説明

動き情報処理システム

【課題】 各プレーヤに関する情報の表示領域を画面上に設け、端末装置へのプレーヤの動作状況に関する情報の表示を行ってプレーヤの動きの状況を視認可能にする。
【解決手段】 プレーヤにマット上での足の踏み動作を誘導するガイド画像GGをプロジェクタ6を介してスクリーン5に表示させる制御装置10と、各プレーヤに対応して準備され、各プレーヤの踏み動作を検知可能にされた複数のマット30とを備えた動き情報処理システムである。マット30は、プレーヤの踏み動作を検知した結果を制御装置10に送信する通信部303を備え、制御装置10は、各端末装置の通信部303からの信号を受信する通信部16と、受信信号から各マット30に対する動作結果を評価する評価手段116,120と、評価結果をスクリーン5に表示する表示制御部112とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プレーヤに種々の動作を誘導するガイド画像を1つの表示器に表示させる制御装置と、各プレーヤに対応して準備され、各プレーヤの動作を検知可能にされた複数の端末装置とを備えた動き情報処理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ダンスゲーム装置に、ダンスのステップ位置を誘導する画面を表示する家庭用テレビジョン受像機と、シート状のフットスイッチである第1端末装置を接続すると共に、同じくシート状のフットスイッチである第2端末装置を接続可能にしたゲームシステムが提案されている(特許文献1)。
【0003】
この装置では、1台の家庭用テレビジョン受像機に対して、2人のプレーヤまでが同時にダンスゲームを行うことができる。また、この装置では、各プレーヤの踏み動作に応じて各プレーヤのダンスゲームで消費した消費カロリーが算出され表示されるようになっている。
【特許文献1】特開2003−38696号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前記ゲームシステムは、プレーヤのフットスイッチに対する入力状況から1人のプレーヤがゲームをする1Pプレイモードか2人のプレーヤがゲームをする2Pプレイモードかを自動認識し、それに応じて以降の処理が変更されるようにしている。すなわち、1Pプレイモードでは、家庭用テレビジョン受像機にステップ位置の誘導画像が1人分だけ表示され、一方、2Pプレイモードでは、家庭用テレビジョン受像機にステップ位置の誘導画面が夫々に対して、つまり表示領域が2分割され、各表示領域でステップ位置の誘導画像が表示されるようになっている。このように、プレーヤ数に応じて表示画面が分割されて小画面化されるため、1台のダンスゲーム装置でプレイ可能な人数は2人までに制限されることになる。このことは、言い換えれば、各プレーヤ毎に表示画面が設けられるということになる。また、各プレーヤは各自のステップ位置の誘導画像を注視してゲームをすることになるため、プレーヤ同士の一体感の醸成は乏しいものとなる。
【0005】
本発明は上記に鑑みてなされたもので、プレーヤに種々の動作を誘導するガイド画像をプレーヤ数に関係なく表示することで視認性の高いガイド画像を提供し得る動き情報処理システムを提供することを目的とする。
【0006】
また、本発明は、各プレーヤに関する情報の表示領域を画面上に設け、端末装置へのプレーヤの動作状況に関する情報の表示を行ってプレーヤの動きの状況を視認可能にした動き情報処理システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1記載の発明は、プレーヤに種々の動作を誘導するガイド画像を1つの表示器に表示させる制御装置と、各プレーヤに対応して準備され、各プレーヤの動作を検知可能にされた複数の端末装置とを備えた動き情報処理システムであって、前記端末装置は、プレーヤの動作を検知した結果を制御装置に送信する第1の通信部を備え、前記制御装置は、各端末装置の第1の通信部からの信号を受信する第2の通信部と、前記受信信号から各端末装置に対する動作結果を評価する評価手段と、評価結果を報知部に報知する報知手段とを備えたことを特徴とするものである。
【0008】
この構成によれば、制御装置によってプレーヤに種々の動作を誘導するガイド画像が1つの表示器に表示され、一方、各プレーヤに対応して準備され、各プレーヤの動作を検知可能にされた複数の端末装置を用いてプレーヤはガイド画像が示す動作指示の内容に沿うように所与の動作を行う。プレーヤの動作は端末装置で検知され、その結果は第1の通信部を介して制御装置に送信される。各端末装置の第1の通信部からの信号が第2の通信部を介して制御装置側で受信されると、その受信信号から、評価手段によって各端末装置に対する動作結果の評価が行われ、その評価結果が、報知手段によって報知部に報知される。これにより、プレーヤに種々の動作を誘導するガイド画像をプレーヤ数に関係なく表示することで視認性の高いガイド画像が提供し得る。
【0009】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の動き情報処理システムにおいて、前記報知部は、前記表示器を兼用していることを特徴とする。この構成によれば、報知手段によって表示される評価結果がガイド画像を表示する1つの表示器に表示されるので、別途報知部を設ける必要がなく、また、各プレーヤは1つの表示器に注視することで、ガイド画像も評価結果も見られることとなる。
【0010】
請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載の動き情報処理システムにおいて、前記制御装置は、前記ガイド画像を表示器へ表示する表示制御手段を備え、前記表示制御手段は、前記表示器の画面に各端末装置に関する内容を表示する表示領域を各端末装置毎に個別に生成し、各表示領域に、対応する端末装置へのプレーヤの動作状況に関する情報を表示することを特徴とする。この構成によれば、表示器の画面に各端末装置に関する内容を表示する表示領域が各端末装置毎に個別に生成され、しかも各表示領域に、対応する端末装置へのプレーヤの動作状況に関する情報の表示が行われる。このように、表示器の画面上の個別の表示領域に、個々のプレーヤの動作状況に関する情報が個別に表示されるので、各プレーヤは自分の個別の表示領域のみに着目すれば動作状況に関する情報が得られ、視認容易となる。
【0011】
請求項4記載の発明は、請求項3記載の動き情報処理システムにおいて、前記表示制御手段は、前記評価手段での評価結果に従って前記表示器の画面内での前記各表示領域の位置を設定する配置設定手段を備えることを特徴とする。この構成によれば、評価結果に応じて、画面内の特定位置に近い方、例えば上方位置に変更されるので、プレーヤは自己の動作に対する評価の高さが、その表示位置のみからも容易に把握可能となる。また、プレーヤ全員を評価順に従って例えば画面の上から下に向かって並べると、下位の位置に配置されるプレーヤにとっては、運動に対する意欲を損なわれることも考えられるため、プレーヤ全員を評価順に従って並べるのではなく、所定の上位者、例えば3名のみを画面上部に「現在のベスト3」として表示するようにしてもよい。また、本請求項の場合、評価の変化に応じてプレーヤにとっての自分の表示領域が移動することになるので、表示画面内における自分の表示領域をプレーヤが即座に認識できるように、表示領域に対して予め各プレーヤ毎に異なった背景色を施す、または背景に複数色から構成される所定の模様を施す、さらには各プレーヤの名前または愛称等を表示領域の一部に大きく表示する、表示領域の外枠形状を丸、三角、四角、星形、菱形等にする等の処理のいずれか、または組み合わせを行うようにしてもよい。
【0012】
請求項5記載の発明は、請求項1〜4のいずれかに記載の動き情報処理システムにおいて、前記評価手段でいずれかの端末装置に対する評価結果が所定の条件を満たしたとき、該当する端末装置を特定して評価に関する特別の演出を行う演出報知手段を備えたことを特徴とする。この構成によれば、ある端末装置が所定の条件を満たす評価を得ると、演出報知手段によって当該端末装置を特定して評価に関する特別の演出が行われる。なお、特別の演出とは、端末装置の評価結果、従って実際にはプレーヤの動きに対する評価結果が所定の条件を満たした場合(例えば複数の端末装置の中で上位3位内の評価を得た場合)に行われる演出を指すものである。この演出では特定の端末装置(及びそのプレーヤ)が例えばベスト3であったことが特殊な演出とともに報知される。これにより、当該端末装置でプレイしているプレーヤは自分のプレイに対する満足感が得られるだけでなく、複数のプレーヤの中で自分が選ばれて評価されたことへの喜びと誇りを感じ、プレイに対する喜びや楽しみを強く引き起こされ、ひいてはさらに継続してあるいはより上の評価を得ようとするモチベーションが高められるので、プレーヤに対する強い誘引力を有するシステムが実現可能となる。さらにまた、その特別の演出に接した他の端末装置におけるプレーヤの意欲をも喚起することが可能となる。このことは同時に、例えばトレーニングジムの運営者にとって本システムを導入することによって顧客確保を容易にするという効果も得られることになる。
【0013】
請求項6記載の発明は、請求項5記載の動き情報処理システムにおいて、前記演出報知手段は、前記特別の演出を画像として前記表示器に行わせることを特徴とする。この構成によれば、予め設けられた表示器に前記特別の演出が画像として表示される。
【0014】
請求項7記載の発明は、請求項5記載の動き情報処理システムにおいて、前記演出報知手段は、前記特別の演出を音声として出力する音声出力部に行わせることを特徴とする。この構成によれば、音声出力部によって前記特別の演出が音声として出力される。このように音声で特別の演出、例えば所定の端末装置を賞賛するような音声が流されることで、プレーヤは特に画面上の自分の表示領域を注視しなくても、ガイド画像のみを見ながらトレーニングに集中した状態にあって、今、自分が所定の評価を得たとの認識が可能となる。
【0015】
請求項8記載の発明は、請求項5〜7のいずれかに記載の動き情報処理システムにおいて、前記端末装置の識別情報とプレーヤの呼称情報を含む識別情報との対応関係を設定する紐付け手段を備え、前記演出報知手段は、前記特別の演出にプレーヤの呼称情報を含めて報知することを特徴とする。この構成によれば、紐付け手段によって端末装置の識別情報とプレーヤの呼称情報を含む識別情報との対応関係が設定される。これにより、端末装置の特定をプレーヤの特定として処理可能となる。例えば特別の演出にプレーヤの呼称を表示したり、発音したりすることが可能となる。例えば、「TOM, you are the best!」といった表示または発音等を行う。このように、本システムは、特別の演出に際して、端末装置の番号等ではなく、その端末装置に紐付けられた特定のプレーヤ個人の名前や愛称等を表示、または音声で発音して評価することで、プレーヤに対して、目標を達成したことや高い評価を受けたことに対する喜びや満足感、誇り、さらに、多人数の中で自分の名前や愛称等が発音されることによる他のプレーヤへの優越感を強く感じさせることができる。また、プレーヤは本システムによるトレーニングに対する参加意識を強く持つこととなり、再度、トレーニング参加の希望を持つ可能性が高くなるので、本システムを導入する店舗等に取っては、リピーターを容易に獲得することが可能となる。
【0016】
請求項9記載の発明は、請求項5〜8のいずれかに記載の動き情報処理システムにおいて、前記第1の通信部が受信機能を備えると共に、前記第2の通信部が送信機能を備え、前記制御装置は、前記評価手段により評価結果が所定の条件を満たした端末装置に特別の演出を指示する信号を前記第2の通信部を介して送信し、前記端末装置は、光発生部、音発生部及び振動発生部の少なくとも1つからなる演出報知部を備え、前記特別の演出を指示する信号を前記第1の通信部を介して受信したとき、前記演出報知部に特別の演出に関する報知動作を行わせることを特徴とする。この構成によれば、第1の通信部が受信機能を備え、前記第2の通信部が送信機能を備えるので、制御装置によって、評価手段での評価結果が所定の条件を満たした端末装置に、特別の演出を指示する信号が前記第2の通信部を介して送信され得る。一方、端末装置は、光発生部、音発生部及び振動発生部の少なくとも1つからなる演出報知部を備えるから、前記特別の演出を指示する信号が第1の通信部を介して受信されると、この演出報知部に特別の演出に関する報知動作を行わせることが可能となる。すなわち、本発明は、第1の通信部が送信機能のみを備え、前記第2の通信部が受信機能のみを備える態様でも、端末装置側から検知結果が制御装置側に送信され、制御装置側で検知結果の評価が可能であり、発明として完成しているが、さらに、第1の通信部が受信機能を備え、前記第2の通信部が送信機能を備える態様を備えることで、制御装置での特別の演出が端末装置側でも、あるいは端末装置のみで可能となり、より効果的な演出が実現し得る。さらに、本請求項のように端末装置側において特別の演出が行われる場合には、プレーヤに取っては例えば足元や手元といった自分の身体に近接した箇所において演出が行われることになるので、プレーヤは離れた箇所にある表示器上の自分の表示領域を視認しなくても、確実に、かつ、より体感的に評価を認識することが可能となる。加えて、認識する対象は、光、音、振動のいずれか、又はそれらの任意の組み合わせであって、プレーヤは特別の演出を視線で確認するものではないため、ガイド画像のみを見てトレーニング等に集中しながら、自分の評価が認識可能となる。
【0017】
請求項10記載の発明は、請求項1〜9のいずれかに記載の動き情報処理システムにおいて、前記評価手段は、前記ガイド画像に対するプレーヤの端末装置に対する動作の応答性について評価する応答性評価手段を備えることを特徴とする。この構成によれば、応答性評価手段によって、ガイド画像の動き指示のタイミングに合わせて動作が行われるほど、高い評価が得られる。これにより動きの運動性の評価(トレーニングとかゲーム)乃至は運動機能や神経機能の回復のための運動(主にトレーニング)に用いて好適となる。
【0018】
請求項11記載の発明は、請求項1〜10のいずれかに記載の動き情報処理システムにおいて、複数の楽曲と、前記ガイド画像としての前後及び左右の少なくとも1つに対するプレーヤの足の運びを誘導する画像であって、前記複数の楽曲のそれぞれについて、例えばその楽曲のリズムと関連付けて予め作成されたガイド画像とを記憶したガイド情報記憶部と、スピーカとを備え、前記スピーカは、ガイド情報記憶部から選択された楽曲を出力するものであり、前記表示制御手段は、出力される楽曲に同期させて前記プレーヤの足の運びを誘導するガイド画像の表示を行わせるものであり、前記端末装置は、マット形状をなし、所定位置に設けられたホームポジションに対して前後及び左右の少なくとも1つに対して踏み領域が形成され、各踏み領域には踏み動作を個別に検知するセンサが設けられていることを特徴とする。この構成によれば、出力される楽曲に同期して、前後及び左右の少なくとも1つに対するプレーヤの足の運び(ステップ)を誘導するガイド画像が表示器に表示される。プレーヤが、マット形状をなし所定位置に設けられたホームポジションに対して前後及び左右の少なくとも1つに対して形成された踏み領域を踏む(ステップする)と、センサによって、当該踏み領域への踏み動作が検知される。これにより、ガイド画像の踏み位置指示に追随する形で動きを行うプレーヤの動きが検知され、評価に供される。
【0019】
請求項12記載の発明は、請求項11記載の動き情報処理システムにおいて、前記評価手段は、前記センサに対する踏み動作の検知結果から各端末装置におけるプレーヤの運動量について評価する運動量評価手段を備えることを特徴とする。この構成によれば、運動量評価手段によって、センサに対する踏み動作の検知結果から各端末装置におけるプレーヤの運動量が評価、例えば消費カロリーに換算されて求められる。
【0020】
請求項13記載の発明は、請求項12記載の動き情報処理システムにおいて、前記運動量評価手段は、前記各端末装置におけるプレーヤの運動量についての評価を集計し、前記報知手段は、運動終了時に集計結果の表示を行うことを特徴とする。この構成によれば、運動途中で表示するかどうかに関わりなく、運動終了時点でトータルとしての運動量の評価結果が表示される。これにより、プレーヤは、楽曲の開始から終了までのステップ動作により費やした運度量、例えば消費カロリーの総計を知ることが可能となる。
【0021】
請求項14記載の発明は、請求項1〜13のいずれかに記載の動き情報処理システムにおいて、各端末装置に対応する位置を個別に撮像するべく配置された1又は複数の撮像装置、例えばビデオカメラを備え、前記表示制御手段は、所定の1つの撮像装置で撮像される画像を前記表示器に併記表示することを特徴とする。この構成によれば、表示制御手段によって、所定の1つのビデオカメラで撮像されるビデオ画像がある条件で乃至は任意に選択されて前記表示器に併記表示される。これにより、端末装置に対応する位置のプレーヤが表示器に選択的に、いわばライブ映像として併記表示されるので、モチベーションが高められる。なお、ライブ映像に代えて、例えば現時点での最高評価のプレーヤの静止画を表示するようにしてもよい。
【発明の効果】
【0022】
請求項1記載の発明によれば、プレーヤに種々の動作を誘導するガイド画像をプレーヤ数に関係なく、視認性の高いガイド画像を表示する動き情報処理システムを供し得る。
【0023】
請求項2記載の発明によれば、別途報知部を設ける必要がなく、また、各プレーヤを1つの表示器に注視させることで、ガイド画像及び評価結果の双方を確認できることとなる。
【0024】
請求項3記載の発明によれば、表示器の画面上の個別の表示領域に、プレーヤの動作状況に関する情報を表示させるので、各プレーヤに対し、自己乃至は他のプレーヤの動作状況に関する情報を容易に視認させることができる。
【0025】
請求項4記載の発明によれば、評価結果に応じて、画面内の特定位置に近い方、例えば上方位置に近づくように変更するようにしたので、プレーヤに対し、自己の動作に対する評価の高さを、その表示位置のみからも容易に把握させることができる。
【0026】
請求項5記載の発明によれば、ある端末装置が所定の条件を満たした評価を得ると、演出報知手段によって当該端末装置を特定して評価に関する特別の演出を行わせるようにしたので、当該端末装置でプレイしているプレーヤのモチベーションを高めることができる。
【0027】
請求項6記載の発明によれば、予め設けられた表示器に前記特別の演出を画像として表示することができる。
【0028】
請求項7記載の発明によれば、前記特別の演出を音声として出力することができる。
【0029】
請求項8記載の発明によれば、端末装置の識別情報とプレーヤの呼称情報を含む識別情報との対応関係を設定できるので、端末装置の特定をプレーヤの特定として処理可能とできる。これにより、例えば特別の演出にプレーヤの呼称を表示したり、発音したりすることが可能となる。
【0030】
請求項9記載の発明によれば、評価手段により評価結果が所定の条件を満たした端末装置に特別の演出を指示する信号を前記第2の通信部を介して送信でき、一方、前記特別の演出を指示する信号を第1の通信部を介して受信すると、この演出報知部に特別の演出に関する報知動作を行わせることができる。すなわち、第1の通信部が送信機能を備え、前記第2の通信部が受信機能を備える態様の場合には、端末装置側から検知結果が制御装置側に送信され、制御装置側で検出結果に対する評価が可能であり、発明として完成しているが、さらに、第1の通信部が受信機能を備え、前記第2の通信部が送信機能を備える態様を備えるようにしたことで、制御装置での特別の演出を端末装置側でも、あるいは端末装置のみで可能となり、より効果的な演出を実現できる。
【0031】
請求項10記載の発明によれば、ガイド画像の動き指示のタイミングに合わせて動作を行うほど、高い評価を付与できる。これにより動き等の運動性の評価(トレーニングとかゲーム等)乃至は運動機能や神経機能の回復のための運動(主にトレーニング)に用いて好適なシステムが提供可能となる。
【0032】
請求項11記載の発明によれば、出力される楽曲に同期してガイド画像を表示器に表示できる、しかもガイド画像の踏み位置指示に追随する形で動きを行うプレーヤの動きをセンサで検知することでプレーヤの踏み位置(ステップ)に対する評価が可能となる。
【0033】
請求項12記載の発明によれば、センサに対する踏み動作の検知結果から各端末装置におけるプレーヤの運動量を評価、例えば消費カロリーに換算して求めることができる。
【0034】
請求項13記載の発明によれば、運動途中で表示するかどうかに関わりなく、運動終了時点でトータルとしての運動量の評価結果を表示でき、これにより、楽曲の開始から終了までのステップ動作により費やした運度量、例えば消費カロリーの総計をプレーヤに報知できる。
【0035】
