説明

原料供給装置

【課題】粉体などの原料自体に悪影響を与えることなく、粉体などの原料を容易に定量供給することができる粉体供給装置を提供する。
【解決手段】原料粉体が収容可能であり、鉛直方向の下方には、吐出口が形成してあるホッパ8と、ホッパ8の内部に配置される芯棒部材10と、ホッパ8を振動させる加振部材60と、ホッパ8の吐出口の鉛直方向下方に配置してあるリニアフィーダ20と、リニアフィーダ20の駆動に同期させて加振部材60によるホッパ8の振動を制御する制御部50とをさらに有する原料供給装置である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、原料供給装置に係り、さらに詳しくは、原料自体に悪影響を与えることなく、原料を定量供給することができる原料供給装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に示すように、ホッパの内部に収容している粉体の間に含まれる空気を抜き、粉体の空隙率を低下させて粉体同士を圧密状態にするために、ホッパの上部に内筒を設け、内筒に振動を加えて粉体の脱気を図る技術が知られている。ホッパの内部で圧密状態にされた粉体は、ホッパの内部に軸方向に延びるスクリュにより吐出口から排出される。
【0003】
ホッパの内部に収容してある粉体にホッパの内筒から振動を加えて、粉体同士を圧密状態にする粉体供給装置では、ホッパの内部で粉体が圧密状態になる。このために、ホッパの下方に具備してある吐出口から粉体を排出するためには、スクリュを必要とし、スクリュにより粉体はさらに圧縮され、吐出口を塞ぐおそれがあり、粉体を定量供給することが困難になるおそれがある。
【0004】
また、スクリュの回転速度を上げてホッパの吐出口から粉体を強制的に吐出しようとすると、粉体にストレスが加わり、粉体の粒度分布を変化させてしまうなどの悪影響が生じるおそれがある。
【特許文献1】実開平3−116298号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、このような実状に鑑みてなされ、その目的は、粉体などの原料自体に悪影響を与えることなく、粉体などの原料を容易に定量供給することができる粉体供給装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明に係る原料供給装置は、
原料が収容可能であり、鉛直方向の下方には、吐出口が形成してあるホッパと、
前記ホッパの内部に配置される芯棒部材と、
前記ホッパを振動させる加振部材と、を有する。
【0007】
本発明に係る原料供給装置では、ホッパの上部のみではなく、ホッパの下端の吐出口を含むホッパ全体を加振部材により振動させている。そのため、ホッパの内面に材料が堆積することを有効に防止することができ、ホッパの内部で材料が滞留せずに流れ、ホッパの内部で原料のブリッジ詰まりが生じることがないと共に、原料の中心部のみが不均一に流れることもなくなる。
【0008】
また、ホッパの振動は、原料を通して、芯棒部材に伝わり、原料の内部に配置された芯棒部材を振動させ、原料の流動化を促進すると共に、吐出口から原料を適量で吐出させやすくなる。
【0009】
これらの結果、本発明の原料供給装置では、金型のキャビティなどへ粉体材料を均一に計量精度良く充填することができる。また、この原料供給装置では、スクリュなどを用いないので、原料に過度なストレスが作用せず、原料自体に悪影響を与えることもない。
【0010】
好ましくは、原料供給装置は、
前記芯棒部材が、前記ホッパの中心軸に沿って配置される芯棒本体部分を有し、
前記芯棒本体部分の下方自由端が、前記吐出口が形成される排出管の内部にまで入り込んでいる。
【0011】
ホッパの中心軸に沿って配置される芯棒本体部分が振動することにより、ホッパ中央部での原料の流動化が促進される。また、排出管の内部は、ホッパの内部で最も内径が小さい部分であり、最も原料が詰まりやすい部分であるが、上記の構成により、排出管の内部で、芯棒本体部分の下方自由端が振動し、排出管の内部での原料の詰まりを効果的に防止することができる。
【0012】
前記芯棒本体部分の下方自由端は、前記吐出口から外部に飛び出していても良い。たとえばホッパの吐出口にチューブや配管などが連結される場合には、それらのチューブや配管の内部にまで、芯棒本体部分の下方自由端が入り込むことで、それらの内部での原料詰まりを防止することもできる。
【0013】
前記ホッパの下端部が、前記排出管に向けてテーパ状に内径が細くなっていてもよい。そのような構成を採用することにより、ホッパの内壁に沿って原料が排出管方向に流動しやすくなる。
