説明

光通話装置およびその光通話装置を用いた光通信システム

【課題】互いに離れた複数箇所において、複数グループで同時に通話可能な光通話装置を提供する。
【解決手段】 電気信号と光信号の双方向変換機能を備えた第1と第2のメディアコンバータ3,4を対として設け、電気回路10に接続する。メディアコンバータ3,4に接続する光ファイバ2によって、音声信号を複数のタイムスロットを有する時分割多重光信号として双方向光通信する。例えば光通話装置1の予め定めたグループ毎に時分割多重光通信のタイムスロットを設定して、その設定タイムスロットに割り当てられていた信号を抽出する。この抽出信号とマイクロホン32から入力される音声信号とを合成し、第1、第2のメディアコンバータ3,4側に送る機能と、前記抽出信号を合成してスピーカ31から出力する機能を持たせる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば工事現場等、無線による通信が難しい場所において、光通信により音声の双方向通信を行うため等に用いられる光通話装置およびその光通話装置を用いた光通信システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
例えば工事現場等で、無線による通信が行われ、トランシーバー等の通話装置が用いられている(例えば、非特許文献1、参照。)。
【0003】
【非特許文献1】CQ出版社「無線データ伝送とインターネット」1998年版
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、無線が使えないシールドされた室内の工事や、建築物構造上、通信距離等の制約で無線による通信が難しい工事現場等においては、無線により、それぞれの工事現場に同時に指示を出したり、工事現場間で連絡を取り合えるようにしたりすることはできない。そのため、前記のような工事現場等において、無線以外の方法を用いて、複数箇所で同時に指示・連絡が行える同時通話の可能な通信装置が望まれている。特に、電車の線路敷設工事等においては、複数箇所の工事がほぼ同時に行われるが、工事作業者を複数のグループに分けて、グループ毎に互いに異なる指示や連絡を行う必要が生じることがあり、このような場合にも適切に同時通話が行える通信装置が望まれている。
【0005】
本発明は、上記従来の課題を解決するために成されたものであり、その目的は、互いに離れた複数箇所において、例えば複数のグループ毎に、同時に連絡がとれるような同時通話が可能な光通話装置およびその光通話装置を用いた光通信システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明は次のような構成をもって課題を解決するための手段としている。すなわち、第1の発明の光通話装置は、光信号送受信部と電気信号送信部と電気信号受信部とを備え、前記光信号送受信部が受信する光信号を電気信号に変換して前記電気信号送信部から出力する機能と、前記電気信号受信部が受信する電気信号を光信号に変換して前記光信号送受信部から送信する機能とを備えた第1と第2のメディアコンバータを対として有し、該第1と第2のメディアコンバータの前記光信号送受信部にはそれぞれ音声信号を複数のタイムスロットを有する時分割多重光信号として双方向光通信するための通信用光ファイバの接続部が接続され、前記第1と第2のメディアコンバータの前記電気信号送信部と前記電気信号受信部は共に電気回路に接続されており、該電気回路には音声入力部と音声出力部とが接続されており、前記電気回路には、前記第1のメディアコンバータにより光受信されて電気信号に変換された時分割音声信号から予め定められた設定タイムスロットに割り当てられていた信号を抽出する第1の抽出回路と、該第1の抽出回路により抽出した抽出信号に前記音声入力部から入力される電気信号の音声信号を合わせる第1の音声合成回路と、該第1の音声加算回路により合成した音声信号に前記時分割音声信号から前記抽出信号を除いた信号を加えて前記第2のメディアコンバータ側に送る第1のデータブロック合成回路と、前記第2のメディアコンバータにより光受信されて電気信号に変換された時分割音声信号から前記設定タイムスロットに割り当てられていた信号を抽出する第2の抽出回路と、該第2の抽出回路により抽出した抽出信号に前記音声入力部から入力される電気信号の音声信号を合わせる第2の音声合成回路と、該第2の音声加算回路により合成した音声信号に前記時分割音声信号から前記抽出信号を除いた信号を加えて前記第1のメディアコンバータ側に送る第2のデータブロック合成回路と、前記第1と第2の抽出回路により抽出した抽出信号を合成し前記音声出力部側に送る第3の音声合成回路とが設けられている構成をもって課題を解決する手段としている。
【0007】
また、第2の発明の光通話装置は、第1の発明の構成に加え、前記第1と第2のメディアコンバータに接続される通信用光ファイバを介して複数の光通話装置が直列接続されて光通信システムが形成される構成と成し、該光通信システムを形成する複数の光通話装置のうち予め定められるグループ毎に当該グループを識別するための識別記号入力用の識別信号入力操作部が設けられており、該識別信号入力操作部により入力された識別記号に対応させて設定タイムスロットが設定される構成をもって課題を解決する手段としている。
【0008】
