説明

取り外し可能な酸素供給源を有する酸素生成絆創膏

開口部が画定された基材、カバー、および該カバーを該基材に取り外し可能に固定するためのロック機構を含む絆創膏を含む、創傷または外傷に酸素を送達するためのデバイス。酸素源はカバーと流体により連絡しており、それにより酸素が該基材内の開口部に送達される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願
本願は、2009年2月24日に出願された米国特許仮出願第61/154,786号の恩典を主張する、2010年2月22日に出願された米国特許出願第12/709,902号の継続出願である。
上記出願の全教示は、参照により本明細書に援用される。
【背景技術】
【0002】
発明の背景
酸素はしばしば創傷(例えば、潰瘍、擦過傷、切り傷、ただれなど)の治癒に使用される。局所的な酸素療法には、酸素を開いた創傷に直接適用することが必要とされる。酸素は組織液に溶解し、細胞内液の酸素含有量を高める。局所的な酸素により治療され得る傷および障害としては、骨髄炎、腱および軟骨修復、捻挫、骨折、火傷および熱湯傷、壊死性筋膜炎、壊疽性膿皮症、難治性潰瘍、足の糖尿病性壊疽およびじょくそう性潰瘍(床ずれ)、ならびに切り傷、擦過傷、および外科的誘導性創傷または切開が挙げられる。
【0003】
酸素を創傷に供給することまたは創傷の付近の酸素濃度を調節することにより創傷治癒を早めようとするいくつかの試みがなされている。
【0004】
酸素チャンバーは、全身的または局所的のいずれかで酸素を適用する。前者では、患者は高圧の純粋酸素を吸い込み、後者では、四肢の患部全体を、制御圧力密封および自動酸素調節を特徴とする密封されたチャンバーに入れる。しかしながら、かかる酸素チャンバーは高価で滅菌が困難なだけでなく、チャンバーを外部酸素タンクにホックで留める必要があるので患者の動きが制限されるという点で、煩わしくもある。また、酸素適用の全身的な方法では、体内の種々の臓器が不必要に高レベルの酸素に供される。かかる高レベルの酸素には、血管収縮、毒性および組織破壊のリスクがある。
【0005】
電気化学的に酸素を生成し、イオン伝導性膜を通じて酸素を送達するデバイスは、典型的に比較的高い蒸気圧を有して蒸発する水に依存する。膜中の水が蒸発すると、膜は効果的なイオン伝導性を失う。従って、数日経過後に、かかるデバイスに使用した膜は、イオンを送達する能力を失うことがあり、交換するか再水和しなければならない。さらに、膜を水和した状態に維持しようとすることで、合併症が引き起こされることがある。例えば、膜の湿潤を維持するための水源を含むことは、デバイスにとって厄介であり、かかるデバイスの重要な利点の1つを損なう。また、水と開いた創傷が非常に近いことで、細菌感染についての感染性が生じる。
【0006】
米国特許第7,429,252号に教示されるものなどの、内蔵型の携帯用酸素濃縮デバイスには、伝導性を維持するために常時湿潤にしておく必要のないイオン伝導性膜が使用される。かかるデバイスの酸素濃縮機は、数ヶ月間作動し得るが、一次電池の制限のために、1回使用後に該デバイスを交換しなければならない。
【0007】
多くの創傷箇所、例えば足、かかと、足首などには、通院患者の一部となるような靴や外衣の邪魔にならないような薄くて柔軟なデバイスが必要である。しばしば電気化学的酸素生成デバイスに使用される(電気的接続および空気と酸素送達のための)厚底のプレートは、この要件を満たさない。
【0008】
創傷を覆うように配置された絆創膏および外傷用医薬材は、周囲からの滲出物を吸収し、滲出物生成の度合いに応じて貼付後1〜7日間の内のどこかで処分する必要がある。上述のような酸素生成デバイスでは、吸収性の外傷用医薬材は創傷滲出物で一杯になるので、その後外傷用医薬材を処分する必要がある。酸素生成デバイスは、その製造および全外傷用医薬材の処分が高価であり、さらに該酸素生成デバイスは、経済的にも環境的に好ましくない。
【0009】
そのため、上述の課題を低減または最小化し得る酸素送達デバイスが必要である。
【発明の概要】
【0010】
発明の概要
本発明は一般的に、酸素を創傷または傷に送達するためのデバイス、および該デバイスを使用した酸素ガスによる創傷の治療方法に関する。
【0011】
創傷または傷に酸素を送達するためのデバイスとしては、開口が画定された基材(base)、カバー、およびカバーを基材に取り外し可能に固定するためのロック機構を含む絆創膏が挙げられる。酸素供給源は、カバーと流体的に連絡しており、酸素は基材の開口に送達される。
【0012】
別の態様において、本発明は、酸素ガスによる創傷の治療方法である。該方法は、絆創膏を創傷部位に適用する工程を含む。絆創膏は、開口が画定された基材、カバーおよびカバーを基材に取り外し可能に固定するためのロック機構を含む。カバーと流体的に連絡した酸素供給源が作動して、酸素供給源からカバーを通って酸素ガスが基材の開口に送達され、それにより創傷を酸素ガスで治療する。
【0013】
