説明

医療環境向け無線光学式脈拍計システム

【課題】手頃なコストで、遠隔からリアルタイムに大規模な人数の生体情報と位置情報をモニターできる医療環境向け無線光学式脈拍システムの提供を目的とする。
【解決手段】使用者の脈拍数は脈拍センサ1から収集され、自動的にUSB受信機2に無線伝送される。他のバイタルサインのデータ(例えば体温、血圧)は、マルチバイタルサイン・レコーダー4で手入力してから、USB受信機2に無線伝送される。設置された複数のUSB受信機2は、複数の脈拍センサ1と複数のマルチバイタルサイン・レコーダー4からの生体情報及び位置情報を、有線または無線で監視PC3に伝送する。監視PC3はソフトウェアにより情報異常の判定を行い、異常を検知した場合に可視・可聴アラームで通報する。このように、本発明の無線範囲内であれば、脈拍センサを装着した誰もがリアルタイムでモニターされ、長時間で大規模な生体情報監視を実現する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は医療環境向け無線光学式脈拍計システムに関するものであり、特にリアルタイムで患者の位置情報と生体情報(例えば脈拍、体温、血圧など)をモニターでき、検出したデータに異常があった場合にアラームを発する、無線光学式脈拍計システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
心拍数は人間の生理状態を反映する重要な指標の一つである。従来心拍数をモニターする方法として、心電図分析や脈拍検出が多用される。心電図分析は心臓活動の詳細な情報を提供し、医者が病気の根本原因を探ることに役立つため、病院で広く使用される。ほとんどの場合、脈拍数は心電図で計算された心拍数に等しい。従って、パルスオキシメーターまたは血圧計を使って脈拍数を測定することは、心電図以外のもう一つの個人健康状態を評価する方法である。
【0003】
ここ数年来、無線血圧計、無線オキシメーター、無線心電計など、数多くの無線医療機器が開発されてきた。小型化技術と無線通信技術を融合させることにより、医療機器が気軽に持ち運べるようになった。無線医療機器を装着した患者は、医療機器近くの特定範囲内に行動が制限されることがなく、患者の行動範囲が大きく広がった。更に、無線医療機器は無線通信またはインターネットによって、患者の生体情報を病院に伝送し、診断に利用することができる。
医療機器は一般的に2.4GHzの周波数帯(ISMバンドと呼ばれる産業、科学、医療分野で用いられる周波数帯)を用い、異なる無線通信規格(WiFi、Bluetooth、Zigbee)が適用される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
遠隔医療はここ数年間で発展してきた技術である。無線通信やインターネットを通じて、生体情報を所在地の医療機器から遠隔の監視端末へ送信し、異常がある患者をスクリーニングできる機能が遠隔医療機器のメリットの一つである。
【0005】
医療環境において、患者の病状悪化を防ぐために、患者の状態を早期に検出することが重要であるが、リアルタイムにバイタルサインをモニターする医療機器
(例えば心電計)の数が足りないのが現状である。これは大規模な導入のコストが高いことが要因である。
【0006】
心電計に比べ比較的安価なプレチスモグラフィ・センサ(Plethysmographic sensor)を利用した脈拍測定法が近年多用されるようになった。そこで本発明は、手頃なコストで、リアルタイムで大規模な人数の患者の状態をモニターすることができ、異常を検出した場合にアラームを発する、無線光学式脈拍計システムの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は大規模に導入して患者の脈拍数をリアルタイムで監視するために使用する無線光学式脈拍計システムを提供する。多くの医療施設において、患者用モニターは、看護士が施設内の歩行可能なすべての患者を追跡することが困難なため、一部少数の患者にのみ割り当てられている。本発明によれば、本発明の無線光学式脈拍計システムの対象範囲内であれば、医療施設内のどこにいても脈拍センサを装着している患者すべてを監視することができる。指輪のような光電式指用プローブは長期の装着向けに設計されている。脈拍センサは柔軟なコイルケーブルによりあらゆる使用者の手の大きさに合わせて使用できる。本発明において、無線光学式脈拍計システムは監視PCに使用者の脈拍と位置情報を自動的に更新しながら表示し、介護者の負担を軽減することができる。本発明の無線光学式脈拍計システムは、本発明で説明するマルチバイタルサイン・レコーダーなど、ほかのZigbee規格の無線医療機器と容易に統合することができる。従来とは対照的に、本発明の無線光学式脈拍計システムは長期的および大規模な生体信号モニタリングにより適している。
