説明

化学化合物

細胞周期阻害活性を保有する式(I)の化合物について記載する。

【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
本発明は、細胞周期阻害活性を保有して、従ってその抗細胞増殖(抗癌のような)活性のために有用であり、それ故にヒト又は動物の身体の治療の方法に有用であるピリミジン誘導体、又はその医薬的に許容される塩又は in vivo 加水分解可能エステルに関する。本発明はまた、前記ピリミジン誘導体の製造の方法に、それらを含有する医薬組成物に、そしてヒトのような温血動物における抗細胞増殖効果の産生に使用の医薬品の製造におけるそれらの使用に関する。
【0002】
細胞周期は、細胞の生存、調節、及び増殖の基本であり、各ステップが時宜を得た、秩序だったやり方で進行することを確実にするように高度に調節されている。細胞の細胞周期を通した進行は、サイクリン依存性キナーゼ(CDK)ファミリーのいくつかのメンバーの連続的な活性化及び脱活性化より生じる。CDKの活性化は、サイクリンと呼ばれる細胞内タンパク質のファミリーとのその相互作用に依存する。サイクリンがCDKへ結合して、この結合は、細胞内でのCDK活性に必須である。細胞周期の異なる時点で異なるサイクリンが発現されて分解されて、CDKの活性化及び不活性化が細胞周期全体の進行にとって正しい順序で起こることを確実にする。
【0003】
さらに、CDKは、いくつかの腫瘍遺伝子シグナル伝達経路の下流にあるらしい。サイクリンのアップレギュレーション及び/又は内因性阻害剤の枯渇によるCDK活性の脱調節は、腫瘍細胞の有糸分裂誘発性シグナル伝達経路と増殖の間の重要な軸であるらしい。
【0004】
従って、細胞周期キナーゼの阻害剤、特に、CDK1、CDK2、CDK4、及びCDK6(それぞれ、G2/M、G1/S−S−G2/M、及びG1−S期で作動する)の阻害剤は、哺乳動物の癌細胞の増殖のような、細胞増殖の活性阻害剤として有用であるはずだ。
【0005】
腫瘍細胞はまた、抗アポトーシスタンパク質の適正レベルを維持して腫瘍細胞の生存を確実にする、RNAポリメラーゼIIの継続的な転写活性にきわめて依存していると考えられている。特に、CDK1、CDK7、CDK8、及びCDK9は、RNAポリメラーゼIIの活性をこのタンパク質のC末端ドメインのリン酸化を介して調節することが知られている。従って、これらのCDKの阻害剤によるRNAポリメラーゼII活性の阻害は、腫瘍細胞における好アポトーシス効果に貢献するかもしれない。
【0006】
細胞周期キナーゼの阻害は、異常な細胞周期及び細胞増殖と関連した、癌(固形腫瘍と白血病)、線維増殖及び分化障害、乾癬、慢性関節リウマチ、カポシ肉腫、血管腫、急性及び慢性腎症、アテローマ、アテローム性動脈硬化症、動脈再狭窄、自己免疫疾患、急性及び慢性炎症、骨疾患、及び網膜血管増殖を伴う眼疾患のような疾患状態の治療に有用であることが期待されている。
【0007】
WO02/20512、WO03/076435、WO03/076436、WO03/076434、WO03/076433、及びWO04/101549は、細胞周期キナーゼの効果を阻害する、ある種の2−アニリノ−4−イミダゾリルピリミジン誘導体について記載する。本発明は、新規の化合物群がCDK2の効果を阻害して、それにより抗細胞増殖特性を保有するという発見に基づく。
【0008】
従って、本発明は、式(I):
【0009】
【化1】

【0010】
[式中:
は、水素、ハロ、又はシアノであり;
は、水素又はハロであり;
、R、R、及びRは、独立して、水素と、ヒドロキシにより置換されていてもよいメチルより選択される]の化合物、又はその医薬的に許容される塩又は in vivo 加水分解可能エステルを提供する。
【0011】
用語「ハロ」は、フルオロ、クロロ、ブロモ、及びヨードを意味する。
本発明の化合物の好適な医薬的に許容される塩は、例えば、十分に塩基性である本発明の化合物の酸付加塩、例えば、例えば無機又は有機酸、例えば、塩酸、臭化水素酸、硫酸、リン酸、トリフルオロ酢酸、クエン酸、又はマレイン酸との酸付加塩である。さらに、十分に酸性である本発明の化合物の好適な医薬的に許容される塩は、アルカリ金属塩、例えばナトリウム又はカリウム塩、アルカリ土類金属塩、例えばカルシウム又はマグネシウム塩、アンモニウム塩、又は生理学的に許容されるカチオンを提供する有機塩基との塩、例えば、メチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、ピペリジン、モルホリン、又はtris−(2−ヒドロキシエチル)アミンとの塩である。
【0012】
カルボキシ又はヒドロキシ基を含有する式(I)の化合物の in vivo 加水分解可能エステルは、例えば、ヒト又は動物の体内で加水分解されて、元の酸又はアルコールを産生する医薬的に許容されるエステルである。カルボキシに適した医薬的に許容されるエステルには、C1−6アルコキシメチルエステル、例えばメトキシメチル、C1−6アルカノイルオキシメチルエステル、例えばピバロイルオキシメチル、フタリジルエステル、C3−8シクロアルコキシカルボニルオキシC1−6アルキルエステル、例えば1−シクロヘキシルカルボニルオキシエチル;1,3−ジオキソレン−2−オニルメチルエステル、例えば5−メチル−1,3−ジオキソレン−2−オニルメチル;及び、C1−6アルコキシカルボニルオキシエチルエステル、例えば1−メトキシカルボニルオキシエチルが含まれ、本発明の化合物中のどのカルボキシ基で生成してもよい。
【0013】
ヒドロキシ基を含有する式(I)の化合物の in vivo 加水分解可能エステルには、リン酸エステルのような無機エステルとα−アシルオキシアルキルエーテル、及びエステルの in vivo 加水分解の結果として分解して元のヒドロキシ基をもたらす関連化合物が含まれる。α−アシルオキシアルキルエーテルの例には、アセトキシメトキシと2,2−ジメチルプロピオニルオキシ−メトキシが含まれる。ヒドロキシの in vivo 加水分解可能エステル形成基の選択物には、アルカノイル、ベンゾイル、フェニルアセチルと置換ベンゾイル及びフェニルアセチル、アルコキシカルボニル(炭酸アルキルエステルを与える)、ジアルキルカルバモイル及びN−(ジアルキルアミノエチル)−N−アルキルカルバモイル(カルバメートを与える)、ジアルキルアミノアセチル、及びカルボキシアセチルが含まれる。ベンゾイル上の置換基の例には、環窒素原子からメチレン基を介してベンゾイル環の3又は4位へ連結する、モルホリノ及びピペラジノが含まれる。
【0014】
本発明は、CDK阻害活性を保有する式(I)の化合物の任意の、そしてすべての互変異性型に関する。
また、式(I)のある化合物は、非溶媒和型だけでなく、例えば、水和型のような溶媒和型で存在し得ることも理解されたい。本発明には、CDK阻害活性を保有する、すべてのそのような溶媒和型が含まれると理解されたい。
【0015】
可変基の特別な意義は、以下の通りである。そのような意義は、上記又は下記に明確化される定義、特許請求項、又は態様のいずれでも適宜使用してよい。
は、水素である。
【0016】
は、ハロである。
は、フルオロである。
は、クロロである。
【0017】
は、水素、フルオロ、又はクロロである。
は、水素、フルオロ、クロロ、又はシアノである。
は、水素である。
【0018】
は、ハロである。
は、フルオロである。
は、クロロである。
【0019】
は、水素又はフルオロである。
は、水素である。
は、メチルである。
【0020】
は、水素又はメチルである。
は、ヒドロキシにより置換されていてもよいメチルである。
は、水素である。
【0021】
は、メチルである。
は、ヒドロキシにより置換されていてもよいメチルである。
は、水素又はメチルである。
【0022】
とRは、水素又はメチルである。
は、水素である。
は、メチルである。
【0023】
は、ヒドロキシにより置換されていてもよいメチルである。
は、水素である。
は、メチルである。
【0024】
は、ヒドロキシにより置換されていてもよいメチルである。
は、水素又はメチルである。
とRは、ともに水素である。
【0025】
とRは、ともにメチルである。
とRは、ともに水素である。
とRは、ともにメチルである。
【0026】
とRの一方はメチルであり、他方は水素又はメチルである。
とRの一方は水素であり、他方はメチルである。
故に、本発明のさらなる側面において、式(I)[式中:
は、水素、フルオロ、クロロ、又はシアノであり;
は、水素又はフルオロであり;
とRは、水素又はメチルであり;
とRの一方はメチルであり、他方は水素又はメチルである]の化合物、又はその医薬的に許容される塩又は in vivo 加水分解可能エステルを提供する。
【0027】
故に、本発明のさらなる側面において、式(I)[式中:
は、水素、フルオロ、又はクロロであり;
は、水素又はフルオロであり;
とRは、ともに水素であるか、又はともにメチルであり;
とRの一方はメチルであり、他方は水素又はメチルである]の化合物、又はその医薬的に許容される塩又は in vivo 加水分解可能エステルを提供する。
【0028】
本発明の別の側面において、本発明の好ましい化合物は、「実施例」の任意の1つ又はその医薬的に許容される塩又は in vivo 加水分解可能エステルである。
本発明の好ましい側面は、式(I)の化合物又はその医薬的に許容される塩に関するものである。
【0029】
本発明の別の側面は、式(I)の化合物、又はその医薬的に許容される塩又は in vivo 加水分解可能エステルを製造するための方法を提供し、該方法(ここで可変基は、他に特定しなければ、式(I)に定義される通りである)は:
方法a)式(II):
【0030】
【化2】

【0031】
[式中、Lは、置換可能基である]のピリミジンの、式(III):
【0032】
【化3】

【0033】
のアニリンとの反応;又は
方法b)Rがシアノではない式(I)の化合物では;式(IV):
【0034】
【化4】

【0035】
の化合物を式(V):
【0036】
【化5】

【0037】
[式中、Tは、O又はSであり;Rは、同じであっても異なっていてもよく、C1−6アルキルより選択される]の化合物と反応させること;又は
方法c)式(VI):
【0038】
【化6】

【0039】
の酸又はその活性化誘導体を式(VII):
【0040】
【化7】

【0041】
のアミンと反応させること;又は
方法d)式(VIII):
【0042】
【化8】

【0043】
のピリミジンを式(IX):
【0044】
【化9】

【0045】
[式中、Yは、置換可能基である]の化合物と反応させること;そしてその後必要ならば:
i)式(I)のある化合物を式(I)の別の化合物へ変換すること;
ii)どの保護基も外すこと;
iii)医薬的に許容される塩又は in vivo 加水分解可能エステルを生成することを含む。
【0046】
Lは、置換可能基であり、Lに適した意義は、例えば、ハロゲノ又はスルホニルオキシ基、例えば、クロロ、ブロモ、メタンスルホニルオキシ、又はトルエン−4−スルホニルオキシ基である。
【0047】
Yは、置換可能基であり、Yに適した意義は、例えば、ハロゲノ又はスルホニルオキシ基、例えば、ブロモ、ヨード、又はトリフルオロメタンスルホニルオキシ基である。好ましくは、Yはヨードである。
【0048】
上記の反応の具体的な反応条件は、以下の通りである。
方法a)式(II)のピリミジンと式(III)のアニリンは、一緒に:
i)好適な溶媒、例えば、アセトンのようなケトン、又はエタノール又はブタノールのようなアルコール、又はトルエン又はN−メチルピロリジンのような芳香族炭化水素の存在下に、任意選択的に、好適な酸、例えば塩酸又は硫酸のような無機酸、又は酢酸又はギ酸のような有機酸(又は、好適なルイス酸)の存在下に、0℃〜還流の範囲の温度で、好ましくは還流で;又は
ii)標準ブッフバルト条件(例えば、J. Am. Chem. Soc., 118, 7215; J. Am. Chem. Soc., 119, 8451; J. Org. Chem., 62, 1568 及び 6066 を参照のこと)の下で、例えば、酢酸パラジウムの存在下に、好適な溶媒、例えば、トルエン、ベンゼン、又はキシレンのような芳香族溶媒において、好適な塩基、例えば、炭酸セシウムのような無機塩基、又はカリウム−t−ブトキシドのような有機塩基とともに、2,2’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1’−ビナフチルのような好適なリガンドの存在下に、そして25〜80℃の範囲の温度で反応させてよい。
【0049】
Lがクロロである式(II)のピリミジンは、スキーム1:
【0050】
【化10】

【0051】
に従って製造してよい。
式(III)のアニリンは、市販化合物であるか、又はそれらは文献に知られているか、又はそれらは、当該技術分野で知られた標準法によって製造する。
【0052】
方法b)式(IV)の化合物と式(V)の化合物をN−メチルピロリジノン又はブタノールのような好適な溶媒において100〜200℃の範囲、好ましくは150〜170℃の範囲の温度で一緒に反応させる。この反応は、好ましくは、例えば、水素化ナトリウム、ナトリウムメトキシド、又は炭酸カリウムのような好適な塩基の存在下に実施する。
【0053】
【化11】

