説明

印刷装置、印刷制御プログラム及び記録媒体

【課題】本発明は、デジタルカメラの不正使用の結果の撮影画像データの印刷を適切に防止する印刷装置、印刷制御プログラム及び記録媒体に関する。
【解決手段】印刷装置1は、デジタルカメラからの印刷対象の画像データの印刷処理に対して所定の印刷許可条件として、例えば、デジタルカメラが所定のデジタルカメラであること、画像データが所定の画素数やファイル形式等の画像データであること等を設定し、該印刷許可条件が満たされている画像データの画像のみを印刷出力する。したがって、利用性を向上させつつ、デジタルカメラの不正使用及び撮影された画像データの不正印刷を適切に防止することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、印刷装置、印刷制御プログラム及び記録媒体に関し、詳細には、デジタルカメラの不正使用の結果の撮影画像データの印刷を適切に防止する印刷装置、印刷制御プログラム及び記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、静止画を撮影するデジタルスチルカメラや動画を撮影するデジタルビデオカメラが普及するとともに、動画を撮影可能なデジタルスチルカメラや静止画を撮影可能なデジタルビデオカメラが出現(以下の説明では、これらの全てのカメラを総称してデジタルカメラという。)してきており、これらのデジタルカメラにおいては、撮影した画像データを内部のRAM(Random Access Memory)、ハードディスク等の内部メモリに記録するだけでなく、着脱可能な外部メモリ、例えば、スマートメディア、 コンパクトフラッシュ(CF:登録商標)、マルチメディアカード(MMC)、SDカード(Secure Digital:SD)、メモリスティック(Memory Stick:MS)等のスロットに直接挿入される外部メモリやDVD(Digital Video Disk)、CD−R(Compact Disc Recordable )、CD−RW(Compact Disc Rewritable )等のUSB接続される各種外部メモリに記録する。
【0003】
このようなデジタルカメラの内部メモリや外部メモリの画像データを、該デジタルカメラを直接接続して、または、外部メモリをインターフェイスに接続して印刷出力する印刷装置が出現している(特許文献1、特許文献2参照)。
【0004】
このような従来のデジタルカメラで撮影した画像データを印刷する印刷装置は、デジタルカメラの内部メモリや外部メモリの画像データを制約無く印刷出力するため、例えば、業務用のデジタルカメラを利用して、私用で撮影した画像データを不正に印刷されるおそれがある。
【0005】
そして、従来、デジタルデータに識別コードが付加されていて、受信したデジタルデータに付加されている識別コードに基づいて該デジタルデータの処理内容を決定する技術が提案されている(特許文献3参照)。
【0006】
【特許文献1】特開2005−151521号公報
【特許文献2】特開2006−254125号公報
【特許文献3】特開2002−281277号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上記特許文献3記載の従来技術にあっては、デジタルデータ毎に識別コードを付加して処理内容を決定しているため、この従来技術をデジタルカメラの撮影された画像データに適用した場合、撮影された多数の画像データ毎に識別コードを付加して該識別コード毎に画像データの処理内容を決定する必要があり、利用性が悪いとともに、業務用デジタルカメラで私的に利用して撮影された画像データの印刷を適切に防止して、不正使用を防止したり、デジタルカメラで撮影された画像データの機密を適切に保護することができないという問題があった。
【0008】
そこで、本発明は、デジタルカメラの不正使用及び撮影された画像データの不正印刷を適切に防止することのできる印刷装置、印刷制御プログラム及び記録媒体を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
請求項1記載の発明の印刷装置は、デジタルカメラが接続され、該デジタルカメラから印刷対象の画像データを受け取って画像を印刷出力する印刷装置において、前記デジタルカメラからの前記印刷対象の画像データの印刷処理に所定の印刷許可条件を設定し、該印刷許可条件が満たされている画像データの画像のみを印刷出力することにより、上記目的を達成している。
【0010】
この場合、例えば、請求項2に記載するように、前記印刷許可条件は、前記デジタルカメラが予め印刷許可対象のデジタルカメラとして登録されているデジタルカメラであってもよい。
