説明

双方向測距のための方法および装置

本明細書で開示される主題は、第1のモバイルデバイスから第1のメッセージを無線で受信するためのシステムおよび方法に関する。処理遅延を測定することができる。第1のメッセージの受信を通知する送達確認メッセージを生成することができる。処理遅延の測定値は、例えば、ブロードキャストパケットに収めてブロードキャストすることができ、または処理遅延の測定値を求める要求を有する第2のメッセージの受信に応答して、処理遅延を含む後のメッセージを送信することによってブロードキャストすることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書で開示される主題は、処理遅延の測定に関する。
【0002】
[合衆国法典第35巻第119条の下での優先権の主張]
本特許出願は、本発明の譲受人に譲渡された、参照により本明細書に明示的に組み込まれる、2008年11月25日に出願された「MEASURING PROCESSING DELAY FOR TWO-WAY RANGING」と題する米国特許仮出願第61/117,859号の優先権を主張する。
【背景技術】
【0003】
いくつかのモバイル無線デバイスは、不動のもしくは実質的に固定された位置もしくは所在地にあるアクセスポイント、または他のモバイル無線デバイスなど、近くの無線デバイスと交信することによって、現在の位置または所在地を推定する。アクセスポイントは、例えば、静止していて、既知の位置にあることができる。モバイル無線デバイスは、そのようなアクセスポイントにパケットを送信することによって、アクセスポイントからの距離を推定することができる。パケットを受信すると、アクセスポイントは、モバイル無線デバイスに送達確認パケットを返信することができる。その後、そのようなモバイル無線デバイスは、パケットがアクセスポイントに送信された時から送達確認パケットが受信されるまでの測定された往復遅延に基づいて、距離を推定することができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
距離を精密に測定するには、往復時間の測定は、正確でなければならない。しかし、アクセスポイントは一般に、パケットを受信して直ちに、送達確認パケットを送信するわけではない。代わりに、アクセスポイントは、パケットを受信した時、送達確認パケットを送信する前に、いくつかの追加的な動作を実行することができる。したがって、送達確認パケットを送信する前に、アクセスポイントによるいくらかの処理遅延が発生し得る。
【課題を解決するための手段】
【0005】
特定の一実施では、第1のメッセージが無線デバイスによって無線で受信される方法が提供される。第1のメッセージの受信を通知する送達確認メッセージを生成する前に、無線デバイスによって、処理遅延を測定することができる。処理遅延の測定値は、ブロードキャストパケットに収めてブロードキャストすることができ、または処理遅延の測定値を求める要求を有する第2のメッセージの受信に応答して、処理遅延を含む後のメッセージを送信することによってブロードキャストすることができる。しかし、これが例示的な一実施にすぎないこと、また特許請求される主題から逸脱することなく、他の実施も利用できることを理解されたい。
【0006】
非限定的かつ非網羅的な特徴が、以下の図を参照して説明され、様々な図にわたって、同じ参照番号は、同じ部分を指示する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】一実施による、無線局の位置を決定するためのシステムを示す図である。
【図2】一実施による、無線局とアクセスポイントの間のパケットフロー図を示す図である。
【図3】一実施による、アクセスポイントのコンポーネントを示すブロック図である。
【図4】一実施による、いくつかの無線局の位置を決定するためのシステムを示す図である。
【図5】一実施による、処理遅延を算定し送信するための方法を示す図である。
【図6】一実施による、無線デバイスの特定の実施を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本明細書全体において「一例(one example)」、「1つの特徴(one feature)」、「例(an example)」、または「特徴(a feature)」に言及する場合、それは、その特徴および/または例に関連して説明された特定の特徴、構造、または特性が、特許請求される主題の少なくとも1つの特徴および/または例に含まれることを意味する。したがって、本明細書全体の様々な場所における「一例では(in one example)」、「例(an example)」、「1つの特徴では(in one feature)」、または「特徴(a feature)」といった句の出現は、必ずしもすべてが、同じ特徴および/または例に言及しているわけではない。さらに、特定の特徴、構造、または特性は、1つまたは複数の例および/または特徴に組み合わせることができる。
【0009】
無線またはモバイル局は、その現在の位置を推定するために、近くの無線デバイスと定期的に交信することができる。無線またはモバイルデバイスは、近くの無線デバイス、または1つもしくは複数のセルラ基地局と交信することができる。特定の一例では、近くの無線デバイスが、既知の位置に関連付けられている場合、無線局は、無線局自体といくつかの近くの無線デバイスの間の距離を決定することによって、その位置を推定することができる。例えば、そのような近くの無線デバイスは、1つまたは複数のアクセスポイントもしくはフェムトセルまたは位置を知ることができる他の無線局を含むことができる。
【0010】
その位置を推定するため、例えば、無線局は、パケットなどのメッセージをアクセスポイント(またはフェムトセル)に送信することができる。そのようなパケットを受信すると、アクセスポイントは、そのようなパケットを受信したことを通知する送達確認パケットを送信することができる。送達確認パケットを受信した後、例えば、無線局は、パケットが送信された時と送達確認パケットが受信された時の間の往復の時間差を決定することができる。無線信号は、299,792,458メートル/秒である光速など、既知の速度で送信することができる。無線信号が送信される伝播速度は既知であるので、無線信号が送信/受信される間に経過した、無線デバイスとアクセスポイントまたはフェムトセルなどの無線局との間の往復時間の測定量に基づいて、距離を推定することができる。しかし、無線局でパケットが受信される時刻と応答として送達確認が送信される時刻との間に、無線局(例えば、アクセスポイントまたはフェムトセル)において、処理遅延が生じることがある。そのような処理遅延を正確に決定することによって、距離を正確に推定することができる。特定の一実施では、例えば、往復処理遅延の測定に1ナノ秒の誤差が生じる毎に、約1フィート(約30.48センチメートル)の誤差が導入され得る。