請求項14記載の発明によれば、所定の1つの撮像装置、例えばビデオカメラで撮像されるビデオ画像を、ある条件で乃至は任意に選択して前記表示器に併記表示でき、これにより、端末装置に対応する位置のプレーヤを表示器に選択的に、いわばライブ映像として併記表示できるので、プレーヤのモチベーションを高めることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0036】
図1は、本発明に係る動き情報処理システムが適用される一態様を示すトレーニングジムの概略平面図である。なお、この態様では、ある館内の一室をトレーニングルーム(室)としている。
【0037】
図1において、略四角形のトレーニング室1の一部(室内の後方)には出入り口E2が設けられ、ここに入退室管理装置2が配設されている。また、室内であって入退室管理装置2の近傍のマット置き場には、マットを収容するためのマット置き具4が設けてある。なお、図には示していないが、館内には別途受付があり、トレーニングを希望するプレーヤは受付で個人情報が記録された個人カードを提示し、受付に設置された後述の受付装置20で個人情報の読み書きを行って、所定の個人情報が書き込まれた、携帯式例えば手首に着脱可能に巻き付けられるようにされたトランスポンダTPを手渡される。トランスポンダTPは内部に所定の情報を記録するためのメモリと該メモリに対して情報の書込、読出を行うためのアンテナを含む通信部を備えているもので、個人認証タグとして知られているものである。
【0038】
入退室管理装置2には受付装置に接続されたアンテナからなる通信部3が配置されている。通信部3は、略連続的に読み取り要求信号を出力しており、入退室管理装置2に近づいたプレーヤの所持するトランスポンダTPがこの要求信号に応答して個人情報を送信することで、個人情報の読み取りを行う。これにより、受付装置20はトレーニング室1に入ったプレーヤを特定している。そして、後述するように、どのプレーヤがどのマットを使用するかの両者の紐付けが、この入退室管理装置2で行われる。マット置き場にはトレーニングに使用するマット30が所用数、ここでは少なくとも12枚収容可能なマット置き具4が準備されている。マット30及びマット置き具4の構造は後述する。マット30には、識別情報例えばそれぞれ異なる番号(識別番号)が視認可能に付されている。図1では、レッスンを受けるプレーヤのための11枚のマット30が前方から4枚、3枚、4枚で置かれている。マット30を置く位置は、マット30の識別番号に対応して予め決められており、例えば床面にマット置き位置を示す識別番号と、例えばマットサイズに対応した枠が表記されていることが好ましい。詳細は後述するが、プレーヤは入退室管理装置2でマット30の選択操作を求められ、選択後、選択した識別番号が付されたマット30をマット置き具4から手に取り、予め決まった位置に敷設することとなる。トレーニング室1の前方の1枚のマット30はインストラクタのためのものである。なお、図1では、マット置き具4は空になっている状態を示している。
【0039】
トレーニング室1には前方に所定サイズの表示器としての投写スクリーン5が後方に向けて立設されており、後方上部(天井部)には、この投写スクリーン5の画面に画像を投射するための例えば液晶型のプロジェクタ6が備えられている。プレーヤは、投写スクリーン5に表示されるトレーニングを誘導するためのガイド画像(図9、GG参照)を見ながら、該ガイドの指示内容に沿うようにマット30上で動作を行う。インストラクタ用モニタ7は、液晶やCRT等であり、投写スクリーン5に表示されるガイド画像と同一内容が表示され、後方、すなわちプレーヤの方を向いたインストラクタにも同一のガイド画像を視認可能にしている。トレーニング室1の前方の左右上部には音声出力用のスピーカ8がアンプユニット8aを介して配置され、略同様な位置には、所要台数、ここでは2台のビデオカメラ9が左右に1台ずつ配置されている。
【0040】
プロジェクタ6は、公知のものが採用可能であり、例えば白色光源と、白色光を赤青緑の各色光に分光する例えば光学フィルタと、光学フィルタの下流であって各色の光路上に配置され、各色の画像信号が供給される液晶パネルと、各液晶パネルを透過した各色画像光を合波するダイクロイックミラー及び投写用の光学レンズ系等から構成されている。
【0041】
また、トレーニング室1の適所、ここでは前方右手には本システムを可動させるための制御装置10が配置されている。
【0042】
図2は、制御装置の全体構成図である。メインCPU11は、本システムの動作を統括的に制御するもので、所定のプログラム及び必要な画像情報や処理に必要な各種のデータが予め記憶されたROM12や、処理データを一時的に格納するRAM13と、バスを介して接続されている。ROM12には、画像データとして、トレーニング画面を構成する要素である進行に応じて切り替わり表示される各画像(例えば、トレーニングスタート前画像、トレーニング終了後の画像)、トレーニング中の画像としての基準マーク、シーケンスマーク(ガイド画像)、画面内の一部に各マット及び当該マットと後述する紐付けされたプレーヤの個人データ欄としての個別の表示領域、各表示領域に対応するマットの識別番号、プレーヤの呼称(登録した名前や愛称)等を表記するための画像要素、特別演出のための画像要素等の画像情報が記憶されている。また、ROM12には、複数曲の演奏用の楽曲情報が記憶されており、各楽曲情報には楽曲の進行に対応させてガイド画像及びそのタイミング情報等の関連付け情報が記憶されている。さらに、ROM12には、ガイド画像に対するプレーヤの動作のタイミングや応答性を評価するプログラム、プレーヤの動きから求められる運動量、例えば消費カロリーの算出のためのプログラムが記憶されている。
【0043】
描画処理プロセッサ14は、メインCPU11が発行する描画命令に基づいて、ROM12から必要な画像データを読み出してRAM13の表示エリアに対して描画処理を行い、所定の高速周期(例えば1/60秒)でプロジェクタ6に繰り返し出力している。本実施形態では、ガイド画像として、プレーヤが足でマット30上の前後左右の領域を踏む(ステップする)位置の指示を内容とするものである。図9に示すように、ガイド画像GGは、画面50の主要域、ここではほぼ中央部分を表示領域として表示されるもので、画面50の上方に前後左右を示す静止した基準マークRMと、各静止マークRMの表示位置の上下方向に対応して表示され、かつ画面50の下方から所定のスクロール速度で上昇するように表示されるシーケンスマークSMとからなり、踏み動作のタイミングを予告、誘導するようにしたものである。各プレーヤは、シーケンスマークSMが基準マークRMと重なるタイミングで、対応するマット30の位置を踏む。また、ビデオカメラ9による撮影中の画像を背景画像として併記表示することも可能としている。
【0044】
音声処理プロセッサ15は、ROM12から読み出された楽曲のADPCMデータをRAM13のワークエリアに記載し、このワークエリアに記憶されたADPCMデータを音源として、このデータを例えば44.1KHzの周波数のクロックで読み出す。なお、音声処理プロセッサ15は、ワークエリアから読み出したADPCMデータに対し、ピッチの変換、ノイズの付加、エンベロープの設定、レベルの設定、リバーブの付加等の処理を施してアンプ8aに出力し、楽曲を音声としてスピーカ8から出力させる。
【0045】
なお、楽曲及びガイド画像のデータは外部メモリから図略のドライバを介して取り込んでもよく、この場合の外部メモリとしては、例えばDVD、CD−ROM、ハードディスク、光ディスク、フレキシブルディスク、半導体メモリ等が採用可能である。ドライバを介して外部メモリから画像、音声、プログラムデータを読み出す態様では、読み出したデータは、図略のデコーダを介してRAM、又は音声処理プロセッサ15に取り込まれる。また、楽曲の演奏の進行に伴い、予め演奏時間と関連付けされて作成されたガイド画像が演奏時間と同期してプロジェクタ6に出力される。
【0046】
図3にマットの構造を示す。図3(a)に示すように、端末装置(コントローラ)としてのマット30は、所定形状、例えば略1メートル四方の長方形をなし、図3(c)に示すように、基体となる所要厚み例えば数ミリメートル〜十数ミリメートルを有する弾性材料、例えばウレタンからなるスペーサ31と、その表面側の踏み領域に対応して貼着されたシート状の個別電極32と、裏面全域に貼着された共通電極33と、個別電極32の外面に貼着された電極保護用の表面シート34、共通電極33の下面に貼着された所要の厚みを有する硬質の補強シート35、補強シート35の裏面に貼着された裏面シート36と、さらにそれら両シートの外面全域に貼着された滑り止め材料からなる、乃至は滑り止め表面加工が施された滑り止めマット37,38とを備えている。マット30の周囲は図3(c)に示すように、上面から下面に亘って這わされた帯状体39を上下に関して縫製することで一体化されている。また、電極保護用の表面シート34の表面側は他の材とは異なる外見形態、例えば他の材とは異なる色彩を有するものが用いられており、これにより踏み領域が視認可能としている。
【0047】
マット30の一辺、ここでは図3(a)の上端中央には、動作制御のための回路基板その他を内蔵する基板ケース300が取り付けられている。基板ケース300内には、図6に示すような、マット30に対して装着脱可能にされたバッテリー301、回路基板に搭載され、CPU(中央演算処理部)を有するマット制御部302、及び制御装置10と通信するためのアンテナを有する通信部303(第1の通信部)を備え、さらにバッテリー301に接続されている図略の充電用プラグの接続部が露呈した状態で設けられている。また、図3では見えていないが、後述する特別の演出の報知のための演出報知部304(図6参照)としての部材、例えば光発生器(発光ダイオード等)、音発生器(スピーカ等)、振動発生器(圧電振動素子等)の少なくとも1つを備えていてもよい。なお、特別の演出とは、マットに対する評価結果、従って実際にはプレーヤの動きに対する評価結果が所定の条件を満たした場合(例えば複数のマットの中で上位3位内の評価を得た場合)に行われる演出を指すものである。この演出では特定のマット(従ってそのプレーヤ)が例えばベスト3であったことが、特殊な演出とともに報知される。
【0048】
エントリーボタン306は、マット30の周辺部適所、本実施形態では基板ケース300の近傍に設けられ、制御装置10と通信を開始するための操作部材として機能するスイッチである。LED3061はエントリーボタン306が押されたことを確認するためのもので、押された結果、点灯するようになっている。また、エントリーボタン306は、二度押しされたりトレーニング中に誤って踏まれる可能性もあるため、一度押された後、内蔵タイマ等が始動してマット30への未入力状態が所定時間、例えば3分間継続した場合に自動的にオフ状態とする処理が行われる。実際のトレーニングに際しては、プレーヤがマット置き具4からマット30を取り出しただけでは、制御装置10との通信は開始されておらず、プレーヤがマット30をフロアの予め定められた箇所に設置し、エントリーボタン306を押した時点で通信部303を介して通信が開始される。また、この通信により、後述するように画面50の自分の表示領域DAに「READY」という表示が行われる。「READY」の前の表示文字は「Waiting Signal」である。このようなシステムとしているのは、エントリーボタン306を押していないときのマット30の無駄な電力消費を回避することに加え、プレーヤが自分のマット30が正常に機能していることを自ら確認できるようにするためである。もし、エントリーボタン306を押したにもかかわらず、画面に「READY」が表示されない場合はマット30の故障や充電不足等の不具合があることを認識できる。このような場合は、プレーヤはインストラクタに申し出て、別のマット30に交換する等の対処を依頼する。
【0049】
個別電極32は、図3(a)に示すように、中央のホームポジションに対して、その前後左右(図3(a)では上下左右)に設けられている。各個別電極32には、マット制御部302から個別に所定レベルの電圧が印加されており、共通電極33との接触をここに検知可能としている。すなわち、スペーサ31のうち、個別電極32が貼着された領域には、所要径の孔311が厚み方向に所定数だけ分散して穿設されており、上方からプレーヤが個別電極32を踏んだ際に、弾性のスペーサ31が圧縮変形して、個別電極32が孔311を介して共通電極33と接触することで、踏み動作が検知可能とされている。前後左右の4個の個別電極32、スペーサ31及び共通電極33で、前後左右の踏みセンサSf、Sb、Sl、Srが形成されている。ただし、添え字のfは前、bは後、lは左、rは右を示す。
【0050】
図2に戻って、ビデオカメラ9は連続撮像が可能なカメラで、一般的な撮像光学系と、撮像素子とで構成され、メインCPU11との間に接続されたバスを介して撮像画像信号が取り込み可能にされている。取り込まれた撮像画像信号は、後述する図9の画面50の中央部にシーケンスマークSMの背景に重畳するように表示してもよい。例えば、高い評価を得たプレーヤを撮像して画面50に表示するといった演出ができる。また、ビデオカメラ9には、さらに撮像光学系の方向を切り替える切り替え部91が設けられている。この方向切り替え部91は、一般的な方向変更機構である、ビデオカメラ本体を水平方向に振る水平機構部と、この水平機構部を含めて垂直方向に振る垂直機構部と、それぞれの振り動作を行う個別の駆動源例えばモータとを備え、メインCPU11からの方向切り替え信号を受けて方向調整が行われるようになっている。また、ビデオカメラ9は撮影光学系にズームレンズ及びこれを駆動する駆動系を内蔵しており、撮影倍率を変更可能にし、あるいは各マットまでの距離に関わりなく所定の像倍率となるようにズーミング制御可能にしている。
通信部16(第2の通信部に相当)はマット30の通信部303との間で、無線を介して情報の授受を行うものである。なお、通信部16で受信した情報がいずれのマット30からの情報かの識別は、送信のコード化方法を個々に異ならせたり、送信のためのキャリア周波数を互いに異ならせることで対応可能であり、また、双方向通信を行う態様では、通信部16からの送信要求に応じて各マット30の通信部303が送信動作を行うようにすれば混信はなくなる。
【0051】
なお、別方法として、異なるキャリア周波数を準備するのではなく、同一周波数帯でデータに個別の識別情報を付加したデータを連続的に送信する一方、通信部16はすべての情報を受信し、その中から有効な識別情報を持ったデータのみを有効と判断して、プログラムに反映するという方法も採用可能である。また、本実施形態では、マット30との通信を無線で行うものとしているが、設営等に手間を要するものの有線で通信する態様としてもよい。
【0052】
図4は、マット置き具の構造を説明するための図で、(a)は第1の実施形態、(b)は第2の実施形態を示す。図4に示すように、マット置き具4は全体として直方体形状の枠体で構成されている。すなわち、マット30の幅サイズ及び所要枚数、ここでは12枚が並列に立設可能なサイズを有する長方形の底板41と、底板41の長手方向に所定間隔を置いて底板41の両側部から立設され、上方が開放された断面コ字状の12本のガイド材42と、ガイド材42の両方の上端で結合され、底板41の端部と同一の長方形形状をなす枠体43と、底板41の底面に取り付けられ、マット置き具40の移動用のキャスタ44と、枠体43の長手方向の一方側に設けられた手押し部45を備える。
【0053】
図4(a)に示す第1の実施態様では、上記の構成を備えることで、基板ケース300を下向けにして、マット30を枠体43の上方から、マット30の左右端を左右のガイド材42に沿わせてガイド材42の底辺部421に当接するまで降下させることで、各マット30をそれぞれのガイド材42の水平底辺部421上に位置決めして収容できる。また、水平底辺部421の上面適所であって、各マット30の基板ケース300が当接する位置には、充電用のコネクタ422が取り付けられている。これにより、各コネクタ422は収容されるマット30の基板ケース300に設けられた充電用プラグと、収納動作に連動して接続される。各コネクタ422は図略の公知のAC―DCコンバータ式の充電制御回路を介して一体のリード線46に纏められ、その先端に商用電源のソケットに接続可能なプラグ461が取り付けられている。リード線46の先端のプラグ461を商用電源に接続しておくことで、マット収容中に内部のバッテリー301が充電される。
【0054】
図4(b)に示す第2の実施形態は、マット30のバッテリー301が基板ケース300に対して着脱可能な態様の場合に適用されるもので、マット30は基板ケース300を上方に向けてマット置き具4に収容されるようにしてある。そこで、ガイド材42に充電用のコネクタ422を設けず、これに代えて、マット置き具4の適所、ここでは手押し部45の部分に、バッテリー301の充電部47をマット収容数分だけ纏めて設けている。充電部47は、各バッテリー301が差し込み可能な差し込み口471を有し、その内部にバッテリ301の図略の電極と接触し得る充電用電極、及び図略の公知のAC―DCコンバータ式の充電制御回路が取り付けられている。差し込み口471の図略の各充電回路は、先端に商用電源に接続可能なプラグ461を備えたリード線46に接続されている。これにより、マット30の収容時には、まず、マット30からバッテリー301を取り外し、マット30はそのまま収容し、バッテリー301は差し込み口471に差し込めば、リード線46の先端のプラグ461を商用電源に接続しておくことで、マット収容中に差し込み口471の充電用電極を介して差し込まれたバッテリー301が充電される。
【0055】
以上のように、上記各実施形態のマット置き具4は、各マット30を1箇所にまとめてコンパクトに、かつ容易に収容でき、しかも移動可能に構成されているので、本動き情報処理システムによるトレーニング等を行わない場合のトレーニングジムのフロアのスペースの有効活用に寄与できる。また、複数マット30が平積みされて保管されているような場合であれば、プレーヤが使用するマット30が下の方にある場合、引き出しにくくなってしまうが、本構造によれば、極めてスムーズな取り出しが可能となる。さらに、収容したそのままの状態で各マットの充電も簡単に行える構造となっているので、収容、保管、充電の一連の動作を容易に行え、作業性が非常に優れている。
【0056】
図5は、受付装置の構成を示すブロック図である。受付装置20は、受付CPU21、個人カード読書器22、トランスポンダTPに電波を用いて所定の情報を書き込むためのアンテナ23及びマット選択部24を備える。個人カード読書器22は受付に配設されており、入館時に、トレーニングを希望するプレーヤの、氏名、性別、年齢、体重、トレーニング履歴等の個人情報が記録された個人カードから個人情報を読み取り、また退館時にトレーニング履歴等の情報更新を行うものである。マット選択部24は、入退室管理装置2に設けられ、モニタ241、タッチパネル242及びマット選択情報生成部243を備える。タッチパネル242は透明の感圧薄膜体で構成された公知のもので、モニタ241の画面に積層して配置されている。
【0057】
受付CPU21は、個人情報読書部211、トランスポンダ書込部212、画像表示制御部213、マット選択検出部214及び紐付き処理部215を備える。個人情報読書部211は入館に際して個人カード読書器22の図略の挿入口に個人カードが差し込まれると、該個人カードから個人情報の読み取りを行い、また、退館に際して個人カード読書器22に個人カードが差し込まれると、該個人カードにトレーニング履歴の更新を行わせるものである。トランスポンダ書込部212は個人カードから個人情報の読み取りが終了すると、該プレーヤに手渡す予定の携帯型のトランスポンダTPに、アンテナ23を介して、個人(該プレーヤ)を特定できる情報、例えば氏名や受付番号等の識別情報を少なくとも書き込むものである。受付番号を書き込む態様では、受付装置20は受付番号を照合情報としてプレーヤの氏名を特定するべく、両者を関連付けておけばよい。
【0058】
画像表示制御部213は、入退室管理装置2に配置された通信部3が出入り口E2からトレーニング室1に入ろうとするプレーヤのトランスポンダTPから個人情報を受信し、その受信したことを確認すると、モニタ241にマットの選択画面としてマットの識別番号を表示し、プレーヤにマットの選択を促すものである。
【0059】
なお、識別番号としては、実際のマット30に印刷された数字と同一の数字を表示するものとしてもよいが、例えば以下のような態様を採ってもよい。すなわち、全てのマット30それぞれに対応して設けられた複数のキャラクタ(マット30を擬似的に表示したもの)がモニタ241に表示される。各キャラクタのそれぞれには、各マット30を特定する数字やアルファベット、図柄(動物等)が対応付けて表示されている。ここで、各マット30を特定する数字等は実際のマット30に印刷されているものに整合するものとする。
【0060】
