説明

光通信システムおよび光集線装置

【課題】低価格化を図ることができるファブリペロレーザを用いて、簡単な構成および低コストで、伝送品質に優れたPON技術を用いた光通信システムを提供する。
【解決手段】OLT送受信器10と複数のONU送受信器100とが光ファイバを介して接続され、ONU送受信器100からの信号はOLT送受信器10により割り当てられたタイミングに基づき発せられるTDMA方式を用いた光通信システムにおいて、ONU送受信器100に波長の異なる多モードの光を発振するファブリペロレーザの変調機能付き光源104を有し、OLT送受信器10に縦単一モードの光を発振するDFBレーザの変調機能付き縦単一モード光源16を有し、ONU送受信器100が有する変調機能付き光源104と、OLT送受信器10が有する変調機能付き縦単一モード光源16とを、光ファイバを介して光学的に接続する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光集線装置(OLT;Optical Line Terminal)と複数の光ネットワーク装置(ONU;Optical Network Unit)とを備えた双方向光通信システムに係り、特に、光アクセス網を構築する際の信号多重化技術として時分割多重方式(TDMA;Time Division Multiple Access)を用いた受動型光通信網(PON;Passive Optical Network)において利用するための光通信システム、及びこれに用いられるOLT、ONUに適用して有効な技術に関する。
【背景技術】
【0002】
本発明者が検討したところによれば、ネットワーク上でサービスが多様化し、ネットワークの利点を活かす新規サービスの利用が拡大している。その代表例として挙げられるのは放送・通信融合サービス、すなわちトリプルプレイサービスと呼ばれる放送・インターネット・電話(音声通信)サービスの統合である。このトリプルプレイサービスを実現するために、アクセス網ではPONによるFTTH(Fiber To The Home)システムの構築が主流となってきている。
【0003】
このPONによるFTTHシステムにおいては、複数の加入者が加入者収容局の局舎から光スプリッタまでの光ファイバや局舎内設備を共有して使用することによりコストを分割負担して初期導入コストと管理維持費の低減を行っている。PON技術を用いたFTTHシステムは、上述の共有メディア型のネットワークであり、加入者が使える帯域は凡そシステムが持つ最大スループットを共有する加入者で割った値であるが、全加入者が同時にアクセスする場合は確率的に稀であるため、統計的な多重効果で加入者は実質的により大きな帯域を使うことができる。このようなPONによるFTTHシステムの広帯域性が、快適なトリプルプレイサービス実現のために重要となる。
【0004】
現行システムとして、ITU−TでのG−PON(非特許文献1〜3)、IEEE標準であるGE−PON(非特許文献4)がある。例えばG−PONシステムにおいては、2.4Gbps高速光回線を介し、局舎側装置(OLT)がユーザ側装置(ONU)を最大64台収容する。また、次世代のFTTHシステムとして、10GE−PONの導入に向け、標準化が進んでいる。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0005】
【非特許文献1】ITU−T G.984.1 「Gigabit−capable Passive Optical Networks (G−PON): General characteristics」
【非特許文献2】ITU−T G.984.2 「Gigabit−capable Passive Optical Networks (G−PON): Physical Media Dependent (PMD) layer specification」
【非特許文献3】ITU−T G.984.3 「Gigabit−capable Passive Optical Networks (G−PON): Transmission convergence layer specification」
【非特許文献4】IEEE 802.3ah 「CSMA/CD Access Method and Physical Layer Specifications Amendment: Media Access CONUrol Parameters, Physical Layers, and Management Parameters for Subscriber Access Networks」