【0014】
好ましくは、前記芯棒本体部分には、前記ホッパの内壁に向けて放射方向に延びる先端自由端の突起が、当該芯棒本体部分の長手方向に沿って所定間隔で複数具備してある。このような突起を複数設けることにより、芯棒部材と原料との接触面積が増大すると共に、原料の放射方向に沿って、ホッパ内部の各所に振動がより均一に伝わり、原料全体の上面が均一な速度で下方に流れ、原料の滞留がより生じ難くなる。なお、突起の先端が自由端であるために、突起の先端がより振動しやすくなる。
【0015】
好ましくは、本発明に係る原料供給装置は、
前記ホッパの吐出口の鉛直方向下方に配置してあるリニアフィーダと、
前記リニアフィーダの駆動に同期させて前記加振部材による前記ホッパの振動を制御する制御部とをさらに有する。
【0016】
リニアフィーダの駆動とホッパの振動とを同期させることで、ホッパの吐出口から吐出される原料の量とリニアフィーダで搬送される原料の量とが一致し、原料の吐出量、すなわち供給量が制御され、正確な供給量で原料をリニアフィーダで搬送することが可能になる。また、ホッパの振動のオン・オフとホッパの吐出口における原料の流出および停止を一致させることが可能になる。
【0017】
好ましくは、前記ホッパの吐出口と前記リニアフィーダとの底面との間には、所定の隙間が形成してある。この隙間を適切な隙間とすることにより、リニアフィーダの駆動とホッパの振動とを同期させることで、ホッパの吐出口における原料の流出および停止を制御することが可能になる。
【0018】
好ましくは、前記ホッパは、防振ゴムを介して装置本体に固定される。このような構成にすることで、ホッパ自体の振動が、金型などを含む成形装置の装置本体に伝わりにくくなり、成形工程に支障が生じることを防止することができる。また、防振ゴムがホッパの動きを許容するために、ホッパ自体の振動はより強調される。
【0019】
なお、前記芯棒部材の固定部は、前記装置本体に固定してあっても良いが、好ましくは前記芯棒部材の固定部が前記ホッパに固定してある。ホッパに芯棒部材を固定することで、ホッパの振動が芯棒部材に直接に伝達し、芯棒部材が振動しやすくなる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、本発明を、図面に示す実施形態に基づき説明する。
図1は本発明の一実施形態に係る原料供給装置の概略側面図、
図2は図1に示すホッパの概略断面図、
図3は図2に示す芯棒部材の概略斜視図、
図4は図3に示す芯棒部材とホッパとリニアフィーダとの位置関係を示す斜視図、
図5は図1に示す成形装置の要部概略断面図、
図6(A)〜図6(F)は成形装置による成形過程を示す概略図、
図7(A)〜図7(C)はホッパ内部における原料粉体の正常流れおよび粉体詰まりを説明するための概略図である。
【0021】
図1に示すように、本発明の一実施形態に係る原料供給装置2は、圧縮成形装置4へ原料粉体を供給するための装置であり、ホッパ8と、リニアフィーダ20とを有する。図示省略してあるが、ホッパ8は、圧縮成形装置4の固定部に対して、防振ゴムを介して固定してある。ホッパ8の外部には、加振装置60が具備してあり、ホッパ8の全体を振動させることが可能になっている。
【0022】
加振装置60としては、特に限定されず、たとえば圧電素子、エア振動器、電磁振動器、偏心モータなどが用いられる。加振装置60とリニアフィーダ20とは、制御部50により駆動制御され、リニアフィーダ20の駆動とホッパ8の振動とが同期するようになっている。
【0023】
図2に示すように、ホッパ8は、その鉛直方向Zの下方に吐出口6が形成してある。吐出口6は、ホッパ8の中心軸に沿って形成してある排出管8cの下端に形成される。
【0024】
ホッパ8は、直管状のホッパ本体8aと、ホッパ本体8aのZ軸方向下方に連続して形成され、排出管8cに向けてテーパ状に内径が細くなっている逆円錐管状の排出ガイド部8bとを有する。排出ガイド部8bの下端に、排出管8cが連続して形成してある。
【0025】
ホッパ本体8aの内径は、特に限定されないが、好ましくは100〜300mmである。また排出管8cの内径は、好ましくは10〜30mmであり、ホッパ本体8aの内径に対して、好ましくは1/10である。ホッパ8の材質は、ホッパ8の内部に収容される原料粉体の種類などに応じて決定される。
【0026】
ホッパ8の内部には、芯棒部材10が配置してある。芯棒部材10は、図2〜図4に示すように、ホッパ8の中心軸に沿ってZ軸方向に延びる芯棒本体部分10aを有する。芯棒本体部分10aの下端10bは、自由端であり、排出管8cの内部にまで延びている。