上記の識別番号の表示と同時に、モニタ241には「使用されるマットを選択してください。」というマット選択用のメッセージが表示される。モニタ241は、既に選択されたマットと未選択のマットとを区別して表示、例えば既に選択されたマットの識別番号は低輝度で表示され、未選択のマットの識別番号が高輝度で表示される。プレーヤが選択画面のうちの未選択のマットの識別番号の1つの表示位置(例えば、数字の「7」)を押すと、タッチパネル242は押圧位置の信号を出力し、その押圧位置信号からマット選択情報生成部243は選択したマットの識別番号を受付CPU21に出力する。マット選択検出部214はマット選択情報生成部243から識別番号情報が送信されてくると、マット選択が終了したことを確認する。この時点で、プレーヤとマットとの紐付けが完了し、モニタ21には「あなたの使用されるマットは7番です。」とのメッセージが流れる。次のプレーヤは同様にして、上記プレーヤが選択した7番以外のマットを選択し、以降、同様にして各プレーヤの使用するマットが決定される。各プレーヤはトレーニングジムのフロアに入り、前述のマット置き具4の中から、例えば7番の数字が印刷されたマット30を取り出しフロアの所定の箇所に配置する。あるいは、店舗側で最初からフロアに各マットを配置しておき、プレーヤは自分のマットが配置された箇所に行くようにしてもよい。
【0061】
紐付き処理部215はマット選択の終了が確認されると、通信部3から受信されたトランスポンダTPの識別情報、マットの識別情報、及びトランスポンダTPの識別情報と個人情報との突き合わせ(照合)を行い、プレーヤとマットとを対応付けする紐付き処理を行うものである。プレーヤとマットとの紐付き情報はメインCPU11に送出される。
【0062】
図6は、マット30の構成を示すブロック図である。マット30は前述したバッテリー301、マットCPU302、通信部303、演出報知部304及び踏みセンサ3f〜3rの他、マット識別情報メモリ305を備える。マット識別情報メモリ305はマット30を特定する識別番号を読み出し可能に記憶するものである。マットCPU302は、送信情報生成部3021、受信情報処理部3022及び電源チェック処理部3023を備える。送信情報生成部3021は、所定周期(例えば0.数秒)毎に、マット識別情報メモリ305から読み出した識別情報と踏みセンサ3fないし3rに対する踏み検知情報とを関連付けて送信情報とし、通信部303を介して制御装置10の通信部16に送信するものである。
【0063】
受信情報処理部3022は、制御装置10の通信部16から送信されてくる特別の演出報知指示信号を受信すると、自己のマットに対する送信情報であるか否かを判断し、自己のマットに対する信号であれば、演出報知部304に演出報知処理を行わせるものである。具体的には、演出報知部304は、光発生器であれば点灯乃至は点滅表示を行い、音発生器であればプレーヤ名や効果音を出力し、振動発生器であれば効果音響を出力する。もちろん、演出報知部304は上記各発生器の組み合わせ、又は全ての発生器を備えたものであってもよい。
【0064】
電源チェック処理部3023は必要に応じて設けられるもので、バッテリー301の残容量のチェックを行い、マット30適所に必要に応じて設けられた警報部材を介して充電不足を示す内容の報知を行わせるものである。
【0065】
図7は、制御装置10のメインCPU11のソフトウエアを示すブロック図である。プログラム進行制御部111は、ROMに格納されたプログラムに基づいて本トレーニング支援処理を経時方向に進行制御するものである。
【0066】
画像表示制御部112は、画像処理プロセッサ14を介してプロジェクタ6に所要の画像信号を送出し、投写スクリーン5に映像の投射を行わせるものである。表示される画像は、経時的な処理に従って、図8に示すエントリー画像、図9に示すレッスン中画像、図10に示すリザルト画像、図11に示すレッスン終了画像である。図8に示すエントリー画像は、レッスン内容及びインストラクタの名前とその写真画像PIを表示すると共に、レッスンに参加する各プレーヤの表示を行う。各プレーヤの表示は、本実施形態では8名分の個別の表示領域DAが画面50の所定位置に設定される(図8参照)。各表示領域DAは、画面50の左右に縦方向に等間隔で配列されており、ここでは識別番号1〜8に対応させて表示領域DA1〜DA8とする(この場合、マット30の識別番号は1〜8となる)。前述したように、トレーニング室1内では各マット30の敷設位置は予め設定されており、通信部16は床面に敷設されたマット30の通信部303から識別番号情報を受信することで、マット30の敷設状況(マット30のエントリーボタン306が押された状態か否か。すなわち、プレーヤがマット30をフロアに置き、トレーニングに参加するためのエントリーを行ったか否か。)を認識し得るようにしている。
【0067】
各表示領域DAには、マット30の識別番号、プレーヤ名、マット30の床面への敷設が完了したかどうかを示す表示、例えば完了の場合(識別番号1,2,4)にはプレーヤ名と「READY」の文字の表示が行われ、マットの選択のみ終了し、敷設されていない状態(識別番号3,5)ではプレーヤ名と「Waiting Signal」の文字の表示が行われ、マットの選択もされていない場合(識別番号6,7,8)には「No Entry」の文字のみが表示されている。プログラム進行制御部111は所定の待ち時間だけ待機し、あるいは所定人数(ここでは8名)に達するまで待機するようにしている。
【0068】
図9に示すレッスン中画像は、画面50の上部に前後左右の方向を示す基準マークRMが左側からRMl、RMb、RMf、RMrの順で表示され、それらの下方にそれぞれ対応するシーケンスマークSMが画面50の下端から上方に向けて所定の速度でスクロール表示される。図9の例では、基準マークRMfに対応するシーケンスマークSMfの2個が経時方向(図9では上下方向)に表示されている。スクロール表示は、RAM13の表示エリアに形成される画像の所定周期毎の書き換え時に、シーケンスマークSMfの画像の形成位置を順次所定アドレス分だけ上方に変更することで実現される。シーケンスマークSMの画面50の下端への表示タイミングは、基準マークRMと一致する時点から、スクロール速度を考慮して逆算して決定されている。
【0069】
また、画像表示制御部112は、画面50内に、背景画像として予め準備されたインストラクタのトレーニング画像を併記表示するようにしている。あるいは、ビデオカメラ9で撮像されるプレーヤのうち、特別な、例えば、後述する瞬間的な応答性の高いプレーヤを選択的に撮像し、その画像をリアルタイムで併記表示するようにしてもよい。さらに、画像表示制御部112は、基準マークRMfとシーケンスマークSMfの一致タイミングに同期して、あるいは一致タイミングの有無に関わりなく所望の時点で、その他の動作をプレーヤに促すガイド画像、例えば手の動きに対する動きとして、手を握った画像GHを画面50の適所に判りやすく表示するようにしている。プレーヤは、この画像GHが表示される瞬間に腕を突き出すような動作(パンチを行うような動作)を求められ、これによりレッスン動作を下半身の運動だけでなく上半身をも使った運動としており、より張りのあるものとしている。なお、この手の握り(手乃至は腕の動き)については、本実施形態では、特に検知していないが、手に巻き付け容易な携帯式の加速度センサ等を着けておき、検知結果をマット30の場合と同様、無線で通信部16に送出するように構成すれば、手の動き等に対しても評価可能となる。
【0070】
図7に戻り、通信処理部113は、各マット30の通信部303からの踏み検知情報を通信部16を介してマット識別情報を用いてマット毎に識別して周期的に取り込むと共に、特別の演出の報知を指示する情報を通信部16を介して送信するものである。操作情報読取部114は、通信処理部113で受信した各マット30の通信部303からの踏み検知情報を取り込み、各マット30での踏み動作タイミング及び踏み位置を検出するものである。紐付き情報取込部115は、受付装置20の紐付き処理部215で紐付きされたプレーヤとマットとの紐付き情報を取り込むものである。
【0071】
応答性評価部116は、シーケンスマークSMと基準マークRMとの重なりタイミングと、各プレーヤがシーケンスマークSMの画像で指示されたマット30上の踏み位置を実際にステップするタイミングとのずれ時間をそれぞれ計測して、マット毎に応答性を評価するものである。例えば、シーケンスマークSMが基準マークRMと重なったタイミングと一致して、プレーヤがマット30上の対応する踏み位置をステップすることで応答性が高く評価される。応答性、すなわち前記したずれ時間は所定のポイントに換算され(あるいはずれ時間がそのままポイントとされ)て、直前までのポイントに加算される。なお、プレーヤによるマット30の踏み動作が、いずれのシーケンスマークSMに対応するものかの判断は、例えば各シーケンスマークSMと基準マークRMとの一致タイミングに対して、その前後所定時間をずれ時間検知用として設定しておき、マット30の踏み動作がその設定時間内であれば、ずれ時間が計測され、設定時間外であれば、対応するシーケンスマークSMに対するマット30への踏み動作はなかったものとして処理すればよい。
【0072】
応答性の評価は、ランク分けされており、応答性の高い方から順に、例えば「AA」、「A」、「B」、「C」、「D」のように5段階で行われる。図9に示すように、例えば表示領域DA1には「Rank AA」の文字が表示されている。従って、レッスン終了時点では、ポイントの小さい(すなわち、ずれ時間の少ない)プレーヤほど高い評価が得られる。
【0073】
また、レッスン中における、基準評価時間(例えば10秒)毎の、いわば瞬間的な応答性評価の結果から、一番のプレーヤを抽出し、該プレーヤに対して、特別の演出表示が行われる。例えば表示領域DA1のプレーヤが一番であった場合、図9に示すように表示領域DA1に特別の演出として「No.1」の文字が表示される。同様に、後述する図9の例では、3番までのマット(従ってプレーヤ)を特別の演出の対象として抽出しており、表示領域DA7に「No.2」、表示領域DA4に「No.3」の文字が表示される。
【0074】
順位付け処理部117は、前記瞬間的な応答性評価の結果から、1番から所定順位までの順位を決定するものである。演出処理部118は、前記瞬間的な応答性評価が1番のプレーヤに対して、対応する表示領域、ここでは表示領域DA1に特別の演出表示を行うものである。図9に示す例では、表示領域DA1に対応させて「NO.1」の文字画像SGが表示されている。また、前記瞬間的な応答性評価が1番のプレーヤの他、所定の順位、ここでは3番までのプレーヤに対して特別な演出表示をするようにしてもよい。図9では、瞬間的な応答性評価が2番目のプレーヤに対応する表示領域DA7に「NO.2」の文字が表示され、瞬間的な応答性評価が3番目のプレーヤに対応する表示領域DA4に「NO.3」の文字が表示されている。
【0075】
なお、上記した特別の演出は、各表示領域に「No.1」等の文字画像SGを表示するものであるが、これ以外にあるいはこれと組み合わせて、表示領域全体を点滅させたり、拡大縮小表示させたり、文字画像SGのみを点滅または拡大縮小させたり、瞬間的に他の表示領域を消去してその領域まで拡大表示させたり、特別の画像の出現、例えば笑顔のキャラクタを表示領域に登場させたりする表示を行うことができる。要するに、画面表示に関しては、見た目上、他の表示領域と明確に違いがあり、かつ目立つような表示を特定の表示領域に対して行うようにすればよい。上記の例では、例えば10秒といった基準評価時間毎に特別の演出の対象を特定しているが、楽曲に応じてトレーニング等を行う場合であれば、1曲全体が終わった時点で特別の演出の対象を特定するようにしてもよい。
【0076】
配置設定部119は、必要に応じて設けられるもので、前記瞬間的な応答性評価が1番のプレーヤに対して、その表示領域DAの表示位置を画面の所定箇所、本実施形態では、画面50の左上に変更するものである。この場合、他のプレーヤは順次一番ずつ表示位置が下がることとなる。図9では、識別番号「1」のマットに対応する表示領域DAが、今回、左上の表示位置になっている(識別番号「1」のマットに対応する表示領域DAの直前の表示位置は不明)。また、この場合、評価の変化に応じてプレーヤにとっては自分の表示領域が移動することになるので、表示画面内における自分の表示領域をプレーヤが明確に、かつ即座に認識できるように、表示領域に対して予め各プレーヤ毎に異なった背景色を施したり、背景を複数色から構成される所定の模様を施したり、さらには各プレーヤの名前又は愛称等を表示領域の一部に大きく表示したり、表示領域の外枠形状を丸、三角、四角、星形、菱形等にする等の処理のいずれか、又はそれらの組み合わせを行うようにしてもい。
【0077】
ROM12には、前後左右の各踏み位置(ステップタイプ)に対して消費される基準カロリーを、性別、年齢及び体重毎にテーブルデータとして記憶しており、運動量評価部120は、ここでは、運動によるカロリーの消費量の多少で評価している。運動量評価部120は、通信処理部113で受信した各マット30の通信部303からの踏み検知情報を読み取り、各マット30毎にステップの有無及びステップタイプを抽出して、ステップ毎に基準消費カロリーを読み出して、現消費カロリー値に加算するようにしたものである。各プレーヤの消費カロリー値は、図9に示すように、各表示領域DAの対応する位置に表示される。例えば、表示領域DA1の直ぐ上部に「31.3 kcal」と表示されている。
【0078】
画像表示制御部112は1曲分のレッスンが終了する毎に、図10に示すリザルト画像の表示を行う。集計処理部121は、1曲毎の、各プレーヤのランクの算出、応答性に関する1番から3番までの順位の算出、各消費カロリー値の算出を行うと共に、同時にレッスンしたプレーヤ全員の応答性の平均のランク(図10では「A」の文字が画面50の中央に表示されている)、及びプレーヤ全員の消費カロリー値の合計(図10では「274.9 kcal」と画面50の下部に表示されている)を算出するものである。また、集計処理部121は、レッスンのための一連の所定数の楽曲(ここでは、図11に示すように7曲分)が終了、すなわちレッスンが終了した時点での、所定数の楽曲分における平均ランクの算出、及び消費カロリー値の総計処理を行うものである。画像表示制御部112は、集計処理部121で集計処理された算出結果を用いて、図11に示すレッスン終了画像の表示を行う。
【0079】
上記のように、1つのレッスンに対して参加したプレーヤ全員の平均ランクが最終画面に表示されるので、このレッスンを受けたメンバーのいわば、1つのクラスとしての評価が出ることになる。本システムは、例えばトレーニングジムにおいて採用されることが想定されるものであり、1週間の各曜日の各レッスンでは予め参加メンバーが固定されていることが考えられる。そのような場合、ジム運営側の設定で、ある同一のレッスンに対して各曜日間または各クラス間で互いの評価を競う(ネット上やジム内の連絡板に各クラスの中で高い評価のクラス名を貼り出し、1週間の中で一位のクラスの参加者には何らかのメリットを与える等)という設定も可能である。このような設定を行えば、1つのクラスの中でメンバー同士の結束も固まり、引いては参加メンバーの固定化にもつながるため、ジムにとっての会員確保に寄与することになる。従って、本システムはプレーヤにとって楽しさがあるだけでなく、ジムの運営側にとっても有益なものである。
【0080】
ビデオカメラ制御部122は、応答性評価部116で得られた1番のプレーヤのマット30の方向にビデオカメラ9の向きを合わせる方向切り換え(水平、垂直方向)信号を生成し、切り替え部91に出力するものである。切り替え部91は、各マット30の敷設位置が前述したように予め設定されており、ビデオカメラ9が予め各プレーヤの方向を向くように調整し、その水平、垂直方向情報を予め取得しておくことで処理可能としている。ビデオカメラ9が2台の場合には、それぞれのビデオカメラ9が受け持つプレーヤを予め設定しておき、ビデオカメラ制御部122は、応答性評価部116で得られた1番のプレーヤのマット30の情報を得て、対応する側のビデオカメラ9に対して方向調整と、撮像画像の通信部16への送出を行うように制御する。
【0081】
図12,図13は、制御装置10のメインCPU11の処理を説明するフローチャートである。先ず、受付装置20からの受付情報の受信、さらにマット30からのエントリー信号の受信があれば、受信処理が行われ(ステップS1)、エントリー画像の表示が受信毎に更新的に行われる(ステップS3)。次いで、受付のための時間が所定時間を経過したか否か、あるいは所定の人数に達したか否かが判断される(ステップS5)。否定されれば、所定時間が経過し、あるいは所定人数に達するまで受付情報の受信処理が継続される。
【0082】
所定時間が経過し、あるいは所定人数に達すると、レッスン曲のうちの1番目の楽曲の演奏が開始され(ステップS7)、これと同期して該楽曲に対応するガイド画像GGの表示が開始される(ステップS9)。次いで、通信部16で受信されている各マット30からの受信情報が取り込まれる(ステップS11)。そして、取り込んだ受信情報に踏み動作有りとする踏み検知情報が含まれていると、基準マークRMとシーケンスマークSMの一致時点と踏み検知時点とのずれ時間がマット毎に算出され(ステップS13)、算出された各マットのずれ時間から応答性ポイントが算出され、対応するマットの現ポイント値に加算(積算)される(ステップS15)。踏み動作有りとする踏み検知情報がなければ、ここでの処理はスキップされる。
【0083】
続いて、所定時間(例えば前述したように10秒)が経過したか否かが判断され(ステップS17)、経過していなければ、ステップS27にスキップし、経過しておれば、各マット30に対するランク付けの設定が行われ(ステップS19)、次いで、各マットに対応する表示領域DAの配置設定が行われる(ステップS21)。続いて、所定時間(ここでは10秒)での瞬間的な応答性ポイントの評価が1番ら3番までのプレーヤが抽出され(ステップS23)、1番から3番までの各プレーヤに対応する表示領域DAに特別演出の画像SGの表示が行われる(ステップS25)。次いで、各マット30中の踏み検知情報から、各マット30について、消費カロリー値の算出と、その積算処理が行われる(ステップS27)。
【0084】
この後、レッスン曲のうちの1つの楽曲が終了したか否かが判断され(ステップS29)、終了していれば、ステップS17に戻って、同様な処理が継続される。一方、レッスン曲が終了すれば、該楽曲に対する評価結果が算出されて、図11に示すリザルト画像の表示が行われる(ステップS31)。
【0085】
次いで、レッスン曲のうちの残りの楽曲があるか否かが判断され(ステップS33)、残りの楽曲があれば、次の楽曲の設定が行われて(ステップS35)、ステップS7に戻り、同様な処理が実行される。一方、レッスン曲を構成する全ての楽曲が終了したのであれば、トータルの評価が行われて、図12に示すレッスン終了画像が表示される(ステップS37)。
【0086】
図14は、受付CPU21の動作を示すフローチャートである。まず、マット選択部24に対する割込処理が許可されて(ステップS51)、個人カード読書器22への個人カードの挿入があるか否かが判断され(ステップS53)、個人カードが挿入されると、個人カードから個人情報の読み込み処理が行われる(ステップS55)。次いで、所定の個人情報がトランスポンダTPのメモリに書き込まれる(ステップS57)。次いで、マット選択入力の有無が判断され(ステップS59)、マット選択入力がなければスルーし、マット選択入力があれば、紐付き処理が実行され(ステップS61)、紐付き情報がメインCPU11に転送されて(ステップS63)、処理を終了する。
【0087】
図15は、割込処理のフローチャートである。入退室管理装置2でプレーヤの携帯するトランスポンダTPの存在が通信部3で検知されると(ステップS71)、モニタ241にマット選択画面の表示が行われる(ステップS73)。次いで、タッチパネル242を介してプレーヤによるマット選択入力が検知されたか否かが判断され(ステップS75)、判断されるまで待機し、マット選択入力が検知されると、本フローを終了する。
【0088】
図16は、消費カロリーの算出処理を示すフローチャートである。まず、通信部16で受信された各マット30に対する踏み検知情報からステップタイプが判断され(ステップS81)、ステップタイプに対して、個人情報から抽出される各プレーヤの体重、性別、年齢に応じた基本消費カロリー値がROM12内のテーブルメモリから読み出され、この基準カロリー値が対応するマット30(すなわちプレーヤ)の現消費カロリー値に加算される(ステップS83)。
【0089】
図17は、マットCPU302における踏み検知処理のフローチャートである。まず、電源チェック処理が実行され(ステップS91)、次いで、踏みセンサSf,Sb,Sl,Srのいずれかからの検知信号の有無が判断され(ステップS93)、検知信号がなければ、検知無しの情報が踏み検知情報として作成されて(ステップS95)、所定時間に送信指示が行われる(ステップS101)。一方、検知信号があれば、踏み位置の判別が行われ(ステップS97)、踏み位置と検知有りとを示す踏み検知情報が作成されて(ステップS99)、所定時間に送信指示が行われる(ステップS101)。
