説明

化粧料

【課題】本発明は、リノール酸等の不飽和脂肪酸を含有しつつも、高度の保存安定性を有し、その使用感(肌へのなじみやすさ)も良好である化粧料を提供することを課題とする。
【解決手段】(a)炭素数18〜22の分子構造中の不飽和結合数が2以上の脂肪酸又はこれらの塩
(b)キャピラリーカラムを用い、
測定開始からカラム温度を60℃から240℃まで毎分10℃の割合で上昇させ、その後240℃で一定に保つ
との条件でおこなうガスクロマトグラフ分析において、メインピークの面積比が30〜85%となる、スクワラン
(c)植物性油
を配合することを特徴とする、化粧料。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、保存安定性および使用感に優れた化粧料に関する。
【0002】
より詳細には、
(a)炭素数18〜22の分子構造中の不飽和結合数が2以上の脂肪酸又はこれらの塩
(b)キャピラリーカラムを用い、
測定開始からカラム温度を60℃から240℃まで毎分10℃の割合で上昇させ、その後240℃で一定に保つ
との条件でおこなうガスクロマトグラフ分析において、検出されたピークのうち溶媒ピークを除いた全ピークの面積を合計したものを100%としたときの、メインピークの面積の割合が30〜85%となる、スクワラン
(c)植物性油
を配合することを特徴とする、化粧料に関する。
【背景技術】
【0003】
化粧料にエモリエント効果を与える等の目的で、油性成分を配合して乳化化粧料とされているが、中でも肌のしっとり感、柔軟感等の使用感を高めるためには、種々の動植物由来の油性成分中に含まれる不飽和脂肪酸類を油性成分として配合するのが効果的である。
【0004】
特に、リノール酸、リノレン酸などの炭素数18〜22の分子構造中の不飽和結合数が2以上の脂肪酸(以下、「本願の不飽和脂肪酸」ということがある)は、ヒトの健康維持に不可欠の物質であり、かかる脂肪酸の欠乏症として、乾燥鱗片状皮膚、ばさばさの髪、あるいは広範囲の紅斑などが知られている。また、このような本願の不飽和脂肪酸を化粧料に配合した場合の効能、効果としては、従来、保湿作用、チロシナーゼ活性阻害作用(ひいては美白作用)などが知られている。
【0005】
しかし、このような本願の不飽和脂肪酸は酸化に対して極めて不安定であり、化粧品へ配合すると変色、発臭を伴う。また、大量に配合すると、べたつきの原因となり、使用感が悪くなる。このため、酸化防止剤としてアスコルビン酸誘導体、トコフェロール等を使用するなどの他にも、酸化防止のための手段が種々検討されてきている(特許文献1、特許文献2)。しかし、近年の健康志向、美肌志向において、消費者はこれらの手法以上の、いっそう優れた品質のものを求めるようになってきており、これらの手法を用いたとしても、その効果は必ずしも十分なものではなくなってきている。
【0006】
そこで、本発明者らは、リノール酸等の不飽和脂肪酸を含有することで上記の効果を有しつつも、高度の保存安定性を有し、さらにその使用感(肌へのなじみやすさ)も良好である化粧料を開発すべく鋭意研究を重ね、本願の不飽和脂肪酸の他に、キャピラリーカラムを用い、測定開始からカラム温度を60℃から240℃まで毎分10℃の割合で上昇させ、その後240℃で一定に保つとの条件でおこなうガスクロマトグラフ分析において、検出されたピークのうち溶媒ピークを除いた全ピークの面積を合計したものを100%としたときの、メインピークの面積の割合が30〜85%となる、スクワラン、及び植物性油を配合させたものが当該目的を達成し得るものであることを見出し、発明を完成させるに至った。
【特許文献1】特開平03−020205
【特許文献2】特開平08−081326
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、リノール酸等の不飽和脂肪酸を含有しつつも、高度の保存安定性を有し、その使用感(肌へのなじみやすさ)も良好である化粧料を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、リノール酸、リノレン酸などの炭素数18〜22の分子構造中の不飽和結合数が2以上の脂肪酸又はその塩、キャピラリーカラムを用い、測定開始からカラム温度を60℃から240℃まで毎分10℃の割合で上昇させ、その後240℃で一定に保つとの条件でおこなうガスクロマトグラフ分析において、検出されたピークのうち溶媒ピークを除いた全ピークの面積を合計したものを100%としたときの、メインピークの面積の割合が30〜85%となる、スクワラン、及び植物性油を配合することで、リノール酸等のこれらの不飽和脂肪酸を含有しつつも、高度の保存安定性を有し、その使用感(肌へのなじみやすさ)も良好である化粧料を提供できることを見出した。
【0009】
すなわち、本発明は、特に以下の項1〜4の化粧料を提供するものである。
項1
