説明

半田供給装置及び半田供給方法

【課題】ボビンに巻かれた糸半田の有無を残量との兼ね合いで自動的かつ適切に監視しながら該糸半田を半田付け部位に供給することが可能な半田供給装置を得る。
【解決手段】ボビン3の巻芯3aに多重に巻かれた線状の糸半田2を該ボビン3から繰り出し、半田付け部位に供給する半田供給装置において、上記糸半田2に感応する半田センサ25を、上記ボビン3の外周領域における軸線方向中間位置に配設することにより、該半田センサ25で、上記巻芯3aに巻かれた糸半田2の有無を、該巻芯3a上に少なくとも1つの半田付け対象物の半田付けを行うことができる糸半田2が残存可能な位置において検出するように構成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子部品をプリント基板に半田付けする場合などに、糸半田を半田付け部位に供給するための技術に関するものであり、更に詳しくは、ボビンに巻かれた糸半田を該ボビンから繰り出して半田付け部位に供給するための技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
例えば半田付けロボットで半導体チップ等の電子部品をプリント基板に半田付けする場合、半田供給装置が使用される。この半田供給装置は、ボビンに巻かれた糸半田を送りローラで該ボビンから繰り出し、半田付け部位に向けて供給するもので、上記ボビンの糸半田が無くなると、新たなボビンが取り付けられ、半田の供給が再開される。
【0003】
この種の半田供給装置は、一般に、糸半田の供給経路に沿った位置に半田切れセンサを有していて、何らかの原因で半田が切断されたり、ボビンの糸半田が無くなったりして糸半田が供給されなくなると、この半田切れセンサが動作し、検出信号を出力して半田付け作業を停止させるようになっている。
ところが、プリント基板に対する半田付けの途中で作業が一旦中断されると、そのあと糸半田の供給が再開されても、プログラム等の関係でそのプリント基板についてはそのまま続けて半田付けを行うことができず、不良品になってしまう。
【0004】
上記ケースのうち、糸半田が不測の原因で切断することによって半田付け作業が途中中断されるのは避けられないが、ボビンの糸半田が完全に無くなることによって半田付け作業が途中で中断されるケースは、ボビンに巻かれた糸半田の残量を監視し、適切な時期に作業を中止してボビンを交換することによって回避することができる。しかし、作業者が目視によって糸半田の残量を常時監視し続けるのは、大変な時間と労力を必要とする作業である。
【0005】
一方、特許文献1には、リールに巻かれたシート半田の残量を該リールに取り付けた残量検出センサで監視するようにしたものが開示されている。このような残量検出センサを用いれば、上記糸半田の残量の監視を自動的に行うことができる。
しかし、この特許文献1の場合は、半田がシート状をしており、また、残量検出センサがリールの側面に取り付けられていて、シート半田の巻厚を側面から測定するものであるため、この技術をそのまま糸半田の残量検出に用いるのは問題である。その理由は、糸半田は線状をしていてボビンに螺旋状に巻重ねられていることから、その巻厚をボビンの側面から測定して最終段が残った時点で作業を中断し、ボビンを交換した場合、その最終段には未だ引き続いて何枚ものプリント基板の半田付けを行うことができる量の糸半田が含まれているため、大量の糸半田が無駄になるからである。
【特許文献1】特開2006−130538号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
そこで本発明の目的は、ボビンに巻かれた糸半田の有無を残量との兼ね合いで自動的かつ適切に監視しながら該糸半田を半田付け部位に供給することが可能な、半田供給のための技術的手段を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、本発明は、ボビンの巻芯に多重に巻かれた線状の糸半田を該ボビンから繰り出し、半田付け部位に供給する半田供給装置において、上記糸半田に感応する半田センサを、上記ボビンの外周領域における軸線方向中間位置に配設することにより、該半田センサで、上記巻芯に巻かれた糸半田の有無を、該巻芯上に複数巻分の糸半田が残存可能な位置において検出するように構成したことを特徴とするものである。
