説明

光学式測定システム

【課題】加工機の工具取付部に測定手段を装着して測定対象の形状等を測定する際に、高精度な測定を行えるようにすること。
【解決手段】演算制御部37は、加工機1の加工用テーブル2及び主軸ヘッド6を所定方向に移動させ、加速度検出器41、46からの加速度信号を2回積分した値が所定の基準値内のときに、テーブル2及び主軸ヘッド6が停止したと判断し、工具取付部10に装着した光学式測定装置18は測定対象4で反射した測定用光を検出する。演算制御部37は、NC制御装置9からテーブル2及び主軸ヘッド6の駆動用指令値を受けて同期をとりながら、テーブル2及び主軸ヘッド6を所定量ずつ移動させて測定対象4を走査しながら計測を行い、検出した測定用光に基づいて測定対象4の形状等を算出する。これにより、加工用テーブル2及び主軸ヘッド6の位置と測定データが同期し、測定対象4の形状等の算出が高精度に行われる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、測定対象についての長さに関する特性を光学的に測定する光学式測定システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、NC加工機やマシニングセンタをはじめとして加工対象の加工を自動制御によって行うようにした各種の自動制御型加工機が利用されている。前記自動制御型加工機においては、加工対象を載置固定する加工用テーブルと、加工用工具を取り付ける軸である工具主軸位置(工具取付部)を有し前記工具取付部に装着された加工用工具を駆動する主軸ヘッドと、選択された加工用工具を前記工具取付部に対して自動で着脱する自動工具交換装置(ATC)とを備えている。
【0003】
ATCは、複数の加工用工具を収納する工具マガジンと、前記工具マガジンに収納された複数の加工用工具の中から加工に必要な工具を選択して、前記主軸ヘッドの工具取付部に装着すると共に使用が終了した加工用工具を前記工具取付部から取り外して前記工具マガジンに収納するアームとを備えている。
【0004】
前記自動制御型加工機によって加工対象を加工する場合、制御手段による自動制御によって、前記加工対象を固定した加工用テーブルを水平方向(X軸方向及びY軸方向)に所定量ずつ移動させることによって加工対象をX軸方向及びY軸方向に所定量ずつ移動させると共に、前記加工用テーブルの水平方向への移動に同期して前記主軸ヘッドを垂直方向(Z軸方向)に所定量ずつ移動させることにより、前記加工用工具を垂直方向に所定量ずつ移動させ、前記加工用工具によって前記加工対象の加工を行う。
【0005】
加工に用いる加工用工具を変更する場合は、ATCによって、主軸ベッドの工具取付部に取り付けられた加工用工具の取り外し、前記工具取付部から取り外した加工用工具の前記工具マガジンへの収納、前記工具マガジンに収納されている複数の加工用工具の中から加工に使用する加工用工具の選択、選択した加工用工具の前記工具マガジンからの取り出し、取り出した加工用工具の前記工具取付部への装着を行う。これにより、加工機に対する加工用工具の交換が行われる。
【0006】
尚、前記加工用工具は、ATCによる装着及び脱着が可能なように、大きさや形状等が所定の規格によって定められたホルダ部に取り付けられており、前記ホルダ部を前記工具取付部に装着することにより、加工用工具は前記工具取付部に取り付けられるように構成されている(特許文献1参照)。
ところで、加工対象をより正確に加工するために、加工対象の加工途中や一応の加工処理が終了した時点で、加工対象の形状等が所定値に加工されたか否かを測定することが行われている。
【0007】
従来、加工対象(測定する場合は測定対象となる。)の測定においては、前記加工対象を加工用テーブルに加工中の状態に固定しておくと共に、前記工具取付部に接触式のタッチセンサを装着し、前記タッチセンサを加工対象表面に当接させ、その時の前記加工用テーブルの位置座標値(X座標値、Y座標値)や主軸ヘッドの位置(Z座標値)を読み、測定点の三次元座標を得ることによって測定対象の形状測定を行うようにしている。
【0008】
しかしながら、接触式のタッチセンサを用いた測定では、テーブルや工具取付部が完全に停止した状態で接触式のタッチセンサによって、タッチスイッチのトリガで現在位置を読み取っているため、テーブル等を連続的に移動させながら高速度で測定することは不可能であった。
【0009】
また接触式では、測定対象表面に対して断続的な走査となるため、測定点数も少なく又、凹凸形状を有する測定対象の詳細な測定が困難である。即ち、走査線上の形状測定は大まかで断続な点群測定となり、より連続的で微細な三次元形状測定を行うことは困難であり、高精度な測定は困難である。
【0010】
また、接触することによる測定対象の加工表面に損傷の恐れが大であった。
さらに、加工機から得られる加工用テーブルと工具取付部の位置情報と、測定データとが同期していない場合、測定対象上の測定位置と、測定データが得られた測定位置との間に位置ずれが生じるため、高精度な測定ができないという問題がある。