(a)炭素数18〜22の分子構造中の不飽和結合数が2以上の脂肪酸又はこれらの塩
(b)キャピラリーカラムを用い、
測定開始からカラム温度を60℃から240℃まで毎分10℃の割合で上昇させ、その後240℃で一定に保つ
との条件でおこなうガスクロマトグラフ分析において、検出されたピークのうち溶媒ピークを除いた全ピークの面積を合計したものを100%としたときの、メインピークの面積の割合が30〜85%となる、スクワラン
(c)植物性油
を配合することを特徴とする、化粧料。
項2
脂肪酸が、リノール酸、α−リノレン酸及びγ−リノレン酸からなる群より選択される少なくとも1種である、項1に記載の化粧料。
項3
スクワランが、オリーブ由来スクワラン、コメ由来スクワラン、ゴマ由来スクワラン及び小麦由来スクワランからなる群より選択される少なくとも1種である、項1又は2に記載の化粧料。
項4
植物性油が、オリーブ油、ヘーゼルナッツ油、メドウフォーム油及びアボカド油からなる群より選択される、少なくとも1種である、項1〜3のいずれかに記載の化粧料。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、リノール酸、リノレン酸などの炭素数18〜22の分子構造中の不飽和結合数が2以上の脂肪酸又はその塩を含有しつつも、高度の保存安定性を有し、その使用感(肌へのなじみやすさ)も良好である化粧料を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、本発明につき、さらに詳細に説明する。
【0012】
本発明に係る化粧料は、
(a)炭素数18〜22の分子構造中の不飽和結合数が2以上の脂肪酸又はこれらの塩
(b)キャピラリーカラムを用い、
測定開始からカラム温度を60℃から240℃まで毎分10℃の割合で上昇させ、その後240℃で一定に保つ
との条件でおこなうガスクロマトグラフ分析において、検出されたピークのうち溶媒ピークを除いた全ピークの面積を合計したものを100%としたときの、メインピークの面積の割合が30〜85%となる、スクワラン
(c)植物性油
を配合することを特徴とするものである。
【0013】
本発明に係る化粧料に配合される脂肪酸は、炭素数18〜22の分子構造中の不飽和結合数が2以上であるものが好ましく、なかでも、リノール酸、リノエライジン酸、α−リノレン酸、γ−リノレン酸、ジホモγ−リノレン酸が好ましく、特にリノール酸、α−リノレン酸、γ−リノレン酸が好ましく、リノール酸が最も好ましい。また、これらの塩を配合してもよい。またさらに、これらの脂肪酸又はその塩は、単独あるいは組み合わせて用いることができる。
【0014】
これらの脂肪酸又はその塩は、好ましくは0.005〜2.0重量%、さらに好ましくは、0.01〜1.0重量%配合される。配合量が少なすぎると、上記のこれらの脂肪酸が有する効果が期待できず、逆に配合量が多すぎると、酸化されて安定性が悪くなるため、好ましくない。
【0015】
本発明に係る化粧料に配合されるスクワランは、
キャピラリーカラムを用い、
カラム温度を60℃から240℃まで毎分10℃の割合で上昇させ、その後240℃で一定に保つ
との条件で行うガスクロマトグラフ法(以下「本願のガスクロマトグラフ法」ということがある)で成分分析したときに、スクワランがメインピークとして検出され、かつ当該メインピークの面積比が30〜85%程度となるものが好ましい。
【0016】
なお、メインピークとは、検出されるピークの中で最もピーク面積が大きいピークをいい、メインピークの面積比とは、検出されたピークのうち溶媒ピークを除いた全ピークの面積を合計したものを100%としたときの、メインピークの面積の割合をいう。
【0017】
本発明に係る化粧料に配合されるスクワランは、本発明の効果を損なわない限り特にその由来が限定されるものではないが、オリーブ、コメヌカ、ゴマ、小麦由来のものが好ましく、なかでもオリーブ、コメヌカ由来のものが好ましく、オリーブ由来のものが最も好ましい。なお、これらのスクワランは、単独又は組み合わせて用いることができる。
【0018】
スクワランの配合量は、本発明の効果を得られるよう適宜設定することができるが、0.1〜10重量%が好ましく、0.5〜5.0重量%がより好ましい。
【0019】
また、スクワランは本願のガスクロマトグラフ法により測定した場合に、メインピークの面積比が30〜85%であるものが好ましく、35〜80%がより好ましく、40〜75%がさらに好ましく、45〜75%が最も好ましい。
【0020】
本発明に係る化粧料に配合される植物性油は、本発明の効果を損なわなければ特に限定されるものではないが、オリーブ油、ヘーゼルナッツ油、メドウフォーム油、アボカド油、ホホバ油、マカデミアナッツ油が好ましく、特にオリーブ油が好ましい。また、植物性油は、単独又は組み合わせて用いることができ、特にオリーブ油とオリーブ油以外の植物油を組み合わせて用いるのが好ましい。
