加工食品
【課題】甚太と称される小鯵の有効利用を図るとともに、お握りと同様に食べることができ、食べやすく、かつカルシウムの摂取を効率よく行なうことができ、かつ簡単にバラエティーに富んだ加工食品を提供する。
【解決手段】小鯵を干物6に加工した後、骨まで食することができるように揚げた小鯵の揚げ物2と、この小鯵の揚げ物を覆うように上下面に配置した板状のごはん3と、この上下面に配置した板上のごはんを覆うように設けられた干し海苔4とで加工食品を構成する。
【解決手段】小鯵を干物6に加工した後、骨まで食することができるように揚げた小鯵の揚げ物2と、この小鯵の揚げ物を覆うように上下面に配置した板状のごはん3と、この上下面に配置した板上のごはんを覆うように設けられた干し海苔4とで加工食品を構成する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は小鯵の揚げ物を挟んで、お握りと同様に食することができる加工食品に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、甚太と称される小鯵は、南蛮漬けとして食される以外には、ほとんど食用にされず、飼料に加工されていた。
このため、食用に供される以外の小鯵は有効利用が図られていないという欠点があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第4634375号公報
【特許文献2】特開平11−127824号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は以上のような従来の欠点に鑑み、甚太と称される小鯵の有効利用を図るとともに、お握りと同様に食べることができ、食べやすく、かつカルシウムの摂取を効率よく行なうことができ、かつ簡単にバラエティーに富んだ食品に加工することができる加工食品を提供することを目的としている。
【0005】
本発明の前記ならびにそのほかの目的と新規な特徴は次の説明を添付図面と照らし合わせて読むと、より完全に明らかになるであろう。
ただし、図面はもっぱら解説のためのものであって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明は小鯵を干物に加工した後、骨まで食することができるように揚げた小鯵の揚げ物と、この小鯵の揚げ物を覆うように上下面に配置した板状のごはんと、この上下面に配置した板上のごはんを覆うように設けられた干し海苔とで加工食品を構成している。
【発明の効果】
【0007】
以上の説明から明らかなように、本発明にあっては次に列挙する効果が得られる。
(1)請求項1によって、お握り感覚で食することができる。
したがって、気軽に食することができる。
(2)前記(1)により、小鯵を干物に加工した後、骨まで食することができるように揚げた小鯵の揚げ物を用いているので、小鯵の有効利用を図ることができるとともに、カルシウムの摂取を図ることができる。
(3)前記(1)によって、小鯵の干物を用意しておくことにより、簡単に作ることができる。
(4)請求項2も前記(1)〜(3)と同様な効果が得られるとともに、小鯵の揚げ物の種類を拡大して、好みに応じた加工食品にすることができる。
(5)請求項3も前記(1)〜(3)と同様な効果が得られるとともに、小鯵の揚げ物が入っていることを外見上からも知らせることができる。
(6)請求項4も前記(1)〜(3)と同様な効果が得られるとともに、調味食材によって、バラエティーに富んだ食品に加工することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明を実施するための第1の形態の平面図。
【図2】本発明を実施するための第1の形態の正面図。
【図3】図1の3−3線に沿う断面図。
【図4】本発明を実施するための第1の形態の展開図。
【図5】本発明を実施するための第1の形態の小鯵の揚げ物の説明図。
【図6】本発明を実施するための第2の形態の平面図。
【図7】本発明を実施するための第2の形態の正面図。
【図8】本発明を実施するための第2の形態の展開図。
【図9】本発明を実施するための第3の形態の平面図。
【図10】本発明を実施するための第3の形態の正面図。
【図11】本発明を実施するための第3の形態の展開図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面に示す本発明を実施するための形態により、本発明を詳細に説明する。
【0010】
