説明

免疫炎症性障害の処置のための治療法

処置の必要のある被験者において免疫炎症性障害を処置するための方法であって、該方法は、酸ビーズ表面表面にコーティングされかつ制御放出用に製剤化されたジピリダモールを含む単位投与剤形を該被験者に投与する段階を含む。該方法は、ジピリダモールの投与と同時にコルチコステロイドを投与する段階をさらに含む。

【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
発明の背景
免疫炎症性障害の処置のための第2相臨床開発において、プレドニゾロンおよびジピリダモールの組み合わせは、経口的に利用可能な相乗作用薬の候補である。相乗作用薬には、多数の経路を通じ相乗的に作用して、単独で投与された構成成分でも同じ投薬レベルで投与された構成成分でも達成できない治療効果をもたらすようにデザインされた、2種の化合物が含まれる。プレドニゾロンとジピリダモールとの組み合わせは、ステロイドの副作用を再現することなく、プレドニゾロンの抗炎症活性および免疫調節活性のある種の要素を選択的に増幅するようにデザインされた。
【0002】
相乗作用薬の組み合わせの治療的有用性を最大とするには、適切な製剤化が不可欠である。
【発明の概要】
【0003】
発明の概要
一つの局面において、本発明は、処置の必要のある被験者において免疫炎症性障害を処置するための方法であって、酸ビーズ表面にコーティングされかつ制御放出用に製剤化されたジピリダモールを含む単位投与剤形を被験者に(例えば、1日1回、1日2回または1日3回)投与する段階を含む方法を特徴とする。単位投与剤形は40〜400 mg (例えば、45 mg、90 mg、180 mgまたは360 mg)のジピリダモールを含むことができる。いくつかの態様において、ジピリダモールは、例えば、1:0.8、1:0.6、1:07、1:0.9、1:1、1:1.1または1:1.2のwt/wt (ジピリダモール:酒石酸)比で酒石酸ビーズ表面にコーティングされる。
【0004】
ある種の態様において、ジピリダモールは、制御放出コーティング(例えば、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート55、Surelease(登録商標):HPMC E5、またはEudragit(登録商標) L100:Eudragit(登録商標) S100)でコーティングすることができる。
【0005】
さらに他の態様において、単位投与剤形は即時放出用に製剤化されたジピリダモールを含む。制御放出用に製剤化されるジピリダモールの割合は、単位投与剤形中20%〜100% (例えば、50%〜80%、55%〜85%、60%〜90%、65%〜95%、45%〜75%、45%〜55%、50%〜60%、55%〜65%、70%〜80%、75%〜85%、80%〜90%、または85%〜95%)のジピリダモールであることができる。
【0006】
別の態様において、本方法はコルチコステロイド(例えば、プレドニゾロン、プレドニゾン、ブデソニド、メチルプレドニゾロン、フルチカゾン、ベタメタゾンまたはデフラザコート)を被験者に投与する段階をさらに含む。コルチコステロイドは2つの個別用量で投与することができる。例えば、第1の用量は、0.75〜3.75 mg (例えば、1.5〜2.5 mg、0.75〜2.0 mg、2.0 mg〜3.75 mg、0.9 mgまたは1.8 mg)のプレドニゾロンまたは等価、等効力の量の別のコルチコステロイドを含む単位投与製剤で(例えば、覚醒時に)投与されることができ、かつ第2の用量は第1の用量から8時間以内(例えば、第1の用量から4〜6、3〜5または2〜4時間後)に、0.75〜3.75 mg (例えば、0.75〜1.25、1.5〜2.5 mg、0.75〜2.0 mg、2.0 mg〜3.75 mg、0.9 mgまたは1.8 mg)のプレドニゾロンまたは等価、等効力の量の別のコルチコステロイドを含む単位投与製剤で投与される。第1および第2の用量のコルチコステロイドは即時放出用にもしくは制御放出用に製剤化されてもよく、第1の用量は即時放出用に製剤化されかつ第2の用量は制御放出用に製剤化されてもよく、または第1の用量は制御放出用に製剤化されかつ第2の用量は即時放出用に製剤化されてもよい。一つの特定の態様において、第1の用量は、即時放出用に製剤化された、1.0〜2.5 mgのプレドニゾロンまたは等価、等効力の量の別のコルチコステロイドを含む単位投与製剤で投与され、かつ第2の用量は、制御放出用に製剤化された、0.75〜2.0 mgのプレドニゾロンまたは等価、等効力の量の別のコルチコステロイドを含む単位投与製剤で投与される。
【0007】
関連する局面において、本発明は、酒石酸ビーズ表面にコーティングされかつ制御放出用に製剤化されたジピリダモールを含む単位投与剤形の薬学的組成物を特徴とする。単位投与剤形は40〜400 mg (例えば、45 mg、90 mg、180 mgまたは360 mg)のジピリダモールを含むことができる。いくつかの態様において、ジピリダモールは、例えば、1:0.8、1:0.6、1:07、1:0.9、1:1、1:1.1または1:1.2のwt/wt (ジピリダモール:酒石酸)比で酒石酸ビーズ表面にコーティングされる。
【0008】
ある種の態様において、ジピリダモールは、制御放出コーティング(例えば、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート55、Surelease(登録商標):HPMC E5、またはEudragit(登録商標) L100:Eudragit(登録商標) S100)でコーティングすることができる。
【0009】
さらに他の態様において、単位投与剤形は即時放出用に製剤化されたジピリダモールを含む。制御放出用に製剤化されるジピリダモールの割合は、単位投与剤形中20%〜100% (例えば、50%〜80%、55%〜85%、60%〜90%、65%〜95%、45%〜75%、45%〜55%、50%〜60%、55%〜65%、70%〜80%、75%〜85%、80%〜90%、または85%〜100%)のジピリダモールであることができる。
【0010】
この単位投与剤形は、コルチコステロイド(例えば、プレドニゾロン、プレドニゾン、ブデソニド、メチルプレドニゾロン、フルチカゾン、ベタメタゾンまたはデフラザコート)を被験者に投与する段階をさらに含むことができる。コルチコステロイドの製剤は0.75〜3.75 mg (例えば、1.5〜2.5 mg、0.75〜2.0 mg、2.0 mg〜3.75 mg、0.9 mgまたは1.8 mg)のプレドニゾロンまたは等価、等効力の量の別のコルチコステロイドであることができる。コルチコステロイドは制御放出もしくは即時放出用に、または制御放出および即時放出の組み合わせ用に製剤化されてもよい。制御放出用に製剤化されるコルチコステロイドの割合は、20%〜100% (例えば、50%〜80%、55%〜85%、60%〜90%、65%〜95%、45%〜75%、45%〜55%、50%〜60%、55%〜65%、70%〜80%、75%〜85%、80%〜90%、または85%〜100%)であることができる。制御放出用に製剤化されたコルチコステロイドは、大部分のコルチコステロイドを、例えば、投与から2〜8時間、4〜6時間または3〜5時間後に放出するように製剤化することができる。一つの特定の態様において、単位投与剤形は、プレドニゾロンの30%〜60%、40%〜70%、50%〜80%または60%〜90%が即時放出用に製剤化され、かつプレドニゾロンの10%〜40%、20%〜50%、30%〜60%または40%〜70%が制御放出用に製剤化された、0.75〜3.75 mgのプレドニゾロンを含む。ある種の態様において、ジピリダモールは酸ビーズ表面にコーティングされる。他の態様において、ジピリダモールは均質なビーズとして製剤化される。
【0011】
別の局面において、本発明は、制御放出用に製剤化された40〜400 mgのジピリダモール(例えば、45 mg、90 mg、180 mgまたは360 mg)、および制御放出または即時放出用に製剤化された、0.75〜3.75 mgのプレドニゾロン(例えば、1.5〜2.5 mg、0.75〜2.0 mg、2.0 mg〜3.75 mg、0.9 mgまたは1.8 mg)または等価、等効力の量の別のコルチコステロイドを含む、単位投与剤形の薬学的組成物を特徴とする。
【0012】
ある種の態様において、単位投与剤形は即時放出用に製剤化されたジピリダモールを含む。制御放出用に製剤化されるジピリダモールの割合は、単位投与剤形中20%〜100% (例えば、50%〜80%、55%〜85%、60%〜90%、65%〜95%、45%〜75%、45%〜55%、50%〜60%、55%〜65%、70%〜80%、75%〜85%、80%〜90%、または85%〜95%)のジピリダモールであることができる。
【0013】
別の態様において、単位投与剤形は、制御放出および即時放出の組み合わせ用に製剤化されたコルチコステロイドを含む。制御放出用に製剤化されるコルチコステロイドの割合は、20%〜100% (例えば、50%〜80%、60%〜80%、30%〜60%、40%〜70%、45%〜75%または80%〜100%)であることができる。制御放出用に製剤化されたコルチコステロイドは、大部分のコルチコステロイドを、例えば、投与から2〜8時間、4〜6時間または3〜5時間後に放出するように製剤化することができる。一つの特定の態様において、単位投与剤形は、プレドニゾロンの30%〜60%、40%〜70%、50%〜80%または60%〜90%が即時放出用に製剤化され、かつプレドニゾロンの10%〜40%、20%〜50%、30%〜60%または40%〜70%が制御放出用に製剤化された、0.75〜3.75 mgのプレドニゾロンを含む。
【0014】
ある種の態様において、本発明の薬学的組成物は、制御放出用に製剤化されたプレドニゾロンを有する内部コアおよび即時放出用に製剤化されたプレドニゾロンを有する外部コーティングを含む。例えば、内部コアは、制御放出用に製剤化された0.75〜1.25 mg (例えば、0.75〜1.1 mg、0.65〜1.1 mg、0.80 mg〜1.0 mgまたは0.9 mg)のプレドニゾロンを含むことができ、外部コーティングは、即時放出用に製剤化された1.25〜2.25 mg (例えば、1.5〜2.0 mg、1.6〜2.0 mg、1.7 mg〜2.0 mgまたは1.8 mg)のプレドニゾロンを含むことができる。他の態様において、丸剤のサイズを減少させ、制御放出用に製剤化された0.25〜0.75 mg (例えば、0.35〜0.65 mg、0.35〜0.75 mg、0.25 mg〜0.55 mgまたは0.45 mg)のプレドニゾロンを内部コアに含有させ、かつ即時放出用に製剤化された0.75〜1.25 mg (例えば、0.75〜1.1 mg、0.65〜1.1 mg、0.80 mg〜1.0 mgまたは0.9 mg)のプレドニゾロンを外部コーティングに含有させることによって投薬計画を増量する。
【0015】
本発明は同様に、上記の薬学的組成物のいずれかおよび免疫炎症性障害の処置のために薬学的組成物を(例えば、1日1回、1日2回または1日3回)投与するための使用説明書を含むキットを特徴とする。
【0016】
上記の方法、組成物およびキットのいずれかの態様において、本発明の薬学的組成物は、最初の2時間は溶解媒体としての0.1 N HCl中、その後は媒体としてのpH 6.8のリン酸緩衝液中でUSP溶解装置1を37℃±0.5℃および100 rpmで利用するインビトロ条件の下で、コルチコステロイドの少なくとも55%、60%、65%、70%または75%が試験の最初の2時間以内に放出される溶解放出プロフィールを有する単位投与剤形に製剤化されたコルチコステロイドを含む。望ましくは、単位投与量に製剤化されたコルチコステロイドは、最初の2時間は溶解媒体としての0.1 N HCl中、その後は媒体としてのpH 6.8のリン酸緩衝液中でUSP溶解装置1を37℃±0.5℃および100 rpmで利用するインビトロ条件の下で、コルチコステロイドの少なくとも50%、55%、60%、65%、70%または75%が試験の最初の30分、45分または60分以内に放出される溶解放出プロフィールを有する。
【0017】
上記の方法、組成物およびキットのいずれかのさらに別の態様において、本発明の薬学的組成物は、最初の2時間は溶解媒体としての0.1 N HCl中、その後は媒体としての0.25%ラウリル硫酸ナトリウムを含むpH 6.8のリン酸緩衝液中でUSP溶解装置1を37℃±0.5℃および100 rpmで利用するインビトロ条件の下で、ジピリダモールの少なくとも10〜55% (すなわち、15〜55%、20〜55%、25〜55%、25〜45%、35〜55%、30〜45%または40〜55%)が試験の最初の2時間以内に放出され、かつジピリダモールの80%、82%、84%、86%、88%、90%、91%、93%、95%または97%以上が8時間以内に放出される溶解放出プロフィールを有する単位投与剤形に製剤化されたジピリダモールを含む。
【0018】