【0027】
芯棒部材10の上端10cは、芯棒本体部分10aに対して略直角にL字形状に曲げられ、ホッパ8のホッパ本体8aの上部内壁に固定され、固定端となっている。
【0028】
芯棒本体部分10aには、その長手方向(鉛直方向Z)に沿って、所定間隔で、ホッパ8の内壁に向けて放射方向に延びる先端自由端の突起状ロッド10dが接続固定してある。芯棒本体部分10aからの突起状ロッド10dの突出長さは、ホッパ8の内壁に接触しないように決定される。ホッパ8の内径は、Z軸方向に沿って変化するために、それに合わせて、芯棒本体部分10aからの突起状ロッド10dの突出長さが決定される。
【0029】
突起状ロッド10dの外径は、芯棒本体部分10aの外径と同じか、それ以下であることが好ましい。芯棒本体部分10aの外径は、排出管8cの内径に応じて決定され、好ましくは2〜5mmであり、好ましくは、排出管8cの内径の1/6〜1/5である。
【0030】
図3および図4に示すように、突起状ロッド10dは、芯棒本体部分10aに対して、円周方向に略等間隔で4方向に突出していることが好ましい。これらの突起状ロッド10dのZ軸方向の間隔は、特に限定されないが、好ましくは10〜30mmである。
【0031】
図2に示すように、吐出口6が形成してある排出管8cの軸方向長さL1は、リニアフィーダ20の底面20aからの側壁20bの高さH2などに応じて決定され、排出管8cの吐出口6が、リニアフィーダ20の側壁20bの内部に収まるように決定される。具体的には、排出管8cの軸方向長さL1は、好ましくは10〜30mmである。
【0032】
また、この排出管8cの軸方向長さL1に対して、芯棒部材10の下端10bの入り込み長さL2の比(L2/L1)は、0〜1、好ましくはL2が0〜30mmである。後述するように、芯棒部材10の下端10bは、排出管8cの吐出口6から飛び出していても良い。
【0033】
排出管8cの吐出口6とリニアフィーダ20の底面20aとの間の最小隙間H1は、側壁20bの高さH2などとの関係で決定され、高さの比(H1/H2)は、好ましくは1/2〜1である。排出管8cの吐出口6は、リニアフィーダ20の上端20cの近くに配置される。
【0034】
リニアフィーダ20は、図2に示すように、水平軸Xに対して角度θで傾斜してある。角度θは、好ましくは10〜30度である。リニアフィーダ20は、その下面20aの上に位置する粉体原料を、駆動時において、下面20aに沿って下方に移動可能になっている。
【0035】
リニアフィーダの下端20dは、図5に示すように、圧縮成形装置4のダイス30上に水平軸X方向に移動可能に配置してある原料粉体受け32の上部に位置する。原料粉体受け32は、図5に示す実線で描かれた待機位置と、ダイス30に形成してあるキャビティ34へ原料粉体を注入する注入位置との間を水平軸X方向に移動可能となっている。
【0036】
図6(A)〜図6(F)に示すように、キャビティ34の下方には、下パンチ36がダイス30に対してZ軸方向に移動自在に配置してある。また、キャビティ34の上方には、上パンチ38がダイス30に対してZ軸方向に移動自在に配置してある。
【0037】
次に、圧縮成形装置4を用いた圧縮成形の概略について説明する。まず、図6(A)に示すように、リニアフィーダ20により原料粉体40が搬送され、その下端20dから原料粉体40が原料粉体受け32の内部に所定量で供給される。その後に、図6(B)および図6(C)に示すように、原料粉体受け32が水平軸X方向に移動し、キャビティ34の上部に位置する。
【0038】
原料粉体受け32の下端はキャビティ34に合わせて開口してあるので、原料粉体受け32の内部に収容された原料粉体は、キャビティ34の内部に落とし込まれる。その後に、図6(D)に示すように、原料粉体受け32が元の位置に戻ると、キャビティ34の内部には、原料粉体受け32がスライド移動してすり切られた分量の原料粉体40が残る。この残りの原料粉体40の分量は、キャビティ34の容量に対応する。
【0039】
その後に、図6(E)に示すように、上パンチ38をキャビティ34の内部にまで入り込むように加圧移動させ、原料粉体の圧縮成形を行い、圧縮成形体40aを得る。圧縮成形体40aは、下パンチ36がダイス30のキャビティ34から突き上げ移動することにより、ダイス30の上で取り出し可能になる。
【0040】