図1ないし図5に示す本発明を実施するための第1の形態において、1はお握りと同様に食することができる本発明の加工食品で、この加工食品1は、例えば甚太と称される小鯵を干物に加工した後、骨まで食することができるように素揚げした小鯵の揚げ物2と、この小鯵の揚げ物2の頭部2aや尾2bを除く上下面を覆うように配置された板状のごはん3、3と、この上下面に配置された板状のごはん3、3を覆うように設けられた干し海苔4とで構成されている。
【0011】
前記小鯵の揚げ物2は図5に示すように、甚太と称される小鯵5を開いて干物6に加工し、冷凍庫で冷凍保存し、使用時に冷凍保存された小鯵6を、骨まで食することができるように素揚げ7したものが使用される。
【0012】
上記構成の加工食品1はお握りと同様に食することができるとともに、従来、あまり利用価値のなかった甚太と称される小鯵5の有効利用を図るとともに、カルシウムの摂取の向上を図ることができる。
【0013】
[発明を実施するための異なる形態]
次に、図6ないし図11に示す本発明を実施するための異なる形態につき説明する。なお、これらの本発明を実施するための異なる形態の説明に当って、前記本発明を実施するための第1の形態と同一構成部分には同一符号を付して重複する説明を省略する。
【0014】
図6ないし図8に示す本発明を実施するための第2の形態において、前記本発明を実施するための第1の形態と主に異なる点は、小鯵の干物6に衣8を付けて揚げた小鯵の揚げ物2Aを用いた点で、この小鯵の揚げ物2Aを用いて構成した加工食品1Aにしても、前記本発明を実施するための第1の形態と同様な作用効果が得られるとともに、バラエティーに富んだ商品にできる。
【0015】
なお、小鯵の揚げ物6に付ける衣8は、小麦粉と水と卵で溶き青海苔を加えたもの、小麦粉を水で溶いたもの、パン粉を用いたもの、小麦粉や片栗粉をそのまま用いたり、これに調味料を混ぜたもの、しょう油やみりんで下味を付け、片栗粉をまぶしたもの等である。
【0016】
図9ないし図11に示す本発明を実施するための第3の形態において、前記本発明を実施するための第1の形態と主に異なる点は、小鯵の揚げ物2と、該小鯵の揚げ物2の上下面に配置された板状のごはん3、3との間のいずれか一方、あるいは両方に調味食材9、9を介装した点で、このような調味食材9を介装した加工食品1Bにしても、前記本発明を実施するための第1の形態と同様な作用効果が得られるとともに、バラエティーに富んだ商品にすることができる。
【0017】
なお、前記調味食材9は青シソ、明太子、レタスにマヨネーズをのせたレタスマヨネーズ、食材や調味料を混合させて作った味みそ等が使用される。
【0018】
なお、前記本発明を実施するための各実施の形態では、板状のごはん3、3より小鯵の揚げ物2、2Aの頭部2aや尾2bを外方へ突出させるものについて説明したが、本発明はこれに限らず、頭部2aだけいた状のごはん3、3より突出させたり、尾2bだけ板状のごはん3、3より突出させたり、板状のごはん3、3より突出しないように配置したり、頭部や尾のない小鯵の揚げ物を用いてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0019】
本発明は小鯵の揚げ物を用いた、お握りと同様に食することができる加工食品を製造する産業で利用される。
【符号の説明】
【0020】
1、1A、1B:加工食品、 2、2A:小鯵の揚げ物、
3:板状のごはん、 4:干し海苔、
5:小鯵、 6:干物、
7:素揚げ、 8:衣、
9:調味食材。
【技術分野】
【0001】
本発明は小鯵の揚げ物を挟んで、お握りと同様に食することができる加工食品に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、甚太と称される小鯵は、南蛮漬けとして食される以外には、ほとんど食用にされず、飼料に加工されていた。
このため、食用に供される以外の小鯵は有効利用が図られていないという欠点があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第4634375号公報
【特許文献2】特開平11−127824号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は以上のような従来の欠点に鑑み、甚太と称される小鯵の有効利用を図るとともに、お握りと同様に食べることができ、食べやすく、かつカルシウムの摂取を効率よく行なうことができ、かつ簡単にバラエティーに富んだ食品に加工することができる加工食品を提供することを目的としている。
【0005】
本発明の前記ならびにそのほかの目的と新規な特徴は次の説明を添付図面と照らし合わせて読むと、より完全に明らかになるであろう。
