説明

医用画像処理装置及び医用画像処理方法

【課題】静止画像の医用画像における撮影時の被写体の体動の有無を自動的に判定可能とする。
【解決手段】本発明に係るコントローラーによれば、被写体を撮影して生成された静止画像である医用画像から所定の空間周波数以上の高周波数成分を抽出し、抽出された高周波数成分の周波数レスポンスに対応する指標値の最大値、平均値又は積分値を算出し、算出された値が予め設定された閾値以下であるか否かを判別することにより、医用画像の撮影時の被写体の体動の有無を判定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、被写体を撮影して得られた医用画像に各種処理を施す医用画像処理装置及び医用画像処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、病院内/病院間では、被写体を撮影して静止画像のデジタル医用画像を生成し、この医用画像に医師の読影診断の効率化を図るための画像処理を施して出力する医用画像撮影システムが構築されるようになってきている。この医用画像撮影システムは、被写体の撮影によりデジタルの医用画像を生成するCT(Computed Tomography)、CR(Computed Radiography)、FPD(Flat Panel Detector)等の画像生成装置、生成された医用画像の表示、医用画像への画像処理等を行う画像処理装置、処理済みの医用画像のデータを保存、管理するホスト装置、処理済みの医用画像を記録媒体上に記録して出力するプリンタ等を備えて構成されている。
【0003】
画像生成装置により生成された医用画像は、医用画像処理装置のモニタ上に表示され、撮影技師により、撮影オーダどおりに撮影された画像であるか否か(患者情報、撮影部位、撮影体位がオーダどおりであるか等)、ポジショニングが正しいか否か等、診断に適切な画像であるか否かの確認が行われている。また、例えば、特許文献1には、画像を解析することによりポジショニングが適正であるか否かを判定し、判定結果に基づいて警告を与える技術が開示されている。
【0004】
確認により診断に不適切と判定された医用画像は破棄されて再撮影され、適切な医用画像のデータのみが通信ネットワークを介して接続されたホスト装置に送信され、診療科の診断用端末や画像保存データベースに送信されるか、或いは、プリンタに送信されてハードコピー出力され、診断に供される。
【特許文献1】特開平4−364834号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、撮影時に被写体の体動が存在すると、医用画像に被写体ぶれが生じ、人体構造がわずかにぼけて画像化されるモーションアーチファクトが生じる。モーションアーチファクトが生じた画像は診断用としては不適切であるので、モーションアーチファクトが生じた医用画像は再撮影を行わなければならない。
【0006】
そこで、撮影後、モーションアーチファクトが生じているか否かを判定する必要があるが、医用画像を確認するためのモニタは診断用のものに比べ低解像度のものが多く、モーションアーチファクトの判断には解像度が不十分であるため、判定が困難であった。そのため、その医用画像が診断に供されてからモーションアーチファクトの発生に気付くこととなり、一旦帰した患者を呼び戻して再撮影しなければならず、効率が悪かった。
【0007】
確認のために医用画像を表示するモニタを高解像度のものにすれば、モーションアーチファクトの発生の有無を判定することができるが、コストがかかり、スペースも必要となるという問題があった。また、低解像度のモニタであっても拡大表示をすれば判定は可能であるが、画像を拡大したり画像全体をスクロールしたりしなければならず、煩雑であった。
【0008】
本発明の課題は、静止画像の医用画像における撮影時の被写体の体動の有無を自動的に判定可能とすることである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明の医用画像処理装置は、
被写体を撮影して生成された静止画像である医用画像から所定の空間周波数以上の高周波数成分を抽出する高周波数成分抽出手段と、
前記抽出された高周波数成分の周波数レスポンスに対応する指標値の代表値を算出する算出手段と、
前記算出された値を予め設定された閾値と比較することにより、前記医用画像の撮影時の被写体の体動の有無を判定する体動判定手段と、
を備えたことを特徴としている。
【0010】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、
前記医用画像を解析し、前記被写体の解剖学的領域に対応する関心領域を設定する関心領域設定手段を備え、
前記高周波数成分抽出手段は、前記医用画像に設定された関心領域の画像から所定の空間周波数以上の高周波数成分を抽出することを特徴としている。
【0011】
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、
