説明

光学式エンコーダ

【課題】センサヘッドが小型化された光学式エンコーダを提供する。
【解決手段】光学式エンコーダ10は、センサヘッド30と、センサヘッド30に対して変位し得るスケール20とから構成されている。センサヘッド30は、光源40と、光検出器50と、平行平板状の光透過材60と、四つの高さ規定部材70A,70B,70C,70Dとを有している。光透過材60は、一つの面に、五つの導電配線パターン62A,62B,62C,62D,62Eを備えている。光源40と光検出器50と高さ規定部材70A,70B,70C,70Dは、導電配線パターン62A,62B,62C,62D,62Eに電気的に接続されて光透過材60に固定されている。高さ規定部材70A,70B,70C,70Dは互いに離れて配置されており、センサヘッド30を取り付けるための平坦な当て付け面72を有し、当て付け面72から光透過材60までの距離は均一である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は被検出体の位置等を検出する光学式エンコーダに関する。
【背景技術】
【0002】
光学式エンコーダでは、格子パターンを有するスケールがセンサヘッドと相対移動することにより、センサヘッドから変位信号が得られる。ここで、変位信号とは、スケールとセンサヘッド間の相対移動に応じて周期的に変化する位相が90度ずれた2相のアナログ信号か、このアナログ信号を信号処理回路で変換したデジタル信号のことである。良好な変位信号を得るためにはセンサヘッドとスケールの位置関係を精度よく配置しなければならない。光学式エンコーダの分解能が高くなるほど、より高い配置精度が要求される。
【0003】
ここで、光源と、光源から出射した光を透過または反射する格子パターンを有するスケールと、スケールを透過したかスケールで反射された光を受光する光検出器から構成される小型の光学式エンコーダの代表例として、特許第3963885号明細書に開示された反射型光学式エンコーダを図20に示す。この光学式エンコーダは、図20に示すように、移動検出対象物に固定される反射型のスケール110と、スケール110の移動を検出するためのセンサヘッド120とで構成されている。センサヘッド120は、スケール110に照射される光ビームを射出する光源121と、スケール110によって反射され変調された光ビームを検出する光検出器123と、光源121と光検出器123を内包するパッケージとを有している。パッケージは、外側底面が平らな箱状の筐体130と、光を透過する部位を有する蓋部材129とからなる。光源121は筐体130の内側の空間内に固定されている。光検出器123は半導体基板125に形成されており、半導体基板125は内面に固定されている。
【0004】
この光学式エンコーダはタルボットイメージを利用している。タルボットイメージ回折理論によれば、光源として光出射口が点構造からなる点光源を用い、光源の光出射面から格子パターンが形成されたスケールの面までの距離をZ1、格子パターンが形成されたスケールの面から光検出器の光検出面までの距離をZ2とし、スケールの格子パターンのピッチをp、点光源の波長をλ、nを整数とすると、Z1とZ2がおおよそ次の(1)式を満たす関係にあるときに、スケールの格子パターンと相似の明暗が光検出器の光検出面上に生成される。
【0005】
(1/Z1)+(1/Z2)=λ/(np) …(1)
ここでZ1=Z2=Zとすると(2)式となる。
【0006】
Z=2np/λ …(2)
従って、図20に示したような、センサヘッド120内において光源121の光出射面(蓋部材129に形成した光源スリット127)と光検出器123の光検出面とを揃えた光学式エンコーダでは、上記(2)式を満たすようにセンサヘッド120と格子パターンが形成されたスケール110の面との間の配置を調整する必要がある。図20の光学式エンコーダでは、スケール110とセンサヘッド120の位置関係を精密に調整可能なように箱状の筐体130の底面を平らな当て付け面とすることにより小型でありながら良好なエンコーダ信号を得ることができるようにしている。
【特許文献1】特許第3963885号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
図20に示した光学式エンコーダでは、光源121と光検出器123が形成された半導体基板125とが、箱状の筐体130と蓋部材129とからなるパッケージ内に内包されている。このため、格子パターンが形成されたスケール110の面に対向する蓋部材129の面に垂直な方向をセンサヘッド120の高さ方向としたときに、センサヘッド120の高さ方向の寸法は、箱状の筐体130の底面部の厚みと、光源121または半導体基板125のどちらか厚い方の厚みと、蓋部材129の厚みの少なくとも三つの部材の厚みの足し合わせとなる。
【0008】
また、スケール110の移動方向に平行な方向をセンサヘッド120の縦方向とし、また格子パターンが形成されたスケール110の面に対向する蓋部材129の面に平行かつスケール110の移動方向に垂直な方向をセンサヘッド120の横方向としたときに、筐体130は縦および横方向に関して四方を取り囲む四つの側壁を有しているので、センサヘッド120の縦方向の寸法および横方向の寸法はいずれも筐体130の二つの側壁の厚みを含んでいる。
