説明

光パケット交換システム

【課題】光伝送路の信号品質を監視できる光パケット交換システムを提供する。
【解決手段】光パケット交換システム10は、光パケット交換装置12と、光パケット送信装置11と、光パケット受信装置13とを備える。光パケット送信装置11は、受信したクライアント信号に経路情報を付加してパケット信号を生成するパケット生成部と、生成されたパケット信号にBIPを付加するBIP付加部と、BIPが付加されたパケット信号を光パケット信号に変換して送出する電気/光変換部とを備える。光パケット受信装置13は、受信した光パケット信号を電気のパケット信号に変換する光/電気変換部と、パケット信号に付加されたBIPに基づいて、該パケット信号におけるエラー発生状況を検出するBIP比較部とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光パケット信号に付与された経路情報に従って光スイッチを切り替えることにより、光パケット単位でのパケット交換を可能とする光パケット交換方式に関する。
【背景技術】
【0002】
波長分割多重(WDM:Wavelength Division Multiplexing)を用いた光伝送システムにおいて、波長選択スイッチ(WSS:wavelength selective switch)等を用いることで、波長単位のパス切替を行う技術が実用化されている。その次の技術として、切替を行う単位を例えばIPパケット(10GEther(10 Gigabit Ethernet(登録商標))信号等)一つ一つという細かい単位とし、各々を光パケットという形式に変換して、超高速の光スイッチで方路切り替えを行う光パケット交換方式が検討されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
IPパケットはデータが存在しない間は有意な情報が転送されておらず、その分だけ帯域が無駄になっているが、光パケット交換方式が実現すれば、データが存在しない時間帯を別のパケットが占有できることになる。従って、光パケット交換方式は、伝送路の帯域利用効率を飛躍的に高める可能性があり、将来の技術として有望視されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−235986号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
光パケット交換方式においては、光伝送路の分散や非線形性などにより光パケット信号の波形が劣化した場合、ビットエラーレートが増大する。しかしながら、従来の光パケット交換方式においては、ビット単位でエラーを監視する仕組みがなく、光伝送路の信号品質を監視できないという課題がある。
【0006】
本発明はこうした状況に鑑みてなされたものであり、その目的は、光伝送路の信号品質を監視できる光パケット交換システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明のある態様の光パケット交換システムは、入力された光パケット信号から経路情報を抽出し、該経路情報に基づいて該光パケット信号の経路を切り替える光パケット交換装置と、受信したクライアント信号に経路情報を付加して光パケット信号を生成し、光パケット交換装置に送出する光パケット送信装置と、光パケット交換装置から送出された光パケット信号を受信する光パケット受信装置とを備える。光パケット送信装置は、受信したクライアント信号に経路情報を付加してパケット信号を生成するパケット生成部と、生成されたパケット信号に、該パケット信号のエラー発生状況を検出するためのパケット品質情報を付加するパケット品質情報付加部と、パケット品質情報が付加されたパケット信号を光パケット信号に変換して送出する電気/光変換部と、を備える。光パケット受信装置は、受信した光パケット信号を電気のパケット信号に変換する光/電気変換部と、パケット信号に付加されたパケット品質情報に基づいて、該パケット信号におけるエラー発生状況を検出するパケット品質検出部とを備える。
【0008】
光パケット送信装置は、品質情報付加部の後段に設けられ、入力されたパケット信号を複数の分割パケット信号に変換するシリアル/パラレル変換部と、シリアル/パラレル変換部の後段に設けられた複数の電気/光変換部と、複数の電気/光変換部からの複数の波長の光パケット信号を合波する波長多重部とをさらに備えてもよい。光パケット受信装置は、受信した波長多重光パケット信号を複数の波長の光パケット信号に分波する波長分割部と、波長分割部の後段に設けられた複数の光/電気変換部と、パケット品質検出部の前段に設けられ、複数の光/電気変換部からの複数の分割パケット信号をシリアルのパケット信号に変換するパラレル/シリアル変換部とをさらに備えてもよい。
【0009】
光パケット送信装置は、入力されたパケット信号を複数の分割パケット信号に変換するシリアル/パラレル変換部と、シリアル/パラレル変換部の後段に設けられた複数のパケット品質情報付加部と、複数のパケット品質情報付加部の後段に設けられた複数の電気/光変換部と、複数の電気/光変換部からの複数の波長の光パケット信号を合波する波長多重部とをさらに備えてもよい。光パケット受信装置は、受信した波長多重光パケット信号を複数の波長の光パケット信号に分波する波長分割部と、波長分割部の後段に設けられた複数の光/電気変換部と、複数の光/電気変換部の後段に設けられた複数のパケット品質検出部と、複数のパケット品質検出部からの複数の分割パケット信号をシリアルのパケット信号に変換するパラレル/シリアル変換部とをさらに備えてもよい。
【0010】
パケット品質情報付加部は、入力されたパケット信号のビットインターリーブパリティを演算し、その演算結果をパケット品質情報として該パケット信号に付加するBIP(Bit Interleaved Parity)付加部を含んでもよい。パケット品質検出部は、入力されたパケット信号に付加されたビットインターリーブパリティと、入力されたパケット信号について演算したビットインターリーブパリティとを比較することにより、パケット信号のビットエラーレートを検出するBIP比較部を含んでもよい。
【0011】