【0090】
図18は、マットCPU302における特別演出報知処理を示すフローチャートである。まず、通信部303からの受信情報の有無が判断され(ステップS111)、なければスルーする。一方、受信情報があれば、自己のマット30に対する情報か否かが判断される(ステップS113)。自己のマットに対するものでなければ、そのままスルーする。一方、自己のマットに対する受信情報であれば、自己の演出報知部304に対して、特別の演出報知のための動作指示信号を生成し、出力する(ステップS115)。
【0091】
図19は、マットの踏み位置に関するガイド画像のオリジナル作成処理を説明するフローチャートである。この処理は、インストラクタが制御装置10を用いて行う態様でもよいし、他のコンピュータを用いて行う態様でもよい。まず、メモリ部に予め記憶されている複数、例えば数十〜数百の単位楽曲の中から、1つの単位楽曲が選定されて(ステップS121)、該単位楽曲がスピーカ等を介して音声出力、すなわち演奏される(ステップS123)。同時にモニタ等にステップ作成用の画面が表示されると共に、キーボードの所定の4個のキー(例えば、F(前)、B(後)、L(左)、R(右))を用いての踏み位置の入力処理が許可される(ステップS125)。次いで、単位楽曲の演奏が終了したか否かが判断され(ステップS127)、終了していなければ、ステップS125に戻り同様な処理が継続される。一方、1曲目の単位楽曲が終了すれば、次の単位楽曲が選択されたか否かが判断され(ステップS129)、選択されると、直前の単位楽曲と続きの楽曲である旨の関連付け処理が行われて(ステップS131)、ステップS123に移行する。一方、次の単位楽曲の選択がなければ、オリジナル作成処理が終了したとして、今までに、選択された単位楽曲をつないで、レッスン用の1つの楽曲(オリジナル楽曲)として作成され、所要のメモリ部に記憶される。なお、予め記憶されている単位楽曲は例えば数分〜十数分程度のものであり、レッスン時間を1時間程度とすると、単位楽曲を数曲乃至は十数曲用いて1つのレッスン曲が作成される(図11に示す例では7曲である)。また、単位楽曲の中には、デフォルトとして予め踏み位置が設定済みのものもあり、それらも適宜選択することもできるようにしている。この場合には、踏み位置の適宜の変更を行うために踏み位置入力処理を行ってもよく、あるいは変更のないときには、作成処理をスキップして、連結のための関連付け処理のみを行う態様とすればよい。
【0092】
制御装置10と異なるコンピュータで作成している態様では、作成したオリジナル楽曲を制御装置10のROM12に書き込むようにしてもよいし、外部記録媒体からダウンロードして、制御装置10の図略の記録媒体ドライブを介して制御装置10で演奏するようにすることができる。
【0093】
なお、本発明は、以下の変形態様を採用することができる。
【0094】
(1)本実施形態で示した動き情報処理システムはトレーニング用の他、単にゲーム用としても適用可能である。
【0095】
(2)本実施形態では、マットの形状を略四角形としたが、これに限定されず、円形でもよい。また、踏み位置も前後左右の4箇所としたが、斜め位置を含めてもよいし、中央のホームポジションの周囲に所用数の踏み位置を設定した態様としてもよい。また、ホームポジションもマットの中央位置に限る必要もない。
【0096】
(3)マットの他の形態として、長尺形状のものとし、長手方向にプレーヤの移動を誘導する態様も採用可能である。図20(a)(b)に示す、はしご型のマットを用いれば、長手方向に移動する動きを伴うトレーニングに適用可能である。図20(a)のマット130は、長尺のマット130の長手方向に横歩き可能な幅の間隔で移動を誘導するタイプである。このマット130の厚み方向の構造は、図3に示すものと同一であり、共通電極33に相当する電極は長手方向全長に亘って敷設される一方、個別電極32に相当する電極は長手方向に所定寸法ずつ分割されたマス目構造とされている。従って、長手方向の各マス目に対する踏み動作が検知可能とされる。この長尺マット130に所定マス目間隔を置いて複数のプレーヤが立ち、一方、投射スクリーン5には横歩きを示すステップのガイド画像を表示するようにしている。ガイド画像は、図9に示すガイド画像中の基準マークRMl、RMrとシーケンスマークSMl、SMrのみで足り、図9と同様にスクロール表示して応答性評価を可能としている。あるいは、プレーヤ1人分のプレイ領域に対応する所用数の踏み位置の個数分毎に、それぞれ符号を表記し、各踏み位置を絶対位置的に扱い、これに対する表記マークをガイド画像としてもよい。例えば、連続する6つの踏み位置をプレーヤ1人分としたとき、「A」「B」「C」「D」「E」「F」の文字をマット130の各マス目に(絶対位置として)表記しておき、ガイド画像として、この文字画像をスクロールさせる態様としてもよい。
【0097】
図20(b)のマット230は、長尺のマット230を並列に2レーン分設け、長手方向に対し、前進、後進可能な移動を誘導するタイプである。このマット230の厚み方向の構造は、図3に示すものと同一であり、共通電極33に相当する電極は長手方向全長に亘って敷設される一方、個別電極32に相当する電極は長手方向に所定寸法ずつ分割されたマス目構造とされている。従って、長手方向の各マス目に対する踏み動作が検知可能とされる。この長尺マット230に所定マス目間隔を置いて複数のプレーヤが立ち、一方、投射スクリーン5には左右の足に対して前進、後進を促すガイド画像を表示するようにしている。ガイド画像は、図9に示すガイド画像中の基準マークRMf、RMbとシーケンスアークSMf、SMbを左右の足に対して誘導する画像とすることで足り、図9と同様にスクロール表示して応答性評価を可能としている。なお、上記と同様、絶対位置として扱う態様も採用可能である。
【0098】
なお、図20(a)(b)の踏み位置の検知において、絶対位置として扱わない態様では、現踏み位置と次の踏み位置との検知信号の経緯からガイド画像に対する移動の適正の有無を判断するようにすればよい。このようなマット130,230はリハビリのための運動用具や、介護トレーニング用具として好適であり、介護、リハビリ施設で使用可能である。また、子供、幼児用のゲームとしても適用可能である。
【0099】
(4)また、人体の動きの検知としては、本実施形態のような足の踏み動作の他、手乃至は腕の動きに対するものとしてもよい。例えば、マット30をより小型化して製造し、椅子等に座った状態の複数の患者が、ガイド画像を見ながら、各自の小型のマットに対してガイド画像で誘導された位置を手で叩いて反射神経を養いながら遊戯する態様としてもよい。このような場合に使用される表示器としては、液晶プロジェクタで画像が表示される投写スクリーンの他、例えば病室等、ある程度限られた小スペースにおいてトレーニングを行う場合には、大型のテレビモニタ等を使用するようにしてもよい。
【0100】
(5)本実施形態では、瞬間的な応答性評価の1〜3番のプレーヤに対応する表示領域DAを特定の位置に表示変更するようにしたが、1番のプレーヤのみでもよく、あるいは全てのプレーヤの順位を算出し、全ての表示領域DAの表示位置を、順位に従って変更表示する態様としてもよい。なお、プレーヤ全員を評価順に従って例えば画面の上から下に向かって並べると、下位の位置に配置されるプレーヤにとっては、運動に対する意欲が損なわれることも考えられるため、プレーヤ全員を評価順に従って並べるのではなく、所定の上位者、例えば3名のみを画面上部に「現在のベスト3」として表示するのが好ましい。
【0101】
(6)本実施形態では、制御装置10側では、投射スクリーン5の画面50上で特別の演出表示を行ったが、これに代えて、あるいはこれと連動してスピーカ8を用いて、例えば「(名前)。あなたが一位!」のようにプレーヤの名前や愛称を呼びかける形で発音させるようにしてもよい。この場合、名前の後ろの「あなたが一位!」あるいは「絶好調!」といった評価の定型文のデータはROM12に予め記憶しておき、特別の演出表示の際に、紐付き処理の結果を受けて入手し、RAM13に記憶されているプレーヤの名前や愛称の後ろに続けて、これらの定型文をつなげた文章をメインCPU11が作成し、スピーカ8から発音させるようにする。なお、上記の特別の演出としての呼びかけの際には、呼びかけ処理に連動させてトレーニング中の楽曲の音量を低下させたり、あるいは消音するようにして、上記の呼びかけが各プレーヤにとって明瞭に聞こえるようにしてもよい。このように、制御装置10側のみで特別の演出報知を行う態様(画面50への表示、またスピーカ8による報知)では、情報の通信方法は、マット30から制御装置10への一方向通信で実現できるので、その分構成が簡易となる。
【0102】
(7)また、マット30の演出報知部304に特別の演出報知を行う態様では、情報の通信方法は、マット30と制御装置10との間の双方向通信となる。この場合、プレーヤは自分のマット30(自分の足元で)で特別の演出報知が行われるので、モチベーションの高揚が図れる。さらに、プレーヤにとっては足元または手元といった自分の身体に近接した箇所において演出が行われることになるので、プレーヤは離れた箇所にある表示器上の自分の表示領域DAを視認しなくても、確実に、かつ、より体感的に評価を認識することができる。加えて、認識する対象は、光、音、振動のいずれか、又はそれらの任意の組み合わせであって、プレーヤは特別の演出を視認によって確認するものではないため、ガイド画像のみを見てトレーニング等に集中しながら、自分の評価を認識できる。なお、上記の(6)項の構成によっても同様に、トレーニング等に集中し易いという効果が得られる。なお、演出報知部304に光発生器を採用した態様では、瞬間的な応答性評価の1番から3番までのマットに対する演出方法として、表示態様が連続的に変更される方法を採用してもよい。例えば光の点滅周期を高い順位ほど高速となるように行わせたり、輝度の高さ、色の変化を順位に応じて変更するようにしてもよい。
【0103】
(8)本実施形態では、マット30とプレーヤとの紐付きをトランスポンダTPと受付装置20のマット選択部24とで行ったが、これに代えて、マット30にトランスポンダTPを認証する機能を備えた態様としてもよい。すなわち、マット30にトランスポンダTPのメモリに書き込まれた個人情報を読み取るアンテナと、読み取った個人情報を一旦記憶する記憶部とを有し、プレーヤがマット30のエントリーボタン306を押すと、前記記憶した個人情報とマット識別情報とを関連付けて送信信号を生成し、この送信信号をマット30の通信部303及び通信部16を介して制御装置10側に送信することで、制御装置10でマット30とプレーヤの紐付けを認識することが可能となる。この態様によれば、プレーヤは入退室管理装置2においてマットを選択するという作業が不要になり、使い勝手が向上する。また、他の態様として、レッスン開始前に係員あるいはインストラクタ自身が各プレーヤから名前とマット30の識別情報とを聞き出し、制御装置10に設けられたキーボード等の入力部を用いて直接入力することで、制御装置10でマット30とプレーヤの紐付けを認識する態様としてもよい。
【0104】
(9)本実施形態では、図10、図11に示すリザルト画面、レッスン終了画面で、プレーヤ全員の応答性評価ランクの平均、消費カロリー値の総計を表示したが、所定のグループ毎に分けて表示するようにしてもよい。例えば、トレーニング室内でのマット30の敷設位置に従って、例えば左右でグループ化し、グループ単位で、応答性評価ランクの平均、消費カロリー値の総計を表示するようにしてもよい。このようにすれば、同時にトレーニングするプレーヤのグループ同士の結束ができ、より競争心を煽ることができる。
【0105】
(10)本実施形態では、各マット30の敷設位置が予め設定されているが、これに代えて、任意の位置に敷設する態様を採用することも可能である。この場合、制御装置10の通信部16、マット30の通信部303が広い範囲の指向性を有しておればよい。また、ビデオカメラ9による特定のプレーヤの撮像も、各マット30で表面に特徴点、例えば個別に模様等を異ならせておくと共に、これらのマット30の撮像画像をそれぞれ予め登録しておけば、トレーニング時に撮像した各マット30の撮像画像から各マット30を公知のパターン認識技術を採用して識別するようにすればよい。これにより、各マット30の敷設位置が特定できるので、ビデオカメラ9を特定のプレーヤ(マット30)を撮像可能に方向制御することが可能となる。この態様によれば、プレーヤは入退室管理装置2で選択したマットを、ジムのフロアの予め指定されている場所でなく自分の好みの場所に置いてトレーニングを行うことができるので、プレーヤにとって指定箇所を確認するという煩雑さが解消され、使い勝手が向上するとともに、自分の嗜好を反映させることができ、満足感が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0106】
【図1】本発明に係る動き情報処理システムが適用される一態様を示すトレーニングジムの概略平面図である。
【図2】制御装置の全体構成図である。
【図3】マットの構造を示す図である。
【図4】マット置き具の構造を説明するための図で、(a)は第1の実施形態、(b)は第2の実施形態を示す。
【図5】受付装置の構成を示すブロック図である。
【図6】マットの構成を示すブロック図である。
【図7】制御装置のメインCPUのソフトウエアを示すブロック図である。
【図8】エントリー画像の一例を示す画面図である。
【図9】レッスン中画像の一例を示す画面図である。
【図10】リザルト画像の一例を示す画面図である。
【図11】レッスン終了画像の一例を示す画面図である。
【図12】制御装置のメインCPUの処理を説明するフローチャートである。
【図13】制御装置のメインCPUの処理を説明するフローチャートである。
【図14】受付CPUの動作を示すフローチャートである。
【図15】割込処理のフローチャートである。
【図16】消費カロリーの算出処理を示すフローチャートである。
【図17】マットCPUにおける踏み検知処理のフローチャートである。
【図18】マットCPUにおける特別演出報知処理を示すフローチャートである。
【図19】マットの踏み位置に関するガイド画像のオリジナル作成処理を説明するフローチャートである。
【図20】図20(a)(b)はマットの他の実施形態を示す図で、(a)は長尺のマットの長手方向に横歩き可能な態様のものであり、(b)は長尺のマット230を並列に2レーン分の設け、長手方向に対し、前進、後進可能な移動を誘導する態様のものである。
【符号の説明】
【0107】
3 通信部
4 マット置き具
6 プロジェクタ
9 ビデオカメラ
10 制御装置
11 メインCPU
111 プログラム進行制御部
112 画像表示制御部
113 通信処理部
114 操作情報読取部
115 紐付き情報取込部
116 応答性評価部
117 順位付け処理部
118 演出処理部
119 配置設定部
120 運動量評価部
121 集計処理部
122 ビデオカメラ制御部
14 描画処理プロセッサ
15 音声処理プロセッサ
16 通信部
20 受付装置
21 受付CPU
22 個人カード読書器
23 アンテナ
24 マット選択部
30 マット
31 スペーサ(踏みセンサ)
32 個別電力(踏みセンサ)
33 通電極(踏みセンサ)
Sf、Sb、Sl、Sr 踏みセンサ
302 マットCPU
303 通信部
304 演出報知部
GG ガイド画像
RM、RMl、RMb、RMf、RMr 基準マーク
SM シーケンスマーク
DA 表示領域
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プレーヤに種々の動作を誘導するガイド画像を1つの表示器に表示させる制御装置と、各プレーヤに対応して準備され、各プレーヤの動作を検知可能にされた複数の端末装置とを備えた動き情報処理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ダンスゲーム装置に、ダンスのステップ位置を誘導する画面を表示する家庭用テレビジョン受像機と、シート状のフットスイッチである第1端末装置を接続すると共に、同じくシート状のフットスイッチである第2端末装置を接続可能にしたゲームシステムが提案されている(特許文献1)。
【0003】
この装置では、1台の家庭用テレビジョン受像機に対して、2人のプレーヤまでが同時にダンスゲームを行うことができる。また、この装置では、各プレーヤの踏み動作に応じて各プレーヤのダンスゲームで消費した消費カロリーが算出され表示されるようになっている。
【特許文献1】特開2003−38696号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前記ゲームシステムは、プレーヤのフットスイッチに対する入力状況から1人のプレーヤがゲームをする1Pプレイモードか2人のプレーヤがゲームをする2Pプレイモードかを自動認識し、それに応じて以降の処理が変更されるようにしている。すなわち、1Pプレイモードでは、家庭用テレビジョン受像機にステップ位置の誘導画像が1人分だけ表示され、一方、2Pプレイモードでは、家庭用テレビジョン受像機にステップ位置の誘導画面が夫々に対して、つまり表示領域が2分割され、各表示領域でステップ位置の誘導画像が表示されるようになっている。このように、プレーヤ数に応じて表示画面が分割されて小画面化されるため、1台のダンスゲーム装置でプレイ可能な人数は2人までに制限されることになる。このことは、言い換えれば、各プレーヤ毎に表示画面が設けられるということになる。また、各プレーヤは各自のステップ位置の誘導画像を注視してゲームをすることになるため、プレーヤ同士の一体感の醸成は乏しいものとなる。
【0005】
本発明は上記に鑑みてなされたもので、プレーヤに種々の動作を誘導するガイド画像をプレーヤ数に関係なく表示することで視認性の高いガイド画像を提供し得る動き情報処理システムを提供することを目的とする。
【0006】
また、本発明は、各プレーヤに関する情報の表示領域を画面上に設け、端末装置へのプレーヤの動作状況に関する情報の表示を行ってプレーヤの動きの状況を視認可能にした動き情報処理システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1記載の発明は、プレーヤに種々の動作を誘導するガイド画像を1つの表示器に表示させる制御装置と、各プレーヤに対応して準備され、各プレーヤの動作を検知可能にされた複数の端末装置とを備えた動き情報処理システムであって、前記端末装置は、プレーヤの動作を検知した結果を制御装置に送信する第1の通信部を備え、前記制御装置は、各端末装置の第1の通信部からの信号を受信する第2の通信部と、前記受信信号から各端末装置に対する動作結果を評価する評価手段と、評価結果を報知部に報知する報知手段とを備えたことを特徴とするものである。
【0008】
この構成によれば、制御装置によってプレーヤに種々の動作を誘導するガイド画像が1つの表示器に表示され、一方、各プレーヤに対応して準備され、各プレーヤの動作を検知可能にされた複数の端末装置を用いてプレーヤはガイド画像が示す動作指示の内容に沿うように所与の動作を行う。プレーヤの動作は端末装置で検知され、その結果は第1の通信部を介して制御装置に送信される。各端末装置の第1の通信部からの信号が第2の通信部を介して制御装置側で受信されると、その受信信号から、評価手段によって各端末装置に対する動作結果の評価が行われ、その評価結果が、報知手段によって報知部に報知される。これにより、プレーヤに種々の動作を誘導するガイド画像をプレーヤ数に関係なく表示することで視認性の高いガイド画像が提供し得る。
【0009】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の動き情報処理システムにおいて、前記報知部は、前記表示器を兼用していることを特徴とする。この構成によれば、報知手段によって表示される評価結果がガイド画像を表示する1つの表示器に表示されるので、別途報知部を設ける必要がなく、また、各プレーヤは1つの表示器に注視することで、ガイド画像も評価結果も見られることとなる。
【0010】
請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載の動き情報処理システムにおいて、前記制御装置は、前記ガイド画像を表示器へ表示する表示制御手段を備え、前記表示制御手段は、前記表示器の画面に各端末装置に関する内容を表示する表示領域を各端末装置毎に個別に生成し、各表示領域に、対応する端末装置へのプレーヤの動作状況に関する情報を表示することを特徴とする。この構成によれば、表示器の画面に各端末装置に関する内容を表示する表示領域が各端末装置毎に個別に生成され、しかも各表示領域に、対応する端末装置へのプレーヤの動作状況に関する情報の表示が行われる。このように、表示器の画面上の個別の表示領域に、個々のプレーヤの動作状況に関する情報が個別に表示されるので、各プレーヤは自分の個別の表示領域のみに着目すれば動作状況に関する情報が得られ、視認容易となる。