【0009】
現在、光学式エンコーダを必要とする各種装置の小型化に伴い、光学式エンコーダのより一層の小型化が望まれる。しかし、図20に示した光学式エンコーダでは、センサヘッド120の高さ寸法は、少なくとも三つの部材の厚みの足し合わせとなるので、センサヘッド120の薄型化すなわち高さ寸法の低減には限界がある。また、センサヘッド120の縦寸法および横寸法は、いずれも筐体130の二つの側壁の厚みを含むので、センサヘッド120の縦寸法および横寸法の低減にも限界がある。
【0010】
本発明の目的は、センサヘッドが小型化された光学式エンコーダを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明による光学式エンコーダは、センサヘッドと、前記センサヘッドに対して変位し得るスケールとから構成されている。前記センサヘッドは、平行平板状の光透過材と、光源と、光検出器と、複数の高さ規定部材とを有している。前記光透過材は、一つの面に複数の導電配線パターンを備えている。前記光源と前記光検出器と前記高さ規定部材は前記導電配線パターンに電気的に接続されて前記光透過材に固定されている。前記高さ規定部材は互いに離れて配置されている。前記高さ規定部材のおのおのは前記センサヘッドを取り付けるための平坦な当て付け面を有している。前記高さ規定部材の前記当て付け面から前記光透過材までの距離が均一である。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、センサヘッドが小型化された光学式エンコーダが提供される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。
【0014】
<第一実施形態>
本発明の第一実施形態による光学式エンコーダを図1〜図3に示す。図1〜図3に示す光学式エンコーダは反射型光学式エンコーダである。
【0015】
図1に示すように、光学式エンコーダ10は、センサヘッド30と、センサヘッド30に対して変位し得るスケール20とから構成されている。
【0016】
スケール20は、センサヘッド30に対して直線的に変位可能である。スケール20は、スケール20の移動方向に一定のピッチで光学的特性が変化する格子パターン24を有している。格子パターン24は、例えば反射パターンであり、スケール20の移動方向沿って一定のピッチで並んだ複数の反射部と複数の透過部とを有している。格子パターン24は、例えばクロムやアルミニウムなどから作られている。
【0017】
図1と図2に示すように、センサヘッド30は、一つの光源40と、一つの光検出器50と、平行平板状の光透過材60と、四つの高さ規定部材70A,70B,70C,70Dとを有している。光透過材60は、一つの面に、五つの導電配線パターン62A,62B,62C,62D,62Eを備えている。高さ規定部材70A,70B,70C,70Dはいずれも導電性を有している。
【0018】
続く説明において、四つの高さ規定部材70A,70B,70C,70Dは、それらを区別せずに示すときには、代表的に単に高さ規定部材70で示す。また、5つの導電配線パターン62A,62B,62C,62D,62Eは、それらを区別せずに示すときには、代表的に単に導電配線パターン62で示す。
【0019】
また、格子パターン24が形成されたスケール20の面に対向する光透過材60の面に垂直な方向をセンサヘッド30の高さ方向とし、スケール20の移動方向に平行な方向をセンサヘッド30の縦方向とし、センサヘッド30の高さ方向と縦方向の両方に垂直な方向をセンサヘッド30の横方向とする。
【0020】
光源40は、例えば、光出射口が点構造からなるLEDや、半導体レーザなどで構成されている。光検出器50は、例えば、フォトディテクタ(PD)アレイ52を有する半導体集積回路(IC)から構成されている。光透過材60は、例えば、ガラスやプラスチックなどから構成されている。導電配線パターン62は、例えば、クロムや導電性金属酸化物(例えば一般的なITO)などから作られている。
【0021】
光源40と光検出器50は、例えばチップオングラス(COG)によって光透過材60に実装されている。光源40は、金などの導電材64を介して導電配線パターン62Eに電気的に接続されて光透過材60に固定されている。また光検出器50は、金などの導電材64を介して導電配線パターン62A,62B,62C,62D,62Eに電気的に接続されて光透過材60に固定されている。導電配線パターン62Aは、光検出器50に電力を供給するための電源配線を構成し、導電配線パターン62Bは、接地のためのグランド配線を構成し、導電配線パターン62C,62Dは、それぞれ、二つのエンコーダ信号を出力するための出力配線を構成している。光検出器50から出力される二つのエンコーダ信号は、位相が互いに異なっている。例えば二つのエンコーダ信号は、位相が互いに90度ずれているいわゆるA,B相エンコーダ信号である。また導電配線パターン62Eは、光検出器50から光源40に電流を供給するための光源電流配線を構成している。光検出器50は、光源40を駆動するための電流源回路を内蔵しており、この電流源回路は導電配線パターン62Eを介して光源40に電気的に接続されている。
【0022】
