説明

列車無線システムの車上局装置

【課題】信頼性を向上すると共に、伝送時間を短縮することができるようにした列車無線システムの車上局装置を提供する。
【解決手段】車両の前後に設けた対向局I/F1,2間を接続して制御データの授受を行う伝送路を光ファイバ3A,3Bの二重系とし、両対向局I/F1,2に、二重系化した光ファイバ3A,3Bの両側にそれぞれSERDES5A,5Bを設けてその受信側では制御データからエラー情報を取得可能とし、このエラー情報を取得したとき、接続状態検出部6の送受信フレーマ12A,12Bでエラーのない方の光ファイバ3A,3Bからの制御データを取得するよう切り替え制御を行うシリアル伝送路二重化制御部13を設けた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、列車無線システムの車上局装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の列車無線システムは、図4に示すように指令所近くに設置される中央制御装置21と、列車の各駅22A〜22Cの区間毎に設置される基地局23A〜23Cと、車両24の前後に設置される車上局装置25A,25Bとから構成されている。中央制御装置21は、基地局23A〜23Cおよび車上局装置25A,25B内のステータスの監視と、車上局装置25A,25Bとの無線音声通信を行い、基地局23A〜23Cは、簡単に言えば中継器となり、中央制御装置1で変調された高周波信号を光伝送装置にて受け取り増幅して送信し、また、受信処理としては、ダイバシティ受信し、合成復調し、光伝送装置にて復調データを中央制御装置21へ伝送する。車上局装置25A,25Bは、基地局23A〜23Cを経由して中央制御装置21との間で、装置内ステータス通知と無線音声通信を行う。この車上局装置25A,25Bは、車両24の前後に設置されており、二重構成となっている。車上局装置25A,25Bが中央制御装置21と無線通信を行うために、アンテナではなくLCX(漏洩ケーブル)26を基地局23A〜23Cから引き出し、これを線路と平行に配置しており、LCX26から漏れる電波より無線通信の送受を行うことで、中央制御装置21側と通信が可能となっている。このLCX26の使用は、地下鉄などではアンテナを立てることが出来ないなどの理由からである。同図における中央制御装置21と基地局23A〜23Cとの接続構成は、線路が管状構成となっていない場合や、指令所が多数の基地局23A〜23Cの中心にない場合や、車庫の構成が始点や終点にある場合などに使用されるものである。中央制御装置21と基地局23A〜23Cが光ファイバ27などによりすべてカスケード接続される構成で、指令所から離れていくに従って無線通信の処理遅延が増大していく。このカスケード接続は、どこか一箇所の基地局が故障したり、あるいは光ファイバが断線した場合に無線通信が出来なくなるため、光ファイバ28などにより二重にカスケード接続を組んでいる。
【0003】
中央制御装置21と基地局23A〜23Cとの他の接続構成は、図5に示すように線路が管状構成となっている場合や、指令所が各基地局23A〜23Cの中心にある場合などに使用されるものである。この接続構成は、中央制御装置21から放射状に光ファイバ29A〜29Cなどで1対1で基地局23A〜23Cと接続しており、ゾーン構成となる。基地局23A〜23C間の光ファイバの接続は無いので、中央制御装置21に接続が集中してトラフィックが高くなってしまう。このため基地局23A〜23Cが故障したり、光ファイバ29A〜29Cが断じた場合にはそのゾーンをリカバーすることができなくなってしまう。
【0004】
このような列車無線システムは、緊急時に一番必要とされる通信手段であり、高い信頼性が要求される。そこで、一般的には中央制御装置21、基地局23A〜23Cおよび車上局装置25A,25Bにおいて、電源やべースバンド、RF部、制御部の冗長構成化を取り入れている。中央制御装置21および基地局23A〜23Cにおいては、制御部の故障、無線機の故障、送信器AMPの故障などの故障情報より、また重度によりどちらの送信系を使用するかなどを選択できるようにしている。ところで、車上局装置25A,25Bにおいては、車両24の前後に設置されているので、その前後間を引き通し線を使用して内部ステータスを互いに通知し合うことで、現用系と予備系の切り替え選択ができるようにしている。
【0005】
