説明

光表示装置

【課題】人目をひきやすい、視認性良好な表示を行うことができ、それでいて、全体がコンパクトにまとめられ、また、分解組み立てが容易な光表示装置を提供する。
【解決手段】光源を発光ダイオードL1〜L8として所定色の光表示を行える表示ユニットUR、UY、UWが基体部10上に積み重ねられた構成をした装置Aは表示ユニットに共通の電源回路部PWCと、各表示ユニットに対応した表示信号を出力するための表示信号出力回路部DSCとを含み、各表示ユニットは、発光ダイオード基板1と、発光ダイオードの駆動回路基板2と、発光ダイオードに臨む反射放光体3と、これらを覆う透光性カバー4R(4Y、4G、4W)とを含んでいる。少なくとも一つの表示ユニットの駆動回路基板2は発光ダイオードを回転灯様に点灯させる基板である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は各種産業機器、パチンコ機、パチスロ機等の各種娯楽機器などの機器類の動作状態、異常状態等を表示させることや、交通標識、各種催しにおける表示、舞台装置の一部、店舗等における光装飾などとしても用いることができる光表示装置に関し、特にそれぞれが光源を発光ダイオードとして予め定めた色の光表示を行える表示ユニットが基体部上に複数段に順次積み重ねられた光表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、光表示装置は各種のものが提案され、実用化されてきたが、その中に、それぞれが光源を発光ダイオードとして予め定めた色の光表示を行える表示ユニットを基体部上に複数段に順次積み重ねた光表示装置がある。
この種の表示装置は特開2005−164835号公報や特開2006−30739号公報に記載されている。
【0003】
これら文献に記載された光表示装置は、複数段に積み重ねられた表示ユニットのそれぞれがそこに採用されている発光ダイオードの発光色とカバーの色とにより、予め定めた色で光表示できるように構成されており、各表示ユニットは、表示ユニットとは別途設けられた制御回路から出力される発光ダイオードのオンオフ動作指示に基づいて該発光ダイオードをオンオフする駆動回路を含んでいる。
【0004】
【特許文献1】特開2005−164835号公報
【特許文献2】特開2006−30739号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、このような光表示装置によると、各表示ユニットにおける発光ダイオードの点灯制御は、発光ダイオードを一斉にオン又はオフするものであり、従って各表示ユニットについてみれば、それは単に点灯又は消灯するだけである。
【0006】
そこで本発明は、それぞれが光源を発光ダイオードとして予め定めた色の光表示を行える表示ユニットが基体部上に複数段に順次積み重ねられた光表示装置であって、表示ユニットのいずれもが単に点灯又は消灯するだけのものである場合とは異なる、人目をひきやすい、視認性良好な表示を行うことができ、それでいて、全体がコンパクトにまとめられ、また、分解組み立てが容易な光表示装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は前記課題を解決するため、
それぞれが光源を発光ダイオードとして予め定めた色の光表示を行える表示ユニットが基体部上に複数段に順次積み重ねられた光表示装置であり、
前記基体部に設けられ、前記表示ユニットのそれぞれに共通に用いられる電源回路部と、
前記基体部に設けられ、前記各表示ユニットに対応した表示信号入力部を含む表示信号出力回路部とを含み、
前記各表示ユニットは、
複数個の発光ダイオードを環状に配列した発光ダイオード基板と、該発光ダイオード基板に接続された発光ダイオードの駆動回路基板と、該発光ダイオードからの光を予め定めた方向へ反射出射させるための該発光ダイオードに臨む反射放光体と、これら発光ダイオード基板、駆動回路基板及び反射放光体の周囲を覆う筒状の透光性カバーとを含んでおり、
前記表示ユニットのうち前記基体部に最も近い最下段の表示ユニットにおける前記駆動回路基板が接離可能のコネクタを介して前記電源回路部及び前記表示信号出力回路部に接続されているとともに該最下段より上の各表示ユニットの駆動回路基板が接離可能のコネクタを介して隣り合う下の段の表示ユニットにおける駆動回路基板に接続されていることで、前記複数段に積み重ねられた表示ユニットのそれぞれの駆動回路基板が前記電源回路部及び前記表示信号出力回路部に接続されており、
前記表示ユニットのそれぞれの発光ダイオードの駆動回路基板は、前記電源回路部から電力供給を受けるとともに前記表示信号出力回路部から自身へ向けられた表示信号を受信して該駆動回路基板に接続された前記発光ダイオード基板上の発光ダイオードを該表示信号に応じて点灯制御でき、
前記表示ユニットのうち少なくとも一つにおける前記駆動回路基板は該駆動回路基板に接続された前記発光ダイオード基板上の環状配列発光ダイオードを回転灯様に点灯させることができる基板であり、前記表示信号出力回路部から自身へ向けられる回転灯様点灯を指示する表示信号に基づいて該駆動回路基板に接続された前記発光ダイオード基板上の発光ダイオードを回転灯様に点灯制御する光表示装置を提供する。
【0008】
本発明に係る光表示装置は、表示信号出力回路部の表示信号入力部を手動の表示信号入力操作部に接続したり、本発明に係る光表示装置を用いて動作状態等の表示を行おうとする機器に接続するなどして、光表示させようとする表示ユニットに対応した表示信号が入力され得るようにして用いる。
【0009】
このようにして表示信号入力部を介して表示信号が入力されると、表示信号出力回路部は該信号を各表示ユニットの発光ダイオード駆動回路基板へ向け出力する。各表示ユニットの発光ダイオード駆動回路基板は、各ユニットに共通の電源回路部から電力供給を受けて動作可能な状態におかれ、表示信号出力回路部から出力されてくる表示信号が自身に向けられたものであれば、該信号を取り込んで該駆動回路基板に接続された発光ダイオード基板上の発光ダイオードを該表示信号に応じて点灯制御する。
