内視鏡用測定アタッチメント及び内視鏡システム
【課題】測定対象が大きくても内視鏡を利用して精度良く測定対象の寸法を測定することを可能とする内視鏡用測定アタッチメント及び内視鏡システムを提供する。
【解決手段】内視鏡用測定アタッチメント30は、内視鏡挿入部3Aの先端部3cに装着されて、内視鏡挿入部3Aが有する測定手段6を利用して測定対象の寸法を測定するためのもので、内視鏡挿入部3Aの中心軸に略直交する測定方向Pの一方側に向かって測定手段6が有する基準点O6から測定対象の一端部までの距離を測定手段6によって測定可能に、内視鏡挿入部3Aの先端部3cに固定される本体ブロック31と、本体ブロック31から測定方向Pの一方側と反対側の他方側に向かって突出し、測定対象の他端部に当接可能な当接部51aを有する当接ブロック32とを備える。
【解決手段】内視鏡用測定アタッチメント30は、内視鏡挿入部3Aの先端部3cに装着されて、内視鏡挿入部3Aが有する測定手段6を利用して測定対象の寸法を測定するためのもので、内視鏡挿入部3Aの中心軸に略直交する測定方向Pの一方側に向かって測定手段6が有する基準点O6から測定対象の一端部までの距離を測定手段6によって測定可能に、内視鏡挿入部3Aの先端部3cに固定される本体ブロック31と、本体ブロック31から測定方向Pの一方側と反対側の他方側に向かって突出し、測定対象の他端部に当接可能な当接部51aを有する当接ブロック32とを備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、内視鏡を利用して被検体の測定対象の寸法を測定するための内視鏡用測定アタッチメント及び内視鏡システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、被検体の内部を観察するために、細長で先端にCCDなどの観察手段が設けられた挿入部を有する内視鏡が利用されている。例えば、熱源を有する構造物では、冷却用流体を流通させるための冷却通路が設けられている。そして、冷却通路が熱源からの熱の影響により変形し、あるいは、冷却用流体に混入する不純物などの影響により狭まってしまい冷却用流体を好適に流通できなくなってしまうと、構造物全体が熱により損傷してしまうおそれがある。このため、このような構造物では、内部の冷却通路の状態を定期的に検査する必要があり、このような場合に内視鏡が利用される。すなわち、冷却通路と外部とを連通する開口を通常覆っている蓋材などを取り外し、該開口から内視鏡の挿入部を挿入していく。そして、挿入部の先端を所望の測定対象近傍に配置することで、挿入部先端に設けられた観察手段によって被検体である構造物内部の冷却通路の状態を好適に観察することが可能である。また、このような検査においては、必要に応じて、冷却通路が所定の幅を確保しているかなど、定量的な計測を行う場合がある。このような場合には、挿入部の先端にステレオ計測用光学アダプタを装着し、該ステレオ計測用光学アダプタと、挿入部に設けられた観察手段とによって測定手段を構成することで、所望の測定対象の寸法を画像処理により測定することが可能となっている(例えば、特許文献1参照)。例えば、上記のような冷却通路の幅を測定するには、画像上で冷却通路を構成する両壁面に参照点を設定し、ステレオ計測により各参照点の座標を求めることで、両参照点によって決定される冷却通路の幅を測定することができる。
【特許文献1】特開2006−20276号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、特許文献1の内視鏡装置では、上記のとおりステレオ計測によって所望の測定対象の寸法を測定することが可能であるものの、上記のように測定対象の両端部のそれぞれに参照点を設定して測定する必要がある。このため、測定結果には、二つの参照点のそれぞれの設定に伴う誤差を含むこととなり測定精度が低下してしまう問題があった。さらに、ステレオ計測によって正確に測定できる大きさには限界があり、測定対象となる寸法が大きくなればなるほど測定精度がさらに低下してしまう問題があった。
【0004】
この発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであって、測定対象が大きくても内視鏡を利用して精度良く測定対象の寸法を測定することを可能とする内視鏡用測定アタッチメント及び内視鏡システムを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、この発明は以下の手段を提案している。
本発明は、内視鏡挿入部の先端部に装着されて、該内視鏡挿入部が有する測定手段を利用して測定対象の寸法を測定するための内視鏡用測定アタッチメントであって、前記内視鏡挿入部の中心軸に略直交する測定方向の一方側に向かって前記測定手段が有する基準点から前記測定対象の一端部までの距離を該測定手段によって測定可能に、前記内視鏡挿入部の先端部に固定される本体ブロックと、該本体ブロックから前記測定方向の一方側と反対側の他方側に向かって、前記測定対象の他端部に当接可能な当接部を有する当接ブロックとを備えることを特徴としている。
【0006】
この発明に係る内視鏡用測定アタッチメントによれば、本体ブロックを内視鏡挿入部の先端部に固定した状態で、内視鏡挿入部によって中心軸に略直交する測定方向の一方側に向かって測定可能となる。ここで、装着した内視鏡挿入部の測定手段の基準点から、当接ブロックの当接部までの距離を予め測定しておく。そして、当接ブロックの当接部を測定対象の他端部に当接させて、内視鏡挿入部の測定手段によって測定対象の一端部までの距離を測定させれば、測定手段によって測定された基準点から測定対象の一端部までの距離と、予め測定しておいた基準点から当接ブロックの当接部、すなわち測定対象の他端部までの距離とによって、測定対象の一端部から他端部までの寸法を測定することができる。ここで、内視鏡挿入部の測定手段によって距離を測定する際に参照する点は、測定対象の一端部の一箇所のみである。このため、測定対象において参照点の設定に伴って生じる誤差を最小限にすることができる。また、本体ブロックに対する当接ブロックの突出する量、すなわち測定手段の基準点から当接ブロックの当接部までの距離に応じて、測定手段によって測定する必要がある距離を最小限とすることができ、測定手段による測定精度を確保することができる。
【0007】
また、上記の内視鏡用測定アタッチメントにおいて、先端が前記本体ブロックに固定され、該本体ブロックに固定された前記内視鏡挿入部に沿って配設される湾曲可能な挿入部を備えることがより好ましいとされている。
【0008】
この発明に係る内視鏡用測定アタッチメントによれば、本体ブロック及び当接ブロックの向きは、装着した内視鏡挿入部によるだけでなく、該内視鏡挿入部に沿って配設された挿入部によっても調整することができる。このため、測定対象の他端部に当接させる当接ブロック位置及び向きをより正確に制御することができ、これにより測定対象の寸法測定をより高精度に行うことができる。
【0009】
また、上記の内視鏡用測定アタッチメントにおいて、前記本体ブロックは、固定した前記内視鏡挿入部の前記測定手段の前記基準点と前記測定方向の位置が略一致する測定基準部を有することがより好ましいとされている。
【0010】
この発明に係る内視鏡用測定アタッチメントによれば、本体ブロックに測定基準部を有していることで、予め行う内視鏡挿入部の測定手段の基準点から当接ブロックの当接部までの距離測定を当該測定基準部からの測定で行うことができ、容易かつ正確に行うことができる。
【0011】
また、上記の内視鏡用測定アタッチメントにおいて、前記当接ブロックは、前記測定方向の他方側へ延びて、先端を前記当接部として前記測定対象の他端部にそれぞれ当接させる少なくとも三つの突出部材を有することがより好ましいとされている。
【0012】
この発明に係る内視鏡用測定アタッチメントによれば、当接ブロックは少なくとも三つの突出部材の先端を当接部として測定対象の他端部に当接することで、測定対象に対して三点以上で支持されることとなり、安定した姿勢とすることができる。さらに、突出部材が測定方向他方側へ延びるように形成されていることで、各突出部材の先端が測定対象に当接されているか否かがいずれの方向からも容易に視認できるので、不適切な向きのまま当接ブロックを測定対象に当接させて測定を行ってしまうことを防止することができる。
【0013】
また、上記の内視鏡用測定アタッチメントにおいて、前記突出部材は、弾性的に撓み変形可能な材質で形成されていることがより好ましいとされている。
【0014】
この発明に係る内視鏡用測定アタッチメントによれば、内視鏡挿入部の中心軸に略直交する方向に突出する突出部材が弾性的に撓み変形可能であることで、装着した状態のまま内視鏡挿入部を進退させた際に、当該突出部材が外部に引っ掛かって内視鏡挿入部が進退不能となってしまうことを防ぐことができる。
【0015】
また、上記の内視鏡用測定アタッチメントにおいて、前記本体ブロックに対する前記当接ブロックの前記測定方向他方側への突出量を調整する調整手段を備えることがより好ましいとされている。
【0016】
この発明に係る内視鏡用測定アタッチメントによれば、調整手段によって本体ブロックに対する当接ブロックの測定方向他方側への突出量を調整することで、測定対象の大きさに係らず、測定手段によって測定する距離を高精度で測定可能な範囲に設定することができる。
【0017】
また、上記の内視鏡用測定アタッチメントにおいて、前記当接ブロックは、前記本体ブロックに対して交換可能に設けられていることがより好ましいとされている。
【0018】
この発明に係る内視鏡用測定アタッチメントによれば、本体ブロックに対して突出量が異なる当接ブロックに交換することが可能であり、これにより、測定対象の大きさに係らず、測定手段によって測定する距離を高精度で測定可能な範囲に設定することができる。
【0019】
また、本発明の内視鏡システムは、上記の内視鏡用測定アタッチメントと、先端部に該内視鏡用測定アタッチメントが固定された前記内視鏡挿入部を有する内視鏡とを備えることを特徴としている。
さらに、本発明の内視鏡システムは、上記の内視鏡用測定アタッチメントと、先端部に該内視鏡用測定アタッチメントが固定された前記内視鏡挿入部を有する内視鏡と、 前記内視鏡用測定アタッチメントの前記挿入部が挿入されるガイドチューブとを備えることを特徴としている。
【0020】
この発明に係る内視鏡システムによれば、内視鏡用測定アタッチメントの当接ブロックの当接部を測定対象の他端部に当接させて、内視鏡挿入部の測定手段によって測定対象の一端部までの距離を測定することで、上記のとおり測定手段による測定精度を確保して測定対象の寸法を測定することができる。
また、内視鏡用測定アタッチメントが前記挿入部を有し、該挿入部が挿入されるガイドチューブを備えるものとした場合には、挿入部をガイドチューブに案内させて進退させることができ、また、ガイドチューブに応じて湾曲させることができ、先端に固定された本体ブロック及び当接ブロックの姿勢制御をより正確に行うことができる。
【発明の効果】
【0021】
本発明の内視鏡用測定アタッチメント及び内視鏡システムによれば、本体ブロック及び当接ブロックを備えることで、測定対象が大きくても内視鏡を利用して精度良く測定対象の寸法を測定することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
本発明に係る実施形態について、図1から図12を参照して説明する。図1は、本実施形態の内視鏡システムの全体構成を示していて、被検体の内部に挿入して、内部の測定対象の寸法を測定するものである。また、図2は、先端側の詳細を示している。図1及び図2に示すように、内視鏡システム1は、被検体S内部に挿入される内視鏡挿入部3A、3Bをそれぞれ有する第一の内視鏡2A及び第二の内視鏡2Bの二基の内視鏡と、同様に被検体Sの内部に挿入されるガイドチューブ挿入部11を有するガイドチューブ10と、被検体Sの内部で測定対象の寸法を測定するための内視鏡用測定アタッチメント30とを備える。