本実施形態に係る原料供給装置2では、ホッパ8の上部のみではなく、ホッパ8の下端の吐出口6を含むホッパ8の全体を加振装置60により振動させている。そのため、ホッパ8の内面に材料が堆積することを有効に防止することができ、図7(A)に示すように、ホッパ8の内部で材料が滞留せずに流れる。すなわち、本実施形態の装置2では、図7(B)に示す従来のホッパ80のように、ホッパ80の内部で原料粉体40のブリッジ詰まり42が生じることがないと共に、図7(C)に示すように、原料粉体40の中心部のみが不均一に流れることもなくなる。
【0041】
また、本実施形態の装置2では、ホッパ8の振動は、原料粉体40を通して、芯棒部材10に伝わり、原料粉体10の内部に配置された芯棒部材10を振動させ、原料粉体10の流動化を促進すると共に、吐出口6から原料粉体40を適量で吐出させやすくなる。
【0042】
これらの結果、本実施形態の装置2では、ダイス30の原料粉体受け32へ粉体材料を均一に計量精度良く充填することができる。また、この装置2のホッパ8の内部では、スクリュなどを用いないので、原料粉体40に過度なストレスが作用せず、原料粉体自体に悪影響を与えることもない。
【0043】
また本実施形態では、芯棒部材10が、ホッパ8の中心軸に沿って配置される芯棒本体部分10aを有するため、ホッパ8の中心軸に沿って配置される芯棒本体部分10aが振動することにより、ホッパ中央部での原料の流動化が促進される。さらに、芯棒本体部分10aの下端10bが、吐出口6が形成される排出管8cの内部にまで入り込んで振動するため、排出管8cの内部での原料粉体の詰まりを効果的に防止することができる。
【0044】
さらに本実施形態では、芯棒本体部分10aに、ホッパ8の内壁に向けて放射方向に延びる先端自由端の突起状ロッド10dを複数設けることにより、芯棒部材10と原料粉体40との接触面積が増大すると共に、原料粉体40の放射方向に沿って、ホッパ8内部の各所に振動がより均一に伝わり、図7(A)に示すように、原料粉体40の全体上面が均一な速度で下方に流れ、原料の滞留がより生じ難くなる。なお、突起状ロッド10dの先端が自由端であるために、突起状ロッド10dの先端がより振動しやすくなる。
【0045】
また本実施形態では、図1に示す制御部50により、リニアフィーダ20の駆動とホッパ8の振動とを同期させることで、ホッパ8の吐出口6から吐出される原料粉体40の量とリニアフィーダ20で搬送される原料粉体の量とが一致する。したがって、ホッパ8の吐出口6からの原料粉体40の吐出量、すなわち図5に示す原料粉体受け32への原料粉体40の供給量が正確に制御され、正確な供給量で原料粉体40をリニアフィーダ20で搬送することが可能になる。
【0046】
また、ホッパ8の振動のオン・オフとホッパ8の吐出口6における原料粉体40の流出および停止を一致させることが可能になる。特に、本実施形態では、図2に示すように、ホッパ8の吐出口6とリニアフィーダ20との底面20aとの間には、所定の隙間H1が形成してある。この隙間H1を適切な隙間とすることにより、リニアフィーダ20の駆動とホッパ8の振動とを同期させることで、ホッパ8の吐出口6における原料粉体40の流出および停止を制御することが可能になる。
【0047】
ホッパ8の吐出口6からの原料粉体40の流出を停止させるには、リニアフィーダ20の駆動とホッパ8の振動とを同時に停止させるのみでよい。これらを同時に停止させることで、図2に示すように、リニアフィーダ20の底面20aと吐出口6との間に原料粉体が詰まり、吐出口6からの原料粉体40の流出が自動的に停止する。
【0048】
また、ホッパ8の吐出口6からの原料粉体40の流出を開始させるには、リニアフィーダ20の駆動とホッパ8の振動とを同時に開始させるのみでよい。同時に開始させることで、リニアフィーダ20の底面20aの上に位置する原料粉体40は、底面20aに沿って下方に移動し、吐出口6からはホッパ8の内部に貯留してある原料粉体がホッパ8および芯棒部材10aの振動に応じて底面20aの上に流出する。
【0049】
さらに本実施形態では、ホッパ8は、防振ゴムを介して圧縮成形装置4に固定される。このような構成にすることで、ホッパ8自体の振動が、ダイス30などを含む圧縮成形装置4の装置本体に伝わりにくくなり、成形工程に支障が生じることを防止することができる。また、防振ゴムがホッパの動きを許容するために、ホッパ8自体の振動はより強調される。
【0050】
なお、芯棒部材10の上端10cは、圧縮成形装置4に固定してあっても良いが、好ましくは図2に示すように、ホッパ8の上端部内壁に固定してある。ホッパ8に芯棒部材10を固定することで、ホッパ8の振動が芯棒部材10に直接に伝達し、芯棒部材10が振動しやすくなる。
【0051】