【0054】
1−(1−イソプロピル−2−メチル−1H−イミダゾール−5−イル)エタノン(Va)は、WO03/076436の方法3にある。
式(IV)の化合物は、市販化合物であるか、又はそれらは文献に知られているか、又はそれらは、当該技術分野で知られた標準法によって製造する。
【0055】
方法c)酸とアミンを好適なカップリング試薬の存在下に一緒にカップリングさせてよい。好適なカップリング試薬として、当該技術分野で知られた標準ペプチドカップリング試薬、又は例えば、カルボニルジイミダゾール及びジシクロヘキシル−カルボジイミドを、任意選択的にジメチルアミノピリジン又は4−ピロリジノピリジンのような触媒の存在下に、任意選択的に、塩基、例えばトリエチルアミン、ピリジン、又は2,6−ルチジン又は2,6−ジtert−ブチルピリジンのような2,6−ジアルキル−ピリジンの存在下に利用することができる。好適な溶媒には、ジメチルアセトアミド、ジクロロメタン、ベンゼン、テトラヒドロフラン、及びジメチルホルムアミドが含まれる。このカップリング反応は、簡便には、−40〜40℃の範囲の温度で実施してよい。
【0056】
好適な活性化酸誘導体には、酸ハロゲン化物、例えば酸塩化物、及び活性エステル、例えばペンタフルオロフェニルエステルが含まれる。これらの種類の化合物のアミンとの反応は当該技術分野でよく知られていて、例えば、それらは、上記に記載のような塩基の存在下に、そして上記に記載のような好適な溶媒において反応させてよい。この反応は、簡便には、−40〜40℃の範囲の温度で実施してよい。
【0057】
式(VI)の化合物は、方法a)又はb)を適用することによって製造してよい。
式(VII)のアミンは、市販化合物であるか、又はそれらは文献に知られているか、又はそれらは、当該技術分野で知られた標準法によって製造する。
【0058】
方法d)式(VIII)の化合物と式(IX)アミンを方法aに記載のような標準ブッフバルト条件の下で一緒に反応させてよい。
式(VIII)の化合物の合成は、スキーム1に記載されている。
【0059】
式(IX)の化合物は、市販化合物であるか、又はそれらは文献に知られているか、又はそれらは、当該技術分野で知られた標準法によって製造する。
本明細書に述べた反応の中には、化合物中の鋭敏な基を保護することが必要である/望ましい場合があることが理解されよう。保護化が必要であるか又は望ましい事例と保護化に適した方法は、当業者に知られている。標準法に従って、慣用の保護基を使用してよい(例示については、T. M. Greene「有機合成の保護基(Protective Groups in Organic Chemistry)」ジョン・ウィリー・アンド・サンズ(1991)を参照のこと)。このように、反応体にアミノ、カルボキシ、又はヒドロキシのような基が含まれるならば、本明細書に述べた反応の中には、その基を保護することが望ましい場合がある。
【0060】
アミノ又はアルキルアミノ基に適した保護基は、例えば、アシル基、例えばアセチルのようなアルカノイル基、アルコキシカルボニル基、例えばメトキシカルボニル、エトキシカルボニル、又はt−ブトキシカルボニル基、アリールメトキシカルボニル基、例えばベンジルオキシカルボニル、又はアロイル基、例えばベンゾイルである。上記保護基の脱保護条件は、必然的に、保護基の選択に応じて変化する。従って、例えば、アルカノイル又はアルコキシカルボニル基のようなアシル基、又はアロイル基は、例えば、アルカリ金属水酸化物、例えば水酸化リチウム又はナトリウムのような好適な塩基での加水分解によって外してよい。あるいは、t−ブトキシカルボニル基のようなアシル基は、例えば、塩酸、硫酸、又はリン酸、又はトリフルオロ酢酸のような好適な酸での処理により外してよく、ベンジルオキシカルボニル基のようなアリールメトキシカルボニル基は、例えば、パラジウム担持カーボンのような触媒上での水素化により、又はルイス酸、例えばtris(トリフルオロ酢酸)ホウ素での処理により外してよい。一級アミノ基に適した代替の保護基は、例えばフタロイル基であり、これは、アルキルアミン、例えばジメチルアミノプロピルアミンでの、又はヒドラジンでの処理により外してよい。
【0061】
ヒドロキシ基に適した保護基は、例えば、アシル基、例えばアセチルのようなアルカノイル基、アロイル基、例えばベンゾイル、又はアリールメチル基、例えばベンジルである。上記保護基の脱保護条件は、必然的に、保護基の選択に応じて変化する。従って、例えば、アルカノイルのようなアシル基、又はアロイル基は、例えば、アルカリ金属水酸化物、例えば水酸化リチウム又はナトリウムのような好適な塩基での加水分解によって外してよい。あるいは、ベンジル基のようなアリールメチル基は、例えば、パラジウム担持カーボンのような触媒上の水素化により外してよい。
【0062】
カルボキシ基に適した保護基は、例えば、エステル化基、例えばメチル又はエチル基(例えば、水酸化ナトリウムのような塩基での加水分解によって外してよい)、又は例えばt−ブチル基(例えば、酸、例えばトリフルオロ酢酸のような有機酸での処理により外してよい)、又は、例えばベンジル基(例えば、パラジウム担持カーボンのような触媒上での水素化により外してよい)である。
【0063】
保護基は、化学の技術分野でよく知られた慣用技術を使用して、合成中のどの簡便な段階でも外してよい。
上記に述べたように、本発明に定義される化合物は、該化合物のCDK阻害活性より生じると考えられる、抗癌活性のような抗細胞増殖活性を保有する。これらの特性は、例えば、以下に説明する手順を使用して、評価してよい。
【0064】
アッセイ
以下の略語を使用した:
HEPESは、N−[2−ヒドロキシエチル]ピペラジン−N’−[2−エタンスルホン酸]である。
【0065】
DTTは、ジチオスレイトールである。
PMSFは、フッ化フェニルメチルスルホニルである。
[γ−33−P]−アデノシン三リン酸の試験基質(GST−網膜芽細胞腫タンパク質;GST−Rb)への取込みを測定するシンチレーション近似アッセイ(Scintillation Proximity Assay)(SPA−アマーシャムより入手)を使用する、96ウェルフォーマット中の in vitro キナーゼアッセイにおいて化合物を試験した。各ウェルに試験すべき化合物(DMSOと水で希釈して濃度を補正した)を入れて、対照ウェルには、阻害剤対照としてのロスコビチン、又は陽性対照としてのDMSOのいずれかを入れた。
【0066】
25μlのインキュベーション緩衝液に希釈したほぼ0.2μlのCDK2/サイクリンE部分精製酵素(酵素活性に依存する量)に次いで20μlのGST−Rb/ATP/ATP33混合物(0.5μg GST−Rb及び0.2μM ATP及び0.14μCi[γ−33−P]−アデノシン三リン酸をインキュベーション緩衝液に含有する)を各ウェルへ加えて、生じる混合物を穏やかに振り混ぜてから、室温で60分間インキュベートした。
【0067】
次いで、(0.8mg/ウェルのプロテインA−PVT SPAビーズ(アマーシャム))、20pM/ウェルの抗グルタチオントランスフェラーゼ、ウサギIgG(Molecular Probes より入手)、61mM EDTA、及び0.05%アジ化ナトリウム含有50mM HEPES(pH7.5)を含有する150μLの停止溶液を各ウェルへ加えた。
【0068】
プレートをTopseal−Sプレートシーラーで密封し、2時間放置してから、2500rpm,1124xgで5分間スピンさせた。このプレートをTopcountで各ウェルにつき30秒間読み取った。
【0069】
酵素と基質ミックスを希釈するのに使用するインキュベーション緩衝液は、50mM HEPES(pH7.5)、10mM MnCl、1mM DTT、100μMバナジン酸ナトリウム、100μM NaF、10mMグリセロリン酸ナトリウム、BSA(最終1mg/ml)を含有した。
【0070】
試験基質
このアッセイでは、網膜芽細胞腫タンパク質(Science 1987 Mar 13; 235(4794): 1394-1399; Lee W. H., Bookstein R., Hong F., YoungL. J., Shew J. Y., Lee E. Y.)のごく一部を使用して、GSTタグへ融合した。アミノ酸379〜928をコードする網膜芽細胞腫遺伝子(網膜芽細胞腫プラスミド、ATCC pLRbRNLより入手)のPCRを実施して、この配列をpGEx2T融合ベクター(Smith D. B. and Johnson, K. S. Gene 67, 31 (1988);これは、誘導発現用のtacプロモーター、どの大腸菌宿主でも使用の内部lac I遺伝子、及びトロンビン切断用のコード領域を含有する−ファルマシア・バイオテクより入手)へクローニングして、これを使用してアミノ酸792〜928を増幅した。この配列をpGEx2Tへ再びクローニングした。
【0071】
このように入手した網膜芽細胞腫792〜928配列を、標準の誘導発現技術を使用して大腸菌(BL21(DE3)pLysS細胞)において発現させて、以下のように精製した。
【0072】
大腸菌ペーストを10ml/gのNETN緩衝液(50mM Tris(pH7.5)、120mM NaCl、1mM EDTA、0.5%(v/v)NP−40、1mM PMSF、1μg/ml ロイペプチン、1μg/ml アプロチニン、及び1μg/ml ペプスタチン)に再懸濁させて、100mlのホモジェネートにつき2x45秒間音波処理した。遠心分離後、上清を10mlグルタチオンセファロースカラム(ファルマシア・バイオテク、ハーツ、イギリス)上へロードして、NETN緩衝液で洗浄した。キナーゼ緩衝液(50mM HEPES(pH7.5)、10mM MgCl、1mM DTT、1mM PMSF、1μg/ml ロイペプチン、1μg/ml アプロチニン、及び1μg/ml ペプスタチン)で洗浄後、このタンパク質をキナーゼ緩衝液中50mMの還元グルタチオンで溶出させた。GST−Rb(792〜927)を含有する分画をプールして、キナーゼ緩衝液に対して一晩透析した。最終生成物について、8〜16% Tris−グリシンゲル(Novex,サンディエゴ、アメリカ)を使用するドデカ硫酸ナトリウム(SDS)PAGE(ポリアクリルアミドゲル)により分析した。
【0073】
CDK2とサイクリンE
ヒーラ細胞及び活性化T細胞のmRNAを鋳型として使用する逆転写酵素PCRによりCDK2及びサイクリンEのオープンリーディングフレームを単離して、昆虫発現ベクターpVL1393(Invitrogenより入手。1995カタログ番号:V1392−20)へクローニングした。次いで、[標準のウイルスBaculogold同時感染技術を使用して]CDK2とサイクリンEを昆虫SF21細胞系(Fall Army Worm の卵巣組織に由来する Spodoptera Frugiperda 細胞−市販されている)において、二重に発現させた。
【0074】
サイクリンE/CDK2の産生例
以下の実施例は、サイクリンE及びCDK2の各ウイルスにつきMOI3の二重感染を有するSF21細胞(TC100+10% FBS(TCS)+0.2% Pluronic中)におけるサイクリンE/CDK2の産生の詳細を提供する。
【0075】
ローラーボトル培養において2.33x10細胞/mlへ増殖させたSF21細胞を使用して、10x500mlローラーボトルに0.2x10E6細胞/mlで接種した。このローラーボトルをローラーリグ上に28℃でインキュベートした。
【0076】
3日(72時間)後、細胞を計数して、2つのボトルからの平均が1.86x10E6細胞/ml(99%生存)であることを見出した。次いで、この培養物を各ウイルスにつきMOI3でデュアルウイルスに感染させた。
【0077】
ウイルスを一緒に混合した後で培養物へ添加して、この培養物を28℃のローラーリグへ戻した。
感染から2日(48時間)後、5Lの培養物を採取した。採取時の全細胞数は、1.58x10E6細胞/ml(99%生存)であった。この細胞を、Heraeus Omnifuge 2.0RSにおいて、250mlのロットで、2500rpm、30分、4℃でスピンさせた。上清を捨てた。
【0078】
CDK2及びサイクリンEの部分同時精製
Sf21細胞を溶解緩衝液(50mM Tris(pH8.2)、10mM MgCl、1mM DTT、10mMグリセロリン酸、0.1mMオルトバナジン酸ナトリウム、0.1mM NaF、1mM PMSF、1μg/ml ロイペプチン、及び1μg/ml アプロチニン)に再懸濁させて、10ml Dounceホモジェナイザーにおいて2分間ホモジェナイズした。遠心分離後、上清をPoros HQ/M 1.4/100アニオン交換カラム(PE Biosystems,ハートフォード、イギリス)上へロードした。CDK2とサイクリンEを、20カラム容量にわたる0〜1M NaCl勾配(プロテアーゼ阻害剤のない溶解緩衝液において実施する)の開始で同時溶出させた。同時溶出について、抗CDK2抗体と抗サイクリンE抗体(Santa Cruz Biotechnology,カリフォルニア州、アメリカ)をともに使用するウェスタンブロットによって確認した。
【0079】
同様に、CDK1及びCDK4の阻害を評価するように設計するアッセイも構築することができる。CDK2(EMBLアクセス番号:X62071)をサイクリンA又はサイクリンE(EMBLアクセス番号:M73812を参照のこと)と一緒に使用してよく、このようなアッセイについてのさらなる詳細は、PCT国際特許公開公報番号:WO99/21845に含まれ、その関連する「生化学的及び生物学的評価」のセクションは、参照により本明細書に組み込まれる。
【0080】
式(I)の化合物の薬理学的特性は、構造上の変化に伴って変動するが、概して、式(I)の化合物が保有する活性は、250μM〜1nMの範囲にあるIC50濃度又は用量で実証され得る。
【0081】
上記の in vitro アッセイで試験するとき、実施例2のCDK2阻害活性は、IC50=3nMとして測定された。
本発明のさらなる側面により、上記に定義されるような式(I)のピリミジン誘導体、又はその医薬的に許容される塩又は in vivo 加水分解可能エステルを医薬的に許容される希釈剤又は担体と一緒に含む医薬組成物を提供する。
【0082】
該組成物は、経口投与(例えば、錠剤又はカプセル剤として)に、無菌の溶液剤、懸濁液剤、又は乳剤としての非経口注射(静脈内、皮下、筋肉内、血管内、又は注入が含まれる)に、軟膏剤又はクリーム剤としての局所投与に、又は坐剤としての直腸投与に適した形態であってよい。