【0023】
図1及び図2に示すように、第一の内視鏡2Aは、上記内視鏡挿入部3Aと、内視鏡挿入部3Aの基端に設けられた内視鏡操作部4Aと、内視鏡操作部4Aと接続された内視鏡本体部5Aとで構成されている。内視鏡挿入部3Aは、被検体Sの内部形状に応じて湾曲可能な可撓性を有する可撓管部3aと、可撓管部3aの先端に設けられ、内視鏡操作部4Aによる操作で湾曲自在な湾曲部3bと、湾曲部3bの先端に設けられた硬質の先端部3cとを有する。内視鏡操作部4Aにはジョイスティック4aが設けられており、該ジョイスティック4aの操作により内視鏡挿入部3Aの湾曲部3bを四方向に自在に湾曲させることが可能である。また、先端部3cは、湾曲部3bに固定された先端部本体3dと、先端部本体3dに着脱可能に設けられたステレオ計測用側視アダプタ3eとで構成されている。先端部本体3dには、被検体Sを観察するための観察手段である図示しないCCDが内蔵されている。また、ステレオ計測用側視アダプタ3eは、図示しないが、反射ミラーと、一対の対物レンズが内蔵されている。そして、先端部本体3dに内蔵されたCCDによる観察方向を、反射ミラーにより自身の中心軸L2方向である所謂直視方向Mから、該中心軸L2と略直交する方向となる所謂側視方向Nへ切り替えるとともに、切り替えられた側視方向Nにおいて、一対の対物レンズのそれぞれで観察面3hから外部を観察しCCDに像を結像させることが可能である。そして、一対の対物レンズの互いの像のずれによって観察した対象物の位置や長さを測定することが可能となっており、すなわち先端部本体3dと、ステレオ計測用側視アダプタ3eとによって測定手段6を構成している。ここで、測定手段6による位置測定は、側視方向Nに沿う光軸と直交する平面上の二軸で表わされるX座標及びY座標と、側視方向に沿う光軸で表わされるZ座標とで測定され、本実施形態の第一の内視鏡2Aにおいては、光軸と先端部3cの観察面3hとの交点を、各座標の原点となる基準点O6としている。また、内視鏡本体部5Aはディスプレイ5aを有しており、CCDで取得された画像、及び、測定手段6による測定結果を表示することが可能となっている。
【0024】
また、第二の内視鏡2Bは、基本的に第一の内視鏡2Aと同様の構成であり、上記内視鏡挿入部3Bと、ジョイスティック4aを有する内視鏡操作部4Bと、ディスプレイ5aを有する内視鏡本体部5Bとで構成されている。内視鏡挿入部3Bは、可撓管部3aと、湾曲部3bと、湾曲部3bの先端に設けられた硬質の先端部3fとを有し、当該先端部3fは、第一の内視鏡2A同様の先端部本体3dと、先端部本体3dに着脱可能に設けられ、照明を行いつつ先端部本体3dに内蔵されたCCDによって直視方向への観察を可能とさせる光学アダプタ3gとによって構成されている。
【0025】
図1及び図2に示すように、ガイドチューブ10は、上記ガイドチューブ挿入部11と、ガイドチューブ挿入部11の基端に設けられたガイドチューブ操作部12と、第一の内視鏡2Aの内視鏡挿入部3Aを挿通させる案内管13とを備える。ガイドチューブ挿入部11は、ガイドチューブ操作部12と接続されて被検体Sの内部形状に応じて湾曲可能な可撓性を有する可撓管部11aと、可撓管部11aの先端に設けられ、ガイドチューブ操作部12による操作で湾曲自在な湾曲部11bとを有する。ガイドチューブ操作部12には、湾曲ノブ12aが設けられていて、該湾曲ノブ12aの回転方向によって、ガイドチューブ挿入部11の湾曲部11bを四方向に自在に湾曲させることが可能である。案内管13は、ガイドチューブ挿入部11に固定された複数の支持リング14にそれぞれ固定されており、基端側から挿入した第一の内視鏡2Aの内視鏡挿入部3Aをガイドチューブ挿入部11に沿って先端側まで配設させるためのものである。また、ガイドチューブ操作部12及びガイドチューブ挿入部11には、基端側から先端側まで連通するチャンネル10aが形成されている。チャンネル10aの基端側はガイドチューブ操作部12に開口しているとともに、先端側はガイドチューブ挿入部11の先端に開口している。そして、このチャンネル10aに基端側から内視鏡用測定アタッチメント30の後述する挿入部33が挿通され、先端側から突出している。
【0026】
また、ガイドチューブ10は、ガイドチューブ挿入部11を被検体Sに固定するための固定手段15を備えている。図3に示すように、固定手段15は、ガイドチューブ挿入部11の外周面に軸方向に延設されるとともに、周方向に複数配設された板バネ16と、ガイドチューブ挿入部11の基端側に設けられ、板バネ16の湾曲操作を行う切替操作部17と、切替操作部17による操作を板バネ16に伝達させる牽引ワイヤ18とを有する。複数の板バネ16は、本実施形態では、可撓管部11aの先端部分、すなわち湾曲部11bの基端側で周方向に四本設けられている。この複数の板バネ16は、先端がガイドチューブ挿入部11に外嵌された固定リング19によって互いに連結されつつガイドチューブ挿入部11の外周面に固定され、また、基端がガイドチューブ挿入部11に軸方向に進退可能に外装された摺動リング20によって互いに連結されている。
【0027】
また、切替操作部17は、ガイドチューブ挿入部11に軸方向に進退可能に外装された略環状の部材であり、牽引ワイヤ18を挿通させるための二つの貫通孔17a、17bが形成されている。また、切替操作部17には外周面から内周面まで連通するネジ孔が形成されており、固定用ネジ17cが螺合されている。そして、切替操作部17の内周面で固定用ネジ17cの先端をガイドチューブ挿入部11の外周面に当接させた状態で固定用ネジ17cを締め込むことで、ガイドチューブ挿入部11に対して切替操作部17を軸方向に固定することが可能となっている。
【0028】
また、牽引ワイヤ18は、端部を有しない環状に構成されており、板バネ16を湾曲させながら摺動する摺動リング20の可動範囲よりも先端側と、板バネ16を湾曲させるための切替操作部17の可動範囲よりも基端側とで折り返されている。ここで、案内管13を固定している支持リング14は、牽引ワイヤ18が折り返されている両範囲に設けられた第一の支持リング14A及び第二の支持リング14B、摺動リング20が摺動可能な上記範囲の両端側に設けられた第三の支持リング14C及び第四の支持リング14D、並びに、切替操作部17が摺動可能な上記範囲よりも基端側に設けられた第五の支持リング14Eと、少なくとも五つ設けられていて、牽引ワイヤ18の案内も兼ねている。なお、図3では、第一の支持リング14Aだけは、牽引ワイヤ18の案内のみを行っている。
【0029】
各支持リング14には、それぞれ二つの貫通孔14a、14bが形成されていて、折り返された牽引ワイヤ18のそれぞれが挿通されている。ここで、牽引ワイヤ18において、先端側の折り返し位置から基端側の折り返し位置までの一方側には、細径のコイルシース21が配設されており、牽引ワイヤ18は、各コイルシース21の内部に配設されている。また、牽引ワイヤ18において、先端側の折り返し位置から基端側の折り返し位置までの他方側には、先端側の折り返し位置から第一の支持リング14Aまで、第一の支持リング14Aから第三の支持リング14Cまで、第四の支持リング14Dから第五の支持リング14Eまで、並びに、第二の支持リング14Bから基端側の折り返し位置まで、それぞれ同様のコイルシース21が配設されており、牽引ワイヤ18は、各コイルシース21の内部に配設されている。すなわち、牽引ワイヤ18は、先端側の折り返し位置から基端側の折り返し位置までの他方側のみにおいて、摺動リング20が進退する第三の支持リング14Cと第四の支持リング14Dとの間と、切替操作部17が進退する第五の支持リング14Eと第二の支持リング14Bとの間とのそれぞれで露出しているのを除いて、各コイルシース21の内部に配設されている。そして、この牽引ワイヤ18の露出部分において、摺動リング20と対応する位置で当該摺動リング20の外周面に溶接され、固定されている。また、牽引ワイヤ18の露出部分において、切替操作部17に挿通された部分は、切替操作部17の先端面17d及び基端面17eのそれぞれにおいて溶接固定されている。また、牽引ワイヤ18が内部に配設されたコイルシース21は、対応する各支持リング14の貫通孔14a、14bと連通し、端部が各支持リング14に固定されている。また、切替操作部17と対応する位置のコイルシース21は、切替操作部17の貫通孔17bに挿通されており、切替操作部17は、当該コイルシース21と独立して進退することが可能となっている。
【0030】
以上のような構成により、固定手段15において、切替操作部17を軸方向先端側へ進出させると、環状の牽引ワイヤ18の内、基端面17eに固定された側が切替操作部17によって牽引されることとなる。牽引ワイヤ18は、基端面17eに固定された位置から基端側で折り返され、先端側に向かって配設し、さらに先端側で折り返されて摺動リング20に固定されているから、摺動リング20を先端側へ牽引することとなり、これにより摺動リング20と固定リング19との間が狭まって、板バネ16は弾性的に湾曲し側方へ張り出すこととなる。このため、張り出した板バネ16が被検体Sの近傍の壁面を押圧することで、ガイドチューブ挿入部11を被検体Sに対して固定した状態とすることができる。この際、切替操作部17に操作者から伝達される操作力は、牽引ワイヤ18を介して摺動リング20に伝達され、板バネ16の側方への押圧力として作用することから、操作者の操作力を板バネ16によって被検体Sに固定させる力として確実に反映させることができる。
【0031】
また、板バネ16が側方へ張り出した状態で、切替操作部17を軸方向基端側へ後退させると、環状の牽引ワイヤ18の内、先端面17dに固定された側が切替操作部17によって牽引されることとなる。牽引ワイヤ18は、先端面17dに固定された位置から先端側へ配設されて摺動リング20に固定されているから、摺動リング20を基端側へ牽引することとなり、これにより摺動リング20と固定リング19との間が広がって板バネ16は復元して側方へ張り出す量を小さくすることとなる。このため、板バネ16による被検体Sとの固定を解除して、再び自在にガイドチューブ挿入部11を移動させることが可能となる。この際、上記同様に、切替操作部17に操作者から伝達される操作力は、牽引ワイヤ18を介して摺動リング20に伝達され、板バネ16を伸張させる力として作用することから、操作者の操作力を板バネ16による被検体Sの固定を解除させる力として確実に反映させることができる。
【0032】
次に、内視鏡用測定アタッチメント30の詳細について説明する。図1、図2及び図4に示すように、内視鏡用測定アタッチメント30は、第一の内視鏡2Aにおいて先端部3cに装着される本体ブロック31と、本体ブロック31に設けられた当接ブロック32と、先端部33aが本体ブロック31に固定されて被検体Sの内部に挿入される細長の挿入部33と、挿入部33の基端側に設けられた把持部34とを備える。
【0033】
内視鏡用測定アタッチメント30の挿入部33は、本体ブロック31に固定される硬質の上記先端部33aと、先端部33aから基端側に延設されて被検体Sの内部形状に応じて湾曲可能な可撓性を有する可撓部33bとを有する。可撓部33bの基端には把持部34が接続されていて、把持部34の操作により軸方向に進退し、あるいは、軸回りに回転させることが可能である。
【0034】
また、図4から図8に示すように、本体ブロック31は、第一の内視鏡2Aにおいて内視鏡挿入部3Aの先端部3cが配設、支持される支持面40aが形成された第一のブロック40と、支持面40aと反対側の面から突出して当接ブロック32及び挿入部33が固定される第二のブロック41とで構成されている。第一のブロック40の支持面40aには、固定される内視鏡挿入部3Aの先端部3cの基端側を固定する固定部42と、内視鏡挿入部3Aの先端部3cを中心軸L2方向に位置決めする先端位置決め部43とが設けられている。また、先端位置決め部43は、支持面40aから突出する略板状の部材で、支持面40a上に配設された内視鏡挿入部3Aの先端部3cの先端3iが当接し中心軸L2方向の位置決めを行っている。さらに、先端位置決め部43からは支持面40aと対向するように係止片45が突出している。そして、係止片45は、支持面40a上に配設された内視鏡挿入部3Aの先端部3cの観察面3hに当接しており、これにより先端部3cが支持面40aから離間するように変位してしまうのを規制し、また、中心軸L2回りに回転してしまうのを規制している。