さらに、第3の発明の光通話装置は、第2の発明の構成に加え、前記識別信号入力操作部により入力された識別記号に対応させて決定される識別記号対応の設定タイムスロットに加え、光通信システムを形成する全ての光通話装置に共通の設定タイムスロットが設定されており、また、光通信システムを形成する全ての光通話装置との光送受信選択操作用の全光送受信選択操作部が設けられて、該全光送受信選択操作部の操作が行われた時には、音声入力部から入力される音声信号は全てのタイムスロットに割り当てられ、第3の音声合成回路は前記共通の設定タイムスロットに割り当てられている音声信号を音声出力部側に送ることを特徴とする。
【0009】
さらに、第4の発明の光通話装置は、第2または第3の発明の構成に加え、前記識別信号入力操作部の操作により入力された識別記号と他のグループの光通話装置の識別信号入力操作部により入力した識別記号との区別を表示する識別記号区別表示部が設けられていることを特徴とする。
【0010】
さらに、第5の発明の光通話装置は、第1乃至第4のいずれか一つの発明の構成に加え、予備の光伝達用光ファイバが設けられて、該光伝達用光ファイバの両端側にはそれぞれ通信用光ファイバを接続するための接続部が設けられており、通信用光ファイバを第1と第2のメディアコンバータに接続する代わりに前記光伝達用光ファイバの両端に接続するスキップ接続操作部が設けられていることを特徴とする。
【0011】
さらに、第6の発明の光通話装置は、第1乃至第5のいずれか一つの発明の構成に加え、前記第1のメディアコンバータによる光受信と第2のメディアコンバータによる光受信とを区別表示する受信区別表示部を有することを特徴とする。
【0012】
さらに、第7の発明の光通話装置は、第1乃至第6のいずれか一つの発明の構成に加え、前記第1のメディアコンバータの光信号送受信部から送信する光信号の波長と、第2のメディアコンバータの光信号送受信部から送信する光信号の波長とを、互いに異なる波長としたことを特徴とする。
【0013】
さらに、第8の発明の光通信システムは、第1乃至第7のいずれか一つの発明の光通話装置を複数配設し、1つ目の光通話装置の第1のメディアコンバータの光信号送受信部に通信用光ファイバを介して2つ目の光通話装置の第2のメディアコンバータの光信号送受信部を接続する如く、隣り合う光通話装置の第1のメディアコンバータの光信号送受信部と第2のメディアコンバータの光信号送受信部とを通信用光ファイバにより接続した構成をもって課題を解決する手段としている。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、光通話装置は、光信号を電気信号に変換する機能と電気信号を光信号に変換する機能とを備えた第1と第2のメディアコンバータの光信号送受信部にそれぞれ、音声信号を双方向光通信するための通信用光ファイバの接続部を接続しており、該接続部に接続される通信用光ファイバを通って光通話装置が受信した音声信号が前記第1と第2のメディアコンバータにより電気信号に変換され、これらの電気信号の音声信号がそれぞれ、前記メディアコンバータの電気信号送信部および電気信号受信部に接続した電気回路の第1と第2の音声合成回路によって、音声入力部から入力される電気信号の音声信号と合わせられる。
【0015】
そして、第1の音声合成回路により合わせられた電気信号の音声信号を第2のメディアコンバータの電気信号受信部側に送るので、この信号を第2のメディアコンバータにより光信号の音声信号に変換し、前記通信用光ファイバを介して音声信号の光通信を行うことができる。また、同様に、第2の音声合成回路により合わせられた電気信号の音声信号を第1のメディアコンバータの電気信号受信部側に送るので、この信号を第1のメディアコンバータにより光信号の音声信号に変換し、前記通信用光ファイバを介して音声信号の光通信を行うことができる。
【0016】
つまり、本発明の光通話装置によれば、光通話装置の音声入力部から入力される音声信号と、光通話装置に通信用光ファイバを介して接続される接続相手側の光通話装置(例えば第1の接続相手側装置と第2の接続相手側装置とする)から送られる音声信号とをそれぞれ合わせることができ、さらに、この合わせた音声信号をそれぞれ、前記音声信号の送り側と異なる通信用光ファイバに入力して光通話装置に送信できる(例えば前記第1の接続相手側装置から送られてきた音声信号は第2の接続相手側装置に、第2の接続相手側装置から送られてきた音声信号は第1の接続相手側装置に、それぞれ送信できる)ので、通信用光ファイバを介して接続される光通話装置同士で音声信号を、容易に双方向通信できる。
【0017】
また、本発明の光通話装置によれば、前記電気回路の第3の音声合成回路によって、前記第1と第2のメディアコンバータの光信号送受信部が光受信して電気信号に変換し出力したそれぞれの音声信号を合わせて、音声出力部側に送るので、通信された音声信号を音声出力部から出力し、利用者が聞くことができる。
【0018】
なお、本発明において、第3の音声合成回路を設けずに、第1、第2の音声合成回路で多重した音声信号を、音声出力部からも出力する構成とした場合、音声入力部から入力される音声信号(例えば、ここでは、作業者の声とする)が、メディアコンバータを介して接続相手側から入力された音声信号と共に音声出力部から出力されることになる。そうすると、音声出力部(例えばスピーカ等)から出力された作業者の声が、音声出力部と一般に遠くない距離に配置される音声入力部から再入力されてしまうといった、声の再入力動作が生じることになる。