【0008】
本願の第1発明は、脈拍信号、体温信号、血圧信号を伝送するために脈拍、体温、血圧を検出する脈拍センサと、1つ以上の前記脈拍センサから脈拍信号、体温信号、血圧信号を無線で受信し、脈拍センサを装着している使用者の脈拍数、位置情報、体温、血圧を監視PCに無線伝送するUSB受信機と、使用者の脈拍数、位置情報、体温、血圧を表示するために監視PC上で実行される監視用ソフトウェアと、を備えることを特徴とする、医療環境向け無線光学式脈拍計システムを提供する。
【0009】
本願の第2発明は、前記脈拍センサが、使用者の脈拍信号を取得するための光電式指用プローブと、前記光電式指用プローブから得た脈拍信号を増幅させる脈拍信号4級増幅回路と、前記脈拍信号を処理し、脈拍信号から脈拍数を計算し、更に前記脈拍数を伝送するマイクロプロセッサーと、前記マイクロプロセッサーから前記脈拍数を受信し、前記脈拍数を無線でUSB受信機に伝送する無線トランシーバー・モジュールと、を含むことを特徴とする、前記第1発明の無線光学式脈拍計システムを提供する。
【0010】
本願の第3発明は、前記光電式指用プローブが、使用者の手の大きさに合わせて伸縮自在で、弾力のあるコイルケーブルと、使用者の脈拍信号を検出するため、指輪のように使用者の指に装着されるソフトチップと、コイルケーブルを脈拍センサに固定するアダブターと、を含むことを特徴とする、前記第2発明の無線光学式脈拍計システムを提供する。
【0011】
本願の第4発明は、前記ソフトチップが、発光部と受光部で構成され、プレチスモグラフィ・センサ(Plethysmographic sensor)として機能する光学感知装置と、前記光学感知装置が埋め込まれるための凹みと、前記ソフトチップのリングサイズを調節できる、ストライプ状突起の付いたストラップと、前記ストラップを固定するプラスチック製バックルと、前記ストラップを固定した後、余ったストラップを縛るラッチと、指の形にフィットし、前記光学感知装置と指との接触を強めるために設計された湾曲構造と、を含むことを特徴とする、前記第3発明の無線光学式脈拍計システムを提供する。
【0012】
本願の第5発明は、前記光学感知装置が吸収する赤外線の量が指の血管容積に影響される原理を利用して、脈拍信号をリアルタイムで脈拍信号4級増幅回路に提供することを特徴とする、前記第4発明の無線光学式脈拍計システムを提供する。
【0013】
本願の第6発明は、前記脈拍センサから無線で脈拍数を取得する工程がZigbee技術に基づくことを特徴とする、前記第1発明の無線光学式脈拍計システムを提供する。
【0014】
本願の第7発明は、前記Zigbee技術のデータフレームが前記脈拍センサの数と脈拍数データを含むことを特徴とする、前記第6発明の無線光学式脈拍計システムを提供する。
【0015】
本願の第8発明は、前記伝送手段が、その無線通信可能範囲内の任意のUSB受信機に脈拍数を伝送する脈拍センサと、前記脈拍センサから脈拍数を取得し、内蔵の無線信号強度表示器により前記脈拍センサとの距離を推定するUSB受信機と、前記USB受信機からの情報を監視PCに伝送するUSBエクステンダーまたは無線中継器と、を含むことを特徴とする、前記第1発明の無線光学式脈拍計システムを提供する。
【0016】
本願の第9発明は、前記表示手段が、前記脈拍数データ、位置情報、脈拍センサの移動、無線信号状態、使用者のプロファイルを表示するソフトウェアと、 前記脈拍数データが予め設定された上下限値を超えた場合に使用者に知らせるための調節可能な可視及び可聴アラームと、前記USB受信機の位置情報を設定できる命名機能装置と、を含むことを特徴とする、前記第1発明の無線光学式脈拍計システムを提供する。
【0017】
本願の第10発明は、前記医療環境が、病院、介護施設、自宅、または他の医療施設を含むことを特徴とする、前記第1発明の無線光学式脈拍計システムを提供する。
【0018】
本願の第11発明は更に、複雑な生理的異常によって引き起こされる異常な脈拍のデータを示す患者を検出する、医療環境で用いる第一線のスクリーニング機能を含むことを特徴とする、前記第1発明の無線光学式脈拍計システムを提供する。
