説明

医用画像装置、画像送信装置および画像送信プログラム

【課題】 技師の負担を軽減しつつ、転送ミスをすること無しに画像の転送を行うことを可能とする。
【解決手段】 転送先データベース3には、キーワードと送信先装置とを対応付けた送信先リストを記憶しておく。X線CT装置1は、スキャンガントリ11とスキャン制御部12a、前処理部12bおよび画像再構成部12cとにより、被検体に関する画像データを再構成する。画像転送処理部12hは、画像データの付帯情報をDICOMタグから取得する。画像転送処理部12hは、転送先データベース3を検索し、上記の付帯情報を含むキーワードが対応付けられた送信先装置を選出する。そして画像転送処理部12hは、選出した送信先装置へと画像データをネットワーク2を介して送信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、生成した画像をネットワークを介して別の装置に送信するための医用画像装置、画像送信装置および画像送信プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、コンピュータネットワークの発展に伴い、X線CT装置などの医用画像装置で撮影した画像を画像サーバで保管したり、上記画像に基づいて読影装置で画像診断をするなどのために、画像を医用画像装置から他の装置に転送する場面が増えている。
【0003】
一般に医用画像装置での撮影は、医師からの要求に応じて医用画像装置を担当する技師が行う。技師は撮影の度に、その撮影を要求している医師やその医師が属する医療科などから画像の転送先となる装置を判断して、その転送先装置へ画像を転送するように医用画像装置を操作している。
【特許文献1】特開平3−284249号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ネットワークに接続された様々な装置のうちから転送先装置を選択して、その転送先装置を医用画像装置へ指定するという煩わしい操作を技師が繰り返し行わなければならなかった。
【0005】
また、内科や循環器科などの部門毎に画像サーバなどの画像転送先となり得る装置が個別に設置される場合には、技師が適切に転送先装置を選択する必要があるために技師の負担が大きい上に、技師の選択ミスによる転送ミスが起きる恐れを排除できなかった。
【0006】
本発明はこのような事情を考慮してなされたものであり、その目的とするところは、技師の負担を軽減しつつ、転送ミスをすること無しに画像の転送を行うことができる医用画像装置、画像送信装置および画像送信プログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
以上の目的を達成するために第1の本発明は、キーワードと送信先装置とを対応付けた送信先リストを記憶したデータベースにアクセス可能であるとともに、ネットワークに接続可能な医用画像装置に、被検体の物理的特性に基づいて画像を生成する手段と、前記画像の付帯情報を取得する手段と、前記データベースを検索し、前記付帯情報を含むキーワードが対応付けられた送信先装置を選出する選出手段と、選出された前記送信先装置へと前記画像を前記ネットワークを介して送信する送信手段とを備えた。
【0008】
また前記の目的を達成するために第2の本発明は、キーワードと送信先装置とを対応付けた送信先リストを記憶したデータベースにアクセス可能であるとともに、ネットワークに接続可能な画像送信装置に、画像の付帯情報を取得する手段と、前記データベースを検索し、前記付帯情報を含むキーワードが対応付けられた送信先装置を選出する選出手段と、選出された前記送信先装置へと前記画像を前記ネットワークを介して送信する送信手段とを備えた。
【0009】
また前記の目的を達成するために第3の本発明は、キーワードと送信先装置とを対応付けた送信先リストを記憶したデータベースにアクセス可能であるとともに、ネットワークに接続可能なコンピュータを、画像の付帯情報を取得する手段と、前記データベースを検索し、前記付帯情報を含むキーワードが対応付けられた送信先装置を選出する選出手段と、選出された前記送信先装置へと前記画像を前記ネットワークを介して送信する送信手段として機能させるように画像送信プログラムを構成した。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、送信先装置を自動的に選択してこの選択した送信先装置へ画像を自動送信することができるので、技師の負担を軽減しつつ、転送ミスをすること無しに画像の転送を行うことが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
【0012】
(第1の実施形態)
図1は第1の実施形態に係るX線CT装置1の主要部の構成を示す図である。第1の実施形態のX線CT装置1は、スキャンガントリ11とコンピュータ装置12とから構成される。
【0013】
スキャンガントリ11は、被検体に関する投影データを収集するための構成要素である。スキャンガントリ11は、例えば寝台、寝台駆動部、架台回転駆動部、X線管装置、X線検出器、あるいはデータ収集部などを含む周知の構成を持つ。スキャンガントリ11で収集された投影データは、コンピュータ装置12での画像再構成等の処理に供される。