【0019】
通常、音声入力部に入力される音声信号や音声出力部から出力される音声信号は、それぞれ、適宜のレベルに増幅されるものなので、音声入力部から入力された信号が増幅された状態で、音声合成回路により多重され、さらに、多重された音声信号が増幅されて音声出力部から出力されることになり、上記声の再入力動作が行われると、作業者の声が、入力側と出力側とで、何度も繰り返して増幅されることになり、ハウリング障害が生じてしまう。
【0020】
それに対し、本発明は、上記のように、第1と第2と第3の音声合成回路を設けており、第1と第2の音声合成回路は、それぞれ、第1と第2の対応するメディアコンバータを介して光通話装置が接続相手側から受信した音声信号と、音声入力部から入力される音声信号と合わせて対応するメディアコンバータ側に送り、第3の音声合成回路は、第1と第2のメディアコンバータを介して光通話装置が接続相手側から受信した音声信号を音声出力部側に送るので、上記のようなハウリング障害を確実に防止できる。
【0021】
したがって、本発明の光通話装置を用いて、本発明の光通信システムを形成することにより、複数(例えば10以上)の光通話装置間で、光ファイバを用いた音声信号の双方向光通信を行うことができ、光ファイバを用いることで、例えば40kmといった長い距離を隔てて隣同士に配置される光通話装置同士間での良質な音声信号を通信できる。
【0022】
また、本発明においては、音声信号を時分割多重光信号として光通信する構成としており、また、時分割多重光信号の複数のタイムスロット(引き続く時間領域を複数に分割したときの、それぞれの分割領域)のうち、適宜のタイムスロットを設定することによって、複数接続された光通話装置のうちの、例えば設定グループ同士の通話を良好に行うことができる。つまり、本発明においては、第1、第2のメディアコンバータにより光受信されて電気信号に変換された時分割音声信号から、予め定められた設定タイムスロットに割り当てられていた信号を抽出し、これらの信号同士を合成(加算)して音声出力部側に送ることにより、前記設定タイムスロットに割り当てられていた信号のみを音声信号として合成し、音声出力部から出力できるので、他の不要な音声信号は音声出力部から出力されずに、必要な音声信号のみを利用者が聞くことができる。
【0023】
なお、前記抽出信号と音声入力部から入力される電気信号の音声信号とを合わせた信号は、時分割音声信号から前記抽出信号を除いた信号と併せて、メディアコンバータを介して通信用光ファイバに送られ、この信号を用いて、他の光通話装置との光通信が行われる。
【0024】
したがって、例えば、第1と第2のメディアコンバータに接続される通信用光ファイバを介して複数の光通話装置が直列接続されて光通信システムが形成される構成において、該光通信システムを形成する複数の光通話装置のうち予め定められるグループ毎に、当該グループを識別するための識別記号を入力する機能を持たせ、この入力された識別記号に対応させて設定タイムスロットを設定することにより、複数の光通話装置が直列接続された状態で、グループ同士間のみで、必要な通話を行うことができ、例えば、複数のグループ間同士で、同時に通話することもできる。
【0025】
また、本発明の光通話装置において、識別信号入力操作部により入力された識別記号に対応させて決定される識別記号対応の設定タイムスロットに加え、光通信システムを形成する全ての光通話装置に共通の設定タイムスロットが設定されている光通話装置においては、この共通の設定タイムスロットに割り当てられる音声信号を利用して、以下のような利用が可能となる。
【0026】
つまり、この構成において、全光送受信選択操作部の操作が行われた時には、この操作を行った光通話装置の音声入力部から入力される音声信号を全てのタイムスロットに割り当てることによって、接続相手の全ての光通話装置が全光送受信選択操作部の操作を行った光通話装置からの音声信号を音声出力部から出力することができるので、指令等を伝えることができるし、前記全光送受信選択操作部の操作を行った光通話装置は、全ての光通話装置に共通の設定タイムスロットに割り当てられている音声信号を音声出力部側に送ることにより、接続相手の全ての光通話装置からの音声信号を音声出力部から出力することで、音声信号をこの装置の利用者に聞かせることができる。
【0027】
さらに、本発明の光通話装置において、識別信号入力操作部の操作により入力された識別記号と他のグループの光通話装置の識別信号入力操作部により入力した識別記号との区別を表示する識別記号区別表示部が設けられているものにおいては、他のグループの光通話装置との識別記号を容易に区別でき、識別信号入力操作を的確に行うことができる。
【0028】
さらに、本発明の光通話装置において、予備の光伝達用光ファイバを設け、その両端側にそれぞれ通信用光ファイバを接続するための接続部を設けた構成においては、スキップ接続操作部を操作することによって、通信用光ファイバを、第1と第2のメディアコンバータに接続せずに光伝達用光ファイバの両端に接続することができるので、例えば故障等が生じた光通話装置を光通信システムから外す必要が生じた場合にも、光通話装置を直列接続しつつ、故障等が生じた光通話装置の回路を非接続状態とした光通信システムを容易に形成することができる。