パケット品質情報付加部は、入力されたパケット信号にパケット品質情報としてFEC(Forward Error Correction)符号を付加するFEC付加部を含んでもよい。パケット品質検出部は、入力されたパケット信号に付加されたFEC符号に基づいてパケット信号のビットエラーレートを検出するとともに、パケット信号のビットエラー訂正を行うFEC訂正部を含んでもよい。
【0012】
パケット品質情報付加部は、入力されたパケット信号のビットインターリーブパリティを演算し、その演算結果をパケット品質情報として該パケット信号に付加するBIP付加部と、入力されたパケット信号にパケット品質情報としてFEC符号を付加するFEC付加部とを含み、BIP付加部とFEC付加部は直列に設けられていてもよい。パケット品質検出部は、入力されたパケット信号に付加されたビットインターリーブパリティと、入力されたパケット信号について演算したビットインターリーブパリティとを比較することにより、パケット信号のビットエラーレートを検出するBIP比較部と、入力されたパケット信号に付加されたFEC符号に基づいてパケット信号のビットエラーレートを検出するとともに、パケット信号のビットエラー訂正を行うFEC訂正部とを含み、BIP比較部とFEC訂正部は直列に設けられていてもよい。
【0013】
パケット品質情報付加部は、入力されたパケット信号のビットインターリーブパリティを演算し、その演算結果をパケット品質情報として該パケット信号に付加するBIP付加部と、入力されたパケット信号にパケット品質情報としてFEC符号を付加するFEC付加部とを含み、BIP付加部とFEC付加部は並列に設けられていてもよい。パケット品質検出部は、入力されたパケット信号に付加されたビットインターリーブパリティと、入力されたパケット信号について演算したビットインターリーブパリティとを比較することにより、パケット信号のビットエラーレートを検出するBIP比較部と、入力されたパケット信号に付加されたFEC符号に基づいてパケット信号のビットエラーレートを検出するとともに、パケット信号のビットエラー訂正を行うFEC訂正部とを含み、BIP比較部とFEC訂正部は並列に設けられていてもよい。
【0014】
光パケット送信装置は、BIP付加部とFEC付加部のいずれか一方を動作させる第1動作制御部をさらに備えてもよい。光パケット受信装置は、BIP比較部とFEC訂正部のいずれか一方を動作させる第2動作制御部をさらに備えてもよい。
【0015】
光パケット送信装置は、入力されたパケット信号を複数の分割パケット信号に変換するシリアル/パラレル変換部と、複数の分割パケット信号を複数の波長の光パケット信号に変換する複数の電気/光変換部と、複数の電気/光変換部から出力された複数の波長の光パケット信号を合波する波長多重部とをさらに備えてもよい。パケット品質情報付加部は、シリアル/パラレル変換部の前段に設けられ、入力されたパケット信号にパケット品質情報としてFEC符号を付加するFEC付加部と、シリアル/パラレル変換部の後段に設けられ、入力された分割パケット信号のビットインターリーブパリティを演算し、その演算結果をパケット品質情報として該分割パケット信号に付加する複数のBIP付加部とを含んでもよい。光パケット受信装置は、受信した波長多重光パケット信号を複数の波長の光パケット信号に分波する波長分割部と、波長分割部の後段に設けられ、複数の分割パケット信号を出力する複数の光/電気変換部と、入力された複数の分割パケット信号をシリアルのパケット信号に変換するパラレル/シリアル変換部とをさらに備えてもよい。パケット品質検出部は、パラレル/シリアル変換部の前段に設けられ、入力された分割パケット信号に付加されたビットインターリーブパリティと、入力されたパケット信号について演算したビットインターリーブパリティとを比較することにより、該分割パケット信号のビットエラーレートを検出する複数のBIP比較部と、パラレル/シリアル変換部の後段に設けられ、入力されたパケット信号に付加されたFEC符号に基づいてパケット信号のビットエラーレートを検出するとともに、パケット信号のビットエラー訂正を行うFEC訂正部とを含んでもよい。
【0016】
なお、以上の構成要素の任意の組合せ、本発明の表現を装置、方法、システム、プログラム、プログラムを格納した記録媒体などの間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、光伝送路の信号品質を監視できる光パケット交換システムを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の第1実施形態に係る光パケット交換システムを示す図である。
【図2】本発明の第1実施形態に係る光パケット送信装置の構成を示す図である。
【図3】本発明の第1実施形態におけるパケット信号のデータフォーマットを示す図である。
【図4】本発明の第1実施形態に係る光パケット交換装置の構成を示す図である。
【図5】本発明の第1実施形態に係る光パケット受信装置の構成を示す図である。
【図6】本発明の第2実施形態に係る光パケット送信装置を示す図である。
【図7】本発明の第2実施形態に係る光パケット受信装置を示す図である。
【図8】本発明の第3実施形態に係る光パケット送信装置を示す図である。
【図9】本発明の第3実施形態におけるパケット信号のデータフォーマットを示す図である。
【図10】本発明の第3実施形態に係る光パケット受信装置を示す図である。
【図11】本発明の第4実施形態に係る光パケット送信装置を示す図である。
【図12】本発明の第4実施形態に係る光パケット受信装置を示す図である。
【図13】本発明の第5実施形態に係る光パケット送信装置を示す図である。
【図14】本発明の第5実施形態におけるパケット信号のデータフォーマットを示す図である。
【図15】本発明の第5実施形態に係る光パケット受信装置を示す図である。
【図16】本発明の第6実施形態に係る光パケット送信装置を示す図である。
【図17】本発明の第6実施形態に係る光パケット受信装置を示す図である。
【図18】本発明の第7実施形態に係る光パケット送信装置を示す図である。
【図19】本発明の第7実施形態に係る光パケット受信装置を示す図である。
【図20】本発明の第8実施形態に係る光パケット送信装置を示す図である。
【図21】本発明の第8実施形態に係る光パケット受信装置を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施形態について説明する。
