説明

医薬組成物

【課題】性腺刺激ホルモン放出ホルモン作用を有する化合物と性腺刺激ホルモン放出ホルモン拮抗作用を有する化合物とを組み合わせてなる医薬の提供。
【解決手段】性腺刺激ホルモン放出ホルモン作用を有する化合物と性腺刺激ホルモン放出ホルモン拮抗作用を有する化合物とを組み合わせて用いることにより、性腺刺激ホルモン放出ホルモン作用を有する化合物の投与直後に起こる下垂体−性腺刺激作用(急性作用)による血清テストステロンやエストロゲン濃度の上昇を伴った一過性の憎悪(フレアー現象)を回避することができる。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
性腺刺激ホルモン放出ホルモン作用を有する化合物と性腺刺激ホルモン放出ホルモン拮抗作用を有する非ペプチド性化合物とを組み合わせてなる医薬。
【請求項2】
性腺刺激ホルモン放出ホルモン作用を有する化合物がペプチド性化合物である請求項1記載の医薬。
【請求項3】
ペプチド性化合物が天然型ホルモンまたはその類縁体である請求項2記載の医薬。
【請求項4】
ペプチド性化合物が式
(Pyr)Glu-R1-Trp-Ser-R2-R3-R4-Arg-Pro-R5(I)
〔式中、R1はHis, Tyr, Trpまたはp-NH2-Pheを, R2はTyrまたはPheを,R3はGlyまたは置換基を有していてもよいD型のアミノ酸残基を、R4はLeu,IleまたはNleを、R5は式 Gly-NH-R6(R6は水素原子または置換されていてもよいアルキル基を示す)で表わされる基または式 NH-R6'(R6'は水素原子、アミノ基もしくは水酸基で置換されていてもよいアルキルまたはウレイドを示す)で表わされる基を示す〕で表わされるポリペプチドである請求項2記載の医薬。
【請求項5】
ペプチド性化合物がリュープロレリン、ゴナドレリン、ブセレリン、トリプトレリン、ゴセレリン、ナファレリン、ヒストレリン、デスロレリン、メテレリンおよびレシレリンから選ばれる化合物である請求項2記載の医薬。
【請求項6】
性腺刺激ホルモン放出ホルモン作用を有する化合物が徐放性製剤として用いられる請求項1記載の医薬。
【請求項7】
徐放性製剤がマイクロカプセル製剤である請求項6記載の医薬。
【請求項8】
徐放性製剤が経鼻投与製剤または埋め込み剤である請求項6記載の医薬。
【請求項9】
非ペプチド性化合物が、置換されていてもよい、同素もしくは複素5ないし7員環と同素もしくは複素5ないし7員環との縮合二環構造を少なくとも含有することを特徴とする縮合環化合物またはその塩である請求項1記載の医薬。
【請求項10】
縮合環化合物が、一般式
【化1】

〔式中、W環は置換されていてもよい同素もしくは複素5ないし7員環基を、Y環は置換されていてもよい同素もしくは複素5ないし7員環基を示す〕で表わされるものである請求項9記載の医薬。
【請求項11】
W環が、一般式
【化2】

〔式中、R1aおよびR2aは同一でも異なっていてもよく、それぞれ水素原子、または炭素原子、窒素原子、酸素原子もしくは硫黄原子を介する基を示す〕で表わされる基である請求項10記載の医薬。
【請求項12】
W環が、一般式
【化3】

〔式中、R3a,R4a,R5a及びR6aは同一でも異なっていてもよく、それぞれ水素原子、または炭素原子、窒素原子、酸素原子もしくは硫黄原子を介する基を示す〕で表わされる基である請求項10記載の医薬。
【請求項13】
Y環が、一般式
【化4】

〔式中、R7aは、同一でも異なっていてもよく、それぞれ水素原子、または炭素原子、窒素原子、酸素原子もしくは硫黄原子を介する基を、R11a及びR12aは、同一でも異なっていてもよく、それぞれ水素原子、または置換されていてもよい炭化水素残基を、oは1〜2の整数を示す〕で表わされる基のうちのいずれか一である請求項10記載の医薬。
【請求項14】
Y環が、一般式
【化5】

〔式中、R4bは、同一でも異なっていてもよく、それぞれ水素原子、または炭素原子、窒素原子、酸素原子もしくは硫黄原子を介する基を、R11bは、置換されていてもよい炭化水素残基を、oは1〜2の整数を示す〕で表わされる基または一般式
【化6】

〔式中、R11cおよびR12bは、同一でも異なっていてもよく、それぞれ水素原子、または置換されていてもよい炭化水素基を示す〕で表わされる基である請求項10記載の医薬。
【請求項15】
縮合環化合物が、一般式
【化7】