【0011】
また、例えば、請求項3に記載するように、前記印刷許可条件は、前記印刷対象の画像データが前記デジタルカメラに固定的に搭載されている内部メモリに格納されている画像データであってもよい。
【0012】
さらに、例えば、請求項4に記載するように、前記印刷許可条件は、前記印刷対象の画像データが予め印刷許可対象の画素数として登録されている所定の画素数の画像データであってもよい。
【0013】
また、例えば、請求項5に記載するように、前記印刷許可条件は、前記印刷対象の画像データが予め印刷許可対象のファイル形式として登録されている所定のファイル形式の画像データであってもよい。
【0014】
さらに、例えば、請求項6に記載するように、前記印刷許可条件は、前記印刷対象の画像データに付加されている付加情報としての日時情報が予め印刷許可対象の日時として登録されている所定の日時であってもよい。
【0015】
また、例えば、請求項7に記載するように、前記印刷許可条件は、前記印刷対象の画像データに付加されている付加情報としての位置情報が予め印刷許可対象の位置として登録されている所定の位置であってもよい。
【0016】
さらに、例えば、請求項8に記載するように、前記印刷装置は、複数の画像を所定の順序で1枚に集約して印刷するインデックス印刷を行う場合、前記印刷許可条件を満たす画像データの画像のみを集約してインデックス印刷してもよい。
【0017】
また、例えば、請求項9に記載するように、前記印刷装置は、前記印刷対象の画像データが前記印刷許可条件を満たさず印刷不可の場合、その旨を報知出力してもよい。
【0018】
さらに、例えば、請求項10に記載するように、前記印刷装置は、前記印刷対象の画像データの画像を印刷する場合、所定のフォーマット画像に該印刷対象の画像データの画像を埋め込んで印刷してもよい。
【0019】
また、例えば、請求項11に記載するように、前記印刷装置は、前記印刷対象の画像データの画像を印刷する場合、予め設定されている所定の印刷媒体に対してのみ印刷出力してもよい。
【0020】
さらに、例えば、請求項12に記載するように、前記印刷装置は、前記印刷対象の画像データの画像を印刷出力する場合、該印刷対象の画像データの画像の印刷出力に先立って所定の宛先に該画像の印刷を行う旨を通知する通知電子メールを送信してもよい。
【0021】
また、例えば、請求項13に記載するように、前記印刷装置は、前記通知電子メールに前記印刷対象の画像データを添付して送信してもよい。
【0022】
さらに、例えば、請求項14に記載するように、前記印刷装置は、前記通知電子メールの送信に先立って、該通知電子メールの送信に対する許可/不許可の問い合わせを報知出力し、該通知電子メールの送信に対して許可があった場合のみ、該通知電子メールを送信した後、該通知電子メールにかかる前記印刷対象の画像データの画像の印刷出力を行ってもよい。
【0023】
また、例えば、請求項15に記載するように、前記印刷装置は、前記通知電子メールに、前記印刷対象の画像データに付加されている付加情報のうち所定の情報を記載してもよい。
【0024】
さらに、例えば、請求項16に記載するように、前記印刷装置は、前記デジタルカメラから該デジタルカメラを特定するデジタルカメラ特定情報を取得して、該デジタルカメラ特定情報を前記通知電子メールに記載してもよい。
【0025】
請求項17記載の発明の印刷制御プログラムは、印刷装置に請求項1から請求項16のいずれかに記載の印刷装置として実行させることにより、上記目的を達成している。
【0026】
請求項18記載の発明の記録媒体は、請求項17記載の印刷制御プログラムを記録することにより、上記目的を達成している。
【発明の効果】
【0027】
本発明によれば、デジタルカメラからの印刷対象の画像データの印刷処理に対して所定の印刷許可条件を設定し、該印刷許可条件が満たされている画像データの画像のみを印刷出力するので、利用性を向上させつつ、デジタルカメラの不正使用及び撮影された画像データの不正印刷を適切に防止することができ、業務用デジタルカメラ等の適切な利用と画像データの機密の保護を図ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
以下、本発明の好適な実施例を添付図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下に述べる実施例は、本発明の好適な実施例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。
【実施例1】
