説明

医薬品および化粧料組成物において用いられるセイヨウフウチョウソウ抽出物

本発明は、毛包成長促進用の化粧料組成物または医薬組成物の有効成分として用いられるセイヨウフウチョウソウ抽出物に関する。

【発明の詳細な説明】
【発明の背景】
【0001】
発明の分野
本発明は、抜け毛を治療する医薬品または化粧料の全般的な分野に関する。
【0002】
背景技術
Cleome hassleriana Chodiの異名を持つセイヨウフウチョウソウ(Cleome spinosa jacq.)は、フウチョウソウ科(Capparidaceae)の草本植物であり、ブラジル南東部およびアルゼンチンが起源である。セイヨウフウチョウソウは、観賞植物として非常に広く栽培されており、6月の終わりから9月までの夏の間、都市の道路の中央分離帯や環状交差路は多くの栽培品種で飾られる。
【0003】
また、一般に「スパイダーフラワー」と呼ばれることもある。
【0004】
クレオメ属(The genus Cleome)という名前は、語源的に、「glory」という意味のギリシャ語kleosに由来する
【0005】
クレオメ属は、1年草本植物、亜低木、まれに匍匐植物を含む。それらにはとげがないものも、とげ状の托葉を有するものもあり、その茎および葉は、多くの場合、腺毛で覆われており、匂いが強い。
【0006】
葉は、互生し、細長い葉柄上に3〜9枚の小葉がある掌状葉であるか、または単小葉を有し、そのうえ無柄葉である。
【0007】
花は両性花であり、総状花序または腋生単頂(axillary solitaries)花に分類される。花は、一般的には左右相称で、4枚の独立した萼片、4枚のへら形の花弁からなり、蜜を分泌する花盤を有する。6個の雄蘂が突出している。
【0008】
円筒状の果実は裂開性の長角果であり、二つのさく片(valve)はレプルム(または疑似隔壁)と区別されており、数多くの腎臓の形をした、おおむね球状のグレインを放出する。
【0009】
この属は約80の新熱帯区の種を含んでなり、それらにはベネズエラの19の種が含まれる。
【0010】
セイヨウフウチョウソウ種は、その結実器官がより広範囲であるという点で他の種と異なる:(2〜9mmに対して)20mmから50mmまでの果柄、10〜25mm長の白色または紫色の花弁を有する大輪、紫色の雄蘂。葉には5〜7枚の小葉がある。
【0011】
セイヨウフウチョウソウは、高さ1〜2mの、腺のある、粘着性の、非常にとげのある、一年生の背丈の高い植物である。花は夏に開花し、花弁は雄蘂より短い。果柄は、花盤の雄蘂を分割している。線状の背丈の高い植物体は長さ6〜12cmの果実を生ずる。
【0012】
グレインの油は、グルコシノレートを多く含み、耳痛および他の疾患に対する経験的医学に用いられる。
【0013】
地上部は、伝統的医学には使用されない。しかしながら、この植物は観賞植物として広く用いられている。
【0014】
セイヨウフウチョウソウは、化学的レベルにおいても薬理学的レベルにおいても数少ない科学調査の対象であった。セイヨウフウチョウソウのコラゲナーゼの阻害剤のとしての活性は、その「老化防止剤」としての用途とともに記載されている(日本国特許第2001181129号公報)。
【0015】
Dwight O.らは、セイヨウフウチョウソウの地上部の植物化学的態様について研究した(Dwight et al., J. Nat. Prod. 2004, 67, 179-183)。彼らは、フラボンであるフリンズラチンとともに、クレオスピノールA、B、C、D、およびクレオスピノールAの3’−ヒドロキシ−イソ−ペンタン−10−オエートエステルと呼ばれる、ジテルペンファミリーに属する五つの新規セムブランについても記載している。
【0016】
グレインは既に研究の対象とされており、グルコシノレート、特にグルコカッパリンが存在することが記載されている[Pagini K. et al., I1 Farmaco, Ed. Prat. 22, 553 (1967)]。
【発明の概要】
【0017】
予期せず驚くべきことに、本出願人は、毛包成長促進用の医薬組成物または化粧料組成物を調製するための有効成分としてのセイヨウフウチョウソウ抽出物の用途を見いだした。
【発明の具体的説明】
【0018】
本発明は、まず、セイヨウフウチョウソウ抽出物であって、該抽出物の乾燥材料100gに対して0.05g〜5gの総硫黄含量を有する抽出物に関する。
【0019】
本発明の態様によれば、前記セイヨウフウチョウソウ抽出物は、硫黄含有アミノ酸、特にシスチンおよびメチオニンを含む。
【0020】