上記の方法、組成物およびキットのいずれかのさらなる態様において、本発明の薬学的組成物は、栄養療法中の患者(fed patient)への投与(通常の朝食)によって、0.20〜0.40、0.22〜0.42、0.24〜0.44、0.26〜0.46、0.28〜0.48、0.30〜0.50、0.32〜0.52、0.34〜0.54、0.36〜0.56、0.38〜0.58、0.40〜0.60、0.40〜0.60、0.42〜0.62、0.44〜0.64、0.46〜0.66、0.48〜0.68、0.50〜0.70、0.52〜0.72、0.54〜0.74、0.56〜0.76、0.58〜0.78、0.60〜0.80、0.62〜0.82、0.64〜0.84、0.66〜0.86、0.68〜0.88、0.70〜0.90、0.72〜0.92、0.74〜0.94、0.76〜0.96、0.78〜0.98、0.30〜0.66、0.33〜0.69、0.36〜0.72、0.39〜0.75、0.43〜0.78、0.46〜0.80、0.49〜0.83、0.52〜0.86または0.55〜0.89 l/時間の吸収速度定数を有する単位投与剤形に製剤化されたジピリダモールを含む。
【0019】
「吸収速度定数」という用語は、実施例9に記述されているように通常の朝食後に12人またはそれ以上の被験者を含めた薬物動態学的研究でジピリダモールについて認められる平均吸収速度定数をいう。吸収速度定数は、食後の各投薬被験者におけるジピリダモールの血中濃度を測定し、実施例9に記述されているように市販のアルゴリズムを用い、各個々の被験者について得られたデータを適合させることにより判定することができる。
【0020】
本明細書において用いられる場合、「処置する」という用語は、予防目的および/または治療目的のための薬学的組成物を投与することをいう。「疾患を予防する」こととは、まだ病気ではないが、特定の疾患に対して感受性であるか、またはさもなくばそのリスクがある被験者の予防的処置をいう。「疾患を処置する」こと、または「治療的処置」のための使用とは、被験者の状態を改善または安定化するために、すでに疾患に罹患している被験者に処置を施すことをいう。したがって、添付の特許請求の範囲および以下の態様において、「処置する」とは、治療目的または予防目的のいずれかでの被験者への投与である。
【0021】
「免疫炎症性障害」という用語は、自己免疫疾患、増殖性皮膚疾患および炎症性皮膚疾患を含め、さまざまな状態を包含する。免疫炎症性障害は、炎症過程、免疫系の調節不全、および望ましくない細胞増殖によって健常組織の破壊をきたす。免疫炎症性障害の例は尋常性ざ瘡; 急性呼吸困難症候群; アジソン病; アレルギー性鼻炎; アレルギー性眼内炎症性疾患、抗好中球細胞質抗体(ANCA)関連小血管血管炎; 強直性脊椎炎; 関節炎、喘息; アテローム性動脈硬化症; アトピー性皮膚炎; 自己免疫性溶血性貧血; 自己免疫性肝炎; ベーチェット病; ベル麻痺; 類天疱瘡; 脳虚血; 慢性閉塞性肺疾患(COPD); 肝硬変; コーガン症候群; 接触皮膚炎;クローン病; クッシング症候群; 皮膚筋炎; 糖尿病; 円板状エリテマトーデス; 好酸球性筋膜炎; 結節性紅斑; 剥脱性皮膚炎; 線維筋痛; 巣状糸球体硬化症; 巨細胞動脈炎; 痛風; 痛風性関節炎; 移植片対宿主病; 手湿疹; ヘノッホ-シェーンライン紫斑病; 妊娠性疱疹; 多毛; 特発性角膜-強膜炎; 特発性肺線維症; 特発性血小板減少性紫斑病; 炎症性腸障害または胃腸障害、炎症性皮膚疾患; 扁平苔癬; ループス腎炎; リンパ腫性気管気管支炎; 黄斑性浮腫; 多発性硬化症; 重症筋無力症; 筋炎; 変形性関節炎; 膵炎; 妊娠性類天疱瘡; 尋常性天疱瘡; 結節性多発性動脈炎; リウマチ性多発性筋痛; 陰嚢そう痒症; 心因性そう痒症/炎症、乾癬; 乾癬性関節炎; 関節リウマチ; 再発性多発性軟骨炎; 酒さ(中でも例えば、サルコイドーシス、強皮症、スイート症候群、全身性エリテマトーデス、じんま疹、 帯状疱疹関連疼痛が原因の酒さ); サルコイドーシス; 強皮症; 分節性糸球体硬化症; 敗血症性ショック症候群; 肩腱炎または滑液包炎; シェーグレン症候群; スティル病; 発作誘導性脳細胞死; スイート病; 全身性エリテマトーデス; 全身性硬化症; 高安動脈炎; 側頭動脈炎; 中毒性表皮壊死症; 結核; 1型糖尿病; 潰瘍性大腸炎; ブドウ膜炎; 血管炎; およびヴェグナー肉芽腫症である。
【0022】
「コルチコステロイド」とは、コレステロールに由来しうる、かつ水素化されたシクロペンタノペルヒドロフェナントレン環系によって特徴付けられる任意の天然のまたは合成のステロイドホルモンを意味する。天然のコルチコステロイドは、一般に、副腎皮質によって産生される。合成コルチコステロイドはハロゲン化されてもよい。活性に必要な官能基はΔ4位の二重結合、C3ケトン、およびC20ケトンを含む。コルチコステロイドは、糖質コルチコイドおよび/または鉱質コルチコイド活性を持ちうる。好ましい態様において、コルチコステロイドはプレドニゾロンである。例示的なコルチコステロイドは11-α,17-α,21-トリヒドロキシプレグナ-4-エン-3,20-ジオン; 11-β,16-α,17,21-テトラヒドロキシプレグナ-4-エン-3,20-ジオン; 11-β,16-α,17,21-テトラヒドロキシプレグナ-1,4-ジエン-3,20-ジオン; 11-β,17-α,21-トリヒドロキシ-6-α-メチルプレグナ-4-エン-3,20-ジオン; 11-デヒドロコルチコステロン; 11-デオキシコルチゾール; 11-ヒドロキシ-1,4-アンドロスタジエン-3,17-ジオン; 11-ケトテストステロン; 14-ヒドロキシアンドロスト-4-エン-3,6,17-トリオン; 15,17-ジヒドロキシプロゲステロン; 16-メチルヒドロコルチゾン; 17,21-ジヒドロキシ-16-α-メチルプレグナ-1,4,9(11)-トリエン-3,20-ジオン; 17-α-ヒドロキシプレグナ-4-エン-3,20-ジオン; 17-α-ヒドロキシプレグネノロン; 17-ヒドロキシ-16-β-メチル-5-β-プレグナ-9(11)-エン-3,20-ジオン; 17-ヒドロキシ-4,6,8(14)-プレグナトリエン-3,20-ジオン; 17-ヒドロキシプレグナ-4,9(11)-ジエン-3,20-ジオン; 18-ヒドロキシコルチコステロン; 18-ヒドロキシコルチゾン; 18-オキソコルチゾール; 21-アセトキシプレグネノロン; 21-デオキシアルドステロン; 21-デオキシコルチゾン; 2-デオキシエクジソン; 2-メチルコルチゾン; 3-デヒドロエクジソン; 4-プレグネン-17-α,20-β,21-トリオール-3,11-ジオン; 6,17,20-トリヒドロキシプレグナ-4-エン-3-オン; 6-α-ヒドロキシコルチゾール; 6-α-フルオロプレドニゾロン、6-α-メチルプレドニゾロン、6-α-メチルプレドニゾロン21-アセテート、6-α-メチルプレドニゾロン21-ヘミスクシネートナトリウム塩、6-β-ヒドロキシコルチゾール、6-α,9-α-ジフルオロプレドニゾロン21-アセテート17-ブチレート、6-ヒドロキシコルチコステロン; 6-ヒドロキシデキサメタゾン; 6-ヒドロキシプレドニゾロン; 9-フルオロコルチゾン; ジプロピオン酸アルクロメタゾン; アルドステロン; アルゲストン; アルファダーム(alphaderm); アマジノン; アムシノニド; アナゲストン; アンドロステンジオン; 酢酸アネコルタブ; ベクロメタゾン; ジプロピオン酸ベクロメタゾン; ベタメタゾン17-バレレート; 酢酸ベタメタゾンナトリウム; リン酸ベタメタゾンナトリウム; ベタメタゾンバレレート; ボラステロン; ブデソニド; カルステロン; クロルマジノン; クロロプレドニゾン; 酢酸クロロプレドニゾン; コレステロール; シクレソニド; クロベタゾール; プロピオン酸クロベタゾール; クロベタゾン; クロコルトロン; ピバル酸クロコルトロン; クロゲストン; クロプレドノール; コルチコステロン; コルチゾール; 酢酸コルチゾール; コルチゾールブチレート; コルチゾールシピオネート; コルチゾールオクタノエート; リン酸コルチゾールナトリウム; コハク酸コルチゾールナトリウム; コルチゾールバレレート; コルチゾン; 酢酸コルチゾン; コルチバゾール; コルトドキソン; ダツラオロン; デフラザコート、21-デオキシコルチゾール、デヒドロエピアンドロステロン; デルマジノン; デオキシコルチコステロン; デプロドン; デシノロン; デソニド; デソキシメタゾン; デキサフェン; デキサメタゾン; 21-酢酸デキサメタゾン; 酢酸デキサメタゾン; リン酸デキサメタゾンナトリウム; ジクロリゾン; ジフロラゾン; 酢酸ジフロラゾンジ; ジフルコルトロン; ジフルプレドナート; ジヒドロエラテリシンa; ドモプレドネート; ドキシベタゾール; エクジソン; エクジステロン; エモキソロン(emoxolone); エンドリゾン; エノキソロン; フルアザコルト; フルシノロン; フルクロロニド; フルドロコルチゾン; フルドロ酢酸コルチゾン; フルゲストン; フルメタゾン; フルメタゾンピバレート; フルモキソニド; フルニソリド; フルオシノロン; フルオシノロンアセトニド; フルオシノニド; フルオコルチンブチル; 9-フルオロコルチゾン; フルオコルトロン; フルオロヒドロキシアンドロステンジオン; フルオロメトロン; 酢酸フルオロメトロン; フルオキシメステロン; 酢酸フルペロロン; フルプレドニデン; フルプレドニゾロン; フルランドレノリド; フルチカゾン; プロピオン酸フルチカゾン; フォルメボロン; フォルメスタン; フォルモコルタール; ゲストノロン; グリデリニン; ハルシノニド; プロピオン酸ハロベタゾール; ハロメタゾン; ハロプレドン; ハロプロゲステロン; ヒドロコルタメート; ヒドロコルチゾンシピオネート(hydrocortiosone cypionate); ヒドロコルチゾン; ヒドロコルチゾン21-ブチレート; ヒドロコルチゾンアセポネート; ヒドロ酢酸コルチゾン; ヒドロコルチゾンブテプレート; ヒドロコルチゾンブチレート; ヒドロコルチゾンシピオネート; ヒドロコルチゾンヘミスクシネート; ヒドロコルチゾンプロブテート; リン酸ヒドロコルチゾンナトリウム; コハク酸ヒドロコルチゾンナトリウム; ヒドロコルチゾンバレレート; ヒドロキシプロゲステロン; イノコステロン; イソフルプレドン; 酢酸イソフルプレドン; イソプレドニデン; エタボン酸ロテプレドノール; メクロリゾン; メコルトロン; メドロゲストン; メドロキシプロゲステロン; メドリゾン; メゲストロール; 酢酸メゲストロール; メレンゲストロール; メプレドニゾン; メタンドロステノロン; メチルプレドニゾロン; メチルプレドニゾロンアセポネート; 酢酸メチルプレドニゾロン; メチルプレドニゾロンヘミスクシネート; コハク酸メチルプレドニゾロンナトリウム; メチルテストステロン; メトリボロン; モメタゾン; モメタゾンフロエート; モメタゾンフロエート一水和物; ニソン; ノメゲストロール; ノルゲストメット; ノルビニステロン; オキシメステロン; パラメタゾン; 酢酸パラメタゾン; ポナステロン; プレドニカルベート; プレドニソラメート; プレドニゾロン; 21-ジエチルアミノ酢酸プレドニゾロン; プレドニゾロン21-ヘミスクシネート; 酢酸プレドニゾロン; プレドニゾロンファルネシレート; プレドニゾロンヘミスクシネート; プレドニゾロン-21(β-D-グルクロニド); プレドニゾロンメタスルホベンゾエート; リン酸プレドニゾロンナトリウム; プレドニゾロンステアグレート; プレドニゾロンテブテート; プレドニゾロンテトラヒドロフタレート; プレドニゾン; プレドニバール; プレドニリデン; プレグネノロン; プロシノニド; トラロニド; プロゲステロン; プロメゲストン; ラポンチステロン; リメキソロン; ロキシボロン; ルブロステロン; スチゾフィリン; チキソコルトール; トプテロン(topterone); トリアムシノロン; トリアムシノロンアセトニド; トリアムシノロンアセトニド21-パルミテート; トリアムシノロンベネトニド; 二酢酸トリアムシノロン; トリアムシノロンヘキサアセトニド; トリメゲストン; ターケステロン; およびワートマニンである。望ましくは、コルチコステロイドはプレドニゾロンである。
【0023】
「酸ビーズ」とは、腸への曝露時に、ジピリダモールが溶解できるように局所のpHを十分に低下させる酸コアを持つビーズを意味する。酸ビーズはフマル酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、コハク酸、および/またはアスコルビン酸を含むことができる。好ましい態様において、酸ビーズは酒石酸ビーズである。ジピリダモールでコーティングされた酸ビーズが米国特許第4,361,546号および同第4,367,217号に記述されている。
【0024】
「有効量」とは、免疫炎症性障害を処置または予防するのに必要な、本発明の組み合わせでの化合物の量を意味する。炎症性疾患によって生じるまたは炎症性疾患に起因する状態の治療的処置で本発明を実践するのに用いられる活性化合物の有効量は、投与の方法、処置されている障害、患者の年齢、体重および全身健康状態に応じて変わる。最終的には、担当医または獣医が適切な量および投与量計画を決定するであろう。このような量は有効量といわれる。
【0025】
「等価、等効力の量」とは、列挙されたプレドニゾロン投与量と同じ抗炎症作用を患者にもたらすコルチコステロイドの投与量を意味する。
【0026】