【0019】
本願の第12発明は更に、多様なバイタルサインを収集し、監視PCに伝送するマルチバイタルサイン・レコーダーを含むことを特徴とする、前記第1発明の無線光学式脈拍計システムを提供する。
【0020】
本願の第13発明は、前記無線光学式脈拍計システムが、リアルタイムで使用者をモニターする、リアルタイムの無線光学式脈拍計システムであることを特徴とする、前記第1発明の無線光学式脈拍計システムを提供する。
【発明の効果】
【0021】
以上の説明から明らかなように、本発明は次の効果が得られる。
【0022】
(1)可聴・可視アラームにより、ハイリスク患者をスクリーニングでき、介護者の役に立つ。スクリーニングされた患者は、早期に詳しい検査と診断を受けることができる。
【0023】
(2)患者の安全が高められ、定時的にバイタルサインを測る介護者の負荷が軽減されるだけでなく、更に従来の医療手順を変える。
【0024】
(3)ポータブルな設計で、使用者は自由に行動できる。
【0025】
(4)無線ローミング設計により、リアルタイムで脈拍信号を中断することなく検出できる。
【0026】
(5)無線光学式脈拍計システムにおける無線範囲内で、トイレや地下室など注意が払われない室内でも、脈拍センサから脈拍信号を受信し、モニターすることができる。
【0027】
(6)ソフトウェアで立入禁止区域の範囲を設定できる。患者が予め設定された立入禁止区域に入ると、アラームを発する。
【0028】
(7)ソフトウェアを通じ、各使用者に応じて脈拍数の上下限値を設定できる。
【0029】
(8)脈拍センサに付いた緊急ボタンは、使用者が自ら援助を求める方法として利用できる。
【0030】
(9)低消費電力の無線通信規格「Zigbee」を使用する脈拍センサは、550mAhリチウムポリマー電池により5日間以上作動できる。
【0031】
(10)本発明のシステムにより集められた全てのデータは、監視PCに保存でき、参考として利用できる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】本発明における脈拍センサ1を示す説明図である。
【図2】本発明における光電式指用プローブを示す説明図である。
【図3】本発明におけるUSB受信機を示す説明図である。
【図4】本発明の無線光学式脈拍計システムを示すブロック図である。
【図5】医療環境における本発明の無線光学式脈拍計システムの実施形態を示す説明図である。
【図6】本発明における脈拍センサ1を示すブロック図である。
【図7】本発明におけるUSB受信機2を示すブロック図である。
【図8】脈拍数を生体信号として取得した場合を例とした、本発明の生体信号処理ソフトウェアのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0033】
以下、本発明の実施の形態を図に基づいて説明する。
【0034】
図4は本発明の無線光学式脈拍計システムを示すブロック図である。本発明の医療環境向け無線光学式脈拍計システムは、脈拍センサ1、無線USB受信機2、監視PC3及びマルチバイタルサイン・レコーダー4を備える。使用者の脈拍数は脈拍センサ1で収集され、自動的にUSB受信機2に無線伝送される。他のバイタルサインのデータ(例えば体温、血圧)は、手動でマルチバイタルサイン・レコーダー4に入力した後、USB受信機2に無線伝送される。そして、設置された複数のUSB受信機2は、複数の脈拍センサ1と複数のマルチバイタルサイン・レコーダー4からの生体情報及び位置情報を、有線または無線で監視PC3に伝送する。また、監視PC3は病院情報システム(Hospital Information System/HIS)またはインターネットに接続される。従って、医療従事者はHISまたはインターネットを通じて、監視PC3で集められたデータにアクセスすることができる。本発明の医療環境向け無線光学式脈拍計システムは医療施設、病院、介護施設、家庭、その他多くの患者が常時の介護またはモニタリングを必要とする場所で使用することができる。本発明の医療環境向け無線光学式脈拍計システムは医療環境で第一線のスクリーニング方法として機能し、複雑な生理的異常によって引き起こされることがある異常な脈拍のデータを示す患者を検出することができ、各使用者の脈拍データおよび位置情報を監視PC3に表示させることができ、ソフトウェアで、使用者のプロファイル及び脈拍限度値を設定することが可能である。また、USB受信機2の位置情報を設定できる命名機能も備えている。