【0083】
一般に、上記の組成物は、慣用の賦形剤を使用する慣用のやり方で調製してよい。
式(I)の化合物は、通常、動物の体表面積(平方メートル)につき5〜5000mg、即ち、ほぼ0.1〜80mg/kgの範囲内の単位用量で温血動物へ投与されるものであり、通常、これが治療有効量を提供する。錠剤又はカプセル剤のような単位剤形は、通常、例えば1〜250mgの有効成分を含有するものである。好ましくは、1〜50mg/kgの範囲の1日用量を利用する。しかしながら、この1日用量は、治療される宿主、特別な投与経路、及び治療される病気の重症度に依存して、必然的に変動するものである。故に、最適投与量は、特定の患者を治療している診療医が決定してよい。
【0084】
本発明のさらなる側面により、上記に定義されるような式(I)の化合物、又はその医薬的に許容される塩又は in vivo 加水分解可能エステルをヒト又は動物の身体の療法による治療の方法における使用に提供する。
【0085】
我々は、本発明に定義される化合物、又はその医薬的に許容される塩又は in vivo 加水分解可能エステルが有効な細胞周期阻害剤(抗細胞増殖剤)であり、その特性がそのCDK阻害特性より生じると考えられることを見出した。故に、本発明の化合物は、CDK酵素により単独又は一部仲介される疾患又は医学的状態の治療に有用であると期待される。即ち、本化合物は、CDK阻害効果をそのような治療の必要な温血動物において産生するために使用してよい。このように、本発明の化合物は、CDK酵素の阻害を特徴とする、悪性腫瘍細胞の増殖を治療するための方法を提供する。即ち、本化合物は、CDKの阻害により単独又は一部仲介される、抗増殖で潜在的にアポトーシスの効果を産生するために使用してよい。特に、S期へのエントリー又はそれを通した進行をCDK2、CDK4、及び/又はCDK6(特に、CDK2)の阻害により、そしてM期へのエントリー又はそれを通した進行をCDK1の阻害により妨げることによって、阻害効果を産生する。アポトーシス効果は、CDK1、CDK7、CDK8、そして特にCDK9の阻害によるRNAポリメラーゼII活性のダウンレギュレーションを介しても想定され得る。本発明のそのような化合物は、CDKが、白血病と乳房、肺、結腸、直腸、胃、前立腺、膀胱、膵臓、及び卵巣の癌のような多くの一般的なヒト癌との関連を示唆されてきたので、広範囲の抗癌特性を保有すると期待されている。従って、本発明の化合物は、これらの癌に抗する抗癌活性を保有すると期待されている。加えて、本発明の化合物は、ある範囲の白血病、リンパ様悪性腫瘍、及び、肝臓、腎臓、前立腺、及び膵臓のような組織中の癌腫及び肉腫のような固形腫瘍に抗する活性を保有すると期待されている。特に、本発明のそのような化合物は、有利にも、例えば、結腸、乳房、前立腺、肺、及び皮膚の原発性及び再発性の固形腫瘍の増殖を遅らせることが期待されている。より特別には、本発明のそのような化合物、又はその医薬的に許容される塩又は in vivo 加水分解可能エステルは、CDKと関連している原発性及び再発性の固形腫瘍、具体的には、その増殖及び拡散をCDKに有意に依存している腫瘍(例えば、結腸、乳房、前立腺、肺、外陰部、及び皮膚のある種の腫瘍が含まれる)の増殖を阻害することが期待されている。
【0086】
さらに、本発明の化合物は、白血病、線維増殖及び分化障害、乾癬、慢性関節リウマチ、カポシ肉腫、血管腫、急性及び慢性腎症、アテローマ、アテローム性動脈硬化症、動脈再狭窄、自己免疫疾患、急性及び慢性炎症、骨疾患、及び網膜血管増殖を伴う眼疾患が含まれる、広範囲の他の疾患状態における他の細胞増殖疾患に抗する活性を保有することが期待されている。
【0087】
このように、本発明のこの側面により、上記に定義されるような式(I)の化合物、又はその医薬的に許容される塩又は in vivo 加水分解可能エステルを医薬品としての使用に提供する。
【0088】
本発明のさらなる側面において、上記に定義されるような式(I)の化合物、又はその医薬的に許容される塩又は in vivo 加水分解可能エステルの、細胞周期阻害効果の産生のための医薬品の製造における使用を提供する。
【0089】
本発明の1つの側面において、細胞周期阻害効果について言及される場合、このことは、CDK1の阻害を意味する。本発明のさらなる側面において、このことは、CDK2の阻害を意味する。本発明のさらなる側面において、このことは、CDK4の阻害を意味する。本発明のさらなる側面において、このことは、CDK5の阻害を意味する。本発明のさらなる側面において、このことは、CDK6の阻害を意味する。本発明のさらなる側面において、このことは、CDK7の阻害を意味する。本発明のさらなる側面において、このことは、CDK8の阻害を意味する。本発明のさらなる側面において、このことは、CDK9の阻害を意味する。
【0090】
本発明のさらなる側面において、上記に定義されるような式(I)の化合物、又はその医薬的に許容される塩又は in vivo 加水分解可能エステルの、抗細胞増殖効果の産生のための医薬品の製造における使用を提供する。
【0091】
本発明のさらなる側面において、上記に定義されるような式(I)の化合物、又はその医薬的に許容される塩又は in vivo 加水分解可能エステルの、CDK2阻害効果の産生のための医薬品の製造における使用を提供する。
【0092】
本発明のさらなる側面において、上記に定義されるような式(I)の化合物、又はその医薬的に許容される塩又は in vivo 加水分解可能エステルの、癌の治療用医薬品の製造における使用を提供する。
【0093】
本発明のさらなる側面において、上記に定義されるような式(I)の化合物、又はその医薬的に許容される塩又は in vivo 加水分解可能エステルの、白血病又はリンパ様悪性腫瘍、又は乳房、肺、結腸、直腸、胃、肝臓、腎臓、前立腺、膀胱、膵臓、外陰部、皮膚、又は卵巣の癌の治療用医薬品の製造における使用を提供する。
【0094】
本発明のさらなる特徴により、上記に定義されるような式(I)の化合物、又はその医薬的に許容される塩又は in vivo 加水分解可能エステルの、癌、線維増殖及び分化障害、乾癬、慢性関節リウマチ、カポシ肉腫、血管腫、急性及び慢性腎症、アテローマ、アテローム性動脈硬化症、動脈再狭窄、自己免疫疾患、急性及び慢性炎症、骨疾患、及び網膜血管増殖を伴う眼疾患の治療用医薬品の製造における使用を提供する。
【0095】
本発明のさらなる側面において、細胞周期阻害効果をそのような治療の必要な温血動物において産生する方法を提供し、該方法は、上記に定義されるような式(I)の化合物、又はその医薬的に許容される塩又は in vivo 加水分解可能エステルの有効量を前記動物へ投与することを含む。
【0096】
本発明のさらなる側面において、抗細胞増殖効果をそのような治療の必要な温血動物において産生する方法を提供し、該方法は、上記に定義されるような式(I)の化合物、又はその医薬的に許容される塩又は in vivo 加水分解可能エステルの有効量を前記動物へ投与することを含む。
【0097】
本発明のさらなる側面において、CDK2阻害効果をそのような治療の必要な温血動物において産生する方法を提供し、該方法は、上記に定義されるような式(I)の化合物、又はその医薬的に許容される塩又は in vivo 加水分解可能エステルの有効量を前記動物へ投与することを含む。
【0098】
本発明のさらなる側面において、癌をそのような治療の必要な温血動物において治療する方法を提供し、該方法は、上記に定義されるような式(I)の化合物、又はその医薬的に許容される塩又は in vivo 加水分解可能エステルの有効量を前記動物へ投与することを含む。
【0099】
本発明のさらなる側面において、白血病又はリンパ様悪性腫瘍、又は乳房、肺、結腸、直腸、胃、肝臓、腎臓、前立腺、膀胱、膵臓、外陰部、皮膚、又は卵巣の癌をそのような治療の必要な温血動物において治療する方法を提供し、該方法は、上記に定義されるような式(I)の化合物、又はその医薬的に許容される塩又は in vivo 加水分解可能エステルの有効量を前記動物へ投与することを含む。
【0100】
本発明のさらなる側面において、癌、線維増殖及び分化障害、乾癬、慢性関節リウマチ、カポシ肉腫、血管腫、急性及び慢性腎症、アテローマ、アテローム性動脈硬化症、動脈再狭窄、自己免疫疾患、急性及び慢性炎症、骨疾患、及び網膜血管増殖を伴う眼疾患をそのような治療の必要な温血動物において治療する方法を提供し、該方法は、上記に定義されるような式(I)の化合物、又はその医薬的に許容される塩又は in vivo 加水分解可能エステルの有効量を前記動物へ投与することを含む。
【0101】
本発明のさらなる側面において、上記に定義されるような式(I)の化合物、又はその医薬的に許容される塩又は in vivo 加水分解可能エステルと医薬的に許容される希釈剤又は担体を含む医薬組成物を提供する。
【0102】
本発明のさらなる側面において、上記に定義されるような式(I)の化合物、又はその医薬的に許容される塩又は in vivo 加水分解可能エステルと医薬的に許容される希釈剤又は担体を含む医薬組成物を医薬品としての使用に提供する。
【0103】
本発明のさらなる側面において、上記に定義されるような式(I)の化合物、又はその医薬的に許容される塩又は in vivo 加水分解可能エステルと医薬的に許容される希釈剤又は担体を含む医薬組成物を細胞周期阻害効果の産生における使用に提供する。
【0104】
本発明のさらなる側面において、上記に定義されるような式(I)の化合物、又はその医薬的に許容される塩又は in vivo 加水分解可能エステルと医薬的に許容される希釈剤又は担体を含む医薬組成物を抗細胞増殖効果の産生における使用に提供する。
【0105】
本発明のさらなる側面において、上記に定義されるような式(I)の化合物、又はその医薬的に許容される塩又は in vivo 加水分解可能エステルと医薬的に許容される希釈剤又は担体を含む医薬組成物をCDK2阻害効果の産生における使用に提供する。
【0106】
本発明のさらなる側面において、上記に定義されるような式(I)の化合物、又はその医薬的に許容される塩又は in vivo 加水分解可能エステルと医薬的に許容される希釈剤又は担体を含む医薬組成物を癌の治療における使用に提供する。
【0107】
本発明のさらなる側面において、上記に定義されるような式(I)の化合物、又はその医薬的に許容される塩又は in vivo 加水分解可能エステルと医薬的に許容される希釈剤又は担体を含む医薬組成物を白血病又はリンパ様悪性腫瘍、又は乳房、肺、結腸、直腸、胃、肝臓、腎臓、前立腺、膀胱、膵臓、外陰部、皮膚、又は卵巣の癌の治療における使用に提供する。
【0108】
本発明のさらなる側面において、上記に定義されるような式(I)の化合物、又はその医薬的に許容される塩又は in vivo 加水分解可能エステルと医薬的に許容される希釈剤又は担体を含む医薬組成物を癌、線維増殖及び分化障害、乾癬、慢性関節リウマチ、カポシ肉腫、血管腫、急性及び慢性腎症、アテローマ、アテローム性動脈硬化症、動脈再狭窄、自己免疫疾患、急性及び慢性炎症、骨疾患、及び網膜血管増殖を伴う眼疾患の治療における使用に提供する。
【0109】
本発明のさらなる側面において、上記に定義されるような式(I)の化合物、又はその医薬的に許容される塩又は in vivo 加水分解可能エステルの、細胞周期阻害効果の産生における使用を提供する。
【0110】
本発明のさらなる側面において、上記に定義されるような式(I)の化合物、又はその医薬的に許容される塩又は in vivo 加水分解可能エステルの、抗細胞増殖効果の産生における使用を提供する。
【0111】
本発明のさらなる側面において、上記に定義されるような式(I)の化合物、又はその医薬的に許容される塩又は in vivo 加水分解可能エステルの、CDK2阻害効果の産生における使用を提供する。
【0112】
本発明のさらなる側面において、上記に定義されるような式(I)の化合物、又はその医薬的に許容される塩又は in vivo 加水分解可能エステルの、癌の治療における使用を提供する。
【0113】
本発明のさらなる側面において、上記に定義されるような式(I)の化合物、又はその医薬的に許容される塩又は in vivo 加水分解可能エステルの、白血病又はリンパ様悪性腫瘍、又は乳房、肺、結腸、直腸、胃、肝臓、腎臓、前立腺、膀胱、膵臓、外陰部、皮膚、又は卵巣の癌の治療における使用を提供する。
【0114】
本発明のさらなる特徴により、上記に定義されるような式(I)の化合物、又はその医薬的に許容される塩又は in vivo 加水分解可能エステルの、癌、線維増殖及び分化障害、乾癬、慢性関節リウマチ、カポシ肉腫、血管腫、急性及び慢性腎症、アテローマ、アテローム性動脈硬化症、動脈再狭窄、自己免疫疾患、急性及び慢性炎症、骨疾患、及び網膜血管増殖を伴う眼疾患の治療における使用を提供する。
【0115】
CDK2始動のような必須のS期開始活性の阻害によって、細胞がDNA合成に入ることを妨げることは、身体の正常細胞を細胞周期特異的な医薬製剤の毒性から保護することに有用であるかもしれない。CDK2又はCDK4の阻害は、正常細胞における細胞周期への進行を妨げて、そのことは、S期、G2、又は有糸分裂において作用する細胞周期特異的な医薬製剤の毒性を制限する可能性がある。そのような保護は、このような薬剤に通常関連する脱毛の予防をもたらすかもしれない。
【0116】
故に、本発明のさらなる側面において、上記に定義されるような式(I)の化合物、又はその医薬的に許容される塩又は in vivo 加水分解可能エステルを細胞保護剤としての使用に提供する。
【0117】
故に、本発明のさらなる側面において、上記に定義されるような式(I)の化合物、又はその医薬的に許容される塩又は in vivo 加水分解可能エステルを、悪性腫瘍状態の医薬製剤での治療より生じる脱毛を予防することにおける使用に提供する。
【0118】
脱毛を引き起こすことが知られている、悪性腫瘍状態を治療するための医薬製剤の例には、イホスファミド及びシクロホスファミドのようなアルキル化剤;メトトレキセート、5−フルオロウラシル、ゲンシタビン、及びシタラビンのような代謝拮抗薬;ビンクリスチン、ビンブラスチン、ビンデシン、ビノレルビンのようなビンカアルカロイド及び類似体;パクリタキセル及びドセタキセルのようなタキサン;イリノテカン及びトポテカンのようなトポイソメラーゼI阻害剤;ドキソルビシン、ダウノルビシン、ミトザントロン、アクチノマイシン−D、及びマイトマイシンのような細胞傷害性抗生物質;並びに、エトポシド及びトレチノインのような他の薬剤が含まれる。
