説明

化学反応装置、及び化学反応方法

【課題】内容物に効率よくマイクロ波を照射することができる化学反応装置を提供する。
【解決手段】内容物が、上方に未充填空間を有した状態で水平方向に流れる横型のフロー式のリアクター13と、マイクロ波を発生するマイクロ波発生器14と、マイクロ波発生器14の発生したマイクロ波を、リアクター13の未充填空間に伝送する1以上の導波管15と、を備える。このようにして、より広い表面積にマイクロ波を照射することができ、マイクロ波の照射効率が高くなる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、リアクターにおいてマイクロ波を照射する化学反応装置等に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、反応物質に対してマイクロ波(電磁波)を照射することにより、熱処理等を行う化学反応装置や化学反応方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特表2006−516008号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
そのような従来の化学反応装置等において、マイクロ波をより効率よく照射することにより、化学反応をより促進したいという要望があった。
【0005】
本発明は、上記事情を考慮してなされたものであり、リアクター内の内容物に対してより効率よくマイクロ波を照射することができる化学反応装置等を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明による化学反応装置は、内容物が、上方に未充填空間を有した状態で水平方向に流れる横型のフロー式のリアクターと、マイクロ波を発生するマイクロ波発生器と、マイクロ波発生器の発生したマイクロ波を、リアクターの未充填空間に伝送する1以上の導波管と、を備えたものである。
【0007】
このような構成により、より広い表面積に対してマイクロ波を照射することができる。その結果、内容物に対してマイクロ波を効率よく照射することができ、その内容物の反応を促進させることができる。
【0008】
また、本発明による化学反応装置では、リアクター内の内容物を撹拌する1以上の撹拌手段をさらに備えてもよい。
このような構成により、内容物が撹拌されることによって、リアクター内の内容物に対して、より均一にマイクロ波を照射することができるようになる。その結果、例えば、リアクター内の一部の内容物にだけマイクロ波が照射されるような事態を回避することができる。
【0009】
また、本発明による化学反応装置では、撹拌手段は、回転撹拌、バブリング撹拌、超音波撹拌のうち、いずれか1以上の方法で撹拌を行ってもよい。
【0010】
また、本発明による化学反応装置では、リアクターは、原料と流動床の固体触媒とが流れるものであり、リアクターにおける反応後の生成物から固体触媒を分離する触媒分離部をさらに備えてもよい。
このような構成により、固体触媒の分離された反応後の生成物を得ることができるようになる。
【0011】
また、本発明による化学反応装置では、原料と流動床の固体触媒とを混合させる混合部をさらに備え、リアクターの上流側に、混合部によって混合された原料と固体触媒とが入れられてもよい。
このような構成により、リアクターに入れられる前に、原料と固体触媒とが混合されるため、リアクター内での反応がより促進されることになる。
【0012】
また、本発明による化学反応装置では、固体触媒は、マイクロ波吸収性またはマイクロ波感受性を有してもよい。
このような構成により、固体触媒がより効率よく加熱されることになり、固体触媒の近傍での原料の反応がより促進されることになる。
【0013】
また、本発明による化学反応装置では、リアクターは、直列に連続した複数の室を有してもよい。
このような構成により、内容物が各室に滞留しながら反応することになる。その結果、各室において、内容物にマイクロ波を効果的に照射することができうるようになり、リアクターから未反応の原料が出力されること(すなわち、リアクターの流入孔から流出孔に対して原料が短絡して流れること)を回避することができうる。
【発明の効果】
【0014】
本発明による化学反応装置等によれば、内容物に対してより効率よくマイクロ波を照射することができ、内容物の反応を促進させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の実施の形態1による化学反応装置の構成を示す図
【図2】同実施の形態によるリアクターの内部の構成の一例を示す図
【図3】同実施の形態における仕切り板の例を示す図
【図4】同実施の形態の実施例におけるエステル転化率を示すグラフ
【図5】同実施の形態におけるリアクターの他の一例を示す図
【図6】同実施の形態におけるマイクロ波発生部と導波管の他の一例を示す図
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明による化学反応装置について、実施の形態を用いて説明する。なお、以下の実施の形態において、同じ符号を付した構成要素は同一または相当するものであり、再度の説明を省略することがある。
