説明

受信装置、受信制御方法、受信制御プログラム及び記録媒体

【課題】
マルチパスノイズの発生環境に対応した適切な受信処理を行う。
【解決手段】
再生チャンネルの放送波の受信レベルをDET140Pにより検出し、付加チャンネルの放送波の受信レベルをDET140Aにより検出する。また、再生チャンネルの放送波に混入しているマルチパスノイズのレベルをDET140Mにより検出する。そして、DET140P,140Aによる検出結果SLP,SLAのそれぞれの低下変化率が同時に所定の閾値を越えたことを含む判定条件を満たした時点が、トンネル進入時点又はトンネル脱出時点であると判定される。この判定結果に基づいて、制御ユニット190Aが、車両が走行している地域が、非山岳地帯、山岳地帯のいずれであるかを判断し、DET140Mによる検出結果SLM及びステレオ分離制御テーブル171に基づいて、走行地域に応じたステレオ分離率の制御を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、受信装置、受信制御方法、受信制御プログラム、及び、当該受信制御プログラムが記録された記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、車両に搭載され、ラジオ放送波等の放送波を受信する受信装置が広く普及している。こうした受信装置は、車両の移動に伴って、受信環境が様々に変化する。
【0003】
こうした受信環境の変化の一つとして、車両の走行路周囲の建物等による放送波の反射に起因するマルチパスノイズの態様の変化がある。こうしたマルチパスノイズの態様の変化に対応しつつ、マルチパスノイズの再生音声への影響を抑制するため、ステレオ放送波を受信して再生する装置において、マルチパスノイズのレベルを検出して、ステレオ分離度を変更する技術が提案されている(特許文献1参照:以下、「従来例」という)。
【0004】
【特許文献1】特開2004−129162号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、マルチパスノイズの再生音声への影響度は、マルチパスノイズのレベルのみに依存するのではなく、放送局から直接到来する直接波に対する、周囲の建物等による反射波の遅延時間にも依存する。このため、車両の比較的近くの建物等の反射波に起因する市街地におけるマルチパスノイズと、車両から遠く離れた山等の反射波に起因する山岳地におけるマルチパスノイズとでは、再生音声に対する影響度が大きく異なることになる。したがって、従来例の技術のように、マルチパスノイズのレベルのみに着目してステレオ分離度を行うのでは、マルチパスノイズの発生環境の変化に適切に対応することができない場合が発生することとなっていた。
【0006】
このため、マルチパスノイズの発生環境の変化に対応して、ステレオ分離に関するマルチパスノイズに対する感度の変更等のマルチパスノイズ対策をすることができる技術が待望されている。かかる要請に応えることが、本発明が解決すべき課題の一つとして挙げられる。
【0007】
本発明は、上記の事情を鑑みてなされたものであり、マルチパスノイズの発生環境に対応して、適切な受信処理を行うことができる受信装置及び受信制御方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1に記載の発明は、車両に搭載され、放送波を受信する受信装置であって、再生指定された放送チャンネルである再生チャンネルを含む少なくとも1つの放送波チャンネルの信号レベルを検出する信号レベル検出手段と;前記信号レベル検出手段による検出結果に基づいてトンネル通過を判定し、トンネル通過頻度を算出する算出手段と;前記再生チャンネルの放送波に混入しているマルチパスノイズのレベルを検出するノイズレベル検出手段と;前記算出手段による算出結果及び前記ノイズレベル検出手段による検出結果に基づいて、受信処理の制御を行う制御手段と;を備えることを特徴とする受信装置である。
【0009】
請求項6に記載の発明は、車両に搭載され、放送波を受信する受信装置で使用される受信制御方法であって、再生指定された放送チャンネルである再生チャンネルを含む少なくとも1つの放送波チャンネルの信号レベルを検出する信号レベル検出工程と;前記信号レベル検出工程における検出結果に基づいてトンネル通過を判定し、トンネル通過頻度を算出する算出工程と;前記再生チャンネルの放送波に混入しているマルチパスノイズのレベルを検出するノイズレベル検出工程と;前記算出工程における算出結果及び前記ノイズレベル検出工程における検出結果に基づいて、受信処理の制御を行う制御工程と;を備えることを特徴とする受信制御方法である。
【0010】
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の受信制御方法を演算装置に実行させる、ことを特徴とする受信制御プログラムである。
【0011】
請求項8に記載の発明は、請求項7に記載の受信制御プログラムが、演算装置により読み取り可能に記録された記録媒体である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明の実施形態を説明する。なお、以下の説明及び図面においては、同一又は同等の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