【0011】
【特許文献1】特開平10−80834号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明は、加工機の工具取付部に測定手段を装着して測定対象についての長さに関する特性を測定する際に、高精度な測定を行えるようにすることを課題としている。
また、本発明は、加工機の工具取付部に測定手段を装着して測定対象についての長さに関する特性を測定する際に、高精度で高速な測定を行えるようにすることを課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明によれば、加工機の工具取付部に対して着脱が可能な形状を有するホルダ部と、前記ホルダ部と一体的に設けられ、測定用光を出力する光源及び前記加工機の加工用テーブルに取り付けられた測定対象で反射した前記測定用光の検出を行う光検出手段と、前記光検出手段によって検出した測定用光に基づいて前記測定対象についての長さに関する特性を算出する算出手段とを有する光学式測定手段と、前記加工用テーブル及び工具取付部の位置に関する位置情報を出力する位置情報出力手段と、前記加工用テーブルと工具取付部の相対的移動の停止を判断する停止判断手段とを備え、前記算出手段は、前記加工用テーブルと工具取付部の相対的移動が停止したと前記停止判断手段が判断したとき、前記光検出手段が検出した測定用光と前記停止判断時に受信した前記位置情報とを同期させて、前記測定対象についての長さに関する特性を算出することを特徴とする光学式測定システムが提供される。
算出手段は、加工用テーブルと工具取付部の相対的移動が停止したと停止判断手段が判断したとき、光検出手段が検出した測定用光と停止判断時に受信した位置情報とを同期させて、測定対象についての長さに関する特性を算出する。
【0014】
ここで、前記加工用テーブルと工具取付部の相対的移動の停止を検出して停止信号を出力する停止検出手段を備え、前記停止判断手段は、前記停止信号を受信したとき前記加工用テーブルと工具取付部の相対的移動が停止したと判断するように構成してもよい。
また、前記加工用テーブルと工具取付部の相対的移動の変位を検出する変位検出手段を備え、前記停止判断手段は、前記変位検出手段が検出した所定時間あたりの変位が所定の基準値内のときに、前記加工用テーブルと工具取付部の相対的移動が停止していると判断するように構成してもよい。
【0015】
また、前記加工用テーブルと工具取付部の相対的速度を検出して対応する速度情報を出力する速度検出手段を備え、前記停止判断手段は、前記速度検出手段からの速度情報を積分した値が所定の基準値内のときに、前記加工用テーブルと工具取付部の相対的移動が停止していると判断するように構成してもよい。
また、前記加工用テーブルと工具取付部の相対的加速度を検出して対応する加速度情報を出力する加速度検出手段を備え、前記停止判断手段は、前記加速度検出手段からの加速度情報を2回積分した値が所定の基準値内のときに、前記加工用テーブルと工具取付部の相対的移動が停止していると判断するように構成してもよい。
【0016】
また、本発明によれば、加工機の工具取付部に対して着脱が可能な形状を有するホルダ部と、前記ホルダ部と一体的に設けられ、測定用光を出力する光源及び前記加工機の加工用テーブルに取り付けられた測定対象で反射した前記測定用光の検出を行う光検出手段と、前記光検出手段によって検出した測定用光に基づいて前記測定対象についての長さに関する特性を算出する算出手段とを有する光学式測定手段と、前記工具取付部と加工用テーブルの位置を表す位置情報を出力する位置情報出力手段とを備え、前記算出手段は、前記光検出手段が検出した測定用光と、前記位置情報出力手段からの位置情報を同期させて、前記測定対象についての長さに関する特性を算出することを特徴とする光学式測定システムが提供される。
算出手段は、光検出手段が検出した測定用光と、位置情報出力手段からの位置情報を同期させて、測定対象についての長さに関する特性を算出する。
【0017】
ここで、前記位置情報出力手段は前記加工機に内蔵されたエンコーダであり、前記位置情報は前記内蔵エンコーダからの位置情報であるように構成してもよい。
また、前記位置情報出力手段は前記加工機に外付けされたエンコーダであり、前記位置情報は前記外付けエンコーダからの位置情報であるように構成してもよい。
また、前記位置情報は、前記加工用テーブル及び工具取付部の位置を移動制御するための指令値であり、前記算出手段は、前記指令値に代えて、前記加工用テーブル及び前記工具取付部についての所定の伝達関数と前記指令値の積を新たな位置情報として使用するように構成してもよい。
【0018】
また、前記位置情報は、前記加工用テーブル及び工具取付部の位置を移動制御するための指令値であり、前記算出手段は、前記指令値に代えて、前記指令値に所定の補正を施した値を新たな位置情報として使用するように構成してもよい。
【発明の効果】
【0019】
本発明に係る光学式測定システムによれば、加工機の工具取付部に測定手段を装着して測定対象についての長さに関する特性を測定する際に、高精度な測定を行うことが可能である。