本発明は、創傷ケア用途のための酸素生成デバイスの製造方法に関する。本発明は、米国特許第5,578,022号および第5,788,682号に記載される創傷治癒を早めるための酸素の局所適用のための携帯用内蔵型デバイスの構築および操作における固有の課題の少なくともいくつかを解決する。
【0014】
本発明は多くの利点を有する。例えば、絆創膏の取り外し式カバーにより、膜-電極アセンブリ、電源および制御電子機器を含むEPIFLO(登録商標)経皮連続式酸素治療デバイスなどの酸素供給源を保持する。酸素供給源の部材は、空気を侵入させて酸素を排気することのみが可能な開口を有する取り外し式カバー内に密封される。電池で酸素供給源に電力を供給する場合、空になった電池または酸素供給源は、絆創膏全体またはデバイス全体を交換する必要なく、新しいものと容易に交換できる。このように、患者の創傷は、電池または酸素供給源の取り替えのたびに絆創膏の付着部を剥がすことに関連するストレスを受けない。
【0015】
絆創膏基材に取り外し可能に固定された絆創膏カバーの別の利点は、医師が、患者の創傷の検査の任意の時点で酸素供給源を含むカバーを容易に剥がす、または絆創膏に使用される吸収材を容易に新しくすることが可能であるということである。この場合、酸素供給源には依然電池寿命が残っているので、酸素供給源を絆創膏に戻すことができ、それにより絆創膏と酸素供給源が一体型ユニットである従来設計に対してコスト削減がもたらされる。さらなる利点は、患者が入浴前に、酸素供給源を含むカバーを取り外し、その後交換できるということである。患者は、入浴しながら防水ブランク(blank)をカバーと取り替えることができ、それにより創傷を乾燥した状態で保てる。
【0016】
また、本発明の酸素送達デバイスの絆創膏は、医師が選択した従来の絆創膏の上に直接置くことができる。絆創膏の基材上の接着層により、該絆創膏が従来の絆創膏の上部に固定される。
【0017】
絆創膏基材に取り外し可能に固定されたカバーは、酸素供給源を提供しない絆創膏にも適用され得る。絆創膏の取り外し式カバーおよび基材は、容易に交換可能な吸収剤を含み得る。医師は、絆創膏の付着部を剥がす必要なく、創傷を検査するためにカバーを剥がすことができる。創傷の治癒の補助を意図して、カバーを医薬(酸素など)で満たしてもよい。該絆創膏カバーおよび医薬は必要に応じて容易に交換し得る。最終的に、患者が入浴を希望する場合、創傷を乾燥した状態で保つために、絆創膏に防水ブランクを当てることができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1−1】図1Aは、本発明の酸素送達用デバイスの一態様の断面図である。図1Bは、従来の絆創膏の上部に配置した図1Aのデバイスの断面図である。
【図1−2】図1Cは、カバーを取り外して耐水ブランクと交換した図1Aのデバイスの断面図である。図1Dは、酸素供給源をカバーから遠い、本発明の酸素送達用デバイスの一態様の断面図である。
【図2】図2Aは、本発明の酸素送達デバイスの一態様の絆創膏基材の上面図である。図2Bは、図1Aの酸素送達デバイスの絆創膏カバーの底面図である。
【図3】図3Aおよび3Bは、本発明の酸素送達デバイスの一態様の上面図および底面図のそれぞれである。
【図4】図4Aは、図3Aの酸素送達デバイスの電源を保持するためのホルスターの一態様の透視図である。図4Bは、患者の足に取り付けた図4Aのホルスターの模式図である。
【図5】図5は、本発明の態様における使用のための膜電極アセンブリの模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
発明の詳細な説明
本発明は一般に、創傷または傷への酸素の送達のための取り外し可能な固定式デバイスに関する。
【0020】
本明細書で使用する場合、電源または電池の「端子」は、外部電子回路が接続する電源または電池の一部または表面を意味する。また、本明細書で使用する場合、句「電気的に接続」または「電気的に連絡」または「電気的に接触」は、電極を介したH+などのイオンの流れを伴う電気化学的な連絡とは反対に、電解液を介した電子の流れにより互いに連絡している特定の部分を意味する。
【0021】
図1Aは、本発明の酸素送達用デバイスの一態様の断面図である。酸素送達デバイス10は、絆創膏12を含み、開口16が画定された基材14を含む。カバー18、およびカバーを基材に取り外し可能に固定するためのロック機構20も含まれる。酸素供給源30は、カバーと流体で連絡しており、酸素は基材14の開口16に送達される。
【0022】
