説明

印刷制御装置、画像形成装置および印刷制御方法

【課題】複数の印刷データを印刷することが必要な場合に、印刷データの印刷漏れを防ぐ。
【解決手段】関連度判定部44は、印刷指示受付部41により受け付けた印刷指示に含まれる印刷データと、印刷データ記憶部45に記憶されている印刷データとの関連度を判定する。具体的には、関連度判定部44は、印刷データのファイル名、ファイル種類、作成者、作成日時、印刷日時、格納場所の情報のうちのいずれか1つの情報または2つ以上の情報を組み合わせた複数の情報に基づいて関連度を判定する。関連文書提示部43は、印刷指示受付部41が端末装置21〜23からの印刷指示を受け付けた場合、印刷指示に含まれる印刷データとの関連度が予め設定された値以上の印刷データを印刷データ記憶部45に記憶されている印刷データの中から検索して、端末装置21〜23のうちの印刷指示を送信してきた端末装置に対して提示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、印刷制御装置、画像形成装置および印刷制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、ネットワーク上の情報処理装置から出力装置に出力する際に、出力予定文書の情報をネットワーク上の情報処理装置に通知し、該当文書の出力希望者を募り、出力希望者からの要求を出力部数として集計し、出力希望部数を一括で出力する技術が示されている。
【0003】
特許文献2には、印刷データを印刷装置に蓄積する際、その印刷データを出力することが許される時間・期間を指定することで機密性保持可能な技術が示されている。
【0004】
特許文献3には、その印刷物の種別が希望種別に合致する場合に、登録者向けに部数を一部増加させて印刷させることの出来る印刷システムが示されている。
【0005】
特許文献4には、受信した印刷データの印刷部数が予め設定された所定値より多い場合には、その印刷データを不揮発性の記憶手段に保持させておき、当該印刷データの追加印刷を可能とした画像形成装置が開示されている。
【0006】
【特許文献1】特開2000−339114号公報
【特許文献2】特開2000−331294号公報
【特許文献3】特開2006−221524号公報
【特許文献4】特開2006−222749号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、複数の印刷データを印刷することが必要な場合に、印刷データの印刷漏れを防ぐことができる印刷制御装置、画像形成装置および印刷制御方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
[印刷制御装置]
請求項1に係る本発明は、情報処理装置からの印刷指示を受け付ける受付手段と、
前記受付手段により受け付けた印刷指示に含まれる印刷データを、他の印刷データの関連度とともに記憶する記憶手段と、
前記受付手段が情報処理装置からの印刷指示を受け付けた場合、印刷指示に含まれる印刷データとの関連度が予め設定された値以上の印刷データを前記記憶手段に記憶されている印刷データの中から検索して、印刷指示を送信してきた情報処理装置に対して提示する提示手段とを有する印刷制御装置である。
【0009】
請求項2に係る本発明は、前記記憶手段が、前記受付手段により受け付けた印刷指示に含まれる情報に基づいて、他の印刷データとの関連度を記憶する請求項1記載の印刷制御装置である。
【0010】
請求項3に係る本発明は、前記受付手段により受け付けた印刷指示に含まれる印刷データと前記記憶手段に記憶されている印刷データとの関連度を判定する関連度判定手段をさらに有する請求項1記載の印刷制御装置である。
【0011】
請求項4に係る本発明は、前記関連度判定手段が、印刷データのファイル名、ファイル種類、作成者、作成日時、印刷日時、格納場所の情報および印刷データに関連付けられたキーワードのうちのいずれか1つの情報または2つ以上の情報を組み合わせた複数の情報に基づいて関連度を判定する請求項3記載の印刷制御装置である。
【0012】
請求項5に係る本発明は、印刷指示を送信してきた情報処理装置に対して前記提示手段が関連する印刷データを提示した結果に、その関連した印刷データに対して印刷指示が行われた場合、関連度判定手段は、印刷指示に含まれていた印刷データと、関連した印刷データとして提示した印刷データとの関連性が高くなるように前記記憶手段に記憶されている関連度を更新する請求項2から4のいずれか1項記載の印刷制御装置である。