【0119】
本発明の別の側面において、式(I)の化合物、又はその医薬的に許容される塩又は in vivo 加水分解可能エステルを上記の医薬製剤の1以上と一緒に投与してよい。この場合、式(I)の化合物は、全身的又は非全身的な手段により投与してよい。特に、式(I)の化合物は、非全身的な手段、例えば、局所投与により投与してよい。
【0120】
故に、本発明の追加の特徴において、ヒトのような温血動物において、1以上の悪性腫瘍状態の医薬製剤での治療の間の脱毛を予防する方法を提供し、該方法は、式(I)の化合物、又はその医薬的に許容される塩又は in vivo 加水分解可能エステルの有効量を前記動物へ投与することを含む。
【0121】
本発明の追加の特徴では、ヒトのような温血動物において、1以上の悪性腫瘍状態の医薬製剤での治療の間の脱毛を予防する方法を提供し、該方法は、式(I)の化合物、又はその医薬的に許容される塩又は in vivo 加水分解可能エステルの有効量を前記医薬製剤の有効量との同時、連続、又は分離投与において前記動物へ投与することを含む。
【0122】
本発明のさらなる側面により、式(I)の化合物、又はその医薬的に許容される塩又は in vivo 加水分解可能エステルと前記医薬製剤を医薬的に許容される希釈剤又は担体と一緒に含む医薬組成物を、悪性腫瘍状態の医薬製剤での治療より生じる脱毛を予防することにおける使用に提供する。
【0123】
本発明のさらなる側面により、式(I)の化合物、又はその医薬的に許容される塩又は in vivo 加水分解可能エステルと、脱毛を引き起こすことが知られている、悪性腫瘍状態を治療するための医薬製剤を含んでなるキットを提供する。
【0124】
本発明のさらなる側面により:
a)第一の単位剤形における、式(I)の化合物、又はその医薬的に許容される塩又は in vivo 加水分解可能エステル;
b)第二の単位剤形における、脱毛を引き起こすことが知られている、悪性腫瘍状態を治療するための医薬製剤;及び
c)前記第一及び第二の剤形を含有するための容器手段を含んでなるキットを提供する。
【0125】
本発明の別の特徴により、式(I)の化合物、又はその医薬的に許容される塩又は in vivo 加水分解可能エステルの、悪性腫瘍状態の医薬製剤での治療の間の脱毛の予防用医薬品の製造における使用を提供する。
【0126】
本発明のさらなる側面により、医薬的に許容される希釈剤又は担体と任意選択的に一緒である、式(I)の化合物、又はその医薬的に許容される塩又は in vivo 加水分解可能エステルの有効量の、悪性腫瘍状態の治療のための医薬製剤の有効量との、ヒトのような温血動物への同時、連続、又は分離投与での投与を含んでなる、脱毛の予防のための組み合わせ治療を提供する。
【0127】
上記に述べたように、特別な細胞増殖疾患の療法的又は予防的治療に必要とされる用量のサイズは、治療される宿主、投与経路、及び治療される病気の重症度に依存して必然的に変動するものである。例えば、1〜80mg/kg、好ましくは1〜50mg/kgの範囲の単位用量が想定される。
【0128】
上記に定義されるCDK阻害活性は、単独療法として適用しても、本発明の化合物に加えて、1以上の他の物質及び/又は治療薬を伴ってもよい。そのような併用治療は、治療の個別成分の同時、連続、又は分離投与により達成してよい。医科腫瘍学の分野では、それぞれの担癌患者を治療するために、異なる形態の治療の組合せを使用することが通常の実践である。医科腫瘍学の分野では、上記に定義される細胞周期阻害治療薬に追加するそのような併用治療の他の成分(複数)は、外科手術、放射線療法、又は化学療法であり得る。そのような化学療法には、以下の3つの主要カテゴリーの治療薬剤を含めてよい:
(i)上記に定義するものと同じか又は異なる機序により作用する他の細胞周期阻害剤;
(ii)抗エストロゲン(例えば、タモキシフェン、トレミフェン、ラロキシフェン、ドロロキシフェン、ヨードキシフェン)、プロゲストゲン(例えば、酢酸メゲストロール)、アロマターゼ阻害剤(例えば、アナストロゾール、レトラゾール、ボラゾール、エキセメスタン)、抗プロゲストゲン、抗アンドロゲン(例えば、フルタミド、ニルタミド、ビカルタミド、酢酸シプロテロン)、LHRHアゴニスト及びアンタゴニスト(例えば、酢酸ゴセレリン、リュープロリド)、テストステロン5α−ジヒドロレダクターゼの阻害剤(例えば、フィナステリド)、抗浸潤剤(例えば、マリマスタトのようなメタロプロテイナーゼ阻害剤と、ウロキナーゼプラスミノゲンアクチベータ受容体機能の阻害剤)、及び増殖因子機能の阻害剤(このような増殖因子には、例えば、血小板由来増殖因子と肝細胞増殖因子が含まれ、そのような阻害剤には、増殖因子抗体、増殖因子受容体抗体、チロシンキナーゼ阻害剤、及びセリン/スレオニンキナーゼ阻害剤が含まれる)のような細胞増殖抑止剤;並びに
(iii)代謝拮抗薬(例えば、メトトレキセートのような抗葉酸薬、5−フルオロウラシル、プリン及びアデノシン類似体、シトシンアラビノシドのようなフルオロピリミジン);抗腫瘍抗生物質(例えば、ドキソルビシン、ダウノマイシン、エピルビシン、及びイダルビシンのようなアントラサイクリン、マイトマイシンC、ダクチノマイシン、ミトラマイシン);白金誘導体(例えば、シスプラチン、カルボプラチン);アルキル化剤(例えば、ナイトロジェンマスタード、メルファラン、クロラムブシル、ブスルファン、シクロホスファミド、イホスファミド、ニトロソ尿素、チオテパ);抗細胞分裂剤(例えば、ビンクリスチンのようなビンカアルカロイドと、タキソール、タキソテールのようなタキソイド);トポイソメラーゼ阻害剤(例えば、エトポシド及びテニポシドのようなエピポドフィロトキシン、アムサクリン、トポテカン)のような、医科腫瘍学において使用される、抗増殖/抗新生物薬とその組合せ。本発明のこの側面により、上記に定義される式(I)の化合物と上記に定義される追加の抗腫瘍物質を含んでなる医薬製品を癌の併用治療に提供する。
【0129】
治療用医薬品におけるその使用に加えて、式(I)の化合物とその医薬的に許容される塩は、新たな治療薬剤の探索の一環として、ネコ、イヌ、ウサギ、サル、ラット、及びマウスのような実験動物において細胞周期活性の阻害剤の効果を評価するための in vitro 及び in vivo 試験系の開発及び標準化における薬理学的ツールとしても有用である。
【0130】
上記の他の医薬組成物、製造法、方法、使用、及び医薬品製造の特徴には、本明細書に記載の本発明の化合物の代わりの好ましい態様も適用される。
実施例
これから本発明を以下の非限定的な実施例により例示するが、ここでは、他に述べなければ:
(i)温度は摂氏(℃)で示し;各種操作は、室温又は周囲温度で、即ち18〜25℃の範囲の温度で行った;
(ii)有機溶液は無水硫酸マグネシウムで乾燥させた;溶媒の蒸発は、ロータリーエバポレーターを減圧(600〜4000パスカル;4.5〜30mmHg)下に60℃までの浴温で使用して行った;
(iii)クロマトグラフィーは、シリカゲルでのフラッシュクロマトグラフィーを意味する;薄層クロマトグラフィー(TLC)は、シリカゲルプレートで行った;
(iv)全般に、反応の経過は、TLCにより追跡し、反応時間は例示のためだけに示す;
(v)最終生成物は、満足すべきプロトン核磁気共鳴(NMR)スペクトル及び/又は質量スペクトルデータを示した;
(vi)収率は例示のためだけに示し、必ずしも入念なプロセス開発により入手し得るものではない;より多くの材料が必要とされる場合、製造を繰り返した;
(vii)NMRデータは、示す場合、主要な診断プロトンについてデルタ値の形式で、内部標準としてのテトラメチルシラン(TMS)に対する百万分率(ppm)で示し、他に示さなければ、過重水素ジメチルスルホキシド(DMSO−d)を溶媒として使用して、300MHzで決定した;
(viii)化学記号はその通常の意味を有する;SI単位及び記号を使用する;
(ix)溶媒比率は、容量:容量(v/v)用語で示す;及び
(x)質量スペクトルは、直接曝露プローブを使用する化学イオン化(CI)形式において、70電子ボルトの電子エネルギーで実施した;示す場合、イオン化は、電子衝撃(EI)、高速原子衝突(FAB)、又はエレクトロスプレー(ESP)により実効した;m/zの値を示す;全般に、元の質量を示すイオンのみを報告する;そして、他に述べなければ、引用する質量イオンは、(MH)である;
(xi)他に述べなければ、不斉置換炭素及び/又はイオウ原子を含有する化合物は分割しなかった;
(xii)ある合成が先の実施例の記載に類似しているとして記載される場合、使用する量は、先の実施例に使用した量に対するミリモル濃度比の同等量である;
(xiii)以下の略語を使用した:
THF テトラヒドロフラン;
DMF N,N−ジメチルホルムアミド;
EtOAc 酢酸エチル;
MeOH メタノール;
エーテル ジエチルエーテル;
EtOH エタノール;
DCM ジクロロメタン;
DMSO ジメチルスルホキシド;
DIAD アゾジカルボン酸ジイソプロピル;
TEA トリエチルアミン;
HBTU O−ベンゾトリアゾール−1−イル−N,N,N',N’−テトラメチルウロニウム・ヘキサフルオロリン酸塩;
DIPEA N,N−ジイソプロピルエチルアミン;
MPLC 中速液体クロマトグラフィー;
RPHPLC 逆相高速液体クロマトグラフィー;及び
Xantphos 9,9−ジメチル−4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)キサンテン;
(xiv)SCX−2カラムについて言及される場合、これは、塩基性化合物の吸着用の「イオン交換」抽出カートリッジ、即ち、ベンゼンスルホン酸をベースとする強いカチオン交換吸着剤を意味し、International Sorbent Technologies 社(Dyffryn Business Park, Hengeod, ミッドグラモルガン、イギリス、CF82 7RJ)より入手する製造業者の手引書に従って使用する。
【0131】
実施例1
N−(2−ジメチルアミノエチル)−4−[[4−(2−メチル−3−プロパン−2−イル−イミダゾール−4−イル)ピリミジン−2−イル]アミノ]ベンズアミド
4−(3−イソプロピル−2−メチル−3H−イミダゾール−4−イル)−ピリミジン−2−イルアミン(方法1;0.15g)、酢酸パラジウム(10mg)、Xantphos(48mg)、炭酸セシウム(0.45g)、及びN−(2−ジメチルアミノエチル)−4−ヨード−ベンズアミド(方法4;0.24g)を不活性気体下にジオキサン(9ml)へ加えて、還流で9時間加熱した。次いで、この反応混合物を真空で濃縮し、残渣をMeOH中のSCX−2カラム上へロードし、MeOHで洗浄してから、MeOH中7N NHで溶出した。RPHPLCを使用してさらなる精製を達成して、表題化合物(0.212g)を得た;NMR (400.132 MHz, CDCl3) 8.38 (d, 1H), 7.80 (d, 2H), 7.68 (d, 2H), 7.38 (s, 1H), 7.22 (s, 1H), 6.96 (d, 1H), 6.83 (brs, 1H), 5.65 (七重項, 1H), 3.54 (q, 2H), 2.60 (s, 3H), 2.57 (t, 2H), 2.31 (s, 6H), 1.55 (d, 6H); m/z 408。
【0132】
実施例2
N−(2−ジメチルアミノエチル)−2−フルオロ−4−[[4−(2−メチル−3−プロパン−2−イル−イミダゾール−4−イル)ピリミジン−2−イル]アミノ]ベンズアミド
表題化合物は、4−ブロモ−N−(2−ジメチルアミノエチル)−2−フルオロ−ベンズアミド(方法5)と4−(3−イソプロピル−2−メチル−3H−イミダゾール−4−イル)−ピリミジン−2−イルアミン(方法1)を使用して、実施例1の手順によって同じスケールで製造した;NMR (400.132 MHz, CDCl3) 8.40 (d, 1H), 8.04 (t, 1H), 7.80 (dd, 1H), 7.53 (s, 1H), 7.40 (s, 1H), 7.24 (dd, 1H), 7.00 (d, 1H), 5.64 (七重項, 1H), 3.56 (q, 2H), 2.60 (s, 3H), 2.53 (t, 3H), 2.29 (s, 6H), 1.56 (d, 6H); m/z 426。
【0133】
実施例3
N−(2−ジメチルアミノエチル)−4−[[5−フルオロ−4−(2−メチル−3−プロパン−2−イル−イミダゾール−4−イル)ピリミジン−2−イル]アミノ]ベンズアミド
表題化合物は、N−(2−ジメチルアミノエチル)−4−ヨード−ベンズアミド(方法4)と5−フルオロ−4−(3−イソプロピル−2−メチル−3H−イミダゾール−4−イル)−ピリミジン−2−イルアミン(方法3)を使用して、実施例1の手順によって同じスケールで製造した。NMR (400.132 MHz, CDCl3) 8.31 (d, 1H), 7.78 (d, 2H), 7.63 (d, 2H), 7.59 (d, 1H), 7.22 (s, 1H), 6.78-6.72 (brs, 1H), 5.57 (七重項, 1H), 3.52 (q, 2H), 2.62 (s, 3H), 2.52 (t, 2H), 2.28 (s, 6H), 1.54 (d, 6H); m/z 426。
【0134】
実施例4
N−(2−ジメチルアミノエチル)−2−フルオロ−4−[[5−フルオロ−4−(2−メチル−3−プロパン−2−イル−イミダゾール−4−イル)ピリミジン−2−イル]アミノ]ベンズアミド
表題化合物は、4−ブロモ−N−(2−ジメチルアミノエチル)−2−フルオロ−ベンズアミド(方法5)と5−フルオロ−4−(3−イソプロピル−2−メチル−3H−イミダゾール−4−イル)−ピリミジン−2−イルアミン(方法3)を使用して、実施例1の手順によって同じスケールで製造した。NMR (400.132 MHz, CDCl3) 8.33 (d, 1H), 8.04 (t, 1H), 7.73 (dd, 1H), 7.61 (d, 1H), 7.34 (s, 1H), 7.21-7.15 (m, 2H), 5.55 (七重項, 1H), 3.56 (q, 2H), 2.63 (s, 3H), 2.52 (t, 2H), 2.28 (s, 6H), 1.56 (d, 6H); m/z 444。
【0135】
