適切に光結合されることとなる。なお、他の光素子は、シリコン基板10上に予め位置決めされて固定されていることが好ましい。
【0059】
以上のような光デバイスの製造方法によれば、シリコン基板10と光ファイバ20は、加熱する必要がない表面活性化接合技術によって接合される。したがって、熱に起因する基板の歪みによる光軸ずれ、熱膨張係数差の残留応力による部品破壊、熱ストレスによる部品の機能劣化等を防ぐことができる。この結果、光ファイバと光素子との光学結合を長期間最適に維持し、光素子間の光結合効率が高く、信頼性に優れた光デバイスを提供することができる。また、光デバイス1の第1の金属膜12と第2の金属膜24は共にベタパターンであるので、金属膜の形成が簡単であり、光デバイスの製造工程を簡素化できるメリットがある。
【0060】
図5は、他の光デバイス2における基板と光ファイバとの接合前の構成を模式的に示した斜視図である。図5において、図1と同じ要素には同じ番号を付して、その説明を省略する。
【0061】
図5に示す様に、シリコン基板10の表面には、所定の幅と長さのV溝11が形成され、V溝11の表面には、V溝11の長手方向に所定の間隔で形成されたストライプ状の凹凸部を有する第1の金属膜13が形成されている。第1の金属膜13の材質はAuである。
【0062】
第1の金属膜13のストライプ状の凹凸部は、図面上、薄く塗りつぶされた箇所が凸部13aであり、図面上、白色の箇所が凹部13bである。この凸部13aと凹部13bでは、第1の金属膜13の厚みが異なっており、凸部13aは金属膜(Au)が厚い部分であり、凹部13bは金属膜(Au)が薄い部分である。凸部13aと凹部13bは、V溝11の長手方向にストライプ状に所定の間隔で繰り返し形成される。なお、凹部13bには金属膜を有さず、シリコン基板10の表面が露出するようにしても良い。この場合、第1の金属膜13は、凸部13aにのみよって形成されることになる。
【0063】
また、光ファイバ20は、光デバイス1と同様であるので説明は省略するが、光ファイバ20の外周には、ベタパターンの第2の金属膜24が形成されている。第2の金属膜24の材質はAuである。なお、切断線B−B´については後述する。
【0064】
図6(a)は他の光デバイス2における基板と光ファイバとの接合後の構成を模式的に示した斜視図であり、図6(b)は図6(a)の矢印Cから見た側面図である。
【0065】
図6(a)及び図6(b)に示す様に、光ファイバ20は、シリコン基板10のV溝11に填め込まれ、所定の荷重で加圧される。これによって、V溝11の表面の凹凸部を有する第1の金属膜13と、光ファイバ20外周のベタパターンの第2の金属膜24とが、表面活性化接合によって接合され、シリコン基板10と光ファイバ20は固着される。
【0066】
シリコン基板10のV溝11の二つのV溝面11a、11bは平面であるのに対して、光ファイバ20の外周は円形である。したがって、シリコン基板10のV溝11の第1の金属膜13と、光ファイバ20外周の第2の金属膜24が接触する二つの接触部16a、16b(図中では光ファイバ20を透過させ、太い破線として示す)は、V溝面11a、11bのそれぞれの長手方向に沿って所定の間隔をおいて飛び飛びに形成される。
【0067】
前述したように、V溝11に形成される第1の金属膜13は、所定の間隔で形成されるストライプ状の凹凸部を備えているので、第1の金属膜13が光ファイバ20の第2の金属膜24と接触する箇所は、第1の金属膜13の凸部13aのみになり、凹部13bは接触しない。これによって、二つの接触部16a、16bは、所定の間隔で形成された凸部13aの領域に、飛び飛びに存在することになる。
【0068】
図6(b)に示す様に、光デバイス1と同様に、光デバイス2でも、光ファイバ20は長手方向に沿って、その一部がシリコン基板10のV溝11に埋め込まれるように固着されている。したがって、接触部16b(図中では接触部16aは示していない)は、光ファイバ20とV溝11の長手方向に沿って所定の間隔をおいて飛び飛びに形成される。
【0069】
このように、光デバイス2におけるシリコン基板10と光ファイバ20との接触位置は、所定の間隔で形成される凸部13aによる飛び飛び状の接触部16a、16bとなる。したがって、光デバイス2における接触状態は、複数の点接触に近い状態となり、光デバイス1における接触状態より更に小さな面積で接触する。この結果、シリコン基板10と光ファイバ20とを接合するための荷重は、点接触に近い接触部16a、16bに更に集中して加わるので、光デバイス1より小さな荷重でシリコン基板10と光ファイバ20を表面活性化接合によって固着できる。
【0070】
また、光デバイス2において、光デバイス1の接合工程と同等の荷重で加圧すれば、接触部16a、16bには大きな荷重が集中するので、接合強度を更に強くできる。なお、図6に示すシリコン基板10と光ファイバ20とが固着して一体化したものが、後述する製造方法で製造された光デバイス2である。
【0071】
