説明

化粧料

【課題】粒子感触による角質剥離効果を実感しつつ、効果実感が持続し、適度な粘度を有し、肌上での伸ばしやすさも良好なマッサージ用に適した化粧料であって、特にマイルドな使用感と高い角質剥離実効感を両立できるダーマブレーション化粧料を提供する。
【解決手段】平均粒子径が75〜150μmのシリカ粉末を0.1〜20質量%と、平均粒子径が10〜200μmの繊維状粉末を1〜20質量%と、増粘剤を0.01〜2.0質量%とを配合し、好ましくはシリカ粉末と繊維状粉末の質量比をシリカ粉末/繊維状粉末=4/1〜1/2とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はマッサージ用として適した化粧料に関し、特にその使用感及び角質除去感触に優れた化粧料に関する。
【背景技術】
【0002】
マッサージには、血行を促進することでむくみ等を改善し、リラックス感が得られるといった効果の他、肌上の余分な角質や垢などを取り去り、なめらかな肌感触を得られるという効果がある。このようなマッサージの際には、マッサージを行う手指や器具の滑りを良くしてマッサージをしやすくするために、通常、潤滑性に優れたマッサージ化粧料を用いる場合が多い。この際に余分な角質をこすり落とすための化粧料としては、ゴマージュ化粧料と呼ばれている肌の余分な角質をポロポロ落ち散るカスで絡めとるもの(特許文献1〜3)と、スクラブ化粧料と呼ばれている顆粒配合の洗浄化粧料がある(特許文献4〜6)。
このうちゴマージュ化粧料は顆粒を配合せず、平均粒径40μm程度の粘土鉱物や樹脂粉末、繊維状粉末等を配合して不要な角質などを除去するもので、マイルドな使用感と、ポロポロと出るカスによる実効感を特徴とするものであるが、角質剥離効果は弱い。一方、スクラブ化粧料は平均粒径300μm程度のスクラブ顆粒で不要な角質を除去するもので、粒子感があり、実効感が高い反面、スクラブ顆粒による刺激感があることや、顆粒が水で徐々に崩壊するため角質剥離効果実感が持続しないという欠点を有している。
近年、上記ゴマージュ化粧料やスクラブ化粧料に代わるものとして、マイルドな使用感と高い角質剥離実効感を両立できる製品として、ダーマブレーション化粧料が検討されている。これは、従来エステサロン等で行われていたクリスタルピーリングに近いものであるが、より肌に優しく、実効感のある使用感を得ようとするもので、細かな粉末で肌に溜まった古い角質を取り去ることを目的としており、そのための最適な粉末処方が求められていた。
【0003】
【特許文献1】特開2001−089323号公報
【特許文献2】特開2000−219618号公報
【特許文献3】特開2000−169355号公報
【特許文献4】特開2001−278778号公報
【特許文献5】特開2000−247860号公報
【特許文献6】特開平5−221822号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明はこのような従来技術の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、粉末による角質剥離実効感が持続し、適度な粘度、のび、滑りがあって肌上での使用感が良好で、使用後になめらかで透明感のある肌感触が得られるマッサージ用に最適な化粧料を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者らは前記目的を達成するため鋭意検討を行った結果、特定の繊維状粉末と、特定の水で崩壊しない耐水性の粉末成分と、増粘剤とを併用することにより、粉末で得られる粒子感触が持続し、適度な粘度があり、のびがよく肌上での使用感が良好で、従来のマッサージ化粧料では得られなかった角質剥離の効果実感を有するマッサージ化粧料とすることができることを見出し、本発明を完成した。
【0006】
本発明は、平均粒子径が75〜150μmのシリカ粉末を0.1〜20質量%と、平均粒子径が10〜200μmの繊維状粉末を1〜20質量%と、増粘剤を0.01〜2.0質量%とを配合することを特徴とする化粧料である。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、シリカ粉末で得られる粒子感触による角質剥離効果を実感しつつ、効果実感が持続し、適度な粘度を有し、肌上での伸ばしやすさも良好なマッサージ用に適した化粧料を得ることができる。また本発明の化粧料は、べたつきがなくてみずみずしい良好な使用感を有するものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下に、本発明の最良の実施の形態について説明する。
本発明に使用する平均粒子径が75〜150μmのシリカ粉末は、角質剥離効果を有する耐水性の粉末であり、化粧料中で溶解したり膨潤したりすることのないものである。シリカ粉末の形状は特に限定はしないが、好ましくは真球状から塊状であり、特に好ましくは塊状である。平均粒子径75〜150μmは、レーザー回折散乱法によるものである。平均粒子径が75μm未満では塗布時の粒子感触に欠けるようになり、150μmを超えるとマッサージ時に痛さを感じるようになる。
【0009】
本発明で用いられるシリカ粉末は、市販品および合成品の何れも用いることができる。市販品としては、トクシール PR(平均粒径100μm、トクヤマ社製商品名)、トクシール UR(平均粒径150μm、トクヤマ社製商品名)や、M.S.GEL(洞海化学社製商品名)などが挙げられる。また合成品としては水ガラスなどの中和反応により得られるものなどを用いることができる。
