説明

医療インプラント装置を被覆するための装置

【課題】医療装置を治療の時点でチャンバ内に設置することができる環境制御された装置コーティング・チャンバを備える医療装置を治療の時点でポリマーまたは治療薬で被覆するための装置を提供する。
【解決手段】環境制御されたチャンバは、ポリマーおよび治療薬を、塗布し、必要に応じて、制御され再現できる状態で他の形(被膜またはゲルになる液体など)に変換することができる滅菌エンクロージャを提供する。チャンバは、フィルム・ヒータが発生する熱のような内部のエネルギー源、およびエンクロージャを通過する紫外線またはマイクロウェーブのような外部エネルギー源の両方を提供する。このチャンバを使用すれば、ある気体の導入、および圧力または真空の導入のようなコーティングに影響を与える雰囲気内の変動があっても大丈夫である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、治療の時点で、移植可能な医療装置上に塗布されたコーティングからの治療薬の供給に関する。より詳細には、本発明は、人間または動物の身体内に移植する前に、治療の時点で、薬剤および/またはポリマー・コーティングによる医療インプラント装置のコーティングを容易にする環境制御された装置コーティングおよび調製チャンバに関する。
【背景技術】
【0002】
本出願は、2004年8月4日出願の米国仮特許出願第60/598,656号の利益を主張する。
【0003】
医療インプラント装置の表面のポリマーおよび/または治療薬によるコーティングが一般に行われるようになってきている。2004年中には、薬剤溶離冠状ステントが40億ドル以上の全世界のステント市場の半分以上を占めるものと予想されている。治療薬は、医療インプラント装置の目的とする効果を強化し、医療インプラント装置に関連する感染症または炎症を軽減または根絶し、身体による医療インプラント装置の受け入れを促進または改善し、および/または装置の部位で特定の疾患を治療することができる。
【0004】
人体内に移植され、その機能を治療用コーティングにより強化することができる医療インプラント装置としては、人工関節、骨インプラントのような固定装置、人工心臓弁、ペースメーカー・リード、歯科用インプラントおよび心臓血管、食道および胆管を含むステント等がある。
【0005】
追加の治療薬を含むおよび含まないホスホリルコリン、ヒドロゲルおよびヒドロキシアパタイトのようなポリマーおよびコーティングは、通常、製造の時点で医療インプラント装置の表面に塗布される。この方法を使用すれば、医療インプラント装置を治療の時点ですぐに使用することができるが、コーティングおよび/または治療薬に対して装置滅菌処理が行われ、厳しい取り扱い、出荷および保管にさらされる。蛋白質などの多くの治療薬は装置滅菌の際に効力を失う。また、多くの治療薬は、装置自身と比較すると貯蔵寿命が比較的短く、製造の時点で装置上に塗布された場合、貯蔵寿命が短くなり、装置の貯蔵条件が制約を受ける。
【0006】
Larson他は、米国特許第6,309,380号で、装置が患者の体内に設置される治療場所および治療時点で治療用コーティングを行うことにより、装置の製造時点での治療用コーティングに関する制約問題を解決している。上記コーティングは、ポリマーおよび/または治療薬により移植の直前の治療の時点で装置を被覆し、コーティングを化学処理または熱または紫外線のようなエネルギー源により被膜に変換することにより行われる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
Larson他は、装置の無菌、およびコーティングの可変性に影響を与え、その後で装置の移植後の薬剤供給に影響を与える要因を再現可能に制御するような方法で、治療の時点で、装置にコーティングおよび/または薬剤を塗布することについては言及していない。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、病院および医療クリニックでのような治療の時点で、医療インプラント装置を、例えば、ポリマーおよび/または治療薬により被覆するための装置に関する。本発明は、装置をパッケージする際に、メーカーが装置を供給することができる治療の時点で環境制御された装置コーティング・チャンバ(ECDCC)を提供するか、または装置を治療の時点でチャンバ内に設置することができる。環境制御されたチャンバは、ポリマーおよび/または治療薬を含む溶液を装置に塗布し、必要に応じて、制御され再現できる状態で被膜に変換する滅菌エンクロージャを提供する。本発明の環境制御されたチャンバは、浸漬、スプレー、および装置面を液体または粉体でカバーする他の方法により医療インプラント装置のコーティングを行い、提供することができる。本発明のチャンバは、フィルム・ヒータが発生する熱のような内部エネルギー源、およびエンクロージャを通過する光(例えば、紫外線)またはマイクロウェーブのような外部エネルギー源の両方を提供することができる。このチャンバを使用すれば、ある気体の導入、および圧力または真空の導入のようなコーティングに影響を与える雰囲気に変動があっても大丈夫である。さらに、本発明は、医療インプラント装置コーティング材料を混合し、1つまたは複数の物質をECDCC内に導入し、および/またはそうでない場合には、ECDCC内の1つまたは複数の医療インプラント装置に治療薬および/または他の物質を塗布するための環境、および/またはそのためのプロセスを制御するために、電気機械的におよび/または手動によりECDCCを保持し、位置決めし、および/または操作するために使用することができる電子的におよび/または手動により制御される機械(以後「ドッキング・ステーション」と呼ぶ)を提供する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
治療の時点で医療インプラント装置を治療薬で被覆するには、再現可能に制御された投与量の治療薬を供給するプロセスおよび手順、および再現できる接着性および機械的特性を有するコーティング剤が必要になる。コーティング・プロセスは、医療インプラント装置、コーティング・ポリマーおよび/または治療薬の無菌性を維持するような方法で行わなければならない。コーティングの形成を容易にするためのエネルギーの供給は、均一であり、再現することができ、治療薬を劣化しない方法で行わなければならない。さらに、治療時点での医療インプラント装置上への治療薬の塗布は、技量に依存するものであってはならないし、また特殊な技量または参加医療スタッフの特別な注意を必要とするものであってはならない。医療を行い、医療インプラント装置の動作を強化するための医療インプラント装置のコーティングの多くの点は、外科手術または他の侵襲性の手順中または直前に装置に適用されるということが予測される。
【0010】
