説明

医薬品原薬の無菌化精製装置

【課題】不純物の含有量をより低下させることができる医薬品原薬の無菌化精製装置を提供する。
【解決手段】医薬品粗原薬を第1の溶媒に溶解して粗原薬溶液を調製した後、無菌化する第1工程、無菌濾過された第2の溶媒を添加し、医薬品原薬を晶析させる第2工程、濾過及び乾燥後、粉砕し、得られた粉末状の医薬品原薬を容器内に充填する第3工程を行うための医薬品原薬の無菌化精製装置において、各工程は一連のインラインシステムにより不活性化ガス雰囲気下で行うために粗原薬投入部から容器充填装置39まで配管で連結され、第3工程において濾過及び乾燥された医薬品原薬は、濾過乾燥機から下流方向への不活性ガス気流により搬出口より搬出され、振動フィーダ29により、濾過乾燥機の下方に位置する粉体移送用ホッパ31へ搬送され、スクリュコンベアにより粉砕機36へ搬送される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、医薬品粗原薬を無菌化精製することにより品質を向上させた粉末状の医薬品原薬を得るための医薬品原薬の無菌化精製装置に関する発明である。
【背景技術】
【0002】
一般的に、医薬品の有効成分として使用される医薬品原薬は、例えば皮下、皮内又は静脈注射により直接体内に投与されたり、経口摂取により投与される。そのため、医薬品原薬は、その性質上、不純物を含まず、また高度に保証された無菌性又は無塵性等が要求される。例えば、注射用の医薬品原薬は、合成工程で目的とする化学物質が合成され、不純物を取り除く精製工程を経て製造される。医薬品原薬の無菌性又は無塵性は、合成後の精製工程によって達成される。精製工程は、合成された医薬品粗原薬を溶媒に溶解し、無菌濾過による無菌化後、晶析溶媒による晶析、濾過、乾燥、及び容器への充填等の各工程が順に行われ、要求される品質の医薬品精製原薬が製造される。
【0003】
例えば、一般的な医薬品製造プラントとして、特許文献1に開示される製造プラントが知られている。特許文献1は、各工程を出来るだけ独立した作業室(クリーンルーム)で行う構成について開示する。かかる製造プラントの構成により、コンタミネーションを低減させることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平6−143067号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところが、医薬品精製原薬の製造工程において、特許文献1と同様に各工程を出来るだけ独立した作業室で行う場合、例えば各工程間において原薬を移送する際に、原薬が装置外の雰囲気に暴露されることがある。特に、原薬乾燥後の粉末状の医薬品精製原薬を乾燥機から取り出す工程、及び粉末状の医薬品精製原薬を容器内に充填する工程は、装置外の雰囲気に暴露されやすい。さらに、原薬乾燥後の粉末状の医薬品精製原薬を乾燥機から取り出す工程、及び粉末状の医薬品精製原薬を容器内に充填する工程においては、作業の効率化の観点から人が作業に介在する場合が多い。
【0006】
各装置外の雰囲気に医薬品精製原薬を開放することは、異物又は微粒子の混入を許すことになる。また、人が作業に介在する場合、衣服の繊維、毛髪、皮膚片など生体に由来する異物が混入するおそれがある。さらに、装置外の環境における酸素や水分により原薬が分解及び変化等により医薬品の品質が低下するおそれがある。一般的に、無菌、無塵環境を作り出すには、HEPAフィルタでろ過された清浄な一定の流速をもつ空気を一方向へ通流させることにより保証される。しかしながら、医薬品原薬の精製工程を実施するための装置は非常に大規模な装置となるため、全ての作業室を高度に保証された無菌、無塵環境を作り出すことは、非常に困難である。また、粉末状の医薬品精製原薬を効率的に大量輸送するためには、人が直接関与することが必要である。そのため、全ての医薬品原薬の精製工程を不活性ガス下において無菌作業を行うことは容易でない。
【0007】
