説明

刃具及び刃具の刃先形成方法

【課題】刃具の刃先を形成するための工数の増加を防ぎつつ、刃具によって切削されるワークから発生する切り屑の、砕片化を促進する。
【解決手段】コーナー部14を挟んだ二辺16、18の、すくい面16U、18Uの各々に、各辺16、18と平行かつコーナー部14で交差する態様で、円弧断面状のブレーカ20、22を形成する。円弧断面状のブレーカ20、22は、その交差部分28、30において、ニックと同等の機能形状部を構成する。すなわち、円弧断面状のブレーカ20、22の交差部分28、30は、切り屑のカール方向と直交する方向に切り屑を分断するものとなる。従って、刃具12に対して円弧断面状のブレーカ20、22を形成する際の、砥石の走査方向と異なる、ニック形成工程が不要となる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、刃具及び刃具の刃先形成方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、正面フライスカッタ等の回転加工工具において、図6(a)(b)に示されるように、先端部10aに加工チップ等の刃具12を装着し、所定時間使用後は刃具12のみを交換することで切削能力を維持することを可能とした、加工工具アッセンブリー10が用いられている。
【0003】
ところで、刃具12によって切削されるワークからは、カール形状の切り屑が発生する。そして、この切り屑がワークや加工設備に残留・堆積し、品質不具合や設備不具合を引き起こすことを防ぐために、いわゆる「ブレーカ」といった機能形状部を有する刃具も、広く採用されている(例えば、特許文献1、2参照)。ブレーカは、ワークの被加工面から発生する切り屑を、そのカール方向に短く分断するもので、例えば、刃具の、すくい面と、にげ面とが交差する稜線により構成される刃先に対し、平行な段差状に形成される。
更に、切り屑のカール方向と直交する方向に切り屑を分断する機能形状部として、いわゆる「ニック」を設けた刃具も存在する。ニックは、例えば、刃具の、にげ面に、刃先に対し直交する方向へと形成される、断面V字状の溝である(図4(c)の符号40参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2011−104738号公報
【特許文献2】特開2011−36932号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
さて、上述のように、切り屑をより細かく分断するための機能形状部である、刃具のブレーカ及びニックは、刃先に対する形成方向が、平行又は直交するものである。したがって、刃具に対してブレーカ及びニックの各形状を形成する際、砥石等加工工具の走査方向が異なり、工数増加を来たすものである。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、刃具の刃先を形成するための工数の増加を防ぎつつ、刃具によって切削されるワークから発生する切り屑の、砕片化を促進することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
(発明の態様)
以下の発明の態様は、本発明の構成を例示するものであり、本発明の多様な構成の理解を容易にするために、項別けして説明するものである。各項は、本発明の技術的範囲を限定するものではなく、発明を実施するための最良の形態を参酌しつつ、各項の構成要素の一部を置換し、削除し、又は、更に他の構成要素を付加したものについても、本願発明の技術的範囲に含まれ得るものである。
【0007】
(1)コーナー部を挟んだ二辺の、すくい面の各々に、前記各辺と平行かつ前記コーナー部で交差する態様で、円弧断面状のブレーカが形成されている刃具(請求項1)。
本項に記載の刃具は、コーナー部を挟んだ二辺の、すくい面の各々に、各辺と平行かつコーナー部で交差する態様で形成された、円弧断面状のブレーカが、その交差部分において、ニックと同等の機能形状部を構成するものである。すなわち、円弧断面状のブレーカの交差部分は、切り屑のカール方向と直交する方向に切り屑を分断する、機能形状部となるものである。
【0008】