【0020】
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態に係る光パケット交換システム10を示す。図1に示すように、光パケット交換システム10は、光パケット送信装置11と、1入力×2出力の光パケット交換装置12と、光パケット受信装置13と、第1〜第3光伝送路14〜16とを備える。
【0021】
光パケット送信装置11は、クライアント側から受信したクライアント信号(例えば、10GEther(10 Gigabit Ethernet(登録商標))パケット信号)を10分割する。そして、その分割した10個のデータを波長λ1〜λ10の光信号に載せ、10波の光パケット信号とする。そして、波長λ1〜λ10の光パケット信号を波長多重し、WDM光パケット信号として出力する。なお、本実施形態では、クライアント信号の分割数および波長数を10としたが、これらは任意の値に設定可能である。
【0022】
光パケット送信装置11から出力されたWDMパケット信号は、第1光伝送路14を介して、光パケット交換装置12に入力される。
【0023】
光パケット交換装置12は、入力されたWDM光パケット信号から経路情報を抽出し、該経路情報に従って、WDM光パケット信号の方路を切り替える。光パケット交換装置12の第1出力部には第2光伝送路15が接続され、第2出力部には第3光伝送路16が接続されている。第2光伝送路15を伝搬したWDM光パケット信号は、WDMネットワークに出力される。一方、第3光伝送路16を伝搬したWDM光パケット信号は、光パケット受信装置13に入力される。
【0024】
光パケット受信装置13は、受信したWDM光パケット信号を波長λ1〜λ10の光パケット信号に分波した後、元のクライアント信号に復元し、クライアント側に出力する。
【0025】
図2は、本発明の第1実施形態に係る光パケット送信装置11の構成を示す。図2に示すように、光パケット送信装置11は、光/電気変換部20と、パケット生成部21と、BIP付加部22と、シリアル/パラレル変換部23と、パケット送信処理部24と、第1〜第10電気/光変換部25−1〜25−10と、AWG(Arrayed Waveguide Grating)26とを備える。
【0026】
光/電気変換部20は、クライアント側から入力されたクライアント信号を電気信号に変換し、パケット生成部21に送る。パケット生成部21は、クライアント信号に経路情報等を含むヘッダ等を付加してパケット信号を生成する。
【0027】
図3は、本発明の第1実施形態におけるパケット信号のデータフォーマットを示す。パケット信号は、図3に示すように、ユーザ領域であるデータ領域と、データ領域の前に設けられたヘッダと、データ領域の後に設けられた誤り検出用のFCS(Frame check sequence)とを含む。ヘッダは、フレーム同期を取るための同期パターンと、経路情報とを有する。また、ヘッダはその他にパケット長等の情報を有する。パケット生成部21により生成されたパケット信号は、BIP付加部22に送られる。
【0028】
BIP付加部22は、入力されたパケット信号のビットインターリーブパリティ(BIP)を演算し、その演算結果を該パケット信号に付加する。図3に示すように、BIPはFCSの後に設けられる。BIPが付加されたパケット信号は、シリアル/パラレル変換部23に送られる。
【0029】
シリアル/パラレル変換部23は、入力されたパケット信号を10個の分割パケット信号に変換する。シリアル/パラレル変換部23から出力された分割パケット信号は、パケット送信処理部24に入力される。
【0030】
パケット送信処理部24は、入力された分割パケット信号に対し、例えば各分割パケット信号の先端にプリアンブルを付与するなどの処理を行い、所定の光パケット交換方式のパケットフォーマットに変換する。パケット送信処理部24から出力された分割パケット信号は、第1〜第10電気/光変換部25−1〜25−10に送られる。
【0031】
第1〜第10電気/光変換部25−1〜25−10は、入力された10個の分割パケット信号を、10波(λ1〜λ10)の光パケット信号に変換して送出する。ここで、第1電気/光変換部25−1から送出される波長λ1の光パケット信号は、経路情報等を含むヘッダを有する。そこで、このヘッダを有する光パケット信号の波長λ1を「ヘッダ波長」と呼ぶ。
【0032】
第1〜第10電気/光変換部25−1〜25−10から送出された波長λ1〜λ10の光パケット信号は、AWG26に入力される。AWG26は、波長λ1〜λ10の光パケット信号を合波してWDM光パケット信号を生成し、光パケット交換装置に送出する。
【0033】
図4は、本発明の第1実施形態に係る光パケット交換装置12の構成を示す。図4に示すように、光パケット交換装置12は、光スイッチ部40と、光スイッチ制御部41と、カプラ42と、光遅延線43とを備える。また、光スイッチ制御部41は、光/電気変換部44と、制御信号生成部45とを備える。
【0034】
第1光伝送路14を介して入力されたWDM光パケット信号は、カプラ42により受信される。カプラ42は、受信したWDM光パケット信号からヘッダ波長λ1の光パケット信号のみ分岐する。分岐したヘッダ波長λ1の光パケット信号は、光スイッチ制御部41に入力される。一方、カプラ42を通過したWDM光パケット信号(λ1〜λ10)は、光遅延線43を介して光スイッチ部40に入力される。
【0035】
ヘッダ波長λ1の光パケット信号は、光/電気変換部44で電気信号に変換された後、制御信号生成部45にてヘッダが解析され、経路情報が検出される。そして、制御信号生成部45は、検出された経路情報に基づいて光スイッチ制御信号を生成し、光スイッチ部40に出力する。
【0036】
光遅延線43は、光スイッチ制御部41が光スイッチ制御信号を生成するのに要する時間だけ、WDM光パケット信号を遅延させる。制御信号生成部45におけるヘッダの解析処理は、ある程度の時間を要する。従って、仮にWDM光パケット信号をカプラ42から光スイッチ部40に直接入力した場合、WDM光パケット信号に対する光スイッチ制御信号の遅延が生じ、好適にWDM光パケット信号の経路切替を行うことができない。そこで、カプラ42と光スイッチ部40との間に光遅延線43を設け、WDM光パケット信号を光スイッチ制御信号の生成に要する時間だけ遅延させることにより、好適にWDM光パケット信号の経路切替を行うことができる。遅延時間は、光遅延線43の長さ(光ファイバ長)を調整することにより変えることができる。