すでに説明したように、本発明は、治療時点でポリマーおよび/または治療薬などにより医療インプラント装置を被覆するための装置に関する。本発明は、ドッキング・ステーション内に位置させることができるコーティング・チャンバを提供する。環境制御された装置コーティング・チャンバは、(医療インプラント装置、チャンバおよび溶液の無菌性を維持しながら)コーティング材料を追加するためのポート、および被膜形成プロセス中、温度が制御された熱を供給するヒータを含むことができる。このチャンバは、また、コーティング・プロセスの前にポリマーおよび治療薬を完全に混合するための攪拌手段(例えば、磁界駆動攪拌装置)を含むことができる。コーティング・プロセスがスタートする前に、コーティング溶液を特定の温度に加熱するために、コーティング・チャンバの基部内に第2のヒータを内蔵させることができる。コーティング・チャンバは、コーティング・プロセス中およびその後で、過度のポリマーおよび/または治療液または粉体を捕捉するために、逆止め弁を含むまたは含まない溜を内蔵することができる。コーティング・チャンバは、被膜の形成を容易にするために紫外線および/またはマイクロウェーブ・エネルギーの通路を提供するある種のプラスチックのような材料から作ることができる。
【0011】
装置に、一定時間後に作動するおよび制御されたエネルギー(光、マイクロウェーブ等)または電力を供給することができ、コーティング・チャンバに内蔵されている磁気攪拌装置を駆動するために、一定時間後に作動する回転磁界を供給することができ、医療インプラント装置上での溶液または粉体の完全で均一な分配を容易にするためのコーティング・チャンバの一定時間後に作動する制御された回転を供給することができるドッキング・ステーションは、コーティング・チャンバを内蔵することができる。
【0012】
図1〜図4は、医療インプラント装置を被覆するために、種々のコーティング・チャンバ(以下に説明)を位置決めさせることができるドッキング・ステーション2を備える本発明の1つの態様を示す。ドッキング・ステーション2(図1)は、オン/オフ・スイッチ4と、バーコード・リーダ6と、チップ・リーダ8と、スワイプ・カード・リーダ10と、インジケータ・ライト12とを備えるオペレータ・パネルを含む。コンピュータ・ディスク上に記憶している情報を読み出すための機構を含むこともできる。溝14が、ロールアップ・ドア26(ドアが「開いている」状態)のために、ドッキング・ステーションのシャーシ15内に設けられていて、電子的に制御されているロールアップ・ドア用ラッチ16、17(図3)が、処理中ドアが閉まった状態を維持するようにコーティング・プロセスを制限し、および/または制御する。タッチスクリーン対話型ディスプレイ18は、内部レベル検出装置からのようなフィードバックを受信し、レベルはずれ(out−of−level)システム・ロックからのような対話型読出しを提供する。
【0013】
図2に最もはっきり示すように、ドッキング・ステーション2は、好適には、ピアノ・タイプの側部ドア・ヒンジ20と、側部ドア22と、好適には電子的に制御されていることが好ましいドア・ラッチ24とを含むことが好ましい。ドッキング・ステーションは、さらに、1つまたは複数の、好適には3つの反射性内面30と、チャンバ28に光、熱および/またはマイクロウェーブ放射線を導入するための1つまたは複数の電球または他の装置32とを有するコーティング・チャンバ処理エリア28(ドア26が開いている図3および図4)を囲んでいるロールアップ・ドア26(図2では閉じている)を含む。
【0014】
図3および図4は、また、水平方向に装着されている磁気コーティング・ミキサ駆動ユニット34と、垂直方向に装着されている磁気コーティング・ミキサ駆動ユニット36(1つまたは両方の駆動ユニット34、36を設置することができる)と、コーティング・プロセス用の種々のタイプの医療インプラント装置コーティング・チャンバを回転させるためのコンピュータ制御ドッキング・ステーション駆動ヘッド38とを有するチャンバ処理エリア28も示す。駆動ヘッド38は、ミキサを回転させるための円筒形のチャンバ混合駆動ノブと係合するための駆動ソケット40と、コーティング・チャンバ内のものと一致し、ドッキング・ステーションが医療インプラント装置にコーティングが行われる前、その間および/またはその後で、チャンバ内に圧力、特種ガスおよび/または他の素子を自動的に導入することができるようにする複数の導入ポート42(図では6つ)とを含む。ドッキング・ステーション・シャーシ15は、駆動モータ、電子回路等を収容する。駆動ヘッド38および駆動ソケット40は、両方とも、1つのモータで駆動することができるし、別々のモータで個々に駆動することもできる。コーティング・チャンバ支持心押し台44も、図4に示すように内蔵されている。
【0015】
図5は、ドッキング・ステーション2(図3および図4)内に位置させることができる(コーティング・プロセス端部55から見た)円筒形の装置コーティング・チャンバ50を示す。コーティング・チャンバ50は、その一方の端部に、バイオネット型取付機構(図示せず)を有する支持カバー52の外径53のエリアを含む支持カバー52、またはドッキング・ステーションの駆動ヘッド38と係合するように構成されている他の確実に作動する取付手段を有するチャンバ・シリンダ51を備える。また、チャンバ・シリンダ51の一方の端部には、雰囲気を制御し、医療インプラント装置にコーティングを行う前、その間および/またはその後で、コーティング・チャンバ内にガスおよび/または他の素子を導入するためのコーティング・フロア59内の複数の導入ポート54(図では6つ)が位置する。
【0016】
コーティング・チャンバ50は、さらに、上に運動して「開」位置から「閉」位置に、また逆に移動する手動回転ドア・ラッチ・ロール58によるような自動または手動により導入ポート54を開閉する回転ドア56を含む。好適には、手動回転ドア・ラッチ・ロール・スプリング60を、スロット61を通して溝64、66間を移動する制御タブ62を引くことにより手動回転ドア・ラッチ・ロール58を上に引いたり/遠ざかる方向に引いたりできない場合に、手動回転ドア・ラッチ・ロール58をドッキング・ステーション支持カバー52に対して移動して、また「開位置」溝64および「閉位置」溝66内に維持するために回転ドア制御タブ62内に装着することが好ましい。図5は、回転ドア56が「開いている」状態を示す。もちろん、回転ドア56は、任意の適当な自動手段により開閉することができる。別の方法としては、各導入ポート54は、手動手段または自動手段により個々に開閉することもできる。図5は、また、任意のタイプの医療インプラント装置コーティング・チャンバ上で、コーティング・チャンバ50にボス70により取り付けられている任意の濾過圧力制限通気ポートに取り付けるための内部にネジ山を有する濾過圧力制限通気ポート・カバー68を有するチャンバ50を示す。
【0017】
チャンバ・シリンダ51のもう1つの端部(混合プロセス端部57である)は、チャンバ・シリンダの混合端部にチャンバ・ミキサ組立体を保持するチャンバ・ミキサ取付カバー72を含む。取付カバー72は、それをチャンバ・シリンダ51に取り付ける内部ネジ山(または他の確実に作動する取付手段)を有し、好適には、外部バイオネット型取付機構(図示せず)、または混合プロセス中にドッキング・ステーション2の駆動ヘッド38に取り付けることができるようにするチャンバ混合取付カバー72の外径74上の他の確実に作動する取付手段を含むことが好ましい。カバー72は、手動(または自動)装填およびチャンバ混合バスケット(図8)を空にすることができるようにする大きなアクセス孔部(図示せず)を含むことができる。
【0018】
チャンバ・シリンダ51の両端部は、チャンバ50のコーティング・プロセス端部55上のドッキング・ステーション支持カバー52の内部ネジ山(または他の確実に作動する取付手段)と係合し、またチャンバ50の混合プロセス端部57上のチャンバ・ミキサ取付カバー72の内部ネジ山(または他の確実に作動する取付手段)と係合する外部ネジ山(または他の確実に作動する取付手段)を含む隆起した肩部76を有する。
