説明

光電センサ、光電センサの受光ユニットおよび光電センサの投光ユニット

【課題】トランスインピーダンスアンプのような逆バイアス電圧を受光素子に印加せずに受光素子からの電流を電圧に出力する回路を用いて、パルス光を検出することができる光電センサ、光電センサの受光ユニットおよび光電センサの投光ユニットを提供する。
【解決手段】LED(A)11は、検出領域に向けてパルス光を投光する。LED(B)13は、直流光を直接フォトダイオード52に向けて投光する。フォトダイオード52は、検出領域から入射される、パルス光を直流光でバイアスした光を受光する。トランスインピーダンスアンプ53は、フォトダイオード52に逆バイアスを印加せずに、フォトダイオード52から出力される電流を電圧に変換する。ハイパスフィルタ54は、トランスインピーダンスアンプ52から出力される電圧から直流光の成分を除去する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光電センサ、光電センサの受光ユニットおよび光電センサの投光ユニットに関し、特にパルス光を照射することにより対象物の検出を行なう光電センサ、光電センサの受光ユニットおよび光電センサの投光ユニット関する。
【背景技術】
【0002】
光電センサの受光素子として、一般にフォトダイオードなどが使用され、フォトダイオードから出力される信号を取り出す1つの手段として、トランスインピーダンスアンプが使われる。トランスインピーダンスアンプは、反転アンプの2つの入力端子間をフォトダイオードで仮想的にショートさせたもので、反転アンプの負の入力端子にフォトダイオードの出力が直接入力される。このトランスインピーダンスアンプは、ダイナミックレンジが広く無入光時の雑音が非常に小さいので、S/N比(Signal to Noise Ration)の高い
信号を取り出すことができる。また、微弱な入光状態からでも直線性のよい信号を取り出すことができる。したがって、トランスインピーダンスアンプは、直流光の検出に用いられる。しかしながら、トランスインピーダンスアンプは、フォトダイオードが有する容量成分などのために無入光状態からの応答特性が悪く、パルス光の検出には適していない(非特許文献1および特許文献1を参照)。
【0003】
一方、パルス光の検出に対して応答特性を向上させるものとして、図17に示すように、フォトダイオードに逆方向バイアス電圧を印加した回路(以下、逆バイアス型の回路)が使用される。このような逆バイアス型の回路では、光信号が1μs程度の非常に短い時間幅のパルスであっても十分に応答することができる。しかしながら、逆バイアス型の回路は、逆バイアスによるフォトダイオードのショットノイズや、電流・電圧変換素子の熱雑音などのために、無入光時の雑音が比較的大きく、直流光の検出には適していない(非特許文献1および特許文献1を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第3254532号公報
【非特許文献】
【0005】
【非特許文献1】「光センサとその使い方(第2版)」、著者:谷腰欣司、発行者:日刊工業新聞社、発行日(第2版):2000年3月21日
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、直流光の検出に通常用いられるトランスインピーダンスアンプをパルス光を検出する光電センサに利用できれば便利である。なぜなら、たとえば、フォトダイオードとトランスインピーダンスアンプとを1チップに搭載した直流光検出用の汎用フォトICが販売されているが、このような直流光検出用の汎用フォトICを利用してパルス光を検出する光電センサを構築できれば、安価でかつ小型の光電センサを提供することができるからである。
【0007】
それゆえに、本発明の目的は、トランスインピーダンスアンプのような逆バイアス電圧を受光素子に印加せずに受光素子からの電流を電圧に出力する回路を用いて、パルス光を検出することができる光電センサ、光電センサの受光ユニットおよび光電センサの投光ユニットを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本発明の光電センサの受光ユニットは、検出領域から入射される、パルス光を直流光でバイアスした光を受光する受光素子と、受光素子に逆バイアスを印加せずに、受光素子から出力される電流を電圧に変換する変換部と、変換部から出
力される電圧から直流光の成分を除去するハイパスフィルタとを備え、変換部は、トランスインピーダンスアンプである。
【0009】
好ましくは、受光素子および変換部は、1チップに集積されている。
好ましくは、光電センサの受光ユニットは、さらに、直流光を直接受光素子に向けて投光する投光素子を備える。
【0010】
また、本発明は、前述の受光ユニットに光を投光する光電センサの投光ユニットであって、パルス光を検出領域に向けて投光する第1の投光素子と、直流光を直接受光素子に向けて投光する第2の投光素子とを備える。
【0011】
また、本発明は、前述の受光ユニットに光を投光する光電センサの投光ユニットであって、パルス光を直流光でバイアスした光を検出領域に向けて投光する投光素子を備える。
【0012】
