単一の軌道位置から高架ホイスト搬送手段により材料収納棚の一つまたは複数のレベルへアクセスする方法
懸架軌道により支持された高架ホイストが軌道脇の収納場所から仕掛かり部品(WIP)に到達することを可能とする改良された自動材料搬送システム。自動材料搬送システムは、懸架軌道上の高架ホイストを搬送する高架ホイスト搬送手段と、軌道脇に位置するWIP部品を収納する一つ又は複数の収納ビンとを含む。各収納ビンは可動棚か固定棚である。選択された棚からWIP部品を入手するには、高架ホイスト搬送手段は懸架軌道に沿って棚の側の位置まで移動する。次に、可動棚は高架ホイストの下の位置まで移動する。あるいは、高架ホイストが固定棚の上の位置まで移動する。高架ホイストはその後、所望のWIP部品を棚から直接取り上げるか、一つもしくは複数のWIP部品を直接に棚に載置する。一旦WIP部品が高架ホイストにより保持されると、高架ホイスト搬送手段はWIP部品を製品製造床のワークステーション又は加工機まで搬送する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は一般的に材料の自動搬送方法に関し、更に詳しくは懸架軌道(トラック)上の高架ホイストが軌道の傍に収納される仕掛品(WIP:Work-In-Process)部品に到達する(アクセスする)ことができるようにする自動材料搬送方法に関する。
【背景技術】
【0002】
自動材料搬送方法は、仕掛品部の収納と製品製造環境におけるワークステーション間および/または加工機器への搬送のために仕掛品の収納部と高架ホイストを使用することが知られている。たとえば、このような自動材料搬送方法は集積回路(IC)チップの製造において利用されている。ICチップの典型的な製造方法は、堆積、洗浄、イオン打ち込み、エッチング、および不導体化処理の各工程からなる。これらのICチップ製造法における各工程は、化学蒸着室、イオン打ち込み室またはエッチング室のような異なる処理設備・装置により行われる。さらに、仕掛かり部品(この場合、半導体ウエハー)は典型的には異なるワークステーションおよび/または処理装置の間を複数回移動してICチップの製造に必要な種々の工程を経ることになる。
【0003】
ICチップの製造に使用される通常の材料自動搬送方法は、半導体ウエハー収納用の複数のWIP収納部、およびICチップ製造床上でワークステーションと加工機の間をウエハーを移動させる各自の高架ホイストを含む移動手段から構成される。WIP収納部に収納される半導体ウエハーは典型的にはFOUP(Front Opening Unified Pod:フープ)のような搬送具に収載され、それぞれは懸架軌道を移動するそれぞれの高架ホイスト移動手段を経由して選択的に入手し得る。典型的なシステムでは、FOUPは軌道(トラック)の下に位置するWIP収納部に収納される。それ故、高架ホイスト移動手段は典型的には懸架軌道に沿って選択されたFOUPの上の直接の位置へ移動され、そして高架ホイストはFOUPへ向かって低くなり、WIP収納部からFOUPを選ぶかまたは、WIP収納部へFOUPを載置するように働く。
【0004】
上述の通常の自動材料搬送方法の一つの欠点は、高架ホイストが、懸架軌道の下でWIP収納のただ一つにしか到達できないことである。これは問題がある。なぜなら、製品製造床でただ一つのレベルにしかWIPを収納できないと、床スペースの非効率な使用によるコスト上昇をもたらすからである。軌道下でWIPの多様なレベルに到達するためにはWIP収納ユニットが収納ユニットの現在の位置から高架ホイストに到達できるレベルにおける位置まで選択したFOUPを移動できる構造でなければならない。しかし、WIP収納ユニットが選択したFOUPを高架ホイストが到達できる軌道下にまで移動するようにすると、材料搬送システムの処理量をかなり低下させることになる。さらに、WIP収納ユニットは典型的にはローラ、ベアリング及びモータ等の故障し得る多くの可動部分を有し、そしてそれはコストを上昇させるのみではなく、システム全体の信頼性を損なうことにもなる。
【0005】
さらに、自動材料搬送システムに含まれる高架ホイストは懸架軌道の下に位置する収納ユニットからWIP部分に到達するので、軌道と高架ホイスト搬送手段を収容するのに、製品製造設備の天井と床の間に最小限の大きさの空間が典型的には必要とされる。これは、さらに、そうでなければWIP部品を収納するのに使用された製造設備における空間を狭めることとなる。それに加えて、各高架ホイストに対してただ一つのレベルのWIP収納が到達可能であるので、多重(複数)の高架ホイストは収納ユニットからWIP部品に到達するためにWIP収納ユニットで列をなすことが通常必要であるが、それはさらにシステムの処理量を低下させる。
【0006】
それ故、従来の自動材料搬送システムの欠点を克服して材料搬送効率を増進せしめた自動材料搬送システムが望まれる。
【発明の概要】
【0007】
本発明によれば、改良された自動材料搬送システムが提供される。当該システムは懸架軌道に支持された高架(オーバーヘッド)材料搬送手段が軌道脇の収納位置(収納部)から仕掛品(WIP:Work-In-Process)部品を入手すること(仕掛品部品にアクセスすること)を可能とするものである。高架材料搬送手段(搬送ビークル)が軌道脇に置かれてる仕掛品(WIP)部品を入手できる(仕掛品部品にアクセスできる)ようにしたので、ここに開示される自動材料搬送システムは空間をより効率的に使用でき、処理量を向上でき、信頼性を向上でき、コストを低減できる。
【0008】
本発明の1つの実施形態においては、前記自動材料搬送システムは、少なくとも1つの高架ホイスト搬送サブシステム(搬送装置モジュール)を含む。前記自搬送サブシステムは、高架軌道と、少なくとも1つの材料ユニットを支持する少なくとも1つの移動アーム(translating arm)とを含むと共に、前記移動アームを前記高架軌道に沿った複数の軌道位置に運ぶ高架ホイスト搬送手段(搬送ビークル:transport vehicle)を含む。この高架ホイスト搬送手段は、前記移動アームを複数のレベル(高さ位置)に昇降することができる。各レベルは、前記複数の軌道位置の少なくとも1つに対応する。前記移動アームは、アームの全長(長手方向)に沿って少なくとも1つの材料ユニットを運ぶ少なくとも1つの機構を有する。材料収納部(収納位置)は少なくとも1つの材料ユニットを収納でき、前記軌道の第1の側の所定レベルに設けられる。1つの動作モードにおいて、高架ホイスト搬送手段は移動アームを高架軌道に沿って運び、前記材料収納部近傍の軌道位置に移し、その後、移動アームを上昇もしくは下降し、移動アームを材料収納部の前記所定レベルに(あるいはその近傍に)位置する。移動アームは、前記材料収納部の前記所定レベルに位置される間は少なくとも、高架ホイスト搬送手段内の第1位置から高架ホイスト搬送手段外の第2位置へ動くことができる。このとき、移動アームは、高架軌道の前記第1の側に向かって側方向に(横方向に)移動する。その結果、前記材料ユニットを運ぶ機構は、少なくとも1つの材料ユニットを材料収納部からアームの(全長の)少なくとも一部に運ぶことができるか、あるいは、少なくとも1つの材料ユニットをアームから材料収納部へ運ぶことができる。
【0009】
ここに開示された実施形態においては、材料収納部は棚であり、移動アームは一対の移動アームを含む。当該一対の移動アームが高架材料搬送手段の外の第2位置にあるとき、当該一対の移動アームは前記棚の両側近傍に位置する。また、材料ユニット(例えば、FOUP)の幅は棚の幅より大きいので、FOUPが棚に収納されている間、FOUPの底面の所定部分は棚の前記両側からはみ出る(突出する・オーバーハングする)。前記移動アームが棚の前記両側の近傍に位置している間、前記移動アームに設けられた前記材料ユニットを運ぶ機構はFOUPの前記オーバーハング部分に接触する。例えば、前記材料ユニットを運ぶ機構は複数の駆動ローラ(アクティブローラ)を含んでもよい。さらに、棚の表面に複数の被駆動ローラ(パッシブローラ)を設けてもよい。被駆動ローラにより、棚への(及び棚からの)FOUPの移動を容易にすることができる。
【0010】
本発明の他の特徴、機能及び態様は、以下の本発明の詳細な説明(実施形態)から明らかになる。
【0011】
本発明は図面と共に発明の詳細な説明(発明を実施するための形態)を参照することにより、より十分に理解される。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】図1は本発明による自動材料搬送システムを含むICチップ製造環境のブロック図である。
【図2a−2b】図2a−図2bは、図1の自動材料搬送システムに使用されるオフセットゼロ設置面積収納部の第1の実施形態のブロック図であり、オフセットゼロ設置面積収納部は移動棚の単一列からなる。
【図3a−3b】図3a−図3bは、図2のオフセットゼロ設置面積収納の第1の実施形態のブロック図であり、オフセットゼロ設置面積収納部は移動棚の複数列からなる。
【図4a−4b】図4a−図4bは、図1の自動材料搬送システムに使用されるオフセットゼロ設置面積収納の第2の実施形態のブロック図であり、オフセットゼロ設置面積は固定棚の単一列と移動ステージ上の高架ホイスト機構からなる。
【図5】図5はWIP収納ユニットに使用される図4a−図4bの高架ホイスト機構のブロック図である。
【図6】図6はWIP部品搬送システムに使用される図4a−図4bの高架ホイスト機構のブロック図である。
【図7】図7は図4a−図4bの高架ホイスト機構の代替実施形態の斜視図である。
【図8】図8は固定棚配列に使用される図7の高架ホイスト機構の斜視図である。
【図9】図9は図7の高架ホイスト機構のような多重高架ホイスト機構の斜視図であり、高架ホイスト機構は同じ軌道を移動し、固定棚の配列の場合に使用される。
【図10】図10は図7の高架ホイスト機構のような多重高架ホイスト機構の斜視図であり、高架ホイスト機構は各軌道を移動し、固定棚の背中併せの配列の場合に使用される。
【図11】図11はオフセット設置面積ゼロ収納の第3の実施形態の斜視図であり、図7の高架ホイスト機構が固定棚の複数列(複数列の固定棚)の場合に使用される。
【図12a−12b】図12a−図12bは図1の自動材料搬送システムを作動させる方法のフローチャートである。
【図13】図13は図1の自動材料搬送システムをコントロールする方法のフローチャートである。
【図14a−14b】図14a−図14bは図4a−図4bの移動ステージの斜視図である。
【図15a−15b】図15a−図15bは図4a−図4bの高架ホイスト機構の他の実施形態の斜視図である。
【図15c−15k】図15c−図15kは図15a−図15bの高架ホイスト機構の色々な動作モードを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
2003年10月9日に出願されたアメリカ特許出願番号第10/682809号(発明の名称:単一の軌道位置から高架ホイスト搬送手段により材料収納棚の一つまたは複数のレベルへアクセスする方法)の開示内容の全て及び2002年10月11日に出願されたアメリカ特許仮出願番号第60/417993号(発明の名称: 移動棚または移動ホイストプラットホームを使用したオフセットゼロ設置面積の収納構造(ZFS))の開示内容の全ては、本出願に組み込まれたものとする。
【0014】
改良された自動材料搬送システムがここに開示され、懸架軌道に支持される高架ホイスト機構が軌道脇に位置する収納容器から仕掛品(WIP)部品を入手するのを可能とする。ここに開示された自動材料搬送システムは空間の使用をより効率良くし、一方で処理量を増やし、信頼性を高め、そしてコストを下げる。
【0015】
図1は、本発明に従う自動材料搬送システム(AMHS)100を含む製品製造環境101の実施形態を示している。図示した実施形態において、AMHS100は自動的にWIP部品を収納し、それらを製品製造環境101内の種々のワークステーションおよび/または加工機械、たとえばそれぞれ投入/送出ポート 118−119を有する加工機114−115の間に搬送する構造となっている。
【0016】
AMHS100は例えば、200mmまたは300mmFAB工場のような集積回路(IC)チップの製造のための清浄な環境または他の適当な製品製造環境で使用される。図1に示される様に、ICチップ製造環境は天井104と床105を含み、それは典型的には電気非伝導性材料で覆われ、そして特定の耐荷重と耐震性を有する。さらに、加工機114−115はICチップを製造するための多くの加工工程を経由するように構成されている。例えば、天井104は床105から約3.5mの距離126で隔てられ、加工機114−115は少なくとも約1.9mの距離で離れるように隔てられ、投入/送出ポート118−119の頂部は床105から約0.9mの距離で離れている。
【0017】
図示した実施形態では、AMHS100は、それぞれ軌道106a−106bに可動的に連結した高架ホイスト搬送手段102a−102bを含み、二つとも天井104から懸架(吊接)されている。高架ホイスト搬送手段102a−102bはそれぞれの高架ホイストを軌道106a−106bに沿って移動する構造であり、WIP部品、すなわち、半導体ウエハーを収納するように設計されたFOUPのような搬送具に到達する。図1に示すように、FOUP108a−108bは棚110a−110bのような収納ビンにそれぞれ収納される。さらに、懸架軌道106a−106bは棚110a−110bの端を通過するルートをそれぞれ画定し、それにより高架ホイスト搬送手段102a−102bがそれぞれの棚110a−110bからFOUP108a−108bに直接到達する(アクセスする)ことを可能にする。たとえば、高架ホイスト搬送手段102a−102bは床105の上約2.6mの距離122で配置され得る。
【0018】
特に棚110aは動かない棚(つまり固定棚)であり、それは懸架軌道106aの脇で実質的に平行な列をなして配置される多くの固定棚の一つであり得る。固定棚の一つまたは複数の列は軌道106aの一方の側または両側に配置され得る。図示した実施形態では、固定棚110aからFOUP108aに到達するには高架ホイスト搬送手段102aは懸架軌道106aに沿って棚110aの側の位置にまで移動する。次いで、高架ホイスト搬送手段102aに含まれる移動ステージ112は高架ホイストを高架ホイスト搬送手段102a内の第1の位置から固定棚110aのほぼ直上(真上)の第2の位置へ横に動かす(矢印109aで示す方向に側方向移動する)。高架ホイストはその後、FOUP108aを棚110aから直接取り上げ、ICチップ製造床のワークステーションまたは加工機へ搬送する。尚、高架ホイストは、棚110aに一つまたは複数のFOUPを載置し得る。移動ステージ112は高架ホイストが高架ホイスト搬送手段102aからまたはそのいずれかの側へ取り上げるまたは載置することを可能にするように構成され得る。
【0019】
好ましい実施形態では、固定棚110aは高架ホイスト搬送手段102aと実質的に同じ高さであり得る。この実施形態では、高架ホイスト搬送手段102aは、開口が形成されたカウル103aを含み、それを通して移動ステージ112が搬送手段から固定棚110aの上の位置へ移動するのを可能とする。棚110aからFOUP108aを取り上げた後に、移動ステージ112は高架ホイスト搬送手段102a内の元の位置へ戻されるとともに、FOUP108aはカウル103aの開口を通過する。
【0020】
棚110aは固定棚であるが、棚110bは移動棚である。固定棚110aと同様、移動棚110bは、懸架軌道106bの側で実質的に平行な列をなして配置される多くの移動棚の一つであり得る。さらに、移動棚の一つまたは複数の列が軌道106bのいずれかの側または両側に配置され得る。図示した実施形態では、移動棚110b上のFOUP108bに到達するには高架ホイスト搬送手段102bは懸架軌道106bに沿って棚110bの側にまで移動する。次いで、棚110bは軌道106bの脇の第1の位置から高架ホイスト搬送手段102b内の高架ホイストのほぼ直下(真下)の第2の位置へ横方向に移動し、それは矢印109bで示される方向である。たとえば、移動棚110bには、軌道106bの脇の第1の位置と軌道及び高架ホイストの下の第2の位置との間で空気(空気圧駆動型)ステップモータまたはサーボモータ駆動の軸に沿って、棚110bを動かす機構が備えられ得る。高架ホイストは、その後FOUP108bを直接に棚110bから取り上げて、ICチップ製造床上のワークステーションまたは加工機へ搬送する。尚、高架ホイストは一つまたは複数のFOUPを棚110bへ載置し得る。
【0021】
固定棚110aと同様に、移動棚110bは高架ホイスト搬送手段102bと実質的に同じ床105上の高さであり得る。さらに、高架ホイスト搬送手段102bは開口が形成されたカウル103bを含み、該開口を通してFOUPを保持する移動棚110bが搬送手段102b内の高架ホイスト下の位置へ移動することを可能とする。FOUP108bが一旦高架ホイストで保持されると、棚110bは懸架軌道106b脇の元の位置へ戻る。
【0022】