【0019】
図6は、コーティング・チャンバ50が混合のためにドッキング・ステーション2内に位置した場合(以下に説明する図8)、ドッキング・ステーション2(図3)の駆動ソケット40と係合する駆動ノブ82、混合バスケットのフロア78およびミキサ駆動シャフト80を含むその混合プロセス端部57から見た円筒形の装置コーティング・チャンバ50を示す。混合プロセス端部57は、また、好適には、任意のコーティング・チャンバ上の任意のシリンジ・ポートに取り付けるための内部ネジ山(または他の確実に作動する取付装置)を有する1つまたは複数の、好適には2つのシリンジ・ポート・カバー84、86を含んでいることが好ましい。図6の場合には、シリンジ・ポート・カバー84は、針貫通膜を備えていて、シリンジ・ポート・カバー86は針貫通膜を含んでいない。好適には、すべてのシリンジ・ポートは、カバーがねじ込み(または他の確実に作動する取付手段)シリンジにより置き換えられた場合に、シリンジ内のフォイル・ヒータおよび/または温度センサが、電力および/またはコンピュータ制御を受信することができるような電気接点を有することが好ましい。
【0020】
図7は、チャンバ・シリンダ51のコーティング・プロセス端部55の内面図である。複数(図では6つ)のコーティング・ベーン88が、チャンバ・シリンダ51のコーティング・プロセス端部の内面の周囲に、好適には等間隔で間隔を置いて位置している。コーティング・ベーン88は、ドッキング・ステーション内で回転した場合、チャンバの底部からコーティング混合物の一部を持ち上げ、コーティング混合物を医療インプラント装置上に塗布し、滴下しまたは跳ねかけ、医療インプラント装置を均一に被覆する。ドッキング・ステーション上の表面をならすための機構により装置は確実に均一に被覆される。温度センサを備えるフォイル・ヒータ90(ミネソタ州ミネアポリス所在のMinco Products社製のThermofoil Heater/Sensorなど)も内蔵させることができる。濾過圧力制限通気ポートと連絡している内部開口部71も図示してある。
【0021】
図8は、さらにコーティング・チャンバ50の混合プロセス端部57を示す。混合バスケットは、フロア78、バスケット・シリンダ92、肩部94および供給端部96により形成される。混合バスケットは、取付カバー72(図6)によりチャンバ・シリンダ51内の正しい位置に保持される。バスケット・シリンダ92の内面は、その上に配置されている混合ベーンを含む。供給端部96は、駆動ノブ82およびストッパ98の間を延びるミキサ駆動シャフト80(図9)の軸方向の運動により作動する好適には円錐形をしていることが好ましいストッパ98により開閉する。好適には、スプリング(図示せず)が、駆動ノブ82のフロア78と基部83との間に位置することが好ましい。それにより、スプリングの力によりフロア78から遠ざかる方向(図8の右方向)に駆動ノブ82を押し、それによりストッパ98を押し供給端部96の端部と密封状態に係合する。好適には、供給端部96の遠い部分は、接点上に適当な密封状態が形成されるように、ストッパ98の形状(例えば、両方とも円錐形をしている)と相補状態になるような形にすることが好ましい。
【0022】
図9に示すように、好適には、駆動シャフト80は、ストッパ98の位置を制御するために、フロア78の内面上の適当な回り止め表面と協力するスプリング・ピン85のような手段を含むことが好ましい。例えば、駆動ノブ82が時計方向に回転すると、スプリング・ピン85は停止面に接触する。駆動ノブ82がさらに時計方向に回転すると、駆動ノブ82がドッキング・ステーション2の駆動ソケット40と係合した場合の混合プロセス中のように、混合バスケット全体が回転する。しかし、スプリング・ピン85が時計方向に運動しても、駆動シャフトは、軸方向(駆動シャフト80上の方向)に移動しないで、そのため肩部83に対するスプリングの作用により、ストッパ98は供給端部96に対して閉じた状態に維持される。
【0023】
一方、手で回すなどにより、駆動ノブ82が反時計方向に回転すると、スプリング・ピン85が停止面の方向へ(すなわち、供給端部96の方向へ)内側にテーパ状になっている面と接触する。テーパ状の面に沿ってスプリング・ピン85が移動すると、駆動シャフト80、すなわちストッパ98が、スプリングの力に抗して図8の左側に移動し、それによりストッパ98を供給端部96とのその密封状態から解除させ、混合バスケットの内容物をコーティング・チャンバ50のコーティング・プロセス端部55から流出およびその内部に流入できるようにする。
【0024】
図10は、チャンバ・シリンダ51と一緒に、コーティング・プロセス端部55(図5)を形成する内面100を有する支持カバー52の内面図である。フロア59の内面は、ボス102および被覆される特定の装置に対して適当な形をしている装置取付手段104を含む。図10の装置は人工股関節106である。
【0025】
図11は、コーティング・チャンバの混合プロセス端部57で行われる混合のためのドッキング・ステーション2内に位置するコーティング・チャンバ50である。駆動ノブ82は適当な方向に回転し、そのためストッパ98は、供給端部96に対して閉鎖状態になり、所望の成分が一方または両方のポート84、86(図8)を通して導入される。次に、駆動ソケット40内に駆動ノブ82を挿入し、心押し台44内に支持カバー52を設置することにより、コーティング・チャンバ50がドッキング・ステーション2内に設置される。次に、駆動ソケット40が回転し、コーティング・チャンバ50を回転し(それ故、混合バスケットを回転し)、それにより、混合バスケット内にすでに導入されている成分を混合する。回転速度および持続時間は調整することができ、成分および混合要件をベースとしている。
【0026】
混合が完了すると、コーティング・チャンバ50がドッキング・ステーション2から取り外されるが、好適には、混合プロセス端部57を「上」にして垂直な状態にすることが好ましい。次に、駆動ノブ82が、ストッパ98を開くために適当に回転し(すでに説明したように)、それによりコーティング混合物が、混合バスケットからコーティング・チャンバ50のコーティング・プロセス端部55に流れる。
【0027】
混合バスケットを空にするために適当な時間待ってから、ストッパ98を閉じるために駆動ノブ82が反対方向に回転し、コーティング・チャンバ50がドッキング・ステーション2に戻り、コーティング・プロセス端部55が駆動ヘッド38と係合し、混合プロセス端部57が図12に示すように心押し台44と係合するような位置を占める。駆動ヘッド38は、所望の速度で所望の時間回転し、それにより、コーティング・チャンバ50(およびそれ故もちろんコーティング・プロセス端部55)も回転する。コーティング・ベーン88(図7)は、ドッキング・ステーション2内で回転した場合、チャンバの底部からコーティング混合物の一部を持ち上げ、コーティング混合物を医療インプラント装置(図10の人工股関節など)上に塗布し、滴下し、または跳ねかけ、それを均一に被覆する。コーティングの前、最中および/または後の適当な時間に、雰囲気を制御し、コーティング・チャンバ内にガスおよび/または他の要素を導入するために導入ポート54を使用することができる。
【0028】