【0011】
本明細書で使用される「処理遅延」とは、信号の受信と応答の送信の間の遅延のことを指す。一実施では、処理遅延は、パケットがアクセスポイントもしくはフェムトセルまたは他の無線デバイスによって受信された時と、送達確認パケットなどのパケットまたは他のメッセージがアクセスポイントもしくはフェムトセルまたは他の無線デバイスによって送信された時刻との間の時間間隔を含むことができる。そのような処理遅延は、そのようなアクセスポイントによる1つまたは複数のプロセスまたは機能の実行によって生じることがある。しかし、これは、処理遅延の発生源の一例にすぎず、特許請求される主題は、この点に関して限定されない。
【0012】
本明細書で説明される方法、システム、および装置は、例えば、測距要求を含むパケットなどの、パケットの受信に応答して、アクセスポイントもしくはフェムトセルまたは他の無線デバイスによってもたらされる処理遅延を測定するために利用することができる。そのような処理遅延は、例えば、そのような処理遅延を求める後の要求に応答して、後の送信で無線デバイスに送信することができ、またはある範囲の無線デバイスに定期的にブロードキャストすることができる。そのような方法、システム、および装置は、高い精度で処理遅延を測定するように適合させることができる。
【0013】
無線デバイスは、測距要求を含むパケットが送信された時と送達確認パケットが受信された時の間の時間差を測定することができる。処理遅延は、そのような時間差から減算することができ、その結果の時間差は、例えば、無線デバイスとアクセスポイントの間の距離を推定するために利用することができる。
【0014】
無線デバイスによるパケットの送信と送達確認パケットの受信の間の往復時間を正確に測定するため、アクセスポイントにおける処理遅延の測定値を、無線デバイスによって観測された時間差から減算することができる。無線信号は、ほぼ光速で伝わることができ、それは、既知の一定の速度である。真空中では、光は、299,792,458メートル/秒の速度で伝わることが観測されている。メッセージの往復時間は、無線デバイスとアクセスポイントの間の距離を推定するために利用することができる。
【0015】
一実施では、特定のアクセスポイントに関する処理遅延は、事前に推定しておき、送達確認パケットに収めて無線デバイスに送信することができる。代替として、様々なアクセスポイントに関する処理遅延は、事前に決定して、無線デバイス内に保存されたまたは無線デバイスからアクセス可能なルックアップテーブルに保存しておくことができる。その場合、処理遅延のそのような測定値を、パケットの送信と送達確認パケットの受信の間の測定された往復時間から減算することによって、距離を推定することができる。しかし、そのような実施の難点は、アクセスポイントに関する処理遅延が時間によらず一定であると暗黙的に仮定していることである。しかし、アクセスポイントが一度に複数の機能を実行する場合、処理遅延は増加し得る。したがって、処理遅延の一定の測定値の使用は、不正確な距離測定をもたらし得る。
【0016】
別の実施では、アクセスポイントは、それ自体の処理遅延を決定し、そのような処理遅延の測定値を無線デバイスに送信される送達確認パケットに収めて送信することができる。例えば、アクセスポイントは、例えば、パケットを受信した時とアクセスポイントからパケットを送信する準備ができた時との間の時間差など、それ自体の処理遅延を決定することができる。送信の前に、そのような処理遅延の測定値は、例えば、無線デバイスに送信される送達確認パケット内にフィールドとして挿入することができる。処理遅延の測定値は、そのような処理遅延の時間長を表す数を含むことができる。しかし、そのような一実施は、アクセスポイントに関連付けられる全処理遅延を完全には計算に入れていないことがある。例えば、測定された処理遅延の測定値を送達確認パケットのフレーム内に挿入するには時間が掛かり、そのような挿入は、測定され得ない追加の処理遅延をもたらし得る。そのような追加の処理遅延は、パケットを送信する準備ができた時点までに測定されたそのような処理遅延を挿入する間に生じ得る。したがって、送達確認パケット内に挿入される処理遅延の測定値は、例えば、全処理遅延を正確に表していないことがあり、その結果、無線デバイスとアクセスポイントの間の距離について誤った推定をもたらすことがある。
【0017】
特定の一実施によれば、無線デバイスからアクセスポイント(またはフェムトセル)にパケットを送信することができ、そのようなアクセスポイントは、そのような無線デバイスに送達確認パケットを送信することによって、受信を通知することができる。アクセスポイントは、パケットを受信した時刻と送達確認パケットを送信した時刻との間の処理遅延を測定することができる。処理遅延のそのような測定値は、後のパケットに収めて、またはそのようなアクセスポイントによってブロードキャストされるビーコンによって送信することができる。ブロードキャストパケットが送信される場合、そのようなブロードキャストパケットは、カバレージエリア内の複数の受け手に送信することができる。したがって、ブロードキャストパケットは、例えば、単一の受け手を宛先とすることができるユニキャストパケットとは異なる。
【0018】
一実施では、無線デバイスは、アクセスポイント(またはフェムトセル)によって引き起こされた処理遅延を要求する後のパケットを送信することができる。別の実施では、そのような処理遅延は、後のパケットに収めて自動的に送信することができる。例えば、アクセスポイント(またはフェムトセル)と無線デバイスの間でいくつかのデータパケットが交換される一実施では、処理遅延のそのような測定値は、そのようなデータパケットの1つに追加することができる。
【0019】
一実施では、アクセスポイント(またはフェムトセル)は、特定の期間中に、いくつかの無線デバイスと通信することができる。そのようなアクセスポイントは、各無線デバイスからのパケットの受信に応答して、送達確認パケットを送信する前に引き起こされる処理遅延を測定することができる。特定の一実施では、無線デバイスは、媒体アクセス制御(MAC)IDなどの一意識別子(ID)に関連付けることができる。アクセスポイントは、様々な無線デバイスから受信した特定のパケットの処理に関連する処理遅延の測定値を保存するためのメモリを含むことができる。そのようなアクセスポイントは、事前に定められた期間中に受信した様々なパケットに関連する処理遅延の測定値を含むビーコンメッセージを定期的にブロードキャストすることができる。ブロードキャストパケットは、1つまたは複数の直近に測定された処理遅延を含むことができる。