ここに記載される自動材料搬送システムは、コンピュータ制御の下に動作する。たとえば、AMHS100はメモリから指令をする一つまたは複数のプロセッサを含むコンピュータシステムからなる。ここに記載される動作を行う際に実行される命令は、演算システムの部分とみなせるプログラムコードとして記録された命令、アプリケーションの部分としてみなせるプログラムコードとして記録された命令、または演算システムとアプリケーションとの間に割り当てられたプログラムコードとして記録された命令からなることができる。さらに、メモリはランダムアクセスメモリ(RAM)、RAMと読取専用メモリ(ROM)との組合せ、または他の適当なプログラム記録手段からなる。
【0023】
図2a−図2bは自動材料搬送システム(AMHS)200を示し、図1のICチップ製造環境101において使用され得る。図示した実施形態では、AMHS200は懸架軌道206、および軌道206上を移動する構造の高架ホイスト搬送手段202を含む。高架ホイスト搬送手段202は、FOUP208を移動棚210からまたはそれへ取り上げるまたは移動させる様に構成されている。たとえば、高架ホイスト搬送手段202は天井204の下約0.9mの距離221で延びており、移動棚210は床205の上約2.6mの距離で配置され得る。それゆえ、天井204は、床205の上、約3.5mの距離220となり得る。
【0024】
好ましい実施形態では、移動棚210はICチップ製造設備の床205の上方に懸架される。たとえば、移動棚210は、軌道206から、天井204からまたは他の適当な構造から懸架され得る。移動棚は棚210と同様軌道206のいずれかの側または両側に懸架され得るので、棚210bはFOUP208に対してオフセットゼロ設置面積収納(ZFS)を与え、それによりICチップ製造環境により効率的な空間の使用をなさせしめる。
【0025】
上述のように、高架ホイスト搬送手段202は、FOUP208を移動棚210から取り上げるかまたはそこへ載置する構成である。そのため、高架ホイスト搬送手段202は懸架軌道206に沿って棚210の側の位置にまで移動する。図2aに示すように、軌道206の側に配置される棚210は、高架ホイスト搬送手段202と実質的に同じ高さである。次ぎに、棚210は、矢印209の示す方向で、高架ホイスト搬送手段202内の高架ホイストの実質的に直下の位置まで横へ移動する(図2bを参照)。高架ホイスト搬送手段202は、ホイスト把持具(たとえば、図5のホイスト把持具426を参照)を含み、それはFOUP208を棚210から取り上げるかまたは載置する構成となっている。FOUP208が、一旦ホイスト把持具で保持されると、高架ホイスト搬送手段202は、それをICチップ製造床のワークステーションや加工機へ移動させ得る。
【0026】
図3a−図3bは自動材料搬送システム(AMHS)300を示しており、AMHS300は図1のICチップ製造環境101に使用され得る。AMHS200と同様(図2a−図2bを参照)、AMHS300は懸架軌道306と軌道306上を移動する構造の高架ホイスト搬送手段302を含む。しかし、AMHS200に含まれる高架ホスト搬送手段202はFOUP208を単一の棚列に配置される移動棚へまたはそこから取り上げるまたは載置する一方で、高架ホイスト搬送手段302はFOUP308を各列の棚に配置される選択された移動棚310ッ311へまたはそこから取り上げるまたは載置する構造である。例えば、高架ホイスト搬送手段302は天井304の下の約0.9mの距離323で延びており、棚310は高架ホイスト搬送手段302と実質的に同じ高さで配置され、棚311は棚310bの下約0.4mの距離323で配置され得、床305の上の約2.6mの距離322で配置され得る。それ故、天井304は床305から約3.9mの距離320であり得る。
【0027】
移動棚310ッ311は、軌道306構造から、天井304からまたは他の適当な構造から懸架され得るので、棚310−311はFOUP308に対するオフセットゼロ設置面積収納の多重化列(複数列)またはレベルを与える。さらに、棚の各列は実質的に隣接する棚の列の直接、上又は下にあり、それにより棚の複数列又は複数行を含む少なくとも一つの棚配列を形成する。棚配列の棚の頂部の列(棚310を含む)は、高架ホイスト搬送手段302と実質的に同じ高さであり得る。
【0028】
図示した実施形態では、高架ホイスト搬送手段302は、FOUP308を、移動棚310−311へ又はそれから取り上げる又は載置するように構成されている。FOUP308を棚308から取り上げるには、高架ホイスト搬送手段302は懸架軌道306に沿って棚310の側の位置にまで移動する。次いで、棚310は横に動いて、矢印309の示す方向で、高架ホイスト搬送手段302内の高架ホイストの直下の位置まで移動する(図3bを参照)。高架ホイスト搬送手段202と同様、高架ホイスト搬送手段302はホイスト把持具(例えば、図5のホイスト把持具426を参照)を含み、それはFOUP308を棚310から又はそこへ直接、取り上げるか又は載置するように構成される。FOUP308が一旦棚310から取り上げられてホイスト把持具で保持されると、高架ホイスト搬送手段302は、ICチップ製造床上のワークステーションまたは加工機へそれを移動し得る。
【0029】
棚310の下の列ではなく、棚310の同じ行で棚311からFOUPを取り上げるには、高架ホイスト搬送手段302はそれ自身棚310の側に位置する。次いで、棚311は横に動いて、高架ホイスト搬送手段302の内の実質的に高架ホイストの直下の位置へ、矢印309が示す方向で移動する。高架ホイストは棚311へ向かって通常の方法で低下し、ホイスト把持具を使って棚311からFOUP308を取り上げる。次ぎに、高架ホイストは上昇して、FOUP308は高架ホイスト搬送手段308内でホイスト把持具により保持され、その後、該手段はICチップ製造床上のワークステーションまたは加工機へ該FOUPを移動し得る。最終的に棚311は棚配列の元の位置へ戻るものである。
【0030】
高架ホイスト搬送手段302に含まれる高架ホイストは選択された移動棚(たとえば、棚310ッ311)上に収納されたWIP部品に到達でき、それは懸架軌道306上の同じ位置から棚の同じ行に配置される。このように、高架ホイスト搬送手段302は単一の軌道位置からWIP部品の一つまたは複数のレベルへ到達し得る。
【0031】
図4a−図4bは自動材料搬送システム(AMHS)400を示し、AMHS400は図1のICチップ製造環境101で使用され得る。図示した実施形態では、AMHS400は懸架軌道406と、軌道406上を移動するように構成される高架ホイスト搬送手段402を含む。高架ホイスト搬送手段402は動かない棚(固定棚)410から又はそこへFOUP408を取り上げる又は載置するように構成される。たとえば、高架ホイスト搬送手段402は、天井404の下約0.9mの距離421で延びており、固定棚410aは床405の上約2.6mの距離422で配置され得る。尚、棚410は高架ホイスト搬送手段402と同じ床上高さであってもよい。よって、天井404は床405の上方約3.5mの距離420のところにあってよい。
【0032】
棚410と同様複数の固定棚は軌道406の傍で実質的に平行に単一の列または複数の列をなして配置され得る。さらに、一つまたは複数の固定棚の列は軌道406のいずれかの側または両側に位置し得る。固定棚の複数列(複数列の固定棚)が軌道構造から、天井404からまたは他の適当な構造から軌道406の側に懸架され得るので、固定棚はFOUP408のためのオフセットゼロ設置面積収納の多くのレベルを与える。
【0033】
図示した実施形態では、高架ホイスト搬送手段402に含まれる高架ホイストは移動ステージ412上に載置されて、搬送手段402の側で選択された固定棚の実質的に直ぐ上の位置へホイストを移動する構成となっている。図14aは引っ込んだ状態(収縮状態)の移動ステージ412を示し、図14bは横に延長された状態(伸長状態)の移動ステージ412を示している。棚410からFOUP408を取り上げるには(図4a−図4bを参照)、高架ホイスト搬送手段402は、懸架軌道406に沿って棚410の側の位置へ移動する。次ぎに、移動ステージ412は、矢印409の示す方向に、棚410の上の位置へ横に移動する(図4aを参照)。ホイスト把持具426(図5を参照)は、その後、直接、棚410へ又はそれからFOUP408を取り上げる又は載置する。一旦、FOUP408が棚410から取り上げられて、ホイスト把持具426で把持されると、移動ステージ412は高架ホイスト搬送手段402内の元の位置へ戻る。移動ステージ412は搬送手段402内の元に位置へ戻る際には、FOUP408はカウル開口403を通過して搬送手段402へ移動する(図4bを参照)。高架ホイスト搬送手段402は、その後、ICチップ製造床上のワークステーション又は加工機へFOUP408を搬送する。
【0034】
高架ホイスト搬送手段402に含まれる高架ホイストは選択された固定棚(たとえば、棚410a)上に配置されるWIP部品に到達でき、それは懸架軌道406上の同じ位置から棚の同じ行に配置される。例えば、棚410の下の列ではないが、棚410と同じ行の固定棚に配置されるFOUPに到達するには、高架ホイストは通常の方法で下段の棚の側の適当なレベルまで降下し、そして移動ステージ412は横に移動して、ホイスト把持具426がFOUPを棚から又はそこへ取り上げる又は載置することを可能とする。このようにして、高架ホイスト搬送手段402は単一の軌道位置からWIP収納の一つ又は複数のレベルに到達し得る。
【0035】
図5はAMHS400の典型的な使用例を図示している(図4a−図4bもまた参照)。ここではAMHS400は、WIP収納ユニット500(塔Xトッカー刀jと共に使用される。図示した実施形態では、ストッカー500はストッカー ハウジング内に配置される棚510のような複数の収納ビンを含む。ストッカー500内の収納ビンは中央軸を中心として回転し、高架ホイスト搬送手段402により取り出されるのが可能となる収納ユニット位置へ位置される。棚510からFOUP508を取り上げるためには、高架ホイスト搬送手段402は懸架軌道406に沿って移動し棚510の側の位置まで移動する。次いで、移動ステージ412は横に移動して、矢印409で示すように、棚510のほぼ真上の位置へ動く。ホイスト把持具426は、その後、FOUP508を直接、棚510から取り上げて、FOUP508をストッカー500から抜き取る。尚、ホイスト把持具426を採用して、ストッカー500内の棚510へFOUPを載置してもよい。一旦、FOUP508が棚510から取り上げられて、ホイスト把持具426により保持されると、移動ステージ412は高架ホイスト搬送手段402内の元の位置へ戻り、その後、ICチップ製造床上のワークステーション又は加工機へ搬送される。
【0036】
図5の高架ホイストは代りに、ストッカー500の外の棚から又はそれへFOUPを取り上げる又は載置することができる。たとえば、ストッカー500は、一つ又は複数の移動棚を含むことができ、各棚は横に動いてストッカー500内の第1の位置からストッカー外の第2の位置へ移動し、高架ホイストがFOUPに到達するのを可能とする構造である。一旦、FOUPが棚から取り上げられてホイスト把持具426で保持されると、棚はストッカー500内の元の位置へ戻る。図5の高架ホイストを使用してFOUPに直接ストッカー500から到達すると、従来のI/O機構、例えば、投入/送出ポート118−119(図1を参照)が不要となり、それによりシステムのコストが低減できる。
【0037】
図6は、AMHS400の典型的な使用例を図示しており(また図4a−図4bも参照)、AMHS400は、高架WIPコンベヤ610と共に使用されている。図示した実施形態では、移動ステージ412に設置された高架ホイストはFOUP608を直接WIPコンベヤ610から又はそれへ取り上げる又は載置するのに使用され、レール606に沿って移動する構造となっている。レール606は図6の紙面に垂直な方向に延びている。高架ホイストは、FOUP608をレール敷設のコンベヤ610から取り上げ、そしてFOUP608を例えば加工機(処理装置)ローディングポート635へ載置する、そしてその反対にもまた使用され得る。たとえば、高架ホイスト搬送手段402はレール敷設のコンベヤ610の上約0.35mの距離624で配置され得る。さらに、高架ホイストレール606はIC製造設備の床605の上約2.6mの距離626であり得る。
【0038】
懸架軌道、たとえば軌道406上を移動する高架ホイスト搬送手段は隣接ワークステーションと処理装置の間のFOUPの移動には通常塔zップ ツー ホップ(hop-to-hop)蝿レ動として利用され得る。反対に、レール敷設のコンベヤ610は、ICチップ製造床上のかなりの距離を離れて位置するワークステーションと処理装置の間をFOUPを搬送する急ぎの搬送とするのに利用され得る。ICチップ製造設備を横切り実質的にかなりの距離でもってFOUPを搬送するのにレール敷設のコンベヤを用いることにより、搬送システムの輻輳は有意に低減され得る。
【0039】
上述のように、移動ステージ412上に設置された高架ホイストはレール敷設のコンベヤ610から又はそれへFOUP608を取り上げる又は載置するのに利用され得る。このために、高架ホイスト搬送手段402とレール敷設のコンベヤ610は移動してそれに配置されるFOUP608と共に搬送手段はコンベヤ610の側に位置する。次いで、移動ステージ412は横に動いて、矢印409の示す方向でコンベヤ610の実質的に直接表面上にFOUPを配置する。高架ホイストは、その後、矢印628の示す方向でコンベヤ610に向かって従来の方法で降下する。次ぎに、高架ホイストは、運転されてFOUP608をコンベヤ610へ載置し、ICチップ製造床を横切ってFOUP608を搬送する。
【0040】
図7は、図4a−図4bのAMHS400の他の実施形態700を示している。AMHS400と同様、AMHS700は動かない棚(固定棚)から又はそこへFOUPを取り上げるまたは載置するように構成されている。図示した実施形態では、AMHS700は懸架軌道706と軌道706に支持された高架ホイスト搬送手段702を含む。図7に示される様に、高架ホイスト搬送手段702は近接端744、末端746および近接端と末端744および746間を結合する懸架要素748を含む。高架ホイスト搬送手段702はさらに、末端746に設置されたホイスト把持具726と近接端744に可動的に接続し、そして搬送手段702が軌道706上を移動するのを可能とする様に構成される搬送要素742を含む。
【0041】
特に、近接端(近い方の端)744は矢印709の示す方向で軌道706に実質的に垂直の方向で搬送要素742に相対的に横に動く様に構成される。例えば、近接端744はY−表、空気圧で駆動される機構、ステッパ−サーボ機構又は相対的に長い横の偏倚を与える他の適当な機構として作用することができる。さらに、末端(遠い方の端)746は矢印728が示す方向で垂直の方向に移動する構成となっている。たとえば、近接端746は懸架要素748の端と結合し得て、該要素は入れ子式に縮んで末端746が所望の垂直方向へ移動するのを可能とする構造であり得る。それ故、近接端746と懸架要素748の組合せは、ホイスト把持具726を収納する末端746が、矢印の方向709と728で特定されるように、自由度2(2-degrees-of-freedom)で移動するのを可能とする。
【0042】
図8は、固定棚の配列800と共に使用される図7のAMHS700を示している。図示した実施形態では、高架ホイスト搬送手段702はFOUP(例えば、FOUP808)を配列800内の選択された棚から又はそれへ取り上げるまたは載置するように構成されており、該配列は棚810のように固定棚の複数列または複数行を含む。図8に示すように、棚配列800は、懸架軌道706の脇で実質的に平行で配置される。さらに、各棚は、床に固定され得る垂直の支持部材760に対して単一の縁に沿って設けられ、棚の隣接する行は、間隔が開いていて、それぞれの懸架要素748が隣接する行の間隔に嵌まり込むことを可能とする。この構造では、FOUP808は、望むならば、手動で到達可能にオープンされている。
【0043】
たとえば、棚810からFOUP808を取り上げるには、高架ホイスト搬送手段702は懸架軌道706に沿って移動して棚810を含む行の側の位置まで移動する。次いで、ホイスト把持具を含む末端746は矢印728が示す方向で、下向きに動き、FOUP808を保持する棚810の側の位置まで動く。近接端742は、その後、横に動き、矢印709の示す方向で、軌道706の側で棚810の実質的に直接の上のホイスト把持具726の位置まで移動する。近接端742はその横に動いて、各懸架要素748は棚の行の各側の空間に収容される。
【0044】
一旦FOUP808が、ホイスト把持具726により棚810から取り上げられると、近接端742は、軌道706の下の元の位置へ戻り、それによりホイスト把持具726にFOUP808を保持させて、近接端746は軌道706へ上って戻ることを可能とする。搬送部材702は、その後、ICチップ製造床上のワークステーションまたは加工機までFOUP808を移動させる。高架ホイスト搬送手段702は懸架軌道706上の同じ位置から棚の同じ行に配置された、選択された棚に収納されるWIP部品に到達し得ることを理解されたい。このように、高架ホイスト搬送手段702は、単一の軌道位置からWIP収納の一つまたは複数のレベルに到達し得る。