さらに、熱(または、例えば、硬化させるために必要な他のエネルギー)は、ヒータ90(図7)等により、またはドッキング・ステーション2(図3)のチャンバ28内からソースを介してコーティング・プロセス端部55内から所望の時点で導入することができる。重合は、チャンバ内の加熱箔へ、エネルギー(光またはマイクロウェーブ)、チャンバ・ポートを通しての濾過したおよび/または加熱した空気、あるいは電気を供給することによりドッキング・ステーション2によりスタートすることができる。コーティング・チャンバ50は、光および/またはマイクロウェーブ・エネルギーが容易に通過することができるプラスチックから作ることができる。コーティング・チャンバ50は、その製造プロセスの一部としてその中に設置された医療インプラント装置を有することができ(それ故、医療インプラント装置は、コーティング・チャンバ内に「パッケージ」される)、または医療インプラント装置をコーティングの時点で設置することもできる。
【0029】
図6〜図12は、浴(漬け込み)、スプラッシュ(跳ねかけ)または滴下式コーティング・チャンバを示し、一方、図13および図14は、壁部114により閉ざされている第1の端部113、および取り外すことができる壁部116により閉ざされている第2の端部を有するほぼ円筒形の本体部分112を備える(光および/またはマイクロウェーブ・エネルギーが容易に通過することができるプラスチックから作ることができる)浸漬コーティング・チャンバ110を示す。別の方法としては、第1の端部113は、取り外した場合で、コーティング・チャンバ110をドッキング・ステーション2内に設置した場合、ドッキング・ステーション2のポート42と整合するための、(図5のフロア59およびポート54類似の)導入ポートを含むフロアを露出する取外し可能カバーにより閉ざすことができる。好適には、第1の端部に隣接するエリアは、ドッキング・ステーション2(図3)の駆動ヘッド38と係合するためのバイオネット型取付機構(または他の確実に作動する取付手段)のような取付機構118を含んでいることが好ましい。
【0030】
好適には、壁部116は、針貫通膜120を含むシリンジ・ポート・カバーのようなカバー(図14)を含む1つまたは複数のポート、針貫通膜121を含んでいないシリンジ・ポート・カバー、および濾過圧力制限通気ポート・カバー122を含んでいることが好ましい。すべてのカバーは、任意の装置コーティング・チャンバ上の任意の各ポートに取り付けるための内部ネジ山(または他の確実に作動する取付装置)を有する。すべてのシリンジ・ポートは、カバーをねじ込み(または他の確実に作動する取付)シリンジと交換した場合に、シリンジ内のフォイル・ヒータおよび温度センサが、電力および/またはコンピュータ制御を受信することができるように電気接点を有する。
【0031】
浸漬コーティング・チャンバ110は、さらに、磁気駆動ミキサを内蔵する磁気駆動混合溜124を含む。混合溜124は、好適には内部ネジ山(または他の確実に作動する取付手段)を有し、混合溜124の面に対して密封状態になるカバー126により閉ざされる。好適には、混合溜124の直径方向に対向して、温度センサを含む内部の電力供給を受けるフォイル・ヒータを内蔵する浸漬溜(浸漬コーティング溜)128が位置することが好ましい。浸漬溜128は、好適には、電気的接続、内部ネジ山(または、他の確実に作動する取付手段)を有することが好ましく、浸漬溜128の面に対して密封状態になる医療インプラント装置支持カバー130により閉ざされている。医療インプラント装置支持カバー130は、医療インプラント装置取付手段上に医療インプラント装置(人工心臓弁または心臓血管ステントなど)を支持し位置決めし、好適には、内部に装着されている電力供給を受ける熱線コーティング・トリマを含むことが好ましい。
【0032】
図15の場合には、磁気駆動混合溜124および磁気駆動ミキサ134の内部132を示すために磁気駆動混合駆動カバー126を取り外してある。内部132は、フォイル・ヒータを含むことができる。また、第1の端部113(カバーが取り外してあるために開いていて、導入ポートを含むフロアの位置117を示している)を通して、また本体部分112の内部115を通して、取付手段138により医療インプラント装置支持カバー130に装着されている医療インプラント装置136(人工心臓弁を示す)を見ることができる。図では、電力供給を受け、制御される温度センサを含むフォイル・ヒータ140は、浸漬溜128内に位置している。
【0033】
図16の場合には、浸漬溜128の内部142を示すために、医療インプラント装置支持カバー130が浸漬溜128から取り外されている。必要に応じて、特殊な医療インプラント装置支持構造および取付手段を収容するために、(凹部および肩部144を含むように)浸漬溜128の内部を構成することができる。
【0034】
図17は、浸漬溜128に取り付けるための内部ネジ山146(または他の確実に作動する取付手段)のエリアを備える医療インプラント装置支持カバー130を示す。すでに説明したように、支持カバー130は、コーティング溜128内に医療インプラント装置136(図の人工心臓弁)を取付けた医療インプラント装置取付手段138、電力供給を受け制御される熱線コーティング・トリマ148、および医療インプラント装置取付手段138を位置決めするためのボス150を含む。浸漬チャンバ110は、製造プロセスの一部としてその内部に設置された医療インプラント装置を有することができ、または医療インプラント装置はコーティングの時点で設置することができる。
【0035】
図18は取付機構118が駆動ヘッド38と係合するドッキング・ステーション2内に位置する浸漬コーティング・チャンバ110を示す。コーティング・チャンバ110は、磁気駆動混合駆動カバー126従って磁気駆動ミキサ134が磁気コーティング・ミキサ駆動ユニット34(図3)に隣接して位置し、それによりミキサ駆動ユニット34が作動すると、混合溜124にすでに供給済みのポリマーおよび/または治療薬のような成分がドッキング・ステーション2のコントローラに送られた命令により正しく混合されるように、駆動ヘッド38により位置決めされる。
【0036】
混合が完了すると、駆動ヘッド38が作動して、図19に示す位置に浸漬チャンバ110を180度回転し、その位置で混合溜124内に存在する調製されたコーティングが、もっと小さい浸漬コーティング溜128内に流入し、カバー130上に支持されている医療インプラント装置をコーティング内に浸漬する。所定の時間が経過した後で、浸漬チャンバ110が(図18に示す位置に戻るように)ある位置に駆動ヘッド38により再度回転し、それによりコーティングが医療インプラント装置からおよび浸漬コーティング溜128から混合溜124に戻ることができ、それによりその厚さが、コーティングの表面張力、密度および粘度により制御される被膜が医療インプラント装置上に残る。さらに、熱(または、例えば、硬化のために必要な他のエネルギー)をフォイル・ヒータ140によるような浸漬コーティング溜128内から、またはドッキング・ステーション2(図3)のチャンバ28内からの供給源を通して所望の時に導入することができる。コーティング・プロセスが完了した後で、支持カバー130を取り外すことができ、被覆した装置にアクセスすることができる。
【0037】