(2)上記(1)項において、前記コーナー部から所定範囲において、前記コーナー部を挟んだ二辺の、すくい面と、にげ面とが交差する稜線により構成される刃先が、前記円弧断面状のブレーカと連続する断面形状で除去され、前記コーナー部に、前記刃先及び前記ブレーカの不連続面が形成されている刃具(請求項2)。
本項に記載の刃具は、コーナー部から所定範囲において、コーナー部を挟んだ二辺の、すくい面と、にげ面とが交差する稜線により構成される刃先が、円弧断面状のブレーカと連続する断面形状で除去されて、コーナー部に形成される、刃先及びブレーカの不連続面が、ニックと同等の機能形状部を構成するものである。
【0009】
(3)上記(1)(2)項において、前記ブレーカは、前記刃先から所定幅の、すくい面が残るように前記刃先に対し所定距離を置いて形成され、かつ、前記コーナー部のコーナーエッジには前記所定幅の、すくい面が残らぬように、前記コーナー部のコーナーエッジが面取り若しくは徐肉されている刃具(請求項3)。
本項に記載の刃具は、円弧断面状のブレーカが、刃先から所定幅の、すくい面が残るように刃先に対し所定距離を置いて形成され、かつ、コーナー部のコーナーエッジには所定幅の、すくい面が残らぬように、コーナー部のコーナーエッジが面取り若しくは徐肉されていることで、円弧断面状のブレーカの交差部分が、切り屑のカール方向と直交する方向に切り屑を分断する、機能形状部となるものである。
【0010】
(4)刃具のコーナー部を挟んだ二辺の、すくい面の各々に対し、前記各辺と平行に円弧断面状のブレーカを形成し、該ブレーカを前記コーナー部で交差させる、刃具の刃先形成方法(請求項4)。
本項に記載の刃具の刃先形成方法は、刃具のコーナー部を挟んだ二辺の、すくい面の各々に対し、各辺と平行に円弧断面状のブレーカを形成するものである。しかも、ブレーカをコーナー部で交差させることで、円弧断面状のブレーカが、その交差部分において、ニックと同等の機能形状部を構成するものである。すなわち、円弧断面状のブレーカの交差部分を、切り屑のカール方向と直交する方向に切り屑を分断する、機能形状部に加工するものである。
【0011】
(5)上記(4)項において、前記コーナー部を挟んだ二辺のうちの一方の辺に対し、すくい面と、にげ面とが交差する稜線により構成される刃先が残る位置にて、前記円弧断面状のブレーカを他方の辺の、にげ面へ至るように形成し、前記他方の辺に対し、すくい面と、にげ面とが交差する稜線により構成される刃先が残る位置にて、前記円弧断面状のブレーカを前記一方の辺の、にげ面へ至るように形成する、刃具の刃先形成方法(請求項5)。
本項に記載の刃具の刃先形成方法は、コーナー部を挟んだ二辺のうちの一方の辺に対し、すくい面と、にげ面とが交差する稜線により構成される刃先が残る位置にて、円弧断面状のブレーカを他方の辺の、にげ面へ至るように形成する。又、他方の辺に対しても、すくい面と、にげ面とが交差する稜線により構成される刃先が残る位置にて、円弧断面状のブレーカを一方の辺の、にげ面へ至るように形成する。そして、コーナー部から所定範囲において、コーナー部を挟んだ二辺の、すくい面と、にげ面とが交差する稜線により構成される刃先を、円弧断面状のブレーカと連続する断面形状で除去し、コーナー部に、刃先及びブレーカの不連続面を形成する。この、刃先及びブレーカの不連続面が、ニックと同等の機能形状部を構成するものである。
【0012】
(6)上記(4)(5)項において、前記コーナー部を挟んだ二辺の各々に対し、前記刃先から所定幅の、すくい面が残るように、前記刃先に対し所定距離を置いて前記ブレーカを形成し、かつ、前記コーナー部のコーナーエッジに前記所定幅の、すくい面が残らぬように、予め、前記コーナー部のコーナーエッジを面取り若しくは徐肉する、刃具の刃先形成方法(請求項6)。
本項に記載の刃具の刃先形成方法は、コーナー部を挟んだ二辺の各々に対し、刃先から所定幅の、すくい面が残るように、刃先に対し所定距離を置いて円弧断面状のブレーカを形成する。しかも、予め、コーナー部のコーナーエッジを面取り若しくは徐肉することにより、コーナー部のコーナーエッジに所定幅の、すくい面が残らぬようにすることで、コーナー部の、にげ面に、刃先及びブレーカの不連続面を露出させる。この、刃先及びブレーカの不連続面が、ニックと同等の機能形状部を構成するものである。
【発明の効果】
【0013】