光源40は小型化を考慮すると半導体チップで構成されることが好ましい。その場合、光源40の両面から電気的接続をとる必要がある。このため、光透過材60と光源40との接合面の反対側の光源40の面が金やアルミニウムなどの導電ワイヤ42を介して光透過材60の導電配線パターン62Bと電気的に接続されている。
【0023】
高さ規定部材70A,70B,70C,70Dは、それぞれ、金などの導電材64を介して導電配線パターン62A,62B,62C,62Dに電気的に接続されて光透過材60に固定されている。高さ規定部材70A,70B,70C,70Dは互いに離れて配置されている。
【0024】
図2に示すように、光透過材60は四角形の輪郭を有している。導電配線パターン62が形成された光透過材60の面への投影において、二つの高さ規定部材70A,70Cは光透過材60の対角線DL1上に位置し、二つの高さ規定部材70B,70Dは光透過材60の対角線DL2上に位置している。言い換えれば、高さ規定部材70A,70B,70C,70Dは、導電配線パターン62が形成された光透過材60の面への投影において、光透過材60の一方の対角線DL1上の二個所と他方の対角線DL2上の二個所との合計四個所上に位置している。簡単に言えば、高さ規定部材70A,70B,70C,70Dはそれぞれ光透過材60の四隅に位置している。
【0025】
光透過材60は、光検出器50の縦寸法とほぼ等しい縦寸法を有している。高さ規定部材70A,70B,70C,70Dはいずれも光検出器50の横方向に位置している。高さ規定部材70A,70Bは、それぞれ、横方向に関して、高さ規定部材70D,70Cと整列している。また、高さ規定部材70A,70Dは、それぞれ、縦方向に関して、高さ規定部材70B,70Cと整列している。また高さ規定部材70A,70Bはいずれも光源40の縦方向に位置している。従って、光透過材60は、光源40と光検出器50の全体の幅に一つ分の高さ規定部材70の横寸法を加えた寸法にほぼ等しい横寸法を有している。
【0026】
高さ規定部材70は、アルミニウムや銅などの電気抵抗が小さい材料で作られている。また高さ規定部材70は直方体または立方体であり、光透過材60に対向する高さ規定部材70の面の面積は、光透過材60に対向する光源40や光検出器50の面の面積よりも小さい。高さ規定部材70は導電材64を介して光透過材60の導電配線パターン62と電気的に接続されている。より詳しくは、高さ規定部材70Aは、電源配線を構成する導電配線パターン62Aと電気的に接続され、高さ規定部材70Bは、グランド配線を構成する導電配線パターン62Bと電気的に接続され、高さ規定部材70Cは、A相エンコーダ信号の出力配線を構成する導電配線パターン62Cと電気的に接続され、高さ規定部材70Dは、B相エンコーダ信号の出力配線を構成する導電配線パターン62Dと電気的に接続されている。従って、高さ規定部材70A,70B,70C,70Dは、それぞれ、導電配線パターン62A,62B,62C,62Dを介して光検出器50に電気的に接続されている。
【0027】
高さ規定部材70はさらに、センサヘッド30を取り付けるための平坦な当て付け面72を有している。当て付け面72から光透過材60までの距離は均一である。つまり。高さ規定部材70は同一の高さ寸法を有している。
【0028】
図3に示すように、光源40と光検出器50はエポキシやシリコンなどの樹脂80で覆われている。
【0029】
図1に示すように、スケール20に対向する光透過材60の面は、格子パターン24が形成されたスケール20の面に対して平行である。センサヘッド30は、光源40から射出されスケール20で反射された光を光検出器50によって検出してスケール20の変位を反映した変位信号を出力する。
【0030】
次にセンサヘッドの製造方法を図4〜図7を参照しながら説明する。
【0031】
まず、ガラスやプラスチックなどの大判の光透過材60’にクロムやITOなどからなる導電材を蒸着やスパッタなどの製法で薄膜状に成膜し、その後フォトリソ法などで導電配線パターン62をマトリックス状に並べて形成する(図4)。
【0032】
次に、半導体チップ状のLEDまたは半導体レーザなどの光源40と、PDアレイ52を有するICからなる半導体チップ状の光検出器50とを、金などの導電材64を介して導電配線パターン62に電気的に接続し固定する。その後、大判の光透過材60’と光源40との接合面の反対側の光源40の面と光透過材60’の導電配線パターン62とを、金などの金属の導電ワイヤ42でワイヤボンディングする(図5)。
【0033】
続いて、アルミニウムや銅などの高さ規定部材70’を、金などの導電材64を介して導電配線パターン62に電気的に接続し固定する。その後、光源40と光検出器50を覆うように、エポキシやシリコンなどの樹脂80をモールドまたはポッティング法などによって形成する(図6)。
【0034】
最後に、大判の光透過材60’および高さ規定部材70’を切断線68に沿って切断して、個々のセンサヘッド30が完成する(図7)。
【0035】
ここでは、大判の光透過材60’を用いて多数のセンサヘッド30を製作する多数個取り法について説明したが、単体のセンサヘッド30を製作する手法も可能である。また、高さ規定部材70’を光透過材60’に電気的に接続し固定した後に、光源40と光検出器50を電気的に接続し固定してもよい。さらに、高さ規定部材70を切断線68よりもセンサヘッドの内側に配置して、高さ規定部材70を切断しない手法を採用してもよい。
