可撓性ブリストルタングを持つフロアパネルの機械的係止
【課題】変位溝(40)内に変位自在のタング(15)が設けられた機械式係止システムを備えたフロアパネル(1、1’)を提供する。
【解決手段】タングは、成型部品であり、曲げることができる突出部(61)を備えている。
【解決手段】タングは、成型部品であり、曲げることができる突出部(61)を備えている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、全体として、可撓性で変位自在のタングを持つ機械式係止システムを備えたフロアパネルの分野に関する。本発明は、更に、このような機械式係止システムを備えた建物用パネル用の或る程度曲げることができるタングに関する。
【背景技術】
【0002】
特定的には、しかも非限定的には、本発明は、フロアパネル用のタング、及び好ましくはフローティングフロアに機械的に接合された一組のフロアパネルに関する。しかしながら、本発明は、一般的な建物用パネルにも適用できる。更に詳細には、本発明は、建物用パネルの設置を容易にするため、可撓性の又は或る程度可撓性のタング及び/又は変位自在のタングを持つ種類の機械的係止システムの種類に関する。
【0003】
この種のフロアパネルは、WO2006/043893に記載されている。この文献には、水平方向で係止するため、係止溝と協働する係止エレメントと、垂直方向で係止するため、タング溝と協働する可撓性タングとを有する係止システムを備えたフロアパネルが開示されている。可撓性タングは、フロアパネルの連結中に水平面内で曲がり、垂直方向で重ねること(vertical folding)によって、又は垂直方向に移動するだけでパネルを設置できる。「垂直方向で重ねる」というのは、第1及び第2のパネルが連結状態にあり、一回の傾け作業により新たな第3のパネルの二つの垂直な縁部を第1及び第2のパネルに同時に連結する、三つのパネルの連結に関する。このような連結は、例えば、第1列の第1パネルの長側部が第2列の第2パネルの長側部に既に連結されている場合に行われる。次いで、本明細書中において「重ねパネル」と呼ぶ第3パネルを、傾けによって、第1列の第1パネルの長側部に連結する。更に、新たな第3パネルの短側部を第2列の第2パネルに連結するこの特定の種類の傾け作業を「垂直方向で重ねる」と言う。更に、一枚のパネル全体を別のパネルに対して実質的に垂直方向に移動するだけで下げることによって二枚のパネルを連結できる。この場合、パネル縁部が反り返ることはない。二枚のパネルのこの連結を「垂直方向係止」と呼ぶ。
【0004】
同様のフロアパネルが、更に、WO2003/016654に記載されている。この文献には、可撓性タブを持つタングを含む係止システムが開示されている。タングは延びており、本質的に垂直方向に曲げられ、タブのチップがタング溝と協働し、垂直方向で係止する。可撓性タブは上方に差し向けられ、重ねパネル上に配置される。このような実施例の主な欠点は、図17aに示すように、先が尖ったパネル縁部によって可撓性タブを内方に変位させなければならないということである。
【0005】
幾つかの用語の定義
下文において、設置したフロアパネルの見える方の表面を「前面」と呼ぶのに対し、サブフロアに面するフロアパネルの反対側を「後面」と呼ぶ。前面と後面との間の縁部を「接合縁」と呼ぶ。「水平平面」という用語は、表面層の外部分と平行に延びる平面を意味する。接合された二枚のフロアパネルの二つの隣接した接合縁の並置された上部分が、水平平面に対して垂直な「垂直平面」を互いに形成する。
【0006】
「接合部」又は「係止システム」は、フロアパネルを垂直方向及び/又は水平方向で連結する協働連結手段を意味する。「機械式係止システム」は、接着剤を用いないで接合を行うことができるシステムを意味する。機械式係止システムは、多くの場合、接着剤と組み合わせてもよい。「一体の」という用語は、パネルと一部品をなして形成された、又は工場でパネルに連結されたということを意味する。
【0007】
「可撓性タング」という用語は、接合縁に沿って所定の長さを有し、垂直係止システムの一部を形成し、係止中に水平方向に変位できる別体のタングを意味する。このタングは、例えば、曲げることができてもよいし、その長さに沿って曲げることができ且つその初期位置にばね作用で戻ることができるように可撓性で弾性の部分を備えていてもよい。
