説明

動作装置

【課題】所定の入力操作を受け付けた後において所定時間さらなる入力操作を無効化することで、ユーザの誤操作を防止することができる動作装置を提供する。
【解決手段】画像形成装置100は、表示部10、コピーキー20、コピー中止キー30およびCPU40を備える。コピーキー20は、表示部10に表示され、入力操作を受け付けると、対応する機能を発揮させる。コピー中止キー30は、表示部10に表示され、入力操作を受け付けると、コピーキー20とは異なる機能を発揮させ、コピーキー20が有効状態のときは無効状態であり、コピーキー20が表示されている状態では表示されない。CPU40は、コピーキー20が入力操作を受け付けた後の第1段階で、コピーキー20およびコピー中止キー30を無効状態にし、かつ、コピーキー20を非表示にしてコピー中止キー30を表示し、その後の第2段階で、コピー中止キー30を有効状態にする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示部において入力操作を受け付け、その入力操作に基づいて動作する動作装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、携帯電話機等の携帯端末装置には、電話帳機能や電子メール機能など、文字入力を必要とする様々な機能が付加されるようになっている。このため、携帯端末装置には、文字入力機能も備えられている。このような携帯端末装置における文字入力は、所定のキーを操作するごとに割り付けられている複数の文字が循環表示され、使用者が所望の文字を選択するマルチタップ方式で行うのが一般的である。
【0003】
しかし、マルチタップ方式で文字入力が行われる技術では、一つの文字を入力するために同じキーを複数回操作する必要があるため、キー操作数のミスによる文字入力ミスも生じやすい。
【0004】
そこで、先に行った操作と後に行った操作の時間間隔が所定時間以上の場合に、先の操作を無効とする技術が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2010−009319号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
また、画像形成装置等の動作装置には、表示部に複数のキーを表示し、ユーザが所定のキーを入力操作することで指示を受け付け、その指示に基づいて動作を行うものがある。このような動作装置には、画像表示機能以外にも、複数の機能を有するものがある。ユーザがこの動作装置に対して、複数の機能を動作させる必要がある指示をした場合、動作装置に備えられるCPU等の制御部は、複数の処理を同時進行させるため、表示部における画像の切り替えが遅延することがあった。この場合、内部処理においては、画像の切り替え後の状態に移行している。
【0007】
しかし、ユーザは、指示が受け付けられているか否かが認識できないため、キーを連打してしまうことがあった。この場合、動作装置は、画像の切り替え後の指示を受け付けるため、ユーザの意図とは違う動作をすることがあった。
【0008】
そこで、本発明の目的は、上記課題に鑑み、所定の入力操作を受け付けた後において所定時間さらなる入力操作を無効化することで、ユーザの誤操作を防止することができる動作装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の動作装置は、表示部、第1機能キー、第2機能キーおよび制御部を備える。
【0010】
表示部は、第1機能キーまたは第2機能キーを表示する。第1機能キーは、表示部に表示され、入力操作を受け付けると、対応する機能を発揮させる。第2機能キーは、表示部に表示され、入力操作を受け付けると、第1機能キーとは異なる機能を発揮させ、第1機能キーが有効状態のときは無効状態であり、第1機能キーが表示されている状態では表示されない。制御部は、第1機能キーが入力操作を受け付けた後の第1段階で、第1機能キーおよび第2機能キーを無効状態にし、かつ、第1機能キーを非表示にして第2機能キーを表示し、その後の第2段階で、第2機能キーを有効状態にする。
【0011】
この構成では、第1機能キーが入力操作を受け付けた後の第1段階で、第1機能キーおよび第2機能キーを無効状態にする制御を行う。この制御を行うことにより、第1段階で第1機能キーを非表示にして第2機能キーを表示する制御が行われた場合において、表示部への表示内容に反映されるまでに遅延が生じた結果、ユーザが誤って第2機能キーを入力操作した場合においても、第2機能キーに対応する機能を発揮させることなく第1機能キーに対応する機能を発揮させることができる。