「即時放出」とは、治療的に活性な成分(例えば、コルチコステロイド)が、経口投与後2時間未満に患者の血流に製剤中の成分の80%、85%、90%、またはさらに95%が吸収されるように即時に製剤から放出されることを意味する。薬学的組成物が即時放出用に製剤化されるかどうかは、製剤の薬物動態プロフィールを測定することにより判定することができる。
【0027】
「制御放出」とは、所与の用量で、即時放出用に製剤化されたのと同一の用量の治療的に活性な成分と比べてCmaxが減少するように、定められた期間にわたって製剤から治療的に活性な成分が放出されることを意味する。制御放出製剤では、Tmaxは変化してもしなくてもよい。
【0028】
「薬学的に許容される塩」という用語は、正しい医学的判断の範囲内にあり、過度の毒性、刺激、アレルギー反応などを伴うことなくヒトおよび下等動物の組織と接触させて用いるのに適し、かつ妥当な損益比につりあう塩を表す。薬学的に許容される塩は当技術分野において周知である。塩は本発明の化合物の最終的な単離および精製の際にインサイチューで調製され、または遊離塩基官能基を適当な有機酸と反応させることにより分離されうる。代表的な酸付加塩は酢酸塩、アスコルビン酸塩、アスパラギン酸塩、安息香酸塩、クエン酸塩、ジグルコン酸塩、フマル酸塩、グルコヘプトン酸塩、グリセロリン酸塩、ヘミ硫酸塩、ヘプトン酸塩、ヘキサン酸塩、臭化水素酸塩、塩酸塩、ヨウ化水素酸塩、乳酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、マロン酸塩、メシル酸塩、シュウ酸塩、リン酸塩、コハク酸塩、硫酸塩、酒石酸塩、チオシアン酸塩、吉草酸塩などを含む。代表的アルカリまたはアルカリ土類金属塩は、ナトリウム、リチウム、カリウム、カルシウム、マグネシウムなど、ならびにアンモニウム、テトラメチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウム、メチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、エチルアミンなどを含むが、これらに限定されるものではない、非毒性アンモニウム、第四級アンモニウムおよびアミンカチオンを含む。
【0029】
「単位投与剤形」および「単位投与製剤」という用語は、各単位が所定量のジピリダモールおよび/またはコルチコステロイドを含有する、丸剤、錠剤、カプレット、硬カプセルまたは軟カプセルなどの、単位投与量として適当な物理的に別個の単位をいう。
【0030】
本明細書において用いられる場合、「均質なビーズ」という用語は、他の薬学的に許容される賦形剤(例えば、希釈剤および結合剤)とともにビーズ全体に分布しているジピリダモールを有するビーズ製剤をいう。均質なビーズは実施例に記述されているように調製することができる。
【0031】
本明細書において用いられる場合、「コーティングされた」という用語は、ノンパレルシード(non-pareil seed)または酒石酸ビーズなどの担体の表面に塗布されたプレドニゾロンなどのコルチコステロイドを含む、ビーズ製剤をいう。コーティングされたビーズは実施例に記述されているように調製することができる。
【0032】
本発明の他の特徴および利点は、以下の詳細な説明、添付の図面、および添付の特許請求の範囲から明らかであろう。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】プレドニゾロンビーズの製造工程を描く流れ図である。
【図2】ジピリダモールビーズの製造工程を描く流れ図である。
【図3A】ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート55でコーティングされたジピリダモールビーズの製造工程を描く流れ図である。
【図3B】ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート55でコーティングされたジピリダモールビーズの製造工程を描く流れ図である。
【図4A】Surelease(登録商標):HPMC E5でコーティングされたジピリダモールビーズの製造工程を描く流れ図である。
【図4B】Surelease(登録商標):HPMC E5でコーティングされたジピリダモールビーズの製造工程を描く流れ図である。
【図5A】Eudragit(登録商標) L100:Eudragit(登録商標) S100でコーティングされたジピリダモールビーズの製造工程を描く流れ図である。
【図5B】Eudragit(登録商標) L100:Eudragit(登録商標) S100でコーティングされたジピリダモールビーズの製造工程を描く流れ図である。
【図6】ジピリダモール/プレドニゾロンカプセルの製造工程を描く流れ図である。
【図7】表示された制御放出製剤(バリアントB〜D)の時間の関数として薬物放出の割合を示すグラフである。これらのデータは、制御放出コーティングの差異が異なる薬物放出プロフィールをもたらすことを示している。
【図8】製剤のバリアントD1およびD2からのジピリダモールに関するインビトロ溶解プロフィールを示すグラフである。
【図9】製剤のバリアントEおよびFからのプレドニゾロンに関するインビトロ溶解プロフィールを示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0034】
詳細な説明
本発明は、任意でコルチコステロイドとともに、ジピリダモールを含有する単位投与剤形の薬学的組成物を提供する。この組成物は、例えば、免疫炎症性障害の処置に有用である。いくつかの製剤が調製されたものであり、実施例(実施例1(バリアントB)、実施例2(バリアントC)、実施例3(バリアントD)、実施例4(バリアントD1)、実施例5(バリアントD2)、実施例6(バリアントE)、および実施例7(バリアントF))に記述されている。
【0035】
コルチコステロイド
本発明の組み合わせは、非限定的に、11-α,17-α,21-トリヒドロキシプレグナ-4-エン-3,20-ジオン; 11-β,16-α,17,21-テトラヒドロキシプレグナ-4-エン-3,20-ジオン; 11-β,16-α,17,21-テトラヒドロキシプレグナ-1,4-ジエン-3,20-ジオン; 11-β,17-α,21-トリヒドロキシ-6-α-メチルプレグナ-4-エン-3,20-ジオン; 11-デヒドロコルチコステロン; 11-デオキシコルチゾール; 11-ヒドロキシ-1,4-アンドロスタジエン-3,17-ジオン; 11-ケトテストステロン; 14-ヒドロキシアンドロスト-4-エン-3,6,17-トリオン; 15,17-ジヒドロキシプロゲステロン; 16-メチルヒドロコルチゾン; 17,21-ジヒドロキシ-16-α-メチルプレグナ-1,4,9(11)-トリエン-3,20-ジオン; 17-α-ヒドロキシプレグナ-4-エン-3,20-ジオン; 17-α-ヒドロキシプレグネノロン; 17-ヒドロキシ-16-β-メチル-5-β-プレグナ-9(11)-エン-3,20-ジオン; 17-ヒドロキシ-4,6,8(14)-プレグナトリエン-3,20-ジオン; 17-ヒドロキシプレグナ-4,9(11)-ジエン-3,20-ジオン; 18-ヒドロキシコルチコステロン; 18-ヒドロキシコルチゾン; 18-オキソコルチゾール; 21-アセトキシプレグネノロン; 21-デオキシアルドステロン; 21-デオキシコルチゾン; 2-デオキシエクジソン; 2-メチルコルチゾン; 3-デヒドロエクジソン; 4-プレグネン-17-α,20-β,21-トリオール-3,11-ジオン; 6,17,20-トリヒドロキシプレグナ-4-エン-3-オン; 6-α-ヒドロキシコルチゾール; 6-α-フルオロプレドニゾロン、6-α-メチルプレドニゾロン、6-α-メチルプレドニゾロン21-酢酸、6-α-メチルプレドニゾロン21-ヘミスクシネートナトリウム塩、6-β-ヒドロキシコルチゾール、6-α,9-α-ジフルオロプレドニゾロン21-酢酸17-ブチレート、6-ヒドロキシコルチコステロン; 6-ヒドロキシデキサメタゾン; 6-ヒドロキシプレドニゾロン; 9-フルオロコルチゾン; ジプロピオン酸アルクロメタゾン; アルドステロン; アルゲストン; アルファダーム; アマジノン; アムシノニド; アナゲストン; アンドロステンジオン; 酢酸アネコルタブ; ベクロメタゾン; ジプロピオン酸ベクロメタゾン; ベタメタゾン17-バレレート; 酢酸ベタメタゾンナトリウム; リン酸ベタメタゾンナトリウム; ベタメタゾンバレレート; ボラステロン; ブデソニド; カルステロン; クロルマジノン; クロロプレドニゾン; 酢酸クロロプレドニゾン; コレステロール; シクレソニド; クロベタゾール; プロピオン酸クロベタゾール; クロベタゾン; クロコルトロン; ピバル酸クロコルトロン; クロゲストン; クロプレドノール; コルチコステロン; コルチゾール; 酢酸コルチゾール; コルチゾールブチレート; コルチゾールシピオネート; コルチゾールオクタノエート; リン酸コルチゾールナトリウム; コハク酸コルチゾールナトリウム; コルチゾールバレレート; コルチゾン; 酢酸コルチゾン; コルチバゾール; コルトドキソン; ダツラオロン; デフラザコート、21-デオキシコルチゾール、デヒドロエピアンドロステロン; デルマジノン; デオキシコルチコステロン; デプロドン; デシノロン; デソニド; デソキシメタゾン; デキサフェン; デキサメタゾン; 21-酢酸デキサメタゾン; 酢酸デキサメタゾン; リン酸デキサメタゾンナトリウム; ジクロリゾン; ジフロラゾン; 酢酸ジフロラゾンジ; ジフルコルトロン; ジフルプレドナート; ジヒドロエラテリシンa; ドモプレドネート; ドキシベタゾール; エクジソン; エクジステロン; エモキソロン; エンドリゾン; エノキソロン; フルアザコルト; フルシノロン; フルクロロニド; フルドロコルチゾン; フルドロ酢酸コルチゾン; フルゲストン; フルメタゾン; フルメタゾンピバレート; フルモキソニド; フルニソリド; フルオシノロン; フルオシノロンアセトニド; フルオシノニド; フルオコルチンブチル; 9-フルオロコルチゾン; フルオコルトロン; フルオロヒドロキシアンドロステンジオン; フルオロメトロン; 酢酸フルオロメトロン; フルオキシメステロン; 酢酸フルペロロン; フルプレドニデン; フルプレドニゾロン; フルランドレノリド; フルチカゾン; プロピオン酸フルチカゾン; フォルメボロン; フォルメスタン; フォルモコルタール; ゲストノロン; グリデリニン; ハルシノニド; プロピオン酸ハロベタゾール; ハロメタゾン; ハロプレドン; ハロプロゲステロン; ヒドロコルタメート; ヒドロコルチゾンシピオネート; ヒドロコルチゾン; ヒドロコルチゾン21-ブチレート; ヒドロコルチゾンアセポネート; ヒドロ酢酸コルチゾン; ヒドロコルチゾンブテプレート; ヒドロコルチゾンブチレート; ヒドロコルチゾンシピオネート; ヒドロコルチゾンヘミスクシネート; ヒドロコルチゾンプロブテート; リン酸ヒドロコルチゾンナトリウム; コハク酸ヒドロコルチゾンナトリウム; ヒドロコルチゾンバレレート; ヒドロキシプロゲステロン; イノコステロン; イソフルプレドン; 酢酸イソフルプレドン; イソプレドニデン; エタボン酸ロテプレドノール; メクロリゾン; メコルトロン; メドロゲストン; メドロキシプロゲステロン; メドリゾン; メゲストロール; 酢酸メゲストロール; メレンゲストロール; メプレドニゾン; メタンドロステノロン; メチルプレドニゾロン; メチルプレドニゾロンアセポネート; 酢酸メチルプレドニゾロン; メチルプレドニゾロンヘミスクシネート; コハク酸メチルプレドニゾロンナトリウム; メチルテストステロン; メトリボロン; モメタゾン; モメタゾンフロエート; モメタゾンフロエート一水和物; ニソン; ノメゲストロール; ノルゲストメット; ノルビニステロン; オキシメステロン; パラメタゾン; 酢酸パラメタゾン; ポナステロン; プレドニカルベート; プレドニソラメート; プレドニゾロン; 21-ジエチルアミノ酢酸プレドニゾロン; プレドニゾロン21-ヘミスクシネート; 酢酸プレドニゾロン; プレドニゾロンファルネシレート; プレドニゾロンヘミスクシネート; プレドニゾロン-21(β-D-グルクロニド); プレドニゾロンメタスルホベンゾエート; リン酸プレドニゾロンナトリウム; プレドニゾロンステアグレート; プレドニゾロンテブテート; プレドニゾロンテトラヒドロフタレート; プレドニゾン; プレドニバール; プレドニリデン; プレグネノロン; プロシノニド; トラロニド; プロゲステロン; プロメゲストン; ラポンチステロン; リメキソロン; ロキシボロン; ルブロステロン; スチゾフィリン; チキソコルトール; トプテロン; トリアムシノロン; トリアムシノロンアセトニド; トリアムシノロンアセトニド21-パルミテート; トリアムシノロンベネトニド; 二酢酸トリアムシノロン; トリアムシノロンヘキサアセトニド; トリメゲストン; ターケステロン; およびワートマニンを含む選択的糖質コルチコステロイド受容体アゴニスト(SEGRA)のクラスより選択されるコルチコステロイドを含む。
【0036】
さまざまなステロイド/疾患の組み合わせに対する標準的な推奨投与量を以下の表1に示す。
【0037】
(表1)標準的なコルチコステロイド推奨投与量