【0013】
[第1実施形態]
まず、本発明の第1実施形態を、図1〜図7を参照して説明する。なお、本第1実施形態においては、車両に搭載されたFMラジオ受信装置を例示して説明する。
【0014】
<構成>
図1には、第1実施形態に係る受信装置100Aの概略的な構成がブロック図にて示されている。この図1に示されるように、受信装置100Aは、アンテナ110と、再生用チューナユニット120Pと、付加チューナユニット120Aとを備えている。また、受信装置100Aは、再生処理ユニット130Aと、信号レベル検出手段としてのレベル検出部(DET)140P,レベル検出部(DET)140Aと、ノイズレベル検出手段としてのレベル検出部(DET)140Mとを備えている。
【0015】
さらに、受信装置100Aは、音出力ユニット150L,150Rと、操作入力ユニット160と、記憶部170Aとを備えている。また、受信装置100Aは、算出手段及び制御手段としての制御ユニット190Aを備えている。
【0016】
上記のアンテナ110は、様々な放送局(基地局)からの放送波を受信する。そして、アンテナ110による受信結果は、受信信号RFSとして、再生用チューナユニット120P,付加チューナユニット120Aへ向けて出力される。
【0017】
上記の再生用チューナユニット120Pは、制御ユニット190Aからの選局指令CSLPに従って、再生チャンネルの信号を受信信号RFSから抽出する選局処理を行い、所定の中間周波数を有する信号IFSPを生成する。こうして生成された信号IFSPは、再生処理ユニット130A及びレベル検出部140Pへ向けて出力される。また、再生用チューナユニット120Pは、信号IFSPから所定の周波数成分を抽出する。こうして抽出された信号IFSMは、レベル検出部140Mへ向けて出力される。
【0018】
ここで、再生用チューナユニット120Pは、図2に示されるように、入力フィルタ121と、高周波増幅器(RF AMP:Radio Frequency-Amplifier)122と、バンドパスフィルタ(以下、「RFフィルタ」とも呼ぶ)123とを備えている。また、再生用チューナユニット120Pは、ミキサ(混合器)124と、中間周波フィルタ(以下、「IFフィルタ」とも呼ぶ)125と、局部発振回路(OSC)126と、バンドパスフィルタ(以下、「BPF」とも呼ぶ)127とを備えている。
【0019】
入力フィルタ121は、アンテナ110からの受信信号RFSの低周波成分を遮断するハイパスフィルタである。高周波増幅器122は、入力フィルタ121を通過した信号を増幅する。
【0020】
RFフィルタ123は、高周波増幅器122から出力された信号のうち、特定の周波数範囲の信号を選択的に通過させる。ミキサ124は、RFフィルタ123を通過した信号と、局部発振回路126から供給された局部発振信号とを混合する。IFフィルタ125は、ミキサ124から出力された信号のうち、予め定められた中間周波数範囲の信号を選択して通過させる。
【0021】
局部発振回路126は、電圧制御等により発振周波数の制御が可能な発振器等を備えて構成される。この局部発振回路126は、制御ユニット190Aから供給された選局指令CSLPに従って、再生用チューナユニット120Pにおいて選局すべきチャンネルに対応する周波数の局部発振信号を生成し、ミキサ124へ供給する。
【0022】
BPF127は、IFフィルタ125から出力された信号のうち、所定の周波数範囲の信号を選択的に通過させる。なお、所定の周波数範囲は、マルチパスノイズの検出の観点から、実験、シミュレーション、経験等に基づいて、予め定められる。
【0023】
上記の付加チューナユニット120Aは、制御ユニット190Aからの選局指令CSLAに従って、上述の再生チャンネルとは異なる付加チャンネルの信号を受信信号RFSから抽出する選局処理を行い、所定の中間周波数を有する信号IFSAを生成する。こうして生成された信号IFSAは、レベル検出部140Aへ向けて出力される。
【0024】
付加チューナユニット120Aは、図3に示されるように、上述した再生用チューナユニット120Pと比べて、BPF127を備えていない点のみが異なっている。
【0025】
図1に戻り、上記の再生処理ユニット130Aは、制御ユニット190Aによる制御のもとで、再生用チューナユニット120Pからの信号IFSPを処理して、音出力ユニット150L,150Rへ供給するための音声出力信号AOSL,AOSRを生成する。この再生処理ユニット130Aは、図4に示されるように、中間周波増幅器(IF AMP:Intermediate Frequency-Amplifier)131と、音声検波部132と、ステレオ分離部134とを備えている。
【0026】
上記の中間周波増幅器131は、チューナユニット120Pからの信号IFSPを増幅する。この増幅結果は、信号AISとして、音声検波部132へ向けて出力される。
【0027】
上記の音声検波部132は、中間周波増幅器131からの信号AISに対して、所定方式で検波処理を施してコンポジット信号である音声検波信号DASを生成する。こうして生成された音声検波信号DASは、ステレオ分離部134へ向けて出力される。