【0017】
(実施の形態1)
本発明の実施の形態1による化学反応装置について、図面を参照しながら説明する。本実施の形態による化学反応装置は、リアクターの内容物に対してマイクロ波を照射するものである。
【0018】
図1は、本実施の形態による化学反応装置1の構成を示す図である。本実施の形態による化学反応装置1は、混合部12と、リアクター13と、マイクロ波発生器14と、導波管15と、マイクロ波制御部16と、触媒分離部17と、処理液貯留槽18とを備える。
【0019】
混合部12は、原料と流動床の固体触媒とを混合させる。原料は、複数の物質を含むものであってもよい。例えば、リアクター13においてエステル化を行う場合には、油脂とアルコールが原料であってもよい。その原料と、流動床の固体触媒とは、図1で示されるように、ポンプ11によって混合部12に供給されてもよく、あるいは、他の方法によって混合部12に供給されてもよい。混合部12は、例えば、羽根状の部材や翼状の部材、スクリュー状の部材を回転させることによって、2以上の物質を混合するものであってもよい。なお、本実施の形態では、原料と混合される触媒が固体触媒(不均一系触媒)である場合について説明するが、触媒は液状の触媒(均一系触媒)であってもよい。また、その流動床の固体触媒の形状は問わない。流動床の固体触媒の形状は、例えば、無定型の粒状、円柱状(中空であってもよく、そうでなくてもよい)、球状、ペレット状、リング状、シェル状等であってもよい。また、その固体触媒は、例えば、マイクロ波吸収性またはマイクロ波感受性を有してもよく、あるいは、そうでなくてもよい。前者の場合には、後述するリアクター13の内部においてマイクロ波を照射した際に、固体触媒がマイクロ波によって加熱されることになり、その固体触媒近傍での化学反応が促進されることになる。なお、そのマイクロ波吸収性やマイクロ波感受性については、照射されるマイクロ波の周波数やリアクター13の内部の温度等に依存することになる。すなわち、使用するマイクロ波の周波数、及び原料を反応させるリアクター13の内部の温度において、誘電損失係数の高いものがマイクロ波吸収性の高いものとなる。したがって、例えば、そのようなマイクロ波吸収性の高い物質を含む固体触媒を用いるようにしてもよい。例えば、2.45GHzのマイクロ波が照射される場合には、マイクロ波吸収性を有する物質として、フラーレンを除くカーボン(例えば、活性炭など)や、鉄、ニッケル、コバルト、フェライト等がある。したがって、固体触媒は、そのようなマイクロ波吸収性を有する物質を含むものであってもよい。具体的には、固体触媒は、そのようなマイクロ波吸収性やマイクロ波感受性を有する物質を担体として、例えば、酸触媒やアルカリ触媒等の触媒を担持したものであってもよい。その担持は、例えば、物理吸着によって行われてもよく、化学結合によって行われてもよく、その他の方法によって行われてもよい。また、混合部12において、リアクター13での反応に備えて、予備的な加熱を行ってもよく、あるいは、行わなくてもよい。その予備的な加熱を行う場合には、原料等がリアクター13に入る時点において所望の温度または所望の温度幅となるように、混合部12における予備的な加熱の温度が制御されることが好適である。なお、混合部12での予備加熱が行われない場合には、その予備加熱に対応する加熱がリアクター13において行われてもよい。混合部12で混合された原料と固体触媒は、リアクター13の上流側に入れられる。
【0020】
リアクター13は、内容物が、上方に未充填空間を有した状態で水平方向に流れる横型のフロー式の反応器である。その内容物は、例えば、原料と触媒との混合物である。そのリアクター13の内部を、混合部12で混合された、原料と触媒とが流れることになる。なお、リアクター13における化学反応によって、原料から生成物が生成されるため、リアクター13の内容物には生成物が含まれていると考えてもよい。すなわち、その内容物は、原料及び/または生成物であると言うこともできる。また、内容物の上方に未充填空間が存在するため、内容物は通常、気体以外のもの、すなわち、固体か液状のものである。通常、内容物は液状のものである。リアクター13の内壁は、マイクロ波を反射する物質で構成されていることが好適である。マイクロ波を反射する物質としては、例えば、金属がある。このリアクター13の内部の構成については後述する。
【0021】
マイクロ波発生器14は、マイクロ波を発生する。本実施の形態による化学反応装置1は、1個のマイクロ波発生器14を備えていてもよく、あるいは、2個以上のマイクロ波発生器14を備えていてもよい。そのマイクロ波の周波数は限定されるものではないが、例えば、2.45GHzであってもよく、5.8GHzであってもよく、24GHzであってもよく、913MHzであってもよく、その他の周波数であってもよい。
【0022】