【0035】
図1は本発明における脈拍センサ1の上面図である。脈拍信号を検出するために使われる光電式指用プローブ151は脈拍センサ1と接続される。スイッチ152は脈拍センサ1の電源をオンまたはオフにする。二つのLED153は無線伝送状態と他の関連情報を示すことができる。緊急ボタン154を押すことにより、援助を必要とする人は誰でも緊急通報機能を起動できる。また、一対の耳のようなバンド用スロット155を使い、リストバンドで脈拍センサ1を使用者の手首に固定する。
【0036】
図2は本発明における光電式指用プローブを示す説明図である。図2Aに示すように、光電式指用プローブ151は使用者の指に装着され、脈拍センサ1と接続される。光電式指用プローブ151は長時間装着のために幾つかの特徴のある設計がなされる。
【0037】
図2Bに示すように、ソフトチップ1512は指輪のような形をしており、指の付け根に装着される。指の付け根に装着する設計で日常生活と睡眠時に邪魔にならないようにする。ソフトチップ1512とアダプター1513を繋ぐコイルケーブル1511は整理しやすく、柔軟性が向上される。
【0038】
図2Cは光電式指用プローブ151のソフトチップ1512の上面断面図である。光電式指用プローブ151内部の光学感知装置は発光部と受光部で構成され、プレチスモグラフィ・センサ(Plethysmographic sensor)として機能する。ソフトチップ1512内面の凹み15121には発光LED111と受光フォトダイオード112で構成される光学感知装置が埋め込まれる。湾曲構造15125は指の形にフィットし、指と光学感知装置との接触を高める。ストライプ状突起の付いたストラップ15122はソフトチップ1512のサイズを調節するために使われる。まず、ストライプ状突起の付いたストラップ15122をプラスチック製バックル15123に通すことによって、ソフトチップ1512は指輪のような閉じた構造になる。そして、ストライプ状突起の付いたストラップ15122を引っ張ったり、緩めたりすることによって、ソフトチップ1512のリングサイズを簡単に調節できる。ストライプ状突起の付いたストラップ15122が長すぎる場合は、余ったストラップをラッチ15124に入れて固定させる。
【0039】
図3は本発明におけるUSB受信機を示す説明図である。USB受信機LED242は無線伝送状態と他の関連情報を示す。USBソケット241はUSB受信機2を監視PC3に接続するために用いられる。監視PC3で本発明のソフトウェアを実行し、測定した関連の生体情報を表示する。
【0040】
図4は本発明医療環境向け無線光学式脈拍計システムを示すブロック図である。まず、脈拍センサ1とマルチバイタルサイン・レコーダー4から収集した生体情報を無線通信でUSB受信機2に伝送する。次に、USB受信機2は脈拍センサ1から脈拍数を受信し、内蔵の無線信号強度表示器により、脈拍センサ1とUSB受信機2との距離を推定することができる。更に、検知された生体信号と位置情報はUSB受信機2から監視PC3に伝送される。USB受信機2から監視PC3までの伝送距離は、USBエクステンダーまたは無線中継器を用いることによって延長できる。
【0041】
図5は医療環境における本発明の無線光学式脈拍計システムの実施形態を示す説明図である。監視PC3はモニター基地93に配置される。USB受信機2は病室91、トイレ92、出口94または地下室などの場所に配置される。脈拍センサ1を装着している人が出口94に接近すると、出口94に配置されたUSB受信機2が使用者からの脈拍信号を受信し、リアルタイムで使用者の脈拍数と位置情報を監視PC3に伝送する。また、病室91にいる介護者もマルチバイタルサイン・レコーダー4を利用し、USB受信機2を介して、測定したバイタルサインを監視PC3に伝送することができる。
【0042】
図6は本発明における脈拍センサを示すブロック図である。脈拍センサ1は、内蔵の発光LED111と受光フォトダイオード112で構成される生体信号モジュール11を介して、吸収される赤外線の量が指の血管容積に影響される原理により、脈拍信号を検出する。次に、脈拍信号4級増幅回路12を通じて、検出された脈拍信号を濾過し、増幅する。それから、マイクロプロセッサ制御モジュール13により、増幅された脈拍信号をアルゴリズムで計算し、脈拍数と他の関連情報を取得する。最後に、マイクロプロセッサ制御モジュール13から得られた脈拍数と他の関連情報は、Zigbee技術に基づく無線トランシーバー・モジュール14を通じて、USB受信機2に伝送される。