【0037】
光スイッチ部40は、1×2の光スイッチであり、光カプラ46と、第1光ゲートスイッチ47と、第2光ゲートスイッチ48とを備える。光ゲートスイッチとしては、半導体光増幅器(SOA)を用いたものを利用できる。第1光ゲートスイッチ47および第2光ゲートスイッチ48は、光スイッチ制御部41からの光スイッチ制御信号によりオン/オフが制御される。光パケット交換装置12では、1つのヘッダ波長λ1の光パケット信号から抽出された経路情報を基に、波長多重された10波の光パケット信号の全てが一度に経路切替される。例えば、WDM光パケット信号を経路A(WDMネットワーク)に出力する場合、第1光ゲートスイッチ47がオンされ、第2光ゲートスイッチ48はオフにされる。これにより、WDM光パケット信号は、第1光ゲートスイッチ47のみ通過し、経路Aに出力される。
【0038】
図5は、本発明の第1実施形態に係る光パケット受信装置13の構成を示す。図5に示すように、光パケット受信装置13は、AWG51と、第1〜第10光/電気変換部52−1〜52−10と、パラレル/シリアル変換部53と、BIP比較部54と、パケット識別部55と、電気/光変換部56とを備える。
【0039】
AWG51は、光パケット交換装置から受信したWDM光パケット信号を波長λ1〜λ10の光パケット信号に分波する。
【0040】
第1〜第10光/電気変換部52−1〜52−10は、AWG51にて分波された10波の光パケット信号をそれぞれ電気の分割パケット信号に変換する。
【0041】
パラレル/シリアル変換部53は、10個の分割パケット信号をパラレル/シリアル変換し、シリアルのパケット信号を生成する。また、パラレル/シリアル変換部53は、FCSを用いてパケット信号の正常性判断を行う。例えば一部の分割パケット信号が欠けている等の異常が検出された場合、パラレル/シリアル変換部53はパケット信号を破棄する。パラレル/シリアル変換部53から出力されたパケット信号は、BIP比較部54に入力される。
【0042】
BIP比較部54は、入力されたパケット信号のBIPを演算する。そして、BIP比較部54は、入力されたパケット信号に付加されたBIPと、演算結果のBIPとを比較することにより、パケット信号のビットエラー数を検出する。パケット信号のパケット長は、ヘッダから分かるので、BIPによりエラーが分かれば、ビットエラーレートを算出できる。ビットエラーレートの算出式を以下に示す。
ビットエラーレート=ビットエラー数/(フレーム長(バイト)×8ビット)
BIP比較部54から出力されたパケット信号は、パケット識別部55に入力される。
【0043】
パケット識別部55は、入力されたパケット信号からクライアント信号を識別し、クライアント信号を抜き取る。その後、クライアント信号は、電気/光変換部56により光信号に変換され、クライアント側に出力される。
【0044】
以上説明したように、本第1実施形態に係る光パケット交換システム10によれば、光パケット送信装置11にBIP付加部22を設け、光パケット交換装置12にBIP比較部54を設けたことにより、光伝送路を伝搬した光パケット信号のビットエラーレートを検出でき、光伝送路の信号品質の監視が可能となる。
【0045】
また、本第1実施形態に係る光パケット送信装置11においては、シリアル/パラレル変換部23の前段にBIP付加部22が設けられている。また、本第1実施形態に係る光パケット受信装置13においては、パラレル/シリアル変換部53の後段にBIP比較部54が設けられている。従って、シリアルのパケット信号に対してBIP演算、BIP比較が行われるので、1つのBIP付加部22、BIP比較部54を設ければよく、回路規模を小さくすることができる。
【0046】
(第2実施形態)
次に本発明の第2実施形態に係る光パケット交換システムについて説明する。
【0047】
図6は、本発明の第2実施形態に係る光パケット送信装置11を示す。なお、以下に示す実施形態においては、図1〜図5に示す第1実施形態に係る光パケット交換システムと同一又は対応する構成要素については同一の符号を付し、重複する説明を適宜省略する。
【0048】
本実施形態に係る光パケット送信装置11は、シリアル/パラレル変換部23の後段に10個のBIP付加部(第1〜第10BIP付加部22−1〜22−10)が設けられている点が、図2に示す第1実施形態に係る光パケット送信装置と異なる。
【0049】
本実施形態において、各第1〜第10BIP付加部22−1〜22−10は、シリアル/パラレル変換部23から出力された各分割パケット信号についてBIPを演算し、演算結果を各分割パケット信号に付加する。BIPが付加された10個の分割パケット信号は、パケット送信処理部24によってプリアンブルが付加された後、第1〜第10電気/光変換部25−1〜25−10によって波長λ1〜λ10の光パケット信号に変換される。
【0050】
図7は、本発明の第2実施形態に係る光パケット受信装置13を示す。本実施形態に係る光パケット受信装置13は、パラレル/シリアル変換部53の前段に10個のBIP比較部(第1〜第10BIP比較部54−1〜54−10)が設けられている点が、図5に示す第1実施形態に係る光パケット受信装置と異なる。
【0051】
本実施形態において、AWG51により分波された波長λ1〜λ10の光パケット信号は、第1〜第10光/電気変換部52−1〜52−10により電気の分割パケット信号に変換される。各第1〜第10BIP比較部54−1〜54−10は、各第1〜第10光/電気変換部52−1〜52−10からの分割パケット信号について、BIP比較を行い、ビットエラーレートを検出する。第1〜第10光/電気変換部52−1〜52−10から出力された10個の分割パケット信号は、パラレル/シリアル変換部53でシリアルのパケット信号に変換された後、パケット識別部55、電気/光変換部56を介してクライアント側に出力される。
【0052】
以上説明したように、本第2実施形態に係る光パケット交換システムにおいては、波長λ1〜λ10の光パケット信号のそれぞれについて、ビットエラーレートを検出できる。波長ごとのビットエラーレートを検出することで、より詳細に光伝送路の信号品質を監視できる。