特に、テーブルと工具取付部の相対的移動を停止させながら測定することにより、より高精度な測定が可能になる。
また、テーブルと工具取付部の相対的移動を停止することなく測定することにより、高速で高精度な測定が可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態に係る光学式測定システムについて説明する。
図1、図2は、各々、本発明の実施の形態に係る光学式測定システムの概要を示す正面図、側面図であり、自動制御型加工機の一種であるNC(数値)制御型加工機(NC加工機)とともに光学式測定装置を使用する例を挙げている。
【0021】
図1及び図2において、マシニングセンタで代表されるNC加工機1は、設置部としてのベッドフレーム14に設置されている。ベッドフレーム14は移動しない固定系であり又、所定の基準位置でもある。
測定対象(ワーク:加工時には加工対象となり、測定時には測定対象となる。)4は、加工用及び測定用を兼ねたNC加工機1の加工用テーブル2の上面に載置した状態で固定具3によって固定される。加工用テーブル2と隔てられた位置に、測定対象4の加工を行うための加工用工具(例えば切削工具)5を装着する主軸ヘッド6が配設されている。
【0022】
主軸ヘッド6は、加工用工具5を取り付ける軸である工具主軸20を通る所定位置(工具主軸位置)に加工用工具5を装着する工具取付部10を有しており、工具主軸20方向(Z軸方向)及び水平面内の一方向であるX軸方向に沿って移動制御され、これにより、工具取付部10に装着された加工用工具5を工具主軸20方向及びX軸方向に直線的に移動させる。
【0023】
尚、詳細は図示していないが、主軸ヘッド6は、加工用工具5をZ軸方向(垂直方向)及びX軸方向(水平な一方向)に直線的に送る機構と、工具主軸20を中心として加工用工具5に水平面(X軸とY軸を通る面)内で回転動作を与える機構を備えている。工具主軸20は加工用工具5が回転する回転軸となる。測定用光の光軸は工具主軸20に沿って通るように構成されている。
【0024】
加工用工具5は手動によって、主軸ヘッド6への装着及び主軸ヘッド6からの脱着が可能である。また、自動工具交換装置(ATC)7は、NC制御装置9の制御の下で、アーム17を用いて、加工用工具5を収納する工具収納部である工具マガジン8からの加工用工具5の取り出し、主軸ヘッド6への加工用工具5の装着、主軸ヘッド6からの加工用工具5の脱着、工具マガジン8への加工用工具5の収納を行う機構を備えており、これにより、工具マガジン8に収納されている加工用工具5の主軸ヘッド6に対する着脱を自動で行う。
【0025】
加工用テーブル2のY軸方向への移動制御、主軸ヘッド6のX軸方向及びZ軸方向への移動制御、工具5の交換制御等や、切削等の加工に関わるこれら一連の制御は、NC制御装置9がその内部に記憶している加工用プログラムを実行することによって行われる。
また、NC制御装置9は、測定対象4の形状や所定位置からの測定対象の測定対象位置までの距離等の測定を行う際に、加工用テーブル2のY方向の移動制御、主軸ヘッド6のX軸方向及びZ軸方向への移動制御等の制御も、その内部に記憶したプログラムを実行することによって行う。NC制御装置9は制御手段を構成している。19は、NC制御装置9を制御するための表示付きコントローラである。
【0026】
工具マガジン8に格納可能に構成された光学式測定器18は、加工用工具5と同様に、NC制御装置9がプログラムを実行することによって、ATC7により自動で主軸ヘッド6に対して着脱できるように構成されている。
図3は、本実施の形態に係る光学式測定システムの主要構成部を示す図であり、図1及び図2と同一部分には同一符号を付している。
光学式測定装置18は、光学式測定装置18を主軸ヘッド6の工具取付部10に装着する部分であるホルダ部11及びホルダ部11と一体的に構成された収容部45を有している。
【0027】
ホルダ部11は、加工用工具5の規格に準じた形状や寸法を有しており又、円周状に設けられた溝部43を有し、溝部43はATC7のアーム17に係合可能な係合部を構成している。
また、ホルダ部11は、主軸ヘッド6に設けられ所定形状の有底穴によって構成された工具取付部10に係合するテーパ状の形状を有しており、工具取付部10との係合により、ホルダ部11は主軸ヘッド6に装着される。
【0028】
光学式測定装置18のホルダ部11の構成を加工用工具5の規格にあうように構成しているため、加工用工具5と同じ様に取り扱って、加工用工具5と同じ装着位置である主軸ヘッド6の工具取付部10に自動や手動で容易に取り付けることが可能になる。このように、ホルダ部11は、加工用工具5の規格に準じて用いられている公知の構成を採用することが可能である。
【0029】
ATC7のアーム17はその両端に係合部としての1対のコ字形状部を有しており、溝部43とアーム17の前記コ字状部を係合させることによってATC7で光学式測定装置18を保持した状態でアーム17を動かす。これにより、光学式測定装置18は、加工用工具5を収納する工具マガジン8に対して格納、取出し及び搬送が可能に構成されると共に、主軸ヘッド6の工具取付部10に対して着脱されるように構成されている。