本発明の目的とするところは、不純物の含有量をより低下させることができる医薬品原薬の無菌化精製装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、請求項1に記載の医薬品原薬の無菌化精製装置は、医薬品粗原薬を第1の溶媒に溶解して粗原薬溶液を調製した後、無菌化する第1工程、該第1工程により処理した後の粗原薬溶液に、無菌濾過された第2の溶媒を添加し、医薬品原薬を晶析させる第2工程、及び該第2工程により晶析した原薬を、濾過及び乾燥した後、粉砕し、得られた粉末状の医薬品原薬を容器内に充填する第3工程により、医薬品粗原薬を無菌化精製するための医薬品原薬の無菌化精製装置において、前記第1工程を行うための粗原薬投入部、溶解槽、及び無菌化フィルタ、前記第2工程を行うための晶析槽、並びに前記第3工程を行うための濾過乾燥機、粉砕機、及び容器充填装置を含み、前記第1工程〜第3工程は、一連のインラインシステムにより不活性化ガス雰囲気下で行うために、前記粗原薬投入部から容器充填装置まで配管で連結され、前記第3工程において濾過及び乾燥された医薬品原薬は、前記濾過乾燥機から下流方向への不活性ガス気流により搬出口より搬出され、振動フィーダにより、前記濾過乾燥機の下方に位置する貯留槽へ搬送され、スクリュコンベアにより前記貯留槽の下方に位置する粉砕機へ搬送されるよう構成されていることを特徴とする。
【0009】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の医薬品原薬の無菌化精製装置において、前記貯留槽は、ホッパであって、ホッパの下端部は前記スクリュコンベアに連結され、ホッパの内部上方には、貯留された医薬品原薬の上面を感知するセンサが設けられていることを特徴とする。
【0010】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の医薬品原薬の無菌化精製装置において、前記第1工程から第3工程の各工程は、上下方向に配列されることを特徴とする。
【0011】
請求項4に記載の発明は、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の医薬品原薬の無菌化精製装置において、前記医薬品原薬は、水、親水性有機溶媒、又は水と親水性有機溶媒の混合液に可溶な抗生剤であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、不純物の含有量をより低下させることができる医薬品原薬の無菌化精製装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本実施形態の医薬品原薬の無菌化精製装置であって、粗原薬溶液を無菌化する第1工程から晶析する第2工程までの概略を示す模式図。
【図2】本実施形態の医薬品原薬の無菌化精製装置であって、晶析した原薬を濾過及び乾燥した後、粉砕し、得られた粉末状の医薬品原薬を容器内に充填する第3工程の概略を示す模式図。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の医薬品原薬の無菌化精製装置を具体化した一実施形態を図1,2に従って説明する。
図1に示すように、無菌化精製装置11内に医薬品粗原薬を投入するための粗原薬投入部12は、配管13を介し溶解槽14と連結されている。粗原薬投入部12の内部には、図示しない粗原薬投入室が設けられ、粗原薬投入部12の側面に設けられ、医薬品粗原薬が投入される図示しない粗原薬投入口と連通している。溶解槽14は、粗原薬投入部12の下部(下流)に位置し、溶解槽14の内部は、配管13を介し、前記粗原薬投入室と連通している。溶解槽14には、第1の溶媒を溶解槽14内に導入するための図示しない第1の溶媒用配管が連結されている。溶解槽14は、内部に医薬品粗原薬を第1の溶媒に溶解するための攪拌手段、例えば攪拌翼が設けられてもよい。溶解槽14の内部は、使用時に不活性ガスが導入される。
【0015】
溶解槽14の下部(下流)には、配管15を介し晶析槽16が連結されている。配管15の途中には、活性炭濾過フィルタ17、第1フィルタ18、及び第2フィルタ19がそれぞれ上流側から順に配されている。晶析槽16は、第2の溶媒を導入するための第2の溶媒用配管20が連結されている。晶析槽16は、内部に溶液を攪拌するための攪拌手段、例えば攪拌翼が設けられてもよい。第2の溶媒用配管20の上流には、第2の溶媒の貯留部21が接続され、第2の溶媒用配管20の途中には、第3フィルタ22及び第4フィルタ23が貯留部21側から順に配されている。第1フィルタ18及び第3フィルタ22は、プレフィルタであり、フィルタの平均孔径は10μm以下が好ましい。第2フィルタ19及び第4フィルタ23は、無菌化フィルタであり、フィルタの平均孔径は0.22μm以下が好ましい。晶析槽16の内部には、使用時に不活性ガスが導入される。
【0016】