【0036】
次に、以上のように製作したセンサヘッド30と、格子パターン24を有するスケール20の取り付けについて説明する。タルボットイメージを利用した方式において、本実施形態のようにセンサヘッド30内において光源40の光出射面と光検出器50の光検出面とを揃えた構成では、格子パターン24が形成されたスケール20の面と光透過材60のスケール側の面とを平行に配置し、光源40の光出射面および光検出器50の光検出面と格子パターン24が形成されたスケール20の面との間隔を(2)式を満たすように調整する必要がある。従って、図8に示すように、センサヘッド30を取り付ける取り付け基板90と格子パターン24が形成されたスケール20の面との間隔を一定間隔Tとしたときに(2)式を満たすようなZを確保する必要がある。
【0037】
このため、本実施形態のセンサヘッド30では、高さ規定部材70A,70B,70C,70Dが同一の高さ寸法tを有するとともに、取り付け基板90に当て付けられる平坦な当て付け面72を底面に有している。さらに、高さ規定部材70は、導電配線パターン62が形成された光透過材60の面への投影において、光透過材60の一方の対角線DL1上の二個所と他方の対角線DL2上の二個所との合計四個所上に位置している。これにより、光源40の光出射面および光検出器50の光検出面と格子パターン24が形成されたスケール20の面との間隔を所望の間隔Zに調整してセンサヘッド30を取り付け基板90に取り付けることが容易である。その結果、高分解能な光学式エンコーダ10が得られる。
【0038】
図20の光学式エンコーダでは、センサヘッド120の高さ寸法は、蓋部材129とこれに取り付けられる箱状の筐体130とによって決まる。これに対して本実施形態の光学式エンコーダ10では、例えば図3から分かるように、センサヘッド30の高さ寸法は、光透過材60とこれに取り付けられる直方体または立方体で構成された高さ規定部材70とによって決まる。このため、本実施形態のセンサヘッド30は、図20のセンサヘッド120とは異なり、箱状の筐体130の底面部に対応する部材を有していない。従って、本実施形態のセンサヘッド30は、図20の光学式エンコーダと比較して、高さ寸法が、箱状の筐体130の底面部の厚み分だけ確実に低減されている。
【0039】
また、図9に示されるように、本実施形態のセンサヘッド30では、高さ規定部材70が、筐体130の四隅と比較して、光源40と光検出器50に近づけて配置されている。具体的には、高さ規定部材70A,70Bは、縦方向および横方向の両方に関して筐体130の内側に配置されており、高さ規定部材70C,70Dは、縦方向に関しては筐体130の内側に配置されている。このため、本実施形態のセンサヘッド30は、図20の光学式エンコーダと比較して、縦寸法が、筐体130の二つの側壁の厚み分だけ低減され、横寸法が、筐体130の一つの側壁の厚み分だけ低減されている。
【0040】
従って、センサヘッド30の高さ寸法と縦および横寸法とが従来に比べて低減された超小型の光学式エンコーダが得られる。
【0041】
さらに、半導体チップ状の光源40と光検出器50を用いることによりセンサヘッド30のさらなる薄型化が図られている。
【0042】
[第一変形例]
第一実施形態の第一変形例によるセンサヘッドを図10に示す。この変形例のセンサヘッドは、高さ規定部材70C,70Dに代えて単一の高さ規定部材70CDを有している。高さ規定部材70CDは、母材が非導電性材料で構成されており、導電配線パターン62C,62Dに対向する面から当て付け面72まで延びている二つの導電パターン74を有している。これらの導電パターン74は、高さ規定部材70CDの表面上を側面を経由して形成してもよいし、貫通孔を設けて内部に導電材料を充填するように形成してもよい。
【0043】
図10に示すように、導電配線パターン62が形成された光透過材60の面への投影において、高さ規定部材70Aは光透過材60の対角線DL1上に位置し、高さ規定部材70Bは光透過材60の対角線DL2上に位置し、高さ規定部材70CDは光透過材60の二本の対角線DL1,DL2上に位置している。言い換えれば、高さ規定部材70A,70B,70CDは、導電配線パターン62が形成された光透過材60の面への投影において、光透過材60の一方の対角線DL1上の二個所と他方の対角線DL2上の二個所との合計四個所上に位置している。
【0044】
本変形例のセンサヘッドでは、高さ規定部材70A,70Bが、縦方向および横方向の両方に関して筐体130の内側に配置されており、高さ規定部材70CDが、縦方向に関しては筐体130の内側に配置されている。このため、本変形例のセンサヘッドは、図20の光学式エンコーダと比較して、縦寸法が、筐体130の二つの側壁の厚み分だけ低減され、横寸法が、筐体130の一つの側壁の厚み分だけ低減されている。従って、本変形例においても、センサヘッドの高さ寸法と縦および横寸法とが従来に比べて低減された超小型の光学式エンコーダが得られる。
【0045】
[第二変形例]