導波管15は、マイクロ波発生器14の発生したマイクロ波を、リアクター13の未充填空間に伝送する。導波管15は、通常、図1で示されるように、マイクロ波発生器14の個数と同じ個数だけ存在することになる。なお、導波管15は、マイクロ波発生器14が発生するマイクロ波の周波数に応じた規格のものを使用することが好適である。
【0023】
マイクロ波制御部16は、後述する温度測定部25が測定した温度に応じて、リアクター13に照射するマイクロ波の出力を制御する。このマイクロ波制御部16による制御によって、リアクター13の内部を所望の温度または所望の温度幅に維持することが可能となる。
【0024】
触媒分離部17は、リアクター13における反応後の生成物から触媒を分離する。原料と混合された触媒が流動床の固体触媒である場合には、例えば、フィルタによって固体触媒を分離してもよく、固体触媒と生成物の一方を沈澱させることによって固体触媒を分離してもよい。また、固体触媒が磁性体を含むものである場合には、磁石(永久磁石でもよく、電磁石でもよい)によって固体触媒を吸着することによって、固体触媒を分離してもよい。なお、分離された固体触媒は、適宜、再利用することができうる。また、液体の触媒を用いた場合には、触媒分離部17において、蒸留や抽出を行うことによって、触媒を分離してもよい。
【0025】
処理液貯留槽18には、触媒分離部17において触媒の分離された生成物が入れられる。そして、適宜、最終的な製造物と副製物等に分けられることになる。例えば、原料が遊離脂肪酸であり、リアクター13においてエステル化が行われた場合には、バイオディーゼル燃料である製造物と、水である副製物とが得られることになる。その場合には、酸触媒が用いられる。また、例えば、原料がトリグリセリドであり、リアクター13においてエステル交換が行われた場合には、バイオディーゼル燃料である製造物と、グリセリンである副製物とが得られることになる。その場合には、アルカリ触媒が用いられる。
【0026】
なお、リアクター13の後段に、リアクター13での反応後の物質を冷却する図示しない冷却器を備えてもよく、あるいは、そうでなくてもよい。前者の場合には、例えば、その冷却器は、リアクター13での反応後の物質を水冷するものであってもよい。
【0027】
図2は、本実施の形態によるリアクター13の内部構造の一例を示す図である。図2において、リアクター13は、直列に連続した複数の室31,32,33,34を有する。その各室31〜34は、リアクター13の内部を仕切る複数の仕切り板21によって区切られたものである。前述のように、リアクター13の内部では、上方に未充填空間22が存在する。その未充填空間22に対して、導波管15を介して、マイクロ波発生器14で発生されたマイクロ波が照射されることになる。各導波管15は、図2で示されるように、仕切り板21の位置に設けられてもよく、あるいは、そうでなくてもよい。前者の場合には、例えば、一の導波管15によって未充填空間22に伝送されたマイクロ波が、その導波管15に対応する位置の仕切り板21で区切られる2個の室に主に照射されることになる。仕切り板21は、マイクロ波透過性のものであってもよく、あるいは、マイクロ波を反射するものであってもよい。マイクロ波を透過する材料としては、例えば、テフロン(登録商標)や、石英ガラス、セラミック、窒化珪素アルミナ等がある。したがって、マイクロ波透過性の仕切り板21は、そのようなマイクロ波を透過する材料で構成されたものであってもよい。また、マイクロ波を反射する材料としては、例えば、金属がある。したがって、マイクロ波を透過しない仕切り板21は、そのようなマイクロ波を反射する材料で構成されたものであってもよい。
【0028】
リアクター13に入った原料等20は、各室31〜34の間を流通し、最終的に下流(図2のリアクター13の右端)から出力されることになる。なお、その仕切り板21には、内容物が流通する流路が存在する。その流路は、内容物が主にリアクター13の上流側(図2の左側)から、下流側(図2の右側)に向かって流れていく流路であるが、図2で示す矢印のように、一部は下流側から上流側に流れてもよい。その仕切り板21の流路は、例えば、仕切り板21の上方において内容物がオーバーフローする流路であってもよく、あるいは、仕切り板21の隙間において内容物が流れる流路であってもよい。図3は、円筒形のリアクター13に設けられた仕切り板21を、そのリアクター13の長さ方向から見た図である。前者のオーバーフローの流路の場合には、例えば、図3(a)、図3(b)のように、未充填空間22の位置に仕切り板21が存在せず、その位置(すなわち、仕切り板21の上方)を内容物が流れてもよい。その場合に、図3(b)のように、仕切り板21の上方の辺に、内容物が流れる凹部41が設けられていてもよい。その場合には、例えば、内容物20の液面が仕切り板21の上辺と同じレベルであったとしても、その凹部41の切り込み(切り欠き)を介して内容物が流通することになる。なお、その凹部41の形状は問わない。図3(b)では、凹部41が半円形状の場合を示しているが、凹部41の切り込み形状は、例えば、三角形であってもよく、矩形であってもよく、その他の形状であってもよい。また、その凹部41の個数も問わない。