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、前述したような現行システムにおいては、PONにおける上り信号波長帯域及び伝送波形品質からの要請により、光加入者側からの信号は分布帰還型半導体レーザ(DFBレーザ;Distributed Feedback Laser Diode)を用いて発生させる必要がある。一方、DFBレーザは高価であるため、ファブリペロ型半導体レーザ(ファブリペロレーザとも略す)をDFBレーザの代わりに用いることにより低価格化を図ることができる。しかしながら、ファブリペロレーザはDFBレーザと比較して、発振波長の温度依存性が大きく、縦多モード発振するために伝送による信号劣化が大きいという課題がある。
【0007】
そこで、本発明の目的は、このような課題を解決し、低価格化を図ることができるファブリペロレーザを用いて、簡単な構成および低コストで、伝送品質に優れたPON技術を用いた光通信システムを提供することにある。
【0008】
本発明の前記ならびにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、次のとおりである。
【0010】
すなわち、代表的なものの概要は、OLTと複数のONUとが光ファイバを介して接続され、ONUからの信号はOLTにより割り当てられたタイミングに基づき発せられるTDMA方式を用いた光通信システムにおいて、ONUに波長の異なる多モードの光を発振するファブリペロレーザを有し、OLTに縦単一モードの光を発振するDFBレーザを有し、ONUが有するファブリペロレーザと、OLTが有するDFBレーザとを、光ファイバを介して光学的に接続することを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本願において開示される発明のうち、代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば以下のとおりである。
【0012】
すなわち、代表的なものによって得られる効果は、ファブリペロレーザを有するONUにより、DFBレーザを有するONUと同等の伝送品質を得ることが可能になる。この結果、簡単な構成および低コストで、伝送品質に優れたPON技術を用いた光通信システムを提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の光通信システムの一実施の形態によるPONシステムの構成例を示す図である。
【図2】(a),(b)は本発明の光通信システムの一実施の形態によるPONシステムにおいて、ONU内の変調機能付き光源からの送信光信号のスペクトル例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて詳細に説明する。
【0015】
〔PONシステムの構成〕
まず、図1を用いて、本発明の光通信システムの一実施の形態によるPONシステムの構成例を説明する。図1は、本実施の形態によるPONシステムの構成例を示す。
【0016】
本実施の形態によるPONシステムは、局内側にあるOLT送受信器10と、ユーザ側にある複数(図1では代表して1つを図示)のONU送受信器100とを備え、それらの送受信器は、OLT送受信器10に接続されたOLT側光ファイバ40、ONU送受信器100の各々に接続されたONU側光ファイバ41、OLT側光ファイバ40と複数のONU側光ファイバ41とを接続する光分岐網部30によって接続されている。
【0017】
このPONシステムは、ONU送受信器100からの信号がOLT送受信器10により割り当てられたタイミングに基づき発せられる方式、すなわち信号多重化技術としてTDMA方式を用いたPONにおいて利用するための光通信システムである。
【0018】
<OLT送受信器の構成>
OLT送受信器10は、送信側アナログフロントエンド部11、変調機能付き光源12、WDM(Wavelength Division Mutiplexing、波長分波合波部、分波器/合波器)13、サーキュレータ14、縦単一モード光源用アナログフロントエンド部15、変調機能付き縦単一モード光源16、光強度分岐器21、光受信器22、受信側アナログフロントエンド部23、受信信号スペクトル及び強度モニタ24、モニタフィードバック部25を備える。このOLT送受信器10内の各構成要素は以下のように接続され、またそれぞれの主な機能は後述の信号処理手順に記載の通りである。
【0019】
OLT送受信器10内において、送信側アナログフロントエンド部11には変調機能付き光源12が接続され、この変調機能付き光源12にはWDM13が接続されている。このWDM13はOLT側光ファイバ40に接続される。一方、縦単一モード光源用アナログフロントエンド部15には変調機能付き縦単一モード光源16が接続され、この変調機能付き縦単一モード光源16にはサーキュレータ14が接続され、このサーキュレータ14はWDM13に接続されている。