【0008】
「傾け」という用語は、返し動作(turning motion)によって行われる連結に関する。傾け中、連結又は取り外しが行われる二つの部品間で角度変化が生じる。二枚のフロアパネルの連結に関して傾けが行われる場合、互いに少なくとも部分的に接触した接合縁の上部分で、傾け動作の少なくとも一部に亘って角度移動が生じる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】WO2006/043893
【特許文献2】WO2003/016654
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、様々な特徴を持つ新たな実施例を提供する、一組のフロアパネル即ちフローティングフローリング及びフロアパネル用タングに関する。様々な特徴には、夫々、利点がある。本発明の有用な領域は、任意の形状及び材料のフロアパネルである。材料には、例えば、積層体、木材、HDF、ベニヤ、又は石材が含まれる。
【課題を解決するための手段】
【0011】
第1の目的によれば、本発明は、機械式係止システムを備えたフロアパネルの組を提供する。機械式係止システムは、第1及び第2のパネルの隣接した二つの縁部に設けられている。これによって、係止システムは第1パネルを第2パネルに水平平面内及び垂直平面内で連結するように形成されている。設置を容易にするため、係止システムには、垂直平面内で係止するための変位自在のタングが設けられている。タングは、フロアパネルのうちの一方のフロアパネルの縁部の変位溝内で変位自在であり、前記フロアパネルのうちの他方のフロアパネルのタング溝と協働するように形成されている。タングの第1長縁部は、少なくとも二つの曲げることができる突出部を備えている。これらの突出部は、本質的に、水平平面内を延びており、水平平面内で曲げることができる。タングの第2長縁部は、連結状態で変位溝の外に延び、タングのほぼ全長に亘って本質的に直線状の外縁部を有する。
【0012】
本発明の第1の目的によるフロアパネルには、曲げることができる突出部及び本質的に直線状の外縁部を持つ変位自在のタングが設けられているため、幾つかの利点が提供される。第1の利点は、フロアパネルをタングのほぼ全長に沿って垂直方向で係止するということである。第2の利点は、タングを例えばプラスチック材料で一部品で成型できるということである。これを切断して比較的短いタングを形成しようとする場合、このようにして形成したタングは全て、本質的に同じ性質を備えている。異なるパネル幅用の可撓性タングを製造するのに同じ成型工具を使用できる。特に、単位長さ当たりの変位抵抗及び係止強度を得ることができる。第3の利点は、突出部の曲げによる変位抵抗が、タング全体に沿ってほぼ同じであるということである。突出部の数が多ければ多いほど、タングの縁部に沿った変位抵抗が一定になる。パネルを垂直方向で重ねることによって設置する場合には、変位抵抗がタングの長さに亘って一定であるのが望ましい。更に、先ず最初に重ねパネルが第2パネルのタングと接触する場合、重ねパネルと第2パネルとの間に大きな角度が提供される。突出部は、変位可能であるが、タングを傾かせないように設計されている。
【0013】
この種のフロアパネルは、上文中に言及したように、WO2006/043893から周知であり、長さ方向で曲げることができる弓形形状の可撓性タングを開示する。この弓形形状のタングの欠点は、この形状のため、タングの端部が係止されないということである。全長に沿って係止を提供する一実施例を示す(図7f参照)が、このタングは、連結された二つの部分(38、39)で形成されている。更に、タングは、設置中に変位溝内に変位した後、ばね作用で容易に戻ることが重要である。従って、有利には、隣接したパネルと協働するタングの部分が比較的安定しており、タングが垂直方向係止を行うためのその最終位置に到達する前に動かなくなることがないようにするのに十分な面積の摺動面が設けられている。従って、タブ又は突出部のチップに摺動面を設けるのは有用な解決策ではない。
【0014】
有利には、タングの突出部は弓形形状であり、パネルの設置中及び突出部の曲げ中に本質的に一定のモーメントアームを提供する。