【0010】
表示ユニットのうち少なくとも一つにおける発光ダイオードの駆動回路基板は該駆動回路基板に接続された発光ダイオード基板上の環状配列発光ダイオードを回転灯様に点灯させることができる基板であり、表示信号出力回路部からの表示信号が環状配列発光ダイオードが回転灯様に点灯することを指示する表示信号であって、自身に向けられたものであるときは、これを取り込み、自身基板に接続された発光ダイオード基板上の発光ダイオードを回転灯様に点灯制御する。
【0011】
ここで環状配列発光ダイオードの回転灯様の点灯とは、環状に配列された発光ダイオードが順次点灯していく一方、今まで点灯していたものが順次消灯していくことで、恰も回転灯のように見える点灯状態を指している。
【0012】
いずれにしても、発光ダイオードから発せられた光は該発光ダイオードに臨む反射放光体により反射等して該反射放光体から出射され、さらに筒状の透光性のカバーを通過してカバー外へ出射され、且つ、発光ダイオードの発光色と透光性カバーの色とで決まる色の光となってカバー外へ出射され、この光表示を表示装置外部から視認することができる。
【0013】
本発明に係る光表示装置は、表示ユニットのうち少なくとも一つにおける発光ダイオード駆動回路基板が該駆動回路基板に接続された発光ダイオード基板上の環状配列発光ダイオードを回転灯様に点灯させることができる基板であり、表示信号出力回路部からの表示信号が環状配列発光ダイオードが回転灯様に点灯することを指示する表示信号であって、自身に向けられたものであるときは、これを取り込み、自身基板に接続された発光ダイオード基板上の発光ダイオードを回転灯様に点灯制御するので、該表示ユニットは回転灯用に光表示でき、それにより光表示装置全体として、表示ユニットのいずれもが単に点灯又は消灯するだけのものである場合とは異なる、人目をひきやすい、視認性良好な表示を行うことができる。
【0014】
また、本発明に係る光表示装置では、発光ダイオードの駆動回路は表示ユニットごとに一つの基板にまとめられて各表示ユニットに納められており、しかも、発光ダイオードを単に一斉点灯、消灯するだけの場合よりは複雑化する、発光ダイオードを回転灯様に点灯制御する回路も一つの基板にまとめられて、回転灯様の光表示を行えるべき表示ユニットに納められているから、そして、電源回路部については各表示ユニットに共通のものとして基体部に設けられているから、それだけ光表示装置全体がコンパクトに形成されている。
【0015】
各表示ユニットにおいては、発光ダイオードの駆動回路基板は、それが搭載された表示ユニットが前記基体部に最も近い最下段の表示ユニットにおける駆動回路基板であれば、接離可能のコネクタを介して前記電源回路部及び前記表示信号出力回路部に接続され、最下段より上の表示ユニットであるときは、接離可能のコネクタを介して隣り合う下の段の表示ユニットにおける駆動回路基板に接続されるので、各コネクタを切り離し又は結合することで、各表示ユニットを他の表示ユニット或いは基体部から簡単に電気的に分離させたり、他の表示ユニット或いは基体部に簡単に電気的に接続したりでき、それだけ分解組み立てを容易に行える。
各表示ユニットにおいては、発光ダイオードの駆動回路基板が、接離可能のコネクタを介して該駆動回路基板で点灯制御されるべき発光ダイオード基板に接続されていてもよい。
【0016】
本発明に係る光表示装置において、前記表示ユニットのそれぞれにおける前記駆動回路基板は、前記電源回路部から電力供給を受けるとともに前記表示信号出力回路部から自身へ向けられた表示信号を受信して該駆動回路基板に接続された前記発光ダイオード基板上の発光ダイオードを該表示信号に応じて点灯制御できるものであるが、表示信号出力回路部から自身へ向けられた表示信号だけを簡単、確実に取り込むための判別手段として、信号取り込みジャンパ回路部を採用するものであってもよい。
【0017】
本発明に係る光表示装置においては、前記表示ユニットのうち二つ以上(表示ユニットの全数であってもよい)における駆動回路基板のそれぞれが、該駆動回路基板が接続された発光ダイオード基板上の環状配列発光ダイオードを回転灯様に点灯制御することができる基板であってもよく、その場合、該発光ダイオードを回転灯様に点灯制御できる駆動回路基板は前記信号取り込みジャンパ回路部以外の回路部分が同じものとすることができる。
【0018】
これにより、前記表示ユニットのうち二つ以上(表示ユニットの全数であってもよい)における駆動回路基板のそれぞれが発光ダイオードを回転灯様に点灯制御できる駆動回路基板であったとしても、光表示装置の構成をそれだけ簡素化でき、製作コストを抑制することができる。
【0019】
本発明に係る光表示装置においては、
前記発光ダイオード基板上の環状配列発光ダイオードを回転灯様に点灯制御させることができる駆動回路基板のうち少なくとも一つは、該駆動回路基板に接続された発光ダイオード基板上の環状配列発光ダイオードを回転灯様点灯以外の状態に点灯させることもできる基板であってもよい。この場合、該基板は、前記表示信号出力回路部から自身へ向けられる回転灯様点灯以外の点灯指示の表示信号に基づいて該駆動回路基板に接続された発光ダイオード基板上の発光ダイオードを回転灯様点灯以外の状態に点灯制御する。
【0020】
このように発光ダイオード基板上の発光ダイオードを回転灯様点灯以外の状態に点灯制御するときの発光ダイオード点灯状態としては、代表例として発光ダイオードの一斉点灯を挙げることができるが、発光ダイオードの一斉点滅でもよく、これらの組み合わせ等であってもよい。
【0021】
このように発光ダイオードを回転灯様点灯以外の状態にも点灯制御できるようにしておけば、本発明に係る光表示装置による光表示をそれだけ多様化できる。
【0022】
前記基体部にさらにブザー及び該ブザーの駆動回路を備え、該ブザー駆動回路は前記電源回路部及び前記表示信号出力回路部に配線接続し、該表示信号出力回路部に該ブザー駆動回路にブザー駆動指示信号を発するための部分を含めてもよい。
【0023】
