説明

光電気複合コネクタおよびコネクタ付きケーブル

【課題】コネクタ内部に十分な光ファイバの余長を確保でき、しかも光ファイバによる他の部材への干渉が起こりにくい光電気複合コネクタを提供する。
【解決手段】回路基板8と、回路基板8に設けられた光電変換部9と、これらを収容するハウジング11と、外部機器接続用の電気ピン5を備えた光電気複合コネクタ1。光電変換部9に、光ケーブル4から引き出されてハウジング11内に余長を確保して配線された光ファイバ2が光学的に接続されている。光ファイバ2は、光ケーブル4からの引出位置P1と光電変換部9に対する位置決め位置P2との中間位置P3で、弾性変形可能な光ファイバ固定部12によって固定されている。光ファイバ2は、引出位置P1から光ファイバ固定部12までの間で一側方に湾曲して配線された第1余長部18aと、光ファイバ固定部12から位置決め位置P2までの間で他側方に湾曲して配線された第2余長部18bとを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光電変換機能を有する光電気複合コネクタおよびこれを用いたコネクタ付きケーブルに関する。
【背景技術】
【0002】
機器間の光伝送を行うには、例えば電気信号と光信号とを変換する光電変換部を各機器に設け、この光電変換部に光コネクタを介して光ファイバケーブルを接続し、この光ファイバケーブルにより光信号の送受信を行う方式を用いることができる。
この方式では、光電気複合コネクタに着脱される光コネクタに汚れや異物が付着すると信号の劣化が起こるという問題があるため、光電変換部と光ファイバケーブルとを一体化した光電気複合コネクタおよび光電気複合ケーブルが提案されている。
図9に示すように、特許文献1には、光電気変換回路を有する基板102とこれを位置決めする固定スペーサ103とがコード管101内に設けられ、コード管101の先端にコネクタ結合のための結合ピン107を備えた光電気複合コネクタが開示されている。
固定スペーサ103は、コード管101の内径に近い外径をもち、基板102を位置決めするとともに光ケーブル104のテンションメンバを固定する。光ケーブル104の光ファイバ心線または光コード105(以下、光ファイバ心線等105という)は、コネクタ内で十分な余長をもって基板102上の結合部106に接続されている。
この光電気複合コネクタでは、コネクタ内に光電気変換回路が設けられているため、光ケーブル104を光信号処理機器に接続する用途において、機器内に光ファイバ処理部や光電変換回路が不要になり、機器の小型化を図ることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平5−226027号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年、デジタル家電等の機器における情報伝送量の増大および小型化に伴い、小型でありながら多種類の信号を高速に伝送するための新しい規格、例えば、DVI規格(Digital Visual Interface)やHDMI規格(High Difinition Multimedia Interface)、USB規格(Universal Serial Bus)などが提案されている。
これらの規格では、複数の光ファイバが使用されるため、これら複数の光ファイバをコネクタに収納する必要がある。また、給電や信号伝送のための電線が必要となる場合もある。
【0005】
光ケーブル104に加えられた張力により光ファイバ心線等105が長手方向に動くと、固定スペーサ103との摩擦により光ファイバ心線等105が損傷を受けるおそれがあるため、光ファイバ心線等105は、コネクタ内部にできるだけ長い余長を確保するのが好ましい。
しかしながら、特に、光ファイバの数が多い場合には、コネクタ内部に配線される光ファイバ心線等105の余長によって、結合部106等が干渉を受けるおそれがあった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、コネクタ内部に十分な光ファイバの余長を確保でき、しかも光ファイバによる他の部材への干渉が起こりにくい光電気複合コネクタおよびコネクタ付きケーブルを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の光電気複合コネクタは、光ファイバを有する光ケーブルの端部に設けられた光電気複合コネクタであって、回路基板と、前記回路基板に電気的に接続された光電変換部と、これらを収容するハウジングと、前記光電変換部に電気的に接続された外部機器接続用の電気ピンを備え、前記光電変換部には、前記光ケーブルから引き出されて前記ハウジング内に余長を確保して配線されて前記光電変換部に対し位置決めされた前記光ファイバが光学的に接続され、前記光ファイバが、前記光ケーブルからの引出位置と前記光電変換部に対する位置決め位置との中間位置で、弾性変形可能な1以上の光ファイバ固定部によって固定され、前記引出位置から前記光ファイバ固定部までの間で一側方に湾曲した第1余長部と、前記光ファイバ固定部から前記位置決め位置までの間で他側方に湾曲した第2余長部とを有する光電気複合コネクタである。
