説明

分析装置

【課題】反応容器内における反応液の温度安定性に優れた分析装置を提供すること。
【解決手段】本発明にかかる分析装置は、反応容器7に収容された反応液Lの光学的特性を測定して反応液Lを分析する分析装置1において、反応容器7を収納する複数のホルダ6aとヒーター6dとを有し、ホルダ6aに収納した反応容器7内の反応液Lにヒーター6dによる熱を伝導する回転テーブル6と、回転テーブル6の周囲に設けられ、所定温度の温度調整液21aを作用させて回転テーブルの温度を調整するジャケット21と、を備えたことを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、反応容器に収容された反応液の光学的特性を測定して反応液を分析する分析装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、分析装置は、反応容器が保持した試薬と検体とを所定温度のもとで反応させる必要から、ヒーターによる熱を反応容器に伝導して、収納した反応容器内の反応液を保温する恒温槽を備える。ここで、回転テーブルと分離した恒温槽を回転テーブル周囲に設けた場合、恒温槽と回転テーブルとの間の空気層によって恒温槽からの熱伝導が阻害されるため、外気温の変動等によって回転テーブルの温度が変動しやすい。このため、回転テーブルと一体化した恒温槽を設け、反応容器を収納するホルダに恒温槽を近接させてヒーターによる熱を高効率で反応容器に伝導し、反応容器内の液体を所定温度に保温する分析装置が提案されている(たとえば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】特開昭63−186129号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ここで、恒温槽における熱容量は反応容器内における反応液の熱容量よりも大きいため、一度上がった恒温槽の温度は下がりにくい。しかしながら、恒温槽は、ヒーターなどの加熱機能のみを有し、冷却機能を持たない場合がほとんどである。このため、回転テーブル内部および恒温槽の温度が高い場合であっても自然冷却によるしか回転テーブル内部および恒温槽の温度を下げることができず、反応液の温度が上昇した場合、反応液を所定温度に冷却するまでに長時間を要していた。また、外気温の影響による恒温槽および回転テーブルの温度変動防止のため回転テーブルおよび恒温槽の周囲に断熱材等を設けた場合、さらに回転テーブル内部および恒温槽は自然冷却されにくく、反応液を所定温度に冷却するまでにさらに長時間を要していた。
【0005】
特に外気温が高い場合には、外気から回転テーブルおよび恒温槽を完全に断熱することは難しく、一度上昇した回転テーブル内の温度を低くすることができない場合があった。このように、従来においては、回転テーブル内の温度制御が不能になる場合があり、反応液を所定温度に保持することができないという問題があった。
【0006】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、反応容器内における反応液の温度安定性に優れた分析装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、この発明にかかる分析装置は、反応容器に収容された反応液の光学的特性を測定して前記反応液を分析する分析装置において、前記反応容器を収納する複数のホルダと加熱手段とを有し、前記ホルダに収納した前記反応容器内の前記反応液に前記加熱手段による熱を伝導する収納手段と、前記収納手段の周囲に設けられ、所定温度の液体を作用させて前記収納手段の温度を調整する温度調整手段と、を備えたことを特徴とする。
【0008】
また、この発明にかかる分析装置は、前記温度調整手段は、前記液体を前記所定温度に冷却する冷却手段と、前記収納手段の周囲に設けられた流路と、を備え、前記冷却手段によって前記所定温度に冷却された液体を前記流路に流入することによって前記収納手段を冷却することを特徴とする。
【0009】
また、この発明にかかる分析装置は、前記温度調整手段は、前記液体を前記所定温度に加熱する加熱手段と、前記収納手段の周囲に設けられた流路と、を備え、前記加熱手段によって前記所定温度に加熱された液体を前記流路に流入することによって前記収納手段を加熱することを特徴とする。
【0010】
また、この発明にかかる分析装置は、前記液体は、前記光学的特性の測定が終了した前記反応容器を洗浄するために使用される洗浄液であることを特徴とする。
【0011】
また、この発明にかかる分析装置は、前記冷却手段は、前記液体とともに前記反応容器内に分注される試薬を保冷する冷却液を冷却することを特徴とする。
【0012】
また、この発明にかかる分析装置は、前記収納手段は、該収納手段内部の温度を検出する温度センサを備え、前記温度調整手段は、前記温度センサが検出した前記収納手段内部の温度が所定の許容範囲を超えたときに、前記所定温度の液体を作用させて前記収納手段の温度を調整することを特徴とする。