〔式中、R1e及びR2eはそれぞれ水素原子、または炭素原子、窒素原子、酸素原子もしくは硫黄原子を介する基を、R3eは置換されていてもよい同素または複素環基を、R4eは水素、炭素原子を介する基、窒素原子,酸素原子もしくは硫黄原子を介する基または置換されていてもよい複素環基を、R5eは水素原子または炭素原子を介する基を、nは0〜3の整数をそれぞれ示す〕で表わされる化合物、または一般式
【化8】


〔式中、R1fは(1)水素原子,(2)炭素原子を介する基または(3)式−(CH2)n−R1f’(式中、R1f’は炭素原子を介する基または置換されていてもよい同素または複素環基を、nは0〜3の整数を示す)で表わされる基を、R2fは水素原子または炭素原子を介する基を、R3f及びR4fはそれぞれ炭素原子を介する基をそれぞれを示す〕で表わされる化合物、または
【化9】


〔式中、R1g,R2g,R3g,R4g,R6gおよびR7gは同一または異なって、水素原子、または炭素原子、窒素原子、酸素原子もしくは硫黄原子を介する基を、R5gは炭素原子を介する基または置換されていてもよい同素もしくは複素環基を、nは0〜3の整数を示す。但し、R1g,R2g,R3g,R4g,R6gおよびR7gはすべてが同時に水素ではない。〕で表わされる化合物である請求項9記載の医薬。
【請求項16】
縮合環化合物が、一般式
【化10】

〔式中、R13aは1〜5個置換していてよくさらに同一でも異なっていてもよく、それぞれ水素原子、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子またはアルカノイルアミノ基を、R14aは水素原子またはアルキル基を、R15aは1〜5個置換していてよくさらに同一でも異なっていてもよく、それぞれ水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基またはアルキルチオ基を、R16aは1〜5個置換していてよくさらに同一でも異なっていてもよく、それぞれ水素原子、アルキル基、ハロゲン原子またはアルコキシ基を、R17aは1または2個置換していてよくさらに同一でも異なっていてもよく、それぞれエステル化もしくはアミド化されていてもよいカルボキシル基、アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基または置換されていてもよいアルキル基を示し、v,tおよびuは同一でも異なっていてもよく、それぞれ0〜3の整数を示す〕で表わされる化合物である請求項9記載の医薬。
【請求項17】
縮合環化合物が、一般式
【化11】