【0014】
コンピュータ装置12は、スキャン制御部12a、前処理部12b、画像再構成部12c、表示部12d、操作卓12e、DICOM処理部12f、通信部12g、画像転送処理部12hおよび画像処理部12iを備える。これらコンピュータ装置12の各部は、データ/制御バス12jを介して互いに接続されている。
【0015】
スキャンガントリ11からコンピュータ装置12に供給されたデータは、前処理部12bを介して投影データとして画像再構成部12cに供給され、そこで断層画像などを表す画像データの再構成処理に供される。画像データは、表示部12dにて表示される。
【0016】
操作卓12eは、操作者が例えばスキャン条件や撮影範囲を始めとする様々な情報や各種指示を入力するために設けられている。操作卓12eは、操作画面を備える。この操作画面または表示部12dには、スキャン制御部12aにより、操作者による上記各種情報や各種指示の入力を支援するために好適に工夫された設定画面が表示される。
【0017】
DICOM処理部12fは、再構成された画像データを含んだDICOMデータを生成する。
【0018】
通信部12gは、ネットワーク2を介して、転送先データベース(DB)3やその他の装置と通信する。通信部12gによる通信対象となる装置は、例えば画像サーバ4、3D用ワークステーション(3DWS)5あるいはイメージャ6である。画像サーバ4、3D用ワークステーション5あるいはイメージャ6は、それぞれ複数台がネットワーク2に接続される場合がある。ネットワーク2は、例えば病院内LANである。
【0019】
画像転送処理部12hは、画像サーバ4、3D用ワークステーション5あるいはイメージャ6へのDICOMデータの送信(以下、画像転送と称する)を実現するための画像転送処理を実行する。画像転送処理部12hは画像転送処理を実現するための機能として、付帯情報取得機能、転送先選出機能および画像送信機能を備える。付帯情報取得機能は、画像転送の対象となる画像データの付帯情報を取得する。転送先選出機能は、上記の付帯情報を利用して転送先データベースに記憶された転送先リストを検索することによりDICOMデータの送信先(以下、画像転送先と称する)を選出する。画像送信機能は、上記の選出した画像転送先へとDICOMデータを送信する。
【0020】
画像処理部12iは、フィルタ処理、拡大処理、回転処理、MPR(multi-planar reconstruction)処理、あるいは3D処理などの画像処理をDICOMデータに含まれる画像データに対して施す。
【0021】
画像転送処理部12hおよび画像処理部12iは、コンピュータ装置12に搭載されたプロセッサにプログラムを実行させることにより実現することができる。このときに画像転送処理部12hおよび画像処理部12iは、上記のプログラムがコンピュータ装置12に予めインストールされて実現されても良いし、磁気ディスク(フロッピー(登録商標)ディスクなど)、光磁気ディスク(MOなど)、光ディスク(CD−ROM、DVD−ROMなど)、半導体メモリ(メモリカードなど)などのようなリムーバブルな記録媒体に記録して、あるいはインターネットなどのネットワークを介して上記のプログラムを配布し、このプログラムをコンピュータ装置12に適宜インストールして実現されても良い。なお、上記の各部は、その一部または全てをロジック回路などのハードウェアにより実現することも可能である。また上記の各部のそれぞれは、ハードウェアとソフトウェア制御とを組合わせて実現することも可能である。
【0022】
転送先データベース3は、DICOM(digital imaging and communications in medicine)の付帯情報とされ得るキーワードに対応付けて画像転送先と、画像データに対して施すべき画像処理とを記述した、例えば図2に示すような転送先リストを記憶している。この転送先データベース3へは、X線CT装置1からネットワーク2を介してアクセス可能である。また転送先リストは、図示しない医師端末などから更新可能としても良い。
【0023】
次に以上のように構成されたX線CT装置1の動作について説明する。
なお、X線CT装置1における被検体のスキャンや再構成などに係る動作は従来よりある同種の装置と同様であるのでその説明は省略する。第1の実施形態のX線CT装置1における特徴的な動作は、画像転送に係わる動作であるので、以下ではこの点について詳細に説明する。
【0024】
図3は画像転送処理部12hの処理手順を示すフローチャートである。
撮影が完了してDICOM処理部12fによりDICOMデータが生成されると、このDICOMデータを転送対象として登録するように画像転送処理部12hに対して要求される。
【0025】
ステップST1において画像転送処理部12hは、上記の要求に応じてDICOMデータを送信対象として登録する。
【0026】
