説明

入力装置、入力方法およびプログラム

【課題】カーソルキーを用いた入力方法において、カーソルキーの操作の系列から数字が判明し、暗証番号が漏洩してしまう。
【解決手段】乱数に基づいて、暗証番号に対応する数字を含む複数の数字を、カーソルキーによって入力可能な方向のいずれに配置するかを定め、複数の数字を定められた方向ごとにグループ分けする。各方向に対応するグループに属する数字の集合を当該方向に配置して表示し、カーソルキーから入力された方向に基づいて、暗証番号に一致する数字列が入力されたか否かを判断する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、暗証番号もしくはそれに準じる文字列を入力する暗証番号入力装置および暗証番号入力方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、キャッシュディスペンサの本人認証や、携帯電話の操作禁止解除など、暗証番号を入力する機会が増加している。
【0003】
ここで、テンキーを用いて数字を入力する場合、キーに残った指紋などから暗証番号が漏洩してしまう問題があった。そこで、特許文献1〜3のようなカーソルキーを用いて暗証番号を入力する技術が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2003−280795号公報
【特許文献2】特許第3117988号公報
【特許文献3】特開2002−319061号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、カーソルキーを用いた入力方法でも、カーソルキーの操作の系列から数字が判明し、暗証番号が漏洩してしまう問題があった。
【0006】
したがって、この発明は、上記課題を解決することを目的とし、暗証番号を入力する指の動きを他人に見られても、選択した数字の判別が他人には困難であり、暗証番号が漏洩しにくい暗証番号入力装置および入力方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の第1の態様に係る入力装置は、文字列を入力する入力装置であって、表示部と、方向を入力可能な入力部と、所定の文字列を記憶する記憶部と、前記所定の文字列に対応する文字を含む複数の文字を、前記入力部によって入力可能な方向のいずれに配置するかを所定の規則に基づいて定め、前記複数の文字を前記定められた方向ごとにグループ分けし、各方向に対応するグループに属する文字を当該方向に配置して表示し、前記入力部にて入力された方向に基づいて前記所定の文字列に一致する文字列が入力されたか否かを判断する制御部とを備えることを特徴とする。
【0008】
更に、本発明の第2の態様に係る入力装置は、制御部は、1つの文字からなるグループに対応する方向が入力された場合には、1つの文字が所定の文字列に対応する文字と一致するか否かを判断し、複数の文字からなるグループに対応する方向が入力された場合には、表示部の表示内容をグループに属する文字それぞれを入力部が入力可能な方向のうち2以上に配置した表示に切り換え、切り換え後の表示に対する方向の入力を受け付けるよう入力部に指示し、判断および指示を1文字ずつ繰り返すことで、所定の文字列に一致する文字列が入力されたか否かを判断することを特徴とする。
【0009】
また、本発明の第3の態様に係る入力装置は、各方向に配置する文字の個数は、少なくとも1つの方向と他の方向において異なることを特徴とする。
【0010】
また、本発明の第4の態様に係る入力装置は、各方向に割り当てる文字の個数および/または組合せは、1文字ごとに変更することを特徴とする。
【0011】
また、本発明の第5の態様に係る入力装置は、制御部は、決定の指示を受けるまでに入力された文字の系列と所定の文字列と一致するか否かを判断することにより、所定の文字列に一致する文字列が入力されたか否かを判断し、入力部によって入力可能な方向のいずれかに決定の指示の機能を持たせることを特徴とする。
【0012】
更に、本発明の第6の態様に係る入力装置は、制御部は、過去に入力された文字数が所定の文字列の文字数未満であっても、入力可能な方向のいずれかに決定の指示の機能を持たせることを特徴とする。
【0013】
また、本発明の第7の態様に係る入力装置は、入力部によって入力可能な方向のそれぞれに表示される文字は、1つまたは複数の文字のグループであり、制御部は、入力された方向に対応するグループに所定の文字列に対応する文字が含まれている場合、その文字が入力されたと判断することを特徴とする。
【0014】
また、本発明の第8の態様に係る入力装置は、制御部は、所定の文字列に対応する文字が含まれるグループに対応する方向が、所定回数以上連続して入力された場合、所定の文字に対応する文字が入力されたと判断することを特徴とする。