晶析槽16の下部(下流)には、分岐配管24を介し、第1濾過乾燥機25及び第2濾過乾燥機26がそれぞれ連結されている。分岐配管は、図示しない切り替え手段により晶析槽16と第1濾過乾燥機25との間、及び晶析槽16と第2濾過乾燥機26との間のいずれか一方を連通させる。第1濾過乾燥機25及び第2濾過乾燥機26の内部には、使用時に不活性ガスが導入される。第1濾過乾燥機25及び第2濾過乾燥機26は、内部に図示しない濾過手段、乾燥手段及び搬出手段を備え、市販の濾過乾燥機を適用することができる。濾過手段として、例えば濾過フィルタ(晶析フィルタ)が挙げられ、乾燥手段として、例えば攪拌翼及びガス噴出手段が挙げられる。搬出手段は、例えばガス噴出手段が挙げられ、所定のガス圧により乾燥された粉末を不活性ガス気流とともに濾過乾燥機の搬出口から送り出すよう構成される。第1濾過乾燥機25及び第2濾過乾燥機26の下部側面には、水平方向に延びる搬送手段27がそれぞれ接続される。搬送手段27の内部には、第1濾過乾燥機25及び第2濾過乾燥機26の各内底部から延びる搬出口がそれぞれ配されている。搬送手段27の下端部には、縦方向に延びる配管28の上端が接続されている。尚、第2濾過乾燥機26から下部(下流)の構造は、第1濾過乾燥機25と同一のため、以降第1濾過乾燥機25から下部(下流)の構造についてのみ説明する。
【0017】
図2に示すように、第1濾過乾燥機25の下部(下流)には、略水平方向に直線状に延びる配管構造の振動フィーダ29が設けられている。振動フィーダ29は、粉体が移動する上流から下流方向へやや傾斜状に下るように配されている。振動フィーダ29は、上流側において、配管28の下端部と連結され、下流側において、縦方向に延びる配管30の上端部と連結されている。配管30の下端は、粉末を一時貯留するための貯留槽である粉体移送用ホッパ31の上端開口部と接続されている。粉体移送用ホッパ31は、じょうご状に構成され、粉末を貯留するために所定容量から構成される。粉体移送用ホッパ31の内部上方には、図示しない貯留された医薬品原薬の上面を感知するセンサが設けられている。粉体移送用ホッパ31は、その下端開口部において水平方向へ粉体を搬送する水平方向用の配管32の一方の端部付近に連結される。水平方向用の配管32の内部には、モータ33により制御されるスクリュコンベアが配されている。水平方向用の配管32の他方の端部は、充填室としてのクリーンルーム34内に配され、縦方向の配管35を介し、粉砕機36と連結されている。クリーンルーム34の内部は、図示しないHEPAフィルタで濾過された一定の流速をもつ空気により無菌及び無塵の環境下が作り出せるよう構成されている。クリーンルーム34内において、粉砕機36の下部(下流)に、縦方向の配管37を介し、精製・粉砕された医薬品原薬を容器38に充填するための容器充填装置39が連結されている。クリーンルーム34の側面には、精製された医薬品原薬が充填された容器38に蓋を密閉したり、密閉された容器38をクリーンルーム34外に搬送するための図示しない操作用グローブが取り付けられている。
【0018】
次に、上記のように構成された無菌化精製装置11の作用を説明する。
無菌化精製装置11を用いた医薬品原薬の無菌化精製方法は、前記第1工程〜第3工程からなるとともに、前記第1工程〜第3工程からなる全工程を一連のインラインシステムによる不活性化ガス雰囲気下で行われる。第1工程の粗原薬投入部12内部の粗原薬投入室へ医薬品粗原薬が投入された後、医薬品原薬が充填された容器38が得られるまで、完全閉鎖系の無菌化精製装置11内において、人の手が直接介することなく、実施される。各工程間の原薬の移送は、各工程を繋ぐ配管を用いて行われるため、原薬が装置外の雰囲気に暴露されることなく、且つ人の手が直接介することなく次工程へ移送される。
【0019】
特に、濾過乾燥機により乾燥された医薬品原薬の結晶は、下流方向への不活性ガス気流により搬出口より搬出される。また、医薬品原薬結晶の縦方向への移動は、縦方向の各配管を介し、不活性ガス気流及び重力により搬送される。医薬品原薬結晶の横方向への移動は、不活性ガス気流、及び振動フィーダ29又はスクリュコンベアにより搬送される。また、濾過乾燥機により乾燥された医薬品原薬の結晶は、粉体移送用ホッパ31を介し、クリーンルーム34内の粉砕機36に送られる。具体的には、濾過乾燥機から搬出された医薬品原薬の結晶は、振動フィーダ29の下流方向へ下る傾斜面上において、均等になるよう均されながら下り、一定量ずつ粉体移送用ホッパ31へ落下する。粉体移送用ホッパ31内の医薬品原薬の結晶は、粉体移送用ホッパ31の下端開口部より配管32内のスクリュコンベアにより粉体移送用ホッパ31の下方に位置する粉砕機36へ所定量ずつ搬送される。粉砕された粉末状の医薬品原薬は、不活性ガスの雰囲気下において装置外の雰囲気に暴露されることなく、容器充填装置39により容器38内に充填される。充填作業は、人の手が直接介することがない充填室としてのクリーンルーム34内において、HEPAフィルタで濾過された一定の流速を持つ空気が一定方向に流れる雰囲気下で行われる。医薬品精製原薬は、不活性ガスが導入された配管内において搬送されるため、不活性ガスとともに容器38内に充填される。