【0015】
好ましくは、タングは、各突出部に凹所を備えており、これにより、タングの変位が大き過ぎたり加えられた力が大き過ぎたりした場合に突出部が変形したり割れたりすることがないようにする。
【0016】
好ましくは、タングの長さはパネルの前面の幅WSの90%以上であり、他の好ましい実施例では、タングの長さは、好ましくは、75%から前面の幅WSと実質的に同じ長さまでの範囲内にある。
【0017】
第2の目的によれば、本発明は、建物用パネル用のタングを提供する。このタングは、細長い形状を備えており、成型プラスチック製である。タングは、その第1長縁部に少なくとも二つの突出部を有する。これらの突出部は、タングの上面と平行な平面内で曲げることができ、本質的に平行な平面内を延びる。更に、タングは、タングのほぼ全長に亘って本質的に直線状の第2長縁部を有する。
【0018】
第1の利点は、タングが、その全長に沿って垂直方向で係止を行うということである。第2の利点は、タングをプラスチックで一部品で成型できるということであり、所望であれば、タングを切断して短くできる。長さを短くしたこれらのタングは全て、性質が本質的に同じである。特に、単位長さ当たりの変位抵抗及び係止強度がほぼ同じである。第3の利点は、突出部の曲げによる変位抵抗が、タング全体に沿ってほぼ同じであるということである。突出部の数が多ければ多いほど、タングの縁部に沿った変位抵抗が一定になる。強化プラスチック、例えばアルミニウム等の金属、及び木材等の比較的剛性の材料を、本発明の原理による突出部で可撓性にしてもよい。垂直方向で重ねることによってパネルを設置する場合、例えば、以下に説明する設置方法でパネルを設置する場合、変位抵抗が一定であるのが望ましい。
【0019】
第3の目的によれば、本発明は、機械式係止システムを持つフロアパネルの組を提供する。機械式係止システムは第1及び第2のパネルの隣接した二つの縁部に設けられている。これによって、係止システムは第1パネルを第2パネルに水平平面内及び垂直平面内で連結するように形成されている。設置を容易にするため、係止システムには、垂直平面内で係止するための変位自在のタングが設けられている。タングは、フロアパネルのうちの一方のフロアパネルの縁部の変位溝内で変位自在であり、前記フロアパネルのうちの他方のフロアパネルのタング溝と協働するように形成されている。連結状態で変位溝の外に延びる、タングの少なくとも一つの長縁部は、少なくとも二つの曲げることができる突出部を備えている。これらの突出部は、本質的に、水平平面内を延びており、水平平面内で曲げることができる。変位自在であり且つ曲げることができる突出部を外縁部に備えたこの実施例は、幾つかの利点を提供する。更に、タング全体が変位自在であってもよい。第1の利点は、重ね中にタングの一部だけを変位溝に押し込めばよく、これにより、重ね中に打ち勝たなければならない摩擦力が減少するということである。突出部は、一実施例では、タングの本体よりも僅かに薄い。突出部の少なくとも一部と変位溝との間に例えば約0.01mm乃至約0.10mmの小さな遊びが設けられ、この遊びにより、製造許容差のために溝がタング本体よりも僅かに小さい場合でも、変位中の摩擦を実質的になくすことができる。第2の利点は、突出部が互いに別個にばね作用で戻ることができ、変位溝及び/又はタング溝の製造許容差により摩擦力が変化する場合でも更に確実な係止が得られるということである。
【0020】
第4の目的によれば、本発明は、第1及び第2のパネルの二つの隣接した縁部に設けられた機械式係止システムを含み、機械式係止システムは、隣接した縁部に対して垂直な水平方向(D2)で係止するための第1コネクタと、別体のタングの設置を容易するため、垂直方向(D1)で係止するための第2コネクタとを含む。タングの一部が可撓性であり、水平平面及び/又は垂直平面内で曲げることができる。係止システムは、傾け、スナップ嵌め、垂直方向で重ねること、及び垂直方向係止によって第1パネルを第2パネルに連結するように形成されている。このような係止システムは、パネルを幾つかの方法で係止できるという利点を提供する。これにより設置が容易になる。
【0021】