【0020】
いくつかの実施では、アクセスポイント(またはフェムトセル)は、無線デバイスから受信した各パケットに関連する処理遅延を測定することができる。他の実施では、処理遅延は、ある種のパケットを受信した時に限って測定することができる。例えば、特定の一実施では、アクセスポイント(またはフェムトセル)は、例えば、アクセスポイント(またはフェムトセル)からの距離を決定するために送達確認パケットを求める特定の要求など、測距要求を含むパケットの受信に応答して、その処理遅延を選択的に測定することができる。
【0021】
図1は、一実施による、無線局105の位置を決定するためのシステム100を示している。この例では、第1アクセスポイント110、第2アクセスポイント115、第3アクセスポイント120、第4アクセスポイント125の4つのアクセスポイントが示されている。各アクセスポイントは、例えば、地球中心X、Y、Z座標など、既知の位置に関連付けることができる。4つのアクセスポイントが示されているが、いくつかの実施では、4つよりも多いまたは少ないアクセスポイントを利用できることを理解されたい。さらに、1つまたは複数の無線デバイスが既知の位置に関連付けられる場合、アクセスポイント以外のそのような1つまたは複数の無線デバイスを代替的に利用することもできる。本明細書で使用される「位置」または「所在地」は、緯度および経度などの地理的座標によって表すことができる。本明細書で使用される位置または所在地は、相対的なものとすることもできる。例えば、ショッピングモールでは、位置は、ショッピングモールの座標に関連することができる。
【0022】
無線局105は、移動可能とすることができ、ユーザが持ち運ぶ無線局105は、物理的に移動するので、特定の時点における無線局105の現在の位置を推定することが望ましいことがある。そのような位置は、無線局105と、図1に示されるアクセスポイント(または例えばフェムトセル)などの既知の所在地を有する他のデバイスとの間の距離を測定することによって、推定することができる。無線局105は、例えば、パケットを第1アクセスポイント110に送信することによって、第1アクセスポイント110からの距離を決定することができる。そのようなパケットは、測距要求を含むことができる。無線局105は、内部クロックまたは他の刻時デバイスを含むことができ、このケースではT1で表すことができる、そのようなパケットが送信された時刻を正確に決定することができる。そのようなパケットを受信すると、第1アクセスポイントは、そのパケットの受信を通知するために、送達確認パケットを無線局に送信することができる。第1アクセスポイント110(またはフェムトセル)は、上で説明されたように、パケットが受信された時刻と送達確認パケットが送信された時刻の間に、いくらかの処理遅延を引き起こすことがある。
【0023】
第1アクセスポイント110(またはフェムトセル)は、Tdelayによって表されるその処理遅延を決定し、送達確認パケットが送信された後に、そのような処理遅延を無線局105に送信することができる。一実施では、例えば、無線局105は、測距要求を有する先のパケットについての処理遅延の測定値を求める要求を含む後のパケットを送信することができる。そのようなパケットの受信に応答して、第1アクセスポイント110は、無線局105に送信される後のパケットに収めて処理遅延のそのような測定値を送信することができる。別の実施では、第1アクセスポイント110と無線局105の間に、いくつかのデータパケットによる進行中のデータ交換が存在することがある。第1アクセスポイント110は、例えば、そのようなデータパケットの1つにそのような処理遅延を追加することができる。
【0024】
特定の一実施では、第1アクセスポイント110(またはフェムトセル)は、いくつかの無線局と通信することができ、ビーコンなどのブロードキャストメッセージによって処理遅延の全部または一部の測定値を定期的に送信することができる。無線デバイスは、そのようなブロードキャストメッセージに応答する必要はない。第1アクセスポイント110は、いくつかの無線デバイスと通信することができ、そのような無線デバイスからパケットまたは他のメッセージを受信した時に、処理遅延を測定することができる。処理遅延は、その特定のアクセスポイント(またはフェムトセル)に対応する測定値または数とすることができる。そのような測定値は、アクセスポイント(またはフェムトセル)における負荷に基づいて変化することがあるが、アクセスポイントが通信する無線デバイスに基づいて変化すべきではない。
【0025】
一実施では、第1アクセスポイント110(またはフェムトセル)は、測距を要求した特定の無線デバイスについての最新の遅延測定値を返すように適合させることができる。
【0026】
特定の一実施では、第1アクセスポイント110(またはフェムトセル)は、測定された各処理遅延を各無線デバイスに関連付ける識別子を含むブロードキャストメッセージを送信することができる。例えば、第1アクセスポイント110は、測定された処理遅延と、各処理遅延が測定された時を示すタイムスタンプとを送信することができる。これは、無線局105が、測距要求の送信時刻、送達確認パケットの受信時刻を保存でき、往復時間を推定するために、この処理遅延を使用できる場合に役立つことがある。そのようなプロセスは、第1アクセスポイント110における負荷の変動または他の障害に起因する、処理遅延の変動の問題を緩和することができる。
【0027】
図1を再び参照すると、第1アクセスポイント110(またはフェムトセル)から送達確認パケットを受信した時、無線局105は、そのような送達確認パケットが受信された時刻を決定することができる。そのような時刻は、T2によって表すことができる。無線局105は、その後、第1アクセスポイント110に送信されたパケットの送信と、第1アクセスポイント110からの送達確認パケットの受信との間の時間差、例えば、T2-T1を決定することができる。次に、第1アクセスポイント110から測定された処理遅延Tdelayを受信した時、無線局105は、そのような処理遅延を測定された時間差から減算することができる。処理遅延を計算に入れた後に、結果の時間差Tresultが決定されると、無線局105と第1アクセスポイント110の間の距離を推定することができる。第1アクセスポイント110と無線局105の間で送信される無線信号は、光速で伝わることができ、これは、既知の定数cで、例えば、真空中では299,792,458メートル/秒である。
【0028】