【0029】
さらに、本発明の光通話装置において、第1のメディアコンバータによる光受信と第2のメディアコンバーによる光受信とを区別表示する受信区別表示部を有する構成においては、光通話装置に2本接続されている通信用光ファイバのうち、どちら側の通信用光ファイバから送られた信号であるかを瞬時に見分けることができるようにして、利便性を高めることができる。
【0030】
さらに、本発明の光通話装置において、第1のメディアコンバータの光信号送受信部から送信する光信号の波長と、第2のメディアコンバータの光信号送受信部から送信する光信号の波長とを、互いに異なる波長とした構成によれば、互いに異なる波長の光を用いての、光通話装置間の双方向光通信を、混線等の心配もなく、的確に行うことができる。
【0031】
さらに、本発明の光通信システムによれば、前記のような効果を奏する光通話装置を複数直列接続して形成することにより、たとえ無線が通じないような場所においても、複数箇所で、複数のグループ間同士での通話を行うことができるシステムを、容易に構築することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0032】
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。図1には、本発明に係る光通話装置の一実施形態例のブロック構成が示されており、図2には、この実施形態例の光通話装置を用いた光通信システム例が模式的に示されている。
【0033】
本実施形態例の光通話装置1は、例えば図2に示すように、通信用光ファイバ2を介して直列に接続されることにより、音声信号の送受信が可能な光通信システムを形成するものである。通信用光ファイバ2は、音声信号を、複数のタイムスロットを有する時分割多重光信号として双方向光通信するための光ファイバである。通信用光ファイバ2の長さは特に限定されるものでなく、適宜設定されるものであり、必要に応じて、例えば40km以上(例えば60km程度)の長さに設定することもできる。
【0034】
図1に示すように、本実施形態例の光通話装置1は、制御回路50を有しており、図1は、制御回路50に通信用光ファイバ2を接続した状態で示している。制御回路50は、第1と第2のメディアコンバータ(光・電気コンバータ)3,4を対として有し、これら第1と第2のメディアコンバータ3,4に接続された電気回路10を有して構成されている。
【0035】
電気回路10は、PS(パラレルシリアル)変換回路8(8a,8b)、SP(シリアルパラレル)変換回路9(9a,9b)、データ編成回路13(13a,13b)、データ復元回路14(14a,14b)、Gr(グループ)識別抽出回路15、音声ブロック全Gr(グループ)合成回路16,17、第1の抽出回路18、第2の抽出回路19、音声Gr(グループ)識別子合成回路20,21、DA(デジタルアナログ)変換回路22,23、AD(アナログデジタル)変換回路24,25、第1の音声加算回路(第1の音声合成回路)26、第2の音声加算回路(第2の音声合成回路)27、第3の音声加算回路(音声合成回路)28、音声増幅回路29、増幅回路30を有している。
【0036】
また、電気回路10は、音声入力部としてのマイクロホン32、音声出力部としてのスピーカ31、音声Gr(グループ)表示部33、Gr(グループ)選択スイッチ34に接続されている。なお、図2に示すように、マイクロホン32は、接続線44を介して光通話装置1の前記筐体に接続されている。
【0037】
図1に示すように、前記第1と第2のメディアコンバータ3,4は、それぞれ、光信号送受信部5(5a,5b)と電気信号送信部6(6a,6b)と電気信号受信部7(7a,7b)と、電気信号を光信号に変換するEO変換回路35(35a,35b)と、光信号を電気信号に変換するOE変換回路36(36a,36b)とを有している。第1、第2のメディアコンバータ3,4は、EO変換回路35とOE変換回路36を有することにより、前記光信号送受信部5(5a,5b)が受信する光信号をデジタルの電気信号に変換して前記電気信号送信部6(6a,6b)から出力する機能と、前記電気信号受信部7(7a,7b)が受信するデジタルの電気信号を光信号に変換して前記光信号送受信部5(5a,5b)から送信する機能とを備えている。
【0038】
第1と第2のメディアコンバータ3,4の光信号送受信部5(5a,5b)にはそれぞれ、通信用光ファイバ2の接続部11,12が接続されており、この接続部11,12にそれぞれ、例えば光コネクタ21,22を介して対応する光ファイバ2が接続される。なお、本実施形態例において双方向光通信される光信号は、例えば図3(a)のHA〜HDおよびa〜hに示す複数のタイムスロットを有する時分割多重光信号であり、ここで、HA〜HDはヘッダを割り当てるタイムスロット、a〜hは音声信号を割り当てるタイムスロットを示す。a〜hのタイムスロットの少なくとも一つに信号が割り当てられると、音声信号の時分割多重光通信が行われる。
【0039】