前記光ファイバ固定部は、前記光ファイバを、前記回路基板に固定することが好ましい。
前記光ファイバ固定部は、前記光ファイバの樹脂被覆を固定することが好ましい。
本発明の光電気複合コネクタは、前記光ケーブルがテンションメンバを含み、前記テンションメンバが前記ハウジングに固定されることが好ましい。
前記光ファイバは、前記光電変換部の光軸に対して所定の角度で交差する光軸を有し、光結合部を介して前記光電変換部に接続されることが好ましい。
本発明の光電気複合コネクタは、前記光電変換部が、前記回路基板に接続された副基板の回路基板側の面に設けられ、前記光結合部が、光路変換によって前記光電変換部の受発光部と前記光ファイバとを光接続させる光路変換ミラーを有する光導波路であり、前記副基板の回路基板側とは反対の面に設けられている構成とすることができる。
本発明の光電気複合コネクタは、前記光電変換部が、前記回路基板に接続された副基板の回路基板側とは反対の面に設けられ、前記光結合部が、光路変換によって前記光電変換部の受発光部と前記光ファイバとを光接続させる光路変換ミラーを有する光導波路であり、前記副基板の回路基板側の面に設けられている構成とすることができる。
本発明の光電気複合コネクタは、前記光結合部が、伝送される光に対して透明な樹脂からなり、前記樹脂が、前記光電変換部の受発光部の少なくとも一部および前記光ファイバの端部の少なくとも一部にそれぞれ密着し、前記光結合部を構成する樹脂の外面は、前記光電変換部の受発光部および前記光ファイバの端部の側に凹んだ形状となっている構成とすることができる。
本発明のコネクタ付きケーブルは、前記光電気複合コネクタが、前記光ケーブルの端部に設けられたコネクタ付きケーブルである。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、光ファイバが一側方に湾曲した第1余長部と他側方に湾曲した第2余長部とを有してハウジング内に配線されるので、光ファイバがハウジング内の他の部材(光電変換部等)に干渉せず、かつ十分な長さの余長を確保することができる。
また、光ファイバ固定部は弾性変形可能であるため、第1および第2余長部の変位を許容できる。
従って、光ファイバに引張り力が加えられても、第1および第2余長部の曲げが小さくなるように光ファイバが変位することによって、光ファイバに過大な力が加えられるのを回避し、光ファイバの損傷を防ぐことができる。
また、第1および第2余長部によって、光ファイバの十分な余長を確保しつつ省スペース化が可能となるため、光電気複合コネクタの小型化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明の第1実施形態に係る光電気複合コネクタを示す図であり、(a)は側断面図であり、(b)は平断面図である。
【図2】前図に示す光電気複合コネクタの要部を示す断面図である。
【図3】光電気複合ケーブルに張力が加えられたときの光ファイバの動作を模式的に示す平面図である。
【図4】第1実施形態に係る光電気複合コネクタの具体例を示す分解斜視図である。
【図5】本発明の第2実施形態に係る光電気複合コネクタを示す側断面図である。
【図6】本発明の第3実施形態に係る光電気複合コネクタを示す側断面図である。
【図7】本発明の第4実施形態に係る光電気複合コネクタを示す側断面図である。
【図8】本発明の第5実施形態に係る光電気複合コネクタを示す側断面図である。
【図9】従来の光電気複合コネクタの一例を示す概略構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
(第1実施形態)
以下、実施の形態に基づき、図面を参照して本発明を説明する。
図1は、本発明の第1実施形態にかかる光電気複合コネクタ1を用いたコネクタ付きケーブルを示すものである。
図1(a)および図1(b)に示すように、このコネクタ付きケーブルは、光ファイバ2と電線3とを備えた光電気複合ケーブル4(光ケーブル)の端部に、光電気複合コネクタ1が設けられている。
【0010】
光電気複合コネクタ1は、回路基板8と、回路基板8の一方の面8a側に設けられた副基板15(第2の回路基板)と、副基板15の一方の面15aに設けられた受発光素子9(光電変換部)と、回路基板8に設けられた制御用半導体10と、これらを収容するハウジング11(収容体)と、受発光素子9に電気的に接続された電気ピン5とを備えている。
以下の説明において、図1(a)および図1(b)における左方を前方といい、右方を後方ということがある。前後方向は光電気複合ケーブル4の端部における長さ方向に一致し、この方向は光電気複合コネクタ1の長さ方向でもある。
【0011】
電気ピン5は、外部機器に接続するための電気コネクタであり、本体部5aと、本体部5aの前面から突出したコネクタ部5bとを備えている。電気ピン5は、コネクタ部5bで外部機器に接続される。