【0010】
シリカ粉末は化粧料中に0.1〜20質量%、好ましくは5〜15質量%配合される。0.1質量%未満では配合されている粉末の粒子感触が得られないので角質剥離効果が感じられ難く、配合意義がなくなってしまう。また、20質量%を越えて配合すると、流動性が損なわれ、極端な場合にはクリーム状の性状を保てなくなる。また、製品の過度な乾燥が引き起こされるなど製品の安定性にも問題を生じることがある。
【0011】
本発明に使用する平均粒子径が10〜200μmの繊維状粉末としては、化粧料中で膨潤することで、化粧料に適度な粘度と良好なのびを与えるものが好適である。平均粒子径10〜200μmは、レーザー回折散乱法によるものである。さらには平均粒子径が20〜90μmの範囲であることが好ましい。平均粒子径が10μm未満では化粧料中での膨潤が弱くなりすなわち良好なのびが得られなくなる。一方、200μmを超えると繊維状粉末の感触が強くなり、すなわち肌上での使用感が良好でなくなる。
【0012】
繊維状粉末としては、結晶セルロース、粉末セルロース、穀物などの植物性タンパク質を繊維状に加工したもの等が挙げられる。本発明で用いられる平均粒子径が10〜200μmの繊維状粉末の市販品としては、例えばセオラス KG−802(平均粒径50μm、旭化成社製商品名)、セオラス PHーF20JP(平均粒径20μm、旭化成社製商品名)、セオラス PH−30(平均粒径90μm、旭化成社製商品名)が挙げられる。
【0013】
繊維状粉末の化粧料への配合量は1〜20質量%、好ましくは2〜10質量%配合される。1質量%未満では良好なのびが得られない。また、20質量%を越えて配合すると、流動性が損なわれ、極端な場合にはクリーム状の性状を保てなくなる。また、製品の過度な乾燥が引き起こされるなど製品安定性にも問題を生じることがある。
【0014】
本発明において、シリカ粉末と繊維状粉末の質量比は、シリカ粉末/繊維状粉末=4/1〜1/2が好ましい。シリカ粉末と繊維状粉末とを上記範囲内で配合することにより、シリカ粉末の有するザラザラとした粒子感と、繊維状粉末の有するシャリシャリとした感触とが適度に交じり合い、ダーマブレーション化粧料としての良好な粒子感が得られる。
【0015】
本発明に用いられる増粘剤としては次のようなものが挙げられる。
天然の増粘剤としては、例えば、キサンタンガム、アラアビアガム、トラガカントガム、ガラクタン、グアガム、キャロブガム、カラヤガム、カラギーナン、ペクチン、カンテン、クインスシード(マルメロ)、アルゲコロイド(カッソウエキス)、デンプン(コメ、トウモロコシ、バレイショ、コムギ)、グリチルリチン酸等の植物性高分子、コラーゲン、カゼイン、アルブミン、ゼラチン等の動物系高分子が挙げられる。これらの中で特に好ましいものは、キサンタンガムである。
【0016】
半合成の増粘剤としては、例えば、カルボキシメチルデンプン、メチルヒドロキシプロピルデンプン等のデンプン系高分子、メチルセルロース、ニトロセルロース、エチルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、セルロース硫酸ナトリウム、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム(CMC)、結晶セルロース、セルロース末等のセルロース系高分子、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコールエステル等のアルギン酸系高分子が挙げられる。これらの中で特に好ましいものは、ヒドロキシプロピルメチルセルロースである。
【0017】
合成の増粘剤としては、例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルメチルエーテル、ポリビニルピロリドン、カルボキシビニルポリマー( カーボポール)、アルキル変性カルボキシビニルポリマー等のビニル系高分子、ポリエチレングリコール1500、4000、6000等のポリオキシエチレン系高分子、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン共重合体共重合系高分子、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリエチルアクリレート、ポリアクリルアミド等のアクリル系高分子、ポリエチレンイミン、カチオンポリマー、架橋型N,N−ジメチルアクリルアミド−2−アクリルアミドー2−メチルプロパンスルホン酸ナトリウム共重合体等が挙げられる。これらの中で特に好ましいものは、アクリル系高分子であり、特に架橋型N,N−ジメチルアクリルアミド−2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸ナトリウム共重合体が好ましい。
【0018】
無機の増粘剤としては例えば、ベントナイト、ケイ酸AlMg(ビーガム)、ラポナイト、ヘクトライト、無水ケイ酸等が挙げられる。
【0019】
増粘剤としては、これらの中から1種又は2種以上を適宜選択して用いることが可能であるが、好ましくはアクリル系増粘剤であり、特に水膨潤性ミクロゲルが好ましく、例えば架橋型N,Nージメチルアクリルアミドー2−アクリルアミドー2−メチルプロパンスルホン酸ナトリウム共重合体が好適である。このような増粘剤は例えば、特開2004−43785号公報に示される方法、即ち水溶性エチレン性不飽和モノマーを分散相に溶解し、分散相中にてラジカル重合することにより合成される水膨潤性ミクロゲルが挙げられる。
【0020】