この例では、距離は、c * (1/2) * Tresultとして算定することができる。この式では、結果の時間差Tresultには、係数1/2が乗じられているが、それは、パケットが送信された時と送達確認パケットが受信された時との間の総時間は、無線局105と第1アクセスポイント110との間の距離の2倍に対応しているためであり、すなわち、無線局105によって送信されたパケットは、無線局105と第1アクセスポイント110との間の全距離を伝わり、送達確認パケットは、第1アクセスポイント110と無線局105との間の全距離を伝わるためである。
【0029】
距離は、無線局105と、第2アクセスポイント115、第3アクセスポイント120、および第4アクセスポイント125の各々の間でも、同様の方法で算定することができる。そのような距離の各々が測定された後、無線局105は、そのような距離と、そのようなアクセスポイントの既知の位置とを利用して、無線局105の位置を三角法で求めることができる。
【0030】
無線局105、ならびに/あるいは第1〜第4アクセスポイント110、115、120、125のうちの1つもしくは複数(および/または例えば1つもしくは複数のフェムトセル)は、例えば、無線ワイドエリアネットワーク(WWAN)、無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)、および無線パーソナルエリアネットワーク(WPAN)などの様々な無線通信ネットワークの使用を通して、機能性を提供することができる。「ネットワーク」および「システム」という用語は、しばしば相互交換可能に使用される。WWANは、符号分割多元接続(CDMA)ネットワーク、時分割多元接続(TDMA)ネットワーク、周波数分割多元接続(FDMA)ネットワーク、直交周波数分割多元接続(OFDMA)ネットワーク、およびシングルキャリア周波数分割多元接続(SC-FDMA)ネットワークなどとすることができる。CDMAネットワークは、CDMA2000、広帯域CDMA(W-CDMA)など、1つまたは複数の無線アクセス技術(RAT: radio access technology)を実施することができる。CDMA2000は、IS-95、IS-2000、およびIS-856規格を含む。TDMAネットワークは、移動体通信用グローバルシステム(GSM)、デジタル高度電話システム(D-AMPS: Digital Advanced Phone System)、または他のいくつかのRATを実施することができる。GSMおよびW-CDMAは、「第3世代パートナシッププロジェクト」(3GPP)という名称のコンソーシアムが発行する文書において説明されている。CDMA2000は、「第3世代パートナシッププロジェクト2」(3GPP2)という名称のコンソーシアムが発行する文書において説明されている。3GPPおよび3GPP2の文書は、公的に入手可能である。WLANは、IEEE 802.11xネットワークとすることができ、WPANは、Bluetoothネットワーク、IEEE 802.15x、または他の何らかのタイプのネットワークとすることができる。これらの技術は、WWAN、WLAN、および/またはWPANの任意の組み合わせのためにも使用することができる。これらの技術は、ウルトラモバイルブロードバンド(UMB)ネットワーク、高レートパケットデータ(HRPD: High Rate Packet Data)ネットワーク、CDMA2000 1Xネットワーク、GSM、ロングタームエボリューション(LTE) および/または同種のものとともに使用するために実施することができる。
【0031】
図2は、一実施による、無線局200とアクセスポイント205(または例えばフェムトセル)との間のパケットフロー図を示している。最初に、パケットを無線局200からアクセスポイント205に送信することができ、次に、送達確認パケットをアクセスポイント205から無線局200に送信することができる。図1に関して上で説明されたように、アクセスポイント205は、その後、処理遅延の測定値を無線局200に送信することができる。例えば、無線局200は、処理遅延を求める後の要求を後のパケットに収めて送信することができ、アクセスポイント205は、そのような処理遅延を後のパケットに収めて送信することができる。代替として、アクセスポイント205は、いくつかの無線局に関連する処理遅延を後のブロードキャストメッセージに収めて送信することができる。
【0032】
図3は、一実施による、アクセスポイント300(または例えばフェムトセル)のコンポーネントを示すブロック図である。示されるように、アクセスポイント300は、クロック305と、処理ユニット310と、通信デバイス315と、メモリ320とを含むことができる。通信デバイス315は、パケットを送信および受信することができ、それとは別に無線ネットワークと通信することもできる。パケットを受信すると、処理ユニット310は、クロック305を参照することによって「受信」時刻を決定することができる。処理ユニット310は、そのような「受信」時刻をメモリ320内に保存することができる。処理ユニット310は、その後、通信デバイス315に送達確認パケットを送信させることができる。そのような送達確認パケットを送信すると、クロック305を参照することによって「送信」時刻を決定することができ、それをメモリ320内に保存することができる。処理ユニット310は、「送信」時刻と「受信」時刻の間の時間間隔を決定することによって、例えば、「受信」時刻から「送信」時刻を減算することによって、処理遅延を決定/測定することができ、処理遅延のそのような測定値を無線デバイスに送信することができる。処理ユニット310は、「受信」から「送信」までの直近の時間間隔を決定することによって、例えば、「受信」と「送信」の間の経過時間を記録しておくことによって、処理遅延を決定/測定することができる。処理ユニット310は、例えば、クロック305を利用することによって、処理遅延が測定された時点のタイムスタンプを生成することができる。タイムスタンプは、例えば、処理遅延の複数の測定値を区別するために、または直近に測定された処理遅延を決定するために使用することができる。
【0033】
図4は、一実施による、いくつかの無線デバイスの位置を決定するためのシステム400を示している。この例では、アクセスポイント405(または例えばフェムトセル)は、第1無線デバイス410、第2無線デバイス415、および第3無線デバイス420と通信する。各無線デバイスは、測距要求を含むパケットをアクセスポイント405に送信することができ、そのような要求の各々について、処理遅延が決定され得る。アクセスポイント405は、いくつかの観測された処理遅延を保存し、そのような観測された処理遅延を含むメッセージを定期的にブロードキャストすることができる。一実施では、各無線デバイスは、一意IDに関連付けることができ、ブロードキャストメッセージは、特定の各一意IDを使用して、各無線デバイスとの通信に関連する処理遅延を通知することができる。