なお、本実施形態例において、第1のメディアコンバータ3の光信号送受信部5aから送信する光信号の波長を1550nmとし、前記第2のメディアコンバータ4の光信号送受信部5bから送信する光信号の波長を1310nmとしており、両波長を互いに異なる波長としている。これらの波長は特に限定されるものではないが、上記両波長を互いに異なる波長とすることにより、通信される信号が混線するのを防ぐことができる。特に、本実施形態例で適用している波長は、光通信用として現在利用されている波長であるので、上記波長を適用することにより、良好な光通信を行うことができる。
【0040】
第1と第2のメディアコンバータ3,4の電気信号送信部6と電気信号受信部7は、共に、前記電気回路10に接続されており、本実施形態例では、この電気回路10によって、マイクロホン23から光通話装置1に入力される電気信号の音声信号と、第1、第2のメディアコンバータ3,4により受信される光信号の音声信号とを、光通話装置に予め与えられる識別記号に対応させて、グループ毎に多重することにより、複数直列接続された光通話装置1間において、グループ毎の通話を可能とすることを特徴としている。以下、電気回路10の各構成要素について説明する。
【0041】
SP変換回路8(8a,8b)は、第1、第2の対応するメディアコンバータによって、図3の(a)に示したような複数のタイムスロットを有する光信号から電気信号に変換されたシリアルの信号を、パラレル変換するものであり、ヘッダの始めから音声信号の終わりまで(HA〜h)を1組の信号として、パラレルの信号に変換し、対応するデータ復元回路14(14a,14b)に加える。
【0042】
データ復元回路14(14a,14b)は、SP変換回路8(8a,8b)から加えられた電気信号において、ヘッダに対応する信号を除き、図3(b)に示すような、音声データを示すデジタル電気信号にする。この信号は、前記タイムスロットに対応する複数のブロック(本明細書では、電気信号の時分割領域をいう)を有するものであり、Gr識別抽出回路15と、対応する第1、第2の抽出回路18,19とに加えられる(データ復元回路14aからは第1の抽出回路18に、データ復元回路14bからは第2の抽出回路19に、それぞれ加えられる)。
【0043】
Gr選択スイッチ34は、光通信システムを形成する複数の光通話装置1のうち、予め定められるグループ毎に、当該グループを識別するための識別記号入力用の識別信号入力操作部として機能するものである。例えば、光通話装置1には、識別記号を示す番号の、No.1〜No.8のスイッチが配置されており、利用者がそのいずれかを選択して、選択したスイッチを押す(スイッチオンとする)ことにより、識別記号が入力される。Gr選択スイッチ34により選択入力された識別記号の信号は、第1、第2の抽出回路18,19に加えられる。
【0044】
Gr識別抽出回路15は、データ復元回路14(14a,14b)から加えられた音声データの信号を受けて、他のグループの光通話装置の識別信号入力操作部により入力した識別記号を抽出し、音声Gr表示部33に加える。つまり、Gr識別抽出回路15は、図3(b)に示したような複数のブロック(光信号のタイムスロットに対応しているブロック)を有するデジタル電気信号に基づき、この光通話装置1自体のGr選択スイッチ34により入力された識別記号に対応させて設定されるタイムスロット以外のタイムスロットに、音声信号が割り当てられているときには、その割り当てられているタイムスロットを検出し、そのタイムスロットに対応させて、他のグループの光通話装置の識別信号入力操作部により入力した識別記号を検出(抽出)し、音声Gr表示部33に加える。
【0045】
例えば、この光通話装置1自体が、図3(a)のdに対応するタイムスロットを選択しているときに、データ復元回路14から加えられるデータに、図3(a)のc、fに対応するタイムスロットにも音声信号が割り当てられていれば、このc、fのタイムスロットは、他のグループの光通話装置1が用いていると判断し、その判断信号を音声Gr表示部33に加える。
【0046】
音声Gr表示部33は、前記Gr選択スイッチ34により入力した識別記号との区別を表示する識別記号区別表示部として機能する。この表示は、特に限定されるものではないが、本実施形態例では、この光通話装置1自体に割り当てられているタイムスロットに対応する前記Gr選択スイッチ34の番号(例えばNo.4)を点滅させ、他のグループの光通話装置1が用いているタイムスロットに対応するGr選択スイッチ34の番号(例えば、タイムスロットがc、fの場合は、No.3とNo.6を点灯するように形成されている。なお、Gr識別抽出回路15や音声Gr表示部33は、省略することもできる。
【0047】
第1、第2の抽出回路18,19は、データ復元回路14から加えられた音声データの信号のうち、予め定められた設定タイムスロットに割り当てられていた信号を抽出する。この設定タイムスロットは、前記Gr選択スイッチ34により入力された識別記号に対応させて設定されるものである。例えば、Gr選択スイッチ34のNo.4を押すことによって、図3(a)のdに示すタイムスロットが設定されるとして、このタイムスロットを設定タイムスロットとすると、設定タイムスロットに割り当てられている信号、つまり、設定タイムスロットに対応する、図3(b)のデジタル電気信号におけるブロックdの音声信号が、第1、第2の抽出回路18,19により抽出される(図3(b)から図3(c)への破線矢印、参照)。抽出された音声信号は、それぞれ、対応するDA変換回路22,23に加えられ、抽出信号を除いた信号は、音声ブロック全Gr合成回路16,17に加えられる。