【0013】
[画像形成装置]
請求項6に係る本発明は、情報処理装置からの印刷指示を受け付ける受付手段と、
前記受付手段により受け付けた印刷指示に含まれる印刷データを、他の印刷データの関連度とともに記憶する記憶手段と、
前記受付手段が情報処理装置からの印刷指示を受け付けた場合、印刷指示に含まれる印刷データとの関連度が予め設定された値以上の印刷データを前記記憶手段に記憶されている印刷データの中から検索して、印刷指示を送信してきた情報処理装置に対して提示する提示手段と、
前記受付手段により受け付けた印刷指示に含まれる印刷データに基づいて画像を出力する画像出力手段とを有する画像形成装置である。
【0014】
[印刷制御方法]
請求項7に係る本発明は、情報処理装置からの印刷指示を受け付けるステップと、
受け付けた印刷指示に含まれる印刷データを、他の印刷データの関連度とともに記憶するステップと、
情報処理装置からの印刷指示を受け付けた場合、印刷指示に含まれる印刷データとの関連度が予め設定された値以上の印刷データを記憶されている印刷データの中から検索して、印刷指示を送信してきた情報処理装置に対して提示するステップとを有する印刷制御方法である。
【発明の効果】
【0015】
請求項1に係る本発明によれば、複数の印刷データを印刷することが必要な場合に、印刷データの印刷漏れを防ぐことができる印刷制御装置を提供することができる。
【0016】
請求項2に係る本発明によれば、ユーザにより設定された情報に基づいて、印刷データ間の関連度を設定することができる印刷制御装置を提供することができる。
【0017】
請求項3に係る本発明によれば、印刷データ間の関連度を自動的に設定することができる印刷制御装置を提供することができる。
【0018】
請求項4に係る本発明によれば、印刷データのファイル名や印刷日時等の情報に基づいて印刷データ間の関連度を自動的に設定することができる印刷制御装置を提供することができる。
【0019】
請求項5に係る本発明によれば、ある印刷データの印刷指示に対して、他の関連する印刷データを提示して、その関連する印刷データに対しても印刷指示が行われた場合、最初に印刷指示がされた印刷データと関連する印刷データとして提示された印刷データ間の関連度を高く設定することができる印刷制御装置を提供することができる。
【0020】
請求項6に係る本発明によれば、複数の印刷データを印刷することが必要な場合に、印刷データの印刷漏れを防ぐことができる画像形成装置を提供することができる。
【0021】
請求項7に係る本発明によれば、複数の印刷データを印刷することが必要な場合に、印刷データの印刷漏れを防ぐことができる印刷制御方法を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
次に、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0023】
[第1の実施形態]
図1は本発明の第1の実施形態の印刷システムの構成を示すシステム図である。
【0024】
本発明の第1の実施形態の印刷システムは、図1に示されるように、画像形成装置10および端末装置(情報処理装置)21〜23が、ネットワーク30により相互に接続された構成となっている。端末装置21〜23は、印刷データを生成して、ネットワーク30経由にて生成した印刷データを画像形成装置10に対して送信する。画像形成装置10は、端末装置21〜23から送信された印刷データを受け付けて、印刷データに応じた画像を用紙上に出力する。なお、画像形成装置10は、印刷(プリント)機能、スキャン機能、複写(コピー)機能、ファクシミリ機能等の複数の機能を有するいわゆる複合機と呼ばれる装置である。
【0025】
次に、本実施形態の画像形成システムにおける画像形成装置10のハードウェア構成を図2に示す。
【0026】
画像形成装置10は、図2に示されるように、CPU11、メモリ12、ハードディスクドライブ(HDD)等の記憶装置13、ネットワーク30を介して外部の装置等との間でデータの送信及び受信を行う通信インタフェース(IF)14、タッチパネル又は液晶ディスプレイ並びにキーボードを含むユーザインタフェース(UI)装置15、スキャナ16、プリントエンジン17を有する。これらの構成要素は、制御バス18を介して互いに接続されている。