【0053】
(第3実施形態)
次に本発明の第3実施形態に係る光パケット交換システムについて説明する。
【0054】
図8は、本発明の第3実施形態に係る光パケット送信装置11を示す。本実施形態に係る光パケット送信装置11は、BIP付加部に代えてFEC付加部27が設けられている点が、図2に示す第1実施形態に係る光パケット送信装置と異なる。
【0055】
FEC付加部27は、パケット生成部21から入力されたパケット信号のFEC符号を演算し、その演算結果を該パケット信号に付加する。図9は、本発明の第3実施形態におけるパケット信号のデータフォーマットを示す。パケット信号は、図9に示すように、データ領域と、データ領域の前に設けられたヘッダと、データ領域の後に設けられたFCSとを含む。図9に示すように、FEC符号は、FCSの後に設けられる。FEC符号が付加されたパケット信号は、シリアル/パラレル変換部23に送られる。その後の処理については第1実施形態に係る光パケット送信装置と同様なので省略する。
【0056】
図10は、本発明の第3実施形態に係る光パケット受信装置13を示す。本実施形態に係る光パケット受信装置13は、BIP比較部に代えてFEC訂正部57が設けられている点が、図5に示す第1実施形態に係る光パケット受信装置と異なる。
【0057】
FEC訂正部57は、パラレル/シリアル変換部53から入力されたパケット信号に付加されたFEC符号に基づいて、該パケット信号のビットエラーレートを検出するとともに、パケット信号のビットエラー訂正を行う。ビットエラー訂正が行われたパケット信号は、パケット識別部55に入力される。その後の処理については第1実施形態に係る光パケット送信装置と同様なので省略する。
【0058】
以上説明したように、本第3実施形態に係る光パケット交換システムによれば、光パケット送信装置11にFEC付加部27を設け、光パケット受信装置13にFEC訂正部57を設けたことにより、光伝送路を伝搬した光パケット信号のビットエラーレートを検出できるとともに、パケット信号のビットエラー訂正を行うことができる。
【0059】
また、本第3実施形態に係る光パケット送信装置11においては、シリアル/パラレル変換部23の前段にFEC付加部27が設けられている。また、本第3実施形態に係る光パケット受信装置13においては、パラレル/シリアル変換部53の後段にFEC訂正部57が設けられている。従って、シリアルのパケット信号に対してFEC演算、FEC訂正が行われるので、1つのFEC付加部27、FEC訂正部57を設ければよく、回路規模を小さくすることができる。
【0060】
(第4実施形態)
次に本発明の第4実施形態に係る光パケット交換システムについて説明する。
【0061】
図11は、本発明の第4実施形態に係る光パケット送信装置11を示す。本実施形態に係る光パケット送信装置11は、シリアル/パラレル変換部23の後段に、第1〜第10BIP付加部に代えて、第1〜第10FEC付加部が設けられている点が、図6に示す第2実施形態に係る光パケット送信装置と異なる。
【0062】
本実施形態において、各第1〜第10FEC付加部27−1〜27−10は、シリアル/パラレル変換部23から出力された各分割パケット信号についてFEC符号を演算し、演算結果を各分割パケット信号に付加する。FEC符号が付加された10個の分割パケット信号は、パケット送信処理部24によってプリアンブルが付加された後、第1〜第10電気/光変換部25−1〜25−10によって波長λ1〜λ10の光パケット信号に変換される。
【0063】
図12は、本発明の第4実施形態に係る光パケット受信装置13を示す。本実施形態に係る光パケット受信装置13は、パラレル/シリアル変換部53の前段に、第1〜第10BIP比較部54−1〜54−10に代えて、第1〜第10FEC訂正部57−1〜57−10が設けられている点が、第2実施形態に係る光パケット受信装置と異なる。
【0064】
本実施形態において、AWG51により分波された波長λ1〜λ10の光パケット信号は、第1〜第10光/電気変換部52−1〜52−10により電気の分割パケット信号に変換される。各第1〜第10FEC訂正部57−1〜57−10は、各第1〜第10光/電気変換部52−1〜52−10からの分割パケット信号に付加されたFEC符号に基づいて、各分割パケット信号のビットエラーレートを検出するとともに、各分割パケット信号のビットエラー訂正を行う。ビットエラー訂正が行われた10個の分割パケット信号は、パラレル/シリアル変換部53でシリアルのパケット信号に変換された後、パケット識別部55、電気/光変換部56を介してクライアント側に出力される。
【0065】
以上説明したように、本第4実施形態に係る光パケット交換システムにおいては、波長λ1〜λ10の光パケット信号のそれぞれについて、ビットエラーレートを検出と、ビットエラー訂正とを行うことができる。
【0066】
(第5実施形態)
次に本発明の第5実施形態に係る光パケット交換システムについて説明する。
【0067】
図13は、本発明の第5実施形態に係る光パケット送信装置11を示す。本実施形態に係る光パケット送信装置11は、BIP付加部22の後段にFEC付加部27が設けられている点が、図2に示す第1実施形態に係る光パケット送信装置と異なる。言い換えると、本実施形態においては、BIP付加部22とFEC付加部27とが直列に設けられている。
【0068】
図14は、本発明の第5実施形態におけるパケット信号のデータフォーマットを示す。パケット信号は、図14に示すように、データ領域と、データ領域の前に設けられたヘッダと、データ領域の後に設けられたFCSとを含む。FCSの後には、BIP付加部22によりBIPが付加される。また、BIPの後には、FEC付加部27によりFEC符号が付加される。
【0069】
図15は、本発明の第5実施形態に係る光パケット受信装置13を示す。本実施形態に係る光パケット受信装置13は、BIP比較部54の後段にFEC訂正部57が設けられている点が、図5に示す第1実施形態に係る光パケット受信装置と異なる。言い換えると、本実施形態においては、BIP比較部54とFEC訂正部57とが直列に設けられている。
【0070】