【0012】
また、第1段階の後の第2段階で、第2機能キーを有効状態にする制御を行う。この制御を行うことにより、ユーザが第2機能キーの入力操作を所望する場合に、第2機能キーが表示された状態で第2機能キーが入力操作を受け付けることができる。
【発明の効果】
【0013】
本発明における動作装置は、所定の入力操作を受け付けた後において所定時間さらなる入力操作を無効化することで、ユーザの誤操作を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の第1実施形態に係る動作装置の一例である画像形成装置の一部の斜視図である。
【図2】(A)は、操作装置が水平配置された状態における画像形成装置の側面図であり、(B)は、その正面図である。
【図3】(A)は、操作装置が前面側に傾斜配置された状態における画像形成装置の側面図であり、(B)は、その正面図である。
【図4】操作装置の部分拡大図である。
【図5】本発明の第1実施形態に係る画像形成装置の制御系のブロック図である。
【図6】本発明の第1実施形態に係る画像形成装置の制御フローを示すフローチャートである。
【図7】コピーキーが入力操作される前における表示部の表示内容を示す図である。
【図8】第1段階制御の詳細なフローを示すフローチャートである。
【図9】コピーキーが入力操作された後における表示部の表示内容を示す図である。
【図10】第2段階制御の詳細なフローを示すフローチャートである。
【図11】制御が実行されるタイミングと制御が実際に反映されるタイミングとを示す図である。
【図12】本発明の第2実施形態に係る画像形成装置の制御系のブロック図である。
【図13】第1段階制御の詳細なフローを示すフローチャートである。
【図14】本発明の第3実施形態に係る情報処理装置の制御系のブロック図である。
【図15】本発明の第3実施形態に係る情報処理装置の制御フローを示すフローチャートである。
【図16】印刷開始キーが入力操作される前における表示部の表示内容を示す図である。
【図17】第1段階制御の詳細なフローを示すフローチャートである。
【図18】印刷開始キーが入力操作された後における表示部の表示内容を示す図である。
【図19】第2段階制御の詳細なフローを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施形態に係る動作装置を、図面を参照しつつ詳細に説明する。
【0016】
最初に、本発明の第1実施形態について説明する。
【0017】
図1、図2(A)および図2(B)に示すように、動作装置の一例である画像形成装置100は、操作装置1および主装置2を備えている。
【0018】
主装置2は、画像読取部3、画像形成部4および給紙部5を備え、いわゆる胴内排紙形状を呈している。
【0019】
画像読取部3は、主装置2の上部に配置されている。画像読取部3は、原稿台31上に載置された原稿に光を照射し、反射した光に基づいて原稿の画像を読み取って画像データを生成する画像読取処理を行う。なお、図1、図2(A)および図2(B)では、原稿台31の上面を閉鎖および開放自在な蓋部材の記載が省略されている。図3(A)および図3(B)においても同様に蓋部材の記載が省略されている。
【0020】
給紙部5は、主装置2の下部に配置され、複数の給紙カセット51,52,53,54を有している。給紙カセット51〜54のそれぞれには、記録媒体の一例である用紙が収容されている。給紙部5は、用紙を1枚ずつ画像形成部4へ供給する。
【0021】
画像形成部4は、画像読取部3の下に配置され、用紙に画像形成処理を行う。画像形成部4は、画像形成処理済みの用紙を収容する用紙排紙トレイ41を設けるための空間42を画像読取部3の下に残すように、主装置2の幅方向91における第1端部に設けられた用紙排紙部43を有する。画像形成部4は、画像形成処理済みの用紙を、用紙排紙部43から用紙排紙トレイ41へ排出する。画像形成部4の幅方向は、主装置2の幅方向91と同じである。
【0022】
画像形成部4は、一例として、電子写真方式の画像形成処理を行う。画像形成部4は、画像データに基づいて形成したトナー像を用紙に担持させ、図示しない定着装置においてトナー像を用紙に熱および圧力によって固着させる。定着装置は、用紙排紙部43の近傍かつ下方に配置されている。