本発明の別の態様によれば、前記抽出物は、前記抽出物の乾燥材料100gに対して0.01g〜1gのシスチンを含む。
【0021】
本発明の別の態様によれば、前記抽出物は、前記抽出物の乾燥材料100gに対して0.001g〜0.1gのメチオニンを含む。
【0022】
本発明は、またかかるセイヨウフウチョウソウ抽出物を含む局所用または経口用化粧料組成物にまで及ぶ。
【0023】
毛は、毛幹(硫黄含有タンパク質「ケラチン」および毛の色を決定する色素「メラニン」から本質的になる)および毛球(毛の実際の根)(特に、総ての必須栄養素を送達する血管が認められる「球周囲の」領域によって囲まれている)を含んでなる。
【0024】
毛は、連続してではなく、3段階に分かれた毛周期に従って成長する。成長(成長期)、退行(退行期)、および休止(休止期)は引き続いて起こる。この最後の段階中に、同じ毛包からの新しい成長期毛によって毛は徐々に移動される。生まれた毛によって成熟した毛は抜け落ちる。
【0025】
毛髪障害としての、抜け毛−瀰漫性または限局性−は、「退行期」にある毛髪の数の増加を特徴とする。
【0026】
本出願人は、セイヨウフウチョウソウ抽出物が毛幹の伸長を刺激することを示した。
【0027】
本発明の範囲において、セイヨウフウチョウソウ抽出物は、前記した、毛周期の成長期を維持し、延長する。毛は、この成長段階中に形成され、毛包の細胞分裂によって成長する。その後、毛包は皮下組織中に残る。
【0028】
成長期は、毛幹を伸長するための根本となる。
【0029】
毛包の成長を刺激し、促進することを目的とする本発明の組成物は、有効成分としてセイヨウフウチョウソウ抽出物を含んでなる。
【0030】
本発明の範囲において、毛髪障害とは、毛包の構造および機能に影響を及ぼすいかなる変化も意味する。特に、毛髪障害とは、偶発的または長期的な脱毛を引き起こすいかなる生物学的攪乱をも意味する。毛細血管障害は、偶発的な原因によるか、または確定されている原因によってもよい。
【0031】
毛細血管障害は、内部または外部起源の異なる原因があるかもしれない。内部起源とは、毛の成長および維持に関与する生物学的工程に影響を及ぼすいかなる攪乱をも意味する。例えば、脂肪分泌の脱制御、5−α−レダクターゼの酵素増幅(ホルモンの脱制御)、炎症、コラーゲンの構造変化、成長因子、神経因子、または血管因子の介入、および遺伝的要素が挙げられる。
【0032】
外部起源とは、頭皮の局所的微生物叢の発生、化学薬品の作用(着色、パーマ、化学療法)、生活衛生の汚染を意味する。
【0033】
頭皮に対する、内部または外部起源のこれら総ての障害は、毛周期を攪乱させ、改変するという直接的な影響をもたらし、様々な形態の脱毛症に至る。脱毛症という用語は、毛包や毛幹の毛周期に影響を及ぼし、毛の総てまたは一部の偶発的かつ可逆的な脱毛または限定的な抜け落ちという影響をもたらす全病変を要約している。最も広く知られた、2種類の脱毛症、アエラータ脱毛症(alopecia aerata)およびアンドロゲン性脱毛症または慢性脱毛症が挙げられる。
【0034】
「セイヨウフウチョウソウ抽出物」とは、本発明の意味において、好ましくは、該抽出物の乾燥材料100gに対し、総硫黄含量が0.05g〜5gであるセイヨウフウチョウソウ抽出物を意味する。
【0035】
セイヨウフウチョウソウ抽出物は、化学的には、シスチン、メチオニンなどの硫黄含有アミノ酸の形態を想定した硫黄を含有することを特徴とする。無機化およびプラズマ発光分析後に分析される総硫黄含量は、抽出条件に応じて、溶媒や前記抽出物の乾燥材料100gに対して0.05g〜5gの幅がある。シスチンは、高速液体クロマトグラフィーによって分析し得、シスチン含量も、抽出条件に応じて、前記抽出物の乾燥材料100gに対して0.01g〜1gの幅がある。メチオニン含量はより低く、メチオニン含量は、抽出条件に応じて、乾燥材料100gに対して0.001g〜0.1gの幅がある。
【0036】
好ましくは、本発明によるセイヨウフウチョウソウ抽出物は、セイヨウフウチョウソウの葉、花、果実、茎、根から得られ、優先的には乾燥した開花地上部から得られる。
【0037】
本発明は、毛包の成長を促進することを目的とする医薬組成物を調製するための有効成分としてのかかる抽出物の用途に関する。
【0038】
優先的には、本発明による医薬組成物または化粧用組成物は、有効成分として、該組成物の100gに対し、5mg〜1g含まれるセイヨウフウチョウソウ乾燥抽出物を含んでなる。
【0039】