ロック機構20は、ジップロックフィットまたは閉鎖部などの締まりばめ26を含む。図1Aに見られるように、締まりばめ26は、典型的に、雄型部22および雌型部24を含む。雄型部22は、絆創膏12の基材14に取り付けられ得、雌型部24は、絆創膏12のカバー18に取り付けられ得るか、またはその逆である。閉鎖部は連続している必要はないが、ロック機構30が、閉鎖部をよりしっかりと封入し、閉鎖部の一部に密封を施すように作製される。好ましくは、ロック機構20は、閉鎖部の一部に気密性密封を施す連続閉鎖部である。任意にまたは代替的に、ロック機構20は、接着部を含む。ロック機構の接着部は、カバーを所定の位置に充分に保持できるように強くあるべきであるが、絆創膏12が創傷部位から同時にはがれることがないように、カバーを基材から分離できないほどに強くある必要はない。任意にまたは代替的に、ロック機構20としては、カバーを基材に取り外し可能に固定する、Velcro(登録商標)ブランド製または同様の留め材製の留め具などのマジックテープ留め具が挙げられる。
【0023】
基材14は、酸素供給源30から創傷または傷に酸素を送る多孔質部材15を含む(示さず)。図1Aに見られるように、多孔質部材15は、基材14の開口16の内部にある。好ましくは、基材14は接着層17を含み、絆創膏12は、創傷周囲の皮膚または創傷を覆って貼付された従来の絆創膏の表面に固定され得る。典型的に、接着層17は、絆創膏12を皮膚または従来の絆創膏に貼付する前に剥がされる剥離紙19で覆われる。
【0024】
好ましくは、図1Aに示されるように、接着ストリップ17は、絆創膏12の基材14の下面の外辺部に適用される。基材14の開口16は、酸素供給源30を含むカバー18と皮膚の表面の間に空洞をもたらす。空洞内の酸素圧は、空洞の大きさならびにカバー18の開口の大きさならびに供給源30での酸素生成速度に応じて変化する。好ましくは、該圧力は血管収縮を引き起こすほどに高くはない。
【0025】
図1Aにおいて、絆創膏12は、患者の快適さおよび治癒を促進するために、限定されないがコットンガーゼの層、ポリエチレンオキサイド-水ポリマー、ならびに局所軟膏ならびに抗生物質、防腐薬、成長因子および生細胞などの他の医薬を含む層(1つまたは複数)を含む多層を有してもよい。好ましくは、絆創膏12は、基材14の開口16およびカバー18の開口36以外の全ての面で、創傷または傷の近位での酸素富化雰囲気の維持を可能にするために閉鎖性である。
【0026】
図1Bは、創傷52の周囲の皮膚50の表面に固定された従来の絆創膏40の上部に配置された図1Aのデバイス10の断面図である。従来の絆創膏40は、上部表面42、接着表面44、および多孔質中心部46を含む。典型的に、従来の絆創膏40は、デバイス10が絆創膏40に適用される前に創傷または傷の上に配置される。従来の絆創膏40は、創傷用包帯を通って創傷に酸素を拡散させることが可能なように充分に多孔性の、市販の創傷用包帯であり得る。図1Bに示すように、絆創膏40は、接着表面44により創傷52の周囲の皮膚50の表面54に固定される。好ましくは、絆創膏40の多孔質中心部46は創傷52を覆うように配置される。典型的には、最初に、従来の絆創膏40が、創傷52を覆うように配置される。次いで、接着層17がデバイス10の基材14を絆創膏40の表面42に固定するように、絆創膏12が従来の絆創膏40の上部に配置される。従来の絆創膏40の多孔質中心部46は、酸素供給源30により生成された酸素を創傷52の創傷基盤に侵入させ得る。一態様において、複合絆創膏は、従来の吸収性絆創膏40および酸素生成デバイス10などの酸素生成デバイスから前もって作製され、創傷52の周囲の皮膚50の表面54に適用される。
【0027】
図1Cは、カバー18が剥がされて耐水ブランク60と取り替えられた図1Aおよび図1Bのデバイス10の断面図である。図1Cでは従来の絆創膏40の上に配置されるように示されているが、デバイス10は皮膚50の上に直接配置することができる。ロック機構20は、図1Aを参照して上述されるように、カバー18を基材14に取り外し可能に固定するロック機構20と同じ様式で、ブランク60を基材14に取り外し可能に固定する。図1Cに示されるように、ロック機構20が締まりばめ26である場合、締まりばめ26の雄型部22は絆創膏12の基材14に取り付けられ得、雌型部24はブランク60に取り付けられ得る。耐水ブランク60は、単独またはロック機構20で施された気密シールと共に、絆創膏12への水の浸入を防ぎ、それにより創傷52が外部の水または他の汚染供給源から密封されることを維持する。
【0028】
再度図1Aを参照すると、酸素供給源30は、好ましくはカバー18にあり、電気化学的プロセスにより周囲から濃縮酸素を生成するカソードおよびアノードを含み得る。一態様において、酸素供給源30は、カバー18内に封入される。好ましくは、カバー18は、図1Bに示されるように、外気との流体連絡をもたらし、酸素供給源30と創傷または傷52の間に流体連絡をもたらす開口36を画定する。
【0029】
図1Aに示されるように、デバイス10は、典型的に、酸素供給源30を作動させる電源34を含む。電源34は、絆創膏12と一体化されてもよいし、絆創膏12から離れてもよい。電源34としては、亜鉛-空気電池またはリチウムイオン電池などの電池が挙げられ得、制御回路を含み得る。任意に、電源34の極性は可逆的であり、それにより酸素濃度が調節される。また、電源34は、酸素供給源30に電流を適用し得る。電流は調整可能であるので、それにより酸素濃度が調節される。