【0028】
上記のステレオ分離部134は、制御ユニット190Aからの分離制御信号SPCに従って、音声検波部132からの音声検波信号DASに対してステレオ分離処理を施し、音声出力信号AOSL,AOSRを生成する。生成された音声出力信号AOSL,AOSRは、音出力ユニット150L,150Rへ向けて出力される。
【0029】
図1に戻り、上記のDET140Pは、再生用チューナユニット120Pからの信号IFSPの信号レベルを検出する。この検出結果は、アンテナ110付近における再生チャンネルの放送波の電界強度を反映している。DET140Pによる検出結果は、検出結果SLPとして制御ユニット190Aへ向けて出力される。
【0030】
上記のDET140Aは、付加チューナユニット120Aからの信号IFSAの信号レベルを検出する。この検出結果は、アンテナ110付近における付加チャンネルの放送波の電界強度を反映している。DET140Aによる検出結果は、検出結果SLAとして制御ユニット190Aへ向けて出力される。
【0031】
上記のDET140Mは、再生用チューナユニット120Pからの信号IFSMにおけるマルチパスノイズのレベルを検出する。この検出結果は、アンテナ110付近における再生チャンネルの放送波に混入しているマルチパスノイズのレベルを反映している。DET140Mによる検出結果は、検出結果SLMとして制御ユニット190Aへ向けて出力される。
【0032】
上記の操作入力ユニット160は、受信装置100Aの本体部に設けられたキー部及び/又はキー部を備えるリモート入力装置等により構成される。ここで、本体部に設けられたキー部としては、不図示の表示ユニットに設けられたタッチパネルを用いることができる。なお、キー部を有する構成に代えて、又は、併用して音声認識技術を利用して音声にて入力する構成を採用することもできる。操作入力ユニット160への操作入力結果は、操作入力データIPDとして制御ユニット190Aへ送られる。
【0033】
上記の記憶部170Aには、ステレオ分離制御テーブル171が記憶されている。ここで、ステレオ分離制御テーブル171には、図5に示されるように、非山岳地帯におけるマルチパスノイズレベルの所定範囲MPRj(j=1,…,N+1)ごとのステレオ分離率XAj(以下、「非山岳地帯対応テーブル171A」と記す)と、山岳地帯におけるマルチパスノイズレベルの所定範囲MPRjごとのステレオ分離率MAj(以下、「山岳地帯対応テーブル171M」と記す)とが含まれている。こうしたステレオ分離制御テーブル171の内容は、ステレオ分離情報SPTとして、制御ユニット190Aにより読み出される。なお、このマルチパスノイズレベルMNLjは、DET140Mによる検出結果SLMと対応付けられている。
【0034】
なお、マルチパスノイズレベルMNLjごとのステレオ分離率XAj,XMjの値は、利用者にとって違和感を与えないという観点から、実験、シミュレーション、経験等に基づいて、予め定められる。
【0035】
図1に戻り、上記の制御ユニット190Aは、受信装置100Aの全体の動作を制御する。この制御ユニット190Aは、タイマ等を備えて構成されている。制御ユニット190Aは、操作入力ユニット160に入力された再生チャンネル指定が操作入力データIPDとして通知されると、当該再生チャンネル指定に従って再生チャンネルの選局指令CSLPを生成して、再生用チューナユニット120Pへ向けて出力する。
【0036】
また、制御ユニット190Aは、DET140P,140Aから検出結果SLP,SLAのそれぞれの所定時間Δt当たりのレベル低下の変化率(以下、「低下変化率」とも呼ぶ)DRP,DRAを演算する。そして、制御ユニット190Aは、低下変化率の全てが同時に所定の閾値TH0を越え、かつ、値(DRP/DRA)が所定範囲内であった時点を、トンネル進入時点又はトンネル脱出時点(以下、「状態遷移時点」とも呼ぶ)と判定する。
【0037】
なお、所定時間Δt、所定の閾値TH0、及び、値(DRP/DRA)に関する所定範囲は、実験、シミュレーション、経験等に基づいて、予め定められる。
【0038】
また、制御ユニット190Aは、所定時間ΔT当たりの状態遷移の回数に基づいて、トンネル通過頻度を算出する。そして、制御ユニット190Aは、このトンネル通過頻度を基に、現在走行中の地域が、非山岳地帯であるのか、あるいは、山岳地帯であるのかを判定する。
【0039】
なお、所定時間ΔT、及び、山岳地帯であるか否かの判定基準となるトンネル通過頻度の基準値は、実験、シミュレーション、経験等に基づいて、予め定められる。
【0040】
制御ユニット190Aは、現在走行中の地域が非山岳地帯であると判定すると、DET140Mによる検出結果SLM及び非山岳地帯対応テーブル171Aに基づいて分離制御信号SPCを生成する。そして、制御ユニット190Aは、当該分離制御信号SPCを再生処理ユニット130Aのステレオ分離部134へ向けて送る。
【0041】
また、制御ユニット190Aは、現在走行中の地域が山岳地帯であると判定すると、DET140Mによる検出結果SLM及び山岳地帯対応テーブル171Mに基づいて分離制御信号SPCを生成する。そして、制御ユニット190Aは、当該分離制御信号SPCをステレオ分離部134へ向けて送る。