【0013】
また、この発明にかかる分析装置は、前記収納手段は、前記ホルダの外表面の少なくとも一部と接触する熱伝導手段を備え、前記熱伝導手段は、前記加熱手段による熱を、前記ホルダを介して該ホルダに収納した前記反応容器内の前記反応液に伝導することを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明にかかる分析装置は、収納手段の周囲に温度調整手段を設けることによって所定温度の液体を作用させて収納手段の温度を調整することができるため、ホルダ内に収納された反応容器内の反応液に対して優れた温度安定性を実現することが可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、図面を参照して、この発明の実施の形態である分析装置について説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。また、図面の記載において、同一部分には同一の符号を付している。
【0016】
(実施の形態1)
まず、実施の形態1について説明する。図1は、実施の形態1にかかる分析装置の概略構成図である。図2は、図1に示す分析装置の回転テーブルを拡大した平面図である。分析装置1は、図1に示すように、作業テーブル2上に検体テーブル3、検体分注機構5、回転テーブル6、測光装置10、洗浄装置11、試薬分注機構12、試薬テーブル13、攪拌装置20およびジャケット21が設けられている。そして、分析対象である検体および検体の分析に使用される試薬は、反応容器7内に収容される。
【0017】
検体テーブル3は、図1に示すように、駆動手段によって矢印で示す方向に回転され、外周には周方向に沿って等間隔で配置される収納室3aが複数設けられている。各収納室3aは、検体を収容した検体容器4が着脱自在に収納される。
【0018】
検体分注機構5は、回転テーブル6に保持された複数の反応容器7に検体を分注する手段であり、図1に示すように、検体テーブル3の複数の検体容器4から検体を順次反応容器7に分注する。
【0019】
回転テーブル6は、検体テーブル3とは異なる駆動手段によって、図1及び図2に矢印で示す方向に回転され、外周には試薬や検体等を含む液体L(図3参照)を保持した反応容器7を個々に収納する複数のホルダ6aが周方向に沿って等間隔で天板6bに設けられている。回転テーブル6は、一周期で時計方向に(1周−1反応容器)/4分回転し、四周期で反時計方向にホルダ6aの1個分回転する。回転テーブル6の外周近傍には、測光装置10、洗浄装置11及び攪拌装置20が配置されている。
【0020】
回転テーブル6の周囲には、所定温度の液体を作用させて回転テーブル6内の温度を調整するジャケット21が設けられている。ジャケット21は、ジャケット内部に設けられた流路に冷却された液体を流入することによって回転テーブル6を冷却する。また、ジャケット21は、ジャケット内部に設けられた流路に加熱された液体を流入することによって回転テーブル6を加熱する。分析装置1においては、ジャケット21が回転テーブル6内の温度を調整することによって、回転テーブル6におけるホルダ6aに収納された反応容器7内の液体の温度を所定温度に保持できる。
【0021】
測光装置10は、図1に示すように、回転テーブル6の外周近傍に配置され、反応容器7に保持された液体を分析する分析光(340〜800nm)を出射する光源と、液体を透過した分析光を分光して受光する受光器とを有している。測光装置10は、前記光源と受光器が回転テーブル6のホルダ6aを挟んで半径方向に対向する位置に配置されている。洗浄装置11は、反応容器7から液体や洗浄液を排出する排出手段と、洗浄液の分注手段とを有している。洗浄装置11は、測光終了後の反応容器7から測光後の液体を排出した後、洗浄液を分注する。洗浄装置11は、洗浄液の分注と排出の動作を複数回繰り返すことにより、反応容器7の内部を洗浄する。このようにして洗浄された反応容器7は、再度、新たな検体の分析に使用される。
【0022】
試薬分注機構12は、回転テーブル6に保持された複数の反応容器7に試薬を分注する手段であり、図1に示すように、試薬テーブル13の所定の試薬容器14から試薬を順次反応容器7に分注する。
【0023】
試薬テーブル13は、検体テーブル3及び回転テーブル6とは異なる駆動手段によって図1に矢印で示す方向に回転され、扇形に成形された収納室13aが周方向に沿って複数設けられている。各収納室13aは、試薬容器14が着脱自在に収納される。複数の試薬容器14は、それぞれ検査項目に応じた所定の試薬が満たされ、外面には収容した試薬に関する情報を記録する情報媒体(図示せず)が貼付されている。
【0024】
試薬テーブル13の外周には、図1に示すように、試薬容器14に貼付した情報媒体に記録された試薬の種類,ロット及び有効期限等の情報を読み取り、制御部16へ出力する読取装置15が設置されている。