【0035】
また、図5及び図6に示すように、固定部42は、支持面40aから突出して設けられ、支持面40a上に配設される先端部3cの基端側が嵌め込まれる略半円状の第一の凹部46aを有する支持部材46と、支持部材46と対向して設けられ、内視鏡挿入部3Aの先端部3cの基端側が嵌め込まれる略半円状の第二の凹部47aを有する締付部材47とを有し、内視鏡挿入部3Aの先端部3cは、第一の凹部46aと第二の凹部47aとで構成された略円形状の貫通孔42aに挿通されている。また、本体ブロック31において、支持面40aと反対側の面からは、本体ブロック31から支持部材46まで貫通するネジ孔40bが形成されている。そして、ネジ孔40bには、支持面40aと反対側から締付用ネジ40cが螺合され、その先端は、締付部材47に形成されたネジ穴47bに螺合されている。このため、締付用ネジ40cを締め付けることで、内視鏡挿入部3Aの先端部3cは、支持部材46の第一の凹部46aと締付部材47の第二の凹部47aとの間で挟み込まれて固定される。以上のようにして、第一の内視鏡2Aにおいて、内視鏡挿入部3Aの先端部3cは、固定部42、先端位置決め部43、及び、係止片45によって、測定手段6による測定が行われる側視方向Nを、支持面40aと略直交する測定方向Pとなるようにして支持面40aで位置決め固定され、当該測定方向P一方側P1に向かってステレオ計測を行うことが可能となっている。なお、上記においては、係止片45によって先端部3cの中心軸L2回りの回転を規制して固定部42によって先端部3cを固定するものとしたが、操作者が先端部3cの中心軸L2回りに向きを調整して固定部42で固定するものとしても良い。
【0036】
ここで、先端位置決め部43の支持面40aからの突端43aは、内視鏡挿入部3Aの先端部3cが上記のとおり支持面40a上で位置決め固定された状態で、測定手段6の基準点O6と測定方向Pの位置が略一致するように設定され、測定基準部48を構成している。また、図6及び図8に示すように、第二のブロック41には、第一のブロック40に固定される内視鏡挿入部3Aの中心軸L2方向に形成された固定用穴41aが形成されている。そして、挿入部33の先端部33aは、該固定用穴41aに挿入され、側方から連通するネジ孔41bに螺合された固定用ネジ41cによって締め付けられ固定されており、これにより挿入部33は、第一のブロック40に固定された内視鏡挿入部3Aに沿うようにして配設されている。
【0037】
また、図4から図8に示すように、当接ブロック32は、本体部50と、本体部50から支持面40aと略直交する測定方向P他方側P2へ突出する略棒状の突出部材51と、本体部50から測定方向P一方側P1へ突出する略棒状の案内部材52とを有する。突出部材51は、本体部50に四つ、長さを略等しくして矩形状に配列して設けられており、後述するように先端を当接部51aとして測定対象に当接させるものである。また、突出部材51は、一定の外力が軸方向に作用しても一定の形状を保持しつつ、軸方向と直交する方向から外力が作用した場合には弾性的に撓み変形可能な可撓性を有する材質であることが好ましく、例えば繊維強化プラスチックなどで形成されている。また、挿入する被検体によっても異なるが、通常照明の少ない内部構造を測定することを考慮すると、後述するように視認を容易にするために白色を呈していることが好ましい。
【0038】
また、案内部材52は、対をなして本体部50に設けられており、本体ブロック31の第二のブロック41に測定方向Pに沿って支持面40aから反対側まで貫通する一対の案内用孔41dに挿入されている。案内用孔41dの一方には、第二のブロック41の外面からネジ孔41eが連通しており、該ネジ孔41eには固定用ネジ41fが螺合されている。そして、当接ブロック32は、案内部材52が固定用ネジ41fによって締め付けられていることで本体ブロック31に固定されているとともに、固定用ネジ41fを緩めることで、案内用孔41dに沿って測定方向Pに進退し、突出部材51の先端となる当接部51aと、固定された内視鏡挿入部3Aの測定手段6の基準点O6までの距離を調整することが可能であり、すなわち、案内用孔41dと、案内部材52と、固定用ネジ41fとで調整手段53を構成している。なお、案内部材52の長さは、調整範囲を大きくするため、当接部51aから基準点O6までの距離が最小となる場合に案内部材52の先端が支持面40a上に突出するように設定されている。しかし、第一のブロック40の案内用孔41d及び当接ブロック32の案内部材52のそれぞれの位置及び間隔は、支持面40a上に固定される内視鏡挿入部3Aの先端部3cと干渉しないように設定されており、これにより先端部3cを固定したまま進退することが可能となっている。また、固定用ネジ41fを緩めて案内用孔41dから案内部材52を抜き出すことで、本体ブロック31に対して当接ブロック32を取り外すことが可能であり、これにより突出部材51の長さが異なる他の当接ブロック32と交換することが可能となっている。
【0039】
以上、内視鏡システム1の各構成の詳細について説明したので、次に、内視鏡システム1において、内視鏡用測定アタッチメント30を利用した被検体Sの測定対象の測定方法の詳細について説明する。ここで、図1及び図9に示すように、例えば内部に図示しない熱源と、該熱源からの熱を冷却するための冷却通路S2を有する構造物S1を被検体Sとし、両壁面S2a、S2bで規定される冷却通路S2の幅Bを測定対象として測定する場合を例として説明する。冷却通路S2は、例えば、冷却用流体を流通させるために幅Bが10cm程度であるとともに、所定位置に外部と冷却通路S2とを連通する点検口S3が設けられている。
【0040】
図9に示すように、冷却通路S2の幅Bを測定するためには、まず、点検口S3から第二の内視鏡2Bの内視鏡挿入部3Bを挿入して、構造物S1内部の冷却通路S2の状態を観察可能な状態としておく。なお、冷却通路S2を観察するために第二の内視鏡2Bが有する図示しない照明手段により内視鏡挿入部3Bの先端側を照明しているが、観察するのに尚明るさが不足している場合には、点検口S3から冷却通路S2に補助照明用のライトガイドを挿入し、外部からの照明光をライトガイドによって導光し、冷却通路S2を照明させても良い。そして、内視鏡挿入部3Bを押し込んでいき、所望の位置まで到達したら、内視鏡挿入部3Bの基端の押し引き、中心軸回りの回転、並びに、内視鏡操作部4Bによる湾曲部3bの湾曲操作により、内視鏡挿入部3Bの先端を冷却通路S2の概略中央で、所望の方向が観察可能となるように調整しておく。
【0041】
次に、第一の内視鏡2Aの内視鏡挿入部3A、内視鏡用測定アタッチメント30、及び、ガイドチューブ10を一体として点検口S3から測定対象となる位置まで挿入していく。まず、挿入前に、第一の内視鏡2Aの内視鏡挿入部3Aと、内視鏡用測定アタッチメント30と、ガイドチューブ10とを組み立てる。すなわち、第一の内視鏡2Aの内視鏡挿入部3Aを、ガイドチューブ10の案内管13に挿通させ、先端部3cを先端側に突出させておく。また、内視鏡用アタッチメント30についても、本体ブロック31から挿入部33を取り外し、挿入部33のみをガイドチューブ10のチャンネル10aに挿通させ、先端部33aを先端側に突出させておく。そして、突出した挿入部33の先端部33aに本体ブロック31及び当接ブロック32を固定する。この状態で、案内管13から突出した第一の内視鏡2Aの内視鏡挿入部3Aの先端部3cに、本体ブロック31を固定する。
【0042】
また、調整手段53については、図5及び図6に示すように、固定用ネジ41fを緩めて、測定手段6の基準点O6から当接ブロック32の当接部51aまでの距離C1を、推定される測定対象となる冷却通路S2の幅Bよりも小さくなるように調整しておく。そして、基準点O6から当接部51aまでの距離C1を予め測定しておく。ここで、先端位置決め部43の突端43aを測定基準部48として、測定手段6の基準点O6と測定方向Pに略一致させている。このため、基準点O6から当接部51aまでの距離C1の測定は、測定基準部48から当接部51aまでの距離をノギスや定規によって測定することで行うことができ、容易かつ正確に測定することができる。
【0043】
次に、図9に示すように、一体となった第一の内視鏡2Aの内視鏡挿入部3Aと、内視鏡用測定アタッチメント30と、ガイドチューブ10とを挿入していく。この際、必要に応じて第一の内視鏡2Aにおいて、内視鏡操作部4Aを操作して、内視鏡挿入部3Aの湾曲部3bを湾曲変形させるとともに、ガイドチューブ10において、ガイドチューブ操作部12を操作してガイドチューブ挿入部11の湾曲部11bを湾曲変形させることで、構造物S1の内部形状に応じて好適に挿入していくことができる。そして、挿入しながら、第二の内視鏡2Bによって、第一の内視鏡2Aの内視鏡挿入部3Aの先端部3cに位置を確認し、測定対象近傍に到達したら、測定対象の寸法測定を開始する。
【0044】
まず、ガイドチューブ10の固定手段15において、切替操作部17の固定用ネジ17cを緩める。そして、図10に示すように、切替操作部17を操作することにより板バネ16を側方に張り出させる。これにより冷却通路S2の壁面S2a、S2bを板バネ16が押圧することとなり、再び固定ネジ17cを締め付けることで、ガイドチューブ挿入部11及び第一の内視鏡2Aの内視鏡挿入部3Aの先端側を安定した状態にすることができる。
【0045】
次に、図11に示すように、内視鏡用測定アタッチメント30において、当接ブロック32の当接部51aが、測定対象である冷却通路S2の幅Bの端部となる壁面S2bに当接するように位置調整する。さらに、当接部51aが壁面S2bが当接した状態で内視鏡挿入部3Aの測定手段6による測定方向Pが、測定対象となる幅Bを測定可能な方向、すなわち、壁面S2aに対して略垂直となるように向きを調整する。
【0046】
ここで、これらの当接ブロック32の当接部51aの位置及び測定方向Pの向きの調整は、第一の内視鏡2Aの内視鏡操作部4A、内視鏡用測定アタッチメント30の把持部34、並びに、ガイドチューブ10のガイドチューブ操作部12によって行われる。すなわち、第一の内視鏡2Aにおいて、内視鏡操作部4Aのジョイスティック4aを操作することで、内視鏡挿入部3Aの湾曲部3bの湾曲状態を変化させ、また、内視鏡操作部4Aを中心軸L2方向に進退させ、あるいは、中心軸L2回りに回転させることで、内視鏡挿入部3Aを介して当接ブロック32の当接部51aの位置及び測定方向Pの向きを変化させる。また、内視鏡用測定アタッチメント30の把持部34を操作して挿入部33を軸方向に進退させ、あるいは軸回りに回転させることで、挿入部33を介して当接ブロック32の当接部51aの位置及び測定方向Pの向きを変化させる。さらに、ガイドチューブ10において、ガイドチューブ操作部12の湾曲ノブ12aを操作することでガイドチューブ挿入部11の湾曲部11bの湾曲状態を変化させ、また、ガイドチューブ操作部12をガイドチューブ挿入部11の中心軸方向に進退させ、あるいは中心軸回りに回転させることで、ガイドチューブ挿入部11を介して当接ブロック32の当接部51aの位置及び測定方向Pの向きを変化させる。
【0047】