好ましくは、セイヨウフウチョウソウ乾燥抽出物の量は、医薬組成物または化粧用組成物の100gに対し、10mg〜500mg含まれる。さらに好ましくは、セイヨウフウチョウソウ乾燥抽出物の量は、組成物の100gに対し、20mg〜100mg含まれる。
【0040】
本発明の意味において、前記セイヨウフウチョウソウ抽出物は、毛包の成長を刺激し、促進するための有効成分として作用する。
【0041】
本発明による抽出物は、毛幹の発育を促進し、毛用組成物に入れる成分の供給を改善し、皮下組織に非常に近接している毛の維持(成長期の特徴である)を促進する。
【0042】
活発な成長段階(成長期)が改善され、促進される。
【0043】
本発明による組成物は、抜け毛防止処置(anti-hair fall treatment)のための、当業者に周知の他の活性物質をさらに含んでよく、特に限定されないが、キナ皮抽出物(FR 2 853 245)、ミノキシジル(2,4−ジアミノ−6−ピペリジノピリミジン−3−オキシド)、ビタミン、例えば、ビタミンA、E、B5、B6、C、H、PP、微量元素、例えば、亜鉛、銅、マグネシウム、珪素など、タンパク質誘導体、例えば、ペプチド、(メチオニン、シスチン、システインタイプもしくは誘導体の)硫黄含有アミノ酸、親油性もしくは親水性を有する植物起源の精油もしくは抽出物(このリストは限定されるものではない)、抗真菌薬例えばピロクトノールアミン(piroctonolamine)、ウンデシレン酸誘導体、シクロピロクスオラミン、またはアンドロゲン受容体におけるもしくは5−α−レダクターゼの合成もしくは発現における特異的作用で評価されている化学合成分子が挙げられる。
【0044】
最後に、前記調製物は、また経口経路によるまたは局所経路による投与に適した薬学上許容される賦形剤も含んでよい。
【0045】
前記組成物は、好ましくは、局所または経口形態で表示され、さらに優先的には局所形態で表示される。
【0046】
好ましくは、前記局所形態は、シャンプー、ゲル、ローション、フォーム、スプレー、およびクリームからなる群から選択されるものである。この組成物はまた、経口形態、例えばカプセル、錠剤、ゼラチンカプセル、飲用に適した懸濁液用の粉末でも表示され得る。
【0047】
本発明の特定の実施形態では、本発明による組成物は、毛包の成長を促進するための食品補給物または食物組成物として用いてよい。
【0048】
本発明によるセイヨウフウチョウソウは以下のように得ることができる:
−セイヨウフウチョウソウの乾燥開花地上部(葉および/花および/または果実および/または茎)の粉砕。
【0049】
−溶媒による少なくとも一回の抽出。溶媒は、水、C−Cアルコール、ケトン(メチルエチルケトン、ジメチルケトン、メチルイソブチルケトン)、エステル(酢酸エチル、酢酸イソプロピル)、またはこれらの溶媒の任意の混合割合での混合物であってよい。
【0050】
この抽出は、約1/1〜1/20含まれる植物/溶媒比で行ってよく、2〜3回繰り返してよい。抽出温度は、室温と同じ温度から抽出溶媒の沸騰温度までであってよい。
【0051】
抽出時間は、30分から72時間まで幅があってもよく、当業者に公知の技術による固液分離を静的にも攪拌下でも行ってよい。これは、例えば、濾過または遠心分離操作であってよい。
【0052】
用いた溶媒が使用に適合する場合には、得られた溶液をそのようなものとして用いてよい。また、その溶液を、乾燥抽出物が得られるまで多少濃縮してよい。この濃縮溶液もまた用いてよい。
【0053】
濃縮したまたは濃縮していない抽出溶液に、活性炭などの吸収性担体または吸収性樹脂を加えることによって、溶液の退色処理を行ってよい。乾燥工程中に、抽出原料に対して大量の割合で担体を加えてよく、それは1%〜50%の幅があってもよい。この担体は、マルトデキストリン、ラクトースなどの糖、またはシリカであってもよい。また、濃縮工程中に、グリセリン、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ヘキシレングリコールなどの高沸点溶媒を加えることもできる。その後、この新しい溶媒にセイヨウフウチョウソウ抽出物を可溶化する。
【0054】
以下の調製物および組成物は、例示的であり、限定されない例として記載する。
【実施例】
【0055】
植物抽出物を調製するための実施例
実施例1
乾燥、粉砕したセイヨウフウチョウソウ開花地上部100kgを、95%(v/v)アルコール1,500kgを用いて、攪拌し1時間還流しながら、抽出する。冷却後、その抽出溶液を濾過により回収する。
【0056】