【0038】
コルチコステロイドの他の標準的な推奨投与量は、例えば、Merck Manual of Diagnosis & Therapy (17th Ed. MH Beers et al., Merck & Co.)およびPhysicians' Desk Reference 2003 (57th Ed. Medical Economics Staff et al., Medical Economics Co., 2002)に示されている。一つの態様において、投与されるコルチコステロイドの投与量は、本明細書において定義されるように、プレドニゾロン投与量に等しい投与量である。例えば、低投与量のコルチコステロイドは低投与量のプレドニゾロンに等しい投与量と見なすことができる。二種またはそれ以上のコルチコステロイドを同じ処置のなかで投与することができる。
【0039】
臨床の投薬における等価な効力は周知である。等価なコルチコステロイド投薬に関する情報は、British National Formulary (BNF), 37 March 1999のなかで見出すことができ、この内容は参照により本明細書に組み入れられる。
【0040】
BNFの指針を以下の表2に含める。より具体的には、表2は、本発明による方法で投与された場合にプレドニゾロン5 mgに等価な、およびプレドニゾロン1 mgに等価なコルチコステロイドの用量を示す。
【0041】
(表2)プレドニゾロンに等価な用量

【0042】
臨床の投薬等価性からトリアムシノロン、フルチカゾンおよびブデソニドの用量が経鼻投与では大まかに類似していること(110 μg、100 μgおよび200 μg)も公知である(BNF 37 March 1999)。
【0043】
二種またはそれ以上のコルチコステロイドが同じ処置のなかで投与されてもよく、または同じキットもしくは単位投与製剤の中に存在してもよい。
【0044】
ジピリダモール
本発明は、20〜400 mg (例えば、20、30、45、90、120、180、360、または400 mg)のジピリダモールの単位投与剤形を特徴とする。これらの投与量は、本明細書において記述される方法および組成物を用いて制御放出(例えば、遅延放出および持続放出)または即時放出用に製剤化されることができる。
【0045】
製剤
本発明の組み合わせは、製薬業界において一般的に使用される無毒性酸付加塩または金属錯体などの、薬学的に許容される塩として任意で投与されてもよい。酸付加塩の例としては、酢酸、乳酸、パモン酸、マレイン酸、クエン酸、リンゴ酸、アスコルビン酸、コハク酸、安息香酸、パルミチン酸、スベリン酸、サリチル酸、酒石酸、メタンスルホン酸、トルエンスルホン酸またはトリフルオロ酢酸などのような有機酸; タンニン酸、カルボキシメチルセルロースなどのようなポリマー酸; および塩酸、臭化水素酸、硫酸、リン酸などのような無機酸が挙げられる。金属錯体には亜鉛、鉄などが含まれる。
【0046】
経口用の製剤は、無毒性の薬学的に許容される賦形剤、好ましくはGRAS一覧表からの賦形剤との混合物の中に活性成分を含有する錠剤を含む。これらの賦形剤は例えば、不活性希釈剤または増量剤(例えば、スクロースおよびソルビトール)、平滑剤、滑沢剤ならびに抗接着剤(例えば、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸、シリカ、硬化植物油またはタルク)であってもよい。
【0047】
経口用の製剤は同様に、チュアブル錠、錠剤、カプレット、またはカプセル(例えば、活性成分が不活性固体希釈剤と混合されている硬ゼラチンカプセルとして、または活性成分が水もしくは油性媒質と混合されている軟ゼラチンカプセル)として単位投与剤形で供与されてもよい。
【0048】
本発明の製剤は希釈剤(例えば、とりわけ、ラクトース一水和物、セルロース、モノステアリン酸グリセリンおよび/またはリン酸水素カルシウム)ならびに結合剤(例えば、ポリビニルピロリドン、ヒプロメロース、スクロース、グアーガムおよび/またはデンプン)を含む。当技術分野において公知の任意の希釈剤または結合剤を本発明の方法、組成物およびキットに用いることができる。
【0049】
本発明の製剤は同様に、制御放出コーティングを含むことができる。そのようなコーティングはEUDRAGIT RL(登録商標)、EUDRAGIT RS(登録商標)、エチルセルロース水性分散液(AQUACOAT(登録商標)、SURELEASE(登録商標))などのセルロース誘導体、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、ポリビニルピロリドン/酢酸ビニル共重合体、およびOPADRY(登録商標)を含む。
【0050】
キット
個々にまたは別々に製剤化された本発明の薬剤をキットとして、一緒にまたは個別に包装することができる。限定するものではない例としては、例えば、2つの丸剤、丸剤およびカプセル、複数のビーズ製剤を含有するカプセルなどを含むキットが挙げられる。さらに、単位用量キットは組成物の調製および投与に関する使用説明書を含むこともできる。
【0051】
キットは患者一人用の単回使用の単位用量、特定の患者用の複数回使用の用量(一定用量でもしくは治療の進行に合わせて個々の化合物は効力が変化しうる)として製造されてもよく; またはキットは複数の患者への投与に適した複数用量を含んでもよい(「バルク包装」)。キット成分はカートン、ブリスター包装、ボトル、チューブなどの中にまとめられてもよい。キットは同様に、本明細書において記述されるいずれかの効能(indication)および/または投薬計画を用いて薬学的組成物を投与するための使用説明書を含むことができる。キットに関するさらなる記述は実施例に記述されている。
【0052】
以下の実施例は、本明細書において主張される方法および化合物がいかにして実施され、作出され、および評価されるかの完全な開示および説明を当業者に提供するために記載されており、本発明の純粋に例示であるよう意図されており、本発明者らがその発明と見なしているものの範囲を限定することは意図されていない。
【0053】
医薬品
ジピリダモールおよびプレドニゾロンをビーズ状に製剤化し、標準的なサイズ「0」カプセルに封入した。午前および午後に投与される不等量のプレドニゾロンを収容するために、かつ用量範囲探索(dose ranging)を可能とするために、6種の異なるカプセル強度のものを製造した。0800時点のプレドニゾロン1.8 mg + ジピリダモール180 mgの投与、その後1300時点のプレドニゾロン0.9 mg + ジピリダモール180 mgの投与を含む投薬計画は、関節リウマチ(RA)および変形性関節炎(OA)を有する被験者において有効であることが示されている。この過去の研究では、どちらの活性成分も即時放出用に製剤化された。これらの強度を表3に示す。
【0054】
(表3)カプセル中のプレドニゾロンおよびジピリダモールの量