なお、第一の内視鏡2Aの内視鏡操作部4Aの操作、または、ガイドチューブ10のガイドチューブ操作部12の操作のいずれか一方のみでも、内視鏡用測定アタッチメント30の当接ブロック32の当接部51aの位置及び測定方向Pの向きを調整することは可能である。また、内視鏡用測定アタッチメント30の挿入部33に湾曲機構を備える構成とすれば、内視鏡用測定アタッチメント30自身のみでも同様の調整を行うことは可能である。しかしながら、内視鏡用測定アタッチメント30の把持部34の操作を加えることで、あるいは、第一の内視鏡2Aの内視鏡操作部4Aの操作、または、ガイドチューブ10のガイドチューブ操作部12の操作の他方も加えることで、当接ブロック32の当接部51aの位置及び測定方向Pの向きをより複雑に変化させることができるので、より正確に制御することができる。また、内視鏡用測定アタッチメント30においては、挿入部33をガイドチューブ10のチャンネル10aに挿通させて、把持部34により進退及び回転操作を行うことで、外部からの摩擦の影響などを受けずに調整を行うことができ、当接ブロック32の当接部51aの位置及び測定方向Pの向きをより正確に調整することができる。
【0048】
また、上記調整は、第二の内視鏡2Bによって、冷却通路S2の壁面S2bと、内視鏡用測定アタッチメント30の当接部51aとの相対位置を確認しながら行うことが好ましい。そして、各突出部材51の当接部51aを壁面S2bに当接させる。ここで、突出部材51は、3つ以上、例えば本実施形態では4つ備え、また、突出部材51の長さが略等しく設定されていることから、測定方向Pを測定対象となる幅Bを測定可能な壁面S2a、S2bに略垂直な方向に設定することができるとともに、壁面S2bに3点以上の点支持で確実に支持された状態となり、安定した姿勢とすることができる。また、突出部材51が略棒状で測定方向P他方側P2へ延びるように形成されていることで、各突出部材51の先端となる当接部51aが測定対象である幅Bの端部をなす壁面S2bに当接されているか否かがいずれの方向からも容易に視認できる。このため、すべての突出部材51の当接部51aが当接できないような不適切な向きのまま当接ブロック32を壁面S2bに当接させて測定を行ってしまうことを防止することができる。また、本実施形態では突出部材51は、白色を呈しているものとしている。このため、構造物S1の冷却通路S2の内部のような第一の内視鏡2A及び第二の内視鏡2B以外の照明がないような環境でも、背景との色の違いによって突出部材51を容易に視認することができ、特に、当接部51aの位置を照明することで生じる陰影により容易に視認することができる。
【0049】
そして、内視鏡用測定アタッチメント30の各当接部51aを壁面S2bに当接させたら、次に、対向するもう一方の壁面S2aまでの距離C2を第一の内視鏡2Aの内視鏡挿入部3Aに設けられた測定手段6によって測定する。すなわち、図12に示すように、操作者は、第一の内視鏡2Aにおいて、内視鏡本体部5のディスプレイ5aを確認しながら、壁面S2aの所定の位置を参照点として設定する。そして、測定手段6によってステレオ計測を行うことで、基準点O6から参照点、すなわち壁面S2aまでの距離C2を測定することができる。ここで、基準点O6から当接部51aまでの距離C1は予め測定されていることから、両者の和により測定対象となる冷却通路S2の幅Bを測定することができる。
【0050】
以上のようにして、冷却通路S2の幅Bを測定することで、ステレオ計測を行う際に参照する点は、冷却通路S2の壁面S2aの一箇所のみである。このため、測定対象において参照点の設定に伴って生じる誤差を最小限とすることができる。また、実際に第一の内視鏡2Aの測定手段6によって測定している距離は、測定対象となる寸法の一部であり、測定対象となる冷却通路S2の幅Bよりも小さくすることができる。すなわち、測定手段6の基準点O6から当接ブロック32の当接部51aまでの距離C2に応じて、測定手段6によって測定する必要がある距離C1を最小限とすることができ、測定手段6による測定精度を確保して、高精度な測定を行うことができる。
【0051】
また、測定手段6によって測定された距離が、必要な測定精度を確保することができない値であった場合には、以下のように再測定を行う。すなわち、第一の内視鏡2Aの内視鏡挿入部3A、内視鏡用測定アタッチメント30、及び、ガイドチューブ10のガイドチューブ挿入部11を一度引き抜く。そして、図5及び図6に示すように、内視鏡用測定アタッチメント30において、調整手段53の固定用ネジ41fを緩めて当接ブロック32を測定方向P他方側P2へ所定量進出させる。そして、再び固定用ネジ41fを締め付けて本体ブロック31に対して当接ブロック32を固定した状態にする。そして、再度、第一の内視鏡2Aの内視鏡挿入部3A、内視鏡用測定アタッチメント30、及び、ガイドチューブ10のガイドチューブ挿入部11を冷却通路S2に挿入して測定を行うことで、測定手段6によって測定される距離C1を小さくすることができ、これにより測定対象となる冷却通路S2の幅Bが大きい場合であっっても測定精度を確保することができる。
【0052】
また、調整手段53による調整限度においても、なお測定手段6によって測定される距離C1が必要な測定精度を確保することができない値である場合には、本体ブロック31に固定されている当接ブロック32を、本体部50の部材厚が厚い、あるいは、突出部材51がより長く、本体ブロック31に対する突出量が大きいものに交換する。これにより測定対象となる冷却通路S2の幅Bが大きい場合であっっても測定精度を確保することができる。
【0053】
なお、調整手段53による調整のみでも、調整可能範囲を大きく設定することで、測定対象の寸法がより大きなものであっても対応可能である。また、調整手段53による調整によらず、当接ブロック32の交換のみによっても突出部材51の長さが異なる様々な当接ブロック32を用意しておくことなどによって対応可能である。しかしながら、調整手段53による調整と、当接ブロック32の交換を併用することで、様々な大きさの寸法を有する測定対象について精度良く、かつ、効率良く測定を行うことができる。
【0054】
なお、本実施形態の内視鏡用測定アタッチメント30では、当接ブロック32は、突出部材51を有する構成とし、先端を当接部51aとして少なくとも3点以上の点支持によって測定対象の端部となる部分に当接するものとしたが、これに限るものではない。当接部を平面状に形成して、面全体を測定対象の端部に当接するような構成としても良い。また、本体ブロック31は、支持面40aを有し、支持面40a上で内視鏡挿入部3Aの先端部3cを固定部42によって固定し、また、先端位置決め部43、及び、係止片45によって位置決めするものとしたが、これに限るものではなく、少なくとも内視鏡挿入部3Aの先端部3cを固定する機構を備えていれば良い。
【0055】
また、本実施形態の内視鏡システム1では、内視鏡用測定アタッチメント30は、ステレオ計測用側視アダプタ3eを有する先端部3cに装着されるものとしたが、例えば、先端部本体3dがステレオ計測を可能とする一対の対物レンズを備えるものとし、内視鏡用測定アタッチメント30に観察する方向を直視から側視に切り替える反射ミラーを備えるものとすれば、内視鏡用測定アタッチメント30を先端部本体3dに直接装着するものとしても良い。また、本実施形態の内視鏡システム1では、ガイドチューブ10を備えるものとし、内視鏡用測定アタッチメント30の挿入部33は、ガイドチューブ10のチャンネル10aに挿通させて、ガイドチューブ10とともに被検体Sに挿入されるものとしたが、直接被検体Sの内部に挿入する構成としても良い。
【0056】
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
【図面の簡単な説明】
【0057】
【図1】本発明の実施形態の内視鏡システムを示す全体構成図である。
【図2】本発明の実施形態の内視鏡システムにおいて、各挿入部の先端部分の詳細図である。
【図3】本発明の実施形態の内視鏡システムにおいて、ガイドチューブ挿入部の詳細図である。
【図4】本発明の実施形態の内視鏡用測定アタッチメントの全体図である。
【図5】本発明の実施形態の内視鏡用測定アタッチメントにおいて、本体ブロック及び当接ブロックの詳細を示す側面図である。
【図6】本発明の実施形態の内視鏡用測定アタッチメントにおいて、本体ブロック及び当接ブロックの詳細を示す断面図である。
【図7】本発明の実施形態の内視鏡用測定アタッチメントにおいて、本体ブロック及び当接ブロックの詳細を示す上面図である。
【図8】本発明の実施形態の内視鏡用測定アタッチメントにおいて、一対のゲージ部の収容状態における詳細を示す下面図である。
【図9】本発明の実施形態の内視鏡システムによって被検体の測定対象を測定する際の説明図である。
【図10】本発明の実施形態の内視鏡システムによって被検体の測定対象を測定する際の説明図である。
【図11】本発明の実施形態の内視鏡システムによって被検体の測定対象を測定する際の説明図である。
【図12】本発明の実施形態の内視鏡システムによって被検体の測定対象を測定する際の説明図である。
【符号の説明】
【0058】
1 内視鏡システム
2A 第一の内視鏡(内視鏡)
3A 内視鏡挿入部
3a 先端部
6 測定手段
10 ガイドチューブ
30 内視鏡用測定アタッチメント
31 本体ブロック
32 当接ブロック
33 挿入部
48 測定基準部
51 突出部材
51a 当接部
53 調製手段
B 幅(測定対象の寸法)
L2 中心軸
O6
P 測定方向
P1 一方側
P2 他方側
S 被検体
S1 構造物(被検体)
S2 冷却通路(測定対象)
【技術分野】
【0001】
本発明は、内視鏡を利用して被検体の測定対象の寸法を測定するための内視鏡用測定アタッチメント及び内視鏡システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、被検体の内部を観察するために、細長で先端にCCDなどの観察手段が設けられた挿入部を有する内視鏡が利用されている。例えば、熱源を有する構造物では、冷却用流体を流通させるための冷却通路が設けられている。そして、冷却通路が熱源からの熱の影響により変形し、あるいは、冷却用流体に混入する不純物などの影響により狭まってしまい冷却用流体を好適に流通できなくなってしまうと、構造物全体が熱により損傷してしまうおそれがある。このため、このような構造物では、内部の冷却通路の状態を定期的に検査する必要があり、このような場合に内視鏡が利用される。すなわち、冷却通路と外部とを連通する開口を通常覆っている蓋材などを取り外し、該開口から内視鏡の挿入部を挿入していく。そして、挿入部の先端を所望の測定対象近傍に配置することで、挿入部先端に設けられた観察手段によって被検体である構造物内部の冷却通路の状態を好適に観察することが可能である。また、このような検査においては、必要に応じて、冷却通路が所定の幅を確保しているかなど、定量的な計測を行う場合がある。このような場合には、挿入部の先端にステレオ計測用光学アダプタを装着し、該ステレオ計測用光学アダプタと、挿入部に設けられた観察手段とによって測定手段を構成することで、所望の測定対象の寸法を画像処理により測定することが可能となっている(例えば、特許文献1参照)。例えば、上記のような冷却通路の幅を測定するには、画像上で冷却通路を構成する両壁面に参照点を設定し、ステレオ計測により各参照点の座標を求めることで、両参照点によって決定される冷却通路の幅を測定することができる。
【特許文献1】特開2006−20276号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、特許文献1の内視鏡装置では、上記のとおりステレオ計測によって所望の測定対象の寸法を測定することが可能であるものの、上記のように測定対象の両端部のそれぞれに参照点を設定して測定する必要がある。このため、測定結果には、二つの参照点のそれぞれの設定に伴う誤差を含むこととなり測定精度が低下してしまう問題があった。さらに、ステレオ計測によって正確に測定できる大きさには限界があり、測定対象となる寸法が大きくなればなるほど測定精度がさらに低下してしまう問題があった。
【0004】