【0020】
また、OLT送受信器10内において、サーキュレータ14には光強度分岐器21が接続され、この光強度分岐器21には光受信器22が接続され、この光受信器22には受信側アナログフロントエンド部23が接続されている。一方、光強度分岐器21には受信信号スペクトル及び強度モニタ24が接続され、この受信信号スペクトル及び強度モニタ24にはモニタフィードバック部25が接続され、このモニタフィードバック部25は縦単一モード光源用アナログフロントエンド部15に接続されている。
【0021】
<ONU送受信器の構成>
ONU送受信器100は、WDM101、光受信器102、受信側アナログフロントエンド部103、変調機能付き光源104、送信側アナログフロントエンド部105を備える。このONU送受信器100内の各構成要素は以下のように接続され、またそれぞれの主な機能は後述の信号処理手順に記載の通りである。
【0022】
ONU送受信器100において、ONU側光ファイバ41が接続されるWDM101には光受信器102が接続され、この光受信器102には受信側アナログフロントエンド部103が接続されている。
【0023】
また、ONU送受信器100において、送信側アナログフロントエンド部105には変調機能付き光源104が接続され、この変調機能付き光源104はWDM101に接続されている。
【0024】
<PONシステムの構成の特徴>
このようなPONシステムの構成において、特に、ONU送受信器100内の変調機能付き光源104には、波長の異なる多モードの光を発振するファブリペロレーザを用いる。また、OLT送受信器10内の変調機能付き縦単一モード光源16には、縦単一モードの光を発振するDFBレーザを用いる。さらに、受信信号スペクトル及び強度モニタ24はONU送受信器100からの信号の強度、スペクトルをモニタする機構としての機能を有し、そして、モニタフィードバック部25はこのモニタした信号の強度、スペクトルに対応して変調機能付き縦単一モード光源16の出力光の強度を変調する機構としての機能を有する。
【0025】
〔PONシステムの信号処理手順〕
次に、図1を用いて、本実施の形態によるPONシステムにおいて、信号の流れに沿って、信号が処理される手順を説明する。
【0026】
<OLTからONUへの下り信号>
まず、OLTからONUへの光信号(下り信号)について説明する。信号は、OLT送受信器10の送信側アナログフロントエンド部11によって、変調機能付き光源12で変調を行うための十分な駆動電力を得られるように増幅される。この増幅された信号は、変調機能付き光源12で変調され、信号光となって出力される。ビットレートが2.5Gbps程度までであれば、変調機能付き光源12はレーザを直接変調することで実現できる。また、G−PON、GE−PONでは変調信号光は、1490nm帯の波長が用いられる。尚、ビットレートが10Gbps程度になると、前述の波長分散の影響により、変調機能付き光源12はレーザと外部EA変調器を組み合わせる、あるいは集積させることで実現する。また、10Gbps PONに用いられる変調信号光は、1570nm帯以上の波長(Lバンド)が用いられる。信号光が高出力な場合に変調機能付き光源12は、光増幅器を付与されたものでも構わない。
【0027】
一方、OLTからONUへの光信号として、ONUからOLTへの光信号のスペクトルを制御する信号も送信される。縦単一モード光源用アナログフロントエンド部15によって、十分な駆動電力を得られるように増幅された信号は、変調機能付き縦単一モード光源16により光信号となって出力される。変調機能付き縦単一モード光源16の波長は、ONUからOLTへの光信号に規定された波長であり、G−PON、GE−PONでは1310nm帯が用いられ、10Gbps PONでは1270nm帯が用いられる。変調機能付き縦単一モード光源16により発生した光信号は、サーキュレータ14を経由して、変調機能付き光源12とWDM13により合波され、OLT側光ファイバ40に送信される。
【0028】
このOLT側光ファイバ40に送信された光信号は、OLT側光ファイバ40、光分岐網部30、ONU側光ファイバ41を通り、ONU送受信器100に入力する。ONU送受信器100では、WDM101で、変調機能付き光源12から発せられた、例えば、1490nm帯、あるいは1570nm帯の波長成分を分離した後、光受信器102にこの信号光を入力する。光受信器102は、例えばフォトダイオードを用いることができるが、より詳細には、PIN接合された半導体を用いたPIN型PD(フォトダイオード)、感度を要求される場合にはAPD(アバランシェフォトダイオード)等を用いることができる。フォトダイオード等の光受信器102から出力した微小な電流の変化は、受信側アナログフロントエンド部103で電圧変化に変換、増幅して出力される。一方、変調機能付き縦単一モード光源16により発せられた光は、WDM101で、変調機能付き光源104に入射され、光学的に結合する。