また、本発明の光電センサは、検出領域から入射される、パルス光を直流光でバイアスした光を受光する受光素子と、受光素子に逆バイアスを印加せずに、受光素子から出力される電流を電圧に変換する変換部と、変換部から出力される電圧から直流光の成分を除去するハイパスフィルタと、パルス光を検出領域に向けて投光する第1の投光素子と、直流光を直接受光素子に向けて投光する第2の投光素子とを備え、変換部は、トランスインピーダンスアンプである。
【0013】
また、本発明の光電センサは、検出領域から入射される、パルス光を直流光でバイアスした光を受光する受光素子と、受光素子に逆バイアスを印加せずに、受光素子から出力される電流を電圧に変換する変換部と、変換部から出力される電圧から直流光の成分を除去するハイパスフィルタと、パルス光を直流光でバイアスした光を検出領域に向けて投光する投光素子とを備え、変換部は、トランスインピーダンスアンプである。
【0014】
また、本発明の光電センサの受光ユニットは、検出領域から入射される、パルス光を直流光でバイアスした光を受光して、光の赤色成分を抽出する第1の受光素子と、光を受光して、光の緑色成分を抽出する第2の受光素子と、光を受光して、光の青色成分を抽出する第3の受光素子と、第1の受光素子に逆バイアスを印加せずに、第1の受光素子から出力される電流を電圧に変換する第1の変換部と、第2の受光素子に逆バイアスを印加せずに、第2の受光素子から出力される電流を電圧に変換する第2の変換部と、第3の受光素子に逆バイアスを印加せずに、第3の受光素子から出力される電流を電圧に変換する第3の変換部と、第1の変換部から出力される電圧から直流光の成分を除去する第1のハイパスフィルタと、第2の変換部から出力される電圧から直流光の成分を除去する第2のハイパスフィルタと、第3の変換部から出力される電圧から直流光の成分を除去する第3のハイパスフィルタとを備え、第1の変換部、第2の変換部および第3の変換部は、トランスインピーダンスアンプである。
【0015】
好ましくは、第1の変換部、第2の変換部および第3の変換部は、トランスインピーダンスアンプである。
【0016】
好ましくは、第1の受光素子、第2の受光素子、第3の受光素子、第1の変換部、第2の変換部および第3の変換部は、1チップに集積されている。
【0017】
また、本発明の光電センサの投光ユニットは、前述の受光ユニットに光を投光する光電センサの投光ユニットであって、白色のパルス光を検出領域に向けて投光する第1の投光素子と、白色の直流光を直接受光素子に向けて投光する第2の投光素子と備える。
【0018】
また、本発明の光電センサの投光ユニットは、前述の受光ユニットに光を投光する光電センサの投光ユニットであって、白色のパルス光を検出領域に向けて投光する第1の投光素子と、赤外の直流光を直接受光素子に向けて投光する第2の投光素子とを備える。
【0019】
また、本発明の光電センサの投光ユニットは、前述の受光ユニットに光を投光する光電センサの投光ユニットであって、パルス光を直流光でバイアスした白色の光を検出領域に向けて投光する投光素子を備える。
【0020】
また、本発明の光電センサの受光ユニットは、検出領域から入射される、パルス光を直流光でバイアスした光を受光して、光の赤色成分を抽出する第1の受光素子と、光を受光して、光の緑色成分を抽出する第2の受光素子と、光を受光して、光の青色成分を抽出する第3の受光素子と、第1の受光素子に逆バイアスを印加せずに、第1の受光素子から出力される電流を電圧に変換する第1の変換部と、第2の受光素子に逆バイアスを印加せずに、第2の受光素子から出力される電流を電圧に変換する第2の変換部と、第3の受光素子に逆バイアスを印加せずに、第3の受光素子から出力される電流を電圧に変換する第3の変換部と、第1の変換部から出力される電圧から直流光の成分を除去する第1のハイパスフィルタと、第2の変換部から出力される電圧から直流光の成分を除去する第2のハイパスフィルタと、第3の変換部から出力される電圧から直流光の成分を除去する第3のハイパスフィルタと、白色の直流光を直接受光素子に向けて投光する投光素子とを備え、第1の変換部、第2の変換部および第3の変換部は、トランスインピーダンスアンプである。
【0021】
また、本発明の光電センサの受光ユニットは、検出領域から入射される、パルス光を直流光でバイアスした光を受光して、光の赤色成分を抽出する第1の受光素子と、光を受光して、光の緑色成分を抽出する第2の受光素子と、光を受光して、光の青色成分を抽出する第3の受光素子と、第1の受光素子に逆バイアスを印加せずに、第1の受光素子から出力される電流を電圧に変換する第1の変換部と、第2の受光素子に逆バイアスを印加せずに、第2の受光素子から出力される電流を電圧に変換する第2の変換部と、第3の受光素子に逆バイアスを印加せずに、第3の受光素子から出力される電流を電圧に変換する第3の変換部と、第1の変換部から出力される電圧から直流光の成分を除去する第1のハイパスフィルタと、第2の変換部から出力される電圧から直流光の成分を除去する第2のハイパスフィルタと、第3の変換部から出力される電圧から直流光の成分を除去する第3のハイパスフィルタと、赤外の直流光を直接受光素子に向けて投光する投光素子とを備え、第1の変換部、第2の変換部および第3の変換部は、トランスインピーダンスアンプである。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、逆バイアス電圧を受光素子に印加せずに受光素子からの電流を電圧に出力する回路を用いて、パルス光を検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明の第1の実施形態の光電センサの構成を表わす図である。