例えば、図3(b)のように1個であってもよく、あるいは、複数であってもよい。また、後者の隙間の流路の場合には、例えば、図3(c)のように、仕切り板21とリアクター13の内壁との間に隙間27が存在してもよく、図3(d)のように、仕切り板21自体に隙間27が存在してもよい。その隙間27の大きさは、内容物が流通可能である以上の大きさであることが好適である。なお、その隙間27の形状や個数は問わない。図3(c)では、隙間27が円環形状の場合を示しているが、隙間27の形状は、例えば、円環の一部が塞がれたC字形状であってもよい。また、図3(d)では、隙間27が円形状の場合を示しているが、隙間27の形状は、例えば、三角形であってもよく、矩形であってもよく、その他の形状であってもよい。また、隙間27の個数は、例えば、図3(d)よりも多くてもよく、少なくてもよい(1個でもよく、複数でもよい)。また、図3(e)や図3(f)のように、オーバーフローの流路と、仕切り板21の隙間27の流路とを組み合わせるようにしてもよい。
【0029】
また、図2で示されるように、リアクター13は、撹拌手段23をも有している。すなわち、本実施の形態による化学反応装置1は、リアクター13内の内容物を撹拌する1以上の撹拌手段23をも有するものである。図2では、各室31〜34に撹拌手段23が存在する場合について示しているが、そうでなくてもよい。1以上の室に撹拌手段23が存在しなくてもよい。また、図2では、撹拌手段23が羽根状のものである場合について示しているが、これは撹拌手段23を模式的に示したものであり、撹拌手段23は、例えば、回転撹拌を行うものであってもよく、バブリング撹拌を行うものであってもよく、超音波撹拌を行うものであってもよく、あるいは、それらの任意の2以上のものを組合せた撹拌を行うものであってもよい。撹拌手段23が回転撹拌を行う場合には、その撹拌は、例えば、羽根状の部材、翼状の部材、あるいは、棒状の部材等が回転されることによって行われてもよい。その回転は、例えば、シャフトに装着された羽根状の部材等がシャフトの回転に応じて回転されることによって行われてもよく、あるいは、マグネチックスターラーのように、磁性を用いて回転されてもよい。シャフトを用いる前者の場合には、そのシャフトは室ごとに独立したものであってもよく、あるいは、複数の室において共通して用いられるものであってもよい。磁性を用いる後者の場合には、棒状や羽根状、翼状等の磁性撹拌子が、磁石によって回転されることになる。また、回転撹拌が羽根状の部材や翼状の部材を用いて行われる場合に、それらの部材の回転が、上流から下流の方向、あるいは、逆の方向にリアクター13の内容物を流すため用いられてもよく、あるいは、そうでなくてもよい。また、撹拌手段23がバブリング撹拌を行う場合には、その撹拌は、例えば、気体をリアクター13内の内容物に吹き込むことによって行われてもよい。その吹き込まれる気体は、例えば、ヘリウムやアルゴンなどの不活性気体、窒素、あるいは、空気等であってもよい。また、撹拌手段23が超音波撹拌を行う場合には、その撹拌は、例えば、リアクター13の底面や側面において超音波を発生させ、その発生された超音波をリアクター13の内容物に照射することによって行われてもよい。なお、回転撹拌、バブリング撹拌、超音波撹拌については、すでに公知であり、それらの詳細な説明を省略する。また、撹拌手段23は、それら以外の撹拌方法によって撹拌を行ってもよい。例えば、撹拌手段23は、リアクター13自体を振動させる揺動撹拌等を行ってもよい。
【0030】
ここで、撹拌手段23がリアクター13の内容物を撹拌する理由について簡単に説明する。撹拌手段23が内容物を撹拌する第1の理由は、マイクロ波によって内容物が均一に加熱されるようにするためである。内容物の種類にも依存するが、マイクロ波が浸透する深さは決まっているため、内容物の全体に均一にマイクロ波が照射され、均一に加熱されるように撹拌することになる。また、未充填空間22における内容物の表面積が大きくなると、マイクロ波をより効率よく内容物に照射することができるようになる。したがって、内容物を撹拌する第2の理由は、マイクロ波の照射面積をより広くするためである。そのため、撹拌手段23による内容物の撹拌は、未充填空間22における内容物の表面に波が起こる程度の激しさであることが好適であるが、そうでなくてもよい(第1の理由に応じた撹拌が行われるのであれば、結果として内容物の全体が加熱され、それで十分である場合もあるからである)。また、このように、撹拌手段23を用いて原料等の撹拌を行うため、原料に密度の異なる2以上の物質が含まれている場合であっても、両者を適切に混合して反応させることができるようになる。例えば、縦型のフロー式のリアクターにおいて、アルコールと廃油のように、密度の違うものを反応させようとしても、両者が容易に分離してしまうことになるが、本実施の形態のように横型のフロー式のリアクター13であって、撹拌手段23が存在する場合には、両者を適切に混合して反応させることができるようになる。また、リアクター13に複数の撹拌手段23が存在する場合に、その撹拌の種類はすべて同じであってもよく、あるいは、異なっていてもよい。後者の場合には、例えば、室31では回転撹拌を行い、室32ではバブリング撹拌を行い、室33では超音波撹拌を行うようにしてもよい。