【0048】
DA変換回路22,23は、第1、第2の抽出回路18,19から加えられるデジタルの電気信号をアナログの電気信号に変換するものである。DA変換回路22により変換したアナログ電気信号は、第1、第3の音声加算回路26,28に加えられ、DA変換回路23により変換したアナログ電気信号は、第2、第3の音声加算回路27,28に加えられる。
【0049】
第3の音声加算回路28は、前記第1と第2の抽出回路18,19により抽出した抽出信号を合成し、音声増幅回路29を介して前記スピーカ31側に送る。そして、音声増幅回路29により増幅されてスピーカ31に送られた音声信号がスピーカ31から出力され、光通話装置1の利用者に伝えられる。なお、図1には図示されていないが、光通話装置1には、スピーカ31から出力される音声信号のボリューム等の調節操作部が設けられている。
【0050】
前記第1の音声加算回路26は、前記第1の抽出回路18により抽出した抽出信号に前記マイクロホン32から入力される電気信号の音声信号を合わせる。また、第2の音声加算回路27は、前記第2の抽出回路19により抽出した抽出信号に、前記マイクロホン32から入力される電気信号の音声信号を合わせる。なお、本実施形態例において、マイクロホン32から入力される音声信号は、増幅回路30により増幅されて、第1と第2の音声加算回路26,27に加えられる。第1、第2の音声加算回路26,27により合成された音声信号は、それぞれ、対応するAD変換回路24,25によってデジタル電気信号に変換され、対応する音声Gr識別子合成回路20,21に加えられる。
【0051】
音声Gr識別子合成回路20,21は、AD変換回路24,25から加えられる合成信号のデジタル電気信号を受けて、この信号が設定タイムスロットに割り当てられるように、前記Gr選択スイッチ34の操作によって入力された識別記号に対応させて、例えば図3(c)から図3(b)に向かう実線矢印に示すように、図3(b)に示すデジタル電気信号のブロックd(前記設定タイムスロットに対応するブロック)に、前記合成信号を割り当てる。この割り当てられた信号は、音声ブロック全Gr合成回路16,17に加えられる。
【0052】
音声ブロック全Gr合成回路16は、第1のデータブロック合成回路として機能するものであり、音声Gr識別子合成回路20から加えられる信号(つまり、前記第1の音声加算回路26により合成した音声信号)に、前記時分割音声信号から前記抽出信号を除いた信号(この信号は、前記第2の抽出回路19から音声ブロック全Gr合成回路16に加えられる)を加え、データ編成回路13bを介して前記第2のメディアコンバータ4に送る。音声ブロック全Gr合成回路16は、例えば、図3(b)のdに割り当てられた信号と、d以外のブロックに割り当てられている(例えばc、fに割り当てられている)信号とを合成し、データ編成回路13bに加える。
【0053】
また、音声ブロック全Gr合成回路17は、第2のデータブロック合成回路として機能するものであり、音声Gr識別子合成回路21から加えられる信号(つまり、前記第2の音声加算回路27により合成した音声信号)に、前記時分割音声信号から前記抽出信号を除いた信号(この信号は、前記第1の抽出回路18から音声ブロック全Gr合成回路17に加えられる)を加え、データ編成回路13aを介して前記第1のメディアコンバータ3に送る。例えば、図3(b)のdに割り当てられた信号と、d以外のブロックに割り当てられている信号とを合成し、データ編成回路13aに加える。
【0054】
データ編成回路13は、対応する音声ブロック全Gr合成回路16,17から加えられる音声信号に、前記ヘッダに対応する信号を合わせ、対応するPS変換回路8(8a,8b)に加える。
【0055】
PS変換回路8(8a,8b)は、データ編成回路13(13a,13b)から加えられるパラレルの電気信号をシリアル変換し、対応する第1、第2のメディアコンバータ3,4に加える。
【0056】
図3には、光信号とデジタル電気信号とアナログ電気信号との変換構成が、模式的なイメージ図により示されている。同図において、図3(e)から図3(d)に向かう方向の実線矢印は、アナログ電気信号をデジタル電気信号に変換する構成を示し、図3(d)から図3(e)に向かう方向の破線矢印は、デジタル電気信号をアナログ電気信号に変換する構成を示す。また、図3(d)から図3(c)に向かう方向の矢印は、デジタル電気信号を光信号の伝達スピードに対応させて繰り返し送る構成を示している。
【0057】
また、図3(c)から図3(b)に向かう方向の矢印は、音声Gr識別子合成回路20,21によって、音声信号を光信号のタイムスロットに対応するデジタル電気信号のブロックに割り当てられる構成を示し、その逆に、図3(b)から図3(c)に向かう方向の矢印は、デジタル電気信号のブロックから、設定タイムスロットに対応するブロックの音声信号を抽出する構成を示している。
【0058】
なお、図1に示すように、本実施形態例の光通話装置1には、予備の光伝達用光ファイバとしての光スキップ用ファイバ40が設けられており、該光スキップ用ファイバ40の両端側にはそれぞれ、通信用光ファイバ2を接続するための接続部としての光コネクタ48,49が設けられている。また、通信用光ファイバ2を、光コネクタ21,22を介して第1と第2のメディアコンバータ3,4に接続する代わりに、光スキップ用ファイバ40の両端に接続するスキップ接続操作部(図示せず)が設けられている。