【0021】
植物性油の配合量は、本発明の効果を得られるよう適宜設定することができるが、1〜10重量%が好ましく、1.5〜8重量%がより好ましく、2〜6.5重量%がさらに好ましい。なお、植物性油を配合することで安定性が増すが、配合量が多すぎると、べたつきがひどくなって使用感が悪化する。
【0022】
植物性油の配合量は、スクワランの配合量を1重量部としたとき、0.5〜5重量部であることが好ましく、0.7〜2.4重量部であることがより好ましい。また、植物性油として、オリーブ油とオリーブ油以外の植物油を組み合わせたものを用いる場合、スクワランの配合量を1重量部としたとき、(スクワラン:オリーブ油:その他の植物油)は(1:0.3〜3.0:0.1〜2.0)であることが好ましく、(1:0.3〜1.2:0.3〜1.2)であることがより好ましい。
【0023】
本願の不飽和脂肪酸として、リノール酸を用いる場合は、リノール酸の配合量を1重量部としたとき、(リノール酸:スクワラン:植物油)の配合量は(1:5〜500:2〜500)が好ましく、(1:5〜80:2〜95)がより好ましく、(1:10〜50:10〜60)がさらに好ましく、(1:10〜30:10〜30)がよりさらに好ましい。
【0024】
本発明に係る化粧料には、これらの他にも、一般に化粧料製造に用いられる成分を、本発明の効果が発揮される範囲の配合量で配合することができる。このような成分としては、界面活性剤、保湿剤、水溶性高分子、着色剤、酸化防止剤、金属封鎖剤、防腐剤、pH調整剤、清涼剤、香料、紫外線吸収・散乱剤、抗酸化剤などが使用できる。
【0025】
界面活性剤としては、非イオン性界面活性剤が好ましく、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリグリセリン脂肪酸エステル活性剤などが挙げられ、中でもヘキサグリセリンモノラウリン酸エステル、ヘキサグリセリンモノミリスチン酸エステル、ヘキサグリセリンモノステアリン酸エステル、ヘキサグリセリンモノオレイン酸エステル、デカグリセリンモノラウリン酸エステル、デカグリセリンモノオレイン酸エステル、デカグリセリンモノリノール酸エステル、デカグリセリンモノイソステアリン酸エステルなどのヘキサグリセリン脂肪酸エステル、デカグリセリン脂肪酸エステルが好ましい。
【0026】
保湿剤としては、多価アルコール、高分子多糖類、植物抽出エキス、微生物代謝物、エステルオイルなどが例示できる。
【0027】
水溶性高分子としては、セルロース誘導体、カルボキシビニルポリマー、キサンタンガム、ポリビニルピロリドン、寒天、ゼラチン、粘土鉱物などが例示できる。
【0028】
本発明に係る化粧料に配合される、炭素数18〜22の分子構造中の不飽和結合数が2以上の脂肪酸又はその塩は、リポソーム懸濁液として調製された後、配合されてもよい。
【0029】
また、リポソーム懸濁液全量を100重量部としたとき、炭素数18〜22の分子構造中の不飽和結合数が2以上の脂肪酸又はその塩の配合量は、好ましくは0.1〜10重量部である。
【0030】
本願の化粧料は、クリーム、美容液、乳液、ローション、化粧水等の剤形として用いることができ、べたつきが少ないことから手にとって使用するのにも好適である。
【実施例】
【0031】
以下、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の例に限定されるものではない。
【0032】
試験例1:化粧料(美容液)の調製及び評価
<製法>
実施例1〜15、比較例1〜7;
表1の(B)を均一に溶解させ、これに(A)の油性成分を少量ずつ撹拌しながら徐々に投入して均一にした。これに、別途調製した(C)を混合撹拌することによって、美容液を得た。
【0033】
なお、各処方において、不飽和脂肪酸だけを除外した処方の40℃、2ヶ月放置品について、不飽和脂肪酸を定量した結果、不飽和脂肪酸は検出されないことを確認している。
<評価方法>
(1)保存安定性
上記のようにして得られた美容液を40℃の恒温室に2ヶ月放置し、不飽和脂肪酸の残存率(%)を高速液体クロマトグラフィーを用いて定量し、評価した。
(2)使用感:表1の実施例、比較例を使用した場合の肌へのなじみやすさについて、以下の基準で評価した。
【0034】
◎:パネラー20名中肌へのなじみが良いと判断した人16名以上
○:パネラー20名中肌へのなじみが良いと判断した人11名以上15名以下
△:パネラー20名中肌へのなじみが良いと判断した人6名以上10名以下
×:パネラー20名中肌へのなじみが良いと判断した人5名以下
(3)総合評価
◎:不飽和脂肪酸残存率95%以上で使用評価◎の場合
○:不飽和脂肪酸残存率95%以上で使用評価○
又は不飽和脂肪酸残存率90%以上94%以下で使用評価◎の場合
△:不飽和脂肪酸残存率90%以上94%以下で使用評価○の場合
×:上記以外
<結果>
【0035】
【表1】