【0027】
CPU11は、メモリ12または記憶装置13に格納された制御プログラムに基づいて所定の処理を実行して、画像形成装置10の動作を制御する。
【0028】
なお、本実施形態では、CPU11は、メモリ12または記憶装置13内に格納された制御プログラムを読み出して実行するものとして説明したが、当該プログラムをCD−ROM等の記憶媒体に格納してCPU11に提供することも可能である。
【0029】
図3は、上記の制御プログラムが実行されることにより実現される画像形成装置10の機能構成を示すブロック図である。
【0030】
本実施形態の画像形成装置10は、図3に示されるように、印刷制御装置31と、画像出力部32とを備えている。また、印刷制御装置31は、端末装置21〜23からの印刷指示を受け付ける印刷指示受付部41と、出力制御部42と、関連文書提示部43と、関連度判定部44と、印刷データ記憶部45とから構成されている。
【0031】
出力制御部42は、印刷指示受付部41により受け付けた印刷指示に含まれる印刷データ(文書データ)を印刷データ記憶部45に記憶させたり、印刷データに基づいて画像出力部32に対して画像を出力するような制御を行う。
【0032】
関連文書提示部43は、印刷指示受付部41が端末装置21〜23からの印刷指示を受け付けた場合、印刷指示に含まれる印刷データとの関連度が予め設定された値以上の印刷データを印刷データ記憶部45に記憶されている印刷データの中から検索して、端末装置21〜23のうちの印刷指示を送信してきた端末装置に対して提示する。
【0033】
関連度判定部44は、印刷指示受付部41により受け付けた印刷指示に含まれる印刷データと、印刷データ記憶部45に記憶されている印刷データとの関連度を判定する。具体的には、関連度判定部44は、印刷データのファイル名、ファイル種類、作成者、作成日時、印刷日時、格納場所の情報および印刷データに関連付けられたキーワードのうちのいずれか1つの情報または2つ以上の情報を組み合わせた複数の情報に基づいて関連度を判定する。
【0034】
例えば、ファイル種類は異なるがファイル名が全く同一の場合、またはファイル種類が同一でファイル名の一部が共通の場合に関連度を高く設定したり、作成者が同じで作成日時がある範囲内で近接してる場合には関連度を高く設定したりするようなことが考えられる。また、ある2つ以上の印刷データが、過去における印刷日時がある範囲内で近接している場合には、その2つの印刷データ間の関連度を高く設定するようなことも考えられる。
【0035】
そして、どの情報に基づいて関連度を判定するかを、ユーザが外部から設定することができるような構成とすることもできる。
【0036】
また、印刷指示を送信してきた端末装置21〜23に対して関連文書提示部43が関連する印刷データを提示した結果に、その関連した印刷データに対して印刷指示が行われた場合、関連度判定部44は、印刷指示に含まれていた印刷データと、関連した印刷データとして提示した印刷データとの関連性が高くなるように印刷データ記憶部45に記憶されている関連度を更新する。
【0037】
そして、予め設定されていた関連度が更新された場合、関連度が更新された印刷データを作成した作成者に対して、他の印刷データとの関連度が更新された旨が通知されるようにしてもよい。
【0038】
印刷データ記憶部45は、印刷指示受付部41により受け付けた印刷指示に含まれる印刷データを、他の印刷データの関連度とともに記憶する。なお、印刷データ記憶部45に格納されている印刷データの蓄積期間を設定できるようにし、この蓄積期間を経過した印刷データを印刷データ記憶部45から消去するようにしてもよい。
【0039】
画像出力部32は、出力制御部42による制御に基づいて、印刷指示受付部41により受け付けた印刷指示に含まれる印刷データに基づいて画像を出力する。
【0040】
次に、本実施形態の印刷システムの動作について図面を参照して詳細に説明する。
【0041】
まず、本実施形態の印刷システムの動作の前提として、印刷データ記憶部45には、過去に受信した印刷データが記憶されている。そして、関連度判定部44は、この印刷データ記憶部45に格納されている複数の印刷データ間の関連度を判定して、判定した関連度を印刷データに対応させて印刷データ記憶部45に格納させる。
【0042】