この溶液に、活性炭15kgを加え、その溶液を20分間還流する。濾過により活性炭を除去する。その結果、淡黄色の透明な溶液を得る。
【0057】
この溶液を濃縮した後、乾燥させる。乾燥抽出物10kgを得る。その総硫黄含量は、乾燥材料の100gに対して0.5gであり、そのシスチン含量は乾燥材料の100gに対して0.1gであり、メチオニン含量は乾燥材料の100gに対して0.015gである。
【0058】
実施例2
乾燥、粉砕したセイヨウフウチョウソウ開花地上部10kgを、30%(v/v)アルコール70kgを用いて、2時間還流し攪拌しながら、抽出する。一度、その溶液を濾過で集め、前と同じ条件下で薬物を、30%(v/v)アルコール70kgを用いて再び抽出する。得られた溶液をひとまとめにする。その結果、暗黄色の液体抽出物120kgを得る。その総硫黄含量は、液体抽出物の乾燥材料の100gに対して1gであり、シスチン含量は100gに対して0.2gであり、メチオニン含量は100gに対して0.02gである。
【0059】
実施例3
乾燥、粉砕したセイヨウフウチョウソウ開花地上部1kgを、水10lを用いて80℃で5時間、攪拌下で抽出する。濾過により得た溶液を2lまで濃縮し、その後、プロピレングリコール2lを加え、その溶液を濾過する。その結果、淡褐色の液体抽出物4lを得る。この抽出物の乾燥材料の100gに対して、総硫黄量は1gであり、シスチン量は0.2gであり、メチオニン含量は100gに対して0.02gである。
【0060】
化粧用組成物例
実施例4:抜け毛防止ローション
化合物 (/100g)
セイヨウフウチョウソウ乾燥抽出物 20mg〜100mg
キナ皮抽出物 3g〜6g
96%エチルアルコール 十分な量
ヘキシレングリコール 2.5%
ビタミンPP 1%
ビタミンH 0.003%
β−グリシルレチン酸 0.3%
デカメチルシクロペンタシロキサン 十分な量
精製水 qsp 100g
【0061】
薬理学的評価
培養ヒト毛包の成長に対するセイヨウフウチョウソウ抽出物の効果の研究
毛の成長に対する異なる因子の影響の探求は、in vivoおよびin vitroの両方で調査し得る。in vivoでの毛包の挙動についてのあらゆる側面を表す単純化培養モデルを確立することは、抜け毛防止製品の評価を最適化する上で欠かせない工程である。
【0062】
単離した毛包の培養は、1990年にPhilpottらによって開発された。毛包の成長は10日間で実証された。
【0063】
それ以降、いくつかのグループが、毛の成長の制御機構に関与する増殖因子または他の分子的実体を加えることによって、このモデルの代替物を用いた(Buhl Al et al., J. Invest. Dermatol., 1992, March, 98(3): 315-319、 Harmon CS et al., Lyphokine Cytokine Res., 1993, Aug 12(4): 197-203、 Philpott MP et al., J. Dermatol. Sci. 1994, Jul, 7 suppl.: 573-78)。
【0064】
実施例1に従って得られたセイヨウフウチョウソウ抽出物を、14日間の培養でのex vivoでのヒト頭皮からの毛包全体の直接成長について評価した。並行して、参照分子であるミノキシジルの評価を行った。
【0065】
毛包は、病院または診療所の形成外科部門からのヒト頭皮からのものである(2ドナー)。
【0066】
皮膚を剃り、6回の抗生物質浴への入浴により洗浄する。成長期の毛包は、非常に血管新生しているために見分けが付く。その後、成長期の毛包を双眼拡大鏡下で皮膚から分離し、脂肪を除去する。
【0067】
次いで、それらを、試験する生成物を含む十分な培養培地において24−ウェル培養皿中37℃でインキュベートする。
【0068】
第0日、第4日、第5日、第7日、第9日、第12日、または第14日目に、毛包の毛幹の成長を、双眼拡大鏡下で方眼紙を用いて測定する。
【0069】
毛包処置の4日または5日後、7日または8日後、12日後および14日後に、セイヨウフウチョウソウ含水アルコール抽出物についての成長率および活性率の測定を、対照非処置毛包と比較して、行った。
【0070】
表記法:Tは処置後の時間xである
は処置開始の時間0である
成長率は、(T測定値−T測定値)/T測定値x100に等しい
処置の活性は、次のように算出する:[(T処置測定値−T処置測定値)−(T対照測定値−T対照測定値)]/(T対照測定値−T対照測定値)X100
【0071】
これらの結果を次の表に要約する:
【表1】

【0072】