【0031】
また、図2で示されるように、リアクター13は、温度測定部25をも有している。すなわち、本実施の形態による化学反応装置1は、リアクター13の内部の温度を測定する温度測定部25を備えていてもよい。リアクター13の内部の温度は、リアクター13の内容物の温度であることが好適である。図2では、各室31〜34に温度測定部25が存在する場合について示しているが、そうでなくてもよい。1以上の室に温度測定部25が存在しなくてもよい。また、図2では、温度測定部25を模式的に示しているが、温度測定部25は、例えば、熱電対によって温度を測定してもよく、赤外線センサによって温度を測定してもよく、光ファイバーによって温度を測定してもよく、その他の方法によって温度を測定してもよい。温度測定部25が測定した温度(厳密に言えば、温度を示すデータである)は、マイクロ波制御部16に渡され、マイクロ波発生器14によるマイクロ波の出力の制御のために用いられる。その制御は、前述のように、各室31〜34の温度を所望の温度または所望の温度幅に維持するための制御である。例えば、図2で示されるように、仕切り板21の位置にマイクロ波が照射される場合には、その位置に照射されるマイクロ波の出力の制御を、例えば、マイクロ波が照射される位置の仕切り板21で区切られる2個の室の温度のうち、一方を用いて行ってもよく、あるいは、両者を用いて行ってもよい。前者の場合には、例えば、低い方の温度を用いて制御を行ってもよく、高い方の温度を用いて制御を行ってもよく、あるいは、あらかじめ決められた室の温度を用いて制御を行ってもよい。後者の場合には、例えば、両者の平均を用いて制御を行ってもよい。
【0032】
本実施の形態のリアクター13において、内容物20の液面の高さは、例えば、リアクター13の内側の高さの最大値の1/2から5/6程度の高さであってもよい。すなわち、未充填空間22の高さは、例えば、リアクター13の内側の高さの最大値の1/6から1/2程度の高さであってもよい。なお、図3(c)〜図3(f)の仕切り板21のように、隙間27が存在する場合には、リアクター13から生成物等が流出する流出孔の位置によって、その液面の高さが決まることになる。したがって、所望の液面の高さに応じた位置にその流出孔の位置を設ければよいことになる。すなわち、所望の未充填空間22を確保できるように、リアクター13の流出孔の位置を設定すればよいことになる。一方、図3(a)、図3(b)の仕切り板21のように、原料等がオーバーフローする場合には、最下流の室34以外の室31〜33の液面の高さは、仕切り板21の高さによって決まることになる(なお、この場合にも最下流の室34の液面の高さは、流出孔の位置によって決まることになる)。したがって、所望の液面の高さに応じた高さを有する仕切り板21をリアクター13内部に設ければよいことになる。すなわち、所望の未充填空間22を確保できるように、仕切り板21におけるオーバーフローの流路の高さ(位置)を設定すればよいことになる。
【0033】
また、リアクター13の形状は問わない。例えば、リアクター13は、図2の左右方向が長さ方向となる円筒状のものであってもよく、直方体の形状であってもよく、あるいは、その他の形状であってもよい。本実施の形態では、リアクター13が円筒状である場合について説明する。図3においても、前述のように、リアクター13が円筒状である場合の仕切り板21について示している。
また、リアクター13の壁面は、断熱材で覆われていてもよい。そのようにすることで、リアクター13の内部の熱が外部に放出されることを防止することができる。
【0034】
次に、本実施の形態による化学反応装置1の動作について簡単に説明する。原料と触媒とは、ポンプ11によって混合部12に供給される。そして、混合部12において混合され、リアクター13に投入される。そのリアクター13への原料等の供給速度は、あらかじめ決められていてもよい。
【0035】
リアクター13に供給された原料等は、撹拌手段23によって撹拌されながら、上流側から下流側に流れていく。その際に、マイクロ波発生器14が発生したマイクロ波が導波管15を介してリアクター13の未充填空間22に伝送され、原料等に照射される。その結果、原料等が加熱されることになり、原料等の反応が促進されることになる。なお、各室31〜34の温度は、温度測定部25によって測定され、図示しない経路によって、マイクロ波制御部16に渡される。そして、マイクロ波制御部16は、各室31〜34の温度が所望の温度または所望の温度幅となるようにマイクロ波発生器14の出力を制御する。
【0036】
リアクター13から出力された生成物は、触媒分離部17に投入され、触媒が分離される。そして、触媒の分離された生成物がポンプ11によって処理液貯留槽18に投入され、処理液貯留槽18において、目的とする製造物と副製物とに分けられる。このようにして、最終的な製造物が得られることになる。また、このような処理が繰り返して実行されることにより、目的とする製造物が順次、生成されていくことになる。