そして、印刷指示受付部41が端末装置21〜3から印刷指示を受け付けると(ステップS101)、出力制御部42は、受け付けられた印刷指示に含まれる印刷データを印刷データ記憶部45に記憶させる(ステップS102)。
【0043】
すると、関連文書提示部43は、印刷指示受付部41により受け付けられた印刷指示に含まれる印刷データと関連度の高い印刷データを、印刷データ記憶部45の中から検索する(ステップS103)。そして、関連度の高い印刷データが存在していた場合(ステップS104においてyes)、関連文書提示部43は、検索された関連度の高い印刷データを、印刷指示を送信してきた端末装置に対して提示する(ステップS105)。
【0044】
関連度の高い印刷データを提示した際の、端末装置における画面表示の一例を図5に示す。この図5に示した表示例では、“20080303 xxx.xls”という印刷データを印刷するような印刷指示を行った端末装置に対して、ファイル名が“20080303 xxx 付録.xls”という印刷データや、ファイル名が“20080303 xxx 仕様書.doc”という印刷データや、ファイル名が“20080303 zzz.xls”という印刷データや、ファイル名が“20080228 yyy.xls”という印刷データが提示されている。これらの関連度の高い印刷データは、ファイル名や印刷日時、作成者等の情報をもとに関連度判定部44により判定され印刷データ記憶部45に記憶されていた関連度に基づいて、“20080303 xxx.xls”と関連のある印刷データとして抽出されたものである。
【0045】
たとえば、“20080303 xxx 付録.xls”は、印刷指示された印刷データのファイル名を含むものであるため関連のある印刷データとなっている。“20080303 xxx 仕様書.doc”についても、ファイルの種類は異なるが、印刷指示された印刷データのファイル名を含んでいるため関連のある印刷データとなっている。“20080303 zzz.xls”は、印刷データのファイル名の一部を含むものであるため、関連度がある印刷データとして抽出されている。“20080228 yyy.xls”は、ファイル名は異なるが、作成者が同じであることから、関連のある印刷データとして抽出されている。
【0046】
なお、この図5に示す例では、提示された印刷データは関連度が高い順に並べられている。つまり、本実施の形態の場合には、印刷指示された印刷データのファイル名を含む文書、および印刷対象となる文書の作成者が同一の文書に関連度が設定され、印刷指示された印刷データのファイル名をより多く含む文書の関連度が高く、ファイル名の一部のみを含む文書の関連度を低く設定されている。さらに、本実施形態では、ファイルの種類が異なる場合には、ファイル種類が同一の場合と比べ、関連度を低く設定している。
【0047】
そして、図5に示した表示例では、ファイル名が“20080303 xxx 付録.xls”、“20080303 xxx 仕様書.doc”という2つの印刷データを印刷することが選択されており、OKボタンを操作することによりこの2つの印刷データの印刷指示が画像形成装置10に対して送信される。
【0048】
なお、図5に示したような表示を画像形成装置10の表示部に表示されるようにしてもよい。
【0049】
そして、提示した関連文書に対する印刷指示が印刷指示受付部41により受け付けられると(ステップS106においてyes)、出力制御部42は、この印刷指示に含まれている印刷データも印刷対象に追加する(ステップS107)。
【0050】
すると、関連度判定部44は、最初に印刷指示を受けた印刷データと、関連文書として提示したことにより印刷指示を受けた印刷データとの間の関連度が高くなるように、印刷データ記憶部45に記憶されている関連度の情報を更新する(ステップS108)。
【0051】
そして、出力制御部42は、印刷対象として設定されている印刷データを印刷するように、画像出力部32を制御する(ステップS109)。図5に示した例では、“20080303 xxx.xls”という印刷データとともに、“20080303 xxx 付録.xls”、“20080303 xxx 仕様書.doc”という2つの印刷データも同時に印刷されることとなる。
【0052】
なお、ステップS104において関連度の高い印刷データが見つからなかった場合、およびステップS106において提示した関連度の高い印刷データに対して印刷が指示されなかった場合、画像出力部32は、最初に受け付けた印刷指示に含まれる印刷データのみを印刷するよう画像出力部32を制御する(ステップS109)。