【0011】
請求項4記載の発明は、請求項3記載の動き情報処理システムにおいて、前記表示制御手段は、前記評価手段での評価結果に従って前記表示器の画面内での前記各表示領域の位置を設定する配置設定手段を備えることを特徴とする。この構成によれば、評価結果に応じて、画面内の特定位置に近い方、例えば上方位置に変更されるので、プレーヤは自己の動作に対する評価の高さが、その表示位置のみからも容易に把握可能となる。また、プレーヤ全員を評価順に従って例えば画面の上から下に向かって並べると、下位の位置に配置されるプレーヤにとっては、運動に対する意欲を損なわれることも考えられるため、プレーヤ全員を評価順に従って並べるのではなく、所定の上位者、例えば3名のみを画面上部に「現在のベスト3」として表示するようにしてもよい。また、本請求項の場合、評価の変化に応じてプレーヤにとっての自分の表示領域が移動することになるので、表示画面内における自分の表示領域をプレーヤが即座に認識できるように、表示領域に対して予め各プレーヤ毎に異なった背景色を施す、または背景に複数色から構成される所定の模様を施す、さらには各プレーヤの名前または愛称等を表示領域の一部に大きく表示する、表示領域の外枠形状を丸、三角、四角、星形、菱形等にする等の処理のいずれか、または組み合わせを行うようにしてもよい。
【0012】
請求項5記載の発明は、請求項1〜4のいずれかに記載の動き情報処理システムにおいて、前記評価手段でいずれかの端末装置に対する評価結果が所定の条件を満たしたとき、該当する端末装置を特定して評価に関する特別の演出を行う演出報知手段を備えたことを特徴とする。
【0013】
また、請求項6記載の発明は、請求項5記載の動き情報処理システムにおいて、前記評価手段は、複数の端末装置の中で所定の上位者までの順位を評価するものであり、演出報知手段は、前記所定の上位者として評価された端末装置を特定して評価に関する前記特別の演出を行うものであることを特徴とする。
【0014】
これらの構成によれば、ある端末装置が所定の条件を満たす評価を得ると、演出報知手段によって当該端末装置を特定して評価に関する特別の演出が行われる。なお、特別の演出とは、端末装置の評価結果、従って実際にはプレーヤの動きに対する評価結果が所定の条件を満たした場合(例えば複数の端末装置の中で上位3位内の評価を得た場合)に行われる演出を指示するものである。この演出では特定の端末装置(及びそのプレーヤ)が例えばベスト3であったことが特殊な演出とともに報知される。これにより、当該端末装置でプレイしているプレーヤは自分のプレイに対する満足感が得られるだけでなく、複数のプレーヤの中で自分が選ばれて評価されたことへの喜びと誇りを感じ、プレイに対する喜びや楽しみを強く引き起こされ、ひいてはさらに継続してあるいはより上の評価を得ようとするモチベーションが高められるので、プレーヤに対する強い誘引力を有するシステムが実現可能となる。さらにまた、その特別の演出に接した他の端末装置におけるプレーヤの意欲をも喚起することが可能となる。このことは同時に、例えばトレーニングジムの運営者にとって本システムを導入することによって顧客確保を容易にするという効果も得られることになる。
【0015】
請求項記載の発明は、請求項5又は6記載の動き情報処理システムにおいて、前記演出報知手段は、前記特別の演出を画像として前記表示器に行わせることを特徴とする。この構成によれば、予め設けられた表示器に前記特別の演出が画像として表示される。
【0016】
請求項記載の発明は、請求項5又は6に記載の動き情報処理システムにおいて、前記演出報知手段は、前記特別の演出を音声として出力する音声出力部に行わせることを特徴とする。この構成によれば、音声出力部によって前記特別の演出が音声として出力される。このように音声で特別の演出、例えば所定の端末装置を賞賛するような音声が流されることで、プレーヤは特に画面上の自分の表示領域を注視しなくても、ガイド画像のみを見ながらトレーニングに集中した状態にあって、今、自分が所定の評価を得たとの認識が可能となる。
【0017】
請求項記載の発明は、請求項5〜のいずれかに記載の動き情報処理システムにおいて、前記端末装置の識別情報とプレーヤの呼称情報を含む識別情報との対応関係を設定する紐付け手段を備え、前記演出報知手段は、前記特別の演出にプレーヤの呼称情報を含めて報知することを特徴とする。この構成によれば、紐付け手段によって端末装置の識別情報とプレーヤの呼称情報を含む識別情報との対応関係が設定される。これにより、端末装置の特定をプレーヤの特定として処理可能となる。例えば特別の演出にプレーヤの呼称を表示したり、発音したりすることが可能となる。例えば、「TOM, you are the best!」
といった表示または発音等を行う。このように、本システムは、特別の演出に際して、端末装置の番号等ではなく、その端末装置に紐付けられた特定のプレーヤ個人の名前や愛称等を表示、または音声で発音して評価することで、プレーヤに対して、目標を達成したことや高い評価を受けたことに対する喜びや満足感、誇り、さらに、多人数の中で自分の名前や愛称等が発音されることによる他のプレーヤへの優越感を強く感じさせることができる。また、プレーヤは本システムによるトレーニングに対する参加意識を強く持つこととなり、再度、トレーニング参加の希望を持つ可能性が高くなるので、本システムを導入する店舗等に取っては、リピーターを容易に獲得することが可能となる。
【0018】
請求項10記載の発明は、請求項5〜のいずれかに記載の動き情報処理システムにおいて、前記第1の通信部が受信機能を備えると共に、前記第2の通信部が送信機能を備え、前記制御装置は、前記評価手段により評価結果が所定の条件を満たした端末装置に特別の演出を指示する信号を前記第2の通信部を介して送信し、前記端末装置は、光発生部、音発生部及び振動発生部の少なくとも1つからなる演出報知部を備え、前記特別の演出を指示する信号を前記第1の通信部を介して受信したとき、前記演出報知部に特別の演出に関する報知動作を行わせることを特徴とする。この構成によれば、第1の通信部が受信機能を備え、前記第2の通信部が送信機能を備えるので、制御装置によって、評価手段での評価結果が所定の条件を満たした端末装置に、特別の演出を指示する信号が前記第2の通信部を介して送信され得る。一方、端末装置は、光発生部、音発生部及び振動発生部の少なくとも1つからなる演出報知部を備えるから、前記特別の演出を指示する信号が第1の通信部を介して受信されると、この演出報知部に特別の演出に関する報知動作を行わせることが可能となる。すなわち、本発明は、第1の通信部が送信機能のみを備え、前記第2の通信部が受信機能のみを備える態様でも、端末装置側から検知結果が制御装置側に送信され、制御装置側で検知結果の評価が可能であり、発明として完成しているが、さらに、第1の通信部が受信機能を備え、前記第2の通信部が送信機能を備える態様を備えることで、制御装置での特別の演出が端末装置側でも、あるいは端末装置のみで可能となり、より効果的な演出が実現し得る。さらに、本請求項のように端末装置側において特別の演出が行われる場合には、プレーヤに取っては例えば足元や手元といった自分の身体に近接した箇所において演出が行われることになるので、プレーヤは離れた箇所にある表示器上の自分の表示領域を視認しなくても、確実に、かつ、より体感的に評価を認識することが可能となる。加えて、認識する対象は、光、音、振動のいずれか、又はそれらの任意の組み合わせであって、プレーヤは特別の演出を視線で確認するものではないため、ガイド画像のみを見てトレーニング等に集中しながら、自分の評価が認識可能となる。
【0019】
請求項1記載の発明は、請求項1〜10のいずれかに記載の動き情報処理システムにおいて、前記評価手段は、前記ガイド画像に対するプレーヤの端末装置に対する動作の応答性について評価する応答性評価手段を備えることを特徴とする。この構成によれば、応答性評価手段によって、ガイド画像の動き指示のタイミングに合わせて動作が行われるほど、高い評価が得られる。これにより動きの運動性の評価(トレーニングとかゲーム)乃至は運動機能や神経機能の回復のための運動(主にトレーニング)に用いて好適となる。
【0020】
請求項1記載の発明は、請求項1〜1のいずれかに記載の動き情報処理システムにおいて、複数の楽曲と、前記ガイド画像としての前後及び左右の少なくとも1つに対するプレーヤの足の運びを誘導する画像であって、前記複数の楽曲のそれぞれについて、例えばその楽曲のリズムと関連付けて予め作成されたガイド画像とを記憶したガイド情報記憶部と、スピーカとを備え、前記スピーカは、ガイド情報記憶部から選択された楽曲を出力するものであり、前記表示制御手段は、出力される楽曲に同期させて前記プレーヤの足の運びを誘導するガイド画像の表示を行わせるものであり、前記端末装置は、マット形状をなし、所定位置に設けられたホームポジションに対して前後及び左右の少なくとも1つに対して踏み領域が形成され、各踏み領域には踏み動作を個別に検知するセンサが設けられていることを特徴とする。この構成によれば、出力される楽曲に同期して、前後及び左右の少なくとも1つに対するプレーヤの足の運び(ステップ)を誘導するガイド画像が表示器に表示される。プレーヤが、マット形状をなし所定位置に設けられたホームポジションに対して前後及び左右の少なくとも1つに対して形成された踏み領域を踏む(ステップする)と、センサによって、当該踏み領域への踏み動作が検知される。これにより、ガイド画像の踏み位置指示に追随する形で動きを行うプレーヤの動きが検知され、評価に供される。
【0021】
請求項1記載の発明は、請求項1記載の動き情報処理システムにおいて、前記評価手段は、前記センサに対する踏み動作の検知結果から各端末装置におけるプレーヤの運動量について評価する運動量評価手段を備えることを特徴とする。この構成によれば、運動量評価手段によって、センサに対する踏み動作の検知結果から各端末装置におけるプレーヤの運動量が評価、例えば消費カロリーに換算されて求められる。
【0022】
請求項1記載の発明は、請求項1記載の動き情報処理システムにおいて、前記運動量評価手段は、前記各端末装置におけるプレーヤの運動量についての評価を集計し、前記報知手段は、運動終了時に集計結果の表示を行うことを特徴とする。この構成によれば、運動途中で表示するかどうかに関わりなく、運動終了時点でトータルとしての運動量の評価結果が表示される。これにより、プレーヤは、楽曲の開始から終了までのステップ動作により費やした運度量、例えば消費カロリーの総計を知ることが可能となる。
【0023】
請求項1記載の発明は、請求項1〜1のいずれかに記載の動き情報処理システムにおいて、各端末装置に対応する位置を個別に撮像するべく配置された1又は複数の撮像装置、例えばビデオカメラを備え、前記表示制御手段は、所定の1つの撮像装置で撮像される画像を前記表示器に併記表示することを特徴とする。この構成によれば、表示制御手段によって、所定の1つのビデオカメラで撮像されるビデオ画像がある条件で乃至は任意に選択されて前記表示器に併記表示される。これにより、端末装置に対応する位置のプレーヤが表示器に選択的に、いわばライブ映像として併記表示されるので、モチベーションが高められる。なお、ライブ映像に代えて、例えば現時点での最高評価のプレーヤの静止画を表示するようにしてもよい。
【発明の効果】
【0024】
請求項1記載の発明によれば、プレーヤに種々の動作を誘導するガイド画像をプレーヤ数に関係なく、視認性の高いガイド画像を表示する動き情報処理システムを供し得る。
【0025】
請求項2記載の発明によれば、別途報知部を設ける必要がなく、また、各プレーヤを1つの表示器に注視させることで、ガイド画像及び評価結果の双方を確認できることとなる。
【0026】
請求項3記載の発明によれば、表示器の画面上の個別の表示領域に、プレーヤの動作状況に関する情報を表示させるので、各プレーヤに対し、自己乃至は他のプレーヤの動作状況に関する情報を容易に視認させることができる。
【0027】
請求項4記載の発明によれば、評価結果に応じて、画面内の特定位置に近い方、例えば上方位置に近づくように変更するようにしたので、プレーヤに対し、自己の動作に対する評価の高さを、その表示位置のみからも容易に把握させることができる。
【0028】
請求項5記載の発明によれば、ある端末装置が所定の条件を満たした評価を得ると、演出報知手段によって当該端末装置を特定して評価に関する特別の演出を行わせるようにしたので、当該端末装置でプレイしているプレーヤのモチベーションを高めることができる。
【0029】
請求項6記載の発明によれば、複数の端末装置の中で所定の上位者まで(例えば複数の端末装置の中で上位3位内の評価を得た場合)に特殊な演出とともに報知されることによって、当該端末装置でプレイしているプレーヤは自分のプレイに対する満足感が得られるだけでなく、複数のプレーヤの中で自分が選ばれて評価されたことへの喜びと誇りを感じ、プレイに対する喜びや楽しみを強く引き起こされ、ひいてはさらに継続してあるいはより上の評価を得ようとするモチベーションが高められるので、プレーヤに対する強い誘引力を有するシステムが実現可能となる。さらにまた、その特別の演出に接した他の端末装置におけるプレーヤの意欲をも喚起することが可能となる。このことは同時に、例えばトレーニングジムの運営者にとって本システムを導入することによって顧客確保を容易にするという効果も得られることになる。
【0030】
請求項記載の発明によれば、予め設けられた表示器に前記特別の演出を画像として表示することができる。
【0031】
請求項記載の発明によれば、前記特別の演出を音声として出力することができる。
【0032】
請求項記載の発明によれば、端末装置の識別情報とプレーヤの呼称情報を含む識別情報との対応関係を設定できるので、端末装置の特定をプレーヤの特定として処理可能とできる。これにより、例えば特別の演出にプレーヤの呼称を表示したり、発音したりすることが可能となる。
【0033】
請求項10記載の発明によれば、評価手段により評価結果が所定の条件を満たした端末装置に特別の演出を指示する信号を前記第2の通信部を介して送信でき、一方、前記特別の演出を指示する信号を第1の通信部を介して受信すると、この演出報知部に特別の演出に関する報知動作を行わせることができる。すなわち、第1の通信部が送信機能を備え、前記第2の通信部が受信機能を備える態様の場合には、端末装置側から検知結果が制御装置側に送信され、制御装置側で検出結果に対する評価が可能であり、発明として完成しているが、さらに、第1の通信部が受信機能を備え、前記第2の通信部が送信機能を備える態様を備えるようにしたことで、制御装置での特別の演出を端末装置側でも、あるいは端末装置のみで可能となり、より効果的な演出を実現できる。
【0034】
請求項1記載の発明によれば、ガイド画像の動き指示のタイミングに合わせて動作を行うほど、高い評価を付与できる。これにより動き等の運動性の評価(トレーニングとかゲーム等)乃至は運動機能や神経機能の回復のための運動(主にトレーニング)に用いて好適なシステムが提供可能となる。
【0035】
請求項1記載の発明によれば、出力される楽曲に同期してガイド画像を表示器に表示できる、しかもガイド画像の踏み位置指示に追随する形で動きを行うプレーヤの動きをセンサで検知することでプレーヤの踏み位置(ステップ)に対する評価が可能となる。
【0036】
請求項1記載の発明によれば、センサに対する踏み動作の検知結果から各端末装置におけるプレーヤの運動量を評価、例えば消費カロリーに換算して求めることができる。
【0037】
請求項1記載の発明によれば、運動途中で表示するかどうかに関わりなく、運動終了時点でトータルとしての運動量の評価結果を表示でき、これにより、楽曲の開始から終了までのステップ動作により費やした運度量、例えば消費カロリーの総計をプレーヤに報知できる。
【0038】
請求項1記載の発明によれば、所定の1つの撮像装置、例えばビデオカメラで撮像されるビデオ画像を、ある条件で乃至は任意に選択して前記表示器に併記表示でき、これにより、端末装置に対応する位置のプレーヤを表示器に選択的に、いわばライブ映像として併記表示できるので、プレーヤのモチベーションを高めることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0039】
図1は、本発明に係る動き情報処理システムが適用される一態様を示すトレーニングジムの概略平面図である。なお、この態様では、ある館内の一室をトレーニングルーム(室)としている。
【0040】
図1において、略四角形のトレーニング室1の一部(室内の後方)には出入り口E2が設けられ、ここに入退室管理装置2が配設されている。また、室内であって入退室管理装置2の近傍のマット置き場には、マットを収容するためのマット置き具4が設けてある。なお、図には示していないが、館内には別途受付があり、トレーニングを希望するプレーヤは受付で個人情報が記録された個人カードを提示し、受付に設置された後述の受付装置20で個人情報の読み書きを行って、所定の個人情報が書き込まれた、携帯式例えば手首に着脱可能に巻き付けられるようにされたトランスポンダTPを手渡される。トランスポンダTPは内部に所定の情報を記録するためのメモリと該メモリに対して情報の書込、読出を行うためのアンテナを含む通信部を備えているもので、個人認証タグとして知られているものである。
【0041】
入退室管理装置2には受付装置に接続されたアンテナからなる通信部3が配置されている。通信部3は、略連続的に読み取り要求信号を出力しており、入退室管理装置2に近づいたプレーヤの所持するトランスポンダTPがこの要求信号に応答して個人情報を送信することで、個人情報の読み取りを行う。これにより、受付装置20はトレーニング室1に入ったプレーヤを特定している。そして、後述するように、どのプレーヤがどのマットを使用するかの両者の紐付けが、この入退室管理装置2で行われる。マット置き場にはトレーニングに使用するマット30が所用数、ここでは少なくとも12枚収容可能なマット置き具4が準備されている。マット30及びマット置き具4の構造は後述する。マット30には、識別情報例えばそれぞれ異なる番号(識別番号)が視認可能に付されている。図1では、レッスンを受けるプレーヤのための11枚のマット30が前方から4枚、3枚、4枚で置かれている。マット30を置く位置は、マット30の識別番号に対応して予め決められており、例えば床面にマット置き位置を示す識別番号と、例えばマットサイズに対応した枠が表記されていることが好ましい。詳細は後述するが、プレーヤは入退室管理装置2でマット30の選択操作を求められ、選択後、選択した識別番号が付されたマット30をマット置き具4から手に取り、予め決まった位置に敷設することとなる。トレーニング室1の前方の1枚のマット30はインストラクタのためのものである。なお、図1では、マット置き具4は空になっている状態を示している。
【0042】
トレーニング室1には前方に所定サイズの表示器としての投写スクリーン5が後方に向けて立設されており、後方上部(天井部)には、この投写スクリーン5の画面に画像を投射するための例えば液晶型のプロジェクタ6が備えられている。プレーヤは、投写スクリーン5に表示されるトレーニングを誘導するためのガイド画像(図9、GG参照)を見ながら、該ガイドの指示内容に沿うようにマット30上で動作を行う。インストラクタ用モニタ7は、液晶やCRT等であり、投写スクリーン5に表示されるガイド画像と同一内容が表示され、後方、すなわちプレーヤの方を向いたインストラクタにも同一のガイド画像を視認可能にしている。トレーニング室1の前方の左右上部には音声出力用のスピーカ8がアンプユニット8aを介して配置され、略同様な位置には、所要台数、ここでは2台のビデオカメラ9が左右に1台ずつ配置されている。
【0043】
プロジェクタ6は、公知のものが採用可能であり、例えば白色光源と、白色光を赤青緑の各色光に分光する例えば光学フィルタと、光学フィルタの下流であって各色の光路上に配置され、各色の画像信号が供給される液晶パネルと、各液晶パネルを透過した各色画像光を合波するダイクロイックミラー及び投写用の光学レンズ系等から構成されている。
【0044】
また、トレーニング室1の適所、ここでは前方右手には本システムを可動させるための制御装置10が配置されている。
【0045】
図2は、制御装置の全体構成図である。メインCPU11は、本システムの動作を統括的に制御するもので、所定のプログラム及び必要な画像情報や処理に必要な各種のデータが予め記憶されたROM12や、処理データを一時的に格納するRAM13と、バスを介して接続されている。ROM12には、画像データとして、トレーニング画面を構成する要素である進行に応じて切り替わり表示される各画像(例えば、トレーニングスタート前画像、トレーニング終了後の画像)、トレーニング中の画像としての基準マーク、シーケンスマーク(ガイド画像)、画面内の一部に各マット及び当該マットと後述する紐付けされたプレーヤの個人データ欄としての個別の表示領域、各表示領域に対応するマットの識別番号、プレーヤの呼称(登録した名前や愛称)等を表記するための画像要素、特別演出のための画像要素等の画像情報が記憶されている。また、ROM12には、複数曲の演奏用の楽曲情報が記憶されており、各楽曲情報には楽曲の進行に対応させてガイド画像及びそのタイミング情報等の関連付け情報が記憶されている。さらに、ROM12には、ガイド画像に対するプレーヤの動作のタイミングや応答性を評価するプログラム、プレーヤの動きから求められる運動量、例えば消費カロリーの算出のためのプログラムが記憶されている。