【0029】
<ONUからOLTへの上り信号>
次に、ONUからOLTへの光信号(上り信号)について説明する。PONフレーム処理された信号は、ONU送受信器100に入力する。その電気信号は、送信側アナログフロントエンド部105によって、変調機能付き光源104で変調を行うための十分な駆動電力を得られるように増幅される。この増幅された信号が、変調機能付き光源104で変調され、信号光となって出力する。変調機能付き光源104はファブリペロレーザであるため、フリーランニングの状態では縦多モード発振する。しかしながら、本構成では、上述したように、変調機能付き縦単一モード光源16により発せられた光と結合しているため、変調機能付き光源104から発せられる信号光の波長は、モードロックされ、変調機能付き縦単一モード光源16の波長に固定される。この信号光は、WDM101を透過した後、ONU側光ファイバ41に送信される。
【0030】
このONU側光ファイバ41に送信された光信号は、光分岐網部30、OLT側光ファイバ40を通り、OLT送受信器10に入力する。その後、OLT送受信器10で、WDM13を経て、サーキュレータ14により上り方向の光信号を分離した後、光強度分岐器21を経て光受信器22に入力される。光受信器22は、例えばフォトダイオードを用いることができるが、より詳細には、PIN接合された半導体を用いたPIN型PD、感度を要求される場合にはAPD等を用いることができる。フォトダイオード等の光受信器22から出力した微小な電流の変化は、受信側アナログフロントエンド部23で電圧変化に変換、増幅されて出力される。
【0031】
一方、光強度分岐器21により分岐された一部の光は、受信信号スペクトル及び強度モニタ24に入力され、上り信号のスペクトル及び強度がモニタされる。モニタされた光信号は、電気信号として出力され、モニタフィードバック部25に入力される。モニタフィードバック部25では、スペクトル、信号強度から、変調機能付き縦単一モード光源16による変調機能付き光源104のモードロック状況を検知し、各ONUからの上り信号が安定な縦単一モードの信号となるように変調機能付き縦単一モード光源16の出力強度へとフィードバックする。このように、変調機能付き縦単一モード光源16は、各ONUに割り当てたタイミングに応じて、強度が変調される。
【0032】
〔ONUからの送信光信号のスペクトル〕
次に、図2を用いて、ONUからの送信光信号のスペクトル例を説明する。図2は、ONU内の変調機能付き光源104からの送信光信号のスペクトル例を示す(横軸は波長、縦軸は強度)。
【0033】
変調機能付き光源104のスペクトルは、フリーランニングの状態では、図2(a)で示すように、ファブリペロレーザ特有の縦多モードとなる。このため、シングルモードファイバの分散が小さい1300nm帯においても、シングルモードファイバを伝搬した信号光は分散の影響を受け、波形が劣化する。
【0034】
しかし、変調機能付き縦単一モード光源16によりモードロックされた状態の変調機能付き光源104のスペクトルは、図2(b)に示すように、縦単一モードのスペクトルを有する。このように、モードロックされた状態では、縦単一モードのスペクトルを有するため、縦多モードのスペクトルを有する信号と比較して、シングルモードファイバの伝搬による分散の影響に起因した波形劣化は小さくなる。
【0035】
〔本実施の形態の効果〕
以上説明したように、本実施の形態によるPONシステムによれば、OLT送受信器10内のDFBレーザを有する変調機能付き縦単一モード光源16と、ONU送受信器100内のファブリペロレーザを有する変調機能付き光源104とが光学的に接続される構成により、モードロックされた状態では波形劣化は小さくなるので、優れた伝送品質が得られる。すなわち、ファブリペロレーザを搭載したONU送受信器100により、DFBレーザを搭載したONU送受信器と同等の伝送品質を得ることが可能になる。この結果、伝送品質に優れた、低コストなPONシステムが実現できる。
【0036】
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
【0037】
例えば、前記実施の形態で説明した波長帯は、一例を挙げたに過ぎず、本発明は、適宜採用したデバイスに応じて、適宜の波長帯を採用することができる。また、本発明は、PON以外にも各種の光通信システムに適用することができる。
【産業上の利用可能性】
【0038】
