説明

再生用材料供給混合設備

【課題】第1混合材料に混合する再生用材料の含水率が変動したとしても製品強度及び品質のばらつきを防止して、安定した品質のものを供給する。
【解決手段】主混合手段5で混合された第2混合材料3をさらに混合する副混合手段6、副混合手段を経て形成された第3混合材料4を搬送ベルト上に散布する散布手段7、搬送ベルト上に散布された混合材料を加圧成型する成型処理手段8、成型処理手段で生じた再生用材料9を主混合手段に戻す再生用材料供給経路、再生用材料の供給量を検出する再生用材料供給量検出手段42、加水手段10と水供給手段11、第2混合材料の含水率を検出する第2混合材料含水率検出手段28、水供給手段からの加水量を調整する加水量調整手段14を設けてある。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、セメント主材と補強繊維と添加剤とを混合して形成した第1混合材料をさらに混合する主混合手段と、前記主混合手段により形成された第2混合材料を搬送ベルト上に散布する散布手段を設けると共に、前記搬送ベルト上に散布された第2混合材料を加圧成型する成型処理手段とを設け、前記成型処理手段で生じた再生用材料を前記主混合手段に戻して前記第1混合材料と混合して前記第2混合材料を形成する再生用材料供給混合設備に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の再生用材料供給混合設備1としては、図5に示すように、セメント主材と補強繊維と添加剤と水とを第1混合装置15内に供給して加水混合する際において、セメント主材の量を計量するセメント主材計量センサ16と、補強繊維の量を計量する補強繊維計量センサ17と、添加剤の量を計量する添加剤計量センサ18からの信号を受けた制御装置19により水供給管20のバルブ21が操作され、供給される水の量が調整され、含水率を常に設定量に保った状態に第1混合材料2が形成され、主混合手段5としての第2混合装置22に供給されていた。
そして、製品の製造工程の際に生じた余材料を、製造費の低減のために再生用材料9として主混合手段5に供給し、前記第1混合材料2と混合して第2混合材料3を形成していた。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上述した従来の再生用材料供給混合設備によれば、第1混合装置内にて形成する第1混合材料の含水率を、第1混合材料内のセメントの水和反応に必要な全量を設定量とした場合、再生用材料9内の水分は、蒸発したり水硬反応に使われたりして減少しているので、前記第1混合材料に比してその含水率は減少傾向にあるから、前記第1混合材料2に混合する前記再生用材料9の供給量が変動すると、形成される第2混合材料3内の含水率が減少側へ変動する。特に、第1混合材料2に混合する再生用材料9の供給量が多くなると第2混合材料3内の含水率が設定量よりも低くなり、製品強度及び品質にばらつきを生じる問題があるので、前記第2混合材料3内の含水率が設定量よりも極端に低くならないように前記再生用材料9の供給量を管理する必要がある。
また、例えば第1混合装置内にて形成する第1混合材料の含水率を、第1混合材料内のセメントの水和反応に必要な半量を設定量とし、後の工程で前記セメントの水和反応に必要な残りの量を加水する構成の場合、再生用材料9の水分が、蒸発したり水硬反応に使われたりして多少減少していたとしても、前記第1混合材料よりもその含水率が高くなりがちであると考えられるから、前記第1混合材料2に混合する前記再生用材料9の供給量が変動すると、形成される第2混合材料3内の含水率が増加側へ変動することが考えられる。特に、第1混合材料2に混合する再生用材料9の供給量が多くなると第2混合材料3内の含水率が高くなる可能性があり、製品強度及び品質にばらつきを生じる問題があるので、前記第2混合材料3内の含水率が設定量よりも極端に高くならないように前記再生用材料9の供給量を管理する必要がある。
そこで、図5に示すように、前記第1混合装置15により形成された第1混合材料2を前記第2混合装置22に供給する供給経路の途中に前記第1混合材料2の量を計量する第1混合材料計量センサ40を設けると共に、再生用材料9を前記第2混合装置22に供給する供給経路の途中に前記再生用材料の供給量を計量する再生用材料計量センサ41を設け、前記第1混合材料計量センサ40と再生用材料計量センサ41との検出結果に基づいて前記再生用材料9の供給量を調整するようにしていたが、その製造工程及び時間の経過によって回収された再生用材料9内の水分量は異なっているので、再生用材料9の供給量を調整したとしても前記第2混合材料3内の含水率の変動を防止することができず、この第2混合材料3で製品を製造しようとした場合、成型処理手段8により混合材料が延びたり、クラックを発生したりするので、製品強度及び品質にばらつきを生じ易くなり、安定した品質管理ができないといった問題があった。
