説明

光ピックアップ装置、及び光ピックアップ装置に用いる補正素子

少なくともHD−DVD等の高密度光ディスクとDVDとの互換性を有し、光量確保と色収差補正を両立した光ピックアップ装置及びこの光ピックアップ装置に用いられる光学系。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
本発明は、光ピックアップ装置、及び光ピックアップ装置に用いる補正素子に関する。
【背景技術】
近年、波長400nm程度の青色レーザー光を用いることにより光情報記録媒体(光ディスク)の記録密度を高め、記憶容量を大きくしたいわゆる高密度光ディスクの研究・開発が進められている。
高密度光ディスクの規格としては、例えば、対物レンズの像側開口数(NA)を0.85程度、保護基板厚を約0.1mmとするものや、NA及び保護基板厚を従来のDVD(デジタルバーサタイルディスク)と同程度の約0.65及び約0.6mmに抑えたものが知られている。以下の説明においては、NAを0.65程度、保護基板厚を0.6mm程度とする高密度光ディスクを「HD−DVD(High Density DVD)」と表記する。
そして、このような高密度光ディスクと、DVDやCD(コンパクトディスク)等の従来より広く用いられている光ディスクとの互換性を有する光ピックアップ装置に関する技術が種々提案されている。
なお、HD−DVD/DVD/CDに用いられる光束の波長λ1/λ2/λ3はそれぞれ約400nm/約650nm/約780nmであり、保護基板厚t1/t2/t3はそれぞれ約0.6mm/約0.6mm/約1.2mmである。
このような複数種類の光ディスク間での互換を達成するには、各光ディスクに用いる光束の光量を確保しつつ、波長や保護基板厚の差に起因して発生する収差を補正する必要があり、例えば、特開2001−60336号公報には、光ピックアップ装置を構成する光学素子の光学面に回折構造を設ける技術が開示されている。
この特開2001−60336号公報に開示された発明は、HD−DVD/DVD互換用又はHD−DVD/DVD/CD互換用の光ピックアップ装置であり、回折光学素子と対物レンズとを組合わせることでHD−DVDの色収差補正を行うものである。
ところが、HD−DVD等の高密度光ディスクでは集光スポットにおける色収差の値の許容範囲がDVDと比較して狭く、また、光量を十分に確保する必要があるため、特開2001−60336号公報に開示された発明では、色収差の補正が必ずしも十分であるとは言えなかった。
【発明の開示】
本発明の目的は、上述の問題を考慮したものであり、少なくともHD−DVD等の高密度光ディスクとDVDとの互換性を有し、光量確保と色収差補正を両立した光ピックアップ装置及びこの光ピックアップ装置に用いられる光学系としての補正素子を提供することである。
本発明の上記目的は、以下に示す各発明によって達成される。
第1の発明の光ピックアップ装置は、
波長λ1(380nm≦λ1≦450nm)の光束を出射する第1光源と、波長λ2(600nm≦λ2≦700nm)の光束を出射する第2光源と、
前記波長λ1の光束と前記波長λ2の光束が共に通過する回折構造を有する集光光学素子と、
少なくとも前記波長λ1の光束が通過する回折構造を有する第1補正素子と、
少なくとも前記波長λ2の光束が通過する回折構造を有する第2補正素子と、
前記波長λ1の光束の光路と前記波長λ2の光束の光路とを合致させるビームスプリッターと、を有し、
前記波長λ1の光束を用いて保護基板厚t1(0mm<t1≦0.7mm)の第1光情報記録媒体に対して情報の再生及び/又は記録を行い、
前記波長λ2の光束を用いて保護基板厚t2(0.5mm≦t2≦0.7mm)の第2光情報記録媒体に対して情報の再生及び/又は記録を行い、
前記ビームスプリッターと前記第1光源または第2光源との間に、前記第1補正素子と前記第2補正素子のうち少なくとも一方の補正素子が配置され、
前記光ピックアップ装置使用時において、前記集光光学素子から回折作用を受けることで生じる前記波長λ1の光束のn1(n1は自然数)次回折光により前記第1光情報記録媒体上に形成される第1集光スポットと、前記集光光学素子から回折作用を受けることで生じる前記波長λ2の光束のn2(n2はn1≠n2である自然数)次回折光により前記第2光情報記録媒体上に形成される第2集光スポットは、共に色収差が情報の再生及び/又は記録に必要な範囲内に抑えられており、
前記集光光学素子自体が有する色収差の絶対値が、前記第1光源から出射される光束に対して0.15μm/nm以下に抑えられており、
前記第1補正素子自体が有する色収差の絶対値が、前記第1光源から出射される光束に対して2.1μm/nm以下に抑えられていることを特徴とする。
本明細書中において、「色収差」とは、光の波長が+1nm変化した場合に、光情報記録媒体上の集光スポットの光軸方向に関する波面収差最小位置の変動量を、集光光学素子から遠ざかる方向を正として表したものをいう。
また、「〜素子自体の色収差」とは、当該素子単体で評価した場合であって、光の波長が+1nm変化した場合に、その集光スポットの光軸方向に関する波面収差最小位置の変動量を、集光光学素子から遠ざかる方向を正として表したものをいう。
また、「像面側の開口数」とは、光情報記録媒体の情報記録面上に形成される集光スポットのスポット径から換算される開口数(ビーム径換算NA)をいう。
第1の発明によれば、第1光源から出射される第1光束に対する集光光学素子自体の色収差と第1補正素子自体の色収差を共にほぼゼロとすることにより、光ピックアップ装置使用時における第1集光スポットの色収差を情報の再生及び又は記録に必要な範囲内に抑えることができる。
第2の発明の光ピックアップ装置は、
波長λ1(380nm≦λ1≦450nm)の光束を出射する第1光源と、
波長λ2(600nm≦λ2≦700nm)の光束を出射する第2光源と、
前記波長λ1の光束と前記波長λ2の光束が共に通過する回折構造を有する集光光学素子と、
少なくとも前記波長λ1の光束が通過する回折構造を有する第1補正素子と、
少なくとも前記波長λ2の光束が通過する第2補正素子と、
前記波長λ1の光束の光路と前記波長λ2の光束の光路とを合致させるビームスプリッターと、を有し、
前記波長λ1の光束を用いて保護基板厚t1(0mm<t1≦0.7mm)の第1光情報記録媒体に対して情報の再生及び/又は記録を行い、
前記波長λ2の光束を用いて保護基板厚t2(0.5mm≦t2≦0.7mm)の第2光情報記録媒体に対して情報の再生及び/又は記録を行い、
前記ビームスプリッターと前記第1光源または第2光源との間に、前記第1補正素子と前記第2補正素子のうち少なくとも一方の補正素子が配置され、
前記光ピックアップ装置使用時において、前記集光光学素子から回折作用を受けることで生じる前記波長λ1の光束のn1(n1は自然数)次回折光により前記第1光情報記録媒体上に形成される第1集光スポットと、前記集光光学素子から回折作用を受けることで生じる前記波長λ2の光束のn2(n2はn1≠n2である自然数)次回折光により前記第2光情報記録媒体上に形成される第2集光スポットは、共に色収差が情報の再生及び/又は記録に必要な範囲内に抑えられており、
前記集光光学素子自体が有する色収差の絶対値が、前記第2光源から出射される光束に対して0.25μm/nm以下に抑えられていることを特徴とする。
DVDでは、HD−DVDと比較して色収差補正に対する要求が低いので、第2の発明のように、第2補正素子L2には回折構造を設けずに、第2光束に対して第2補正素子自体が色収差を有する構成とした場合でも、第2集光スポットの色収差を情報の再生及び又は記録に必要な範囲内に抑えることができる。この場合には、第2光束が回折輪帯を通過する際の光量の損失が生じないので、高い光量を確保できる。
また、前記第2補正素子には回折構造が設けられており、前記第2補正素子自体が有する色収差の絶対値が、前記第2光源から出射される光束に対して3.5μm/nm以下に抑えられているようにしてもよい。このようにすれば、第2光束に対する集光光学素子自体及び第2補正素子自体の色収差をほぼゼロに抑えることにより、DVDの再生及び/又は記録時のトラッキングの際に波長変動が生じても波面収差を悪化を防止できる。
第3の発明の光ピックアップ装置は、
波長λ1(380nm≦λ1≦450nm)の光束を出射する第1光源と、
波長λ2(600nm≦λ2≦700nm)の光束を出射する第2光源と、
前記波長λ1の光束と前記波長λ2の光束が共に通過する回折構造を有する集光光学素子と、
少なくとも前記波長λ1の光束が通過する回折構造を有する第1補正素子と、
少なくとも前記波長λ2の光束が通過する第2補正素子と、
前記波長λ1の光束の光路と前記波長λ2の光束の光路とを合致させるビームスプリッターと、を有し、
前記波長λ1の光束を用いて保護基板厚t1(0mm<t1≦0.7mm)の第1光情報記録媒体に対して情報の再生及び/又は記録を行い、
前記波長λ2の光束を用いて保護基板厚t2(0.5mm≦t2≦0.7mm)の第2光情報記録媒体に対して情報の再生及び/又は記録を行い、
前記ビームスプリッターと前記第1光源または第2光源との間に、前記第1補正素子と前記第2補正素子のうち少なくとも一方の補正素子が配置され、
前記光ピックアップ装置使用時において、前記集光光学素子から回折作用を受けることで生じる前記波長λ1の光束のn1(n1は自然数)次回折光により前記第1光情報記録媒体上に形成される第1集光スポットと、前記集光光学素子から回折作用を受けることで生じる前記波長λ2の光束のn2(n2はn1≠n2である自然数)次回折光により前記第2光情報記録媒体上に形成される第2集光スポットは、共に色収差が情報の再生及び/又は記録に必要な範囲内に抑えられており、
前記第1光源から出射される光束に対して前記集光光学素子自体が有する色収差の値と、前記第2光源から出射される光束に対して前記集光光学素子自体が有する色収差の値とが同符号であることを特徴とする。
また、前記第1光源から出射される光束と前記第2光源から出射される光束に対して前記集光光学素子自体が有する色収差の値が共に正としてもよい。このようにすれば、集光光学素子に形成する回折構造の回折作用を弱めることができる。従って、回折ピッチを広くすることによる加工性の向上や光量損失量の低減を図ることができる。
また、前記第2光源から出射される光束に対して前記第2補正素子自体が有する色収差の値を負としてもよい。
また、前記第1光源から出射される光束と前記第2光源から出射される光束に対して前記集光光学素子自体が有する色収差の値を共に負としてもよい。
また、前記第2光源から出射される光束に対して前記第2補正素子自体が有する色収差の値を正としてもよい。
また、前記第2補正素子には回折構造が設けられているようにしてもよい。
第4の発明の光ピックアップ装置は、
波長λ1(380nm≦λ1≦450nm)の光束を出射する第1光源と、
波長λ2(600nm≦λ2≦700nm)の光束を出射する第2光源と、
前記波長λ1の光束と前記波長λ2の光束が共に通過する回折構造を有する集光光学素子と、
少なくとも前記波長λ1の光束が通過する第1補正素子と、
少なくとも前記波長λ2の光束が通過する回折構造を有する第2補正素子と、
前記波長λ1の光束の光路と前記波長λ2の光束の光路とを合致させるビームスプリッターと、を有し、
前記波長λ1の光束を用いて保護基板厚t1(0mm<t1≦0.7mm)の第1光情報記録媒体に対して情報の再生及び/又は記録を行い、
前記波長λ2の光束を用いて保護基板厚t2(0.5mm≦t2≦0.7mm)の第2光情報記録媒体に対して情報の再生及び/又は記録を行い、
前記ビームスプリッターと前記第1光源または第2光源との間に、前記第1補正素子と前記第2補正素子のうち少なくとも一方の補正素子が配置され、
前記光ピックアップ装置使用時において、前記集光光学素子から回折作用を受けることで生じる前記波長λ1の光束のn1(n1は自然数)次回折光により前記第1光情報記録媒体上に形成される第1集光スポットと、前記集光光学素子から回折作用を受けることで生じる前記波長λ2の光束のn2(n2はn1≠n2である自然数)次回折光により前記第2光情報記録媒体上に形成される第2集光スポットは、共に色収差が情報の再生及び/又は記録に必要な範囲内に抑えられており、
前記第1光源から出射される光束に対して前記集光光学素子自体が有する色収差の値と、前記第2光源から出射される光束に対して前記集光光学素子自体が有する色収差の値とが異符号であることを特徴とする。
また、前記第2光源から出射される光束に対して前記第2補正素子自体が有する色収差の値を負としてもよい。
また、前記第1補正素子には回折構造が設けられているようにしてもよい。
また、第1〜第4の発明において、前記集光光学素子をプラスチック製としてもよい。
また、前記第1補正素子をプラスチック製としてもよい。
また、前記第2補正素子をプラスチック製としてもよい。
また、前記集光光学素子の前記波長λ1の光束に対する焦点距離fが、1mm≦f≦4mmを満たすようにしてもよい。
また、前記第1補正素子の前記波長λ1の光束に対する焦点距離f1が、5.5mm≦f1≦32mmを満たすようにしてもよい。
また、前記第2補正素子の前記波長λ2の光束に対する焦点距離f2が、5.5mm≦f2≦32mmを満たすようにしてもよい。
また、前記波長λ1の光束に対する、前記第1光源から前記第1光情報記録媒体までの光学系倍率m1が、−1/3≦m1≦−1/10を満たすようにしてもよい。
また、前記波長λ2の光束に対する、前記第2光源から前記第2光情報記録媒体までの光学系倍率m2が、−1/3≦m2≦−1/10を満たすようにしてもよい。
また、前記光ピックアップ装置使用時における前記集光光学素子の前記波長λ1の光束に対する像面側の開口数NA1が、0.63≦NA1≦0.67を満たすようにしてもよい。
また、前記光ピックアップ装置使用時における前記集光光学素子の前記波長λ2の光束に対する像面側の開口数NA2が、0.59≦NA2≦0.67を満たすようにしてもよい。
また、前記第1補正素子と前記第2補正素子のうちの少なくとも一方をコリメートレンズとしてもよい。
また、前記n1と前記n2との組合せが、(n1,n2)=(0,1)、(2,1)、(3,2)、(5,3)、(8,5)のいずれかとしてもよい。
また、波長λ3(750nm≦λ3≦800nm)の光束を出射する第3光源を備え、
前記光ピックアップ装置使用時において、前記集光光学素子から回折作用を受けることで生じる前記波長λ3の光束のn3(n3は自然数)次回折光を用いて保護基板厚t3(1.1mm≦t3≦1.3mm)の第3光情報記録媒体に対して情報の再生及び/又は記録を行うようにしてもよい。
また、前記波長λ3の光束に対する、前記第3光源から前記第3光情報記録媒体までの光学系倍率m3が、−1/4≦m3≦−1/10を満たすようにしてもよい。