本発明において、増粘剤は、本発明の化粧料中、0.01〜2.0質量%、好ましくは0.05〜0.8質量%配合される。0.01質量%未満ではマッサージに適した粘度とならず、また、粉末分散性や充分な滑りを得ることができない。また2.0質量%を越える配合はべたつき感を生じたり、粘度が高くなりすぎて好ましくない。
なお、マッサージに適した粘度範囲としては5,000〜130,000mPa・s、特に好ましくは10,000〜100,000mPa・sであり、本発明の化粧料の粘度はこの範囲であることが好適である。
【0021】
なお、本発明の化粧料は特に油分を配合しなくても適度な粘度や良好なのび、滑りを得ることができるが、べたつきを生じない少量の油分を配合することによって、滑りをさらに向上することができ、より肌感触の良好な製剤を得ることができる。また、油分を配合することによって、他の油溶性成分を配合する際には相溶性を高めることもできる。このような効果を得るためには油分を1質量%以上配合することが好ましい。なお、油分量が多くなるとべたつき感を生じてしまうので、油分量は化粧料中10質量%以下とすることが好ましい。
【0022】
本発明に用いられる化粧料には、本発明を損なわない範囲で、通常化粧料に用いられる各種の成分を配合できる。本発明に使用する上記以外の粉末成分としては、一般の化粧品に適用できる粉末であれば使用可能である。例えば、タルク、カリオン、雲母、絹雲母(セリサイト)、白雲母、金雲母、合成雲母、紅雲母、黒雲母、リチア雲母、パーミキュライト、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸バリウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸ストロンチウム、タングステン酸金属塩、マグネシウム、シリカ、ゼオライト、硫酸バリウム、焼成硫酸カルシウム、(焼セッコウ)、リン酸カルシウム、弗素アパタイト、ヒドロキシアパタイト、セラミックパウダー、金属石鹸(ミリスチン酸亜鉛、パルミチン酸カルシウム、ステアリン酸アルミニウム)、窒化ホウ素等の無機粉末、ポリアミド樹脂粉末(ナイロン粉末)、ポリエチレン粉末、ポリメタクリル酸メチル粉末、ポリスチレン粉末、スチレンとアクリル酸の共重合体樹脂粉末、ベンゾグアナミン樹脂粉末、ポリ四弗化エチレン粉末、セルロース粉末等の有機粉末等が挙げられる。
【0023】
また、二酸化チタン、酸化亜鉛等の無機白色顔料、酸化鉄(ベンガラ)、チタン酸鉄等の無機赤色系顔料、γ−酸化鉄等の無機褐色系顔料、黄酸化鉄、黄土等の無機黄色系顔料、黒酸化鉄、カーボンブラック、低次酸化チタン等の無機黒色系顔料、マンゴバイオレット、コバルトバイオレット等の無機紫色系顔料、酸化クロム、水酸化クロム、チタン酸コバルト等の無機緑色系顔料、群青、紺青等の無機青色系顔料、酸化チタンコーテッドマイカ、酸化チタンコーテッドオキシ塩化ビスマス、酸化チタンコーテッドタルク、着色酸化チタンコー テッドマイカ、オキシ塩化ビスマス、魚鱗箔等のパール顔料、アルミニウムパウダー、カッパーパウダー等の金属粉末顔料、赤色201号、赤色202号、赤色204号、赤色205号、赤色220号、赤色226号、赤色228号、赤色405号、橙色203号、橙色204号、黄色205号、黄色401号、及び青色404号などの有機顔料、赤色3号、赤色104号、赤色106号、赤色227号、赤色230号、赤色401号、赤色505号、橙色205号、黄色4号、黄色5号、黄色202号、黄色203号、緑色3号及び青色1号などのジルコニウム、バリウム又はアルミニウムレーキ等の有機顔料が挙げられ、クロロフィル、β−カロリン等の天然色素等が挙げられる。
【0024】
本発明に使用する油分としては、化粧料に通常配合される油分を配合することができる。例えば、液体油脂としては、アボガド油、ツバキ油、タートル油、マカデミアナッツ油、トウモロコシ油、ミンク油、オリーブ油、ナタネ油、卵黄油、ゴマ油、パーシック油、小麦胚芽油、サザンカ油、ヒマシ油、アマニ油、サフラワー油、綿実油、エノ油、大豆油、落花生油、茶実油、カヤ油、コメヌカ油、シナギリ油、日本キリ油、ホホバ油、胚芽油、トリグリセリン、トリオクタン酸グリセリン、トリイソパルミチン酸グリセリン等がある。
【0025】
固体油脂としては、カカオ脂、ヤシ油、馬脂、硬化ヤシ油、パーム油、牛脂、羊脂、硬化牛脂、パーム核油、豚脂、牛骨脂、モクロウ核油、硬化油、牛脚脂、モクロウ、硬化ヒマシ油等がある。ロウ類としては、ミツロウ、カンデリラロウ、綿ロウ、カルナウバロウ、ベイベリーロウ、イボタロウ、鯨ロウ、モンタンロウ、ヌカロウ、ラノリン、カポックロウ、酢酸ラノリン、液状ラノリン、サトウキビロウ、ラノリン脂肪酸イソプロピル、ラウリン酸ヘキシル、還元ラノリン、ジョジョバロウ、硬質ラノリン、セラックロウ、 POEラノリンアルコールエーテル、 POEラノリンアルコールアセテート、 POEコレステロールエーテル、ラノリン脂肪酸ポリエチレングリコール、 POE水素添加ラノリンアルコールエーテル等がある。
【0026】