【0059】
本実施形態例は以上のように構成されており、光通信システムを形成する複数の光通話装置1のうち、予め定められるグループ毎に当該グループを識別するための識別記号を入力し、この入力された識別記号に対応させて設定タイムスロットを設定し、前記の如く、設定タイムスロットに割り当てられている電気信号同士の合成を行うことにより、複数の光通話装置が直列接続された状態で、グループ同士間のみで、必要な通話を行うことができる。
【0060】
また、本実施形態例において、音声信号の光通信について言えば、それぞれの光通話装置1に設定されたグループ以外の、他のグループの通信に必要な信号の送受信も行われる構成と成しており、そのうち、必要な音声信号のみが、スピーカ31から出力される構成であるので、複数の光通話装置1を直列に接続するといった非常に簡単なシステム構成で、前記のような効果を奏することができる。
【0061】
なお、本発明は上記実施形態例に限定されることはなく、様々な態様を採り得る。例えば、上記実施形態例では、音声出力部として、スピーカ31を設けたが、音声出力部は、スピーカ31の他にヘッドホンを設けてもよいし、ヘッドホンのみを設けてもよい。
【0062】
また、複数接続された光通話装置1におけるグループ間同士の通話を行う機能に加え、必要に応じて、全ての光通話装置1との通話を行える機能を設けてもよい。この場合、Gr選択スイッチ34により入力された識別記号に対応させて決定される識別記号対応の設定タイムスロット(例えば図3(a)のd)に加え、光通信システムを形成する全ての光通話装置に共通の設定タイムスロット(例えば図3(a)のa)を設定する構成とする。そうすると、音声信号は、識別記号対応の設定タイムスロットdと共通の設定タイムスロットaの両方に割り当てられる構成となり、音声Gr識別子合成回路20,21によって、図4に示すように、電気信号のブロックへの割り当てが行われる。
【0063】
また、光通信システムを形成する全ての光通話装置1との光送受信選択操作用の全光送受信選択操作部を設け、該全光送受信選択操作部の操作が行われた時には、音声入力部(マイクロホン32等)から入力される音声信号は全てのタイムスロットに割り当てられる構成とする(図4(b)のイメージ図の破線矢印、参照)。さらに、第3の音声合成回路(音声加算回路)28は、共通の設定タイムスロット(例えば図4の(a)のa)に割り当てられている音声信号をスピーカ31等の音声出力部側に送る構成とする。
【0064】
このようにすると、図5に示すように、司令部の光通話装置1aからの指令等の音声信号を他の全ての光通話装置1に送って、各光通話装置1のスピーカ31から出力することができるし、司令部の光通話装置1aは、他の全ての光通話装置1からの報告等の音声信号を光通話装置1aのスピーカ31から出力して確認すること等ができる。
【0065】
さらに、前記実施形態例では、第1、第2、第3の音声加算回路26,27,28は、マイクロホン32から入力される音声のアナログ電気信号と、DA変換回路22,23により変換されたアナログ電気信号とを合成する構成としたが、マイクロホン32から入力される音声のアナログ電気信号をデジタル電気信号に変換する回路を設け、このデジタル電気信号と第1、第2の抽出回路18,19により抽出したデジタル電気信号とを合成する構成としてもよい。
【0066】
さらに、光通話装置1に、第1のメディアコンバータ3による光受信と第2のメディアコンバータ4による光受信とを区別表示する受信区別表示部を設けてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0067】
【図1】本発明に係る光通話装置の一実施形態例の制御構成を示すブロック図である。
【図2】上記実施形態例の光通話装置を適用した光通信システム例を模式的に示す説明図である。
【図3】信号変換構成を模式的に示すイメージ図である。
【図4】光通話装置の他の実施形態例において、音声信号をスロットに割り当てる構成を模式的に示すイメージ図である。
【図5】光通話装置の他の実施形態例を用いた光通信システム例を模式的に示す説明図である。
【符号の説明】
【0068】
1 光通話装置
2 通信用光ファイバ
3 第1のメディアコンバータ
4 第2のメディアコンバータ
5,5a,5b 光信号送受信部
6,6a,6b 電気信号送信部
7,7a,7b 電気信号受信部
8,8a,8b PS変換回路
9,9a,9b SP変換回路
10 電気回路
11,12 光ファイバの接続部
16,17 音声ブロック全Gr合成回路
18 第1の抽出回路
19 第2の抽出回路
26 第1の音声合成回路
27 第2の音声合成回路
28 第3の音声合成回路
21,22 光コネクタ
32 マイクロホン