【0042】
また、制御ユニット190Aは、瞬時的に選局指令CSLAを切り換えて得られた様々な放送チャンネルに関するDET140Aによる検出結果SLAを利用して、再生チャンネル以外の放送チャンネルの内で最も受信レベルが高い放送チャンネルをサーチする。このサーチにより見つけられた放送チャンネルを付加チャンネルとして指定する選局指令CSLAを生成する。
【0043】
<動作>
次に、上記のように構成された受信装置100Aの動作について、制御ユニット190Aによるステレオ分離率の制御処理に主に着目して説明する。なお、当初においては、受信装置100Aが搭載された車両は、トンネル外にあるものとし、非山岳地帯を走行しているものとする。また、操作入力ユニット160からの選局指定に従って、再生チャンネルの設定が行われているものとする。
【0044】
《状態遷移時点の判定処理》
まず、トンネル内状態とトンネル外状態との間における状態遷移時点の判定処理について説明する。この状態遷移時点の判定処理は、受信装置100Aの動作中には、常時実行されている。また、上記の付加チャンネルの選局処理も、受信装置100Aの動作中には、常時実行されている。
【0045】
状態遷移時点の判定処理では、図6に示されるように、まず、ステップS11において、制御ユニット190Aが、DET140P,140Aから検出結果SLP,SLAを収集する。引き続き、ステップS12において、制御ユニット190Aが、検出結果SLP,SLAの所定時間Δt当たりの低下変化率DRP,DRAを算出する。
【0046】
こうした低下変化率DRP,DRAは、次の(1)式及び(2)式により算出される。
DRP=(SLP(t)−SLP(t+Δt))/Δt …(1)
DRA=(SLA(t)−SLA(t+Δt))/Δt …(2)
このため、時刻tに比べて時刻(t+Δt)において検出結果SLP,SLAが低下した場合には、低下変化率DRP,DRAは正の値となる。
【0047】
次に、ステップS13において、制御ユニット190Aが、低下変化率DRP,DRAが共に閾値TH0よりも大きいか否かを判定する。トンネル内状態とトンネル外状態との間の状態遷移が発生すると、検出結果SLP,SLAは大きく低下するので、ステップS13では、そのことが判定される。
【0048】
このため、ステップS13における判定の結果が否定的(ステップS13:N)であった場合には、状態遷移は発生しなかったと判断され、処理はステップS11に戻る。一方、ステップS13における判定の結果が肯定的(ステップS13:Y)であった場合には、状態遷移が発生した可能性があるとして、処理はステップS14へ進む。
【0049】
ステップS14では、制御ユニット190Aが、値(DRP/DRA)が所定範囲にあるか否かを判定する。この判定により、検出結果SLP,SLAの低下が同様の程度であったか否かが判断される。トンネル内状態とトンネル外状態との間の状態遷移が発生すると、検出結果SLP,SLAは同様の傾向をもって低下するので、ステップS14において、そのことが判断される。
【0050】
なお、値(DRP/DRA)の所定範囲の下限値をTH1とし、上限値をTH2とした場合、TH1<1であり、TH2>1となる。
【0051】
ステップS14における判定の結果が否定的(ステップS14:N)であった場合には、状態遷移は発生しなかったと判断され、処理はステップS11に戻る。一方、ステップS14における判定の結果が肯定的(ステップS14:Y)であった場合には、状態遷移が発生したと判断され、処理はステップS15へ進む。
【0052】
ステップS15では、状態遷移時点となったことが、状態遷移時点の判定処理と並行して、制御ユニット190Aにおいて実行されている、後述するステレオ分離率の制御処理に対して報告される。そして、処理がステップS11に戻り、上述したステップS11〜S15の処理が繰り返される。
【0053】
《ステレオ分離率の制御処理》
次に、ステレオ分離率の制御処理について説明する。上述したように、当初は受信装置100Aが搭載された車両は、非山岳地帯を走行しているので、図7のステップS21において、制御ユニット190Aが、非山岳地帯におけるステレオ分離率の制御処理を実行する。このステレオ分離率の制御処理では、上述したように、制御ユニット190Aが、DET140Mによる検出結果SLM及び非山岳地帯対応テーブル171Aに基づいて分離制御信号SPCを生成する。そして、当該分離制御信号SPCをステレオ分離部134へ向けて送る。
【0054】
こうして、非山岳地帯におけるステレオ分離率の制御処理を行っているときに、制御ユニット190Aは、定期的にステップS22において、状態遷移時点となったことが報告されたか否かを判定する。この判定の結果が否定的であった場合(ステップS22:N)には、処理はステップS21に戻り、非山岳地帯におけるステレオ分離率の制御処理が続行される。
【0055】
一方、ステップS22における判定の結果が肯定的であった場合(ステップS22:Y)には、処理はステップS23へ進む。このステップS23では、制御ユニット190Aが、所定時間ΔT当たりの状態遷移の回数に基づいて、トンネル通過頻度を算出する。
【0056】