また、前記n1と前記n2と前記n3との組合せが、(n1,n2,n3)=(0,1,0)、(2,1,1)、(3,2,2)、(5,3,3)、(8,5,4)のいずれかとしてもよい。
また、前記波長λ3の光束が前記第2補正素子を通過するようにしてもよい。
また、前記第2光源と前記第3光源はパッケージ化された光源ユニットであってもよい。
また、前記第2補正素子に回折構造が設けられている場合、該回折構造は前記第2補正素子の入射面と出射面の両面に設けられるようにしてもよい。
また、前記第1集光スポットの色収差の絶対値を0.15μm/nm以下に抑え、前記第2集光スポットの色収差の絶対値を0.25μm/nm以下に抑えることで、これら色収差が情報の再生及び/又は記録に必要な範囲内に抑えられているようにしてもよい。
第5の発明の光ピックアップ装置に用いられる補正素子は、
ピックアップ装置に用いられる第1補正素子であり、
当該ピックアップ装置は、
波長λ1(380nm≦λ1≦450nm)の光束を出射する第1光源と、
波長λ2(600nm≦λ2≦700nm)の光束を出射する第2光源と、
前記波長λ1の光束と前記波長λ2の光束が共に通過する回折構造を有する集光光学素子と、
少なくとも前記波長λ1の光束が通過する回折構造を有する第1補正素子と、
少なくとも前記波長λ2の光束が通過する回折構造を有する第2補正素子と、
前記波長λ1の光束の光路と前記波長λ2の光束の光路とを合致させるビームスプリッターと、を有し、
前記波長λ1の光束を用いて保護基板厚t1(0mm<t1≦0.7mm)の第1光情報記録媒体に対して情報の再生及び/又は記録を行い、
前記波長λ2の光束を用いて保護基板厚t2(0.5mm≦t2≦0.7mm)の第2光情報記録媒体に対して情報の再生及び/又は記録を行い、
前記ビームスプリッターと前記第1光源または第2光源との間に、前記第1補正素子と前記第2補正素子のうち少なくとも一方の補正素子が配置され、
前記光ピックアップ装置使用時において、前記集光光学素子から回折作用を受けることで生じる前記波長λ1の光束のn1(n1は自然数)次回折光により前記第1光情報記録媒体上に形成される第1集光スポットと、前記集光光学素子から回折作用を受けることで生じる前記波長λ2の光束のn2(n2はn1≠n2である自然数)次回折光により前記第2光情報記録媒体上に形成される第2集光スポットは、共に色収差が情報の再生及び/又は記録に必要な範囲内に抑えられており、
前記集光光学素子自体が有する色収差の絶対値が、前記第1光源から出射される光束に対して0.15μm/nm以下に抑えられ、前記第2光源から出射される光束に対して0.25μm/nm以下に抑えられており、
前記第1補正素子自体が有する色収差の絶対値が、前記第1光源から出射される光束に対して2.1μm/nm以下に抑えられていることを特徴とする。
第6の発明の光ピックアップ装置に用いられる補正素子は、
ピックアップ装置に用いられる第1補正素子であり、
当該ピックアップ装置は、
波長λ1(380nm≦λ1≦450nm)の光束を出射する第1光源と、
波長λ2(600nm≦λ2≦700nm)の光束を出射する第2光源と、
前記波長λ1の光束と前記波長λ2の光束が共に通過する回折構造を有する集光光学素子と、
少なくとも前記波長λ1の光束が通過する回折構造を有する第1補正素子と、
少なくとも前記波長λ2の光束が通過する第2補正素子と、
前記波長λ1の光束の光路と前記波長λ2の光束の光路とを合致させるビームスプリッターと、を有し、
前記波長λ1の光束を用いて保護基板厚t1(0mm<t1≦0.7mm)の第1光情報記録媒体に対して情報の再生及び/又は記録を行い、
前記波長λ2の光束を用いて保護基板厚t2(0.5mm≦t2≦0.7mm)の第2光情報記録媒体に対して情報の再生及び/又は記録を行い、
前記ビームスプリッターと前記第1光源または第2光源との間に、前記第1補正素子と前記第2補正素子のうち少なくとも一方の補正素子が配置され、
前記光ピックアップ装置使用時において、前記集光光学素子から回折作用を受けることで生じる前記波長λ1の光束のn1(n1は自然数)次回折光により前記第1光情報記録媒体上に形成される第1集光スポットと、前記集光光学素子から回折作用を受けることで生じる前記波長λ2の光束のn2(n2はn1≠n2である自然数)次回折光により前記第2光情報記録媒体上に形成される第2集光スポットは、共に色収差が情報の再生及び/又は記録に必要な範囲内に抑えられており、
前記集光光学素子自体が有する色収差の絶対値が、前記第1光源から出射される光束に対して0.15μm/nm以下に抑えられ、前記第2光源から出射される光束に対して0.25μm/nm以下に抑えられていることを特徴とする。
また、前記第2補正素子には回折構造が設けられており、前記第2補正素子自体が有する色収差の絶対値が、前記第2光源から出射される光束に対して3.5μm/nm以下に抑えられているようにしてもよい。
第7の発明の光ピックアップ装置に用いられる補正素子は、
ピックアップ装置に用いられる第1補正素子であり、
当該ピックアップ装置は、
波長λ1(380nm≦λ1≦450nm)の光束を出射する第1光源と、
波長λ2(600nm≦λ2≦700nm)の光束を出射する第2光源と、
前記波長λ1の光束と前記波長λ2の光束が共に通過する回折構造を有する集光光学素子と、
少なくとも前記波長λ1の光束が通過する回折構造を有する第1補正素子と、
少なくとも前記波長λ2の光束が通過する第2補正素子と、
前記波長λ1の光束の光路と前記波長λ2の光束の光路とを合致させるビームスプリッターと、を有し、
前記波長λ1の光束を用いて保護基板厚t1(0mm<t1≦0.7mm)の第1光情報記録媒体に対して情報の再生及び/又は記録を行い、
前記波長λ2の光束を用いて保護基板厚t2(0.5mm≦t2≦0.7mm)の第2光情報記録媒体に対して情報の再生及び/又は記録を行い、
前記ビームスプリッターと前記第1光源または第2光源との間に、前記第1補正素子と前記第2補正素子のうち少なくとも一方の補正素子が配置され、
前記光ピックアップ装置使用時において、前記集光光学素子から回折作用を受けることで生じる前記波長λ1の光束のn1(n1は自然数)次回折光により前記第1光情報記録媒体上に形成される第1集光スポットと、前記集光光学素子から回折作用を受けることで生じる前記波長λ2の光束のn2(n2はn1≠n2である自然数)次回折光により前記第2光情報記録媒体上に形成される第2集光スポットは、共に色収差が情報の再生及び/又は記録に必要な範囲内に抑えられており、
前記第1光源から出射される光束に対して前記集光光学素子自体が有する色収差の値と、前記第2光源から出射される光束に対して前記集光光学素子自体が有する色収差の値とが同符号であることを特徴とする。
また、前記第1光源から出射される光束と前記第2光源から出射される光束に対して前記集光光学素子自体が有する色収差の値が共を正としてもよい。
また、前記第2光源から出射される光束に対して前記第2補正素子自体が有する色収差の値を負としてもよい。
また、前記第1光源から出射される光束と前記第2光源から出射される光束に対して前記集光光学素子自体が有する色収差の値を共に負としてもよい。
また、前記第2光源から出射される光束に対して前記第2補正素子自体が有する色収差の値を正としてもよい。
また、前記第2補正素子には回折構造が設けられているようにしてもよい。
第8の発明の光ピックアップ装置に用いられる補正素子は、
ピックアップ装置に用いられる第1補正素子であり、
当該ピックアップ装置は、
波長λ1(380nm≦λ1≦450nm)の光束を出射する第1光源と、
波長λ2(600nm≦λ2≦700nm)の光束を出射する第2光源と、
前記波長λ1の光束と前記波長λ2の光束が共に通過する回折構造を有する集光光学素子と、
少なくとも前記波長λ1の光束が通過する第1補正素子と、
少なくとも前記波長λ2の光束が通過する回折構造を有する第2補正素子と、
前記波長λ1の光束の光路と前記波長λ2の光束の光路とを合致させるビームスプリッターと、を有し、
前記波長λ1の光束を用いて保護基板厚t1(0mm<t1≦0.7mm)の第1光情報記録媒体に対して情報の再生及び/又は記録を行い、
前記波長λ2の光束を用いて保護基板厚t2(0.5mm≦t2≦0.7mm)の第2光情報記録媒体に対して情報の再生及び/又は記録を行い、
前記ビームスプリッターと前記第1光源または第2光源との間に、前記第1補正素子と前記第2補正素子のうち少なくとも一方の補正素子が配置され、
前記光ピックアップ装置使用時において、前記集光光学素子から回折作用を受けることで生じる前記波長λ1の光束のn1(n1は自然数)次回折光により前記第1光情報記録媒体上に形成される第1集光スポットと、前記集光光学素子から回折作用を受けることで生じる前記波長λ2の光束のn2(n2はn1≠n2である自然数)次回折光により前記第2光情報記録媒体上に形成される第2集光スポットは、共に色収差が情報の再生及び/又は記録に必要な範囲内に抑えられており、
前記第1光源から出射される光束に対して前記集光光学素子自体が有する色収差の値と、前記第2光源から出射される光束に対して前記集光光学素子自体が有する色収差の値とが異符号であることを特徴とする。
また、前記第2光源から出射される光束に対して前記第2補正素子自体が有する色収差の値を負としてもよい。
また、前記第1補正素子には回折構造が設けられているようにしてもよい。
また、第5〜第8の発明において、前記集光光学素子をプラスチック製としてもよい。
また、前記第1補正素子をプラスチック製としてもよい。
また、前記第2補正素子をプラスチック製としてもよい。
また、前記集光光学素子の前記波長λ1の光束に対する焦点距離fが、1mm≦f≦4mmを満たすようにしてもよい。
また、前記波長λ1の光束に対する焦点距離f1が、5.5mm≦f1≦32mmを満たすようにしてもよい。
また、前記第2補正素子の前記波長λ2の光束に対する焦点距離f2が、5.5mm≦f2≦32mmを満たすようにしてもよい。
また、前記波長λ1の光束に対する、前記第1光源から前記第1光情報記録媒体までの光学系倍率m1が、−1/3≦m1≦−1/10を満たすようにしてもよい。
また、前記波長λ2の光束に対する、前記第2光源から前記第2光情報記録媒体までの光学系倍率m2が、−1/3≦m2≦−1/10を満たすようにしてもよい。
また、前記光ピックアップ装置使用時における前記集光光学素子の前記波長λ1の光束に対する像面側の開口数NA1が、0.63≦NA1≦0.67を満たすようにしてもよい。
また、前記光ピックアップ装置使用時における前記集光光学素子の前記波長λ2の光束に対する像面側の開口数NA2が、0.59≦NA2≦0.67を満たすようにしてもよい。
また、前記第1補正素子と前記第2補正素子のうちの少なくとも一方をコリメートレンズとしてもよい。
また、前記n1と前記n2との組合せが、(n1,n2)=(0,1)、(2,1)、(3,2)、(5,3)、(8,5)のいずれかとしてもよい。
また、前記光ピックアップ装置が、波長λ3(750nm≦λ3≦800nm)の光束を出射する第3光源を備え、前記光ピックアップ装置使用時において、前記集光光学素子から回折作用を受けることで生じる前記波長λ3の光束のn3(n3は自然数)次回折光により保護基板厚t3(1.1mm≦t3≦1.3mm)の第3光情報記録媒体上に形成される第3集光スポットは、色収差が情報の再生及び/又は記録に必要な範囲内に抑えられているようにしてもよい。
また、前記波長λ3の光束に対する、前記第3光源から前記第3光情報記録媒体までの光学系倍率m3が、−1/4≦m3≦−1/10を満たすようにしてもよい。
また、前記n1と前記n2と前記n3との組合せが、(n1,n2,n3)=(0,1,0)、(2,1,1)、(3,2,2)、(5,3,3)、(8,5,4)のいずれかとしてもよい。
また、前記波長λ3の光束が前記第2補正素子を通過するようにしてもよい。
また、前記第2光源と前記第3光源をパッケージ化された光源ユニットとしてもよい。
また、前記第2補正素子に回折構造が設けられている場合、該回折構造は前記第2補正素子の入射面と出射面の両面に設けられるようにしてもよい。
また、前記第1集光スポットの色収差の絶対値を0.15μm/nm以下に抑え、前記第2集光スポットの色収差の絶対値を0.25μm/nm以下に抑えることで、これら色収差が情報の再生及び/又は記録に必要な範囲内に抑えられているようにしてもよい。
第9の発明の光ピックアップ装置に用いられる補正素子は、
ピックアップ装置に用いられる第2補正素子であり、
当該ピックアップ装置は、
波長λ1(380nm≦λ1≦450nm)の光束を出射する第1光源と、
波長λ2(600nm≦λ2≦700nm)の光束を出射する第2光源と、
前記波長λ1の光束と前記波長λ2の光束が共に通過する回折構造を有する集光光学素子と、
少なくとも前記波長λ1の光束が通過する回折構造を有する第1補正素子と、
少なくとも前記波長λ2の光束が通過する回折構造を有する第2補正素子と、
前記波長λ1の光束の光路と前記波長λ2の光束の光路とを合致させるビームスプリッターと、を有し、
前記波長λ1の光束を用いて保護基板厚t1(0mm<t1≦0.7mm)の第1光情報記録媒体に対して情報の再生及び/又は記録を行い、
前記波長λ2の光束を用いて保護基板厚t2(0.5mm≦t2≦0.7mm)の第2光情報記録媒体に対して情報の再生及び/又は記録を行い、
前記ビームスプリッターと前記第1光源または第2光源との間に、前記第1補正素子と前記第2補正素子のうち少なくとも一方の補正素子が配置され、
前記光ピックアップ装置使用時において、前記集光光学素子から回折作用を受けることで生じる前記波長λ1の光束のn1(n1は自然数)次回折光により前記第1光情報記録媒体上に形成される第1集光スポットと、前記集光光学素子から回折作用を受けることで生じる前記波長λ2の光束のn2(n2はn1≠n2である自然数)次回折光により前記第2光情報記録媒体上に形成される第2集光スポットは、共に色収差が情報の再生及び/又は記録に必要な範囲内に抑えられており、
前記集光光学素子自体が有する色収差の絶対値が、前記第1光源から出射される光束に対して0.15μm/nm以下に抑えられ、前記第2光源から出射される光束に対して0.25μm/nm以下に抑えられており、
前記第1補正素子自体が有する色収差の絶対値が、前記第1光源から出射される光束に対して2.1μm/nm以下に抑えられていることを特徴とする。
第10の発明の光ピックアップ装置に用いられる補正素子は、
ピックアップ装置に用いられる第2補正素子であり、
当該ピックアップ装置は、
波長λ1(380nm≦λ1≦450nm)の光束を出射する第1光源と、
波長λ2(600nm≦λ2≦700nm)の光束を出射する第2光源と、
前記波長λ1の光束と前記波長λ2の光束が共に通過する回折構造を有する集光光学素子と、