【0034】
図5は、一実施による、処理遅延を算定し送信するための方法500を示している。最初に、動作505において、パケットが、例えば、アクセスポイント(または例えばフェムトセル)によって無線デバイスから受信される。次に、動作510において、送達確認パケットが、そのようなアクセスポイントによって送信され、処理遅延が、測定される。最後に、動作515において、測定された処理遅延が、後のメッセージに収められて無線デバイスに送信される。一例では、上で説明されたように、無線デバイスは、動作505において受信された第1のパケットについての処理遅延を要求する第2のパケットを送信することができ、そのような処理遅延は、後のパケットに収めて送信することができる。代替として、例えば、アクセスポイント(または例えばフェムトセル)は、いくつかの観測された処理遅延を保存し、そのような処理遅延を後のブロードキャストメッセージに収めて送信することができる。
【0035】
図6は、一実施による、無線デバイス600を示している。無線デバイス600は、RF搬送波信号を音声またはデータなどのベースバンド情報を用いてRF搬送波に変調し、また変調されたRF搬送波を復調して、そのようなベースバンド情報を獲得するように無線トランシーバを適合できる、移動局(MS)を含むことができる。
【0036】
無線デバイス600は、処理ユニット605、ユーザインタフェース610、送信機615、受信機617、メモリ620、およびクロック625など、いくつかの要素を含むことができる。ユーザインタフェース610は、音声またはデータなどのユーザ情報を入力または出力するための複数のデバイスを含むことができる。そのようなデバイスは、例えば、キーパッド、表示スクリーン、マイクロフォン、およびスピーカを含むことができる。
【0037】
メモリ620は、説明または提案されたプロセス、実施、またはその例のうちの1つまたは複数を実行するように実行可能な、機械可読命令を保存するように適合させることができる。処理ユニット605は、そのような機械可読命令にアクセスし、それを実行するように適合させることができる。これらの機械可読命令の実行を通して、処理ユニット605は、(例えば、1つまたは複数の機能または動作を実行するように無線デバイス600の様々な要素に指図することによって)1つまたは複数の機能または動作を実行するように適合させることができる。
【0038】
送信機615は、アンテナを利用して、パケットベースのメッセージなどのメッセージを他の無線デバイスに送信することができる。受信機617も、そのようなアンテナを利用して、パケットベースのメッセージなどのメッセージを他の無線デバイスから受信することができる。例えば、受信機617は、処理遅延Tdelayをアクセスポイントまたはフェムトセルから受信することができる。処理ユニット605は、Tdelayをメモリ620内に保存することができる。処理ユニット605は、クロック625を利用して、例えば、パケットが送信された時(例えばT1)と送達確認パケットが受信された時(例えばT2)との間の時間間隔を測定することができ、T1およびT2をメモリ620内に保存することができる。処理ユニット605は、説明されたように、T1、T2、およびTdelayを使用して、無線デバイス600とアクセスポイントまたはフェムトセルとの間の距離を算定することができる。
【0039】
本明細書の詳細な説明のいくつかの部分は、特定の装置または専用コンピューティングデバイスもしくはプラットフォームのメモリ内に保存されたバイナリデジタル信号に対する操作のアルゴリズムまたは記号表現によって提示された。本明細書の文脈では、特定の装置、専用装置、または専用コンピューティングデバイスなどの用語は、例えば、プログラムソフトウェアからの命令に従って特定の機能または動作を実行するようにプログラムされた後の汎用コンピュータを含む。アルゴリズム記述または記号表現は、自らの仕事の内容を他の当業者に伝えるために、信号処理または関連技術分野の当業者によって使用される技法の例である。本明細書では、また一般的にも、アルゴリズムは、所望の結果をもたらす自己矛盾のない操作系列または同様の信号処理であると見なされている。本明細書の文脈では、操作または処理は、物理量の物理的操作を含む。必ずではないが、一般に、そのような量は、保存、転送、組み合わせ、比較、または他の操作が可能な電気的または磁気的な信号の形態を取ることができる。
【0040】
主として一般的な慣習上の理由で、そのような信号をビット、データ、値、要素、シンボル、文字、項、数、または数字などと呼ぶことが時に便利であると分かっている。しかし、上記または類似の用語のすべては、適切な物理量に関連付けられるべきであり、単に便利なラベルにすぎないことを理解されたい。特に別途述べられない限り、説明から明らかなように、本明細書全体における、「処理する」、「計算する」、「算定する」、または「決定する」などの用語を利用する説明は、専用コンピュータまたは類似の専用電子コンピューティングデバイスなどの特定の装置の動作またはプロセスに言及していることが理解されよう。したがって、本明細書の文脈では、専用コンピュータまたは類似の専用電子コンピューティングデバイスは、専用コンピュータまたは類似の専用電子コンピューティングデバイスのメモリ、レジスタ、または他の情報記憶デバイス、伝送デバイス、もしくは表示デバイス内で、電子的または磁気的な物理量として一般に表現される信号を操作または変形することが可能である。例えば、特定のコンピューティング装置は、1つまたは複数の特定の機能を実行するための命令を用いてプログラムされた1つまたは複数の処理ユニットを備えることができる。
【0041】
本明細書で説明された位置決定技法は、SPSベースの技法など、他の位置決定技法と組み合わせて、またはその代わりに使用することができる。衛星測位システム(SPS: satellite positioning system)は一般に、送信機から受信される信号に少なくとも部分的に基づいて、存在物が地球上または地球上空におけるその所在地を決定できるように配置された送信機のシステムを含む。そのような送信機は一般に、定められた数のチップからなる反復する疑似ランダム雑音(PN)符号を用いてマークされた信号を送信し、地上ベースの制御局、ユーザ機器、および/または宇宙船上に配置することができる。特定の例では、そのような送信機は、地球軌道衛星船(SV: satellite vehicle)上に配置することができる。