前記算出手段は、前記医用画像の中心を求め、中心からの距離が近いほど重みが大きくなるように重み係数を設定し、前記高周波数成分の周波数レスポンスに対応する指標値に中心からの距離に応じた重み係数を乗算し、重み係数が乗算された指標値の代表値を算出することを特徴としている。
【0012】
請求項4に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、
前記医用画像が放射線画像であり、
前記医用画像の放射線照射野領域を認識する照射野認識手段を備え、
前記算出手段は、前記照射野認識手段により認識された放射線照射野領域の中心を求め、中心からの距離が近いほど重みが大きくなるように重み係数を設定し、前記高周波数成分の周波数レスポンスに対応する指標値に中心からの距離に応じた重み係数を乗算し、重み係数が乗算された指標値の代表値を算出することを特徴としている。
【0013】
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4の何れか一項に記載の発明において、
前記周波数レスポンスに対応する指標値は、周波数レスポンス自体であることを特徴としている。
【0014】
請求項6に記載の発明は、請求項1〜4の何れか一項に記載の発明において、
前記周波数レスポンスに対応する指標値は、前記抽出された高周波成分に対応する周波数帯域画像の画素値であることを特徴としている。
【0015】
請求項7記載の発明の医用画像処理方法は、
被写体を撮影して生成された静止画像である医用画像から所定の空間周波数以上の高周波数成分を抽出する工程と、
前記抽出された高周波数成分の周波数レスポンスに対応する指標値の代表値を算出する工程と、
前記算出された値を予め設定された閾値と比較することにより、前記医用画像の撮影時の被写体の体動の有無を判定する工程と、
を含むことを特徴としている。
【発明の効果】
【0016】
請求項1、7に記載の発明によれば、被写体を撮影して生成された静止画像である医用画像から所定の空間周波数以上の高周波数成分を抽出し、抽出された高周波数成分の周波数レスポンスに対応する指標値の代表値を算出し、算出された値を予め設定された閾値と比較することにより、前記医用画像の撮影時の被写体の体動の有無を判定する。従って、静止画像である医用画像の撮影時の被写体の体動の有無を自動的に判定することが可能となる。
【0017】
請求項2に記載の発明によれば、被写体の解剖学的領域に対応する関心領域の画像から撮影時の被写体の体動の有無を判定するので、診断上注目すべき領域に体動があるか否かを判定することが可能となる。
【0018】
請求項3に記載の発明によれば、医用画像の中心を求め、中心からの距離が近いほど重みが大きくなるように重み係数を設定し、高周波数成分の周波数レスポンスに対応する指標値に中心からの距離に応じた重み係数を乗算し、重み係数が乗算された指標値の代表値を算出し、算出された値を予め設定された閾値と比較することにより、医用画像の撮影時の被写体の体動の有無を判定する。従って、被写体が含まれる確立が高い領域を重視した体動判定を行うことが可能となる。
【0019】
請求項4に記載の発明によれば、医用画像が放射線画像である場合に、医用画像の放射線照射野領域の中心を求め、中心からの距離が近いほど重みが大きくなるように重み係数を設定し、高周波数成分の周波数レスポンスに対応する指標値に中心からの距離に応じた重み係数を乗算し、重み係数が乗算された指標値の代表値を算出し、算出された値を予め設定された閾値と比較することにより、医用画像の撮影時の被写体の体動の有無を判定する。従って、被写体が含まれる確立が高い照射野領域の中心を重視した体動判定を行うことが可能となる。
【0020】
請求項5に記載の発明によれば、周波数レスポンスに対応する指標値として、周波数レスポンス自体を用いて体動判定を行うことが可能となる。
【0021】
請求項6に記載の発明によれば、周波数レスポンスに対応する指標値として、抽出された高周波成分に対応する周波数帯域画像の画素値を用いて体動判定を行うことが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下、図を参照して本実施の形態について説明する。
まず、構成について説明する。
【0023】
図1に、本実施の形態における医用画像撮影システム100の全体構成を示す。図1に示すように、医用画像撮影システム100は、CR装置を用いたシステムであり、撮影装置1と、リーダー2と、コントローラー3と、受付装置4と、プリンタ5と、ビューア6と、画像DB(Data Base)7aを備えたホスト装置7とを備え、リーダ2、コントローラー3、受付装置4、プリンタ5、ビューア6及びホスト装置7はスイッチングハブHを介してLAN接続されて構成されている。なお、医用画像撮影システム100における各装置の台数は、特に限定されない。
【0024】
病院内の通信方式としては、一般的に、DICOM(Digital Image and Communications in Medicine)規格が用いられており、LAN接続された各装置間の通信では、DICOM MWM(Modality Worklist Management)やDICOM MPPS(Modality Performed Procedure Step)が用いられる。