本発明はこのように構成したので、刃具の刃先を形成するための工数の増加を防ぎつつ、刃具によって切削されるワークから発生する切り屑の、砕片化を促進することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の実施の形態に係る刃具を示すものであり、(a)は正面図、(b)は(a)のA部拡大図である。
【図2】(a)は図1(b)の矢視B図、(b)は図1(b)の矢視C図である。
【図3】図1に示される刃具の、刃先形成方法を示す説明図であり、(a)は、刃具のコーナー部を挟んだ二辺のうちの、一方の辺の、すくい面に対し、その辺と平行に円弧断面状のブレーカを形成する工程を、(b)は、同他方の、すくい面に対し、その辺と平行に円弧断面状のブレーカを形成する工程を、(c)は、(a)(b)に示される工程における、側面視図を、(d)は、すくい面に形成された、円弧断面状のブレーカ周辺部の断面図を、示したものである。
【図4】図1に示される刃具の、コーナー部のコーナーエッジに所定幅の、すくい面が残らぬように、コーナー部のコーナーエッジを面取り若しくは徐肉する範囲を示す、説明図である。
【図5】(a)は、図3(a)、(b)の工程と異なる位置(直線部)に、円弧断面状のブレーカを形成する工程を、(b)は、参考例として刃具のコーナー部にニックを形成する工程を、(c)は、同じく参考例として、コーナー部に形成されたニックを示す図である。
【図6】(a)は、従来の加工工具アッセンブリーの側面図、(b)は(a)の加工工具アッセンブリーの、先端部の拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明を実施するための最良の形態を添付図に基づいて説明する。本説明において、従来技術と同一部分、若しくは相当する部分については、同一符号を付して、詳しい説明を省略する。
【0016】
本発明の実施の形態に係る刃具12は、図1、図2に示されるように、コーナー部14を備えており、コーナー部14を挟んだ二辺16、18の各々に、円弧断面状のブレーカ20、22(図3(d)参照)が形成されている。円弧断面状のブレーカ20、22は、コーナー部14を挟んだ二辺16、18の、すくい面16U、18Uに、二辺16、18と平行かつコーナー部14で交差する態様で形成されている。
そして、コーナー部14から所定範囲において、コーナー部14を挟んだ二辺16、18の、すくい面16U、18Uと、にげ面16S、18Sとが交差する稜線により構成される刃先24、26が、円弧断面状のブレーカ20、22と連続する断面形状で除去されている。これにより、コーナー部14に、刃先24、26及びブレーカ20、22の不連続面28、30が形成されている。
【0017】
なお、円弧断面状のブレーカ20、22は、刃先24、26から所定幅の、すくい面16U’、18U’が残るように刃先24、26に対し所定距離X(図4)を置いて形成されている。一方、コーナー部14のコーナーエッジ14Aには、所定幅の、すくい面16U’、18U’が残らないように、コーナー部14のコーナーエッジ14Aが、面取り若しくは徐肉されているものである。この、コーナーエッジ14Aの面取りもしくは徐肉により、刃先24、26及びブレーカ20、22の不連続面28、30が、コーナー部14の、にげ面に露出する態様となる。
【0018】
ここで、図3〜図5を参照しながら、図1、図2に示される刃具12の刃先形成手順を説明する。
まず、図3(a)に示されるように、コーナー部14を挟んだ二辺16、18のうちの一方の辺16に対し、すくい面16Uと、にげ面16S(図1(b)、図2(a)(b)参照)とが交差する稜線により構成される、刃先24が残る位置にて、円弧断面状のブレーカ20を、他方の辺18の、にげ面18Sへ至るように形成する。円弧断面状のブレーカ20の形成に用いられる工具は、図3(c)に示されるように、端部32aが円弧状に面取りされた円柱状の砥石32である。そして、すくい面16U、18Uに対し、砥石32の回転軸C32が傾斜するようにして砥石32を接触させることで、円弧状の端部32aの断面形状が、図3(d)に示されるように、円弧断面状のブレーカ20として転写されるものである。