第一実施形態の第二変形例によるセンサヘッドを図11に示す。この変形例のセンサヘッドは、高さ規定部材70A,70Bに代えて単一の高さ規定部材70ABを有し、高さ規定部材70C,70Dに代えて単一の高さ規定部材70CDを有している。二つの高さ規定部材70AB,70CDはいずれも、母材が非導電性材料で構成されており、導電配線パターン62に対向する面から当て付け面72まで延びている二つの導電パターン74をそれぞれ有している。これらの導電パターン74は、高さ規定部材70AB,70CDの表面上を側面を経由して形成してもよいし、貫通孔を設けて内部に導電材料を充填するように形成してもよい。
【0046】
図11に示すように、二つの高さ規定部材70AB,70CDはいずれも光透過材60の二本の対角線DL1,DL2上に位置している。言い換えれば、高さ規定部材70AB,70CDは、導電配線パターン62が形成された光透過材60の面への投影において、光透過材60の一方の対角線DL1上の二個所と他方の対角線DL2上の二個所との合計四個所上に位置している。
【0047】
本変形例のセンサヘッドでは、高さ規定部材70AB,70CDがいずれも縦方向に関して筐体130の内側に配置されている。このため、本変形例のセンサヘッドは、図20の光学式エンコーダと比較して、縦寸法が、筐体130の二つの側壁の厚み分だけ低減されている。従って、センサヘッドの高さ寸法と縦寸法とが従来に比べて低減された超小型の光学式エンコーダが得られる。本実施形態では、特にスケール20の移動方向に平行なセンサヘッド30の縦寸法が良好に低減されている。
【0048】
なお、本実施形態およびその変形例の各構成は、当然、各種の変形や変更が施されてもよい。
【0049】
光源40と光検出器50の個数はそれぞれ一つに限らず多数であってもよい。スケール20の格子パターン24も一種類に限らず多種類であってもよい。
【0050】
光検出器50は、PDアレイ52のみならず他にアナログ信号をデジタル信号に変換する回路や、内挿分割回路、光源40のドライバーなどを搭載していてもよい。
【0051】
樹脂80は透明樹脂や黒樹脂など用途に応じた材料が使用されてよい。また樹脂80は、例えば、熱伝導性が高い樹脂や熱伝導性が高い材料を添加した樹脂で構成されていてもよい。これにより、光源40や光検出器50が発する熱が良好に拡散され、光源40や光検出器50の熱による破損や特性変化が抑制されるため、安定したエンコーダ信号が得られる。
【0052】
光透過材60に形成される導電配線パターン62は遮光性のあるクロムやアルミなどで構成され、導電配線としての機能に加えて、エンコーダ信号成分に不要な光を遮光する遮光パターンの機能が持たされてもよい。
【0053】
<第二実施形態>
本発明の第二実施形態による光学式エンコーダのセンサヘッドを図12〜図14に示す。図12〜図14に示すセンサヘッドは、図1〜図3に示したセンサヘッドに代えて使用可能である。図12〜図14において、図1〜図3に示した部材と同一の参照符号を付した部材は同様の部材であり、その詳しい説明は省略する。
【0054】
本実施形態のセンサヘッド30の構成は、第一実施形態とほぼ同様であり、光透過材60の形状および高さ規定部材70A,70B,70C,70Dの配置が第一実施形態と相違している。
【0055】
図12と図13に示すように、本実施形態のセンサヘッド30は、第一実施形態と同様に、一つの光源40と、一つの光検出器50と、平行平板状の光透過材60と、四つの高さ規定部材70A,70B,70C,70Dとを有している。光透過材60は、一つの面に、五つの導電配線パターン62A,62B,62C,62D,62Eを備えている。高さ規定部材70A,70B,70C,70Dはいずれも導電性を有している。
【0056】
図13に示すように、導電配線パターン62が形成された光透過材60の面への投影において、高さ規定部材70A,70B,70C,70Dはそれぞれ光透過材60の四隅に位置しており、二つの高さ規定部材70A,70Cは光透過材60の対角線DL1上に位置し、二つの高さ規定部材70B,70Dは光透過材60の対角線DL2上に位置している。
【0057】
光透過材60は、光源40と光検出器50の全体の幅とほぼ等しい横寸法を有している。高さ規定部材70A,70Bは光源40の縦方向に位置している。高さ規定部材70C,70Dはいずれも光検出器50の縦方向に位置している。高さ規定部材70A,70Bは、それぞれ、横方向に関して、高さ規定部材70D,70Cと整列している。また、高さ規定部材70A,70Dは、それぞれ、縦方向に関して、高さ規定部材70B,70Cと整列している。光源40と光検出器50では、光検出器50の方が縦寸法が長い。従って、光透過材60は、光検出器50の縦寸法に二つ分の高さ規定部材70の縦寸法を加えた寸法にほぼ等しい縦寸法を有している。
【0058】
本実施形態の光学式エンコーダ10においても、例えば図13から分かるように、第一実施形態と同様に、センサヘッド30の高さ寸法は、光透過材60とこれに取り付けられる直方体または立方体で構成された高さ規定部材70とによって決まる。このため、本実施形態のセンサヘッド30は、図20のセンサヘッド120とは異なり、箱状の筐体130の底面部に対応する部材を有していない。従って、本実施形態のセンサヘッド30は、図20の光学式エンコーダと比較して、高さ寸法が、箱状の筐体130の底面部の厚み分だけ確実に低減されている。