【図2】汎用フォトICに含まれるフォトダイオードと、トランスインピーダンスアンプの構成を表わす図である。
【図3】本発明の第1の実施形態の光電センサの外観斜視図である。
【図4】図3の光電センサの断面図である。
【図5】従来の光電センサの動作の概略を説明するための図である。
【図6】本発明の第1の実施形態の光電センサの動作の概略を説明するための図である。
【図7】本発明の第2の実施形態の光電センサの構成を表わす図である。
【図8】本発明の第2の実施形態の光電センサの動作の概略を説明するための図である。
【図9】本発明の第3の実施形態の光電センサの構成を表わす図である。
【図10】第1の受光素子、第2の受光素子、および第3の受光素子の光の波長に対する相対感度を示す図である。
【図11】本発明の第4の実施形態の光電センサの構成を表わす図である。
【図12】本発明の第5の実施形態の光電センサの構造を表わす図である。
【図13】図1の光電センサの変形例を表わす図である。
【図14】図9の光電センサの変形例を表わす図である。
【図15】図12の光電センサの変形例を表わす図である。
【図16】ファイバ光電センサの上部カバーを開いた状態における外観斜視図である。
【図17】逆バイアス型の回路の構成を表わす図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明に係る実施の形態について図面を参照して説明する。
[第1の実施形態]
第1の実施形態は、対象物体検出用のパルス光を出力するLED(Light Emitting Diode)に加えて、直流光を出力するLEDを備えた光電センサに関する。
【0025】
光電センサは、可視光線、赤外線などの光を投光部から信号光として検出対象領域へ向け発射し、検出対象領域に検出対象物が存在する場合、その検出対象物からの反射光を受光部で検出し、検出対象物の特徴量を示す出力信号を得るものである。
【0026】
また、光電センサの投光部に使用される投光素子は、パルス駆動されることが一般的である。これは、太陽光などの外乱光などの対策の他、たとえば同種の光電センサを複数台並べて使用する場合などにおいて、誤って他の光電センサからの光を検知しないよう、いわゆる相互干渉防止の目的で使用される場合もある。
【0027】
図1は、本発明の第1の実施形態の光電センサの構成を表わす図である。
図1を参照して、この光電センサは、投光ユニット10および受光ユニット50を備える。
【0028】
投光ユニット10は、LED(A)11、駆動部(A)12、投光レンズ15、LED(B)13、および駆動部(B)14を含む。受光ユニット50は、受光レンズ51、汎用フォトIC57と、ハイパスフィルタ54、信号処理部55、および投光制御部56を含む。
【0029】
汎用フォトIC57は、フォトダイオード52と、トランスインピーダンスアンプ53とを含む。つまり、フォトダイオード52とトランスインピーダンスアンプ53とは1チップに集積されている。
【0030】
LED(A)11は、第1の投光素子であって、パルス光を出力する。
駆動部(A)12は、LED(A)11を駆動して、パルス光を出力させる。
【0031】
投光レンズ15は、LED(A)11から出力された光を検出領域に向けて照射する。
LED(B)13は、第2の投光素子であって、直流光(DCバイアス光)を直接フォトダイオード57に向けて出力する。
【0032】
駆動部(B)14は、LED(B)13を駆動して直流光(DCバイアス光)を出力させる。
【0033】
受光レンズ51は、検出領域からの光(LED(A)11から出力されたパルス光を含む)を集光して、フォトダイオード52に出力する。
【0034】
フォトダイオード52は、受光素子であって、受光レンズ51から出力される光とLED(B)13から出力された直流光とが重畳された光を受けて、電気信号に変換する。
【0035】
トランスインピーダンスアンプ53は、フォトダイオード52に逆バイアス電圧を印加せずに、フォトダイオード52から出力された電流を電圧に変換する。
【0036】
図2は、汎用フォトIC57に含まれるフォトダイオード52と、トランスインピーダンスアンプ53の構成を表わす図である。
【0037】
図2を参照して、トランスインピーダンスアンプ53の反転オペアンプOPの2つの入力端子間がフォトダイオード52で仮想的にショートされ、反転オペアンプOPの負の入力端子にフォトダイオードの出力が直接入力される。また、反転オペアンプOPの出力端と入力端の間に抵抗RFとコンデンサCが並列でフィードバック接続されている。
【0038】
再び、図1を参照して、ハイパスフィルタ54は、トランスインピーダンスアンプ53から出力された信号のうちDCバイアス成分(低周波成分)、つまり直流光の成分を除去する。