【0029】
図1及び図2は、本発明の印刷装置、印刷制御プログラム及び記録媒体の一実施例を示す図であり、図1は、本発明の印刷装置、印刷制御プログラム及び記録媒体の一実施例を適用した印刷装置1の要部ブロック構成図である。
【0030】
図1において、印刷装置1は、主制御部2、記憶部3、表示操作部4、プロッタ部5、デジタルカメラI/F部6及びネットワーク通信部7等を備えており、各部は、バス8で接続されている。
【0031】
記憶部3は、印刷装置1の基本プログラムや後述する印刷制御プログラム及びその他のシステムデータ、特に、印刷制御プログラムに基づく印刷対象の画像データの印刷許可条件等を記憶しているとともに、デジタルカメラから受信した印刷対象の画像データを記憶する。
【0032】
主制御部2は、記憶部3のプログラムに基づいて印刷装置1の各部を制御して、印刷装置1としての基本処理を実行するとともに、後述する印刷制御処理を実行する。
【0033】
表示操作部4は、各種操作キーが設けられているとともに、表示部、例えば、液晶ディスプレイが設けられており、操作キーからは、印刷装置1の各種動作の指示操作が行われ、該入力された指示内容をや印刷装置1から操作者に通知する各種情報、特に、後述する印刷制御処理で操作者に通知する各種情報を表示部に表示出力する。
【0034】
プロッタ部5は、所定の印刷方式、例えば、昇華方式、インク噴射方式等で画像を用紙やフィルム等の印刷媒体(以下の説明では、用紙に印刷するものとして説明する。)に印刷出力する。すなわち、プロッタ部5は、図示しないデジタルカメラから送られてきて記憶部3に格納されている画像ファイルの画像を所定の描画データに変換して用紙に上記印刷方式で印刷出力する。
【0035】
デジタルカメラI/F部6には所定のインターフェイス形式、例えば、USB(Universal Serial Bus)方式等で図示しないデジタルカメラが直接接続され、デジタルカメラから送られてくる画像ファイルを受信し、主制御部2が、この画像ファイルを記憶部3に所定のファイル形式で記憶する。なお、デジタルカメラI/F部6とデジタルカメラとの接続は、有線接続であってもよいし、無線接続であってもよい。
【0036】
ネットワーク通信部7は、LAN(Local Area Network)等の所定のネットワークNWに接続され、主制御部2の制御下で、ネットワークNWに接続されている管理者用のパーソナルコンピュータ等との間で電子メールの送受信を行う。
【0037】
デジタルカメラにおける画像の記録は、一般に、カメラファイルシステムの規格である、いわゆるDCF(Design rule for Camera File system)規格およびカメラ画像データフォーマットの規格であるExif(Exchangeable Image File format for digital still camera)規格によって行なわれるが、Exif等で記録される画像ファイル(画像データ)には、通常、露出情報や日付情報等の各種撮影情報も含まれ、この撮影情報も画像ファイルの一部としてデジタルカメラから印刷装置1に送られる。
【0038】
次に、本実施例の作用を説明する。本実施例の印刷装置1は、各種印刷許可条件に基づいてデジタルカメラからの画像データの画像の印刷の可否を制御する印刷制御処理を行う。
【0039】
すなわち、印刷装置1は、デジタルカメラI/F部6にデジタルカメラが接続されると(ステップS101)、デジタルカメラの情報を取得する(ステップS102)。このデジタルカメラの情報は、デジタルカメラを特定する情報、例えば、機種、機番等のデジタルカメラI/F部6を介してデジタルカメラから取得することのできる情報(以下、デジタルカメラ特定情報という。)であり、主制御部2がデジタルカメラI/F部6を介して該デジタルカメラI/F部6に接続されているデジタルカメラから取得する。
【0040】
主制御部2は、次に、デジタルカメラのRAM等の内部メモリや外部メモリに格納されている画像のうち、印刷装置1で印刷させる画像(以下、印刷対象画像という。)の選択操作が操作者によって行われるが(ステップS103)、主制御部2は、この印刷対象の画像データの選択においては、デジタルカメラの外部メモリに格納されている画像データの選択を禁止し、内部メモリに記憶されている画像データに対してのみ選択操作を可能とする。
【0041】
したがって、印刷装置1に現在接続されているデジタルカメラ以外のデジタルカメラで撮影されて画像データの格納されたSDカード等の着脱可能な外部メモリが、印刷装置1に現在接続されているデジタルカメラに挿入された場合に、その外部メモリに格納されている画像データを印刷対象の画像データとして選択することを禁止することができる。