ステップST2において画像転送処理部12hは、転送先データベース3へアクセスし、転送先リストにキーワードとして記述されているうちの未読み出しのDICOMタグを1つ読み出す。ステップST3において画像転送処理部12hは、登録されたDICOMデータの付帯情報に含まれたうちの未読み出しのDICOMタグの内容を1つ読み出す。ステップST4において画像転送処理部12hは、ステップST3で読み出した内容をステップST2で読み出したDICOMタグの内容とチェックする。両内容が合致するならば、画像転送処理部12hはステップST4からステップST5へ進む。ステップST5において画像転送処理部12hは、ステップST2で読み出したDICOMタグに転送先リストにて対応付けられた転送先へステップST1で登録したDICOMデータを転送する。なお、ステップST3におけるチェックでの合致は、必ずしも完全一致である必要はない。2つのDICOMタグの内容がどのような関係にあるときに両内容が合致すると判定するかは、予め定めたルールに従えばよい。
【0027】
ステップST6において画像転送処理部12hは、ステップST2で読み出したDICOMタグに対応付けて転送先リストにて2次元画像処理の実施が指定されているか否かを確認する。そして2次元画像処理の実施が指定されているならば画像転送処理部12hは、ステップST6からステップST7へ進む。ステップST7において画像転送処理部12hは、転送先リストにて指定されている2次元画像処理を画像処理部12iに実行させる。ステップST8において画像転送処理部12hは、画像処理部12iにより2次元画像処理がなされた後の画像データを含んだDICOMデータを、ステップST2で読み出したDICOMタグに転送先リストにて対応付けられた転送先へ転送する。こののち画像転送処理部12hはステップST9へ進む。なお、2次元画像処理の実施が指定されていないならば、画像転送処理部12hはステップST6からステップST9へ進む。
【0028】
ステップST9において画像転送処理部12hは、ステップST2で読み出したDICOMタグに対応付けて転送先リストにてMPR画像処理の実施が指定されているか否かを確認する。そしてMPR画像処理の実施が指定されているならば、画像転送処理部12hはステップST9からステップST10へ進む。ステップST10において画像転送処理部12hは、転送先リストにて指定されているMPR画像処理の内容とステップST2で読み出したDICOMタグに転送先リストにて対応付けられた転送先とを記憶する。こののち画像転送処理部12hはステップST11へ進む。なお、MPR画像処理の実施が指定されていないならば、画像転送処理部12hはステップST9からステップST11へ進む。一方、ステップST3で読み出した内容をステップST2で読み出したDICOMタグの内容とが合致しないのならば、画像転送処理部12hはステップST4からステップST11へ進む。
【0029】
ステップST11において画像転送処理部12hは、登録されたDICOMデータの付帯情報に含まれた全てのDICOMタグの内容をチェックし終えたか否かを確認する。もし、まだチェックし終えていないのであれば、画像転送処理部12hはステップST3以降の処理を繰り返し実行する。登録されたDICOMデータの付帯情報に含まれた全てのDICOMタグの内容をチェックし終えたならば、画像転送処理部12hはステップST11からステップST12へ進む。
【0030】
ステップST12において画像転送処理部12hは、転送先リストにキーワードとして記述されている全てのDICOMタグをチェックし終えたか否かを確認する。もし、まだチェックし終えていないので有れば、画像転送処理部12hはステップST2以降の処理を繰り返し実行する。転送先リストにキーワードとして記述されている全てのDICOMタグをチェックし終えたならば、画像転送処理部12hはステップST12からステップST13へ進む。
【0031】
ステップST13において画像転送処理部12hは、MPR処理対象画像が全て登録されたか否かを確認する。もしまだ登録されていない画像があるのならば、画像転送処理部12hはステップST1以降の処理を繰り返す。MPR処理対象画像が全て登録されたならば、画像転送処理部12hはステップST13からステップST14へ進む。
【0032】
ステップST14において画像転送処理部12hは、MPR処理が登録されているか否かを確認する。そしてMPR処理が登録されているならば、画像転送処理部12hは、ステップST15へ進む。ステップST15において画像転送処理部12hは、ステップST10で記憶した処理内容に基づくMPR画像の作成を画像処理部12iに実行させる。ステップST16において画像転送処理部12hは、作成されたMPR画像を含むDICOMデータを、ステップST10で記憶した転送先へ転送する。ステップST17において画像転送処理部12hは、登録されている全てのMPR処理を実施し終えたか否かを確認する。もし、MPR処理が実施し終えていなければ、ステップST15乃至ステップST17の処理を繰り返し実行する。そしてMPR処理を実施し終えたならば、画像転送処理部12hは図3の処理を終了する。なお、MPR処理が登録されていないのならば、画像転送処理部12hはステップST14から図3の処理を終了する。
【0033】