【0025】
撮影装置1は、放射線源16を有し、被写体Mに放射線を照射して静止画像を撮影する。カセッテ1は、放射線エネルギーを蓄積する輝尽性蛍光体シート18を備える放射線画像変換プレートが内蔵された持ち運び可能な放射線画像変換媒体であり、放射線源16からの照射放射線量に対する被写体Mの放射線透過率分布に従った放射線量を内設された輝尽性蛍光体シート18の輝尽性蛍光体層に蓄積し、この輝尽性蛍光体層に被写体Mの放射線画像情報を記録する。
【0026】
リーダー2は、装填されたカセッテ17に記録された被写体の放射線画像情報を読み取り、医用画像データを生成する画像生成装置であり、コントローラー3からの制御信号に基づいて装填されたカセッテ17の輝尽性蛍光体シート18に励起光を照射し、これによりシートから発光される輝尽光を光電変換し、得られた画像信号をA/D変換して、医用画像データを生成する。
【0027】
コントローラー3は、本発明の医用画像処理装置であり、リーダー2の画像の読み取りを制御すると共に、患者情報、撮影部位情報、依頼科情報等の撮影オーダ情報の入力、リーダー2により読み取られた医用画像データに基づく画像の表示、読み取られた医用画像データへの画像処理、読み取られた医用画像データに関する体動判定、読み取られた医用画像データと撮影オーダ情報との対応付け等を行う。
【0028】
以下、図2を参照して、コントローラー3の内部構成について説明する。
図2に示すように、コントローラー3は、制御部31、操作表示部32、記憶部33、画像処理部34、体動判定部35、識別ラベル検出部36、通信制御部37等を備えて構成され、各部はバス38により接続されている。
【0029】
制御部31は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等により構成され、CPUはROMに記憶されているシステムプログラムや処理プログラムを読み出してRAMに展開し、展開されたプログラムに従ってコントローラー3の各部を制御し、後述する画像撮影/出力制御処理を始めとする各種処理を実行する。
【0030】
操作表示部32は、操作部と表示部により構成される。操作部は、カーソルキー、数字入力キー、及び各種機能キー等を備えたキーボードと、マウス等のポインティングデバイスを備えて構成され、キーボードに対するキー操作やマウス操作により入力された指示信号を制御部31に出力する。表示部は、LCD(Liquid Crystal Display)やCRT等のモニタにより構成され、制御部31から入力される表示信号の指示に従って、各種画面を表示する。
【0031】
記憶部33は、HDD(Hard Disc)や半導体の不揮発性メモリ等により構成される。記憶部33は、図3に示すように、入力された撮影オーダ情報を記憶する撮影オーダ情報記憶部331、リーダー2から送信された医用画像データを撮影オーダ情報と対応付けて記憶する画像データ記憶部332、画像処理済みの医用画像データを撮影オーダ情報と対応付けて記憶する処理済み画像データ記憶部333、撮影部位情報と各撮影部位に応じた読取条件パラメータ(サンプリングピッチ、読み取り感度等)及び画像処理パラメータ(階調処理に用いる階調曲線を定義したルックアップテーブル、周波数処理の強調度等)とを対応付けて記憶するパラメータ記憶部334等を有する。
【0032】
画像処理部34は、制御部31のCPUと、ROMに記憶された画像処理プログラムとの協働によるソフトウエア処理により実現されるものであり、リーダー2により読み取られた医用画像データの撮影部位に対応する画像処理パラメータをパラメータ記憶部334から読み出して、読み出したパラメータに基づいて画像処理条件を決定し、決定した画像処理条件で医用画像データに画像のコントラストを調整する階調処理、鮮鋭度を調整する周波数処理等の画像処理を施し、画像処理済みの医用画像データを作成する。
【0033】
体動判定部35は、制御部31のCPUと、ROMに記憶された体動判定処理プログラムとの協働によるソフトウエア処理により実現されるものであり、図7、8に示す体動判定処理A又はBを実行し、医用画像データを解析し、撮影時、即ち放射線照射中の被写体Mの体動の有無を判定する。
放射線照射中に被写体Mの体動が存在すると、人体構造がぼけて画像化され、図4に示すように、空間周波数の高い高周波成分(例えば、胸部画像における肺紋理(肺血管や気管支の陰影)や、骨画像における骨梁など)が劣化する。
そこで、体動判定部35は、後述する体動判定処理A又はB(図7、8参照)において、医用画像データのナイキスト周波数fNと(fN−Δf(Δfは所定の値))の間の、即ち、所定の空間周波数以上の高周波数成分の周波数レスポンス(周波数応答)に基づいて被写体Mの体動の有無を判定し、判定結果を制御部31に出力する。周波数レスポンスは、画像データをフーリエ変換などにより画素値ドメインから空間周波数ドメインへと変換した結果の出力値として得られる量で、各空間周波数成分の大きさを示すものである。
【0034】