本発明に係る光表示装置においては、例えば、少なくとも一つの表示ユニットにおける前記反射放光体を、例えば、前記発光ダイオード基板上の環状配列発光ダイオードに臨む透明な光反射放光部材と、該光反射放光部材に前記発光ダイオードとは反対側から臨む光反射傘部材とを含んでいるものとしてもよい。
【0024】
本発明に係る光表示装置においては、光表示の多様化のために、前記複数段の表示ユニットは、積み重ね変えてそれぞれの段位置を変更することができるようにしてもよく、また、前記表示ユニットの積み重ね段数を増減することができるようにしてもよい。
【発明の効果】
【0025】
以上説明したように本発明によると、
それぞれが光源を発光ダイオードとして予め定めた色の光表示を行える表示ユニットが基体部上に複数段に順次積み重ねられた光表示装置であって、表示ユニットのいずれもが単に点灯又は消灯するだけのものである場合とは異なる、人目をひきやすい、視認性良好な表示を行うことができ、それでいて、全体がコンパクトにまとめられ、また、分解組み立てが容易な光表示装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
以下本発明に係る光表示装置例について図面を参照して説明する。
図1は光表示装置全体の正面図である。図2は図1に示す光表示装置の最上段表示ユニット、その下の段の表示ユニットの一部、最下段の表示ユニットの一部及び基体部の一部のそれぞれを断面で示す図である。図8、図9及び図10は図1の光表示装置における回路構成を示す図である。
【0027】
図示例の光表示装置Aは、図1に示すように基体部10上に白色表示ユニットUW、青色表示ユニットUB、緑色表示ユニットUG、黄色表示ユニットUY及び赤色表示ユニットURを下から上へ順次積み重ねたものである。
【0028】
表示ユニットUW、UB、UG、UY及びURのそれぞれは、平面或いは底面から見ると、外輪郭が円形である。基体部10も同様に平面或いは底面から見ると、外輪郭が円形である。
【0029】
最上段の表示ユニットURにはキャップCaを被せ着けてある。図3(A)はキャップCaの平面図であり、図3(B)は図3(A)のX−X線に沿う断面図である。キャップCaは図3(A)に示すように平面から見ると表示ユニットと略同外径の円形の部材で、図3(B)に示すように中央部が下方へ向けて陥没形成されており、該陥没部位Ca1の底部中央にボルト挿入孔hが形成されている。
【0030】
図2に示すように、基体部10の頂部には蓋部材100が嵌着固定されている。蓋部材100は、概ね、円形底壁101から周壁102を短円筒状に一体に立ち上がらせた形態のものであり、周壁下部1021が基体部10に内嵌めにより嵌着固定されており、周壁下部1021より大径の周壁上部1022が基体部10より上方へ突出している。周壁の下部1021と上部1022との境目の外周段部が基体部10の上端面に当接している。
【0031】
基体部10の頂部の外径は蓋部材100の周壁上部1022の外径と略同じであり、それにより形成された段部103にシールリングRが嵌められている。後述する表示ユニットUWのカバー4Wが蓋部材100の周壁上部1022に着脱可能に嵌められており、シールリングRは該カバー4Wの下端面と該段部103との間に液密に挟まれている。
【0032】
蓋部材100の径の異なる周壁下部1021と周壁上部1022とにより周壁102の内周側に段部104が形成されており、該段部に円形の支持基板105が嵌着固定されている。
図2に示すように、前記キャップCaの中央部の孔hから挿入され、各表示ユニットの中央部を後述するように貫通して支持基板105に達したボルトbが支持基板105に設けた雌ねじ部fsに螺合緊締されており、それにより、各表示ユニットが積み重ねられた状態が維持されている。
【0033】
5段に積み重ねられた表示ユニットUR、UY、UG、UB及びUWのそれぞれは、基本的構造が同じものである。
表示ユニットを代表して最上段の表示ユニットURについて説明すると、この表示ユニットは、図2に示すように、発光ダイオード基板1と、発光ダイオード駆動回路基板2と、発光ダイオードに臨む反射放光体3と、これら発光ダイオード基板1、駆動回路基板2及び反射放光体3の周囲を覆う筒状の透光性カバー4Rとを含んでいる。
【0034】
図2に示すように、カバー4Rの頂部には蓋部材5が嵌着されている。蓋部材5は取り外し可能ではあるが通常時は外れ難いようにカバー4R頂部に嵌着されている。図4(A)は蓋部材5の断面図であり、図4(B)は蓋部材5の底面図である。
蓋部材5は、概ね、円形底壁51から周壁52を短円筒状に一体に立ち上がらせるとともに底壁中央部から下方へ向け後述する反射放光体3を嵌め付ける嵌付用部53を突設したものである。図4(B)に示すように、底壁51にはT字形状の貫通孔54が形成されている。
【0035】
図2に示すように蓋部材5は、周壁52の下部521の部分でカバー4Rに内嵌めにより嵌着されており、周壁下部521より大径の周壁上部522がカバー4Rより上方へ突出している。周壁52の下部521と上部522との境目の外周段部がカバー4Rの上端面に当接している。
【0036】
カバー4Rの頂部の外径は蓋部材5の周壁上部522の外径と略同じであり、それにより形成された段部41にシールリングRが嵌められている。前記のキャップCaは蓋部材5の周壁上部522に着脱可能に嵌められており、シールリングRはキャップCaの下端面とカバー段部41との間に液密に挟まれている。
【0037】
蓋部材5の異径の周壁下部521と周壁上部522とにより周壁52の内周側に段部55が形成されており、該段部55に発光ダイオード駆動回路基板2が円形を呈して嵌め込まれている。基板2は取り外し可能ではあるが通常時は外れ難いように押し込み嵌着されている。この駆動回路基板2は1段下の黄色表示ユニットUYの駆動回路基板2に配線接続されいるが、それについては後ほど説明する。
【0038】
図5(A)は発光ダイオード基板1の正面図であり、図5(B)は発光ダイオード基板1の底面図である。発光ダイオード基板1は、複数個(ここでは8個)の発光ダイオードL1〜L8を環状に配列したものである。発光ダイオードL1〜L8のそれぞれは所謂砲弾型の発光ダイオードでここでは主たる発光方向が下方へ向けられており、白色発光するものである。