なお第1の実施形態では、転送先リストには図2に示すように、ローカルハードディスク装置への画像データの保存をするか否かを指定できるようになっている。そして画像転送処理部12hは、画像データの保存が指定されている場合にのみローカルハードディスク装置(図示せず)への画像データの保存を行うことにより、ローカルハードディスク装置の容量の消費を必要最小限に抑える。
【0034】
このように第1の実施形態のX線CT装置1によれば、再構成した画像データを含めて生成したDICOMデータの転送先を、依頼側部門や依頼側医師などといったDICOMの付帯情報に基づいて自動的に決定し、上記のDICOMデータを自動転送する。従って、X線XT装置1を操作する技師は、転送先を指示する必要がなく、技師の作業は簡略となるとともに、転送先の指示ミスが無くなる。
【0035】
なお、DICOMの付帯情報の一部は、医師端末や受け付け端末などからネットワーク2を介してX線CT装置1へ送られてくる場合や、操作卓12eにより技師が入力する場合などがある。後者の場合には、付帯情報の入力作業を技師が行う必要が生じるが、医師などにより作成される撮影指示書に記載されている情報を単純に入力すれば良いので、転送先を技師が判断して入力する場合に比べれば簡略であり、ミスが生じる確率も低い。
【0036】
このように、X線CT装置1は伝送先リストに基づいて転送先を自動決定するので、医師が画像転送を希望する転送先を転送先リストに登録することにより、その転送先への自動転送をX線CT装置1に行わせることが可能となる。従来は、医師が技師に転送先を通知し、技師がX線CT装置に転送先を入力していたため、技師による入力ミスが生じ易い状況であったが、上述のように医師が直接的に転送先の入力を行うことで転送ミスが生じることを確実に防止することができるようになる。
【0037】
また第1の実施形態によれば、DICOMの付帯情報の全てを転送先リストの全てのキーワードと照合し、付帯情報に合致するキーワードが複数有るならば、それらのキーワードに対応付けられた各転送先へそれぞれDICOMデータを転送する。このため、例えば医師が属する医療科に属する画像サーバ4と、上記医師が使用するイメージャ6とにそれぞれDICOMデータを転送させるといった形態での自動転送を実行することができ、利便性が高い。
【0038】
さらに第1の実施形態によれば、付帯情報に合致するキーワードに対応付けて画像処理方法が指定されているならば、その画像処理方法での画像処理を画像データに対して自動的に施し、処理後の画像データを含んだDICOMデータを自動転送する。このため、ルーチン化している画像処理については、撮影の度に技師が処理方法の指示などを行う必要が無くなり、技師の負担がさらに軽減される。
【0039】
(第2の実施形態)
図4は第2の実施形態に係る画像サーバ7の構成を示す図である。なお、図1と同一部分には同一符号を付し、その詳細な説明は省略する。
【0040】
図4に示すように第2の実施形態の画像サーバ7は、通信部7a、画像記憶部7b、画像転送処理部7cおよび画像処理部7dを備える。これら画像サーバ7の各部は、データ/制御バス7eを介して互いに接続されている。
【0041】
通信部7aは、ネットワーク2を介して、転送先データベース3、画像サーバ4、3D用ワークステーション5、イメージャ6およびX線CT装置8と通信する。
【0042】
画像記憶部7bは、X線CT装置8から送られてきたDICOMデータを記憶する。
【0043】
画像転送処理部7cは、X線CT装置8から送られてきたDICOMデータを画像サーバ4、3D用ワークステーション5あるいはイメージャ6へ転送するための画像転送処理を実行する。画像転送処理部7cは画像転送処理を実現するための機能として、画像転送処理部12hが備えるのと同等な機能を備える。
【0044】
画像処理部7dは、フィルタ処理、拡大処理、回転処理、MPR処理、あるいは3D処理などの画像処理をDICOMデータに含まれる画像データに対して施す。
【0045】
この画像サーバ7は、例えば汎用のサーバ装置やコンピュータ装置を基本ハードウェアとして用いることができる。そして画像転送処理部7cおよび画像処理部7dは、上記の基本ハードウェアに搭載されたプロセッサにプログラムを実行させることにより実現することができる。このときに画像転送処理部7cおよび画像処理部7dは、上記のプログラムが上記の基本ハードウェアに予めインストールされて実現されても良いし、リムーバブルな記録媒体に記録して、あるいはインターネットなどのネットワークを介して上記のプログラムを配布し、このプログラムを上記の基本ハードウェアに適宜インストールして実現されても良い。なお、上記の各部は、その一部または全てをロジック回路などのハードウェアにより実現することも可能である。また上記の各部のそれぞれは、ハードウェアとソフトウェア制御とを組合わせて実現することも可能である。
【0046】
次に以上のように構成された画像サーバ7の動作について説明する。
この画像サーバ7を利用するためには、X線CT装置8で生成されたDICOMデータを画像サーバ7へと転送するようにしておく。
【0047】