【0045】
図9は、棚配列800と共に使用される複数の自動材料搬送システム(AMHS)700a−700bを示している。各AMHS700a−700bは図7のAMHS700に似ている。図示した実施形態では、AMHS700a−700bは単一の軌道706上を移動して棚配列800に収納されるFOUP808に同時の到達を可能となるように構成され、それにより高いシステム処理量を確保するものである。
【0046】
図10は、増大する収納密度のために後ろ向き配置の棚の800a−800bの二つの配列と共に使用されるAMHS700a−700bを示している。図10に示される様に、棚配列800a−800bの各々は垂直支持部材1060の単一の端に沿って設置される。棚配列800a−800bの各棚は棚配列800と似ており(図8参照)、そこでは棚の隣接行が間隔を置いて配置されて、各懸架要素748が隣接行の間に嵌まり込むことを可能とする。図示した実施形態では、AMHS700a−700bは懸架軌道706a−706b上をそれぞれ移動して棚配列800a−800bに収納されるFOUPの同時到達可能とする構造であり、それにより高いシステムの処理量が確保される。図8−図10のシステムの構造はFOUPに到達するにロボット(従来の材料搬送システムに使用されているもの)を必要としないので、床スペースに関する要求とシステムのコストは減少し、一方でシステムの信頼性は増大する。
【0047】
図11は、固定棚の配列1100と共に使用される図7のAMHS700を示している。棚配列800と同様に(図8を参照)、棚配列1100は、懸架軌道706の脇で実質的に平行に配置される。さらに、各棚は一つまたは複数の垂直支持部材1160a−1160bの単一の端に設けられ、棚の隣接行は間隔が開いて、各懸架要素748が隣接行間の間隔に嵌まり込むことを可能としている。しかし、棚配列800が床に固定される一方で、棚配列1100は支持部材1160a−1160bにより軌道706の構造から懸架される。尚、棚配列1100は、天井または他の適当な構造から懸架されてもよい。その結果、棚配列1100は、そこに収納されるFOUPのオフセットゼロ設置面積の複数の列または複数のレベルを与える。
【0048】
ここに開示の自動材料搬送システムを操作する第1の方法は図12aを参照して説明される。ステップ1202に示されているように、高架ホイスト搬送(OHT)手段は懸架軌道に沿って移動して棚配列の選択された移動棚の位置まで動く。棚はそれに配置される少なくとも一つのFOUPを有する。次いで、棚は、ステップ1204に示されているように、OHT手段に含まれる高架ホイストの下の位置まで移動する。高架ホイストは、ステップ1208に示されているように、その後、棚からFOUPを取り上げる。次に、ステップ1208に示されているように、棚は移動して、棚配列の元の位置まで戻る。最終的には、OHT搬送手段は、ステップ1210に示されているように、製品製造床上のワークステーションまたは加工機までFOUPを搬送する。
【0049】
ここに開示される自動材料搬送システムを操作する第2の方法は、図12bを参照して説明される。ステップ1212に示されているように、OHT搬送手段は懸架軌道に沿って棚配列の選択された固定棚の側の地点まで移動する。棚には少なくとも一つのFOUPが配置されている。ついで、それに設置される高架ホイストを有する移動ステージはステップ1214に示されているように、棚の上の位置まで移動する。高架ホイストは、その後、ステップ1216に示されているように、棚からFOUPを取り上げる。次ぎに、移動ステージは、ステップ1218に示されているように、OHT搬送手段の元の位置まで戻る。OHT搬送手段は、その後、ステップ1220に示されているように、製品製造床上のワークステーションまたは加工機までFOUPを移動させる。次ぎに、高架ホイストは、ステップ1222に示されているように、FOUPを加工機のI/Oポートへ載置し、それは移動ステージをI/Oポート上の位置へ動かし、FOUPをI/Oポートへ載置し、移動ステージをOHT搬送手段内の元の位置へ動かす。高架ホイストは、次いで、ステップ1224に示されているように、加工機のI/OポートからFOUPを取り上げる。次ぎに、OHT搬送手段は、ステップ1226に示されているように、レール敷設のコンベヤの側の位置まで移動する。移動ステージはその後、ステップ1228に示されているように、動いて、レール敷設のコンベヤ上にFOUPを載置する。次に、FOUPを保持する高架ホイストは、ステップ1230に示されているように、コンベヤに向って降下し、そして高架ホイストは、ステップ1232に示されているように、FOUPをコンベヤに載置する。移動ステージがOHT搬送手段内の元の位置へ戻った後に、レール敷設のコンベヤはステップ1234に示されているように、FOUPを製品製造床を横切りFOUPを長距離にわたって搬送する。
【0050】
ここに開示された自動材料搬送システムの制御方法を、図13を参照して説明する。収納部は、あふれたFOUPを、ここのツールから、一群のツールからまたはベイから扱うように構成される。収納ユニットは、一つまたは複数の収納部である。AMHS制御器は宛先ツール近辺のFOUPを収納して、収納部ユニット内に収納をして、当該ユニット内の他のFOUPの素早い引出し及び収納を最適化する。ステップ1302に示されているように、AMHS制御器はFOUPの高架ホイスト搬送手段をプロセスツールへ向けさせる。次いで、ステップ1304に示されているように、FOUPを受け入れるのにプロセスツールが利用できない。ステップ1306に示されているように、その後、プロセスツールに連動する収納ユニットがFOUPを収納可能か否かが判断される。判断結果が肯定(YES)のときは、ステップ1310に示されているように、AMHS制御器はFOUPをプロセスツールの収納ユニットへ割り当てる。そうでないときは、ステップ1308に示されているように、プロセスツールの群に連動する収納ユニットがFOUPを収納可能かを判断する。もし判断結果が肯定ならば、AMHS制御器はステップ1312に示されているように、FOUPをプロセスツールの群の収納ユニットへ割り当てる。そうでない場合は、AMHS制御器は、ステップ1314に示されているように、FOUPを半導体ベイの収納ユニットへ割り当てる。ステップ1310、1312及び1314のそれぞれを遂行することにより、AMHS制御器は、ステップ1316に示されているように、AMHS制御器のコンピュータ装置に内蔵されるアルゴリズムを実行することにより、AMHS内へのFOUPの配置及びAMHSからのFOUPの取り出しを効率良く順序付けして行うことができる。
【0051】
上記において典型的な実施形態を説明したが、その他の実施形態または変形実施形態も本発明の範囲内において提供することができる。例えば、図15a−図15bには、図4a−図4bの自動材料搬送システム(AMHS)400の他の実施形態1500が示されている。この自動材料搬送システム(AMHS)1500は、軌道の脇に設けられた棚(例えば、固定棚1510:図15c−図15g参照)の近傍の位置まで高架軌道(図示せず)上を移動することができる高架ホイスト搬送手段(搬送ビークル)1502を含む。前記高架ホイスト搬送手段402(図4a−図4b参照)と同様に、この搬送手段1502はFOUP1508もしくはその他の適切な材料ユニットを軌道(トラック)の脇の棚1510に出し入れ(棚から持ち上げたり(搬出)、棚へ置いたり(搬入))することができる。尚、棚1510は床から見て搬送手段1502の上方に、下方に、もしくは同じ高さに設ける(吊設等)ことができる。また、棚1510のような棚を複数設けてもよい。この場合、例えば、複数の棚は軌道に沿って一列もしくは複数列で配置される。さらに、1列若しくは複数列で配置される棚は、軌道の片側若しくは両側に設けられる。複数列の棚は軌道の脇において(軌道に沿った位置において)軌道構造から吊るされるか、天井から吊るされるか、その他の適切な構造(物)から吊るされるので、当該棚はFOUP1508用のオフセットゼロ設置面積収納(ZFS:Zero Footprint Storage)を複数のレベル(高さ位置)で可能にする(提供する)。
【0052】
図示した実施形態においては、高架ホイスト搬送手段1502は一対の移動アーム1513を有している。図15a−図15bに示されているように、AMHS1500は前記移動アーム1513を搬送手段(搬送ビークル)1502内の非伸長位置(収縮位置)に同時に移動することができるし(図15a参照)、前記移動アーム1513を搬送手段1502の外の伸長位置に同時に移動することができる(図15b参照)。各移動アーム1513は複数のアクティブローラ(自ら回転できるローラ、駆動ローラ)を有している。当該アクティブローラは例えば、各アーム1513の上面(エッジ、縁)に沿って設けられた駆動ローラ1515である。また、棚1510は複数の被駆動ローラ(自ら回転することができないローラ)を有している。当該被駆動ローラは例えば、棚の表面に設けられた被駆動ローラ1511である(図15c−図15d参照)。各駆動ローラは、当該ローラの少なくとも一部が、一対のアーム1513のうちの1つアームの上面(エッジ)に沿って露出されている。同様に、各被駆動ローラの少なくとも一部は、棚1510の表面に沿って露出されている。AMHS1500は複数の駆動ローラを時計回りにもしくは反時計回りに同時に回転させることができる。この回転により、FOUPを固定棚1510から取り上げる(引き上げる、取り出す)もしくは固定棚1510へ運び入れる(載置する)際に、FOUPをアーム1513の上面(エッジ)に沿って運ぶ(もしくは移動する)ことができる。FOUPを固定棚1510から取り出したり固定棚1510へ運び入れることは複数の被駆動ローラによって容易に行うことができる。被駆動ローラを用いると、FOUPが駆動ローラによって移動アーム1513に沿って動かされる間、FOUPは棚1510の表面を難なく滑るように動くことができる。
【0053】
尚、アーム1513を伸長位置と非伸長位置(収縮位置)との間で移動する機構、並びに、アーム1513の上面(エッジ)に沿って設けられた複数の駆動ローラを回転する機構は、従来技術を利用して当業者が考案することができる。当該従来の機構の詳細は、説明及び図示を簡略にするために、図15a−図15kから省略されている。
【0054】
上述したように、AMHS1500は複数のアーム1513を高架ホイスト搬送手段1502内の収縮位置(非伸長位置)(図15a)に同時に移動することができ、且つ、複数のアーム1513を高架ホイスト搬送手段1502の外の伸長位置(図15b)に同時に移動することができる。図15c−図15dは上から見た搬送手段1502の断面図を示している。移動アーム1513は図15cでは非伸長位置(収縮位置)にあり、図15dでは伸長位置にある。搬送手段1502が棚1510の近傍に位置しているとき、移動アーム1513は矢印1517(図15c)で示すように、非伸長位置(収縮位置)から伸長位置(搬送手段1502の外)に移動することができる。図15dに示されているように、移動アーム1513と棚1510の構成は、アーム1513が伸長位置にあるとき、アーム1513が棚1510の両側(両サイド)近傍に位置することができるようになっている。移動アーム1513はその後、矢印1519(図15d)で示すように、伸長位置から非伸長位置(収縮位置:搬送手段1502の内部)に移動することができる。
【0055】
図15e−図15hはAMHS(Automated Material Handling System)1500の代表的な動作モードを示している。図15eに示されているように、高架ホイスト搬送手段1502は固定棚1510の近くに設けられる(配置される)。固定棚1510の上にはFOUP1508が置かれている。より詳しくは、図15eは移動アーム1513が非伸長位置(収縮位置:搬送手段1502の内部)にある状態を示している。また、FOUP1508の幅は棚1510の幅より少し大きいので、FOUP1508の底面の所定部分は棚1510の両側からはみ出る(突出する、オーバーハングする)。図示した実施形態では、FOUPのはみ出し部分の長さ(幅方向)は、アーム1513の上面(エッジ)の幅にほぼ等しい。次に、移動アーム1513は矢印1519(図15f)で示すように、非伸長位置(収縮位置)から伸長位置(搬送手段1502の外部)に移動する。本実施形態では、アーム1513が非伸長位置(収縮位置)から伸長位置へ動く間、ローラ(例えば、各アーム1513の上面(エッジ)に沿って設けられたローラ1515)はFOUP1508の底面のはみ出し部分に接触し且つ当該はみ出し部分に沿って自由に回転する。移動アーム1513が伸長位置へ動く間、AMHS1500はアームに沿って設けられているローラを回転駆動しない。移動アーム1513が伸長位置において停止すると、矢印1514で示すように(図15b)、搬送手段1502は少し持ち上げられ(上方に動き)アーム1513を上げる(上方に動かす)。その結果、FOUP1508を棚1510から持ち上げることができる。AMHS1500はその後、駆動ローラを回転し、FOUP1508を棚1510から搬送手段1502に向かってアームに沿って移動(搬送)し、アーム1513に載置する。駆動ローラが回転している間、FOUP1508は棚1510の表面をスムースに滑る(動く)ことができる。これは棚の表面に設けられた被駆動ローラがあるからである。FOUP1508が搬送手段1502内のアーム1513の基部端(搬送手段1502内に位置する端)に近づくと、AMHS1500は駆動ローラの回転を停止し、駆動ローラをロックし、それ以上FOUP1513がアーム1513に沿って移動しないようにする。最後に、移動アーム1513は矢印1517(図15g)で示されるように伸長位置から非伸長位置(収縮位置)に移動される。よって、FOUP1508はカウル(門型構造部、搬送手段本体部)1503(図15a−図15b)に入って搬送手段1502内の所定位置に移動することになる。
【0056】
FOUP1508もしくは他の適切な材料ユニットを棚1510に置くためには、高架ホイスト搬送手段1502は再び棚1510の近傍に位置され、移動アーム1513(アーム上にはFOUP1508が置かれている)が伸長位置に移動される。その後、AMHS1500は駆動ローラを回転し、FOUP1508をアーム1513に沿って移動する。この移動は、搬送手段1502から離れて棚1510に向かう方向への移動である。駆動ローラが回転している間、FOUP1508は棚1510の表面に沿って容易に滑ることができる。その理由は棚の表面に被駆動ローラが設けられているからである。FOUP1508がアーム1513の先端(基部端の反対の端、搬送手段1502から一番遠い端)に近づくと、AMHS1500は駆動ローラの回転を停止し、駆動ローラをロックし、FOUP1513がアーム1513にそってそれ以上移動しないようにする。その後、搬送手段1502は少し下げられ(下方に移動し)、移動アーム1513を下方に移動する。その結果、FOUP1508をアームから離し、FOUP1508を棚1510に置くことができる。最後に、移動アーム1513は伸長位置から非伸長位置(収縮位置:搬送手段1502内の位置)に戻される。
【0057】
他の実施形態でも、高架ホイスト搬送手段1502はFOUP1508もしくは他の適切な材料ユニットを固定棚1512(図15h)に出し入れすること(棚1512から持ち上げ・取り出し、且つ、棚1512へ載置すること)ができる。但し、この棚1512の表面にはローラが設けられていない。この実施形態においては、FOUP1508を棚1512から持ち上げる際、高架ホイスト搬送手段1502は所定距離持ち上げられ(上方に移動され)、移動アーム1513がFOUP1508を棚1512から持ち上げる(リフトする)ことができるようにする。そして、アーム1513が伸長位置から非伸長位置(収縮位置:搬送手段1502内の位置)に移動すると、FOUP1508は棚1512から離れる。FOUP1508を棚1512に載置する際、搬送手段1502の位置は次のようになる。即ち、アーム1513がFOUP1508を棚1512の上に移動できる(棚の表面に接触すること無しに)ような位置に搬送手段1502が配置される。その後、搬送手段1502は下方に移動され、FOUP1508をアーム1513から離す。よって、FOUP1508を棚1512の上に置くことができる。
【0058】