識別ラベル検出部36は、カセッテ17上に貼付された識別ラベルの情報(ここでは、カセッテIDとする)を読み取って制御部31に出力する。例えば、識別ラベル検出部36は、バーコードリーダであり、カセッテ17上に貼付されたカセッテIDを表すバーコードを読み取って解読し、そのカセッテIDを制御部31に出力する。
【0035】
通信制御部37は、ネットワークカード等により構成され、スイッチングハブHに接続された外部装置とデータの送受信を行う。
【0036】
以上、コントローラー3の構成について説明したが、画像処理部34、体動判定部35は制御部31のCPUとROMに記憶されている画像処理プログラム、体動判定プログラムとの協働によるソフトウエア処理によって実現されるようにしてもよいし、専用のハードウエアにより構成するようにしてもよい。
【0037】
受付装置4は、医師からの依頼を受け付けて撮影オーダ情報を発行し、当該発行された撮影オーダ情報に、その撮影オーダ情報を他の撮影オーダ情報と識別するための識別情報(以下、オーダIDという。)を付してスイッチングハブHを介してコントローラー3に出力する。受付装置4としては、HIS(Hospital Information System;病院情報システム)やRIS(Radiology Information System;放射線情報科情報システム)等におけるサーバや撮影オーダ情報の発行受付を行う受付端末が適用可能である。撮影オーダ情報とは、医用画像撮影システム100において医用画像の撮影を予約するための情報であり、患者情報、撮影部位情報等を含む。
【0038】
プリンタ5は、例えば、光熱銀塩方式のプリンタであり、コントローラー3から出力された画像処理済みの医用画像データに基づいて、記録媒体(ここでは、フィルムとする)上に医用画像を可視像として再生したハードコピーを出力する。
ビューア6は、コントローラー3から出力された画像処理済みの医用画像データに基づいて画像を表示して診断を行うための高解像度の表示装置である。
ホスト装置7は、画像DB7aを備え、コントローラー3から出力された画像処理済みの医用画像データを画像DB7aに保存、管理する。
【0039】
次に、本実施の形態における動作について説明する。
図5に、コントローラー3の制御部31により実行される画像撮影/出力制御処理を示す。本処理は、制御部31のCPUとROMに記憶されている画像撮影/出力制御処理プログラムとの協働によるソフトウエア処理によって実現される。
【0040】
まず、受付装置4において発行された患者情報、撮影部位情報を含む撮影オーダ情報が通信制御部37を介して入力される(ステップS1)。撮影オーダ情報の入力は、操作表示部32に受付画面を表示し、操作表示部32からの入力により行うようにしてもよい。
【0041】
次いで、識別ラベル検出部36により、カセッテ17に貼付された識別ラベルのカセッテIDが読み取られ、ステップS1で入力された撮影オーダ情報と読み取られたカセッテIDとが対応付けられ撮影オーダ情報記憶部331に記憶される(ステップS2)。
【0042】
ここで、撮影装置1において撮影オーダ情報に従って被写体Mが撮影され、被写体Mを透過した放射量に基づく放射線画像情報がカセッテ17の輝尽性蛍光体シート18に潜像として記録される。潜像が記録されたカセッテ17がリーダー2に装填されると、カセッテ17に貼付された識別ラベルが読み取られ、カセッテIDがコントローラー3に送信される。
【0043】
コントローラー3において、通信制御部37を介してリーダー2からカセッテIDが受信されると、制御部31のROMに記憶されている画像読取制御プログラムに従ってリーダー2の読取制御が行われ、カセッテ17に記録された放射線画像の読み取りが行われる(ステップS3)。例えば、コントローラー3は、撮影オーダ情報記憶部331において受信されたカセッテIDに対応付けられている未撮影の撮影オーダ情報を検索し、その撮影オーダ情報に含まれる撮影部位情報に対応する読取条件パラメータをパラメータ記憶部334から読み出してリーダー2に送信し、撮影部位に応じた読取条件パラメータに基づいてカセッテ17に蓄積された放射線画像の読み取りを行わせる。リーダー2により得られた医用画像データは、随時コントローラー3へ送信される。
【0044】
通信制御部37を介してリーダー2から医用画像データが受信されると、当該医用画像データが撮影オーダ情報と対応付けられて画像データ記憶部332に記憶され、画像処理部34において、撮影オーダ情報に含まれる撮影部位情報に対応する画像処理パラメータがパラメータ記憶部334から読み出され、読み出された画像処理パラメータに基づく画像処理条件で読み取られた医用画像データに階調処理、周波数処理等の画像処理が施される(ステップS4)。操作表示部32の表示画面上には、画像確認画面321(図6参照)が表示され、その画像表示欄321aに画像処理後の医用画像が表示される(ステップS5)。
【0045】