【0037】
なお、触媒分離部17における触媒の分離の処理や、処理液貯留槽18における製造物と副製物との分離の処理は、生成物が投入されるごとに順次、行ってもよく、あるいは、投入された生成物が一定の分量だけたまってから、一括して行ってもよい。すなわち、リアクター13における処理はフロー式(流通式)で処理されるが、その後段の触媒分離部17や処理液貯留槽18における処理は、フロー式で処理されてもよく、あるいは、バッチ式で処理されてもよい。
【0038】
また、本実施の形態による化学反応装置1において行われる化学反応は、マイクロ波の照射自体、あるいは、マイクロ波の照射に応じた加熱によって引き起こされる化学反応であれば、どのようなものであってもよい。例えば、エステル化やエステル交換によるバイオディーゼル燃料の生成であってもよく、エステルであるインク原料の生成であってもよく、その他の化学反応であってもよい。
【0039】
次に、本実施の形態による化学反応装置1を用いて廃油からバイオディーゼル燃料(脂肪酸メチルエステル)を生成する処理について、実施例を用いて説明する。なお、本発明がその実施例に限定されないことはいうまでもない。
【0040】
(反応システム構築例)
本実施例において、原料として油脂とアルコールとを用いた。アルコールは、反応剤である。その原料と触媒とは、それぞれポンプ11で混合部12へ送られ、均一に混合される。その混合液はリアクター13へ供給される。リアクター13内の混合液に対して、マイクロ波発生器14から発生したマイクロ波が照射され、エステル化反応が促進される。また、そのリアクター13内の混合液は、リアクター13内の仕切り板21で仕切られた各室31〜34に充填される。混合液は触媒と共に撹拌手段23によって撹拌されながらマイクロ波の照射によって反応が進行する。マイクロ波はリアクター13内部に存在する未充填空間22に対して照射され、リアクター13内部へ拡散する。各室内の反応液は仕切り板21に設けられた流路により次段の室へ移動する。反応液はリアクター13内で一定の滞留時間を保持した後、リアクター13外へ排出される。リアクター13から排出された反応後の混合液は触媒分離部17に供給され、その触媒分離部17において触媒が分離されて処理液貯留槽18へ充填される。触媒分離後の反応液は処理液貯留槽18において副製物である水と分離され、目的物である粗メチルエステルが取り出される。
【0041】
(工業廃油のエステル化反応)
工業廃油を用いた遊離脂肪酸のエステル化反応の典型的な実施例を示す。遊離脂肪酸34wt%含有の工業廃油(その他、トリグリセリドや、ピッチ成分等を含有している)と、反応剤であるメタノール2.8モル当量(工業廃油の遊離脂肪酸をオレイン酸に換算した際のモル当量である)と、酸触媒を担持した固体触媒3wt%(工業廃油に対する重量%である)を混合部12で混合した後にリアクター13へ供給した。リアクター13への供給速度は、次に示す空間速度で約1.2/hとした。ここで、反応器容量とは、本実施例では、リアクター13内の全容量から未充填空間22の容量を減算した容量である。
(空間速度)=(廃油の体積流量)/(反応器容量)
【0042】
リアクター13のマイクロ波出力は各室31〜34の内部温度によるフィードバック制御を行い、各室31〜34の温度を一定に保った。本実験では反応温度を70℃に設定した。図4は、本実施例における脂肪酸とメタノールのエステル化反応による脂肪酸メチルエステルの転化率を示している。メチルエステル転化率の計算式は次の通りである。
メチルエステル転化率(%)=[メチルエステル濃度]/[脂肪酸初濃度]×100
【0043】
図4から明らかなように、エステル化反応は反応開始後急速に進行し、30分で転化率は87%に達した、その後、転化率は緩やかに増加し、1.5時間で反応はほぼ平衡に達した。なお、廃油中のその他の成分は、特に変化は見られなかった。この結果から、本実施の形態による流通式反応器によるエステル化反応は、廃油中の遊離脂肪酸に対して効率よくエステル化反応を進行させ、かつ安定した反応を連続的に行うことが可能であることがわかる。
【0044】
以上のように、本実施の形態による化学反応装置1によれば、リアクター13において内容物に効率よくマイクロ波を照射することができる。その結果、リアクター13の内部における化学反応を促進することができる。特に、撹拌手段23を用いてリアクター13内部で内容物を撹拌することによって、マイクロ波の浸透深さがあまり深くない場合であっても、内容物に対して均等にマイクロ波を照射することができるようになりうる。また、固体触媒がマイクロ波吸収性やマイクロ波感受性を有する場合には、マイクロ波の照射によって、固体触媒が効率よく加熱されることになり、固体触媒の近傍での化学反応を促進することができる。このように、リアクター13内部での化学反応が促進されることによって、より効率よく生成物を得ることができるようになる。
【0045】