このように、光学式測定装置18の主軸ヘッド6への装着、脱着を自動で行う場合には、ATC7によって工具5の着脱を行うのと同じようにして行うことができる。
【0030】
ホルダ部11と一体的に構成された収容部45には、測定に使用する光である測定用光を出力する光源38及び測定用光の検出を行う光検出素子39が配設されている。光源38は赤外線発光ダイオードや半導体レーザ等の所定波長の光を出力する発光素子が使用可能である。光検出素子39は、例えば、PSD(Position Sensitive Detector)によって構成することが可能であり又、CCD(Charge Coupled Device)センサ等も使用可能である。光検出素子39は、光検出手段を構成している。
【0031】
また、収容部45には、光源38及び光検出素子39への電源供給、光源38及び光検出素子39の制御及び光検出素子で検出した信号の取り出し等を行うための電気ケーブル40が接続されており、ケーブル40を介して演算制御部37に接続されている。
光学式測定装置18は、三角測量方式によって測定対象4の形状や所定位置から測定対象4の測定対象位置までの距離等、測定対象4についての長さに関する特性を測定する。
【0032】
本実施の形態では、光源38及び光検出素子39は光学式測定装置18に搭載し、これらの制御や光検出素子39からの信号に基づく測定対象4の形状等の算出処理は電気ケーブル40を介して接続した演算制御装置37によって行うように構成しているが、演算制御装置37の一部を光学式測定装置18に配設するように構成するようにしてもよい、即ち、光学式測定装置18は、少なくとも光源38及び光検出素子39を有するように構成すればよい。
【0033】
演算制御装置37は、表示装置56、データ処理部57、計測コントローラ58、コントローラ59を備えている。データ処理部57は、測定モード切替、スキャン方向切替、スキャンピッチ切替、NCプログラム作成等の制御処理を行う。
計測コントローラ58は、監視モード切替、ノイズ除去用の低域フィルタ(LPF)の特性設定、判定基準値設定等の制御を行う。
【0034】
コントローラ59は、表示装置56、データ処理器57、計測コントローラ58の制御を行うと共に、インタフェース36を介してNC制御装置9の制御を行い、これによって、テーブル2や主軸ヘッド6の移動制御や測定装置18の測定制御を行う。
ここで、演算制御部37は、算出手段、停止判断手段を構成すると共に、光学式測定装置18とともに光学式測定手段を構成している。
【0035】
NC制御装置9は、各種指令、制御指令、演算処理、比較などを担うCNC制御部31、各種の機能別の制御を行う複数の制御ユニット51〜55、専用インタフェース36、コントローラ19を備えている。
NC制御装置9のCNC制御部31は、加工用テーブル2及び工具取付部10の位置に関する位置情報を出力する位置情報出力手段、加工用テーブル2及び工具取付部10の相対的移動の停止を検出して停止信号を出力する停止検出手段を構成している。
【0036】
制御ユニット55は、加工機1の加工用テーブル2及び主軸ヘッド6の移動制御を行うための制御ユニットである。制御ユニット55は、相互に直交する3軸(XYZ軸)についてのサーボアンプ、サーボモータ、エンコーダ(内蔵エンコーダ)からなる駆動機構33、34、35と接続されている。
【0037】
主軸ヘッド6の先端である工具取付部10には、加工用工具5に代わってレーザ式三次元測定装置18が同軸上に装着される。演算制御部37から計測指令が専用インタフェース36を介して、NC制御装置9のCNC制御部31に送られる。三次元測定装置18の光源38から照射された測定用光15は測定対象4表面に照射される。測定対象4で反射した測定用光15は光検出素子39によって検出される。演算制御部37のデータ処理機能によって、光検出素子39によって検出した測定用光に基づいて、走査された測定対象4表面の三次元形状等の長さに関する特性が求められる。
【0038】
主軸ヘッド6(換言すれば工具取付部10)と測定対象4(換言すればテーブル2)の位置は駆動機構33、34、35の内蔵エンコーダによってその現在値が実時間で連続して読めるようになっている。
演算制御部37には、高速連続測定モードと高精度測定モードの切換、加速度データに載ったノイズ処理や停止判定機能が備わっている。
【0039】
ここで、高精度測定モードとは、主軸ヘッド6とテーブル2を所定量移動させた後に停止し、この停止状態において測定装置18によって測定を行い、その後再び主軸ヘッド6とテーブル2を所定量移動させた後に停止して測定装置18によって測定を行う動作を繰り返しながら、測定対象4の長さに関する特性を測定するモードである。
このように、高精度測定モードでは、主軸ヘッド6とテーブル2が相対的に停止している間に測定を行うため、マシニングセンタ側と測定点の同期を正確にとりながら測定対象4の測定が可能になり、高精度な測定が可能になる。