なお、第1の金属膜13のストライプ状の凸部13aと凹部13bは、図5ではV溝11の内部の全面に形成されているが、凸部13aと凹部13bは、光ファイバ20の第2の金属膜24と接触する接触部16a、16bの近傍だけに形成しても良い。その場合、接触部16a、16b以外の他の領域は、凹凸がないベタパターンの金属膜、または金属膜が無くてもよい。即ち、第1の金属膜13の凹凸部は、光ファイバ20の第2の金属膜24との接触部16a、16bに形成されていればよい。更に、第1の金属膜13の凹凸部の形状は、ストライプ状に限定されず、凹凸部が所定の間隔で形成されていれば、どのような形状でも良い。
【0072】
光デバイス2の製造工程は、シリコン基板10の第1の金属膜13に凹凸部を形成する工程及びシリコン基板10及び光ファイバ20を接合する接合工程以外は、前述した光デバイス1の製造工程(図4参照)と同様であるので、それらの説明は省略する。以下、図4に示した第1の金属膜形成工程S4において、凹凸部を形成する工程について詳述する。
【0073】
光デバイス2の製造方法の特徴1つは、基板上のV溝に形成される所定の間隔のストライプ状の凹凸部を有する第1の金属膜と、光ファイバの外周に形成される第2の金属膜とを表面活性化接合によって接合する点にある。
【0074】
図7は、レーザ加工によって凹凸部を形成する凹凸部形成工程の一例を示す工程図である。なお、図7では、図5に示した切断線B−B´で切断した断面図を利用して示している。凹凸部形成工程は、図4に示した製造工程中の第1の金属膜形成工程S4に加わる工程であるので、以下、工程S40〜工程S42として説明する。
【0075】
最初に、CMOS−LSIの形成工程などを経て平坦化されたシリコン基板10の表面に、異方性エッチングを利用してV溝11を形成し、形成されたV溝11の表面に蒸着によって一様なAuから構成された第1の金属膜13を形成する(第1の金属膜形成工程S40)。なお、V溝11は異方性エッチング以外の方法で形成されても良いし、第1の金属膜13は蒸着以外の方法で成膜されても良い。
【0076】
次に、第1の金属膜13の表面に、レーザ加工によって凹凸部を形成する(レーザ加工開始工程S41)。シリコン基板10のV溝11の長手方向に所定の間隔でストライプ状の凹凸部を形成する場合、レーザ加工機40をV溝11の長手方向(矢印E)に沿って移動させながら、レーザ光41を所定の時間で照射を繰り返し、第1の金属膜13の表面の一部のAuを飛ばし、その部分の膜厚を薄くする。レーザ光41が照射された領域が凹部13bとなり、レーザ光が照射されていない領域が凸部13aとなる。
【0077】
次に、レーザ加工機40を移動させながらレーザ光41の照射を繰り返し、レーザ加工機40をV溝11の長手方向の端部まで移動させて、V溝11の全領域に対して所定の間隔で凸部13aと凹部13bを形成して加工を終了する(レーザ加工終了工程S42)。レーザ加工開始工程S41及びレーザ加工終了工程S42によって、シリコン基板10のV溝11の表面は、第1の金属膜13の厚みが維持されている凸部13aと、レーザ加工によって第1の金属膜13の厚みが薄くなった凹部13bがストライプ状に形成される。なお、凹部13bの深さは、レーザ光41の照射時間などを変えることで調整できる。
【0078】
図8は、エッチング加工によって凹凸部を形成する凹凸部形成工程の一例を示す工程図である。なお、図8では、図5に示した切断線B−B´で切断した断面図を利用して示している。凹凸部形成工程は、図4に示した製造工程中の第1の金属膜形成工程S4に加わる工程であるので、以下、工程S43〜工程S45として説明する。また、図8に示す工程は、図7に示す工程の代わりに利用することができる。
【0079】
最初に、CMOS−LSIの形成工程などを経て平坦化されたシリコン基板10の表面に、異方性エッチングを利用してV溝11を形成し、形成されたV溝11の表面に蒸着によって一様なAuから構成された第1の金属膜13を形成する(第1の金属膜形成工程S43)。なお、V溝11は異方性エッチング以外の方法で形成されても良いし、第1の金属膜13は蒸着以外の方法で成膜されても良い。
【0080】
次に、第1の金属膜13の表面に凹凸部を形成するためのレジスト膜30を形成する(レジスト形成工程S43)。シリコン基板10のV溝11の長手方向に所定の間隔でストライプ状の凹凸部を形成する場合、凸部となる領域にレジスト膜30を所定の間隔で形成し、凹部となる領域は、レジスト膜30を形成しない。
【0081】
次に、ハーフエッチングをおこない、レジスト膜30が形成されていない領域の第1の金属膜13をエッチングによって加工する(エッチング工程S44)。加工された領域が、凹部13bとなる。
【0082】
次に、レジスト膜30を除去する(レジスト除去工程S45)。レジスト膜30で覆われていた領域は、エッチング加工されていないので、第1の金属膜13の厚みは、そのまま維持されて、凸部13aとなる。これにより、シリコン基板10のV溝11の表面は、第1の金属膜13の厚みが維持されている凸部13aと、エッチング加工によって第1の金属膜13の厚みが薄くなった凹部13bが形成される。なお、凹部13bの深さは、エッチング時間などを変えることで調整できる。