他の実施形態では、棚1510もしくは1512(例えば、図15g−図15h)を可動棚(移動棚)としてもよい。この実施形態では、可動棚は軌道の脇の第1位置から高架ホイスト搬送手段1502のほぼ真下の第2位置へ横方向(側方向)に移動することができる。また、移動アーム1513は搬送手段1502内の非伸長位置に留まり、アーム1513に沿って設けられている駆動ローラはロックされる。FOUP1508もしくは他の適当な材料ユニットを可動棚から持ち出す(持ち上げる、搬出する)ためには、搬送手段1502は棚の近くに位置される(当該棚の上にはFOUP1508が置かれている)。次に、棚は軌道脇の位置から搬送手段1502のほぼ真下の位置へ移動される。棚が搬送手段1502の下に位置すると、非伸長状態のアーム1513は横方向(側方向)に移動され(図15iの矢印1526)、搬送手段1502の内壁に対向する位置に来る(内壁に接触するようになる)。その結果、FOUP1508がアーム1513同士の間を移動するのに十分な間隔が形成される。アーム1513を矢印1526、1528(図15i−図15j)に示されるように横方向に動かすための機構は、公知技術を利用して当業者が設計・準備することができる。次に、搬送手段1502に含まれている高架ホイスト1522が下降され(図15iの矢印1523)、高架ホイスト1522により棚から直接FOUP1508を持ち上げる。そして高架ホイスト1522を上昇させ(矢印1524)、FOUP1508を搬送手段1502の下の位置Aから搬送手段1502内の位置Bへ移動する。次に、アーム1513が再び横方向に移動され(矢印1528)、搬送手段1502の内壁から離され、FOUP1508の下の位置に来る(図15j)。その後、高架ホイスト1522は下降され(矢印1530)、FOUP1508を位置Bから位置Cに移動する(図15k)。そして、高架ホイスト1522はFOUP1508を放し(解放し)、FOUP1508が搬送手段1502内のアーム1513上に置かれることになる(FOUP1508はアーム1513により支持されることになる)。
【0059】
FOUP1508もしくは他の適切な材料ユニットを可動棚の上に載置するためには、搬送手段1502は再び棚の近傍に位置される。そして、棚が軌道脇の位置から搬送手段1502のほぼ真下の位置へ移動される。次に高架ホイスト1522が下降され(図15kの矢印1530)、高架ホイストによりFOUP1508をアーム1513から持ち上げる。その後、アーム1513は横方向に移動され(図15iの矢印1526)、搬送手段1502の内壁に接触するようにされる。その結果、FOUP1508がアーム1513同士の間を移動するのに十分な間隔が形成される。次に、ホイスト1522が下降され(矢印1523)、FOUP1508を搬送手段1502内から搬送手段1502の下の位置(例えば、位置A)に移動する。そして、高架ホイスト1422によりFOUP1508を棚の上に置く。高架ホイスト1422はその後上昇されて搬送手段1502内の位置に移動する。FOUP1508が載置された棚は、搬送手段1502の下の位置から元の位置(軌道脇の位置)に移動される。
【0060】
また、ここに開示した自動材料搬送システムは、ICチップ製造環境においてFOUP(前開き一体型ポッド)等のキャリア(搬送機器、搬送体、搬送具)にアクセスするために高架ホイストを移動させる高架ホイスト搬送手段を含んでいる。しかし、上述の自動材料搬送システムは、物品があちらこちらに収納されたり移動されたりする任意の適当な環境に使用され得る。例えば、本明細書において説明した自動材料搬送システムは、自動車製造設備に使用され得るし、また当該システムにより収納され移動されるWIP部品は自動車の部品であってもよい。
【0061】
単一の軌道位置から高架ホイスト搬送手段により棚の一つまたは複数のレベルに到達するという上述のシステムと方法は、当業者により、ここに開示の発明の基本から離れることなしに更に変更または変形され得る。それ故、本発明は、特許請求の範囲とその技術思想・精神により制限されない限り、限定的に解釈されない。
【技術分野】
【0001】
本発明は一般的に材料の自動搬送方法に関し、更に詳しくは懸架軌道(トラック)上の高架ホイストが軌道の傍に収納される仕掛品(WIP:Work-In-Process)部品に到達する(アクセスする)ことができるようにする自動材料搬送方法に関する。
【背景技術】
【0002】
自動材料搬送方法は、仕掛品部の収納と製品製造環境におけるワークステーション間および/または加工機器への搬送のために仕掛品の収納部と高架ホイストを使用することが知られている。たとえば、このような自動材料搬送方法は集積回路(IC)チップの製造において利用されている。ICチップの典型的な製造方法は、堆積、洗浄、イオン打ち込み、エッチング、および不導体化処理の各工程からなる。これらのICチップ製造法における各工程は、化学蒸着室、イオン打ち込み室またはエッチング室のような異なる処理設備・装置により行われる。さらに、仕掛かり部品(この場合、半導体ウエハー)は典型的には異なるワークステーションおよび/または処理装置の間を複数回移動してICチップの製造に必要な種々の工程を経ることになる。
【0003】
ICチップの製造に使用される通常の材料自動搬送方法は、半導体ウエハー収納用の複数のWIP収納部、およびICチップ製造床上でワークステーションと加工機の間をウエハーを移動させる各自の高架ホイストを含む移動手段から構成される。WIP収納部に収納される半導体ウエハーは典型的にはFOUP(Front Opening Unified Pod:フープ)のような搬送具に収載され、それぞれは懸架軌道を移動するそれぞれの高架ホイスト移動手段を経由して選択的に入手し得る。典型的なシステムでは、FOUPは軌道(トラック)の下に位置するWIP収納部に収納される。それ故、高架ホイスト移動手段は典型的には懸架軌道に沿って選択されたFOUPの上の直接の位置へ移動され、そして高架ホイストはFOUPへ向かって低くなり、WIP収納部からFOUPを選ぶかまたは、WIP収納部へFOUPを載置するように働く。
【0004】
上述の通常の自動材料搬送方法の一つの欠点は、高架ホイストが、懸架軌道の下でWIP収納のただ一つにしか到達できないことである。これは問題がある。なぜなら、製品製造床でただ一つのレベルにしかWIPを収納できないと、床スペースの非効率な使用によるコスト上昇をもたらすからである。軌道下でWIPの多様なレベルに到達するためにはWIP収納ユニットが収納ユニットの現在の位置から高架ホイストに到達できるレベルにおける位置まで選択したFOUPを移動できる構造でなければならない。しかし、WIP収納ユニットが選択したFOUPを高架ホイストが到達できる軌道下にまで移動するようにすると、材料搬送システムの処理量をかなり低下させることになる。さらに、WIP収納ユニットは典型的にはローラ、ベアリング及びモータ等の故障し得る多くの可動部分を有し、そしてそれはコストを上昇させるのみではなく、システム全体の信頼性を損なうことにもなる。
【0005】
さらに、自動材料搬送システムに含まれる高架ホイストは懸架軌道の下に位置する収納ユニットからWIP部分に到達するので、軌道と高架ホイスト搬送手段を収容するのに、製品製造設備の天井と床の間に最小限の大きさの空間が典型的には必要とされる。これは、さらに、そうでなければWIP部品を収納するのに使用された製造設備における空間を狭めることとなる。それに加えて、各高架ホイストに対してただ一つのレベルのWIP収納が到達可能であるので、多重(複数)の高架ホイストは収納ユニットからWIP部品に到達するためにWIP収納ユニットで列をなすことが通常必要であるが、それはさらにシステムの処理量を低下させる。
【0006】
それ故、従来の自動材料搬送システムの欠点を克服して材料搬送効率を増進せしめた自動材料搬送システムが望まれる。
【発明の概要】
【0007】
本発明によれば、改良された自動材料搬送システムが提供される。当該システムは懸架軌道に支持された高架(オーバーヘッド)材料搬送手段が軌道脇の収納位置(収納部)から仕掛品(WIP:Work-In-Process)部品を入手すること(仕掛品部品にアクセスすること)を可能とするものである。高架材料搬送手段(搬送ビークル)が軌道脇に置かれてる仕掛品(WIP)部品を入手できる(仕掛品部品にアクセスできる)ようにしたので、ここに開示される自動材料搬送システムは空間をより効率的に使用でき、処理量を向上でき、信頼性を向上でき、コストを低減できる。
【0008】
本発明の1つの実施形態においては、前記自動材料搬送システムは、少なくとも1つの高架ホイスト搬送サブシステム(搬送装置モジュール)を含む。前記自搬送サブシステムは、高架軌道と、少なくとも1つの材料ユニットを支持する少なくとも1つの移動アーム(translating arm)とを含むと共に、前記移動アームを前記高架軌道に沿った複数の軌道位置に運ぶ高架ホイスト搬送手段(搬送ビークル:transport vehicle)を含む。この高架ホイスト搬送手段は、前記移動アームを複数のレベル(高さ位置)に昇降することができる。各レベルは、前記複数の軌道位置の少なくとも1つに対応する。前記移動アームは、アームの全長(長手方向)に沿って少なくとも1つの材料ユニットを運ぶ少なくとも1つの機構を有する。材料収納部(収納位置)は少なくとも1つの材料ユニットを収納でき、前記軌道の第1の側の所定レベルに設けられる。1つの動作モードにおいて、高架ホイスト搬送手段は移動アームを高架軌道に沿って運び、前記材料収納部近傍の軌道位置に移し、その後、移動アームを上昇もしくは下降し、移動アームを材料収納部の前記所定レベルに(あるいはその近傍に)位置する。移動アームは、前記材料収納部の前記所定レベルに位置される間は少なくとも、高架ホイスト搬送手段内の第1位置から高架ホイスト搬送手段外の第2位置へ動くことができる。このとき、移動アームは、高架軌道の前記第1の側に向かって側方向に(横方向に)移動する。その結果、前記材料ユニットを運ぶ機構は、少なくとも1つの材料ユニットを材料収納部からアームの(全長の)少なくとも一部に運ぶことができるか、あるいは、少なくとも1つの材料ユニットをアームから材料収納部へ運ぶことができる。
【0009】
ここに開示された実施形態においては、材料収納部は棚であり、移動アームは一対の移動アームを含む。当該一対の移動アームが高架材料搬送手段の外の第2位置にあるとき、当該一対の移動アームは前記棚の両側近傍に位置する。また、材料ユニット(例えば、FOUP)の幅は棚の幅より大きいので、FOUPが棚に収納されている間、FOUPの底面の所定部分は棚の前記両側からはみ出る(突出する・オーバーハングする)。前記移動アームが棚の前記両側の近傍に位置している間、前記移動アームに設けられた前記材料ユニットを運ぶ機構はFOUPの前記オーバーハング部分に接触する。例えば、前記材料ユニットを運ぶ機構は複数の駆動ローラ(アクティブローラ)を含んでもよい。さらに、棚の表面に複数の被駆動ローラ(パッシブローラ)を設けてもよい。被駆動ローラにより、棚への(及び棚からの)FOUPの移動を容易にすることができる。
【0010】
本発明の他の特徴、機能及び態様は、以下の本発明の詳細な説明(実施形態)から明らかになる。
【0011】
本発明は図面と共に発明の詳細な説明(発明を実施するための形態)を参照することにより、より十分に理解される。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】図1は本発明による自動材料搬送システムを含むICチップ製造環境のブロック図である。
【図2a−2b】図2a−図2bは、図1の自動材料搬送システムに使用されるオフセットゼロ設置面積収納部の第1の実施形態のブロック図であり、オフセットゼロ設置面積収納部は移動棚の単一列からなる。
【図3a−3b】図3a−図3bは、図2のオフセットゼロ設置面積収納の第1の実施形態のブロック図であり、オフセットゼロ設置面積収納部は移動棚の複数列からなる。
【図4a−4b】図4a−図4bは、図1の自動材料搬送システムに使用されるオフセットゼロ設置面積収納の第2の実施形態のブロック図であり、オフセットゼロ設置面積は固定棚の単一列と移動ステージ上の高架ホイスト機構からなる。
【図5】図5はWIP収納ユニットに使用される図4a−図4bの高架ホイスト機構のブロック図である。
【図6】図6はWIP部品搬送システムに使用される図4a−図4bの高架ホイスト機構のブロック図である。
【図7】図7は図4a−図4bの高架ホイスト機構の代替実施形態の斜視図である。
【図8】図8は固定棚配列に使用される図7の高架ホイスト機構の斜視図である。
【図9】図9は図7の高架ホイスト機構のような多重高架ホイスト機構の斜視図であり、高架ホイスト機構は同じ軌道を移動し、固定棚の配列の場合に使用される。
【図10】図10は図7の高架ホイスト機構のような多重高架ホイスト機構の斜視図であり、高架ホイスト機構は各軌道を移動し、固定棚の背中併せの配列の場合に使用される。
【図11】図11はオフセット設置面積ゼロ収納の第3の実施形態の斜視図であり、図7の高架ホイスト機構が固定棚の複数列(複数列の固定棚)の場合に使用される。
【図12a−12b】図12a−図12bは図1の自動材料搬送システムを作動させる方法のフローチャートである。
【図13】図13は図1の自動材料搬送システムをコントロールする方法のフローチャートである。
【図14a−14b】図14a−図14bは図4a−図4bの移動ステージの斜視図である。
【図15a−15b】図15a−図15bは図4a−図4bの高架ホイスト機構の他の実施形態の斜視図である。
【図15c−15k】図15c−図15kは図15a−図15bの高架ホイスト機構の色々な動作モードを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
2003年10月9日に出願されたアメリカ特許出願番号第10/682809号(発明の名称:単一の軌道位置から高架ホイスト搬送手段により材料収納棚の一つまたは複数のレベルへアクセスする方法)の開示内容の全て及び2002年10月11日に出願されたアメリカ特許仮出願番号第60/417993号(発明の名称: 移動棚または移動ホイストプラットホームを使用したオフセットゼロ設置面積の収納構造(ZFS))の開示内容の全ては、本出願に組み込まれたものとする。
【0014】
改良された自動材料搬送システムがここに開示され、懸架軌道に支持される高架ホイスト機構が軌道脇に位置する収納容器から仕掛品(WIP)部品を入手するのを可能とする。ここに開示された自動材料搬送システムは空間の使用をより効率良くし、一方で処理量を増やし、信頼性を高め、そしてコストを下げる。
【0015】
図1は、本発明に従う自動材料搬送システム(AMHS)100を含む製品製造環境101の実施形態を示している。図示した実施形態において、AMHS100は自動的にWIP部品を収納し、それらを製品製造環境101内の種々のワークステーションおよび/または加工機械、たとえばそれぞれ投入/送出ポート 118−119を有する加工機114−115の間に搬送する構造となっている。
【0016】
AMHS100は例えば、200mmまたは300mmFAB工場のような集積回路(IC)チップの製造のための清浄な環境または他の適当な製品製造環境で使用される。図1に示される様に、ICチップ製造環境は天井104と床105を含み、それは典型的には電気非伝導性材料で覆われ、そして特定の耐荷重と耐震性を有する。さらに、加工機114−115はICチップを製造するための多くの加工工程を経由するように構成されている。例えば、天井104は床105から約3.5mの距離126で隔てられ、加工機114−115は少なくとも約1.9mの距離で離れるように隔てられ、投入/送出ポート118−119の頂部は床105から約0.9mの距離で離れている。
【0017】
図示した実施形態では、AMHS100は、それぞれ軌道106a−106bに可動的に連結した高架ホイスト搬送手段102a−102bを含み、二つとも天井104から懸架(吊接)されている。高架ホイスト搬送手段102a−102bはそれぞれの高架ホイストを軌道106a−106bに沿って移動する構造であり、WIP部品、すなわち、半導体ウエハーを収納するように設計されたFOUPのような搬送具に到達する。図1に示すように、FOUP108a−108bは棚110a−110bのような収納ビンにそれぞれ収納される。さらに、懸架軌道106a−106bは棚110a−110bの端を通過するルートをそれぞれ画定し、それにより高架ホイスト搬送手段102a−102bがそれぞれの棚110a−110bからFOUP108a−108bに直接到達する(アクセスする)ことを可能にする。たとえば、高架ホイスト搬送手段102a−102bは床105の上約2.6mの距離122で配置され得る。
【0018】
特に棚110aは動かない棚(つまり固定棚)であり、それは懸架軌道106aの脇で実質的に平行な列をなして配置される多くの固定棚の一つであり得る。固定棚の一つまたは複数の列は軌道106aの一方の側または両側に配置され得る。図示した実施形態では、固定棚110aからFOUP108aに到達するには高架ホイスト搬送手段102aは懸架軌道106aに沿って棚110aの側の位置にまで移動する。次いで、高架ホイスト搬送手段102aに含まれる移動ステージ112は高架ホイストを高架ホイスト搬送手段102a内の第1の位置から固定棚110aのほぼ直上(真上)の第2の位置へ横に動かす(矢印109aで示す方向に側方向移動する)。高架ホイストはその後、FOUP108aを棚110aから直接取り上げ、ICチップ製造床のワークステーションまたは加工機へ搬送する。尚、高架ホイストは、棚110aに一つまたは複数のFOUPを載置し得る。移動ステージ112は高架ホイストが高架ホイスト搬送手段102aからまたはそのいずれかの側へ取り上げるまたは載置することを可能にするように構成され得る。