試験した総ての濃度のセイヨウフウチョウソウ抽出物で、培養ヒト毛包の成長の刺激が認められる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
毛包成長促進用の化粧料組成物または医薬組成物の有効成分として用いられる、セイヨウフウチョウソウ抽出物。
【請求項2】
乾燥材料100gに対し、0.01g〜1gのシスチンを含むことを特徴とする、請求項1に記載の抽出物。
【請求項3】
乾燥材料100gに対し、0.001g〜0.1gのメチオニンを含むことを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の抽出物。
【請求項4】
前記組成物中に、前記組成物の100gに対し、5mg〜1g含まれることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の抽出物。
【請求項5】
前記組成物中に、前記組成物の100gに対し、10mg〜500mg含まれることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の抽出物。
【請求項6】
前記組成物中に、前記組成物の100gに対し、20mg〜100mg含まれることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の抽出物。
【請求項7】
前記組成物中に、キナ皮抽出物、ミノキシジル(2,4−ジアミノ−6−ピペリジノピリミジン−3−オキシド)、ビタミン、例えば、ビタミンA、E、B5、B6、C、H、PP、微量元素、例えば、亜鉛、銅、マグネシウム、珪素、タンパク質誘導体、例えば、ペプチド、メチオニン、シスチン、システインタイプもしくは誘導体の硫黄含有アミノ酸、親油性もしくは親水性を有する植物起源の精油もしくは抽出物、抗真菌薬、例えば、ピロクトノールアミン、ウンデシレン酸誘導体、シクロピロクスオラミンから選択される一以上の有効成分と併存することを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一項に記載の抽出物。
【請求項8】
毛包成長促進用の化粧料組成物であって、化粧学上許容される賦形剤に加えて、有効成分として、請求項1〜6のいずれか一項に記載のセイヨウフウチョウソウ抽出物と、キナ皮抽出物、ミノキシジル(2,4−ジアミノ−6−ピペリジノピリミジン−3−オキシド)、ビタミン、例えば、ビタミンA、E、B5、B6、C、H、PP、微量元素、例えば、亜鉛、銅、マグネシウム、珪素、タンパク質誘導体、例えば、ペプチド、メチオニン、シスチン、システインタイプもしくは誘導体の硫黄含有アミノ酸、親油性もしくは親水性を有する植物起源の精油もしくは抽出物、抗真菌薬、例えば、ピロクトノールアミン、ウンデシレン酸誘導体、シクロピロクスオラミンから選択される一以上の他の有効成分とを共に含むことを特徴とする、化粧料組成物。
【請求項9】
前記化粧学上許容される賦形剤が、前記組成物の経口投与を可能にするように選択されることを特徴とする、請求項8に記載の化粧料組成物。
【請求項10】
前記化粧学上許容される賦形剤が、前記組成物の局所投与を可能にするように選択されることを特徴とする、請求項8に記載の化粧料組成物。
【請求項11】
シャンプー、ゲル、ローション、フォーム、スプレー、またはクリームとして表示されることを特徴とする、請求項10に記載の化粧料組成物。
【請求項12】
経口投与を可能にするカプセル、錠剤、ゼラチンカプセル、粉末、または飲用に適した懸濁液として表示されることを特徴とする、請求項9に記載の化粧料組成物。
【請求項13】
毛包成長を促進するための美容方法であって、請求項1〜6のいずれか一項に記載のセイヨウフウチョウソウ抽出物の経口経路または局所経路による使用を含むことを特徴とする、方法。

【公表番号】特表2010−523527(P2010−523527A)
【公表日】平成22年7月15日(2010.7.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−501520(P2010−501520)
【出願日】平成20年4月4日(2008.4.4)
【国際出願番号】PCT/EP2008/054072
【国際公開番号】WO2008/125520
【国際公開日】平成20年10月23日(2008.10.23)
【出願人】(500166231)ピエール、ファブレ、デルモ‐コスメティーク (30)
【氏名又は名称原語表記】PIERRE FABRE DERMO−COSMETIQUE
【Fターム(参考)】