装置支持体への硬化ポリマー・フラッシュ接着は、電力供給を受け、制御される熱線コーティング・トリマ148により行うことができる。ポリマー被膜が形成され、重合し、硬化した後で、ドッキング・ステーションは、支持部材接触点のところでポリマー被膜を焼くために、抵抗線に電圧を印加することができる。さらに、チャンバに接着している硬化ポリマー及びチャンバを本体に接着している硬化ポリマーの問題点は、蓋からチャンバ本体を切り離す際に医療スタッフを助けるために、チャンバの蓋を挿入することができるレンチ・タイプの機構(図示せず)をドッキング・ステーションに装備することにより解決することができる。
【0038】
最も簡単な形の場合、浸漬コーティング・チャンバは、円錐、四角錐または台形の形をとることができる。重要な点は、浸漬チャンバを倒置した場合、コーティング混合物がコーティング溜内に流入して、被覆される装置を浸漬するように、混合溜が十分なコーティング混合物を保持するだけの大きさを有していることである。もちろん、コーティング成分の混合が必要ない場合には、コーティング組成物をコーティング・チャンバ(例えば、コーティング・プロセス端部55または浸漬コーティング部分128)のコーティング・プロセス部分に直接導入することができることを理解されたい。
【0039】
動作中、ドッキング・ステーション2のタッチスクリーン18上の対話型命令に従ってドッキング・ステーション2および浸漬コーティング・チャンバ110(メーカーがカバー130に取り付けた、または別の方法としては、治療の時点でカバー130に取り付けた移植可能な医療インプラント装置を含む)を操作している個々のオペレータは、取付機構118によりドッキング・ステーション駆動ヘッド38(図18)にチャンバ開口部113を取り付けることにより、ドッキング・ステーション2内に浸漬チャンバを設置する。次に、オペレータは、「コーティング成分装填サイクル」をスタートし、ドッキング・ステーション2は、その磁気コーティング・ミキサ134(および混合溜124)が下降し、その医療インプラント装置コーティング溜128が上昇するように、浸漬チャンバ110を位置決めする。次に、オペレータは、コーティング・チャンバ内に所定の一組のコーティング成分を堆積するために、シリンジ・ポート120および/または121を使用する。その後で、磁気ミキサにより「コーティング混合サイクル」をスタートするために、ドッキング・ステーションのロールアップ・ドアを閉めなければならない。混合が終了した場合、ドッキング・ステーションは、オペレータが、「医療インプラント装置コーティング・サイクル」をスタートするまで一時停止することができ、その間、ドッキング・ステーション駆動ヘッド38は、移植可能な医療インプラント装置(図19)を浸漬被覆するために、コーティング・チャンバを180度回転する。次に、コーティング・チャンバ110は回転して元の位置に戻り、おそらく、熱線コーティング・トリマを作動することができる。コーティングが硬化した後で、ドッキング・ステーション2は、取り付けられた被覆済みの医療インプラント装置を含む支持カバー130を浸漬コーティング・チャンバから取り外すことができるように、また次に、被覆済みの医療インプラント装置をカバーから取り外し、移植することができるように、浸漬コーティング・チャンバを約45度回転することができる。
【0040】
例1:人工膝関節または股関節(整形外科用インプラント)
製造の時点で、骨のミネラルおよび歯のマトリックスを形成している天然素材であるヒドロキシアパタイト(HAp)で医療インプラント装置を被覆する。ヒドロキシアパタイトは、生体適合性を有し、治療薬の吸収および装置を移植した後の以降の供給を支える多孔性の医療インプラント装置の表面上に被覆することができる。多孔性のヒドロキシアパタイトで被覆された医療インプラント装置は、滅菌され、チャンバ内の治療箇所に送られる。この例のもう1つの接着/結合技術は、製造の時点で、機能性ペプチドを生体物質および合成物質に結合するリンカ技術で装置を被覆する方法である。リンカ技術は、例えば、ノースカロライナ州リサーチ・トライアングル・パーク所在のAffinergy Inc.社から入手することができる。骨に関連する生物学的機能をスタートするための治療蛋白質は、注入ポートを通して追加され、必要な場合には、チャンバ内で完全に混合され、必要な場合にはその粘性を低減するために加熱され、その後でチャンバが回転し、十分長い時間装置を治療薬内に入れ、治療薬がヒドロキシアパタイト・コーティングにより吸収され、機能性ペプチドにリンクするように、ドッキング・ステーションにより制御される。次に、ドッキング・ステーションは、回転および装置の浸漬を停止し、プロセス全体を通して雰囲気を無菌状態に維持しながら、十分長い時間をかけて、装置から浸漬液を除き、余分な治療薬を吹き飛ばし、必要に応じて、表面を乾燥させる。このプロセスにより、製造の時点で使用した場合には、滅菌により死んでしまい、貯蔵寿命が短い治療蛋白質を供給することができる。
【0041】
例2:(心臓弁)
人工心臓弁を浸漬チャンバ内に滅菌状態で供給した。治療の時点で、エトキシレート・コアを含み、アクリレートおよびメタアクリレート・ペンダント基により機能化された星形のポリアクチドから生成されたような生体内で生体適合性を有し、生物学的に分解することができるポリマーが治療時点でチャンバ内に注入される。光で作動する機能および軟らかい構造から心臓内の血液の流れおよび圧力に耐えることができる強い機械的構造へ変化するために、このポリマー・システムを選択する。抗菌性ペプチドのような治療薬がポリマーと一緒にまたポリマーと混合してまたは別々に追加される。次に、ドッキング・ステーションは、ポリマーおよび治療薬を混合するプロセスを制御し、マスクしていない心臓弁縫合リングが、ポリマー/治療薬溶液に完全に浸漬するように回転によりチャンバを倒置する。縫合リングおよび/または縫合リング表面のコーティングに吸収させるために十分長い時間放置した後で、ドッキング・ステーションは、心臓弁が過度のコーティングを排出するようにチャンバを倒置する。完全に排出するまで十分長い時間放置した後で、ドッキング・ステーションは、一定時間後に作動するポリマーの硬化のための光源をオンにし、次に、過度のフラッシュ・コーティングを焼くために、移植可能な装置取付点のところで熱線に電圧を印加する。この時点で、装置は、蛋白質をベースとする治療薬を含む生体内で生物分解することができるコーティングですでに被覆されている。
【0042】
例3:(心臓血管ステント)
心臓血管ステントを、例えば、ノースカロライナ州リサーチ・トライアングル・パーク所在のAffinergy,Inc.社が提供しているヒドロキシアパタイトまたはリンカ技術により、製造時点で被覆し、出荷/コーティング・チャンバ内の無菌の治療箇所に送られる。治療時点で、VEGFレセプタKDR/flk−1のような再狭窄(restenosis)を抑制するための治療薬をチャンバの注入ポートを通して注入する。KDR/flk−1のような治療薬は、増殖抑制剤と比較すると、ペプチドおよびKDR/flk−1のような蛋白質が、増殖抑制内皮組織の再生を促進することにより、再狭窄を防止するという利点がある。滅菌および貯蔵寿命の制限があるために、製造の時点で、ペプチド、蛋白質および生物学的治療薬を塗布するのは難しい。治療薬およびステントを含むチャンバが、ドッキング・ステーションに挿入される。ドッキング・ステーションは、バーコードおよび/または埋込チップを読むことにより、ステント、コーティングおよび治療薬が正しいかどうかを確認し、次に、ヒドロキシアパタイト・ステント・コーティングまたは機能性ペプチド・リンカが治療薬で飽和されるように、回転によりチャンバを倒置する。ステント・コーティング内に吸収させるために、または機能性ペプチド・リンカに付着させるために、十分長い時間放置した後で、ドッキング・ステーションは、この時点でステントが過度のコーティングを排出するようにチャンバを倒置する。