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内で種々に改変することができる。
【0052】
たとえば、本発明の原料供給装置のホッパに収容される原料としては、特に限定されず、フェライト粉末、誘電体粉末、その他のセラミック粉末、半導体粉末、金属粉末などの粉体に限らず、チップ、ペレット、フィラー、などの性状であっても良い。
【0053】
また、本発明の原料供給装置により供給された原料は、圧縮成形装置のみでなく、射出成形装置、押出成形装置、封止成形装置、単結晶育成装置などの成形装置に供給されても良い。あるいは、成形装置以外の装置、たとえば試験装置、貯蔵器、風袋装置、粉体搬送装置などの装置に供給されても良い。
【0054】
また、上述した実施形態において、芯棒部材10の下端10bは、排出管8cの吐出口6から飛び出していても良い。たとえばホッパ8の吐出口6にチューブや配管などが連結される場合には、それらのチューブや配管の内部にまで、芯棒本体部分10aの下方自由端が入り込んで振動することで、それらの内部での原料詰まりを防止することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【図1】図1は本発明の一実施形態に係る原料供給装置の概略側面図である。
【図2】図2は図1に示すホッパの概略断面図である。
【図3】図3は図2に示す芯棒部材の概略斜視図である。
【図4】図4は図3に示す芯棒部材とホッパとリニアフィーダとの位置関係を示す斜視図である。
【図5】図5は図1に示す成形装置の要部概略断面図である。
【図6】図6(A)〜図6(F)は成形装置による成形過程を示す概略図である。
【図7】図7(A)〜図7(C)はホッパ内部における原料粉体の正常流れおよび粉体詰まりを説明するための概略図である。
【符号の説明】
【0056】
2… 原料供給装置
4… 圧縮成形装置
6… 吐出口
8… ホッパ
8a… ホッパ本体
8b… 排出ガイド部
8c… 排出管
10… 芯棒部材
10a… 芯棒本体部分
10b… 下端
10c… 上端
20… リニアフィーダ
20a… 底面
20b… 側壁
30… ダイス
32… 原料粉体受け
34… キャビティ
40… 原料粉体
50… 制御部
60… 加振装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
原料が収容可能であり、鉛直方向の下方には、吐出口が形成してあるホッパと、
前記ホッパの内部に配置される芯棒部材と、
前記ホッパを振動させる加振部材と、を有する原料供給装置。
【請求項2】
前記芯棒部材が、前記ホッパの中心軸に沿って配置される芯棒本体部分を有し、
前記芯棒本体部分の下方自由端が、前記吐出口が形成される排出管の内部にまで入り込んでいる請求項1に記載の原料供給装置。
【請求項3】
前記芯棒本体部分の下方自由端が、前記吐出口から外部に飛び出している請求項1または2に記載の原料供給装置。
【請求項4】
前記ホッパの下端部が、前記排出管に向けてテーパ状に内径が細くなっている請求項2または3に記載の原料供給装置。
【請求項5】
前記芯棒本体部分には、前記ホッパの内壁に向けて放射方向に延びる先端自由端の突起が、当該芯棒本体部分の長手方向に沿って所定間隔で複数具備してある請求項2〜4のいずれかに記載の原料供給装置。
【請求項6】
前記ホッパの吐出口の鉛直方向下方に配置してあるリニアフィーダと、
前記リニアフィーダの駆動に同期させて前記加振部材による前記ホッパの振動を制御する制御部とをさらに有する請求項1〜5のいずれかに記載の原料供給装置。
【請求項7】
前記ホッパの吐出口と前記リニアフィーダとの底面との間には、所定の隙間が形成してある請求項6に記載の原料供給装置。
【請求項8】
前記ホッパは、防振ゴムを介して装置本体に固定される請求項1〜7のいずれかに記載の原料供給装置。
【請求項9】
前記芯棒部材の固定部が前記装置本体に固定してある請求項8に記載の原料供給装置。
【請求項10】
前記芯棒部材の固定部が前記ホッパに固定してある請求項1〜8のいずれかに記載の原料供給装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2009−242077(P2009−242077A)
【公開日】平成21年10月22日(2009.10.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−93850(P2008−93850)
【出願日】平成20年3月31日(2008.3.31)
【出願人】(000003067)TDK株式会社 (7,238)
【Fターム(参考)】