【0025】
制御部16は、検体テーブル3、検体分注機構5、回転テーブル6、測光装置10、洗浄装置11、試薬分注機構12、試薬テーブル13、読取装置15、分析部17、入力部18、表示部19及び攪拌装置20等と接続され、たとえば、分析結果を記憶する記憶機能を備えたマイクロコンピュータ等が使用される。制御部16は、分析装置1の各部の作動を制御するとともに、情報媒体の記録から読み取った情報に基づき、試薬のロットや有効期限等が設定範囲外の場合、分析作業を停止するように分析装置1を制御し、或いはオペレータに警告を発する機能を備えている。
【0026】
分析部17は、制御部16を介して測光装置10に接続され、受光器が受光した光量に基づく反応容器7内の液体の吸光度から検体の成分濃度等を分析し、分析結果を制御部16に出力する。入力部18は、制御部16へ検査項目等を入力する操作を行う部分であり、例えば、キーボードやマウス等が使用される。表示部19は、分析内容,分析結果或いは警報等を表示するもので、ディスプレイパネル等が使用される。攪拌装置20は、反応容器7に保持された液体を攪拌する装置であり、攪拌棒によって直接液体を攪拌するものや音波によって非接触で液体を攪拌するものがある。
【0027】
以上のように構成される分析装置1は、回転する回転テーブル6によって周方向に沿って搬送されてくる複数の反応容器7に試薬分注機構12が試薬容器14から試薬を順次分注する。試薬が分注された反応容器7は、回転テーブル6によって周方向に沿って搬送され、検体分注機構5によって検体テーブル3に保持された複数の検体容器4から検体が順次分注される。
【0028】
そして、検体が分注された反応容器7は、回転テーブル6によって攪拌装置20へ搬送され、分注された試薬と検体が順次攪拌されて反応する。このようにして検体と試薬が反応した反応液を保持した反応容器7は、回転テーブル6が再び回転したときに測光装置10を通過し、光源から出射された分析光の光束が透過する。このとき、反応液を透過した光束は、受光部で測光され、分析部17によって成分濃度等が分析される。そして、分析が終了した反応容器7は、洗浄装置11によって洗浄された後、再度検体の分析に使用される。分析装置1は、このような一連の動作を制御部16の制御の下に自動で実行する。
【0029】
つぎに、図1および図2に示す回転テーブル6およびジャケット21について説明する。図3は、図1および図2に示す回転テーブル6およびジャケット21を説明する図である。説明のため、図3は、回転テーブル6およびジャケット21を直径上で切断した断面図を示すとともに図1および図2に示す回転テーブル、ジャケットおよび制御部の要部を示す。
【0030】
回転テーブル6には、図3上部の断面図に示すように、回転テーブル6の天板6b下に熱伝導部6cが周方向に設けられている。熱伝導部6cは、天板6bに固定配置されたホルダ6aの外壁および外底面に直接接触した状態で設けられている。熱伝導部6内の底部には、シート状のヒーター6dが設けられる。熱伝導部6は、全体を高伝導性の材料によって形成されるほか、液体を封入してもよく、ヒーター6dによる熱を、ホルダ6aを介して、ホルダ6aに収納した反応容器7内の反応液Lに伝導する。また、ヒーター6dは、周方向に沿って適宜間隔で設けてもよく、全周に亘って設けてもよい。熱伝導部6c内の半径方向の壁には、熱伝導部6c内部の温度、すなわち回転テーブル6内部の温度を検出するサーミスタ等の温度センサ6eが設けられている。モータ6fは、図1および図2に示す矢印に示す方向に天板6bを回転させて、天板6bに配置されたホルダ6a内に収納された各反応容器7を測光装置10、検体分注機構5、洗浄装置11、試薬分注機構12または攪拌装置20近傍に移動させる。なお、熱伝導部6cは、ヒーター6dによる熱をホルダ6aを介して反応液Lに伝道するため、ホルダ6aの外壁および外底面を含む外表面の一部に接触すればよい。
【0031】
ジャケット21は、天板6b下から天板6b外にかけて熱伝導部6cの側壁および底面を囲むように周方向に設けられている。ジャケット21内には、天板6b下の熱伝導部6cの外壁および外底面を囲むように、温度調整液21aが流入された流路が周方向に設けられている。ジャケット21における流路内の半径方向の壁には、ジャケット21における流路内の温度調整液21aの温度を検出するサーミスタ等の温度センサ21bが設けられている。
【0032】
ジャケット21には、ジャケット21内の流路に温度調整液21aを注入する注入口21jおよび注入口21kが設けられている。注入口21jには、温度調整液21aを所定温度に冷却する冷却装置21f内を通過するチューブ21eが接続されている。また、注入口21kには、温度調整液21aを所定温度に加熱するヒーター21h内を通過するチューブ21gが接続されている。チューブ21eとチューブ21gとの間には、温度調整液21aが収容された容器22から温度調整液21aを吸引するチューブ21lと接続する弁21dが設けられている。