実施例5
4−[[5−クロロ−4−(2−メチル−3−プロパン−2−イル−イミダゾール−4−イル)ピリミジン−2−イル]アミノ]−N−(2−ジメチルアミノエチル)−2−フルオロ−ベンズアミド
表題化合物は、4−ブロモ−N−(2−ジメチルアミノエチル)−2−フルオロ−ベンズアミド(方法5)と5−クロロ−4−(2−メチル−3−プロパン−2−イル−イミダゾール−4−イル)ピリミジン−2−アミン(WO05/075461中の方法5)を使用して、実施例1の手順によって同じスケールで製造した。NMR (400.132 MHz, CDCl3) 8.48 (s, 1H), 8.03 (t, 1H), 7.77 (dd, 1H), 7.68 (s, 1H), 7.53 (s, 1H), 7.24-7.19 (m, 2H), 4.95 (七重項, 1H), 3.56 (q, 2H), 2.61 (s, 3H), 2.54 (t, 2H), 2.29 (s, 6H), 1.50 (d, 6H); m/z 460。
【0136】
実施例6
N−(2−メチルアミノエチル)−4−[[4−(2−メチル−3−プロパン−2−イル−イミダゾール−4−イル)ピリミジン−2−イル]アミノ]ベンズアミド
表題化合物は、4−ヨード−N−(2−メチルアミノエチル)ベンズアミド(方法6)と4−(3−イソプロピル−2−メチル−3H−イミダゾール−4−イル)−ピリミジン−2−イルアミン(方法1)を使用して、実施例1の手順によって同じスケールで製造した。NMR (400.132 MHz, CDCl3) 8.36 (d, 1H), 7.81 (d, 2H), 7.66 (d, 2H), 7.41 (s, 1H), 7.37 (s, 1H), 7.00 (t, 1H), 6.95 (d, 1H), 5.64 (七重項, 1H), 3.59 (q, 2H), 2.90 (t, 2H), 2.58 (s, 3H), 2.50 (s, 3H), 1.53 (d, 6H); m/z 394。
【0137】
実施例7
4−[[5−フルオロ−4−(2−メチル−3−プロパン−2−イル−イミダゾール−4−イル)ピリミジン−2−イル]アミノ]−N−(2−メチルアミノエチル)ベンズアミド
表題化合物は、4−ヨード−N−(2−メチルアミノエチル)ベンズアミド(方法6)と5−フルオロ−4−(3−イソプロピル−2−メチル−3H−イミダゾール−4−イル)−ピリミジン−2−イルアミン(方法3)を使用して、実施例1の手順によって同じスケールで製造した。NMR (400.132 MHz, CDCl3) 8.30 (d, 1H), 7.79 (d, 2H), 7.62 (d, 2H), 7.59 (d, 1H), 7.34 (s, 1H), 6.79 (s, 1H), 5.57 (七重項, 1H), 3.55 (q, 2H), 2.84 (t, 2H), 2.61 (s, 3H), 2.46 (s, 3H), 1.83-1.68 (m, 1H), 1.53 (d, 6H); m/z 412。
【0138】
実施例8
4−[[5−クロロ−4−(2−メチル−3−プロパン−2−イル−イミダゾール−4−イル)ピリミジン−2−イル]アミノ]−N−(2−メチルアミノエチル)ベンズアミド
表題化合物は、4−ヨード−N−(2−メチルアミノエチル)ベンズアミド(方法6)と5−クロロ−4−(2−メチル−3−プロパン−2−イル−イミダゾール−4−イル)ピリミジン−2−アミン(WO05/075461中の方法5)を使用して、実施例1の手順によって同じスケールで製造した。NMR (400.132 MHz, CDCl3) 8.45 (s, 1H), 7.78 (d, 2H), 7.63 (d, 2H), 7.52 (s, 1H), 7.44 (s, 1H), 6.80 (s, 1H), 4.95 (七重項, 1H), 3.55 (q, 2H), 2.84 (t, 2H), 2.59 (s, 3H), 2.46 (s, 3H), 1.48 (d, 6H); m/z 428。
【0139】
実施例9
4−[[5−クロロ−4−(2−メチル−3−プロパン−2−イル−イミダゾール−4−イル)ピリミジン−2−イル]アミノ]−2−フルオロ−N−(2−メチルアミノエチル)ベンズアミド
表題化合物は、4−ブロモ−2−フルオロ−N−(2−メチルアミノエチル)ベンズアミド(方法7)と5−クロロ−4−(2−メチル−3−プロパン−2−イル−イミダゾール−4−イル)ピリミジン−2−アミン(WO05/075461中の方法5)を使用して、実施例1の手順によって同じスケールで製造した。NMR (400.132 MHz, CDCl3) 8.49 (s, 1H), 8.05 (t, 1H), 7.78 (dd, 1H), 7.54 (s, 1H), 7.41 (s, 1H), 7.19 (dd, 1H), 7.12-7.09 (m, 1H), 4.96 (七重項, 1H), 3.58 (q, 2H), 2.84 (t, 2H), 2.61 (s, 3H), 2.47 (s, 3H), 1.51 (d, 6H); m/z 446。
【0140】
実施例10
2−フルオロ−N−(2−メチルアミノエチル)−4−[[4−(2−メチル−3−プロパン−2−イル−イミダゾール−4−イル)ピリミジン−2−イル]アミノ]ベンズアミド
表題化合物は、4−ブロモ−2−フルオロ−N−(2−メチルアミノエチル)ベンズアミド(方法7)と4−(3−イソプロピル−2−メチル−3H−イミダゾール−4−イル)−ピリミジン−2−イルアミン(方法1)を使用して、実施例1の手順によって同じスケールで製造した。NMR (400.132 MHz, CDCl3) 8.40 (d, 1H), 8.03 (t, 1H), 7.91 (s, 1H), 7.81 (d, 1H), 7.39 (s, 1H), 7.24 (d, 1H), 7.14-7.11 (m, 1H), 7.00 (d, 1H), 5.64 (七重項, 1H), 3.59 (q, 2H), 2.84 (t, 2H), 2.60 (s, 3H), 2.47 (s, 3H), 1.55 (d, 6H); m/z 412。
【0141】
実施例11
2−フルオロ−4−[[5−フルオロ−4−(2−メチル−3−プロパン−2−イル−イミダゾール−4−イル)ピリミジン−2−イル]アミノ]−N−(2−メチルアミノエチル)ベンズアミド
表題化合物は、4−ブロモ−2−フルオロ−N−(2−メチルアミノエチル)ベンズアミド(方法7)と5−フルオロ−4−(3−イソプロピル−2−メチル−3H−イミダゾール−4−イル)−ピリミジン−2−イルアミン(方法3)を使用して、実施例1の手順によって同じスケールで製造した。NMR (400.132 MHz, CDCl3) 8.33 (d, 1H), 8.07-8.01 (m, 1H), 7.74 (d of d, 1H), 7.60 (d, 1H), 7.48 (s, 1H), 7.20 (d of d, 1H), 7.14-7.07 (m, 1H), 5.56 (七重項, 1H), 3.58 (q, 2H), 2.84 (t, 2H), 2.63 (s, 3H), 2.47 (s, 3H), 1.56 (d, 6H); m/z 430。
【0142】
実施例12
N−(2−ジメチルアミノ−2−メチル−プロピル)−4−[[5−フルオロ−4−(2−メチル−3−プロパン−2−イル−イミダゾール−4−イル)ピリミジン−2−イル]アミノ]ベンズアミド
4−{[5−フルオロ−4−(1−イソプロピル−2−メチル−1H−イミダゾール−5−イル)ピリミジン−2−イル]アミノ}安息香酸リチウム塩(方法9)(0.2g)とHBTU(0.25g)をDMF(5ml)に溶かした。次いで、N,N,2−トリメチルプロパン−1,2−ジアミン(0.07g)に続いてDIPEA(0.21ml)を加えて、この反応混合物を16時間撹拌した。次いで、溶媒を真空で除去して残渣をSCX−2カラムに通過させ、MeOH、次いでMeOH中3.5N NHで溶出させた。入手した固形物をアセトニトリル/エーテルの混合物より再結晶させて、表題化合物(0.05g)を無色の固形物として得た。NMR (400.132 MHz, CDCl3) 8.30 (d, 1H), 7.79 (d, 2H), 7.65-7.58 (m, 3H), 7.18 (s, 1H), 6.95-6.91 (m, 1H), 5.56 (七重項, 1H), 3.35 (d, 2H), 2.62 (s, 3H), 2.24 (s, 6H), 1.54 (d, 6H), 1.08 (s, 6H); m/z 455。
【0143】
実施例13
N−(2−ジメチルアミノ−2−メチル−プロピル)−2−フルオロ−4−[[5−フルオロ−4−(2−メチル−3−プロパン−2−イル−イミダゾール−4−イル)ピリミジン−2−イル]アミノ]ベンズアミド
表題化合物は、2−フルオロ−4−[[5−フルオロ−4−(2−メチル−3−プロパン−2−イル−イミダゾール−4−イル)ピリミジン−2−イル]アミノ]安息香酸リチウム塩(方法11)とN,N,2−トリメチルプロパン−1,2−ジアミンを使用して、実施例12の手順によって同じスケールで製造した。NMR (400.132 MHz, CDCl3) 8.33 (d, 1H), 8.03 (t, 1H), 7.72 (dd, 1H), 7.60 (d, 1H), 7.45-7.37 (m, 1H), 7.27 (s, 1H), 7.20 (dd, 1H), 5.55 (七重項, 1H), 3.39 (d, 2H), 2.63 (s, 3H), 2.24 (s, 6H), 1.56 (d, 6H), 1.07 (s, 6H); m/z 472。
【0144】
実施例14
N−(2−ジメチルアミノ−2−メチル−プロピル)−4−[[4−(2−メチル−3−プロパン−2−イル−イミダゾール−4−イル)ピリミジン−2−イル]アミノ]ベンズアミド
表題化合物は、4−{[4−(1−イソプロピル−2−メチル−1H−イミダゾール−5−イル)ピリミジン−2−イル]アミノ}安息香酸リチウム塩(方法13)とN,N,2−トリメチルプロパン−1,2−ジアミンを使用して、実施例12の手順によって同じスケールで製造した。精製は、再結晶の代わりにRPHPLCによった。NMR (400.132 MHz, CDCl3) 8.37 (d, 1H), 7.82-7.77 (m, 2H), 7.71-7.67 (m, 3H), 7.38 (s, 1H), 7.00-6.96 (m, 1H), 6.95 (d, 1H), 5.66 (七重項, 1H), 3.36 (d, 2H), 2.59 (s, 3H), 2.24 (s, 6H), 1.53 (d, 6H), 1.07 (s, 6H); m/z 437。
【0145】
実施例15
N−(2−ジメチルアミノ−2−メチル−プロピル)−2−フルオロ−4−[[4−(2−メチル−3−プロパン−2−イル−イミダゾール−4−イル)ピリミジン−2−イル]アミノ]ベンズアミド
表題化合物は、2−フルオロ−4−[[4−(2−メチル−3−プロパン−2−イル−イミダゾール−4−イル)ピリミジン−2−イル]アミノ]安息香酸ナトリウム塩(方法15)とN,N,2−トリメチルプロパン−1,2−ジアミンを使用して、実施例12の手順によって同じスケールで製造した。精製は、再結晶の代わりにRPHPLCによった。NMR (400.132 MHz, CDCl3) 8.40 (d, 1H), 8.03 (t, 1H), 7.79 (dd, 1H), 7.45-7.37 (m, 2H), 7.32 (s, 1H), 7.24 (dd, 1H), 7.00 (d, 1H), 5.63 (七重項, 1H), 3.39 (d, H), 2.60 (s, 3H), 2.24 (s, 6H), 1.56 (d, 6H), 1.07 (s, 6H); m/z 455。
【0146】
実施例16
4−[[5−クロロ−4−(2−メチル−3−プロパン−2−イル−イミダゾール−4−イル)ピリミジン−2−イル]アミノ]−N−(2−ジメチルアミノ−2−メチル−プロピル)ベンズアミド
表題化合物は、N−(2−ジメチルアミノ−2−メチル−プロピル)−4−ヨード−ベンズアミド(方法16)と5−クロロ−4−(2−メチル−3−プロパン−2−イル−イミダゾール−4−イル)ピリミジン−2−アミン(WO05/075461中の方法5)を使用して、実施例1の手順によって同じスケールで製造した。NMR (400.132 MHz, CDCl3) 8.45 (s, 1H), 7.78 (d, 2H), 7.65 (d, 2H), 7.52 (s, 1H), 7.36 (s, 1H), 6.93 (s, 1H), 4.94 (七重項, 1H), 3.35 (d, 2H), 2.60 (s, 3H), 2.24 (s, 6H), 1.49 (d, 6H), 1.07 (s, 6H); m/z 471。
【0147】
実施例17
4−[[5−クロロ−4−(2−メチル−3−プロパン−2−イル−イミダゾール−4−イル)ピリミジン−2−イル]アミノ]−N−(2−ジメチルアミノエチル)ベンズアミド
表題化合物は、N−(2−ジメチルアミノエチル)−4−ヨード−ベンズアミド(方法4)と5−クロロ−4−(2−メチル−3−プロパン−2−イル−イミダゾール−4−イル)ピリミジン−2−アミン(WO05/075461中の方法5)を使用して、実施例1の手順によって同じスケールで製造した。NMR (400.132 MHz, CDCl3) 8.45 (s, 1H), 7.79 (d, 2H), 7.64 (d, 2H), 7.58 (s, 1H), 7.51 (s, 1H), 6.90 (s, 1H), 4.94 (七重項, 1H), 3.53 (q, 2H), 2.59 (s, 3H), 2.53 (t, 2H), 2.28 (s, 6H), 1.48 (d, 6H); m/z 443。
【0148】
実施例18
4−[[5−クロロ−4−(2−メチル−3−プロパン−2−イル−イミダゾール−4−イル)ピリミジン−2−イル]アミノ]−N−(2−ジメチルアミノ−2−メチル−プロピル)−2−フルオロ−ベンズアミド
表題化合物は、4−ブロモ−N−(2−ジメチルアミノ−2−メチル−プロピル)−2−フルオロ−ベンズアミド(方法17)と5−クロロ−4−(2−メチル−3−プロパン−2−イル−イミダゾール−4−イル)ピリミジン−2−アミン(WO05/075461中の方法5)を使用して、実施例1の手順によって同じスケールで製造した。NMR (399.902 MHz, CDCl3) 8.48 (s, 1H), 8.03 (t, 1H), 7.76 (dd, 1H), 7.54 (s, 1H), 7.45-7.35 (m, 2H), 7.20 (dd, 1H), 4.95 (七重項, 1H), 3.39 (d, 2H), 2.61 (s, 3H), 2.24 (s, 6H), 1.51 (d, 6H), 1.07 (s, 6H); m/z 489。