【0083】
図9(a)及び図9(b)は、光デバイス2において、シリコン基板10に光ファイバ20を接合する接合工程を示す図である。
【0084】
図9(a)に示す様に、シリコン基板10のV溝11の表面には、第1の金属膜13が形成され、第1の金属膜13には、V溝11の長手方向に沿って凸部13aと凹部13bが所定の間隔で形成されている。
【0085】
光ファイバ20の外周には、ベタパターンの第2の金属膜24が形成されている。加圧ツール42が、図面上の上部から光ファイバ20に押し当てられる。加圧ツール42は、シリコン基板10のV溝11の長さに略等しい範囲で光ファイバ20を押し当てる構造が好ましい。前記構造によって、シリコン基板10のV溝11の長さ全体に対して、光ファイバ20を均一に加圧できる。
【0086】
加圧ツール42による加圧によって、前述した表面活性化接合により、シリコン基板10の第1の金属膜13と光ファイバ20の第2の金属膜24とが接合される。なお、接合の前に第1の金属膜13及び第2の金属膜24は、アルゴンプラズマにより洗浄(図示せず)され、それぞれの表面が活性化されている。
【0087】
次に、図9(b)に示す様に、光ファイバ20をシリコン基板10のV溝11に位置合わせして填め込み、加圧ツール42によって光ファイバ20に所定の荷重Kを加える。荷重の印加による表面活性化接合によって、シリコン基板10の第1の金属膜13と、光ファイバ20の第2の金属膜24とが接合する。
【0088】
前述したように、シリコン基板10のV溝11の表面の第1の金属膜13には、凸部13aと凹部13bが形成されている。したがって、光ファイバ20がV溝11に填め込まれて加圧されたとき、光ファイバ20の外周の第2の金属膜24に接触する第1の金属膜13は、凸部13aのみとなる。この結果、凸部13aに光ファイバ20からの荷重Kが集中するので、比較的小さい荷重でも、凸部13aのAuと凸部13aに接触する第2の金属膜24のAuとが常温で原子間接合する。よって、光ファイバ20は、シリコン基板10に表面活性化接合によって固着される。
【0089】
図10は、シリコン基板のV溝の第1の金属膜の凹凸部が荷重に応じて変形する様子を示す図である。図10は、図9の側面図を部分的に拡大した拡大側面図である。
【0090】
図10(a)は、光ファイバ20がシリコン基板10に押し当てられる前の状態を示している。図10(a)において、光ファイバ20が押し当てられる前のシリコン基板10のV溝11の表面に形成されている第1の金属膜13の凸部13aの高さをh0、凸部13aの幅をF0とする。
【0091】
図10(b)に示す様に、光ファイバ20が加圧ツール42(図9参照)によってシリコン基板10のV溝11に荷重K1で押し当てられると、第1の金属膜13の凸部13aに光ファイバ20の第2の金属膜24が接触して凸部13aを押し込む。これにより、凸部13aはつぶれて変形し、凹部13b側にはみ出すので、凸部13aの高さは低くなり(高さh1)、凸部13aの幅は広がる(幅F1)。
【0092】
図10(b)の場合、加圧ツール42による荷重の印加によって、光ファイバ20はシリコン基板10に表面活性化接合によって固着されるが、第1の金属膜13の凸部13aは変形した状態を維持するので、凸部の高さはh1に保たれる。
【0093】
図10(c)は、光ファイバ20が加圧ツール42(図9参照)によって、シリコン基板10のV溝11に荷重K1よりも大きな荷重K2で押し当てられた状態を示している。この場合、凸部13aは更につぶれて変形し、凹部13b側に大きくはみ出すので、凸部13aの高さは更に低くなり(高さh2)、凸部13aの幅は更に広がる(幅F2)。
【0094】
図10(c)の場合、加圧ツール42による荷重の印加によって、光ファイバ20はシリコン基板10に表面活性化接合によって固着されが、第1の金属膜13の凸部13aは変形した状態を維持するので、凸部の高さはh2に保たれる。
【0095】
このように、シリコン基板10と光ファイバ20は、所定の荷重を加えることで、表面活性化接合によって常温で接合する。また、接合と同時に、光ファイバ20への荷重の大きさを調整することで、第1の金属膜13の凸部13aの高さhを変えることができる。第1の金属膜13の凸部13aの高さhが変えられると言うことは、光ファイバ20のシリコン基板10に対する高さ方向の位置を調整できることである。したがって、光ファイバ20の光軸と、シリコン基板10に搭載される他の光素子(例えば半導体レーザなど)との光軸を、高精度に位置合わせすることができる。
【0096】
図11は、光ファイバの高さ調整を説明するための図である。
【0097】
図11(a)に示す様に、比較的小さい荷重K1によって光ファイバ20をシリコン基板10のV溝11に押し当てると、第1の金属膜13の凸部13a(図10参照)のつぶれ量は小さい。したがって、シリコン基板10の表面に対する光ファイバ20の中心の光軸26の高さH1は、比較的高い位置となる。