図6に、画像確認画面321の一例を示す。図6に示すように、画像確認画面321には、リーダー2から読み取られ、画像処理された医用画像を表示するための画像表示欄321aと、画像処理条件の調整指示を入力するための画像処理条件調整欄321bと、画像表示欄321aの各表示欄に対応して設けられ、各表示欄に表示された医用画像を確定し、その医用画像データをプリンタ5、ビューア6、ホスト装置7等の外部装置に出力指示するためのOKボタン321cと、各表示欄に表示された医用画像の破棄及び再出力を指示するためのNGボタン321dと、を有している。画像確認画面321には、同一患者の同一撮影部位に関して撮影された医用画像が一画面上に表示される。出力済みマーク321eが表示された医用画像は、既に外部装置に出力済みの画像である。
【0046】
画像確認画面321の画像処理条件調整欄321bから画像処理条件の調整が入力されると、調整後の画像処理条件に応じて画像処理部34において画像処理が施され、表示される(ステップS6)。
【0047】
また、体動判定部35において、リーダー2から受信された医用画像データが解析され、医用画像撮影時における被写体Mの体動の有無が判定される(ステップS7)。
【0048】
(体動判定処理A)
以下、ステップS7において、体動判定部35により実行される体動判定処理Aについて、図7を参照して詳細に説明する。
まず、リーダー2から受信された医用画像データから、ナイキスト周波数fNと(fN−Δf)間の高周波数成分(図4参照)が抽出される(ステップT1)。高周波数成分は、例えば、医用画像データをフーリエ変換してハイパスフィルタを通過させることにより抽出される。
【0049】
次いで、抽出されたfNと(fN−Δf)間の高周波数成分の周波数レスポンスの最大値Dmax1が算出され(ステップT2)、最大値Dmax1と予め設定された閾値D1との比較が行われ、最大値Dmax1が予め設定された閾値D1以下であるか否かが判別される(ステップT3)。最大値Dmax1が閾値D1以下である場合は(ステップT3;YES)、当該医用画像の撮影時の被写体Mに体動が有ると判定され(ステップT4)、判定結果が制御部31に出力され、本処理は終了する。一方、最大値Dmax1が所定の閾値D1を超えた場合は(ステップT3;NO)、当該医用画像の撮影時の被写体Mに体動が無いと判定され(ステップT5)、判定結果が制御部31に出力され、本処理は終了する。
【0050】
なお、図7に示す体動判定処理Aにおいては、ナイキスト周波数fNと(fN−Δf)間の高周波数成分の周波数レスポンスの最大値Dmax1が予め設定された閾値D1以下であるか否かにより医用画像の撮影時の被写体Mの体動の有無を判定することとしたが、これに限定されず、高周波成分の周波数成分の周波数レスポンスの大きさを統計的に代表して表す代表値であればよい。例えば、ナイキスト周波数fNと(fN−Δf)間の高周波数成分の周波数レスポンスの平均値Dave1を求め、平均値Dave1が予め設定された閾値D2以下であるか否かにより体動の有無を判定するようにしてもよい。また、ナイキスト周波数fNと(fN−Δf)間の高周波数成分の周波数レスポンスの積分値Dint1を求め、積分値Dint1が予め設定された閾値D3以下であるか否かにより体動の有無を判定するようにしてもよい。
【0051】
周波数レスポンスは絶対値を用いるようにしてもよいし、「ナイキスト周波数fNと(fN−Δf)間の高周波数成分の周波数レスポンス」と「全空間周波数の周波数レスポンス」との相対比較に基づいて、例えば、それらの最大値、平均値、積分値等の代表値の相対比が予め設定された閾値以下であるか否かにより体動を判定するようにしてもよい。
【0052】
また、体動判定においては、抽出された高周波成分の周波数レスポンスの値そのものを用いる他、周波数レスポンスの大小に対応する別の指標の値を用いるようにしてもよい。例えば、高周波成分に対応する周波数帯域画像の画素値を用いることができる。前記周波数帯域画像は、高周波成分の周波数レスポンスを逆フーリエ変換などにより空間周波数ドメインから画素値ドメインへと変換した結果の出力画像として求めたり、一般にエッジ抽出フィルタ等として用いられる高周波強調の空間フィルタを適用した結果のフィルタ出力画像として求めたりすることができる。また、一般に非鮮鋭化フィルタ等として用いられる高周波減弱の空間フィルタを適用した結果のフィルタ出力画像を、原画像から減算した差分画像として求めることもできる。
【0053】
(体動判定処理B)
図8に、医用画像データの高周波成分に対応する周波数帯域画像の画素値を用いて体動判定を行う体動判定処理Bについて、詳細に説明する。体動判定部35は、上述の体動判定処理Aにより体動の有無を判定してもよいし、以下に説明する体動判定処理Bにより体動の有無を判定するようにしてもよい。
【0054】
まず、リーダー2から受信された医用画像データから、ナイキスト周波数fNと(fN−Δf)間の高周波数成分に対応する周波数帯域画像データ(以下、高周波数帯域画像データと称する)が抽出される(ステップT11)。この高周波数帯域画像データは、例えば、下記の(1)〜(3)の方法により抽出することができる。
(1)医用画像データをフーリエ変換して周波数成分に変換し、ハイパスフィルタを通過させた後、逆フーリエ変換する。