この発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであって、測定対象が大きくても内視鏡を利用して精度良く測定対象の寸法を測定することを可能とする内視鏡用測定アタッチメント及び内視鏡システムを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、この発明は以下の手段を提案している。
本発明は、内視鏡挿入部の先端部に装着されて、該内視鏡挿入部が有する測定手段を利用して測定対象の寸法を測定するための内視鏡用測定アタッチメントであって、前記内視鏡挿入部の中心軸に略直交する測定方向の一方側に向かって前記測定手段が有する基準点から前記測定対象の一端部までの距離を該測定手段によって測定可能に、前記内視鏡挿入部の先端部に固定される本体ブロックと、該本体ブロックから前記測定方向の一方側と反対側の他方側に向かって、前記測定対象の他端部に当接可能な当接部を有する当接ブロックとを備えることを特徴としている。
【0006】
この発明に係る内視鏡用測定アタッチメントによれば、本体ブロックを内視鏡挿入部の先端部に固定した状態で、内視鏡挿入部によって中心軸に略直交する測定方向の一方側に向かって測定可能となる。ここで、装着した内視鏡挿入部の測定手段の基準点から、当接ブロックの当接部までの距離を予め測定しておく。そして、当接ブロックの当接部を測定対象の他端部に当接させて、内視鏡挿入部の測定手段によって測定対象の一端部までの距離を測定させれば、測定手段によって測定された基準点から測定対象の一端部までの距離と、予め測定しておいた基準点から当接ブロックの当接部、すなわち測定対象の他端部までの距離とによって、測定対象の一端部から他端部までの寸法を測定することができる。ここで、内視鏡挿入部の測定手段によって距離を測定する際に参照する点は、測定対象の一端部の一箇所のみである。このため、測定対象において参照点の設定に伴って生じる誤差を最小限にすることができる。また、本体ブロックに対する当接ブロックの突出する量、すなわち測定手段の基準点から当接ブロックの当接部までの距離に応じて、測定手段によって測定する必要がある距離を最小限とすることができ、測定手段による測定精度を確保することができる。
【0007】
また、上記の内視鏡用測定アタッチメントにおいて、先端が前記本体ブロックに固定され、該本体ブロックに固定された前記内視鏡挿入部に沿って配設される湾曲可能な挿入部を備えることがより好ましいとされている。
【0008】
この発明に係る内視鏡用測定アタッチメントによれば、本体ブロック及び当接ブロックの向きは、装着した内視鏡挿入部によるだけでなく、該内視鏡挿入部に沿って配設された挿入部によっても調整することができる。このため、測定対象の他端部に当接させる当接ブロック位置及び向きをより正確に制御することができ、これにより測定対象の寸法測定をより高精度に行うことができる。
【0009】
また、上記の内視鏡用測定アタッチメントにおいて、前記本体ブロックは、固定した前記内視鏡挿入部の前記測定手段の前記基準点と前記測定方向の位置が略一致する測定基準部を有することがより好ましいとされている。
【0010】
この発明に係る内視鏡用測定アタッチメントによれば、本体ブロックに測定基準部を有していることで、予め行う内視鏡挿入部の測定手段の基準点から当接ブロックの当接部までの距離測定を当該測定基準部からの測定で行うことができ、容易かつ正確に行うことができる。
【0011】
また、上記の内視鏡用測定アタッチメントにおいて、前記当接ブロックは、前記測定方向の他方側へ延びて、先端を前記当接部として前記測定対象の他端部にそれぞれ当接させる少なくとも三つの突出部材を有することがより好ましいとされている。
【0012】
この発明に係る内視鏡用測定アタッチメントによれば、当接ブロックは少なくとも三つの突出部材の先端を当接部として測定対象の他端部に当接することで、測定対象に対して三点以上で支持されることとなり、安定した姿勢とすることができる。さらに、突出部材が測定方向他方側へ延びるように形成されていることで、各突出部材の先端が測定対象に当接されているか否かがいずれの方向からも容易に視認できるので、不適切な向きのまま当接ブロックを測定対象に当接させて測定を行ってしまうことを防止することができる。
【0013】
また、上記の内視鏡用測定アタッチメントにおいて、前記突出部材は、弾性的に撓み変形可能な材質で形成されていることがより好ましいとされている。
【0014】
この発明に係る内視鏡用測定アタッチメントによれば、内視鏡挿入部の中心軸に略直交する方向に突出する突出部材が弾性的に撓み変形可能であることで、装着した状態のまま内視鏡挿入部を進退させた際に、当該突出部材が外部に引っ掛かって内視鏡挿入部が進退不能となってしまうことを防ぐことができる。
【0015】
また、上記の内視鏡用測定アタッチメントにおいて、前記本体ブロックに対する前記当接ブロックの前記測定方向他方側への突出量を調整する調整手段を備えることがより好ましいとされている。
【0016】
この発明に係る内視鏡用測定アタッチメントによれば、調整手段によって本体ブロックに対する当接ブロックの測定方向他方側への突出量を調整することで、測定対象の大きさに係らず、測定手段によって測定する距離を高精度で測定可能な範囲に設定することができる。
【0017】
また、上記の内視鏡用測定アタッチメントにおいて、前記当接ブロックは、前記本体ブロックに対して交換可能に設けられていることがより好ましいとされている。
【0018】
この発明に係る内視鏡用測定アタッチメントによれば、本体ブロックに対して突出量が異なる当接ブロックに交換することが可能であり、これにより、測定対象の大きさに係らず、測定手段によって測定する距離を高精度で測定可能な範囲に設定することができる。
【0019】
また、本発明の内視鏡システムは、上記の内視鏡用測定アタッチメントと、先端部に該内視鏡用測定アタッチメントが固定された前記内視鏡挿入部を有する内視鏡とを備えることを特徴としている。
さらに、本発明の内視鏡システムは、上記の内視鏡用測定アタッチメントと、先端部に該内視鏡用測定アタッチメントが固定された前記内視鏡挿入部を有する内視鏡と、 前記内視鏡用測定アタッチメントの前記挿入部が挿入されるガイドチューブとを備えることを特徴としている。
【0020】
この発明に係る内視鏡システムによれば、内視鏡用測定アタッチメントの当接ブロックの当接部を測定対象の他端部に当接させて、内視鏡挿入部の測定手段によって測定対象の一端部までの距離を測定することで、上記のとおり測定手段による測定精度を確保して測定対象の寸法を測定することができる。
また、内視鏡用測定アタッチメントが前記挿入部を有し、該挿入部が挿入されるガイドチューブを備えるものとした場合には、挿入部をガイドチューブに案内させて進退させることができ、また、ガイドチューブに応じて湾曲させることができ、先端に固定された本体ブロック及び当接ブロックの姿勢制御をより正確に行うことができる。
【発明の効果】
【0021】
本発明の内視鏡用測定アタッチメント及び内視鏡システムによれば、本体ブロック及び当接ブロックを備えることで、測定対象が大きくても内視鏡を利用して精度良く測定対象の寸法を測定することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
本発明に係る実施形態について、図1から図12を参照して説明する。図1は、本実施形態の内視鏡システムの全体構成を示していて、被検体の内部に挿入して、内部の測定対象の寸法を測定するものである。また、図2は、先端側の詳細を示している。図1及び図2に示すように、内視鏡システム1は、被検体S内部に挿入される内視鏡挿入部3A、3Bをそれぞれ有する第一の内視鏡2A及び第二の内視鏡2Bの二基の内視鏡と、同様に被検体Sの内部に挿入されるガイドチューブ挿入部11を有するガイドチューブ10と、被検体Sの内部で測定対象の寸法を測定するための内視鏡用測定アタッチメント30とを備える。
【0023】
図1及び図2に示すように、第一の内視鏡2Aは、上記内視鏡挿入部3Aと、内視鏡挿入部3Aの基端に設けられた内視鏡操作部4Aと、内視鏡操作部4Aと接続された内視鏡本体部5Aとで構成されている。内視鏡挿入部3Aは、被検体Sの内部形状に応じて湾曲可能な可撓性を有する可撓管部3aと、可撓管部3aの先端に設けられ、内視鏡操作部4Aによる操作で湾曲自在な湾曲部3bと、湾曲部3bの先端に設けられた硬質の先端部3cとを有する。内視鏡操作部4Aにはジョイスティック4aが設けられており、該ジョイスティック4aの操作により内視鏡挿入部3Aの湾曲部3bを四方向に自在に湾曲させることが可能である。また、先端部3cは、湾曲部3bに固定された先端部本体3dと、先端部本体3dに着脱可能に設けられたステレオ計測用側視アダプタ3eとで構成されている。先端部本体3dには、被検体Sを観察するための観察手段である図示しないCCDが内蔵されている。また、ステレオ計測用側視アダプタ3eは、図示しないが、反射ミラーと、一対の対物レンズが内蔵されている。そして、先端部本体3dに内蔵されたCCDによる観察方向を、反射ミラーにより自身の中心軸L2方向である所謂直視方向Mから、該中心軸L2と略直交する方向となる所謂側視方向Nへ切り替えるとともに、切り替えられた側視方向Nにおいて、一対の対物レンズのそれぞれで観察面3hから外部を観察しCCDに像を結像させることが可能である。そして、一対の対物レンズの互いの像のずれによって観察した対象物の位置や長さを測定することが可能となっており、すなわち先端部本体3dと、ステレオ計測用側視アダプタ3eとによって測定手段6を構成している。ここで、測定手段6による位置測定は、側視方向Nに沿う光軸と直交する平面上の二軸で表わされるX座標及びY座標と、側視方向に沿う光軸で表わされるZ座標とで測定され、本実施形態の第一の内視鏡2Aにおいては、光軸と先端部3cの観察面3hとの交点を、各座標の原点となる基準点O6としている。また、内視鏡本体部5Aはディスプレイ5aを有しており、CCDで取得された画像、及び、測定手段6による測定結果を表示することが可能となっている。
【0024】
また、第二の内視鏡2Bは、基本的に第一の内視鏡2Aと同様の構成であり、上記内視鏡挿入部3Bと、ジョイスティック4aを有する内視鏡操作部4Bと、ディスプレイ5aを有する内視鏡本体部5Bとで構成されている。内視鏡挿入部3Bは、可撓管部3aと、湾曲部3bと、湾曲部3bの先端に設けられた硬質の先端部3fとを有し、当該先端部3fは、第一の内視鏡2A同様の先端部本体3dと、先端部本体3dに着脱可能に設けられ、照明を行いつつ先端部本体3dに内蔵されたCCDによって直視方向への観察を可能とさせる光学アダプタ3gとによって構成されている。
【0025】
図1及び図2に示すように、ガイドチューブ10は、上記ガイドチューブ挿入部11と、ガイドチューブ挿入部11の基端に設けられたガイドチューブ操作部12と、第一の内視鏡2Aの内視鏡挿入部3Aを挿通させる案内管13とを備える。ガイドチューブ挿入部11は、ガイドチューブ操作部12と接続されて被検体Sの内部形状に応じて湾曲可能な可撓性を有する可撓管部11aと、可撓管部11aの先端に設けられ、ガイドチューブ操作部12による操作で湾曲自在な湾曲部11bとを有する。ガイドチューブ操作部12には、湾曲ノブ12aが設けられていて、該湾曲ノブ12aの回転方向によって、ガイドチューブ挿入部11の湾曲部11bを四方向に自在に湾曲させることが可能である。案内管13は、ガイドチューブ挿入部11に固定された複数の支持リング14にそれぞれ固定されており、基端側から挿入した第一の内視鏡2Aの内視鏡挿入部3Aをガイドチューブ挿入部11に沿って先端側まで配設させるためのものである。また、ガイドチューブ操作部12及びガイドチューブ挿入部11には、基端側から先端側まで連通するチャンネル10aが形成されている。チャンネル10aの基端側はガイドチューブ操作部12に開口しているとともに、先端側はガイドチューブ挿入部11の先端に開口している。そして、このチャンネル10aに基端側から内視鏡用測定アタッチメント30の後述する挿入部33が挿通され、先端側から突出している。