図示例では、本体部5aはハウジング11内に収容され、コネクタ部5bは、ハウジング11の前面側に設けられたコネクタ用開口部11jから外部に突出している。
【0012】
回路基板8には、例えは、ガラスエポキシ基板、セラミック基板など、一般的な各種絶縁基板を使用することができる。回路基板8の面8a、8bには、所定の回路配線が形成されている。
【0013】
副基板15は、回路基板8の上方に間隔をおいて回路基板8にほぼ平行に設けられている。副基板15は、例えばガラスエポキシ基板、セラミック基板など、一般的な各種絶縁基板に所定の回路配線を形成したものである。
図1(b)に示すように、平面視したときの副基板15の回路基板8上の位置は、回路基板8の前部である。
副基板15の一方の面15aには光電変換部電極16が形成され、光電変換部電極16には受発光素子9が電気的に接続されている。
【0014】
図1(a)に示すように、副基板15の他方の面15bには基板コネクタ15cが設けられ、回路基板8の一方の面8aには基板コネクタ8cが設けられている。
基板コネクタ8cは、回路基板8の一方の面8aに設けられた光電変換部電極6に接続されているため、基板コネクタ15c、8cが互いに接続されることで、受発光素子9は回路基板8に電気的に接続される。このため、受発光素子9は、副基板15および基板コネクタ15c、8cを介して間接的に回路基板8上に設けられている。
副基板15の採用によって、副基板15上の受発光素子9に光ファイバ2を接続する工程と、回路基板8に対し制御用半導体10等を実装する工程とを別に行い、その後、回路基板8と副基板15とを接続する組み立て方法をとることができる。このため、製造効率を高めることができる。
【0015】
図2に示すように、受発光素子9は、光信号を出射または入射させる部分として受発光部9aを有する。図示例の受発光部9aは、受発光素子9の上面9c側に設けられている。
発光素子としては、発光ダイオード(LED)、レーザダイオード(LD)、面発光レーザ(VCSEL)等が挙げられる。受光素子としては、フォトダイオード(PD)等が挙げられる。
図示例では、受発光素子9の上面9cは、配線17を介して1つの光電変換部電極16に電気的に接続され、受発光素子9の下面9dは、導電性接着剤(図示せず)により他の光電変換部電極16に電気的に接続されている。
配線17としては、例えば、金(Au)ワイヤ、アルミニウム(Al)ワイヤ、銅(Cu)ワイヤなどを使用できる。
【0016】
図1(a)および図1(b)に示すように、ハウジング11は、略矩形の後板部11aと、その周縁部から前方に延出する四角筒状の延出筒部11bと、後板部11aから後方に延出する接続筒部11cと、延出筒部11bの前端に設けられた前板部11iとを備えたケース体である。
延出筒部11bは、一対の側板部11d、11eと、これらの下縁部(一方縁部)間に形成された底板部11fと、側板部11d、11eの上縁部(他方縁部)間に形成された天板部11gとからなる四角筒状であり、これらに囲まれた内部空間11hに回路基板8を収容できる構成が好ましい。
図示例では、回路基板8は、底板部11fと天板部11gに沿って延出筒部11b内に配置されている。
【0017】
接続筒部11cは、後板部11aに形成された導入口11kの周縁部から後方に延出して形成されている。
導入口11kには、接続筒部11cを通して光電気複合ケーブル4の先端部が導入される。接続筒部11cは、接着材による接着やカシメ固定などにより光電気複合ケーブル4の先端部に固定することができる。
ハウジング11は、電気ピン5の本体部5aを収容するとともに、前板部11iaに形成されたコネクタ用開口部11jを通してコネクタ部5bを外部に突出させている。
ハウジング11は、電気ピン5を固定できる構成が好ましい。例えば互いに嵌合する凹部と凸部の一方を電気ピン5に形成し、他方をハウジング11に形成し、これら凹部と凸部を嵌合させることで電気ピン5をハウジング11に固定できる。また、接着によって電気ピン5をハウジング11に固定してもよい。
【0018】
ハウジング11は、上下に分割可能とすることができる。具体的には、トレイ状の上部カバー11Aと、これに結合可能なトレイ状の下部カバー11Bとからなる構成としてよい。
上部カバー11Aは、前板部11i上部、側板部11d、11e上部、後板部11a上部、および天板部11gを有する。下部カバー11Bは、前板部11i下部、側板部11d、11e下部、後板部11a下部、および底板部11fを有する。この構成によって、光電気複合ケーブル4に対するハウジング11の装着作業が容易になる。
【0019】
光電気複合ケーブル4の電線3としては、例えば銅などからなる金属導体3aの外周に樹脂被覆3bを設けた汎用品を使用できる。
図1(a)および図1(b)に示すように、電線3は、回路基板8の他方の面8bに設けられた電線接続用電極7に接続されており、回路基板8の回路配線を介して電気ピン5に電気的に接続される。