【0098】
図11(b)に示す様に、比較的大きな荷重K2によって光ファイバ20をシリコン基板10のV溝11に押し当てると、第1の金属膜13の凸部13a(図10参照)のつぶれ量は大きくなる。したがって、シリコン基板10の表面に対する光ファイバ20の中心の光軸26の高さH2は、比較的低い位置となる。
【0099】
このように、シリコン基板10と光ファイバ20を表面活性化接合するための荷重の大きさを変えることによって、シリコン基板10に対する光ファイバ20の光軸26の高さHを任意に調整することができる。荷重の大きさによって光ファイバ20の高さを調整することができるので、シリコン基板10に搭載される他の光素子との光軸合わせを高精度に行うことができる。更に、素子間の光学結合を最適に調整でき、その最適状態を長期間維持する高性能な光デバイスを製造することができる。
【0100】
図1〜図4に示した光デバイス1におけるベタパターンの金属膜を用いた接合でも、荷重を変化させることによって、光ファイバ20の高さ調整を行うことが可能である。しかしながら、図5〜図10に示した光デバイス2では、金属膜が凹凸部を備えているので、点接触に近い接触状態が形成され、凸部13aに荷重を集中できる。また、凸部13aが荷重によってつぶれて変形したときに、凸部13aのAuが周辺の凹部13b側にはみ出すことができるので、凸部13aのつぶれ量を大きくすることができる。そこで、光デバイス2では、荷重の変化に応じた凸部13aのつぶれによる光ファイバ20の光軸高さの調整幅を光デバイス1と比較して大きくすることができる。
【0101】
このため、光デバイス2では、光ファイバ20と他の光素子との光軸が比較的大きくずれていたとしても、光ファイバ20の光軸高さの調整幅が大きいので、そのずれを調整して光結合効率が高い高性能な光デバイスを製造することができる。
【0102】
図12は、更に他の光デバイス3における基板と光ファイバとの接合前の構成を模式的に示した斜視図である。図12において、図1と同じ要素には同じ番号を付して、その説明を省略する。
【0103】
図12において、シリコン基板10の表面には、所定の幅と長さのV溝11が形成され、V溝11の表面には、光デバイス1と同様に、ベタパターンの第1の金属膜12が形成されている。第1の金属膜12の材質はAuである。
【0104】
光ファイバ20の外周には、光ファイバ20の長手方向に沿って所定の間隔で形成されたストライプ状の凹凸部を有する第2の金属膜25が形成されている。第2の金属膜25の材質はAuである。
【0105】
第2の金属膜25のストライプ状の凹凸部は、図面上、薄く塗りつぶされた箇所が凸部25aであり、図面上、白色の箇所が凹部25bである。凸部25aと凹部25bでは、第2の金属膜25の厚みが異なっており、凸部25aは金属膜(Au)が厚い部分であり、凹部25bは金属膜(Au)が薄い部分である。凸部25aと凹部25bは、光ファイバ20の長手方向にストライプ状に所定の間隔で繰り返し形成される。
【0106】
第2の金属膜25の形状によって、光ファイバ20がシリコン基板10に対してどのように回転しても、ストライプ状に形成される第2の金属膜25の凸部25aと凹部25bは、シリコン基板10のV溝11に接触することができる。なお、凹部25bは、第2の金属膜25が存在せず、光ファイバ20のバッファ部23が露出していてもよい。この場合は、第2の金属膜25は、凸部25aにのみ形成されることになる。
【0107】
図13(a)は更に他の光デバイス3における基板と光ファイバとの接合後の構成を模式的に示した斜視図であり、図13(b)は図13(a)の矢印Dから見た側面図である。
【0108】
図13(a)及び図13(b)において、光ファイバ20は、シリコン基板10のV溝11に填め込まれ、所定の荷重で加圧される。これによって、V溝11表面のベタパターンの第1の金属膜12と、光ファイバ20外周の凹凸部を有する第2の金属膜25とが、表面活性化接合によって接合され、シリコン基板10と光ファイバ20は固着される。
【0109】
シリコン基板10のV溝11の二つのV溝面11a、11bは平面であるのに対して、光ファイバ20の外周は円形である。したがって、シリコン基板10のV溝11の第1の金属膜12と、光ファイバ20外周の第2の金属膜25が接触する二つの接触部17a、17b(図中では光ファイバ20を透過させ、太い破線として示す)は、V溝面11a、11bのそれぞれの長手方向に沿って所定の間隔をおいて飛び飛びに形成される。
【0110】
前述したように、光ファイバ20の外周に形成される第2の金属膜25は、所定の間隔で形成されるストライプ状の凹凸部を備えている。したがって、実際に第1の金属膜12が光ファイバ20の第2の金属膜25と接触する箇所は、第2の金属膜25の凸部25aのみになり、凹部25bは接触しない。これによって、二つの接触部17a、17bは、所定の間隔の凸部25aの領域に飛び飛びに存在することになる。