【0030】
図1Dに示すように、酸素送達デバイス10の態様は、カバー18から離れた酸素供給源30を含む。酸素供給源30は、コンジット38を介してカバー18と流体で連絡している。好ましくは、コンジット38は、酸素供給源30と絆創膏12のカバー18を流体で接続する柔軟なチューブである。カバー18は、次に、例えば開口36を介して、下にある創傷52と流体で連絡している。柔軟チューブは、ルアー型または同様の型の接続を含み得る。好ましくは、該チューブは、病院適用における使用に適したポリマー材料製である。チューブの使用に適した材料としては、限定されないが、シリコーン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリウレタンおよび種々の他の熱可塑性物質が挙げられる。
【0031】
さらに、酸素送達デバイス10は、絆創膏12の底面に、ポケットまたは空洞58を形成するように隔離碍子56を含み得る。例えば、隔離碍子56は、基材14と一体型で形成され得るか、または基材と接触した別の部材であり得る。任意にまたは代替的に、隔離碍子56は、基材14の下面に取り外し可能に固定され得る。図1Dに示されるように、接着層17は、隔離碍子56と表面54または皮膚50を接着させる。任意に、第二接着層17は、隔離碍子56と基材14を接着させる。いくつかの態様において、接着層17は、隔離碍子56などの隔離碍子を作製するように形成され得る。隔離碍子56は、静脈性下腿潰瘍などの表面上の創傷に有用である。ほとんどの創傷は深さを有し、創傷への酸素の到達は問題にならない。しかし、静脈性潰瘍は、表面上の創傷であり、静脈性潰瘍部位の治療には、創傷に密着した圧縮外傷用医薬材が一般的に使用される。隔離碍子56により、絆創膏12などの絆創膏と創傷部位の間に、創傷52上への酸素の直接回収および濃縮のための空洞58などの小さなプレナムがもたらされる。隔離碍子なしでは、静脈性潰瘍などの特定の創傷において、酸素フローが最小抵抗路に入る可能性がある。また、静脈性創傷は面積が大きく、創傷全体を酸素で覆うことが重要である。
【0032】
図2Aは、本発明の酸素送達デバイス10の一態様の絆創膏基材14の上面図である。絆創膏基材14は、開口16を画定し、開口16を覆う多孔質構成因子15を含む。絆創膏基材14は、締まりばめロック機構20の雄型部22も含む。
【0033】
図2Bは、図1Aの酸素送達デバイス10の絆創膏カバー18の底面図である。絆創膏カバー18は、締まりばめロック機構20の雌型部24を含む。絆創膏のカバー18は、カバー18と流体で連絡した酸素供給源30を含む。図2Bに見られるように、酸素供給源30は、電源34に電気的に接続された膜電極アセンブリ(MEA)32を含む。カバー18はまた、制御電子機器を含み得る。いくつかの態様において、酸素供給源30の部材は、空気を侵入させて酸素を排気することだけが可能な開口を有する取り外し式カバー18に密封される。該開口は、穴であり得るか、または多孔質膜の孔であり得る。好ましくは、空気はカバー18の上部表面で侵入し、酸素はカバー18の底部表面で排気される。膜は、酸素に対して選択的に透過性である。カバー18は、カバー18の上面とは異なる種類の開口を下面に含み得る。
【0034】
取り外し可能な酸素源30を有する酸素送達デバイス10の少なくとも1つの利点は、該デバイスが創傷上にユニットとして適用され得るが、絆創膏カバーおよび絆創膏基材などのデバイスの個々の構成要素が互いに分離可能であり、それにより、デバイス全体を交換する必要なくデバイスのパーツの交換が可能なことである。例えば、絆創膏12の除去可能なカバー18には、膜電極アセンブリ、電源および任意に制御電子装置を含むEPIFLO(登録商標)の経皮連続酸素治療デバイスなどの酸素源30が保持される。電源および任意の制御電子装置などの酸素源の構成要素が、空気が侵入し、酸素が排出されることのみが可能な開口部を有する除去可能なカバー18内に密閉される。例えば、図2Bに示すように電池34により酸素源30に電力供給される場合、消耗された電池または酸素源は、それぞれ、絆創膏全体またはデバイスを完全に交換する必要なく、新しい電池または酸素源と容易に交換され得る。このようにして、電池または酸素源が交換されるごとに、患者の創傷は、絆創膏の接着剤部を除去することに関連するストレスを受けない。
【0035】
本発明のロック機構20の別の利益は、これが絆創膏カバー18を絆創膏基材14に取り外し可能に固定し、それにより、医師がカバー18を任意の時点で容易に除去し、患者の創傷を検査すること、または絆創膏に使用された吸収剤を新しくすることが可能なことである。カバー18は、酸素源30および電源34を含み得、同じまたは異なる基材14と共に再使用され得る。例えば、酸素源30に接続された電源34は電池であり得る。創傷の検査または絆創膏基材14の交換のためのカバー18の除去後、電源34は電池の寿命が残ったままであり得、電池および酸素源の両方とも絆創膏12に戻され、それにより従来の設計よりもコスト節減がもたらされ得、この場合、電池を含む絆創膏および酸素源は一体型ユニットである。さらなる利益は、患者が、入浴前に、酸素源30および電池34を含むカバー18を絆創膏基材14から除去し、その後、基材14に再度固定できることである。図1Cの耐水性ブランク60は、患者が入浴中はカバー18の代わりとなり得、それにより創傷が乾燥状態に維持される。