列車無線システムでの無線方式は、ARIB STD−39規格業務用無線を応用したものが一般的で、近年デジタル化が進み、無線変調方式にデジタルQPSK変復調を使用するようになった。図6に送受信フレームオフセットを示しており、無線フレーム長は、4ch分のチャネルを多重し(TDMA)、40msの周期となっており、WiMAXのように送受信がある一定期間に、時間的な割り振りがあるような方式(TDD)と異なり、送受信でフレームに20msの固定オフセットを持ち送受信処理を行っている。また各無線チャネルは、図7のような各機能チャネルから構成されている。トラフィックチャネルは音声やポーリングデータの伝送に使用し、付随制御チャネルはTCHの付随制御データチャネルとして使用している。図8は無線フレームの構成を示す説明図であり、この無線フレームで、通信する前に同期確立バースト無線フレームを送り、同期を確立する。
【0006】
車上局装置25A,25Bは、一般的に図9に示すような構成となっている。
大別すると、指令ユニット30、無線機31、電源ユニット32、無線機I/F部33、操作器I/F部34、非常通報I/F部35、モニタリング装置I/F部36、対向局I/F部37から構成されている。指令ユニット30は、各ユニットのCPUとシリアル通信バスで接続されており、各種ユニットの制御故障ステータスを管理している。無線機31は、基地局とQPSK変復調された無線フレームのやり取りをする。無線フレームには、音声、装置ステータス、非常通報データなどの情報が乗る。また無線機11の故障情報は、無線器I/F部33を通して対向局I/F部37に通知し、現用系および予備系の選択制御に使用している。また故障情報は、無線器I/F部33からモニタリング装置I/F部36を通してモニタリング装置38などへ通知される。電源ユニット32は、充電器を備えており、ある一定の時間は車上局装置での運用が可能である。また、自局あるいは他局の電源が片系断した場合には、継続して運用ができるように電源が二重化構成となっている。運転台39および操作器40には、故障情報の表示や、現用予備切り替えSW、個別呼び出しSW、ハンドセット、スピーカなどが付設され、本線および車庫表示、現用または予備系の表示、着信表示、出庫検査成功および失敗表示等ができるように構成されている。無線機I/F部33は無線機31のI/FをX.21などのケーブルを使用して無線データのやり取りを行う。操作器I/F部34は操作器39の表示などを制御し、また、その状態を保持し、各ユニットヘ情報を通知し、所望の動作を実現する。非常通報I/F部35は、非常通報装置41とのI/Fを行い、車両内の非常通報装置41を通して車上局装置の無線を経由し指令所の業務員との会話を実現させる。モニタリング装置I/F部36は、車上局装置内の故障情報を集めてモニタリング装置38へシリアル通信を経由して通知する。
【0007】
この対向局I/F部17は、図10に示すように自局と対向局とをMSK伝送によるMSK伝送部42によって接続され、自局の制御情報を対向局へ伝送し、対向局から通知された故障情報を用いて車上局装置の現用予備選択の制御を行っている。
【0008】
また、対象は異なるが無線基地局システムで、現用と予備用を切り替え可能にシリアル回線で二重化したものが知られている(例えば、特許文献1を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2007−306362号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、従来の列車無線システムにおける車上局装置の対向局I/F部では、自局と対向局間の制御データの授受をMSK信号を用いたMSK伝送部42により行っており、MSK伝送で送受信できる制御実データは、32bitとなり、伝送時間に自局と対向局側の伝送タイミングのずれを考慮に入れると、200msとなる。MSK変調器の伝送レートは現状1200bpsとなっている。MSK伝送では、互いの対向局I/F部37で使用するシステムクロックまでは再生できないので、同期を取ることが現状できない。200msという伝送時間が操作器I/F部34から様々な操作を行った時に、人間の目から見て、遅いと感じてしまう動作も出てきている。またMSK伝送を行うために、MSK変復調の信号処理の機能部を有しているが構成が複雑になり、FPGA部の回路規模を大きく占有しており、規格があるが故に伝送レートを変更することもできない。現状MSK伝送は、自局と対向局の対向局I/F部37間は一本ずつの送受信引き通し線でしか接続されておらず、この一組の送受信引き通し線が断線してしまえば対向局の制御情報が受信できず、現用予備制御も不可能となり、緊急時における信頼性が何よりも優先される列車無線における問題点となってしまう。