少なくとも前記波長λ1の光束が通過する回折構造を有する第1補正素子と、
少なくとも前記波長λ2の光束が通過する第2補正素子と、
前記波長λ1の光束の光路と前記波長λ2の光束の光路とを合致させるビームスプリッターと、を有し、
前記波長λ1の光束を用いて保護基板厚t1(0mm<t1≦0.7mm)の第1光情報記録媒体に対して情報の再生及び/又は記録を行い、
前記波長λ2の光束を用いて保護基板厚t2(0.5mm≦t2≦0.7mm)の第2光情報記録媒体に対して情報の再生及び/又は記録を行い、
前記ビームスプリッターと前記第1光源または第2光源との間に、前記第1補正素子と前記第2補正素子のうち少なくとも一方の補正素子が配置され、
前記光ピックアップ装置使用時において、前記集光光学素子から回折作用を受けることで生じる前記波長λ1の光束のn1(n1は自然数)次回折光により前記第1光情報記録媒体上に形成される第1集光スポットと、前記集光光学素子から回折作用を受けることで生じる前記波長λ2の光束のn2(n2はn1≠n2である自然数)次回折光により前記第2光情報記録媒体上に形成される第2集光スポットは、共に色収差が情報の再生及び/又は記録に必要な範囲内に抑えられており、
前記集光光学素子自体が有する色収差の絶対値が、前記第1光源から出射される光束に対して0.15μm/nm以下に抑えられ、前記第2光源から出射される光束に対して0.25μm/nm以下に抑えられていることを特徴とする。
また、前記第2補正素子には回折構造が設けられており、前記第2補正素子自体が有する色収差の絶対値が、前記第2光源から出射される光束に対して3.5μm/nm以下に抑えられているようにしてもよい。
第11の発明の光ピックアップ装置に用いられる補正素子は、
ピックアップ装置に用いられる第2補正素子であり、
当該ピックアップ装置は、
波長λ1(380nm≦λ1≦450nm)の光束を出射する第1光源と、
波長λ2(600nm≦λ2≦700nm)の光束を出射する第2光源と、
前記波長λ1の光束と前記波長λ2の光束が共に通過する回折構造を有する集光光学素子と、
少なくとも前記波長λ1の光束が通過する回折構造を有する第1補正素子と、
少なくとも前記波長λ2の光束が通過する第2補正素子と、
前記波長λ1の光束の光路と前記波長λ2の光束の光路とを合致させるビームスプリッターと、を有し、
前記波長λ1の光束を用いて保護基板厚t1(0mm<t1≦0.7mm)の第1光情報記録媒体に対して情報の再生及び/又は記録を行い、
前記波長λ2の光束を用いて保護基板厚t2(0.5mm≦t2≦0.7mm)の第2光情報記録媒体に対して情報の再生及び/又は記録を行い、
前記ビームスプリッターと前記第1光源または第2光源との間に、前記第1補正素子と前記第2補正素子のうち少なくとも一方の補正素子が配置され、
前記光ピックアップ装置使用時において、前記集光光学素子から回折作用を受けることで生じる前記波長λ1の光束のn1(n1は自然数)次回折光により前記第1光情報記録媒体上に形成される第1集光スポットと、前記集光光学素子から回折作用を受けることで生じる前記波長λ2の光束のn2(n2はn1≠n2である自然数)次回折光により前記第2光情報記録媒体上に形成される第2集光スポットは、共に色収差が情報の再生及び/又は記録に必要な範囲内に抑えられており、
前記第1光源から出射される光束に対して前記集光光学素子自体が有する色収差の値と、前記第2光源から出射される光束に対して前記集光光学素子自体が有する色収差の値とが同符号であることを特徴とする。
また、前記第1光源から出射される光束と前記第2光源から出射される光束に対して前記集光光学素子自体が有する色収差の値が共を正としてもよい。
また、前記第2光源から出射される光束に対して前記第2補正素子自体が有する色収差の値を負としてもよい。
また、前記第1光源から出射される光束と前記第2光源から出射される光束に対して前記集光光学素子自体が有する色収差の値を共に負としてもよい。
また、前記第2光源から出射される光束に対して前記第2補正素子自体が有する色収差の値を正としてもよい。
また、前記第2補正素子には回折構造が設けられているようにしてもよい。
第12の発明の光ピックアップ装置に用いられる補正素子は、
ピックアップ装置に用いられる第2補正素子であり、
当該ピックアップ装置は、
波長λ1(380nm≦λ1≦450nm)の光束を出射する第1光源と、
波長λ2(600nm≦λ2≦700nm)の光束を出射する第2光源と、
前記波長λ1の光束と前記波長λ2の光束が共に通過する回折構造を有する集光光学素子と、
少なくとも前記波長λ1の光束が通過する第1補正素子と、
少なくとも前記波長λ2の光束が通過する回折構造を有する第2補正素子と、
前記波長λ1の光束の光路と前記波長λ2の光束の光路とを合致させるビームスプリッターと、を有し、
前記波長λ1の光束を用いて保護基板厚t1(0mm<t1≦0.7mm)の第1光情報記録媒体に対して情報の再生及び/又は記録を行い、
前記波長λ2の光束を用いて保護基板厚t2(0.5mm≦t2≦0.7mm)の第2光情報記録媒体に対して情報の再生及び/又は記録を行い、
前記ビームスプリッターと前記第1光源または第2光源との間に、前記第1補正素子と前記第2補正素子のうち少なくとも一方の補正素子が配置され、
前記光ピックアップ装置使用時において、前記集光光学素子から回折作用を受けることで生じる前記波長λ1の光束のn1(n1は自然数)次回折光により前記第1光情報記録媒体上に形成される第1集光スポットと、前記集光光学素子から回折作用を受けることで生じる前記波長λ2の光束のn2(n2はn1≠n2である自然数)次回折光により前記第2光情報記録媒体上に形成される第2集光スポットは、共に色収差が情報の再生及び/又は記録に必要な範囲内に抑えられており、
前記第1光源から出射される光束に対して前記集光光学素子自体が有する色収差の値と、前記第2光源から出射される光束に対して前記集光光学素子自体が有する色収差の値とが異符号であることを特徴とする。
また、前記第2光源から出射される光束に対して前記第2補正素子自体が有する色収差の値を負としてもよい。
また、前記第1補正素子には回折構造が設けられているようにしてもよい。
また、第9〜第12の発明において、前記集光光学素子をプラスチック製としてもよい。
また、前記第1補正素子をプラスチック製としてもよい。
また、前記第2補正素子をプラスチック製としてもよい。
また、前記集光光学素子の前記波長λ1の光束に対する焦点距離fが、1mm≦f≦4mmを満たすようにしてもよい。
また、前記第1補正素子の前記波長λ1の光束に対する焦点距離f1が、5.5mm≦f1≦32mmを満たすようにしてもよい。
また、前記第2補正素子の前記波長λ2の光束に対する焦点距離f2が、5.5mm≦f2≦32mmを満たすようにしてもよい。
また、前記波長λ1の光束に対する、前記第1光源から前記第1光情報記録媒体までの光学系倍率m1が、−1/3≦m1≦−1/10を満たすようにしてもよい。
また、前記波長λ2の光束に対する、前記第2光源から前記第2光情報記録媒体までの光学系倍率m2が、−1/3≦m2≦−1/10を満たすようにしてもよい。
また、前記光ピックアップ装置使用時における前記集光光学素子の前記波長λ1の光束に対する像面側の開口数NA1が、0.63≦NA1≦0.67を満たすようにしてもよい。
また、前記光ピックアップ装置使用時における前記集光光学素子の前記波長λ2の光束に対する像面側の開口数NA2が、0.59≦NA2≦0.67を満たすようにしてもよい。
また、前記第1補正素子と前記第2補正素子のうちの少なくとも一方をコリメートレンズとしてもよい。
また、前記n1と前記n2との組合せが、(n1,n2)=(0,1)、(2,1)、(3,2)、(5,3)、(8,5)のいずれかとしてもよい。
また、前記光ピックアップ装置が、波長λ3(750nm≦λ3≦800nm)の光束を出射する第3光源を備え、前記光ピックアップ装置使用時において、前記集光光学素子から回折作用を受けることで生じる前記波長λ3の光束のn3(n3は自然数)次回折光により保護基板厚t3(1.1mm≦t3≦1.3mm)の第3光情報記録媒体上に形成される第3集光スポットは、色収差が情報の再生及び/又は記録に必要な範囲内に抑えられているようにしてもよい。
また、前記波長λ3の光束に対する、前記第3光源から前記第3光情報記録媒体までの光学系倍率m3が、−1/4≦m3≦−1/10を満たすようにしてもよい。
また、前記n1と前記n2と前記n3との組合せが、(n1,n2,n3)=(0,1,0)、(2,1,1)、(3,2,2)、(5,3,3)、(8,5,4)のいずれかとしてもよい。
また、前記波長λ3の光束が前記第2補正素子を通過するようにしてもよい。
また、前記第2光源と前記第3光源をパッケージ化された光源ユニットとしてもよい。
また、前記第2補正素子に回折構造が設けられている場合、該回折構造は前記第2補正素子の入射面と出射面の両面に設けられるようにしてもよい。
また、前記第1集光スポットの色収差の絶対値を0.15μm/nm以下に抑え、前記第2集光スポットの色収差の絶対値を0.25μm/nm以下に抑えることで、これら色収差が情報の再生及び/又は記録に必要な範囲内に抑えられているようにしてもよい。
本発明によれば、少なくともHD−DVDとDVDとの互換性を有し、光量確保と色収差補正を両立した光ピックアップ装置及びこの光ピックアップ装置に用いられる光学系としての補正素子(第1補正素子、第2補正素子)を得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明に係る光ピックアップ装置の構成を示す要部平面図である。
第2図は、集光光学素子の構造を示す要部平面図である。
第3(a)図〜第3(e)図は、集光光学素子の色収差を示す図である。
第4図は、集光光学素子の構造を示す要部平面図である。
第5図は、本発明に係る光ピックアップ装置の構成を示す要部平面図である。
【発明を実施するための最良の形態】
以下、図を参照して本発明を実施するための最良の形態について詳細に説明する。
[第1の実施の形態]
第1図は、HD−DVD(第1光情報記録媒体)とDVD(第2光情報記録媒体)とCD(第3光情報記録媒体)との何れに対しても適切に情報の記録/再生を行える第1の光ピックアップ装置PU1の構成を概略的に示す図である。HD−DVDの光学的仕様は、波長λ1=407nm、保護層PL1の厚さt1=0.6mm、開口数NA1=0.65であり、DVDの光学的仕様は、波長λ2=655nm、保護層PL2の厚さt2=0.6mm、開口数NA2=0.65であり、CDの光学的仕様は、波長λ3=785nm、保護層PL3の厚さt3=1.2mm、開口数NA3=0.51である。但し、波長、保護層の厚さ、及び開口数の組合せはこれに限られない。
光ピックアップ装置PU1は、HD−DVDに対して情報の記録/再生を行う場合に発光され407nmのレーザ光束(第1光束)を射出する青紫色半導体レーザLD1(第1光源)、第1光束用の光検出器PD1、DVDに対して情報の記録/再生を行う場合に発光され655nmのレーザ光束(第2光束)を射出する赤色半導体レーザLD2(第2光源)とCDに対して情報の記録/再生を行う場合に発光され785nmのレーザ光束(第3光束)を射出する赤外半導体レーザLD3(第3光源)とが一体化された光源ユニットLU23、第2光束及び第3光束共通の光検出器PD23、第1光束のみが通過する第1補正素子L1、第2光束及び第3光束が通過する第2補正素子L2、各レーザ光束を情報記録面RL1、RL2,RL3上に集光させる機能を有する対物レンズ(集光光学素子)OBJ、第1のビームスプリッターBS1、第2のビームスプリッターBS2、第3のビームスプリッターBS3、絞りSTO、センサーレンズSEN1及びSEN2等から構成されている。
なお、詳しい説明は後述するが、第1補正素子L1、第2補正素子L2、対物レンズOBJには回折構造が設けられている。
光ピックアップ装置PU1において、HD−DVDに対して情報の記録/再生を行う場合には、第1図において実線でその光線経路を描いたように、まず、青紫色半導体レーザLD1を発光させる。青紫色半導体レーザLD1から射出された発散光束は、第1のビームスプリッターBS1を通過し、第1補正素子L1を透過することにより平行光束に変換された後、第2のビームスプリッターBS2を通過して、集光光学素子OBJに至る。
そして、集光光学素子OBJの回折構造から回折作用を受けることにより生じる第1光束のn1(n1は自然数)次回折光を、HD−DVDの保護層PL1を介して情報記録面RL1上に集光させることでスポット(第1集光スポット)を形成する。この第1集光スポットは、色収差が情報の再生及び又は記録に必要な範囲内に抑えられており、具体的には、第1集光スポットの色収差の絶対値を0.15μm/nm以下に抑えている。
そして、集光光学素子OBJは、その周辺に配置された2軸アクチュエータAC(図示せず)によってフォーカシングやトラッキングを行う。情報記録面RL1で情報ピットにより変調された反射光束は、再び集光光学素子OBJ、第2のビームスプリッターBS2、第1補正素子L1を通過し、第1のビームスプリッターBS1で分岐され、センサーレンズSEN1により非点収差が与えられて、光検出器PD1の受光面上に収束する。そして、光検出器PD1の出力信号を用いてHD−DVDに記録された情報を読み取ることができる。
また、DVDに対して情報の記録/再生を行う場合には、第1図において一点鎖線でその光線経路を描いたように、まず、赤色半導体レーザLD2を発光させる。赤色半導体レーザLD2から射出された発散光束は、第3のビームスプリッターBS3を通過し、第2補正素子L2を透過することにより平行光束に変換された後、第2のビームスプリッターBS2で反射して、集光光学素子OBJに至る。
そして、集光光学素子OBJの回折構造から回折作用を受けることにより生じる第2光束のn2(n2はn1≠n2である自然数)次回折光を、DVDの保護層PL2を介して情報記録面RL2上に集光させることでスポット(第2集光スポット)を形成する。この第2集光スポットは、色収差が情報の再生及び又は記録に必要な範囲内に抑えられており、具体的には、第2集光スポットの色収差の絶対値を0.25μm/nm以下に抑えている。
そして、集光光学素子OBJは、その周辺に配置された2軸アクチュエータACによってフォーカシングやトラッキングを行う。情報記録面RL2で情報ピットにより変調された反射光束は、再び集光光学素子OBJ、第2のビームスプリッターBS2、第2補正素子L2を通過し、第3のビームスプリッターBS3で分岐され、光検出器PD23の受光面上に収束する。そして、光検出器PD23の出力信号を用いてDVDに記録された情報を読み取ることができる。