【0036】
上記各評価の結果より、本実施例の美容液中の不飽和脂肪酸は、保存安定性がよく、化粧料としての使用性においても優れていることがわかった。
【0037】
なお、流動パラフィンはのびや浸透性に優れることから、化粧料に用いられるが、べたつきがひどく、使用感には良い影響をもたらさない(比較例2)。ここで、比較例2、6、7と実施例13を比較すると、流動パラフィンに加えて、サメ由来スクワラン又は合成スクワランを配合したときには、使用感(使用時の肌へのなじみやすさ)は低評価であるのに対し、オリーブ由来スクワランを配合すると高評価となることがわかる。このことから、オリーブ由来スクワラン及びコメヌカ由来スクワランには、流動パラフィンのべたつきを抑え、使用感を良好に保つ効果もあることがわかる。
【0038】
試験例2:各種スクワランのガスクロマトグラフ分析
試験例1で使用した合成スクワラン、サメ由来スクワラン、オリーブ由来スクワラン、コメヌカ由来スクワランの各試料を表2に記載の条件にてガスクロマトグラフにより分析した。また、オリーブ由来スクワランについては、試験例1で使用したロット(Lot.#1)に加え、これと異なるロットを2ロット(Lot.#2及び#3)、すなわち計3ロットを分析した。
【0039】
【表2】