【0059】
また、図15に示されるように、本実施形態のセンサヘッド30では、高さ規定部材70が、筐体130の四隅と比較して、光源40と光検出器50に近づけて配置されている。具体的には、高さ規定部材70A,70B,70C,70Dはいずれも、横方向に関して筐体130の内側に配置されている。このため、本実施形態のセンサヘッド30は、図20の光学式エンコーダと比較して、横寸法が、筐体130の二つの側壁の厚み分だけ低減されている。
【0060】
従って、センサヘッド30の高さ寸法と横寸法とが従来に比べて低減された超小型の光学式エンコーダが得られる。本実施形態では、特にスケール20の移動方向に垂直なセンサヘッド30の横寸法が良好に低減されている。
【0061】
[変形例]
第二実施形態の変形例によるセンサヘッドを図16に示す。この変形例のセンサヘッドは、高さ規定部材70A,70Dに代えて単一の高さ規定部材70ADを有し、高さ規定部材70C,70Bに代えて単一の高さ規定部材70BCを有している。二つの高さ規定部材70AD,70BCはいずれも、母材が非導電性材料で構成されており、導電配線パターン62に対向する面から当て付け面72まで延びている二つの導電パターン74を有している。これらの導電パターン74は、高さ規定部材70AD,70BCの表面上を側面を経由して形成してもよいし、貫通孔を設けて内部に導電材料を充填するように形成してもよい。
【0062】
図16に示すように、二つの高さ規定部材70AD,70BCはいずれも光透過材60の二本の対角線DL1,DL2上に位置している。言い換えれば、高さ規定部材70AD,70BCは、導電配線パターン62が形成された光透過材60の面への投影において、光透過材60の一方の対角線DL1上の二個所と他方の対角線DL2上の二個所との合計四個所上に位置している。
【0063】
本変形例のセンサヘッドでは、高さ規定部材70AD,70BCがいずれも横方向に関して筐体130の内側に配置されている。このため、本変形例のセンサヘッドは、図20の光学式エンコーダと比較して、横寸法が、筐体130の二つの側壁の厚み分だけ低減されている。従って、センサヘッドの高さ寸法と横寸法とが従来に比べて低減された超小型の光学式エンコーダが得られる。
【0064】
本実施形態およびその変形例の各構成は、第一実施形態と同様な各種の変形や変更が施されてもよい。
【0065】
<第三実施形態>
本発明の第三実施形態による光学式エンコーダのセンサヘッドを図17に示す。図17に示すセンサヘッドは、図1〜図3に示したセンサヘッドに代えて使用可能である。
【0066】
本実施形態のセンサヘッドでは、図17に示すように、光透過材60と光源40との接合面と反対側の光源40の面と光透過材60の導電配線パターン62とが導電性フィルム44によって電気的に接続されている。導電性フィルム44は、例えば、アルミニウムやクロムや金などの金属薄膜または一般的な導電性金属酸化物であるITO薄膜などを表面に有するプラスチック材などで構成されてよいが、導電性を有するフィルムであればよく、これに限るものではない。導電性フィルム44を除いたセンサヘッドの構造、作製方法、センサヘッド30とスケール20の取り付けについては、前述した第一実施形態と同様なので説明を省略する。導電性フィルム44の厚みは0.1mm程度が可能なので、可撓性を有しており、従って導電ワイヤ42のような突き出し構造にはならず、導電ワイヤ42を使用した第一実施形態と第二実施形態よりもさらに薄型化された高分解能な光学式エンコーダを得ることが可能となる。
【0067】
本実施形態の各構成は、第一実施形態と同様な各種の変形や変更が施されてもよい。
【0068】
<第四実施形態>
本発明の第四実施形態による光学式エンコーダのセンサヘッドを図18に示す。図18に示すセンサヘッドは、図1〜図3に示したセンサヘッドに代えて使用可能である。
【0069】
本実施形態では、図18に示すように、光透過材60と光源40との接合面と反対側の光源40の面と、光透過材60と光検出器50との接合面と反対側の光検出器50の面とが導電性フィルム44によって電気的に接続されており、グランド電位が光検出器50から光源40に供給される。導電性フィルム44は、例えば、アルミニウムやクロムや金などの金属薄膜または一般的な導電性金属酸化物であるITO薄膜などを表面に有するプラスチック材などで構成されてよいが、導電性を有するフィルムであればよく、これに限るものではない。導電性フィルム44を除いたセンサヘッドの構造、作製方法、センサヘッド30とスケール20の取り付けについては、前述した第一実施形態と同様なので説明を省略する。導電性フィルム44の厚みは0.1mm程度が可能なので、可撓性を有しており、従って導電ワイヤ42のような突き出し構造にはならず、導電ワイヤ42を使用した第一実施形態と第二実施形態よりもさらに薄型化された高分解能な光学式エンコーダを得ることが可能となる。さらに、導電性フィルム44が曲げられることなくほぼ平面状態で保持されるので、環境変化による断線などが発生しづらく信頼性が高い高分解能な光学式エンコーダを得ることが可能となる。
【0070】
本実施形態の各構成は、第一実施形態と同様な各種の変形や変更が施されてもよい。
【0071】
<第五実施形態>