また、CDに対して情報の記録/再生を行う場合には、第1図において点線でその光線経路を描いたように、まず、赤外半導体レーザLD3を発光させる。赤外半導体レーザLD3から射出された発散光束は、第3のビームスプリッターBS3を通過して、第2補正素子L2から発散光として出射され、第2のビームスプリッターBS2で反射して、集光光学素子OBJに至る。
そして、集光光学素子OBJの回折構造から回折作用を受けることにより生じる第3光束のn3(n3は自然数)次回折光を、CDの保護層PL3を介して情報記録面RL3上に集光させることでスポット(第3集光スポット)を形成する。この第3集光スポットは、色収差が情報の再生及び又は記録に必要な範囲内に抑えられている。
そして、集光光学素子OBJは、その周辺に配置された2軸アクチュエータACによってフォーカシングやトラッキングを行う。情報記録面RL3で情報ピットにより変調された反射光束は、再び集光光学素子OBJ、第2のビームスプリッターBS2、第2補正素子L2を通過し、第3のビームスプリッターBS3で分岐され、光検出器PD23の受光面上に収束する。そして、光検出器PD23の出力信号を用いてCDに記録された情報を読み取ることができる。
集光光学素子OBJは、第1〜第3光束を光ディスクの情報記録面RL1〜RL3上に集光させる機能を有する両面非球面の単玉のプラスチックレンズである。なお、複数の光学素子を組み合わせて集光光学素子を構成してもよい。
集光光学素子OBJの入射面には、第2図に示すようなブレーズ型回折構造DOEが形成されている。ブレーズ型回折構造DOEは、第1光源から出射される光束に対して集光光学素子OBJ自体が有する色収差を補正するために設けられており、具体的には、色収差の絶対値が0.15μm/nm以下となるように設計されている。
第1補正素子L1は、第1光源LD1から発散光として出射された第1光束を平行光として出射するコリメート機能を有すると共に、その出射面に第2図に示したものと同様のブレーズ型回折構造DOEが形成されている。このブレーズ型回折構造DOEは、第1光源から出射される光束に対して第1補正素子L1自体が有する色収差を補正するために設けられており、具体的には、色収差の絶対値が2.1μm/nm以下となるように設計されている。
第2補正素子L2は、第2光源LD2から発散光として出射された第2光束を平行光として出射するコリメート機能と、第3光源LD3から発散光として出射された第3光束の発散角を、より小さい発散角に変更して出射する機能を有しており、その入射面と出射面に第2図に示したものと同様のブレーズ型回折構造DOEが形成されている。
第3(a)図は、第1光束と第2光束に対して集光光学素子自体が有する色収差の値を表す図であり、第1光束に対して集光光学素子自体が有する色収差の値を丸で示し、第2光束に対して集光光学素子自体が有する色収差の値を四角で示す。
第3(a)図から、第1光束に対して集光光学素子自体が有する色収差の値は、上述のように、集光光学素子に形成されたブレーズ型回折構造DOEにより、その絶対値が0.15μm/nm以下、つまりほぼゼロとなることが分かる。
また、図示は省略するが、上述のように、第1光束に対して第1補正素子自体が有する色収差も、第1補正素子に形成されたブレーズ型回折構造DOEにより、その絶対値が2.1μm/nm以下、つまりほぼゼロとなっている。
このように、第1光束に対する集光光学素子自体の色収差と第1補正素子自体の色収差を共にほぼゼロとすることにより、光ピックアップ装置使用時における第1集光スポットの色収差を情報の再生及び又は記録に必要な範囲内に抑えることができる。
また、第1光束に対する集光光学素子自体の色収差がほぼゼロとなるように集光光学素子のブレーズ型回折構造DOEを設計することから、第3(a)図に示すように、第2光束に対しては集光光学素子自体の色収差が残留し、具体的には色収差の値が負となる。
そこで、本実施の形態においては、図示は省略するが、第2光束に対して第2補正素子自体が有する色収差の値が正となるように第2補正素子の入射面と出射面のブレーズ型回折構造DOEを設計している。
このように、第2光束に対する集光光学素子自体の負の色収差を、第2補正素子自体の正の色収差により相殺することにより、光ピックアップ装置使用時における第2集光スポットの色収差を情報の再生及び又は記録に必要な範囲内に抑えることができる。
なお、光学素子に形成した回折構造を用いて、特定の光束に対して当該光学素子自体が有する色収差の値を適宜変化させる設計技術は周知であるため、説明は省略する。
また、集光光学素子OBJ、第1補正素子L1、第2補正素子L2に形成する回折構造としては、例えば第4図に示すような、内部に階段構造が形成された複数の輪帯Rが、光軸を中心として配列された構造である重畳型回折構造HOEであってもよい。
一般的な重畳型回折構造HOEの構造及び設計手法について説明すると、各輪帯R内に形成された階段構造の1段あたりの深さd0は、d0=k×λ1/(n1−1)(μm)で算出される値に設定され、各輪帯Rの分割数Nは5に設定されている。但し、λ1は青紫色半導体レーザから射出されるレーザ光束の波長をミクロン単位で表したものであり(ここでは、λ1=0.408μm)、n1は収差補正素子L1の波長λ1に対する屈折率である(ここでは、n1=1.5242)。
この重畳型回折構造HOEに対して、波長λ1のレーザ光束が入射した場合、隣接する階段間ではk×λ1(μm)の光路差が発生し、波長λ1のレーザ光束は実質的に位相差が与えられないので回折されずにそのまま透過する。尚、以下の説明では、重畳型回折構造により実質的に位相差が与えられずにそのまま透過する光束を0次回折光という。
例えばk=2の場合、この重畳型回折構造HOEに対して、赤色半導体レーザから射出される波長λ2(ここでは、λ2=0.658μm)のレーザ光束が入射した場合、隣接する階段間ではd0×(n2−1)−λ2=0.13μmの光路差が生じることになり、5分割された輪帯R1つ分では、0.13×5=0.65μmと波長λ2の1波長分の光路差が生じるので、隣接する輪帯Rを透過した波面がそれぞれ1波長ずれて重なり合うことになる。即ち、この重畳型回折構造HOEにより波長λ2の光束は1次方向に回折される回折光となる。尚、n2は収差補正素子L2の波長λ2に対する屈折率である(ここでは、n2=1.5064)。このときの波長λ2のレーザ光束の1次回折光の回折効率は、87.5%となるが、DVDに対する情報の記録/再生には十分な光量である。
集光光学素子OBJに重畳型回折構造HOEを形成する場合には、重畳型回折構造HOEの作用により、HD−DVDとDVDとの保護層の厚さの違いに起因する球面収差を補正することができる。
また、このような構造とした重畳型回折構造HOEに対して、赤外半導体レーザから射出される波長λ3(ここでは、λ3=0.785μm)のレーザ光束が入射した場合、λ3≒2×λ1であるので、隣接する階段間では1×λ3(μm)の光路差が発生し、波長λ3のレーザ光束も波長λ1のレーザ光束と同様に、実質的に位相差が与えられないので回折されずにそのまま透過する(0次回折光)。
集光光学素子OBJに重畳型回折構造HOEを形成する場合には、集光光学素子OBJでは、波長λ1と波長λ3とに対する倍率を異ならしめることで、HD−DVDとCDとの保護層の厚さの違いに起因する球面収差を補正することができる。
なお、本実施の形態においては、第1補正素子L1には第1光束のみが通過するので、上述したような、重畳型回折構造HOEの波長選択性を利用する必要は無いが、例えば、第1補正素子L1を、第2のビームスプリッターBS2と集光光学素子OBJの間に配置する場合には、第1補正素子L1には第1〜第3光束が通過することになるので、この場合には、第1補正素子L1に重畳型回折構造HOEを形成し、重畳型回折構造HOEの波長選択性を利用して、第1補正素子では第1光束に対してのみ回折作用を与え、第2光束及び第3光束には回折作用を与えない構成にすることができる。
以上のように、本実施の形態に示した第1補正素子L1、第2補正素子L2、光ピックアップ装置PU1によれば、第1光束に対する集光光学素子自体及び第1補正素子自体の色収差をほぼゼロに抑えることにより、HD−DVDの再生及び/又は記録時のトラッキングの際に波長変動が生じても波面収差を悪化を防止できる。
また、第2光源LD2と第3光源LD3とを一体化した光源ユニットLU23を用いて、第2補正素子に第2光束と第3光束を入射させる構成とすることで、第2補正素子L2の入射面及び出射面に設けた回折構造を利用して、DVDとCDにおいて十分な光量と収差抑制機能を得られる。
なお、n1とn2との組合せとしては、(n1,n2)=(0,1)、(2,1)、(3,2)、(5,3)、(8,5)のいずれかであることが好ましく、n1とn2とn3との組合せとしては、(n1,n2,n3)=(0,1,0)、(2,1,1)、(3,2,2)、(5,3,3)、(8,5,4)のいずれかであることが好ましい。
[第2の実施の形態]
次に、本発明の第2の実施の形態について説明するが、本実施の形態を構成する各素子の配置は上記第1の実施の形態と同様であるため図示を省略し、また、同一の構成については同一の符号を付し、説明を省略する。
本実施の形態の光ピックアップ装置PU2においては、第1補正素子L1、第2補正素子L2、対物レンズOBJに回折構造が設けられている。
第3(b)図は、第1光束と第2光束に対して集光光学素子自体が有する色収差の値を表す図であり、第1光束に対して集光光学素子自体が有する色収差の値を丸で示し、第2光束に対して集光光学素子自体が有する色収差の値を四角で示す。
第2光束に対して集光光学素子自体が有する色収差の値は、上述のように、集光光学素子OBJに形成されたブレーズ型回折構造DOEにより、その絶対値が0.25μm/nm以下、つまりほぼゼロとなることが分かる。
また、図示は省略するが、上述のように、第2光束に対して第2補正素子自体が有する色収差も、第2補正素子L2に形成されたブレーズ型回折構造DOEにより、その絶対値が3.5μm/nm以下、つまりほぼゼロとなっている。
このように、第2光束に対する集光光学素子自体の色収差と第2補正素子自体の色収差を共にほぼゼロとすることにより、光ピックアップ装置使用時における第2集光スポットの色収差を情報の再生及び又は記録に必要な範囲内に抑えることができる。
また、第2光束に対する集光光学素子自体の色収差がほぼゼロとなるように集光光学素子OBJのブレーズ型回折構造DOEを設計することから、第3(b)図に示すように、第1光束に対しては集光光学素子自体の色収差が残留し、具体的には色収差の値が正となる。
そこで、本実施の形態においては、図示は省略するが、第1光束に対して第1補正素子自体が有する色収差の値が負となるように第1補正素子L1のブレーズ型回折構造DOEを設計している。
このように、第1光束に対する集光光学素子自体の正の色収差を、第1補正素子自体の負の色収差により相殺することにより、光ピックアップ装置使用時における第1集光スポットの色収差を情報の再生及び又は記録に必要な範囲内に抑えることができる。
以上のように、本実施の形態に示した第1補正素子L1、第2補正素子L2、光ピックアップ装置PU2によれば、第2光束に対する集光光学素子自体及び第2補正素子自体の色収差をほぼゼロに抑えることにより、DVDの再生及び/又は記録時のトラッキングの際に波長変動が生じても波面収差を悪化を防止できる。
なお、DVDでは、HD−DVDと比較して色収差補正に対する要求が低いので、第2補正素子L2には回折構造を設けずに、第2光束に対して第2補正素子自体が色収差を有する構成とした場合でも、第2集光スポットの色収差を情報の再生及び又は記録に必要な範囲内に抑えることができる。この場合には、第2光束が回折輪帯を通過する際の光量の損失が生じないので、高い光量を確保できる。
[第3の実施の形態]
次に、本発明の第3の実施の形態について説明するが、本実施の形態を構成する各素子の配置は上記第1の実施の形態と同様であるため図示を省略し、また、同一の構成については同一の符号を付し、説明を省略する。
本実施の形態の光ピックアップ装置PU3においては、第1補正素子L1、第2補正素子L2、対物レンズOBJに回折構造が設けられている。
第3(c)図は、第1光束と第2光束に対して集光光学素子自体が有する色収差の値を表す図であり、第1光束に対して集光光学素子自体が有する色収差の値を丸で示し、第2光束に対して集光光学素子自体が有する色収差の値を四角で示す。
第3(c)図から分かるように、第1光束に対して集光光学素子自体が有する色収差の値が正となっている。
そこで、本実施の形態においては、図示は省略するが、第1光束に対して第1補正素子自体が有する色収差の値が負となるように第1補正素子L1のブレーズ型回折構造DOEを設計している。
このように、第1光束に対する集光光学素子自体の正の色収差を、第1補正素子自体の負の色収差により相殺することにより、光ピックアップ装置使用時における第1集光スポットの色収差を情報の再生及び又は記録に必要な範囲内に抑えることができる。
また、第2光束に対して集光光学素子自体が有する色収差の値は正となる。
そこで、本実施の形態においては、図示は省略するが、第2光束に対して第2補正素子自体が有する色収差の値が負となるように第2補正素子L2のブレーズ型回折構造DOEを設計している。
このように、第2光束に対する集光光学素子自体の正の色収差を、第2補正素子自体の負の色収差により相殺することにより、光ピックアップ装置使用時における第2集光スポットの色収差を情報の再生及び又は記録に必要な範囲内に抑えることができる。
以上のように、本実施の形態に示した第1補正素子L1、第2補正素子L2、光ピックアップ装置PU3によれば、第1の光束及び第2の光束に対する集光光学素子自体が有する色収差の値を共に同符号(正)にするので、集光光学素子OBJに形成するブレーズ型回折構造DOEの回折作用を弱めることができる。従って、回折ピッチを広くすることによる加工性の向上や光量損失量の低減を図ることができる。
また、第2光源LD2と第3光源LD3とを一体化した光源ユニットLU23を用いて、第2補正素子に第2光束と第3光束を入射させる構成とすることで、第2補正素子L2に設けた回折構造を利用して、DVDとCDにおいて十分な光量と収差抑制機能を得られる。
[第4の実施の形態]
次に、本発明の第4の実施の形態について説明するが、本実施の形態を構成する各素子の配置は上記第1の実施の形態と同様であるため図示を省略し、また、同一の構成については同一の符号を付し、説明を省略する。
本実施の形態の光ピックアップ装置PU4においては、第1補正素子L1、第2補正素子L2、対物レンズOBJに回折構造が設けられている。
第3(d)図は、第1光束と第2光束に対して集光光学素子自体が有する色収差の値を表す図であり、第1光束に対して集光光学素子自体が有する色収差の値を丸で示し、第2光束に対して集光光学素子自体が有する色収差の値を四角で示す。