【0033】
ポンプ21cによって容器22から吸引された温度調整液21aは、弁21dがチューブ21e側に開いた場合、矢印Ycに示すように、チューブ21e内に流入する。そして、チューブ21e内に流入した温度調整液21aは、冷却装置21f内通過の際に所定温度に冷却された後、注入口21jを介してジャケット21内の流路に流入する。この場合、所定温度に冷却された温度調整液21aが流路内に流入することによって、ジャケット21に囲まれた回転テーブル6の熱伝導部6cが冷却され、反応容器7内の反応液Lの温度は下がる。
【0034】
一方、ポンプ21cによって容器22から吸引された温度調整液21aは、弁21dがチューブ21g側に開いた場合、矢印Yhに示すように、チューブ21g内に流入する。そして、チューブ21g内に流入した温度調整液21aは、ヒーター21h内通過の際に所定温度に加熱された後、注入口21kを介してジャケット21内の流路に流入する。この場合、所定温度に加熱された温度調整液21aが流路内に流入することによって、ジャケット21に囲まれた回転テーブル6の熱伝導部6cが加熱され、反応容器7内の反応液Lの温度は上がる。なお、ジャケット21内の流路に流入した温度調整液21aは、制御部16の制御のもと、流路内を循環し、ジャケット21に設けられた図示しない排出口を介して容器22に戻される。
【0035】
温度制御部16aは、制御部16による制御のもと、回転テーブル6におけるヒーター6d、温度センサ6eと、ジャケット21における温度センサ21b、冷却装置21f、ヒーター21hを制御する。弁駆動部16bは、制御部16による制御のもと、弁21cの開閉動作を制御する。温度制御部16aおよび弁駆動部16bにおいては、温度制御部16aが温度センサ6eが検出した回転テーブル6内の熱伝導部6cの温度が所定の許容範囲を超えたと判断した場合、弁駆動部16bが弁21dを開けて容器22内の温度調整液21aをジャケット21内の流路内に作用させて熱伝導部6cの温度を調整している。
【0036】
つぎに、図4を参照して、ジャケット21による回転テーブル6の温度調整処理について説明する。図4に示すように、温度制御部16aは、制御部16から、回転テーブル6内の温度検出指示があるか否か判断する(ステップS2)。制御部16は、たとえば所定時間ごとに回転テーブル6内の温度検出指示を温度制御部16aに送信する。温度制御部16aは、回転テーブル6内の温度検出指示があるまでステップS2の判断を繰り返す。そして、温度制御部16aは、回転テーブル6内の温度検出指示があると判断した場合(ステップS2:Yes)、回転テーブル6内の温度センサ6eに対して回転テーブル6内の熱伝導部6cの温度を検出させる(ステップS4)。
【0037】
温度制御部16aは、温度センサ6eが検出した熱伝導部6cの温度Tmが所定の許容範囲内であるか否かを判断する(ステップS6)。この許容範囲は分析対象である検体および分析項目に応じて設定され、たとえば反応液Lを37℃に保持する必要がある場合には、所定の誤差値αを勘案した37℃±αの範囲が許容範囲として設定されている。温度制御部16aは、温度センサ6eが検出した熱伝導部6cの温度Tmが所定の許容範囲内であると判断した場合(ステップS6:Yes)、ステップS2に進み、制御部16による回転テーブル6内に対する次の温度検出指示の有無を判断する。反応容器7内の反応液Lは適切に保温されていると判断でき反応容器7内の反応液Lの温度を調整する必要はないためである。
【0038】
一方、温度制御部16aは、温度センサ6eが検出した熱伝導部6cの温度Tmが所定の許容範囲内でないと判断した場合(ステップS6:No)、反応容器7内の反応液Lは、所定温度に保温されていないと判断でき、反応容器7周囲の熱伝導部6cの温度を調整する必要がある。このため、温度制御部16aは、温度センサ6eが検出した回転テーブル6内の温度Tmが許容範囲の上限値であるTh以上であるか否かを判断する(ステップS8)。
【0039】
温度制御部16aがTm≧Thであると判断した場合(ステップS8:Yes)は、熱伝導部6cの温度が許容範囲を超えて高くなっている場合であるため、熱伝導部6cを冷却する必要がある。このため、温度制御部16aは、制御部16の制御のもと、冷却装置21fの電源をオン状態とする(ステップS12)。そして、弁駆動部16bは、制御部16の制御のもと、弁21dをチューブ21e側、すなわち冷却装置21f側にオープンする(ステップS14)。この結果、ポンプ21cによって容器22から吸引された温度調整液21aは、図3の矢印Ycに示すように、冷却装置21f内を通過し、所定の冷却温度に冷却された後、注入口21jを介してジャケット21内の流路に流入する。なお、反応液Lを保持すべき温度よりも低い温度が所定の冷却温度として設定される。
【0040】