本第5実施形態に係る光パケット交換システムによれば、光パケット受信装置13にBIP付加部22およびFEC付加部27を設け、光パケット受信装置13にBIP比較部54およびFEC訂正部57を設けたことにより、光伝送路を伝搬した光パケット信号のビットエラーレートを検出でき、光伝送路の信号品質の監視が可能となる。また、FEC付加部27およびFEC訂正部57により、パケット信号のビットエラー訂正を行うことができる。
【0071】
上述の第5実施形態に係る光パケット送信装置11においては、BIP付加部22の後段にFEC付加部27が設けられているが、FEC付加部27の後段にBIP付加部22が設けられてもよい。また、上述の第5実施形態に係る光パケット受信装置13においては、BIP比較部54の後段にFEC訂正部57が設けられているが、FEC訂正部57の後段にBIP比較部54が設けられてもよい。
【0072】
(第6実施形態)
次に本発明の第6実施形態に係る光パケット交換システムについて説明する。
【0073】
図16は、本発明の第6実施形態に係る光パケット送信装置11を示す。本実施形態に係る光パケット送信装置11は、第1〜第10BIP付加部22−1〜22−10の後段に、第1〜第10FEC付加部27−1〜27−10が設けられている点が、図6に示す第2実施形態に係る光パケット送信装置と異なる。言い換えると、本実施形態においては、第1〜第10BIP付加部22−1〜22−10と第1〜第10FEC付加部27−1〜27−10とが直列に設けられている。
【0074】
本実施形態において、シリアル/パラレル変換部23から出力された各分割パケット信号は、各第1〜第10BIP付加部22−1〜22−10によりBIPが付加された後、各第1〜第10FEC付加部27−1〜27−10によりFEC符号が付加される。
【0075】
図17は、本発明の第6実施形態に係る光パケット受信装置13を示す。本実施形態に係る光パケット受信装置13は、第1〜第10BIP付加部22−1〜22−10の後段に、第1〜第10FEC訂正部57−1〜57−10が設けられている点が、図7に示す第2実施形態に係る光パケット受信装置と異なる。言い換えると、本実施形態においては、第1〜第10BIP比較部54−1〜54−10と第1〜第10FEC訂正部57−1〜57−10とが直列に設けられている。
【0076】
本第6実施形態に係る光パケット交換システムによれば、光パケット送信装置11に第1〜第10BIP付加部22−1〜22−10および第1〜第10FEC付加部27−1〜27−10を設け、光パケット受信装置13に第1〜第10BIP比較部54−1〜54−10および第1〜第10FEC訂正部57−1〜57−10を設けたことにより、波長λ1〜λ10の光パケット信号のそれぞれについて、ビットエラーレートを検出できる。波長ごとのビットエラーレートを検出することで、より詳細に光伝送路の信号品質を監視できる。また、第1〜第10FEC付加部27−1〜27−10および第1〜第10FEC訂正部57−1〜57−10により、パケット信号のビットエラー訂正を行うことができる。
【0077】
上述の第6実施形態に係る光パケット送信装置11においては、第1〜第10BIP付加部22−1〜22−10の後段に第1〜第10FEC付加部27−1〜27−10が設けられているが、第1〜第10FEC付加部27−1〜27−10の後段に第1〜第10BIP付加部22−1〜22−10が設けられてもよい。また、上述の第6実施形態に係る光パケット受信装置13においては、第1〜第10BIP比較部54−1〜54−10の後段に第1〜第10FEC訂正部57−1〜57−10が設けられているが、第1〜第10FEC訂正部57−1〜57−10の後段に第1〜第10BIP比較部54−1〜54−10が設けられてもよい。
【0078】
(第7実施形態)
次に本発明の第7実施形態に係る光パケット交換システムについて説明する。
【0079】
図18は、本発明の第7実施形態に係る光パケット送信装置11を示す。本実施形態に係る光パケット送信装置11においては、パケット生成部21の後段にBIP付加部22とFEC付加部27とが並列に設けられている。また、BIP付加部22とFEC付加部27のいずれか一方を動作させる動作制御部29が設けられている。
【0080】
本実施形態に係る光パケット送信装置11において、パケット生成部21から出力されたパケット信号は、BIP付加部22とFEC付加部27の両方に入力される。動作制御部29がBIP付加部22に動作を指示している場合、BIP付加部22は、パケット信号にBIPを付加してシリアル/パラレル変換部23に出力する。一方、動作制御部29がFEC付加部27に動作を指示している場合、FEC付加部27は、パケット信号にFEC符号を付加してシリアル/パラレル変換部23に出力する。
【0081】
図19は、本発明の第7実施形態に係る光パケット受信装置13を示す。本実施形態に係る光パケット受信装置13においては、パラレル/シリアル変換部53の後段にBIP比較部54とFEC訂正部57とが並列に設けられている。また、BIP比較部54とFEC訂正部57のいずれか一方を動作させる動作制御部59が設けられている。
【0082】
本実施形態に係る光パケット受信装置13において、パラレル/シリアル変換部53から出力されたパケット信号は、BIP比較部54とFEC訂正部57の両方に入力される。動作制御部59がBIP比較部54に動作を指示している場合、BIP比較部54は、BIPに基づいてパケット信号のビットエラーレートを検出する。一方、動作制御部59がFEC訂正部57に動作を指示している場合、FEC訂正部57は、FEC符号に基づいてパケット信号のビットエラーレートを検出するとともに、パケット信号のビットエラーを訂正する。
【0083】
このように、本実施形態に係る光パケット交換システムにおいては、BIPによるビットエラー検出と、FECによるビットエラー検出とを切り替えることができる。一般的に、FECはより高度な演算処理を行うため、BIPよりも回路規模が大きく、消費電力が高い。従って、必要に応じてBIPとFECとを使い分けることにより、効率的に光パケット交換システムを運用することができる。例えば、長距離伝送の場合はFECを用いてビットエラーレートの監視とビットエラー訂正を行い、短距離伝送の場合はBIPを用いて消費電力を抑えるといった柔軟なシステム運用が可能となる。
【0084】
(第8実施形態)
次に本発明の第8実施形態に係る光パケット交換システムについて説明する。
【0085】