【0039】
この発光ダイオード基板1は蓋部材5の下に隣り合わせて配置されている。基板1は、図5(B)に示すように、中央部に貫通孔11を有しており、貫通孔11は基板半径方向に長いが、中央は円形に形成されており、該円形部分に続く一対の切欠部11aを有している。
【0040】
前記の蓋部材5の底壁51の中央から下方へ突設した、反射放光体3を嵌め付ける嵌付用部53は、図4から分かるように、筒部材を二つ割りしたような一対の半割筒状部材531からなっており、各半割筒状部材531の下端には蓋部材半径方向に突出した突出部531aが一体的に形成されている。
【0041】
この一対の半割筒状部材531が発光ダイオード基板1の貫通孔11の中央円形部分に挿通され、さらに基板1を回動させて、部材531下端の突出部531aを基板1の下面に係合させてある。かくして、発光ダイオード基板1は蓋部材5に支持されている。
【0042】
発光ダイオード基板1は前記のように蓋部材5に嵌め込まれた駆動回路基板2に配線接続されているが、それについては後ほど説明する。
【0043】
反射放光体3は、発光ダイオード基板1上の下方へ向けられた発光ダイオードL1〜L8に下方から臨んでいる。反射方向体3は発光ダイオード基板1上の環状配列発光ダイオードL1〜L8に臨む透明な光反射放光部材31と、発光ダイオードとは反対側から光反射放光部材31に臨む光反射傘部材32とからなっている。
【0044】
図6(A)は光反射放光部材31の正面図であり、図6(B)は部材31の平面図であり、図6(C)は部材31の底面図である。
【0045】
光反射放光部材31は、複数個のブロック310が等中心角度間隔で支柱部31Sの周囲に放射状に配列され、該複数個のブロック310が支柱部31Sとともに一体的に形成されたものである。
【0046】
各ブロック310は、上端から下端へかけて支柱部31S側へ若干(本例では約2°)傾いて立ち下がる平坦外側面311、該外側面311の下端から支柱部31Sへ向け上り傾斜する、底面から見ると台形を呈する下端面312及び外側面311の上端から支柱部31Sへ向け延びる断面3角形の上面側の溝部313を有している。支柱部31Sには、円筒径の中空孔31hが上下方向に貫通しており、上端面に一対の突起31aを有している。
【0047】
光反射傘部材32は、図2に示すように、少なくとも上面(部材31に向けられた面)を光反射面に形成した傘状部分321と、傘状部分321の頂部から立ち上がるシャフト部分322と、シャフト部分322の中央部から上下方向に延びるパイプ部分323とを含んでおり、これら部分は一体的に形成されている。パイプ部分323は傘状部分321の略下端からシャフト部分322を貫通して上方へ延びている。
【0048】
光反射放光部材31は、その支柱部31S上端の一対の突起31a(図6参照)が前記発光ダイオード基板1の貫通孔11の中央円形部分に連続する一対の切欠部11a(図5(B)参照)に嵌まって位置決めされる状態で配置されている。
【0049】
光反射傘部材32のシャフト部分322が光反射放光部材31の支持部31Sの貫通中空孔31hにその摩擦抵抗に抗して押し込み嵌着されるとともにパイプ部分323が発光ダイオード基板1の孔11の中央部にとおされ、さらに蓋部材5の嵌付用部53の一対の半割筒状部材531の間をそれらの摩擦抵抗に抗して貫通せしめられて発光ダイオード駆動回路基板2の上側まで達している。
【0050】
かくして、反射放光体3(光反射放光部材31及び光反射傘部材32)は蓋部材5に支持され、発光ダイオードL1〜L8に対する所定位置に配置されている。
透光性カバー4Rは赤色カバーである。従って、表示ユニットURでは、発光ダイオードが白色発光することで赤色表示を行える。
【0051】
以上表示ユニットURについて説明したが、他の表示ユニットUY、UG、UB及びUWのそれぞれも表示ユニットURと基本的には同じ構成である。異なる点としては次の点を代表的に挙げることができる。
【0052】
(1) 透光性カバー4Rに代えて、ユニット4Yでは黄色の透光性カバー4Yが、ユニット4Gでは緑色の透光性カバー4Gが、ユニット4Bでは青色の透光性カバー4Bが、ユニット4Wでは無色透明の透光性カバー4Gがそれぞれ採用されている。
(2) ユニットUY、UG、UB及びUWのそれぞれの蓋部材5の周壁上部522には隣り合う上側の表示ユニットの透明カバーの下端部が着脱可能に外嵌される。そして各上下に隣り合う透光性カバーの間にシールリングRが液密に挟着される。
なお、最下段表示ユニットUWの透光性カバー4Wの下端部は、既述のとおり、基体部10の蓋部材100の周壁上部1022に嵌められる。
(3) 発光ダイオード駆動回路基板2における回路構成が後述するように、表示ユニット毎に若干異なる。
【0053】
そして、前記のとおり、ボルトbがキャップCaの中央部の孔hから挿入され、各表示ユニットの中央部を貫通して(さらに言えば、各表示ユニットの発光ダイオード駆動回路基板2の上側まで来ている光反射傘部材32のパイプ部分323を貫通して)、基体部100における支持基板105に達し、雌ねじ部fsに螺合緊締され、それにより、各表示ユニットが積み重ねられた状態が維持されている。
【0054】
図8は、基体部10に内蔵された電源回路部PWC、表示信号出力回路部DSC、ブザー駆動回路BzC及びブザーBzを示している。
【0055】
電源回路部PWCは、外部電力入力端子部CN6において100V〜220Vの範囲の外部交流電力の供給を受け、これを整流し、後述するマイクロコンピュータ駆動用及び発光ダイオード点灯用の駆動電圧VDD(+5V)を出力するとともに13V〜20Vの範囲のブザー駆動電圧を出力するものである。
電源回路部PWCにおいて符号M2で示す素子は電源ICであり、スイッチング動作により電圧を制御するものである。
【0056】
ブザー駆動回路BzCはブザーBzを駆動するためのものであり、回路BzC側のコネクタCNb1にブザー側コネクタCNb2を切り離し可能に接続することで該駆動回路に接続される。