【0020】
続いて、無菌化精製装置11を用いた医薬品原薬の無菌化精製方法について説明する。
医薬品原薬の無菌化精製方法は、医薬品粗原薬を無菌化精製することにより粉末状の医薬品精製原薬を得る方法である。まず、無菌化精製装置11を用いた医薬品原薬の無菌化精製工程を全て不活性ガス雰囲気下で行うために、無菌化精製装置11内に不活性ガスが充填される。不活性ガスを充填した後、無菌化精製装置11内の一部若しくは全てを外気と遮断された密閉空間とすることにより、又は無菌化精製装置11内の一部若しくは全てに不活性化ガスを導入し続け、陽圧雰囲気下とすることにより、無菌化精製装置11内を不活性ガス雰囲気下に保つことができる。
【0021】
医薬品原薬の無菌化精製方法は、次の第1工程〜第3工程からなる。第1工程は、医薬品粗原薬を第1の溶媒に溶解して粗原薬溶液を調製した後、活性炭を用い脱色処理し、続けて無菌濾過により粗原薬溶液を無菌化する工程である。まず、粗原薬投入部12内部の粗原薬投入室へ粗原薬投入口から医薬品粗原薬が投入される。粗原薬投入室内は、溶解槽14内に導入される不活性ガスが図示しない配管を介し流入し、不活性ガスの陽圧雰囲気下に置かれている。
【0022】
医薬品粗原薬は、配管13を介し溶解槽14内に投入されるとともに、溶解槽14内に第1の溶媒用配管から所定の第1の溶媒を所定量導入する。第1の溶媒の種類及び投入量は、医薬品粗原薬の種類及び投入量に応じ、適宜設定される。例えば、医薬品粗原薬が、水、親水性有機溶媒、又は水と親水性有機溶媒の混合液に可溶な抗生剤の場合、第1の溶媒は、水、親水性有機溶媒、又は水と親水性有機溶媒の混合液が用いられる。第1の溶媒を添加した後、所定の攪拌条件、例えば所定の攪拌翼位置、回転数、圧力、温度及び時間で医薬品粗原薬を溶解させる。医薬品粗原薬を第1の溶媒に溶解し、粗原薬溶液を調製した後、活性炭が添加され、脱色処理される。脱色処理後、活性炭と脱色された粗原薬溶液との混合物は、配管15を介し、まず活性炭濾過フィルタ17により活性炭が除去される。次に、粗原薬溶液は、第1フィルタ18及び第2フィルタ19を順に通過させる無菌濾過により、無菌化される。
【0023】
第2工程は、第1工程により無菌化された粗原薬溶液に、無菌濾過された第2の溶媒を添加し、医薬品原薬を晶析させる工程である。第1工程により無菌化された粗原薬溶液は、配管15を介し晶析槽16内に投入される。晶析槽16内へ貯留部21から第3フィルタ22及び第4フィルタ23を通過し無菌濾過された第2の溶媒を第2の溶媒用配管20を介し所定量導入する。第2の溶媒の種類及び投入量は、医薬品粗原薬の種類及び投入量に応じ、適宜設定される。例えば、医薬品粗原薬が、水、親水性有機溶媒、又は水と親水性有機溶媒の混合液に可溶な抗生剤の場合、第2の溶媒は、医薬品原薬が不溶性であって、晶析可能な極性の低い溶媒が用いられる。第2の溶媒を添加した後、所定の攪拌条件、例えば所定の攪拌翼位置、回転数、圧力、温度及び時間で医薬品原薬を晶析させる。
【0024】
第3工程は、第2工程により晶析した原薬を、濾過乾燥機を用い濾過及び乾燥させた後、粉砕し、得られた粉末状の医薬品原薬を容器38内に充填する工程である。晶析された原薬は、溶媒とともに分岐配管24を介し、第1濾過乾燥機25又は第2濾過乾燥機26内に搬送される。濾過乾燥機内において、一定の濾過圧にて晶析フィルタを通し、ろ過液と原薬の結晶とを分離する。晶析フィルタ上に濾別された結晶は、所定の攪拌条件、例えば所定の攪拌翼位置、回転数、圧力、ガス気流、温度及び時間で乾燥させる。
【0025】
医薬品原薬の結晶は、乾燥終了後、濾過乾燥機内の搬出手段であるガス噴出手段により、下流方向への不活性ガス気流とともに搬出口より濾過乾燥機外へ搬出される。搬出口より濾過乾燥機外へ搬出された医薬品原薬の結晶は、搬送手段27から縦方向の配管28の上端部へ送られた後、下流方向への不活性ガス気流とともに、重力により配管28を下り、振動フィーダ29内へ送られる。振動フィーダ29へ送られた医薬品原薬結晶は、一定量ずつ下流方向への不活性ガス気流とともに、重力により配管30を下り、粉体移送用ホッパ31内へ移送される。粉体移送用ホッパ31へ移送された医薬品原薬結晶は、配管32内のスクリュコンベアにより所定量ずつ配管35へ送られ、その後下流方向への不活性ガス気流とともに、重力により配管35を下り、粉砕機36へ搬送される。粉砕機36により結晶が所定粒子径になるよう粉砕された後、粉末状の精製医薬品原薬は、下流方向への不活性ガス気流とともに、重力により配管37を下り、容器充填装置39に送られる。最終的に精製医薬品原薬は、容器充填装置39により容器38内に不活性ガスとともに充填される。充填後の容器38の取り扱いは、操作用グローブを用いて行われる。