【0111】
図13(b)に示す様に、光デバイス1と同様に、光ファイバ20は長手方向に沿って、その一部がシリコン基板10に埋め込まれるように固着される。接触部17b(図中では接触部17aは示していない)は、光ファイバ20とV溝11の長手方向に沿って所定の間隔をおいて飛び飛びに形成される。なお、図13に示すシリコン基板10と光ファイバ20とが固着して一体化したものが、後述する製造方法で製造された光デバイス3である。
【0112】
このように、光デバイス3におけるシリコン基板10と光ファイバ20との接触は、光デバイス2と同様に、複数の点接触に近い状態となる。このため、接合するための荷重は、点接触に近い接触部17a、17bに更に集中して加わるので、光デバイス1第1より小さな荷重で、シリコン基板10と光ファイバ20を表面活性化接合によって固着できる。また、光デバイス1の接合工程と同等の荷重で加圧すれば、光デバイス3の接触部17a、17bには大きな荷重が集中するので、接合強度を更に強くできる。
【0113】
光ファイバ20の第2の金属膜25の凹凸部の形状はストライプ状に限定されない。光ファイバ20の外周の第2の金属膜25の凹凸部は、シリコン基板10の第1の金属膜12との接触部に沿って所定の間隔で形成されるのであれば、どのような形状であっても良い。
【0114】
光デバイス3の製造工程は、光ファイバ20の外周の第2の金属膜25に凹凸部を形成する工程及びシリコン基板10と光ファイバ20とを接合する工程以外は、前述した光デバイス1の製造工程(図4参照)と同様であるので、それらの説明は省略する。光ファイバ20の外周の第2の金属膜25に凹凸部を形成する工程が、図4に示す第2の金属膜形成工程S6の中に加わるが、その内容は前述した光デバイス2の凹凸部形成工程(レーザ加工(図7参照)又はエッチング加工(図8参照)と同様である。
【0115】
光デバイス3の製造方法の特徴の1つは、基板上のV溝に形成されるベタパターンの第1の金属膜と、光ファイバの外周に形成される所定の間隔のストライプ状の凹凸部を有する第2の金属膜とを表面活性化接合によって接合する点にある。
【0116】
光デバイス3において、シリコン基板10と光ファイバ20とを接合する接合工程S7(光ファイバの高さ調整を含む)は、凹凸部が形成される箇所(シリコン基板10又は光ファイバ20)の違いはあるが、基本的には光デバイス2の接合工程(図9〜図11参照)と同様であるので、ここでの説明は省略する。また、光ファイバ20の外周に形成される第2の金属膜25の凹凸部による効果も光デバイス2の第1の金属膜13の表面に形成される凹凸部と同様である。
【0117】
図14は、更に他の光デバイス4における基板と光ファイバとの接合前の構成を模式的に示した斜視図である。図14において、図1と同じ要素には同じ番号を付して、その説明を省略する。
【0118】
図14において、シリコン基板10の表面には、所定の大きさのV溝11が形成され、V溝11の表面には、V溝11の長手方向に所定の間隔で形成された複数の四角状の開口部14aを有する第1の金属膜14が形成されている。第1の金属膜14の材質はAuである。
【0119】
第1の金属膜14の開口部14aは、金属膜が無く、シリコン基板10のV溝11の表面が露出しているが、この構造に限定されず、開口部14aは、他の領域である第1の金属膜14の厚みより薄い金属膜に覆われた構造でも良い。
【0120】
光ファイバ20の外周には、光デバイス1の場合と同様に、ベタパターンの第2の金属膜24が形成されている。第2の金属膜24の材質はAuである。
【0121】
光ファイバ20が、シリコン基板10のV溝11に填め込まれて、所定の荷重で加圧される。これによって、V溝11の表面の第1の金属膜14と光ファイバ20の外周の第2の金属膜24は、表面活性化接合によって接合されて、シリコン基板10と光ファイバ20は固着される。
【0122】
シリコン基板10と光ファイバ20が接触する接触部18a、18b(太線で示す)は、光デバイス2と同様に、V溝11の二つのV溝面11a、11bのそれぞれの長手方向に沿って所定の間隔をおいて飛び飛びに形成される。前述したように、第1の金属膜14には、V溝11の長手方向に所定の間隔で形成された四角状の開口部14aが形成されている。したがって、実際に第1の金属膜14が光ファイバ20の第2の金属膜24と接触する箇所は、開口部14aが存在しない領域のみとなる。これによって、二つの接触部18a、18bは、開口部14aが存在しない第1の金属膜14の領域に飛び飛びに存在することになる。
【0123】
このように、光デバイス4では、シリコン基板10のV溝11の表面に、V溝11の長手方向に所定の間隔で形成された四角状の開口部14aを有している。また、光デバイス4の光ファイバ20がV溝11に接触する二つの接触部18a、18bは、光デバイス2における二つの接触部16a、16bと同様である。このため、接合工程において光ファイバ20に荷重が加わったとき、開口部14aではない領域の接触部18a、18bに荷重が集中するので、比較的小さい荷重で光ファイバ20を接合することができる。