【0019】
好ましい実施形態では、固定棚110aは高架ホイスト搬送手段102aと実質的に同じ高さであり得る。この実施形態では、高架ホイスト搬送手段102aは、開口が形成されたカウル103aを含み、それを通して移動ステージ112が搬送手段から固定棚110aの上の位置へ移動するのを可能とする。棚110aからFOUP108aを取り上げた後に、移動ステージ112は高架ホイスト搬送手段102a内の元の位置へ戻されるとともに、FOUP108aはカウル103aの開口を通過する。
【0020】
棚110aは固定棚であるが、棚110bは移動棚である。固定棚110aと同様、移動棚110bは、懸架軌道106bの側で実質的に平行な列をなして配置される多くの移動棚の一つであり得る。さらに、移動棚の一つまたは複数の列が軌道106bのいずれかの側または両側に配置され得る。図示した実施形態では、移動棚110b上のFOUP108bに到達するには高架ホイスト搬送手段102bは懸架軌道106bに沿って棚110bの側にまで移動する。次いで、棚110bは軌道106bの脇の第1の位置から高架ホイスト搬送手段102b内の高架ホイストのほぼ直下(真下)の第2の位置へ横方向に移動し、それは矢印109bで示される方向である。たとえば、移動棚110bには、軌道106bの脇の第1の位置と軌道及び高架ホイストの下の第2の位置との間で空気(空気圧駆動型)ステップモータまたはサーボモータ駆動の軸に沿って、棚110bを動かす機構が備えられ得る。高架ホイストは、その後FOUP108bを直接に棚110bから取り上げて、ICチップ製造床上のワークステーションまたは加工機へ搬送する。尚、高架ホイストは一つまたは複数のFOUPを棚110bへ載置し得る。
【0021】
固定棚110aと同様に、移動棚110bは高架ホイスト搬送手段102bと実質的に同じ床105上の高さであり得る。さらに、高架ホイスト搬送手段102bは開口が形成されたカウル103bを含み、該開口を通してFOUPを保持する移動棚110bが搬送手段102b内の高架ホイスト下の位置へ移動することを可能とする。FOUP108bが一旦高架ホイストで保持されると、棚110bは懸架軌道106b脇の元の位置へ戻る。
【0022】
ここに記載される自動材料搬送システムは、コンピュータ制御の下に動作する。たとえば、AMHS100はメモリから指令をする一つまたは複数のプロセッサを含むコンピュータシステムからなる。ここに記載される動作を行う際に実行される命令は、演算システムの部分とみなせるプログラムコードとして記録された命令、アプリケーションの部分としてみなせるプログラムコードとして記録された命令、または演算システムとアプリケーションとの間に割り当てられたプログラムコードとして記録された命令からなることができる。さらに、メモリはランダムアクセスメモリ(RAM)、RAMと読取専用メモリ(ROM)との組合せ、または他の適当なプログラム記録手段からなる。
【0023】
図2a−図2bは自動材料搬送システム(AMHS)200を示し、図1のICチップ製造環境101において使用され得る。図示した実施形態では、AMHS200は懸架軌道206、および軌道206上を移動する構造の高架ホイスト搬送手段202を含む。高架ホイスト搬送手段202は、FOUP208を移動棚210からまたはそれへ取り上げるまたは移動させる様に構成されている。たとえば、高架ホイスト搬送手段202は天井204の下約0.9mの距離221で延びており、移動棚210は床205の上約2.6mの距離で配置され得る。それゆえ、天井204は、床205の上、約3.5mの距離220となり得る。
【0024】
好ましい実施形態では、移動棚210はICチップ製造設備の床205の上方に懸架される。たとえば、移動棚210は、軌道206から、天井204からまたは他の適当な構造から懸架され得る。移動棚は棚210と同様軌道206のいずれかの側または両側に懸架され得るので、棚210bはFOUP208に対してオフセットゼロ設置面積収納(ZFS)を与え、それによりICチップ製造環境により効率的な空間の使用をなさせしめる。
【0025】
上述のように、高架ホイスト搬送手段202は、FOUP208を移動棚210から取り上げるかまたはそこへ載置する構成である。そのため、高架ホイスト搬送手段202は懸架軌道206に沿って棚210の側の位置にまで移動する。図2aに示すように、軌道206の側に配置される棚210は、高架ホイスト搬送手段202と実質的に同じ高さである。次ぎに、棚210は、矢印209の示す方向で、高架ホイスト搬送手段202内の高架ホイストの実質的に直下の位置まで横へ移動する(図2bを参照)。高架ホイスト搬送手段202は、ホイスト把持具(たとえば、図5のホイスト把持具426を参照)を含み、それはFOUP208を棚210から取り上げるかまたは載置する構成となっている。FOUP208が、一旦ホイスト把持具で保持されると、高架ホイスト搬送手段202は、それをICチップ製造床のワークステーションや加工機へ移動させ得る。
【0026】
図3a−図3bは自動材料搬送システム(AMHS)300を示しており、AMHS300は図1のICチップ製造環境101に使用され得る。AMHS200と同様(図2a−図2bを参照)、AMHS300は懸架軌道306と軌道306上を移動する構造の高架ホイスト搬送手段302を含む。しかし、AMHS200に含まれる高架ホスト搬送手段202はFOUP208を単一の棚列に配置される移動棚へまたはそこから取り上げるまたは載置する一方で、高架ホイスト搬送手段302はFOUP308を各列の棚に配置される選択された移動棚310ッ311へまたはそこから取り上げるまたは載置する構造である。例えば、高架ホイスト搬送手段302は天井304の下の約0.9mの距離323で延びており、棚310は高架ホイスト搬送手段302と実質的に同じ高さで配置され、棚311は棚310bの下約0.4mの距離323で配置され得、床305の上の約2.6mの距離322で配置され得る。それ故、天井304は床305から約3.9mの距離320であり得る。
【0027】
移動棚310ッ311は、軌道306構造から、天井304からまたは他の適当な構造から懸架され得るので、棚310−311はFOUP308に対するオフセットゼロ設置面積収納の多重化列(複数列)またはレベルを与える。さらに、棚の各列は実質的に隣接する棚の列の直接、上又は下にあり、それにより棚の複数列又は複数行を含む少なくとも一つの棚配列を形成する。棚配列の棚の頂部の列(棚310を含む)は、高架ホイスト搬送手段302と実質的に同じ高さであり得る。
【0028】
図示した実施形態では、高架ホイスト搬送手段302は、FOUP308を、移動棚310−311へ又はそれから取り上げる又は載置するように構成されている。FOUP308を棚308から取り上げるには、高架ホイスト搬送手段302は懸架軌道306に沿って棚310の側の位置にまで移動する。次いで、棚310は横に動いて、矢印309の示す方向で、高架ホイスト搬送手段302内の高架ホイストの直下の位置まで移動する(図3bを参照)。高架ホイスト搬送手段202と同様、高架ホイスト搬送手段302はホイスト把持具(例えば、図5のホイスト把持具426を参照)を含み、それはFOUP308を棚310から又はそこへ直接、取り上げるか又は載置するように構成される。FOUP308が一旦棚310から取り上げられてホイスト把持具で保持されると、高架ホイスト搬送手段302は、ICチップ製造床上のワークステーションまたは加工機へそれを移動し得る。
【0029】
棚310の下の列ではなく、棚310の同じ行で棚311からFOUPを取り上げるには、高架ホイスト搬送手段302はそれ自身棚310の側に位置する。次いで、棚311は横に動いて、高架ホイスト搬送手段302の内の実質的に高架ホイストの直下の位置へ、矢印309が示す方向で移動する。高架ホイストは棚311へ向かって通常の方法で低下し、ホイスト把持具を使って棚311からFOUP308を取り上げる。次ぎに、高架ホイストは上昇して、FOUP308は高架ホイスト搬送手段308内でホイスト把持具により保持され、その後、該手段はICチップ製造床上のワークステーションまたは加工機へ該FOUPを移動し得る。最終的に棚311は棚配列の元の位置へ戻るものである。
【0030】
高架ホイスト搬送手段302に含まれる高架ホイストは選択された移動棚(たとえば、棚310ッ311)上に収納されたWIP部品に到達でき、それは懸架軌道306上の同じ位置から棚の同じ行に配置される。このように、高架ホイスト搬送手段302は単一の軌道位置からWIP部品の一つまたは複数のレベルへ到達し得る。
【0031】
図4a−図4bは自動材料搬送システム(AMHS)400を示し、AMHS400は図1のICチップ製造環境101で使用され得る。図示した実施形態では、AMHS400は懸架軌道406と、軌道406上を移動するように構成される高架ホイスト搬送手段402を含む。高架ホイスト搬送手段402は動かない棚(固定棚)410から又はそこへFOUP408を取り上げる又は載置するように構成される。たとえば、高架ホイスト搬送手段402は、天井404の下約0.9mの距離421で延びており、固定棚410aは床405の上約2.6mの距離422で配置され得る。尚、棚410は高架ホイスト搬送手段402と同じ床上高さであってもよい。よって、天井404は床405の上方約3.5mの距離420のところにあってよい。
【0032】
棚410と同様複数の固定棚は軌道406の傍で実質的に平行に単一の列または複数の列をなして配置され得る。さらに、一つまたは複数の固定棚の列は軌道406のいずれかの側または両側に位置し得る。固定棚の複数列(複数列の固定棚)が軌道構造から、天井404からまたは他の適当な構造から軌道406の側に懸架され得るので、固定棚はFOUP408のためのオフセットゼロ設置面積収納の多くのレベルを与える。
【0033】
図示した実施形態では、高架ホイスト搬送手段402に含まれる高架ホイストは移動ステージ412上に載置されて、搬送手段402の側で選択された固定棚の実質的に直ぐ上の位置へホイストを移動する構成となっている。図14aは引っ込んだ状態(収縮状態)の移動ステージ412を示し、図14bは横に延長された状態(伸長状態)の移動ステージ412を示している。棚410からFOUP408を取り上げるには(図4a−図4bを参照)、高架ホイスト搬送手段402は、懸架軌道406に沿って棚410の側の位置へ移動する。次ぎに、移動ステージ412は、矢印409の示す方向に、棚410の上の位置へ横に移動する(図4aを参照)。ホイスト把持具426(図5を参照)は、その後、直接、棚410へ又はそれからFOUP408を取り上げる又は載置する。一旦、FOUP408が棚410から取り上げられて、ホイスト把持具426で把持されると、移動ステージ412は高架ホイスト搬送手段402内の元の位置へ戻る。移動ステージ412は搬送手段402内の元に位置へ戻る際には、FOUP408はカウル開口403を通過して搬送手段402へ移動する(図4bを参照)。高架ホイスト搬送手段402は、その後、ICチップ製造床上のワークステーション又は加工機へFOUP408を搬送する。
【0034】
高架ホイスト搬送手段402に含まれる高架ホイストは選択された固定棚(たとえば、棚410a)上に配置されるWIP部品に到達でき、それは懸架軌道406上の同じ位置から棚の同じ行に配置される。例えば、棚410の下の列ではないが、棚410と同じ行の固定棚に配置されるFOUPに到達するには、高架ホイストは通常の方法で下段の棚の側の適当なレベルまで降下し、そして移動ステージ412は横に移動して、ホイスト把持具426がFOUPを棚から又はそこへ取り上げる又は載置することを可能とする。このようにして、高架ホイスト搬送手段402は単一の軌道位置からWIP収納の一つ又は複数のレベルに到達し得る。
【0035】
図5はAMHS400の典型的な使用例を図示している(図4a−図4bもまた参照)。ここではAMHS400は、WIP収納ユニット500(塔Xトッカー刀jと共に使用される。図示した実施形態では、ストッカー500はストッカー ハウジング内に配置される棚510のような複数の収納ビンを含む。ストッカー500内の収納ビンは中央軸を中心として回転し、高架ホイスト搬送手段402により取り出されるのが可能となる収納ユニット位置へ位置される。棚510からFOUP508を取り上げるためには、高架ホイスト搬送手段402は懸架軌道406に沿って移動し棚510の側の位置まで移動する。次いで、移動ステージ412は横に移動して、矢印409で示すように、棚510のほぼ真上の位置へ動く。ホイスト把持具426は、その後、FOUP508を直接、棚510から取り上げて、FOUP508をストッカー500から抜き取る。尚、ホイスト把持具426を採用して、ストッカー500内の棚510へFOUPを載置してもよい。一旦、FOUP508が棚510から取り上げられて、ホイスト把持具426により保持されると、移動ステージ412は高架ホイスト搬送手段402内の元の位置へ戻り、その後、ICチップ製造床上のワークステーション又は加工機へ搬送される。
【0036】
図5の高架ホイストは代りに、ストッカー500の外の棚から又はそれへFOUPを取り上げる又は載置することができる。たとえば、ストッカー500は、一つ又は複数の移動棚を含むことができ、各棚は横に動いてストッカー500内の第1の位置からストッカー外の第2の位置へ移動し、高架ホイストがFOUPに到達するのを可能とする構造である。一旦、FOUPが棚から取り上げられてホイスト把持具426で保持されると、棚はストッカー500内の元の位置へ戻る。図5の高架ホイストを使用してFOUPに直接ストッカー500から到達すると、従来のI/O機構、例えば、投入/送出ポート118−119(図1を参照)が不要となり、それによりシステムのコストが低減できる。
【0037】
図6は、AMHS400の典型的な使用例を図示しており(また図4a−図4bも参照)、AMHS400は、高架WIPコンベヤ610と共に使用されている。図示した実施形態では、移動ステージ412に設置された高架ホイストはFOUP608を直接WIPコンベヤ610から又はそれへ取り上げる又は載置するのに使用され、レール606に沿って移動する構造となっている。レール606は図6の紙面に垂直な方向に延びている。高架ホイストは、FOUP608をレール敷設のコンベヤ610から取り上げ、そしてFOUP608を例えば加工機(処理装置)ローディングポート635へ載置する、そしてその反対にもまた使用され得る。たとえば、高架ホイスト搬送手段402はレール敷設のコンベヤ610の上約0.35mの距離624で配置され得る。さらに、高架ホイストレール606はIC製造設備の床605の上約2.6mの距離626であり得る。
【0038】
懸架軌道、たとえば軌道406上を移動する高架ホイスト搬送手段は隣接ワークステーションと処理装置の間のFOUPの移動には通常塔zップ ツー ホップ(hop-to-hop)蝿レ動として利用され得る。反対に、レール敷設のコンベヤ610は、ICチップ製造床上のかなりの距離を離れて位置するワークステーションと処理装置の間をFOUPを搬送する急ぎの搬送とするのに利用され得る。ICチップ製造設備を横切り実質的にかなりの距離でもってFOUPを搬送するのにレール敷設のコンベヤを用いることにより、搬送システムの輻輳は有意に低減され得る。
【0039】
上述のように、移動ステージ412上に設置された高架ホイストはレール敷設のコンベヤ610から又はそれへFOUP608を取り上げる又は載置するのに利用され得る。このために、高架ホイスト搬送手段402とレール敷設のコンベヤ610は移動してそれに配置されるFOUP608と共に搬送手段はコンベヤ610の側に位置する。次いで、移動ステージ412は横に動いて、矢印409の示す方向でコンベヤ610の実質的に直接表面上にFOUPを配置する。高架ホイストは、その後、矢印628の示す方向でコンベヤ610に向かって従来の方法で降下する。次ぎに、高架ホイストは、運転されてFOUP608をコンベヤ610へ載置し、ICチップ製造床を横切ってFOUP608を搬送する。
【0040】
図7は、図4a−図4bのAMHS400の他の実施形態700を示している。AMHS400と同様、AMHS700は動かない棚(固定棚)から又はそこへFOUPを取り上げるまたは載置するように構成されている。図示した実施形態では、AMHS700は懸架軌道706と軌道706に支持された高架ホイスト搬送手段702を含む。図7に示される様に、高架ホイスト搬送手段702は近接端744、末端746および近接端と末端744および746間を結合する懸架要素748を含む。高架ホイスト搬送手段702はさらに、末端746に設置されたホイスト把持具726と近接端744に可動的に接続し、そして搬送手段702が軌道706上を移動するのを可能とする様に構成される搬送要素742を含む。
【0041】