【0053】
[第2の実施形態]
次に、本発明の第2の実施形態の印刷システムについて説明する。本実施形態の印刷システムは、上記で示した印刷システムと基本的な構成は同一であるため、その説明は省略する。
【0054】
上記で説明した第1の実施形態では、関連度判定部44により判定された関連度を印刷データ記憶部45に設定するものであった。しかし、本実施形態の印刷システムでは、ユーザがある印刷指示を画像形成装置10に送信する際に、その印刷指示に他の印刷データとの関連度を指定する情報や、関連度を設定するための情報を含めるようにしている。
【0055】
本実施形態における印刷データ記憶部45は、印刷指示受付部41により受け付けた印刷指示に含まれる情報に基づいて、他の印刷データとの関連度を記憶する。
【0056】
このように印刷指示を行う際に、ユーザによって関連度を設定する場合の表示例を図6に示す。この図6に示した表示例では、関連度を設定するための情報として、「2008/3/25 15時〜16時の会議資料」というキーワードが設定されている。
【0057】
本実施形態の印刷システムでは、印刷データ記憶部45に印刷データを記憶する際に、このように設定されたキーワードを対応付けて記憶する。そのうえで、例えば、同じキーワードが設定された印刷データ間の関連度は大きな値に設定され、印刷データ記憶部45に格納されるようにする。
【0058】
また、この図6に示した例では、関連文書提示部43により、ある印刷データに関連する他の印刷データを提示する際に、提示を許可するユーザ、提示を禁止するユーザを個別に設定可能なようになっている。この図6では、“開発2Gメンバー”、“○○○”、“△△△”は、提示を許可するユーザに設定されている。
【0059】
この図6に示したような表示例においてOKボタンが操作されると、印刷指示が画像形成装置10に送信され、この印刷指示に設定されている関連属性指定に基づいて他の印刷データとの間の関連度および許可ユーザに関する情報が設定されて印刷データ記憶部45に格納される。
【0060】
本実施形態のように、印刷文書に設定されたキーワードによって関連度の高い文書を設定することで、後に他の印刷データを印刷指示する際に、関連文書提示部43が、印刷データ記憶部45の中から、印刷指示に含まれる印刷データのキーワードと関連する印刷データを関連度の高い印刷データとして検索し、印刷指示を送信してきた端末装置に提示するように動作する。
【0061】
関連度の高い印刷データに印刷データの開示範囲に制限が付されている場合は、設定された開示範囲として提示することが許可されたユーザあるいは禁止されていないユーザに対してのみ、関連度の高い印刷データを提示するようにする。
【0062】
つまり、関連度の高い印刷データを提示する際に、提示先となる印刷指示を送信してきた端末装置を使用しているユーザが、当該関連度の高い印刷データに対して提示が許可されている場合、あるいは提示が禁止されていない場合に、そのユーザの端末装置に関連度の高い印刷データを、たとえばリストとして提示する。
【0063】
[変形例]
上記第1および第2の実施形態では、端末装置21〜23と画像形成装置10とがネットワーク30により直接接続されている場合を用いて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、図7に示すように、端末装置21〜23と画像形成装置10との間にプリントサーバ50が設けられるような構成の場合でも同様に本発明を適用することができるものである。
【0064】
この図7に示したようなシステム構成の場合、端末装置21〜23は印刷指示をプリントサーバ50に送信し、印刷データはプリンタサーバ50内に格納され、印刷処理が実行される際にはプリンタサーバ50から画像形成装置10に印刷指示が行われる。つまり、図3に示した印刷制御装置31の機能が、プリンタサーバ50内に構成される。
【図面の簡単な説明】
【0065】
【図1】本発明の第1の実施形態の印刷システムのシステム構成を示す図である。
【図2】本発明の第1の実施形態における画像形成装置10のハードウェア構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の一実施形態における画像形成装置10の機能構成を示すブロック図である。