【0055】
表4および表5にはカプセルの定量的組成が示されており、1番目の表には、さまざまな量のジピリダモールとともにプレドニゾロン0.9 mgを含有する3通りの投与量強度の定量的組成が与えられ、2番目の表には、プレドニゾロン1.8 mgを含有する3通りの投与量強度の定量的組成が与えられている。
【0056】
(表4)プレドニゾロン0.9 mgを含有する医薬品投与剤形の組成

b加工処理の際に除去した
略語: EP = 欧州薬局方; NF = 国民医薬品集; QS = 十分量; USP = 米国薬局方
【0057】
(表5)プレドニゾロン1.8 mgを含有する医薬品投与剤形の組成

b加工処理の際に除去した
略語: EP = 欧州薬局方; NF = 国民医薬品集; QS = 十分量; USP = 米国薬局方
【0058】
製造工程
本発明の組み合わせの製剤のための製造工程には、3つの製造段階と、その後の包装、つまりプレドニゾロンビーズの製造、ジピリダモールビーズの製造およびカプセルの製造、ならびに包装が含まれる。
【0059】
プレドニゾロンビーズ製造工程
プレドニゾロンビーズは、ノンパレルシードをプレドニゾロンでコーティングすることによって製造される。この工程は以下でさらに詳細に記述されており、図1に概略的に示されている。ライトニング(Lightnin')ミキサー、またはその他類似のミキサーを用いてPVP (Kollidon 30)を精製水に溶解する。次いでプレドニゾロンをPVPおよび水の溶液に添加し、均一な懸濁液が形成されるまで混合する。MCC (Celphere CP-708)のノンパレルシードを流動床コーティング器のボウルに投入し、流動床を流動化させることによって40〜50℃の温度に予め調節しておく。この流動化している予調節ノンパレルシードにプレドニゾロン懸濁液をおよそ100 g/分の一定速度で噴霧し、過度の湿潤によるビーズの凝集がないことを確実にする。プレドニゾロンの噴霧乾燥を防ぐため適切な噴霧速度が維持されていることを確実とするように注意する。60〜70℃の流入空気の温度域を維持することにより、生成物床の温度を40〜50℃の範囲内に維持する。噴霧工程の完了後、プレドニゾロン負荷ビーズを2%未満の水分含量まで乾燥する。乾燥されたビーズを排出し、#20メッシュの篩を通してふるい分けし、すべての凝集物を除去する。ふるい分けしたビーズを、ポリエチレンバッグで二重に裏打ちされたファイバーボード・ドラムの中に室温25℃ (15〜30℃)で貯蔵する。プレドニゾロンビーズを効力について分析(アッセイ)し、カプセルの製造に適した充填重量を判定する。表6にプレドニゾロンカプセルの定量的組成をまとめた。
【0060】
(表6)プレドニゾロンカプセルの組成

b加工処理の際に除去した
略語: EP = 欧州薬局方; NF = 国民医薬品集; QS = 十分量; USP = 米国薬局方
【0061】
ジピリダモール均質ビーズ製造工程
ジピリダモールビーズは押出球形化によって製造される。ジピリダモールビーズの製造工程は、以下でさらに詳細に記述されており、図2に概略的に示されている。#20メッシュの篩を装着した振動ミルを用いてジピリダモールをふるい分けし、これを高剪断造粒機のボウルに移す。MCC、α化デンプンおよびPVPを連続的に振動ミルに添加して、残存しているすべてのジピリダモールを洗い流す。ミルにかけた材料を高剪断造粒機のボウルに移し、その中で5分間乾式混合する。情報提供のみを目的に乾式混合物の水分試料を採取する。次いで乾燥したジピリダモール混合物を、軟塊が形成されるまで、1200 g/分の噴霧速度で造粒剤として精製水を用い湿潤造粒する。水分含量の判定のために試料を取り出す。ジピリダモール軟塊の湿塊を押出機の0.8 mmの篩に通し、丸みを帯びたビーズが形成されるまで800毎分回転数(rpm)で約7分間球状化する。水分含量が1.4%未満となるまで60℃に設定した乾燥器の中で湿潤ビーズを乾燥する。乾燥されたビーズを、ポリエチレンバッグで二重に裏打ちされたファイバーボード・ドラムの中に室温25℃ (15〜30℃)で貯蔵する。最終のビーズを効力について分析(アッセイ)し、カプセルに適した充填重量を判定する。表7にジピリダモールカプセルの定量的組成をまとめた。
【0062】
(表7)ジピリダモール均質ビーズを含有するカプセルの組成

b加工処理の際に除去した
略語: EP = 欧州薬局方; NF = 国民医薬品集; QS = 十分量; USP = 米国薬局方
【0063】
ジピリダモールでコーティングされたビーズの製造工程
本発明は、制御放出ジピリダモール(DP)ビーズを特徴とする。このようなビーズの例としては、ジピリダモールで(例えば、ジピリダモール 対 酒石酸の比率1:0.8で)コーティングされた酒石酸ビーズが挙げられる。そのようなビーズを制御放出コーティングでさらにコーティングする。放出制御層に適した材料は、EUDRAGIT RL(登録商標)、EUDRAGIT RS(登録商標)、エチルセルロース水性分散液(AQUACOAT(登録商標)、SURELEASE(登録商標))などのセルロース誘導体、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、ポリビニルピロリドン/酢酸ビニル共重合体、およびOPADRY(登録商標)を含む。ジピリダモールでコーティングされた酸ビーズ(例えば、酒石酸ビーズ)の作出のための製造工程の例は、以下の実施例に記載されている。
【0064】
カプセルの製造工程
カプセルの製造工程は以下で記述されており、図6に概略的に示されている。各カプセルの充填重量をプレドニゾロンおよびジピリダモールビーズの重量百分率/重量効力値に基づいて計算する。所望の数のカプセルのための各種ビーズの量を秤量し、空のカプセルとともにBosch GKF 400カプセル封入機に添加する。プレドニゾロンおよびジピリダモールビーズをサイズ「0」の灰色/灰色カプセルに充填する。カプセル封入工程の際に、充填重量のバラツキおよび適切なカプセル密閉について所定の間隔でカプセルを調べる。定めた充填重量に何らかのバラツキが見られるなら、機械を調節する。充填されたカプセルを、ポリエチレンバッグで二重に裏打ちされたファイバーボード・ドラムの中に25℃の室温条件(15〜30℃)で貯蔵する。最終のカプセルを活性成分の同一性、プレドニゾロンおよびジピリダモールの効力、含量均一性、溶解、関連物質の存在および量ならびに放出前の生体負荷について試験する。
【0065】
包装
Uhlman包装機を用いてジピリダモール/プレドニゾロンカプセルをブリスタ包装に包装する。バルクカプセルをUhlman包装機のトレイに載せて、ブリスタ空洞をフラッドフィードする。密封層を各5個のカプセルを有するストリップの上に置き、所定の位置に熱密封する。適切に密封され、空洞の見逃しがないか工程の開始時および終了時にならびに工程中30分の間隔で、密封されたストリップを検査し、満足と分かればラベル付きの保持容器の中に入れる。保持容器を二次包装のため倉庫に貯蔵する。
【0066】
以下の実施例は、本明細書において主張される方法および化合物がいかにして実施され、作出され、および評価されるかの完全な開示および説明を当業者に提供するために記載されており、本発明の純粋に例示であるよう意図されており、本発明者らがその発明と見なしているものの範囲を限定することは意図されていない。
【実施例】
【0067】
実施例1: バリアントB
ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート55の制御放出コーティングを有するジピリダモールビーズの製造に用いられる成分は、表8〜11 (バリアントB)に記載されている。この製造工程は、図3に概略的に描かれており、以下でさらに詳細に記述されている。
【0068】
製造は、酒石酸、Pharmacoat 603、イソプロピルアルコールおよび水からなるコーティング溶液を用い、Celletsまたは別のフタル酸塩シードの流動床コーティングから始める。計89.1% w/wの酒石酸がコアに負荷されるまで積層化工程を継続する。次いで89.1%の酒石酸ペレットを流動床のなかで、Kollidon 30、タルク、イソプロピルアルコールおよび水からなる保護密封コーティングにより20%の重量増加のレベルまでコーティングする。
【0069】
薬物負荷
流動床を用い密封コーティングされた酒石酸コアにジピリダモール、Kollidon 30および水からなる分散液を噴霧する。これらのコアに噴霧される量は、1:0.8 (ジピリダモール:酒石酸)の最終比率を見越す。
【0070】
調節放出コーティング
ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート55 (HPMC P-55)、クエン酸トリエチル、エタノールおよび水からなるコーティング溶液をジピリダモール積層化ペレットに噴霧する。DPペレットに噴霧される調節放出コーティングの理論的な重量増加は20%である。次いでコーティングされたペレットを40℃で2時間トレイ乾燥器の中で硬化する。
【0071】
プロトコル
以下は、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート55でコーティングされたビーズを製造するための例示的なプロトコルである。
【0072】
薬物懸濁液の調製
頭上撹拌機を用いボルテックスしながらKollidon 30をイソプロピルアルコールに溶解して、澄明な溶液を得る。ジピリダモール(#40の篩に通した)を前記の溶液に分散させて、均質な懸濁液を得る。懸濁液を#60の篩にかける。底面噴霧器およびウルスタ(wurster)カラムを備えた流動床処理機(Fluid Bed Processor)を準備する。密封コーティングされた酒石酸ビーズをウルスタに装填する。蠕動ポンプを所望の噴霧速度で用いて酒石酸ビーズにジピリダモールの懸濁液を噴霧する。コーティング工程の全体を通して懸濁液が撹拌され続けていることを確実にする。酒石酸ビーズを薬物懸濁液でコーティングする。噴霧が完了した後に、薬物積層化ビーズを流動床のなかで乾燥させる。
【0073】
遅延放出コーティング懸濁液の調製
頭上撹拌機を用いてボルテックス撹拌しながらエタノールおよび精製水の混合物にHPMC P-55を溶解する。クエン酸トリエチルを添加し、溶液を20分間撹拌する。溶液を#80の篩に通し、コーティングのために用いる。
【0074】
遅延放出コーティング
底面噴霧器およびウルスタカラムを備えた流動床処理機を準備する。薬物負荷ビーズをウルスタに装填する。蠕動ポンプを所望の噴霧速度で用いて薬物負荷ビーズにポリマー溶液を噴霧し、コーティング工程の全体を通してコーティング溶液が撹拌されることを確実にする。ポリマーでコーティングされたビーズを2時間乾燥および硬化させる。
【0075】
(表8)賦形剤

工程中には含まれたが、最終生成物には含まれなかった
【0076】
(表9)1カプセルあたりの化合物の量

【0077】
(表10)重量百分率によるビーズ成分

【0078】
(表11)重量百分率による遅延放出コーティング

【0079】
実施例2: バリアントC
Surelease(登録商標)およびHPMC E5 (80:20の比率で)の制御放出コーティングを有するジピリダモールビーズの製造に用いられる成分は、表12〜14 (バリアントC)に記載されている。この製造工程は、図4に概略的に描かれており、以下でさらに詳細に記述されている。
【0080】
製造は、酒石酸、Pharmacoat 603、イソプロピルアルコールおよび水からなるコーティング溶液を用い、Celletsの流動床コーティングから始める。計89.1% w/wの酒石酸がコアに負荷されるまで積層化工程を継続する。次いで89.1%の酒石酸ペレットを流動床のなかで、Kollidon 30、タルク、イソプロピルアルコールおよび水からなる保護密封コーティングにより20%の重量増加のレベルまでコーティングする。
【0081】
薬物負荷
流動床を用い密封コーティングされた酒石酸コアにジピリダモール、Kollidon 30および水からなる分散液を噴霧する。これらのコアに噴霧される量は、1:0.8 (ジピリダモール:酒石酸)の最終比率を見越す。
【0082】
調節放出コーティング
Surelease(登録商標):HPMC E5 (80:20)、グリセリンおよび水からなるコーティング溶液をジピリダモール積層化ペレットに噴霧する。DPペレットに噴霧される調節放出コーティングの理論的な重量増加は15%である。次いでコーティングされたペレットを2時間乾燥および硬化させる。
【0083】
プロトコル
頭上撹拌機を用いボルテックスしながらKollidon 30をイソプロピルアルコールに溶解して、澄明な溶液を得る。ジピリダモール(#40の篩に通した)を前記の溶液に分散させて、均質な懸濁液を得る。懸濁液を#60の篩にかける。底面噴霧器およびウルスタカラムを備えた流動床処理機を準備する。密封コーティングされた酒石酸ビーズをウルスタに装填する。蠕動ポンプを所望の噴霧速度で用いて酒石酸ビーズにジピリダモールの懸濁液を噴霧する。コーティング工程の全体を通して懸濁液が撹拌され続けていることを確実にする。噴霧が完了した後に、薬物積層化ビーズを流動床のなかで乾燥させる。
【0084】
調節放出コーティング懸濁液の調製
頭上撹拌機を用いて60〜70℃で水にHPMC E5を溶解する。溶液が室温に達するまでそれを冷却し、撹拌しながらグリセリンを添加する。水を添加することによりSureleaseに対して必要な濃度まで溶液を希釈する。溶液を#80の篩に通し、コーティングのために用いる。コーティング工程の全体を通して溶液を撹拌し続ける。コーティングされたビーズを2時間乾燥および硬化させる。
【0085】
(表12)賦形剤