【0011】
そこで本発明の目的は、信頼性を向上すると共に、伝送時間を短縮することができるようにした列車無線システムの車上局装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明は上記目的を達成するために、車両前後に設けた対向局I/F間を伝送路で接続し、この伝送路を通して制御データの授受を行う列車無線システムの車上局装置において、上記伝送路を二重系化し、上記両対向局I/Fに、上記二重系化した伝送路の両側にそれぞれ設けられて受信側では制御データからエラー情報を取得可能な二重系のSERDESと、このSERDESから取得したエラー情報に基づいて制御データを取得する上記伝送路を切り替え制御するシリアル伝送路二重化制御部を設けたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明による列車無線システムの車上局装置によれば、二重化した伝送路の端部に二重系のSERDESをそれぞれ接続しているため、制御データからエラー情報を取得可能となり、このエラー情報に基づいてシリアル伝送路二重化制御部では、エラーのない方の伝送路から制御データを取得するように切り替える制御することができる。従って、車上局装置においても伝送路の二重系化によって緊急時の制御データを取得することができ、信頼性の高い車上無線システムとすることができる。また、従来のSK伝送では200msの伝送時間がかかるのに対して、例えば、1/1000オーダーの200ns〜300nsとすることができ伝送時間を短縮することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の一実施の形態による車両無線システムの車上局装置における対向局I/Fを示すブロック図である。
【図2】図1に示した車上対向局I/F部の要部を示すブロック図である。
【図3】本発明の他の実施の形態による車両無線システムの車上局装置における車上対向局I/F部を示すブロック図である。
【図4】一般的な車両無線システムを示すブロック図である。
【図5】他の車両無線システムを示すブロック図である。
【図6】送受信フレームオフセットの説明図である。
【図7】無線チャネルの種類を示す説明図である。
【図8】無線フレームの構成例を示す説明図である。
【図9】従来の車上局装置を示すブロック図である。
【図10】従来の車上局装置における対向局I/Fの要部を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【実施例1】
【0015】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の一実施の形態による車上局装置における対向局I/Fの要部を示すブロック図である。
TC1車両の対向局I/F1と、TC2車両の対向局I/F2間を、制御データの授受を行う二重系伝送路の光ファイバ3A,3Bで接続している。TC1車両の対向局I/F1では、一方の光ファイバ3Aの一端部に1系DE/EO変換器4Aおよび1系SERDES5Aを接続し、他方の光ファイバ3Bの一端部には2系DE/EO変換器4Bおよび2系SERDES5Bを通して接続状態検出部(FPGA)6を接続している。またTC2車両の対向局I/F2でも同様に、一方の光ファイバ3Aの他端部に1系DE/EO変換器4Aおよび1系SERDES5Aを接続し、他方の光ファイバ3Bの他端部には2系DE/EO変換器4Bおよび2系SERDES5Bを通して接続状態検出部(FPGA)6を接続している。この接続状態検出部6にはクロック生成部(TCXO)7と、同期部(PLL+VCXO)8が接続されている。
【0016】
クロック生成部7は、対向局I/F1,2のシステムクロックとなる周波数を接続状態検出部6に与えている。使用するSERDES5A,5Bにもよるが、システムクロック×10またはシステムクロック×20がシリアル伝送路の伝送レートとなり、例えば、システムクロックを30.72MHzとし、8B10B変換方式のSERDES部を使用した場合、伝送レートは307.2Mbpsとなり、また16B20B変換方式のSERDES部を使用した場合、伝送レートは614.4Mbpsとなる。
【0017】