【0043】
例4:(心臓弁)
心臓弁を、製造の時点で、ノースカロライナ州リサーチ・トライアングル・パーク所在のAffinergy,Inc.社が開発したもののような機能性ペプチド・リンカで被覆する。同社の機能性ペプチド・リンカは、一緒にリンクしている2つのカスタム・ペプチドを使用する。一方のペプチドは、心臓弁の縫合リング材料(Dacron)のような合成材と選択的に結合することができ、他方のペプチドは、生体物質(生物製剤)と選択的に結合することができる。被覆された心臓弁は滅菌され、治療箇所に送られる。
【0044】
リンク、結合および吸収タイプの予備コーティングに関して、ポリマーおよび/または治療薬の最終コーティングの塗布の前の医療インプラント装置の予備コーティングについて説明してきたが、イオン引き付けタイプのコーティングのような吸着タイプの予備コーティングも予備コーティング組成物に含まれる。
【0045】
治療の時点で、自然の治癒プロセスおよび内皮細胞の形成を促進し、または刺激する生物学的治療薬も追加することができる。内皮細胞の形成または収集を促進するための生物製剤の例としては、自然の治癒プロセスを促進するために、患者の体内を循環している内皮原種細胞を捕捉する血液内に含まれている抗原細胞に特異性を有する抗体を含む。この抗体は、スウェーデン、ルンド所在のBioInvent International AB社から入手することができ、フロリダ州フォートローダーデール所在のOrbus Medical Technology社が心臓血管ステント用に開発している。治療の時点で、上記ペプチド・リンカ技術を使用する、心臓弁に取り付けることができる生物製剤の第2の例は、結果として自然の治癒プロセスを加速する内皮の高速再生の速度を制限するVEGFレセプタKDR/flk−1である。
【0046】
治療の時点で適用する生物製剤のこの例の場合、治療の時点でコーティングおよび治療薬を適用するための上記本発明の装置は必要ではない。何故なら、短い大体の時間内の間のコンテナ内での直接浸漬のような手段により、治療の時点で生物製剤をペプチド・リンカに付着させることができるからである。
【0047】
本発明は、また、装置を被覆するための噴霧状の液体またはスプレー小滴を使用する任意の形をしているチャンバを含む。噴霧状の粒子は、チャンバの基部内またはドッキング・ステーション内に位置していて、音響的にチャンバと結合している超音波トランスジューサにより、またはチャンバ内またはドッキング・ステーション内に位置するニューヨーク州ミルトン所在のSono−Tek社製のような超音波噴霧化ノズルにより生成することができる。噴霧化は、内蔵雰囲気内で行うことができ、それにより空気により運ばれるポリマーおよび治療薬による危険性が除去される。スプレー小滴は、チャンバ全体に配置されているスプレー・ノズルにポリマーおよび/または治療薬を供給する加圧ガスにより生成することができる。チャンバ上のフィルタおよび/またはフィルタ収集チャンバは、ポリマーおよび治療薬を収集し、そのためこれらポリマーおよび治療薬の雰囲気内への放出が防止される。
【0048】
ポリマーおよび/または治療薬は、特定の計量した量(Sono−Tekが市販している装置のような装置により)または過度な量で噴霧状またはスプレー小滴として塗布することができ、この場合、過度のポリマーおよび/または治療薬は、装置から排出することができ、その場合、コーティングの厚さおよび治療薬の供給量は、溶液の粘度、密度、表面張力およびチャンバの内部温度により制御される。
【0049】
ポリマーおよび/または治療薬は、都合のよいことに、予め充填したシリンジを使用して、治療の時点でチャンバに追加することができる。同じまたは異なる直径の複数の胴部を有するシリンジは、治療の時点でチャンバに追加するポリマーおよび治療薬で予め充填することができる。ポリマーを硬化させるのに化学的反応が必要な場合には、チャンバを3つ有するシリンジを使用することができる。この場合、2つのチャンバはポリマー・システム専用であり、第3のチャンバは、治療薬専用である。ポリマーを硬化させるのに化学的反応が必要ない場合には、チャンバを2つ有するシリンジを使用することができる。この場合、一方のチャンバはポリマー専用であり、他方のチャンバは治療薬専用である。ポリマー専用の胴部は、逆止め弁を備えることができる。そのためユーザはその専用チャンバ内だけに治療薬を吸い上げることができる。シリンジは、先端にインライン混合機能を有することができ、シリンジ・プランジャを押すとすべての胴部の内容物を混合することができる。シリンジは、ドッキング・ステーション内に導入された場合、作動し制御される内容物を予熱するために、外部加熱箔およびサーミスタを備えることができる。
【0050】
本発明のドッキング・ステーションは、ユーザの知識または技能に左右されない再現可能なプロセスを供給することにより、治療の時点で、移植可能な医療インプラント装置のコーティングの品質管理および規制問題を解決する。ドッキング・ステーション機能は、下記の機能のうちの1つまたは複数を含む機能を有する。
・参加医療スタッフの技量のレベルまたは知識とは無関係に、治療の時点で、移植可能な医療インプラント装置を被覆するための制御されたプロセスの供給。
・バーコードの読出し、治療薬、装置およびプロセスの確認。
・コーティングを均一に分配するための平らな面を提供するための手段の内蔵。
・混合:ドッキング・ステーションはミキサを含むことができる。
・回転:チャンバの回転により、医療インプラント装置は確実に均一に塗布される。
・チャンバ内およびポリマーおよび/または治療薬を含むシリンジ内での温度管理。
・必要に応じて、雰囲気(ガス、圧力および/または真空)の制御。
・時間および制御指定プロセス。
・プロセスのステージおよびサイクル完了時の表示。
・浸漬(チャンバを180度回転する)、均一化のために回転(350度の逆回転など)をする浴および/または噴霧化スプレー・ヘッドによる装置のコーティング。
・光、マイクロウェーブおよび/または熱によるポリマー/治療薬コーティングを硬化するためのエネルギーの供給と制御。
【0051】
さらに、コーティング・チャンバは、下記の機能のうちの1つまたは複数を含む機能を有する。
・出荷および保管のための無菌で丈夫なコンテナの提供。
・治療の時点で、ポリマーおよび/または治療薬により、無菌で移植可能な医療インプラント装置を被覆するための環境制御されたチャンバの提供。
・医療インプラント装置の浸漬、漬け込み、および/またはスプレーによる医療インプラント装置の表面上にコーティングを均一に分配するための手段の提供。
・制御された雰囲気(真空または圧力、ガス)およびエネルギー(熱、光および/またはマイクロウェーブ)の下でポリマーを硬化するための手段の提供。
【0052】
好ましい実施形態を参照しながら本発明を説明してきたが、本発明はこの特定の実施形態に限定されないことを理解されたい。本発明は、添付の特許請求の範囲の精神および範囲から逸脱することなしに、本発明の主題に関連する当業者であればすぐに思い付く種々の修正を含む。
【図面の簡単な説明】