【0015】
また、本発明の第9の態様に係る入力方法は、表示部と、方向を入力する入力部とを備える装置において、文字列を入力する入力方法であって、前記所定の文字列に対応する文字を含む複数の文字を、前記入力部によって入力可能な方向のいずれに配置するかを所定の規則に基づいて定め、前記複数の文字を前記定められた方向ごとにグループ分けし、各方向に対応するグループに属する文字の集合を当該方向に配置して表示し、前記入力部にて入力された方向に基づいて、前記所定の文字列に一致する文字列が入力されたか否かを判断することを特徴とする。
【0016】
また、本発明の第10の態様に係るプログラムは、表示部と、方向を入力する入力部とを備える装置において、文字列の入力を制御するプログラムであって、前記所定の文字列に対応する文字を含む複数の文字を、前記入力部によって入力可能な方向のいずれに配置するかを所定の規則に基づいて定め、前記複数の文字を前記定められた方向ごとにグループ分けし、各方向に対応するグループに属する文字の集合を当該方向に配置して表示し、前記入力部にて入力された方向に基づいて、前記所定の文字列に一致する文字列が入力されたか否かを判断することを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
本発明の第1の態様に係る入力装置、第9の態様に係る入力方法、および第10の態様に係るプログラムによれば、所定の文字列に対応する文字が、他の文字とともに、変化するグループの形で配置されて表示され、そのグループを選択することで文字列を入力する。したがって、不正者によって、入力部(カーソルキー等)の操作系列そのものを真似されたとしても、どの文字が正しいかを推測する手がかりも少なくすることができるとともに、正しい文字列が入力されることを防ぐことができる。
【0018】
本発明の第2の態様に係る入力装置によれば、各グループに属する文字数を階層的に減らしていき、1文字になるまで文字の入力が確定しないので、各文字の入力に要する入力部の操作数が不定になり、入力部の操作の系列からの、入力された文字の推測を難しくすることができる。
【0019】
本発明の第3の態様に係る入力装置によれば、各方向に配置される文字の個数が異なる方向があるため、方向によって、文字の入力に要する入力部の操作数を異ならせることができ、入力部の操作の系列からの、入力された文字の推測を難しくすることができる。
【0020】
本発明の第4の態様に係る入力装置によれば、各方向に配置される文字の個数および/または組合せが、1文字ごとに動的に変化するので、入力部の操作の系列からの、入力された文字の推測を難しくすることができる。
【0021】
本発明の第5の態様に係る入力装置によれば、決定の機能も入力部に持たせるので、入力部の操作の系列から文字列の入力が完了したタイミングを推測しにくくすることができる。
【0022】
本発明の第6の態様に係る入力装置によれば、所定の文字列の文字数よりも少ない時点から入力部に決定の機能を持たせるので、不正な操作者に対して、決定のタイミングを推測しにくくすることができる。
【0023】
本発明の第7の態様に係る入力装置によれば、選んだ方向に含まれている文字を入力された文字と判断するので、どの文字を選んだかを隠匿しつつ、文字入力の操作に要する回数を削減できる。
【0024】
本発明の第8の態様に係る入力装置によれば、文字数が少ない場合などに、適当に入力した方向が偶然に正しい文字列に対応してしまうことを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明の回路構成を示す概念図
【図2】携帯電話の外観図
【図3】本発明の実施の形態における表示画面の例
【図4】本発明の実施の形態1における操作中の画面を示す図
【図5】携帯電話のロック解除のフロー図
【図6】本発明の実施の形態における暗証番号入力のフロー図
【図7】本発明の実施の形態1におけるカーソルキー押下順を示す図
【図8】本発明の実施の形態2における表示画面を示す図
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。
【0027】
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の実施の形態における暗証番号入力装置の概略ブロック図である。
【0028】
本発明の第1の実施の形態における暗証番号入力装置は、図1に示すように、暗証番号の選択肢と操作ガイドを表示する表示部1と、カーソルキーから暗証番号を入力する入力部と、暗証番号を記憶する記憶部4と、表示部と入力部を制御し、入力された数字と記憶部に記憶された暗証番号が一致するか検査する制御部2から構成される。
【0029】