温度制御部16aは、温度センサ21bに対して、ジャケット21における流路内の温度調整液21aの温度Tjを検出させる(ステップS16)。温度制御部16aは、流路内の温度調整液21aの温度Tjが所定の冷却温度となったか否かを判断する(ステップS18)。温度制御部16aは、流路内の温度調整液21aの温度Tjが所定の冷却温度でなっていないと判断した場合(ステップS18:No)、流路全体に所定の冷却温度の温度調整液21aが流入されていない場合であるため、ステップS16に戻り、温度センサ21bに対してジャケット21における流路内の温度調整液21aの温度Tjを検出させて、ステップS18の判断を再度行う。
【0041】
そして、温度制御部16aは、流路内の温度調整液21aの温度Tjが所定の冷却温度になったと判断した場合(ステップS18:Yes)、流路全体に所定の冷却温度の温度調整液21aが流入されたものと考えられる。そして、温度制御部16aは、冷却対象である熱伝導部6cの温度を検出するため、温度センサ6eに対して回転テーブル6内の熱伝導部6cの温度を検出させる(ステップS20)。温度制御部16aは、ステップS20において温度センサ6eが検出した回転テーブル6内の熱伝導部6cの温度Tmが所定の許容範囲内であるか否かを判断する(ステップS22)。温度制御部16aは、温度センサ6eが検出した回転テーブル6内の熱伝導部6cの温度Tmが所定の許容範囲内でないと判断した場合(ステップS22:No)、回転テーブル6内の熱伝導部6cが十分に冷却されていないと考えられるため、熱伝導部6cの温度Tmが所定の許容範囲内に冷却されるまで、ステップS20およびステップS22を繰り返す。
【0042】
そして、温度制御部16aは、温度センサ6eが検出した回転テーブル6内の熱伝導部6cの温度Tmが所定の許容範囲内であると判断した場合(ステップS22:Yes)、熱伝導部6cが十分に冷却され反応容器7内の反応液Lも所定温度まで低下したものと考えられるため、冷却装置の電源をオフ状態とし(ステップS24)、熱伝導部6cの温度調整を終了する。なお、分析装置1は、熱伝導部6cの温度調整を終了する場合、弁21dを閉めて温度調整液21aのジャケット21内の流路への流入を停止してもよい。
【0043】
これに対し、温度制御部16aがTm≧Thでないと判断した場合(ステップS8:No)は、熱伝導部6cの温度が許容範囲以下に下がっている場合であるため、熱伝導部6cを加熱する必要がある。このため、温度制御部16aは、制御部16の制御のもと、ヒーター21hの電源をオン状態とする(ステップS32)。そして、弁駆動部16bは、制御部16の制御のもと、弁21dをチューブ21g側、すなわちヒーター21h側にオープンする(ステップS34)。この結果、ポンプ21cによって容器22から吸引された温度調整液21aは、図3の矢印Yhに示すように、ヒーター21h内を通過し、所定の加熱温度に加熱された後、注入口21kを介してジャケット21内の流路に流入する。なお、反応液Lを保持すべき温度よりも高い温度が所定の加熱温度として設定される。
【0044】
温度制御部16aは、温度センサ21bに対して、ジャケット21における流路内の温度調整液21aの温度Tjを検出させる(ステップS36)。温度制御部16aは、流路内の温度調整液21aの温度Tjが所定の加熱温度となったか否かを判断する(ステップS38)。温度制御部16aは、流路内の温度調整液21aの温度Tjが所定の加熱温度でなっていないと判断した場合(ステップS38:No)、流路全体に所定の加熱温度の温度調整液21aが流入されていない場合であるため、ステップS36に戻り、温度センサ21bに対してジャケット21における流路内の温度調整液21aの温度Tjを検出させて、ステップS38の判断を再度行う。
【0045】
そして、温度制御部16aは、流路内の温度調整液21aの温度Tjが所定の加熱温度になったと判断した場合(ステップS38:Yes)、流路全体に所定の加熱温度の温度調整液21aが流入されたものと考えられる。そして、温度制御部16aは、加熱対象である回転テーブル6内の熱伝導部6cの温度を検出するため、温度センサ6eに対して熱伝導部6cの温度を検出させる(ステップS40)。温度制御部16aは、ステップS20において温度センサ6eが検出した回転テーブル6内の熱伝導部6cの温度Tmが所定の許容範囲内であるか否かを判断する(ステップS42)。温度制御部16aは、温度センサ6eが検出した回転テーブル6内の熱伝導部6cの温度Tmが所定の許容範囲内でないと判断した場合(ステップS42:No)、回転テーブル6内の熱伝導部6cが十分に加熱されていないと考えられるため、熱伝導部6cの温度Tmが所定の許容範囲内に加熱されるまで、ステップS40およびステップS42を繰り返す。
【0046】
そして、温度制御部16aは、温度センサ6eが検出した回転テーブル6内の熱伝導部6cの温度Tmが所定の許容範囲内であると判断した場合(ステップS42:Yes)、回転テーブル6内の熱伝導部6cが十分に加熱され反応容器7内の反応液Lも所定温度まで上昇したものと考えられるため、ヒーター21hの電源をオフ状態とし(ステップS44)、熱伝導部6cの温度調整を終了する。なお、分析装置1は、熱伝導部6cの温度調整を終了する場合、弁21dを閉めて温度調整液21aのジャケット21内の流路への流入を停止してもよい。