好ましくは、上記糸半田の残量が少なくとも1つの半田付け対象物の半田付けを行うことができる量であるように、上記半田センサの位置が決められることである。
【0008】
本発明においては、上記半田センサが、回動自在の支持アームに取り付けられていて、上記巻芯に巻かれた糸半田に接離する方向に変位自在であると共に、該糸半田に対してギャップの介在により非接触の状態に保持され、かつ該糸半田に接近する方向に付勢されることにより、一定のギャップを保ったまま糸半田の繰り出しに伴う該糸半田の巻径の減少に追随して変位可能である。
この場合、上記支持アームに非金属製のスペーサを取り付け、このスペーサを上記糸半田に接触させることによって上記ギャップを形成するのが良い。
【0009】
本発明においては、上記ボビンから繰り出した糸半田を送り出すための半田送り経路に沿って、該糸半田が途切れたことを検出する半田切れ検出装置と、該糸半田が詰まったことを検出する半田詰まり検出装置のうち、少なくとも一方を設けることもできる。
【0010】
また、本発明によれば、ボビンの巻芯に多重に巻かれた線状の糸半田を該ボビンから繰り出し、半田付け部位に供給する段階において、上記巻芯に巻かれた糸半田の有無を、ボビンの外周領域における軸線方向中間位置に配設した半田センサにより検出し、糸半田の繰り出しにより上記巻芯が露出して該巻芯上の糸半田の残量が少なくとも1つの半田付け対象物の半田付けを行うことができる量となったとき、上記半田センサから糸半田無しの検出信号を出力させることを特徴とする半田供給方法が提供される。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、ボビンに巻かれた糸半田の有無を、該糸半田が繰り出されてしまって完全に無くなる前に、残量との兼ね合いで自動的かつ適切に検出することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
図1〜図3は本発明に係る半田供給装置の一実施形態を示すもので、この半田供給装置1は、例えば半田付けロボットに組み込まれ、半導体チップ等の電子部品をプリント基板上に自動的に半田付けする場合などに、各半田付け部位に向けて糸半田を自動的に供給するものであって、線状の糸半田2が巻かれたボビン3を搭載するためのボビン搭載部1Aと、このボビン搭載部1Aに搭載された上記ボビン3から糸半田2を繰り出して上記半田付け部位に向けて送り出すための半田送り部1Bとからなっている。
【0013】
上記ボビン3は、合成樹脂等の非金属素材からなるもので、図5から分かるように、円筒形をした巻芯3aと、この巻芯3aの軸線方向両端に取り付けられたフランジ状の端板3b,3bとからなっていて、上記巻芯3aの外周に線状の糸半田2を、該巻芯3aの一端側から他端側に向けて密な螺旋状に巻き付けたあと、その上から逆方向に向けて螺旋状に巻き付けるという作業を繰り返すことにより、多重に巻いたものである。
【0014】
上記ボビン搭載部1Aは、半田送り部1Bから延出するブラケット5を有している。このブラケット5は、上記半田送り部1Bのハウジング6に螺子7で固定された取付部5aと、上記ボビン3を搭載するための台部5bとからなっていて、この台部5bにボビンシャフト8が回転自在に設置されている。このボビンシャフト8は、下端が上記台部5bに回転自在なるように支持され、上端はフリーとなっており、このフリーの上端から上記ボビン3が該ボビンシャフト8に嵌合、装着され、該ボビンシャフト8の上端に着脱自在にねじ付けられたロック螺子9で該ボビンシャフト8から抜け出さないように固定されている。そして、上記半田送り部1Bによって糸半田2が繰り出されると、ボビン3がボビンシャフト8と一体となって軸線Lを中心に回転するようになっている。
上記台部5bにおけるボビン3に隣接する位置には、該ボビン3に巻かれた糸半田2を検出するための半田残量検出装置10が設けられているが、これについては後述する。
【0015】