【0039】
信号処理部55は、ハイパスフィルタ54から出力された信号(つまり、パルス光によ
る信号)にしたがって、検出領域に対象物体が存在するか否かを判断する。すなわち、信号処理部55は、投光制御部56を通じて投光ユニット10に対してパルス光の出力を指示し、指示したタイミングの直後において、ハイパスフィルタ54から出力される信号の大きさが所定の閾値を超える場合に、検出領域に対象物体が存在すると判断する。
【0040】
投光制御部56は、信号処理部55からの指示に従って、投光ユニット10の駆動部(A)12に対してパルス光の出力を指示する。
【0041】
(光電センサの構造)
上述した各機能が、投光ユニット10と受光ユニット50が共通のハウジングに収容された投受一体型の光電センサ(つまり、反射回帰型光電センサ)に組み込まれた場合について、その構造を説明する。
【0042】
図3は、本発明の第1の実施形態の光電センサの外観斜視図である。
図4は、図3の光電センサの断面図である。
【0043】
図3および図4を参照して、センサ本体は、ケース206の前面に受光用兼および投光用の窓203が設けられている。窓203は、脱落しないように保護部材202によって保持されている。ケース206の上面には、表示灯205が設けられており、検出結果がわかるようになっている。
【0044】
投光レンズ15は投光ユニットのホルダ部材301によって支持されている。また、受光レンズ51は、受光ユニットのホルダ部材302によって支持されている。
【0045】
LED(A)11は、投光レンズ15の焦点位置に発光部分が位置するように配置されている。受光レンズ51の焦点位置には、フォトダイオード52が配置されている。
【0046】
また、遮光部材303は、LED(A)11から出力された光が直接フォトダイオード52に入力されないようにするために設けられる。また、基板304には、汎用フォトIC57、ハイパスフィルタ54、信号処理部55および投光制御部56が実装される。
【0047】
LED(B)13は、出力された光が直接フォトダイオード52に入力される位置に配置される。
【0048】
(動作比較)
次に、従来と本発明の第1の実施形態の光電センサを反射型の光電センサとして用いた場合について、その動作を比較する。
【0049】
図5は、従来の光電センサの動作の概略を説明するための図である。
図5を参照して、LEDは、周期T=10〜100μs、幅2〜3μs、大きさAのパルス光を出力する、このパルス光は、検出物体で反射されて、大きさがA′に減衰する。
【0050】
フォトダイオードは、LEDから出力されて検出物体で反射されたパルス光を受光して、電気信号に変換してトランスインピーダンスアンプに送る。
【0051】
トランスインピーダンスアンプは、DC成分を有しないパルス光に対しては、応答性が悪いため、フォトダイオードから出力される信号を適切に増幅することができない。
【0052】
図6は、本発明の第1の実施形態の光電センサの動作の概略を説明するための図である。
【0053】
図6を参照して、LED(A)は、周期T=10〜100μs、幅2〜3μs、大きさAのパルス光を出力する、このパルス光は、検出物体で反射されて、大きさがA′に減衰する。また、LED(B)は、大きさBの直流光を出力する。LED(A)から出力されたパルス光とLED(B)から出力された直流光は、異なる経路を通って受光ユニットのフォトダイオードに送られる。
【0054】
フォトダイオードは、LED(A)から出力されて検出物体で反射されたパルス光と、LED(B)から出力された直流光とが重畳された光、つまり、パルス光を直流光でバイアスした光を受光して、電気信号に変換してトランスインピーダンスアンプに送る。
【0055】
トランスインピーダンスアンプは、入力される光がDC成分を有するので、応答性がよく、フォトダイオードから出力される信号を適切に増幅することができる。
【0056】
その後、ハイパスフィルタは、トランスインピーダンスアンプから出力される信号からDC成分、つまり直流光の成分を除去する。
【0057】
以上のように、第1の実施形態の光電センサによれば、パルス光と直流光とは同時に受光、増幅した後、ハイパスフィルタによって直流光を除去するので、逆バイアス電圧をフォトダイオードに印加せずにフォトダイオードからの電流を電圧に変換するトランスインピーダンスアンプを用いて、パルス光を検出することができる。また、第1の実施形態によれば、直流光を検出するために設計された汎用フォトICを用いて、パルス光を検出できるので、安価で小型の光電センサを提供することができる。
【0058】
[第2の実施形態]
第2の実施形態は、第1の実施形態の投光ユニットを変更したもので、2つのLEDを備える代わりに、パルス光を直流光でバイアスした光を投光する単一のLEDを備える光電センサに関する。
【0059】
図7は、本発明の第2の実施形態の光電センサの構成を表わす図である。
図7を参照して、この光電センサが図1の光電センサと相違するのは、投光ユニット20である。
【0060】
投光ユニット20は、LED21と、駆動部22と、投光レンズ15を含む。
LED21は、パルス光に、直流光がバイアスされた光を出力する。
【0061】