本発明の第五実施形態による光学式エンコーダのセンサヘッドを図19に示す。図19に示すセンサヘッドは、図1〜図3に示したセンサヘッドに代えて使用可能である。
【0072】
本実施形態では、光透過材60が、光源40に対向する領域に光源スリット66を有している。光源スリット66は、スケール20の移動方向沿って一定の間隔を置いて並んだ複数の光学的開口(光学的な周期構造)で構成されている。例えば、光源スリット66は、導電配線パターン62と同じ材料から作られ、導電配線パターン62が形成された光透過材60の面に形成されている。これにより、光源スリット66は、導電配線パターン62を形成する際に、導電配線パターン62と一緒に形成され得る。さらに、光源スリット66を、クロムやアルミニウムなどの遮光性と導電性とを有する金属で構成すると、導電配線パターン62と兼用可能である。図19では、導電配線パターン62E’が光源スリット66を有している。一方、光源スリット66は、導電配線パターン62の材料と異なる、黒樹脂などで構成されてもかまわない。
【0073】
回折理論によると、光源40上の光源スリット66のピッチをPslitとし、光源スリット66面から格子パターン24が形成されたスケール20の面までの距離をZ1、格子パターン24が形成されたスケール20の面から光検出器50のPDアレイ52面までの距離をZ2とし、スケール20の格子パターン24のピッチをpとすると、(3)式を満たす関係にあるときに、スケール20の格子パターン24と相似の明暗であるタルボットイメージがPDアレイ52上に生成される。
【0074】
Pslit=p×(Z1+Z2)/Z2 …(3)
ここでZ1=Z2=Zとすると(4)式となる。
【0075】
Pslit=2p …(4)
従って、格子パターン24が形成されたスケール20の面と光透過材60のスケール側の面とを平行に配置し、(4)を満たす光源スリット66のピッチで、(2)式を満たすように、光源40の光出射面および光検出器50の光検出面と格子パターン24が形成されたスケール20の面との間隔を調整することにより良好なエンコーダ信号を得ることができる。
【0076】
これ以外のセンサヘッドの構造、製作方法、センサヘッド30とスケール20の取り付けについては、前述した第一実施形態と同様なので説明を省略する。
【0077】
本実施形態では、第一実施形態と同様なセンサヘッド30の小型化が可能であるとともに、光源40は光出射口が点構造である必要がないので、光源40の選択自由度が広がり、安価な光源の使用が可能となる。従って安価で高分解能な光学式エンコーダを得ることができる。
【0078】
本実施形態の各構成は、第一実施形態と同様な各種の変形や変更が施されてもよい。
【0079】
これまで、図面を参照しながら本発明の実施形態を述べたが、本発明は、これらの実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において様々な変形や変更が施されてもよい。
【0080】
上述した実施形態では、光検出器50に電力を供給するための電源配線と光源40に電流を供給するための光源電流配線とがそれぞれ別々の導電配線パターン62A,62Eで構成されているが、これらは一体化されて電源配線と光源電流配線に兼用されてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0081】
【図1】本発明の第一実施形態による光学式エンコーダの斜視図である。
【図2】図1に示したセンサヘッドの平面図である。
【図3】図2に示したセンサヘッドの部分断面図である。
【図4】図1に示したセンサヘッドの製造方法の最初の工程を示している。
【図5】図1に示したセンサヘッドの製造方法の図4に続く工程を示している。
【図6】図1に示したセンサヘッドの製造方法の図5に続く工程を示している。
【図7】図1に示したセンサヘッドの製造方法の図6に続く最後の工程を示している。
【図8】図1に示した光学式エンコーダの部分断面図である。
【図9】図1に示したセンサヘッドにおける光源と光検出器と高さ規定部材の配置関係を従来の光学式エンコーダのセンサヘッドの筐体と比較して示している。
【図10】第一実施形態の第一変形例によるセンサヘッドにおける光源と光検出器と高さ規定部材の配置関係を従来の光学式エンコーダのセンサヘッドの筐体と比較して示している。
【図11】第一実施形態の第二変形例によるセンサヘッドにおける光源と光検出器と高さ規定部材の配置関係を従来の光学式エンコーダのセンサヘッドの筐体と比較して示している。
【図12】本発明の第二実施形態による光学式エンコーダの斜視図である。
【図13】図12に示したセンサヘッドの平面図である。
【図14】図13に示したセンサヘッドの部分断面図である。
【図15】図12に示したセンサヘッドにおける光源と光検出器と高さ規定部材の配置関係を従来の光学式エンコーダのセンサヘッドの筐体と比較して示している。
【図16】第二実施形態の変形例によるセンサヘッドにおける光源と光検出器と高さ規定部材の配置関係を従来の光学式エンコーダのセンサヘッドの筐体と比較して示している。
【図17】本発明の第三実施形態による光学式エンコーダのセンサヘッドの部分断面図である。
【図18】本発明の第四実施形態による光学式エンコーダのセンサヘッドの部分断面図である。