【0040】
高精度測定モードにおいて、NC加工機1の位置情報(具体的にはテーブル2と主軸ヘッド6の工具取付部10の位置情報)と、光学式測定装置18によって測定した測定対象4上の測定点の測定データとを同期させる方法として、NC加工機1のNC制御装置9から出力される停止信号を利用して測定を行う方法、テーブル2と主軸ヘッド6の工具取付部10の移動が停止(停止には、完全な停止状態のみならず、所定時間内の移動量が所定の基準値内のときも含む。)したことを検出たときに、光学式測定装置18によって測定対象4の測定を行う方法がある。
【0041】
測定対象4の測定状態では、測定対象4の加工時と同様に、CNC制御部31は制御ユニット55に対して、テーブル2及び主軸ヘッド6の工具取付部10の移動先の位置を指示するための指令値信号を供給する。制御ユニット55は、CNC制御部31からの前記指令値信号に対応する位置にテーブル2及び主軸ヘッド6の工具取付部10を移動させるように、駆動機構33〜35を制御する。
【0042】
同時に、演算制御部37のコントローラ59は、ケーブル40を介して光源38及び光検出素子39を制御して、光源38から測定用光を出力すると共に測定対象4で反射した測定用光を光検出素子39によって検出する。演算制御部37のコントローラ59は、光検出素子39によって検出した測定用光のデータ及びテーブル2と主軸ヘッド6の工具取付部10の位置情報を対応付けて、その内部の記憶部に記憶する。このとき記憶した測定用光の測定データと前記位置情報は同期がとれたものになる。演算制御部37のコントローラ59は、測定対象4の複数点において測定して得られ前記位置情報に同期する複数の測定データに基づいて、測定対象4の形状等の長さについての特性を算出する。
【0043】
NC加工機1から出力される停止信号を利用して測定を行う場合、制御ユニット51は、CNC制御部31からの指令値信号(NC加工機の位置(具体的にはテーブル2と主軸ヘッド6の位置)を表す情報を、専用I/F36を介して演算制御部37に出力すると共に、テーブル2及び主軸ヘッド6の移動が停止したことを表す停止信号を専用I/F36を介して演算制御部37に出力する。
【0044】
演算制御部37のコントローラ59は、前記停止信号を受信したときのテーブル2及び主軸ヘッド6の位置、及び、測定装置18から受信した測定用光に基づいて、測定対象4の形状等に長さに関する特性を算出する。速度データのうち、速度ゼロを停止信号として出力するNC加工機の場合は、極めて短時間であっても停止状態では同期状態が成り立つ。したがって、NC加工機の位置と測定データが同期した高精度な測定が可能になる。
【0045】
検出器41、46は、テーブル2と主軸ヘッド6の工具取付部10の移動が停止したことを検出するための検出器である。
検出器41、46として、加速度検出器(加速度検出手段)、速度検出器(速度検出手段)、変位検出器(変位検出手段)を使用した場合は、各々、微分階層が相違するのみであり本質的に同じであるので、いずれの検出器を使用してもよい。検出器として加速度検出器を用いた場合にはその出力信号を2回積分することによって変位量を算出し該変位量に基づいて停止しているか否かを判断し、速度検出器を用いた場合にはその出力信号を1回積分することによって変位量を算出し該変位量に基づいて停止しているか否かを判断し、変位検出器を使用した場合にはその出力信号である変位量に基づいて停止しているか否かを判断する。
【0046】
加速度検出器を用いた場合には、2回積分して得られた変位量が所定の基準値内に入った場合を停止と判断する。前記基準値はレーザ測定装置18の測定精度、測定用光の状態を考慮して適宜定める。また1回積分で得られる速度挙動も判定用補助データとして利用することができる。加速度データには各種ノイズが相乗しているが、別途把握している振動特性から適切なフィルタ処理で除去することが好ましい。
極短時間の加工機1の停止時間(即ち、テーブル2や主軸ヘッド6が停止している時間)に測定用光による測定を行う場合、その停止状態が保証されていると、同期性の悪さに起因する測定精度の低下を受けず、極めて高精度な計測が行える。
【0047】
停止状態はエンコーダ値を処理して得られる停止信号を受ける方法でもよい。また他の方法として、主軸ヘッド6側に設置した1軸(Y軸)加速度検出器46の加速度およびテーブル2側に設置した2軸(X軸、Z軸)の加速度検出器41の加速度から相対加速度を得て、相対速度、相対変位を算出し、別途定める所定の基準値と比較して加工機1の停止、即ち測定タイミングを獲得する。加速度検出器41、46の出力信号を増幅する各増幅器20、22は、加速度検出器41、46に内蔵型でもよく又、外部に後から取り付けられた外付け型でもよい。
【0048】
停止信号を利用する方法の場合、制御ユニット55は、駆動機構33〜35に含まれる内蔵エンコーダからの信号に基づいて、テーブル2及び主軸ヘッド6(換言すれば工具取付部10)が相対的に停止したことを検出して、停止したことを表す停止信号をCNC制御部31に出力する。CNC制御部31は、前記停止信号を制御ユニット51及び専用I/Fを介して演算制御部37に送信し、演算制御部37は前記停止信号に基づいて、テーブル2及び工具取付部10が相対的に停止したと判断する。