駆動部22は、LED21を駆動する。
投光レンズ15は、LED21から出力された光を検出領域に向けて照射する。
【0062】
(動作)
次に、本発明の第2の実施形態の光電センサを反射型の光電センサとして用いた場合について、その動作を説明する。
【0063】
図8は、本発明の第2の実施形態の光電センサの動作の概略を説明するための図である。
【0064】
図8を参照して、LEDは、周期T=10〜100μs、幅2〜3μs、大きさAのパルス光に、大きさBの直流光がバイアスされた光を出力する。この光は、検出物体で反射されてパルス成分の大きさがA′に減衰し、直流成分の大きさがB′に減ずる。つまり、第2の実施形態では、第1の実施形態と異なり、パルス光と直流光が同一の経路を通って
受光ユニットのフォトダイオードに送られる。
【0065】
フォトダイオードは、LEDから出力されて検出物体で反射された光、つまり、パルス光を直流光でバイアスした光を受光して、電気信号に変換してトランスインピーダンスアンプに送る。
【0066】
トランスインピーダンスアンプは、入力される光がDC成分を有するので、応答性がよく、フォトダイオードから出力される信号を適切に増幅することができる。
【0067】
その後、ハイパスフィルタは、トランスインピーダンスアンプから出力される信号からDC成分を除去する。
【0068】
以上のように、第2の実施形態の光電センサによれば、第1の実施形態と同様に、逆バイアス電圧をフォトダイオードに印加せずにフォトダイオードからの電流を電圧に変換するトランスインピーダンスアンプを用いて、パルス光を検知することができる。また、第2の実施形態によれば、第1の実施形態と同様に、直流光を受光するために設計された汎用フォトICを用いて、パルス光を検知できるので、安価で小型の光電センサを提供することができる。
【0069】
[第3の実施形態]
第3の実施形態は、対象物体の色を識別するために、投光ユニット側で白色光を投光し、受光ユニット側で色成分ごとの受光素子を用いて受光した光の色を識別するような光電センサに関する。
【0070】
図9は、本発明の第3の実施形態の光電センサの構成を表わす図である。
図9を参照して、この光電センサは、投光ユニット30および受光ユニット60を備える。
【0071】
投光ユニット30は、LED(A)31、駆動部(A)12、投光レンズ15、LED(B)33、および駆動部(B)14を含む。
【0072】
受光ユニット60は、受光レンズ51、汎用フォトIC77、ハイパスフィルタ(A)73、ハイパスフィルタ(B)74、ハイパスフィルタ(C)75、信号処理部76、および投光制御部56を含む。
【0073】
汎用フォトIC77は、赤成分フィルタ62とフォトダイオード(A)63からなる第1の受光素子61、緑成分フィルタ65とフォトダイオード(B)66からなる第2の受光素子64、青成分フィルタ68とフォトダイオード(C)69からなる第3の受光素子67、トランスインピーダンスアンプ(A)70、トランスインピーダンスアンプ(B)71、およびトランスインピーダンスアンプ(C)72を含む。。つまり、第1の受光素子61、第2の受光素子64、第3の受光素子67、トランスインピーダンスアンプ(A)70、トランスインピーダンスアンプ(B)71、およびトランスインピーダンスアンプ(C)72は1チップに集積されている。
【0074】
LED(A)31は、第1の投光素子であって、白色(つまり、赤、青、緑成分を含む)のパルス光を出力する。
【0075】
駆動部(A)12は、LED(A)31を駆動してパルス光を出力させる。
投光レンズ15は、LED(A)31から出力された光を検出領域に向けて照射する。
【0076】
LED(B)33は、第2の投光素子であって、白色(つまり、赤、青、緑成分を含む)の直流光(DCバイアス光)を直接第1の受光素子61、第2の受光素子64、および第3の受光素子67に向けて出力する。
【0077】
駆動部(B)14は、LED(B)33を駆動して直流光(DCバイアス光)を出力させる。
【0078】
受光レンズ51は、検出領域からの光(LED(A)31から出力されたパルス光を含む)を受光して、第1の受光素子61、第2の受光素子64および第3の受光素子67に出力する。
【0079】
赤成分フィルタ62は、受光レンズ51から出力される光とLED(B)33から出力された直流光とが重畳された光のうち赤成分だけを通過させる。
【0080】
フォトダイオード(A)63は、赤成分フィルタ62から出力される赤成分の光を受光して、電気信号に変換する。
【0081】
緑成分フィルタ65は、受光レンズ51から出力される光とLED(B)33から出力された直流光とが重畳された光のうち緑成分だけを通過させる。
【0082】
フォトダイオード(B)66は、緑成分フィルタ65から出力される緑成分の光を受光して、電気信号に変換する。
【0083】
青成分フィルタ69は、受光レンズ51から出力される光とLED(B)33から出力された直流光とが重畳された光のうち青成分だけを通過させる。
【0084】
フォトダイオード(C)69は、青成分フィルタ69から出力される青成分の光を受光して、電気信号に変換する。
【0085】