【0004】
従って、本発明の目的は、上記問題点を解消し、第1混合材料に混合する再生用材料の含水率が変動したとしても製品強度及び品質のばらつきを防止して、安定した品質のものを供給できる再生用材料供給混合設備を提供するところにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1の発明の特徴構成は図1に例示するごとく、セメント主材と補強繊維と添加剤とを混合して形成した第1混合材料2をさらに混合する主混合手段5と、前記主混合手段5により形成された第2混合材料3を搬送ベルト上に散布する散布手段7を設けると共に、前記搬送ベルト上に散布された第2混合材料3を加圧成型する成型処理手段8とを設け、前記成型処理手段8で生じた再生用材料9を前記主混合手段5に戻して前記第1混合材料2と混合して前記第2混合材料3を形成する再生用材料供給混合設備において、前記主混合手段5に加水手段10を設けると共に、前記加水手段10に水を供給する水供給手段11を設け、前記主混合手段5に供給する再生用材料供給経路の途中に、前記再生用材料9の含水率を検出する再生用材料含水率検出手段13と前記再生用材料9の供給量を検出する再生用材料供給量検出手段42とを設けて、前記再生用材料含水率検出手段13と前記再生用材料供給量検出手段42との検出結果に基づいて前記水供給手段11からの加水量を調整する加水量調整手段14を設けてあるところにある。
【0006】
請求項2の発明の特徴構成は図2に例示するごとく、セメント主材と補強繊維と添加剤とを混合して形成した第1混合材料2をさらに混合する主混合手段5と、前記主混合手段5により形成された第2混合材料3を搬送ベルト上に散布する散布手段7を設けると共に、前記搬送ベルト上に散布された第2混合材料3を加圧成型する成型処理手段8とを設け、前記成型処理手段8で生じた再生用材料9を前記主混合手段5に戻して前記第1混合材料2と混合して前記第2混合材料3を形成する再生用材料供給混合設備において、前記主混合手段5に供給する再生用材料供給経路の途中に、前記再生用材料9の供給量を検出する再生用材料供給量検出手段42を設け、前記主混合手段5の下手側に前記第2混合材料3をさらに混合する副混合手段6を設け、前記副混合手段6に加水手段10を設けると共に、前記主混合手段5と前記副混合手段6との間に前記主混合手段5から前記副混合手段6に供給される第2混合材料3の含水率を検出する第2混合材料含水率検出手段28を設け、前記加水手段10に水を供給する水供給手段11を設けると共に、前記第2混合材料含水率検出手段28と再生用材料供給量検出手段42との検出結果によって水供給手段11からの加水量を調整する加水量調整手段14を設けてあるところにある。
【0007】
請求項3の発明の特徴構成は図3に例示するごとく、前記主混合手段5と前記散布手段7の間に前記第2混合材料3の含水率を検出する第2混合材料含水率検出手段28を設けて、前記再生用材料含水率検出手段13と前記第2混合材料含水率検出手段28の検出結果に基づいて前記加水量調整手段14による加水量を調整するフィードバック部を、前記加水量調整手段14に設けてあるところにある。
【0008】
請求項4の発明の特徴構成は図4に例示するごとく、前記副混合手段6と前記散布手段7の間に前記第3混合材料4の含水率を検出する第3混合材料含水率検出手段29を設けて、前記第2混合材料含水率検出手段28と前記第3混合材料含水率検出手段29の検出結果に基づいて前記加水量調整手段14による加水量を調整するフィードバック部を、前記加水量調整手段14に設けてあるところにある。
【0009】
尚、上述のように、図面との対照を便利にするために符号を記したが、該記入により本発明は添付図面の構成に限定されるものではない。
【0010】
〔作用及び効果〕
請求項1の発明により、前記主混合手段に加水手段を設けると共に、前記加水手段に水を供給する水供給手段を設け、前記主混合手段に供給する再生用材料供給経路の途中に、前記再生用材料の含水率を検出する再生用材料含水率検出手段と前記再生用材料の供給量を検出する再生用材料供給量検出手段とを設けて、前記再生用材料含水率検出手段と前記再生用材料供給量検出手段との検出結果に基づいて前記水供給手段からの加水量を調整する加水量調整手段を設けてあるから、再生用材料の含水率が変動したとしても、前記第1混合材料と混合した後に形成される第2混合材料の含水率を設定量に保つことができる。