【0049】
また、演算制御部37は、前記のようにして加工用テーブル2と工具取付部10の相対的移動が停止したと判断したとき、光検出素子39が検出した測定用光と前記停止判断時に受信した位置情報(CNC制御部31からの指令値情報)とを同期させて、測定対象4についての長さに関する特性を算出する。
停止状態と判断する他の方法として、演算制御部37は、加速度検出器41、46からの加速度信号を2回積分した値が所定の基準値内のときに、加工用テーブル2と工具取付部10の相対的移動が停止していると判断するようにしてもよい。
【0050】
また、加速度検出器41、46の代わりに、加工用テーブル2と工具取付部10の相対的速度を検出して対応する速度情報を出力する速度検出器(図示せず)を使用し、演算制御部37は、前記速度検出器からの速度情報を1回積分した値が所定の基準値内のときに、加工用テーブル2と工具取付部10の相対的移動が停止していると判断するようにしてもよい。
【0051】
また、加速度検出器41、46の代わりに、加工用テーブル2と工具取付部10の相対的移動の変位を検出する変位検出器(図示せず)を使用し、演算制御部37は、前記変位検出器が検出した所定時間あたりの変位が所定の基準値内のときに、加工用テーブル2と工具取付部10の相対的移動が停止していると判断するようにしてもよい。
【0052】
一方、高速連続測定モードとは、主軸ヘッド6とテーブル2を連続して移動させると共に、光学式測定装置18によって測定を行うモードである。主軸ヘッド6及びテーブル2を相対的に連続して移動させながら測定対象4の長さに関する測定を行うため、高速な測定が可能である。また、光学的に測定を行うため、高精度な測定も可能である。
即ち、演算制御部37は、工具取付部10と加工用テーブル2の位置関係を表す位置情報と、光検出素子39が検出した測定用光とを同期させて、測定対象4の3次元形状等の長さに関する特性を算出する。
【0053】
この場合、演算制御部37は、加工機1の駆動機構33〜35に内蔵されたエンコーダを位置情報出力手段として使用し、前記位置情報出力手段からの位置情報を使用して測定データとの同期をとり、3次元形状等の特性の算出処理を行うようにしてもよい。
また、他の方法として、演算制御部37は、位置情報出力手段として加工機1に後から外付けされたエンコーダ(図示せず)を使用し、前記外付けエンコーダからの位置情報を使用して測定データと同期をとり、前記特性の算出処理を行うようにしてもよい。
【0054】
また、演算制御部37は、加工用テーブル2及び工具取付部10の位置を移動制御するためにCNC制御部31から制御ユニット55に供給される指令値に代えて、加工用テーブル2及び工具取付部10についての所定の伝達関数と前記指令値の積を新たな位置情報として使用するようにしてもよい。このように、指令値を所定の伝達関数によって補正することにより、位置情報と測定データを高精度に同期させることが可能になる。
【0055】
また、演算制御部37は、加工用テーブル2及び工具取付部10の位置を移動制御するためにCNC制御部31から制御ユニット55に供給される指令値に代えて、前記指令値に所定の補正を施した値を新たな位置情報として使用するようにしてもよい。これによっても、位置情報と測定データを高精度に同期させることが可能になる。
【0056】
また、測定対象4の近傍等に、位置座標の基準となる基準指標を配設しておき、測定対象4の測定時にこれを同時に計測し、3次元形状等の特性を算出する際に、測定した前記基準指標を用いて、非同期による誤差を抑えるように補正するようにしてもよい。
図4は本発明の実施の形態に係る光学式測定システムにおける処理を示すフローチャートで、高精度測定モードにおける処理を示すフローチャートである。
【0057】
以下、図1〜図4を用いて、本実施の形態における高精度測定モードの動作を説明する。
先ず、使用者が演算制御部37から、測定手順の設定や、測定範囲を指定するデータ、フィルタ特性の選定等の測定に必要な各種データの入力を行うと、前記設定内容や設定データは演算制御部37のコントローラ59内の記憶部に記憶される(ステップS401)。
演算制御部37は、NC制御装置9の制御ユニット55に対して、テーブル2及び主軸ヘッド6を所定の走査方向に所定量移動するように駆動機構33〜35を駆動させるための指令である駆動指令を行う(ステップS402)。制御ユニット55は、NC制御装置9からの前記駆動指令に応答して、駆動機構33〜35を駆動してテーブル2及び主軸ヘッド6を所定方向に所定距離駆動する。
【0058】
次に演算制御部37は、制御ユニット55を介して、駆動機構33〜35に対して、走査方向への移動を停止させるための指令である制動指令を行う(ステップS403)。