【0057】
表示信号出力回路部DSCは、各表示ユニットに対応した表示信号及びブザー駆動指示信号をそれぞれ入力するための信号入力部CN5及び各表示ユニットに対応した表示信号を出力ための雌コネクタCN41fを含んでいる。
また、デジトラと一般に称されているスイッチング素子DT1、DT2等をオン、オフするマイクロコンピュータM1も含んでいる。
【0058】
信号入力部CN5は、点灯・ブザー共通端子(接地端子)1、ブザー用端子2、赤色表示用端子3、黄色表示用端子4、緑色表示用端子5、青色用表示端子6、白色表示用端子7及び回転灯様表示のための共通端子8を有している。
一方、雌コネクタCN41fは駆動電圧VDD出力端子1、赤色表示用端子2、黄色表示用端子3、緑色表示用端子4、青色用表示端子5、白色表示用端子6及び接地端子7を有している。
【0059】
信号入力部CN5によると、接地共通端子1と端子2とを短絡させることでマイクロコンピュータM1を介してブザー駆動回路BzCのデジトラDT2をオンしてブザーBzを鳴動させることができる。
信号入力部CN5において端子3〜7が端子1或いは端子8と短絡していないときは、コネクタCN41fにおける端子2〜6からは、表示ユニットの発光ダイオードを点灯させないで消灯させたままとすることを意味する5Vのハイ信号(以下、「Hi」という。)が出力され、この状態ではいずれの表示ユニットも光表示しない。
【0060】
信号入力部CN5において赤色表示用端子3と共通端子1とを短絡させると、コネクタCN41fの赤色表示用端子2から、赤色表示ユニットURの発光ダイオードL1〜L8の一斉点灯を指示するロー信号(以下「Lo」という。)が出力される。
同様に、信号入力部CN5の黄色表示用端子4と共通端子1とを短絡させると、コネクタCN41fの黄色表示用端子3から、黄色表示ユニットUYの発光ダイオードL1〜L8の一斉点灯を指示するLoが出力される。
信号入力部CN5において緑色表示用端子5と共通端子1とを短絡させると、コネクタCN41fの緑色表示用端子4から、緑色表示ユニットUGの発光ダイオードL1〜L8の一斉点灯を指示するLoが出力される。
信号入力部CN5の青色表示用端子6と共通端子1とを短絡させると、コネクタCN41fの青色表示用端子5から、青色表示ユニットUBの発光ダイオードL1〜L8の一斉点灯を指示するLoが出力される。
信号入力部CN5の白色表示用端子7と共通端子1とを短絡させると、コネクタCN41fの白色表示用端子6から、白色表示ユニットUWの発光ダイオードL1〜L8の一斉点灯を指示するLoが出力される。
【0061】
また、マイクロコンピュータM1の指示によりスイッチング素子(デジトラ)DT1は常時オンオフを繰り返しており、信号入力部CN5において赤色表示用端子3と共通端子8とを短絡させると、コネクタCN41fの赤色表示用端子2から、赤色表示ユニットURの発光ダイオードL1〜L8の回転灯様点灯を指示するハイ、ロー(Hi、Lo)の繰り返し信号が出力される。
同様に、信号入力部CN5の黄色表示用端子4と共通端子8とを短絡させると、コネクタCN41fの黄色表示用端子3から、黄色表示ユニットUYの発光ダイオードL1〜L8の回転灯様点灯を指示するHi、Loの繰り返し信号が出力される。
信号入力部CN5において緑色表示用端子5と共通端子8とを短絡させると、コネクタCN41fの緑色表示用端子4から、緑色表示ユニットUGの発光ダイオードL1〜L8の回転灯様点灯を指示するHi、Loの繰り返し信号が出力される。
信号入力部CN5の青色表示用端子6と共通端子8とを短絡させると、コネクタCN41fの青色表示用端子5から、青色表示ユニットUBの発光ダイオードL1〜L8の回転灯様点灯を指示するHi、Loの繰り返し信号が出力される。
信号入力部CN5の白色表示用端子7と共通端子8とを短絡させると、コネクタCN41fの白色表示用端子6から、白色表示ユニットUWの発光ダイオードL1〜L8の回転灯様点灯を指示するHi、Loの繰り返し信号が出力される。
【0062】
表示信号出力回路部DSCの信号入力部CN5のこのような短絡操作は信号入力部CN5を手動の表示信号入力操作部(図示省略)に接続したり、光表示装置Aを用いて動作状態等を表示しようとする機器等に接続するなどして、光表示させようとする表示ユニットに対応した表示信号が入力され得るように、また、状況に応じてブザー駆動指示信号が入力される得るようにして用いることができる。
【0063】
図8には示していないが、表示装置Aにおいては、電源回路部PWCの外部電力入力端子部CN6に電力供給ラインを接続するとともに、表示信号出力回路部DSCの信号入力部CN5の各端子にもラインを接続し、これらラインをまとめて、図7に示すように基体部10の底部開口Bhからライン群CL4として基体部外へ引出し、コネクタCN7を介して、外部電源及び(手動の表示信号入力操作部(図示省略)や、光表示装置Aを用いて動作状態等を表示しようとする機器等)に接続できるようにしてある。
【0064】
表示ユニットURの発光ダイオード駆動回路基板2における回路構成は図9に示すものである。図9に示すように、基板2にはユニットURの発光ダイオード駆動回路の入力側の雌コネクタCN3fが搭載されているとともに、出力側の雌コネクタCN2fが搭載されている。これら両コネクタ間にはジャンパ回路部JC、マイクロコンピュータ21及び定電流駆動回路22等が接続されている。
【0065】
入力側のコネクタCN3fは駆動電圧入力端子1、赤色表示用端子2、黄色表示用端子3、緑色表示用端子4、青色表示用端子5、白色表示用端子6及び接地端子7を備えている。出力側のコネクタCN2fは、駆動電圧出力端子1及び発光ダイオードに接続されるべき8個の発光ダイオード駆動用端子2〜9を備えている。
【0066】
この表示ユニットURの発光ダイオード駆動回路構成においては、自身へ向けられた表示信号のみを選択的に受け入れるように、入力側コネクタに赤色表示信号が入ってきたときのみ、ジャンパ回路部JCが、その信号をマイクロコンピュータ21に伝達するように、ジャンパ回路部の最上段の部分のみが短絡設定されている(図9では短絡部材J1にて入力側コネクタの赤色表示用端子2をコンピュータ21に接続してある)。