【0047】
そして、制御部16は、分析処理が終了したか否かを判断し(ステップS48)、制御部16が分析処理が終了していないと判断した場合には(ステップS48:No)、ステップS2に戻り、温度制御部16は回転テーブル6内の温度検出指示があるか否か判断する(ステップS2)。一方、制御部16が分析処理が終了したと判断した場合(ステップS48:Yes)、分析装置1における分析処理が終了する。
【0048】
このように、本実施の形態1にかかる分析装置1においては、熱伝導部6c周囲に設けられたジャケット21内の流路に所定温度の温度調整液21aを流入させて、回転テーブル6における熱伝導部6cの温度を調整している。このため、自然冷却によって回転テーブルの熱伝導部の温度を下げていた従来の分析装置と比較し、分析装置1は、短時間で熱伝導部6cの温度を下げることができる。分析装置1は、特に外気温が高く回転テーブル6内の熱伝導部6cの温度が急に上昇した場合であっても、ジャケット21内の流路に所定温度に冷却された温度調整液21aを流入させることによって、迅速に回転テーブル内の熱伝導部6cを冷却することができ、熱伝導部6cにおける温度制御不能を回避することができる。また、熱伝導部6cを冷却する以外にも、熱伝導部6cの温度が低下した場合も同様に、所定温度に加熱された温度調整液21aをジャケット21内の流路に流入させることによって、熱伝導部6cを迅速に加熱できる。このように、本実施の形態1によれば、熱伝導部6c周囲にジャケット21を設けることによって、熱伝導部6cに対する温度制御を適切に行うことができる。この結果、本実施の形態1によれば、回転テーブル6内のホルダ6aに収納された反応容器7内の反応液Lを所定温度に保持することが可能になり、ホルダ6a内に収納された反応容器内の反応液Lに対して優れた温度安定性を実現することが可能になる。
【0049】
(実施の形態2)
つぎに、実施の形態2について説明する。実施の形態2においては、分析装置における他の構成部位で使用される液体を温度調整液として用いる場合について説明する。図5は、実施の形態2にかかる分析装置の概略構成図である。図6は、図5に示す回転テーブルおよびジャケットを説明する図である。
【0050】
図5に示すように、実施の形態2にかかる分析装置201は、図1に示すジャケット21に代えてジャケット221を備え、図1に示す制御部16に代えて制御部216を備える。また、図6に示すように、分析装置201は、図3に示す弁駆動部16bに代えて、チューブ21lとチューブ221tとチューブ221wとの間に設けられた弁221iを弁21dとともに制御する弁駆動部216bを備える。分析装置201においては、図6に示すように、図3に示す温度調整液21aの代わりに、光学的特性の測定が終了した反応容器7を洗浄するために洗浄装置11において使用される洗浄液11aを用いて、回転テーブル6内の熱伝導部6cの温度を調整する。熱伝導部6cの温度を調整するための液体は、ほぼ室温程度であれば足り高い温度精度を必要としない場合が多いため、分析装置201内で使用される洗浄液11aを利用しても、温度調整液21aを使用した場合と同様に、熱伝導部6cの温度を調整することができる。
【0051】
洗浄装置11が反応容器7に対する洗浄処理を行う場合、弁駆動部216bは、制御部216の制御のもと、洗浄装置11に接続するチューブ221w側に弁221iを開く。この場合、矢印Ywに示すように、ポンプ21cによって洗浄液容器11bから吸引された洗浄液11aは、チューブ221w内に流入し、洗浄装置11に供給される。
【0052】
これに対し、分析装置201が回転テーブル6内の熱伝導部6cの温度を調整する場合、弁駆動部216bは、制御部216の制御のもと、弁21dに接続するチューブ221t側に弁221iを開く。この場合、矢印Ytに示すように、ポンプ21cによって洗浄液容器11bから吸引された洗浄液11aは、チューブ221t内に流入する。そして、分析装置201の各部位は、図4に示す処理動作と同様の処理動作を行うことによって、回転テーブル6内の熱伝導部6cの温度を調整して、反応容器7内の反応液Lの温度を所定温度に保持する。
【0053】
このように、実施の形態2においては、実施の形態1と同様の効果を奏するとともに、他の構成部位で使用される液体を温度調整液として用いることによって、専用の温度調整液を用いる場合と比して分析装置の運用コストを低減することができるという効果を奏する。
【0054】
(実施の形態3)
つぎに、実施の形態3について説明する。実施の形態3においては、分析装置における他の構成部位における冷却装置を利用して温度調整液を冷却する場合について説明する。図7は、実施の形態3にかかる分析装置の概略構成図である。図8は、図7に示す回転テーブルおよびジャケットを説明する図である。