次に、ステップS24において、制御ユニット190Aは、トンネル通過頻度に基づき、現在走行している地域が山岳地域であるか否かを判定する。この判定の結果が否定的であった場合(ステップS24:N)には、処理はステップS21へ戻る。そして、ステップS24における判定の結果が肯定的となるまで、ステップS21〜S24の処理が繰り返される。
【0057】
一方、ステップS24の結果が肯定的であった場合(ステップS24:Y)には、処理はステップS25へ進む。このステップS25では、制御ユニット190Aが、山岳地帯におけるステレオ分離率の制御処理を実行する。この山岳地帯におけるステレオ分離率の制御処理では、制御ユニット190Aが、DET140Mによる検出結果SLM及び山岳地帯対応テーブル171Mに基づいて分離制御信号SPCを生成する。そして、制御ユニット190Aが、当該分離制御信号SPCをステレオ分離部134へ向けて送る。こうして、山岳地帯におけるステレオ分離率の制御処理を行っているときに、制御ユニット190Aは、定期的にステップS22において、状態遷移時点となったことが報告されたか否かを判定する。
【0058】
以上説明したように、本第1実施形態では、再生用チューナユニット120Pに対して選局指令CSLPにより指定された再生チャンネルの放送波の受信レベルを、DET140Pにより検出する。また、付加チューナユニット120Aに対して選局指令CSLAにより指定された付加チャンネルの放送波の受信レベルを、DET140Aにより検出する。
【0059】
そして、DET140P,140Aによる検出結果SLP,SLAのそれぞれの所定時間Δt当たりの低下変化率DRP,DRAが同時に所定の閾値TH0を越えたことを含む判定条件を満たした時点が、トンネル進入時点又はトンネル脱出時点である状態遷移時点と判定される。この判定結果に基づいて、制御ユニット190Aが、現在車両が走行している地域が、非山岳地帯、山岳地帯のいずれであるかを判断し、DET140Mによる検出結果SLM及びステレオ分離制御テーブル171に基づいて、走行地域に応じたステレオ分離率の制御を行う。したがって、本実施形態によれば、マルチパスノイズの発生環境に対応して、適切な受信処理を行うことができる。
【0060】
また、本第1実施形態では、値(DRP/DRA)が所定範囲内にあることを更に考慮して、状態遷移時点が判定される。このため、状態遷移時点を更に精度良く判定することができる。
【0061】
また、本第1実施形態では、再生チャンネル以外の放送チャンネルのうちで、アンテナ110付近における電界強度が最も高い放送チャンネルを、付加チャンネルとして設定する。このため、状態遷移時点を更に精度良く判定することができる。
【0062】
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態を、主に図8〜図11を参照して説明する。
【0063】
<構成>
本第2実施形態に係る受信装置100Bは、図8に示されるように、上述した第1実施形態の受信装置100Aと比べて、再生処理ユニット130Aに代えて再生処理ユニット130Bを備える点、記憶部170Aに代えて記憶部170Bを備える点、及び、制御ユニット190Aに代えて制御ユニット190Bを備える点が異なっている。以下、こうした相違点に主に着目して説明する。
【0064】
上記の再生処理ユニット130Bは、図9に示されるように、上述した再生処理ユニット130Aと同様に、中間周波増幅器131と、音声検波部132と、ステレオ分離部134とを備えている。そして、再生処理ユニット130Bは、ミュート部133を備えている。
【0065】
上記のミュート部133は、音声検波部132からの音声検波信号DASを受ける。そして、ミュート部133は、制御ユニット190Bからのミュート制御信号MTCに従って、ミュート処理を行う。すなわち、ミュート設定を解除すべき旨のミュート制御信号MTCを受けた場合には、ミュート部133は、音声検波信号DASをそのまま、信号FPDとしてステレオ分離部134へ向けて出力する。また、ミュート設定をすべき旨のミュート制御信号MTCを受けた場合には、音声検波信号DASに対してミュート処理を施した信号を、信号FPDとしてステレオ分離部134へ向けて出力する。
【0066】
上記の記憶部170Bには、ミュート制御テーブル172が記憶されている。ここで、ミュート制御テーブル172には、図10に示されるように、非山岳地帯におけるマルチパスノイズレベルの所定範囲MPRj(j=1,…,N+1)ごとのミュート量YAj(以下、「非山岳地帯対応テーブル172A」と記す)と、山岳地帯におけるマルチパスノイズレベルの所定範囲MPRjごとのミュート量YMj(以下、「山岳地帯対応テーブル172M」と記す)とが含まれている。こうしたミュート制御テーブル172の内容は、ミュート量情報MTTとして、制御ユニット190Bにより読み出される。なお、このマルチパスノイズレベルMNLjは、DET140Mによる検出結果SLMと対応付けられている。
【0067】
なお、マルチパスノイズレベルMNLjごとのミュート量YAj,YMjの値は、利用者にとって違和感を与えないという観点から、実験、シミュレーション、経験等に基づいて、予め定められる。
【0068】