SERDES5A,5Bは、例えば8bitのパラレルデータに2bitを拡張し、符号化した制御実データに、パリティ情報とクロック情報を付加して10bitデータにして伝送するもので、受信側に設けた場合、8bitの制御実データ、エラー情報、再生クロックが復元可能である。従って、このSERDES5A,5Bは、8B10Bの機能を除けば高速SP/PS変換器である。このSERDES5A,5Bは、両車両の対向局I/F1,2にシリアル伝送路の2重系制御を行うためにそれぞれ2系統分を実装している。後述するようにSERDES5A,5Bの使用によって、制御データからエラー情報を取得可能であり、このエラー情報を利用して二重系光ファイバ3A,3Bからの制御データを取得する側を切り替え制御することができる。またSERDES5A,5Bには、K28.5(OxBC)のフレーム境界線データを定期的に送る必要があり、周期は、66.67usなどが一般的である。
【0018】
同期部8は、SERDES5A,5Bからの再生クロックをリファレンスクロックとしてVCXOとつき合わせ、対向側からのタイミング信号に完全同期させている。
【0019】
図2は、図1に示した車上無線装置の接続状態検出部13を示すブロック構成図であり、図10で説明した従来構成の点線で囲んだ部分に対応する構成のみを示している。接続状態検出部13の内部構成としての追加部は、二重化した1系および2系伝送路の光ファイバ3A,3B側に設けたSERDESI/F11A,11Bと、送受信フレーマ12A,12Bと、シリアル伝送路二重化制御部13である。
【0020】
SERDESI/F11A,11Bは、SERDES5A,5Bが高速シリアル信号からデータを再生しているため1系および2系再生クロック10A,10Bに同期するので、接続状態検出部13内でバッファを使用し、1系および2系再生クロック10A,10Bに同期した伝送データ9A,9BをPLL+VCXOに同期したデータヘ乗り換えるようにしている。
【0021】
送受信フレーマ12A,12Bの送信側TXは、対向局1/F内の各種制御データを収集して伝送フレームを形成し、また受信側RXは、伝送フレームから各種制御データを抽出する。
【0022】
このような構成の対向局1/Fにおける接続状態検出部6では、従来のMSK伝送を使用していないので、シンプルに完全同期式のフレーム伝送となる。この伝送フレームは、8B10BのSERDESを使用する場合にはOxBCを、また16B20BのSERDESを使用する場合にはOx50BCを定期的に挿入すれば、どのようなフレームフォーマットを形成しても良い。8bitのデータ幅は、システムクロック1clock分となる。
【0023】
シリアル伝送路二重化制御部13は、図1に示した対向局I/F1,2間に付設した2本の光ファイバ3A,3Bからなるシリアル伝送路のうち、片方が断したり、その他要因によって伝送路エラーが発生した場合、1系および2系SERDES5A,5Bからのエラー情報14を取り込んで、エラーのない方の光ファイバ3A,3Bに接続された受信側RXの送受信フレーマ12A,12Bから各種制御データを抽出するように切り替え制御を行う。
【0024】
TC2車両側の対向局I/F2では、クロック生成部7からのクロックをシリアル伝送送信側、システム監視、現用および予備制御、操作器I/F、その他で使用し、同期部8からのクロックをシリアル伝送受信側で使用し、SERDES5A,5Bの再生クロックをシリアル伝送受信側で使用する。一方、TC1車両側の対向局I/F1では、SERDES5A,5Bの再生クロックをシリアル伝送受信側で使用し、同期部8からのクロックをシリアル伝送受信側、シリアル伝送送信側、システム監視、現用および予備制御、操作器I/F、その他で使用する。
【0025】
このような車上局装置によれば、二重系化した伝送路を形成する光ファイバ3A,3Bの端部に二重系のSERDES5A,5Bをそれぞれ接続しているため、伝送データ9A,9Bからエラー情報を取得可能となり、このエラー情報に基づいてシリアル伝送路二重化制御部13では、光ファイバ3A,3Bのうちエラー発生のない方から送受信フレーマ12A,12Bを介して取得する制御データに切り替えることができる。従って、車上局装置においても伝送路の二重化によって緊急時の制御データを取得することができ、信頼性の高い車上無線システムとすることができる。
【0026】