つまり、第1混合材料は、含水率を常に設定量に保った状態に形成されて主混合装置に供給され、再生用材料と共に前記主混合装置において混合されるのであるが、再生用材料内の水分は、蒸発したり水硬反応に使われたりしているので、その製造工程及び時間の経過によって回収された再生用材料内の水分量は異なっており、例え前記再生用材料の供給量を管理して第1混合材料に混合したとしても、前記再生用材料内の水分量が変動するため、形成される第2混合材料の含水率も変動することになるが、本件のものだと、前記再生用材料の含水率の変動に伴って水供給手段からの加水量を調整することができるから、前記再生用材料の含水率が変動したとしても、前記第1混合材料と混合した後に形成される第2混合材料の含水率を設定量に保ち易くなる。
その結果、製品強度及び品質のばらつきを防止して、安定した品質のものを供給できるようになった。
【0011】
請求項2の発明によれば、前記主混合手段に供給する再生用材料供給経路の途中に、前記再生用材料の供給量を検出する再生用材料供給量検出手段を設け、前記主混合手段の下手側に前記第2混合材料をさらに混合する副混合手段を設け、前記副混合手段に加水手段を設けると共に、前記主混合手段と前記副混合手段との間に前記主混合手段から前記副混合手段に供給される第2混合材料の含水率を検出する第2混合材料含水率検出手段を設け、前記加水手段に水を供給する水供給手段を設けると共に、前記第2混合材料含水率検出手段と前記再生用材料供給量検出手段との検出結果によって水供給手段からの加水量を調整する加水量調整手段を設けてあるから、再生用材料の含水率が変動したとしても、第3混合材料の含水率を設定量に保つことができると共に、材料混合を均一に行い易くなる。
つまり、含水率を常に設定量に保った状態に形成された第1混合材料と、含水率の変動し易い再生用材料とを主混合手段に供給して第2混合材料を形成する。
このとき、前記再生用材料内の水分量によって、形成される第2混合材料の含水率が変動したとしても、前記第2混合材料内の含水率の変動に伴って加水量を調整することができるから、第3混合材料の含水率を設定量に保つことができると共に、前記主混合手段で予め第1混合材料と前記再生用材料とを混合したものを副混合手段でさらに混合するので、材料混合の均一化を行い易くなる。
その結果、さらに、製品強度及び品質のばらつきを防止して、安定した品質のものを供給できるようになった。
【0012】
請求項3の発明によれば、請求項1の発明による作用効果を叶えることができるのに加えて、前記主混合手段と前記散布手段の間に前記第2混合材料の含水率を検出する第2混合材料含水率検出手段を設けて、前記再生用材料含水率検出手段と前記第2混合材料含水率検出手段の検出結果に基づいて前記加水量調整手段による加水量を調整するフィードバック部を、前記加水量調整手段に設けてあるから、前記第2混合材料の含水率をより精度良く調整することができる。
つまり、前記再生用材料含水率検出手段に基づいて水供給手段からの加水量を調整して形成された第2混合材料の含水量を前記第2混合材料含水率検出手段により検出し、その検出結果をフィードバックさせて加水量を調整することにより、前記再生用材料含水率検出手段による制御誤差を修正することができるので、より精度良く第2混合材料の含水率を調整することが可能となった。
その結果、より一層製品強度及び品質のばらつきを防止して、安定した品質のものを供給出来るようになった。
【0013】
請求項4の発明によれば、請求項2の発明による作用効果を叶えることができるのに加えて、前記副混合手段と前記散布手段の間に前記第3混合材料の含水率を検出する第3混合材料含水率検出手段を設けて、前記第2混合材料含水率検出手段と前記第3混合材料含水率検出手段の検出結果に基づいて前記加水量調整手段による加水量を調整するフィードバック部を、前記加水量調整手段に設けてあるから、前記第3混合材料の含水率をより精度良く調整することができる。
つまり、前記第2混合材料含水率検出手段に基づいて水供給手段からの加水量を調整して形成された第3混合材料の含水量を前記第3混合材料含水率検出手段により検出し、その検出結果をフィードバックさせて加水量を制御することにより、前記第2混合材料含水率検出手段による制御誤差を修正することができるので、より精度良く第3混合材料の含水率を調整することが可能となった。