31 スピーカ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光信号送受信部と電気信号送信部と電気信号受信部とを備え、前記光信号送受信部が受信する光信号を電気信号に変換して前記電気信号送信部から出力する機能と、前記電気信号受信部が受信する電気信号を光信号に変換して前記光信号送受信部から送信する機能とを備えた第1と第2のメディアコンバータを対として有し、該第1と第2のメディアコンバータの前記光信号送受信部にはそれぞれ音声信号を複数のタイムスロットを有する時分割多重光信号として双方向光通信するための通信用光ファイバの接続部が接続され、前記第1と第2のメディアコンバータの前記電気信号送信部と前記電気信号受信部は共に電気回路に接続されており、該電気回路には音声入力部と音声出力部とが接続されており、前記電気回路には、前記第1のメディアコンバータにより光受信されて電気信号に変換された時分割音声信号から予め定められた設定タイムスロットに割り当てられていた信号を抽出する第1の抽出回路と、該第1の抽出回路により抽出した抽出信号に前記音声入力部から入力される電気信号の音声信号を合わせる第1の音声合成回路と、該第1の音声加算回路により合成した音声信号に前記時分割音声信号から前記抽出信号を除いた信号を加えて前記第2のメディアコンバータ側に送る第1のデータブロック合成回路と、前記第2のメディアコンバータにより光受信されて電気信号に変換された時分割音声信号から前記設定タイムスロットに割り当てられていた信号を抽出する第2の抽出回路と、該第2の抽出回路により抽出した抽出信号に前記音声入力部から入力される電気信号の音声信号を合わせる第2の音声合成回路と、該第2の音声加算回路により合成した音声信号に前記時分割音声信号から前記抽出信号を除いた信号を加えて前記第1のメディアコンバータ側に送る第2のデータブロック合成回路と、前記第1と第2の抽出回路により抽出した抽出信号を合成し前記音声出力部側に送る第3の音声合成回路とが設けられていることを特徴とする光通話装置。
【請求項2】
第1と第2のメディアコンバータに接続される通信用光ファイバを介して複数の光通話装置が直列接続されて光通信システムが形成される構成と成し、該光通信システムを形成する複数の光通話装置のうち予め定められるグループ毎に当該グループを識別するための識別記号入力用の識別信号入力操作部が設けられており、該識別信号入力操作部により入力された識別記号に対応させて設定タイムスロットが設定されることを特徴とする請求項1記載の光通話装置。
【請求項3】
識別信号入力操作部により入力された識別記号に対応させて決定される識別記号対応の設定タイムスロットに加え、光通信システムを形成する全ての光通話装置に共通の設定タイムスロットが設定されており、また、光通信システムを形成する全ての光通話装置との光送受信選択操作用の全光送受信選択操作部が設けられて、該全光送受信選択操作部の操作が行われた時には、音声入力部から入力される音声信号は全てのタイムスロットに割り当てられ、第3の音声合成回路は前記共通の設定タイムスロットに割り当てられている音声信号を音声出力部側に送る構成と成していることを特徴とする請求項2記載の光通話装置。
【請求項4】
識別信号入力操作部の操作により入力された識別記号と他のグループの光通話装置の識別信号入力操作部により入力した識別記号との区別を表示する識別記号区別表示部が設けられていることを特徴とする請求項2または請求項3記載の光通話装置。
【請求項5】
予備の光伝達用光ファイバが設けられて、該光伝達用光ファイバの両端側にはそれぞれ通信用光ファイバを接続するための接続部が設けられており、通信用光ファイバを第1と第2のメディアコンバータに接続する代わりに前記光伝達用光ファイバの両端に接続するスキップ接続操作部が設けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一つに記載の光通話装置。
【請求項6】
第1のメディアコンバータによる光受信と第2のメディアコンバータによる光受信とを区別表示する受信区別表示部を有することを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか一つに記載の光通話装置。
【請求項7】
第1のメディアコンバータの光信号送受信部から送信する光信号の波長と、第2のメディアコンバータの光信号送受信部から送信する光信号の波長とを、互いに異なる波長としたことを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか一つに記載の光通話装置。
【請求項8】
請求項1乃至請求項7のいずれか一つに記載の光通話装置を複数配設し、1つ目の光通話装置の第1のメディアコンバータの光信号送受信部に通信用光ファイバを介して2つ目の光通話装置の第2のメディアコンバータの光信号送受信部を接続する如く、隣り合う光通話装置の第1のメディアコンバータの光信号送受信部と第2のメディアコンバータの光信号送受信部とを通信用光ファイバにより接続したことを特徴とする光通信システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2010−183179(P2010−183179A)
【公開日】平成22年8月19日(2010.8.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−22821(P2009−22821)
【出願日】平成21年2月3日(2009.2.3)
【出願人】(000221616)東日本旅客鉄道株式会社 (833)
【出願人】(000005290)古河電気工業株式会社 (4,457)
【出願人】(391025730)岡野電線株式会社 (55)
【Fターム(参考)】