本発明は、OLTと複数のONUとを備えた双方向光通信システムに係り、特に、光アクセス網を構築する際の信号多重化技術としてTDMA方式を用いたPONシステムに好適であり、さらに、PON以外に各種の光通信システムにも利用可能である。
【符号の説明】
【0039】
10…OLT送受信器
11…送信側アナログフロントエンド部
12…変調機能付き光源
13…WDM
14…サーキュレータ
15…縦単一モード光源用アナログフロントエンド部
16…変調機能付き縦単一モード光源
21…光強度分岐器
22…光受信器
23…受信側アナログフロントエンド部
24…受信信号スペクトル及び強度モニタ
25…モニタフィードバック部
30…光分岐網部
40…OLT側光ファイバ
41…ONU側光ファイバ
100…ONU送受信器
101…WDM
102…光受信器
103…受信側アナログフロントエンド部
104…変調機能付き光源
105…送信側アナログフロントエンド部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光集線装置と、複数の光ネットワーク装置とを有し、前記光集線装置と前記複数の光ネットワーク装置とが光ファイバを介して接続され、前記光ネットワーク装置からの信号は前記光集線装置により割り当てられたタイミングに基づき発せられる時分割多重方式を用いた光通信システムであって、
前記光ネットワーク装置は、波長の異なる多モードの光を発振する第1のレーザを有し、
前記光集線装置は、縦単一モードの光を発振する第2のレーザを有し、
前記光ネットワーク装置が有する前記第1のレーザと、前記光集線装置が有する前記第2のレーザとが、前記光ファイバを介して光学的に接続されていることを特徴とする光通信システム。
【請求項2】
請求項1記載の光通信システムにおいて、
前記光集線装置は、前記光ネットワーク装置からの信号の強度をモニタする機構をさらに有することを特徴とする光通信システム。
【請求項3】
請求項2記載の光通信システムにおいて、
前記光集線装置は、前記モニタする機構でモニタした信号の強度に対応して前記第2のレーザの出力光の強度を変調する機構をさらに有することを特徴とする光通信システム。
【請求項4】
請求項1記載の光通信システムにおいて、
前記光集線装置は、前記光ネットワーク装置からの信号のスペクトルをモニタする機構をさらに有することを特徴とする光通信システム。
【請求項5】
請求項4記載の光通信システムにおいて、
前記光集線装置は、前記モニタする機構でモニタした信号のスペクトルに対応して前記第2のレーザの出力光の強度を変調する機構をさらに有することを特徴とする光通信システム。
【請求項6】
請求項1記載の光通信システムにおいて、
前記第2のレーザは、分布帰還型半導体レーザであることを特徴とする光通信システム。
【請求項7】
請求項1記載の光通信システムにおいて、
前記第1のレーザと前記第2のレーザとが光学的に接続されている状態では、前記第1のレーザから発せられる信号の波長が前記第2のレーザにより発せられた信号と結合してモードロックされ、前記第2のレーザの波長に固定されることを特徴とする光通信システム。
【請求項8】
複数の光ネットワーク装置と光ファイバを介して接続される光集線装置であって、
前記光ネットワーク装置からの信号は前記光集線装置により割り当てられたタイミングに基づき発せられる時分割多重方式を用い、
縦単一モードの光を発振する第2のレーザを有し、
前記光ネットワーク装置が有する波長の異なる多モードの光を発振する第1のレーザと、前記第2のレーザとが、前記光ファイバを介して光学的に接続されていることを特徴とする光集線装置。
【請求項9】
請求項8記載の光集線装置において、
前記光ネットワーク装置からの信号の強度またはスペクトルをモニタする機構と、
前記モニタする機構でモニタした信号の強度またはスペクトルに対応して前記第2のレーザの出力光の強度を変調する機構とをさらに有することを特徴とする光集線装置。
【請求項10】
請求項8記載の光集線装置において、
前記第1のレーザと前記第2のレーザとが光学的に接続されている状態では、前記第1のレーザから発せられる信号の波長が前記第2のレーザにより発せられた信号と結合してモードロックされ、前記第2のレーザの波長に固定されることを特徴とする光集線装置。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2010−166279(P2010−166279A)
【公開日】平成22年7月29日(2010.7.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−6256(P2009−6256)
【出願日】平成21年1月15日(2009.1.15)
【出願人】(000005108)株式会社日立製作所 (27,607)
【Fターム(参考)】