【0036】
図3Aおよび3Bは、それぞれ、電源が絆創膏から離れている本発明の酸素送達デバイスの一態様の上面図および底面図である。酸素送達デバイス10は、開口部16が画定された基材14、カバー18、該カバーを該基材に取り外し可能に固定するためのロック機構20を含む絆創膏12を含む。酸素源30 はカバーと流体により連絡しており、それにより酸素が該基材内の開口部に送達される。図3Aに示すように、酸素源30は、膜電極アセンブリ32、および酸素源30を遠隔電源(図示せず)電気的に接続するためのコネクタ48を含む。コネクタ48は、好ましくは、医師または患者による容易なアクセスのために、絆創膏12の上側に配置される。
【0037】
ロック機構20は、図1Aに関して上記の取付け部品26などの締りばめを含み得る。図3Bに示すように、基材14は、酸素源30から創傷または外傷(図示せず)に酸素を伝導する多孔質構成要素15を含む。多孔質構成要素15は、基材14の開口部16内部にあってもよい。好ましくは、基材14は接着剤層17を含み、ここで、絆創膏12は、創傷周囲の皮膚または創傷上に適用された従来の絆創膏の表面に固定され得る。図3Bに示すように、接着剤層17は、創傷上への絆創膏12の適用前に、典型的に剥離紙19によって覆われる。
【0038】
図4Aは、図3Aの酸素送達デバイス10の電源34を保持するためのホルスター62の一態様の透視図である。ホルスター62は、ホルスターを患者に装着するための構成要素64を含む。構成要素64は、ACE(登録商標)ブランドの伸縮性の絆創膏などの、患者の肢部に巻き付けられて適合し、それによりホルスター62が定位置に保持され得る伸縮性の絆創膏であり得る。構成要素64は、図3A〜3Bに示す酸素生成デバイス10との使用のための、電池および制御回路を含む電源34が保持されるポーチを有する折り畳み可能なエラストマーストッキングであり得る(my be)。いくつかの態様において、構成要素64により、ホルスター62を創傷または皮膚外傷またはその付近に装着することが可能になり、その場合、これは、創傷または外傷へのアクセスを可能にする開口部 66も含み得る。開口部66は、好ましくは、ホルスター62による障害なく創傷上への絆創膏12の配置を可能にする大きさである。
【0039】
図4Bは、患者の肢部 68に装着された図4Aのホルスター62の概略図である。図3A〜3Bの酸素送達デバイス10の絆創膏12は創傷52上に配置され、コネクタ48は、リード線49によって電源34の端子に電気的に接続されている。ホルスター62には、創傷52から離れている電源34が保持され、好ましくは、電源34は電池を含む。また、電源34には制御回路も含まれ得る。
【0040】
上記のように、デバイス10には、好ましくは、電源として1つ以上の電池が使用される。また、該デバイスは、回路基板を含むものであり得る。回路基板は、7日間または15日間の酸素療法治療などの、規定の酸素送達期間に設定され得る電子時計デバイスを有するものであり得る。図1A〜1Bに示したデバイス10などの本発明の酸素送達デバイスの態様は、種々の一次または二次電池電源、例えば、アルカリ二酸化マンガン、亜鉛-空気、塩化チオニルリチウム、二酸化マンガンリチウム、リチウムイオン、ニッケル金属水素化物などによって電源供給され得る。
【0041】
一態様において、該デバイスは、患者の簡便で安楽などこにでも装着され得る遠隔電源を含む。例えば、足裏に創傷を有する患者には、薄い絆創膏が装着され、電源の柔軟性のリード線が酸素源に接続され、創傷から離れた踝または脚上に電源が取り付けられ得る。例えば、患者は電源をホルスターに入れることができ、ホルスターは、ホルスターを患者の肢部に装着するための構成要素を含む。したがって、患者は、先行技術によってもたらされる大きさおよび快適さの制限を有することなく、酸素で治療されながら靴を着用することができる。仙骨、踵、背中または他の圧覚点に創傷を有する患者では、電源は、最適な快適性のために創傷および圧覚点から離れて配置され得る。次いで、比較的柔軟性のリード線が創傷部位に指向され得る。
【0042】
本発明のある態様における使用のための酸素源は、Ogenix CorporationによってEPIFLO(登録商標)の名称で市販され、ある種の型の創傷の治療についてFDAによって認可されている米国特許第5,578,022号(参照によりその全体が本明細書に援用される)に記載ものと同様の原理に基づいて作動され得る。より詳しくは、生成物として水が生じる大面積のガス透過性カソードでの酸素還元、および