次に、本実施の形態における暗証番号入力装置について、その動作を、図2乃至図7をもちいて詳細に説明する。
【0030】
図2は携帯電話の外観図である。表示部11とカーソルキー12と決定キー13とテンキー14を備えている。携帯電話においてはカーソルキーがもっとも頻繁に使用するキーであり、位置的にも操作しやすい場所に置かれていることが多い。本発明ではカーソルキーを使用して暗証番号を入力することで、使用者に使いやすさを提供する。
【0031】
図3は表示部に暗証番号入力時の画面を表示した状態を示す。入力済みの桁を示す窓21と、カーソルキーの方向を案内するガイド表示22と、各方向の選択肢23を表示している。この図では上カーソルに対して1と2、下カーソルに対して6と8と0、左カーソルに対して4と7、右カーソルに対して3、5、9の数字が対応していることを示している。
【0032】
図5は携帯電話の操作ロック解除を例とした暗証番号入力のフロー図である。
ロック解除キー押下(S1)で暗証番号入力のシーケンス(S2)が起動する。入力した数字列を記憶されている暗証番号と照合(S3)して、暗証番号と一致していればロックが解除される(S4)。一致していない場合は既定の試行回数以内であれば再度入力S2に戻り、試行回数を越えていればメッセージを表示して終了する(S8)。
【0033】
図6は暗証番号入力のシーケンス(上述したS2に相当)の詳細を示したフロー図である。
【0034】
図4の操作画面の例とあわせて操作を説明する。
暗証番号入力を開始すると図6のフローで乱数を発生して数字の配列を決定(S10)し、表示部に数字を表示(S11)する。
【0035】
図4(1)のように表示部に4方向に割り当てられた数字を表示する。たとえば一桁目に1を選択したい場合は、1と4と8の表示がある上カーソルを押下する(S12)。
【0036】
続いて、押下した方向に割り当てられた数字が一つであるか否かを判定する(S13)。ここでは、上方向に割り当てられた数字は一つではないので、図4(2)のようにこれらの数字を各方向に割り当てた画面表示にすすむ。その後、再び、押下した方向に割り当てられた数字が一つであるか否かを判定する(S13)。1は上方向なので上カーソルを押下すると、選択した方向の数字は一つだけなので1で入力が確定する。入力済み表示の窓に一桁目が入力済みであることを示す記号を表示(S14)し、次の桁の入力選択画面図6(3)を表示する。
【0037】
二桁目に2を選択したい場合は、左カーソルを押下する。次の選択画面図4(4)では右カーソルを押下し、さらに次の画面図4(5)では下カーソルを押下することで2が確定する。以下必要な桁数だけこの操作を繰り返し、すべての桁を入力し終えたら決定キーを押し下げすることで暗証番号の入力を確定(S17)する。なお、全ての決定キーが押し下げとユーザが判断し、決定キーが押し下げされるまでは、更に次の桁の入力があるものとして処理を続行する(S16,S18)。
【0038】
ここで、上記のフローに沿って、1と2で確定した場合のカーソルキーの押下した順番だけ示すと図7となる。
【0039】
この例では二つの数字に対してカーソルキーの押下げ回数は5回であるが、乱数により決められた配置は毎回変更されるので、同じ数字列であってもカーソルキーの方向および押下げ回数は毎回変更される。
【0040】
このため、暗証番号を入力する指の動きを他人に見られても、選択した数字および暗証番号の桁数を判別することが困難であり、暗証番号の漏洩を防止することができる。
【0041】
(第2の実施の形態)
第1の実施の形態では入力した数字列を決定するために最後に決定キーを押下げするが、図8に示すように、ある方向の選択肢に確定機能を持たせることにより、決定キーを押さずに選択を確定することができる。確定機能を持たせる選択肢は、数字の配置同様、乱数によって定める。
【0042】
これにより確定までの回数を判別しにくくすることができ、暗証番号を入力する指の動きを他人に見られても、選択した数字を判別することが困難であり、暗証番号の漏洩を防止することができる。
【0043】
なお、第2の実施の形態では、入力した数字列が暗証番号の桁数よりも少ない場合であっても、ある方向の選択肢に確定機能を持たせるとしてもよい。これにより、何桁入力した時点で決定を行えばよいのかをsらに分かりにくくすることができるので、暗証番号の桁数を更に推測しにくくすることができる。
【0044】
また、第1の実施の形態および第2の実施の形態では、グループに属する数字の個数が、他の方向のグループと異なるグループが1つ以上存在するようにしている。こうすることで、暗証番号の桁数を更に推測しにくくすることができる。
【0045】
(第3の実施の形態)