(2)周波数強調処理における手法を用いて(例えば、特開昭62−62373号公報、特開昭62−62376号公報)、医用画像データから非鮮鋭マスク画像データを作成し、医用画像データと非鮮鋭マスク画像データとの差分の成分をとる。
(3)医用画像データを多重解像度処理(例えば、特開平11−345331号公報)により複数の空間周波数帯域毎に分解し、複数に分解された画像データのうち、最も高い周波数帯域の画像データを取得する。
【0055】
次いで、抽出された高周波数帯域画像データの画素値の最大値Dmax11が算出され(ステップT12)、最大値Dmax11と閾値D11との比較が行われ、最大値Dmax11が予め設定された閾値D11以下であるか否かが判別される(ステップT13)。最大値Dmax1が閾値D11以下である場合は(ステップT13;YES)、当該医用画像の撮影時の被写体Mに体動が有ると判定され(ステップT14)、判定結果が制御部31に出力され、本処理は終了する。一方、最大値Dmax11が所定の閾値D11を超えた場合は(ステップT13;NO)、当該医用画像の撮影時の被写体Mに体動が無いと判定され(ステップT15)、判定結果が制御部31に出力され、本処理は終了する。
【0056】
なお、図8に示す体動判定処理Bにおいては、ナイキスト周波数fNと(fN−Δf)間の高周波数成分に対応する高周波数帯域画像データの画素値の最大値Dmax11が予め設定された閾値D11以下であるか否かにより医用画像の撮影時の被写体Mの体動の有無を判定することとしたが、これに限定されず、前記高周波成分に対応する高周波数帯域画像データの画素値を統計的に代表して表す代表値であればよい。例えば、ナイキスト周波数fNと(fN−Δf)間の高周波数帯域画像データの画素値の平均値Dave11を求め、平均値Dave11が予め設定された閾値D12以下であるか否かにより体動の有無を判定するようにしてもよい。また、ナイキスト周波数fNと(fN−Δf)間の高周波数帯域画像データの画素値の積分値Dint11を求め、積分値Dint11が予め設定された閾値D13以下であるか否かにより体動の有無を判定するようにしてもよい。
【0057】
周波数レスポンスに対応する指標、即ち画素値は絶対値を用いるようにしてもよいし、「ナイキスト周波数fNと(fN−Δf)間の高周波成分に対応する高周波数帯域画像データの画素値」と「医用画像データの(全空間周波数成分の)画素値」との相対比較に基づいて、例えば、それらの最大値、平均値、積分値等の代表値の相対比が予め設定された閾値以下であるか否かにより体動を判定するようにしてもよい。
【0058】
ここで、医用画像において診断上注目すべき領域に体動が存在すると、診断に影響が出るので診断用の画像として利用することはできないが、診断に用いない画像領域に体動が存在しても、診断への影響はほとんどない。そこで、公知の技術を利用して、医用画像データを解析し、医用画像における診断上注目すべき領域、即ち、医用画像における被写体Mの解剖学的領域に対応する関心領域を設定し(例えば、特開平3−218578号公報、特開2000−23950号公報、特開2000−33082号公報)、関心領域内の画像データについて、上述の体動判定処理A又はBを行うことが好ましい。図9に、胸部正面画像における関心領域を示す。
【0059】
また、医用画像の中心ほど被写体が含まれる確率が高い。そこで、図10に示すように、医用画像の中心に近いほど重みが大きくなるように重み係数を設定し(例えば、図10の領域R1の重み係数=1、領域R2の重み係数=0.5、領域R3の重み係数=0と設定)、上記fNと(fN−Δf)間の高周波数成分の周波数レスポンス、又は上記fNと(fN−Δf)間の高周波数成分に対応する高周波数帯域画像データの画素値に、領域に応じた重み係数を乗算し、その最大値が閾値以下であるか否か、或いは平均値が閾値以下であるか否か、或いは積分値が閾値以下であるか否かにより医用画像の撮影時の被写体Mの体動の有無を判定するようにしてもよい。これにより、被写体が含まれる確率が高い領域を重視した判定を行うことが可能となる。
【0060】
医用画像が放射線画像である場合には、散乱放射線の影響や人体への不要な被曝を低減するために、照射野絞りが用いられることがある。照射野絞りにより形成された放射線照射野領域の中心ほど、被写体が含まれる確立が高い。そこで、医用画像の中心に近いほど重みが大きくなるように重み係数を設定する手法に替えて、照射野認識手段により放射線照射野領域を認識し(例えば、特開昭63−259538号公報、特開平5−7579号公報、特開平7−181609号公報)、認識された放射線照射野領域の中心に近いほど重みが大きくなるように重み係数を設定する手法を用いてもよい。
【0061】
図5において、ステップS7の体動判定部35による体動判定が終了し、体動があると判定された場合は(ステップS8;YES)、操作表示部32に表示された画像確認画面321上に体動判定結果として体動判定告知画面322がオーバーレイ表示される(ステップS9)。体動がないと判定された場合は、処理はステップS10に移行する。
【0062】