純粋な酸素が生成される大面積のガス透過性アノードでの水の酸化が使用される。両電極は、PEM燃料電池の場合とほぼ同じように少量割合のスルホン酸イオンまたはカルボン酸イオン官能基を含むポリマー電解質薄膜(PEM)、例えば、NAFION(登録商標)過フッ素化ポリマー膜の反対の表面に取り付けられる。セルのアノード側とカソード側は互いに隔離されている。アセンブリのガス透過性が非常に低いため、デバイスの作動により、アノードに面する側での酸素含有量が富化され、同時に、カソードに面する側で酸素含有量が枯渇する。
【0043】
図5を参照すると、上記の任意の態様における使用に適当な図1A、1Bおよび1Dの酸素源30などの酸素源は、空気からの酸素の電気化学的濃縮のための膜電極アセンブリ(MEA)または電気化学的セル70を含むものとして一般的に記載され得る。イオン伝導膜72は2つの電極74、76間に配置され、該電極は電池などの電源78に電気的に接続されており、電極間に電流を流すことが可能である。
【0044】
図5に示すように、周囲空気中の酸素が、以下に記載する反応に従って膜によって供給されるプロトンを使用し、還元電位に保持されたカソード74と膜72との間の界面領域80で水に還元される。生成水は、膜72を通って、アノード電位に保持されたアノード76に移動(または拡散)し、これにより、水が酸素に酸化し戻され、一方で、アノードと該膜の界面領域82でプロトンが放出される。プロトンは該膜を通ってカソード74に移動し、空気からの酸素の還元の継続を可能にする。大気中の窒素および二酸化炭素は、酸素還元に必要な反応条件下で電気化学的に不活性であり、したがって、カソード74で有効に拒絶される。還元生成物である酸素のみが膜72を通って移動し、ほぼ100%純粋な酸素がアノード76にもたらされる。次いで、この酸素は、創傷部位への送達に利用可能である。
【0045】
したがって、以下の反応機構:
カソードでは:O2 + 4H+ + 4e- → 2H2O
アノードでは:2H2O → O2 + 4H++ 4e-
が、酸素の生成のために本発明において使用され得、正味の反応は、膜のカソード側でのガス状酸素の(周囲空気からの)枯渇、および創傷部位と流体により連絡しているアノード側での酸素濃度の増大である。
【0046】
イオン伝導膜は、プロトンおよび他のイオン種を伝導し得る任意のいくつかの公知のイオン伝導膜であり得る。適当な膜としては、ポリ(テトラフルオロエチレン)主鎖および一定の間隔で配置され、末端に高度に親水性の酸基がある過フッ素化ポリエーテル側鎖を含む種々の過フッ素化イオノマー膜が挙げられる。本発明における使用に適当な膜の好ましい群としては、側鎖にスルホン酸末端基を含むもの、およびE. I. Dupont Co.から商標NAFION(登録商標)で入手可能なものが挙げられる。NAFION(登録商標)は、少量割合のスルホン酸イオン官能基またはカルボン酸イオン官能基を含む過フッ素化ポリマーである。その一般的な化学構造は以下に示すものであり、式中、Xは、スルホン酸官能基またはカルボン酸官能基のいずれかであり、Mは、中和形態の金属カチオンまたは酸形態のH+のいずれかである。他の適当な膜としては、一部フッ素化された膜材料および炭化水素ポリマー主鎖系のものが挙げられる。

【0047】
本発明の一態様において、NAFION(登録商標)膜は、85〜100%リン酸で処理されるか、または85〜100%リン酸を吸収させる。NAFION(登録商標)では、水は、通常、水素結合網目を提供し、該ポリマー全体においてプロトンの高速移動が可能である(したがって、高イオン伝導性)。しかしながら、周囲条件下に放置すると、NAFION(登録商標)は周囲へと水を失い(比較的高い水蒸気圧のため)、これにより、イオン伝導性の低下がもたらされる。また、リン酸も水と同様の水素結合網目を提供し得るが、水とは異なり、非常に低い蒸気圧を有する。室温では、リン酸の蒸気圧は非常に低いため、ゼロとみなすことができる。また、ある程度吸湿性であるため、大気からの水を吸収し得る。この性質の組合せにより、適切な条件中で、NAFION(登録商標)中のほとんどの水がリン酸で置き換えられることが可能になる。
【0048】
膜電極アセンブリに使用される電極は、膜の反対表面上のメッシュまたは薄いコーティングの形態であり得る。電極は、導電性であり、かつ水へのガス状酸素の還元を触媒し、生成水の酸化を触媒して酸素を放出させる任意の材料で作製されたものであり得る。適当な電極材料としては、限定されないが、純粋な微粉化形態または支持された触媒としての、白金、イリジウム、ロジウム、ルテニウムならびにその合金および酸化物が挙げられる。
【0049】
上記の目的を果たし得る膜電極アセンブリの作製方法は、Pt/C電極およびPtブラック電極を、NAFION(登録商標)117(または同様の)膜のいずれかの面に結合させる工程からなる。通常、電極から電圧源への電気的接続は、通常、厚いグラファイトまたは金属材料で作製された導電性の端板によって提供される。デバイスの重量を減らし、可動性を改善するため、結合プロセス中、薄い(例えば、1〜5ミリ)、電子伝導性であり電気化学的に不活性なワイヤが膜と電極間に配置され、それにより電気的接続が膜電極アセンブリの一体化された一部となる。かかるワイヤの例としては、金、Pt、金またはPtめっきもしくは堆積Ta、および同様の材料が挙げられる。