上記半田送り部1Bは、図3に概略的に示すように、糸半田2の導入口12と導出口13とを有する上記ハウジング6の内部に、一対の送りローラ14a,14bを、外周面同士を近接させて回転自在に配設すると共に、これらの送りローラ14a,14bを駆動、回転させる半田送りモータ15を設置している。上記一対の送りローラ14a,14bのうち一方の送りローラ14aは、上記半田送りモータ15に連結された駆動用ローラであり、また、他方の送りローラ14bは、この駆動ローラ14aの回転に追随して従動回転する従動用ローラであって、上記駆動用送りローラ14aに接近する方向に図示しないばねで付勢されている。上記半田送りモータ15としては、回転数の制御が容易なパルスモータが好適である。
【0016】
そして、上記一対の送りローラ14a,14b間に、ボビン3から導入口12を通じて引き込まれた糸半田2を挟持させ、半田送りモータ15で一方の送りローラ14aを回転させると、該糸半田2が、上記ボビン3から繰り出されると共に、上記導出口13を通じて半田付け部位に向けて必要量ずつ送り出されるようになっている。このとき上記従動用の送りローラ14bは、糸半田2の送りに追随して従動回転する。
【0017】
また、上記半田送り部1Bには、糸半田2を送り出すための半田送り経路に沿って、該糸半田2が切断した場合などにその供給が途切れたことを検出する半田切れ検出装置17と、糸半田2が詰まったことを検出する半田詰まり検出装置18とが設けられている。このうち半田切れ検出装置17は、上記糸半田2の導入口12側の位置に設けられ、半田詰まり検出装置18は、導出口13側の位置に設けられている。これらの検出装置は、その何れか一方だけを設けることもできる。
【0018】
上記半田切れ検出装置17は、操作子20a付きのマイクロスイッチ20からなるもので、このマイクロスイッチ20を、上記導入口12を通る糸半田2に操作子20aを当接させた状態に配設し、半田切れによって糸半田2の供給が途絶えたとき、該操作子20aが変位して半田切れが検出されるようにしたものである。しかし、このような半田切れ検出装置17の構成自体は既に公知であり、このようなものに代えて、その他の検出方式のものを用いることも可能である。例えば、糸半田2の両側に投光器と受光器とを設置し、半田切れによって糸半田2の供給が途絶えたとき、投光器からの光が受光器で受光されることによって半田切れが検出される光学式のものや、糸半田2を検出回路の導体の一部として利用し、半田切れによる該検出回路の開放によってこの半田切れを電気的に検出するものなどである。
【0019】
また、上記半田詰まり検出装置18は、半田送り経路に沿って糸半田2が挿通する筒状のスライド部材21を変位自在に配設すると共に、このスライド部材21の変位よって切り換えられるマイクロスイッチ22を配設し、上記糸半田2が詰まって折れ曲がることによって上記スライド部材21を押して変位させたとき、上記マイクロスイッチ22が切り換えられて半田詰まりが検出されるようにしたものである。しかし、このような半田切れ検出装置17の構成自体は既に公知であり、このようなものに代えて、その他の検出方式のものを用いることも可能である。例えば、上記スライド部材21の変位を光学的に検出するものや、糸半田2を介して一対の電極部材を配設し、糸半田2が詰まって折れ曲がったとき、金属製の糸半田2が両電極部材を導通させることによって半田詰まりが電気的に検出されるものなどである。
【0020】
上記半田残量検出装置10は、支持アーム24に、金属製の糸半田2に感応する半田センサ25を取り付けることにより構成されている。
上記支持アーム24は、上記ブラケット5の台部5bにおけるボビンシャフト8に隣接する位置に、基端部24aを支軸26で回動自在に支持されることにより、上記ボビンシャフト8の軸線Lと平行な軸線を中心に揺動自在なるように配設され、先端部が上記ボビン3の側方まで延びている。また、この支持アーム24は、上記ボビン3の下端部寄りの低い位置に設けられていて、その先端寄りの位置にセンサ取付金具27が取り付けられ、このセンサ取付金具27に、ボビン3に巻かれた糸半田2を検出する上記半田センサ25と、該糸半田2に接触することによって半田センサ25と糸半田2との間に一定のギャップ29を介在させるスペーサ28とが、上記ボビン3の真横において上下に位置するように取り付けられている。
上記スペーサ28は、合成樹脂等の非金属素材からなるもので、糸半田2とできるだけ少ない面積で抵抗なくかつ滑らかに接触するように、その接触面28aは弧状の突曲面をなしている。
【0021】