工程中には含まれたが、最終生成物には含まれなかった
【0086】
(表13)1カプセルあたりの化合物の量

【0087】
(表14)重量百分率による遅延放出コーティング

【0088】
実施例3: バリアントD
Eudragit(登録商標) S100およびEudragit(登録商標) L100 (75:25の比率で)の制御放出コーティングを有するジピリダモールビーズの製造に用いられる成分は、表15〜17 (バリアントD)に記載されている。この製造工程は、図5に概略的に描かれており、以下でさらに詳細に記述されている。
【0089】
製造は、酒石酸、Pharmacoat 603、イソプロピルアルコールおよび水からなるコーティング溶液を用い、Celletsの流動床コーティングから始める。計89.1% w/wの酒石酸がコアに負荷されるまで積層化工程を継続する。次いで89.1%の酒石酸ペレットを流動床のなかで、Kollidon 30、タルク、イソプロピルアルコールおよび水からなる保護密封コーティングにより20%の重量増加のレベルまでコーティングする。
【0090】
薬物負荷
流動床を用い密封コーティングされた酒石酸コアにジピリダモール、Kollidon 30および水からなる分散液を噴霧する。これらのコアに噴霧される量は、1:0.8 (ジピリダモール:酒石酸)の最終比率を見越す。
【0091】
調節放出コーティング
Eudragit(登録商標) S100:Eudragit(登録商標) L100 (75:25)、クエン酸トリエチル、タルク、イソプロピルアルコールおよび水からなるコーティング溶液をジピリダモール積層化ペレットに噴霧する。DPペレットに噴霧される調節放出コーティングの理論的な重量増加は20%である。次いでコーティングされたペレットを40℃で2時間トレイ乾燥器の中で硬化する。
【0092】
プロトコル
以下は、Eudragit(登録商標) S100:Eudragit(登録商標) L100 (75:25)でコーティングされたビーズを製造するための例示的なプロトコルである。
【0093】
薬物懸濁液の調製
頭上撹拌機を用いボルテックスしながらKollidon 30をイソプロピルアルコールに溶解して、澄明な溶液を得る。ジピリダモール(#40の篩に通した)を前記の溶液に分散させて、均質な懸濁液を得る。懸濁液を#60の篩にかける。底面噴霧器およびウルスタカラムを備えた流動床処理機を準備する。密封コーティングされた酒石酸ビーズをウルスタに装填する。蠕動ポンプを所望の噴霧速度で用いて酒石酸ビーズにジピリダモールの懸濁液を噴霧する。コーティング工程の全体を通して懸濁液が撹拌され続けていることを確実にする。噴霧が完了した後に、ビーズを流動床のなかで乾燥させる。
【0094】
調節放出コーティング懸濁液の調製
頭上撹拌機を用いてIPAにEudragit(登録商標) L100およびEudragit(登録商標) S100を分散させる。精製水を懸濁液に添加し撹拌して、澄明な溶液を得る。撹拌しながら上記の溶液にクエン酸トリエチルおよびタルクを添加する。溶液を#80の篩に通し、コーティングのために用いる。コーティング工程の全体を通して溶液を撹拌し続ける。コーティングされたビーズを2時間乾燥および硬化させる。
【0095】
(表15)賦形剤

工程中には含まれたが、最終生成物には含まれなかった
【0096】
(表16)1カプセルあたりの化合物の量

【0097】
(表17)重量百分率による遅延放出コーティング

【0098】
実施例4: バリアントD1
Eudragit(登録商標) S100およびEudragit(登録商標) L100 (75:25の比率で)の制御放出コーティングを有するジピリダモールビーズの製造に用いられる成分は、表18〜20 (バリアントD1)に記載されている。この製造工程は、以下でさらに詳細に記述されている。
【0099】
製造は、酒石酸、Pharmacoat 603、イソプロピルアルコールおよび水からなるコーティング溶液を用い、Celletsの流動床コーティングから始める。計89.1% w/wの酒石酸がコアに負荷されるまで積層化工程を継続する。次いで89.1%の酒石酸ペレットを流動床のなかで、Kollidon 30、タルク、イソプロピルアルコールおよび水からなる保護密封コーティングにより20%の重量増加のレベルまでコーティングする。
【0100】
薬物負荷
流動床を用い密封コーティングされた酒石酸コアにジピリダモール、Kollidon 30およびイソプロピルアルコールからなる分散液を噴霧する。これらのコアに噴霧される量は、1:0.8 (ジピリダモール:酒石酸)の最終比率を見越す。
【0101】
調節放出コーティング
Eudragit(登録商標) S100:Eudragit(登録商標) L100 (75:25)、クエン酸トリエチル、タルク、イソプロピルアルコールおよび水からなるコーティング溶液をジピリダモール積層化ペレットに噴霧する。DPペレットに噴霧される調節放出コーティングの理論的な重量増加は10%である。次いでコーティングされたペレットを40℃で2時間トレイ乾燥器の中で硬化する。
【0102】
プロトコル
以下は、Eudragit(登録商標) S100:Eudragit(登録商標) L100 (75:25)でコーティングされたビーズを製造するための例示的なプロトコルである。
【0103】
薬物懸濁液の調製
頭上撹拌機を用いボルテックスしながらKollidon 30をイソプロピルアルコールに溶解して、澄明な溶液を得る。ジピリダモールを前記の溶液に分散させて、均質な懸濁液を得る。懸濁液を#100メッシュの篩にかける。底面噴霧器およびウルスタカラムを備えた流動床処理機を準備する。密封コーティングされた酒石酸ビーズをウルスタに装填する。蠕動ポンプを所望の噴霧速度で用いて酒石酸ビーズにジピリダモールの懸濁液を噴霧する。コーティング工程の全体を通して懸濁液が撹拌され続けていることを確実にする。噴霧が完了した後に、ビーズを流動床のなかで乾燥させる。
【0104】
調節放出コーティング懸濁液の調製
頭上撹拌機を用いて水および90%のIPAにEudragit(登録商標) S100およびEudragit(登録商標) L100を分散させる。精製水を懸濁液に添加し撹拌して、澄明な溶液を得る。クエン酸トリエチルを添加し、少なくとも15分間混合する。別の容器の中に水、10%のIPAおよびタルクを添加し、次に10分間ホモジナイズして、分散液を形成させる。このタルク分散液およびEudragit溶液を合わせ、コーティングの前に少なくとも30分間混合する。コーティング工程の全体を通してコーティング溶液を撹拌し続ける。コーティングされたビーズを2時間乾燥および硬化させる。
【0105】
(表18)賦形剤

工程中には含まれたが、最終生成物には含まれなかった
【0106】
(表19)1カプセルあたりの化合物の量

【0107】
(表20)重量百分率による遅延放出コーティング

【0108】
実施例5: バリアントD2
Eudragit(登録商標) S100およびEudragit(登録商標) L100 (75:25の比率で)の制御放出コーティングを有するジピリダモールビーズの製造に用いられる成分は、表21〜23 (バリアントD2)に記載されている。この製造工程は、以下でさらに詳細に記述されている。
【0109】
製造は、酒石酸、Pharmacoat 603、イソプロピルアルコールおよび水からなるコーティング溶液を用い、Celletsの流動床コーティングから始める。計89.1% w/wの酒石酸がコアに負荷されるまで積層化工程を継続する。次いで89.1%の酒石酸ペレットを流動床のなかで、HPMCフタレートPH-55、クエン酸トリエチル、イソプロピルアルコールおよびアセトンからなる保護密封コーティングにより15%の重量増加のレベルまでコーティングする。
【0110】
薬物負荷
流動床を用い密封コーティングされた酒石酸コアにジピリダモール、Kollidon 30およびイソプロピルアルコールからなる分散液を噴霧する。これらのコアに噴霧される量は、1:0.8 (ジピリダモール:酒石酸)の最終比率を見越す。
【0111】
調節放出コーティング
Eudragit(登録商標) S100:Eudragit(登録商標) L100 (75:25)、クエン酸トリエチル、タルク、イソプロピルアルコールおよび水からなるコーティング溶液をジピリダモール積層化ペレットに噴霧する。DPペレットに噴霧される調節放出コーティングの理論的な重量増加は10%である。次いでコーティングされたペレットを40℃で2時間トレイ乾燥器の中で硬化する。
【0112】
プロトコル
以下は、Eudragit(登録商標) S100:Eudragit(登録商標) L100 (75:25)でコーティングされたビーズを製造するための例示的なプロトコルである。
【0113】
薬物懸濁液の調製
頭上撹拌機を用いボルテックスしながらKollidon 30をイソプロピルアルコールに溶解して、澄明な溶液を得る。ジピリダモールを前記の溶液に分散させて、均質な懸濁液を得る。懸濁液を#100メッシュの篩にかける。底面噴霧器およびウルスタカラムを備えた流動床処理機を準備する。密封コーティングされた酒石酸ビーズをウルスタに装填する。蠕動ポンプを所望の噴霧速度で用いて酒石酸ビーズにジピリダモールの懸濁液を噴霧する。コーティング工程の全体を通して懸濁液が撹拌され続けていることを確実にする。乾燥: 噴霧が完了した後に、ビーズを流動床のなかで乾燥させる。
【0114】
調節放出コーティング懸濁液の調製
頭上撹拌機を用いて水および90%のIPAにEudragit(登録商標) S100およびEudragit(登録商標) L100を分散させる。精製水を懸濁液に添加し撹拌して、澄明な溶液を得る。クエン酸トリエチルを添加し、少なくとも15分間混合する。別の容器の中に水、10%のIPAおよびタルクを添加し、次に10分間ホモジナイズして、分散液を形成させる。このタルク分散液およびEudragit溶液を合わせ、コーティングの前に少なくとも30分間混合する。コーティング工程の全体を通してコーティング溶液を撹拌し続ける。コーティングされたビーズを2時間乾燥および硬化させる。
【0115】
(表21)賦形剤