このため、電気ピン5が接続される機器には、電気ピン5を通して電力供給や電気信号の送受信が可能である。
また、電線3より制御用半導体10に電力を供給し、動作をさせることも可能である。
なお、電線3は回路基板8の一方の面8aに接続してもよいし、回路基板8の両面に接続してもよい。
図示例では光電気複合ケーブル4が使用されているが、外部機器から電気ピン5を介して給電する場合には、電線を備えていない通常の光ケーブルを使用することができる。
【0020】
光ファイバ2は、光ファイバ素線、光ファイバ心線、着色線などが使用できる。光ファイバ2には、後述する湾曲形状をとることができる柔軟性が必要である。光ファイバ2は1本でもよいし、複数本でもよい。図示例では4本の光ファイバ素線が用いられている。
光ファイバ2としては、例えば石英系光ファイバ、プラスチック光ファイバ(POF)などが挙げられる。
【0021】
図1(a)に示すように、光電気複合ケーブル4の先端から引き出された光ファイバ2は、ハウジング11内で余長を確保した状態で配線されて受発光素子9に達している。具体的には、光ファイバ2は、回路基板8の一方の面8aに沿って湾曲しつつ前方に延出し、副基板15上の受発光素子9に接続されている。
【0022】
光ファイバ2は、受発光素子9への接続位置に近接した位置で、位置決め部14により副基板15の一方の面15aに固定することが好ましい。図示例の位置決め部14は光結合部13のやや後方に形成されている。
位置決め部14は、光ファイバ固定部12(後述)より前方において、光ファイバ2を位置決めするものであって、例えばエポキシ樹脂、アクリル樹脂、シリコーン樹脂などからなる。
位置決め部14は、光ファイバ2を副基板15上で保持するとともに、受発光素子9に対して光ファイバ2を位置決めする。
【0023】
光ファイバ2は、光電気複合ケーブル4からの引出位置P1(先端部4a)と位置決め位置P2(位置決め部14)との間の中間位置P3において、光ファイバ固定部12により回路基板8の一方の面8aに固定されている。
光ファイバ固定部12の位置は、引出位置P1と位置決め位置P2との間で、余長部18a、18b(後述)が確保できるように定められる。
図示例では、光ファイバ固定部12と位置決め位置P2との間の光ファイバ2はどこにも固定されていない。引出位置P1と光ファイバ固定部12の間の光ファイバ2もどこにも固定されていない。なお、位置決め部14がない場合は、受発光素子9への接続位置である光結合部13が位置決め位置となる。
【0024】
光ファイバ固定部12は、弾性変形可能な材料、例えばエポキシ樹脂、アクリル樹脂、シリコーン樹脂などからなり、光ファイバ2を回路基板8上で保持できる。光ファイバ固定部12は、光ファイバ2の樹脂被覆2cの一部を覆うことによって、樹脂被覆2cを固定することが好ましい。図示例の光ファイバ固定部12は、略半球状とされている。
光ファイバ固定部12の前後方向位置は、回路基板8の副基板15の後端15dと、回路基板8の後端8dとの間の位置が好ましい。
光ファイバ固定部12の幅方向位置(図1(b)の上下方向位置)は、余長部18a、18b(後述)が確保できれば特に限定されない。図示例では、光ファイバ固定部12は、光電気複合ケーブル4の軸線4b(特に先端部4a付近における軸線4b)上にある。
【0025】
なお、光電気複合ケーブル4の軸線4bは、延出筒部11bの軸線に一致することが好ましい。
図示例では、光ファイバ2は光ファイバ固定部12により回路基板8に固定されているが、これに限らず、光電気複合コネクタ1の他の構成部材、例えばハウジング11、副基板15等に固定してもよい。
【0026】
図1(b)に示すように、光ファイバ2は、引出位置P1から光ファイバ固定部12までの間で、一側方(図1(b)の下方)に湾曲して配線された第1余長部18aと、光ファイバ固定部12から位置決め位置P2までの間で、他側方(図1(b)の上方)に湾曲して配線された第2余長部18bとを有する。
図示例では、第1余長部18aは、光電気複合ケーブル4の軸線4b(特に先端部4a付近における軸線4b)を基準として一側方に湾曲し、第2余長部18bは他側方に湾曲している。
【0027】
余長部18a、18bは、光ファイバ2の光特性を損なわない範囲で湾曲した形状とされ、例えば少なくとも一部が略円弧状とすることができる。余長部18a、18bは、互いに逆の方向に湾曲しているため、引出位置P1と位置決め部14との間の光ファイバ2は、概略逆S字状(または概略S字状)となっている。
湾曲した余長部18a、18bには、光ファイバ2自体の弾性的な反発力(曲げ弾性力)が働くことがあるが、光ファイバ固定部12により余長部18a、18bの湾曲形状は維持される。
光ファイバ2は、余長部18a、18bを有するため、ハウジング11内の狭いスペースに十分な長さの余長が確保される。
【0028】
光ファイバ2が複数である場合は、これらを互いに撚り合わせて配線することができる。電線3が回路基板8の同じ面に配線される場合には光ファイバ2と電線3とを併せて撚り合わせてもよい。
【0029】