従って上記支持アーム24は、その基端部24aを支点として、上記ボビン3の糸半田2が巻かれた側面に接離する方向に変位自在であり、また、上記基端部24aに設けられた図示しないばねで上記糸半田2に接近する方向に常時付勢されることにより、上記スペーサ28が糸半田2に当接する位置を占めている。このとき上記半田センサ25は、糸半田2に対して非接触で近接した位置を占めることになる。そして、ボビン3に多重に巻かれた糸半田2が順次繰り出されることによってその巻径が次第に減少していくと、それに追随して上記支持アーム24が変位することにより、上記スペーサ28及び半田センサ25が、糸半田2の巻径の大小に拘わらず該糸半田2に対して常に上述した位置関係を占めるようになっている。
【0022】
また、上記半田センサ25は、図4及び図5から分かるように、上記ボビン3の外周領域における軸線方向中間位置に配設されることにより、巻芯3aの端部に複数巻分の糸半田2を残存させる位置で該巻芯3aに巻かれた糸半田2の有無を検出するようになっている。換言すれば、上記半田センサ25は、巻芯3aの両端に取り付けられた2つの端板3b,3b間の中間位置にその検出領域が来るように配設されていて、図5に示すように、糸半田2が順次繰り出されることによって該検出領域において巻芯3aが露出し、該巻芯3a上に糸半田2が無いことを上記半田センサ25が検出したとき、該巻芯3aの端部に複数巻分の糸半田2が残存するようになっている。上記支持アーム24又はセンサ取付金具27は、高さ調節自在であることが望ましく、これにより、上記半田センサ25の検出領域を、上記ボビン3の軸線方向に調節することができる。
【0023】
このとき残存する糸半田2の残量(長さ)は、少なくとも半田付け作業中の対象物(例えばプリント基板)の半田付けをそのまま完了させることができるだけの量であれば良いが、そのような残量を予め設定するのが難しい場合には、少なくとも1つの対象物の半田付けを行うことができる残量となるように設定しておけば良い。
【0024】
また、上記半田センサ25が巻芯3a上に糸半田2が無いことを検出したとき、その検出信号が、半田付けロボットを制御するロボットコントローラに入力され、半田付けロボットや半田供給装置などの適宜位置に設置されたランプやブザー等を通じて作業者に警報信号が発せられたり、あるいは、後述するように、半田付け作業中の対象物の半田付けが完了したあと半田付け作業が中断されるようにすることができる。
【0025】
図6は、この半田供給装置1を半田付けロボットに使用した場合の制御系を示すブロック図である。図中30はロボット全体を制御するロボットコントローラ、31は主として上記半田供給装置1を制御する半田供給コントローラであって、これらのロボットコントローラ30と半田供給コントローラ31とは互いに接続され、相互間で制御信号を授受することによってロボット全体の制御と半田供給装置1の制御とが行われるようになっている。
また、上記半田残量検出装置10はロボットコントローラ30に接続され、半田切れ検出装置17と半田詰まり検出装置18は半田供給コントローラ31に接続され、さらに、上記半田送りモータ15がこの半田供給コントローラ31に接続されている。
【0026】
半田付け作業時には、上記半田供給装置1のボビン3から繰り出された糸半田2が、半田付け部位に向けて必要量ずつ供給される。このとき、上記ボビン3に巻かれた糸半田2は、上記半田残量検出装置10の半田センサ25によって常時監視されている。そして、図4に示す状態から糸半田2の巻数が徐々に減少していき、図5に示す状態まで減少すると、半田センサ25の検出領域において巻芯3aが露出するため、該半田センサ25によって巻芯3a上に糸半田2が無いことが検出され、その検出信号がロボットコントローラ30に出力され、ランプやブザー等を通じて作業者に糸半田2が無くなったことが知らされる。
【0027】
このとき、上記ボビン3には、未だ複数巻分の糸半田2が残存していて、その残量は、少なくとも半田付け作業中のプリント基板の半田付けをそのまま完了させることができる量か、あるいは、少なくとも1つのプリント基板の半田付けを行うことができるだけの量である。一方、上記ロボットコントローラ30には、この残量分で半田付けすることが可能なプリント基板の数が予め設定されていて、上記半田センサ25からの検出信号を受け取った後も、この設定された数のプリント基板の半田付けが完了するまで半田付けが続けられる。