図20は、本発明の第8実施形態に係る光パケット送信装置11を示す。本実施形態に係る光パケット送信装置11においては、シリアル/パラレル変換部23の前段にFEC付加部27が設けられている。また、シリアル/パラレル変換部23の後段に第1〜第10BIP付加部22−1〜22−10が設けられている。
【0086】
本実施形態に係る光パケット送信装置11において、パケット生成部21から出力されたパケット信号は、FEC付加部27に入力される。FEC付加部27は、パケット信号にFEC符号を付加し、シリアル/パラレル変換部23に出力する。シリアル/パラレル変換部23から出力された10個の分割パケット信号は、第1〜第10BIP付加部22−1〜22−10に入力される。各第1〜第10BIP付加部22−1〜22−10は、入力された分割パケット信号にBIPを付加し、パケット送信処理部24に出力する。
【0087】
図21は、本発明の第8実施形態に係る光パケット受信装置13を示す。本実施形態に係る光パケット受信装置13においては、パラレル/シリアル変換部53の前段に第1〜第10BIP比較部54−1〜54−10が設けられている。また、パラレル/シリアル変換部53の後段にFEC訂正部57が設けられている。
【0088】
本実施形態に係る光パケット受信装置13において、第1〜第10光/電気変換部52−1〜52−10から出力された10個の分割パケット信号は、第1〜第10BIP比較部54−1〜54−10に入力される。各第1〜第10BIP比較部54−1〜54−10は、入力された分割パケット信号に付加されたBIPに基づいて、入力された分割パケット信号のビットエラーレートを検出する。第1〜第10BIP比較部54−1〜54−10から出力された10個の分割パケット信号は、パラレル/シリアル変換部53に入力される。パラレル/シリアル変換部53は、入力された10個の分割パケット信号をシリアルのパケット信号に変換し、FEC訂正部57に出力する。FEC訂正部57は、入力されたシリアルのパケット信号に付加されたFEC符号に基づいて、該パケット信号のビットエラーレートを検出するとともに、ビットエラーを訂正する。
【0089】
このように、本実施形態に係る光パケット交換システムにおいては、第1〜第10BIP付加部22−1〜22−10および第1〜第10BIP比較部54−1〜54−10を用いて、波長λ1〜λ10の光パケット信号のそれぞれについて、ビットエラーレートを検出できる。また、FEC付加部27およびFEC訂正部57を用いて、シリアルのパケット信号全体についてのビットエラーレートを検出できるとともに、ビットエラー訂正を行うことができる。
【0090】
以上、本発明を実施の形態をもとに説明した。この実施の形態は例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組合せによりいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
【符号の説明】
【0091】
10 光パケット交換システム、 11 光パケット送信装置、 12 光パケット交換装置、 13 光パケット受信装置、 20 光/電気変換部、 21 パケット生成部、 22 BIP付加部、 23 シリアル/パラレル変換部、 24 パケット送信処理部、 27 FEC付加部、 53 パラレル/シリアル変換部、 54 BIP比較部、 55 パケット識別部、 56 電気/光変換部、 57 FEC訂正部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力された光パケット信号から経路情報を抽出し、該経路情報に基づいて該光パケット信号の経路を切り替える光パケット交換装置と、
受信したクライアント信号に経路情報を付加して光パケット信号を生成し、前記光パケット交換装置に送出する光パケット送信装置と、
前記光パケット交換装置から送出された光パケット信号を受信する光パケット受信装置と、を備える光パケット交換システムであって、
前記光パケット送信装置は、
受信したクライアント信号に経路情報を付加してパケット信号を生成するパケット生成部と、
生成されたパケット信号に、該パケット信号のエラー発生状況を検出するためのパケット品質情報を付加するパケット品質情報付加部と、
パケット品質情報が付加されたパケット信号を光パケット信号に変換して送出する電気/光変換部と、を備え、
前記光パケット受信装置は、
受信した光パケット信号を電気のパケット信号に変換する光/電気変換部と、
パケット信号に付加されたパケット品質情報に基づいて、該パケット信号におけるエラー発生状況を検出するパケット品質検出部と、を備えることを特徴とする光パケット交換システム。
【請求項2】
前記光パケット送信装置は、
前記品質情報付加部の後段に設けられ、入力されたパケット信号を複数の分割パケット信号に変換するシリアル/パラレル変換部と、
前記シリアル/パラレル変換部の後段に設けられた複数の前記電気/光変換部と、
複数の前記電気/光変換部からの複数の波長の光パケット信号を合波する波長多重部と、をさらに備え、
前記光パケット受信装置は、
受信した波長多重光パケット信号を複数の波長の光パケット信号に分波する波長分割部と、
前記波長分割部の後段に設けられた複数の前記光/電気変換部と、
前記パケット品質検出部の前段に設けられ、複数の前記光/電気変換部からの複数の分割パケット信号をシリアルのパケット信号に変換するパラレル/シリアル変換部と、をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の光パケット交換システム。
【請求項3】
前記光パケット送信装置は、
入力されたパケット信号を複数の分割パケット信号に変換するシリアル/パラレル変換部と、
前記シリアル/パラレル変換部の後段に設けられた複数の前記パケット品質情報付加部と、
複数の前記パケット品質情報付加部の後段に設けられた複数の前記電気/光変換部と、
複数の前記電気/光変換部からの複数の波長の光パケット信号を合波する波長多重部と、をさらに備え、
前記光パケット受信装置は、
受信した波長多重光パケット信号を複数の波長の光パケット信号に分波する波長分割部と、
前記波長分割部の後段に設けられた複数の前記光/電気変換部と、
複数の前記光/電気変換部の後段に設けられた複数の前記パケット品質検出部と、