なお、本実施の形態では、原料と触媒とを混合する混合部12が存在する場合について説明したが、そうでなくてもよい。例えば、あらかじめ混合された原料と触媒とを用いる場合や、リアクター13において混合をも行う場合、流動床の固体触媒に代えて固定床の固体触媒を用いる場合などには、化学反応装置1は、混合部12を備えなくてもよい。なお、固定床の固体触媒を用いる場合には、通常、その固定床の固体触媒はリアクター13の内部に存在することになる。その固定床の固体触媒は、例えば、リアクター13の内壁に貼着されたものであってもよく、あるいは、リアクター13の内部において触媒充填層やカラム等に充填されることによって固定されたものであってもよい。その固体触媒の形状は、例えば、無定型の粒状、円柱状(中空であってもよく、そうでなくてもよい)、球状、ペレット状、リング状、シェル状、ハニカム状、発泡体状、繊維状、布状、板状、あるいは、その他の形状であってもよい。
【0046】
また、本実施の形態では、リアクター13の内部が仕切り板で仕切られることによって、複数の室31〜34が構成される場合について説明したが、そうでなくてもよい。リアクター13は、図5で示されるように、互いに連通した複数の独立した室から構成されてもよい。図5のような構成の場合には、各室においてそれぞれマイクロ波を照射することが好適である。なお、室ごとに撹拌手段23や温度測定部25を備えていてもよいことは、前述の通りである。
【0047】
また、本実施の形態では、リアクター13が、図2で示されるように、直列に連続した4個の室31〜34を有する場合や、図5で示されるように、直列に連続した3個の室を有する場合について説明したが、この室の個数は問わない。通常、室の数が多いほど、リアクター13の流入孔から流出孔に対して原料が短絡して流れることを効果的に防止できる。また、その室の数の増減に応じて室の容積が変わらない場合には、室の数が多いほど、リアクター13の内容物がリアクター13に流入してから流出するまでの滞留時間が長くなり、室の数が少ないほど、その滞留時間が短くなる。したがって、その場合には、所望の滞留時間となるように、その室の個数を調整することができうる。
【0048】
また、本実施の形態では、リアクター13が多段である場合、すなわち、仕切り板21によって複数の室31〜34に区分される場合について説明したが、そうでなくてもよい。リアクター13は、多段でなく、一の室を有するものであってもよい。
【0049】
また、本実施の形態では、複数のマイクロ波発生器14を備える場合について説明したが、そうでなくてもよい。例えば、図6で示されるように、マイクロ波発生器14で発生されたマイクロ波を、分岐を有する導波管15によって、複数の箇所に伝送してもよい。複数の箇所は、例えば、複数の室であってもよい。なお、図6では、化学反応装置1が一のマイクロ波発生器14のみを備えている場合について示しているが、化学反応装置1が2以上のマイクロ波発生器14を備えている場合に、その複数のマイクロ波発生器14のいずれかで発生されたマイクロ波が、分岐を有する導波管15によって複数の箇所に伝送されてもよい。このことは、図5で示されるように、各室が独立している場合であっても同様である。例えば、マイクロ波発生器14で発生されたマイクロ波が複数の室に伝送される場合には、マイクロ波制御部16は、そのマイクロ波発生器14で発生されたマイクロ波が伝送される各室の温度のいずれか、あるいは、すべてを用いて、そのマイクロ波発生器14の出力を制御してもよい。例えば、マイクロ波制御部16は、各室のすべての温度の平均を用いて制御を行ってもよく、各室の温度の最高値または最低値を用いて制御を行ってもよい。
【0050】
また、本実施の形態では、化学反応装置1が温度測定部25とマイクロ波制御部16とを備える場合について説明したが、そうでなくてもよい。例えば、マイクロ波の出力をあらかじめ決められた値にすることによって、リアクター13の内部の温度を所望の温度や温度幅に維持することができる場合には、温度を用いたマイクロ波の出力の制御を行わなくてもよい。
【0051】
また、本実施の形態では、リアクター13の後段に触媒分離部17を備えた場合について説明したが、そうでなくてもよい。他の装置によって触媒を分離する場合や、流動床の固体触媒に代えて固定床の固体触媒を用いる場合、リアクター13での化学反応に触媒を用いない場合などのように、本実施の形態による化学反応装置1において触媒の分離を行わなくてもよい場合には、触媒分離部17を備えていなくてもよい。
【0052】
また、本実施の形態では、原料と触媒とが混合されてリアクター13に投入される場合について説明したが、そうでなくてもよい。例えば、原料のみがリアクター13に投入されてもよい。
【0053】
また、本実施の形態では、リアクター13内の原料を撹拌する1以上の撹拌手段23を備える場合について説明したが、そうでなくてもよい。例えば、リアクター13がマイクロ波を原料の全体に容易に照射することができるような構成である場合(例えば、リアクター13の内径が小さい場合等)には、撹拌手段23がなくてもよい。
【0054】