第3(d)図から分かるように、第1光束に対して集光光学素子自体が有する色収差の値が負となっている。
そこで、本実施の形態においては、図示は省略するが、第1光束に対して第1補正素子自体が有する色収差の値が正となるように第1補正素子L1のブレーズ型回折構造DOEを設計している。
このように、第1光束に対する集光光学素子自体の負の色収差を、第1補正素子自体の正の色収差により相殺することにより、光ピックアップ装置使用時における第1集光スポットの色収差を情報の再生及び又は記録に必要な範囲内に抑えることができる。
また、第2光束に対して集光光学素子自体が有する色収差の値は負となる。
そこで、本実施の形態においては、図示は省略するが、第2光束に対して第2補正素子自体が有する色収差の値が正となるように第2補正素子L2のブレーズ型回折構造DOEを設計している。
このように、第2光束に対する集光光学素子自体の負の色収差を、第2補正素子自体の正の色収差により相殺することにより、光ピックアップ装置使用時における第2集光スポットの色収差を情報の再生及び又は記録に必要な範囲内に抑えることができる。
以上のように、第2光源LD2と第3光源LD3とを一体化した光源ユニットLU23を用いて、第2補正素子に第2光束と第3光束を入射させる構成とすることで、第2補正素子L2に設けた回折構造を利用して、DVDとCDにおいて十分な光量と収差抑制機能を得られる。
また、DVDでは、HD−DVDと比較して色収差補正に対する要求が低いので、第2補正素子L2には回折構造を設けずに、第2光束に対して第2補正素子自体が色収差を有する構成とした場合でも、第2集光スポットの色収差を情報の再生及び又は記録に必要な範囲内に抑えることができる。この場合には、第2光束が回折輪帯を通過する際の光量の損失が生じないので、高い光量を確保できる。
[第5の実施の形態]
次に、本発明の第5の実施の形態について説明するが、本実施の形態を構成する各素子の配置は上記第1の実施の形態と同様であるため図示を省略し、また、同一の構成については同一の符号を付し、説明を省略する。
本実施の形態の光ピックアップ装置PU5においては、第2補正素子L2、対物レンズOBJに回折構造が設けられている。
第3(e)図は、第1光束と第2光束に対して集光光学素子自体が有する色収差の値を表す図であり、第1光束に対して集光光学素子自体が有する色収差の値を丸で示し、第2光束に対して集光光学素子自体が有する色収差の値を四角で示す。
第3(e)図から分かるように、第1光束に対して集光光学素子自体が有する色収差の値が正となっているが、この正の色収差を、図示は省略するが、第1光束に対して第1補正素子自体が有する色収差の値(負)により相殺する構成となっている。
このように、第1光束に対する集光光学素子自体の正の色収差を、第1補正素子自体の負の色収差により相殺することにより、光ピックアップ装置使用時における第1集光スポットの色収差を情報の再生及び又は記録に必要な範囲内に抑えることができる。
また、第2光束に対して集光光学素子自体が有する色収差の値は負となる。
そこで、本実施の形態においては、図示は省略するが、第2光束に対して第2補正素子自体が有する色収差の値が正となるように第2補正素子L2のブレーズ型回折構造DOEを設計している。
このように、第2光束に対する集光光学素子自体の負の色収差を、第2補正素子自体の正の色収差により相殺することにより、光ピックアップ装置使用時における第2集光スポットの色収差を情報の再生及び又は記録に必要な範囲内に抑えることができる。
以上のように、本実施の形態においては第1補正素子L1が回折構造を持たないので、第1光束が第1補正素子を通過する際の光量の損失が生じず、また、加工性を向上できる。
[第6の実施の形態]
第5図は、HD−DVD(第1光情報記録媒体)とDVD(第2光情報記録媒体)の何れに対しても適切に情報の記録/再生を行える光ピックアップ装置PU6の構成を概略的に示す図である。上記第1の実施の形態と同一の構成については同一の符号を付し、説明を省略する。
光ピックアップ装置PU6は、HD−DVDに対して情報の記録/再生を行う場合に発光され407nmのレーザ光束(第1光束)を射出する青紫色半導体レーザLD1(第1光源)、第1光束用の光検出器PD1、DVDに対して情報の記録/再生を行う場合に発光され655nmのレーザ光束(第2光束)を射出する赤色半導体レーザLD2(第2光源)、第2光束の光検出器PD2、第1光束及び第2光束が通過する第1補正素子L1、第2光束のみが通過する第2補正素子L2、各レーザ光束を情報記録面RL1、RL2上に集光させる機能を有する対物レンズ(集光光学素子)OBJ、第1のビームスプリッターBS1、第2のビームスプリッターBS2、第3のビームスプリッターBS3、絞りSTO、センサーレンズSEN1及びSEN2等から構成されている。
なお、詳しい説明は後述するが、第1補正素子L1、第2補正素子L2、対物レンズOBJには回折構造が設けられている。
光ピックアップ装置PU6において、HD−DVDに対して情報の記録/再生を行う場合には、第5図においてその光線経路を描いたように、まず、青紫色半導体レーザLD1を発光させる。青紫色半導体レーザLD1から射出された発散光束は、第1のビームスプリッターBS1を通過した後、第2のビームスプリッターBS2で反射し、その後第1補正素子L1を透過することにより平行光束に変換された後、集光光学素子OBJに至る。
そして、集光光学素子OBJの回折構造から回折作用を受けることにより生じる第1光束のn1(n1は自然数)次回折光を、HD−DVDの保護層PL1を介して情報記録面RL1上に集光させることでスポット(第1集光スポット)を形成する。この第1集光スポットは、色収差が情報の再生及び又は記録に必要な範囲内に抑えられており、具体的には、第1集光スポットの色収差の絶対値を0.15μm/nm以下に抑えている。
そして、集光光学素子OBJは、その周辺に配置された2軸アクチュエータAC(図示せず)によってフォーカシングやトラッキングを行う。情報記録面RL1で情報ピットにより変調された反射光束は、再び集光光学素子OBJ、第1補正素子L1を通過し、第2のビームスプリッターBS2で反射した後、第1のビームスプリッターBS1で分岐され、センサーレンズSEN1により非点収差が与えられて、光検出器PD1の受光面上に収束する。そして、光検出器PD1の出力信号を用いてHD−DVDに記録された情報を読み取ることができる。
また、DVDに対して情報の記録/再生を行う場合には、第5図においてその光線経路を描いたように、まず、赤色半導体レーザLD2を発光させる。赤色半導体レーザLD2から射出された発散光束は、第2補正素子L2、第3のビームスプリッターBS3、第2のビームスプリッターBS2を通過し、第1補正素子L1を透過することにより平行光束に変換された後、集光光学素子OBJに至る。
そして、集光光学素子OBJの回折構造から回折作用を受けることにより生じる第2光束のn2(n2はn1≠n2である自然数)次回折光を、DVDの保護層PL2を介して情報記録面RL2上に集光させることでスポット(第2集光スポット)を形成する。この第2集光スポットは、色収差が情報の再生及び又は記録に必要な範囲内に抑えられており、具体的には、第2集光スポットの色収差の絶対値を0.25μm/nm以下に抑えている。
そして、集光光学素子OBJは、その周辺に配置された2軸アクチュエータACによってフォーカシングやトラッキングを行う。情報記録面RL2で情報ピットにより変調された反射光束は、再び集光光学素子OBJ、第1補正素子L1、第2のビームスプリッターBS2を通過し、第3のビームスプリッターBS3で分岐され、センサーレンズSEN2により非点収差が与えられて、光検出器PD2の受光面上に収束する。そして、光検出器PD2の出力信号を用いてDVDに記録された情報を読み取ることができる。
集光光学素子OBJは、第1、第2光束を光ディスクの情報記録面RL1、RL2上に集光させる機能を有する両面非球面の単玉のプラスチックレンズである。なお、複数の光学素子を組み合わせて集光光学素子を構成してもよい。
集光光学素子OBJの入射面には、第2図に示すようなブレーズ型回折構造DOEが形成されている。ブレーズ型回折構造DOEは、第2光源から出射される光束に対して集光光学素子OBJ自体が有する色収差を補正するために設けられており、具体的には、色収差の絶対値が0.25μm/nm以下となるように設計されている。
第1補正素子L1は、第1光源LD1から発散光として出射された第1光束と、第2光源LD2から発散光として出射された第2光束とを、共に平行光として出射するコリメート機能を有すると共に、その出射面に第2図に示したものと同様のブレーズ型回折構造DOEが形成されている。
第2補正素子L2は、その出射面に第2図に示したものと同様のブレーズ型回折構造DOEが形成されている。
第3(b)図は、第1光束と第2光束に対して集光光学素子自体が有する色収差の値を表す図であり、第1光束に対して集光光学素子自体が有する色収差の値を丸で示し、第2光束に対して集光光学素子自体が有する色収差の値を四角で示す。
第2光束に対して集光光学素子自体が有する色収差の値は、上述のように、集光光学素子OBJに形成されたブレーズ型回折構造DOEにより、その絶対値が0.25μm/nm以下、つまりほぼゼロとなることが分かる。
第2光束に対する集光光学素子自体の色収差がほぼゼロとなるように集光光学素子OBJのブレーズ型回折構造DOEを設計することから、第3(b)図に示すように、第1光束に対しては集光光学素子自体の色収差が残留し、具体的には色収差の値が正となる。
そこで、本実施の形態においては、図示は省略するが、第1光束に対して第1補正素子自体が有する色収差の値が負となるように第1補正素子L1のブレーズ型回折構造DOEを設計している。
このように、第1光束に対する集光光学素子自体の正の色収差を、第1補正素子自体の負の色収差により相殺することにより、光ピックアップ装置使用時における第1集光スポットの色収差を情報の再生及び又は記録に必要な範囲内に抑えることができる。
第1光束に対して第1補正素子自体が有する色収差の値が負となるように第1補正素子L1のブレーズ型回折構造DOEを設計することから、第2光束に対しても第1補正素子自体の色収差が残留し、具体的には色収差の値が負となる。
そこで、本実施の形態においては、図示は省略するが、第2光束に対して第2補正素子自体が有する色収差の値が正となるように第2補正素子L2のブレーズ型回折構造DOEを設計している。
このように、第2光束に対する第1補正素子自体の負の色収差を、第2補正素子自体の正の色収差により相殺することにより、光ピックアップ装置使用時における第2集光スポットの色収差を情報の再生及び又は記録に必要な範囲内に抑えることができる。
なお、n1とn2との組合せとしては、(n1,n2)=(0,1)、(2,1)、(3,2)、(5,3)、(8,5)のいずれかであることが好ましい。
[第7の実施の形態]
次に、本発明の第7の実施の形態について説明するが、本実施の形態を構成する各素子の配置は上記第6の実施の形態と同様であるため図示を省略し、また、同一の構成については同一の符号を付し、説明を省略する。
本実施の形態の光ピックアップ装置PU7においては、第1補正素子L1、第2補正素子L2、対物レンズOBJに回折構造が設けられている。
集光光学素子OBJの入射面には、第2図に示すようなブレーズ型回折構造DOEが形成されている。ブレーズ型回折構造DOEは、第1光源から出射される光束に対して集光光学素子OBJ自体が有する色収差を補正するために設けられており、具体的には、色収差の絶対値が0.15μm/nm以下となるように設計されている。
第3(a)図は、第1光束と第2光束に対して集光光学素子自体が有する色収差の値を表す図であり、第1光束に対して集光光学素子自体が有する色収差の値を丸で示し、第2光束に対して集光光学素子自体が有する色収差の値を四角で示す。
第3(a)図から、第1光束に対して集光光学素子自体が有する色収差の値は、上述のように、集光光学素子に形成されたブレーズ型回折構造DOEにより、その絶対値が0.15μm/nm以下、つまりほぼゼロとなることが分かる。
また、図示は省略するが、上述のように、第1光束に対して第1補正素子自体が有する色収差も、第1補正素子に形成されたブレーズ型回折構造DOEにより、その絶対値が2.1μm/nm以下、つまりほぼゼロとなっている。
このように、第1光束に対する集光光学素子自体の色収差と第1補正素子自体の色収差を共にほぼゼロとすることにより、光ピックアップ装置使用時における第1集光スポットの色収差を情報の再生及び又は記録に必要な範囲内に抑えることができる。
また、第1光束に対する集光光学素子自体の色収差がほぼゼロとなるように集光光学素子のブレーズ型回折構造DOEを設計することから、第3(a)図に示すように、第2光束に対しては集光光学素子自体の色収差が残留し、具体的には色収差の値が負となる。
また、第1光束に対して第1補正素子自体が有する色収差の値がほぼゼロとなるように第1補正素子L1のブレーズ型回折構造DOEを設計することから、第2光束に対しては第1補正素子自体の色収差が残留し、具体的には色収差の値が負となる。
そこで、本実施の形態においては、図示は省略するが、第2光束に対して第2補正素子自体が有する色収差の値が正となるように第2補正素子L2のブレーズ型回折構造DOEを設計している。
このように、第2光束に対する集光光学素子自体の負の色収差、及び第1補正素子自体の負の色収差を、第2補正素子自体の正の色収差により相殺することにより、光ピックアップ装置使用時における第2集光スポットの色収差を情報の再生及び又は記録に必要な範囲内に抑えることができる。
以上のように、本実施の形態に示した第1補正素子L1、第2補正素子L2、光ピックアップ装置PU7によれば、第1光束に対する集光光学素子自体及び第1補正素子自体の色収差をほぼゼロに抑えることにより、HD−DVDの再生及び/又は記録時のトラッキングの際に波長変動が生じても波面収差を悪化を防止できる。
【実施例1】
次に、上記実施の形態で示した光ピックアップ装置、第1補正素子及び第2補正素子の第1の実施例について説明する。
本実施例は、上記第4の実施の形態のように、第1光束に対する集光光学素子自体の負の色収差を、第1補正素子自体の正の色収差により相殺することにより、光ピックアップ装置使用時における第1集光スポットの色収差を情報の再生及び又は記録に必要な範囲内に抑え、また、第2光束に対する集光光学素子自体の負の色収差を、第2補正素子自体の正の色収差により相殺することにより、光ピックアップ装置使用時における第2集光スポットの色収差を情報の再生及び又は記録に必要な範囲内に抑えた光ピックアップ装置に関するものである。
表1、表2に各光学素子のレンズデータを示す。
【表1】