【0026】
以上のように得られた医薬品精製原薬は、無菌処理が施され、医薬品粗原薬よりも不純物が著しく減少している。例えば、医薬品粗原薬が、水、親水性有機溶媒、又は水と親水性有機溶媒の混合液に可溶な抗生剤の場合、医薬品精製原薬中における水、親水性有機溶媒、又は水と親水性有機溶媒の混合液に不溶性の25μm以上の粒子は、固形分1g中において、好ましくは2個以下、又は10μm以上の粒子は、好ましくは500個以下に減少している。これらの粒子は、日本薬局方注射剤の不溶性微粒子試験に基づいて測定される。
【0027】
本実施形態によって発揮される効果について、以下に記載する。
(1)本実施形態において、医薬品粗原薬を無菌化精製することにより粉末状の医薬品精製原薬を得る方法において、前記第1工程〜第3工程からなる全工程を一連のインラインシステムにより不活性化ガス雰囲気下で行われるよう無菌化精製装置11を構成した。したがって、医薬品粗原薬を無菌化精製することにより粉末状の医薬品精製原薬を得る方法において、不純物の含有量をより低下させることができる。
【0028】
(2)本実施形態において、第1工程〜第3工程は、外気と遮断された密閉空間内又は不活性化ガスの陽圧雰囲気下で行われる。したがって、医薬品原薬の無菌化精製方法の全ての工程において、不活性化ガス雰囲気下の条件をより確実に達成することができる。
【0029】
(3)本実施形態の第3工程において、濾過及び乾燥された医薬品原薬は、重力、スクリュコンベア、不活性ガス気流による気流搬送、及び振動により次工程へ搬送される。したがって、粉末状の医薬品原薬の輸送において、人の手を介さずに次工程に移送させることができる。
【0030】
(4)本実施形態の第3工程において、濾過乾燥機からその下方に配される粉砕機36へ粉末状の医薬品原薬を移送する際、不活性ガス気流による気流搬送を伴いながら、振動フィーダ29、粉体移送用ホッパ31及びスクリュコンベアを順に介して搬送した。したがって、単なる重力による搬送に比べ、定量的且つ効率的な搬送が可能であり、また搬送経路の目詰まりを防止しながら、搬送経路の機能を維持することができる。
【0031】
(5)本実施形態の第3工程において、振動フィーダ29上に落下した医薬品原薬結晶は、振動により結晶の粉体群が均等になるよう均しながら(分散しながら)傾斜面を下り、一定量ずつ粉体移送用ホッパ31へ落下するよう構成される。乾燥処理後、濾過乾燥機内において粉末の偏り又は塊等が生ずる場合がある。それにより、搬出口からいきなり重力で粉体移送用ホッパ31へ粉末を落下させると、粉体移送用ホッパ31が急に溢れたり、粉体移送用ホッパ31が詰まるおそれがある。したがって、一定量ずつ粉体移送用ホッパ31への粉末を移動させることにより、粉体移送用ホッパ31の機能を維持することができる。
【0032】
(6)本実施形態の第3工程において、スクリュコンベアにより粉体移送用ホッパ31の下方に位置する粉砕機36へ搬送されるよう構成した。したがって、定量的に粉砕機36へ粉末を投入することができる。また、スクリュコンベアの回転を調節するモータ33により、粉砕機36への粉末の投入量を適宜調節することができる。
【0033】
(7)本実施形態の第3工程において、粉体移送用ホッパ31の内部上方には、貯留された医薬品原薬の上面を感知するセンサが設けられている。したがって、第3工程において搬送される粉末量を容易に監視できるとともに、スクリュコンベア及び振動フィーダ29により粉末の搬送量を調節することができる。
【0034】
(8)本実施形態の第3工程において、振動フィーダ29により粉体が粉体移送用ホッパ31へ移動する。摺動部がない振動フィーダにより、異物の混入を防ぎながら、粉末を搬送することができる。
【0035】
(9)本実施形態において、得られた粉末状の医薬品原薬は、不活性化ガスとともに容器38内に充填される。したがって、精製された医薬品原薬の無菌及び無塵状態を安定に維持することができ、医薬品原薬の酸化分解及び吸湿を防止することができる。
【0036】
(10)本実施形態において、医薬品原薬の容器38内への充填作業は、人の手が直接介することがない充填室としてのクリーンルーム34内において、HEPAフィルタで濾過された一定の流速を持つ空気を一定方向に流された雰囲気下で行われる。したがって、より一層の医薬品原薬の汚染を防止することができる。
【0037】