【0124】
接触部18a、18bに荷重が集中して、その領域の金属膜がつぶれても、金属膜は開口部14aにはみ出すことができる。したがって、光デバイス4においても、光デバイス2と同様に、開口部14aではない領域のつぶれ量が大きくなり、シリコン基板10に対する光ファイバ20の光軸高さの調整幅を大きくできるという、優れた特徴を有している。なお、開口部14aの形状は、四角形に限定されず、たとえば、円形状などでも良い。
【0125】
また、光デバイス4における開口部14aは、光デバイス2において凹凸部を形成する製造工程(図7、図8参照)と同様に、レーザ加工又はエッチング加工によって形成することができるので、詳細な説明は省略する。また、光デバイス4におけるシリコン基板10と光ファイバ20との接合工程、及び光ファイバ20の高さ調整についても、光デバイス2(図9〜図11)と同様であるので、詳細な説明は省略する。
【0126】
光デバイス4において、シリコン基板10のV溝11の第1の金属膜14に開口部14aを有し、光ファイバ20の外周にベタパターンの第2の金属膜24が形成されている。しかしながら、光デバイス4はこの構成に限定されず、シリコン基板10のV溝11にベタパターンの第1の金属膜を形成し、光ファイバ20の外周に開口部を有する第2の金属膜を形成するようにしてもよい。
【0127】
光デバイス4の製造方法の特長の1つは、基板上のV溝に形成される所定の間隔の開口部を有する第1の金属膜と、光ファイバの外周に形成されるベタパターンの第2の金属膜とを表面活性化接合によって接合する点である。
【0128】
図15は、更に他の光デバイス5を示す図である。図15において、図1と同じ要素には同じ番号を付して、その説明を省略する。
【0129】
図15において、シリコン基板10の表面には、所定の大きさのV溝11が形成され、V溝11の表面には、金属膜としてマイクロバンプ19が形成されている。マイクロバンプの材料はAuである。マイクロバンプ19について後述する。
【0130】
光ファイバ20の外周には、光デバイス1の場合と同様に、ベタパターンの第2の金属膜24が形成されている。第2の金属膜24の材質はAuである。
【0131】
光ファイバ20が、シリコン基板10のV溝11に填め込まれて、所定の荷重で加圧される。これによって、V溝11の表面のマイクロバンプ19と光ファイバ20の外周の第2の金属膜24は、表面活性化接合によって接合されて、シリコン基板10と光ファイバ20は固着される。
【0132】
マイクロバンプ19は、V溝11の表面にスパッタリングによって形成されたAu層をドライエッチング又はウエットエッチングすることによって形成される。形成されたマイクロバンプ19は、複数の高さ2μmで直径5μmの円柱状の突起が10〜25μmピッチで左右均等に配置されたものである。なお、マイクロバンプの突起の形状、高さ、幅、ピッチ等は一例であって、上記に限定されるものではない。マイクロバンプ19は、スパッタリングによって形成されたAu層をエッチングすることによって成形されているため、マイクロバンプ19に含まれる全ての突起の高さは高精度に均一化されている。
【0133】
図15に示した光デバイス5の製造方法と、前述した光デバイス1の製造方法との差異は、V溝11の表面に第1の金属膜12を形成した後に(図4のS4参照)、エッチングによって、マイクロバンプ19を形成することのみである。ベタの第1の金属膜12と比較して、マイクロバンプ19の方がつぶれ易く、光ファイバ20を位置決めする際に、制御が容易である。
【0134】
図16は、更に他の光デバイス6を示す図である。図16において、図1と同じ要素には同じ番号を付して、その説明を省略する。
【0135】
図16に示す光デバイス6と、図1に示す光デバイス1との差異は、光デバイス6が、V溝11と光ファイバ20との隙間に、接合樹脂60が充填されている点である。
【0136】
図16において、シリコン基板10の表面には、所定の大きさのV溝11が形成され、V溝11の表面には、第1の金属膜12が形成されている。第1の金属膜12の材料はAuである。光ファイバ20の外周には、光デバイス1の場合と同様に、ベタパターンの第2の金属膜24が形成されている。第2の金属膜24の材質はAuである。
【0137】
光ファイバ20が、シリコン基板10のV溝11に填め込まれて、所定の荷重で加圧される。これによって、V溝11の表面の第1の金属膜12と光ファイバ20の外周の第2の金属膜24は、表面活性化接合によって接合されて、シリコン基板10と光ファイバ20は固着される。
【0138】