【0055】
図7に示すように、実施の形態3にかかる分析装置301は、図1に示すジャケット21に代えてジャケット321を備え、図1に示す制御部16に代えて制御部316を備える。また、図8に示すように、分析装置201は、図3に示す弁駆動部16bに代えて、チューブ321c上に設けられた弁321mを弁21dとともに制御する弁駆動部316bを備える。チューブ321cは、チューブ21eから分岐し、一部が冷却装置13b内を通過した後、チューブ21eに合流するものである。また、図3に示す温度制御部16aに代えて、温度センサ6e,21bおよびヒーター21hを制御する温度制御部316aを備える。
【0056】
分析装置301においては、図8に示すように、図3に示す冷却装置21fの代わりに、試薬テーブル13において試薬容器14内の試薬を保冷する冷却液を冷却する冷却装置13bを利用し、チューブ321c内を流入する温度調整液を冷却する。冷却装置13bは、試薬容器14内の試薬を保冷するために試薬テーブル13に供給される冷却液を冷却する。さらに、冷却装置13b内部には、チューブ321cの一部が通過しており、冷却装置13bは、冷却装置13b内を通過する温度調整液21aも冷却する。熱伝導部6cの温度を調整するための液体は、ほぼ室温程度であれば足り高い温度精度を必要としない場合が多いため、分析装置301内の他の構成部位における冷却装置13bを利用した場合も、温度調整液21aを使用した場合と同様に、熱伝導部6cの温度を調整することができる。
【0057】
つぎに、ジャケット321による回転テーブル6の温度調整処理について説明する。分析装置301においては、温度検出部316aは、図4に示すステップS2〜ステップS8に示す処理動作と同様の処理動作を行う。
【0058】
そして、温度制御部16aが、図4に示すステップS8において、Tm≧Thであると判断した場合(ステップS8:Yes)は、熱伝導部6cの温度が許容範囲を超えて高くなっている場合であるため、熱伝導部6cを冷却する必要がある。この場合、弁駆動部316bは、図4に示すステップS14と同様に、弁21dをチューブ21e側にオープンした後、弁321mをオープンとする。この結果、ポンプ21cによって容器22から吸引された温度調整液21aは、図8の矢印Yeに示すように、チューブ321cに分岐して冷却装置13b内を通過し、所定温度に冷却される。そして、所定温度に冷却された温度調整液21aは、矢印Yfに示すように、開いている弁321mを通過しチューブ21e内に合流した後、注入口21jを介してジャケット21内の流路に流入する。
【0059】
そして、温度制御部316aは、図4に示すステップS16〜ステップS22と同様の処理動作を行う。そして、図4に示すステップS22において、温度センサ6eが検出した回転テーブル6内の熱伝導部6cの温度Tmが所定の許容範囲内であると判断した場合(ステップS22:Yes)、熱伝導部6cが十分に冷却され反応容器7内の反応液Lも所定温度まで低下したものと考えられるため、弁駆動部316bは、制御部316の制御のもと、弁321mを閉めて、回転テーブル6内の熱伝導部6cの冷却を終了し、図4に示すステップS48と同様の判断処理を行う。なお、弁駆動部316bは、制御部316の制御のもと、弁321mを閉めた後、弁21dをチューブ21e側に開けたままにし容器22内の温度調整液21aを、矢印Ygに示すように冷却装置13bを通過させないでそのままジャケット321内の流路に流入し続けてもよい。逆に、弁駆動部316bは、制御部316の制御のもと、弁21dを閉めて、温度調整液21aのジャケット321内の流路への流入を停止してもよい。また、図4に示すステップS8において、Tm≧Thでないと判断した場合(ステップS8:No)は、図4に示すステップS32〜ステップS44と同様の処理動作を行い、ステップS48における判断処理を行う。
【0060】
このように、実施の形態3においては、実施の形態1と同様の効果を奏するとともに、他の構成部位で使用される冷却装置を用いて温度調整液を冷却することによって、専用の冷却装置を備える必要がないため、分析装置の製造コストの低減および分析装置の消費電力の削減を可能にするという効果を奏する。
【0061】
なお、実施の形態3においては、分析装置内における他の構成部位で使用される冷却装置を用いて温度調整液21aを冷却した場合について説明したが、もちろん分析装置内における他の構成部位で使用される発熱装置を用いて温度調整液21aを加熱してもよい。たとえば、測光装置10における光度計または分析装置の電源装置の近傍にチューブ21gを配置し、光度計または電源装置の放熱を利用して温度調整液21aを加熱する。このように、分析装置内に搭載されている他の構成部位との熱交換によって、温度調整液21aの温度を制御してもよい。この結果、分析装置における熱効率を上げることによって分析装置の消費電力の削減が可能となる。