【0149】
実施例19
4−[[5−クロロ−4−(2−メチル−3−プロパン−2−イル−イミダゾール−4−イル)ピリミジン−2−イル]アミノ]−2−フルオロ−N−[(2S)−2−メチルアミノプロピル]ベンズアミド
4−[[5−クロロ−4−(2−メチル−3−プロパン−2−イル−イミダゾール−4−イル)ピリミジン−2−イル]アミノ]−2−フルオロ−N−[(2R)−2−ヒドロキシプロピル]ベンズアミド(方法19,446mg,1.0ミリモル)のTHF(15ml)撹拌溶液へN−メチル−2,4−ジニトロ−ベンゼンスルホンアミド(WO01/000206中の実施例274;288mg,1.1ミリモル)及びトリフェニルホスフィン(315mg,1.2ミリモル)を不活性気体下に加えた。次いで、DIAD(243mg,1.2ミリモル)を滴下して、この溶液を30分間撹拌した後で、追加のトリフェニルホスフィン(315mg,1.2ミリモル)及びDIAD(243mg,1.2ミリモル)を加えた。30分間撹拌後、溶媒を蒸発させて、残渣を5% MeOH/DCMで溶出させるMPLC(Gilson,40gカートリッジ)によりシリカで精製して、2つの生成物の混合物を得た。この混合物をDCM(10ml)に溶かしてn−プロピルアミン(1ml)を加え、30分後にこの反応混合物を蒸発させて、残渣をEtOAcに溶かした。有機層をアンモニア水で洗浄し、乾燥(MgSO)させ、濾過し、濃縮して、ゴムを得た。1%〜10% NH−MeOH/DCMで溶出させるMPLC(Gilson,40gカートリッジ)によるシリカでの精製に続くエーテルでの結晶化によって、表題化合物(37mg,8%)を無色の固形物として得た。NMR (399.9 MHz) 10.23 (s, 1H), 8.72 (s, 1H), 7.87 (q, 1H), 7.79-7.75 (m, 1H), 7.65 (t, 1H), 7.53-7.50 (m, 1H), 7.28 (s, 1H), 4.86-4.79 (m, 1H), 3.27-3.22 (m, 1H), 3.20-3.16 (m, 1H), 2.68 (q, 1H), 2.50 (s, 3H), 2.30 (s, 3H), 2.00 (bs, 1H), 1.49-1.39 (m, 6H), 0.99 (d, 3H); m/z 461。
【0150】
実施例20
4−[[5−クロロ−4−(2−メチル−3−プロパン−2−イル−イミダゾール−4−イル)ピリミジン−2−イル]アミノ]−2−フルオロ−N−[(2R)−2−メチルアミノプロピル]ベンズアミド
表題化合物は、4−[[5−クロロ−4−(2−メチル−3−プロパン−2−イル−イミダゾール−4−イル)ピリミジン−2−イル]アミノ]−2−フルオロ−N−[(2S)−2−ヒドロキシプロピル]ベンズアミド(方法21)を使用して、実施例19の手順によって同じスケールで製造した。NMR (399.9 MHz) 10.23 (s, 1H), 8.72 (s, 1H), 7.87 (q, 1H), 7.79-7.75 (m, 1H), 7.65 (t, 1H), 7.53-7.50 (m, 1H), 7.28 (s, 1H), 4.86-4.79 (m, 1H), 3.27-3.22 (m, 1H), 3.20-3.16 (m, 1H), 2.68 (q, 1H), 2.50 (s, 3H), 2.30 (s, 3H), 2.00 (bs, 1H), 1.49-1.39 (m, 6H), 0.99 (d, 3H); m/z 461。
【0151】
実施例21
4−[[5−シアノ−4−(2−メチル−3−プロパン−2−イル−イミダゾール−4−イル)ピリミジン−2−イル]アミノ]−N−(2−ジメチルアミノエチル)−2−フルオロ−ベンズアミド
表題化合物は、4−ブロモ−N−(2−ジメチルアミノエチル)−2−フルオロ−ベンズアミド(方法5)と2−アミノ−4−(2−メチル−3−プロパン−2−イル−イミダゾール−4−イル)ピリミジン−5−カルボニトリル(方法23)を使用して、実施例1の手順によって同じスケールで製造した。NMR (400.132 MHz, CDCl3) 8.70 (s, 1H), 8.09-8.05 (m, 2H), 7.85 (s, 1H), 7.74 (d, 1H), 7.30-7.27 (m, 1H), 7.25-7.22 (m, 1H), 5.23 (七重項, 1H), 3.56 (q, 2H), 2.62 (s, 3H), 2.53 (t, 2H), 2.28 (s, 6H), 1.53 (d, 6H); m/z 451。
【0152】
出発材料の製造
方法1
4−(3−イソプロピル−2−メチル−3H−イミダゾール−4−イル)−ピリミジン−2−イルアミン
(2E)−3−(ジメチルアミノ)−1−(1−イソプロピル−2−メチル−1H−イミダゾール−5−イル)プロプ−2−エン−1−オン(WO03/0764364の方法24,4.0g,18ミリモル)と炭酸グアニジン(7.2g,40ミリモル)を2−メトキシエタノール(80ml)において予め混合して、還流で30時間加熱した。この反応物をそのまま冷やした後で、水(50ml)で冷やした。次いで、この反応物をDCM(2x200ml)で抽出し、乾燥させ、溶媒を真空で除去して、黄色い固形物を得た。この固形物を最少量の温DCMに溶かしてから、これをそのまま冷やした後で、エーテルを加えた。オフホワイトの固形物が沈殿し、これを濾過して乾燥させた。この方法を繰り返して、第二収穫の生成物(3.18g,81%)を入手した。NMR (299.954 MHz, CDCl3): 8.22 (d, 1H), 7.33 (s, 1H), 6.80 (d, 1H), 5.45 (七重項, 1H), 5.10 (s, 2H), 2.56 (s, 3H), 1.54 (d, 6H); m/z 218。
【0153】
方法2
(2Z)−3−(ジメチルアミノ)−2−フルオロ−1−(1−イソプロピル−2−メチル−1H−イミダゾール−5−イル)プロプ−2−エン−1−オン
(2E)−3−(ジメチルアミノ)−1−(1−イソプロピル−2−メチル−1H−イミダゾール−5−イル)プロプ−2−エン−1−オン(WO03/076436の方法24;5.53g,25ミリモル)のMeOH(100ml)撹拌溶液へ(1−クロロメチル−4−フルオロ−1,4−ジアゾニアビシクロ[2.2.2]オクタン・ビス(テトラフルオロボレート)(14.16g,40ミリモル)を周囲温度で約5分にわたり少量ずつ加えた。温度は、軽い冷却によって25〜30℃に維持した。90分間撹拌後、この反応混合物を氷/アセトンに冷やして、濾過した。濾液を減圧で蒸発させて、残渣をDCMへ取った。これをアンモニア水、塩水で洗浄し、乾燥(NaSO)させて、減圧で蒸発させた。表題化合物は、2つの別々のカラム(10% EtOH/EtOAc,次いで3.5% EtOH/DCM)を使用するシリカゲルでのMPLCよって金色の粘稠なオイルとして単離して、これは、数週間に渡る静置時に結晶化した。収量=2.50g(42%)。NMR: 1.40 (d, 6H), 2.38 (s, 3H), 3.05 (s, 6H), 4.70 (七重項, 1H), 6.96 (d, 1H), 7.08 (s, 1H); フッ素 NMR (376MHz): -166.7 (d); m/z 240。
【0154】
方法3
5−フルオロ−4−(3−イソプロピル−2−メチル−3H−イミダゾール−4−イル)−ピリミジン−2−イルアミン
(2Z)−3−(ジメチルアミノ)−2−フルオロ−1−(1−イソプロピル−2−メチル−1H−イミダゾール−5−イル)プロプ−2−エン−1−オン(方法2;4.0g,16.7ミリモル)と炭酸グアニジン(6.6g,37ミリモル)をブタノール(80ml)において予め混合して、還流で30時間加熱した。この反応物をそのまま冷やした後で、水(200ml)で冷やした。次いで、この反応物をDCM(2x200ml)で抽出し、乾燥させ、溶媒を真空で除去して、黄色い固形物を得た。この固形物を最少量の温DCMに溶かしてから、これをそのまま冷やした後で、エーテルを加えた。オフホワイトの固形物が沈殿し、これを濾過して乾燥させた。この方法を繰り返して、第二収穫の生成物(3.18g,81%)を入手した。NMR (299.954 MHz, CDCl3): 8.15 (d, 1H), 7.54 (d, 1H), 7.26 (s, 1H), 5.40 (七重項, 1H), 4.88 (s, 2H), 2.59 (s, 3H), 1.56 (d, 6H); m/z 236.
方法4
N−(2−ジメチルアミノエチル)−4−ヨード−ベンズアミド
4−ヨードベンゾイルクロリド(5g)及びTEA(3.9ml)のDCM(150ml)撹拌溶液へN,N−ジメチルエチレンジアミン(2g)を不活性気体下に加えた。1時間後、2M NaOH(50ml)を加えて、この混合物をDCM(3x100ml)で抽出した。合わせた有機物を乾燥させ、真空で濃縮して、表題化合物(4.7g)を、静置時に固化する茶褐色のゴムとして得た。NMR (400.132 MHz, CDCl3) 7.77 (d, 2H), 7.51 (d, 2H), 6.78 (brs, 1H), 3.50 (q, 2H), 2.51 (t, 2H), 2.27 (s, 6H); m/z 319。
【0155】
方法5
4−ブロモ−N−(2−ジメチルアミノエチル)−2−フルオロ−ベンズアミド
4−ブロモ−2−フルオロ安息香酸(5g)とHBTU(9.5g)をDMF(150ml)に溶かしてから、N,N−ジメチルエチレンジアミン(2.1g)とDIPEA(10.3ml)を加えた。この反応物を24時間撹拌した後で、DMFを真空で除去し、ゴムを2.0M NaOH(50ml)で冷やし、DCM(3x200ml)で抽出し、乾燥させ、溶媒を真空で除去して、粘稠なゴムを得た。蒸留(1.2ミリバールで145℃)による精製によって、表題化合物(5.8g)を黄色いゴムとして得た。NMR (400.132 MHz, CDCl3) 7.96 (t, 1H), 7.40 (dd, 1H), 7.30 (dd, 1H), 7.20 (brs, 1H), 3.53 (q, 2H), 2.51 (t, 2H), 2.27 (s, 6H); m/z 290。
【0156】
方法6
4−ヨード−N−(2−メチルアミノエチル)ベンズアミド
4−ヨードベンゾイルクロリド(6.4g)及びTEA(6.2ml)のDCM(150ml)撹拌溶液へN−(2−アミノエチル)−N−メチル−カルバミン酸tert−ブチル(4.16g)を不活性気体下に加えた。20分後、飽和NHCl水溶液(50ml)を加えて、この混合物をDCM(3x100ml)で抽出した。合わせた有機物を乾燥させ、真空で濃縮して黄色いゴム(9.0g)を得て、これをアセトニトリル(30ml)に溶かした。プロパン−2−オール中6.0M HClを加えて、この反応混合物を一晩撹拌した。沈殿した固形物を濾過して乾燥させて、表題化合物(5.2g)をオフホワイトの固形物として得た。NMR (400.132 MHz) 9.08-8.89 (m, 2H), 7.87 (d, 2H), 7.72 (d, 2H), 3.57 (q, 2H), 3.12-3.06 (m, 2H), 2.58-2.56 (m, 3H); m/z 305。
【0157】
方法7
4−ブロモ−2−フルオロ−N−(2−メチルアミノエチル)ベンズアミド
4−ブロモ−2−フルオロ安息香酸(8.2g)とHBTU(18.4g)をDMF(100ml)に溶かしてから、N−(2−アミノエチル)−N−メチル−カルバミン酸tert−ブチル(6.5g)とDIPEA(13.3ml)を加えた。この反応物を24時間撹拌した後で、2M NaOH(50ml)を加えてから、DCM(3x100ml)で抽出した。合わせた有機物を乾燥させ、濾過して真空で濃縮して黄色いゴムを得て、これをMeCN(30ml)に溶かした。プロパン−2−オール中6M HClを加え、この反応混合物を24時間撹拌した後で、濾過して乾燥させて、表題化合物(7.4g)をオフホワイトの固形物として得た。NMR (400.132 MHz) 9.19-9.00 (m, 2H), 8.65 (s, 1H), 7.72 (t, 1H), 7.67 (dd, 1H), 7.53 (dd, 1H), 3.58 (q, 2H), 3.32 (s, 3H), 3.10-3.03 (m, 2H); m/z 276。
【0158】
方法8
4−{[5−フルオロ−4−(1−イソプロピル−2−メチル−1H−イミダゾール−5−イル)ピリミジン−2−イル]アミノ}安息香酸エチル
5−フルオロ−4−(3−イソプロピル−2−メチル−3H−イミダゾール−4−イル)−ピリミジン−2−イルアミン(方法3;5.32g)のジオキサン(100ml)溶液へ4−ヨード安息香酸エチル(3.59g)、酢酸パラジウム(II)(305mg)、Xantphos(1.18g)、及び炭酸セシウム(14.74g)を加えた。この混合物を脱気して、窒素でパージしてから、還流で3時間加熱した。この混合物を周囲温度へ冷やし、固形物を濾過により除去してから、濾液を真空で濃縮した。DCM中2〜5% MeOHを溶出液として使用するシリカでの精製によって、表題化合物(2.75g,32%)を黄色い固形物として得た。NMR 9.97 (s, 1H), 8.62 (d, 1H), 7.88 (d, 2H), 7.80 (d, 2H), 7.38 (d, 1H), 5.47-5.38 (m, 1H), 4.27 (q, 2H), 2.53 (s, 3H), 1.46 (d, 6H), 1.30 (t, 3H); m/z 384。
【0159】
方法9
4−{[5−フルオロ−4−(1−イソプロピル−2−メチル−1H−イミダゾール−5−イル)ピリミジン−2−イル]アミノ}安息香酸リチウム塩