その結果、より一層製品強度及び品質のばらつきを防止して、安定した品質のものを供給出来るようになった。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下に本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。尚、図面において従来例と同一の符号で表示した部分は、同一又は相当の部分を示している。
〔実施の形態1〕
図1は、本発明の再生用材料供給混合設備の一例である。
再生用材料混合設備1は、セメント主材と補強繊維と添加剤とを混合して形成した第1混合材料2をさらに混合する主混合手段5と、前記主混合手段5により形成された第2混合材料3を搬送ベルト上に散布する散布手段7を設けると共に、前記搬送ベルト上に散布された第2混合材料3を加圧成型する成型処理手段8とを設け、前記成型処理手段8で生じた再生用材料9を前記主混合手段5に戻して前記第1混合材料2と混合して前記第2混合材料3を形成し、前記主混合手段5に加水手段10を設けると共に、前記加水手段10に水を供給する水供給手段11を設け、前記主混合手段5に供給する再生用材料供給経路の途中に、前記再生用材料9の含水率を検出する再生用材料含水率検出手段13と前記再生用材料9の供給量を検出する再生用材料供給量検出手段42とを設けて、前記再生用材料含水率検出手段13と前記再生用材料供給量検出手段42との検出結果に基づいて前記水供給手段11からの加水量を調整する加水量調整手段14を設けて構成してある。
【0015】
前記第1混合材料2は、セメント主材とパルプ繊維(補強繊維の一例)とシリカ(添加剤の一例)と水とを第1混合装置15内に供給して混合する際において、各供給経路の途中に設けられたセメント主材の量を計量するセメント主材計量センサ16と、補強繊維の量を計量する補強繊維計量センサ17と、添加剤の量を計量する添加剤計量センサ18からの信号を受けた制御装置19により水供給管20のバルブ21が操作され第1混合装置15内に供給される水の量が調整され、常に設定量の含水率を保った状態に形成されて第2混合装置22に供給される。
このとき、第1混合材料供給量検出手段43によって、第1混合材料2の供給量が検出され、その検出結果が制御装置26に送られる。
前記セメント主材とは、セメントと、山砂や川砂や珪砂等の骨材の他、充填材とからなるものである。
【0016】
前記加水量調整手段14は、第2混合装置22(主混合手段5の一例)に設けたノズル23(加水手段10の一例)に水を供給する水供給管24(水供給手段11の一例)と、プレスやカッター成型等による成型処理手段8により生じた余材料を再生用材料9として再利用するために第2混合装置22に供給する再生用材料供給経路の途中に設けた、前記再生用材料9の含水率を検出する再生用材料含水率検出センサ27(再生用材料含水率検出手段13の一例)と前記再生材料9の供給量を検出する再生用材料計量センサ44(再生用材料供給量検出手段42の一例)と、前記水供給管24に設けたバルブ25と、前記再生用材料含水率検出センサ27と前記再生用材料計量センサ44との検出結果に基づく信号を受けて前記バルブ25を操作して前記第2混合装置22内に供給される水の量を調
整する制御装置26とからなる。
そして、前記第1混合材料2と前記再生用材料9とを第2混合装置22に供給して混合する際に、前記加水量調整手段14で加水量が調整され、常に設定量の含水率を保った状態に前記第2混合材料3が形成され、散布手段7により搬送ベルト上に散布される。
【0017】
再生用材料供給混合設備1におけるセメント瓦の製造手順について説明する。
まず、セメント主材とパルプ繊維とシリカと水とを第1混合装置15に供給して加水混合する際において、各供給経路の途中に設けられたセメント主材の量を計量するセメント主材計量センサ16と、補強繊維の量を計量する補強繊維計量センサ17と、添加剤の量を計量する添加剤計量センサ18からの信号を受けた制御装置19により水供給管20のバルブ21が操作されて第1混合材料2内に供給される水の量が調整され、含水率を常に設定量に保った状態にセメント瓦の製造に必要な第1混合材料2が形成されて、第1混合材料供給経路の途中に設けた第1混合材料計量センサ45(第1混合材料検出手段43の一例)によって、第1混合材料の供給量が検出され、第2混合装置22に供給される。
この第1混合材料2だけでセメント瓦を製造する場合は含水率が設定量に保たれているので問題ないのであるが、製造費低減のために成型処理手段8で生じた余材料を再生用材料9として第2混合装置22に供給し、前記第1混合材料2とともに混合して第2混合材料3を形成する。