次に演算制御部37は、加速度検出器41、46からの加速度信号を検出し(ステップS404)、前記加速度信号に含まれるノイズを除去し(ステップS405)、加速度データを1回積分して速度を算出すると共に加速度データを2回積分して変位量を算出する(ステップS406)。
【0059】
演算制御濡37は、処理ステップS406において算出した速度の直流(DC)成分が所定の基準値外の場合には、制動が未だ不十分(クリープ的移動)と判断して処理ステップS403に戻り、前記速度の直流成分が所定の基準値内の場合には、制動が十分と判断して、算出した変位量に基づいて停止しているか否かを判断する(ステップS408)。
演算制御部37は、前記変位量が所定の基準値外の場合には未だ停止していないと判断して処理ステップS404に戻って処理ステップS404〜S408を再度実行し、変位量が所定の基準値内の場合には停止していると判断して、光学式測定装置18に対して測定の指示を行う(ステップS409)。
【0060】
測定装置18は、演算制御部37からの測定指令に応答して、測定対象4で反射した測定用光を光検出素子39によって検出して、ケーブル40を介して、測定データとして演算制御部37に出力する。
演算制御部37は、測定装置18からの測定データを、CNC制御装置31から専用I/F36を介して受信した指令値情報に対応付けて取り込んで記憶し(ステップS410)、目標とする計測エリアの測定が終了していなければ処理ステップS402へ戻って次の計測点に移動して前記計測処理を行い、目標とする計測エリアの測定が終了した場合には、前記計測処理を終了する(ステップS411)。
ここで得られた複数の測定データは、テーブル2及び主軸ヘッド4(換言すれば、部品取付部10)の位置情報と同期がとれていることになる。演算制御部37は、前記計測処理で計測した複数のデータを用いて、測定対象4の形状等の長さに関する特性を算出する。
【0061】
このように、演算制御部37は、加工機1の加工用テーブル2及び主軸ヘッド6を所定方向に移動させ、加速度検出器41、46からの加速度信号を2回積分した値が所定の基準値内のときに、テーブル2及び主軸ヘッド6が停止したと判断し、工具取付部10に装着した光学式測定装置18は測定対象4で反射した測定用光を検出する。演算制御部37は、NC制御装置9からテーブル2及び主軸ヘッド6の駆動用指令値を受けて同期をとりながら、テーブル2及び主軸ヘッド6を所定量ずつ移動させて測定対象4を走査して計測を行い、検出した複数の測定用光に基づいて測定対象4の形状等の長さに関する特性を算出する。即ち、演算制御部37は、加工機のテーブル2と工具取付部10の相対的移動が停止したと判断したとき、光検出素子39が検出した測定用光と前記停止判断時に受信した位置情報とを同期させて、測定対象4についての長さに関する特性を算出するようにしている。
【0062】
したがって、本実施の形態に係る光学式測定システムによれば、加工機の工具取付部10に測定装置18を装着して測定対象4についての長さに関する特性を測定する際に、加工用テーブル2及び主軸ヘッド6の位置と測定データが同期し、測定対象4の長さに関する特性が高精度に行われる。
尚、高精度測定モードにおいて、加工用テーブル2及び工具取付部10の停止を判断する他の方法としては、前述したとおり、CNC制御部31からの停止信号に基づく判断方法等が適用可能である。
【0063】
また、前記各実施の形態では、光源38及び光検出素子39を各1個用いて、三角測距方式によって、測定対象の形状や所定位置から測定対象の測定対象位置までの距離を測定するように構成したが、相互の位置関係は所定関係にあると共に光源とは無関係な位置に配設された2個の光検出素子を用いて測定するように構成することも可能である。
【産業上の利用可能性】
【0064】
NCフライス盤、マシニングセンタ、NC旋盤、NC放電加工機等の各種自動制御型加工機とともに使用する光学式測定装置に適用できる。また、前記自動制御型加工機と光学式測定装置を用いた光学式測定方法に好適である。
【図面の簡単な説明】
【0065】
【図1】本発明の実施の形態に係る光学式測定システムの概要を示す正面図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る光学式測定システムの概要を示す側面図である。
【図3】本発明の実施の形態に係る光学式測定システムの部分詳細図である。
【図4】本発明の実施の形態に係る光学式測定システムの処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0066】
1・・・自動制御型加工機としてのNC加工機
2・・・測定用テーブル
3・・・固定具
4・・・測定対象
5・・・加工用具
6・・・主軸ヘッド
7・・・ATC
8・・・工具マガジン
9・・・NC制御装置
10・・・工具取付部
11・・・ホルダ部
14・・・ベッドフレーム
15・・・光軸
17・・・アーム
18・・・光学式測定手段を構成する光学式測定装置
20・・・工具主軸
31・・・位置情報出力手段、停止検出手段を構成するCNC制御部
33〜35・・・駆動機構
37・・・算出手段、停止判断手段、光学式測定手段を構成する演算制御部