【0050】
また、触媒は、上記の反応において酸素を電気化学的生成を改善するために使用され得る。一方または両方の電極における触媒の添加により、速度論的反応バリアの克服が補助される。好ましくは、Pt-Ru、Pt-Ir、または毒物抵抗性である同様の貴金属合金触媒を用いて、電極をコーティングする。かかる毒物抵抗性の触媒の使用により、接着剤およびデバイスの他の構成要素から導入された不純物が、触媒活性を低下させ、デバイスを不活性化させることが妨げられる。アノード触媒の適当な非限定系な例としては、Pt-Ir、Pt-Sn、およびその三元組合せが挙げられる。また、アノード触媒としては、Pt、Ir、Snおよびバルブ金属の三元組成物も挙げられ得る。バルブ金属としては、Al、W、Ti、Ta、Hf、Nb、およびZrが挙げられる。カソード触媒の適当な非限定系な例としては、Pt、Pt-Ru/C、Pt-Sn、Pt-Ir、Pt-C、およびその三元組合せが挙げられる。また、カソード触媒としては、金属もしくは合金ブラックとして、または炭素基材上に堆積させたものとしてのいずれかの、Pt、Ir、Ru、Snおよびバルブ金属の三元組成物も挙げられ得る。アノードおよびカソードの両方に好ましい触媒はPt-Irである。
【0051】
電子装置の回路基板または制御装置は、オン-オフスイッチおよび電流モニタリングポートを含み得る。該デバイスによって生成される酸素の量は、電極全体に適用される電圧を変更することにより、または電極に送られる電流を調整することにより変えることができる。典型的に、該デバイスにより、約0.1〜約50ml/時、より好ましくは約1〜約10ml/時の酸素が生成される。
【0052】
別の態様において、本発明は、酸素ガスでの創傷の治療方法である。該方法は、絆創膏を創傷部位に適用する工程を含む。絆創膏は、開口部が画定された基材、カバーおよび該カバーを該基材に取り外し可能に固定するためのロック機構を含む。カバーと流体により連絡している酸素源を作動させ、酸素源から該カバーを介して該基材内の開口部に酸素ガスを送達し、それにより創傷を酸素ガスで治療する。
【0053】
本発明のある態様は、広範な種々の絆創膏または既に市販されている包帯とともに使用され得る取り外し可能な酸素源を有する一般的な酸素送達デバイスが考慮され得る。本発明のある態様とともに使用され得るさらなる型の包帯としては、完全閉鎖薄膜包帯、親水コロイド包帯、アルギネート包帯、抗菌包帯、生合成包帯、コラーゲン包帯、発泡材包帯、複合材包帯、ヒドロゲル包帯、温熱包帯、および透明包帯が挙げられる。
【0054】
他の適用において、該デバイスは、下肢静脈潰瘍を治療し得るものであり、この場合、患者は、腫脹および浮腫を抑えるために4枚織布の圧迫包帯を着用しなければならない。酸素生成デバイスは、圧迫包帯の上層に配置され得、したがって、先行技術デバイスでは必然的であり得る、下肢が該デバイスに強く圧迫されることが回避される。代替的に、酸素源、電池、および酸素生成デバイスを含むハードウェアによって創傷周囲の脆弱な皮膚が過度に圧迫されずに下肢に直接適合されるように、酸素送達デバイスの絆創膏を圧迫包帯の4つの個々の層間に配置してもよい。また、酸素送達絆創膏を圧迫包帯上部に配置することにより、包帯から大気中への拡散に依存するのではなく、空気から創傷への酸素の制限のない送達が確実になるというさらなる利点が提供される。
【0055】
本発明を、その例示的態様を参照して具体的に示し、記載したが、形態および詳細における種々の変形が、添付の特許請求の範囲によって包含される本発明の範囲から逸脱せずになされ得ることは、当業者によって理解されよう。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
a)i)開口部が画定された基材、
ii)カバー、および
iii)該カバーを該基材に取り外し可能に固定するためのロック機構
を含む絆創膏;ならびに
b)該カバーと流体により連絡している酸素源、それにより酸素が該基材内の開口部に送達される、
を含む、創傷または外傷に酸素を送達するためのデバイス。
【請求項2】
ロック機構が締りばめを含む、請求項1に記載のデバイス。
【請求項3】
締りばめが雄型部と雌型部を含み、雄型部が該基材とカバーの一方に取り付けられ、雌型部が該基材とカバーの他方に取り付けられる、請求項2に記載のデバイス。
【請求項4】
ロック機構が、閉鎖点に気密シール部を提供する連続閉鎖部である、請求項1に記載のデバイス。
【請求項5】
さらに耐水性ブランクを含み、ここで、該カバーは取り外されて該耐水性ブランクによって置き換えられ得、それにより創傷が乾燥状態に維持される、請求項4に記載のデバイス。
【請求項6】
ロック機構が接着剤を含む、請求項4に記載のデバイス。