炭化水素油としては、流動パラフィン、オゾケライト、スクワラン、プリスタン、パラフィン、セレシン、スクワレン、ワセリン、マイクロクリスタリンワックス等がある。この中で特に好ましくは流動パラフィン、スクワラン、ワセリンである。高級脂肪酸としては、例えば、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン(ベヘニン)酸、オレイン酸、12- ヒドロキシステアリン酸、ウンデシレン酸、トール酸、イソステアリン酸、リノール酸、リノレイン酸、エイコサペンタエン酸(EPA)、ドコサヘキサエン酸(DHA)等が挙げられる。この中で特に好ましくはオレイン酸、イソステアリン酸である。高級アルコールとしては、例えば、ラウリルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、ミリスチルアルコール、オレイルアルコール、セトステアリルアルコール等の直鎖アルコール、モノステアリルグリセリンエーテル(バチルアルコール)、2-デシルテトラデシノール、ラノリンアルコール、コレステロール、フィトステロール、ヘキシルドデカノール、イソステアリルアルコール、オクチルドデカノール等の分枝鎖アルコール等が挙げられる。
【0027】
合成エステル油としては、ミリスチン酸イソプロピル、オクタン酸セチル、ミリスチン酸オクチルドデシル、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸ブチル、ラウリン酸ヘキシル、ミリスチン酸ミリスチル、オレイン酸デシル、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル、乳酸セチル、乳酸ミリスチル、酢酸ラノリン、ステアリン酸イソセチル、イソステアリン酸イソセチル、 12-ヒドロキシステアリル酸コレステリル、ジ-2- エチル ヘキシル酸エチレングリコール、ジペンタエリスリトール脂肪酸エステル、モノイソステアリン酸N-アルキルグリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、リンゴ酸ジイソステアリル、ジ-2- ヘプチルウンデカン酸グリセリン、トリ-2- エチルヘキシル酸トリメチロールプロパン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、テトラ-2- エチルヘキシル酸ペンタンエリスリトール、トリ-2-エチルヘキシル酸グリセリン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、セチル2-エチルヘキサノエート、2-エチルヘキシルパルミテート、トリミリスチン酸グリセリン、トリ-2- ヘプチルウンデカン酸グリセライド、ヒマシ油脂肪酸メチルエステル、オレイン酸オイル、アセトグリセライド、パルミチン酸2-ヘプチルウンデシル、アジピ-2- ヘプチルウンデシル、エチルラウレート、セバチン酸ジ−2-エチルヘキシル、ミリスチン酸2-ヘキシルデシル、パルミチン酸2-ヘキシルデシル、アジピン酸2-ヘキシルデシル、セバチン酸ジイソプロピル、コハク酸2-エチルヘキシル、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸アミル、クエン酸トリエチル等が挙げられる。この中で特に好ましくはミリスチン酸イソプロピル、オクタン酸セチル、オレイン酸デシルである。
【0028】
シリコーンとしては、例えば、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン等の鎖状ポリシロキサン、デカメチルポリシロキサン、ドデカメチルポリシロキサン、テトラメチルテトラハイドロジェンポリシロキサンなどの環状ポリシロキサン、3次元網目構造を形成しているシリコン樹脂、シリコンゴム等が挙げられる。これらの中で特に好ましくはジメチルポリシロキサン、デカメチルポリシロキサンである。本発明においてはこれら油分のうち1種又は2種以上を適宜選択して用いることができるが、好ましくは炭化水素油、高級脂肪酸、合成エステル油、シリコーンである。
【0029】
保湿剤としては、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、1,3-ブチレングリコール、キシリトール、ソルビトール、マルチトール、コンドロイチン硫酸、ヒアルロン酸、ムコイチン硫酸、カロニン酸、アテロコラーゲン、コレステリル-12-ヒドロキシステアレート、乳酸ナトリウム、胆汁酸塩、dl- ピロリドンカルボン酸塩、短鎖可溶性コラーゲン、ジグリセリン(EO)PO付加物、イサイヨバラ抽出物、セイヨウノコギリソウ抽出物、メリロート抽出物等が挙げられる。これらの中で特に好ましいものはポリエチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、1,3-ブチレングリコールである。
【0030】
紫外線吸収剤としては、パラアミノ安息香酸 (以下 PABA と略す) 、PABAモノグリセリンエステル、N,N-ジプロポキシPABAエチルエステル、N,N-ジエトキシPABAエチルエステル、N,N-ジメチルPABAエチルエステル、N, N- ジメチルPABAブチルエステル、N,N-ジメチルPABAブチルエステル等の安息香酸系、ホモメンチル-N- アセチルアントラニレート等のアントラニル酸系、アミルサリシレート、メンチルサリシレート、ホモメンチルサリシレート、オクチルサリシレート、フェニルサリシレート、ベンジルサリシレート、p-イソプロパノールフェニルサリシレート等のサリチル酸系、オクチルシンナメート、エチル-4- イソプロピルシンナメート、メチル-2,5- ジイソプロピルシンナメート、エチル-2,4- ジイソプロピルシンナメート、メチル-2,4- ジイソプロピルシンナメート、プロピル-p- メトキシシンナメート、イソプロピル-p- メトキシシンナメート、イソアミル-p- メトキシシンナメート、オクチル-p- メトキシシンナメート(2- エチルヘキシル-p- メトキシシンナメート)、2-エトキシエチル-p- メトキシシンナメート、シクロヘキシル-p- メトキシシンナメート、エチル- α- シアノ−β- フェニルシンナメート、2-エチルヘキシル- α- シアノ- β- フェニルシンナメート、グリセリルモノ-2- エチルヘキサノイル- ジパラメトキシシンナメート、3, 