図16に示した光デバイス6の製造方法と、前述した光デバイス1の製造方法との差異は、光ファイバ20をシリコン基板10に固着させた後に(図4のS7参照)、V溝11と光ファイバ20との隙間に、接合樹脂60を充填する工程が追加される点のみである。光ファイバ10とシリコン基板10とは表面活性化接合によって接合されているため、接合樹脂60が熱等によって、収縮又は膨張しても、光ファイバ20とシリコン基板10との位置関係がずれることはない。その上、光デバイス6では、接続樹脂60によって、より強固に、光ファイバ20とシリコン基板10とを固着することが可能となった。なお、光デバイス6を製造する場合に、光デバイス2〜7に関して説明した製造方法に従って、シリコン基板10上に光ファイバ20を固着するようにしても良い。
【0139】
図17は、更に他の光デバイス7を示す図である。図17において、図1と同じ要素には同じ番号を付して、その説明を省略する。
【0140】
図17に示す光デバイス7と、図15に示す光デバイス5との差異は、光デバイス7が、V溝11を有しておらず、補強樹脂70を有する点である。
【0141】
図17において、シリコン基板10の表面には、マイクロバンプ19が基準平坦面として形成されている。マイクロバンプの材料はAuである。マイクロバンプ19の形状及び製造方法は、光デバイス5について説明したものと同様である。
【0142】
光ファイバ20の外周には、光デバイス1の場合と同様に、ベタパターンの第2の金属膜24が形成されている。第2の金属膜24の材質はAuである。
【0143】
光ファイバ20が、シリコン基板10上の所定位置71に配置されて、所定の荷重で加圧される。これによって、シリコン基板10上のマイクロバンプ19と光ファイバ20の外周の第2の金属膜24は、表面活性化接合によって接合されて、シリコン基板10と光ファイバ20は固着される。
【0144】
図17に示した光デバイス7の製造方法と、前述した光デバイス5の製造方法との差異は、V溝11を形成せずにマイクロバンプ19が基板10の基準平坦面に形成され、シリコン基板10に対して光ファイバ20を固着した後に、光ファイバ20を補強樹脂70により固定(又は補強)する工程を有する点である。
【0145】
光デバイス5と同様に、光デバイス1のベタの第1の金属膜12と比較して、マイクロバンプ19の方がつぶれ易く、光ファイバ20を位置決めする際のシリコン基板10の高さ方向(図中のY軸方向)の制御(調整)が容易である。
【0146】
図17に示す光デバイス7では、V溝11を有していないことから、シリコン基板10上における光ファイバ20の左右方向(図中のX軸方向)の位置ずれも、光ファイバ20を移動させて調整することができる。これは、光ファイバ20の左右方向にスペースが存在するからである。また、基板10の基準平坦面を基準として、マイクロバンプ19の各突起の高さを高い精度で合わせることができるので、V溝の場合と比較して、更に制度良く高さ方向の調整を行うことができる。
【0147】
図17に示す光デバイス7では、基板10の基準平坦面上にマイクロバンプ19を形成したが、マイクロバンプ19の代わりに、基板10の基準平坦面上に光デバイス2で示したストライブ状の凹凸部を有する第1の金属膜13、又は、光デバイス4で示した開口部14aを有する第1の金属膜14を形成するようにしても良い。凹凸部を有する第1の金属膜13及び開口部14aを有する第1の金属膜14を基準平坦面上に形成した場合でも、光ファイバ20の左右方向にスペースが存在する。したがって、シリコン基板10上における光ファイバ20の左右方向(図中のX軸方向)の位置ずれを制御(調整)することが可能となる。
【0148】
図18は、更に他の光デバイス100を示す斜視図である。
【0149】
光デバイス100は、光デバイス2に関して説明した製造方法に従って、シリコン基板10上に光ファイバ20を固着したものである。しかしながら、光デバイス100において、光デバイス1、3〜7に関して説明した製造方法に従って、シリコン基板10上に光ファイバ20を固着するようにしても良い。
【0150】
光デバイス100において、光デバイス2と同一の要素には、同一の番号を付してその説明を省略する。光デバイス100は、シリコン基板10、シリコン基板10に固着される光ファイバ20、及び半導体レーザ50によって構成される。
【0151】
半導体レーザ50は、シリコン基板10にマイクロバンプ(図示せず)等によって固着されている。V溝11に形成された第1の金属膜13と光ファイバ20の外周に形成された第2の金属膜24とが表面活性化接合することによって、光ファイバ20がシリコン基板10に固着されている。
【0152】
ここで、半導体レーザ50が出力するレーザ光の光軸51と、光ファイバ20の光軸26を一致させて固着することが極めて重要である。光ファイバ20は、V溝11に填め込まれて、シリコン基板10に対する水平方向(X軸、Y軸方向)は固定されている。また、光ファイバ20の高さ方向(Z軸方向)は、前述したように、接合時の荷重を変えることで、第1の金属膜13の凸部13a(図10参照)のつぶれ量を調整して調整することができる。
【0153】
したがって、光デバイス100では、シリコン基板10に搭載される光素子間(半導体レーザ50と光ファイバ20)の光軸合わせを、荷重を調整することで高精度に行うことができる。したがって、最適な光学結合を実現した高性能な光デバイスを製造することができる。