【0026】
また、ガイドチューブ10は、ガイドチューブ挿入部11を被検体Sに固定するための固定手段15を備えている。図3に示すように、固定手段15は、ガイドチューブ挿入部11の外周面に軸方向に延設されるとともに、周方向に複数配設された板バネ16と、ガイドチューブ挿入部11の基端側に設けられ、板バネ16の湾曲操作を行う切替操作部17と、切替操作部17による操作を板バネ16に伝達させる牽引ワイヤ18とを有する。複数の板バネ16は、本実施形態では、可撓管部11aの先端部分、すなわち湾曲部11bの基端側で周方向に四本設けられている。この複数の板バネ16は、先端がガイドチューブ挿入部11に外嵌された固定リング19によって互いに連結されつつガイドチューブ挿入部11の外周面に固定され、また、基端がガイドチューブ挿入部11に軸方向に進退可能に外装された摺動リング20によって互いに連結されている。
【0027】
また、切替操作部17は、ガイドチューブ挿入部11に軸方向に進退可能に外装された略環状の部材であり、牽引ワイヤ18を挿通させるための二つの貫通孔17a、17bが形成されている。また、切替操作部17には外周面から内周面まで連通するネジ孔が形成されており、固定用ネジ17cが螺合されている。そして、切替操作部17の内周面で固定用ネジ17cの先端をガイドチューブ挿入部11の外周面に当接させた状態で固定用ネジ17cを締め込むことで、ガイドチューブ挿入部11に対して切替操作部17を軸方向に固定することが可能となっている。
【0028】
また、牽引ワイヤ18は、端部を有しない環状に構成されており、板バネ16を湾曲させながら摺動する摺動リング20の可動範囲よりも先端側と、板バネ16を湾曲させるための切替操作部17の可動範囲よりも基端側とで折り返されている。ここで、案内管13を固定している支持リング14は、牽引ワイヤ18が折り返されている両範囲に設けられた第一の支持リング14A及び第二の支持リング14B、摺動リング20が摺動可能な上記範囲の両端側に設けられた第三の支持リング14C及び第四の支持リング14D、並びに、切替操作部17が摺動可能な上記範囲よりも基端側に設けられた第五の支持リング14Eと、少なくとも五つ設けられていて、牽引ワイヤ18の案内も兼ねている。なお、図3では、第一の支持リング14Aだけは、牽引ワイヤ18の案内のみを行っている。
【0029】
各支持リング14には、それぞれ二つの貫通孔14a、14bが形成されていて、折り返された牽引ワイヤ18のそれぞれが挿通されている。ここで、牽引ワイヤ18において、先端側の折り返し位置から基端側の折り返し位置までの一方側には、細径のコイルシース21が配設されており、牽引ワイヤ18は、各コイルシース21の内部に配設されている。また、牽引ワイヤ18において、先端側の折り返し位置から基端側の折り返し位置までの他方側には、先端側の折り返し位置から第一の支持リング14Aまで、第一の支持リング14Aから第三の支持リング14Cまで、第四の支持リング14Dから第五の支持リング14Eまで、並びに、第二の支持リング14Bから基端側の折り返し位置まで、それぞれ同様のコイルシース21が配設されており、牽引ワイヤ18は、各コイルシース21の内部に配設されている。すなわち、牽引ワイヤ18は、先端側の折り返し位置から基端側の折り返し位置までの他方側のみにおいて、摺動リング20が進退する第三の支持リング14Cと第四の支持リング14Dとの間と、切替操作部17が進退する第五の支持リング14Eと第二の支持リング14Bとの間とのそれぞれで露出しているのを除いて、各コイルシース21の内部に配設されている。そして、この牽引ワイヤ18の露出部分において、摺動リング20と対応する位置で当該摺動リング20の外周面に溶接され、固定されている。また、牽引ワイヤ18の露出部分において、切替操作部17に挿通された部分は、切替操作部17の先端面17d及び基端面17eのそれぞれにおいて溶接固定されている。また、牽引ワイヤ18が内部に配設されたコイルシース21は、対応する各支持リング14の貫通孔14a、14bと連通し、端部が各支持リング14に固定されている。また、切替操作部17と対応する位置のコイルシース21は、切替操作部17の貫通孔17bに挿通されており、切替操作部17は、当該コイルシース21と独立して進退することが可能となっている。
【0030】
以上のような構成により、固定手段15において、切替操作部17を軸方向先端側へ進出させると、環状の牽引ワイヤ18の内、基端面17eに固定された側が切替操作部17によって牽引されることとなる。牽引ワイヤ18は、基端面17eに固定された位置から基端側で折り返され、先端側に向かって配設し、さらに先端側で折り返されて摺動リング20に固定されているから、摺動リング20を先端側へ牽引することとなり、これにより摺動リング20と固定リング19との間が狭まって、板バネ16は弾性的に湾曲し側方へ張り出すこととなる。このため、張り出した板バネ16が被検体Sの近傍の壁面を押圧することで、ガイドチューブ挿入部11を被検体Sに対して固定した状態とすることができる。この際、切替操作部17に操作者から伝達される操作力は、牽引ワイヤ18を介して摺動リング20に伝達され、板バネ16の側方への押圧力として作用することから、操作者の操作力を板バネ16によって被検体Sに固定させる力として確実に反映させることができる。
【0031】
また、板バネ16が側方へ張り出した状態で、切替操作部17を軸方向基端側へ後退させると、環状の牽引ワイヤ18の内、先端面17dに固定された側が切替操作部17によって牽引されることとなる。牽引ワイヤ18は、先端面17dに固定された位置から先端側へ配設されて摺動リング20に固定されているから、摺動リング20を基端側へ牽引することとなり、これにより摺動リング20と固定リング19との間が広がって板バネ16は復元して側方へ張り出す量を小さくすることとなる。このため、板バネ16による被検体Sとの固定を解除して、再び自在にガイドチューブ挿入部11を移動させることが可能となる。この際、上記同様に、切替操作部17に操作者から伝達される操作力は、牽引ワイヤ18を介して摺動リング20に伝達され、板バネ16を伸張させる力として作用することから、操作者の操作力を板バネ16による被検体Sの固定を解除させる力として確実に反映させることができる。
【0032】
次に、内視鏡用測定アタッチメント30の詳細について説明する。図1、図2及び図4に示すように、内視鏡用測定アタッチメント30は、第一の内視鏡2Aにおいて先端部3cに装着される本体ブロック31と、本体ブロック31に設けられた当接ブロック32と、先端部33aが本体ブロック31に固定されて被検体Sの内部に挿入される細長の挿入部33と、挿入部33の基端側に設けられた把持部34とを備える。
【0033】
内視鏡用測定アタッチメント30の挿入部33は、本体ブロック31に固定される硬質の上記先端部33aと、先端部33aから基端側に延設されて被検体Sの内部形状に応じて湾曲可能な可撓性を有する可撓部33bとを有する。可撓部33bの基端には把持部34が接続されていて、把持部34の操作により軸方向に進退し、あるいは、軸回りに回転させることが可能である。
【0034】
また、図4から図8に示すように、本体ブロック31は、第一の内視鏡2Aにおいて内視鏡挿入部3Aの先端部3cが配設、支持される支持面40aが形成された第一のブロック40と、支持面40aと反対側の面から突出して当接ブロック32及び挿入部33が固定される第二のブロック41とで構成されている。第一のブロック40の支持面40aには、固定される内視鏡挿入部3Aの先端部3cの基端側を固定する固定部42と、内視鏡挿入部3Aの先端部3cを中心軸L2方向に位置決めする先端位置決め部43とが設けられている。また、先端位置決め部43は、支持面40aから突出する略板状の部材で、支持面40a上に配設された内視鏡挿入部3Aの先端部3cの先端3iが当接し中心軸L2方向の位置決めを行っている。さらに、先端位置決め部43からは支持面40aと対向するように係止片45が突出している。そして、係止片45は、支持面40a上に配設された内視鏡挿入部3Aの先端部3cの観察面3hに当接しており、これにより先端部3cが支持面40aから離間するように変位してしまうのを規制し、また、中心軸L2回りに回転してしまうのを規制している。
【0035】
また、図5及び図6に示すように、固定部42は、支持面40aから突出して設けられ、支持面40a上に配設される先端部3cの基端側が嵌め込まれる略半円状の第一の凹部46aを有する支持部材46と、支持部材46と対向して設けられ、内視鏡挿入部3Aの先端部3cの基端側が嵌め込まれる略半円状の第二の凹部47aを有する締付部材47とを有し、内視鏡挿入部3Aの先端部3cは、第一の凹部46aと第二の凹部47aとで構成された略円形状の貫通孔42aに挿通されている。また、本体ブロック31において、支持面40aと反対側の面からは、本体ブロック31から支持部材46まで貫通するネジ孔40bが形成されている。そして、ネジ孔40bには、支持面40aと反対側から締付用ネジ40cが螺合され、その先端は、締付部材47に形成されたネジ穴47bに螺合されている。このため、締付用ネジ40cを締め付けることで、内視鏡挿入部3Aの先端部3cは、支持部材46の第一の凹部46aと締付部材47の第二の凹部47aとの間で挟み込まれて固定される。以上のようにして、第一の内視鏡2Aにおいて、内視鏡挿入部3Aの先端部3cは、固定部42、先端位置決め部43、及び、係止片45によって、測定手段6による測定が行われる側視方向Nを、支持面40aと略直交する測定方向Pとなるようにして支持面40aで位置決め固定され、当該測定方向P一方側P1に向かってステレオ計測を行うことが可能となっている。なお、上記においては、係止片45によって先端部3cの中心軸L2回りの回転を規制して固定部42によって先端部3cを固定するものとしたが、操作者が先端部3cの中心軸L2回りに向きを調整して固定部42で固定するものとしても良い。
【0036】
ここで、先端位置決め部43の支持面40aからの突端43aは、内視鏡挿入部3Aの先端部3cが上記のとおり支持面40a上で位置決め固定された状態で、測定手段6の基準点O6と測定方向Pの位置が略一致するように設定され、測定基準部48を構成している。また、図6及び図8に示すように、第二のブロック41には、第一のブロック40に固定される内視鏡挿入部3Aの中心軸L2方向に形成された固定用穴41aが形成されている。そして、挿入部33の先端部33aは、該固定用穴41aに挿入され、側方から連通するネジ孔41bに螺合された固定用ネジ41cによって締め付けられ固定されており、これにより挿入部33は、第一のブロック40に固定された内視鏡挿入部3Aに沿うようにして配設されている。
【0037】
また、図4から図8に示すように、当接ブロック32は、本体部50と、本体部50から支持面40aと略直交する測定方向P他方側P2へ突出する略棒状の突出部材51と、本体部50から測定方向P一方側P1へ突出する略棒状の案内部材52とを有する。突出部材51は、本体部50に四つ、長さを略等しくして矩形状に配列して設けられており、後述するように先端を当接部51aとして測定対象に当接させるものである。また、突出部材51は、一定の外力が軸方向に作用しても一定の形状を保持しつつ、軸方向と直交する方向から外力が作用した場合には弾性的に撓み変形可能な可撓性を有する材質であることが好ましく、例えば繊維強化プラスチックなどで形成されている。また、挿入する被検体によっても異なるが、通常照明の少ない内部構造を測定することを考慮すると、後述するように視認を容易にするために白色を呈していることが好ましい。
【0038】