【0042】
主制御部2は、印刷対象の画像データが選択されると、デジタルカメラからデジタルカメラI/F部6を介して該印刷対象の画像データ(印刷対象画像ファイル)を取得して記憶部3に格納するとともに、該印刷対象画像ファイル(Exifファイル等)に記載されている日付情報等の撮影情報(付加情報)を取得し(ステップS104)、印刷対象の画像データが印刷の許可されている画像データであるかチェックする(ステップS105)。
【0043】
主制御部2は、この印刷対象の画像データが印刷の許可されている画像データであるか否かのチェックを、種々の印刷許可条件に基づいて判断する。すなわち、主制御部2は、ステップS102で取得したデジタルカメラ特定情報が予め記憶部3に印刷を許可するデジタルカメラとして登録されているデジタルカメラの特定情報と一致することであるデジタルカメラ個体印刷許可条件、印刷対象の画像データの画素数が予め記憶部3に印刷を許可する画素数として登録されている画素数と一致することである画素数印刷許可条件、印刷対象の画像ファイル(画像データ)のファイル形式が予め記憶部3に印刷を許可するファイル形式として登録されているファイル形式(例えば、TIFF((Tagged Image File Format)形式等)と一致することであるファイル形式印刷許可条件、ステップS104で取得した撮影情報(付加情報)の日時情報(撮影日時情報)が予め記憶部3に印刷を許可する日時(撮影日時)として登録されている日時と一致することである日時情報印刷許可条件、ステップS104で取得した撮影情報(付加情報)の位置情報(撮影位置情報)が予め記憶部3に印刷を許可する位置(撮影位置)として登録されている位置と一致することである位置情報印刷許可条件に基づいて印刷が許可されている画像データであるか否か判断する。
【0044】
主制御部2は、ステップS105の印刷許可条件の判断で、印刷が不許可であると、記憶部3に予め登録されている印刷が許可されていない旨の印刷許否レポートを読み出してプロッタ部5で用紙に印刷出力する印刷許否レポート印刷処理(報知出力)を行って、処理を終了する(ステップS106)。
【0045】
主制御部21は、ステップS105の印刷許可条件の判断で、印刷が許可されていると、表示操作部4の表示部に、所定の宛先に画像印刷を行う旨の電子メール(通知電子メール)による通知を行う旨及び該通知電子メールによる画像印刷通知の許可/不許可の選択を促す旨を表示し(ステップS107)、メール通知の許可を操作者が選択するかチェックする(ステップS108)。
【0046】
主制御部21は、ステップS108で、通知電子メールの送信による画像印刷通知が拒否されると、印刷対象の画像データの印刷を行うことなく、処理を終了し、通知電子メールによる画像印刷通知が許可されると、予め登録されている通知電子メールのメール本文を記憶部3から読み出して、該記憶部3に予め登録されているメールアドレス宛にネットワーク通信部7及びネットワークNWを介して送信する(ステップS109)。
【0047】
この通知電子メールの送信先は、例えば、業務管理者やデジタルカメラ、印刷装置1等の機器管理者等である。また、この通知電子メールには、印刷対象の画像データを添付し、また、該電子メール本文に、上記ステップS104で取得したExif等の印刷対象の画像データ(画像ファイル)に付加されている画像データ以外の撮影情報(付加情報)または/及び上記ステップS102でデジタルカメラI/F部6を介してデジタルカメラから取得したデジタルカメラ特定情報を記載する。
【0048】
主制御部2は、通知電子メールの送信を行うと、記憶部3の印刷対象の画像データの画像をプロッタ部5に渡して、プロッタ部5で印刷処理を行って、処理を終了する(ステップS110)。
【0049】
この画像印刷処理では、印刷装置1は、予め記憶部3に登録されている特定のフォーマット画像、例えば、業務用の画像であることを特定するようなフォーマット画像等に印刷対象の画像データの画像を埋め込んで印刷を行ってもよい。また、この画像印刷処理では、印刷装置1は、プロッタ部5の備えている複数の給紙トレイのうち予め記憶部3に登録されている特定の給紙トレイを選択して該給紙トレイからの用紙(例えば、予め業務用の画像であることを示す記載等のある用紙等)に印刷出力してもよい。
【0050】
さらに、この画像印刷処理では、画像印刷要求がインデックスプリント要求である場合には、印刷装置1は、上記画素数印刷許可条件、ファイル形式印刷許可条件、日時情報印刷許可条件及び位置情報印刷許可条件のうち少なくとも1つの印刷許可条件の判断を満たす画像のみを選択し、該印刷可と判断された画像のみのインデックス画像を作成してプロッタ部5で印刷する。