(11)本実施形態は、好ましくは、医薬品原薬は、水、親水性有機溶媒、又は水と親水性有機溶媒の混合液に可溶な抗生剤に対して適用される。したがって、厳しい品質管理の要求される抗生剤原薬に対し、無菌化精製処理を行うことができる。
【0038】
(12)医薬品原薬が、水、親水性有機溶媒、又は水と親水性有機溶媒の混合液に可溶な抗生剤の場合、無菌化精製装置11を用いて得られた医薬品精製原薬中における水、親水性有機溶媒、又は水と親水性有機溶媒の混合液に不溶な25μm以上の粒子は、固形分1g中において、好ましくは2個以下、又は10μm以上の粒子は、好ましくは500個以下である。したがって、この基準により無菌化精製処理された医薬品原薬を高品質の医薬品原薬として適用することができる。
【0039】
(13)本実施形態において、前記第1工程から第3工程の各工程は、上から下方向に配列される。したがって、スケールが大きい製造において、液状の原料及び粉末状の原料に関し、上から下方向へ移動させることにより搬送の効率化を図ることができる。また、省スペースで大量生産することができる。また、重力を利用することにより、液状の原料及び粉末状の原料を人の手を直接介することなく下流方向へ容易に移動させることができる。
【0040】
(14)本実施形態において、第1工程の粗原薬投入部12から前記第3工程の容器充填装置39まで配管で連結され、その内部空間は外気と遮断された密閉空間又は不活性化ガスの陽圧雰囲気に構成した。したがって、粗原薬投入部から投入された医薬品原薬が容器38に充填されるまで人を介することがなく、また空気と接することがない。よって、より高品質の医薬品精製原薬を得ることができる。また、無菌化精製装置11自体は、通常の雰囲気下に置くことができるため、機械の点検等を容易に行うことができる。
【0041】
(15)本実施形態において、分岐配管24は、晶析槽16と第1濾過乾燥機25の間、及び晶析槽16と第2濾過乾燥機26の間のいずれか一方を連通させることができる。したがって、時間を要する乾燥工程において、2台の濾過乾燥機を使用することにより、生産速度を高めることができる。
【0042】
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
・上記実施形態において、無菌化精製装置11によって生成される医薬品粗原薬の種類は、特に限定されず、例えば皮下、皮内又は静脈注射により直接体内に投与されたり、経口摂取により投与される医薬品原薬に適用される。厳しい品質管理の要求される原薬に対し、無菌化精製処理を行うことができる。
【0043】
・上記実施形態において、無菌化精製装置11内に導入される不活性ガスの具体例としては、例えば窒素及びアルゴンが挙げられる。
・上記実施形態において、粉砕機36で粉砕された医薬品精製原薬の粒子径は、特に限定されず、医薬品精製原薬の種類等に応じて適宜設定される。
【0044】
・上記実施形態において、医薬品粗原薬の無菌化精製装置11への一回の投入量は、特に限定されないが、大量生産を行う観点及び製造効率の観点から好ましくは30〜300kgである。
【0045】
・上記実施形態において、第3工程において濾過及び乾燥された医薬品原薬の結晶は、不活性ガスによる気流搬送の他、縦方向の配管においては、主に重力により、横方向の配管においては、主に傾斜振動、スクリュコンベアにより次工程へ人の手を介さず搬送される。それらに加えて、人の手を直接介することのない別の搬送手段を用いて医薬品原薬の結晶を次工程へ搬送してもよい。
【0046】
・上記実施形態において、溶解槽14中に活性炭を直接投与し、その後、活性炭濾過フィルタ17により活性炭を除去することにより、粗原薬溶液の脱色処理を行った。しかしながら、予め活性炭が充填された活性炭フィルタを用いて脱色工程を行ってもよい。
【0047】
・上記実施形態において、初期稼働時の無菌性の確認試験、及び各工程における医薬品原薬又はシステムの無菌性の確認試験は、各精製工程が外気・人の手に触れることないインラインで行われることが好ましい。
【0048】
・上記実施形態において、各工程の洗浄及び滅菌処理は、各精製工程が外気に触れることないインラインで行われることが好ましい。
・上記実施形態において、溶解槽14及び晶析槽16内の洗浄は、シャワーボールを用い、槽内壁にデッドスペースのない洗浄を行うことが好ましい。
【0049】
・上記実施形態において、振動フィーダ29は、上流側において、配管28の下端部と連結され、下流側において、縦方向に延びる配管30の上端部と連結されている。それらの連結部分は、振動を吸収するため、蛇腹構造、ゴム・エラストマ素材により連結することが好ましい。