図2に示すように、光ファイバ2は、光結合部13を介して受発光素子9に接続されている。
以下の説明において、上下方向は、受発光素子9が実装される副基板15の一方の面15aを基準とし、副基板15から遠ざかる方向を上方(図2の上方)、副基板15に近づく方向を下方(図2の下方)とする。
ここに示す光結合構造は、受発光素子9と、光ファイバ2と、光ファイバ2と受発光素子9との間を光学的に結合する光結合部13を有する構造である。
【0030】
光ファイバ2は、副基板15の面15aに沿い、かつ面15aから離間して配置されている。光ファイバ2は、光結合部13に対する光の出入射の方向が一定となるように、少なくとも端部2a付近では光軸2bが直線状であることが好ましい。
光ファイバ2は、光軸2b(特に端部2a付近における光軸2b)が受発光素子9の光軸9bに所定の角度θ(例えば0<θ<180°)で交差するように配置されている。光ファイバ2および受発光素子9は、これらの光軸2b、9bが互いに垂直(または略垂直)に配置されることが好ましい。
【0031】
光結合部13は、伝送される光に対して透明な樹脂からなる。光結合部13を構成する樹脂は、受発光素子9の受発光部9aの少なくとも一部および光ファイバ2の端部2aの少なくとも一部にそれぞれ密着している。
ここでいう透明樹脂とは、受発光素子9と光ファイバ2との間を伝送する光を透過させることが可能なものを指し、必ずしも可視光下で無色透明な色調のものに限定されるものではない。また、光が伝送される樹脂内の光路長が短いため、ある程度の透明性があればよい。
透明樹脂としては、例えば、UV硬化性樹脂や熱硬化性樹脂などを用いることができる。透明樹脂の具体例としては、アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、シリコーン系樹脂等が挙げられる。
【0032】
光結合部13の形状は、図2では光結合部13が光ファイバ2の端部2aの全面を覆い、光結合部13の上端が光ファイバ2の上部まで付着している。光結合部13は光ファイバ2のコアの全断面を覆うことが好ましい。
なお、光結合部13は、光ファイバ2の端部2aおよび受発光部9aを完全には覆っていなくてもよい。
光結合部13は、受発光素子9の上面より上方の範囲内に収まるように形成することができる。これによって、光ファイバ2の配線作業などにおいて、光結合部13が他の部材から干渉を受けにくくなる。
また、光結合部13は、光ファイバ2の端部2aの上端の高さより下方の範囲内に収まるように形成することもできる。この構成によっても、光ファイバ2の配線作業などにおいて、光結合部13が他の部材から干渉を受けにくくなる。
【0033】
光結合部13の外面13aは、光結合部13を構成する透明樹脂と外部の気体(空気、窒素など)との界面を形成しており、光ファイバ2からの入射光は外面13aで反射して受発光素子9(受光素子)に入射し、受発光素子9(発光素子)からの入射光は外面13aで反射して光ファイバ2に入射する。
光結合部13は、受発光素子9と光ファイバ2との間の光結合を容易に実現するため、以下のような構成が好ましい。
光結合部13を構成する透明樹脂は、光ファイバ2の光軸2bと受発光素子9の光軸9bとが交差する交点Pの位置には存在せず、光結合部13の外面13aが、受発光素子9の受発光部9aおよび光ファイバ2の端部2aの側に凹んだ形状となっている。
【0034】
光結合部13の外面13aが凹んだ形状となるためには、少なくとも、
(1)受発光部9aに対向する位置Aが受発光部9a側に凹んだ形状の凹面部21、
(2)光ファイバ2の端部2aに対向する位置Bが光ファイバ2の端部2a側に凹んだ形状の凹面部22、
(3)受発光部9aに対向する位置Aと光ファイバ2の端部2aに対向する位置Bとの間が凹んだ形状の凹面部23、
を有することが望ましい。
【0035】
光の伝送に関与しない部分、例えば図2における光ファイバ2の上側にかかっている部分13bや、光ファイバ2の下側と受発光素子9の上面9cとの間に挟まれた部分13cは凸形状になっていても差し支えない。
【0036】
(1)の受発光部9a側の凹面部21は、例えば、受発光素子9の光軸9bが樹脂の外面13aと交差する位置Aの近傍において、樹脂の外面13aが樹脂側に凹となる凹面を形成していることが好ましい。
(2)の光ファイバ2側の凹面部22は、例えば、光ファイバ2の光軸2bが樹脂の外面13aと交差する位置Bの近傍において、樹脂の外面13aが樹脂側に凹となる凹面を形成していることが好ましい。
(3)の中間部の凹面部23は、例えば、受発光素子9の光軸9bが樹脂の外面13aと交差する位置Aと、光ファイバ2の光軸2bが樹脂の外面13aと交差する位置Bとの間を結ぶ線分ABがA−B間で樹脂の外側(外部の気体側)を通り、樹脂の外面13aが凹となる凹面を形成していることが好ましい。
【0037】