38・・・光源
39・・・光検出手段を構成する光検出素子
40・・・電気ケーブル
43・・・系合部としての溝部
45・・・収容部
41、46・・・加速度検出手段を構成する加速度検出器
51〜55・・・制御ユニット
56・・・表示部
57・・・データ処理部
58・・・計測コントローラ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
加工機の工具取付部に対して着脱が可能な形状を有するホルダ部と、前記ホルダ部と一体的に設けられ、測定用光を出力する光源及び前記加工機の加工用テーブルに取り付けられた測定対象で反射した前記測定用光の検出を行う光検出手段と、前記光検出手段によって検出した測定用光に基づいて前記測定対象についての長さに関する特性を算出する算出手段とを有する光学式測定手段と、
前記加工用テーブル及び工具取付部の位置に関する位置情報を出力する位置情報出力手段と、
前記加工用テーブルと工具取付部の相対的移動の停止を判断する停止判断手段とを備え、
前記算出手段は、前記加工用テーブルと工具取付部の相対的移動が停止したと前記停止判断手段が判断したとき、前記光検出手段が検出した測定用光と前記停止判断時に受信した前記位置情報とを同期させて、前記測定対象についての長さに関する特性を算出することを特徴とする光学式測定システム。
【請求項2】
前記加工用テーブルと工具取付部の相対的移動の停止を検出して停止信号を出力する停止検出手段を備え、
前記停止判断手段は、前記停止信号を受信したとき前記加工用テーブルと工具取付部の相対的移動が停止したと判断することを特徴とする請求項1記載の光学式測定システム。
【請求項3】
前記加工用テーブルと工具取付部の相対的移動の変位を検出する変位検出手段を備え、
前記停止判断手段は、前記変位検出手段が検出した所定時間あたりの変位が所定の基準値内のときに、前記加工用テーブルと工具取付部の相対的移動が停止していると判断することを特徴とする請求項1記載の光学式測定システム。
【請求項4】
前記加工用テーブルと工具取付部の相対的速度を検出して対応する速度情報を出力する速度検出手段を備え、
前記停止判断手段は、前記速度検出手段からの速度情報を積分した値が所定の基準値内のときに、前記加工用テーブルと工具取付部の相対的移動が停止していると判断することを特徴とする請求項1記載の光学式測定システム。
【請求項5】
前記加工用テーブルと工具取付部の相対的加速度を検出して対応する加速度情報を出力する加速度検出手段を備え、
前記停止判断手段は、前記加速度検出手段からの加速度情報を2回積分した値が所定の基準値内のときに、前記加工用テーブルと工具取付部の相対的移動が停止していると判断することを特徴とする請求項1記載の光学式測定システム。
【請求項6】
加工機の工具取付部に対して着脱が可能な形状を有するホルダ部と、前記ホルダ部と一体的に設けられ、測定用光を出力する光源及び前記加工機の加工用テーブルに取り付けられた測定対象で反射した前記測定用光の検出を行う光検出手段と、前記光検出手段によって検出した測定用光に基づいて前記測定対象についての長さに関する特性を算出する算出手段とを有する光学式測定手段と、
前記工具取付部と加工用テーブルの位置を表す位置情報を出力する位置情報出力手段とを備え、
前記算出手段は、前記光検出手段が検出した測定用光と、前記位置情報出力手段からの位置情報を同期させて、前記測定対象についての長さに関する特性を算出することを特徴とする光学式測定システム。
【請求項7】
前記位置情報出力手段は前記加工機に内蔵されたエンコーダであり、前記位置情報は前記内蔵エンコーダからの位置情報であることを特徴とする請求項6記載の光学式測定システム。
【請求項8】
前記位置情報出力手段は前記加工機に外付けされたエンコーダであり、前記位置情報は前記外付けエンコーダからの位置情報であることを特徴とする請求項6記載の光学式測定システム。
【請求項9】
前記位置情報は、前記加工用テーブル及び工具取付部の位置を移動制御するための指令値であり、
前記算出手段は、前記指令値に代えて、前記加工用テーブル及び前記工具取付部についての所定の伝達関数と前記指令値の積を新たな位置情報として使用することを特徴とする請求項6記載の光学式測定システム。
【請求項10】
前記位置情報は、前記加工用テーブル及び工具取付部の位置を移動制御するための指令値であり、
前記算出手段は、前記指令値に代えて、前記指令値に所定の補正を施した値を新たな位置情報として使用することを特徴とする請求項6記載の光学式測定システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2008−70143(P2008−70143A)
【公開日】平成20年3月27日(2008.3.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−246636(P2006−246636)
【出願日】平成18年9月12日(2006.9.12)
【出願人】(391030077)株式会社ソアテック (30)
【Fターム(参考)】