【0043】
図7は本発明におけるUSB受信機を示すブロック図である。無線伝送モジュール23で受信した脈拍数と他の関連情報は、マイクロプロセッサ制御モジュール22により制御及び処理され、そしてUSBインターフェース・モジュール21を通して監視PC3に伝送される。脈拍数と他の関連情報は監視PC3のスクリーンに表示される。
【0044】
図8は脈拍数を生体信号として取得した場合を例とした本発明の生体信号処理ソフトウェアのフローチャートである。本発明のソフトウェアは、100人以上の脈拍数データ、位置情報、脈拍センサの移動、無線信号状態、使用者のプロファイルなどを表示することができる。図8に示すように、最初は脈拍数と位置情報を取得する。次に、ソフトウェアは使用者の現在の位置を示し、脈拍数が上下限値を超えたかを判定する。脈拍数が予め設定された上下限値を超えた場合、ソフトウェアは調節可能な可聴・可視アラームで介護者の注意を引く。
【0045】
本発明は次の利点と進歩性が挙げられる。
【0046】
1.リアルタイムで使用者または患者の脈拍をモニターする。無中断で3秒ごとに、各患者の脈拍数が監視PCに示される。
【0047】
2.本発明の無線光学式脈拍計システムは省電力で、無線通信規格「Zigbee」の利用により二次電池の電力を節約でき、5日間以上作動できる。
【0048】
3.Zigbee技術のデータフレームはUSB受信機の脈拍センサの数と患者の脈拍数データのみを含む。
【0049】
4.監視PCを通じて各患者の位置情報を知ることができる。
【0050】
5.本発明の無線光学式脈拍計システムは労力を軽減できる。
【0051】
受信機の無線信号強度で使用者の位置情報を検知できる。例えば、使用者RRについて、受信機(a)の受信した無線信号強度が2.1、受信機(b) の受信した無線信号強度が3.7、受信機(c)の受信した無線信号強度が強度が0.5であるとすれば、使用者RRは無線信号強度が最大の3.7を示している受信機(b)の近くにいること分かる。
【0052】
使用者の体温と血圧を脈拍センサで検知し、無線で受信機に伝送して各使用者の監視PC3に表示することができる。無線体温計(図示しない)と無線血圧計(図示しない)を使用者が装着すれば、体温信号と血圧信号が無線でUSB受信機2に伝送される。
【符号の説明】
【0053】
1 脈拍センサ
11 生体信号モジュール
12 脈拍信号4級増幅回路
13 マイクロプロセッサ制御モジュール
14 無線トランシーバー・モジュール
111 発光LED
112 受光フォトダイオード
151 光電式指用プローブ
1511 コイルケーブル
1512 ソフトチップ
1513 アダプター
15121 凹み
15122 ストライプ状突起の付いたストラップ
15123 プラスチック製バックル
15124 ラッチ
15125 湾曲構造
152 スイッチ
153 LED
154 緊急ボタン
155 バンド用スロット
2 USB受信機
21 USBインターフェース・モジュール
22 マイクロプロセッサ制御モジュール
23 無線伝送モジュール
241 USBソケット
242 USB受信機LED
3 監視PC
4 マルチバイタルサイン・レコーダー
91 病室
92 トイレ
93 モニター基地
94 出口

【特許請求の範囲】
【請求項1】
使用者の脈拍、体温、または血圧を検出し、脈拍信号、体温信号、または血圧信号を伝送する脈拍センサと、
1つ以上の前記脈拍センサから脈拍信号、体温信号、または血圧信号を無線で受信し、脈拍センサを装着した使用者の位置情報を監視PCに無線伝送するUSB受信機と、
使用者の脈拍数、位置情報、体温または血圧を表示するために監視PC上で実行される監視用ソフトウェアと、
を備えたことを特徴とする医療環境向け無線光学式脈拍計システム。
【請求項2】
請求項1に記載の無線光学式脈拍計システムにおいて、前記脈拍センサが、
使用者の脈拍信号を取得するための光電式指用プローブと、
前記光電式指用プローブから得られた脈拍信号を増幅させる脈拍信号4級増幅回路と、
前記脈拍信号を処理し、脈拍信号から脈拍数を計算し、更に前記脈拍数を伝送するマイクロプロセッサーと、
前記マイクロプロセッサーから前記脈拍数を受信し、前記脈拍数を無線でUSB受信機に伝送する無線トランシーバー・モジュールと、