第1の実施の形態および第2の実施の形態では、候補が1文字になるまで数字列の選択を続けていたが、これに限られるものではない。入力しようとしている桁の正しい数字を含む方向にカーソルキーが押下された時点で、その数字が入力されたものと判断しても良い。例えば、図7の(1)において、正しい暗証番号が「1」である場合に、上カーソルを押下すると、その時点で「1」が確定するような動作となる。この場合、第1の実施の形態および第2の実施の形態と異なり、数字が1文字でない場合でも入力が確定するため、仮に入力画面を詳細に監視されても暗証番号を分かりにくくすることができる。また、暗証番号が長い場合であっても、比較的短い操作で入力を完了することができる。ただし、この実施の形態の例は、偶然正しい方向が選択された場合であっても正しい暗証番号が入力されたと判断されてしまうため、短い暗証番号では適当な入力を行った場合に正しい暗証番号が入力されたと誤判定される可能性がある。したがって、暗証番号の長さや、暗証番号をどの程度強固に秘匿すべきか等に応じて、第1の実施の形態および第2の実施の形態、および、本実施の形態のいずれの入力方法を使うべきかを使い分けることが望ましい。この使い分けは自動的に行っても良いし、手動で設定できるとしても良い。また、予めどの入力方法を使うべきかが定められるとしてもよいし、暗証番号の入力中に切り換えられるとしてもよい。
【0046】
また、この場合、正しい暗証番号の数字が含まれるグループが所定回数以上、連続して選択された場合にその数字が入力されたと判断しても良い。例えば、図7の例では、「1」が含まれるグループが3回連続して選ばれた場合に、「1」の入力が確定するなどが考えられる。このようにすることで、暗証番号が短い場合等に適当な入力結果が正しい暗証番号であると判断されてしまう可能性を低減することができる。
【0047】
また、上述した各実施の形態では、各方向に割り当てる数字の個数と組合せを、1文字ごとに変化させている。これによって、表示される内容が動的に変化するので、暗証番号の推測がより困難になる。なお、上述した各実施の形態では、数字の個数と組合せの両方を変更しているが、いずれか一方のみを変化させるとしても良い。
【0048】
以上、本発明に係る実施の形態を説明したが、本発明はこれに限られるものではなく、以下のような変形例も含む。
【0049】
上述した各実施の形態では、携帯電話の4方向のカーソルキーを用いて説明しているが、暗証番号を入力する装置は携帯電話に限定するものではない。またカーソルキーも4方向に限定するものではなく、2方向あるいは8方向など多方向でも同様の効果が得られる。また、カーソルキーの代わりにタッチパネル上の仮想キーを用いることも可能である。
【0050】
また、上述した各実施の形態では、暗証番号を入力する装置であるものとして説明を行ったが、これに限られるものではない。例えば、文字のみ、もしくは、文字、数字および/または記号等を含むパスワードなどであるとしてもよい。また、携帯電話に記憶されている電話番号やメールアドレスの入力、会員制サイトのユーザIDの入力など、盗み見られることがユーザの不利益に繋がるような文字列であれば、どのようなものに対しても本発明は適用できる。なお、ここで言う「文字列」には、アルファベット等のいわゆる「文字」のみならず、数字や記号等、文字に準じる他の符号等から構成されるもの、および、これらが混在するものも含むとする。
【0051】
また、各方向に数字等のグループを表示する場合の、表示対象の選択方法については、様々なものが考えられる。例えば、1桁の数字などのように選択肢が少ない場合には、全候補の中からランダムに選択するとしても良い。また、平仮名など選択肢が多い場合には、乱数を発生させ、正しい文字の文字コードに対してその乱数を加減したものを候補とするとしてもよい。また、特に漢字などのようにランダムに発生させたグループでは、正しい選択肢と誤った選択肢とを容易に区別できてしまう場合には、携帯電話に記録されている辞書などの情報を利用しても良い。
【0052】
また、上述した各実施の形態では、グループを乱数によって変化させいたが、これに限られるものではない。何らかの数列に従って定めるなど、他の規則に基づいて変化させるとしても良い。ただし、グループが定められる規則を予測しにくくするためには、第3者から推測しにくい規則を用いることが望ましい。
【0053】
また、上述した各実施の形態および変形例を組み合わせたものも本発明に含まれる。更に、上述した各実施の形態および変形例、もしくは、それらを組み合わせたものを、実現する方法およびプログラムも本発明に含まれる。
【産業上の利用可能性】
【0054】
本発明は、入力内容が漏洩しにくい文字列の入力装置等を提供できる。これにより、特に暗証番号の入力装置などの分野において、本発明は有利な効果を奏する。
【符号の説明】
【0055】
1 表示部
2 制御部
3 入力部