図10は、第1の受光素子61、第2の受光素子64、および第3の受光素子67の光の波長に対する相対感度を示す図である。
【0086】
図10を参照して、赤成分フィルタ62を含む第1の受光素子61の相対感度S1は、赤い色の光、つまり、620nm〜780nmの波長の光で高くなる。緑成分フィルタ65を含む第2の受光素子64の相対感度S2は、緑色の光、つまり、490nm〜580nmの波長の光で高くなる。青成分フィルタ69を含む第3の受光素子67の相対感度S3は、青色の光、つまり、450nm〜490nmの波長の光で高くなる。したがって、第1の受光素子61によって赤色の光を検出でき、第2の受光素子64によって緑色の光を検出でき、第3の受光素子67によって青色の光を検出できる。
【0087】
再び図9を参照して、トランスインピーダンスアンプ(A)70は、フォトダイオード(A)63から出力された信号を増幅する。
【0088】
トランスインピーダンスアンプ(B)71は、フォトダイオード(B)66から出力された信号を増幅する。
【0089】
トランスインピーダンスアンプ(C)72は、フォトダイオード(C)69から出力された信号を増幅する。
【0090】
ハイパスフィルタ(A)73は、トランスインピーダンスアンプ(A)70から出力さ
れた信号のうちDCバイアス成分(低周波成分)、つまり直流光の成分を除去する。
【0091】
ハイパスフィルタ(B)74は、トランスインピーダンスアンプ(B)71から出力された信号のうちDCバイアス成分(低周波成分)、つまり直流光の成分を除去する。
【0092】
ハイパスフィルタ(C)75は、トランスインピーダンスアンプ(C)72から出力された信号のうちDCバイアス成分(低周波成分)、つまり直流光の成分を除去する。
【0093】
信号処理部76は、ハイパスフィルタ(A)73、ハイパスフィルタ(B)74およびハイパスフィルタ(C)75から出力された信号にしたがって、検出領域に対象物体があるか否かおよびその色を判断する。すなわち、信号処理部76は、投光制御部56を通じて投光ユニット30に対してパルス光の出力を指示し、指示したタイミングの直後において、ハイパスフィルタ(A)73、ハイパスフィルタ(B)74およびハイパスフィルタ(C)75から出力される信号の大きさを調べる。信号処理部76は、ハイパスフィルタ(A)73から出力される信号が所定の閾値を超える場合に、検出領域に対象物体が存在すると判断し、対象物体は赤色成分を含むと判断する。また、信号処理部76は、ハイパスフィルタ(B)74から出力される信号が所定の閾値を超える場合に、検出領域に対象物体が存在すると判断し、対象物体は緑色成分を含むと判断する。また、信号処理部76は、ハイパスフィルタ(C)75から出力される信号が所定の閾値を超える場合に、検出領域に対象物体が存在すると判断し、対象物体は青色成分を含むと判断する。
【0094】
投光制御部56は、信号処理部からの指示に従って、受光ユニットの駆動部(A)に対してパルス光の出力を指示する。
【0095】
以上のように、第3の実施形態の光電センサによれば、逆バイアス電圧をフォトダイオードに印加せずにフォトダイオードからの電流を電圧に変換するトランスインピーダンスアンプを用いて、赤成分、青成分および緑成分のパルス光を検出することができる。また、第3の実施形態によれば、ディスプレイの色度補正用に設計された赤、青、緑の3色が検知可能な汎用フォトICを用いて、赤成分、青成分および緑成分のパルス光を検出できるので、安価で小型の光電センサを提供することができる。
【0096】
[第4の実施形態]
第4の実施形態は、第3の実施形態の投光ユニットを変更したもので、パルス光に直流光がバイアスされた白色光を投光する単一のLEDを備えた光電センサに関する。
【0097】
図11は、本発明の第4の実施形態の光電センサの構成を表わす図である。
図11を参照して、この光電センサが図9の光電センサと相違するのは、投光ユニット40である。
【0098】
投光ユニット40は、LED41と、駆動部22と、投光レンズ15を含む。
LED41は、パルス光にの直流光がバイアスされ、かつ白色(つまり、赤、青、緑成分を含む)の光を出力する。
【0099】
駆動部22は、LED41を駆動する。
投光レンズ15は、LED41から出力された光を検出領域に向けて照射する。
【0100】
以上のように、第4の実施形態の光電センサによれば、第3の実施形態と同様に、逆バイアス電圧をフォトダイオードに印加せずにフォトダイオードからの電流を電圧に変換するトランスインピーダンスアンプを用いて、赤成分、青成分および緑成分のパルス光を検出することができる。また、第4の実施形態によれば、第3の実施形態と同様に、ディス
プレイの色度補正用に設計された赤、青、緑の3色が検知可能な汎用フォトICを用いて、赤成分、青成分および緑成分のパルス光を検出できるので、安価で小型の光電センサを提供することができる。
【0101】
[第5の実施形態]
第5の実施形態は、第3の実施形態の投光ユニットを変更したもので、白色の直流光を出力するLEDに代えて、赤外の直流光を出力するLEDを備えた光電センサに関する。
【0102】
図10に示すように、第1の受光素子、第2の受光素子および第3の受光素子は、いずれも赤外の光(780nm〜1mmの波長の光)に対する相対感度が大きい。したがって、直流光として白色光を与える代わりに、赤外光を与えることによっても、これらの受光素子にバイアス光を与えることができる。