【0050】
・上記実施形態の第3工程において、濾過乾燥機から粉砕機36は縦方向の配管28,30,35を介して連結される。しかしながら、それらの縦方向の配管28,30,35を省略して構成してもよい。
【0051】
・上記実施形態の第3工程において、医薬品原薬の粉末は、濾過乾燥機から下流方向への不活性ガスによる気流搬送により搬出口から濾過乾燥機外へ搬出される。しかしながら、それらに加えて、さらに濾過乾燥機内の回転翼の回転力を利用したり、濾過乾燥機を傾けたり、振動を加えることにより、内部から粉体を搬送するよう構成してもよい。
【0052】
・上記実施形態において、搬送手段27の内部には、搬出口が設けられている。搬出口は、濾過乾燥機の内部から設けられ、医薬品原薬の粉末を濾過乾燥機外へ搬出するよう構成してもよく、濾過乾燥機の内周面付近に設けることにより、搬出された医薬品原薬の粉末を配管28へ搬送するよう構成してもよい。
【実施例】
【0053】
以下に実施例を挙げ、前記実施形態をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例1)
無菌化精製装置11を使用し、医薬品粗原薬を無菌化精製処理した。医薬品粗原薬として抗生剤である塩酸セフォチアムを100kg秤量し、粗原薬投入部12から溶解槽14内へ導入した。溶解槽14に第1の溶媒としての水400Lを加え、液温を25℃に保持しながら、攪拌翼の攪拌速度90rpmで攪拌した。溶解後、塩酸を用いてpH調整を行った後、活性炭を4.5〜5.5kg加え、10分間脱色処理した後、15℃に冷却した。晶析槽16内の窒素置換を5回行った後、粗原薬溶液を規定の濾過圧で活性炭濾過フィルタ17、第1フィルタ18、及び第2フィルタ19を通過させ、晶析槽16内へ移送した。晶析温度を10℃、攪拌翼の回転数10rpmの条件で、攪拌しながら無菌濾過された第2の溶媒としてのアセトンを900L/hの流速で総量2200Lを投入した。アセトン添加後、5℃で1〜5時間の条件で結晶を熟成させた。次に、濾過乾燥機内に結晶化した原薬を含有するスラリーを送り、濾過ケーキ面が平坦であることを確認した後、0.1〜0.18MPaの圧力で加圧濾過した。母液洗浄及びアセトン洗浄(300L)を行った後、攪拌翼を上昇させ停止させた。攪拌翼(ガスナイフ)に所定量(10〜50L/分)の窒素をおくり、攪拌翼を2rpmの攪拌速度で回転させながら25℃、減圧下、16〜24時間の条件で乾燥させた。乾燥後、医薬品精製原薬は、濾過乾燥機内において、窒素パージ0.01MPa、撹拌翼を2rpmで回転させ、窒素パージと撹拌翼回転により、濾過乾燥機内から搬出口(ゲート弁)より搬出した。その後、クリーンルーム34内で無塵、無菌的に容器38内に充填した。実施例1の操作を3回行った。
【0054】
(比較例1)
無菌化精製装置11において、濾過乾燥後の結晶化した医薬品精製原薬は、クリーンルーム内で空気雰囲気下において人により次工程である粉砕機に搬送及び投入され、容器充填工程もクリーンルーム内で人により行った以外、実施例1と同様に処理した。比較例1の操作を3回行った。
【0055】
(実施例2)
無菌化精製装置11を使用し、医薬品粗原薬を無菌化精製処理した。医薬品粗原薬として抗生剤であるメロペネム3水和物を34kg秤量し、粗原薬投入部12から溶解槽14内へ導入した。溶解槽14に第1の溶媒としての水700Lを加え、液温を60℃に保持しながら、攪拌翼の攪拌速度90rpmで攪拌した。溶解後、活性炭を4kg加え、5分間脱色処理した後、5℃に冷却した。晶析槽16内の窒素置換を5回行った後、粗原薬溶液を規定の濾過圧で活性炭濾過フィルタ17、第1フィルタ18、及び第2フィルタ19を通過させ、晶析槽16内へ移送した。晶析温度を0℃、攪拌翼の回転数を25rpmの条件で攪拌しながら、無菌濾過された第2の溶媒としてのアセトンを2500L/hの流速で総量300Lを投入した。アセトン添加後、4時間かけて結晶を熟成させた。その後さらにアセトンを1250L/hの流速で総量2700Lを投入し、2時間かけて結晶を熟成させた。次に、濾過乾燥機内の窒素置換を5回行った後、濾過乾燥機内に結晶化した原薬を含有するスラリーを送り、濾過ケーキ面が平坦であることを確認した後、0.05〜0.2MPaの圧力で加圧濾過した。攪拌翼(ガスナイフ)に所定量(10〜50L/分)の窒素をおくり、攪拌翼を2rpmの攪拌速度で回転させながら23℃、5kPa、24時間の条件で乾燥させた。乾燥後、医薬品精製原薬は、濾過乾燥機内において、窒素パージ0.01MPa、撹拌翼を2rpmで回転させ、窒素パージと撹拌翼回転により、濾過乾燥機内から搬出口(ゲート弁)より搬出した。医薬品精製原薬は、クリーンルーム34内で無塵、無菌的に容器38内に充填した。