特に、近接端(近い方の端)744は矢印709の示す方向で軌道706に実質的に垂直の方向で搬送要素742に相対的に横に動く様に構成される。例えば、近接端744はY−表、空気圧で駆動される機構、ステッパ−サーボ機構又は相対的に長い横の偏倚を与える他の適当な機構として作用することができる。さらに、末端(遠い方の端)746は矢印728が示す方向で垂直の方向に移動する構成となっている。たとえば、近接端746は懸架要素748の端と結合し得て、該要素は入れ子式に縮んで末端746が所望の垂直方向へ移動するのを可能とする構造であり得る。それ故、近接端746と懸架要素748の組合せは、ホイスト把持具726を収納する末端746が、矢印の方向709と728で特定されるように、自由度2(2-degrees-of-freedom)で移動するのを可能とする。
【0042】
図8は、固定棚の配列800と共に使用される図7のAMHS700を示している。図示した実施形態では、高架ホイスト搬送手段702はFOUP(例えば、FOUP808)を配列800内の選択された棚から又はそれへ取り上げるまたは載置するように構成されており、該配列は棚810のように固定棚の複数列または複数行を含む。図8に示すように、棚配列800は、懸架軌道706の脇で実質的に平行で配置される。さらに、各棚は、床に固定され得る垂直の支持部材760に対して単一の縁に沿って設けられ、棚の隣接する行は、間隔が開いていて、それぞれの懸架要素748が隣接する行の間隔に嵌まり込むことを可能とする。この構造では、FOUP808は、望むならば、手動で到達可能にオープンされている。
【0043】
たとえば、棚810からFOUP808を取り上げるには、高架ホイスト搬送手段702は懸架軌道706に沿って移動して棚810を含む行の側の位置まで移動する。次いで、ホイスト把持具を含む末端746は矢印728が示す方向で、下向きに動き、FOUP808を保持する棚810の側の位置まで動く。近接端742は、その後、横に動き、矢印709の示す方向で、軌道706の側で棚810の実質的に直接の上のホイスト把持具726の位置まで移動する。近接端742はその横に動いて、各懸架要素748は棚の行の各側の空間に収容される。
【0044】
一旦FOUP808が、ホイスト把持具726により棚810から取り上げられると、近接端742は、軌道706の下の元の位置へ戻り、それによりホイスト把持具726にFOUP808を保持させて、近接端746は軌道706へ上って戻ることを可能とする。搬送部材702は、その後、ICチップ製造床上のワークステーションまたは加工機までFOUP808を移動させる。高架ホイスト搬送手段702は懸架軌道706上の同じ位置から棚の同じ行に配置された、選択された棚に収納されるWIP部品に到達し得ることを理解されたい。このように、高架ホイスト搬送手段702は、単一の軌道位置からWIP収納の一つまたは複数のレベルに到達し得る。
【0045】
図9は、棚配列800と共に使用される複数の自動材料搬送システム(AMHS)700a−700bを示している。各AMHS700a−700bは図7のAMHS700に似ている。図示した実施形態では、AMHS700a−700bは単一の軌道706上を移動して棚配列800に収納されるFOUP808に同時の到達を可能となるように構成され、それにより高いシステム処理量を確保するものである。
【0046】
図10は、増大する収納密度のために後ろ向き配置の棚の800a−800bの二つの配列と共に使用されるAMHS700a−700bを示している。図10に示される様に、棚配列800a−800bの各々は垂直支持部材1060の単一の端に沿って設置される。棚配列800a−800bの各棚は棚配列800と似ており(図8参照)、そこでは棚の隣接行が間隔を置いて配置されて、各懸架要素748が隣接行の間に嵌まり込むことを可能とする。図示した実施形態では、AMHS700a−700bは懸架軌道706a−706b上をそれぞれ移動して棚配列800a−800bに収納されるFOUPの同時到達可能とする構造であり、それにより高いシステムの処理量が確保される。図8−図10のシステムの構造はFOUPに到達するにロボット(従来の材料搬送システムに使用されているもの)を必要としないので、床スペースに関する要求とシステムのコストは減少し、一方でシステムの信頼性は増大する。
【0047】
図11は、固定棚の配列1100と共に使用される図7のAMHS700を示している。棚配列800と同様に(図8を参照)、棚配列1100は、懸架軌道706の脇で実質的に平行に配置される。さらに、各棚は一つまたは複数の垂直支持部材1160a−1160bの単一の端に設けられ、棚の隣接行は間隔が開いて、各懸架要素748が隣接行間の間隔に嵌まり込むことを可能としている。しかし、棚配列800が床に固定される一方で、棚配列1100は支持部材1160a−1160bにより軌道706の構造から懸架される。尚、棚配列1100は、天井または他の適当な構造から懸架されてもよい。その結果、棚配列1100は、そこに収納されるFOUPのオフセットゼロ設置面積の複数の列または複数のレベルを与える。
【0048】
ここに開示の自動材料搬送システムを操作する第1の方法は図12aを参照して説明される。ステップ1202に示されているように、高架ホイスト搬送(OHT)手段は懸架軌道に沿って移動して棚配列の選択された移動棚の位置まで動く。棚はそれに配置される少なくとも一つのFOUPを有する。次いで、棚は、ステップ1204に示されているように、OHT手段に含まれる高架ホイストの下の位置まで移動する。高架ホイストは、ステップ1208に示されているように、その後、棚からFOUPを取り上げる。次に、ステップ1208に示されているように、棚は移動して、棚配列の元の位置まで戻る。最終的には、OHT搬送手段は、ステップ1210に示されているように、製品製造床上のワークステーションまたは加工機までFOUPを搬送する。
【0049】
ここに開示される自動材料搬送システムを操作する第2の方法は、図12bを参照して説明される。ステップ1212に示されているように、OHT搬送手段は懸架軌道に沿って棚配列の選択された固定棚の側の地点まで移動する。棚には少なくとも一つのFOUPが配置されている。ついで、それに設置される高架ホイストを有する移動ステージはステップ1214に示されているように、棚の上の位置まで移動する。高架ホイストは、その後、ステップ1216に示されているように、棚からFOUPを取り上げる。次ぎに、移動ステージは、ステップ1218に示されているように、OHT搬送手段の元の位置まで戻る。OHT搬送手段は、その後、ステップ1220に示されているように、製品製造床上のワークステーションまたは加工機までFOUPを移動させる。次ぎに、高架ホイストは、ステップ1222に示されているように、FOUPを加工機のI/Oポートへ載置し、それは移動ステージをI/Oポート上の位置へ動かし、FOUPをI/Oポートへ載置し、移動ステージをOHT搬送手段内の元の位置へ動かす。高架ホイストは、次いで、ステップ1224に示されているように、加工機のI/OポートからFOUPを取り上げる。次ぎに、OHT搬送手段は、ステップ1226に示されているように、レール敷設のコンベヤの側の位置まで移動する。移動ステージはその後、ステップ1228に示されているように、動いて、レール敷設のコンベヤ上にFOUPを載置する。次に、FOUPを保持する高架ホイストは、ステップ1230に示されているように、コンベヤに向って降下し、そして高架ホイストは、ステップ1232に示されているように、FOUPをコンベヤに載置する。移動ステージがOHT搬送手段内の元の位置へ戻った後に、レール敷設のコンベヤはステップ1234に示されているように、FOUPを製品製造床を横切りFOUPを長距離にわたって搬送する。
【0050】
ここに開示された自動材料搬送システムの制御方法を、図13を参照して説明する。収納部は、あふれたFOUPを、ここのツールから、一群のツールからまたはベイから扱うように構成される。収納ユニットは、一つまたは複数の収納部である。AMHS制御器は宛先ツール近辺のFOUPを収納して、収納部ユニット内に収納をして、当該ユニット内の他のFOUPの素早い引出し及び収納を最適化する。ステップ1302に示されているように、AMHS制御器はFOUPの高架ホイスト搬送手段をプロセスツールへ向けさせる。次いで、ステップ1304に示されているように、FOUPを受け入れるのにプロセスツールが利用できない。ステップ1306に示されているように、その後、プロセスツールに連動する収納ユニットがFOUPを収納可能か否かが判断される。判断結果が肯定(YES)のときは、ステップ1310に示されているように、AMHS制御器はFOUPをプロセスツールの収納ユニットへ割り当てる。そうでないときは、ステップ1308に示されているように、プロセスツールの群に連動する収納ユニットがFOUPを収納可能かを判断する。もし判断結果が肯定ならば、AMHS制御器はステップ1312に示されているように、FOUPをプロセスツールの群の収納ユニットへ割り当てる。そうでない場合は、AMHS制御器は、ステップ1314に示されているように、FOUPを半導体ベイの収納ユニットへ割り当てる。ステップ1310、1312及び1314のそれぞれを遂行することにより、AMHS制御器は、ステップ1316に示されているように、AMHS制御器のコンピュータ装置に内蔵されるアルゴリズムを実行することにより、AMHS内へのFOUPの配置及びAMHSからのFOUPの取り出しを効率良く順序付けして行うことができる。
【0051】
上記において典型的な実施形態を説明したが、その他の実施形態または変形実施形態も本発明の範囲内において提供することができる。例えば、図15a−図15bには、図4a−図4bの自動材料搬送システム(AMHS)400の他の実施形態1500が示されている。この自動材料搬送システム(AMHS)1500は、軌道の脇に設けられた棚(例えば、固定棚1510:図15c−図15g参照)の近傍の位置まで高架軌道(図示せず)上を移動することができる高架ホイスト搬送手段(搬送ビークル)1502を含む。前記高架ホイスト搬送手段402(図4a−図4b参照)と同様に、この搬送手段1502はFOUP1508もしくはその他の適切な材料ユニットを軌道(トラック)の脇の棚1510に出し入れ(棚から持ち上げたり(搬出)、棚へ置いたり(搬入))することができる。尚、棚1510は床から見て搬送手段1502の上方に、下方に、もしくは同じ高さに設ける(吊設等)ことができる。また、棚1510のような棚を複数設けてもよい。この場合、例えば、複数の棚は軌道に沿って一列もしくは複数列で配置される。さらに、1列若しくは複数列で配置される棚は、軌道の片側若しくは両側に設けられる。複数列の棚は軌道の脇において(軌道に沿った位置において)軌道構造から吊るされるか、天井から吊るされるか、その他の適切な構造(物)から吊るされるので、当該棚はFOUP1508用のオフセットゼロ設置面積収納(ZFS:Zero Footprint Storage)を複数のレベル(高さ位置)で可能にする(提供する)。
【0052】
図示した実施形態においては、高架ホイスト搬送手段1502は一対の移動アーム1513を有している。図15a−図15bに示されているように、AMHS1500は前記移動アーム1513を搬送手段(搬送ビークル)1502内の非伸長位置(収縮位置)に同時に移動することができるし(図15a参照)、前記移動アーム1513を搬送手段1502の外の伸長位置に同時に移動することができる(図15b参照)。各移動アーム1513は複数のアクティブローラ(自ら回転できるローラ、駆動ローラ)を有している。当該アクティブローラは例えば、各アーム1513の上面(エッジ、縁)に沿って設けられた駆動ローラ1515である。また、棚1510は複数の被駆動ローラ(自ら回転することができないローラ)を有している。当該被駆動ローラは例えば、棚の表面に設けられた被駆動ローラ1511である(図15c−図15d参照)。各駆動ローラは、当該ローラの少なくとも一部が、一対のアーム1513のうちの1つアームの上面(エッジ)に沿って露出されている。同様に、各被駆動ローラの少なくとも一部は、棚1510の表面に沿って露出されている。AMHS1500は複数の駆動ローラを時計回りにもしくは反時計回りに同時に回転させることができる。この回転により、FOUPを固定棚1510から取り上げる(引き上げる、取り出す)もしくは固定棚1510へ運び入れる(載置する)際に、FOUPをアーム1513の上面(エッジ)に沿って運ぶ(もしくは移動する)ことができる。FOUPを固定棚1510から取り出したり固定棚1510へ運び入れることは複数の被駆動ローラによって容易に行うことができる。被駆動ローラを用いると、FOUPが駆動ローラによって移動アーム1513に沿って動かされる間、FOUPは棚1510の表面を難なく滑るように動くことができる。
【0053】
尚、アーム1513を伸長位置と非伸長位置(収縮位置)との間で移動する機構、並びに、アーム1513の上面(エッジ)に沿って設けられた複数の駆動ローラを回転する機構は、従来技術を利用して当業者が考案することができる。当該従来の機構の詳細は、説明及び図示を簡略にするために、図15a−図15kから省略されている。
【0054】
上述したように、AMHS1500は複数のアーム1513を高架ホイスト搬送手段1502内の収縮位置(非伸長位置)(図15a)に同時に移動することができ、且つ、複数のアーム1513を高架ホイスト搬送手段1502の外の伸長位置(図15b)に同時に移動することができる。図15c−図15dは上から見た搬送手段1502の断面図を示している。移動アーム1513は図15cでは非伸長位置(収縮位置)にあり、図15dでは伸長位置にある。搬送手段1502が棚1510の近傍に位置しているとき、移動アーム1513は矢印1517(図15c)で示すように、非伸長位置(収縮位置)から伸長位置(搬送手段1502の外)に移動することができる。図15dに示されているように、移動アーム1513と棚1510の構成は、アーム1513が伸長位置にあるとき、アーム1513が棚1510の両側(両サイド)近傍に位置することができるようになっている。移動アーム1513はその後、矢印1519(図15d)で示すように、伸長位置から非伸長位置(収縮位置:搬送手段1502の内部)に移動することができる。
【0055】
図15e−図15hはAMHS(Automated Material Handling System)1500の代表的な動作モードを示している。図15eに示されているように、高架ホイスト搬送手段1502は固定棚1510の近くに設けられる(配置される)。固定棚1510の上にはFOUP1508が置かれている。より詳しくは、図15eは移動アーム1513が非伸長位置(収縮位置:搬送手段1502の内部)にある状態を示している。また、FOUP1508の幅は棚1510の幅より少し大きいので、FOUP1508の底面の所定部分は棚1510の両側からはみ出る(突出する、オーバーハングする)。図示した実施形態では、FOUPのはみ出し部分の長さ(幅方向)は、アーム1513の上面(エッジ)の幅にほぼ等しい。次に、移動アーム1513は矢印1519(図15f)で示すように、非伸長位置(収縮位置)から伸長位置(搬送手段1502の外部)に移動する。本実施形態では、アーム1513が非伸長位置(収縮位置)から伸長位置へ動く間、ローラ(例えば、各アーム1513の上面(エッジ)に沿って設けられたローラ1515)はFOUP1508の底面のはみ出し部分に接触し且つ当該はみ出し部分に沿って自由に回転する。移動アーム1513が伸長位置へ動く間、AMHS1500はアームに沿って設けられているローラを回転駆動しない。移動アーム1513が伸長位置において停止すると、矢印1514で示すように(図15b)、搬送手段1502は少し持ち上げられ(上方に動き)アーム1513を上げる(上方に動かす)。その結果、FOUP1508を棚1510から持ち上げることができる。AMHS1500はその後、駆動ローラを回転し、FOUP1508を棚1510から搬送手段1502に向かってアームに沿って移動(搬送)し、アーム1513に載置する。駆動ローラが回転している間、FOUP1508は棚1510の表面をスムースに滑る(動く)ことができる。これは棚の表面に設けられた被駆動ローラがあるからである。FOUP1508が搬送手段1502内のアーム1513の基部端(搬送手段1502内に位置する端)に近づくと、AMHS1500は駆動ローラの回転を停止し、駆動ローラをロックし、それ以上FOUP1513がアーム1513に沿って移動しないようにする。最後に、移動アーム1513は矢印1517(図15g)で示されるように伸長位置から非伸長位置(収縮位置)に移動される。よって、FOUP1508はカウル(門型構造部、搬送手段本体部)1503(図15a−図15b)に入って搬送手段1502内の所定位置に移動することになる。
【0056】