4−{[5−フルオロ−4−(1−イソプロピル−2−メチル−1H−イミダゾール−5−イル)ピリミジン−2−イル]アミノ}安息香酸エチル(方法8;2.75g)のEtOH(70ml)撹拌溶液へ水酸化リチウム(301mg)の水(15ml)溶液を加えた。この混合物を還流で18時間加熱してから、真空で濃縮して、水(300ml)とEtOAc(300ml)の間に分画した。水層をさらなるEtOAc(200ml)で洗浄してから真空で濃縮して、表題化合物(2.07g)を白い固形物として得た。NMR 9.56 (s, 1H), 8.53 (d, 1H), 7.80 (d, 2H), 7.53 (d, 2H), 7.36 (d, 1H), 5.56-5.46 (m, 1H), 2.51 (s, 3H), 1.43 (d, 6H); m/z 356。
【0160】
方法10
2−フルオロ−4−[[5−フルオロ−4−(2−メチル−3−プロパン−2−イル−イミダゾール−4−イル)ピリミジン−2−イル]アミノ]安息香酸エチル
表題化合物は、4−ヨード安息香酸エチルの代わりに4−ブロモ−2−フルオロ−安息香酸エチルを使用して、方法8に類似したやり方で製造し、DCMでの摩砕により精製を達成して、表題化合物(3.2g)を茶褐色の固形物として得た。NMR (400 MHz) 10.28-10.09 (br s, 1H), 8.68 (d, 1H), 7.87-7.77 (m, 2H), 7.51 (dd, 1H), 7.40 (d, 1H), 5.47-5.34 (m, 1H), 4.29 (q, 2H), 2.55 (s, 3H), 1.48 (d, 6H), 1.30 (t, 3H); m/z 402。
【0161】
方法11
2−フルオロ−4−[[5−フルオロ−4−(2−メチル−3−プロパン−2−イル−イミダゾール−4−イル)ピリミジン−2−イル]アミノ]安息香酸リチウム塩
表題化合物は、4−{[5−フルオロ−4−(1−イソプロピル−2−メチル−1H−イミダゾール−5−イル)ピリミジン−2−イル]アミノ}安息香酸エチル(方法8)に代わる2−フルオロ−4−[[5−フルオロ−4−(2−メチル−3−プロパン−2−イル−イミダゾール−4−イル)ピリミジン−2−イル]アミノ]安息香酸エチル(方法10)より、方法9に類似したやり方で製造した。NMR (400 MHz) 9.68 (br s, 1H), 8.58 (d, 1H), 7.57 (t, 1H), 7.44 (dd, 1H), 7.37 (d, 1H), 7.26 (dd, 1H), 5.54-5.42 (m, 1H), 2.53 (s, 3H), 1.46 (d, 6H); m/z 374。
【0162】
方法12
4−{[4−(1−イソプロピル−2−メチル−1H−イミダゾール−5−イル)ピリミジン−2−イル]アミノ}安息香酸エチル
4−(3−イソプロピル−2−メチル−3H−イミダゾール−4−イル)−ピリミジン−2−イルアミン(方法1;7.8g)のジオキサン(200ml)溶液へ4−ヨード安息香酸エチル(9.445g)、酢酸パラジウム(II)(461mg)、Xantphos(1.785g)、及び炭酸セシウム(22.29g)を加えた。この混合物を脱気して、窒素でパージしてから、還流で3時間加熱した。この混合物を周囲温度へ冷やし、固形物を濾過により除去してから、濾液を真空で濃縮した。DCM中2〜5% MeOHを溶出液として使用するシリカでの精製によって、表題化合物(3.82g,31%)を黄色い固形物として得た。NMR 9.87 (s, 1H), 8.46 (d, 1H), 7.90-7.83 (m, 4H), 7.45 (s, 1H), 7.14 (d, 1H), 5.72-5.63 (m, 1H), 4.27 (q, 2H), 2.49 (s, 3H), 1.47 (d, 6H), 1.30 (t, 3H); m/z 366。
【0163】
方法13
4−{[4−(1−イソプロピル−2−メチル−1H−イミダゾール−5−イル)ピリミジン−2−イル]アミノ}安息香酸リチウム塩
表題化合物は、4−{[5−フルオロ−4−(1−イソプロピル−2−メチル−1H−イミダゾール−5−イル)ピリミジン−2−イル]アミノ}安息香酸エチル(方法8)に代わる4−{[4−(1−イソプロピル−2−メチル−1H−イミダゾール−5−イル)ピリミジン−2−イル]アミノ}安息香酸エチル(方法12)より、方法9に類似したやり方で製造した。NMR (400.132 MHz) 9.51 (s, 1H), 8.40 (d, 1H), 7.85 (d, 2H), 7.61 (d, 2H), 7.43 (s, 1H), 7.05 (d, 1H), 5.78 (m, 1H), 2.50 (s, 3H), 1.45 (d, 6H); m/z 338。
【0164】
方法14
2−フルオロ−4−[[4−(2−メチル−3−プロパン−2−イル−イミダゾール−4−イル)ピリミジン−2−イル]アミノ]安息香酸メチル
表題化合物は、4−ヨード安息香酸エチルの代わりに4−ブロモ−2−フルオロ−安息香酸メチルを使用して方法9に類似したやり方で製造して、表題化合物(2.27g)を無色のオイルとして得た。NMR: 10.08 (s, 1H), 8.50 (d, 1H), 7.92-7.76 (m, 2H), 7.54 (d, 1H), 7.46 (s, 1H), 7.19 (d, 1H), 5.72-5.58 (m, 1H), 3.80 (s, 3H), 2.50 (s, 3H DMSO下), 1.48 (d, 6H); m/z 370。
【0165】
方法15
2−フルオロ−4−[[4−(2−メチル−3−プロパン−2−イル−イミダゾール−4−イル)ピリミジン−2−イル]アミノ]安息香酸ナトリウム塩
2−フルオロ−4−[[4−(2−メチル−3−プロパン−2−イル−イミダゾール−4−イル)ピリミジン−2−イル]アミノ]安息香酸メチル(方法14;1.27g)をTHF(10ml)に溶かして、1N NaOH(3.5ml)を加えた。この混合物を還流で16時間加熱した。この反応混合物を周囲温度へ冷やして、溶媒を真空で蒸発させた。固形の残渣をMeOHで摩砕してから濾過して乾燥させて、無色の固形物(0.8g)を得た。濾液を濃縮してEtOAcで摩砕し、濾過して乾燥させて、第二のバッチ(0.92g)を得た。2つのバッチを合わせて、表題化合物(1.72g)を無色の固形物として得た;NMR 400MHz) 9.56 (s, 1H), 8.42 (d, 2H), 7.56 (t, 1H), 7.48 (dd, 1H), 7.44 (s, 1H), 7.24 (dd, 1H), 7.08 (d, 1H), 5.80-5.68 (m, 1H), 2.50 (s, 3H DMSO下), 1.47 (d, 6H); m/z 356。
【0166】
方法16
N−(2−ジメチルアミノ−2−メチル−プロピル)−4−ヨード−ベンズアミド
表題化合物は、N,N−ジメチルエチレンジアミンの代わりにN,N,2−トリメチルプロパン−1,2−ジアミンを使用して、方法4の手順によって製造し、MeCN/DCMからの摩砕により精製して、無色の固形物を得た。NMR (400.132 MHz, CDCl3) 7.78 (d, 2H), 7.52 (d, 2H), 6.95 (brs, 1H), 3.33 (d, 2H), 2.23 (s, 6H), 1.06 (s, 6H); m/z 347。
【0167】
方法17
4−ブロモ−N−(2−ジメチルアミノ−2−メチル−プロピル)−2−フルオロ−ベンズアミド
表題化合物は、(2R)−1−アミノプロパン−2−オールの代わりにN,N,2−トリメチルプロパン−1,2−ジアミンを使用して、方法18の手順によって製造した。MPLCによる精製によって、表題化合物を無色のオイルとして得た。NMR (399.902 MHz, CDCl3) 7.94 (t, 1H), 7.46 (br s, 1H), 7.40 (dd, 1H), 7.31 (dd, 1H), 3.38 (d, 2H), 2.24 (s, 6H), 1.07 (s, 6H); m/z 318。
【0168】
方法18
4−ブロモ−2−フルオロ−N−[(2R)−2−ヒドロキシプロピル]ベンズアミド
(2R)−1−アミノプロパン−2−オール(1.81g,24ミリモル)及びトリエチルアミン(3.03g,30ミリモル)のDCM(75ml)撹拌溶液へ4−ブロモ−2−フルオロ−ベンゾイルクロリド(4.75g,20ミリモル)を0〜4℃で滴下した。この溶液を周囲温度まで温め、30分間撹拌してから、2N HCl、水、及び飽和NaHCOで洗浄した。溶媒を蒸発させて結晶性の塊を得て、これをエーテル/ヘキサンで摩砕して、表題化合物(4.83g,88%)を得た。NMR (399.9 MHz, CDCl3) 7.97 (t, 1H), 7.43-7.41 (m, 1H), 7.35-7.31 (m, 1H), 7.05 (s, 1H), 4.08-4.03 (m, 1H), 3.70-3.64 (m, 1H), 3.38-3.31 (m, 1H), 2.30 (d, 1H), 1.26 (d, 3H); m/z 277。
【0169】
方法19
4−[[5−クロロ−4−(2−メチル−3−プロパン−2−イル−イミダゾール−4−イル)ピリミジン−2−イル]アミノ]−2−フルオロ−N−[(2R)−2−ヒドロキシプロピル]ベンズアミド
表題化合物は、4−ブロモ−2−フルオロ−N−[(2R)−2−ヒドロキシプロピル]ベンズアミド(方法18)と5−クロロ−4−(2−メチル−3−プロパン−2−イル−イミダゾール−4−イル)ピリミジン−2−アミン(WO05/075461中の方法5)を使用して、実施例1の手順によって製造した。NMR (399.9 MHz) 10.23 (s, 1H), 8.72 (s, 1H), 7.83 (q, 1H), 7.80-7.76 (m, 1H), 7.67 (t, 1H), 7.52-7.49 (m, 1H), 7.28 (s, 1H), 4.87-4.80 (m, 1H), 4.76-4.75 (m, 1H), 3.81-3.75 (m, 1H), 3.28-3.23 (m, 1H), 3.21-3.18 (m, 1H), 2.50 (s, 3H), 1.43 (d, 6H), 1.08 (d, 3H); m/z 448。
【0170】
方法20
4−ブロモ−2−フルオロ−N−[(2S)−2−ヒドロキシプロピル]ベンズアミド
表題化合物は、(2R)−1−アミノプロパン−2−オールの代わりに(2S)−1−アミノプロパン−2−オールを使用して、方法18の手順によって製造した。NMR (399.9 MHz, CDCl3) 7.97 (t, 1H), 7.43-7.41 (m, 1H), 7.35-7.31 (m, 1H), 7.05 (s, 1H), 4.08-4.03 (m, 1H), 3.70-3.64 (m, 1H), 3.38-3.31 (m, 1H), 2.30 (d, 1H), 1.26 (d, 3H); m/z 277。
【0171】
方法21
4−[[5−クロロ−4−(2−メチル−3−プロパン−2−イル−イミダゾール−4−イル)ピリミジン−2−イル]アミノ]−2−フルオロ−N−[(2S)−2−ヒドロキシプロピル]ベンズアミド
表題化合物は、4−ブロモ−2−フルオロ−N−[(2S)−2−ヒドロキシプロピル]ベンズアミド(方法20)と5−クロロ−4−(2−メチル−3−プロパン−2−イル−イミダゾール−4−イル)ピリミジン−2−アミン(WO05/075461中の方法5)を使用して、実施例1の手順によって製造した。NMR (399.9 MHz) 10.23 (s, 1H), 8.72 (s, 1H), 7.83 (q, 1H), 7.80-7.76 (m, 1H), 7.67 (t, 1H), 7.52-7.49 (m, 1H), 7.28 (s, 1H), 4.87-4.80 (m, 1H), 4.76-4.75 (m, 1H), 3.81-3.75 (m, 1H), 3.28-3.23 (m, 1H), 3.21-3.18 (m, 1H), 2.50 (s, 3H), 1.43 (d, 6H), 1.08 (d, 3H); m/z 448。
【0172】
方法22
5−ヨード−4−(2−メチル−3−プロパン−2−イル−イミダゾール−4−イル)ピリミジン−2−アミン
4−(3−イソプロピル−2−メチル−3H−イミダゾール−4−イル)−ピリミジン−2−イルアミン(方法1,3g,13.8ミリモル)及びN−ヨードスクシンイミド(3.3g,14.5ミリモル)の酢酸(35ml)溶液を50℃で16時間加熱した。この反応物を蒸発させ、チオ硫酸ナトリウム水溶液で無色になるまで冷やしてから、2.0M NaOH(50ml)を加えた。水層をDCM(3x200ml)で抽出し、合わせた有機物を乾燥(MgSO)させ、溶媒を蒸発させて、無色の固形物を得た。この固形物をアセトニトリルへ加え、60℃まで加熱してからそのまま冷やした後で濾過し、この方法を濾液に対して繰り返して、表題化合物(3.5g,74%)を無色の固形物として得た。NMR (400.132 MHz, CDCl3) 8.62 (s, 1H), 7.34 (s, 1H), 5.08 (br s, 2H), 4.57 (七重項, 1H), 2.55 (s, 3H), 1.48 (d, 6H); m/z 344。
【0173】
方法23
2−アミノ−4−(2−メチル−3−プロパン−2−イル−イミダゾール−4−イル)ピリミジン−5−カルボニトリル
5−ヨード−4−(2−メチル−3−プロパン−2−イル−イミダゾール−4−イル)ピリミジン−2−アミン(方法22,2.2g,6.4ミリモル)及びCuCN(2.2g,12.8ミリモル)のピリジン(60ml)溶液を還流で2日間加熱した。溶媒を蒸発させ、残渣をDMFに溶かしてSCXカラム(50g)上へロードし、DMFとMeOHで洗浄してから、7Mアンモニア/MeOHで溶出させた。入手した残渣をDCMに溶かしてから、2.0M NaOH(100ml)を加えて、水層を追加のDCM(3x200ml)で抽出した。合わせた有機物を乾燥させ、溶媒を蒸発させて黄色い固形物を得て、これを最少量の熱いアセトニトリルに溶かし、冷やして、濾過した。この方法を濾液で繰り返して、表題化合物(0.81g,52%)をオフホワイトの固形物として得た。NMR (400.132 MHz, CDCl3) 8.54 (s, 1H), 7.79 (s, 1H), 5.60 (brs, 2H), 5.11 (七重項, 1H), 2.59 (s, 3H), 1.55 (d, 6H); m/z 243。
【0174】
実施例 22
以下は、式(I)の化合物、又はその医薬的に許容される塩又は in vivo 加水分解可能エステル(以下、化合物X)を含有する、ヒトでの療法的又は予防的使用のための代表的な医薬剤形を例示する:
【0175】
【表1−1】