【0067】
また、発光ダイオード駆動回路基板2には、前記の入力側のコネクタCN3fとジャンパ回路部JCとの間から分岐接続された雌コネクタCN42fも搭載さている。この雌コネクタCN42fは前記表示信号出力回路部DSCの出力側の雌コネクタCN41f(図8参照)からの信号等を基板2を介して取り出すものであり、電気的には雌コネクタCN41fと同等に作用するものである。
【0068】
図10に示すように、発光ダイオード基板1には、発光ダイオードL1〜L8に接続された雌コネクタCNf1が搭載されている。
【0069】
以上説明した発光ダイオード基板1は各表示ユニットにおいて同じである。
発光ダイオード駆動回路基板2における回路構成は、ジャンパ回路部JCにおける短絡箇所を除けば、表示ユニットUY、UG、UB及びUWのそれぞれにおいてもユニットURと同じである。
【0070】
表示ユニットUYの回路基板2では、黄色表示信号のみを選択的に取り込めるように、図9に示すものと同じジャンパ回路部JCにおいて上から2段目の部分のみが短絡されている。
表示ユニットUGの回路基板2では、緑色表示信号のみを選択的に取り込めるように、図9に示すものと同じジャンパ回路部JCにおいて上から3段目の部分のみが短絡されている。
表示ユニットUBの回路基板2では、青色表示信号のみを選択的に取り込めるように、図9に示すものと同じジャンパ回路部JCにおいて上から4段目の部分のみが短絡されている。
表示ユニットUWの回路基板2では、白色表示信号のみを選択的に取り込めるように、図9に示すものと同じジャンパ回路部JCにおいて上から5段目の部分のみが短絡されている。
【0071】
各表示ユニットの発光ダイオード駆動回路基板2は、図9及び図10において表示ユニットURに例をとって示すように、基板2の出力側の雌コネクタCN2fが接続ラインCL1により発光ダイオード基板1上の雌コネクタCN1fに接続されることで発光ダイオード基板1に接続されている。
【0072】
接続ラインCL1は、一端部にコネクタCN2fに対し接続切り離し可能の(接離可能の)雄コネクタCN2mが、他端部に基板1上の雌コネクタCN1fに接離可能の雄コネクタCN1mを有している。
各表示ユニットにおいては、同様の接続ラインCL1のコネクタCN2mとCN2fが接続され、ラインCL1のコネクタCN1mとCN1fが接続されることで、発光ダイオード基板1と駆動回路基板2とが接離可能に接続されている。
【0073】
このとき、雄コネクタCN1m又はCN2mを予め蓋部材5の底壁51の貫通孔54の一部542に通過させることで、図2に示すように雄コネクタCN1mを底壁51の下側に配置して基板1上の雌コネクタCN1fに接続するとともに雄コネクタCN2mを底壁51の上側に配置して基板2上のコネクタCN2fに接続してある。
【0074】
前記の表示信号出力回路部DSCの出力側の雌コネクタCN41fは、図2に示すように、基体部10の蓋部材100に固定した支持基板105に搭載固定されている。図2においてCL3は、コネクタCN41fに繋がり、基体部10の蓋部材100の底壁孔101hを通っているライン群を示している(図8も参照)。
【0075】
最下段の表示ユニットUWの発光ダイオード駆動回路基板2は、接続ラインCL2(図8及び図2参照)を用いて基体部100における上記コネクタCN41fを介して表示信号出力回路部DSCに接続されている。
【0076】
接続ラインCL2は、表示信号出力回路部DSCのコネクタCN41fに対し接続切り離し可能の(接離可能の)雄コネクタCN4mを一端部に有しているとともに、駆動回路基板2上の雌コネクタCN3fに接離可能の雄コネクタCN3mを有している。接続ラインCL2端部の雄コネクタCN4mは、駆動回路基板2上の雌コネクタCN42fに対しても接離可能である。
【0077】
上下に隣り合う表示ユニット間(URとUY間、UYとUG間、UGとUB間、UBとUW間)においては、同様の接続ラインCL2のコネクタCN4mが下段側の表示ユニットの発光ダイオード駆動回路基板2上の雌コネクタCN42fに接離可能に接続され、同ラインCL2のコネクタCN3mが上段側の表示ユニットの発光ダイオード駆動回路基板2上の雌コネクタCN3fに接離可能に接続される。
【0078】
このとき、ラインCL2は、図2に示すように、予め光反射傘部材32のシャフト部分322に形成されたライン通し部(図示省略)、光反射放光部材31の支柱部31Sの孔31h、発光ダイオード基板1の孔11及び蓋部材5の底壁孔54の一部541に通されている。
【0079】
かくして、基体部10に最も近い最下段の表示ユニットUWにおける発光ダイオード駆動回路基板2がコネクタ(CN41f、CN4m)及び(CN3m、CN3f)を介して電源回路部PWC及び表示信号出力回路部DSCに接離可能に接続されているとともに、最下段より上の表示ユニットUB、UG、UY、URのそれぞれの駆動回路基板2がコネクタ(CN42f、CN4m)及び(CN3m、CN3f)を介して隣り合う下の段の表示ユニットにおける駆動回路基板2に接離可能に接続されている。このようにして、全体として各表示ユニットの発光ダイオード駆動回路基板2が電源回路部PWC及び表示信号出力回路部DSCに並列接続されている。
【0080】
以上説明した光表示装置Aによると、表示信号出力回路部DSCの表示信号入力部CN5から表示信号が入力されると、回路部DSCは該信号を表示ユニットUR、UY、UG、UB、UWのそれぞれの発光ダイオード駆動回路基板2へ向け出力する。表示ユニットUR、UY、UG、UB、UWのそれぞれの発光ダイオード駆動回路基板2は、各ユニットに共通の電源回路部PWCから電力供給を受けて動作可能な状態におかれ、表示信号出力回路部DSCから出力されてくる表示信号が自身に向けられたものであれば、該信号を取り込んで該駆動回路基板2に接続された発光ダイオード基板1上の発光ダイオードを該表示信号(一斉点灯表示信号又は回転様点灯表示信号)に応じて点灯制御する。
【0081】