【0046】
描画処理プロセッサ14は、メインCPU11が発行する描画命令に基づいて、ROM12から必要な画像データを読み出してRAM13の表示エリアに対して描画処理を行い、所定の高速周期(例えば1/60秒)でプロジェクタ6に繰り返し出力している。本実施形態では、ガイド画像として、プレーヤが足でマット30上の前後左右の領域を踏む(ステップする)位置の指示を内容とするものである。図9に示すように、ガイド画像GGは、画面50の主要域、ここではほぼ中央部分を表示領域として表示されるもので、画面50の上方に前後左右を示す静止した基準マークRMと、各静止マークRMの表示位置の上下方向に対応して表示され、かつ画面50の下方から所定のスクロール速度で上昇するように表示されるシーケンスマークSMとからなり、踏み動作のタイミングを予告、誘導するようにしたものである。各プレーヤは、シーケンスマークSMが基準マークRMと重なるタイミングで、対応するマット30の位置を踏む。また、ビデオカメラ9による撮影中の画像を背景画像として併記表示することも可能としている。
【0047】
音声処理プロセッサ15は、ROM12から読み出された楽曲のADPCMデータをRAM13のワークエリアに記載し、このワークエリアに記憶されたADPCMデータを音源として、このデータを例えば44.1KHzの周波数のクロックで読み出す。なお、音声処理プロセッサ15は、ワークエリアから読み出したADPCMデータに対し、ピッチの変換、ノイズの付加、エンベロープの設定、レベルの設定、リバーブの付加等の処理を施してアンプ8aに出力し、楽曲を音声としてスピーカ8から出力させる。
【0048】
なお、楽曲及びガイド画像のデータは外部メモリから図略のドライバを介して取り込んでもよく、この場合の外部メモリとしては、例えばDVD、CD−ROM、ハードディスク、光ディスク、フレキシブルディスク、半導体メモリ等が採用可能である。ドライバを介して外部メモリから画像、音声、プログラムデータを読み出す態様では、読み出したデータは、図略のデコーダを介してRAM、又は音声処理プロセッサ15に取り込まれる。また、楽曲の演奏の進行に伴い、予め演奏時間と関連付けされて作成されたガイド画像が演奏時間と同期してプロジェクタ6に出力される。
【0049】
図3にマットの構造を示す。図3(a)に示すように、端末装置(コントローラ)としてのマット30は、所定形状、例えば略1メートル四方の長方形をなし、図3(c)に示すように、基体となる所要厚み例えば数ミリメートル〜十数ミリメートルを有する弾性材料、例えばウレタンからなるスペーサ31と、その表面側の踏み領域に対応して貼着されたシート状の個別電極32と、裏面全域に貼着された共通電極33と、個別電極32の外面に貼着された電極保護用の表面シート34、共通電極33の下面に貼着された所要の厚みを有する硬質の補強シート35、補強シート35の裏面に貼着された裏面シート36と、さらにそれら両シートの外面全域に貼着された滑り止め材料からなる、乃至は滑り止め表面加工が施された滑り止めマット37,38とを備えている。マット30の周囲は図3(c)に示すように、上面から下面に亘って這わされた帯状体39を上下に関して縫製することで一体化されている。また、電極保護用の表面シート34の表面側は他の材とは異なる外見形態、例えば他の材とは異なる色彩を有するものが用いられており、これにより踏み領域が視認可能としている。
【0050】
マット30の一辺、ここでは図3(a)の上端中央には、動作制御のための回路基板その他を内蔵する基板ケース300が取り付けられている。基板ケース300内には、図6に示すような、マット30に対して装着脱可能にされたバッテリー301、回路基板に搭載され、CPU(中央演算処理部)を有するマット制御部302、及び制御装置10と通信するためのアンテナを有する通信部303(第1の通信部)を備え、さらにバッテリー301に接続されている図略の充電用プラグの接続部が露呈した状態で設けられている。また、図3では見えていないが、後述する特別の演出の報知のための演出報知部304(図6参照)としての部材、例えば光発生器(発光ダイオード等)、音発生器(スピーカ等)、振動発生器(圧電振動素子等)の少なくとも1つを備えていてもよい。なお、特別の演出とは、マットに対する評価結果、従って実際にはプレーヤの動きに対する評価結果が所定の条件を満たした場合(例えば複数のマットの中で上位3位内の評価を得た場合)に行われる演出を指すものである。この演出では特定のマット(従ってそのプレーヤ)が例えばベスト3であったことが、特殊な演出とともに報知される。
【0051】
エントリーボタン306は、マット30の周辺部適所、本実施形態では基板ケース300の近傍に設けられ、制御装置10と通信を開始するための操作部材として機能するスイッチである。LED3061はエントリーボタン306が押されたことを確認するためのもので、押された結果、点灯するようになっている。また、エントリーボタン306は、二度押しされたりトレーニング中に誤って踏まれる可能性もあるため、一度押された後、内蔵タイマ等が始動してマット30への未入力状態が所定時間、例えば3分間継続した場合に自動的にオフ状態とする処理が行われる。実際のトレーニングに際しては、プレーヤがマット置き具4からマット30を取り出しただけでは、制御装置10との通信は開始されておらず、プレーヤがマット30をフロアの予め定められた箇所に設置し、エントリーボタン306を押した時点で通信部303を介して通信が開始される。また、この通信により、後述するように画面50の自分の表示領域DAに「READY」という表示が行われる
。「READY」の前の表示文字は「Waiting Signal」である。このようなシステムとしているのは、エントリーボタン306を押していないときのマット30の無駄な電力消費を回避することに加え、プレーヤが自分のマット30が正常に機能していることを自ら確認できるようにするためである。もし、エントリーボタン306を押したにもかかわらず、画面に「READY」が表示されない場合はマット30の故障や充電不足等の不具合があること
を認識できる。このような場合は、プレーヤはインストラクタに申し出て、別のマット30に交換する等の対処を依頼する。
【0052】
個別電極32は、図3(a)に示すように、中央のホームポジションに対して、その前後左右(図3(a)では上下左右)に設けられている。各個別電極32には、マット制御部302から個別に所定レベルの電圧が印加されており、共通電極33との接触をここに検知可能としている。すなわち、スペーサ31のうち、個別電極32が貼着された領域には、所要径の孔311が厚み方向に所定数だけ分散して穿設されており、上方からプレーヤが個別電極32を踏んだ際に、弾性のスペーサ31が圧縮変形して、個別電極32が孔311を介して共通電極33と接触することで、踏み動作が検知可能とされている。前後左右の4個の個別電極32、スペーサ31及び共通電極33で、前後左右の踏みセンサSf、Sb、Sl、Srが形成されている。ただし、添え字のfは前、bは後、lは左、rは右を示す。
【0053】
図2に戻って、ビデオカメラ9は連続撮像が可能なカメラで、一般的な撮像光学系と、撮像素子とで構成され、メインCPU11との間に接続されたバスを介して撮像画像信号が取り込み可能にされている。取り込まれた撮像画像信号は、後述する図9の画面50の中央部にシーケンスマークSMの背景に重畳するように表示してもよい。例えば、高い評価を得たプレーヤを撮像して画面50に表示するといった演出ができる。また、ビデオカメラ9には、さらに撮像光学系の方向を切り替える切り替え部91が設けられている。この方向切り替え部91は、一般的な方向変更機構である、ビデオカメラ本体を水平方向に振る水平機構部と、この水平機構部を含めて垂直方向に振る垂直機構部と、それぞれの振り動作を行う個別の駆動源例えばモータとを備え、メインCPU11からの方向切り替え信号を受けて方向調整が行われるようになっている。また、ビデオカメラ9は撮影光学系にズームレンズ及びこれを駆動する駆動系を内蔵しており、撮影倍率を変更可能にし、あるいは各マットまでの距離に関わりなく所定の像倍率となるようにズーミング制御可能にしている。通信部16(第2の通信部に相当)はマット30の通信部303との間で、無線を介して情報の授受を行うものである。なお、通信部16で受信した情報がいずれのマット30からの情報かの識別は、送信のコード化方法を個々に異ならせたり、送信のためのキャリア周波数を互いに異ならせることで対応可能であり、また、双方向通信を行う態様では、通信部16からの送信要求に応じて各マット30の通信部303が送信動作を行うようにすれば混信はなくなる。
【0054】
なお、別方法として、異なるキャリア周波数を準備するのではなく、同一周波数帯でデータに個別の識別情報を付加したデータを連続的に送信する一方、通信部16はすべての情報を受信し、その中から有効な識別情報を持ったデータのみを有効と判断して、プログラムに反映するという方法も採用可能である。また、本実施形態では、マット30との通信を無線で行うものとしているが、設営等に手間を要するものの有線で通信する態様としてもよい。
【0055】
図4は、マット置き具の構造を説明するための図で、(a)は第1の実施形態、(b)は第2の実施形態を示す。図4に示すように、マット置き具4は全体として直方体形状の枠体で構成されている。すなわち、マット30の幅サイズ及び所要枚数、ここでは12枚が並列に立設可能なサイズを有する長方形の底板41と、底板41の長手方向に所定間隔を置いて底板41の両側部から立設され、上方が開放された断面コ字状の12本のガイド材42と、ガイド材42の両方の上端で結合され、底板41の端部と同一の長方形形状をなす枠体43と、底板41の底面に取り付けられ、マット置き具40の移動用のキャスタ44と、枠体43の長手方向の一方側に設けられた手押し部45を備える。
【0056】
図4(a)に示す第1の実施態様では、上記の構成を備えることで、基板ケース300を下向けにして、マット30を枠体43の上方から、マット30の左右端を左右のガイド材42に沿わせてガイド材42の底辺部421に当接するまで降下させることで、各マット30をそれぞれのガイド材42の水平底辺部421上に位置決めして収容できる。また、水平底辺部421の上面適所であって、各マット30の基板ケース300が当接する位置には、充電用のコネクタ422が取り付けられている。これにより、各コネクタ422は収容されるマット30の基板ケース300に設けられた充電用プラグと、収納動作に連動して接続される。各コネクタ422は図略の公知のAC―DCコンバータ式の充電制御回路を介して一体のリード線46に纏められ、その先端に商用電源のソケットに接続可能なプラグ461が取り付けられている。リード線46の先端のプラグ461を商用電源に接続しておくことで、マット収容中に内部のバッテリー301が充電される。
【0057】
図4(b)に示す第2の実施形態は、マット30のバッテリー301が基板ケース300に対して着脱可能な態様の場合に適用されるもので、マット30は基板ケース300を上方に向けてマット置き具4に収容されるようにしてある。そこで、ガイド材42に充電用のコネクタ422を設けず、これに代えて、マット置き具4の適所、ここでは手押し部45の部分に、バッテリー301の充電部47をマット収容数分だけ纏めて設けている。充電部47は、各バッテリー301が差し込み可能な差し込み口471を有し、その内部にバッテリ301の図略の電極と接触し得る充電用電極、及び図略の公知のAC―DCコンバータ式の充電制御回路が取り付けられている。差し込み口471の図略の各充電回路は、先端に商用電源に接続可能なプラグ461を備えたリード線46に接続されている。これにより、マット30の収容時には、まず、マット30からバッテリー301を取り外し、マット30はそのまま収容し、バッテリー301は差し込み口471に差し込めば、リード線46の先端のプラグ461を商用電源に接続しておくことで、マット収容中に差し込み口471の充電用電極を介して差し込まれたバッテリー301が充電される。
【0058】
以上のように、上記各実施形態のマット置き具4は、各マット30を1箇所にまとめてコンパクトに、かつ容易に収容でき、しかも移動可能に構成されているので、本動き情報処理システムによるトレーニング等を行わない場合のトレーニングジムのフロアのスペースの有効活用に寄与できる。また、複数マット30が平積みされて保管されているような場合であれば、プレーヤが使用するマット30が下の方にある場合、引き出しにくくなってしまうが、本構造によれば、極めてスムーズな取り出しが可能となる。さらに、収容したそのままの状態で各マットの充電も簡単に行える構造となっているので、収容、保管、充電の一連の動作を容易に行え、作業性が非常に優れている。
【0059】
図5は、受付装置の構成を示すブロック図である。受付装置20は、受付CPU21、個人カード読書器22、トランスポンダTPに電波を用いて所定の情報を書き込むためのアンテナ23及びマット選択部24を備える。個人カード読書器22は受付に配設されており、入館時に、トレーニングを希望するプレーヤの、氏名、性別、年齢、体重、トレーニング履歴等の個人情報が記録された個人カードから個人情報を読み取り、また退館時にトレーニング履歴等の情報更新を行うものである。マット選択部24は、入退室管理装置2に設けられ、モニタ241、タッチパネル242及びマット選択情報生成部243を備える。タッチパネル242は透明の感圧薄膜体で構成された公知のもので、モニタ241の画面に積層して配置されている。
【0060】
受付CPU21は、個人情報読書部211、トランスポンダ書込部212、画像表示制御部213、マット選択検出部214及び紐付き処理部215を備える。個人情報読書部211は入館に際して個人カード読書器22の図略の挿入口に個人カードが差し込まれると、該個人カードから個人情報の読み取りを行い、また、退館に際して個人カード読書器22に個人カードが差し込まれると、該個人カードにトレーニング履歴の更新を行わせるものである。トランスポンダ書込部212は個人カードから個人情報の読み取りが終了すると、該プレーヤに手渡す予定の携帯型のトランスポンダTPに、アンテナ23を介して、個人(該プレーヤ)を特定できる情報、例えば氏名や受付番号等の識別情報を少なくとも書き込むものである。受付番号を書き込む態様では、受付装置20は受付番号を照合情報としてプレーヤの氏名を特定するべく、両者を関連付けておけばよい。
【0061】
画像表示制御部213は、入退室管理装置2に配置された通信部3が出入り口E2からトレーニング室1に入ろうとするプレーヤのトランスポンダTPから個人情報を受信し、その受信したことを確認すると、モニタ241にマットの選択画面としてマットの識別番号を表示し、プレーヤにマットの選択を促すものである。
【0062】
なお、識別番号としては、実際のマット30に印刷された数字と同一の数字を表示するものとしてもよいが、例えば以下のような態様を採ってもよい。すなわち、全てのマット30それぞれに対応して設けられた複数のキャラクタ(マット30を擬似的に表示したもの)がモニタ241に表示される。各キャラクタのそれぞれには、各マット30を特定する数字やアルファベット、図柄(動物等)が対応付けて表示されている。ここで、各マット30を特定する数字等は実際のマット30に印刷されているものに整合するものとする。
【0063】
上記の識別番号の表示と同時に、モニタ241には「使用されるマットを選択してください。」というマット選択用のメッセージが表示される。モニタ241は、既に選択されたマットと未選択のマットとを区別して表示、例えば既に選択されたマットの識別番号は低輝度で表示され、未選択のマットの識別番号が高輝度で表示される。プレーヤが選択画面のうちの未選択のマットの識別番号の1つの表示位置(例えば、数字の「7」)を押すと、タッチパネル242は押圧位置の信号を出力し、その押圧位置信号からマット選択情報生成部243は選択したマットの識別番号を受付CPU21に出力する。マット選択検出部214はマット選択情報生成部243から識別番号情報が送信されてくると、マット選択が終了したことを確認する。この時点で、プレーヤとマットとの紐付けが完了し、モニタ21には「あなたの使用されるマットは7番です。」とのメッセージが流れる。次のプレーヤは同様にして、上記プレーヤが選択した7番以外のマットを選択し、以降、同様にして各プレーヤの使用するマットが決定される。各プレーヤはトレーニングジムのフロアに入り、前述のマット置き具4の中から、例えば7番の数字が印刷されたマット30を取り出しフロアの所定の箇所に配置する。あるいは、店舗側で最初からフロアに各マットを配置しておき、プレーヤは自分のマットが配置された箇所に行くようにしてもよい。
【0064】
紐付き処理部215はマット選択の終了が確認されると、通信部3から受信されたトランスポンダTPの識別情報、マットの識別情報、及びトランスポンダTPの識別情報と個人情報との突き合わせ(照合)を行い、プレーヤとマットとを対応付けする紐付き処理を行うものである。プレーヤとマットとの紐付き情報はメインCPU11に送出される。
【0065】
図6は、マット30の構成を示すブロック図である。マット30は前述したバッテリー301、マットCPU302、通信部303、演出報知部304及び踏みセンサ3f〜3rの他、マット識別情報メモリ305を備える。マット識別情報メモリ305はマット30を特定する識別番号を読み出し可能に記憶するものである。マットCPU302は、送信情報生成部3021、受信情報処理部3022及び電源チェック処理部3023を備える。送信情報生成部3021は、所定周期(例えば0.数秒)毎に、マット識別情報メモリ305から読み出した識別情報と踏みセンサ3fないし3rに対する踏み検知情報とを関連付けて送信情報とし、通信部303を介して制御装置10の通信部16に送信するものである。
【0066】
受信情報処理部3022は、制御装置10の通信部16から送信されてくる特別の演出報知指示信号を受信すると、自己のマットに対する送信情報であるか否かを判断し、自己のマットに対する信号であれば、演出報知部304に演出報知処理を行わせるものである。具体的には、演出報知部304は、光発生器であれば点灯乃至は点滅表示を行い、音発生器であればプレーヤ名や効果音を出力し、振動発生器であれば効果音響を出力する。もちろん、演出報知部304は上記各発生器の組み合わせ、又は全ての発生器を備えたものであってもよい。
【0067】
電源チェック処理部3023は必要に応じて設けられるもので、バッテリー301の残容量のチェックを行い、マット30適所に必要に応じて設けられた警報部材を介して充電不足を示す内容の報知を行わせるものである。
【0068】
図7は、制御装置10のメインCPU11のソフトウエアを示すブロック図である。プログラム進行制御部111は、ROMに格納されたプログラムに基づいて本トレーニング支援処理を経時方向に進行制御するものである。
【0069】
画像表示制御部112は、画像処理プロセッサ14を介してプロジェクタ6に所要の画像信号を送出し、投写スクリーン5に映像の投射を行わせるものである。表示される画像は、経時的な処理に従って、図8に示すエントリー画像、図9に示すレッスン中画像、図10に示すリザルト画像、図11に示すレッスン終了画像である。図8に示すエントリー画像は、レッスン内容及びインストラクタの名前とその写真画像PIを表示すると共に、レッスンに参加する各プレーヤの表示を行う。各プレーヤの表示は、本実施形態では8名分の個別の表示領域DAが画面50の所定位置に設定される(図8参照)。各表示領域DAは、画面50の左右に縦方向に等間隔で配列されており、ここでは識別番号1〜8に対応させて表示領域DA1〜DA8とする(この場合、マット30の識別番号は1〜8となる)。前述したように、トレーニング室1内では各マット30の敷設位置は予め設定されており、通信部16は床面に敷設されたマット30の通信部303から識別番号情報を受信することで、マット30の敷設状況(マット30のエントリーボタン306が押された状態か否か。すなわち、プレーヤがマット30をフロアに置き、トレーニングに参加するためのエントリーを行ったか否か。)を認識し得るようにしている。
【0070】
各表示領域DAには、マット30の識別番号、プレーヤ名、マット30の床面への敷設が完了したかどうかを示す表示、例えば完了の場合(識別番号1,2,4)にはプレーヤ名と「READY」の文字の表示が行われ、マットの選択のみ終了し、敷設されていない状態(識別番号3,5)ではプレーヤ名と「Waiting Signal」の文字の表示が行われ、マットの選択もされていない場合(識別番号6,7,8)には「No Entry」の文字のみが表示されている。プログラム進行制御部111は所定の待ち時間だけ待機し、あるいは所定人数(ここでは8名)に達するまで待機するようにしている。