【0053】
【図1】オペレータ・パネルおよびドッキング・ステーションのディスプレイである。
【図2】ドアが閉まった状態のドッキング・ステーションの側部ドアおよびチャンバ処理エリアである。
【図3】ドッキング・ステーション・チャンバの処理エリアの駆動手段端部の図面である。
【図4】ドッキング・ステーション・チャンバの処理エリアの心押し台端部の図面である。
【図5】コーティング処理端部から見た円筒形の装置コーティング・チャンバである。
【図6】混合処理端部から見た円筒形の装置コーティング・チャンバである。
【図7】円筒形の装置コーティング・チャンバのコーティング処理端部の内面図である。
【図8】円筒形の装置コーティング・チャンバの混合バスケット部分である。
【図9】図8の混合バスケットからの混合駆動シャフトおよびストッパである。
【図10】円筒形の装置コーティング・チャンバのコーティング処理端部の内面に取り付けられている医療インプラント装置である。
【図11】コーティングを混合するためのドッキング・ステーション内に位置する円筒形の装置コーティング・チャンバである。
【図12】医療インプラント装置を被覆するためのドッキング・ステーション内に位置する円筒形の装置コーティング・チャンバである。
【図13】浸漬コーティング・チャンバの側部および駆動取付端部の図面である。
【図14】浸漬コーティング・チャンバの導入ポートである。
【図15】浸漬コーティング・チャンバの磁気駆動ミキサおよび混合溜である。
【図16】浸漬コーティング・チャンバの本体部分と浸漬溜の内部の図面である。
【図17】浸漬コーティング・チャンバの浸漬溜に取り付けるための医療インプラント装置支持カバーである。
【図18】コーティングを混合するためのドッキング・ステーション内に位置する浸漬コーティング・チャンバである。
【図19】医療インプラント装置を被覆するためのドッキング・ステーション内に位置する浸漬コーティング・チャンバである。
【符号の説明】
【0054】
2 ドッキング・ステーション
4 オン/オフ・スイッチ
6 バーコード・リーダ
8 チップ・リーダ
10 スワイプ・カード・リーダ
12 インジケータ・ライト
14 溝
15 ドッキング・ステーション・シャーシ
16,17 ロールアップ・ドア用ラッチ
18 タッチスクリーン対話型ディスプレイ
20 側部ドア・ヒンジ
22 側部ドア
24 ドア・ラッチ
26 ロールアップ・ドア
28 コーティング・チャンバ処理エリア
30 反射性内面
32 電球
34,36 磁気コーティング・ミキサ駆動ユニット
38 駆動ヘッド
40 駆動ソケット
42 導入ポート
50 装置コーティング・チャンバ
51 チャンバ・シリンダ
52 支持カバー
53 外径
54 導入ポート
56 回転ドア
57 混合プロセス端部
58 手動回転ドア・ラッチ・ロール
59 コーティング・フロア
60 手動回転ドア・ラッチ・ロール・スプリング
61 スロット
62 回転ドア制御タブ
64,66 溝
68 濾過圧力制限通気ポート・カバー
70 ボス
71 内部開口部
72 チャンバ・ミキサ取付カバー
74 外径
76 肩部
78 フロア
80 ミキサ駆動シャフト
82 駆動ノブ
83 基部
84,86 シリンジ・ポート・カバー
85 スプリング・ピン
88 コーティング・ベーン
90 フォイル・ヒータ
92 バスケット・シリンダ
94 肩部
96 供給端部
98 ストッパ
100 内面
102 ボス
104 装置取付手段
106 人工股関節
110 浸漬コーティング・チャンバ
112 本体部分
113 第1の端部
114,116 壁部
115 内部
118 取付機構
120,121 針貫通膜
122 濾過圧力制限通気ポート・カバー
124 磁気駆動混合溜
126 カバー
128 浸漬溜
130 医療インプラント装置支持カバー
132 内部
134 磁気駆動ミキサ
138 医療インプラント装置取付手段
140 フォイル・ヒータ
142 浸漬溜の内部
144 凹部および肩部
146 内部ネジ山
148 熱線コーティング・トリマ
150 ボス

【特許請求の範囲】
【請求項1】
患者の治療場所でポリマーおよび治療薬のうちの少なくとも1つで医療インプラント装置を被覆するための装置であって、前記医療インプラント装置が位置し、ポリマーおよび治療薬のうちの前記少なくとも一方が、前記医療インプラント装置に塗布されるコーティング部を有するチャンバを備え、前記チャンバの回転および位置のうちの少なくとも一方を制御し、前記コーティング部内で1つまたは複数のコーティング・プロセス条件を制御するための手段を含む装置。
【請求項2】
前記チャンバが、ポリマーおよび治療薬のうちの前記少なくとも一方を形成するために、ポリマーおよび治療薬のうちの前記少なくとも一方の成分が混合のために導入される混合部をさらに含み、前記混合部が、前記コーティング部に制御下で連絡している請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記装置が、所定の速度および所定の角度で前記チャンバを回転するための駆動手段を備える請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記混合部内で混合を行うための駆動手段を含む請求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記駆動手段が磁気駆動ユニットを備える請求項4に記載の装置。
【請求項6】
前記駆動手段が、前記混合部内でミキサ駆動シャフトと係合するための駆動ソケットを備える請求項4に記載の装置。
【請求項7】
前記医療インプラント装置、前記ポリマーおよび前記治療薬のうちの1つまたは複数に関連する情報を読み出し、記憶し、チェックしおよび統合するための少なくとも1つの手段を含み、前記コーティング・プロセスの手順、品質および文書化のうちの少なくとも1つを制御するための手段をさらに含む請求項1に記載の装置。
【請求項8】
前記チャンバを前記装置から取り外すことができる請求項1に記載の装置。
【請求項9】
被覆される前記医療インプラント装置が、その上に結合、リンク、吸収および吸着予備コーティングのうちの少なくとも1つを含む請求項1に記載の装置。
【請求項10】
前記予備コーティングが、機能性ペプチド・リンカまたはヒドロキシアパタイトを含む請求項9に記載の装置。
【請求項11】
前記チャンバが複数の導入ポートを含む請求項1に記載の装置。
【請求項12】
前記コーティング部および前記混合部のうちの少なくとも一方の1つまたは複数の導入ポートと連絡する1つまたは複数の導入ポート位置を含む請求項11に記載の装置。
【請求項13】
前記チャンバがほぼ円筒形をしていて、該円筒形チャンバを前記装置内にほぼ水平に置くことができ、前記コーティング・チャンバ内で前記医療インプラント装置上に、ポリマーおよび治療薬のうちの前記少なくとも一方を漬け込みまたは跳ねかけを行うために、水平方向に延びる軸を中心にして回転することができる請求項1に記載の装置。
【請求項14】
前記チャンバが、前記装置内に置かれた場合に、ほぼ水平の回転軸を備え、前記混合部および前記コーティング部が、前記チャンバに取り付けられ、前記チャンバと連絡していて、前記水平軸に対して垂直方向を向いている請求項1に記載の装置。
【請求項15】
前記混合部および前記コーティング部が、相互に直径方向に対向している請求項14に記載の装置。
【請求項16】