また、システムクロックの周波数をAとするとき、伝送レートはA×(10or20)Mbpsとなり、8bitのデータはシステムクロック幅となり、伝送遅延はシステムクロックの数クロック分となる。SK伝送では200ms伝送時間がかかるのに対して、例えばシステムクロックを10,000MHzとすると、1clockが100nsとなり、その数クロック分は200ns〜300nsとなり、伝送時間は、従来の1/1000オーダーとなる。このようにして従来では、MKS伝送を使用していたためにレートが遅く伝送遅延が大きいという問題を解消し、伝送時間を短縮して伝送量の増加も図ることができる。またSERDES5A,5Bを使用することで、フレーム境界線データK28.5や、伝送フレームは自由なのでもっと長めの周期のタイミングを埋め込むことができ、対向側からのタイミング信号に同期することで、自局と対向局とは完全同期が可能となる。
【0027】
また図2に示した接続状態検出部6では、図10との比較から分かるように従来のMSK伝送部42の機能を丸ごと削除できる。これに対して、SERDESI/F11A,11Bや、送受信フレーマ12A,12B、シリアル伝送路二重化制御部13を新たに付加することになるが、これらは簡単でシンプルな機能部であり、回路構成を簡単にすることができる。
【0028】
しかも、伝送フレームも自由に作成でき、伝送量もシステムクロックの周波数を少量あげただけでも、かなりの伝送量が見込めるので、拡張性は無限に広がる。例えば、現状音声は、アナログ引き通し線にて伝送しているが、伝送量をあげることができるため、デジタルでの伝送が可能となる。また、先頭車両にCCDカメラを設けて、リアルタイムで走行状況を対向局へ伝送して、画像表示あるいは画像蓄積なども可能となる。
【実施例2】
【0029】
図3は、本発明の他に実施の形態による車上局装置の要部である対向局I/Fのブロック構成図である。
この実施の形態では、TC1車両の対向局I/F1と、TC2車両の対向局I/F2間を先の実施の形態では光ケーブル3A,3Bによって接続したのに対して、二重の同軸ケーブル15A,15Bで接続している。TC1車両の対向局I/F1では、一方の同軸ケーブル15Aの一端部に1系SERDES5Aを接続し、他方の同軸ケーブル15Bの一端部に2系SERDES5Bを通して接続状態検出部6を接続している。またTC2車両の対向局I/F2でも同様に、一方の同軸ケーブル15Aの他端部に1系SERDES5Aを接続し、他方の同軸ケーブル15Bの他端部に2系SERDES5Bを通して接続状態検出部6を接続している。その他の構成は,先の実施の形態と同様であり、詳細な説明を省略する。
【0030】
この実施の形態による車上局装置でも、先の実施の形態の場合と同様の効果を得ることができる。
【産業上の利用可能性】
【0031】
本発明による車両局装置は、図示の構成に限らず他の構成のものにも適用することができる。
【符号の説明】
【0032】
1,2 対向局I/F
3A,3B 光ファイバ
4A,4B OE/EO変換器
5A,5B SERDES
6 接続状態検出部
7 クロック生成部
8 同期部
9A,9B 制御データ
10A,10B 再生クロック
11A,11B SERDESI/F
12A,12B 送受信フレーマ
13 シリアル伝送路二重化制御部
14 エラー信号
15A,15B 同軸ケーブル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両前後に設けた対向局I/F間を伝送路で接続し、この伝送路を通して制御データの授受を行う列車無線システムの車上局装置において、上記伝送路を二重系化し、上記両対向局I/Fに、上記二重系化した伝送路の両側にそれぞれ設けられて受信側では制御データからエラー情報を取得可能な二重系のSERDESと、このSERDESから取得したエラー情報に基づいて制御データを取得する上記伝送路を切り替え制御するシリアル伝送路二重化制御部を設けたことを特徴とする列車無線システムの車上局装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate


【公開番号】特開2011−61389(P2011−61389A)
【公開日】平成23年3月24日(2011.3.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−207513(P2009−207513)
【出願日】平成21年9月8日(2009.9.8)
【出願人】(000001122)株式会社日立国際電気 (5,007)
【Fターム(参考)】