また、案内部材52は、対をなして本体部50に設けられており、本体ブロック31の第二のブロック41に測定方向Pに沿って支持面40aから反対側まで貫通する一対の案内用孔41dに挿入されている。案内用孔41dの一方には、第二のブロック41の外面からネジ孔41eが連通しており、該ネジ孔41eには固定用ネジ41fが螺合されている。そして、当接ブロック32は、案内部材52が固定用ネジ41fによって締め付けられていることで本体ブロック31に固定されているとともに、固定用ネジ41fを緩めることで、案内用孔41dに沿って測定方向Pに進退し、突出部材51の先端となる当接部51aと、固定された内視鏡挿入部3Aの測定手段6の基準点O6までの距離を調整することが可能であり、すなわち、案内用孔41dと、案内部材52と、固定用ネジ41fとで調整手段53を構成している。なお、案内部材52の長さは、調整範囲を大きくするため、当接部51aから基準点O6までの距離が最小となる場合に案内部材52の先端が支持面40a上に突出するように設定されている。しかし、第一のブロック40の案内用孔41d及び当接ブロック32の案内部材52のそれぞれの位置及び間隔は、支持面40a上に固定される内視鏡挿入部3Aの先端部3cと干渉しないように設定されており、これにより先端部3cを固定したまま進退することが可能となっている。また、固定用ネジ41fを緩めて案内用孔41dから案内部材52を抜き出すことで、本体ブロック31に対して当接ブロック32を取り外すことが可能であり、これにより突出部材51の長さが異なる他の当接ブロック32と交換することが可能となっている。
【0039】
以上、内視鏡システム1の各構成の詳細について説明したので、次に、内視鏡システム1において、内視鏡用測定アタッチメント30を利用した被検体Sの測定対象の測定方法の詳細について説明する。ここで、図1及び図9に示すように、例えば内部に図示しない熱源と、該熱源からの熱を冷却するための冷却通路S2を有する構造物S1を被検体Sとし、両壁面S2a、S2bで規定される冷却通路S2の幅Bを測定対象として測定する場合を例として説明する。冷却通路S2は、例えば、冷却用流体を流通させるために幅Bが10cm程度であるとともに、所定位置に外部と冷却通路S2とを連通する点検口S3が設けられている。
【0040】
図9に示すように、冷却通路S2の幅Bを測定するためには、まず、点検口S3から第二の内視鏡2Bの内視鏡挿入部3Bを挿入して、構造物S1内部の冷却通路S2の状態を観察可能な状態としておく。なお、冷却通路S2を観察するために第二の内視鏡2Bが有する図示しない照明手段により内視鏡挿入部3Bの先端側を照明しているが、観察するのに尚明るさが不足している場合には、点検口S3から冷却通路S2に補助照明用のライトガイドを挿入し、外部からの照明光をライトガイドによって導光し、冷却通路S2を照明させても良い。そして、内視鏡挿入部3Bを押し込んでいき、所望の位置まで到達したら、内視鏡挿入部3Bの基端の押し引き、中心軸回りの回転、並びに、内視鏡操作部4Bによる湾曲部3bの湾曲操作により、内視鏡挿入部3Bの先端を冷却通路S2の概略中央で、所望の方向が観察可能となるように調整しておく。
【0041】
次に、第一の内視鏡2Aの内視鏡挿入部3A、内視鏡用測定アタッチメント30、及び、ガイドチューブ10を一体として点検口S3から測定対象となる位置まで挿入していく。まず、挿入前に、第一の内視鏡2Aの内視鏡挿入部3Aと、内視鏡用測定アタッチメント30と、ガイドチューブ10とを組み立てる。すなわち、第一の内視鏡2Aの内視鏡挿入部3Aを、ガイドチューブ10の案内管13に挿通させ、先端部3cを先端側に突出させておく。また、内視鏡用アタッチメント30についても、本体ブロック31から挿入部33を取り外し、挿入部33のみをガイドチューブ10のチャンネル10aに挿通させ、先端部33aを先端側に突出させておく。そして、突出した挿入部33の先端部33aに本体ブロック31及び当接ブロック32を固定する。この状態で、案内管13から突出した第一の内視鏡2Aの内視鏡挿入部3Aの先端部3cに、本体ブロック31を固定する。
【0042】
また、調整手段53については、図5及び図6に示すように、固定用ネジ41fを緩めて、測定手段6の基準点O6から当接ブロック32の当接部51aまでの距離C1を、推定される測定対象となる冷却通路S2の幅Bよりも小さくなるように調整しておく。そして、基準点O6から当接部51aまでの距離C1を予め測定しておく。ここで、先端位置決め部43の突端43aを測定基準部48として、測定手段6の基準点O6と測定方向Pに略一致させている。このため、基準点O6から当接部51aまでの距離C1の測定は、測定基準部48から当接部51aまでの距離をノギスや定規によって測定することで行うことができ、容易かつ正確に測定することができる。
【0043】
次に、図9に示すように、一体となった第一の内視鏡2Aの内視鏡挿入部3Aと、内視鏡用測定アタッチメント30と、ガイドチューブ10とを挿入していく。この際、必要に応じて第一の内視鏡2Aにおいて、内視鏡操作部4Aを操作して、内視鏡挿入部3Aの湾曲部3bを湾曲変形させるとともに、ガイドチューブ10において、ガイドチューブ操作部12を操作してガイドチューブ挿入部11の湾曲部11bを湾曲変形させることで、構造物S1の内部形状に応じて好適に挿入していくことができる。そして、挿入しながら、第二の内視鏡2Bによって、第一の内視鏡2Aの内視鏡挿入部3Aの先端部3cに位置を確認し、測定対象近傍に到達したら、測定対象の寸法測定を開始する。
【0044】
まず、ガイドチューブ10の固定手段15において、切替操作部17の固定用ネジ17cを緩める。そして、図10に示すように、切替操作部17を操作することにより板バネ16を側方に張り出させる。これにより冷却通路S2の壁面S2a、S2bを板バネ16が押圧することとなり、再び固定ネジ17cを締め付けることで、ガイドチューブ挿入部11及び第一の内視鏡2Aの内視鏡挿入部3Aの先端側を安定した状態にすることができる。
【0045】
次に、図11に示すように、内視鏡用測定アタッチメント30において、当接ブロック32の当接部51aが、測定対象である冷却通路S2の幅Bの端部となる壁面S2bに当接するように位置調整する。さらに、当接部51aが壁面S2bが当接した状態で内視鏡挿入部3Aの測定手段6による測定方向Pが、測定対象となる幅Bを測定可能な方向、すなわち、壁面S2aに対して略垂直となるように向きを調整する。
【0046】
ここで、これらの当接ブロック32の当接部51aの位置及び測定方向Pの向きの調整は、第一の内視鏡2Aの内視鏡操作部4A、内視鏡用測定アタッチメント30の把持部34、並びに、ガイドチューブ10のガイドチューブ操作部12によって行われる。すなわち、第一の内視鏡2Aにおいて、内視鏡操作部4Aのジョイスティック4aを操作することで、内視鏡挿入部3Aの湾曲部3bの湾曲状態を変化させ、また、内視鏡操作部4Aを中心軸L2方向に進退させ、あるいは、中心軸L2回りに回転させることで、内視鏡挿入部3Aを介して当接ブロック32の当接部51aの位置及び測定方向Pの向きを変化させる。また、内視鏡用測定アタッチメント30の把持部34を操作して挿入部33を軸方向に進退させ、あるいは軸回りに回転させることで、挿入部33を介して当接ブロック32の当接部51aの位置及び測定方向Pの向きを変化させる。さらに、ガイドチューブ10において、ガイドチューブ操作部12の湾曲ノブ12aを操作することでガイドチューブ挿入部11の湾曲部11bの湾曲状態を変化させ、また、ガイドチューブ操作部12をガイドチューブ挿入部11の中心軸方向に進退させ、あるいは中心軸回りに回転させることで、ガイドチューブ挿入部11を介して当接ブロック32の当接部51aの位置及び測定方向Pの向きを変化させる。
【0047】
なお、第一の内視鏡2Aの内視鏡操作部4Aの操作、または、ガイドチューブ10のガイドチューブ操作部12の操作のいずれか一方のみでも、内視鏡用測定アタッチメント30の当接ブロック32の当接部51aの位置及び測定方向Pの向きを調整することは可能である。また、内視鏡用測定アタッチメント30の挿入部33に湾曲機構を備える構成とすれば、内視鏡用測定アタッチメント30自身のみでも同様の調整を行うことは可能である。しかしながら、内視鏡用測定アタッチメント30の把持部34の操作を加えることで、あるいは、第一の内視鏡2Aの内視鏡操作部4Aの操作、または、ガイドチューブ10のガイドチューブ操作部12の操作の他方も加えることで、当接ブロック32の当接部51aの位置及び測定方向Pの向きをより複雑に変化させることができるので、より正確に制御することができる。また、内視鏡用測定アタッチメント30においては、挿入部33をガイドチューブ10のチャンネル10aに挿通させて、把持部34により進退及び回転操作を行うことで、外部からの摩擦の影響などを受けずに調整を行うことができ、当接ブロック32の当接部51aの位置及び測定方向Pの向きをより正確に調整することができる。
【0048】
また、上記調整は、第二の内視鏡2Bによって、冷却通路S2の壁面S2bと、内視鏡用測定アタッチメント30の当接部51aとの相対位置を確認しながら行うことが好ましい。そして、各突出部材51の当接部51aを壁面S2bに当接させる。ここで、突出部材51は、3つ以上、例えば本実施形態では4つ備え、また、突出部材51の長さが略等しく設定されていることから、測定方向Pを測定対象となる幅Bを測定可能な壁面S2a、S2bに略垂直な方向に設定することができるとともに、壁面S2bに3点以上の点支持で確実に支持された状態となり、安定した姿勢とすることができる。また、突出部材51が略棒状で測定方向P他方側P2へ延びるように形成されていることで、各突出部材51の先端となる当接部51aが測定対象である幅Bの端部をなす壁面S2bに当接されているか否かがいずれの方向からも容易に視認できる。このため、すべての突出部材51の当接部51aが当接できないような不適切な向きのまま当接ブロック32を壁面S2bに当接させて測定を行ってしまうことを防止することができる。また、本実施形態では突出部材51は、白色を呈しているものとしている。このため、構造物S1の冷却通路S2の内部のような第一の内視鏡2A及び第二の内視鏡2B以外の照明がないような環境でも、背景との色の違いによって突出部材51を容易に視認することができ、特に、当接部51aの位置を照明することで生じる陰影により容易に視認することができる。
【0049】
そして、内視鏡用測定アタッチメント30の各当接部51aを壁面S2bに当接させたら、次に、対向するもう一方の壁面S2aまでの距離C2を第一の内視鏡2Aの内視鏡挿入部3Aに設けられた測定手段6によって測定する。すなわち、図12に示すように、操作者は、第一の内視鏡2Aにおいて、内視鏡本体部5のディスプレイ5aを確認しながら、壁面S2aの所定の位置を参照点として設定する。そして、測定手段6によってステレオ計測を行うことで、基準点O6から参照点、すなわち壁面S2aまでの距離C2を測定することができる。ここで、基準点O6から当接部51aまでの距離C1は予め測定されていることから、両者の和により測定対象となる冷却通路S2の幅Bを測定することができる。
【0050】
以上のようにして、冷却通路S2の幅Bを測定することで、ステレオ計測を行う際に参照する点は、冷却通路S2の壁面S2aの一箇所のみである。このため、測定対象において参照点の設定に伴って生じる誤差を最小限とすることができる。また、実際に第一の内視鏡2Aの測定手段6によって測定している距離は、測定対象となる寸法の一部であり、測定対象となる冷却通路S2の幅Bよりも小さくすることができる。すなわち、測定手段6の基準点O6から当接ブロック32の当接部51aまでの距離C2に応じて、測定手段6によって測定する必要がある距離C1を最小限とすることができ、測定手段6による測定精度を確保して、高精度な測定を行うことができる。
【0051】