を含むことを特徴とする、無線光学式脈拍計システム。
【請求項3】
請求項2に記載の無線光学式脈拍計システムにおいて、前記光電式指用プローブが、
使用者の異なる手の大きさに合わせる伸縮自在で、弾力のあるコイルケーブルと、
使用者の脈拍信号を検出するため、指輪のように使用者の指に装着されるソフトチップと、
コイルケーブルを脈拍センサに固定するアダブターと、
を含むことを特徴とする、無線光学式脈拍計システム。
【請求項4】
請求項3に記載の無線光学式脈拍計システムにおいて、前記ソフトチップが、
発光部と受光部で構成され、プレチスモグラフィ・センサ(Plethysmographic sensor)として機能する光学感知装置と、
前記光学感知装置が埋め込まれるための凹みと、
前記ソフトチップのリングサイズを調節できる、ストライプ状突起の付いたストラップと、
前記ストラップを固定するプラスチック製バックルと、
前記ストラップを固定した後、余ったストラップを縛るラッチと、
指の形にフィットし、前記光学感知装置と指との接触を高めるために設計された湾曲構造と、
を含むことを特徴とする、無線光学式脈拍計システム。
【請求項5】
請求項4に記載の無線光学式脈拍計システムにおいて、前記光学感知装置が、吸収する赤外線の量が指の血管容積に影響される原理を利用して、脈拍信号をリアルタイムで脈拍信号4級増幅回路に提供することを特徴とする、無線光学式脈拍計システム。
【請求項6】
請求項1に記載の無線光学式脈拍計システムにおいて、1つ以上の前記脈拍センサから無線で脈拍数を取得する工程がZigbee技術に基づくことを特徴とする、無線光学式脈拍計システム。
【請求項7】
請求項6に記載の無線光学式脈拍計システムにおいて、前記Zigbee技術のデータフレームが前記脈拍センサの数と脈拍数データを含むことを特徴とする、無線光学式脈拍計システム。
【請求項8】
請求項1に記載の無線光学式脈拍計システムにおいて、前記伝送手段が、
その無線通信可能範囲内の任意のUSB受信機に脈拍数を伝送する脈拍センサと、
前記脈拍センサから脈拍数を取得し、内蔵の無線信号強度表示器により前記脈拍センサとの距離を推定するUSB受信機と、
前記USB受信機からの情報を監視PCに伝送するUSBエクステンダーまたは無線中継器と、
を含むことを特徴とする、無線光学式脈拍計システム。
【請求項9】
請求項1に記載の無線光学式脈拍計システムにおいて、前記表示手段が、
前記脈拍数データ、位置情報、脈拍センサの移動、無線信号状態、使用者のプロファイルを表示するソフトウェアと、
前記脈拍数データが予め設定された上下限値を超えた場合に介護者の注意を引くための調節可能な可視及び可聴アラームと、
前記USB受信機の設置位置情報を設定できる命名機能装置と、
を含むことを特徴とする、無線光学式脈拍計システム。
【請求項10】
請求項1に記載の無線光学式脈拍計システムにおいて、前記医療環境が、病院、介護施設、自宅、または他の医療施設を含むことを特徴とする、無線光学式脈拍計システム。
【請求項11】
請求項1に記載の無線光学式脈拍計システムにおいて、更に、複雑な生理的異常によって引き起こされることがある異常な脈拍のデータを示す患者を検出する、医療環境で用いる第一線のスクリーニング機能を含むことを特徴とする、無線光学式脈拍計システム。
【請求項12】
請求項1に記載の無線光学式脈拍計システムにおいて、更に、多様なバイタルサインを収集し、監視PCに伝送するマルチバイタルサイン・レコーダーを含むことを特徴とする、無線光学式脈拍計システム。
【請求項13】
請求項1に記載の無線光学式脈拍計システムにおいて、前記無線光学式脈拍計システムが、リアルタイムで使用者をモニターする、リアルタイムの無線光学式脈拍計システムであることを特徴とする、無線光学式脈拍計システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−152374(P2012−152374A)
【公開日】平成24年8月16日(2012.8.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−13955(P2011−13955)
【出願日】平成23年1月26日(2011.1.26)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.ZIGBEE
2.Bluetooth
【出願人】(596133544)
【Fターム(参考)】