4,5-トリメトキシ桂皮酸3-メチル-4- [メチルビス(トリメチルシロキシ)シリル]ブチル等の桂皮酸系、2,4-ジヒドロキシベンゾフェノン、2, 2'- ジヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン、2,2'- ジヒドロキシ-4,4'-ジメトキシベンゾフェノン、2,2',4,4'-テトラヒドロキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4- メトキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4- メトキシ-4'-メチルベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4- メトキシベンゾフェノン-5- スルホン酸塩、4-フェニルベンゾフェノン、2-エチルヘキシル-4'-フェニル- ベンゾフェノン-2- カルボキシレート、2-ヒドロキシ-4-n- オクトキシベンゾフェノン、4-ヒドロキシ-3- カルボキシベンゾフェノン等のベンゾフェノン系、3-(4'-メチルベンジリデン)-d,1- カンファー、3-ベンジリデン-d,1- カンファー、ウロカニン酸、ウロカニン酸エチルエステル、2-フェニル-5- メチルベンゾキサゾール、2,2'- ヒドロキシ-5- メチルフェニルベンゾトリアゾール、2-(2'-ヒドロキシ-5'-t-オクチルフェニル) ベンゾトリアゾール、2-(2'-ヒドロキシ-5'-メチルフェニルベンゾトリアゾール、ジベンザラジン、ジアニソイルメタン、4-メトキシ-4'-t-ブチルジベンゾイルメタン、5-(3,3- ジメチル-2- ノルボルニリデン)-3-ペンタン-2- オン等がある。さらに各種薬剤、糖類、アミノ酸、pH調整剤、金属封鎖剤、酸化防止剤、香料等を配合することもできる。
【0031】
本発明の化粧料は適度な粘度を有し、べたつきがなく、皮膚にのばしたときにはのびが良好で、マッサージ中の手指の滑りが非常によい。そして、本発明の化粧料を用いてマッサージを行うと、耐水性粉末による角質剥離の実効感が持続し、その結果、肌の明るさ・透明感が感じられ、なめらかな感触の肌が得られる。
【実施例】
【0032】
本発明について以下に実施例を挙げてさらに詳述するが、本発明はこれによりなんら限定されるものではない。配合量は特記しない限り質量%で示す。
まず、本発明で行った各試験の評価方法について説明する。
【0033】
<使用感の評価方法と評価基準>
各種成分を化粧料へ配合した場合の使用感[塗布のしやすさ、のび(のびのよさ)、塗布時の粒子感触の程度、こく感(肌上に塗布し指でのばした際に、クリーム状の性状がつぶれてしまわない特性をもち、すなわち均一に塗り広げられる感触)]を調べた。典型的なマッサージジェル処方に各種成分を配合し、これを専門パネリスト20名で使用感触の官能評価を行った。評価は以下の基準で行った平均点に基づき、記号「◎」から「×」で示す。
【0034】
4点:非常に優れている
3点:優れている
2点:どちらともいえない
1点:劣る
【0035】
(評価基準)
◎:平均点が3.5以上
○:平均点が3以上3.5未満
△:平均点が2以上3未満
×:平均点が2未満
【0036】
実施例1、比較例1〜4
表1に示すマッサージジェル処方を調製し、「塗布のしやすさ」、「のび」、「塗布時の粒子感触の程度」の3項目に対して、使用性の評価を行った。その結果を処方とともに表1に示す。
【0037】
(製造方法)
精製水(イオン交換水)に増粘剤、1,3−ブチレングリコール(BG)を加え攪拌溶解する。エタノール(エチルアルコール)に香料、防腐剤を添加溶解し、これを前述の水相に添加し可溶化する。これに粉末を加えて十分に分散させる。最後に一部の精製水に水酸化カリウムを溶解し、これを加え中和しホモミキサーにて乳化粒子を均一にした後、粉末を添加し、脱気、ろ過する。
【0038】
【表1】

【0039】
(*1)特開2004−43785号公報に示される方法により合成した架橋型N,Nージメチルアクリルアミドー2−アクリルアミドー2−メチルプロパンスルホン酸ナトリウム共重合体
(*2)旭化成製のセオラスKG−802
(*3)トクヤマ化学社製のトクシールPR
【0040】
表1の結果によれば、本発明の化粧料の実施例1では製品の粘度を得るための増粘剤、のびを得るための繊維状粉末、粒子感触を得るためのシリカ粉末を用いることで良好な結果が得られた。
一方、比較例1および比較例2では増粘剤を配合しないため適度な粘度が得られず、肌上に塗布できず、マッサージできる性状に至らなかった。また比較例3では増粘剤を配合しているため、ある程度の粘度は得られるものの、結晶セルロースにより得られる良好な「のび」がえられず、不適合であった。また、比較例4では、粉末の粒子感触がないため角質剥離の効果を実感することが出来なかった。以上のことより、本発明に配合する成分として、増粘剤、繊維状粉末、シリカ粉末が必須であることが分かった。
【0041】
実施例2〜6、比較例5,6
表2に示すマッサージジェルクリームのシリカ粉末の配合量を変更し、これを専門パネル20名で使用感触の官能評価を行った。評価は「塗布時の粒子感触の程度」、「のび」、「塗布のしやすさ」の3項目に対して、上記の基準で行った。