例えば、全地球測位システム(GPS)、ガリレオ(Galileo)、グロナス(Glonass)、またはコンパス(Compass)などの全地球航法衛星システム(GNSS: Global Navigation Satellite System)のコンステレーション内のSVは、(例えば、GPSにおけるように衛星毎に異なるPN符号を使用して、またはグロナスにおけるように異なる周波数上で同じPN符号を使用して)コンステレーション内の他のSVによって送信されたPN符号と区別できるPN符号を用いてマークされた信号を送信することができる。これらの技法は、SPSのための全地球システム(例えばGNSS)に限定されない。例えば、これらの技法は、例えば、日本における準天頂衛星システム(QZSS: Quasi-Zenith Satellite System)、インドにおけるインド地域航法衛星システム(IRNSS: Indian Regional Navigational Satellite System)、中国におけるバイドゥ(Beidou)など、ならびに/または1つもしくは複数の全地球および/もしくは地域航法衛星システムに関連付けることができ、またはそれとは別にそのようなシステムとともに使用するために使用可能とすることができる様々な補強システム(例えば衛星ベース補強システム(SBAS: Satellite Based Augmentation System))など、に適用することができ、またはそれとは別に様々な地域的システムにおいて使用するために使用可能とすることができる。限定することなく、例を挙げると、SBASは、例えば、広域補強システム(WAAS: Wide Area Augmentation System)、欧州静止航法オーバレイサービス(EGNOS: European Geostationary Navigation Overlay Service)、多機能衛星補強システム(MSAS: Multi-functional Satellite Augmentation System)、GPS支援Geo補強航法(GPS Aided Geo Augmented Navigation)またはGPSおよびGeo補強航法(GAGAN: GPS and Geo Augmented Navigation)システムおよび/または同種のものなどの、インテグリティ情報、差分補正などを提供する補強システムを含むことができる。したがって、SPSは、1つまたは複数の全地球および/もしくは地域航法衛星システムならびに/または補強システムの任意の組み合わせを含むことができ、SPS信号は、SPS信号、SPS様信号、および/またはそのような1つまたは複数のSPSに関連する他の信号を含むことができる。
【0042】
本明細書で説明される方法は、特定の特徴および/または例による応用例に応じて、様々な手段で実施することができる。例えば、そのような方法は、ハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、および/またはそれらの組み合わせで実施することができる。ハードウェア実施では、例えば、処理ユニットは、1つまたは複数の特定用途向け集積回路(ASIC)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、デジタル信号処理デバイス(DSPD)、プログラム可能論理回路(PLD)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサ、電子デバイス、本明細書で説明された機能を実行するように設計された他のデバイスユニット、および/またはそれらの組み合わせ内で実施することができる。
【0043】
ファームウェアおよび/またはソフトウェア実施の場合、ある方法は、本明細書で説明された機能を実行するモジュール(例えば、プロシージャおよび関数など)を用いて実施することができる。本明細書で説明された方法を実施する際、命令を有形に具現した任意の機械可読媒体を使用することができる。例えば、ソフトウェアコードを、移動局および/またはアクセスポイント(もしくはフェムトセル)のメモリ内に保存することができ、デバイスの処理ユニットによって実行することができる。メモリは、処理ユニットの内部および/または処理ユニットの外部に実装することができる。本明細書で使用される「メモリ」という用語は、任意のタイプの長期、短期、揮発性、不揮発性、または他のメモリのことを指し、任意の特定のタイプのメモリ、もしくは任意の特定の数のメモリ、またはメモリが実装される任意の特定の媒体に限定されない。
【0044】
ファームウェアおよび/またはソフトウェアで実施される場合、機能を1つまたは複数の命令またはコードとしてコンピュータ可読媒体上に保存することができる。その例は、データ構造を用いて符号化されたコンピュータ可読媒体、およびコンピュータプログラムを用いて符号化されたコンピュータ可読媒体を含む。コンピュータ可読媒体は、物理的なコンピュータ記憶媒体を含む。記憶媒体は、コンピュータによってアクセスできる任意の利用可能な媒体とすることができる。限定することなく、例を挙げると、そのようなコンピュータ可読媒体は、RAM、ROM、EEPROM、CD-ROMもしくは他の光ディスク記憶、磁気ディスク記憶もしくは磁気記憶デバイス、または所望のプログラムコードを命令もしくはデータ構造の形式で記憶するために使用でき、コンピュータによってアクセスできる他の任意の媒体を含むことができ、ディスク(disk/disc)は、コンパクトディスク(CD)、レーザディスク、光ディスク、デジタル多用途ディスク(DVD)、フロッピディスク、Blu-rayディスクを含むが、ディスク(disk)は通常、データを磁気的に再生し、一方、ディスク(disc)は、レーザを用いてデータを光学的に再生する。上記のものの組み合わせも、コンピュータ可読媒体の範囲内に含まれるべきである。
【0045】
コンピュータ可読媒体上に記憶することに加えて、命令および/またはデータは、通信装置に含まれる伝送媒体上の信号として、提供することもできる。例えば、通信装置は、命令およびデータを表す信号を有するトランシーバを含むことができる。命令およびデータは、特許請求の範囲において要点が説明される機能を1つまたは複数の処理ユニットに実施させるように構成される。すなわち、通信装置は、開示された機能を実行するための情報を表す信号を有する伝送媒体を含む。第1の時点では、通信装置に含まれる伝送媒体は、開示された機能を実施するための情報の第1の部分を含むことができるが、第2の時点では、通信装置に含まれる伝送媒体は、開示された機能を実施するための情報の第2の部分を含むことができる。
【0046】