【表2】

表1に示すように、本実施例の対物レンズは、波長λ1=407nmのときの焦点距離f1=3.1mm、像側開口数NA1=0.65に設定されており、波長λ2=655nmのときの焦点距離f2=3.19mm、像側開口数NA2=0.65に設定されており、波長λ3=785nmのときの焦点距離f3=3.16mm、像側開口数NA3=0.51に設定されている。
また、本実施例においては、第1補正素子の出射面(第4面)、第2補正素子の入射面(第3面)及び出射面(第4面)、集光光学素子(対物レンズ)の入射面(第6面)にブレーズ型回折構造が形成されている。
また、第1光束及び第2光束に対する対物レンズの倍率m1、m2はほぼ0であり、第1光束及び第2光束は対物レンズに平行光として入射し、第3光束に対する倍率m3は負であり、第3光束は対物レンズに発散光として入射する構成となっている。
第1補正素子の入射面(第3面)及び出射面(第4面)、第2補正素子の入射面(第3面)及び出射面(第4面)、集光光学素子(対物レンズ)の入射面(第6面)及び出射面(第7面)には、それぞれ次式(数1)に表1及び表2に示す係数を代入した数式で規定される、光軸Lの周りに軸対称な非球面に形成されている。
【数1】

ここで、X(h)は光軸方向の軸(光の進行方向を正とする)、κは円錐係数、A2iは非球面係数である。
また、回折輪帯のピッチは数2の光路差関数に、表2に示す係数を代入した数式で規定される。
【数2】

ここで、B2iは光路差関数の係数、λは使用波長、λBは回折のブレーズ化波長(λB=1mm)である。
【実施例2】
次に、上記実施の形態で示した光ピックアップ装置、第1補正素子及び第2補正素子の第2の実施例について説明する。
本実施例は、上記第1の実施の形態のように、第1光束に対する集光光学素子自体の色収差と第1補正素子自体の色収差を共にほぼゼロとすることにより、光ピックアップ装置使用時における第1集光スポットの色収差を情報の再生及び又は記録に必要な範囲内に抑え、また、第2光束に対する集光光学素子自体の負の色収差を、第2補正素子自体の正の色収差により相殺することにより、光ピックアップ装置使用時における第2集光スポットの色収差を情報の再生及び又は記録に必要な範囲内に抑えた光ピックアップ装置に関するものである。
表3、表4に各光学素子のレンズデータを示す。
【表3】

【表4】

表3に示すように、本実施例の対物レンズは、波長λ1=407nmのときの焦点距離f1=3.1mm、像側開口数NA1=0.65に設定されており、波長λ2=655nmのときの焦点距離f2=3.16mm、像側開口数NA2=0.65に設定されており、波長λ3=785nmのときの焦点距離f3=3.09mm、像側開口数NA3=0.51に設定されている。
また、本実施例においては、第1補正素子の出射面(第4面)、第2補正素子の出射面(第4面)、集光光学素子(対物レンズ)の入射面(第6面)にブレーズ型回折構造が形成されている。
また、第1光束及び第2光束に対する対物レンズの倍率m1、m2はほぼ0であり、第1光束及び第2光束は対物レンズに平行光として入射し、第3光束に対する倍率m3は負であり、第3光束は対物レンズに発散光として入射する構成となっている。
第1補正素子の入射面(第3面)及び出射面(第4面)、第2補正素子の入射面(第3面)及び出射面(第4面)、集光光学素子(対物レンズ)の入射面(第6面)及び出射面(第7面)には、それぞれ上記数1に表3及び表4に示す係数を代入した数式で規定される、光軸Lの周りに軸対称な非球面に形成されている。
また、回折輪帯のピッチは上記数2の光路差関数に、表4に示す係数を代入した数式で規定される。
【実施例3】
次に、上記実施の形態で示した光ピックアップ装置、第1補正素子及び第2補正素子の第3の実施例について説明する。
本実施例は、上記第2の実施の形態のように、第2光束に対する集光光学素子自体の色収差と第2補正素子自体の色収差を共にほぼゼロとすることにより、光ピックアップ装置使用時における第2集光スポットの色収差を情報の再生及び又は記録に必要な範囲内に抑え、また、第1光束に対する集光光学素子自体の負の色収差を、第1補正素子自体の正の色収差により相殺することにより、光ピックアップ装置使用時における第1集光スポットの色収差を情報の再生及び又は記録に必要な範囲内に抑えた光ピックアップ装置に関するものである。
表5、表6に各光学素子のレンズデータを示す。
【表5】

【表6】

表5に示すように、本実施例の対物レンズは、波長λ1=407nmのときの焦点距離f1=3.1mm、像側開口数NA1=0.65に設定されており、波長λ2=655nmのときの焦点距離f2=3.21mm、像側開口数NA2=0.65に設定されており、波長λ3=785nmのときの焦点距離f3=3.23mm、像側開口数NA3=0.51に設定されている。
また、本実施例においては、第1補正素子の出射面(第4面)、第2補正素子の出射面(第4面)、集光光学素子(対物レンズ)の入射面(第6面)にブレーズ型回折構造が形成されている。
また、第1光束及び第2光束に対する対物レンズの倍率m1、m2はほぼ0であり、第1光束及び第2光束は対物レンズに平行光として入射し、第3光束に対する倍率m3は負であり、第3光束は対物レンズに発散光として入射する構成となっている。
第1補正素子の入射面(第3面)及び出射面(第4面)、第2補正素子の入射面(第3面)及び出射面(第4面)、集光光学素子(対物レンズ)の入射面(第6面)及び出射面(第7面)には、それぞれ上記数1に表5及び表6に示す係数を代入した数式で規定される、光軸Lの周りに軸対祢な非球面に形成されている。
また、回折輪帯のピッチは上記数2の光路差関数に、表6に示す係数を代入した数式で規定される。
【実施例4】
次に、上記実施の形態で示した光ピックアップ装置、第1補正素子及び第2補正素子の第4の実施例について説明する。
本実施例は、上記第6の実施の形態のように、第2光束に対する集光光学素子自体の色収差をほぼゼロとし、第2光束に対する第1補正素子自体の負の色収差を、第2補正素子自体の正の色収差により相殺することにより、光ピックアップ装置使用時における第2集光スポットの色収差を情報の再生及び又は記録に必要な範囲内に抑え、また、第1光束に対する集光光学素子自体の正の色収差を、第1補正素子自体の負の色収差により相殺することにより、光ピックアップ装置使用時における第1集光スポットの色収差を情報の再生及び又は記録に必要な範囲内に抑えた光ピックアップ装置に関するものである。
表7、表8に各光学素子のレンズデータを示す。
【表7】

【表8】


表7に示すように、本実施例の対物レンズは、波長λ1=407.9nmのときの焦点距離f1=3.1mm、像側開口数NA1=0.65に設定されており、波長λ2=661nmのときの焦点距離f2=3.19mm、像側開口数NA2=0.65に設定されている。
また、本実施例においては、第1補正素子の出射面(第6面)、第2補正素子の出射面(第2面)、集光光学素子(対物レンズ)の入射面(第8面、第8’面)にブレーズ型回折構造が形成されている。
また、第1光束及び第2光束に対する対物レンズの倍率m1、m2はほぼ0であり、第1光束及び第2光束は対物レンズに平行光として入射する構成となっている。
第1補正素子の出射面(第6面)、集光光学素子(対物レンズ)の入射面(第8面、第8’面)及び出射面(第9面)には、それぞれ上記数1に表7及び表8に示す係数を代入した数式で規定される、光軸Lの周りに軸対称な非球面に形成されている。
また、回折輪帯のピッチは上記数2の光路差関数に、表8に示す係数を代入した数式で規定される。
【実施例5】
次に、上記実施の形態で示した光ピックアップ装置、第1補正素子及び第2補正素子の第5の実施例について説明する。
本実施例は、上記第7の実施の形態のように、第1光束に対する集光光学素子自体の色収差と第1補正素子自体の色収差を共にほぼゼロとすることにより、光ピックアップ装置使用時における第1集光スポットの色収差を情報の再生及び又は記録に必要な範囲内に抑え、また、第2光束に対する集光光学素子自体の負の色収差、及び第1補正素子自体の負の色収差を、第2補正素子自体の正の色収差により相殺することにより、光ピックアップ装置使用時における第2集光スポットの色収差を情報の再生及び又は記録に必要な範囲内に抑えた光ピックアップ装置に関するものである。
表9、表10に各光学素子のレンズデータを示す。
【表9】

【表10】

表9に示すように、本実施例の対物レンズは、波長λ1=407nmのときの焦点距離f1=3.1mm、像側開口数NA1=0.65に設定されており、波長λ2=655nmのときの焦点距離f2=3.21mm、像側開口数NA2=0.65に設定されている。
また、本実施例においては、第1補正素子の出射面(第6面)、第2補正素子の出射面(第2面)、集光光学素子(対物レンズ)の入射面(第8面)にブレーズ型回折構造が形成されている。
また、第1光束及び第2光束に対する対物レンズの倍率m1、m2はほぼ0であり、第1光束及び第2光束は対物レンズに平行光として入射する構成となっている。
第1補正素子の出射面(第6面)、集光光学素子(対物レンズ)の入射面(第8面)及び出射面(第9面)には、それぞれ上記数1に表9及び表10に示す係数を代入した数式で規定される、光軸Lの周りに軸対称な非球面に形成されている。
また、回折輪帯のピッチは上記数2の光路差関数に、表10に示す係数を代入した数式で規定される。
表11は、実施例1〜3において、対物レンズと第1補正素子とを組合わせた場合の第1光束に対する色収差(HD−DVDと表記する)、及び、対物レンズと第2補正素子とを組合わせた場合の第2光束に対する色収差(DVDと表記する)を示すものである。
【表11】

表11より、実施例1〜3において、HD−DVDとDVDに対して色収差が実用上支障が無い範囲に抑えられていることが分かる。
表12は、実施例4、5において、対物レンズと第1補正素子とを組合わせた場合の第1光束に対する色収差(HD−DVDと表記する)、及び、対物レンズと第1補正素子、第2補正素子とを組合わせた場合の第2光束に対する色収差(DVDと表記する)を示すものである。
【表12】

表12より、実施例4、5において、HD−DVDとDVDに対して色収差が実用上支障が無い範囲に抑えられていることが分かる。
尚、上述した例では、高密度光ディスクとしてHD−DVDを挙げたが、高密度光ディスクはHD−DVDに限るものではない。
【図1】