各発光ダイオード駆動回路基板2におけるコンピュータ21は、入力されたてきた信号が発光ダイオードL1〜L8を一斉点灯させることを指示する信号(Lo)であるときは、回路22を介して発光ダイオードL1〜L8を一斉点灯させる。発光ダイオードL1〜L8が点灯すると、その光が反射放光体3により発射、屈折等されつつ反射放光体3の周囲へ放出され、さらに透明カバーを通って外部へ放出される。かくして、かくして透明カバーの色で表示がなされ、これを表示装置Aの外側から視認できる。
【0082】
各発光ダイオード駆動回路基板2におけるコンピュータ21は、入力されてきた信号が発光ダイオードL1〜L8を順次点灯させていく一方、点灯していたものを順次消灯していくことで回転灯様に点灯させることを指示する信号(HiとLoの繰り返し)であるときは、回路22を介して発光ダイオードL1〜L8を回転灯様に点灯させる。 発光ダイオードL1〜L8が回転灯様に点灯すると、その光が反射放光体3により発射、屈折等されつつ反射放光体3の周囲へ放出され、さらに透明カバーを通って外部へ放出される。かくして、透明カバーの色で回転灯様に色表示がなされ、これを表示装置Aの外側から視認できる。
【0083】
表示装置Aは、表示ユニットUR、UY、UG、UB、UWのそれぞれにおける発光ダイオード駆動回路基板2が該駆動回路基板に接続された発光ダイオード基板1上の環状配列発光ダイオードL1〜L8を回転灯様に点灯させることができる基板であり、表示信号出力回路部DSCからの表示信号が環状配列発光ダイオードの回転灯様点灯を指示する表示信号であって、自身に向けられたものであるときは、これを取り込み、自身基板2に接続された発光ダイオード基板1上の発光ダイオードL1〜L8を回転灯様に点灯制御するので、該表示ユニットは回転灯用に光表示でき、それにより光表示装置A全体としても、表示ユニットのいずれもが単に点灯又は消灯するだけのものである場合とは異なる、人目をひきやすい、視認性良好な表示を行うことができる。
【0084】
なお、表示ユニットUR、UY、UG、UB、UWの全数でなくても、表示ユニットUR、UY、UG、UB、UWのうち少なくとも一つにおける発光ダイオード駆動回路基板2が該駆動回路基板に接続された発光ダイオード基板1上の環状配列発光ダイオードL1〜L8を回転灯様に点灯させることができる基板であってもよく、その場合でも、光表示装置A全体としては、表示ユニットのいずれもが単に点灯又は消灯するだけのような場合とは異なる、人目をひきやすい、視認性良好な表示を行うことができる。
【0085】
光表示装置Aでは、発光ダイオードの駆動回路は表示ユニットごとに一つの基板2にまとめられて各表示ユニットに納められており、しかも、発光ダイオードL1〜L8を単に一斉点灯、消灯するだけの場合よりは複雑化する、発光ダイオードを回転灯様に点灯制御する回路も一つの基板2にまとめられて、回転灯様の光表示を行えるべき表示ユニットに納められているから、そして、電源回路部PWCについては各表示ユニットに共通のものとして基体部10に設けられているから、それだけ光表示装置A全体がコンパクトに形成されている。
【0086】
各表示ユニットにおいては、発光ダイオードの駆動回路基板2は、接離可能のコネクタを介して該駆動回路基板で点灯制御されるべき発光ダイオード基板1に接続されているとともに、該駆動回路基板2は、それが搭載された表示ユニットが基体部10に最も近い最下段の表示ユニットUWにおける駆動回路基板2であれば、接離可能のコネクタを介して電源回路部PWC及び表示信号出力回路部DSCに接続され、最下段より上の表示ユニットであるときは、接離可能のコネクタを介して隣り合う下の段の表示ユニットにおける駆動回路基板2に接続されるので、各コネクタを切り離し又は結合することで、各表示ユニットを他の表示ユニット或いは基体部10から簡単に分離させたり、他の表示ユニット或いは基体部10に簡単に接続したりでき、それだけ分解組み立てを容易に行える。
【0087】
また、光表示の多様化のために、複数段の表示ユニットUR、UY、UG、UB、UWは、積み重ね変えてそれぞれの段位置を変更することもでき、また、同様構成の表示ユニットを増やしたり、表示ユニットの数を減らすこともできる。
【0088】
光表示装置Aにおいて、各表示ユニットにおける発光ダイオード駆動回路基板2は、電源回路部PWCから電力供給を受けるとともに表示信号出力回路部DSCから自身へ向けられた表示信号を受信して該駆動回路基板2に接続された発光ダイオード基板1上の発光ダイオードL1〜L8を該表示信号に応じて点灯制御できるものであるが、表示信号出力回路部DSCから自身へ向けられた表示信号だけを取り込む判別手段或いは選択手段としてジャンパ回路部JCを採用しているので、それだけ発光ダイオード駆動回路構成が簡素されているとともに、自身に向けられた信号の取り込みを確実に行える。
【0089】
また、各発光ダイオード駆動回路基板2は、ジャンパ回路部JC以外の回路部分が同構成であるから、それだけ光表示装置Aの構成を簡素化でき、製作コストを抑制することができる。
【0090】
表示装置Aにおいては、発光ダイオード基板1上の環状配列発光ダイオードL1〜L8を回転灯様点灯以外の状態に点灯制御するとき、それは一斉点灯であったが、一斉点滅等の他の状態の点灯状態であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0091】
【図1】本発明に係る光表示装置の1例の正面図である。
【図2】図1に示す光表示装置の一部の断面図である。
【図3】図3(A)は最上段表示ユニットに被せ付けられるキャップの平面図であり、図3(B)は図3(A)のX−X線に沿う断面図である。
【図4】図4(A)は表示ユニットにおける蓋部材の断面図であり、図4(B)は該蓋部材の底面図である。
【図5】図5(A)は発光ダイオード基板の正面図であり、図5(B)は該発光ダイオード基板の底面図である。
【図6】図6(A)は反射放光体を構成している光反射放光部材の正面図であり、図6(B)は該部材の平面図であり、図6(C)は該部材の底面図である。
【図7】図1の光表示装置の底面図である。