【0176】
【表1−2】

【0177】

上記の製剤は、製剤技術分野でよく知られた慣用の手順によって入手してよい。錠剤(a)〜(c)は、慣用の手段により、例えば、セルロースアセテートフタレートのコーティング剤を提供して、腸溶外皮化してよい。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I):
【化1】

[式中:
は、水素、ハロ、又はシアノであり;
は、水素又はハロであり;
、R、R、及びRは、独立して、水素と、ヒドロキシにより置換されていてもよいメチルより選択される]の化合物、又はその医薬的に許容される塩又は in vivo 加水分解可能エステル。
【請求項2】
が、水素、フルオロ、クロロ、又はシアノである、請求項1に記載の式(I)の化合物、又はその医薬的に許容される塩又は in vivo 加水分解可能エステル。
【請求項3】
が水素又はフルオロである、請求項1又は請求項2のいずれかに記載の式(I)の化合物、又はその医薬的に許容される塩又は in vivo 加水分解可能エステル。
【請求項4】
が水素又はメチルである、請求項1〜3のいずれか1項に記載の式(I)の化合物、又はその医薬的に許容される塩又は in vivo 加水分解可能エステル。
【請求項5】
が水素又はメチルである、請求項1〜4のいずれか1項に記載の式(I)の化合物、又はその医薬的に許容される塩又は in vivo 加水分解可能エステル。
【請求項6】
がメチルである、請求項1〜5のいずれか1項に記載の式(I)の化合物、又はその医薬的に許容される塩又は in vivo 加水分解可能エステル。
【請求項7】
が水素又はメチルである、請求項1〜6のいずれか1項に記載の式(I)の化合物、又はその医薬的に許容される塩又は in vivo 加水分解可能エステル。
【請求項8】
式(I):
【化2】

[式中:
は、水素、フルオロ、クロロ、又はシアノであり;
は、水素又はフルオロであり;
とRは、水素又はメチルであり;
とRの一方はメチルであり、他方は、水素又はメチルである]の化合物、又はその医薬的に許容される塩又は in vivo 加水分解可能エステル。
【請求項9】
N−(2−ジメチルアミノエチル)−4−[[4−(2−メチル−3−プロパン−2−イル−イミダゾール−4−イル)ピリミジン−2−イル]アミノ]ベンズアミド;
N−(2−ジメチルアミノエチル)−2−フルオロ−4−[[4−(2−メチル−3−プロパン−2−イル−イミダゾール−4−イル)ピリミジン−2−イル]アミノ]ベンズアミド;
N−(2−ジメチルアミノエチル)−4−[[5−フルオロ−4−(2−メチル−3−プロパン−2−イル−イミダゾール−4−イル)ピリミジン−2−イル]アミノ]ベンズアミド;
N−(2−ジメチルアミノエチル)−2−フルオロ−4−[[5−フルオロ−4−(2−メチル−3−プロパン−2−イル−イミダゾール−4−イル)ピリミジン−2−イル]アミノ]ベンズアミド;
4−[[5−クロロ−4−(2−メチル−3−プロパン−2−イル−イミダゾール−4−イル)ピリミジン−2−イル]アミノ]−N−(2−ジメチルアミノエチル)−2−フルオロ−ベンズアミド;
N−(2−メチルアミノエチル)−4−[[4−(2−メチル−3−プロパン−2−イル−イミダゾール−4−イル)ピリミジン−2−イル]アミノ]ベンズアミド;
4−[[5−フルオロ−4−(2−メチル−3−プロパン−2−イル−イミダゾール−4−イル)ピリミジン−2−イル]アミノ]−N−(2−メチルアミノエチル)ベンズアミド;
4−[[5−クロロ−4−(2−メチル−3−プロパン−2−イル−イミダゾール−4−イル)ピリミジン−2−イル]アミノ]−N−(2−メチルアミノエチル)ベンズアミド;
4−[[5−クロロ−4−(2−メチル−3−プロパン−2−イル−イミダゾール−4−イル)ピリミジン−2−イル]アミノ]−2−フルオロ−N−(2−メチルアミノエチル)ベンズアミド;
2−フルオロ−N−(2−メチルアミノエチル)−4−[[4−(2−メチル−3−プロパン−2−イル−イミダゾール−4−イル)ピリミジン−2−イル]アミノ]ベンズアミド;
2−フルオロ−4−[[5−フルオロ−4−(2−メチル−3−プロパン−2−イル−イミダゾール−4−イル)ピリミジン−2−イル]アミノ]−N−(2−メチルアミノエチル)ベンズアミド;
N−(2−ジメチルアミノ−2−メチル−プロピル)−4−[[5−フルオロ−4−(2−メチル−3−プロパン−2−イル−イミダゾール−4−イル)ピリミジン−2−イル]アミノ]ベンズアミド;
N−(2−ジメチルアミノ−2−メチル−プロピル)−2−フルオロ−4−[[5−フルオロ−4−(2−メチル−3−プロパン−2−イル−イミダゾール−4−イル)ピリミジン−2−イル]アミノ]ベンズアミド;
N−(2−ジメチルアミノ−2−メチル−プロピル)−4−[[4−(2−メチル−3−プロパン−2−イル−イミダゾール−4−イル)ピリミジン−2−イル]アミノ]ベンズアミド;
N−(2−ジメチルアミノ−2−メチル−プロピル)−2−フルオロ−4−[[4−(2−メチル−3−プロパン−2−イル−イミダゾール−4−イル)ピリミジン−2−イル]アミノ]ベンズアミド;
4−[[5−クロロ−4−(2−メチル−3−プロパン−2−イル−イミダゾール−4−イル)ピリミジン−2−イル]アミノ]−N−(2−ジメチルアミノ−2−メチル−プロピル)ベンズアミド;
4−[[5−クロロ−4−(2−メチル−3−プロパン−2−イル−イミダゾール−4−イル)ピリミジン−2−イル]アミノ]−N−(2−ジメチルアミノエチル)ベンズアミド;
4−[[5−クロロ−4−(2−メチル−3−プロパン−2−イル−イミダゾール−4−イル)ピリミジン−2−イル]アミノ]−N−(2−ジメチルアミノ−2−メチル−プロピル)−2−フルオロ−ベンズアミド;
4−[[5−クロロ−4−(2−メチル−3−プロパン−2−イル−イミダゾール−4−イル)ピリミジン−2−イル]アミノ]−2−フルオロ−N−[(2S)−2−メチルアミノプロピル]ベンズアミド;
4−[[5−クロロ−4−(2−メチル−3−プロパン−2−イル−イミダゾール−4−イル)ピリミジン−2−イル]アミノ]−2−フルオロ−N−[(2R)−2−メチルアミノプロピル]ベンズアミド;及び
4−[[5−シアノ−4−(2−メチル−3−プロパン−2−イル−イミダゾール−4−イル)ピリミジン−2−イル]アミノ]−N−(2−ジメチルアミノエチル)−2−フルオロ−ベンズアミドより選択される、式(I):
【化3】

の化合物、又はその医薬的に許容される塩又は in vivo 加水分解可能エステル。
【請求項10】
請求項1に記載の式(I)の化合物又はその医薬的に許容される塩又は in vivo 加水分解可能エステルを製造するための方法であって:
方法a)式(II):
【化4】

[式中、Lは、置換可能基である]のピリミジンの、式(III):
【化5】

のアニリンとの反応;又は
方法b)Rがシアノではない式(I)の化合物について;式(IV):
【化6】

の化合物を式(V):
【化7】

[式中、Tは、O又はSであり;Rは、同じであっても異なっていてもよく、C1−6アルキルより選択される]の化合物と反応させること;又は
方法c)式(VI):
【化8】

の酸又はその活性化誘導体を式(VII):
【化9】

のアミンと反応させること;又は
方法d)式(VIII):
【化10】

のピリミジンを式(IX):
【化11】

[式中、Yは、置換可能基である]の化合物と反応させること;そしてその後必要ならば:
i)式(I)のある化合物を式(I)の別の化合物へ変換すること;
ii)どの保護基も外すこと;
iii)医薬的に許容される塩又は in vivo 加水分解可能エステルを形成することを含む、前記方法。
【請求項11】
請求項1〜9のいずれか1項に記載される式(I)の化合物、又はその医薬的に許容される塩又は in vivo 加水分解可能エステルと医薬的に許容される希釈剤又は担体を含む医薬組成物。
【請求項12】
医薬品としての使用のための、請求項1〜9のいずれか1項に記載される式(I)の化合物、又はその医薬的に許容される塩又は in vivo 加水分解可能エステル。
【請求項13】
請求項1〜9のいずれか1項に記載される式(I)の化合物、又はその医薬的に許容される塩又は in vivo 加水分解可能エステルの、抗細胞増殖効果の産生のための医薬品の製造における使用。
【請求項14】
請求項1〜9のいずれか1項に記載される式(I)の化合物、又はその医薬的に許容される塩又は in vivo 加水分解可能エステルの、CDK2阻害効果の産生のための医薬品の製造における使用。
【請求項15】
請求項1〜9のいずれか1項に記載される式(I)の化合物、又はその医薬的に許容される塩又は in vivo 加水分解可能エステルの、癌の治療用医薬品の製造における使用。
【請求項16】
請求項1〜9のいずれか1項に記載される式(I)の化合物、又はその医薬的に許容される塩又は in vivo 加水分解可能エステルの、白血病又はリンパ様悪性腫瘍、又は乳房、肺、結腸、直腸、胃、肝臓、腎臓、前立腺、膀胱、膵臓、外陰部、皮膚、又は卵巣の癌の治療用医薬品の製造における使用。
【請求項17】
請求項1〜9のいずれか1項に記載される式(I)の化合物、又はその医薬的に許容される塩又は in vivo 加水分解可能エステルの、癌、線維増殖及び分化障害、乾癬、慢性関節リウマチ、カポシ肉腫、血管腫、急性及び慢性腎症、アテローマ、アテローム性動脈硬化症、動脈再狭窄、自己免疫疾患、急性及び慢性炎症、骨疾患、及び網膜血管増殖を伴う眼疾患の治療用医薬品の製造における使用。
【請求項18】
抗細胞増殖効果を温血動物において産生する方法であって、請求項1〜9のいずれか1項に記載される式(I)の化合物、又はその医薬的に許容される塩又は in vivo 加水分解可能エステルの有効量をそのような治療の必要な前記動物へ投与することを含む、前記方法。
【請求項19】
CDK2阻害効果を温血動物において産生する方法であって、請求項1〜9のいずれか1項に記載される式(I)の化合物、又はその医薬的に許容される塩又は in vivo 加水分解可能エステルの有効量をそのような治療の必要な前記動物へ投与することを含む、前記方法。
【請求項20】
癌を温血動物において治療する方法であって、請求項1〜9のいずれか1項に記載される式(I)の化合物、又はその医薬的に許容される塩又は in vivo 加水分解可能エステルの有効量をそのような治療の必要な前記動物へ投与することを含む、前記方法。
【請求項21】
白血病又はリンパ様悪性腫瘍、又は乳房、肺、結腸、直腸、胃、肝臓、腎臓、前立腺、膀胱、膵臓、外陰部、皮膚、又は卵巣の癌を温血動物において治療する方法であって、請求項1〜9のいずれか1項に記載される式(I)の化合物、又はその医薬的に許容される塩又は in vivo 加水分解可能エステルの有効量をそのような治療の必要な前記動物へ投与することを含む、前記方法。
【請求項22】
癌、線維増殖及び分化障害、乾癬、慢性関節リウマチ、カポシ肉腫、血管腫、急性及び慢性腎症、アテローマ、アテローム性動脈硬化症、動脈再狭窄、自己免疫疾患、急性及び慢性炎症、骨疾患、及び網膜血管増殖を伴う眼疾患を温血動物において治療する方法であって、請求項1〜9のいずれか1項に記載される式(I)の化合物、又はその医薬的に許容される塩又は in vivo 加水分解可能エステルの有効量をそのような治療の必要な前記動物へ投与することを含む、前記方法。

【公表番号】特表2009−541285(P2009−541285A)
【公表日】平成21年11月26日(2009.11.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−515947(P2009−515947)
【出願日】平成19年6月20日(2007.6.20)
【国際出願番号】PCT/GB2007/002279
【国際公開番号】WO2007/148070
【国際公開日】平成19年12月27日(2007.12.27)
【出願人】(300022641)アストラゼネカ アクチボラグ (581)
【Fターム(参考)】