ただし、図面はもっぱら解説のためのものであって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明は小鯵を干物に加工した後、骨まで食することができるように揚げた小鯵の揚げ物と、この小鯵の揚げ物を覆うように上下面に配置した板状のごはんと、この上下面に配置した板上のごはんを覆うように設けられた干し海苔とで加工食品を構成している。
【発明の効果】
【0007】
以上の説明から明らかなように、本発明にあっては次に列挙する効果が得られる。
(1)請求項1によって、お握り感覚で食することができる。
したがって、気軽に食することができる。
(2)前記(1)により、小鯵を干物に加工した後、骨まで食することができるように揚げた小鯵の揚げ物を用いているので、小鯵の有効利用を図ることができるとともに、カルシウムの摂取を図ることができる。
(3)前記(1)によって、小鯵の干物を用意しておくことにより、簡単に作ることができる。
(4)請求項2も前記(1)〜(3)と同様な効果が得られるとともに、小鯵の揚げ物の種類を拡大して、好みに応じた加工食品にすることができる。
(5)請求項3も前記(1)〜(3)と同様な効果が得られるとともに、小鯵の揚げ物が入っていることを外見上からも知らせることができる。
(6)請求項4も前記(1)〜(3)と同様な効果が得られるとともに、調味食材によって、バラエティーに富んだ食品に加工することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明を実施するための第1の形態の平面図。
【図2】本発明を実施するための第1の形態の正面図。
【図3】図1の3−3線に沿う断面図。
【図4】本発明を実施するための第1の形態の展開図。
【図5】本発明を実施するための第1の形態の小鯵の揚げ物の説明図。
【図6】本発明を実施するための第2の形態の平面図。
【図7】本発明を実施するための第2の形態の正面図。
【図8】本発明を実施するための第2の形態の展開図。
【図9】本発明を実施するための第3の形態の平面図。
【図10】本発明を実施するための第3の形態の正面図。
【図11】本発明を実施するための第3の形態の展開図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面に示す本発明を実施するための形態により、本発明を詳細に説明する。
【0010】
図1ないし図5に示す本発明を実施するための第1の形態において、1はお握りと同様に食することができる本発明の加工食品で、この加工食品1は、例えば甚太と称される小鯵を干物に加工した後、骨まで食することができるように素揚げした小鯵の揚げ物2と、この小鯵の揚げ物2の頭部2aや尾2bを除く上下面を覆うように配置された板状のごはん3、3と、この上下面に配置された板状のごはん3、3を覆うように設けられた干し海苔4とで構成されている。
【0011】
前記小鯵の揚げ物2は図5に示すように、甚太と称される小鯵5を開いて干物6に加工し、冷凍庫で冷凍保存し、使用時に冷凍保存された小鯵6を、骨まで食することができるように素揚げ7したものが使用される。
【0012】
上記構成の加工食品1はお握りと同様に食することができるとともに、従来、あまり利用価値のなかった甚太と称される小鯵5の有効利用を図るとともに、カルシウムの摂取の向上を図ることができる。
【0013】
[発明を実施するための異なる形態]
次に、図6ないし図11に示す本発明を実施するための異なる形態につき説明する。なお、これらの本発明を実施するための異なる形態の説明に当って、前記本発明を実施するための第1の形態と同一構成部分には同一符号を付して重複する説明を省略する。
【0014】
図6ないし図8に示す本発明を実施するための第2の形態において、前記本発明を実施するための第1の形態と主に異なる点は、小鯵の干物6に衣8を付けて揚げた小鯵の揚げ物2Aを用いた点で、この小鯵の揚げ物2Aを用いて構成した加工食品1Aにしても、前記本発明を実施するための第1の形態と同様な作用効果が得られるとともに、バラエティーに富んだ商品にできる。
【0015】
なお、小鯵の揚げ物6に付ける衣8は、小麦粉と水と卵で溶き青海苔を加えたもの、小麦粉を水で溶いたもの、パン粉を用いたもの、小麦粉や片栗粉をそのまま用いたり、これに調味料を混ぜたもの、しょう油やみりんで下味を付け、片栗粉をまぶしたもの等である。
【0016】