【図8】図1の光表示装置における電源回路部、表示信号出力回路部等を示す図である。
【図9】図1の光表示装置における一つの表示ユニットの発光ダイオード駆動回路基板の回路構成等を示す図である。
【図10】図1の光表示装置における一つの表示ユニットの発光ダイオード基板の回路構成等を示す図である。
【符号の説明】
【0092】
A 光表示装置
UW 白色表示ユニット
UB 青色表示ユニット
UG 緑色表示ユニット
UY 黄色表示ユニット
UR 赤色表示ユニット
10 基体部
PWC 電源回路部
DSC 表示信号出力回路部
CN5 表示信号入力部
L1〜L8 発光ダイオード
1 発光ダイオード基板
2 発光ダイオード駆動回路基板
JC ジャンパ回路部
3 反射放光体
31 光反射放光部材
32 光反射傘部材
CN41f、CN42f 、CN3f、CN2f、CN1f 雌コネクタ
CN4m、CN3m、CN2m、CN1m 雄コネクタ
4W 無色透光性カバー
4B 青色透光性カバー
4G 緑色透光性カバー
4Y 黄色透光性カバー
4R 赤色透光性カバー
Bz ブザー
BzC ブザー駆動回路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
それぞれが光源を発光ダイオードとして予め定めた色の光表示を行える表示ユニットが基体部上に複数段に順次積み重ねられた光表示装置であり、
前記基体部に設けられ、前記表示ユニットのそれぞれに共通に用いられる電源回路部と、
前記基体部に設けられ、前記各表示ユニットに対応した表示信号入力部を含む表示信号出力回路部とを含み、
前記各表示ユニットは、
複数個の発光ダイオードを環状に配列した発光ダイオード基板と、該発光ダイオード基板に接続された発光ダイオードの駆動回路基板と、該発光ダイオードからの光を予め定めた方向へ反射出射させるための該発光ダイオードに臨む反射放光体と、これら発光ダイオード基板、駆動回路基板及び反射放光体の周囲を覆う筒状の透光性カバーとを含んでおり、
前記表示ユニットのうち前記基体部に最も近い最下段の表示ユニットにおける前記駆動回路基板が接離可能のコネクタを介して前記電源回路部及び前記表示信号出力回路部に接続されているとともに該最下段より上の各表示ユニットの駆動回路基板が接離可能のコネクタを介して隣り合う下の段の表示ユニットにおける駆動回路基板に接続されていることで、前記複数段に積み重ねられた表示ユニットのそれぞれの駆動回路基板が前記電源回路部及び前記表示信号出力回路部に接続されており、
前記表示ユニットのそれぞれの発光ダイオードの駆動回路基板は、前記電源回路部から電力供給を受けるとともに前記表示信号出力回路部から自身へ向けられた表示信号を受信して該駆動回路基板に接続された前記発光ダイオード基板上の発光ダイオードを該表示信号に応じて点灯制御でき、
前記表示ユニットのうち少なくとも一つにおける前記駆動回路基板は該駆動回路基板に接続された前記発光ダイオード基板上の環状配列発光ダイオードを回転灯様に点灯させることができる基板であり、前記表示信号出力回路部から自身へ向けられる回転灯様点灯を指示する表示信号に基づいて該駆動回路基板に接続された前記発光ダイオード基板上の発光ダイオードを回転灯様に点灯制御することを特徴とする光表示装置。
【請求項2】
前記表示ユニットのそれぞれにおける前記駆動回路基板は、前記表示信号出力回路部からの表示信号のうち自身が受けるべき表示信号のみを取り込むための信号取り込みジャンパ回路部を含んでいる請求項1記載の光表示装置。
【請求項3】
前記表示ユニットのうち二つ以上における駆動回路基板のそれぞれは、該駆動回路基板が接続された前記発光ダイオード基板上の環状配列発光ダイオードを回転灯様に点灯制御させることができる基板であり、該発光ダイオードを回転灯様に点灯制御できる駆動回路基板は前記信号取り込みジャンパ回路部以外の回路部分が同じである請求項2記載の光表示装置。
【請求項4】
前記発光ダイオード基板上の環状配列発光ダイオードを回転灯様に点灯制御させることができる駆動回路基板のうち少なくとも一つは、該駆動回路基板に接続された発光ダイオード基板上の環状配列発光ダイオードを回転灯様点灯以外の状態に点灯させることもできる基板であり、前記表示信号出力回路部から自身へ向けられる回転灯様点灯以外の点灯指示の表示信号に基づいて該駆動回路基板に接続された発光ダイオード基板上の発光ダイオードを回転灯様点灯以外の状態に点灯制御する請求項1、2又は3記載の光表示装置。
【請求項5】
前記発光ダイオード基板上の発光ダイオードを回転灯様点灯以外の状態に点灯制御するときの発光ダイオード点灯状態が発光ダイオードの一斉点灯である請求項4記載の光表示装置。
【請求項6】
前記基体部にさらにブザー及び該ブザーの駆動回路を備えており、該ブザー駆動回路は前記電源回路部及び前記表示信号出力回路部に配線接続されており、該表示信号出力回路部は該ブザー駆動回路にブザー駆動指示信号を発するための部分を含んでいる請求項1から5のいずれかに記載の光表示装置。
【請求項7】
少なくとも一つの前記表示ユニットにおける前記反射放光体は、前記発光ダイオード基板上の環状配列発光ダイオードに臨む透明な光反射放光部材と、該光反射放光部材に前記発光ダイオードとは反対側から臨む光反射傘部材とを含んでいる請求項1から6のいずれかに記載の光表示装置。
【請求項8】
前記複数段の表示ユニットは、積み重ね変えてそれぞれの段位置を変更することができる請求項1から7のいずれかに記載の光表示装置。
【請求項9】
前記表示ユニットの積み重ね段数を増減することができる請求項1から8のいずれかに記載の光表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2010−66471(P2010−66471A)
【公開日】平成22年3月25日(2010.3.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−232206(P2008−232206)
【出願日】平成20年9月10日(2008.9.10)
【出願人】(599128206)株式会社日惠製作所 (13)
【Fターム(参考)】