【0023】
操作装置1は、表示部10を有する。操作装置1は、主装置2の前面に配置されている。一例として、操作装置1は、画像読取装置3の前面に取り付けられている。また、一例として、操作装置1は、幅方向91において用紙排紙部43が配置された第1端部の反対側の端部に取り付けられている。幅方向91において、操作装置1と用紙排紙部43とは、離間していることが好ましい。
【0024】
操作装置1は、図2(A)および図2(B)に示す水平位置と、前面側への所定の最大傾斜位置と、の間で回動自在に構成されている。また、操作装置1は、水平位置、最大傾斜位置、ならびに平位置と最大傾斜位置との間の1または複数の所定位置から選択された図3(A)および図3(B)に一例を示す所望の傾斜位置で、傾斜姿勢を保持するように構成されている。
【0025】
図4に示すように、操作装置1は画像読取部3の前面に取り付けられ、一例として、画像読取部3の前面のうち操作装置1の配置箇所を除く部分には、画像読取部3の操作台32が設けられている。操作台32は、画像読取部3の上面に連続する面を形成し、主装置2の幅方向91に直交する前後方向92において操作装置1の一部と重複している。
【0026】
図5は、本発明の第1実施形態に係る画像形成装置100の制御系のブロック図である。
【0027】
画像形成装置100は、表示部10、コピーキー20、コピー中止キー30、CPU40、ROM50およびRAM60を備える。コピーキー20は、本発明の第1機能キーに相当する。コピー中止キー30は、本発明の第2機能キーに相当する。CPU40は、本発明の制御部に相当する。
【0028】
表示部10は、コピーキー20またはコピー中止キー30を表示可能である。コピーキー20は、表示部10に表示され、入力操作を受け付けると、対応する機能、すなわち、コピー開始機能を発揮させる。
【0029】
コピー中止キー30は、表示部10に表示され、入力操作を受け付けると、コピーキー20とは異なる機能、すなわち、コピー中止機能を発揮させる。つまり、コピー中止キー30は、コピーキー20と相反する機能を発揮させる。また、コピー中止キー30は、コピーキー20が有効状態のときは無効状態であり、コピーキー20が表示されている状態では表示されない。
【0030】
なお、キーの有効状態とは、キーが入力操作を受け付けて機能を発揮させることができる状態であり、キーの無効状態とは、キーが入力操作を受け付けない状態を示す。
【0031】
CPU40は、コピーキー20が入力操作を受け付けた後の第1段階で、コピーキー20およびコピー中止キー30を無効状態にし、かつ、コピーキー20を非表示にしてコピー中止キー30を表示し、その後の第2段階で、コピー中止キー30を有効状態にする制御を行う。
【0032】
図6は、本発明の第1実施形態に係る画像形成装置100の制御フローを示すフローチャートである。
【0033】
CPU40は、コピーキー20が入力操作を受け付けるまで待機する(S10のN)。
【0034】
S10のNにおける表示部10の表示内容は、図7に示すとおりである。すなわち、表示部10には、設定キー群11、ジョブキー群12、数字キー群13およびコピーキー20が表示されている。設定キー群11は、コピーの際の各条件を設定するためのキー群である。ジョブキー群12は、コピーに連動させたジョブ等を設定するためのキー群である。数字キー群13は、コピー部数等を入力するためのキー群である。コピーキー20は、上述したように、入力操作を受け付けると、コピー開始機能を発揮させるキーである。
【0035】
CPU40は、コピーキー20が入力操作を受け付けたと判断すると(S10のY)、コピー開始処理を行う(S20)。そして、CPU40は、第1段階処理を行い(S30)、その後第2段階処理を行う(S40)。
【0036】
図8に基づいて、第1段階処理について説明する。CPU40は、コピーキー20を無効状態にし(S32)、コピー中止キー30を無効状態にする(S34)。そして、CPU40は、コピーキー20を非表示にし(S36)、コピー中止キー30を表示する(S38)。
【0037】
この第1段階処理において、表示部10の表示内容は、図7から図9の状態に移行する。すなわち、設定キー群11は、非表示となり、ジョブキー群12は、一部のキー以外は非表示となり、また、コピー中止キー30は、コピーキー20の位置と同じ位置に表示される。このコピーキー20とコピー中止キー30との配置関係は、表示部10のレイアウトが制限を受けることがないため、好ましい。