図9ないし図11に示す本発明を実施するための第3の形態において、前記本発明を実施するための第1の形態と主に異なる点は、小鯵の揚げ物2と、該小鯵の揚げ物2の上下面に配置された板状のごはん3、3との間のいずれか一方、あるいは両方に調味食材9、9を介装した点で、このような調味食材9を介装した加工食品1Bにしても、前記本発明を実施するための第1の形態と同様な作用効果が得られるとともに、バラエティーに富んだ商品にすることができる。
【0017】
なお、前記調味食材9は青シソ、明太子、レタスにマヨネーズをのせたレタスマヨネーズ、食材や調味料を混合させて作った味みそ等が使用される。
【0018】
なお、前記本発明を実施するための各実施の形態では、板状のごはん3、3より小鯵の揚げ物2、2Aの頭部2aや尾2bを外方へ突出させるものについて説明したが、本発明はこれに限らず、頭部2aだけいた状のごはん3、3より突出させたり、尾2bだけ板状のごはん3、3より突出させたり、板状のごはん3、3より突出しないように配置したり、頭部や尾のない小鯵の揚げ物を用いてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0019】
本発明は小鯵の揚げ物を用いた、お握りと同様に食することができる加工食品を製造する産業で利用される。
【符号の説明】
【0020】
1、1A、1B:加工食品、 2、2A:小鯵の揚げ物、
3:板状のごはん、 4:干し海苔、
5:小鯵、 6:干物、
7:素揚げ、 8:衣、
9:調味食材。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
小鯵を干物に加工した後、骨まで食することができるように揚げた小鯵の揚げ物と、この小鯵の揚げ物を覆うように上下面に配置した板状のごはんと、この上下面に配置した板上のごはんを覆うように設けられた干し海苔とからなることを特徴とする加工食品。
【請求項2】
小鯵の揚げ物は甚太を開いて干物に加工したものを素揚げ、あるいは衣を付けて揚げたものであることを特徴とする請求項1記載の加工食品。
【請求項3】
小鯵の揚げ物の頭部あるいは尾の一部、あるいは全部が上下面の板状のごはんより外方へ突出していることを特徴とする請求項1あるいは請求項2記載の加工食品。
【請求項4】
小鯵の揚げ物と、該小鯵の揚げ物の上下面に配置された板状のごはんとの間のいずれか一方、あるいは両方に青シソ、梅シソ、明太子、レタスマヨネーズ、味みその調味食材が介装あるいは塗布されていることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の加工食品。
【請求項1】
小鯵を干物に加工した後、骨まで食することができるように揚げた小鯵の揚げ物と、この小鯵の揚げ物を覆うように上下面に配置した板状のごはんと、この上下面に配置した板上のごはんを覆うように設けられた干し海苔とからなることを特徴とする加工食品。
【請求項2】
小鯵の揚げ物は甚太を開いて干物に加工したものを素揚げ、あるいは衣を付けて揚げたものであることを特徴とする請求項1記載の加工食品。
【請求項3】
小鯵の揚げ物の頭部あるいは尾の一部、あるいは全部が上下面の板状のごはんより外方へ突出していることを特徴とする請求項1あるいは請求項2記載の加工食品。
【請求項4】
小鯵の揚げ物と、該小鯵の揚げ物の上下面に配置された板状のごはんとの間のいずれか一方、あるいは両方に青シソ、梅シソ、明太子、レタスマヨネーズ、味みその調味食材が介装あるいは塗布されていることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の加工食品。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2013−42700(P2013−42700A)
【公開日】平成25年3月4日(2013.3.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−182490(P2011−182490)
【出願日】平成23年8月24日(2011.8.24)
【出願人】(511014150)有限会社マルヨーのり製造所 (1)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年3月4日(2013.3.4)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年8月24日(2011.8.24)
【出願人】(511014150)有限会社マルヨーのり製造所 (1)
【Fターム(参考)】
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