【0056】
(比較例2)
無菌化精製装置11において、濾過乾燥後の結晶化した医薬品精製原薬は、クリーンルーム内で空気雰囲気下において人により次工程である粉砕機に搬送及び投入され、容器充填工程もクリーンルーム内で人により行った以外、実施例2と同様に処理した。比較例2の操作を8回行った。
【0057】
各例で得られた各医薬品精製原薬を水に溶解した後、自動微粒子測定装置(光遮蔽粒子計数法に準ずる)で10μm以上の不溶性微粒子、及び25μm以上の不溶性微粒子をカウントした。各医薬品精製原薬1g中の不溶性微粒子の測定結果を表1,2に示す。
【0058】
【表1】

【0059】
【表2】

表1,2に示されるように、人の手を介して充填された医薬品精製原薬である比較例1,2は、各実施例に比べて、特に25μm以上の不溶性微粒子の数が多いことが確認された。
【0060】
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想について以下に追記する。(イ)前記無菌濾過は、平均孔径10μm以下の第1のフィルタと平均孔径0.22μm以下の第2のフィルタを順に通過させることにより行われることを特徴とする前記医薬品原薬の無菌化精製方法。かかる(イ)の構成により、フィルタの早期の目詰まりを防止しながら医薬品原薬の無菌化処理を行うことができる。
【符号の説明】
【0061】
11…無菌化精製装置、12…粗原薬投入部、14…溶解槽、16…晶析槽、17…活性炭濾過フィルタ、19…無菌化フィルタとしての第2フィルタ、23…無菌化フィルタとしての第4フィルタ、25…第1濾過乾燥機、26…第2濾過乾燥機、27…搬送手段、29…振動フィーダ、31…貯留槽としての粉体移送用ホッパ、32…配管、36…粉砕機、39…容器充填装置。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
医薬品粗原薬を第1の溶媒に溶解して粗原薬溶液を調製した後、無菌化する第1工程、該第1工程により処理した後の粗原薬溶液に、無菌濾過された第2の溶媒を添加し、医薬品原薬を晶析させる第2工程、及び該第2工程により晶析した原薬を、濾過及び乾燥した後、粉砕し、得られた粉末状の医薬品原薬を容器内に充填する第3工程により、医薬品粗原薬を無菌化精製するための医薬品原薬の無菌化精製装置において、
前記第1工程を行うための粗原薬投入部、溶解槽、及び無菌化フィルタ、
前記第2工程を行うための晶析槽、並びに
前記第3工程を行うための濾過乾燥機、粉砕機、及び容器充填装置を含み、
前記第1工程〜第3工程は、一連のインラインシステムにより不活性化ガス雰囲気下で行うために、前記粗原薬投入部から容器充填装置まで配管で連結され、
前記第3工程において濾過及び乾燥された医薬品原薬は、前記濾過乾燥機から下流方向への不活性ガス気流により搬出口より搬出され、振動フィーダにより、前記濾過乾燥機の下方に位置する貯留槽へ搬送され、スクリュコンベアにより前記貯留槽の下方に位置する粉砕機へ搬送されるよう構成されていることを特徴とする医薬品原薬の無菌化精製装置。
【請求項2】
前記貯留槽は、ホッパであって、ホッパの下端部は前記スクリュコンベアに連結され、ホッパの内部上方には、貯留された医薬品原薬の上面を感知するセンサが設けられていることを特徴とする請求項1に記載の医薬品原薬の無菌化精製装置。
【請求項3】
前記第1工程から第3工程の各工程は、上下方向に配列されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の医薬品原薬の無菌化精製装置。
【請求項4】
前記医薬品原薬は、水、親水性有機溶媒、又は水と親水性有機溶媒の混合液に可溶な抗生剤であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の医薬品原薬の無菌化精製装置。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2013−31626(P2013−31626A)
【公開日】平成25年2月14日(2013.2.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−258077(P2011−258077)
【出願日】平成23年11月25日(2011.11.25)
【特許番号】特許第4954345号(P4954345)
【特許公報発行日】平成24年6月13日(2012.6.13)
【出願人】(591045471)アピ株式会社 (59)
【Fターム(参考)】