図11に、体動判定告知画面322の一例を示す。図11に示すように、体動判定告知画面322には、「モーションアーチファクトの可能性があります。」という体動判定結果と、その画像に関する情報(患者ID、患者氏名、撮影日時等)がその画像とともに表示される。また、体動判定告知画面322には、画像の拡大表示を指示するための拡大表示ボタン322a及び画像をスクロールするためのスクロールバー322bが表示されている。拡大表示ボタン322aが押下されると、制御部31により、表示されている医用画像の拡大表示制御が行われ、医用画像が拡大表示される。スクロールバー322bが操作されると、制御部31により、表示されている医用画像のスクロール表示制御が実行され、その操作に応じて医用画像がスクロール表示される。この拡大、スクロールにより、撮影技師は体動の有無を確認することが可能となる。ボタン322cが押下されると、画像確認画面321が表示される。
【0063】
ステップS10において、画像確認画面321からOKボタン321cが押下されることにより、再撮影を行わずに医用画像データを出力することが指示されると(ステップS10;NO)、通信制御部37により画像処理済みの医用画像データが所定の出力先に出力される(ステップS11)。また、処理済み画像データ記憶部333に、画像処理済みの医用画像データが撮影オーダ情報と対応付けて記憶される。
【0064】
医用画像データの出力先は、操作表示部32の所定の操作により表示される図示しない出力先選択画面より設定することが可能である。出力先選択画面には、LANを介してコントローラー3に接続されている外部装置の一覧(例えば、プリンタ5、ビューア6、ホスト装置7の装置名称等)が表示される。出力先選択画面から出力先となる装置が選択されると、選択された装置のIPアドレスが医用画像データの出力先として設定される。ステップS11においては、通信制御部37により画像処理済みの医用画像データが出力先選択画面上で選択された出力先のIPアドレスに出力される。
【0065】
一方、画像確認画面321からNGボタン321dが押下され、再撮影が指示されると(ステップS10;YES)、画像データ記憶部332から当該医用画像データが破棄(消去)され(ステップS12)、処理はステップ2に戻り、再撮影が行われる。
【0066】
以上説明したように、コントローラー3によれば、体動判定部35においてリーダー2から送信された医用画像データが解析され、撮影時の被写体Mの体動の有無が自動的に判定されるので、体動の発生した医用画像を診断に供することを未然に防ぎ、撮影業務の効率を向上させることが可能となる。
【0067】
なお、上記実施の形態における記述内容は、本発明に係る医用画像撮影システム100の好適な一例でありこれに限定されるものではない。
【0068】
例えば、操作表示部32から予め体動判定を実行する撮影部位や患者年齢範囲等を設定できるようにし、制御部31は、医用画像データに対応する撮影オーダ情報に含まれる撮影部位情報や患者情報に基づいて、体動判定部35を動作させるか否かを決定するようにしてもよい。このようにすれば、予め体動の発生しやすい特定の撮影部位(胸部・腹部画像)のみ、或いは、体動の発生しやすい特定の範囲の年齢(新生児、小児)の患者のみに対して体動判定動作を行うことが可能となる。また、医用画像データに対応する撮影オーダ情報(例えば、撮影部位)に基づいて、体動判定部35で用いる閾値を変更する等、体動判定のアルゴリズムを変更するようにすることが好ましい。
【0069】
また、体動判定を実行したか否かの情報、および体動判定結果の情報を、付帯情報として医用画像データに対応づけて記憶するような構成としてもよい。さらに、前記体動判定結果に基づいて、画像出力前に実行される付加的な画像処理を実行するか否かを決定するようにしてもよい。具体的には、例えば、体動有りと判定された場合は、前記の付加的な画像処理を実行しない。前記の付加的な画像処理の例としては、例えば特開2000-287957号公報、特開平6-121792号公報、特開平2-185240号公報に記載される異常陰影検出処理や、特開平7-381号公報、Medical Physics, Vol.17, No.3, pp.342-350 (1990) に記載される自動画像計測処理などが挙げられる。
【0070】
また、上記実施の形態においては、体動判定結果を表示部に表示させる構成としたが、コントローラー3は、体動判定結果又は体動有りを告知するための音声情報及び音声を出力するためのスピーカ等の音声出力手段を備えた構成とし、制御部31は、体動判定結果又は体動有りを告知する際には、表示ではなく音声により告知を行う制御するようにしてもよい。
【0071】
また、本発明の体動判定に加えて、特開平4−364834号公報に示すポジショニング判定手段、及びその判定結果に基づいて警告を表示する警告手段を備えた構成としてもよい。
【0072】
また、上記実施の形態においては、画像生成装置としてカセッテタイプのCR装置を用いるシステムを例にとり説明したが、これに限定されるものではなく、他の放射線画像変換媒体を使用するシステムや放射線画像変換媒体を使用しない立位/臥位専用タイプのシステム、FPD等の放射線ディテクタを用いて放射線画像をデジタル信号として直接取り出すシステム等の医用画像の表示を行う任意の装置に適用することができる。また、放射線画像に限る必要はなく、CT、MRI(磁気共鳴イメージング)などを用いてもよい。