FOUP1508もしくは他の適切な材料ユニットを棚1510に置くためには、高架ホイスト搬送手段1502は再び棚1510の近傍に位置され、移動アーム1513(アーム上にはFOUP1508が置かれている)が伸長位置に移動される。その後、AMHS1500は駆動ローラを回転し、FOUP1508をアーム1513に沿って移動する。この移動は、搬送手段1502から離れて棚1510に向かう方向への移動である。駆動ローラが回転している間、FOUP1508は棚1510の表面に沿って容易に滑ることができる。その理由は棚の表面に被駆動ローラが設けられているからである。FOUP1508がアーム1513の先端(基部端の反対の端、搬送手段1502から一番遠い端)に近づくと、AMHS1500は駆動ローラの回転を停止し、駆動ローラをロックし、FOUP1513がアーム1513にそってそれ以上移動しないようにする。その後、搬送手段1502は少し下げられ(下方に移動し)、移動アーム1513を下方に移動する。その結果、FOUP1508をアームから離し、FOUP1508を棚1510に置くことができる。最後に、移動アーム1513は伸長位置から非伸長位置(収縮位置:搬送手段1502内の位置)に戻される。
【0057】
他の実施形態でも、高架ホイスト搬送手段1502はFOUP1508もしくは他の適切な材料ユニットを固定棚1512(図15h)に出し入れすること(棚1512から持ち上げ・取り出し、且つ、棚1512へ載置すること)ができる。但し、この棚1512の表面にはローラが設けられていない。この実施形態においては、FOUP1508を棚1512から持ち上げる際、高架ホイスト搬送手段1502は所定距離持ち上げられ(上方に移動され)、移動アーム1513がFOUP1508を棚1512から持ち上げる(リフトする)ことができるようにする。そして、アーム1513が伸長位置から非伸長位置(収縮位置:搬送手段1502内の位置)に移動すると、FOUP1508は棚1512から離れる。FOUP1508を棚1512に載置する際、搬送手段1502の位置は次のようになる。即ち、アーム1513がFOUP1508を棚1512の上に移動できる(棚の表面に接触すること無しに)ような位置に搬送手段1502が配置される。その後、搬送手段1502は下方に移動され、FOUP1508をアーム1513から離す。よって、FOUP1508を棚1512の上に置くことができる。
【0058】
他の実施形態では、棚1510もしくは1512(例えば、図15g−図15h)を可動棚(移動棚)としてもよい。この実施形態では、可動棚は軌道の脇の第1位置から高架ホイスト搬送手段1502のほぼ真下の第2位置へ横方向(側方向)に移動することができる。また、移動アーム1513は搬送手段1502内の非伸長位置に留まり、アーム1513に沿って設けられている駆動ローラはロックされる。FOUP1508もしくは他の適当な材料ユニットを可動棚から持ち出す(持ち上げる、搬出する)ためには、搬送手段1502は棚の近くに位置される(当該棚の上にはFOUP1508が置かれている)。次に、棚は軌道脇の位置から搬送手段1502のほぼ真下の位置へ移動される。棚が搬送手段1502の下に位置すると、非伸長状態のアーム1513は横方向(側方向)に移動され(図15iの矢印1526)、搬送手段1502の内壁に対向する位置に来る(内壁に接触するようになる)。その結果、FOUP1508がアーム1513同士の間を移動するのに十分な間隔が形成される。アーム1513を矢印1526、1528(図15i−図15j)に示されるように横方向に動かすための機構は、公知技術を利用して当業者が設計・準備することができる。次に、搬送手段1502に含まれている高架ホイスト1522が下降され(図15iの矢印1523)、高架ホイスト1522により棚から直接FOUP1508を持ち上げる。そして高架ホイスト1522を上昇させ(矢印1524)、FOUP1508を搬送手段1502の下の位置Aから搬送手段1502内の位置Bへ移動する。次に、アーム1513が再び横方向に移動され(矢印1528)、搬送手段1502の内壁から離され、FOUP1508の下の位置に来る(図15j)。その後、高架ホイスト1522は下降され(矢印1530)、FOUP1508を位置Bから位置Cに移動する(図15k)。そして、高架ホイスト1522はFOUP1508を放し(解放し)、FOUP1508が搬送手段1502内のアーム1513上に置かれることになる(FOUP1508はアーム1513により支持されることになる)。
【0059】
FOUP1508もしくは他の適切な材料ユニットを可動棚の上に載置するためには、搬送手段1502は再び棚の近傍に位置される。そして、棚が軌道脇の位置から搬送手段1502のほぼ真下の位置へ移動される。次に高架ホイスト1522が下降され(図15kの矢印1530)、高架ホイストによりFOUP1508をアーム1513から持ち上げる。その後、アーム1513は横方向に移動され(図15iの矢印1526)、搬送手段1502の内壁に接触するようにされる。その結果、FOUP1508がアーム1513同士の間を移動するのに十分な間隔が形成される。次に、ホイスト1522が下降され(矢印1523)、FOUP1508を搬送手段1502内から搬送手段1502の下の位置(例えば、位置A)に移動する。そして、高架ホイスト1422によりFOUP1508を棚の上に置く。高架ホイスト1422はその後上昇されて搬送手段1502内の位置に移動する。FOUP1508が載置された棚は、搬送手段1502の下の位置から元の位置(軌道脇の位置)に移動される。
【0060】
また、ここに開示した自動材料搬送システムは、ICチップ製造環境においてFOUP(前開き一体型ポッド)等のキャリア(搬送機器、搬送体、搬送具)にアクセスするために高架ホイストを移動させる高架ホイスト搬送手段を含んでいる。しかし、上述の自動材料搬送システムは、物品があちらこちらに収納されたり移動されたりする任意の適当な環境に使用され得る。例えば、本明細書において説明した自動材料搬送システムは、自動車製造設備に使用され得るし、また当該システムにより収納され移動されるWIP部品は自動車の部品であってもよい。
【0061】
単一の軌道位置から高架ホイスト搬送手段により棚の一つまたは複数のレベルに到達するという上述のシステムと方法は、当業者により、ここに開示の発明の基本から離れることなしに更に変更または変形され得る。それ故、本発明は、特許請求の範囲とその技術思想・精神により制限されない限り、限定的に解釈されない。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも一つの高架ホイスト搬送サブシステムと少なくとも1つの材料収納部とを備える自動材料搬送システムであって、
前記少なくとも1つの高架ホイスト搬送サブシステムは、高架軌道と、少なくとも1つの材料ユニットを支持するように構成された少なくとも1つの移動アームと、前記少なくとも1つの移動アームを前記高架軌道に沿った複数の軌道位置に運ぶことができ且つ前記少なくとも1つの移動アームを複数のレベルに昇降することができるように構成された高架ホイスト搬送手段とを含み、前記レベルの各々は前記複数の軌道位置の少なくとも1つに対応しており、
前記少なくとも1つの移動アームは、当該アームの長手方向に沿って少なくとも1つの材料ユニットを搬送する搬送機構を少なくとも1つ有し、
前記少なくとも1つの材料収納部は前記少なくとも1つの材料ユニットを収納できるように構成され、前記少なくとも1つの材料収納部は前記軌道の第1の側の所定レベルに設けられ、
前記高架ホイスト搬送手段はさらに、前記少なくとも1つの移動アームを前記材料収納部近傍の軌道位置へ前記高架軌道に沿って運ぶことができると共に、前記少なくとも1つの移動アームを上昇もしくは下降して前記移動アームをほぼ前記材料収納部の前記所定レベルに位置することができ、
前記少なくとも1つの移動アームは、ほぼ前記材料収納部の前記所定レベルに位置している間は少なくとも、前記高架軌道の前記第1の側に向かって横方向に動くことにより前記高架ホイスト搬送手段内の第1の位置から前記高架ホイスト搬送手段外の第2の位置へ移動することができ、当該移動により前記少なくとも1つの搬送機構は少なくとも1つの材料ユニットを前記材料収納部から前記アームの長手方向の少なくとも一部に搬送することができるか、少なくとも1つの材料ユニットを前記アームから前記材料収納部に搬送することができるように構成されていることを特徴とする自動材料搬送システム。
【請求項2】
前記少なくとも1つの移動アームはさらに、ほぼ前記材料収納部の前記所定レベルに位置している間は少なくとも、前記高架ホイスト搬送手段外の前記第2の位置から前記高架ホイスト搬送手段内の前記第1の位置へ移動することができ、当該移動により、当該アーム上にある前記少なくとも1つの材料ユニットを前記高架ホイスト搬送手段内へ運ぶことができる請求項1記載の自動材料搬送システム。
【請求項3】
前記少なくとも1つの材料収納部は少なくとも1つの棚を含み、
前記少なくとも1つの移動アームは一対の移動アームからなり、
前記一対の移動アームは、ほぼ前記材料収納部の前記所定レベルに位置している間は、前記高架軌道の前記第1の側に向かって横方向に移動することにより前記高架ホイスト搬送手段内の前記第1の位置から前記高架ホイスト搬送手段外の前記第2の位置へ移動することができ、当該移動により、前記一対の移動アームを前記棚の両側近傍に位置させることができる請求項1記載の自動材料搬送システム。
【請求項4】
前記材料ユニットの幅は前記棚の幅より大きく、よって、前記材料ユニットが前記棚に収納されている間は、前記材料ユニットの底面の一部が前記棚の前記両側からはみ出て、
前記少なくとも1つの搬送機構は、前記棚の前記両側近傍に位置している間は、前記材料ユニットの前記底面のはみ出し部分に接触することができる請求項3記載の自動材料搬送システム。
【請求項5】
前記少なくとも1つの搬送機構は、前記材料ユニットの前記底面の前記はみ出し部分に接触する複数の第1ローラを有し
前記複数の第1ローラは、前記材料ユニットを前記棚から前記一対の移動アームの長手方向の少なくとも一部の上に移動することができるか、前記材料ユニットを前記一対のアームから前記棚へ移動することできる請求項4記載の自動材料搬送システム。
【請求項6】
前記材料ユニットの前記棚への出し入れを容易にするために、前記棚の表面には複数の第2ローラが設けられた請求項5記載の自動材料搬送システム。
【請求項7】
前記一対の移動アームは、ほぼ前記材料収納部の前記所定レベルに位置している間は少なくとも、前記高架ホイスト搬送手段外の前記第2の位置から前記高架ホイスト搬送手段内の前記第1の位置へ移動することができ、当該移動により、当該アーム上にある前記少なくとも1つの材料ユニットを前記高架ホイスト搬送手段内へ運ぶことができる請求項5記載の自動材料搬送システム。
【請求項8】
前記少なくとも1つの材料収納部は、前記高架軌道の前記第1の側の前記所定レベルに設けられた第1材料収納部と、前記高架軌道の第2の側の前記所定レベルに設けられた第2材料収納部とを有し、前記高架軌道の前記第2の側は前記高架軌道の前記第1の側の反対側である請求項1記載の自動材料搬送システム。
【請求項9】
前記一対の移動アームはさらに、前記高架軌道の前記第2の側へ向かって横方向に動くことにより、前記高架ホイスト搬送手段に近い前記第1の位置から前記第2材料収納部に近い第3の位置へ移動することができ、当該移動により、前記少なくとも1つの搬送機構は、前記第2材料収納部から少なくとも1つの材料ユニットを前記アームの長手方向の少なくとも一部の上へ搬送することができるか、前記アームから少なくとも1つの材料ユニットを前記第2材料収納部へ搬送することができる請求項8記載の自動材料搬送システム。
【請求項10】
前記少なくとも1つの材料収納部は複数の材料収納部からなり、当該複数の材料収納部は前記高架軌道の脇に一列で且つ前記高架軌道にほぼ平行に配置される請求項1記載の自動材料搬送システム。
【請求項11】
前記少なくとも1つの材料収納部は複数の材料収納部からなり、当該複数の材料収納部は前記高架軌道の脇に複数の列で且つ前記高架軌道にほぼ平行に配置される請求項1記載の自動材料搬送システム。
【請求項12】
前記複数の材料収納部は複数の行と複数の列からなる所定の配列で設けられる請求項11記載の自動材料搬送システム。
【請求項13】
前記少なくとも1つの材料収納部は複数の第1材料収納部と複数の第2材料収納部とからなり、前記複数の第1材料収納部は前記高架軌道の前記第1の側に一列で配置され、前記複数の第2材料収納部は前記高架軌道の第2の側に一列で配置され、前記高架軌道の前記第2の側は前記高架軌道の前記第1の側の反対側である請求項1記載の自動材料搬送システム。
【請求項14】
前記複数の第1材料収納部は前記高架軌道の前記第1の側に吊設され、前記複数の第2材料収納部は前記高架軌道の前記第2の側に吊設される請求項13記載の自動材料搬送システム。
【請求項15】
前記複数の第1材料収納部と前記複数の第2材料収納部は天井から吊設される請求項14記載の自動材料搬送システム。
【請求項16】
前記少なくとも1つの材料収納部は複数の第1材料収納部と複数の第2材料収納部とからなり、前記複数の第1材料収納部は前記高架軌道の前記第1の側に複数列で配置され、前記複数の第2材料収納部は前記高架軌道の第2の側に複数列で配置され、前記高架軌道の前記第2の側は前記高架軌道の前記第1の側の反対側である請求項1記載の自動材料搬送システム。
【請求項17】
前記複数の第1材料収納部と前記複数の第2材料収納部は、それぞれ複数の行と複数の列からなる所定の配列で設けられる請求項16記載の自動材料搬送システム。
【請求項18】
前記複数の第1材料収納部は前記高架軌道の前記第1の側に吊設され、前記複数の第2材料収納部は前記高架軌道の前記第2の側に吊設される請求項16記載の自動材料搬送システム。
【請求項19】
前記複数の第1材料収納部と前記複数の第2材料収納部は天井から吊設される請求項18記載の自動材料搬送システム。
【請求項20】
前記少なくとも1つの材料収納部は前記高架軌道の前記第1の側に吊設される請求項1記載の自動材料搬送システム。
【請求項21】
前記少なくとも1つの材料収納部は天井から吊設される請求項20記載の自動材料搬送システム。
【請求項22】
前記材料ユニットはFOUPもしくは製造部品を含む請求項1記載の自動材料搬送システム。
【請求項23】
自動材料搬送システムを操作する方法であって、
前記方法は少なくとも1つの高架ホイスト搬送サブシステムを設けるステップを含み、前記高架ホイスト搬送サブシステムは、高架軌道と、少なくとも1つの材料ユニットを支持する少なくとも1つの移動アームと、高架ホイスト搬送手段とを含み、前記高架ホイスト搬送手段は、前記少なくとも1つの移動アームを前記高架軌道に沿った複数の軌道位置に運ぶことができ且つ前記少なくとも1つの移動アームを複数のレベルに昇降することができ、前記レベルの各々は前記複数の軌道位置の少なくとも1つに対応しており、前記少なくとも1つの移動アームは、当該アームの長手方向に沿って少なくとも1つの材料ユニットを搬送する搬送機構を少なくとも1つ有し、
前記方法はさらに、前記少なくとも1つの材料ユニットを収納する少なくとも1つの材料収納部を設けるステップを含み、前記少なくとも1つの材料収納部は前記軌道の第1の側の所定レベルに設けられ、
前記方法はさらに、前記高架ホイスト搬送手段によって、前記少なくとも1つの移動アームを前記材料収納部近傍の軌道位置へ前記高架軌道に沿って運ぶステップと、
前記高架ホイスト搬送手段によって、前記少なくとも1つの移動アームを上昇、下降若しくは昇降して、前記移動アームをほぼ前記材料収納部の前記所定レベルに位置するステップとを含み、
第1の移動ステップにおいて、前記少なくとも1つの移動アームがほぼ前記材料収納部の前記所定レベルに位置している間は少なくとも、前記少なくとも1つの移動アームを前記高架軌道の前記第1の側に向かって前記高架ホイスト搬送手段内の第1の位置から前記高架ホイスト搬送手段外の第2の位置へ横方向に移動し、
第2の移動ステップにおいて、前記少なくとも1つの搬送機構によって、少なくとも1つの材料ユニットを前記材料収納部から前記アームの長手方向の少なくとも一部に搬送するか、少なくとも1つの材料ユニットを前記アームから前記材料収納部に搬送することを特徴とする方法。
【請求項24】
前記少なくとも1つの移動アームがほぼ前記材料収納部の前記所定レベルに位置している間は少なくとも、前記少なくとも1つの移動アームを前記高架ホイスト搬送手段外の前記第2の位置から前記高架ホイスト搬送手段内の前記第1の位置へ動かすステップをさらに含み、よって、当該アーム上にある前記少なくとも1つの材料ユニットを前記高架ホイスト搬送手段内へ運ぶことができる請求項23記載の方法。
【請求項25】
前記少なくとも1つの材料収納部は少なくとも1つの棚を含み、
前記少なくとも1つの移動アームは一対の移動アームからなり、
前記第1の移動ステップは、前記一対の移動アームがほぼ前記材料収納部の前記所定レベルに位置している間は、前記一対の移動アームを前記高架軌道の前記第1の側に向かって横方向に移動することにより、前記一対の移動アームを前記高架ホイスト搬送手段内の前記第1の位置から前記高架ホイスト搬送手段外の前記第2の位置へ動かすステップを含み、よって、前記一対の移動アームを前記棚の両側近傍に位置することができる請求項23記載の方法。
【請求項26】
前記材料ユニットの幅は前記棚の幅より大きく、よって、前記材料ユニットが前記棚に収納されている間は、前記材料ユニットの底面の一部が前記棚の前記両側からはみ出て、