続いて、図コーナー部14を挟んだ二辺16、18のうちの、他方の辺18に対しても、すくい面18Uと、にげ面18Sとが交差する稜線により構成される刃先26が残る位置にて、円弧断面状のブレーカ22を、一方の辺16の、にげ面16Sへ至るように形成する。
【0019】
この際、図4に示されるように、コーナー部14を挟んだ二辺16、18の各々に対し、刃先24、26から所定幅Xの、すくい面16U’、18U’が残るように、砥石32を走査させて、刃先24、26に対し所定距離(X)を置いてブレーカ20、22を形成する。しかも、コーナー部14のコーナーエッジ14Aには、所定幅Xの、すくい面16U’、18U’が残らぬように、刃具12の母材に対して、予め、コーナー部14のコーナーエッジ14Aを、コーナーエッジ14Aから所定幅bの範囲で、面取り若しくは徐肉しておくこととする。
すくい面16U’、18U’ の幅Xについては、加工精度、刃先24、26に要求される強度、生成される切り屑の形状等を考慮して、適宜決定されるものであり、例えば、X=0.1±0.05mmの範囲に設定される。又、コーナー部14のコーナーエッジ14Aを面取り若しくは徐肉しないと仮定した場合に、コーナーエッジ14Aに生じる正面視菱形の、すくい面16U’、18U’の奥行きaは、コーナーエッジ14Aの正面視での頂角αとの関係から、次式で求められる。
【0020】
a=2Xcos(α/2)/sinα
したがって、予め、コーナー部14のコーナーエッジ14Aを、面取り若しくは徐肉しておくべき幅bは、コーナーエッジ14Aの、すくい面16U’、18U’を確実に除くために、
b>2Xcos(α/2)/sinα
とするものである。
【0021】
なお、図1(a)に示される刃具12は、コーナー部14を挟んだ二辺16、18のみならず、コーナー部14に続く直線部34にも、円弧断面状のブレーカ36が形成されている。この、直線部34の円弧状のブレーカ36についても、図5(a)に示されるように、直線部34と平行、かつ、直線部の刃先に対して所定距離を置いてブレーカ36を形成するように、砥石32を走査させて形成するものである。
【0022】
さて、上記構成をなす、本発明の実施の形態によれば、次のような作用効果を得ることが可能となる。すなわち、本発明の実施の形態に係る刃具12は、コーナー部14を挟んだ二辺16、18の、すくい面16U、18Uの各々に、各辺16、18と平行かつコーナー部14で交差する態様で形成された、円弧断面状のブレーカ20、22が、その交差部分において、ニック40(図5(c)参照)と同等の機能形状部を構成するものである。すなわち、円弧断面状のブレーカ20、22の交差部分は、切り屑のカール方向と直交する方向に切り屑を分断する、機能形状部となるものである。
【0023】
従って、図5(b)に示されるように、刃具12のコーナー部14に対し、端部38aが角形の砥石38を当接させて、端部38aの断面形状をコーナー部14に転写することにより、図5(c)に示されるようなV字溝状のニック40を形成する必要がなくなる。すなわち、刃具12に対して円弧断面状のブレーカ20、22を形成する際の、砥石32の走査方向と異なる工程が、不要となるものである。なお、刃具12の母材に対して、コーナー部14のコーナーエッジ14Aを、コーナーエッジ14Aから所定幅bの範囲で、面取り若しくは徐肉しておく工程については、砥石32を用いた工程とは全く別に、予め施工しておくものであることから、砥石32(40)を用いた加工工数の増加につながるものではない。
【0024】
又、本発明の実施の形態によれば、コーナー部14から所定範囲において、コーナー部14を挟んだ二辺16、18の、すくい面16U、18Uと、にげ面16S、18Sとが交差する稜線により構成される刃先24、26が、円弧断面状のブレーカ20、22と連続する断面形状で除去されることで、コーナー部14に形成される、刃先24、26及びブレーカ20、22の不連続面28、30が、ニック40(図5(c))と同等の機能形状部を構成するものである。
【0025】
又、本発明の実施の形態に係る刃具12は、円弧断面状のブレーカ20、22が、刃先24、26から所定幅Xの、すくい面16U’、18U’が残るように、刃先24、26に対し所定距離を置いて形成されている。しかも、コーナー部14のコーナーエッジ14Aには所定幅Xの、すくい面16U’、18U’が残らぬように、コーナー部14のコーナーエッジ14Aが面取り若しくは徐肉されている。これにより、円弧断面状のブレーカ20、22の交差部分に形成される、刃先及びブレーカの不連続面28、30が、コーナー部14の、にげ面に露出し、切り屑のカール方向と直交する方向に切り屑を分断する、ニック40と同等の機能形状部となるものである。