【図19】本発明の第五実施形態による光学式エンコーダのセンサヘッドの平面図である。
【図20】特許第3963885号明細書に開示された従来の光学式エンコーダを示している。
【符号の説明】
【0082】
10…光学式エンコーダ、20…スケール、24…格子パターン、30…センサヘッド、40…光源、42…導電ワイヤ、44…導電性フィルム、50…光検出器、52…PDアレイ、60,60’…光透過材、62,62A,62B,62C,62D,62E,62E’…導電配線パターン、64…導電材、66…光源スリット、68…切断線、70,70’,70A,70B,70C,70D,70AB,70AD,70BC,70CD…高さ規定部材、72…当て付け面、74…導電パターン、80…樹脂、90…取り付け基板、DL1,DL2…対角線、110…スケール、120…センサヘッド、121…光源、123…光検出器、125…半導体基板、127…光源スリット、129…蓋部材、130…筐体。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
センサヘッドと、
前記センサヘッドに対して変位し得るスケールとから構成された光学式エンコーダであり、
前記センサヘッドは、平行平板状の光透過材と、光源と、光検出器と、複数の高さ規定部材とを有しており、
前記光透過材は、一つの面に複数の導電配線パターンを備えており、
前記光源と前記光検出器と前記高さ規定部材は前記導電配線パターンに電気的に接続されて前記光透過材に固定されており、
前記高さ規定部材は互いに離れて配置されており、前記高さ規定部材のおのおのは前記センサヘッドを取り付けるための平坦な当て付け面を有し、前記高さ規定部材の前記当て付け面から前記光透過材までの距離が均一である、光学式エンコーダ。
【請求項2】
前記光透過材は四角形の輪郭を有しており、前記高さ規定部材は、前記導電配線パターンが形成された前記光透過材の面への投影において、前記光透過材の一方の対角線上の二個所と他方の対角線上の二個所との合計四個所に位置している、請求項1に記載の光学式エンコーダ。
【請求項3】
前記導電配線パターンの個数は少なくとも四つである、請求項1に記載の光学式エンコーダ。
【請求項4】
前記導電配線パターンは、それぞれ、前記光検出器に電力を供給するための電源配線と、接地のためのグランド配線と、二つのエンコーダ信号を出力するための出力配線とを構成している、請求項3に記載の光学式エンコーダ。
【請求項5】
前記導電配線パターンの個数は五つであり、前記光検出器は、前記光源を駆動するための電流源回路を内蔵しており、この電流源回路は前記導電配線パターンの一つを介して前記光源に電気的に接続されており、前記光検出器は、前記導電配線パターンの残り四つを介して前記高さ規定部材に電気的に接続されている、請求項3に記載の光学式エンコーダ。
【請求項6】
前記高さ規定部材の個数は四つであり、前記高さ規定部材はいずれも導電性を有している、請求項3に記載の光学式エンコーダ。
【請求項7】
前記高さ規定部材の個数は三つであり、前記高さ規定部材の一つが、前記導電配線パターンに対向する面から前記当て付け面まで延びている少なくとも二つの導電パターンを有し、前記高さ規定部材の残りが導電性を有している、請求項3に記載の光学式エンコーダ。
【請求項8】
前記高さ規定部材の個数は二つであり、前記高さ規定部材のおのおのが、前記導電配線パターンに対向する面から前記当て付け面まで延びている少なくとも二つの導電パターンを有している、請求項3に記載の光学式エンコーダ。
【請求項9】
前記光透過材と前記光源との接合面の反対側の前記光源の面が導電性フィルムを介して前記導電配線パターンの一つに電気的に接続されている、請求項1に記載の光式エンコーダ。
【請求項10】
前記光透過材と前記光源との接合面の反対側の前記光源の面が導電性フィルムを介して前記光透過材と前記光検出器との接合面の反対側の前記光検出器の面に電気的に接続されている、請求項1に記載の光式エンコーダ。
【請求項11】
前記光源と前記光検出器とが樹脂で覆われている、請求項1に記載の光学式エンコーダ。
【請求項12】
前記光透過材は、前記光源に対向する領域に光源スリットを有している、請求項1に記載の光式エンコーダ。
【請求項13】
前記光源スリットは、前記導電配線パターンと同じ材料から作られている、請求項12に記載の光式エンコーダ。
【請求項14】
前記スケールは、前記スケールの移動方向に一定のピッチで光学的特性が周期的に変化する格子パターンを有し、前記スケールに対向する前記光透過材の面は、前記格子パターンが形成された前記スケールの面に対して平行である、請求項1〜13のいずれかひとつに記載の光学式エンコーダ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【公開番号】特開2010−151549(P2010−151549A)
【公開日】平成22年7月8日(2010.7.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−328762(P2008−328762)
【出願日】平成20年12月24日(2008.12.24)
【出願人】(000000376)オリンパス株式会社 (11,466)
【Fターム(参考)】