前記第1の移動ステップは、前記移動アームが前記棚の前記両側近傍に位置している間は、前記材料ユニットの前記底面のはみ出し部分に前記一対の移動アームによって接触するステップを含む請求項25記載の方法。
【請求項27】
前記少なくとも1つの搬送機構は複数のローラを有し、
前記第2の移動ステップは、前記複数のローラによって前記材料ユニットの前記底面の前記はみ出し部分に接触するステップを含み、その後、前記材料ユニットは前記棚から前記一対の移動アームの長手方向の少なくとも一部の上に移動するか、前記一対のアームから前記棚へ移動する請求項26記載の方法。
【請求項28】
前記一対の移動アームがほぼ前記材料収納部の前記所定レベルに位置している間は少なくとも、前記一対の移動アームを前記高架ホイスト搬送手段外の前記第2の位置から前記高架ホイスト搬送手段内の前記第1の位置へ動かすステップをさらに含み、よって、当該アーム上にある前記少なくとも1つの材料ユニットを前記高架ホイスト搬送手段内へ運ぶことができる請求項27記載の方法。
【請求項29】
前記少なくとも1つの材料収納部は、前記高架軌道の前記第1の側の前記所定レベルに設けられた第1材料収納部と、前記高架軌道の第2の側の前記所定レベルに設けられた第2材料収納部とを有し、
前記高架軌道の前記第2の側は前記高架軌道の前記第1の側の反対側であり、 前記方法はさらに、
前記一対の移動アームを前記高架軌道の前記第2の側へ向かって横方向に動かすことにより、前記一対の移動アームを前記高架ホイスト搬送手段に近い前記第1の位置から前記第2材料収納部に近い第3の位置へ移動させるステップと、
前記少なくとも1つの搬送機構によって、少なくとも1つの材料ユニットを前記第2材料収納部から前記アームの長手方向の少なくとも一部の上へ搬送するか、前記少なくとも1つの材料ユニットを前記アームから前記第2材料収納部へ搬送するステップとをさらに含む請求項23記載の方法。
【請求項1】
少なくとも一つの高架ホイスト搬送サブシステムと少なくとも1つの材料収納部とを備える自動材料搬送システムであって、
前記少なくとも1つの高架ホイスト搬送サブシステムは、高架軌道と、少なくとも1つの材料ユニットを支持するように構成された少なくとも1つの移動アームと、前記少なくとも1つの移動アームを前記高架軌道に沿った複数の軌道位置に運ぶことができ且つ前記少なくとも1つの移動アームを複数のレベルに昇降することができるように構成された高架ホイスト搬送手段とを含み、前記レベルの各々は前記複数の軌道位置の少なくとも1つに対応しており、
前記少なくとも1つの移動アームは、当該アームの長手方向に沿って少なくとも1つの材料ユニットを搬送する搬送機構を少なくとも1つ有し、
前記少なくとも1つの材料収納部は前記少なくとも1つの材料ユニットを収納できるように構成され、前記少なくとも1つの材料収納部は前記軌道の第1の側の所定レベルに設けられ、
前記高架ホイスト搬送手段はさらに、前記少なくとも1つの移動アームを前記材料収納部近傍の軌道位置へ前記高架軌道に沿って運ぶことができると共に、前記少なくとも1つの移動アームを上昇もしくは下降して前記移動アームをほぼ前記材料収納部の前記所定レベルに位置することができ、
前記少なくとも1つの移動アームは、ほぼ前記材料収納部の前記所定レベルに位置している間は少なくとも、前記高架軌道の前記第1の側に向かって横方向に動くことにより前記高架ホイスト搬送手段内の第1の位置から前記高架ホイスト搬送手段外の第2の位置へ移動することができ、当該移動により前記少なくとも1つの搬送機構は少なくとも1つの材料ユニットを前記材料収納部から前記アームの長手方向の少なくとも一部に搬送することができるか、少なくとも1つの材料ユニットを前記アームから前記材料収納部に搬送することができるように構成されていることを特徴とする自動材料搬送システム。
【請求項2】
前記少なくとも1つの移動アームはさらに、ほぼ前記材料収納部の前記所定レベルに位置している間は少なくとも、前記高架ホイスト搬送手段外の前記第2の位置から前記高架ホイスト搬送手段内の前記第1の位置へ移動することができ、当該移動により、当該アーム上にある前記少なくとも1つの材料ユニットを前記高架ホイスト搬送手段内へ運ぶことができる請求項1記載の自動材料搬送システム。
【請求項3】
前記少なくとも1つの材料収納部は少なくとも1つの棚を含み、
前記少なくとも1つの移動アームは一対の移動アームからなり、
前記一対の移動アームは、ほぼ前記材料収納部の前記所定レベルに位置している間は、前記高架軌道の前記第1の側に向かって横方向に移動することにより前記高架ホイスト搬送手段内の前記第1の位置から前記高架ホイスト搬送手段外の前記第2の位置へ移動することができ、当該移動により、前記一対の移動アームを前記棚の両側近傍に位置させることができる請求項1記載の自動材料搬送システム。
【請求項4】
前記材料ユニットの幅は前記棚の幅より大きく、よって、前記材料ユニットが前記棚に収納されている間は、前記材料ユニットの底面の一部が前記棚の前記両側からはみ出て、
前記少なくとも1つの搬送機構は、前記棚の前記両側近傍に位置している間は、前記材料ユニットの前記底面のはみ出し部分に接触することができる請求項3記載の自動材料搬送システム。
【請求項5】
前記少なくとも1つの搬送機構は、前記材料ユニットの前記底面の前記はみ出し部分に接触する複数の第1ローラを有し
前記複数の第1ローラは、前記材料ユニットを前記棚から前記一対の移動アームの長手方向の少なくとも一部の上に移動することができるか、前記材料ユニットを前記一対のアームから前記棚へ移動することできる請求項4記載の自動材料搬送システム。
【請求項6】
前記材料ユニットの前記棚への出し入れを容易にするために、前記棚の表面には複数の第2ローラが設けられた請求項5記載の自動材料搬送システム。
【請求項7】
前記一対の移動アームは、ほぼ前記材料収納部の前記所定レベルに位置している間は少なくとも、前記高架ホイスト搬送手段外の前記第2の位置から前記高架ホイスト搬送手段内の前記第1の位置へ移動することができ、当該移動により、当該アーム上にある前記少なくとも1つの材料ユニットを前記高架ホイスト搬送手段内へ運ぶことができる請求項5記載の自動材料搬送システム。
【請求項8】
前記少なくとも1つの材料収納部は、前記高架軌道の前記第1の側の前記所定レベルに設けられた第1材料収納部と、前記高架軌道の第2の側の前記所定レベルに設けられた第2材料収納部とを有し、前記高架軌道の前記第2の側は前記高架軌道の前記第1の側の反対側である請求項1記載の自動材料搬送システム。
【請求項9】
前記一対の移動アームはさらに、前記高架軌道の前記第2の側へ向かって横方向に動くことにより、前記高架ホイスト搬送手段に近い前記第1の位置から前記第2材料収納部に近い第3の位置へ移動することができ、当該移動により、前記少なくとも1つの搬送機構は、前記第2材料収納部から少なくとも1つの材料ユニットを前記アームの長手方向の少なくとも一部の上へ搬送することができるか、前記アームから少なくとも1つの材料ユニットを前記第2材料収納部へ搬送することができる請求項8記載の自動材料搬送システム。
【請求項10】
前記少なくとも1つの材料収納部は複数の材料収納部からなり、当該複数の材料収納部は前記高架軌道の脇に一列で且つ前記高架軌道にほぼ平行に配置される請求項1記載の自動材料搬送システム。
【請求項11】
前記少なくとも1つの材料収納部は複数の材料収納部からなり、当該複数の材料収納部は前記高架軌道の脇に複数の列で且つ前記高架軌道にほぼ平行に配置される請求項1記載の自動材料搬送システム。
【請求項12】
前記複数の材料収納部は複数の行と複数の列からなる所定の配列で設けられる請求項11記載の自動材料搬送システム。
【請求項13】
前記少なくとも1つの材料収納部は複数の第1材料収納部と複数の第2材料収納部とからなり、前記複数の第1材料収納部は前記高架軌道の前記第1の側に一列で配置され、前記複数の第2材料収納部は前記高架軌道の第2の側に一列で配置され、前記高架軌道の前記第2の側は前記高架軌道の前記第1の側の反対側である請求項1記載の自動材料搬送システム。
【請求項14】
前記複数の第1材料収納部は前記高架軌道の前記第1の側に吊設され、前記複数の第2材料収納部は前記高架軌道の前記第2の側に吊設される請求項13記載の自動材料搬送システム。
【請求項15】
前記複数の第1材料収納部と前記複数の第2材料収納部は天井から吊設される請求項14記載の自動材料搬送システム。
【請求項16】
前記少なくとも1つの材料収納部は複数の第1材料収納部と複数の第2材料収納部とからなり、前記複数の第1材料収納部は前記高架軌道の前記第1の側に複数列で配置され、前記複数の第2材料収納部は前記高架軌道の第2の側に複数列で配置され、前記高架軌道の前記第2の側は前記高架軌道の前記第1の側の反対側である請求項1記載の自動材料搬送システム。
【請求項17】
前記複数の第1材料収納部と前記複数の第2材料収納部は、それぞれ複数の行と複数の列からなる所定の配列で設けられる請求項16記載の自動材料搬送システム。
【請求項18】
前記複数の第1材料収納部は前記高架軌道の前記第1の側に吊設され、前記複数の第2材料収納部は前記高架軌道の前記第2の側に吊設される請求項16記載の自動材料搬送システム。
【請求項19】
前記複数の第1材料収納部と前記複数の第2材料収納部は天井から吊設される請求項18記載の自動材料搬送システム。
【請求項20】
前記少なくとも1つの材料収納部は前記高架軌道の前記第1の側に吊設される請求項1記載の自動材料搬送システム。
【請求項21】
前記少なくとも1つの材料収納部は天井から吊設される請求項20記載の自動材料搬送システム。
【請求項22】
前記材料ユニットはFOUPもしくは製造部品を含む請求項1記載の自動材料搬送システム。
【請求項23】
自動材料搬送システムを操作する方法であって、
前記方法は少なくとも1つの高架ホイスト搬送サブシステムを設けるステップを含み、前記高架ホイスト搬送サブシステムは、高架軌道と、少なくとも1つの材料ユニットを支持する少なくとも1つの移動アームと、高架ホイスト搬送手段とを含み、前記高架ホイスト搬送手段は、前記少なくとも1つの移動アームを前記高架軌道に沿った複数の軌道位置に運ぶことができ且つ前記少なくとも1つの移動アームを複数のレベルに昇降することができ、前記レベルの各々は前記複数の軌道位置の少なくとも1つに対応しており、前記少なくとも1つの移動アームは、当該アームの長手方向に沿って少なくとも1つの材料ユニットを搬送する搬送機構を少なくとも1つ有し、
前記方法はさらに、前記少なくとも1つの材料ユニットを収納する少なくとも1つの材料収納部を設けるステップを含み、前記少なくとも1つの材料収納部は前記軌道の第1の側の所定レベルに設けられ、
前記方法はさらに、前記高架ホイスト搬送手段によって、前記少なくとも1つの移動アームを前記材料収納部近傍の軌道位置へ前記高架軌道に沿って運ぶステップと、
前記高架ホイスト搬送手段によって、前記少なくとも1つの移動アームを上昇、下降若しくは昇降して、前記移動アームをほぼ前記材料収納部の前記所定レベルに位置するステップとを含み、
第1の移動ステップにおいて、前記少なくとも1つの移動アームがほぼ前記材料収納部の前記所定レベルに位置している間は少なくとも、前記少なくとも1つの移動アームを前記高架軌道の前記第1の側に向かって前記高架ホイスト搬送手段内の第1の位置から前記高架ホイスト搬送手段外の第2の位置へ横方向に移動し、
第2の移動ステップにおいて、前記少なくとも1つの搬送機構によって、少なくとも1つの材料ユニットを前記材料収納部から前記アームの長手方向の少なくとも一部に搬送するか、少なくとも1つの材料ユニットを前記アームから前記材料収納部に搬送することを特徴とする方法。
【請求項24】
前記少なくとも1つの移動アームがほぼ前記材料収納部の前記所定レベルに位置している間は少なくとも、前記少なくとも1つの移動アームを前記高架ホイスト搬送手段外の前記第2の位置から前記高架ホイスト搬送手段内の前記第1の位置へ動かすステップをさらに含み、よって、当該アーム上にある前記少なくとも1つの材料ユニットを前記高架ホイスト搬送手段内へ運ぶことができる請求項23記載の方法。
【請求項25】
前記少なくとも1つの材料収納部は少なくとも1つの棚を含み、
前記少なくとも1つの移動アームは一対の移動アームからなり、
前記第1の移動ステップは、前記一対の移動アームがほぼ前記材料収納部の前記所定レベルに位置している間は、前記一対の移動アームを前記高架軌道の前記第1の側に向かって横方向に移動することにより、前記一対の移動アームを前記高架ホイスト搬送手段内の前記第1の位置から前記高架ホイスト搬送手段外の前記第2の位置へ動かすステップを含み、よって、前記一対の移動アームを前記棚の両側近傍に位置することができる請求項23記載の方法。
【請求項26】
前記材料ユニットの幅は前記棚の幅より大きく、よって、前記材料ユニットが前記棚に収納されている間は、前記材料ユニットの底面の一部が前記棚の前記両側からはみ出て、
前記第1の移動ステップは、前記移動アームが前記棚の前記両側近傍に位置している間は、前記材料ユニットの前記底面のはみ出し部分に前記一対の移動アームによって接触するステップを含む請求項25記載の方法。
【請求項27】
前記少なくとも1つの搬送機構は複数のローラを有し、
前記第2の移動ステップは、前記複数のローラによって前記材料ユニットの前記底面の前記はみ出し部分に接触するステップを含み、その後、前記材料ユニットは前記棚から前記一対の移動アームの長手方向の少なくとも一部の上に移動するか、前記一対のアームから前記棚へ移動する請求項26記載の方法。
【請求項28】
前記一対の移動アームがほぼ前記材料収納部の前記所定レベルに位置している間は少なくとも、前記一対の移動アームを前記高架ホイスト搬送手段外の前記第2の位置から前記高架ホイスト搬送手段内の前記第1の位置へ動かすステップをさらに含み、よって、当該アーム上にある前記少なくとも1つの材料ユニットを前記高架ホイスト搬送手段内へ運ぶことができる請求項27記載の方法。
【請求項29】
前記少なくとも1つの材料収納部は、前記高架軌道の前記第1の側の前記所定レベルに設けられた第1材料収納部と、前記高架軌道の第2の側の前記所定レベルに設けられた第2材料収納部とを有し、
前記高架軌道の前記第2の側は前記高架軌道の前記第1の側の反対側であり、 前記方法はさらに、
前記一対の移動アームを前記高架軌道の前記第2の側へ向かって横方向に動かすことにより、前記一対の移動アームを前記高架ホイスト搬送手段に近い前記第1の位置から前記第2材料収納部に近い第3の位置へ移動させるステップと、
前記少なくとも1つの搬送機構によって、少なくとも1つの材料ユニットを前記第2材料収納部から前記アームの長手方向の少なくとも一部の上へ搬送するか、前記少なくとも1つの材料ユニットを前記アームから前記第2材料収納部へ搬送するステップとをさらに含む請求項23記載の方法。
【図1】
【図2a】
【図2b】
【図3a】
【図3b】
【図4a】
【図4b】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12a】
【図12b】
【図13】
【図14a】
【図14b】
【図15a】
【図15b】
【図15c】
【図15d】
【図15e】
【図15f】
【図15g】
【図15h】
【図15i】
【図15j】
【図15k】
【図2a】
【図2b】
【図3a】
【図3b】
【図4a】
【図4b】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12a】
【図12b】
【図13】
【図14a】
【図14b】
【図15a】
【図15b】
【図15c】
【図15d】
【図15e】
【図15f】
【図15g】
【図15h】
【図15i】
【図15j】
【図15k】
【公表番号】特表2010−507229(P2010−507229A)
【公表日】平成22年3月4日(2010.3.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−532426(P2009−532426)
【出願日】平成19年10月12日(2007.10.12)
【国際出願番号】PCT/US2007/021792
【国際公開番号】WO2008/048483
【国際公開日】平成20年4月24日(2008.4.24)
【出願人】(398029692)ブルックス オートメーション インコーポレイテッド (81)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成22年3月4日(2010.3.4)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年10月12日(2007.10.12)
【国際出願番号】PCT/US2007/021792
【国際公開番号】WO2008/048483
【国際公開日】平成20年4月24日(2008.4.24)
【出願人】(398029692)ブルックス オートメーション インコーポレイテッド (81)
【Fターム(参考)】
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