〔式中、R13bは1〜3個置換していてもよくさらに同一でも異なっていてもよく、水素原子,C1-6アルコキシ基またはC1-8アルカノイルアミノ基を、R14bは水素原子またはC1-6アルキル基を、R15bは1〜3個置換していてもよくさらに同一でも異なっていてもよく、水素原子またはハロゲンを、R16bは1〜3個置換していてもよくさらに同一でも異なっていてもよく、水素原子,ハロゲンまたはC1-6アルコキシを、R17bは1または2個置換していてもよくさらに同一でも異なっていてもよく、エステル化もしくはアミド化されていてもよいカルボキシル基またはC1-6アルキルカルボニル基を示し、v',t'およびu'は同一でも異なっていてもよく、それぞれ0〜3の整数を示す〕で表わされる化合物である請求項9記載の医薬。
【請求項18】
性腺刺激ホルモン放出ホルモン拮抗作用を有する非ペプチド性化合物が、4,7−ジヒドロ−3−(N−メチル−N−ベンジルアミノメチル)−7−(2−メトキシベンジル)−2−(4−メトキシフェニル)−4−オキソ−チエノ〔2,3−b〕ピリジン−5−カルボン酸エチルエステルまたはその塩である請求項1記載の医薬。
【請求項19】
性腺刺激ホルモン放出ホルモン拮抗作用を有する非ペプチド性化合物が、2−(4−アセチルアミノフェニル)−4,7−ジヒドロ−3−(N−メチル−N−ベンジルアミノメチル)−7−(2−メトキシベンジル)−4−オキソ−チエノ〔2,3−b〕ピリジン−5−カルボン酸エチルエステルまたはその塩である請求項1記載の医薬。
【請求項20】
性腺刺激ホルモン放出ホルモン拮抗作用を有する非ペプチド性化合物が、5−n−ブチリル−4,7−ジヒドロ−3−(N−メチル−N−ベンジルアミノメチル)−7−(2−フルオロベンジル)−2−(4−メトキシフェニル)−4−オキソ−チエノ〔2,3−b〕ピリジンまたはその塩である請求項1記載の医薬。
【請求項21】
性腺刺激ホルモン放出ホルモン拮抗作用を有する非ペプチド性化合物が、5−ベンゾイル−4,7−ジヒドロ−3−(N−メチル−N−ベンジルアミノメチル)−7−(2−フルオロベンジル)−2−(4−メトキシフェニル)−4−オキソ−チエノ〔2,3−b〕ピリジンまたはその塩である請求項1記載の医薬。
【請求項22】
性腺刺激ホルモン放出ホルモン拮抗作用を有する非ペプチド性化合物が、7−(2,6−ジフルオロベンジル)−4,7−ジヒドロ−3−(N−メチル−N−ベンジルアミノメチル)−2−(4−イソブチリルアミノフェニル)−5−イソブチリル−4−オキソ−チエノ〔2,3−b〕ピリジンまたはその塩である請求項1記載の医薬。
【請求項23】
性腺刺激ホルモン放出ホルモン拮抗作用を有する非ペプチド性化合物が、7−(2,6−ジフルオロベンジル)−4,7−ジヒドロ−3−(N−メチル−N−ベンジルアミノメチル)−5−イソブチリル−2−(4−プロピオニルアミノフェニル)−4−オキソ−チエノ〔2,3−b〕ピリジンまたはその塩である請求項1記載の医薬。
【請求項24】
性腺刺激ホルモン放出ホルモン拮抗作用を有する非ペプチド性化合物が、5−ベンゾイル−7−(2,6−ジフルオロベンジル)−4,7−ジヒドロ−3−(N−メチル−N−ベンジルアミノメチル)−2−(4−イソブチリルアミノフェニル)−4−オキソ−チエノ〔2,3−b〕ピリジンまたはその塩である請求項1記載の医薬。
【請求項25】
性腺刺激ホルモン放出ホルモン拮抗作用を有する非ペプチド性化合物が、3−(N−ベンジル−メチルアミノメチル)−4,7−ジヒドロ−2−(4−アリルオキシフェニル)−5−イソブチリル−7−(2,6−ジフルオロベンジル)−4−オキソチエノ〔2,3−b〕ピリジンまたはその塩である請求項1記載の医薬。
【請求項26】
性腺刺激ホルモン放出ホルモン拮抗作用を有する非ペプチド性化合物が、イソプロピル〔3−(N−ベンジル−N−メチルアミノメチル)−2−(4−イソブチリルアミノフェニル)−4−オキソ−7−(2,6−ジフルオロベンジル)チエノ〔2,3−b〕ピリジン−5−カルボキシラート〕またはその塩である請求項1記載の医薬。
【請求項27】
性腺刺激ホルモン放出ホルモン拮抗作用を有する非ペプチド性化合物が、イソプロピル〔3−(N−ベンジル−N−メチルアミノメチル)−2−(4−イソブチリルアミノフェニル)−4−オキソ−7−(2,6−ジフルオロベンジル)−6−メチルチエノ〔2,3−b〕ピリジン−5−カルボキシラート〕またはその塩である請求項1記載の医薬。
【請求項28】
性腺刺激ホルモン放出ホルモン拮抗作用を有する非ペプチド性化合物が、イソプロピル〔3−(N−ベンジル−N−メチルアミノメチル)−2−(4−アリルオキシフェニル)−4−オキソ−6−メチル−7−(2,6−ジフルオロベンジル)チエノ〔2,3−b〕ピリジン−5−カルボキシラート〕またはその塩である請求項1記載の医薬。
【請求項29】
性腺刺激ホルモン放出ホルモン作用を有する化合物と性腺刺激ホルモン放出ホルモン拮抗作用を有する非ペプチド性化合物とを組み合わせてなる性ホルモン依存性疾患予防・治療用医薬キット。
【請求項30】
性腺刺激ホルモン放出ホルモン作用を有する化合物の非経口投与製剤と性腺刺激ホルモン放出ホルモン拮抗作用を有する非ペプチド性化合物の経口投与製剤とを組み合わせてなる請求項29記載のキット。
【請求項31】
性腺刺激ホルモン放出ホルモン作用を有する化合物の投与時後のフレアー現象を軽減するための性腺刺激ホルモン放出ホルモン拮抗作用を有する非ペプチド性化合物の用途。
【請求項32】
性腺刺激ホルモン放出ホルモン作用を有する化合物の作用増強のための性腺刺激ホルモン放出ホルモン拮抗作用を有する非ペプチド性化合物の用途。

【公開番号】特開2007−302703(P2007−302703A)
【公開日】平成19年11月22日(2007.11.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−217637(P2007−217637)
【出願日】平成19年8月23日(2007.8.23)
【分割の表示】特願平9−108713の分割
【原出願日】平成9年4月25日(1997.4.25)
【出願人】(000002934)武田薬品工業株式会社 (396)
【Fターム(参考)】