【請求項7】
ロック機構がマジックテープ式ファスナーを含む、請求項1に記載のデバイス。
【請求項8】
該基材がさらに、酸素を酸素源から創傷または外傷に伝導する多孔質構成要素を含む、請求項1に記載のデバイス。
【請求項9】
該基材がさらに接着剤層を含み、ここで、絆創膏は、創傷周囲の皮膚、または創傷上に適用された従来の絆創膏の表面に固定され得る、請求項8に記載のデバイス。
【請求項10】
酸素源が、電気化学的プロセスによって周囲空気から濃縮酸素を生成させるカソードとアノードを含む、請求項1に記載のデバイス。
【請求項11】
酸素源が該カバーに存在する、請求項10に記載のデバイス。
【請求項12】
酸素源が該カバー内に密閉され、該カバーに、周囲空気との流体による連絡を提供し、かつ酸素源と創傷または外傷との間に流体による連絡を提供する開口部が画定される、請求項10に記載のデバイス。
【請求項13】
酸素源を作動させる電源を含む、請求項11に記載のデバイス。
【請求項14】
該電源が電池を含む、請求項13に記載のデバイス。
【請求項15】
電池が一次電池を含む、請求項14に記載のデバイス。
【請求項16】
電池が充電式電池を含む、請求項14に記載のデバイス。
【請求項17】
電池が絆創膏から離れている、請求項14に記載のデバイス。
【請求項18】
電池が絆創膏に組み込まれている、請求項14に記載のデバイス。
【請求項19】
さらに、創傷から離れている電源を保持するためのホルスターを含む、請求項14に記載のデバイス。
【請求項20】
ホルスターが、該ホルスターを患者に装着するための構成要素を含む、請求項19に記載のデバイス。
【請求項21】
電源の極性が可逆的であり、それにより酸素濃度が調整される、請求項13に記載のデバイス。
【請求項22】
酸素源が、さらに、リン酸処理イオン伝導膜を含む、請求項13に記載のデバイス。
【請求項23】
酸素の生成が4電子プロセスに従って起こる、請求項22に記載のデバイス。
【請求項24】
前記イオン伝導膜が過フッ素化イオノマー膜である、請求項22に記載のデバイス。
【請求項25】
前記電源により、電流が前記カソードとアノードに適用される、請求項22に記載のデバイス。
【請求項26】
さらに、前記アノードとカソードの少なくとも一方に触媒を含む、請求項22に記載のデバイス。
【請求項27】
カソードにおける前記触媒がPt、Pt-Ru、Pt-Sn、Pt-IrまたはPt、Ir、Ru、Snおよびバルブ金属の三元組成物を、金属もしくは合金ブラックまたは炭素基材上への堆積のいずれかとして含み、アノードにおける前記触媒がPt-Ir、Pt-Sn、またはPt、Ir、Snおよびバルブ金属の三元組成物を含む、請求項26に記載のデバイス。
【請求項28】
標準的な温度および圧力下で、約0.1〜約50ml/時の酸素を生成させる、請求項22に記載のデバイス。
【請求項29】
電源により電流が酸素源に適用され、前記電流が調整可能であり、それにより酸素濃度が調整される、請求項13に記載のデバイス。
【請求項30】
絆創膏が、さらに医薬成分を含む、請求項1に記載のデバイス。
【請求項31】
酸素源が該カバーから離れている、請求項10に記載のデバイス。
【請求項32】
a)i)開口部が画定された基材、
ii)カバー、および
iii)該カバーを該基材に取り外し可能に固定するためのロック機構
を含む絆創膏を創傷部位に適用する工程;
b)該カバーと流体により連絡している酸素源を作動させる工程;ならびに
c)酸素源から該カバーを介して該基材内の開口部に酸素を送達し、それにより酸素ガスで創傷を治療する工程
を含む、創傷を酸素ガスで治療するための方法。
【請求項33】
さらに、該カバーを取り外す工程、絆創膏基材を取り替える工程、および該カバーを交換する工程を含む、請求項32に記載の方法。
【請求項34】
該基材がさらに、絆創膏と創傷間に、創傷上で酸素を直接収集および濃縮するためのプレナムを生成させる隔離碍子を含む、請求項1に記載のデバイス。


【図1−1】
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【図1−2】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2012−518489(P2012−518489A)
【公表日】平成24年8月16日(2012.8.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−551293(P2011−551293)
【出願日】平成22年2月23日(2010.2.23)
【国際出願番号】PCT/US2010/025055
【国際公開番号】WO2010/099107
【国際公開日】平成22年9月2日(2010.9.2)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.マジックテープ
【出願人】(511204588)ネオジェニックス,エルエルシー (1)
【Fターム(参考)】