また、本実施の形態では、化学反応装置1が処理液貯留槽18を備える場合について説明したが、そうでなくてもよい。例えば、化学反応装置1から出力された生成物や副製物が混合したものについて、他の装置において生成物の抽出等が行われてもよい。
【0055】
また、上記実施の形態において、各構成要素が処理で用いるしきい値や数式、アドレス等の情報等は、上記説明で明記していない場合であっても、図示しない記録媒体において、一時的に、あるいは長期にわたって保持されていてもよい。また、その図示しない記録媒体への情報の蓄積を、各構成要素、あるいは、図示しない蓄積部が行ってもよい。また、その図示しない記録媒体からの情報の読み出しを、各構成要素、あるいは、図示しない読み出し部が行ってもよい。
【0056】
また、上記実施の形態において、各構成要素等で用いられる情報、例えば、各構成要素が処理で用いるしきい値やアドレス、各種の設定値等の情報がユーザによって変更されてもよい場合には、上記説明で明記していない場合であっても、ユーザが適宜、それらの情報を変更できるようにしてもよく、あるいは、そうでなくてもよい。それらの情報をユーザが変更可能な場合には、その変更は、例えば、ユーザからの変更指示を受け付ける図示しない受付部と、その変更指示に応じて情報を変更する図示しない変更部とによって実現されてもよい。その図示しない受付部による変更指示の受け付けは、例えば、入力デバイスからの受け付けでもよく、通信回線を介して送信された情報の受信でもよく、所定の記録媒体から読み出された情報の受け付けでもよい。
【0057】
また、上記実施の形態において、各構成要素は専用のハードウェアにより構成されてもよく、あるいは、ソフトウェアにより実現可能な構成要素については、プログラムを実行することによって実現されてもよい。例えば、ハードディスクや半導体メモリ等の記録媒体に記録されたソフトウェア・プログラムをCPU等のプログラム実行部が読み出して実行することによって、各構成要素が実現され得る。
【0058】
また、本発明は、以上の実施の形態に限定されることなく、種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることは言うまでもない。
【産業上の利用可能性】
【0059】
以上より、本発明による化学反応装置等によれば、原料等に対して効率的にマイクロ波を照射することができるという効果が得られ、例えば、加熱の必要な化学反応を行う化学反応装置等として有用である。
【符号の説明】
【0060】
1 化学反応装置
11 ポンプ
12 混合部
13 リアクター
14 マイクロ波発生器
15 導波管
16 マイクロ波制御部
17 触媒分離部
18 処理液貯留槽
21 仕切り板
22 未充填空間
23 撹拌手段
25 温度測定部
27 隙間
31、32、33、34 室
41 凹部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
内容物が、上方に未充填空間を有した状態で水平方向に流れる横型のフロー式のリアクターと、
マイクロ波を発生するマイクロ波発生器と、
前記マイクロ波発生器の発生したマイクロ波を、前記リアクターの未充填空間に伝送する1以上の導波管と、を備えた化学反応装置。
【請求項2】
前記リアクター内の内容物を撹拌する1以上の撹拌手段をさらに備えた、請求項1記載の化学反応装置。
【請求項3】
前記撹拌手段は、回転撹拌、バブリング撹拌、超音波撹拌のうち、いずれか1以上の方法で撹拌を行う、請求項2記載の化学反応装置。
【請求項4】
前記リアクターは、原料と流動床の固体触媒とが流れるものであり、
前記リアクターにおける反応後の生成物から固体触媒を分離する触媒分離部をさらに備えた、請求項1から請求項3のいずれか記載の化学反応装置。
【請求項5】
原料と流動床の固体触媒とを混合させる混合部をさらに備え、
前記リアクターの上流側に、前記混合部によって混合された原料と固体触媒とが入れられる、請求項1から請求項4のいずれか記載の化学反応装置。
【請求項6】
前記固体触媒は、マイクロ波吸収性またはマイクロ波感受性を有する、請求項4または請求項5記載の化学反応装置。
【請求項7】
前記リアクターは、直列に連続した複数の室を有する、請求項1から請求項6のいずれか記載の化学反応装置。
【請求項8】
内容物が、上方に未充填空間を有した状態で水平方向に流れる横型のフロー式のリアクターにおいて、前記未充填空間にマイクロ波を照射しながら、内容物を前記リアクターの上流側から下流側に向かって移動させて反応させる、化学反応方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2011−235262(P2011−235262A)
【公開日】平成23年11月24日(2011.11.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−111270(P2010−111270)
【出願日】平成22年5月13日(2010.5.13)
【出願人】(508067736)マイクロ波環境化学株式会社 (7)
【Fターム(参考)】