【図4】本発明の第1の実施形態の印刷システムの動作を示すフローチャートである。
【図5】関連度の高い印刷データを提示した際の、端末装置における画面表示の一例を示す図である。
【図6】ユーザによって関連度を設定する場合に、端末装置に表示される画面表示の一例を示す図である。
【図7】端末装置21〜23と画像形成装置10との間にプリントサーバ50が設けられるような構成の印刷システムのシステム構成を示す図である。
【符号の説明】
【0066】
10 画像形成装置
11 CPU
12 メモリ
13 記憶装置
14 通信インタフェース(IF)
15 ユーザインタフェース(UI)装置
16 スキャナ
17 プリントエンジン
18 制御バス
21〜23 端末装置
30 ネットワーク
31 印刷制御装置
32 画像出力部
41 印刷指示受付部
42 出力制御部
43 関連文書提示部
44 関連度判定部
45 印刷データ記憶部
50 プリントサーバ
S101〜S109 ステップ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報処理装置からの印刷指示を受け付ける受付手段と、
前記受付手段により受け付けた印刷指示に含まれる印刷データを、他の印刷データの関連度とともに記憶する記憶手段と、
前記受付手段が情報処理装置からの印刷指示を受け付けた場合、印刷指示に含まれる印刷データとの関連度が予め設定された値以上の印刷データを前記記憶手段に記憶されている印刷データの中から検索して、印刷指示を送信してきた情報処理装置に対して提示する提示手段と、
を有する印刷制御装置。
【請求項2】
前記記憶手段は、前記受付手段により受け付けた印刷指示に含まれる情報に基づいて、他の印刷データとの関連度を記憶する請求項1記載の印刷制御装置。
【請求項3】
前記受付手段により受け付けた印刷指示に含まれる印刷データと前記記憶手段に記憶されている印刷データとの関連度を判定する関連度判定手段をさらに有する請求項1記載の印刷制御装置。
【請求項4】
前記関連度判定手段は、印刷データのファイル名、ファイル種類、作成者、作成日時、印刷日時、格納場所の情報および印刷データに関連付けられたキーワードのうちのいずれか1つの情報または2つ以上の情報を組み合わせた複数の情報に基づいて関連度を判定する請求項3記載の印刷制御装置。
【請求項5】
印刷指示を送信してきた情報処理装置に対して前記提示手段が関連する印刷データを提示した結果に、その関連した印刷データに対して印刷指示が行われた場合、関連度判定手段は、印刷指示に含まれていた印刷データと、関連した印刷データとして提示した印刷データとの関連性が高くなるように前記記憶手段に記憶されている関連度を更新する請求項2から4のいずれか1項記載の印刷制御装置。
【請求項6】
情報処理装置からの印刷指示を受け付ける受付手段と、
前記受付手段により受け付けた印刷指示に含まれる印刷データを、他の印刷データの関連度とともに記憶する記憶手段と、
前記受付手段が情報処理装置からの印刷指示を受け付けた場合、印刷指示に含まれる印刷データとの関連度が予め設定された値以上の印刷データを前記記憶手段に記憶されている印刷データの中から検索して、印刷指示を送信してきた情報処理装置に対して提示する提示手段と、
前記受付手段により受け付けた印刷指示に含まれる印刷データに基づいて画像を出力する画像出力手段と、
を有する画像形成装置。
【請求項7】
情報処理装置からの印刷指示を受け付けるステップと、
受け付けた印刷指示に含まれる印刷データを、他の印刷データの関連度とともに記憶するステップと、
情報処理装置からの印刷指示を受け付けた場合、印刷指示に含まれる印刷データとの関連度が予め設定された値以上の印刷データを記憶されている印刷データの中から検索して、印刷指示を送信してきた情報処理装置に対して提示するステップと、
を有する印刷制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2010−69674(P2010−69674A)
【公開日】平成22年4月2日(2010.4.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−238096(P2008−238096)
【出願日】平成20年9月17日(2008.9.17)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】