【図2】


【図4】

【図5】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
波長λ1(380nm≦λ1≦450nm)の光束を出射する第1光源と、
波長λ2(600nm≦λ2≦700nm)の光束を出射する第2光源と、
前記波長λ1の光束と前記波長λ2の光束が共に通過する回折構造を有する集光光学素子と、
少なくとも前記波長λ1の光束が通過する回折構造を有する第1補正素子と、
少なくとも前記波長λ2の光束が通過する回折構造を有する第2補正素子と、
前記波長λ1の光束の光路と前記波長λ2の光束の光路とを合致させるビームスプリッターと、を有し、
前記波長λ1の光束を用いて保護基板厚t1(0mm<t1≦0.7mm)の第1光情報記録媒体に対して情報の再生及び/又は記録を行い、
前記波長λ2の光束を用いて保護基板厚t2(0.5mm≦t2≦0.7mm)の第2光情報記録媒体に対して情報の再生及び/又は記録を行い、
前記ビームスプリッターと前記第1光源または第2光源との間に、前記第1補正素子と前記第2補正素子のうち少なくとも一方の補正素子が配置され、
前記光ピックアップ装置使用時において、前記集光光学素子から回折作用を受けることで生じる前記波長λ1の光束のn1(n1は自然数)次回折光により前記第1光情報記録媒体上に形成される第1集光スポットと、前記集光光学素子から回折作用を受けることで生じる前記波長λ2の光束のn2(n2はn1≠n2である自然数)次回折光により前記第2光情報記録媒体上に形成される第2集光スポットは、共に色収差が情報の再生及び/又は記録に必要な範囲内に抑えられており、
前記集光光学素子自体が有する色収差の絶対値が、前記第1光源から出射される光束に対して0.15μm/nm以下に抑えられており、
前記第1補正素子自体が有する色収差の絶対値が、前記第1光源から出射される光束に対して2.1μm/nm以下に抑えられていることを特徴とする光ピックアップ装置。
【請求項2】
請求の範囲第1項に記載の光ピックアップ装置において、
前記集光光学素子がプラスチック製であることを特徴とする光ピックアップ装置。
【請求項3】
請求の範囲第1項に記載の光ピックアップ装置において、
前記第1補正素子がプラスチック製であることを特徴とする光ピックアップ装置。
【請求項4】
請求の範囲第1項に記載の光ピックアップ装置において、
前記第2補正素子がプラスチック製であることを特徴とする光ピックアップ装置。
【請求項5】
請求の範囲第1項に記載の光ピックアップ装置において、
前記集光光学素子の前記波長λ1の光束に対する焦点距離fが、
1mm≦f≦4mmを満たすことを特徴とする光ピックアップ装置。
【請求項6】
請求の範囲第1項に記載の光ピックアップ装置において、
前記第1補正素子の前記波長λ1の光束に対する焦点距離f1が、
5.5mm≦f1≦32mmを満たすことを特徴とする光ピックアップ装置。
【請求項7】
請求の範囲第1項に記載の光ピックアップ装置において、
前記第2補正素子の前記波長λ2の光束に対する焦点距離f2が、
5.5mm≦f2≦32mmを満たすことを特徴とする光ピックアップ装置。
【請求項8】
請求の範囲第1項に記載の光ピックアップ装置において、
前記波長λ1の光束に対する、前記第1光源から前記第1光情報記録媒体までの光学系倍率m1が、
−1/3≦m1≦−1/10を満たすことを特徴とする光ピックアップ装置。
【請求項9】
請求の範囲第1項に記載の光ピックアップ装置において、
前記波長λ2の光束に対する、前記第2光源から前記第2光情報記録媒体までの光学系倍率m2が、
−1/3≦m2≦−1/10を満たすことを特徴とする光ピックアップ装置。
【請求項10】
請求の範囲第1項に記載の光ピックアップ装置において、
前記光ピックアップ装置使用時における前記集光光学素子の前記波長λ1の光束に対する像面側の開口数NA1が、
0.63≦NA1≦0.67を満たすことを特徴とする光ピックアップ装置。
【請求項11】
請求の範囲第1項に記載の光ピックアップ装置において、
前記光ピックアップ装置使用時における前記集光光学素子の前記波長λ2の光束に対する像面側の開口数NA2が、
0.59≦NA2≦0.67を満たすことを特徴とする光ピックアップ装置。
【請求項12】
請求の範囲第1項に記載の光ピックアップ装置において、
前記第1補正素子と前記第2補正素子のうちの少なくとも一方がコリメートレンズであることを特徴とする光ピックアップ装置。
【請求項13】
請求の範囲第1項に記載の光ピックアップ装置において、
前記n1と前記n2との組合せが、(n1,n2)=(0,1)、(2,1)、(3,2)、(5,3)、(8,5)のいずれかであることを特徴とする光ピックアップ装置。
【請求項14】
請求の範囲第1項に記載の光ピックアップ装置において、
波長λ3(750nm≦λ3≦800nm)の光束を出射する第3光源を備え、
前記光ピックアップ装置使用時において、前記集光光学素子から回折作用を受けることで生じる前記波長λ3の光束のn3(n3は自然数)次回折光を用いて保護基板厚t3(1.1mm≦t3≦1.3mm)の第3光情報記録媒体に対して情報の再生及び/又は記録を行うことを特徴とする光ピックアップ装置。
【請求項15】
請求の範囲第14項に記載の光ピックアップ装置において、
前記波長λ3の光束に対する、前記第3光源から前記第3光情報記録媒体までの光学系倍率m3が、
−1/4≦m3≦−1/10を満たすことを特徴とする光ピックアップ装置。
【請求項16】
請求の範囲第14項に記載の光ピックアップ装置において、
前記n1と前記n2と前記n3との組合せが、(n1,n2,n3)=(0,1,0)、(2,1,1)、(3,2,2)、(5,3,3)、(8,5,4)のいずれかであることを特徴とする光ピックアップ装置。
【請求項17】
請求の範囲第14項に記載の光ピックアップ装置において、
前記波長λ3の光束が前記第2補正素子を通過することを特徴とする光ピックアップ装置。
【請求項18】
請求の範囲第14項に記載の光ピックアップ装置において、
前記第2光源と前記第3光源はパッケージ化された光源ユニットであることを特徴とする光ピックアップ装置。
【請求項19】
請求の範囲第14項に記載の光ピックアップ装置において、
前記第2補正素子に回折構造が設けられている場合、該回折構造は前記第2補正素子の入射面と出射面の両面に設けられることを特徴とする光ピックアップ装置。
【請求項20】
請求の範囲第1に記載の光ピックアップ装置において、
前記第1集光スポットの色収差の絶対値を0.15μm/nm以下に抑え、前記第2集光スポットの色収差の絶対値を0.25μm/nm以下に抑えることで、これら色収差が情報の再生及び/又は記録に必要な範囲内に抑えられていることを特徴とする光ピックアップ装置。
【請求項21】
波長λ1(380nm≦λ1≦450nm)の光束を出射する第1光源と、
波長λ2(600nm≦λ2≦700nm)の光束を出射する第2光源と、
前記波長λ1の光束と前記波長λ2の光束が共に通過する回折構造を有する集光光学素子と、
少なくとも前記波長λ1の光束が通過する回折構造を有する第1補正素子と、
少なくとも前記波長λ2の光束が通過する第2補正素子と、
前記波長λ1の光束の光路と前記波長λ2の光束の光路とを合致させるビームスプリッターと、を有し、
前記波長λ1の光束を用いて保護基板厚t1(0mm<t1≦0.7mm)の第1光情報記録媒体に対して情報の再生及び/又は記録を行い、
前記波長λ2の光束を用いて保護基板厚t2(0.5mm≦t2≦0.7mm)の第2光情報記録媒体に対して情報の再生及び/又は記録を行い、
前記ビームスプリッターと前記第1光源または第2光源との間に、前記第1補正素子と前記第2補正素子のうち少なくとも一方の補正素子が配置され、
前記光ピックアップ装置使用時において、前記集光光学素子から回折作用を受けることで生じる前記波長λ1の光束のn1(n1は自然数)次回折光により前記第1光情報記録媒体上に形成される第1集光スポットと、前記集光光学素子から回折作用を受けることで生じる前記波長λ2の光束のn2(n2はn1≠n2である自然数)次回折光により前記第2光情報記録媒体上に形成される第2集光スポットは、共に色収差が情報の再生及び/又は記録に必要な範囲内に抑えられており、
前記集光光学素子自体が有する色収差の絶対値が、前記第2光源から出射される光束に対して0.25μm/nm以下に抑えられていることを特徴とする光ピックアップ装置。
【請求項22】
請求の範囲第21項に記載の光ピックアップ装置において、
前記第2補正素子には回折構造が設けられており、
前記第2補正素子自体が有する色収差の絶対値が、前記第2光源から出射される光束に対して3.5μm/nm以下に抑えられていることを特徴とする光ピックアップ装置。
【請求項23】
波長λ1(380nm≦λ1≦450nm)の光束を出射する第1光源と、
波長λ2(600nm≦λ2≦700nm)の光束を出射する第2光源と、
前記波長λ1の光束と前記波長λ2の光束が共に通過する回折構造を有する集光光学素子と、
少なくとも前記波長λ1の光束が通過する回折構造を有する第1補正素子と、
少なくとも前記波長λ2の光束が通過する第2補正素子と、
前記波長λ1の光束の光路と前記波長λ2の光束の光路とを合致させるビームスプリッターと、を有し、
前記波長λ1の光束を用いて保護基板厚t1(0mm<t1≦0.7mm)の第1光情報記録媒体に対して情報の再生及び/又は記録を行い、
前記波長λ2の光束を用いて保護基板厚t2(0.5mm≦t2≦0.7mm)の第2光情報記録媒体に対して情報の再生及び/又は記録を行い、
前記ビームスプリッターと前記第1光源または第2光源との間に、前記第1補正素子と前記第2補正素子のうち少なくとも一方の補正素子が配置され、
前記光ピックアップ装置使用時において、前記集光光学素子から回折作用を受けることで生じる前記波長λ1の光束のn1(n1は自然数)次回折光により前記第1光情報記録媒体上に形成される第1集光スポットと、前記集光光学素子から回折作用を受けることで生じる前記波長λ2の光束のn2(n2はn1≠n2である自然数)次回折光により前記第2光情報記録媒体上に形成される第2集光スポットは、共に色収差が情報の再生及び/又は記録に必要な範囲内に抑えられており、
前記第1光源から出射される光束に対して前記集光光学素子自体が有する色収差の値と、前記第2光源から出射される光束に対して前記集光光学素子自体が有する色収差の値とが同符号であることを特徴とする光ピックアップ装置。
【請求項24】
請求の範囲第23項に記載の光ピックアップ装置において、
前記第1光源から出射される光束と前記第2光源から出射される光束に対して前記集光光学素子自体が有する色収差の値が共に正であることを特徴とする光ピックアップ装置。
【請求項25】
請求の範囲第24項に記載の光ピックアップ装置において、
前記第2光源から出射される光束に対して前記第2補正素子自体が有する色収差の値が負であることを特徴とする光ピックアップ装置。
【請求項26】
請求の範囲第23項に記載の光ピックアップ装置において、
前記第1光源から出射される光束と前記第2光源から出射される光束に対して前記集光光学素子自体が有する色収差の値が共に負であることを特徴とする光ピックアップ装置。
【請求項27】
請求の範囲第26項に記載の光ピックアップ装置において、
前記第2光源から出射される光束に対して前記第2補正素子自体が有する色収差の値が正であることを特徴とする光ピックアップ装置。
【請求項28】
請求の範囲第26項に記載の光ピックアップ装置において、
前記第2補正素子には回折構造が設けられていることを特徴とする光ピックアップ装置。
【請求項29】
波長λ1(380nm≦λ1≦450nm)の光束を出射する第1光源と、
波長λ2(600nm≦λ2≦700nm)の光束を出射する第2光源と、
前記波長λ1の光束と前記波長λ2の光束が共に通過する回折構造を有する集光光学素子と、
少なくとも前記波長λ1の光束が通過する第1補正素子と、
少なくとも前記波長λ2の光束が通過する回折構造を有する第2補正素子と、
前記波長λ1の光束の光路と前記波長λ2の光束の光路とを合致させるビームスプリンターと、を有し、
前記波長λ1の光束を用いて保護基板厚t1(0mm<t1≦0.7mm)の第1光情報記録媒体に対して情報の再生及び/又は記録を行い、
前記波長λ2の光束を用いて保護基板厚t2(0.5mm≦t2≦0.7mm)の第2光情報記録媒体に対して情報の再生及び/又は記録を行い、
前記ビームスプリッターと前記第1光源または第2光源との間に、前記第1補正素子と前記第2補正素子のうち少なくとも一方の補正素子が配置され、
前記光ピックアップ装置使用時において、前記集光光学素子から回折作用を受けることで生じる前記波長λ1の光束のn1(n1は自然数)次回折光により前記第1光情報記録媒体上に形成される第1集光スポットと、前記集光光学素子から回折作用を受けることで生じる前記波長λ2の光束のn2(n2はn1≠n2である自然数)次回折光により前記第2光情報記録媒体上に形成される第2集光スポットは、共に色収差が情報の再生及び/又は記録に必要な範囲内に抑えられており、
前記第1光源から出射される光束に対して前記集光光学素子自体が有する色収差の値と、前記第2光源から出射される光束に対して前記集光光学素子自体が有する色収差の値とが異符号であることを特徴とする光ピックアップ装置。
【請求項30】
請求の範囲第29項に記載の光ピックアップ装置において、
前記第2光源から出射される光束に対して前記第2補正素子自体が有する色収差の値が負であることを特徴とする光ピックアップ装置。
【請求項31】
請求の範囲第29項に記載の光ピックアップ装置において、
前記第1補正素子には回折構造が設けられていることを特徴とする光ピックアップ装置。
【請求項32】
ピックアップ装置に用いられる第1補正素子であり、
当該ピックアップ装置は、
波長λ1(380nm≦λ1≦450nm)の光束を出射する第1光源と、
波長λ2(600nm≦λ2≦700nm)の光束を出射する第2光源と、
前記波長λ1の光束と前記波長λ2の光束が共に通過する回折構造を有する集光光学素子と、
少なくとも前記波長λ1の光束が通過する回折構造を有する第1補正素子と、
少なくとも前記波長λ2の光束が通過する回折構造を有する第2補正素子と、
前記波長λ1の光束の光路と前記波長λ2の光束の光路とを合致させるビームスプリッターと、を有し、
前記波長λ1の光束を用いて保護基板厚t1(0mm<t1≦0.7mm)の第1光情報記録媒体に対して情報の再生及び/又は記録を行い、