本明細書で言及される「命令」は、1つまたは複数の論理操作を表す表現に関係する。例えば、命令は、1つまたは複数のデータオブジェクトに対する1つまたは複数の操作を実行するための機械によって解釈可能であることによって、「機械可読」とすることができる。しかし、これは単に命令の例にすぎず、特許請求される主題は、この点に関して限定されない。別の例では、本明細書で言及される命令は、符号化されたコマンドを含むコマンドセットを有する処理ユニットによって実行可能な、符号化されたコマンドに関係し得る。そのような命令は、処理ユニットによって理解される機械語の形式で符号化することができる。やはり、これらも単に命令の例にすぎず、特許請求される主題は、この点に関して限定されない。
【0047】
特徴例であると今のところ考えられるものが例示および説明されたが、特許請求される主題から逸脱することなく、様々な他の変更を施すこと、また均等物で置き換えることができることが当業者には理解されよう。加えて、本明細書で説明された中心概念から逸脱することなく、特定の状況を特許請求される主題の教示に適合させるために、多くの変更を施すことができる。したがって、特許請求される主題は、開示された特定の例に限定されず、そのような特許請求される主題は、添付の特許請求の範囲内に包含されるすべての態様およびその均等物も含むことができることが意図されている。
【符号の説明】
【0048】
100 システム
105 無線局
110 第1アクセスポイント
115 第2アクセスポイント
120 第3アクセスポイント
125 第4アクセスポイント
200 無線局
205 アクセスポイント
300 アクセスポイント
305 クロック
310 処理ユニット
315 通信デバイス
320 メモリ
400 システム
405 アクセスポイント
410 第1無線デバイス
415 第2無線デバイス
420 第3無線デバイス
600 無線デバイス
605 処理ユニット
610 ユーザインタフェース
615 送信機
617 受信機
620 メモリ
625 クロック

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1のモバイルデバイスから第1のメッセージを無線で受信するステップと、
処理遅延を測定するステップと、
前記第1のメッセージの受信を通知する送達確認メッセージを生成するステップと、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項2】
前記処理遅延の測定値を求める要求を有する第2のメッセージの受信に応答して、前記処理遅延の前記測定値を含む後のメッセージを送信するステップをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記処理遅延の前記測定値は、直近に測定された時間間隔を含むことを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記処理遅延の前記測定値は、測定された時間間隔と、前記処理遅延が測定された時点のタイムスタンプとを含むことを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項5】
前記第1のメッセージおよび前記第2のメッセージの少なくとも一方が、パケットベースのメッセージを含むことを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項6】
前記処理遅延の測定値をブロードキャストパケットに収めてブロードキャストするステップをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記ブロードキャストパケットが、他のモバイルデバイスから受信したメッセージに関連する処理に対応する追加の処理遅延の測定値を含むことを特徴とする請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記ブロードキャストパケットが、処理遅延のどの測定値が特定のモバイルデバイスに関連付けられるかを識別するための識別子を含むことを特徴とする請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記ブロードキャストパケットが、1つまたは複数の直近に測定された処理遅延を含むことを特徴とする請求項6に記載の方法。
【請求項10】
前記後のメッセージが、前記第1のモバイルデバイスとのデータ交換によって送信されるデータを含むことを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項11】
前記第1のメッセージの送信と前記送達確認メッセージの受信との間の第1の時間差を測定するステップと、
前記処理遅延を減算して、第2の時間差を決定するステップと、
をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項12】
第1のモバイルデバイスから第1のメッセージを無線で受信するための通信デバイスと、
処理ユニットと、
を具備し、
前記処理ユニットは、処理遅延を測定し、前記第1のメッセージの受信を通知する送達確認メッセージを生成するように適合されていることを特徴とする無線デバイス。
【請求項13】
前記処理遅延の測定値を求める要求を有する第2のメッセージの受信に応答して、前記処理遅延の前記測定値を含む後のメッセージを送信するための送信機をさらに備えることを特徴とする請求項12に記載の無線デバイス。
【請求項14】
前記処理遅延の前記測定値が、直近に測定された時間間隔を含むことを特徴とする請求項13に記載の無線デバイス。
【請求項15】
前記処理遅延の前記測定値が、測定された時間間隔と、前記処理遅延が測定された時点のタイムスタンプとを含むことを特徴とする請求項13に記載の無線デバイス。
【請求項16】
前記受信機が、前記第1のメッセージおよび前記第2のメッセージの少なくとも一方をパケットベースのメッセージとして受信するように適合されることを特徴とする請求項12に記載の無線デバイス。
【請求項17】
前記無線デバイスが、メモリをさらに備えることを特徴とする請求項12に記載の無線デバイス。
【請求項18】
前記送信機が、前記処理遅延の測定値を、ブロードキャストパケットに収めて送信するように適合されることを特徴とする請求項13に記載の無線デバイス。
【請求項19】
前記送信機が、他のモバイルデバイスから受信したメッセージに関連する処理に対応する追加の処理遅延の測定値を、前記ブロードキャストパケットに収めて送信するように適合されることを特徴とする請求項18に記載の無線デバイス。
【請求項20】
前記送信機が、処理遅延のどの測定値が特定のモバイルデバイスに関連付けられるかを識別するための識別子を、前記ブロードキャストパケットに収めて送信するように適合されることを特徴とする請求項19に記載の無線デバイス。
【請求項21】
前記送信機が、1つまたは複数の直近に測定された処理遅延を、前記ブロードキャストパケットに収めて送信するように適合されることを特徴とする請求項18に記載の無線デバイス。
【請求項22】