この再生用材料9内の水分は蒸発したり、セメントの水硬反応に使用されているので、製造工程又は時間の経過によって回収された前記再生用材料9内の水分量は異なっており、第2混合装置22に供給する再生用材料供給経路の途中に設けた再生用材料含水率検出センサ27と前記再生用材料計量センサ44とにより、再生用材料9の含水率と再生用材料9の供給量との検出結果に基づく信号を受けて、前記バルブ25が操作されて第2混合材料3内に供給される水の量が調整され、含水率を常に設定量に保った状態に加水量を調整することができるから、前記再生用材料9内の含水率が変動したとしても、前記第1混合材料2(第1混合材料2の含水率は第1混合装置15により設定量に調整されている。)と混合した後に形成される第2混合材料3の含水率を設定量に保ち易くなる。
前記第1混合材料計量センサ45で第1混合材料2の供給量を計量するのは、再生用材料9との混合比率を比較して再生用材料の混合比が多くなりすぎないように制御するためである。
そして、散布手段7により前記第2混合材料3が搬送ベルト上に散布供給された後、前記第2混合材料3をプレスやカッター成型等による成型処理手段8により成型処理を行う。このときに生じた余材料を再生用材料9として第2混合装置22に、供給して再利用する。
図中30は、再生用材料9が一度に多量に第2混合装置22に供給されないように、その量を調整して供給する再生用材料供給装置である。
〔実施の形態2〕
以下に実施形態の一例を説明する。
再生用材料混合設備1の他の形態は、図2に示すように、前記主混合手段に供給する再生用材料供給経路の途中に前記再生用材料9の供給量を検出する再生用材料供給量検出手段42を設け、主混合手段5の下手側に前記第2混合材料3をさらに混合する副混合手段6を設け、前記副混合手段6に加水手段10を設けると共に、前記主混合手段5と前記副混合手段6との間に前記主混合手段5から前記副混合手段6に供給される第2混合材料3の含水率を検出する第2混合材料含水率検出手段28を設け、前記加水手段10に水を供給する水供給手段11を設けると共に、前記第2混合材料含水率検出手段28と再生用材料供給量検出手段42との検出結果によって水供給手段11からの加水量を調整する加水量調整手段14を設けて構成してある。
図中45は、前記主混合手段5に供給する第1混合材料供給経路の途中に前記第1混合材料2の供給量を検出する第1混合材料供給量検出手段43の一例である第1混合材料計量センサである。
【0018】
前記加水量調整手段14は、前記主混合手段5に供給する再生用材料供給経路の途中に設けた前記再生用材料9の供給量を検出する第1混合材料計量センサ44(再生用材料供給量検出手段42の一例)と、第3混合装置31(副混合手段6の一例)に設けたノズル32(加水手段10の一例)に水を供給する水供給管34(水供給手段11の一例)と、前記第3混合装置31に供給する第2混合材料供給経路の途中に設けた前記第2混合材料3の含水率を検出する第2混合材料含水率検出センサ38(第2混合材料含水率検出手段28の一例)と、前記水供給管34に設けたバルブ33と、前記第2混合材料含水率検出センサ38と再生用材料計量センサ44との検出結果に基づく信号を受けて前記バルブ33を操作して前記第2混合装置22内に供給される水の量を調整する制御装置35とからなる。
そして、前記第2混合材料3を前記第3混合装置31に供給してさらに混合する際に、前記加水量調整手段14で加水量が調整され、散布手段7により搬送ベルト上に散布される。
【0019】
つまり、先の実施形態同様にして形成された設定量の含水率を有した第1混合材料2と、プレスやカッター成型時に生じた余材料である再生用材料9とを前記第2混合装置22に供給して混合し、第2混合材料3を形成する。
このとき混合する前記再生用材料9内の水分は蒸発したり水硬反応に使用されているので、製造工程又は時間の経過によって回収された前記再生用材料9内の水分量は異なっているので、前記第1混合材料2と混合する再生用材料9によって形成される第2混合材料3の含水率が異なったものとなるが、前記第2混合装置22に供給する再生用材料供給経路の途中に設けた、前記再生用材料9の供給量を検出する再生用材料計量センサ44(再生用材料供給量検出手段42の一例)と、第3混合装置31に供給する第2混合材料供給経路の途中に設けた第2混合材料含水率検出センサ38とにより、第2混合材料3内の含水率の検出結果に基づく信号を受けて前記バルブ33が操作されて第3混合装置内31に供給される水の量が調整され、前記第2混合材料3内の含水率が変動したとしても、前記第3混合装置31により形成される第3混合材料4の含水率を設定量に保ち易くなる。(このとき、第1混合材料2は常に設定量の含水率に形成されているので含水率の変動要素として考慮しなくて良い。)