【0154】
また、図18では図示していないが、シリコン基板10のV溝11に形成する第1の金属膜13の形成と同時に、シリコン基板10の表面に、他の光素子を接合するための金属膜や配線パターン等を一括して効率的に形成できる。したがって、シリコン基板上に複数の光素子を効率よく集積化した光デバイスを容易に実現することができる。
【産業上の利用可能性】
【0155】
本発明に係る光デバイス及び光デバイスの製造方法は、レーザ・プロジェクタやレーザ光による照明装置、光ピンセットなどの様々な分野の光デバイス及びその製造方法に幅広く利用することができる。
【符号の説明】
【0156】
1、2、3、4、5、6、7、100 光デバイス
10 シリコン基板
11 V溝
11a、11b V溝面
12、13、14 第1の金属膜
14a 開口部
13a、25a 凸部
13b、25b 凹部
15a、15b、16a、16b、17a、17b、18a、18b 接触部
19 マイクロバンプ
20 光ファイバ
21 コア層
22 クラッド層
23 バッファ層
24、25 第2の金属膜
26、51 光軸
30 レジスト膜
40 レーザ加工機
41 レーザ光
42 加圧ツール
50 半導体レーザ
60 接合樹脂
70 補強樹脂

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板上に光ファイバが配置された光デバイスの製造方法において、
前記基板の一部に第1の金属膜を形成し、
前記光ファイバの外周の一部に第2の金属膜を形成し、
前記第1の金属膜と前記第2の金属膜とを表面活性化接合により接合する、
工程を有することを特徴とする光デバイスの製造方法。
【請求項2】
前記基板上にV溝を形成する工程を更に有し、
前記第1の金属膜は、前記V溝に形成される、請求項1に記載の光デバイスの製造方法。
【請求項3】
前記第1の金属膜は、前記V溝の長手方向に所定の間隔で形成された凹凸部を有し、前記凸部によって前記第2の金属膜と接合される、請求項2に記載の光デバイスの製造方法。
【請求項4】
前記第1の金属膜は、前記V溝の長手方向に所定の間隔で形成された開口部を有し、前記第1の金属膜は前記開口部以外の箇所で前記第2の金属膜と接合される、請求項2に記載の光デバイスの製造方法。
【請求項5】
前記第1の金属膜は、前記V溝の長手方向に所定の間隔で形成されたストライプ状に形成される、請求項2に記載の光デバイスの製造方法。
【請求項6】
前記第2の金属膜は、前記光ファイバの長手方向に所定の間隔で形成された凹凸部を有し、前記凸部によって前記第1の金属膜と接合される、請求項1〜5の何れか一項に記載の光デバイスの製造方法。
【請求項7】
前記第2の金属膜は、前記光ファイバの長手方向に所定の間隔で形成された開口部を有し、前記第2の金属膜は前記開口部以外の箇所で前記第1の金属膜と接合される、請求項1〜5の何れか一項に記載の光デバイスの製造方法。
【請求項8】
前記第2の金属膜は、前記光ファイバの長手方向に所定の間隔で形成されたストライプ状に形成される、請求項1〜5の何れか一項に記載の光デバイスの製造方法。
【請求項9】
前記V溝と前記光ファイバとの間の隙間に接着材を充填する工程を更に有する、請求項1〜8の何れか一項に記載の光デバイスの製造方法。
【請求項10】
前記第1の金属膜は、前記基板の基準平坦面上に形成される、請求項1に記載の光デバイスの製造方法。
【請求項11】
前記第1の金属膜上に配置された前記光ファイバを補強樹脂により固定する工程を更に有する、請求項10に記載の光デバイスの製造方法。
【請求項12】
前記第1の金属膜はマイクロバンプで構成されている、請求項1〜11の何れか一項に記載の光デバイスの製造方法。
【請求項13】
前記第1の金属膜又は前記第2の金属膜は、金属膜をレーザ加工することによって形成される、請求項1〜11の何れか一項に記載の光デバイスの製造方法。
【請求項14】
前記第1の金属膜又は前記第2の金属膜は、金属膜をエッチング加工することによって形成される、請求項1〜11の何れか一項に記載の光デバイスの製造方法。
【請求項15】
基板の一部に形成された第1の金属膜と、
光ファイバの外周の一部に形成された第2の金属膜と、を有し、
前記第1の金属膜と前記第2の金属膜とが表面活性化接合により接合されることによって、前記光ファイバが前記基板に固着されている、
ことを特徴とする光デバイス。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2013−92758(P2013−92758A)
【公開日】平成25年5月16日(2013.5.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−217220(P2012−217220)
【出願日】平成24年9月28日(2012.9.28)
【出願人】(000001960)シチズンホールディングス株式会社 (1,939)
【Fターム(参考)】