ポリマーおよび治療薬のうちの前記少なくとも一方の成分を混合するために、前記混合部が前記コーティング部より下に位置し、前記装置が、所定の量だけ前記チャンバを回転するために動作することができ、それにより前記コーティング部が前記混合部より下に位置し、それにより前記コーティング部内に支持されている医療インプラント装置を浸漬および被覆するために、ポリマーおよび治療薬のうちの前記少なくとも一方を前記コーティング部に流入させる請求項14に記載の装置。
【請求項17】
前記コーティング部および前記混合部のうちの一方または両方が加熱手段を含む請求項1に記載の装置。
【請求項18】
前記コーティング部が複数のコーティング・ベーンを含む請求項13に記載の装置。
【請求項19】
前記混合部が、前記コーティング部にポリマーおよび治療薬のうちの前記少なくとも一方を供給するために、開くために動作することができる内部端部を有する混合バスケットを備える請求項13に記載の装置。
【請求項20】
医療インプラント装置上のコーティングを硬化するために、前記チャンバを貫通するための光源および/またはマイクロウェーブ・エネルギー供給源をさらに備える請求項1に記載の装置。
【請求項21】
前記装置が、前記コーティング・チャンバの雰囲気を制御し、前記導入ポートを介して前記チャンバ内に導入することができる所定のタイプのガス、所望の圧力下のガス、または真空のうちの少なくとも1つの供給源を備える請求項11に記載の装置。
【請求項22】
前記コーティング部が、前記被覆された医療インプラント装置からフラッシュまたは過度のコーティングを除去するための手段をさらに含む請求項1に記載の装置。
【請求項23】
ポリマーおよび治療薬のうちの少なくとも一方で医療インプラント装置を被覆するための方法であって、
チャンバのコーティング部内に位置する医療インプラント装置を提供するステップと、
コーティング組成物を形成するために成分を混合しなければならない場合に、
前記チャンバの混合部内に前記コーティングのための成分を導入し、コーティング組成物を形成するために前記混合部で前記成分を混合し、前記コーティング・チャンバに前記コーティング組成物を供給するステップと、または、
コーティング組成物を形成するために成分を混合しなくてもよい場合に、
前記コーティング・チャンバに前記コーティング組成物を供給するステップと、
前記医療インプラント装置上にコーティングを形成するために、前記医療インプラント装置を前記コーティング組成物と接触させるステップとを含む方法。
【請求項24】
前記接触が治療の時点で行われる請求項23に記載の方法。
【請求項25】
前記混合および前記接触の一方または両方が、前記チャンバの運動により行われる請求項23に記載の方法。
【請求項26】
前記混合が、前記混合部から遠いところの供給源により電圧が印加される攪拌装置により行われる請求項23に記載の方法。
【請求項27】
前記接触が、前記医療インプラント装置を浸漬するために、前記コーティング組成物が前記コーティング部に流入するように、前記チャンバを位置決めすることにより行われる請求項23に記載の方法。
【請求項28】
前記医療インプラント装置が、前記接触の前に前記インプラント装置に塗布されたリンク、結合、吸収および吸着予備コーティングのうちの少なくとも1つを含む請求項23に記載の方法。
【請求項29】
前記予備コーティングが、前記医療インプラント装置の製造の時点で塗布される請求項28に記載の方法。
【請求項30】
前記接触が治療の時点で行われ、前記予備コーティングが、前記医療インプラント装置に治療薬を固定する請求項28に記載の方法。
【請求項31】
前記チャンバをドッキング装置内に位置させることができ、前記混合が、前記装置が前記チャンバに与える運動により行われる請求項23に記載の方法。
【請求項32】
前記チャンバが、前記装置内に置かれた場合に、ほぼ水平の回転軸を備え、前記混合部および前記コーティング部が、前記チャンバに取り付けられ、前記チャンバと連絡していて、前記水平軸に対して垂直方向を向いていて、前記装置が、前記混合中に前記コーティング組成物を形成するために、また前記接触中にコーティング組成物により前記医療インプラント装置の浸漬または跳ねかけを行うために、前記チャンバを回転させる請求項31に記載の方法。
【請求項33】
前記チャンバが、前記装置内に置かれた場合に、ほぼ水平の回転軸を備え、前記混合部および前記コーティング部が、前記チャンバに取り付けられ、前記チャンバと連絡していて、前記水平軸に対して垂直方向を向いていて、
ポリマーおよび治療薬のうちの前記少なくとも一方の成分を混合するために、前記混合部を前記コーティング部より低いところに配置し、
前記チャンバを所定の量だけ回転させ、それにより前記コーティング部が前記混合部より下に位置し、それにより前記コーティング部内に支持されている医療インプラント装置を浸漬および被覆するために、ポリマーおよび治療薬のうちの前記少なくとも一方を前記コーティング部に流入させる請求項31に記載の方法。
【請求項34】
前記医療インプラント装置から余分なコーティング組成物を排出するステップと、前記医療インプラント装置上に残る前記コーティングを硬化するステップとをさらに含む請求項31に記載の方法。
【請求項35】
前記硬化が、前記ドッキング装置が供給する光、マイクロウェーブおよび熱手段のうちの1つまたは複数により行われる請求項34に記載の方法。
【請求項36】
前記ドッキング装置が、前記医療インプラント装置、前記コーティング組成物およびコーティング・プロセスのうちの1つまたは複数に関連する情報を読み出し、記憶し、チェックしおよび統合するための少なくとも1つの手段を含み、前記混合および/または前記接触が、前記情報の確認の後で行われ、結果としてのコーティング・プロセスが前記情報により制御される請求項31に記載の方法。
【請求項37】
前記装置が前記コーティング部内に位置している間に、前記医療インプラント装置の端部または縁部からフラッシュまたは過度のコーティングを除去するステップをさらに含む請求項23に記載の方法。
【請求項38】
前記コーティング組成物が、スプレーまたは噴霧化により前記コーティング部に供給される請求項23に記載の方法。
【請求項39】
医療インプラント装置の製造プロセス中に、前記プロセスが、前記医療インプラント装置に対する治療薬の以降のコーティングのために、前記医療インプラント装置にリンク、結合、吸収および吸着予備コーティングのうちの少なくとも1つを行うステップを含むプロセス。
【請求項40】
前記予備コーティングが、機能性ペプチド・リンカまたはヒドロキシアパタイトを含む請求項39に記載の方法。
【請求項41】
前記被覆された医療インプラント装置が、治療の時点で、前記被覆された医療インプラント装置上の治療用コーティングの以降の塗布のためにチャンバのコーティング部に設置される請求項40に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【公開番号】特開2006−51498(P2006−51498A)
【公開日】平成18年2月23日(2006.2.23)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2005−224792(P2005−224792)
【出願日】平成17年8月3日(2005.8.3)
【出願人】(501419222)
【出願人】(501419233)
【Fターム(参考)】