【0051】
このように、本実施例の印刷装置1は、デジタルカメラからの印刷対象の画像データの印刷処理に対して所定の印刷許可条件を設定し、該印刷許可条件が満たされている画像データの画像のみを印刷出力している。
【0052】
したがって、利用性を向上させつつ、デジタルカメラの不正使用及び撮影された画像データの不正印刷を適切に防止することができ、業務用デジタルカメラ等の適切な利用と画像データの機密保護を図ることができる。
【0053】
また、本実施例の印刷装置1は、デジタルカメラが予め印刷許可対象のデジタルカメラとして登録されているデジタルカメラであることを印刷許可条件として、印刷の可否を制御している。
【0054】
したがって、業務用等として予め登録されているデジタルカメラからの画像データのみを印刷出力することができ、業務用デジタルカメラ等の適切な利用と画像データの機密保護をより一層適切に図ることができる。
【0055】
さらに、本実施例の印刷装置1は、印刷対象の画像データがデジタルカメラに固定的に搭載されている内部メモリに格納されている画像データであることを印刷許可条件として、印刷の可否を制御している。
【0056】
したがって、他のデジタルカメラで撮影された画像の保存されているSDカードメモリ等の外部メモリが印刷装置1に接続されているデジタルカメラに挿入されている場合等に該外部メモリの画像データを印刷対象として選択されることを防止して、業務用等として予め登録されているデジタルカメラからの画像データのみを印刷出力することができ、業務用デジタルカメラ等の適切な利用と画像データの機密保護をより一層適切に図ることができる。
【0057】
また、本実施例の印刷装置1は、印刷対象の画像データが予め予め印刷許可対象の画素数として登録されている所定の画素数の画像データであることを印刷許可条件として、印刷の可否を制御している。
【0058】
したがって、業務用等として予め設定した画素数の画像データの画像のみを印刷することができ、業務用デジタルカメラ等の適切な利用と画像データの機密保護をより一層適切に図ることができる。
【0059】
さらに、本実施例の印刷装置1は、印刷対象の画像データが予め印刷許可対象のファイル形式として登録されている所定のファイル形式の画像データであることを印刷許可条件として、印刷の可否を制御している。
【0060】
したがって、業務用等として予め設定したファイル形式の画像データの画像のみを印刷することができ、業務用デジタルカメラ等の適切な利用と画像データの機密をより一層適切に図ることができる。
【0061】
また、本実施例の印刷装置1は、印刷対象の画像データに付加されている付加情報としての日時情報が予め印刷許可対象の日時として登録されている所定の日時であることを印刷許可条件として、印刷の可否を制御している。
【0062】
したがって、業務用等として予め設定した日時に撮影された画像データの画像のみを印刷することができ、業務用デジタルカメラ等の適切な利用と画像データの機密保護をより一層適切に図ることができる。
【0063】
さらに、本実施例の印刷装置1は、印刷対象の画像データに付加されている付加情報としての位置情報が予め印刷許可対象の位置として登録されている所定の位置であることを印刷許可条件として、印刷の可否を制御している。
【0064】
したがって、業務用等として予め設定した位置で撮影された画像データの画像のみを印刷することができ、業務用デジタルカメラ等の適切な利用と画像データの機密保護をより一層適切に図ることができる。
【0065】
また、本実施例の印刷装置1は、インデックス印刷を行う場合、印刷許可条件を満たす画像データの画像のみでインデックス印刷している。
【0066】
したがって、インデックス印刷においても画像データの機密を確保することができるとともに、通常印刷できる画像のみでインデックス印刷を行って、利用性を向上させることができる。
【0067】
さらに、本実施例の印刷装置1は、印刷対象の画像データが印刷許可条件を満たさず印刷不可の場合、その旨を報知出力している。
【0068】
したがって、業務用等の目的以外で撮影された画像の印刷をより一層適切に防止し、利用性を向上させつつ、画像データの機密をより一層適切に確保することができる。
【0069】
また、本実施例の印刷装置1は、印刷対象の画像データの画像を印刷する場合、所定のフォーマット画像に該印刷対象の画像データの画像を埋め込んで印刷している。
【0070】