【0042】
(製造方法)
表1で示した製造方法に準ずる。
【0043】
【表2】

【0044】
(*1)特開2004−43785号公報に示される方法により合成した架橋型N,Nージメチルアクリルアミドー2−アクリルアミドー2−メチルプロパンスルホン酸ナトリウム共重合体
(*2)旭化成製のセオラスKG−802
(*3)トクヤマ化学社製のトクシールPR
【0045】
表2の結果より、シリカ粉末の配合量として0.1〜20.0質量%において、塗布中に粒子感触を得られることが分かった。特に好ましくは、シリカ粉末の配合量として5.0〜15質量%において良好な粒子感触であった。
それに対して、比較例5のように、シリカ粉末の配合量が0.05質量%では、十分な粒子感触を得ることが出来ず、すなわち角質剥離の効果実感塗布中の粒子感触を得るためのシリカ粉末の配合量としては不十分である。また、比較例6のように、シリカ粉末の配合量が45質量%では、製品の流動性が損なわれ、しかも過剰な粒子感触となり、良好な評価は得られなかった。
【0046】
以上のことよりシリカ粉末の配合量として、粉末の粒子感触を得るために、0.1質量%以上、好ましくは2.0質量%以上配合される必要があり、また良好なのびを保つために上限量として20.0質量%以下、好ましくは15.0質量%以下であることが望ましいことが分かった。
【0047】
実施例7〜11、比較例7,8
表3に示すマッサージジェルクリームの繊維状粉末の配合量を変更し、これを専門パネル20名で使用感触の官能評価を行った。評価は「塗布時の粒子感触の程度」、「のび」、「塗布のしやすさ」の3項目に対して、上記の基準で行った。
【0048】
(製造方法)
表1で示した製造方法に準ずる。
【0049】
【表3】

【0050】
(*1)特開2004−43785号公報に示される方法により合成した架橋型N,Nージメチルアクリルアミドー2−アクリルアミドー2−メチルプロパンスルホン酸ナトリウム共重合体
(*2)トクヤマ化学社製のトクシールPR
(*3)旭化成製のセオラスKG−802
【0051】
表3の結果より、本発明の化粧料の実施例7〜11に示すとおり、繊維状粉末の配合量として1.0〜20.0質量%の範囲で配合することにより、マッサージ化粧料として良好な処方となった。さらに好ましくは、実施例8〜10に示すとおり、繊維状粉末の配合量として2.0〜10.0質量%の配合により、適度な「粒子感触」、「のび」、「塗布のしやすさ」が両立するマッサージ化粧料として良好な処方となった。
一方、比較例7に示すとおり繊維状粉末が0.1質量%では、肌上での「のび」が悪くなるだけでなく、シリカ粉末の「粒子感触」が必要以上に強くなり、マッサージ化粧料として不適であった。また比較例8に示すとおり、繊維状粉末が30.0質量%では流動性が損なわれるだけでなく、配合しているシリカ粉末で得られる「粒子感触」をも損なってしまい、角質剥離の実効感が得られなくなり、不適であった。
【0052】
以上のことより、本発明のマッサージ料としての適度な「のび」と「塗布のしやすさ」、適度な「粒子感触」とするために、繊維状粉末の配合量として1.0質量%以上、好ましくは2.0質量%以上配合され、上限量として20.0質量%以下、好ましくは10.0質量%以下であることが望ましいことが分かった。
【0053】
実施例12〜16
表4に示すマッサージジェルクリームのシリカ粉末と繊維状粉末の配合比を変更し、これを専門パネル20名で使用感触の官能評価を行った。評価は「塗布時の粒子感触の程度」、「のび」の2項目に対して、上記の基準で行った。
【0054】
(製造方法)
表1で示した製造方法に準ずる。
【0055】
【表4】

【0056】
(*1)特開2004−43785号公報に示される方法により合成した架橋型N,Nージメチルアクリルアミドー2−アクリルアミドー2−メチルプロパンスルホン酸ナトリウム共重合体
(*2)トクヤマ化学社製のトクシールPR
(*3)旭化成製のセオラスKG−802
【0057】
表4の結果より、実施例12〜14で示すとおり、本発明の化粧料について、良好な「塗布時の粒子感触」を得、かつ良好な「のび」を得るためのシリカ粉末と繊維状粉末の配合比として4:1〜1:2が好適である。
実施例15のようにシリカ粉末と繊維状粉末の比率が6/1となると繊維状粉末が少ないために良好な「のび」が損なわれて粒子感触が強くなり、肌負担を強く感じるようになる傾向がある。また、実施例16のようにシリカ粉末と繊維状粉末の比率が1/3となると、十分な「粒子感触」が得られにくく、角質剥離効果実感が得にくくなる。以上のことより、シリカ粉末と繊維状粉末の配合質量比としてシリカ粉末/繊維状粉末=4:1〜1:2が好適である。
【0058】
実施例17,18、比較例9,10
表5に示すマッサージジェルクリームのシリカ粉末の粒子径を変更し、これを専門パネル20名で使用感触の官能評価を行った。評価は「塗布時の粒子感触の程度」、「塗布のしやすさ」の2項目に対して、上記の基準で行った。
【0059】
(製造方法)
表1で示した製造方法に準ずる。
【0060】
【表5】

【0061】
(*1)特開2004−43785号公報に示される方法により合成した架橋型N,Nージメチルアクリルアミドー2−アクリルアミドー2−メチルプロパンスルホン酸ナトリウム共重合体
(*2)旭化成社製のセオラスKG−802
(*3)トクヤマ化学社製のトクシール U
(*4)洞海化学社製のM.S.GEL D−100−60A
(*5)トクヤマ化学社製のトクシールUR
(*6)トクヤマ化学社製のトクシールUSR