【0073】
その他、医用画像撮影システム100を構成する各装置の細部構成及び細部動作に関しても、本発明の趣旨を逸脱することのない範囲で適宜変更可能である。
【図面の簡単な説明】
【0074】
【図1】本発明に係る医用画像撮影システム100の全体構成を示す図である。
【図2】図1のコントローラー3の機能的構成を示すブロック図である。
【図3】図2の記憶部33の構成例を示す図である。
【図4】体動有りの場合と無しの場合の空間周波数と周波数レスポンスの関係を示す図である。
【図5】図2の制御部31により実行される画像撮影/出力制御処理を示すフローチャートである。
【図6】画像確認画面321の一例を示す図である。
【図7】図2の体動判定部35により実行される体動判定処理Aを示すフローチャートである。
【図8】図2の体動判定部35により実行される体動判定処理Bを示すフローチャートである。
【図9】胸部正面画像における関心領域を示す図である。
【図10】医用画像の中心からの距離と周波数レスポンス(又は画素値)に乗算する重み係数との関係の一例を模式的に示す図である。
【図11】体動判定告知画面322の一例を示す図である。
【符号の説明】
【0075】
100 医用画像撮影システム
1 撮影装置
16 放射線源
17 カセッテ
18 輝尽性蛍光体シート
2 リーダー
3 コントローラー
31 制御部
32 操作表示部
33 記憶部
331 撮影オーダ情報記憶部
332 画像データ記憶部
333 処理済み画像データ記憶部
334 パラメータ記憶部
34 画像処理部
35 体動判定部
36 識別ラベル検出部
37 通信制御部
38 バス
4 受付装置
5 プリンタ
6 ビューア
7 ホスト装置
7a 画像DB
H スイッチングハブ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被写体を撮影して生成された静止画像である医用画像から所定の空間周波数以上の高周波数成分を抽出する高周波数成分抽出手段と、
前記抽出された高周波数成分の周波数レスポンスに対応する指標値の代表値を算出する算出手段と、
前記算出された値を予め設定された閾値と比較することにより、前記医用画像の撮影時の被写体の体動の有無を判定する体動判定手段と、
を備えたことを特徴とする医用画像処理装置。
【請求項2】
前記医用画像を解析し、前記被写体の解剖学的領域に対応する関心領域を設定する関心領域設定手段を備え、
前記高周波数成分抽出手段は、前記医用画像に設定された関心領域の画像から所定の空間周波数以上の高周波数成分を抽出することを特徴とする請求項1に記載の医用画像処理装置。
【請求項3】
前記算出手段は、前記医用画像の中心を求め、中心からの距離が近いほど重みが大きくなるように重み係数を設定し、前記高周波数成分の周波数レスポンスに対応する指標値に中心からの距離に応じた重み係数を乗算し、重み係数が乗算された指標値の代表値を算出することを特徴とする請求項1に記載の医用画像処理装置。
【請求項4】
前記医用画像が放射線画像であり、
前記医用画像の放射線照射野領域を認識する照射野認識手段を備え、
前記算出手段は、前記照射野認識手段により認識された放射線照射野領域の中心を求め、中心からの距離が近いほど重みが大きくなるように重み係数を設定し、前記高周波数成分の周波数レスポンスに対応する指標値に中心からの距離に応じた重み係数を乗算し、重み係数が乗算された指標値の代表値を算出することを特徴とする請求項1に記載の医用画像処理装置。
【請求項5】
前記周波数レスポンスに対応する指標値は、周波数レスポンス自体であることを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載の医用画像処理装置。
【請求項6】
前記周波数レスポンスに対応する指標値は、前記抽出された高周波成分に対応する周波数帯域画像の画素値であることを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載の医用画像処理装置。
【請求項7】
被写体を撮影して生成された静止画像である医用画像から所定の空間周波数以上の高周波数成分を抽出する工程と、
前記抽出された高周波数成分の周波数レスポンスに対応する指標値の代表値を算出する工程と、
前記算出された値を予め設定された閾値と比較することにより、前記医用画像の撮影時の被写体の体動の有無を判定する工程と、
を含むことを特徴とする医用画像処理方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2006−34521(P2006−34521A)
【公開日】平成18年2月9日(2006.2.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−217479(P2004−217479)
【出願日】平成16年7月26日(2004.7.26)
【出願人】(303000420)コニカミノルタエムジー株式会社 (2,950)
【Fターム(参考)】