【0038】
次に、図10に基づいて、第2段階処理について説明する。CPU40は、所定時間が経過するまで待機する(S42のN)。CPU40は、所定時間が経過したと判断すると(S42のY)、コピー中止キー30を有効状態にする(S44)。
【0039】
CPU40は、上述したように第1段階処理の後に第2段階処理を行うが、その理由は、表示部10の表示内容の遅延にある。すなわち、図11に示すように、第1段階において、コピーキー20を非表示にしてコピー中止キー30を表示する制御を行ったとしても(時間T)、表示部10に反映されるまでに若干の遅延が生じる(時間T)。したがって、S42の処理をする理由は、表示部10にコピー中止キー30が表示されるための時間を担保するためにある。
【0040】
よって、コピーキー20が入力操作を受け付けた後の第1段階で、コピーキー20およびコピー中止キー30を無効状態にする制御を行う。この制御を行うことにより、第1段階でコピーキー20を非表示にしてコピー中止キー30を表示する制御が行われた場合において、表示部10への表示内容に反映されるまでに遅延が生じた結果、ユーザが誤ってコピー中止キー30を入力操作した場合においても、コピー中止キー30に対応する機能を発揮させることなくコピーキー20に対応する機能を発揮させることができる。
【0041】
また、第1段階の後の第2段階で、コピー中止キー30を有効状態にする制御を行う。この制御を行うことにより、ユーザがコピー中止キー30の入力操作を所望する場合に、コピー中止キー30が表示された状態でコピー中止キー30が入力操作を受け付けることができる。
【0042】
CPU40は、S40の後、コピーが終了したかどうかを判断する(S50)。CPU40は、コピーが終了していないと判断すると(S50のN)、コピー中止キー30が入力操作を受け付けたかどうかを判断する(S60)。CPU40は、コピー中止キー30が入力操作を受け付けていないと判断すると(S60のN)、S50の処理に戻る。
【0043】
CPU40は、コピー中止キー30が入力操作を受け付けたと判断すると(S60のY)、コピー中止処理をし(S70)、本実施形態の制御を終了する。また、CPU40は、コピーが終了したと判断すると(S50のY)、本実施形態の制御を終了する。
【0044】
次に、本発明の第2実施形態について説明する。なお、本実施形態以降の各実施形態においては、第1実施形態と重複する部分の説明は省略する。
【0045】
図12は、本発明の第2実施形態に係る画像形成装置100の制御系のブロック図である。
【0046】
画像形成装置100は、プログラム呼び出しキー70をさらに備える。プログラム呼び出しキー70は、本発明の第3機能キーに相当する。プログラム呼び出しキー70は、表示部10に表示され、入力操作を受け付けると、コピーキー20およびコピー中止キー30とは異なる機能、すなわち、所定のプログラムを呼び出す機能を発揮させる。また、プログラム呼び出しキー70は、コピー中止キー30が表示されている状態で表示される。
【0047】
CPU40は、図13において示すように、第1段階(S30)において、コピーキー20およびコピー中止キー30を無効状態にするとともに(S32,34)、プログラム呼び出しキー70を有効状態にする(S35)。
【0048】
この制御を行うことにより、ユーザは、コピーキー20を入力操作した後すぐにプログラム呼び出しキー70を入力操作することができる。したがって、ユーザは、所定のキーを順番に入力操作する際に、ストレスを感じることがない。
【0049】
次に、本発明の第3実施形態について説明する。
【0050】
図14は、本発明の第3実施形態に係る情報処理装置110の制御系のブロック図である。
【0051】
本実施形態では、動作装置の一例である情報処理装置110について説明する。情報処理装置110は、表示部12、印刷開始キー22、印刷中止キー32、CPU42、ROM50、RAM60およびHDD80を備える。印刷開始キー22は、本発明の第1機能キーに相当する。印刷中止キー32は、本発明の第2機能キーに相当する。CPU42は、本発明の制御部に相当する。
【0052】