工程中には含まれたが、最終生成物には含まれなかった
【0116】
(表22)1カプセルあたりの化合物の量

【0117】
(表23)重量百分率による遅延放出コーティング

【0118】
実施例6: バリアントE (同時充填カプセル)
Eudragit(登録商標) S100およびEudragit(登録商標) L100 (75:25の比率で)の制御放出コーティングを有するプレドニゾロンビーズの製造に用いられる成分は、表24〜26 (バリアントE)に記載されている。この製造工程は、以下でさらに詳細に記述されている。
【0119】
薬物負荷
流動床を用いCelletsにプレドニゾロン、Kollidon 30および水からなる溶液を噴霧する。これらのコアに噴霧される量によって、プレドニゾロン終量は2.0%であることが可能になる。一部の2.0%プレドニゾロンペレットはIR部分として使われるように取っておき、一部は遅延放出部分を製造するためにさらなる加工処理に使われる。
【0120】
密封コーティング
流動床を用いプレドニゾロンでコーティングされたペレットにKollidon VA-64、Pharmacoat 603および水からなる溶液を噴霧する。これらのコアに噴霧される量によって、プレドニゾロン終量は1.9%であることが可能になる。次いで1.9%プレドニゾロンペレットを遅延放出コーティングでさらにコーティングする。
【0121】
遅延放出コーティング
Eudragit(登録商標) S100:Eudragit(登録商標) L100 (75:25)、クエン酸トリエチル、タルク、イソプロピルアルコールおよび水からなるコーティング溶液を密封コーティングされたプレドニゾロン積層化ペレットに噴霧する。DPペレットに噴霧される調節放出コーティングの理論的な重量増加は25%である。次いでコーティングされたペレットを40℃で8時間トレイ乾燥器の中で硬化する。
【0122】
プロトコル
以下は、Eudragit(登録商標) S100:Eudragit(登録商標) L100 (75:25)でコーティングされたビーズを製造するための例示的なプロトコルである。
【0123】
薬物懸濁液の調製
頭上撹拌機を用いボルテックスしながらKollidon 30を水に溶解して、澄明な溶液を得る。プレドニゾロンを前記の溶液に分散させて、溶液を得る。底面噴霧器およびウルスタカラムを備えた流動床処理機を準備する。Celletsをウルスタに装填する。蠕動ポンプを所望の噴霧速度で用いてCelletsにプレドニゾロン溶液を噴霧する。コーティング工程の全体を通して溶液が撹拌され続けていることを確実にする。乾燥: 噴霧が完了した後に、ビーズを流動床のなかで乾燥させる。
【0124】
密封コーティング溶液の調製
頭上撹拌機を用いボルテックスしながらKollidon VA-64を水およびイソプロピルアルコールに溶解して、澄明な溶液を得る。Pharmacoat 603を前記の溶液に分散させて、溶解するまで混合する。底面噴霧器およびウルスタカラムを備えた流動床処理機を準備する。プレドニゾロンでコーティングされたペレットをウルスタに装填する。蠕動ポンプを所望の噴霧速度で用いてプレドニゾロンペレットに密封コーティング溶液を噴霧する。コーティング工程の全体を通して溶液が撹拌され続けていることを確実にする。乾燥: 噴霧が完了した後に、ビーズを流動床のなかで乾燥させる。
【0125】
調節放出コーティング懸濁液の調製
頭上撹拌機を用いて水および90%のIPAにEudragit(登録商標) S100およびEudragit(登録商標) L100を分散させる。精製水を懸濁液に添加し撹拌して、澄明な溶液を得る。クエン酸トリエチルを添加し、少なくとも15分間混合する。別の容器の中に水、10%のIPAおよびタルクを添加し、次に10分間ホモジナイズして、分散液を形成させる。このタルク分散液およびEudragit溶液を合わせ、コーティングの前に少なくとも30分間混合する。コーティング工程の全体を通してコーティング溶液を撹拌し続ける。コーティングされたビーズを8時間乾燥および硬化させる。
【0126】
(表24)賦形剤

工程中には含まれたが、最終生成物には含まれなかった
【0127】
(表25)1カプセルあたりの化合物の量

【0128】
(表26)重量百分率による遅延放出コーティング

【0129】
実施例7: バリアントF (組み合わせペレット)
Eudragit(登録商標) S100およびEudragit(登録商標) L100 (75:25の比率で)の制御放出コーティングを有するプレドニゾロンビーズの製造に用いられる成分は、表27〜29 (バリアントF)に記載されている。この製造工程は、以下でさらに詳細に記述されている。
【0130】
薬物負荷
流動床を用いCelletsにプレドニゾロン、Kollidon 30および水からなる溶液を噴霧する。これらのコアに噴霧される量によって、プレドニゾロン終量は2.5%であることが可能になる。次いで2.5%プレドニゾロンペレットを、即時放出および遅延放出機能を含むようにさらにコーティングする。
【0131】
密封コーティング
流動床を用いプレドニゾロンでコーティングされたペレットにKollidon VA-64、Pharmacoat 603および水からなる溶液を噴霧する。これらのコアに噴霧される量によって、プレドニゾロン終量は2.4%であることが可能になる。次いで2.4%プレドニゾロンペレットを、即時放出および遅延放出機能を含むようにさらにコーティングする。
【0132】
遅延放出コーティング
Eudragit(登録商標) S100:Eudragit(登録商標) L100 (75:25)、クエン酸トリエチル、タルク、イソプロピルアルコールおよび水からなるコーティング溶液を密封コーティングされたプレドニゾロン積層化ペレットに噴霧する。DPペレットに噴霧される調節放出コーティングの理論的な重量増加は25%である。次いでコーティングされたペレットを40℃で8時間トレイ乾燥器の中で硬化する。
【0133】
2回目の薬物負荷
流動床を用いDRでコーティングされたプレドニゾロンペレットにプレドニゾロン、Kollidon 30および水からなる溶液を噴霧する。これらのコアに噴霧される量によって、プレドニゾロン終量は計5.4%であることが可能になる。
【0134】
プロトコル
以下は、Eudragit(登録商標) S100:Eudragit(登録商標) L100 (75:25)でコーティングされたビーズを製造するための例示的なプロトコルである。
【0135】
薬物懸濁液の調製
頭上撹拌機を用いボルテックスしながらKollidon 30を水に溶解して、澄明な溶液を得る。プレドニゾロンを前記の溶液に分散させて、溶液を得る。底面噴霧器およびウルスタカラムを備えた流動床処理機を準備する。Celletsをウルスタに装填する。蠕動ポンプを所望の噴霧速度で用いてCelletsにプレドニゾロン溶液を噴霧する。コーティング工程の全体を通して溶液が撹拌され続けていることを確実にする。乾燥: 噴霧が完了した後に、ビーズを流動床のなかで乾燥させる。
【0136】
密封コーティング溶液の調製
頭上撹拌機を用いボルテックスしながらKollidon VA-64を水およびイソプロピルアルコールに溶解して、澄明な溶液を得る。Pharmacoat 603を前記の溶液に分散させて、溶解するまで混合する。底面噴霧器およびウルスタカラムを備えた流動床処理機を準備する。プレドニゾロンでコーティングされたペレットをウルスタに装填する。蠕動ポンプを所望の噴霧速度で用いてプレドニゾロンペレットに密封コーティング溶液を噴霧する。コーティング工程の全体を通して溶液が撹拌され続けていることを確実にする。乾燥: 噴霧が完了した後に、ビーズを流動床のなかで乾燥させる。
【0137】
調節放出コーティング懸濁液の調製
頭上撹拌機を用いて水および90%のIPAにEudragit(登録商標) S100およびEudragit(登録商標) L100を分散させる。精製水を懸濁液に添加し撹拌して、澄明な溶液を得る。クエン酸トリエチルを添加し、少なくとも15分間混合する。別の容器の中に水、10%のIPAおよびタルクを添加し、次に10分間ホモジナイズして、分散液を形成させる。このタルク分散液およびEudragit溶液を合わせ、コーティングの前に少なくとも30分間混合する。コーティング工程の全体を通してコーティング溶液を撹拌し続ける。コーティングされたビーズを8時間乾燥および硬化させる。
【0138】
(表27)賦形剤

工程中には含まれたが、最終生成物には含まれなかった。
【0139】
(表28)1カプセルあたりの化合物の量

【0140】
(表29)重量百分率による遅延放出コーティング

【0141】
実施例8: 溶解プロフィール
図7は、バリアントB、CおよびDに対する溶解プロフィールを描くグラフである。図8は、バリアントD1およびD2に対する溶解プロフィールを描くグラフである。図9は、バリアントEおよびFに対する溶解プロフィールを描くグラフである。これらの全てが本明細書において記述されるように刺激媒体中で測定されたものである。
【0142】
バリアントBプロトタイプの場合、最初の2時間以内に0.1 N HCl中20%のジピリダモールの平均放出が認められる。2時間の時点で、0.25%のSLSを有するpH 6.8のリン酸緩衝液を含有する媒体にプロトタイプが加えられ、媒体が交換されている。この段階中に、ジピリダモールは4時間にわたって徐々に放出されている。
【0143】
バリアントCプロトタイプの場合、最初の2時間以内に0.1 N HCl中80%のジピリダモールの平均放出が認められる。2時間の時点で、0.25%のラウリル硫酸ナトリウムを含むpH 5.5の酢酸緩衝液を含有する媒体にプロトタイプが加えられ、媒体が交換されている。この段階中に、ジピリダモールは22時間にわたって徐々に放出されている。
【0144】
バリアントDプロトタイプの場合、最初の2時間以内に0.1 N HCl中39%のジピリダモールの平均放出が認められる。2時間の時点で、0.25%のラウリル硫酸ナトリウムを含むpH 6.8のリン酸緩衝液を含有する媒体にプロトタイプが加えられ、媒体が交換されている。この段階中に、ジピリダモールは6時間にわたって徐々に放出されている。
【0145】
実施例9. 吸収速度の低下による頭痛軽減
本発明者らは、Cmaxへの上昇の速度を下げることによりジピリダモール療法の副作用である頭痛を軽減できることを発見した。頭痛のリスクを最小限に抑えるため、インビボ吸収速度定数(ka)が(例えば、0.2〜0.90 l/時間に)下げられるように、投与された投与剤形からのジピリダモールの放出を変化させる。比較のため、即時放出用に製剤化されたジピリダモールの吸収速度定数(ka)は1.19〜1.54 l/時間の範囲内である。頭痛の発生率を軽減できる製剤には、例えば、バリアントDが含まれる。これらの結論は、下記の臨床研究の結果に基づいている。
【0146】
臨床試験
本試験は通常の朝食後の、健常な大人のヒト被験者での、CombinatoRxの代わりにM/S. Rubicon Research PVT Ltd, Mumbai, Indiaによって製造された、ジピリダモール100 mgカプセルの即時放出および調節放出製剤に関する非盲検、バランス化、無作為化、4処置、4連続、4期間、単回用量、交差比較経口バイオアベイラビリティ研究であった。
【0147】
本研究において試験した製剤は以下であった:
T1: ジピリダモールバリアントA - ジピリダモール即時放出カプセル100 mg (処方記号(formula code) X) (処置期間あたり午前中に単回用量の投与100 mgカプセル1個);
T2: ジピリダモールバリアントB - 調節放出カプセル(処置期間あたり午前中に単回用量の投与100 mgカプセル1個);
T3: ジピリダモールバリアントC - 調節放出カプセル(処置期間あたり午前中に単回用量の投与100 mgカプセル1個); および
T4: ジピリダモールバリアントD - 調節放出カプセル(処置期間あたり午前中に単回用量の投与100 mgカプセル1個)。
【0148】
通常の朝食(約500 cal、以下の説明)予定時刻の少なくとも10時間前に終夜被験者を絶食にし、朝食の開始から30分後に投薬を行った。各期間中、投薬から4、8、12、24、28、32、36および48時間後の時点で食事または軽い食事を与えた。各期間中に各被験者から17血液試料を集めた。静脈血試料(各5 mL)を投薬前の時点で(通常の朝食前の1時間半以内に)、ならびに投薬後0.25、0.5、0.75、1.0、1.5、2.0、3.0、4.0、6.0、8.0、10.0、12.0、16.0、24.0、36.0および48.0時間の時点で採血した。
【0149】
検証済みのLC/MS/MS生物学的分析法を用い血漿試料を分析してジピリダモールの濃度を定量化した。Summit Research ServicesによるPK Solutions 2.0 (商標)非区分薬物動態(Noncompartmental Pharmacokinetic)データ解析ソフトウェアを用いて、IRおよび調節放出DPデータの両方に対する(Ka)値を推定した。これは(3指数曲線適合を用いて最良に記述される)一次吸収および排出での2区画薬物動態に従う。
【0150】
通常の朝食
投薬は、下記の通常の朝食を食べてから30分後に行われた。