前記波長λ2の光束を用いて保護基板厚t2(0.5mm≦t2≦0.7mm)の第2光情報記録媒体に対して情報の再生及び/又は記録を行い、
前記ビームスプリッターと前記第1光源または第2光源との間に、前記第1補正素子と前記第2補正素子のうち少なくとも一方の補正素子が配置され、
前記光ピックアップ装置使用時において、前記集光光学素子から回折作用を受けることで生じる前記波長λ1の光束のn1(n1は自然数)次回折光により前記第1光情報記録媒体上に形成される第1集光スポットと、前記集光光学素子から回折作用を受けることで生じる前記波長λ2の光束のn2(n2はn1≠n2である自然数)次回折光により前記第2光情報記録媒体上に形成される第2集光スポットは、共に色収差が情報の再生及び/又は記録に必要な範囲内に抑えられており、
前記集光光学素子自体が有する色収差の絶対値が、前記第1光源から出射される光束に対して0.15μm/nm以下に抑えられ、前記第2光源から出射される光束に対して0.25μm,/nm以下に抑えられており、
前記第1補正素子自体が有する色収差の絶対値が、前記第1光源から出射される光束に対して2.1μm/nm以下に抑えられていることを特徴とする。
【請求項33】
ピックアップ装置に用いられる第1補正素子であり、
当該ピックアップ装置は、
波長λ1(380nm≦λ1≦450nm)の光束を出射する第1光源と、
波長λ2(600nm≦λ2≦700nm)の光束を出射する第2光源と、
前記波長λ1の光束と前記波長λ2の光束が共に通過する回折構造を有する集光光学素子と、
少なくとも前記波長λ1の光束が通過する回折構造を有する第1補正素子と、
少なくとも前記波長λ2の光束が通過する第2補正素子と、
前記波長λ1の光束の光路と前記波長λ2の光束の光路とを合致させるビームスプリッターと、を有し、
前記波長λ1の光束を用いて保護基板厚t1(0mm<t1≦0.7mm)の第1光情報記録媒体に対して情報の再生及び/又は記録を行い、
前記波長λ2の光束を用いて保護基板厚t2(0.5mm≦t2≦0.7mm)の第2光情報記録媒体に対して情報の再生及び/又は記録を行い、
前記ビームスプリッターと前記第1光源または第2光源との間に、前記第1補正素子と前記第2補正素子のうち少なくとも一方の補正素子が配置され、
前記光ピックアップ装置使用時において、前記集光光学素子から回折作用を受けることで生じる前記波長λ1の光束のn1(n1は自然数)次回折光により前記第1光情報記録媒体上に形成される第1集光スポットと、前記集光光学素子から回折作用を受けることで生じる前記波長λ2の光束のn2(n2はn1≠n2である自然数)次回折光により前記第2光情報記録媒体上に形成される第2集光スポットは、共に色収差が情報の再生及び/又は記録に必要な範囲内に抑えられており、
前記集光光学素子自体が有する色収差の絶対値が、前記第1光源から出射される光束に対して0.15μm/nm以下に抑えられ、前記第2光源から出射される光束に対して0.25μm/nm以下に抑えられていることを特徴とする。
【請求項34】
ピックアップ装置に用いられる第1補正素子であり、
当該ピックアップ装置は、
波長λ1(380nm≦λ1≦450nm)の光束を出射する第1光源と、
波長λ2(600nm≦λ2≦700nm)の光束を出射する第2光源と、
前記波長λ1の光束と前記波長λ2の光束が共に通過する回折構造を有する集光光学素子と、
少なくとも前記波長λ1の光束が通過する回折構造を有する第1補正素子と、
少なくとも前記波長λ2の光束が通過する第2補正素子と、
前記波長λ1の光束の光路と前記波長λ2の光束の光路とを合致させるビームスプリッターと、を有し、
前記波長λ1の光束を用いて保護基板厚t1(0mm<t1≦0.7mm)の第1光情報記録媒体に対して情報の再生及び/又は記録を行い、
前記波長λ2の光束を用いて保護基板厚t2(0.5mm≦t2≦0.7mm)の第2光情報記録媒体に対して情報の再生及び/又は記録を行い、
前記ビームスプリッターと前記第1光源または第2光源との間に、前記第1補正素子と前記第2補正素子のうち少なくとも一方の補正素子が配置され、
前記光ピックアップ装置使用時において、前記集光光学素子から回折作用を受けることで生じる前記波長λ1の光束のn1(n1は自然数)次回折光により前記第1光情報記録媒体上に形成される第1集光スポットと、前記集光光学素子から回折作用を受けることで生じる前記波長λ2の光束のn2(n2はn1≠n2である自然数)次回折光により前記第2光情報記録媒体上に形成される第2集光スポットは、共に色収差が情報の再生及び/又は記録に必要な範囲内に抑えられており、
前記第1光源から出射される光束に対して前記集光光学素子自体が有する色収差の値と、前記第2光源から出射される光束に対して前記集光光学素子自体が有する色収差の値とが同符号であることを特徴とする。
【請求項35】
ピックアップ装置に用いられる第1補正素子であり、
当該ピックアップ装置は、
波長λ1(380nm≦λ1≦450nm)の光束を出射する第1光源と、
波長λ2(600nm≦λ2≦700nm)の光束を出射する第2光源と、
前記波長λ1の光束と前記波長λ2の光束が共に通過する回折構造を有する集光光学素子と、
少なくとも前記波長λ1の光束が通過する第1補正素子と、
少なくとも前記波長λ2の光束が通過する回折構造を有する第2補正素子と、
前記波長λ1の光束の光路と前記波長λ2の光束の光路とを合致させるビームスプリッターと、を有し、
前記波長λ1の光束を用いて保護基板厚t1(0mm<t1≦0.7mm)の第1光情報記録媒体に対して情報の再生及び/又は記録を行い、
前記波長λ2の光束を用いて保護基板厚t2(0.5mm≦t2≦0.7mm)の第2光情報記録媒体に対して情報の再生及び/又は記録を行い、
前記ビームスプリッターと前記第1光源または第2光源との間に、前記第1補正素子と前記第2補正素子のうち少なくとも一方の補正素子が配置され、
前記光ピックアップ装置使用時において、前記集光光学素子から回折作用を受けることで生じる前記波長λ1の光束のn1(n1は自然数)次回折光により前記第1光情報記録媒体上に形成される第1集光スポットと、前記集光光学素子から回折作用を受けることで生じる前記波長λ2の光束のn2(n2はn1≠n2である自然数)次回折光により前記第2光情報記録媒体上に形成される第2集光スポットは、共に色収差が情報の再生及び/又は記録に必要な範囲内に抑えられており、
前記第1光源から出射される光束に対して前記集光光学素子自体が有する色収差の値と、前記第2光源から出射される光束に対して前記集光光学素子自体が有する色収差の値とが異符号であることを特徴とする。
【請求項36】
ピックアップ装置に用いられる第2補正素子であり、
当該ピックアップ装置は、
波長λ1(380nm≦λ1≦450nm)の光束を出射する第1光源と、
波長λ2(600nm≦λ2≦700nm)の光束を出射する第2光源と、
前記波長λ1の光束と前記波長λ2の光束が共に通過する回折構造を有する集光光学素子と、
少なくとも前記波長λ1の光束が通過する回折構造を有する第1補正素子と、
少なくとも前記波長λ2の光束が通過する回折構造を有する第2補正素子と、
前記波長λ1の光束の光路と前記波長λ2の光束の光路とを合致させるビームスプリッターと、を有し、
前記波長λ1の光束を用いて保護基板厚t1(0mm<t1≦0.7mm)の第1光情報記録媒体に対して情報の再生及び/又は記録を行い、
前記波長λ2の光束を用いて保護基板厚t2(0.5mm≦t2≦0.7mm)の第2光情報記録媒体に対して情報の再生及び/又は記録を行い、
前記ビームスプリッターと前記第1光源または第2光源との間に、前記第1補正素子と前記第2補正素子のうち少なくとも一方の補正素子が配置され、
前記光ピックアップ装置使用時において、前記集光光学素子から回折作用を受けることで生じる前記波長λ1の光束のn1(n1は自然数)次回折光により前記第1光情報記録媒体上に形成される第1集光スポットと、前記集光光学素子から回折作用を受けることで生じる前記波長λ2の光束のn2(n2はn1≠n2である自然数)次回折光により前記第2光情報記録媒体上に形成される第2集光スポットは、共に色収差が情報の再生及び/又は記録に必要な範囲内に抑えられており、
前記集光光学素子自体が有する色収差の絶対値が、前記第1光源から出射される光束に対して0.15μm/nm以下に抑えられ、前記第2光源から出射される光束に対して0.25μm/nm以下に抑えられており、
前記第1補正素子自体が有する色収差の絶対値が、前記第1光源から出射される光束に対して2.1μm/nm以下に抑えられていることを特徴とする。
【請求項37】
ピックアップ装置に用いられる第2補正素子であり、
当該ピックアップ装置は、
波長λ1(380nm≦λ1≦450nm)の光束を出射する第1光源と、
波長λ2(600nm≦λ2≦700nm)の光束を出射する第2光源と、
前記波長λ1の光束と前記波長λ2の光束が共に通過する回折構造を有する集光光学素子と、
少なくとも前記波長λ1の光束が通過する回折構造を有する第1補正素子と、
少なくとも前記波長λ2の光束が通過する第2補正素子と、
前記波長λ1の光束の光路と前記波長λ2の光束の光路とを合致させるビームスプリッターと、を有し、
前記波長λ1の光束を用いて保護基板厚t1(0mm<t1≦0.7mm)の第1光情報記録媒体に対して情報の再生及び/又は記録を行い、
前記波長λ2の光束を用いて保護基板厚t2(0.5mm≦t2≦0.7mm)の第2光情報記録媒体に対して情報の再生及び/又は記録を行い、
前記ビームスプリッターと前記第1光源または第2光源との間に、前記第1補正素子と前記第2補正素子のうち少なくとも一方の補正素子が配置され、
前記光ピックアップ装置使用時において、前記集光光学素子から回折作用を受けることで生じる前記波長λ1の光束のn1(n1は自然数)次回折光により前記第1光情報記録媒体上に形成される第1集光スポットと、前記集光光学素子から回折作用を受けることで生じる前記波長λ2の光束のn2(n2はn1≠n2である自然数)次回折光により前記第2光情報記録媒体上に形成される第2集光スポットは、共に色収差が情報の再生及び/又は記録に必要な範囲内に抑えられており、
前記集光光学素子自体が有する色収差の絶対値が、前記第1光源から出射される光束に対して0.15μm/nm以下に抑えられ、前記第2光源から出射される光束に対して0.25μm/nm以下に抑えられていることを特徴とする。
【請求項38】
ピックアップ装置に用いられる第2補正素子であり、
当該ピックアップ装置は、
波長λ1(380nm≦λ1≦450nm)の光束を出射する第1光源と、
波長λ2(600nm≦λ2≦700nm)の光束を出射する第2光源と、
前記波長λ1の光束と前記波長λ2の光束が共に通過する回折構造を有する集光光学素子と、
少なくとも前記波長λ1の光束が通過する回折構造を有する第1補正素子と、
少なくとも前記波長λ2の光束が通過する第2補正素子と、
前記波長λ1の光束の光路と前記波長λ2の光束の光路とを合致させるビームスプリッターと、を有し、
前記波長λ1の光束を用いて保護基板厚t1(0mm<t1≦0.7mm)の第1光情報記録媒体に対して情報の再生及び/又は記録を行い、
前記波長λ2の光束を用いて保護基板厚t2(0.5mm≦t2≦0.7mm)の第2光情報記録媒体に対して情報の再生及び/又は記録を行い、
前記ビームスプリッターと前記第1光源または第2光源との間に、前記第1補正素子と前記第2補正素子のうち少なくとも一方の補正素子が配置され、
前記光ピックアップ装置使用時において、前記集光光学素子から回折作用を受けることで生じる前記波長λ1の光束のn1(n1は自然数)次回折光により前記第1光情報記録媒体上に形成される第1集光スポットと、前記集光光学素子から回折作用を受けることで生じる前記波長λ2の光束のn2(n2はn1≠n2である自然数)次回折光により前記第2光情報記録媒体上に形成される第2集光スポットは、共に色収差が情報の再生及び/又は記録に必要な範囲内に抑えられており、
前記第1光源から出射される光束に対して前記集光光学素子自体が有する色収差の値と、前記第2光源から出射される光束に対して前記集光光学素子自体が有する色収差の値とが同符号であることを特徴とする。
【請求項39】
ピックアップ装置に用いられる第2補正素子であり、
当該ピックアップ装置は、
波長λ1(380nm≦λ1≦450nm)の光束を出射する第1光源と、
波長λ2(600nm≦λ2≦700nm)の光束を出射する第2光源と、
前記波長λ1の光束と前記波長λ2の光束が共に通過する回折構造を有する集光光学素子と、
少なくとも前記波長λ1の光束が通過する第1補正素子と、
少なくとも前記波長λ2の光束が通過する回折構造を有する第2補正素子と、
前記波長λ1の光束の光路と前記波長λ2の光束の光路とを合致させるビームスプリッターと、を有し、
前記波長λ1の光束を用いて保護基板厚t1(0mm<t1≦0.7mm)の第1光情報記録媒体に対して情報の再生及び/又は記録を行い、
前記波長λ2の光束を用いて保護基板厚t2(0.5mm≦t2≦0.7mm)の第2光情報記録媒体に対して情報の再生及び/又は記録を行い、
前記ビームスプリッターと前記第1光源または第2光源との間に、前記第1補正素子と前記第2補正素子のうち少なくとも一方の補正素子が配置され、
前記光ピックアップ装置使用時において、前記集光光学素子から回折作用を受けることで生じる前記波長λ1の光束のn1(n1は自然数)次回折光により前記第1光情報記録媒体上に形成される第1集光スポットと、前記集光光学素子から回折作用を受けることで生じる前記波長λ2の光束のn2(n2はn1≠n2である自然数)次回折光により前記第2光情報記録媒体上に形成される第2集光スポットは、共に色収差が情報の再生及び/又は記録に必要な範囲内に抑えられており、
前記第1光源から出射される光束に対して前記集光光学素子自体が有する色収差の値と、前記第2光源から出射される光束に対して前記集光光学素子自体が有する色収差の値とが異符号であることを特徴とする。

【国際公開番号】WO2005/043522
【国際公開日】平成17年5月12日(2005.5.12)
【発行日】平成19年5月10日(2007.5.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−515215(P2005−515215)
【国際出願番号】PCT/JP2004/016366
【国際出願日】平成16年10月28日(2004.10.28)
【出願人】(303000408)コニカミノルタオプト株式会社 (3,255)
【Fターム(参考)】