【0103】
図12は、本発明の第5の実施形態の光電センサの構造を表わす図である。
図12を参照して、この光電センサが図9の光電センサと相違するのは、投光ユニット70である。
【0104】
投光ユニット70は、LED(A)31、駆動部(A)12、投光レンズ15、LED(B)73、および駆動部(B)14を含む。
【0105】
LED(A)31は、第3の実施形態と同様に、白色(つまり、赤、青、緑成分を含む)のパルス光を出力する。
【0106】
駆動部(A)12は、第3の実施形態と同様に、LED(A)31を駆動してパルス光を出力させる。
【0107】
投光レンズ15は、第3の実施形態と同様に、LED(A)31から出力された光を検出領域に向けて照射する。
【0108】
LED(B)73は、赤外の直流光(DCバイアス光)を直接第1の受光素子61、第2の受光素子64、および第3の受光素子67に向けて出力する。
【0109】
駆動部(B)14は、LED(B)73を駆動して赤外の直流光(DCバイアス光)を出力させる。
【0110】
以上のように、第5の実施形態の光電センサによれば、第3の実施形態と同様に、逆バイアス電圧をフォトダイオードに印加せずにフォトダイオードからの電流を電圧に変換するトランスインピーダンスアンプを用いて、赤成分、青成分および緑成分のパルス光を検出することができる。また、第5の実施形態によれば、第3の実施形態と同様に、ディスプレイの色度補正用に設計された赤、青、緑の3色が検知可能な汎用フォトICを用いて、赤成分、青成分および緑成分のパルス光を検出できるので、安価で小型の光電センサを提供することができる。さらに、第5の実施形態によれば、第3の実施形態のような白色の直流光を出力するLEDの代わりに、安価な赤外の直流光を出力するLEDを用いるので、第3の実施形態より安価な光電センサを提供することができる。
【0111】
(変形例)
本発明は、上記の実施の形態に限定されるものではなく、たとえば以下のような変形例を含む。
【0112】
(1) LED(B)
本発明の実施形態では、LED(B)およびそれを駆動する駆動部(B)を投光ユニット側に設けたが、これに限定するものではなく、受光ユニット側に設けてもよい。たとえば、本発明は、図1の光電センサを変形した図13の光電センサ、図9の光電センサを変形した図14の光電センサ、図12の光電センサを変形した図15の光電センサであってもよい。
【0113】
(2) 光電センサの構造
本発明の実施形態では、投光ユニットと受光ユニットが共通のハウジングに収容された投受一体型の光電センサを例にして説明したが、これに限定するものではない。本発明の実施形態で説明した構成は、投光ユニットと受光ユニットが別々のハウジングに収容された光電センサに適用することも可能である。
【0114】
また、本発明の実施形態で説明した構成は、図13に示すようなファイバ型光電センサに適用することも可能である。
【0115】
図16は、ファイバ光電センサの上部カバーを開いた状態における外観斜視図である。
同図に示されるように、光電センサは多連装型のプラスチック製筐体101を有する。筐体101の前部には、投光用ファイバ2と受光用ファイバ3とが挿入され、クランプレバー103の操作によって抜け止め固定される。筐体101の後部からは電気コード4が引き出されている。図示の電気コード4は、アース用の芯線141と、正電源用の芯線142と、検出出力用の芯線143と、診断出力用の芯線144とを有する。筐体101は、制御盤等の取付面に対して、図示しないDINレールを介して固定される。符号104で示されるものはDINレール嵌合溝である。筐体101の上部には、透明な上部カバー102が開閉可能に取り付けられている。上部カバー102を開いた状態で露出する筐体101の上面には、第1の表示器105と、第2の表示器106と、第1の操作ボタン107と、第2の操作ボタン108と、第3の操作ボタン109と、第1のスライド操作子110と、第2のスライド操作子111とが設けられている。また、投光用ファイバ2および受光用ファイバ3の先端には、レンズなどを含みファイバに着脱可能なヘッド部120が設けられている。また、図示しないが、このファイバ光電センサには、ファイバをクランプし、かつ投光素子および受光素子を内蔵するアンプが備えられている。
【0116】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0117】
2 投光用ファイバ、3 受光用ファイバ、4 電源コード、10,20,30,40,70,510,530,570 投光ユニット、11,31,41 LED(A)、12 駆動部(A)、13,33,73 LED(B)、14 駆動部(B)、15 投光レンズ、21 LED、22 駆動部、50,60,550,560 受光ユニット、51 受光レンズ、52 フォトダイオード、53 トランスインピーダンスアンプ、54