注記: 品目の一人前の分量は、調理中に加えられる水の量に応じて変化しうる
【0151】
他の態様
本明細書において言及された全ての刊行物、特許および特許出願は、各独立した刊行物または特許出願が参照により具体的かつ個別的に組み入れられるものと示されているかのごとくに、参照により本明細書に組み入れられる。
【0152】
本発明をその具体的な態様に関連して説明してきたが、さらなる変更が可能であり、本出願は、一般的に、本発明の原理に従う本発明のすべての変形、使用または適用を網羅することや、本発明が関連する技術分野における公知のまたは通常の実践において考えられるような、ならびに上記のおよび添付の特許請求の範囲内に記載の不可欠な特徴に適合されうるような、本開示からの発展を含むことが意図されるものと理解されよう。
【0153】
他の態様は添付の特許請求の範囲内である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
処置の必要のある被験者において免疫炎症性障害を処置するための方法であって、酸ビーズ表面にコーティングされかつ制御放出用に製剤化されたジピリダモールを含む単位投与剤形を該被験者に投与する段階を含む、方法。
【請求項2】
ジピリダモールが制御放出コーティングでコーティングされる、請求項1記載の方法。
【請求項3】
制御放出コーティングがヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート55、Surelease(登録商標):HPMC E5、およびEudragit(登録商標) L100:Eudragit(登録商標) S100を含む、請求項2記載の方法。
【請求項4】
単位投与剤形が即時放出用に製剤化されたジピリダモールをさらに含む、請求項1〜3のいずれか一項記載の方法。
【請求項5】
単位投与剤形が40〜400 mgのジピリダモールを含む、請求項1〜4のいずれか一項記載の方法。
【請求項6】
単位投与剤形が45 mgのジピリダモールを含む、請求項5記載の方法。
【請求項7】
単位投与剤形が90 mgのジピリダモールを含む、請求項5記載の方法。
【請求項8】
単位投与剤形が180 mgのジピリダモールを含む、請求項5記載の方法。
【請求項9】
単位投与剤形が360 mgのジピリダモールを含む、請求項5記載の方法。
【請求項10】
ジピリダモールの50%〜80%が制御放出用に製剤化され、かつジピリダモールの20%〜50%が即時放出用に製剤化される、請求項5〜9のいずれか一項記載の方法。
【請求項11】
酸ビーズが酒石酸ビーズである、請求項1〜10のいずれか一項記載の方法。
【請求項12】
ジピリダモール 対 酒石酸の比率が1:0.8である、請求項11記載の方法。
【請求項13】
単位投与剤形が1日1回または1日2回投与される、請求項1〜12のいずれか一項記載の方法。
【請求項14】
コルチコステロイドを被験者に投与する段階をさらに含む、請求項1〜13のいずれか一項記載の方法。
【請求項15】
コルチコステロイドが2用量で投与される、請求項14記載の方法。
【請求項16】
第1の用量が、1.5〜2.5 mgのプレドニゾロンまたは等価、等効力の量の別のコルチコステロイドを含む単位投与製剤で投与され、かつ第2の用量が、0.75〜1.25 mgのプレドニゾロンまたは等価、等効力の量の別のコルチコステロイドを含む単位投与製剤で投与される、請求項15記載の方法。
【請求項17】
第1の用量が、1.8 mgのプレドニゾロンまたは等価、等効力の量の別のコルチコステロイドを含む単位投与製剤で投与され、かつ第2の用量が、0.9 mgのプレドニゾロンまたは等価、等効力の量の別のコルチコステロイドを含む単位投与製剤で投与される、請求項16記載の方法。
【請求項18】
コルチコステロイドが、プレドニゾロン、プレドニゾン、ブデソニド、メチルプレドニゾロン、フルチカゾン、ベタメタゾンおよびデフラザコートからなる群より選択される、請求項14〜17のいずれか一項記載の方法。
【請求項19】
コルチコステロイドがプレドニゾロンである、請求項18記載の方法。
【請求項20】
第1の用量が覚醒と同時に被験者に投与される、請求項15〜19のいずれか一項記載の方法。
【請求項21】
第2の用量が第1の用量から4〜6時間後に被験者に投与される、請求項15〜20のいずれか一項記載の方法。
【請求項22】
コルチコステロイドが即時放出用に製剤化される、請求項14〜21のいずれか一項記載の方法。
【請求項23】
コルチコステロイドが制御放出用に製剤化される、請求項14〜21のいずれか一項記載の方法。
【請求項24】
第1の用量が、即時放出用に製剤化された、1.0〜2.5 mgのプレドニゾロンまたは等価、等効力の量の別のコルチコステロイドを含む単位投与製剤で投与され、かつ第2の用量が、制御放出用に製剤化された、0.75〜2.0 mgのプレドニゾロンまたは等価、等効力の量の別のコルチコステロイドを含む単位投与製剤で投与される、請求項15〜17のいずれか一項記載の方法。
【請求項25】
コルチコステロイドが、インビトロ条件の下で、コルチコステロイドの少なくとも50%が試験の最初の30分以内に放出される溶解放出プロフィールを有する単位投与剤形に製剤化され、該インビトロ条件が、最初の2時間は溶解媒体としての0.1 N HCl中、その後は媒体としてのpH 6.8のリン酸緩衝液中で、USP溶解装置1を37℃±0.5℃および100 rpmで利用する、請求項14記載の方法。
【請求項26】
ジピリダモールが、インビトロ条件の下で、ジピリダモールの少なくとも10〜55%が試験の最初の2時間以内に放出され、かつジピリダモールの80%以上が8時間以内に放出される溶解放出プロフィールを有する単位投与剤形に製剤化され、該インビトロ条件が、最初の2時間は溶解媒体としての0.1 N HCl中、その後は媒体としての0.25%ラウリル硫酸ナトリウムを含むpH 6.8のリン酸緩衝液中で、USP溶解装置1を37℃±0.5℃および100 rpmで利用する、請求項1記載の方法。
【請求項27】
ジピリダモールが、栄養療法中の患者(fed patient)への投与の際に0.20〜0.90 l/時間の吸収速度定数を有する単位投与剤形に製剤化される、請求項1記載の方法。
【請求項28】
酸ビーズ表面にコーティングされかつ制御放出用に製剤化されたジピリダモールを含む単位投与剤形の薬学的組成物。
【請求項29】
酸ビーズが酒石酸ビーズである、請求項28記載の薬学的組成物。
【請求項30】
ジピリダモールが制御放出コーティングでコーティングされる、請求項28記載の薬学的組成物。
【請求項31】
制御放出コーティングがヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート55、Surelease(登録商標):HPMC E5、およびEudragit(登録商標) L100:Eudragit(登録商標) S100を含む、請求項30記載の薬学的組成物。
【請求項32】
単位投与剤形が即時放出用に製剤化されたジピリダモールをさらに含む、請求項28〜31のいずれか一項記載の薬学的組成物。
【請求項33】
単位投与剤形が40〜400 mgのジピリダモールを含む、請求項28〜32のいずれか一項記載の薬学的組成物。
【請求項34】
単位投与剤形が45 mgのジピリダモールを含む、請求項33記載の薬学的組成物。
【請求項35】
単位投与剤形が90 mgのジピリダモールを含む、請求項33記載の薬学的組成物。
【請求項36】
単位投与剤形が180 mgのジピリダモールを含む、請求項33記載の薬学的組成物。
【請求項37】
単位投与剤形が360 mgのジピリダモールを含む、請求項33記載の薬学的組成物。
【請求項38】
ジピリダモールの50%〜80%が制御放出用に製剤化され、かつジピリダモールの20%〜50%が即時放出用に製剤化される、請求項33〜37のいずれか一項記載の薬学的組成物。
【請求項39】
単位投与剤形が、即時放出用に製剤化された、0.75〜2.5 mgのプレドニゾロンまたは等価、等効力の量の別のコルチコステロイドをさらに含む、請求項28〜38のいずれか一項記載の薬学的組成物。
【請求項40】
単位投与剤形が、制御放出用に製剤化された、0.75〜2.5 mgのプレドニゾロンまたは等価、等効力の量の別のコルチコステロイドをさらに含む、請求項28〜39のいずれか一項記載の薬学的組成物。
【請求項41】
1.8 mgのプレドニゾロンまたは等価、等効力の量の別のコルチコステロイドを含む、請求項39記載の薬学的組成物。
【請求項42】
0.9 mgのプレドニゾロンまたは等価、等効力の量の別のコルチコステロイドを含む、請求項40記載の薬学的組成物。
【請求項43】
コルチコステロイドが、プレドニゾロン、プレドニゾン、ブデソニド、メチルプレドニゾロン、フルチカゾン、ベタメタゾンおよびデフラザコートより選択される、請求項39または40記載の薬学的組成物。
【請求項44】
コルチコステロイドが、コーティングされたノンパレル(non-pareil)ビーズとして製剤化される、請求項39または40記載の薬学的組成物。
【請求項45】
単位投与剤形が0.75〜3.75 mgのプレドニゾロンをさらに含み、プレドニゾロンの50%〜80%が即時放出用に製剤化され、かつプレドニゾロンの20%〜50%が制御放出用に製剤化される、請求項28〜38のいずれか一項記載の薬学的組成物。
【請求項46】
単位投与剤形が、制御放出用に製剤化されたプレドニゾロンを有する内部コアおよび即時放出用に製剤化されたプレドニゾロンを有する外部コーティングを含む、請求項45記載の薬学的組成物。
【請求項47】
内部コアが、制御放出用に製剤化された0.9 mgのプレドニゾロンを含み、かつ外部コーティングが、即時放出用に製剤化された1.8 mgのプレドニゾロンを含む、請求項46記載の薬学的組成物。
【請求項48】
内部コアが、制御放出用に製剤化された0.45 mgのプレドニゾロンを含み、かつ外部コーティングが、即時放出用に製剤化された0.9 mgのプレドニゾロンを含む、請求項46記載の薬学的組成物。
【請求項49】
制御放出用に製剤化された40〜400 mgのジピリダモール、および制御放出または即時放出用に製剤化された、0.75〜3.75 mgのプレドニゾロンまたは等価、等効力の量の別のコルチコステロイドを含む、単位投与剤形の薬学的組成物。
【請求項50】
単位投与剤形が、即時放出用に製剤化されたジピリダモールをさらに含む、請求項49記載の薬学的組成物。
【請求項51】
ジピリダモールの50%〜80%が制御放出用に製剤化され、かつジピリダモールの20%〜50%が即時放出用に製剤化される、請求項50記載の薬学的組成物。
【請求項52】
単位投与剤形が、制御放出および即時放出用に製剤化された、プレドニゾロンまたは等価、等効力の量の別のコルチコステロイドをさらに含む、請求項49記載の薬学的組成物。
【請求項53】
50%〜80%のプレドニゾロンまたは等価、等効力の量の別のコルチコステロイドが即時放出用に製剤化され、かつ20%〜50%のプレドニゾロンまたは等価、等効力の量の別のコルチコステロイドが制御放出用に製剤化される、請求項52記載の薬学的組成物。
【請求項54】
コルチコステロイドが、インビトロ条件の下で、コルチコステロイドの少なくとも50%が試験の最初の30分以内に放出される溶解放出プロフィールを有する単位投与剤形に製剤化され、該インビトロ条件が、最初の2時間は溶解媒体としての0.1 N HCl中、その後は媒体としてのpH 6.8のリン酸緩衝液中で、USP溶解装置1を37℃±0.5℃および100 rpmで利用する、請求項36記載の薬学的組成物。
【請求項55】
ジピリダモールが、インビトロ条件の下で、ジピリダモールの少なくとも10〜55%が試験の最初の2時間以内に放出され、かつジピリダモールの80%以上が8時間以内に放出される溶解放出プロフィールを有する単位投与剤形に製剤化され、該インビトロ条件が、最初の2時間は溶解媒体としての0.1 N HCl中、その後は媒体としての0.25%ラウリル硫酸ナトリウムを含むpH 6.8のリン酸緩衝液中で、USP溶解装置1を37℃±0.5℃および100 rpmで利用する、請求項28記載の薬学的組成物。
【請求項56】
ジピリダモールが、栄養療法中の患者への投与の際に0.20〜0.90 l/時間の吸収速度定数を有する単位投与剤形に製剤化される、請求項28記載の薬学的組成物。
【請求項57】
(i) 請求項28〜56のいずれか記載の単位投与剤形の薬学的組成物; および(ii) 免疫炎症性疾患の処置のために薬学的組成物を投与するための使用説明書を含む、キット。
【請求項58】
単位投与剤形を1日1回または1日2回投与するための使用説明書をさらに含む、請求項57記載のキット。

【図1】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4A】
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【図4B】
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【図5A】
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【図5B】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公表番号】特表2011−506607(P2011−506607A)
【公表日】平成23年3月3日(2011.3.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−539470(P2010−539470)
【出願日】平成20年12月17日(2008.12.17)
【国際出願番号】PCT/US2008/013805
【国際公開番号】WO2009/078998
【国際公開日】平成21年6月25日(2009.6.25)
【出願人】(510167981)ザリカス インコーポレイティッド (1)
【Fターム(参考)】