表示部12は、印刷開始キー22または印刷中止キー32を表示可能である。印刷開始キー22は、表示部12に表示され、入力操作を受け付けると、対応する機能、すなわち、印刷開始機能を発揮させる。印刷中止キー32は、表示部12に表示され、入力操作を受け付けると、印刷開始キー22とは異なる機能、すなわち、印刷中止機能を発揮させる。つまり、印刷中止キー32は、印刷開始キー20と相反する機能を発揮させる。また、印刷中止キー32は、印刷開始キー22が有効状態のときは無効状態であり、印刷開始キー22が表示されている状態では表示されない。
【0053】
CPU42は、印刷開始キー22が入力操作を受け付けた後の第1段階で、印刷開始キー22および印刷中止キー32を無効状態にし、かつ、印刷開始キー22を非表示にして印刷中止キー32を表示し、その後の第2段階で、印刷中止キー32を有効状態にする制御を行う。
【0054】
図15は、本発明の第3実施形態に係る情報処理装置110の制御フローを示すフローチャートである。
【0055】
CPU42は、印刷開始キー22が入力操作を受け付けるまで待機する(S110のN)。
【0056】
S110のNにおける表示部12の表示内容は、図16に示すとおりである。すなわち、表示部12には、プリンタドライバ90が表示されている。プリンタドライバ90は、プリンタ選択部92、印刷範囲選択部94、印刷部数選択部96、印刷開始キー22およびキャンセルキー23から構成されている。
【0057】
プリンタ選択部92は、印刷に使用するプリンタを選択するための部分である。印刷範囲選択部94は、印刷範囲を選択するための部分である。印刷部数選択部96は、印刷部数を選択するための部分である。印刷開始キー22は、上述したように、入力操作を受け付けると、印刷開始機能を発揮させるキーである。キャンセルキー23は、表示部12においてプリンタドライバ90の表示をキャンセルするためのキーである。
【0058】
CPU42は、印刷開始キー22が入力操作を受け付けたと判断すると(S110のY)、印刷開始処理を行う(S120)。そして、CPU40は、第1段階処理を行い(S130)、その後第2段階処理を行う(S140)。
【0059】
図17に基づいて、第1段階処理について説明する。CPU42は、印刷開始キー22を無効状態にし(S132)、印刷中止キー32を無効状態にする(S134)。そして、CPU40は、印刷開始キー22を非表示にし(S136)、印刷中止キー32を表示する(S138)。
【0060】
この第1段階処理において、表示部10の表示内容は、図16から図18の状態に移行する。すなわち、印刷開始キー22およびキャンセルキー23が非表示となり、印刷中止キー32は、印刷開始キー22およびキャンセルキー23の位置と同じ位置に表示される。この印刷開始キー22およびキャンセルキー23と印刷中止キー32との配置関係は、表示部12(プリンタドライバ90)のレイアウトが制限を受けることがないため、好ましい。
【0061】
次に、図19に基づいて、第2段階処理について説明する。CPU42は、所定時間が経過するまで待機する(S142のN)。CPU42は、所定時間が経過したと判断すると(S142のY)、印刷中止キー32を有効状態にする(S144)。
【0062】
CPU42は、上述したように第1段階処理の後に第2段階処理を行うが、その理由は、表示部12の表示内容の遅延にある。すなわち、図11に示すように、第1段階において、印刷開始キー22を非表示にして印刷中止キー32を表示する制御を行ったとしても(時間T)、表示部12に反映されるまでに若干の遅延が生じる(時間T)。したがって、S142の処理をする理由は、表示部10に印刷中止キー32が表示されるための時間を担保するためにある。
【0063】
よって、印刷開始キー22が入力操作を受け付けた後の第1段階で、印刷開始キー22および印刷中止キー32を無効状態にする制御を行う。この制御を行うことにより、第1段階で印刷開始キー22を非表示にして印刷中止キー32を表示する制御が行われた場合において、表示部12への表示内容に反映されるまでに遅延が生じた結果、ユーザが誤って印刷中止キー32を入力操作した場合においても、印刷中止キー32に対応する機能を発揮させることなく印刷開始キー22に対応する機能を発揮させることができる。
【0064】
また、第1段階の後の第2段階で、印刷中止キー32を有効状態にする制御を行う。この制御を行うことにより、ユーザが印刷中止キー32の入力操作を所望する場合に、印刷中止キー32が表示された状態で印刷中止キー32が入力操作を受け付けることができる。
【0065】