複数の前記パケット品質検出部からの複数の分割パケット信号をシリアルのパケット信号に変換するパラレル/シリアル変換部と、をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の光パケット交換システム。
【請求項4】
前記パケット品質情報付加部は、入力されたパケット信号のビットインターリーブパリティを演算し、その演算結果を前記パケット品質情報として該パケット信号に付加するBIP付加部を含み、
前記パケット品質検出部は、入力されたパケット信号に付加されたビットインターリーブパリティと、入力されたパケット信号について演算したビットインターリーブパリティとを比較することにより、パケット信号のビットエラーレートを検出するBIP比較部を含むことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の光パケット交換システム。
【請求項5】
前記パケット品質情報付加部は、入力されたパケット信号に前記パケット品質情報としてFEC符号を付加するFEC付加部を含み、
前記パケット品質検出部は、入力されたパケット信号に付加されたFEC符号に基づいてパケット信号のビットエラーレートを検出するとともに、パケット信号のビットエラー訂正を行うFEC訂正部を含むことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の光パケット交換システム。
【請求項6】
前記パケット品質情報付加部は、入力されたパケット信号のビットインターリーブパリティを演算し、その演算結果を前記パケット品質情報として該パケット信号に付加するBIP付加部と、入力されたパケット信号に前記パケット品質情報としてFEC符号を付加するFEC付加部とを含み、
前記BIP付加部と前記FEC付加部は直列に設けられており、
前記パケット品質検出部は、入力されたパケット信号に付加されたビットインターリーブパリティと、入力されたパケット信号について演算したビットインターリーブパリティとを比較することにより、パケット信号のビットエラーレートを検出するBIP比較部と、入力されたパケット信号に付加されたFEC符号に基づいてパケット信号のビットエラーレートを検出するとともに、パケット信号のビットエラー訂正を行うFEC訂正部とを含み、
前記BIP比較部と前記FEC訂正部は直列に設けられていることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の光パケット交換システム。
【請求項7】
前記パケット品質情報付加部は、入力されたパケット信号のビットインターリーブパリティを演算し、その演算結果を前記パケット品質情報として該パケット信号に付加するBIP付加部と、入力されたパケット信号に前記パケット品質情報としてFEC符号を付加するFEC付加部とを含み、
前記BIP付加部と前記FEC付加部は並列に設けられており、
前記パケット品質検出部は、入力されたパケット信号に付加されたビットインターリーブパリティと、入力されたパケット信号について演算したビットインターリーブパリティとを比較することにより、パケット信号のビットエラーレートを検出するBIP比較部と、入力されたパケット信号に付加されたFEC符号に基づいてパケット信号のビットエラーレートを検出するとともに、パケット信号のビットエラー訂正を行うFEC訂正部とを含み、
前記BIP比較部と前記FEC訂正部は並列に設けられていることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の光パケット交換システム。
【請求項8】
前記光パケット送信装置は、前記BIP付加部と前記FEC付加部のいずれか一方を動作させる第1動作制御部をさらに備え、
前記光パケット受信装置は、前記BIP比較部と前記FEC訂正部のいずれか一方を動作させる第2動作制御部をさらに備えることを特徴とする請求項7に記載の光パケット交換システム。
【請求項9】
前記光パケット送信装置は、
入力されたパケット信号を複数の分割パケット信号に変換するシリアル/パラレル変換部と、
複数の分割パケット信号を複数の波長の光パケット信号に変換する複数の前記電気/光変換部と、
複数の前記電気/光変換部から出力された複数の波長の光パケット信号を合波する波長多重部と、をさらに備え、
前記パケット品質情報付加部は、
前記シリアル/パラレル変換部の前段に設けられ、入力されたパケット信号に前記パケット品質情報としてFEC符号を付加するFEC付加部と、
前記シリアル/パラレル変換部の後段に設けられ、入力された分割パケット信号のビットインターリーブパリティを演算し、その演算結果を前記パケット品質情報として該分割パケット信号に付加する複数のBIP付加部と、を含み、
前記光パケット受信装置は、
受信した波長多重光パケット信号を複数の波長の光パケット信号に分波する波長分割部と、
前記波長分割部の後段に設けられ、複数の分割パケット信号を出力する複数の前記光/電気変換部と、
入力された複数の分割パケット信号をシリアルのパケット信号に変換するパラレル/シリアル変換部と、をさらに備え、
前記パケット品質検出部は、
前記パラレル/シリアル変換部の前段に設けられ、入力された分割パケット信号に付加されたビットインターリーブパリティと、入力されたパケット信号について演算したビットインターリーブパリティとを比較することにより、該分割パケット信号のビットエラーレートを検出する複数のBIP比較部と、
前記パラレル/シリアル変換部の後段に設けられ、入力されたパケット信号に付加されたFEC符号に基づいてパケット信号のビットエラーレートを検出するとともに、パケット信号のビットエラー訂正を行うFEC訂正部とを含むことを特徴とする請求項1に記載の光パケット交換システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【公開番号】特開2012−231337(P2012−231337A)
【公開日】平成24年11月22日(2012.11.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−98754(P2011−98754)
【出願日】平成23年4月26日(2011.4.26)
【出願人】(000237662)富士通テレコムネットワークス株式会社 (682)
【Fターム(参考)】