図8に戻り、上記の制御ユニット190Bは、受信装置100Bの全体の動作を制御する。この制御ユニット190Bは、上述した制御ユニット190Aと同様に、操作入力ユニット160に入力された再生チャンネル指定が操作入力データIPDとして通知されると、当該再生チャンネル指定に従って再生チャンネルの選局指令CSLPを生成して、チューナユニット120Pへ向けて出力する。
【0069】
また、制御ユニット190Bは、上述した制御ユニット190Aと同様に、DET140P,140Aから検出結果SLP,SLAのそれぞれの所定時間Δt当たりのレベルの低下変化率DRP,DRAを演算する。そして、制御ユニット190Bは、低下変化率の全てが同時に所定の閾値TH0を越え、かつ、値(DRP/DRA)が所定範囲内であった時点を、トンネル進入時点と判定する。
【0070】
また、制御ユニット190Bは、トンネル進入時点を判定すると、再生処理ユニット130Bのミュート部133へ、ミュート設定をすべき旨のミュート制御信号MTCを送る。また、制御ユニット190Bは、トンネルを脱出し、検出結果SLPが所定値以上となると、ミュート設定を解除すべき旨のミュート制御信号MTCを送る。
【0071】
また、制御ユニット190Bは、上述した制御ユニット190Aと同様に、所定時間ΔT当たりの状態遷移の回数に基づいて、トンネル通過頻度を算出する。そして、制御ユニット190Bは、このトンネル通過頻度を基に、現在走行中の地域が、非山岳地帯であるのか、あるいは、山岳地帯であるのかを判定する。
【0072】
制御ユニット190Bは、現在走行中の地域が非山岳地帯であると判定すると、DET140Mによる検出結果SLM及び非山岳地帯対応テーブル172Aに基づいてミュート制御信号MTCを生成する。そして、制御ユニット190Bは、当該ミュート制御信号MTCを再生処理ユニット130Bのミュート部133へ向けて送る。
【0073】
また、制御ユニット190Bは、現在走行中の地域が山岳地帯であると判定すると、DET140Mによる検出結果SLM及び山岳地帯対応テーブル172Mに基づいてミュート制御信号MTCを生成する。そして、制御ユニット190Bは、当該ミュート制御信号MTCをミュート部133へ向けて送る。
【0074】
また、制御ユニット190Bは、上述した制御ユニット190Aと同様に、瞬時的に選局指令CSLAを切り換えて得られた様々な放送チャンネルに関するDET140Aによる検出結果SLAを利用して、再生チャンネル以外の放送チャンネルの内で最も受信レベルが高い放送チャンネルをサーチする。このサーチにより見つけられた放送チャンネルを付加チャンネルとして指定する選局指令CSLAを生成する。
【0075】
<動作>
次に、上記のように構成された受信装置100Bの動作について、制御ユニット190Bによるミュート制御処理に主に着目して説明する。なお、当初においては、第1実施形態の場合と同様に、受信装置100Bが搭載された車両は、トンネル外にあるものとし、非山岳地帯を走行しているものとする。また、操作入力ユニット160からの選局指定に従って、再生チャンネルの設定が行われているものとする。
【0076】
なお、状態遷移時点の判定処理は、第1実施形態において説明した《状態遷移時点の判定処理》と同様であるため、省略する。
【0077】
《ミュート量の制御処理》
ミュート量の制御処理について説明する。上述したように、当初は受信装置100Bが搭載された車両は、非山岳地帯を走行しているので、図11のステップS31において、制御ユニット190Bが、非山岳地帯におけるミュート量の制御処理を実行する。このミュート量の制御処理では、上述したように、制御ユニット190Bが、DET140Mによる検出結果SLM及び非山岳地帯対応テーブル172Aに基づいてミュート制御信号MTCを生成する。そして、当該ミュート制御信号MTCをミュート部133へ向けて送る。
【0078】
こうして、非山岳地帯におけるミュート量の制御処理を行っているときに、制御ユニット190Bは、定期的にステップS32において、状態遷移時点となったことが報告されたか否かを判定する。この判定の結果が否定的であった場合(ステップS32:N)には、処理はステップS31に戻り、非山岳地帯におけるミュート量の制御処理が続行される。
【0079】
一方、ステップS32における判定の結果が肯定的であった場合(ステップS32:Y)には、処理はステップS33へ進む。このステップS33では、第1実施形態におけるステップS23と同様に、制御ユニット190Bが、所定時間ΔT当たりの状態遷移の回数に基づいて、トンネル通過頻度を算出する。
【0080】
次に、ステップS34において、制御ユニット190Bは、第1実施形態におけるステップS24と同様に、トンネル通過頻度に基づき、現在走行している地域が山岳地域であるか否かを判定する。この判定の結果が否定的であった場合(ステップS34:N)には、処理はステップS31へ戻る。そして、ステップS34における判定の結果が肯定的となるまで、ステップS31〜S34の処理が繰り返される。
【0081】