【0062】
表5の結果によれば、実施例17、18で示すとおり、配合する塊状シリカの平均粒子径として、平均粒径75μmから150μmのものを選択することで、良好な「粒子感触」と好適な「塗布のしやすさ」を両立するマッサージ化粧料とすることが出来た。比較例9で示すとおり、平均粒径14μmのものを選択した場合には粒子感触の程度が弱すぎて配合意義がなくなり、不適であった。一方、比較例10で示すとおり、平均粒子径が230μmのものを選択した場合には粒子感触が強すぎ、肌に過度な刺激となった。以上のことから配合する塊状シリカの平均粒子径として75μm〜150μmが好適であることが分かった。
【0063】
実施例19〜21、比較例11
表6に示すマッサージジェルクリームの繊維状粉末の粒子径を変更し、これを専門パネル20名で使用感触の官能評価を行った。評価は「粒子感触の程度」、「のび」の2項目に対して、上記の基準で行った。
【0064】
(製造方法)
表1で示した製造方法に準ずる。
【0065】
【表6】

【0066】
(*1)特開2004−43785号公報に示される方法により合成した架橋型N,Nージメチルアクリルアミドー2−アクリルアミドー2−メチルプロパンスルホン酸ナトリウム共重合体
(*2)トクヤマ化学社製のトクシールPR
(*3)旭化成社製のセオラスPH−F20JP
(*4)旭化成社製のセオラスKG−802
(*5)旭化成社製のセオラスPH−30
(*6)旭化成社製のセルフィアCP−305
【0067】
表6の結果によれば、配合する繊維状粉末の平均粒子径として、実施例19に示すとおり、平均粒子径20μm以上のもので良好な粒子感触やのびのよさが得られ、実施例20から実施例21に示すとおり、平均粒子径が50μmや90μmのものを選択することで、より好適となった。一方、比較例11に示すとおり、粒度範囲として300μmのように、平均粒子径が200μmを大きく超える場合では、粒子感触が強すぎて肌に過度な負担がかかることから不適であった。以上のことから、本発明に配合する繊維状粉末の平均粒子径として10〜200μm、好ましくは20〜90μmのものが好適であることが分かった。
【0068】
実施例22〜27、比較例12
表7に示すマッサージジェルクリームの増粘剤を変更し、これを専門パネル20名で使用感触の官能評価を行った。評価は「塗布のしやすさ」、「のび」、「こく感」の3項目に対して、上記の基準で行った。
【0069】
(製造方法)
表1で示した製造方法に準ずる。
【0070】
【表7】

【0071】
(*1)トクヤマ化学社製のトクシールPR
(*2)旭化成社製のセオラスKG−802
(*3)CPケルコ社製のKELTROL CG−SFT
(*4)和光純薬工業社製のハイビスワコー103
(*5)日光ケミカル社製のPEMULEN TR−2(ノベオン)
(*6)特開2004−43785号公報に示される方法により合成した架橋型N,Nージメチルアクリルアミドー2−アクリルアミドー2−メチルプロパンスルホン酸ナトリウム共重合体
【0072】
表7の結果によれば、実施例22〜27に示すとおり、増粘剤を0.01質量%以上、好ましくは0.05質量%以上配合することによりマッサージ使用する上で良好な粘度やのびのよさが得られる。特に水膨潤性ミクロゲル増粘剤である架橋型N,Nージメチルアクリルアミド−2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸ナトリウム共重合体を選択することにより、マッサージ使用する上で特に良好な「こく感」が得られることを示している。一方、増粘剤の配合量が0.01質量%未満であると、十分な粘度が得られず、実使用上、不適である。以上のことから配合する増粘剤として水膨潤性ミクロゲル増粘剤が好適であるといえる。
【0073】
その他の実施例を以下に示す
〔実施例28:クリーム〕
(配合成分) (質量%)
油 分:ステアリン酸 8.0
ステアリン酸ブチル 6.0
増 粘 剤:ステアリルアルコール 4.0
保 湿 剤:プロピレングリコール 5.0
界面活性剤:モノステアリン酸グリセリン 2.0
アルカリ :水酸化カリウム 0.4
粉 末:シリカ粉末(平均粒子径100μm)(*1) 10.0
繊維状粉末(平均粒子径50μm)(*2) 4.0
防 腐 剤:メチルパラベン 0.2
酸化防止剤:酢酸トコフェロール 0.05
香料 0.02
精製水 60.33
(*1)トクヤマ化学社製のトクシールPRを用いた。
(*2)旭化成社製のセオラスKG-802を用いた。
【0074】
(製造方法)
精製水に保湿剤、アルカリを加え70℃に加熱調整する。増粘剤および油分を加熱溶解後、界面活性剤、防腐剤、酸化防止剤、香料を加え70℃に調整する。これを先の水相に加え予備乳化を行う。ホモミキサーにて乳化粒子を均一にした後、粉末を添加し、脱気、ろ過、冷却を行う。
【0075】
〔実施例29:クリーム〕
(配合成分) (質量%)
油 分:ステアリン酸 6.0
水添ラノリン 2.0
スクワラン 4.0
オクチルドデカノール 9.0
増 粘 剤:ステアリルアルコール 10.0
保 湿 剤:1,3ブチレングリコール 6.0
PEG1500 4.0
界面活性剤:POE(25)セチルアルコールエーテル 3.0
モノステアリン酸グリセリン 2.0
粉 末:シリカ粉末(平均粒子径100μm)(*1) 10.0
繊維状粉末(平均粒子径50μm)(*2) 4.0
防 腐 剤:メチルパラベン 0.2
酸化防止剤:酢酸トコフェロール 0.05
香料 0.02
精製水 39.73
(*1)トクヤマ化学社製のトクシールPRを用いた。
