説明

印刷方法

【課題】従来の製袋品への印刷方法は、製袋前のロール状フィルムへの印刷であった。ロール状フィルムへの印刷はグラビア印刷、フレキソ印刷などの印刷方法を用いるため、版代が高価であり、最低生産ロットが大量である。また、製袋品は柔軟性があり、製袋加工時の影響により表面に平滑性が無いため、製袋品単体への印刷は不可能であった。
【解決手段】製袋品単体への直接印刷を可能にし、少ロット印刷を可能にするため、シルクスクリーン印刷機に製袋品取付け装置を設け、製袋品取付け装置表層にNBRゴムを装着することにより、製袋品の柔軟性や表面の凹凸による印刷不適正を改善した。また、製版コストの低価格化も可能になった。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、様々な形状の製袋品単体への印刷方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の印刷方法では、製袋品を構成するロール状フィルムへ印刷を行う。
【0003】
製袋品を構成するフィルムは2層から4層で構成される。従来の印刷方法ではグラビア印刷、フレキソ印刷で単膜1層のロール状フィルムに印刷を行い、スリット、ラミネートの加工を経て多層フィルムを形成する。
【0004】
印刷、スリット、ラミネートを経た多層ロール状フィルムは、再度スリット工程を経て製袋加工を行う。以下、図2から図6に製袋品の形状を示す。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記に述べた従来の印刷方法では、最小ロール長2,000mのフィルムに印刷を行うため、小ロット多品種の要求には対応出来なかった。また、印刷版も高価であり、小ロット多品種の要求の妨げになっていた。
【0006】
本発明は、製袋品単体へ直接印刷を行う方法であり、印刷版の低価格化、小ロット多品種の印刷を実現することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
そして、本発明は上記目的を達成するためにシルクスクリーン印刷方式を採用し、製袋品単体への印刷を可能にするため、印刷機械に製袋品取付け装置を設けたものである。
【0008】
また、第2の課題解決手段は、製袋品の印刷面に発生する段差を吸収し、適切な印刷を可能にするため、製袋品取付け装置を曲面化し、表層にNBRゴムを装着したものである。
【0009】
更に、製袋品を取付け装置に装着したまま、1色から3色までの印刷を同一機械上で行うことにより、印刷のズレがない3色までの多色印刷を可能にしたものである。
【発明の効果】
【0010】
上述したように本発明の印刷方法は、製袋品単体に印刷することにより、様々な形態の製袋品に小ロットで多色印刷を提供することができる。
【0011】
また、従来の印刷方法に使用する版に対し、低価格で版を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】 本発明で印刷を行う印刷部の部分断面図
【図2】 本発明で印刷を行う製袋品、三方シール袋の外観図
【図3】 同製袋品、スタンディングパウチの外観図
【図4】 同製袋品、スパウト付きスタンディングパウチの外観図
【図5】 同製袋品、ガゼットパウチの外観図
【図6】 同製袋品、スパウト付きガゼットパウチの外観図
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施の形態を図1に基づいて説明する。
【0014】
図においては、1は製袋品(被印刷物)で、製袋品取付け装置2に固定する。3のシルクスクリーン枠に4のシルクスクリーン版を固定する。
【0015】
4シルクスクリーン版の上部に、調色、調整したインキを適量流し入れる。
【0016】
1の製袋品が9の矢印の方向に上昇すると同時に、5スキージーが下降し4のシルクスクリーン版に密着する。
【0017】
3シルクスクリーン枠が7の矢印の方向に移動すると同時に、1の製袋品は8の矢印の方向に回転し、6のNBRゴムが1の製袋品のすべりによる位置ズレ防止や、1の製袋品の印刷面に発生する段差を吸収し、良好な印刷を行うことができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
シルクスクリーン印刷機に製袋品固定装置を設けた印刷方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2011−31595(P2011−31595A)
【公開日】平成23年2月17日(2011.2.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−189533(P2009−189533)
【出願日】平成21年7月29日(2009.7.29)
【出願人】(505089359)有限会社ユーアンドユウ (3)
【Fターム(参考)】