ハイパスフィルタ、55,76 信号処理部、56 投光制御部、57,77 汎用フォトIC、61 第1の受光素子、62 赤成分フィルタ、63 フォトダイオード(A)、64 第2の受光素子、65 緑成分フィルタ、66 フォトダイオード(B)、67 第3の受光素子、68 青成分フィルタ、69 フォトダイオード(C)、70 トランスインピーダンスアンプ(A)、71 トランスインピーダンスアンプ(B)、72
トランスインピーダンスアンプ(C)、73 ハイパスフィルタ(A)、74 ハイパスフィルタ(B)、75 ハイパスフィルタ(C)、101 プラスチック製筐体、102 上部カバー、103 クランプレバー、104 DINレール嵌合溝、105 第1の表示器、106 第2の表示器、107 第1の操作ボタン、108 第2の操作ボタン、109 第3の操作ボタン、110 第1のスライド操作子、111 第2のスライド操作子、120 ヘッド部、141 アース用の芯線、142 正電源用の芯線、143 検出出力用の芯線、144 診断出力用の芯線、202 保護部材、203 受光窓、205 表示灯、206 ケース、301 投光ユニットのホルダ部材、302 受光ユニットのホルダ部材、303 遮光部材、304 基板、PD フォトダイオード、RF 抵抗、C コンデンサ、OP アンプ、Vcc 電源。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
検出領域から入射されるパルス光を受ける受光レンズと、
前記パルス光を直流光でバイアスした光を受けて、電気信号に変換するフォトダイオードと、
前記フォトダイオードに逆バイアスを印加せずに、前記フォトダイオードから出力される電流を電圧に変換するトランスインピーダンスアンプと、
前記トランスインピーダンスアンプから出力される電圧から直流光の成分を除去するハイパスフィルタと、
パルス光を出力する第1のLEDと、
前記パルス光を検出領域に照射する投光レンズと、
直流光を直接前記フォトダイオードに向けて出力する第2のLEDとを備え、
前記投光レンズは、第1のホルダ部材によって支持され、
前記受光レンズは、第2のホルダ部材によって支持され、
前記第1のLEDは、前記投光レンズの焦点位置に発光部分が位置するように配置され、
前記受光レンズの焦点位置には、前記フォトダイオードが配置され、
前記フォトダイオード、前記トランスインピーダンスアンプ、および前記ハイパスフィルタは、基板に実装され、
前記第1のLEDから出力された光が直接前記フォトダイオードに入力されないように、遮光部材が設けられ、
前記第2のLEDは、前記第2のLEDから出力される光が直接前記フォトダイオードに入力されるような位置に配置される、光電センサ。
【請求項2】
各々が、検出領域から入射される、パルス光を直流光でバイアスした光を受光して、前記光の特定成分を抽出する複数の受光素子と、
各々が、接続する受光素子に逆バイアスを印加せずに、前記受光素子から出力される電流を電圧に変換する複数の変換部と、
各々が、接続する変換部から出力される電圧から直流光の成分を除去する複数のハイパスフィルタと、
赤外の直流光を直接前記複数の受光素子に向けて投光する投光素子とを備え、
前記複数の変換部は、トランスインピーダンスアンプである、光電センサの受光ユニット。
【請求項3】
前記複数の受光素子は、
検出領域から入射される、パルス光を直流光でバイアスした光を受光して、前記光の赤色成分および赤外成分を抽出する第1の受光素子と、
前記光を受光して、前記光の緑色成分および赤外成分を抽出する第2の受光素子と、
前記光を受光して、前記光の青色成分および赤外成分を抽出する第3の受光素子とを含み、
前記複数の変換部は、
前記第1の受光素子に逆バイアスを印加せずに、前記第1の受光素子から出力される電流を電圧に変換する第1の変換部と、
前記第2の受光素子に逆バイアスを印加せずに、前記第2の受光素子から出力される電流を電圧に変換する第2の変換部と、
前記第3の受光素子に逆バイアスを印加せずに、前記第3の受光素子から出力される電流を電圧に変換する第3の変換部とを含み、
前記複数のハイパスフィルタは、
前記第1の変換部から出力される電圧から直流光の成分を除去する第1のハイパスフィルタと、
前記第2の変換部から出力される電圧から直流光の成分を除去する第2のハイパスフィルタと、
前記第3の変換部から出力される電圧から直流光の成分を除去する第3のハイパスフィルタとを含み、
前記投光素子は、赤外の直流光を直接前記第1の受光素子、前記第2の受光素子、および前記第3の受光素子に向けて投光し、
前記第1の変換部、前記第2の変換部および前記第3の変換部は、トランスインピーダンスアンプである、請求項2記載の光電センサの受光ユニット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2013−51714(P2013−51714A)
【公開日】平成25年3月14日(2013.3.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−231642(P2012−231642)
【出願日】平成24年10月19日(2012.10.19)
【分割の表示】特願2007−1546(P2007−1546)の分割
【原出願日】平成19年1月9日(2007.1.9)
【出願人】(000002945)オムロン株式会社 (3,542)
【Fターム(参考)】