【0071】
図9に示すレッスン中画像は、画面50の上部に前後左右の方向を示す基準マークRMが左側からRMl、RMb、RMf、RMrの順で表示され、それらの下方にそれぞれ対応するシーケンスマークSMが画面50の下端から上方に向けて所定の速度でスクロール表示される。図9の例では、基準マークRMfに対応するシーケンスマークSMfの2個が経時方向(図9では上下方向)に表示されている。スクロール表示は、RAM13の表示エリアに形成される画像の所定周期毎の書き換え時に、シーケンスマークSMfの画像の形成位置を順次所定アドレス分だけ上方に変更することで実現される。シーケンスマークSMの画面50の下端への表示タイミングは、基準マークRMと一致する時点から、スクロール速度を考慮して逆算して決定されている。
【0072】
また、画像表示制御部112は、画面50内に、背景画像として予め準備されたインストラクタのトレーニング画像を併記表示するようにしている。あるいは、ビデオカメラ9で撮像されるプレーヤのうち、特別な、例えば、後述する瞬間的な応答性の高いプレーヤを選択的に撮像し、その画像をリアルタイムで併記表示するようにしてもよい。さらに、画像表示制御部112は、基準マークRMfとシーケンスマークSMfの一致タイミングに同期して、あるいは一致タイミングの有無に関わりなく所望の時点で、その他の動作をプレーヤに促すガイド画像、例えば手の動きに対する動きとして、手を握った画像GHを画面50の適所に判りやすく表示するようにしている。プレーヤは、この画像GHが表示される瞬間に腕を突き出すような動作(パンチを行うような動作)を求められ、これによりレッスン動作を下半身の運動だけでなく上半身をも使った運動としており、より張りのあるものとしている。なお、この手の握り(手乃至は腕の動き)については、本実施形態では、特に検知していないが、手に巻き付け容易な携帯式の加速度センサ等を着けておき、検知結果をマット30の場合と同様、無線で通信部16に送出するように構成すれば、手の動き等に対しても評価可能となる。
【0073】
図7に戻り、通信処理部113は、各マット30の通信部303からの踏み検知情報を通信部16を介してマット識別情報を用いてマット毎に識別して周期的に取り込むと共に、特別の演出の報知を指示する情報を通信部16を介して送信するものである。操作情報読取部114は、通信処理部113で受信した各マット30の通信部303からの踏み検知情報を取り込み、各マット30での踏み動作タイミング及び踏み位置を検出するものである。紐付き情報取込部115は、受付装置20の紐付き処理部215で紐付きされたプレーヤとマットとの紐付き情報を取り込むものである。
【0074】
応答性評価部116は、シーケンスマークSMと基準マークRMとの重なりタイミングと、各プレーヤがシーケンスマークSMの画像で指示されたマット30上の踏み位置を実際にステップするタイミングとのずれ時間をそれぞれ計測して、マット毎に応答性を評価するものである。例えば、シーケンスマークSMが基準マークRMと重なったタイミングと一致して、プレーヤがマット30上の対応する踏み位置をステップすることで応答性が高く評価される。応答性、すなわち前記したずれ時間は所定のポイントに換算され(あるいはずれ時間がそのままポイントとされ)て、直前までのポイントに加算される。なお、プレーヤによるマット30の踏み動作が、いずれのシーケンスマークSMに対応するものかの判断は、例えば各シーケンスマークSMと基準マークRMとの一致タイミングに対して、その前後所定時間をずれ時間検知用として設定しておき、マット30の踏み動作がその設定時間内であれば、ずれ時間が計測され、設定時間外であれば、対応するシーケンスマークSMに対するマット30への踏み動作はなかったものとして処理すればよい。
【0075】
応答性の評価は、ランク分けされており、応答性の高い方から順に、例えば「AA」、「A」、「B」、「C」、「D」のように5段階で行われる。図9に示すように、例えば表示領域DA1には「Rank AA」の文字が表示されている。従って、レッスン終了時点で
は、ポイントの小さい(すなわち、ずれ時間の少ない)プレーヤほど高い評価が得られる。
【0076】
また、レッスン中における、基準評価時間(例えば10秒)毎の、いわば瞬間的な応答性評価の結果から、一番のプレーヤを抽出し、該プレーヤに対して、特別の演出表示が行われる。例えば表示領域DA1のプレーヤが一番であった場合、図9に示すように表示領域DA1に特別の演出として「No.1」の文字が表示される。同様に、後述する図9の例
では、3番までのマット(従ってプレーヤ)を特別の演出の対象として抽出しており、表示領域DA7に「No.2」、表示領域DA4に「No.3」の文字が表示される。
【0077】
順位付け処理部117は、前記瞬間的な応答性評価の結果から、1番から所定順位までの順位を決定するものである。演出処理部118は、前記瞬間的な応答性評価が1番のプレーヤに対して、対応する表示領域、ここでは表示領域DA1に特別の演出表示を行うものである。図9に示す例では、表示領域DA1に対応させて「NO.1」の文字画像SGが
表示されている。また、前記瞬間的な応答性評価が1番のプレーヤの他、所定の順位、ここでは3番までのプレーヤに対して特別な演出表示をするようにしてもよい。図9では、瞬間的な応答性評価が2番目のプレーヤに対応する表示領域DA7に「NO.2」の文字が
表示され、瞬間的な応答性評価が3番目のプレーヤに対応する表示領域DA4に「NO.3
」の文字が表示されている。
【0078】
なお、上記した特別の演出は、各表示領域に「No.1」等の文字画像SGを表示するも
のであるが、これ以外にあるいはこれと組み合わせて、表示領域全体を点滅させたり、拡大縮小表示させたり、文字画像SGのみを点滅または拡大縮小させたり、瞬間的に他の表示領域を消去してその領域まで拡大表示させたり、特別の画像の出現、例えば笑顔のキャラクタを表示領域に登場させたりする表示を行うことができる。要するに、画面表示に関しては、見た目上、他の表示領域と明確に違いがあり、かつ目立つような表示を特定の表示領域に対して行うようにすればよい。上記の例では、例えば10秒といった基準評価時間毎に特別の演出の対象を特定しているが、楽曲に応じてトレーニング等を行う場合であれば、1曲全体が終わった時点で特別の演出の対象を特定するようにしてもよい。
【0079】
配置設定部119は、必要に応じて設けられるもので、前記瞬間的な応答性評価が1番のプレーヤに対して、その表示領域DAの表示位置を画面の所定箇所、本実施形態では、画面50の左上に変更するものである。この場合、他のプレーヤは順次一番ずつ表示位置が下がることとなる。図9では、識別番号「1」のマットに対応する表示領域DAが、今回、左上の表示位置になっている(識別番号「1」のマットに対応する表示領域DAの直前の表示位置は不明)。また、この場合、評価の変化に応じてプレーヤにとっては自分の表示領域が移動することになるので、表示画面内における自分の表示領域をプレーヤが明確に、かつ即座に認識できるように、表示領域に対して予め各プレーヤ毎に異なった背景色を施したり、背景を複数色から構成される所定の模様を施したり、さらには各プレーヤの名前又は愛称等を表示領域の一部に大きく表示したり、表示領域の外枠形状を丸、三角、四角、星形、菱形等にする等の処理のいずれか、又はそれらの組み合わせを行うようにしてもい。
【0080】
ROM12には、前後左右の各踏み位置(ステップタイプ)に対して消費される基準カロリーを、性別、年齢及び体重毎にテーブルデータとして記憶しており、運動量評価部120は、ここでは、運動によるカロリーの消費量の多少で評価している。運動量評価部120は、通信処理部113で受信した各マット30の通信部303からの踏み検知情報を読み取り、各マット30毎にステップの有無及びステップタイプを抽出して、ステップ毎に基準消費カロリーを読み出して、現消費カロリー値に加算するようにしたものである。各プレーヤの消費カロリー値は、図9に示すように、各表示領域DAの対応する位置に表示される。例えば、表示領域DA1の直ぐ上部に「31.3 kcal」と表示されている。
【0081】
画像表示制御部112は1曲分のレッスンが終了する毎に、図10に示すリザルト画像の表示を行う。集計処理部121は、1曲毎の、各プレーヤのランクの算出、応答性に関する1番から3番までの順位の算出、各消費カロリー値の算出を行うと共に、同時にレッスンしたプレーヤ全員の応答性の平均のランク(図10では「A」の文字が画面50の中央に表示されている)、及びプレーヤ全員の消費カロリー値の合計(図10では「274.9 kcal」と画面50の下部に表示されている)を算出するものである。また、集計処理部121は、レッスンのための一連の所定数の楽曲(ここでは、図11に示すように7曲分)が終了、すなわちレッスンが終了した時点での、所定数の楽曲分における平均ランクの算出、及び消費カロリー値の総計処理を行うものである。画像表示制御部112は、集計処理部121で集計処理された算出結果を用いて、図11に示すレッスン終了画像の表示を行う。
【0082】
上記のように、1つのレッスンに対して参加したプレーヤ全員の平均ランクが最終画面に表示されるので、このレッスンを受けたメンバーのいわば、1つのクラスとしての評価が出ることになる。本システムは、例えばトレーニングジムにおいて採用されることが想定されるものであり、1週間の各曜日の各レッスンでは予め参加メンバーが固定されていることが考えられる。そのような場合、ジム運営側の設定で、ある同一のレッスンに対して各曜日間または各クラス間で互いの評価を競う(ネット上やジム内の連絡板に各クラスの中で高い評価のクラス名を貼り出し、1週間の中で一位のクラスの参加者には何らかのメリットを与える等)という設定も可能である。このような設定を行えば、1つのクラスの中でメンバー同士の結束も固まり、引いては参加メンバーの固定化にもつながるため、ジムにとっての会員確保に寄与することになる。従って、本システムはプレーヤにとって楽しさがあるだけでなく、ジムの運営側にとっても有益なものである。
【0083】
ビデオカメラ制御部122は、応答性評価部116で得られた1番のプレーヤのマット30の方向にビデオカメラ9の向きを合わせる方向切り換え(水平、垂直方向)信号を生成し、切り替え部91に出力するものである。切り替え部91は、各マット30の敷設位置が前述したように予め設定されており、ビデオカメラ9が予め各プレーヤの方向を向くように調整し、その水平、垂直方向情報を予め取得しておくことで処理可能としている。ビデオカメラ9が2台の場合には、それぞれのビデオカメラ9が受け持つプレーヤを予め設定しておき、ビデオカメラ制御部122は、応答性評価部116で得られた1番のプレーヤのマット30の情報を得て、対応する側のビデオカメラ9に対して方向調整と、撮像画像の通信部16への送出を行うように制御する。
【0084】
図12,図13は、制御装置10のメインCPU11の処理を説明するフローチャートである。先ず、受付装置20からの受付情報の受信、さらにマット30からのエントリー信号の受信があれば、受信処理が行われ(ステップS1)、エントリー画像の表示が受信毎に更新的に行われる(ステップS3)。次いで、受付のための時間が所定時間を経過したか否か、あるいは所定の人数に達したか否かが判断される(ステップS5)。否定されれば、所定時間が経過し、あるいは所定人数に達するまで受付情報の受信処理が継続される。
【0085】
所定時間が経過し、あるいは所定人数に達すると、レッスン曲のうちの1番目の楽曲の演奏が開始され(ステップS7)、これと同期して該楽曲に対応するガイド画像GGの表示が開始される(ステップS9)。次いで、通信部16で受信されている各マット30からの受信情報が取り込まれる(ステップS11)。そして、取り込んだ受信情報に踏み動作有りとする踏み検知情報が含まれていると、基準マークRMとシーケンスマークSMの一致時点と踏み検知時点とのずれ時間がマット毎に算出され(ステップS13)、算出された各マットのずれ時間から応答性ポイントが算出され、対応するマットの現ポイント値に加算(積算)される(ステップS15)。踏み動作有りとする踏み検知情報がなければ、ここでの処理はスキップされる。
【0086】
続いて、所定時間(例えば前述したように10秒)が経過したか否かが判断され(ステップS17)、経過していなければ、ステップS27にスキップし、経過しておれば、各マット30に対するランク付けの設定が行われ(ステップS19)、次いで、各マットに対応する表示領域DAの配置設定が行われる(ステップS21)。続いて、所定時間(ここでは10秒)での瞬間的な応答性ポイントの評価が1番ら3番までのプレーヤが抽出され(ステップS23)、1番から3番までの各プレーヤに対応する表示領域DAに特別演出の画像SGの表示が行われる(ステップS25)。次いで、各マット30中の踏み検知情報から、各マット30について、消費カロリー値の算出と、その積算処理が行われる(ステップS27)。
【0087】
この後、レッスン曲のうちの1つの楽曲が終了したか否かが判断され(ステップS29)、終了していれば、ステップS17に戻って、同様な処理が継続される。一方、レッスン曲が終了すれば、該楽曲に対する評価結果が算出されて、図11に示すリザルト画像の表示が行われる(ステップS31)。
【0088】
次いで、レッスン曲のうちの残りの楽曲があるか否かが判断され(ステップS33)、残りの楽曲があれば、次の楽曲の設定が行われて(ステップS35)、ステップS7に戻り、同様な処理が実行される。一方、レッスン曲を構成する全ての楽曲が終了したのであれば、トータルの評価が行われて、図12に示すレッスン終了画像が表示される(ステップS37)。
【0089】
図14は、受付CPU21の動作を示すフローチャートである。まず、マット選択部24に対する割込処理が許可されて(ステップS51)、個人カード読書器22への個人カードの挿入があるか否かが判断され(ステップS53)、個人カードが挿入されると、個人カードから個人情報の読み込み処理が行われる(ステップS55)。次いで、所定の個人情報がトランスポンダTPのメモリに書き込まれる(ステップS57)。次いで、マット選択入力の有無が判断され(ステップS59)、マット選択入力がなければスルーし、マット選択入力があれば、紐付き処理が実行され(ステップS61)、紐付き情報がメインCPU11に転送されて(ステップS63)、処理を終了する。
【0090】
図15は、割込処理のフローチャートである。入退室管理装置2でプレーヤの携帯するトランスポンダTPの存在が通信部3で検知されると(ステップS71)、モニタ241にマット選択画面の表示が行われる(ステップS73)。次いで、タッチパネル242を介してプレーヤによるマット選択入力が検知されたか否かが判断され(ステップS75)、判断されるまで待機し、マット選択入力が検知されると、本フローを終了する。
【0091】
図16は、消費カロリーの算出処理を示すフローチャートである。まず、通信部16で受信された各マット30に対する踏み検知情報からステップタイプが判断され(ステップS81)、ステップタイプに対して、個人情報から抽出される各プレーヤの体重、性別、年齢に応じた基本消費カロリー値がROM12内のテーブルメモリから読み出され、この基準カロリー値が対応するマット30(すなわちプレーヤ)の現消費カロリー値に加算される(ステップS83)。
【0092】
図17は、マットCPU302における踏み検知処理のフローチャートである。まず、電源チェック処理が実行され(ステップS91)、次いで、踏みセンサSf,Sb,Sl,Srのいずれかからの検知信号の有無が判断され(ステップS93)、検知信号がなければ、検知無しの情報が踏み検知情報として作成されて(ステップS95)、所定時間に送信指示が行われる(ステップS101)。一方、検知信号があれば、踏み位置の判別が行われ(ステップS97)、踏み位置と検知有りとを示す踏み検知情報が作成されて(ステップS99)、所定時間に送信指示が行われる(ステップS101)。
【0093】
図18は、マットCPU302における特別演出報知処理を示すフローチャートである。まず、通信部303からの受信情報の有無が判断され(ステップS111)、なければスルーする。一方、受信情報があれば、自己のマット30に対する情報か否かが判断される(ステップS113)。自己のマットに対するものでなければ、そのままスルーする。一方、自己のマットに対する受信情報であれば、自己の演出報知部304に対して、特別の演出報知のための動作指示信号を生成し、出力する(ステップS115)。
【0094】
図19は、マットの踏み位置に関するガイド画像のオリジナル作成処理を説明するフローチャートである。この処理は、インストラクタが制御装置10を用いて行う態様でもよいし、他のコンピュータを用いて行う態様でもよい。まず、メモリ部に予め記憶されている複数、例えば数十〜数百の単位楽曲の中から、1つの単位楽曲が選定されて(ステップS121)、該単位楽曲がスピーカ等を介して音声出力、すなわち演奏される(ステップS123)。同時にモニタ等にステップ作成用の画面が表示されると共に、キーボードの所定の4個のキー(例えば、F(前)、B(後)、L(左)、R(右))を用いての踏み位置の入力処理が許可される(ステップS125)。次いで、単位楽曲の演奏が終了したか否かが判断され(ステップS127)、終了していなければ、ステップS125に戻り同様な処理が継続される。一方、1曲目の単位楽曲が終了すれば、次の単位楽曲が選択されたか否かが判断され(ステップS129)、選択されると、直前の単位楽曲と続きの楽曲である旨の関連付け処理が行われて(ステップS131)、ステップS123に移行する。一方、次の単位楽曲の選択がなければ、オリジナル作成処理が終了したとして、今までに、選択された単位楽曲をつないで、レッスン用の1つの楽曲(オリジナル楽曲)として作成され、所要のメモリ部に記憶される。なお、予め記憶されている単位楽曲は例えば数分〜十数分程度のものであり、レッスン時間を1時間程度とすると、単位楽曲を数曲乃至は十数曲用いて1つのレッスン曲が作成される(図11に示す例では7曲である)。また、単位楽曲の中には、デフォルトとして予め踏み位置が設定済みのものもあり、それらも適宜選択することもできるようにしている。この場合には、踏み位置の適宜の変更を行うために踏み位置入力処理を行ってもよく、あるいは変更のないときには、作成処理をスキップして、連結のための関連付け処理のみを行う態様とすればよい。
【0095】
制御装置10と異なるコンピュータで作成している態様では、作成したオリジナル楽曲を制御装置10のROM12に書き込むようにしてもよいし、外部記録媒体からダウンロードして、制御装置10の図略の記録媒体ドライブを介して制御装置10で演奏するようにすることができる。
【0096】
なお、本発明は、以下の変形態様を採用することができる。
【0097】
(1)本実施形態で示した動き情報処理システムはトレーニング用の他、単にゲーム用としても適用可能である。
【0098】
(2)本実施形態では、マットの形状を略四角形としたが、これに限定されず、円形でもよい。また、踏み位置も前後左右の4箇所としたが、斜め位置を含めてもよいし、中央のホームポジションの周囲に所用数の踏み位置を設定した態様としてもよい。また、ホームポジションもマットの中央位置に限る必要もない。
【0099】
(3)マットの他の形態として、長尺形状のものとし、長手方向にプレーヤの移動を誘導する態様も採用可能である。図20(a)(b)に示す、はしご型のマットを用いれば、長手方向に移動する動きを伴うトレーニングに適用可能である。図20(a)のマット130は、長尺のマット130の長手方向に横歩き可能な幅の間隔で移動を誘導するタイプである。このマット130の厚み方向の構造は、図3に示すものと同一であり、共通電極33に相当する電極は長手方向全長に亘って敷設される一方、個別電極32に相当する電極は長手方向に所定寸法ずつ分割されたマス目構造とされている。従って、長手方向の各マス目に対する踏み動作が検知可能とされる。この長尺マット130に所定マス目間隔を置いて複数のプレーヤが立ち、一方、投射スクリーン5には横歩きを示すステップのガイド画像を表示するようにしている。ガイド画像は、図9に示すガイド画像中の基準マークRMl、RMrとシーケンスマークSMl、SMrのみで足り、図9と同様にスクロール表示して応答性評価を可能としている。あるいは、プレーヤ1人分のプレイ領域に対応する所用数の踏み位置の個数分毎に、それぞれ符号を表記し、各踏み位置を絶対位置的に扱い、これに対する表記マークをガイド画像としてもよい。例えば、連続する6つの踏み位置をプレーヤ1人分としたとき、「A」「B」「C」「D」「E」「F」の文字をマット130の各マス目に(絶対位置として)表記しておき、ガイド画像として、この文字画像をスクロールさせる態様としてもよい。
【0100】