光結合部13の外面13aを凹んだ形状とすることによって、反射面としての位置および角度を精密に制御しなくても、より低い作製精度で確実な光結合を実現することができる。また、光ファイバ2の端部2aと受発光素子9の受発光部9aとの間が単一の透明樹脂で構成された光結合部13で光結合されるため、極めて低コストに、かつ簡易な工程で作製可能である。
光結合部13は、受発光素子9の光軸9bと光ファイバ2の光軸2bとが交差する交点Pの位置には前記樹脂が存在せず、樹脂の外面13aが受発光部9aに対向する位置Aが交点Pと受発光部9aとの間にあり、かつ、樹脂の外面13aが光ファイバ2の端部2aに対向する位置Bが交点Pと光ファイバ2の端部2aとの間にあると、光が拡散する範囲が狭くなり、損失を低減することができる。
【0038】
この光結合構造では、光ファイバ2と受発光素子9とが、簡略な構造の光結合部13を介して光学的に接続されているので、光結合構造の小型化(特に低背化および長さ寸法の短縮)が可能となる。従って、光電気複合コネクタ1の小型化、特に薄型化および長さ寸法の短縮を実現できる。また、光電気複合コネクタ1内部に十分なスペースを確保できるため、光ファイバ2や電線3の多線化が容易となることから、情報伝送量の増加に有利である。
【0039】
制御用半導体10は、回路基板8の回路配線を経て入力された電気信号に、必要に応じてレベル調整や各種変換などを施すことができる。制御用半導体10は回路基板8の一方の面8aに設けてもよいし、他方の面8bに設けてもよい。
また、制御用半導体10の機能が他の構成に備わっている場合には、制御用半導体10を設けなくてもよい。
【0040】
受発光素子9が発光素子である場合には、電気ピン5から入力された電気信号は、回路基板8の回路配線を経て、制御用半導体10で必要に応じてレベル調整等が施された後、光電変換部電極6から基板コネクタ15c、8cを経て副基板15に至り、光電変換部電極16から受発光素子9に入力される。
受発光素子9では、電気信号が光信号に変換され、受発光部9aから発せられた光信号が光結合部13に入射し、界面(外面13a)で反射されて光ファイバ2に入射する。
【0041】
受発光素子9が受光素子の場合には、光ファイバ2から光結合部13に入射した光は、界面(外面13a)で反射されて受発光素子9の受発光部9aに入射して電気信号に変換され、光電変換部電極16、基板コネクタ15c、8cを経て光電変換部電極6に入力され、回路基板8の回路配線を経て、制御用半導体10で必要に応じてレベル調整等が施された後、電気ピン5に送られる。
【0042】
図3に示すように、光ファイバ2は、余長部18a、18bを有して湾曲配線されているため、若干の移動が許容される。
例えば、光電気複合ケーブル4に、光電気複合コネクタ1から離れる方向(図3の右方)の引張力が加えられ、先端部4aが後退した場合には、光ファイバ2が後方に引っ張られるのに伴い、第1余長部18aは、図3に実線で示すように、曲げが小さくなって軸線4bに近づくように変位する。
第2余長部18bも、第1余長部18aの変位に伴って、図3に実線で示すように、軸線4bに近づくように変位する。
余長部18a、18bが変位する際には、光ファイバ固定部12はそれに追随して弾性変形する。
このように、光ファイバ2に引張り力が加えられても、余長部18a、18bが変位することによって、光ファイバ2に過大な力が加えられるのを回避できる。
【0043】
光電気複合コネクタ1では、光ファイバ2が一側方に湾曲した第1余長部18aと他側方に湾曲した第2余長部18bとを有してハウジング11内に配線されるので、光ファイバ2がハウジング11内の他の部材(受発光素子9等)に干渉せず、かつ十分な長さの余長を確保することができる。
また、光ファイバ固定部12は弾性変形可能であるため、第1および第2余長部18a、18bの変位に追随して変形する。
従って、光ファイバ2に引張り力が加えられても、余長部18a、18bの曲げが小さくなるように光ファイバ2が変位することによって、光ファイバ2に過大な力が加えられるのを回避し、光ファイバ2の損傷を防ぐことができる。
また、第1および第2余長部18a、18bによって、光ファイバ2の十分な余長を確保しつつ省スペース化が可能となるため、光電気複合コネクタ1の小型化を図ることができる。
【0044】
なお、図1に示す光電気複合コネクタ1では、光ファイバ2は、引出位置P1と位置決め部14との間の1箇所(光ファイバ固定部12)で固定されているが、一側方に湾曲した第1余長部18aと他側方に湾曲した第2余長部18bとを有する配線が可能であれば、光ファイバ固定部の数は2以上であってもよい。
【0045】
図4は、光電気複合コネクタ1の具体的な形態の例を示すものである。この図では、図1に示す構成と共通の構成については同じ符号が付されている。
この図に示すように、光ファイバ2は、光電気複合ケーブル4からの引出位置P1(先端部4a)と受発光素子9への位置決め位置P2(位置決め部14)との間の中間位置P3において、光ファイバ固定部12により回路基板8の一方の面8aに固定されている。