そして、上記糸半田2の残量分による半田付けが完了した時点で半田付け作業が中断され、そのことがランプやブザー等を通じて作業者に知らされる。
そこで、ボビンを新たなものと交換し、半田付けを再開することにより、新たなプリント基板に対して初めから半田付けが行われることになる。このため、半田付け途中で作業が途中で中断されることによってプリント基板が不良品になるといったような従来の問題点は解消される。
【0028】
また、半田切れや半田詰まり等によって上記半田切れ検出装置17又は半田詰まり検出装置18が動作した場合には、半田供給コントローラ31によって半田送りローラが停止されると共に、上記ロボットコントローラ30を通じて半田付けロボットは非常停止されることになる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明に係る半田供給装置の一実施形態を示す斜視図である。
【図2】図1の側面図である。
【図3】図1の平面図である。
【図4】図1の要部正面図で、ボビンに糸半田がある状態を示すものである。
【図5】図1の要部正面図で、ボビンに糸半田が無い状態を示すものである。
【図6】上記半田供給装置を半田付けロボットに使用した場合の制御系を示すブロック図である。
【符号の説明】
【0030】
1 半田供給装置
2 糸半田
3 ボビン
3a 巻芯
17 半田切れ検出装置
18 半田詰まり検出装置
24 支持アーム
25 半田センサ
28 スペーサ
29 ギャップ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ボビンの巻芯に多重に巻かれた線状の糸半田を該ボビンから繰り出し、半田付け部位に供給する半田供給装置において、
上記糸半田に感応する半田センサを、上記ボビンの外周領域における軸線方向中間位置に配設することにより、該半田センサで、上記巻芯に巻かれた糸半田の有無を、該巻芯上に複数巻分の糸半田が残存可能な位置において検出するように構成したことを特徴とする半田供給装置。
【請求項2】
上記糸半田の残量が少なくとも1つの半田付け対象物の半田付けを行うことができる量であるように、上記半田センサの配設位置が決められることを特徴とする請求項1に記載の半田供給装置。
【請求項3】
上記半田センサが、回動自在の支持アームに取り付けられていて、上記巻芯に巻かれた糸半田に接離する方向に変位自在であると共に、該糸半田に対してギャップの介在により非接触の状態に保持され、かつ該糸半田に接近する方向に付勢されることにより、一定のギャップを保ったまま糸半田の繰り出しに伴う該糸半田の巻径の減少に追随して変位可能であることを特徴とする請求項1又は2に記載の半田供給装置。
【請求項4】
上記支持アームに非金属製のスペーサが取り付けられ、このスペーサが上記巻芯に巻かれた糸半田に接触することによって上記ギャップが形成されていることを特徴とする請求項3に記載の半田供給装置。
【請求項5】
上記ボビンから繰り出した糸半田を送り出すための半田送り経路に沿って、該糸半田が途切れたことを検出する半田切れ検出装置と、該糸半田が詰まったことを検出する半田詰まり検出装置のうち、少なくとも一方を設けたことを特徴とする請求項1から4の何れかに記載の半田供給装置。
【請求項6】
ボビンの巻芯に多重に巻かれた線状の糸半田を該ボビンから繰り出し、半田付け部位に供給する段階において、
上記巻芯に巻かれた糸半田の有無を、ボビンの外周領域における軸線方向中間位置に配設した半田センサにより検出し、糸半田の繰り出しにより上記巻芯が露出して該巻芯上の糸半田の残量が少なくとも1つの半田付け対象物の半田付けを行うことができる量となったとき、上記半田センサから糸半田無しの検出信号を出力させることを特徴とする半田供給方法。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2008−12547(P2008−12547A)
【公開日】平成20年1月24日(2008.1.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−183804(P2006−183804)
【出願日】平成18年7月3日(2006.7.3)
【出願人】(390014834)株式会社ジャパンユニックス (21)
【Fターム(参考)】