したがって、例えば、業務用であることの明示されているフォーマット画像等に埋め込んで画像印刷することができ、画像データの機密をより一層適切に確保することができる。
【0071】
さらに、本実施例の印刷装置1は、印刷対象の画像データの画像を印刷する場合、予め設定されている所定の印刷媒体に対してのみ印刷出力している。
【0072】
したがって、業務用であることの明示されている用紙等に画像を印刷することができ、画像データの機密をより一層適切に確保することができる。
【0073】
また、本実施例の印刷装置1は、印刷対象の画像データの画像を印刷出力する場合、該印刷対象の画像データの画像の印刷出力に先立って所定の宛先に該画像の印刷を行う旨を通知する通知電子メールを送信している。
【0074】
したがって、業務用等のデジタルカメラの画像データの画像が印刷されることを業務管理者やデジタルカメラ、印刷装置1等の機器管理者等に電子メールで通知することができ、デジタルカメラや印刷装置1の適切な使用と画像データの機密保護をより一層適切に確保することができる。
【0075】
さらに、本実施例の印刷装置1は、通知電子メールに印刷対象の画像データを添付して送信している。
【0076】
したがって、業務管理者やデジタルカメラ、印刷装置1等の機器管理者等に電子メールでどのような画像が印刷されるかを通知することができ、デジタルカメラや印刷装置1の適切な使用と画像データの機密保護をより一層適切に確保することができる。
【0077】
また、本実施例の印刷装置1は、通知電子メールの送信に先立って、該通知電子メールの送信に対する許可/不許可の問い合わせを報知出力し、該通知電子メールの送信に対して許可があった場合のみ、該通知電子メールを送信した後、該通知電子メールにかかる印刷対象の画像データの画像の印刷出力を行っている。
【0078】
したがって、デジタルカメラの利用及び印刷装置1の適切な利用をより一層図ることができるとともに、画像データの機密保護をより一層適切に向上させることができる。
【0079】
さらに、本実施例の印刷装置1は、通知電子メールに、印刷対象の画像データに付加されている付加情報のうち所定の情報を記載している。
【0080】
したがって、通知電子メールに撮影日時情報や撮影場所情報等の付加情報を電子メールに記載して業務管理者やデジタルカメラ、印刷装置1等の機器管理者等に通知することができ、デジタルカメラや印刷装置1の適切な使用と画像データの機密をより一層適切に確保することができる。
【0081】
また、本実施例の印刷装置1は、デジタルカメラから該デジタルカメラを特定するデジタルカメラ特定情報を取得して、該デジタルカメラ特定情報を通知電子メールに記載している。
【0082】
したがって、どのデジタルカメラの画像データの画像を印刷するかを通知電子メールに記載して業務管理者やデジタルカメラ、印刷装置1等の機器管理者等に通知することができ、デジタルカメラや印刷装置1の適切な使用と画像データの機密をより一層適切に確保することができる。
【0083】
以上、本発明者によってなされた発明を好適な実施例に基づき具体的に説明したが、本発明は上記のものに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
【産業上の利用可能性】
【0084】
本発明は、デジタルカメラから直接画像データを受け取って印刷する印刷装置、印刷制御プログラム及び記録媒体に利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0085】
【図1】本発明の一実施例を適用した印刷装置の要部ブロック構成図。
【図2】図1の印刷装置による印刷制御処理を示すフローチャート。
【符号の説明】
【0086】
1 印刷装置
2 主制御部
3 記憶部
4 表示操作部
5 プロッタ部
6 デジタルカメラI/F部
7 ネットワーク通信部
8 バス
NW ネットワーク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
デジタルカメラが接続され、該デジタルカメラから印刷対象の画像データを受け取って画像を印刷出力する印刷装置において、前記デジタルカメラからの前記印刷対象の画像データの印刷処理に所定の印刷許可条件を設定し、該印刷許可条件が満たされている画像データの画像のみを印刷出力することを特徴とする印刷装置。
【請求項2】
前記印刷許可条件は、前記デジタルカメラが予め印刷許可対象のデジタルカメラとして登録されているデジタルカメラであることを特徴とする請求項1記載の印刷装置。
【請求項3】
前記印刷許可条件は、前記印刷対象の画像データが前記デジタルカメラに固定的に搭載されている内部メモリに格納されている画像データであることを特徴とする請求項1または請求項2記載の印刷装置。