また、測定手段6によって測定された距離が、必要な測定精度を確保することができない値であった場合には、以下のように再測定を行う。すなわち、第一の内視鏡2Aの内視鏡挿入部3A、内視鏡用測定アタッチメント30、及び、ガイドチューブ10のガイドチューブ挿入部11を一度引き抜く。そして、図5及び図6に示すように、内視鏡用測定アタッチメント30において、調整手段53の固定用ネジ41fを緩めて当接ブロック32を測定方向P他方側P2へ所定量進出させる。そして、再び固定用ネジ41fを締め付けて本体ブロック31に対して当接ブロック32を固定した状態にする。そして、再度、第一の内視鏡2Aの内視鏡挿入部3A、内視鏡用測定アタッチメント30、及び、ガイドチューブ10のガイドチューブ挿入部11を冷却通路S2に挿入して測定を行うことで、測定手段6によって測定される距離C1を小さくすることができ、これにより測定対象となる冷却通路S2の幅Bが大きい場合であっっても測定精度を確保することができる。
【0052】
また、調整手段53による調整限度においても、なお測定手段6によって測定される距離C1が必要な測定精度を確保することができない値である場合には、本体ブロック31に固定されている当接ブロック32を、本体部50の部材厚が厚い、あるいは、突出部材51がより長く、本体ブロック31に対する突出量が大きいものに交換する。これにより測定対象となる冷却通路S2の幅Bが大きい場合であっっても測定精度を確保することができる。
【0053】
なお、調整手段53による調整のみでも、調整可能範囲を大きく設定することで、測定対象の寸法がより大きなものであっても対応可能である。また、調整手段53による調整によらず、当接ブロック32の交換のみによっても突出部材51の長さが異なる様々な当接ブロック32を用意しておくことなどによって対応可能である。しかしながら、調整手段53による調整と、当接ブロック32の交換を併用することで、様々な大きさの寸法を有する測定対象について精度良く、かつ、効率良く測定を行うことができる。
【0054】
なお、本実施形態の内視鏡用測定アタッチメント30では、当接ブロック32は、突出部材51を有する構成とし、先端を当接部51aとして少なくとも3点以上の点支持によって測定対象の端部となる部分に当接するものとしたが、これに限るものではない。当接部を平面状に形成して、面全体を測定対象の端部に当接するような構成としても良い。また、本体ブロック31は、支持面40aを有し、支持面40a上で内視鏡挿入部3Aの先端部3cを固定部42によって固定し、また、先端位置決め部43、及び、係止片45によって位置決めするものとしたが、これに限るものではなく、少なくとも内視鏡挿入部3Aの先端部3cを固定する機構を備えていれば良い。
【0055】
また、本実施形態の内視鏡システム1では、内視鏡用測定アタッチメント30は、ステレオ計測用側視アダプタ3eを有する先端部3cに装着されるものとしたが、例えば、先端部本体3dがステレオ計測を可能とする一対の対物レンズを備えるものとし、内視鏡用測定アタッチメント30に観察する方向を直視から側視に切り替える反射ミラーを備えるものとすれば、内視鏡用測定アタッチメント30を先端部本体3dに直接装着するものとしても良い。また、本実施形態の内視鏡システム1では、ガイドチューブ10を備えるものとし、内視鏡用測定アタッチメント30の挿入部33は、ガイドチューブ10のチャンネル10aに挿通させて、ガイドチューブ10とともに被検体Sに挿入されるものとしたが、直接被検体Sの内部に挿入する構成としても良い。
【0056】
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
【図面の簡単な説明】
【0057】
【図1】本発明の実施形態の内視鏡システムを示す全体構成図である。
【図2】本発明の実施形態の内視鏡システムにおいて、各挿入部の先端部分の詳細図である。
【図3】本発明の実施形態の内視鏡システムにおいて、ガイドチューブ挿入部の詳細図である。
【図4】本発明の実施形態の内視鏡用測定アタッチメントの全体図である。
【図5】本発明の実施形態の内視鏡用測定アタッチメントにおいて、本体ブロック及び当接ブロックの詳細を示す側面図である。
【図6】本発明の実施形態の内視鏡用測定アタッチメントにおいて、本体ブロック及び当接ブロックの詳細を示す断面図である。
【図7】本発明の実施形態の内視鏡用測定アタッチメントにおいて、本体ブロック及び当接ブロックの詳細を示す上面図である。
【図8】本発明の実施形態の内視鏡用測定アタッチメントにおいて、一対のゲージ部の収容状態における詳細を示す下面図である。
【図9】本発明の実施形態の内視鏡システムによって被検体の測定対象を測定する際の説明図である。
【図10】本発明の実施形態の内視鏡システムによって被検体の測定対象を測定する際の説明図である。
【図11】本発明の実施形態の内視鏡システムによって被検体の測定対象を測定する際の説明図である。
【図12】本発明の実施形態の内視鏡システムによって被検体の測定対象を測定する際の説明図である。
【符号の説明】
【0058】
1 内視鏡システム
2A 第一の内視鏡(内視鏡)
3A 内視鏡挿入部
3a 先端部
6 測定手段
10 ガイドチューブ
30 内視鏡用測定アタッチメント
31 本体ブロック
32 当接ブロック
33 挿入部
48 測定基準部
51 突出部材
51a 当接部
53 調製手段
B 幅(測定対象の寸法)
L2 中心軸
O6
P 測定方向
P1 一方側
P2 他方側
S 被検体
S1 構造物(被検体)
S2 冷却通路(測定対象)
【特許請求の範囲】
【請求項1】
内視鏡挿入部の先端部に装着されて、該内視鏡挿入部が有する測定手段を利用して測定対象の寸法を測定するための内視鏡用測定アタッチメントであって、
前記内視鏡挿入部の中心軸に略直交する測定方向の一方側に向かって前記測定手段が有する基準点から前記測定対象の一端部までの距離を該測定手段によって測定可能に、前記内視鏡挿入部の先端部に固定される本体ブロックと、
該本体ブロックから前記測定方向の一方側と反対側の他方側に向かって、前記測定対象の他端部に当接可能な当接部を有する当接ブロックとを備えることを特徴とする内視鏡用測定アタッチメント。
【請求項2】
請求項1に記載の内視鏡用測定アタッチメントにおいて、
先端が前記本体ブロックに固定され、該本体ブロックに固定された前記内視鏡挿入部に沿って配設される湾曲可能な挿入部を備えることを特徴とする内視鏡用測定アタッチメント。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の内視鏡用測定アタッチメントにおいて、
前記本体ブロックは、固定した前記内視鏡挿入部の前記測定手段の前記基準点と前記測定方向の位置が略一致する測定基準部を有することを特徴とする内視鏡用測定アタッチメント。
【請求項4】
請求項1から請求項3のいずれかに記載の内視鏡用測定アタッチメントにおいて、
前記当接ブロックは、前記測定方向の他方側へ延びて、先端を前記当接部として前記測定対象の他端部にそれぞれ当接させる少なくとも三つの突出部材を有することを特徴とする内視鏡用測定アタッチメント。
【請求項5】
請求項4に記載の内視鏡用測定アタッチメントにおいて、
前記突出部材は、弾性的に撓み変形可能な材質で形成されていることを特徴とする内視鏡用測定アタッチメント。
【請求項6】
請求項1から請求項5のいずれかに記載の内視鏡用測定アタッチメントにおいて、
前記本体ブロックに対する前記当接ブロックの前記測定方向他方側への突出量を調整する調整手段を備えることを特徴とする内視鏡用測定アタッチメント。
【請求項7】
請求項1から請求項6のいずれかに記載の内視鏡用測定アタッチメントにおいて、
前記当接ブロックは、前記本体ブロックに対して交換可能に設けられていることを特徴とする内視鏡用アタッチメント。
【請求項8】
請求項1から請求項7のいずれかに記載の内視鏡用測定アタッチメントと、
先端部に該内視鏡用測定アタッチメントが固定された前記内視鏡挿入部を有する内視鏡とを備えることを特徴とする内視鏡システム。
【請求項9】
請求項2に記載の内視鏡用測定アタッチメントと、
先端部に該内視鏡用測定アタッチメントが固定された前記内視鏡挿入部を有する内視鏡と、
前記内視鏡用測定アタッチメントの前記挿入部が挿入されるガイドチューブとを備えることを特徴とする内視鏡システム。
【請求項1】
内視鏡挿入部の先端部に装着されて、該内視鏡挿入部が有する測定手段を利用して測定対象の寸法を測定するための内視鏡用測定アタッチメントであって、
前記内視鏡挿入部の中心軸に略直交する測定方向の一方側に向かって前記測定手段が有する基準点から前記測定対象の一端部までの距離を該測定手段によって測定可能に、前記内視鏡挿入部の先端部に固定される本体ブロックと、
該本体ブロックから前記測定方向の一方側と反対側の他方側に向かって、前記測定対象の他端部に当接可能な当接部を有する当接ブロックとを備えることを特徴とする内視鏡用測定アタッチメント。
【請求項2】
請求項1に記載の内視鏡用測定アタッチメントにおいて、
先端が前記本体ブロックに固定され、該本体ブロックに固定された前記内視鏡挿入部に沿って配設される湾曲可能な挿入部を備えることを特徴とする内視鏡用測定アタッチメント。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の内視鏡用測定アタッチメントにおいて、
前記本体ブロックは、固定した前記内視鏡挿入部の前記測定手段の前記基準点と前記測定方向の位置が略一致する測定基準部を有することを特徴とする内視鏡用測定アタッチメント。
【請求項4】
請求項1から請求項3のいずれかに記載の内視鏡用測定アタッチメントにおいて、
前記当接ブロックは、前記測定方向の他方側へ延びて、先端を前記当接部として前記測定対象の他端部にそれぞれ当接させる少なくとも三つの突出部材を有することを特徴とする内視鏡用測定アタッチメント。
【請求項5】
請求項4に記載の内視鏡用測定アタッチメントにおいて、
前記突出部材は、弾性的に撓み変形可能な材質で形成されていることを特徴とする内視鏡用測定アタッチメント。
【請求項6】
請求項1から請求項5のいずれかに記載の内視鏡用測定アタッチメントにおいて、
前記本体ブロックに対する前記当接ブロックの前記測定方向他方側への突出量を調整する調整手段を備えることを特徴とする内視鏡用測定アタッチメント。
【請求項7】
請求項1から請求項6のいずれかに記載の内視鏡用測定アタッチメントにおいて、
前記当接ブロックは、前記本体ブロックに対して交換可能に設けられていることを特徴とする内視鏡用アタッチメント。
【請求項8】
請求項1から請求項7のいずれかに記載の内視鏡用測定アタッチメントと、
先端部に該内視鏡用測定アタッチメントが固定された前記内視鏡挿入部を有する内視鏡とを備えることを特徴とする内視鏡システム。
【請求項9】
請求項2に記載の内視鏡用測定アタッチメントと、
先端部に該内視鏡用測定アタッチメントが固定された前記内視鏡挿入部を有する内視鏡と、
前記内視鏡用測定アタッチメントの前記挿入部が挿入されるガイドチューブとを備えることを特徴とする内視鏡システム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2009−229688(P2009−229688A)
【公開日】平成21年10月8日(2009.10.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−73562(P2008−73562)
【出願日】平成20年3月21日(2008.3.21)
【出願人】(000000376)オリンパス株式会社 (11,466)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年10月8日(2009.10.8)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年3月21日(2008.3.21)
【出願人】(000000376)オリンパス株式会社 (11,466)
【Fターム(参考)】
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