【0040】
分析チャートを図1及び図2に示す。図1より、試験例1において、化粧料に良好な効果をもたらすスクワラン(オリーブ由来スクワラン及びコメヌカ由来スクワラン)では、メインピーク以外にも多数のピークが現れることがわかった。
【0041】
さらにまた、当該スクワランには、特に共通する特徴あるピークが2ピーク現れることもわかった。これらのピークをピーク1及びピーク2とすると、メインピーク、ピーク1、ピーク2が出現するリテンションタイムをそれぞれX、Y、Yとした場合、(Y/X)値が0.51〜0.56の範囲となり、(Y/X)値が1.02〜1.12の範囲となる。
【0042】
例えば、表2に示した条件で分析した場合、メインピークはリテンションタイムが18〜19分の時にあらわれ 、ピーク1はリテンションタイム10分前後(9.5〜10.5分)に、ピーク2はリテンションタイム20分前後(19.5〜21.0分)に現れる。
【0043】
また、図2より、オリーブ由来スクワランのチャートの波形は、ロット間で再現性を有することも確認された。
【0044】
5重量%のヘキサン溶液を分析して得られたチャートの解析結果を、表3に示す。
【0045】
【表3】

【0046】
以下に、本発明に係る化粧料の処方例を記載する。
【0047】
<処方例1:美容液>
常法に従い、美容液を調製した。
成分名 配合量(%)
リポソーム懸濁液(リノール酸0.5%内包) 10.0
グリセリン 1.0
スクワラン(オリーブ由来) 2.0
オリーブ油 2.0
ホホバ油 1.8
テトラオクタン酸ペンタエリスリチル 1.0
ポリオキシエチレンオレイルエーテル 0.8
メチルポリシロキサン 0.5
メチルパラベン 0.1
カルボキシビニルポリマー 0.2
キサンタンガム 0.05
水酸化カリウム 適量(pH7.5に調整)
精製水 バランス
合計 100.0

【0048】
<処方例2:保湿ローション>
常法に従い、保湿ローションを調製した。
成分名 配合量(%)
オリーブ油 2.2
スクワラン(コメヌカ由来) 2.0
グリセリン 2.0
ビタミンC誘導体 2.0
メドウフォーム油 1.0
テトラオクタン酸ペンタエリスリチル 1.0
モノステアリン酸ポリグリセリル 1.0
メチルポリシロキサン 0.5
カルボキシビニルポリマー 0.4
メチルパラベン 0.1
リノール酸 0.05
水酸化カリウム 適量(pH7.5に調整)
精製水 バランス
合計 100.0

【0049】
<処方例3:スキンクリーム>
常法に従い、スキンクリームを調製した。
成分名 配合量(%)
グリセリン 20.0
スクワラン(オリーブ由来) 8.0
オリーブ油 4.0
マカデミアナッツ油 4.0
ステアリン酸 3.0
セタノール 3.0
新油型モノステアリン酸グリセリン 3.0
モノステアリン酸ポリグリセリル 2.0
α−リノレン酸 1.0
メチルパラベン 0.2
水酸化カリウム 適量(pH6.5に調整)
精製水 バランス
合計 100.0

【0050】
<処方例4:γ-リノレン酸配合UVクリーム>
常法に従い、UVクリームを調製した。
成分名 配合量(%)
環状シリコーン(n=5) 15.0
微粒子酸化亜鉛 10.0
微粒子酸化チタン 5.0
スクワラン(コメヌカ由来) 3.0
ヘーゼルナッツ油 2.0
オリーブ油 1.0
ベヘニルアルコール 2.0
ジイソステアリン酸ポリグリセリル 2.0
γ−リノレン酸 1.0
塩化ナトリウム 0.5
1,3ーブチレングリコール 5.0
メチルパラベン 0.1
精製水 バランス
合計 100.0

【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】各種スクワランをガスクロマトグラフ法で分析して得られたチャートを示す。
【図2】3ロットのオリーブスクワランをガスクロマトグラフ法で分析して得られたチャートを示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)炭素数18〜22の分子構造中の不飽和結合数が2以上の脂肪酸又はこれらの塩
(b)キャピラリーカラムを用い、
測定開始からカラム温度を60℃から240℃まで毎分10℃の割合で上昇させ、その後240℃で一定に保つ
との条件でおこなうガスクロマトグラフ分析において、検出されたピークのうち溶媒ピークを除いた全ピークの面積を合計したものを100%としたときの、メインピークの面積の割合が30〜85%となる、スクワラン
(c)植物性油
を配合することを特徴とする、化粧料。
【請求項2】
脂肪酸が、リノール酸、α−リノレン酸及びγ−リノレン酸からなる群より選択される少なくとも1種である、請求項1に記載の化粧料。
【請求項3】
スクワランが、オリーブ由来スクワラン、コメヌカ由来スクワラン、ゴマ由来スクワラン及び小麦由来スクワランからなる群より選択される少なくとも1種である、請求項1又は2に記載の化粧料。
【請求項4】
植物性油が、オリーブ油、ヘーゼルナッツ油、メドウフォーム油及びアボカド油からなる群より選択される、少なくとも1種である、請求項1〜3のいずれかに記載の化粧料。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2009−269872(P2009−269872A)
【公開日】平成21年11月19日(2009.11.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−123047(P2008−123047)
【出願日】平成20年5月9日(2008.5.9)
【出願人】(000106324)サンスター株式会社 (200)
【Fターム(参考)】