一方、ステップS34の結果が肯定的であった場合(ステップS34:Y)には、処理はステップS35へ進む。このステップS35では、制御ユニット190Bが、山岳地帯におけるミュート量の制御処理を実行する。この山岳地帯におけるミュート量の制御処理では、制御ユニット190Bが、DET140Mによる検出結果SLM及び山岳地帯対応テーブル172Mに基づいてミュート制御信号MTCを生成する。そして、制御ユニット190Bが、当該ミュート制御信号MTCをミュート部133へ向けて送る。こうして、山岳地帯におけるミュート量の制御処理を行っているときに、制御ユニット190Bは、定期的にステップS32において、状態遷移時点となったことが報告されたか否かを判定する。
【0082】
以上説明したように、本第2実施形態では、上述の第1実施形態の場合と同様に、再生用チューナユニット120Pに対して選局指令CSLPにより指定された再生チャンネルの放送波の受信レベルを、DET140Pにより検出する。また、付加チューナユニット120Aに対して選局指令CSLAにより指定された付加チャンネルの放送波の受信レベルを、DET140Aにより検出する。
【0083】
そして、DET140P,140Aによる検出結果SLP,SLAのそれぞれの所定時間Δt当たりの低下変化率DRP,DRAが同時に所定の閾値TH0を越えたことを含む判定条件を満たした時点が、トンネル進入時点又はトンネル脱出時点である状態遷移時点と判定される。この判定結果に基づいて、制御ユニット190Bが、現在車両が走行している地域が、非山岳地帯、山岳地帯のいずれであるかを判断し、DET140Mによる検出結果SLM及びミュート制御テーブル172に基づいて、走行地域に応じたミュート量の制御を行う。したがって、本第2実施形態によれば、マルチパスノイズの発生環境に対応して、適切な受信処理を行うことができる。
【0084】
また、本第2実施形態では、値(DRP/DRA)が所定範囲内にあることを更に考慮して、トンネル進入時点が判定される。このため、トンネル進入時点を更に精度良く判定することができる。
【0085】
また、本第2実施形態では、再生チャンネル以外の放送チャンネルのうちで、アンテナ110付近における電界強度が最も高い放送チャンネルを、付加チャンネルとして設定する。このため、トンネル進入時点を更に精度良く判定することができる。
【0086】
[実施形態の変形]
本発明は、上記の第1及び第2実施形態に限定されるものではなく、様々な変形が可能である。
【0087】
また、上記の第1及び第2実施形態では、付加チャンネルの数を1つとしたが、付加チャンネルの数は複数であってもよい。
【0088】
また、付加チャンネルの選択については、上記の第1及び第2の実施形態と異なる方法で行うことも可能である。例えば、再生チャンネルの最隣接チャンネルを付加チャンネルとして選択するようにしてもよい。
【0089】
また、上記の第1及び第2実施形態では、閾値THを、再生チャンネル及び付加チャンネルに共通な固定値としたが、検出結果SLP,SLAの急激な低下前の値を考慮して、再生チャンネル及び付加チャンネルのそれぞれに対応して定めるようにすることもできる。
【0090】
また、上記の第1及び第2実施形態では、下限値TH1及び上限値TH2を固定値としたが、検出結果SLP,SLAの急激な低下前の値を考慮して定めるようにすることもできる。
【0091】
また、上記の第1及び第2実施形態では、所定時間Δt,ΔTを固定値としたが、車両に搭載されている車速センサによる検出結果を利用して得られる車速を考慮して定めるようにすることもできる。
【0092】
また、上記の第1及び第2実施形態においては、マルチパスによる影響を評価するために、信号IFSMにおけるマルチパスノイズのレベルを検出することとした。これに対して、信号IFSMにおけるマルチパスノイズのレベルに加え、信号IFSMのレベルも合わせて考慮して、マルチパスの影響を評価するようにしてもよい。
【0093】
また、上記の第1実施形態では、制御ユニット190Aが、DET140Mによる検出結果SLM及びステレオ分離制御テーブル171に基づき、ステレオ分離率を指定した分離制御信号SPCを生成した。これに対して、制御ユニット190Aは、ステレオ分離部134へ向けて非山岳/山岳地域の種類のみを通知し、ステレオ分離部134がDET140Mからの検出結果SLMを直接受け、ステレオ分離部134がステレオ分離率を決定するようにしてもよい。
【0094】
また、上記の第2実施形態では、制御ユニット190Bが、DET140Mによる検出結果SLM及びミュート制御テーブル172に基づき、ミュート量を指定したミュート信号MTCを生成した。これに対して、制御ユニット190Bは、ステレオ分離部134へ向けて非山岳/山岳地域の種類のみを通知し、ミュート部133がDET140Mからの検出結果SLMを直接受け、ミュート部133がミュート量を決定するようにしてもよい。
【0095】
また、上記の第1及び第2実施形態においては、車両に搭載されるFMラジオ受信装置に本発明を適用したが、他の種類の放送受信機能を有する装置に本発明を適用することもできる。
【0096】