CPU42は、S140の後、印刷が終了したかどうかを判断する(S150)。CPU42は、印刷が終了していないと判断すると(S150のN)、印刷中止キー32が入力操作を受け付けたかどうかを判断する(S160)。CPU42は、印刷中止キー32が入力操作を受け付けていないと判断すると(S160のN)、S150の処理に戻る。
【0066】
CPU42は、印刷中止キー32が入力操作を受け付けたと判断すると(S160のY)、印刷中止処理をし(S170)、本実施形態の制御を終了する。また、CPU42は、印刷が終了したと判断すると(S150のY)、本実施形態の制御を終了する。
【0067】
各実施形態において、コピーキー20および印刷開始キー22は、動作開始キーである。また、コピー中止キー30および印刷中止キー32は、動作停止キーである。この構成により、第1段階で動作開始キーを非表示にして動作停止キーを表示する制御が行われた場合において、表示部10,12への表示内容に反映されるまでに遅延が生じた結果、ユーザが誤って動作停止キーを入力操作した場合においても、動作停止キーに対応する機能を発揮させることなく動作開始キーに対応する機能を発揮させることができる。
【0068】
最後に、上述の実施形態の説明は、すべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上述の実施形態ではなく、特許請求の範囲によって示される。さらに、本発明の範囲には、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0069】
10−表示部
12−表示部
20−コピーキー
22−印刷開始キー
30−コピー中止キー
32−印刷中止キー
40−CPU
42−CPU
70−プログラム呼び出しキー
100−画像形成装置
110−情報処理装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示部と、
前記表示部に表示され、入力操作を受け付けると、対応する機能を発揮させる第1機能キーと、
前記表示部に表示され、入力操作を受け付けると、前記第1機能キーとは異なる機能を発揮させる第2機能キーであって、前記第1機能キーが有効状態のときは無効状態であり、前記第1機能キーが表示されている状態では表示されない第2機能キーと、
前記第1機能キーが入力操作を受け付けた後の第1段階で、前記第1機能キーおよび前記第2機能キーを無効状態にし、かつ、前記第1機能キーを非表示にして前記第2機能キーを表示し、その後の第2段階で、前記第2機能キーを有効状態にする制御部と、
を備える動作装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記第1段階において、前記第1機能キーおよび前記第2機能キーを無効状態にした後、前記第1機能キーを非表示にして前記第2機能キーを表示する
請求項1に記載の動作装置。
【請求項3】
前記第2機能キーは、前記表示部における前記第1機能キーの位置と同じ位置に表示される
請求項1または2に記載の動作装置。
【請求項4】
前記第2機能キーは、前記第1機能キーと相反する機能を発揮させる
請求項1〜3のいずれか1項に記載の動作装置。
【請求項5】
前記表示部に表示され、入力操作を受け付けると、前記第1機能キーおよび前記第2機能キーとは異なる機能を発揮させる第3機能キーであって、前記第2機能キーが表示されている状態で表示される第3機能キー
をさらに備え、
前記制御部は、前記第1段階において、前記第3機能キーを有効状態にする
請求項1〜4のいずれか1項に記載の動作装置。
【請求項6】
前記第1機能キーは、動作開始キーであり、
前記第2機能キーは、動作停止キーである
請求項1〜5のいずれか1項に記載の動作装置。
【請求項7】
動作装置本体は、画像形成装置である
請求項1〜6のいずれか1項に記載の動作装置。
【請求項8】
動作装置本体は、情報処理装置である
請求項1〜6のいずれか1項に記載の動作装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【公開番号】特開2013−3749(P2013−3749A)
【公開日】平成25年1月7日(2013.1.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−132787(P2011−132787)
【出願日】平成23年6月15日(2011.6.15)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】