図20(b)のマット230は、長尺のマット230を並列に2レーン分設け、長手方向に対し、前進、後進可能な移動を誘導するタイプである。このマット230の厚み方向の構造は、図3に示すものと同一であり、共通電極33に相当する電極は長手方向全長に亘って敷設される一方、個別電極32に相当する電極は長手方向に所定寸法ずつ分割されたマス目構造とされている。従って、長手方向の各マス目に対する踏み動作が検知可能とされる。この長尺マット230に所定マス目間隔を置いて複数のプレーヤが立ち、一方、投射スクリーン5には左右の足に対して前進、後進を促すガイド画像を表示するようにしている。ガイド画像は、図9に示すガイド画像中の基準マークRMf、RMbとシーケンスアークSMf、SMbを左右の足に対して誘導する画像とすることで足り、図9と同様にスクロール表示して応答性評価を可能としている。なお、上記と同様、絶対位置として扱う態様も採用可能である。
【0101】
なお、図20(a)(b)の踏み位置の検知において、絶対位置として扱わない態様では、現踏み位置と次の踏み位置との検知信号の経緯からガイド画像に対する移動の適正の有無を判断するようにすればよい。このようなマット130,230はリハビリのための運動用具や、介護トレーニング用具として好適であり、介護、リハビリ施設で使用可能である。また、子供、幼児用のゲームとしても適用可能である。
【0102】
(4)また、人体の動きの検知としては、本実施形態のような足の踏み動作の他、手乃至は腕の動きに対するものとしてもよい。例えば、マット30をより小型化して製造し、椅子等に座った状態の複数の患者が、ガイド画像を見ながら、各自の小型のマットに対してガイド画像で誘導された位置を手で叩いて反射神経を養いながら遊戯する態様としてもよい。このような場合に使用される表示器としては、液晶プロジェクタで画像が表示される投写スクリーンの他、例えば病室等、ある程度限られた小スペースにおいてトレーニングを行う場合には、大型のテレビモニタ等を使用するようにしてもよい。
【0103】
(5)本実施形態では、瞬間的な応答性評価の1〜3番のプレーヤに対応する表示領域DAを特定の位置に表示変更するようにしたが、1番のプレーヤのみでもよく、あるいは全てのプレーヤの順位を算出し、全ての表示領域DAの表示位置を、順位に従って変更表示する態様としてもよい。なお、プレーヤ全員を評価順に従って例えば画面の上から下に向かって並べると、下位の位置に配置されるプレーヤにとっては、運動に対する意欲が損なわれることも考えられるため、プレーヤ全員を評価順に従って並べるのではなく、所定の上位者、例えば3名のみを画面上部に「現在のベスト3」として表示するのが好ましい。
【0104】
(6)本実施形態では、制御装置10側では、投射スクリーン5の画面50上で特別の演出表示を行ったが、これに代えて、あるいはこれと連動してスピーカ8を用いて、例えば「(名前)。あなたが一位!」のようにプレーヤの名前や愛称を呼びかける形で発音させるようにしてもよい。この場合、名前の後ろの「あなたが一位!」あるいは「絶好調!」といった評価の定型文のデータはROM12に予め記憶しておき、特別の演出表示の際に、紐付き処理の結果を受けて入手し、RAM13に記憶されているプレーヤの名前や愛称の後ろに続けて、これらの定型文をつなげた文章をメインCPU11が作成し、スピーカ8から発音させるようにする。なお、上記の特別の演出としての呼びかけの際には、呼びかけ処理に連動させてトレーニング中の楽曲の音量を低下させたり、あるいは消音するようにして、上記の呼びかけが各プレーヤにとって明瞭に聞こえるようにしてもよい。このように、制御装置10側のみで特別の演出報知を行う態様(画面50への表示、またスピーカ8による報知)では、情報の通信方法は、マット30から制御装置10への一方向通信で実現できるので、その分構成が簡易となる。
【0105】
(7)また、マット30の演出報知部304に特別の演出報知を行う態様では、情報の通信方法は、マット30と制御装置10との間の双方向通信となる。この場合、プレーヤは自分のマット30(自分の足元で)で特別の演出報知が行われるので、モチベーションの高揚が図れる。さらに、プレーヤにとっては足元または手元といった自分の身体に近接した箇所において演出が行われることになるので、プレーヤは離れた箇所にある表示器上の自分の表示領域DAを視認しなくても、確実に、かつ、より体感的に評価を認識することができる。加えて、認識する対象は、光、音、振動のいずれか、又はそれらの任意の組み合わせであって、プレーヤは特別の演出を視認によって確認するものではないため、ガイド画像のみを見てトレーニング等に集中しながら、自分の評価を認識できる。なお、上記の(6)項の構成によっても同様に、トレーニング等に集中し易いという効果が得られる。なお、演出報知部304に光発生器を採用した態様では、瞬間的な応答性評価の1番から3番までのマットに対する演出方法として、表示態様が連続的に変更される方法を採用してもよい。例えば光の点滅周期を高い順位ほど高速となるように行わせたり、輝度の高さ、色の変化を順位に応じて変更するようにしてもよい。
【0106】
(8)本実施形態では、マット30とプレーヤとの紐付きをトランスポンダTPと受付装置20のマット選択部24とで行ったが、これに代えて、マット30にトランスポンダTPを認証する機能を備えた態様としてもよい。すなわち、マット30にトランスポンダTPのメモリに書き込まれた個人情報を読み取るアンテナと、読み取った個人情報を一旦記憶する記憶部とを有し、プレーヤがマット30のエントリーボタン306を押すと、前記記憶した個人情報とマット識別情報とを関連付けて送信信号を生成し、この送信信号をマット30の通信部303及び通信部16を介して制御装置10側に送信することで、制御装置10でマット30とプレーヤの紐付けを認識することが可能となる。この態様によれば、プレーヤは入退室管理装置2においてマットを選択するという作業が不要になり、使い勝手が向上する。また、他の態様として、レッスン開始前に係員あるいはインストラクタ自身が各プレーヤから名前とマット30の識別情報とを聞き出し、制御装置10に設けられたキーボード等の入力部を用いて直接入力することで、制御装置10でマット30とプレーヤの紐付けを認識する態様としてもよい。
【0107】
(9)本実施形態では、図10、図11に示すリザルト画面、レッスン終了画面で、プレーヤ全員の応答性評価ランクの平均、消費カロリー値の総計を表示したが、所定のグループ毎に分けて表示するようにしてもよい。例えば、トレーニング室内でのマット30の敷設位置に従って、例えば左右でグループ化し、グループ単位で、応答性評価ランクの平均、消費カロリー値の総計を表示するようにしてもよい。このようにすれば、同時にトレーニングするプレーヤのグループ同士の結束ができ、より競争心を煽ることができる。
【0108】
(10)本実施形態では、各マット30の敷設位置が予め設定されているが、これに代えて、任意の位置に敷設する態様を採用することも可能である。この場合、制御装置10の通信部16、マット30の通信部303が広い範囲の指向性を有しておればよい。また、ビデオカメラ9による特定のプレーヤの撮像も、各マット30で表面に特徴点、例えば個別に模様等を異ならせておくと共に、これらのマット30の撮像画像をそれぞれ予め登録しておけば、トレーニング時に撮像した各マット30の撮像画像から各マット30を公知のパターン認識技術を採用して識別するようにすればよい。これにより、各マット30の敷設位置が特定できるので、ビデオカメラ9を特定のプレーヤ(マット30)を撮像可能に方向制御することが可能となる。この態様によれば、プレーヤは入退室管理装置2で選択したマットを、ジムのフロアの予め指定されている場所でなく自分の好みの場所に置いてトレーニングを行うことができるので、プレーヤにとって指定箇所を確認するという煩雑さが解消され、使い勝手が向上するとともに、自分の嗜好を反映させることができ、満足感が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0109】
【図1】本発明に係る動き情報処理システムが適用される一態様を示すトレーニングジムの概略平面図である。
【図2】制御装置の全体構成図である。
【図3】マットの構造を示す図である。
【図4】マット置き具の構造を説明するための図で、(a)は第1の実施形態、(b)は第2の実施形態を示す。
【図5】受付装置の構成を示すブロック図である。
【図6】マットの構成を示すブロック図である。
【図7】制御装置のメインCPUのソフトウエアを示すブロック図である。
【図8】エントリー画像の一例を示す画面図である。
【図9】レッスン中画像の一例を示す画面図である。
【図10】リザルト画像の一例を示す画面図である。
【図11】レッスン終了画像の一例を示す画面図である。
【図12】制御装置のメインCPUの処理を説明するフローチャートである。
【図13】制御装置のメインCPUの処理を説明するフローチャートである。
【図14】受付CPUの動作を示すフローチャートである。
【図15】割込処理のフローチャートである。
【図16】消費カロリーの算出処理を示すフローチャートである。
【図17】マットCPUにおける踏み検知処理のフローチャートである。
【図18】マットCPUにおける特別演出報知処理を示すフローチャートである。
【図19】マットの踏み位置に関するガイド画像のオリジナル作成処理を説明するフローチャートである。
【図20】図20(a)(b)はマットの他の実施形態を示す図で、(a)は長尺のマットの長手方向に横歩き可能な態様のものであり、(b)は長尺のマット230を並列に2レーン分の設け、長手方向に対し、前進、後進可能な移動を誘導する態様のものである。
【符号の説明】
【0110】
3 通信部
4 マット置き具
6 プロジェクタ
9 ビデオカメラ
10 制御装置
11 メインCPU
111 プログラム進行制御部
112 画像表示制御部
113 通信処理部
114 操作情報読取部
115 紐付き情報取込部
116 応答性評価部
117 順位付け処理部
118 演出処理部
119 配置設定部
120 運動量評価部
121 集計処理部
122 ビデオカメラ制御部
14 描画処理プロセッサ
15 音声処理プロセッサ
16 通信部
20 受付装置
21 受付CPU
22 個人カード読書器
23 アンテナ
24 マット選択部
30 マット
31 スペーサ(踏みセンサ)
32 個別電力(踏みセンサ)
33 通電極(踏みセンサ)
Sf、Sb、Sl、Sr 踏みセンサ
302 マットCPU
303 通信部
304 演出報知部
GG ガイド画像
RM、RMl、RMb、RMf、RMr 基準マーク
SM シーケンスマーク
DA 表示領域

【特許請求の範囲】
【請求項1】
プレーヤに種々の動作を誘導するガイド画像を1つの表示器に表示させる制御装置と、各プレーヤに対応して準備され、各プレーヤの動作を検知可能にされた複数の端末装置とを備えた動き情報処理システムであって、前記端末装置は、プレーヤの動作を検知した結果を制御装置に送信する第1の通信部を備え、前記制御装置は、各端末装置の第1の通信部からの信号を受信する第2の通信部と、前記受信信号から各端末装置に対する動作結果を評価する評価手段と、評価結果を報知部に報知する報知手段とを備えたことを特徴とする動き情報処理システム。
【請求項2】
前記報知部は、前記表示器を兼用していることを特徴とする請求項1記載の動き情報処理システム。
【請求項3】
前記制御装置は、前記ガイド画像を表示器へ表示する表示制御手段を備え、前記表示制御手段は、前記表示器の画面に各端末装置に関する内容を表示する表示領域を各端末装置毎に個別に生成し、各表示領域に、対応する端末装置へのプレーヤの動作状況に関する情報を表示することを特徴とする請求項1又は2記載の動き情報処理システム。
【請求項4】
前記表示制御手段は、前記評価手段での評価結果に従って前記表示器の画面内での前記各表示領域の位置を設定する配置設定手段を備えることを特徴とする請求項3記載の動き情報処理システム。
【請求項5】
前記評価手段でいずれかの端末装置に対する評価結果が所定の条件を満たしたとき、該当する端末装置を特定して評価に関する特別の演出を行う演出報知手段を備えたことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の動き情報処理システム。
【請求項6】
前記演出報知手段は、前記特別の演出を画像として前記表示器に行わせることを特徴とする請求項5記載の動き情報処理システム。
【請求項7】
前記演出報知手段は、前記特別の演出を音声として出力する音声出力部に行わせることを特徴とする請求項5記載の動き情報処理システム。
【請求項8】
前記端末装置の識別情報とプレーヤの呼称情報を含む識別情報との対応関係を設定する紐付け手段を備え、前記演出報知手段は、前記特別の演出にプレーヤの呼称情報を含めて報知することを特徴とする請求項5〜7のいずれかに記載の動き情報処理システム。
【請求項9】
前記第1の通信部が受信機能を備えると共に、前記第2の通信部が送信機能を備え、前記制御装置は、前記評価手段により評価結果が所定の条件を満たした端末装置に特別の演出を指示する信号を前記第2の通信部を介して送信し、前記端末装置は、光発生部、音発生部及び振動発生部の少なくとも1つからなる演出報知部を備え、前記特別の演出を指示する信号を前記第1の通信部を介して受信したとき、前記演出報知部に特別の演出に関する報知動作を行わせることを特徴とする請求項5〜8のいずれかに記載の動き情報処理システム。
【請求項10】
前記評価手段は、前記ガイド画像に対するプレーヤの端末装置に対する動作の応答性について評価する応答性評価手段を備えることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の動き情報処理システム。
【請求項11】
複数の楽曲と、前記ガイド画像としての前後及び左右の少なくとも1つに対するプレーヤの足の運びを誘導する画像であって、前記複数の楽曲のそれぞれと関連付けて予め作成されたガイド画像とを記憶したガイド情報記憶部と、スピーカとを備え、前記スピーカは、ガイド情報記憶部から選択された楽曲を出力するものであり、前記表示制御手段は、出力される楽曲に同期させて前記プレーヤの足の運びを誘導するガイド画像の表示を行わせるものであり、前記端末装置は、マット形状をなし、所定位置に設けられたホームポジションに対して前後及び左右の少なくとも1つに対して踏み領域が形成され、各踏み領域には踏み動作を個別に検知するセンサが設けられていることを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の動き情報処理システム。
【請求項12】
前記評価手段は、前記センサに対する踏み動作の検知結果から各端末装置におけるプレーヤの運動量について評価する運動量評価手段を備えることを特徴とする請求項11記載の動き情報処理システム。
【請求項13】
前記運動量評価手段は、前記各端末装置におけるプレーヤの運動量についての評価を集計し、前記報知手段は、運動終了時に集計結果の表示を行うことを特徴とする請求項12記載の動き情報処理システム。
【請求項14】
各端末装置に対応する位置を個別に撮像するべく配置された1又は複数の撮像装置を備え、前記表示制御手段は、所定の1つの撮像装置で撮像される画像を前記表示器に併記表示することを特徴とする請求項1〜13のいずれかに記載の動き情報処理システム。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プレーヤに対応して準備され、各プレーヤの動作を検知可能にされた、それぞれ所要位置に配置可能な複数の端末装置と、プレーヤに共通な種々の動作を誘導するガイド画像を1つの表示器の画面の主要域に表示させる制御装置とを備えた動き情報処理システムであって、前記端末装置は、プレーヤの動作を検知した結果を制御装置に無線で送信する第1の通信部を備え、前記制御装置は、各端末装置の第1の通信部からの無線による信号を受信する第2の通信部と、前記受信信号から各端末装置に対する動作結果を評価する評価手段と、評価結果を報知部に報知する報知手段とを備えたことを特徴とする動き情報処理システム。
【請求項2】
前記報知部は、前記表示器を兼用していることを特徴とする請求項1記載の動き情報処理システム。
【請求項3】
前記制御装置は、前記ガイド画像を表示器へ表示する表示制御手段を備え、前記表示制御手段は、前記表示器の画面に各端末装置に関する内容を表示する表示領域を各端末装置毎に個別に生成し、各表示領域に、対応する端末装置へのプレーヤの動作状況に関する情報を表示することを特徴とする請求項1又は2記載の動き情報処理システム。
【請求項4】
前記表示制御手段は、前記評価手段での評価結果に従って前記表示器の画面内での前記各表示領域の位置を設定する配置設定手段を備えることを特徴とする請求項3記載の動き情報処理システム。
【請求項5】
前記評価手段でいずれかの端末装置に対する評価結果が所定の条件を満たしたとき、該当する端末装置を特定して評価に関する特別の演出を行う演出報知手段を備えたことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の動き情報処理システム。
【請求項6】
前記評価手段は、複数の端末装置の中で所定の上位者までの順位を評価するものであり、演出報知手段は、前記所定の上位者として評価された端末装置を特定して評価に関する前記特別の演出を行うものであることを特徴とする請求項5に記載の動き情報処理システム。
【請求項7】
前記演出報知手段は、前記特別の演出を画像として前記表示器に行わせることを特徴とする請求項5又は6に記載の動き情報処理システム。
【請求項8】
前記演出報知手段は、前記特別の演出を音声として出力する音声出力部に行わせることを特徴とする請求項5又は6に記載の動き情報処理システム。
【請求項9】
前記端末装置の識別情報とプレーヤの呼称情報を含む識別情報との対応関係を設定する紐付け手段を備え、前記演出報知手段は、前記特別の演出にプレーヤの呼称情報を含めて報知することを特徴とする請求項5〜8のいずれかに記載の動き情報処理システム。
【請求項10】
前記第1の通信部が受信機能を備えると共に、前記第2の通信部が無線で送信を行う送信機能を備え、前記制御装置は、前記評価手段により評価結果が所定の条件を満たした端末装置に特別の演出を指示する信号を前記第2の通信部を介して無線で送信し、前記端末装置は、光発生部、音発生部及び振動発生部の少なくとも1つからなる演出報知部を備え、前記特別の演出を指示する信号を前記第1の通信部を介して受信したとき、前記演出報知部に特別の演出に関する報知動作を行わせることを特徴とする請求項5〜9のいずれかに記載の動き情報処理システム。
【請求項11】
前記評価手段は、前記ガイド画像に対するプレーヤの端末装置に対する動作の応答性について評価する応答性評価手段を備えることを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の動き情報処理システム。
【請求項12】
複数の楽曲と、前記ガイド画像としての前後及び左右の少なくとも1つに対するプレーヤの足の運びを誘導する画像であって、前記複数の楽曲のそれぞれと関連付けて予め作成されたガイド画像とを記憶したガイド情報記憶部と、スピーカとを備え、前記スピーカは、ガイド情報記憶部から選択された楽曲を出力するものであり、前記表示制御手段は、出力される楽曲に同期させて前記プレーヤの足の運びを誘導するガイド画像の表示を行わせるものであり、前記端末装置は、マット形状をなし、所定位置に設けられたホームポジションに対して前後及び左右の少なくとも1つに対して踏み領域が形成され、各踏み領域には踏み動作を個別に検知するセンサが設けられていることを特徴とする請求項1〜11のいずれかに記載の動き情報処理システム。
【請求項13】
前記評価手段は、前記センサに対する踏み動作の検知結果から各端末装置におけるプレーヤの運動量について評価する運動量評価手段を備えることを特徴とする請求項12記載の動き情報処理システム。
【請求項14】
前記運動量評価手段は、前記各端末装置におけるプレーヤの運動量についての評価を集計し、前記報知手段は、運動終了時に集計結果の表示を行うことを特徴とする請求項13記載の動き情報処理システム。
【請求項15】
各端末装置に対応する位置を個別に撮像するべく配置された1又は複数の撮像装置を備え、前記表示制御手段は、所定の1つの撮像装置で撮像される画像を前記表示器に併記表示することを特徴とする請求項1〜14のいずれかに記載の動き情報処理システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【公開番号】特開2006−247258(P2006−247258A)
【公開日】平成18年9月21日(2006.9.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−71185(P2005−71185)
【出願日】平成17年3月14日(2005.3.14)
【出願人】(000136158)株式会社コナミスポーツ&ライフ (28)
【Fターム(参考)】