なお、上記の第1及び第2実施形態における制御ユニットを中央処理装置(CPU:Central Processing Unit)、読出専用メモリ(ROM:Read Only Memory)、ランダムアクセスメモリ(RAM:Random Access Memory)等を備えた演算手段としてのコンピュータとして構成し、予め用意されたプログラムを当該コンピュータで実行することにより、上記の実施形態における処理の一部又は全部を実行するようにしてもよい。このプログラムはハードディスク、CD−ROM、DVD等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、当該コンピュータによって記録媒体から読み出されて実行される。また、このプログラムは、CD−ROM、DVD等の可搬型記録媒体に記録された形態で取得されるようにしてもよいし、インターネットなどのネットワークを介した配送の形態で取得されるようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0097】
【図1】本発明の第1実施形態に係る受信装置の構成を概略的に示すブロック図である。
【図2】図1の再生用チューナユニットの構成を示すブロック図である。
【図3】図1の付加チューナユニットの構成を示すブロック図である。
【図4】図1の再生処理ユニットの構成を示すブロック図である。
【図5】図1のステレオ分離制御テーブルの内容を説明するための図である。
【図6】図1の装置における状態遷移時点の判定処理を説明するためのフローチャートである。
【図7】図1の装置におけるステレオ分離率の制御処理を説明するためのフローチャートである。
【図8】本発明の第2実施形態に係る受信装置の構成を概略的に示すブロック図である。
【図9】図8の再生処理ユニットの構成を示すブロック図である。
【図10】図8のミュート制御テーブルの内容を説明するための図である。
【図11】図8の装置におけるミュート量の制御処理を説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
【0098】
100A,100B … 受信装置
140P,140A … レベル検出部(信号レベル検出手段)
140M … レベル検出部(ノイズレベル検出手段)
190A,190B … 制御ユニット(算出手段及び制御手段)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両に搭載され、放送波を受信する受信装置であって、
再生指定された放送チャンネルである再生チャンネルを含む少なくとも1つの放送波チャンネルの信号レベルを検出する信号レベル検出手段と;
前記信号レベル検出手段による検出結果に基づいてトンネル通過を判定し、トンネル通過頻度を算出する算出手段と;
前記再生チャンネルの放送波に混入しているマルチパスノイズのレベルを検出するノイズレベル検出手段と;
前記算出手段による算出結果及び前記ノイズレベル検出手段による検出結果に基づいて、受信処理の制御を行う制御手段と;
を備えることを特徴とする受信装置。
【請求項2】
前記算出手段は、前記信号レベル検出手段による検出結果のそれぞれの所定時間当たりのレベル低下の変化率を演算し、前記変化率全てが同時に所定の閾値を越えることを含む判定条件が満たされた時点を、トンネル進入時点及びトンネル脱出時点の少なくとも一方である状態遷移時点と判定する、ことを特徴とする請求項1に記載の受信装置。
【請求項3】
前記判定条件には、前記変化率全てのばらつきが所定範囲内であることが更に含まれる、ことを特徴とする請求項2に記載の受信装置。
【請求項4】
前記再生チャンネルの放送波は、ステレオ放送波であり、
前記制御手段は、ステレオ分離度を制御する、
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の受信装置。
【請求項5】
前記制御手段は、再生音声の音量を制御する、ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の受信装置。
【請求項6】
車両に搭載され、放送波を受信する受信装置で使用される受信制御方法であって、
再生指定された放送チャンネルである再生チャンネルを含む少なくとも1つの放送波チャンネルの信号レベルを検出する信号レベル検出工程と;
前記信号レベル検出工程における検出結果に基づいてトンネル通過を判定し、トンネル通過頻度を算出する算出工程と;
前記再生チャンネルの放送波に混入しているマルチパスノイズのレベルを検出するノイズレベル検出工程と;
前記算出工程における算出結果及び前記ノイズレベル検出工程における検出結果に基づいて、受信処理の制御を行う制御工程と;
を備えることを特徴とする受信制御方法。
【請求項7】
請求項6に記載の受信制御方法を演算装置に実行させる、ことを特徴とする受信制御プログラム。
【請求項8】
請求項7に記載の受信制御プログラムが、演算装置により読み取り可能に記録された記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2009−164932(P2009−164932A)
【公開日】平成21年7月23日(2009.7.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−980(P2008−980)
【出願日】平成20年1月8日(2008.1.8)
【出願人】(000005016)パイオニア株式会社 (3,620)
【Fターム(参考)】