光ファイバ2は、引出位置P1から光ファイバ固定部12までの間で一側方に湾曲した第1余長部18aと、光ファイバ固定部12から位置決め位置P2(位置決め部14)までの間で他側方に湾曲した第2余長部18bとを有する。
【0046】
図4に示すように、ハウジング11の長さL1(接続筒部11cを除く部分の長さ)は例えば89mm、ハウジング11の幅W1は例えば24mmである。ハウジング11の高さは例えば13mmである。
第2余長部18bが配線される部分のハウジング11の内部空間の幅W2(ハウジング11の両側板間の距離)は、例えば15mmである。光電気複合ケーブル4の先端部4aから位置決め部14までの距離(長さL2)(光電気複合コネクタ1の長さ方向の距離)は、例えば66mmである。
【0047】
(第2実施形態)
図5は、本発明の第2実施形態にかかる光電気複合コネクタ31を示すものである。
以下の説明において、図1に示す第1実施形態の光電気複合コネクタ1と共通の構成については同じ符号を付してその説明を省略または簡略化する。
光電気複合コネクタ31では、副基板15が設けられておらず、受発光素子9が回路基板8の一方の面8aに設けられている点で、第1実施形態の光電気複合コネクタ1と異なる。光ファイバ2は位置決め部14により回路基板8に固定されている。
光ファイバ2は、引出位置P1(先端部4a)から光ファイバ固定部12までの間で一側方に湾曲した第1余長部18aと、光ファイバ固定部12から位置決め位置P2(位置決め部14)までの間で他側方に湾曲した第2余長部18bとを有する。
このため、光ファイバ2に引張り力が加えられても、余長部18a、18bの光ファイバ2が変位することによって、光ファイバ2に過大な力が加えられるのを回避し、光ファイバ2の損傷を防ぐことができる。
光電気複合コネクタ31では、副基板15を備えていないため、実装高さを抑え、光電気複合コネクタ1の薄型化を図ることができる。
【0048】
(第3実施形態)
図6は、本発明の第3実施形態にかかる光電気複合コネクタ41を示すものである。
光電気複合コネクタ41は、フレキシブル基板である副基板15の一方の面15a(回路基板8側とは反対の面)に、光ファイバ2が接続される光導波路42(光結合部)が設けられ、他方の面15b(回路基板8側の面)に受発光素子9が設けられている。
光導波路42は光路変換ミラー42aを有し、このミラー42aを介して光ファイバ2と受発光素子9とを光学的に接続できる。
光ファイバ2は、引出位置P1(先端部4a)から光ファイバ固定部12までの間で一側方に湾曲した第1余長部18aと、光ファイバ固定部12から位置決め位置P2(位置決め部14)までの間で他側方に湾曲した第2余長部18bとを有する。
このため、光ファイバ2に引張り力が加えられても、余長部18a、18bの光ファイバ2が変位することによって、光ファイバ2に過大な力が加えられるのを回避し、光ファイバ2の損傷を防ぐことができる。
光電気複合コネクタ41では、受発光素子9におけるワイヤボンディング(配線17による接続)が不要となり、信頼性が向上する。
なお、位置決め部14がない場合は、受発光素子9への間接的な接続位置である光導波路42が位置決め位置となる。
【0049】
(第4実施形態)
図7は、本発明の第4実施形態にかかる光電気複合コネクタ51を示すものである。
光電気複合コネクタ51は、副基板15に対する光導波路42と受発光素子9の設置面が逆になっていること以外は図4に示す光電気複合コネクタ41と同様の構成である。すなわち、受発光素子9が副基板15の一方の面15aに設けられ、光導波路42が副基板15の他方の面15bに設けられている。副基板15は基板コネクタ43によって回路基板8上に固定される。光ファイバ2は位置決め部14により回路基板8に固定されている。
光ファイバ2は、引出位置P1(先端部4a)から光ファイバ固定部12までの間で一側方に湾曲した第1余長部18aと、光ファイバ固定部12から位置決め位置P2(位置決め部14)までの間で他側方に湾曲した第2余長部18bとを有する。
このため、光ファイバ2に引張り力が加えられても、余長部18a、18bの光ファイバ2が変位することによって、光ファイバ2に過大な力が加えられるのを回避し、光ファイバ2の損傷を防ぐことができる。
光電気複合コネクタ51では、光導波路62を副基板15と回路基板8との間に挟持できるため、光導波路42の位置決め精度を高めることできる。
【0050】
(第5実施形態)
図8は、本発明の第5実施形態にかかる光電気複合コネクタ61を示すものである。
光電気複合コネクタ61は、テンションメンバ62を有する光電気複合ケーブル64の先端に組み立てられている。
光電気複合コネクタ61は、ハウジング11の接続筒部11cと、光電気複合ケーブル64の先端部分を覆うブーツ63を備えている。
テンションメンバ62は、光電気複合ケーブル64の先端から引き出され、ハウジング11に固定される。図示例ではテンションメンバ62は接続筒部11cの外面に接着材やカシメ固定などにより固定される。