【0020】
〔別実施形態〕
以下に他の実施形態を説明する。
〈1〉含水率検出センサは先の実施形態で説明した再生用材料含水率検出センサによるものに限るものではなく、例えば、図3に示すように、前記第2混合装置22に供給する再生用材料供給経路の途中に設けた再生用材料含水率検出センサ27と、前記第2混合装置22により加水混合して形成された第2混合材料3を散布手段7に供給する第2混合材料供給経路の途中に設けた第2混合材料含水率検出センサ38(第2含水率検出手段28の一例)とによるものでも良い。
つまり、前記第2混合材料含水率検出センサ38により検出された検出結果を制御装置26にフィードバックさせて加水量を調整することにより、前記再生用材料含水率検出センサ27による制御誤差を修正することができるので、より精度良く第2混合材料3の含水率を調整することが可能となる。
〈2〉含水率検出センサは上記構成のものに限るものではなく、例えば、図4に示すように、第3混合装置31に供給する第2混合材料供給経路の途中に設けた第2混合材料含水率検出センサ38と、前記第2混合材料3を供給して第3混合装置31により加水混合して形成された第3混合材料4を散布手段7に供給する第3混合材料供給経路の途中に設けた第3混合材料含水率管出センサ39とによるものでも良い。
つまり、前記第3混合材料含水率検出センサ39により検出された検出結果を制御装置35にフィードバックさせて加水量を調整することにより、前記第2混合材料含水率検出センサ38の制御誤差を修正することができるので、より精度良く第3混合材料の含水率を調整することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明の第一実施形態を示す概略概念図
【図2】本発明の第二実施形態を示す概略概念図
【図3】別実施形態を示す概略概念図
【図4】別実施形態を示す概略概念図
【図5】従来例を示す概略概念図
【符号の説明】
【0022】
1 再生用材料混合設備
2 第1混合材料
3 第2混合材料
4 第3混合材料
5 主混合手段
6 副混合手段
7 散布手段
8 成型処理手段
9 再生用材料
10 加水手段
11 水供給手段
13 再生用材料含水率検出手段
14 加水量調整手段
28 第2混合材料含水率検出手段
29 第3混合材料含水率検出手段
42 再生用材料供給量検出手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
セメント主材と補強繊維と添加剤とを混合して形成した第1混合材料をさらに混合する主混合手段を設け、前記主混合手段によって形成された第2混合材料をさらに混合する副混合手段を前記主混合手段の下手側に設け、前記副混合手段を経て形成された第3混合材料を搬送ベルト上に散布する散布手段を設けると共に、前記搬送ベルト上に散布された混合材料を加圧成型する成型処理手段を設け、前記成型処理手段で生じた再生用材料を前記主混合手段に戻す再生用材料供給経路を設け、前記再生用材料供給経路の途中に、前記再生用材料の供給量を検出する再生用材料供給量検出手段を設け、前記副混合手段に加水手段を設けると共に、前記主混合手段と前記副混合手段との間に前記主混合手段から前記副混合手段に供給される前記第2混合材料の含水率を検出する第2混合材料含水率検出手段を設け、前記加水手段に水を供給する水供給手段を設けると共に、前記第2混合材料含水率検出手段と前記再生用材料供給量検出手段との検出結果によって水供給手段からの加水量を調整する加水量調整手段を設けてある再生用材料供給混合設備。
【請求項2】
前記副混合手段と前記散布手段の間に前記第3混合材料の含水率を検出する第3混合材料含水率検出手段を設けて、前記第2混合材料含水率検出手段と前記第3混合材料含水率検出手段の検出結果に基づいて前記加水量調整手段による加水量を調整するフィードバック部を、前記加水量調整手段に設けてある請求項1に記載の再生用材料供給混合設備。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2007−296859(P2007−296859A)
【公開日】平成19年11月15日(2007.11.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−184562(P2007−184562)
【出願日】平成19年7月13日(2007.7.13)
【分割の表示】特願平11−230663の分割
【原出願日】平成11年8月17日(1999.8.17)
【出願人】(503367376)クボタ松下電工外装株式会社 (467)
【Fターム(参考)】