4 記憶部
10 携帯電話
11 表示画面
12 カーソルキー
13 決定キー
14 テンキー
20 表示画面
21 確定桁表示窓
22 ガイド表示
23 選択肢の数字

【特許請求の範囲】
【請求項1】
文字列を入力する入力装置であって、
表示部と、
方向を入力可能な入力部と、
所定の文字列を記憶する記憶部と、
前記所定の文字列に対応する文字を含む複数の文字を、前記入力部によって入力可能な方向のいずれに配置するかを所定の規則に基づいて定め、前記複数の文字を前記定められた方向ごとにグループ分けし、各方向に対応するグループに属する文字を当該方向に配置して表示し、前記入力部にて入力された方向に基づいて前記所定の文字列に一致する文字列が入力されたか否かを判断する制御部と
を備えることを特徴とする入力装置。
【請求項2】
請求項1に記載の入力装置において、
前記制御部は、
1つの文字からなるグループに対応する方向が入力された場合には、前記1つの文字が前記所定の文字列に対応する文字と一致するか否かを判断し、
複数の文字からなるグループに対応する方向が入力された場合には、前記表示部の表示内容を前記グループに属する文字それぞれを前記入力部が入力可能な方向のうち2以上に配置した表示に切り換え、前記切り換え後の表示に対する前記方向の入力を受け付けるよう前記入力部に指示し、
前記判断および前記指示を1文字ずつ繰り返すことで、前記所定の文字列に一致する文字列が入力されたか否かを判断する
ことを特徴とする入力装置。
【請求項3】
請求項2に記載の入力装置において、各方向に配置する文字の個数は、少なくとも1つの方向と他の方向において異なることを特徴とする入力装置。
【請求項4】
請求項2に記載の入力装置において、各方向に割り当てる文字の個数および/または組合せは、1文字ごとに変更することを特徴とする入力装置。
【請求項5】
請求項1に記載の入力装置において、
前記制御部は、決定の指示を受けるまでに入力された文字の系列と前記所定の文字列と一致するか否かを判断することにより、前記所定の文字列に一致する文字列が入力されたか否かを判断し、
前記入力部によって入力可能な方向のいずれかに前記決定の指示の機能を持たせることを特徴とする入力装置。
【請求項6】
請求項5に記載の入力装置において、
前記制御部は、過去に入力された文字数が前記所定の文字列の文字数未満であっても、前記入力可能な方向のいずれかに前記決定の指示の機能を持たせる
ことを特徴とする入力装置。
【請求項7】
請求項1に記載の入力装置において、
前記入力部によって入力可能な方向のそれぞれに表示される文字は、1つまたは複数の文字のグループであり、
前記制御部は、入力された方向に対応するグループに前記所定の文字列に対応する文字が含まれている場合、当該文字が入力されたと判断する
ことを特徴とする入力装置。
【請求項8】
請求項7に記載の入力装置において、
前記制御部は、前記所定の文字列に対応する文字が含まれるグループに対応する方向が、所定回数以上連続して入力された場合、前記所定の文字に対応する文字が入力されたと判断する
ことを特徴とする入力装置。
【請求項9】
表示部と、方向を入力する入力部とを備える装置において、文字列を入力する入力方法であって、
前記所定の文字列に対応する文字を含む複数の文字を、前記入力部によって入力可能な方向のいずれに配置するかを所定の規則に基づいて定め、前記複数の文字を前記定められた方向ごとにグループ分けし、各方向に対応するグループに属する文字の集合を当該方向に配置して表示し、前記入力部にて入力された方向に基づいて、前記所定の文字列に一致する文字列が入力されたか否かを判断する
ことを特徴とする入力方法。
【請求項10】
表示部と、方向を入力する入力部とを備える装置において、文字列の入力を制御するプログラムであって、
前記所定の文字列に対応する文字を含む複数の文字を、前記入力部によって入力可能な方向のいずれに配置するかを所定の規則に基づいて定め、前記複数の文字を前記定められた方向ごとにグループ分けし、各方向に対応するグループに属する文字の集合を当該方向に配置して表示し、前記入力部にて入力された方向に基づいて、前記所定の文字列に一致する文字列が入力されたか否かを判断する
ことを特徴とするプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−44343(P2012−44343A)
【公開日】平成24年3月1日(2012.3.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−182040(P2010−182040)
【出願日】平成22年8月17日(2010.8.17)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】