(*2)旭化成社製のセオラスKG-802を用いた。
【0076】
(製造方法)
精製水に保湿剤を加え70℃に過熱調整する。増粘剤および油分を過熱溶解後、界面活性剤、防腐剤、酸化防止剤、香料を加え70℃に調整する。これを先の水相に加えてホモミキサーにて乳化粒子を均一にした後、粉末を添加し、脱気、ろ過、冷却を行う。
【0077】
〔実施例30:クリーム〕
(配合成分) (質量%)
増 粘 剤:セチルアルコール 5.0
油 分:ステアリン酸 3.0
ワセリン 5.0
スクワラン 10.0
グリセロールトリ2-エチルヘキサン酸エステル 7.0
保 湿 剤:ジプロピレングリコール 5.0
グリセリン 3.0
界面活性剤:プロピレングリコールモノステアリン酸エステル 3.0
POE(20)セチルアルコール 3.0
アルカリ :トリエタノールアミン 1.0
粉 末:シリカ粉末(平均粒子径100μm)(*1) 10.0
繊維状粉末(平均粒子径50μm)(*2) 4.0
防 腐 剤:メチルパラベン 0.2
酸化防止剤:酢酸トコフェロール 0.05
香料 0.02
精製水 40.73
(*1)トクヤマ化学社製のトクシールPRを用いた。
(*2)旭化成社製のセオラスKG-802を用いた。
【0078】
(製造方法)
実施例27に準じる方法で調製する。
【0079】
〔実施例31:クリーム〕
(配合成分) (質量%)
増 粘 剤:固形パラフィン 5.0
ミツロウ 10.0
油 分:ワセリン 15.0
流動パラフィン 41.0
保 湿 剤:1,3ブチレングリコール 4.0
界面活性剤:モノステアリン酸グリセリン 2.0
POE(20)ソルビタンモノラウリン酸エステル 2.0
アルカリ :ホウ砂 0.2
粉 末:シリカ粉末(平均粒子径100μm)(*1) 5.0
繊維状粉末(平均粒子径50μm)(*2) 0.2
防 腐 剤:メチルパラベン 0.05
酸化防止剤:酢酸トコフェロール 0.02
香料 15.53
精製水 残余
(*1)トクヤマ化学社製のトクシールPRを用いた。
(*2)旭化成社製のセオラスKG-802を用いた。
【0080】
(製造方法)
精製水に保湿剤、ホウ砂を加え70℃に加熱する。増粘剤および油分を加熱溶解後、界面活性剤、防腐剤、酸化防止剤、香料を加え70℃に調整する。これを先に調整した水相に徐々に添加し予備乳化を行う。ホモミキサーにて乳化粒子を均一にした後、粉末を添加し、脱気、ろ過、冷却を行う。
【0081】
〔実施例32:パック剤〕
(配合成分) (質量%)
保 湿 剤:PEG1500 5.0
ジプロピレングリコール 5.0
ソルビトール 5.0
増 粘 剤:カルボキシビニルポリマー 1.0
キサンタンガム 0.5
アルカリ :水酸化カリウム 0.5
粉 末:シリカ粉末(平均粒子径100μm)(*1) 10.0
繊維状粉末(平均粒子径50μm)(*2) 4.0
界面活性剤:POEラウリルアルコールエーテル 10.0
アルコール:エタノール 5.0
防 腐 剤:メチルパラベン 0.2
香料 0.05
精製水 53.75
(*1)トクヤマ化学社製のトクシールPRを用いた。
(*2)旭化成社製のセオラスKG-802を用いた。
【0082】
(製造方法)
精製水に増粘剤を加え攪拌溶解する。エタノールに香料、防腐剤、界面活性剤を添加溶解し、これを前述の水相に添加し可溶化する。これに粉末を加えて十分に分散させる。最後に一部の精製水に水酸化カリウムを溶解し、これを加え中和し脱気、ろ過する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
平均粒子径が75〜150μmのシリカ粉末を0.1〜20質量%と、平均粒子径が10〜200μmの繊維状粉末を1〜20質量%と、増粘剤を0.01〜2.0質量%とを配合することを特徴とする化粧料。
【請求項2】
シリカ粉末と繊維状粉末の質量比が、シリカ粉末/繊維状粉末=4/1〜1/2であることを特徴とする請求項1に記載の化粧料。
【請求項3】
シリカ粉末を5〜15質量%と、繊維状粉末を2〜10質量%と、増粘剤を0.05〜0.8質量%とを配合することを特徴とする請求項1に記載の化粧料。
【請求項4】
シリカ粉末として塊状シリカ粉末を用いることを特徴とする請求項1に記載の化粧料。
【請求項5】
繊維状粉末として結晶セルロース粉末を用いることを特徴とする請求項1に記載の化粧料。
【請求項6】
増粘剤としてアクリル系増粘剤を用いることを特徴とする請求項1に記載の化粧料。
【請求項7】
アクリル系増粘剤が水膨潤性ミクロゲルであることを特徴とする請求項6に記載の化粧料。
【請求項8】
水膨潤性ミクロゲルが、架橋型N,N−ジメチルアクリルアミド−2−アクリルアミドー2−メチルプロパンスルホン酸ナトリウム共重合体であることを特徴とする請求項7に記載の化粧料。
【請求項9】
マッサージ用の化粧料であることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の化粧料。
【請求項10】
肌の不要な角質や垢を取り去るためのマッサージ用化粧料であることを特徴とする請求項9に記載の化粧料。

【公開番号】特開2007−302563(P2007−302563A)
【公開日】平成19年11月22日(2007.11.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−129228(P2006−129228)
【出願日】平成18年5月8日(2006.5.8)
【出願人】(000001959)株式会社資生堂 (1,748)
【Fターム(参考)】