【請求項4】
前記印刷許可条件は、前記印刷対象の画像データが予め印刷許可対象の画素数として登録されている所定の画素数の画像データであることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の印刷装置。
【請求項5】
前記印刷許可条件は、前記印刷対象の画像データが予め印刷許可対象のファイル形式として登録されている所定のファイル形式の画像データであることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の印刷装置。
【請求項6】
前記印刷許可条件は、前記印刷対象の画像データに付加されている付加情報としての日時情報が予め印刷許可対象の日時として登録されている所定の日時であることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載の印刷装置。
【請求項7】
前記印刷許可条件は、前記印刷対象の画像データに付加されている付加情報としての位置情報が予め印刷許可対象の位置として登録されている所定の位置であることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれかに記載の印刷装置。
【請求項8】
前記印刷装置は、複数の画像を所定の順序で1枚に集約して印刷するインデックス印刷を行う場合、前記印刷許可条件を満たす画像データの画像のみを集約してインデックス印刷することを特徴とする請求項1から請求項7のいずれかに記載の印刷装置。
【請求項9】
前記印刷装置は、前記印刷対象の画像データが前記印刷許可条件を満たさず印刷不可の場合、その旨を報知出力することを特徴とする請求項1から請求項8のいずれかに記載の印刷装置。
【請求項10】
前記印刷装置は、前記印刷対象の画像データの画像を印刷する場合、所定のフォーマット画像に該印刷対象の画像データの画像を埋め込んで印刷することを特徴とする請求項1から請求項9のいずれかに記載の印刷装置。
【請求項11】
前記印刷装置は、前記印刷対象の画像データの画像を印刷する場合、予め設定されている所定の印刷媒体に対してのみ印刷出力することを特徴とする請求項1から請求項10のいずれかに記載の印刷装置。
【請求項12】
前記印刷装置は、前記印刷対象の画像データの画像を印刷出力する場合、該印刷対象の画像データの画像の印刷出力に先立って所定の宛先に該画像の印刷を行う旨を通知する通知電子メールを送信することを特徴とする請求項1から請求項11のいずれかに記載の印刷装置。
【請求項13】
前記印刷装置は、前記通知電子メールに前記印刷対象の画像データを添付して送信することを特徴とする請求項12記載の印刷装置。
【請求項14】
前記印刷装置は、前記通知電子メールの送信に先立って、該通知電子メールの送信に対する許可/不許可の問い合わせを報知出力し、該通知電子メールの送信に対して許可があった場合のみ、該通知電子メールを送信した後、該通知電子メールにかかる前記印刷対象の画像データの画像の印刷出力を行うことを特徴とする請求項12または請求項13記載の印刷装置。
【請求項15】
前記印刷装置は、前記通知電子メールに、前記印刷対象の画像データに付加されている付加情報のうち所定の情報を記載することを特徴とする請求項12から請求項14のいずれかに記載の印刷装置。
【請求項16】
前記印刷装置は、前記デジタルカメラから該デジタルカメラを特定するデジタルカメラ特定情報を取得して、該デジタルカメラ特定情報を前記通知電子メールに記載することを特徴とする請求項12から請求項15のいずれかに記載の印刷装置。
【請求項17】
印刷装置に請求項1から請求項16のいずれかに記載の印刷装置として実行させることを特徴とする印刷制御プログラム。
【請求項18】
請求項17記載の印刷制御プログラムを記録したことを特徴とする記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2008−270934(P2008−270934A)
【公開日】平成20年11月6日(2008.11.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−107694(P2007−107694)
【出願日】平成19年4月17日(2007.4.17)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.MEMORY STICK
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】