画像サーバ7は、X線CT装置8からDICOMデータが転送されてきたならば、これを通信部7aが受信して、画像記憶部7bに記憶する。こののちに画像転送処理部7cが、画像記憶部7bに記憶されたDICOMデータを転送対象として、前記第1の実施形態における画像転送処理部12hと同様な処理を実行する。
【0048】
かくして第2の実施形態の画像サーバ7によれば、前記第1の実施形態ではX線CT装置1にて行っていた画像の自動転送を、画像サーバ7にて代行することができる。このため、X線CT装置8の負荷を軽減することができ、撮影を効率的に行うことができるようになる。
【0049】
以上の各実施形態は、次のような種々の変形実施が可能である。
転送先データベース3は、X線CT装置1や画像サーバ7に内蔵しても良い。
付帯情報の取得は、操作卓12eでの入力を受け付けたり、ネットワークを介して図示しない医師端末や受け付け端末から受信するなどのような別の方法により取得しても良い。
【0050】
画像処理部12i,7dによる画像処理を行わないようにしても良い。
MRI装置などの他の種類の医用画像装置にも本発明の適用が可能である。
画像データを転送するためのデータフォーマットは、DICOMに準拠したフォーマットには限らず、任意であって良い。
【0051】
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【図1】本発明の第1の実施形態に係るX線CT装置1の主要部の構成を示す図。
【図2】図1中の転送先データベース3に記憶される転送先リストの一例を示す図。
【図3】図1中の画像転送処理部12hの処理手順を示すフローチャート。
【図4】本発明の第2の実施形態に係る画像サーバ7の構成を示す図。
【符号の説明】
【0053】
1,8…X線CT装置、2…ネットワーク、3…転送先データベース、4…画像サーバ、5…3D用ワークステーション、6…イメージャ、7…画像サーバ、11…スキャンガントリ、12…コンピュータ装置、12a…スキャン制御部、12b…前処理部、12c…画像再構成部、12d…表示部、12e…操作卓、12f…処理部、12g,7a…通信部、12h,7c…画像転送処理部、12i,7d…画像処理部、7b…画像記憶部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
キーワードと送信先装置とを対応付けた送信先リストを記憶したデータベースにアクセス可能であるとともに、ネットワークに接続可能な医用画像装置において、
被検体の物理的特性に基づいて画像を生成する手段と、
前記画像の付帯情報を取得する手段と、
前記データベースを検索し、前記付帯情報を含むキーワードが対応付けられた送信先装置を選出する選出手段と、
選出された前記送信先装置へと前記画像を前記ネットワークを介して送信する送信手段とを具備したことを特徴とする医用画像装置。
【請求項2】
キーワードと送信先装置とを対応付けた送信先リストを記憶したデータベースにアクセス可能であるとともに、ネットワークに接続可能な画像送信装置において、
画像の付帯情報を取得する手段と、
前記データベースを検索し、前記付帯情報を含むキーワードが対応付けられた送信先装置を選出する選出手段と、
選出された前記送信先装置へと前記画像を前記ネットワークを介して送信する送信手段とを具備したことを特徴とする画像送信装置。
【請求項3】
前記送信手段は、前記選出手段により前記送信先装置が複数選出されたならば、これら複数の前記送信先装置のそれぞれへ前記画像を送信することを特徴とする請求項2に記載の画像送信装置。
【請求項4】
前記付帯情報を含むキーワードに対応付けて画像処理方法が前記データベースに記憶されているときに、その画像処理方法での画像処理を前記画像に対して施す手段をさらに具備し、
かつ前記送信手段は、画像処理された後の前記画像を送信することを特徴とする請求項2に記載の画像送信装置。
【請求項5】
キーワードと送信先装置とを対応付けた送信先リストを記憶したデータベースにアクセス可能であるとともに、ネットワークに接続可能なコンピュータを、
画像の付帯情報を取得する手段と、
前記データベースを検索し、前記付帯情報を含むキーワードが対応付けられた送信先装置を選出する選出手段と、
選出された前記送信先装置へと前記画像を前記ネットワークを介して送信する送信手段として機能させることを特徴とする画像送信プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2006−94047(P2006−94047A)
【公開日】平成18年4月6日(2006.4.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−275979(P2004−275979)
【出願日】平成16年9月22日(2004.9.22)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【出願人】(594164542)東芝メディカルシステムズ株式会社 (4,066)
【出願人】(594164531)東芝医用システムエンジニアリング株式会社 (892)
【Fターム(参考)】