光ファイバ2は、引出位置P1(光電気複合ケーブル64の先端部64a)から光ファイバ固定部12までの間で一側方に湾曲した第1余長部18aと、光ファイバ固定部12から位置決め位置P2(位置決め部14)までの間で他側方に湾曲した第2余長部18bとを有する。
このため、光ファイバ2に引張り力が加えられても、余長部18a、18bの光ファイバ2が変位することによって、光ファイバ2に過大な力が加えられるのを回避し、光ファイバ2の損傷を防ぐことができる。
【0051】
光電気複合コネクタ61は、テンションメンバ62を有する光電気複合ケーブル64の先端に設けられ、テンションメンバ62を固定する構造を有するので、光電気複合ケーブル64に加えられた張力が光ファイバ2に及ぶのを防ぎ、信頼性を向上させることができる。
【符号の説明】
【0052】
1,31,51,61,71・・・光電気複合コネクタ、2・・・光ファイバ、2a・・・端部、2b・・・光ファイバの光軸、2c・・・樹脂被覆、3・・・電線、4、64・・・光電気複合ケーブル(光ケーブル)、5・・・電気ピン、8・・・回路基板、9・・・受発光素子(光電変換部)、9a・・・受発光部、9b・・・受発光素子(光電変換部)の光軸、11、111・・・ハウジング、13・・・光結合部、13a・・・光結合部の外面、42・・・光導波路、42a・・・ミラー、62・・・テンションメンバ、P1・・・引出位置、P2・・・位置決め位置、P3・・・中間位置、θ・・・光ファイバと受発光素子(光電変換部)の光軸がなす角度。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光ファイバを有する光ケーブルの端部に設けられた光電気複合コネクタであって、
回路基板と、前記回路基板に電気的に接続された光電変換部と、これらを収容するハウジングと、前記光電変換部に電気的に接続された外部機器接続用の電気ピンを備え、
前記光電変換部には、前記光ケーブルから引き出されて前記ハウジング内に余長を確保して配線されて前記光電変換部に対し位置決めされた前記光ファイバが光学的に接続され、
前記光ファイバが、前記光ケーブルからの引出位置と前記光電変換部に対する位置決め位置との中間位置で、弾性変形可能な1以上の光ファイバ固定部によって固定され、前記引出位置から前記光ファイバ固定部までの間で一側方に湾曲した第1余長部と、前記光ファイバ固定部から前記位置決め位置までの間で他側方に湾曲した第2余長部とを有することを特徴とする光電気複合コネクタ。
【請求項2】
前記光ファイバ固定部は、前記光ファイバを、前記回路基板に固定することを特徴とする請求項1に記載の光電気複合コネクタ。
【請求項3】
前記光ファイバ固定部は、前記光ファイバの樹脂被覆を固定することを特徴とする請求項1または2に記載の光電気複合コネクタ。
【請求項4】
前記光ケーブルは、テンションメンバを含み、前記テンションメンバは、前記ハウジングに固定されることを特徴とする請求項1〜3のうちいずれか1項に記載の光電気複合コネクタ。
【請求項5】
前記光ファイバが、前記光電変換部の光軸に対して所定の角度で交差する光軸を有し、光結合部を介して前記光電変換部に接続されることを特徴とする請求項1〜4のうちいずれか1項に記載の光電気複合コネクタ。
【請求項6】
前記光電変換部は、前記回路基板に接続された副基板の回路基板側の面に設けられ、
前記光結合部は、光路変換によって前記光電変換部の受発光部と前記光ファイバとを光接続させる光路変換ミラーを有する光導波路であり、前記副基板の回路基板側とは反対の面に設けられていることを特徴とする請求項5に記載の光電気複合コネクタ。
【請求項7】
前記光電変換部は、前記回路基板に接続された副基板の回路基板側とは反対の面に設けられ、
前記光結合部は、光路変換によって前記光電変換部の受発光部と前記光ファイバとを光接続させる光路変換ミラーを有する光導波路であり、前記副基板の回路基板側の面に設けられていることを特徴とする請求項5に記載の光電気複合コネクタ。
【請求項8】
前記光結合部が、伝送される光に対して透明な樹脂からなり、前記樹脂が、前記光電変換部の受発光部の少なくとも一部および前記光ファイバの端部の少なくとも一部にそれぞれ密着し、
前記光結合部を構成する樹脂の外面は、前記光電変換部の受発光部および前記光ファイバの端部の側に凹んだ形状となっていることを特徴とする請求項5〜7のうちいずれか1項に記載の光電気複合コネクタ。
【請求項9】
請求項1〜8のうちいずれか1項に記載の光電気複合コネクタが、前記光ケーブルの端部に設けられたことを特徴とするコネクタ付きケーブル。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2012−88570(P2012−88570A)
【公開日】平成24年5月10日(2012.5.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−235937(P2010−235937)
【出願日】平成22年10月20日(2010.10.20)
【出願人】(000005186)株式会社フジクラ (4,463)
【Fターム(参考)】