【0026】
なお、図示された刃具12及びコーナー部14の形状については、あくまでも一例であり、異なる形状を有する刃具においても、そのコーナー部に対して、同等の機能形状部を構成することにより、同等の作用効果を得ることが可能である。
【符号の説明】
【0027】
12:刃具、14:コーナー部、14A:コーナーエッジ、 16、18:コーナー部を挟んだ二辺、 16U、16U’、18U、18U’:コーナー部を挟んだ二辺のすくい面、 16S、18S:コーナー部を挟んだ二辺のにげ面、 20、22:円弧断面状のブレーカ、 24、26:刃先、 28、30:不連続面、 32:砥石、X:所定距離

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コーナー部を挟んだ二辺の、すくい面の各々に、前記各辺と平行かつ前記コーナー部で交差する態様で、円弧断面状のブレーカが形成されていることを特徴とする刃具。
【請求項2】
前記コーナー部から所定範囲において、前記コーナー部を挟んだ二辺の、すくい面と、にげ面とが交差する稜線により構成される刃先が、前記円弧断面状のブレーカと連続する断面形状で除去され、前記コーナー部に、前記刃先及び前記ブレーカの不連続面が形成されていることを特徴とする請求項1記載の刃具。
【請求項3】
前記ブレーカは、前記刃先から所定幅の、すくい面が残るように前記刃先に対し所定距離を置いて形成され、かつ、前記コーナー部のコーナーエッジには前記所定幅の、すくい面が残らぬように、前記コーナー部のコーナーエッジが面取り若しくは徐肉されていることを特徴とする請求項1又は2記載の刃具。
【請求項4】
刃具のコーナー部を挟んだ二辺の、すくい面の各々に対し、前記各辺と平行に円弧断面状のブレーカを形成し、該ブレーカを前記コーナー部で交差させることを特徴とする刃具の刃先形成方法。
【請求項5】
前記コーナー部を挟んだ二辺のうちの一方の辺に対し、すくい面と、にげ面とが交差する稜線により構成される刃先が残る位置にて、前記円弧断面状のブレーカを他方の辺の、にげ面へ至るように形成し、前記他方の辺に対し、すくい面と、にげ面とが交差する稜線により構成される刃先が残る位置にて、前記円弧断面状のブレーカを前記一方の辺の、にげ面へ至るように形成することを特徴とする請求項4記載の刃具の刃先形成方法。
【請求項6】
前記コーナー部を挟んだ二辺の各々に対し、前記刃先から所定幅の、すくい面が残るように、前記刃先に対し所定距離を置いて前記ブレーカを形成し、かつ、前記コーナー部のコーナーエッジに前記所定幅の、すくい面が残らぬように、予め、前記コーナー部のコーナーエッジを面取り若しくは徐肉することを特徴とする請求項4又は5記載の刃具の刃先形成方法。

【図3】
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【図5】
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【図6】
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【図1】
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【図2】
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【図4】
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【公開番号】特開2013−71207(P2013−71207A)
【公開日】平成25年4月22日(2013.4.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−212523(P2011−212523)
【出願日】平成23年9月28日(2011.9.28)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】