前記無線デバイスが、実質的に固定位置を有することを特徴とする請求項12に記載の無線デバイス。
【請求項23】
時間測定値を示すためのクロックをさらに備えることを特徴とする請求項12に記載の無線デバイス。
【請求項24】
前記無線デバイスが、アクセスポイントを含むことを特徴とする請求項12に記載の無線デバイス。
【請求項25】
前記無線デバイスが、フェムトセルを含むことを特徴とする請求項12に記載の無線デバイス。
【請求項26】
第1のモバイルデバイスから第1のメッセージを無線で受信するための手段と、
処理遅延を測定するための手段と、
前記第1のメッセージの受信を通知する送達確認メッセージを生成するための手段と、
を備えることを特徴とする装置。
【請求項27】
前記処理遅延の測定値を求める要求を有する第2のメッセージの受信に応答して、前記処理遅延の前記測定値を含む後のメッセージを送信するための手段をさらに備えることを特徴とする請求項26に記載の装置。
【請求項28】
前記処理遅延の前記測定値が、直近に測定された時間間隔を含むことを特徴とする請求項27に記載の装置。
【請求項29】
前記処理遅延の前記測定値が、測定された時間間隔と、前記処理遅延が測定された時点のタイムスタンプとを含むことを特徴とする請求項27に記載の装置。
【請求項30】
前記第1のメッセージおよび前記第2のメッセージの少なくとも一方が、パケットベースのメッセージを含むことを特徴とする請求項27に記載の装置。
【請求項31】
送信するための前記手段が、前記処理遅延の前記測定値を、ブロードキャストパケットに収めて送信するように適合されることを特徴とする請求項27に記載の装置。
【請求項32】
送信するための前記手段が、他のモバイルデバイスから受信したメッセージに関連する処理に対応する追加の処理遅延の測定値を、前記ブロードキャストパケットに収めて送信するように適合されることを特徴とする請求項31に記載の装置。
【請求項33】
送信するための前記手段が、処理遅延のどの測定値が特定のモバイルデバイスに関連付けられるかを識別するための識別子を、前記ブロードキャストパケットに収めて送信するように適合されることを特徴とする請求項32に記載の装置。
【請求項34】
送信するための前記手段が、1つまたは複数の直近に測定された処理遅延を、前記ブロードキャストパケットに収めて送信するように適合されることを特徴とする請求項31に記載の装置。
【請求項35】
時間間隔の測定値を示す時間測定手段をさらに備えることを特徴とする請求項26に記載の装置。
【請求項36】
前記装置が、アクセスポイントを含むことを特徴とする請求項26に記載の装置。
【請求項37】
前記装置が、フェムトセルを含むことを特徴とする請求項26に記載の装置。
【請求項38】
専用装置によって実行された時に、動作を実行するように前記専用装置に指図するように適合された命令を用いて符号化されたコンピュータ可読媒体であって、
前記命令は、
第1のモバイルデバイスから第1のメッセージを無線で受信するためのコードと、
処理遅延を測定するためのコードと、
前記第1のメッセージの受信を通知する送達確認メッセージを生成するためのコードと、
を含むことを特徴とするコンピュータ可読媒体。
【請求項39】
前記命令が、前記処理遅延を求める要求を有する第2のメッセージの受信に応答して、前記処理遅延の測定値を含む後のメッセージを送信するためのコードをさらに含むことを特徴とする請求項38に記載のコンピュータ可読媒体。
【請求項40】
前記命令が、前記第1のメッセージおよび前記第2のメッセージの少なくとも一方をパケットベースのメッセージとして送信するためのコードをさらに含むことを特徴とする請求項39に記載のコンピュータ可読媒体。
【請求項41】
前記命令が、前記処理遅延の測定値を、ブロードキャストパケットに収めて送信するためのコードをさらに含むことを特徴とする請求項38に記載のコンピュータ可読媒体。
【請求項42】
前記命令が、他のモバイルデバイスから受信したメッセージに関連する処理に対応する追加の処理遅延の測定値を、前記ブロードキャストパケットに収めて送信するためのコードをさらに含むことを特徴とする請求項41に記載のコンピュータ可読媒体。
【請求項43】
前記命令が、処理遅延のどの測定値が特定のモバイルデバイスに関連付けられるかを識別するための識別子を、前記ブロードキャストパケットに収めて送信するためのコードをさらに含むことを特徴とする請求項42に記載のコンピュータ可読媒体。
【請求項44】
前記命令が、1つまたは複数の直近に測定された処理遅延を、前記ブロードキャストパケットに収めて送信するためのコードをさらに含むことを特徴とする請求項41に記載のコンピュータ可読媒体。
【請求項45】
第1のメッセージを無線デバイスに無線で送信し、また処理遅延の測定値を求める要求を含む第2のメッセージを無線で送信するための送信機と、
送達確認メッセージを前記無線デバイスから受信し、また前記第1のメッセージの受信を通知する前記送達確認メッセージの生成に関連する前記処理遅延の前記測定値を示す第3のメッセージを前記無線デバイスから受信するための受信機と、
を備えることを特徴とするモバイルデバイス。
【請求項46】
処理ユニットをさらに備え、
前記処理ユニットは、
前記第1のメッセージを無線で送信した時と前記送達確認メッセージを受信した時との間の時間差を測定し、
前記処理遅延の前記測定値を減算するように適合されていることを特徴とする請求項45に記載のモバイルデバイス。
【請求項47】
前記無線デバイスが、アクセスポイントを含むことを特徴とする請求項45に記載のモバイルデバイス。
【請求項48】
前記無線デバイスが、フェムトセルを含むことを特徴とする請求項45に記載のモバイルデバイス。
【請求項49】
時間測定値を示すためのクロックをさらに備えることを特徴とする請求項45に記載のモバイルデバイス。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2012−510056(P2012−510056A)
【公表日】平成24年4月26日(2012.4.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−537614(P2011−537614)
【出願日】平成21年11月19日(2009.11.19)
【国際出願番号】PCT/US2009/065129
【国際公開番号】WO2010/065327
【国際公開日】平成22年6月10日(2010.6.10)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.GSM
2.Bluetooth
【出願人】(507364838)クアルコム,インコーポレイテッド (446)
【Fターム(参考)】