【0062】
また、実施の形態1〜3においては、チューブ21gの一部をヒーター21h内に通過させることによって温度調整液21aまたは洗浄液11aを加熱する場合について説明したが、これに限らず、チューブ21gの少なくとも一部の周囲を伝熱線で巻回し、放熱する伝熱線を介して温度調整液21aまたは洗浄液11aを加熱してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0063】
【図1】実施の形態1にかかる分析装置の概略構成図である。
【図2】図1に示す分析装置の反応テーブルおよびジャケットを拡大した平面図である。
【図3】図1および図2に示す回転テーブルおよびジャケットを説明する図である。
【図4】図1に示す分析装置における回転テーブルの温度調整処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図5】実施の形態2にかかる分析装置の概略構成図である。
【図6】図5に示す回転テーブルおよびジャケットを説明する図である。
【図7】実施の形態3にかかる分析装置の概略構成図である。
【図8】図7に示す回転テーブルおよびジャケットを説明する図である。
【符号の説明】
【0064】
1,201,301 分析装置
2 作業テーブル
3 検体テーブル
3a,13a 収納室
4 検体容器
5 検体分注機構
6 回転テーブル
6a ホルダ
6b 天板
6c 熱伝導部
6d ヒーター
6e 温度センサ
6f モータ
7 反応容器
10 測光装置
11 洗浄装置
11a 洗浄液
12 試薬分注機構
13 試薬テーブル
14 試薬容器
15 読取装置
16,216,316 制御部
16a,316a 温度制御部
16b,216b,316b 弁駆動部
17 分析部
18 入力部
19 表示部
20 攪拌装置
21,221,321 ジャケット
21a 温度調整液
21b 温度センサ
21c ポンプ
21d,221i,321m 弁
21e,21g,21l,221t,221w,321c チューブ
21f 冷却装置
21h ヒーター
21j,21k 注入口

【特許請求の範囲】
【請求項1】
反応容器に収容された反応液の光学的特性を測定して前記反応液を分析する分析装置において、
前記反応容器を収納する複数のホルダと加熱手段とを有し、前記ホルダに収納した前記反応容器内の前記反応液に前記加熱手段による熱を伝導する収納手段と、
前記収納手段の周囲に設けられ、所定温度の液体を作用させて前記収納手段の温度を調整する温度調整手段と、
を備えたことを特徴とする分析装置。
【請求項2】
前記温度調整手段は、
前記液体を前記所定温度に冷却する冷却手段と、
前記収納手段の周囲に設けられた流路と、
を備え、前記冷却手段によって前記所定温度に冷却された液体を前記流路に流入することによって前記収納手段を冷却することを特徴とする請求項1に記載の分析装置。
【請求項3】
前記温度調整手段は、
前記液体を前記所定温度に加熱する加熱手段と、
前記収納手段の周囲に設けられた流路と、
を備え、前記加熱手段によって前記所定温度に加熱された液体を前記流路に流入することによって前記収納手段を加熱することを特徴とする請求項1に記載の分析装置。
【請求項4】
前記液体は、前記光学的特性の測定が終了した前記反応容器を洗浄するために使用される洗浄液であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の分析装置。
【請求項5】
前記冷却手段は、前記液体とともに前記反応容器内に分注される試薬を保冷する冷却液を冷却することを特徴とする請求項2または4に記載の分析装置。
【請求項6】
前記収納手段は、該収納手段内部の温度を検出する温度センサを備え、
前記温度調整手段は、前記温度センサが検出した前記収納手段内部の温度が所定の許容範囲を超えたときに、前記所定温度の液体を作用させて前記収納手段の温度を調整することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載の分析装置。
【請求項7】
前記収納手段は、前記ホルダの外表面の少なくとも一部と接触する熱伝導手段を備え、
前記熱伝導手段は、前記加熱手段による熱を、前記ホルダを介して該ホルダに収納した前記反応容器内の前記反応液に伝導することを特徴とする請求項1〜6のいずれか一つに記載の分析装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2008−20311(P2008−20311A)
【公開日】平成20年1月31日(2008.1.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−192093(P2006−192093)
【出願日】平成18年7月12日(2006.7.12)
【出願人】(000000376)オリンパス株式会社 (11,466)
【Fターム(参考)】