第5の目的によれば、本発明は、パネル、好ましくは、フロアパネルを連結するための設置方法に関する。パネルの短側部には、隣接した短縁部を垂直方向で係止するための機械式係止システムが設けられている。この機械式係止システムは、可撓性部分を持つ別体のタングと、水平方向で係止するため、係止エレメントを備えた係止ストリップとを含む。パネルの長縁部には、傾けによって垂直方向及び水平方向で係止できる、タング、溝、係止ストリップ、及び係止溝が設けられている。この方法は、
a)前記パネルの前記短側部を、垂直方向係止又は水平方向スナップ嵌めで前記タングの前記可撓性部分を変位することによって連結することによって、第2パネル列を設置する工程と、
b)第2列を、隣接した設置済の第1列に傾けによって連結する工程とを含む。
【0022】
エレメント、デバイス、構成要素、手段、工程、等が単数であること又は特定のものであることを示す全ての表現は、特段の記載のない限り、こうしたエレメント、デバイス、構成要素、手段、工程、等の少なくとも一つの場合に関するものと解釈されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1a】図1aは、従来技術の係止システムを示す図である。
【図1b】図1bは、従来技術の係止システムを示す図である。
【図1c】図1cは、従来技術の係止システムを示す図である。
【図1d】図1dは、従来技術の係止システムを示す図である。
【図2a】図2aは、係止作用中の従来技術の可撓性タングを示す図である。
【図2b】図2bは、係止作用中の従来技術の可撓性タングを示す図である。
【図3a】図3aは、従来技術の機械式係止システムを短側部に備えたフロアパネルの図である。
【図3b】図3bは、従来技術の機械式係止システムを短側部に備えたフロアパネルの図である。
【図4a】図4aは、二つのフロアパネルの短側部を、従来技術に従って垂直方向で重ねることによって係止する方法を示す図である。
【図4b】図4bは、二つのフロアパネルの短側部を、従来技術に従って垂直方向で重ねることによって係止する方法を示す図である。
【図5a】図5aは、本発明の一実施例によるパネル及び好ましい係止方法を示す図である。
【図5b】図5bは、本発明の一実施例によるパネル及び好ましい係止方法を示す図である。
【図5c】図5cは、本発明の一実施例によるパネル及び好ましい係止方法を示す図である。
【図6a】図6aは、本発明による実施例の変位自在のタングを示す図である。
【図6b】図6bは、本発明による実施例の変位自在のタングを示す図である。
【図6c】図6cは、本発明による実施例の変位自在のタングを示す図である。
【図6d】図6dは、本発明による実施例の変位自在のタングを示す図である。
【図6e】図6eは、本発明による実施例の変位自在のタングを示す図である。
【図7a】図7aは、本発明による一実施例の変位自在のタングを示す平面図である。
【図7b】図7bは、本発明による一実施例の変位自在のタングを示す斜視図である。
【図8a】図8aは、本発明の実施例による、設置中のタングの突出部の曲げを示す図である。
【図8b】図8bは、本発明の実施例による、設置中のタングの突出部の曲げを示す図である。
【図9a】図9aは、本発明の一実施例に従って垂直方向で重ねること即ち垂直方向係止による設置を示す図である。
【図9b】図9bは、本発明の一実施例に従って垂直方向で重ねることによる、即ち垂直方向係止による設置を示す図である。
【図9c】図9cは、本発明の一実施例に従って垂直方向で重ねることによる、即ち垂直方向係止による設置を示す図である。
【図9d】図9dは、本発明の一実施例に従って垂直方向で重ねることによる、即ち垂直方向係止による設置を示す図である。
【図10a】図10aは、本発明の一実施例に従ってスナップ嵌めを行うことによる設置を示す図である。
【図10b】図10bは、本発明の一実施例に従ってスナップ嵌めを行うことによる設置を示す図である。
【図10c】図10cは、本発明の一実施例に従ってスナップ嵌めを行うことによる設置を示す図である。
【図10d】図10dは、本発明の一実施例に従ってスナップ嵌めを行うことによる設置を示す図である。
【図11a】図11aは、可撓性タングによって、係止ストリップ曲げによって行われるスナップ嵌めによる設置の一実施例を示す図である。
【図11b】図11bは、可撓性タングによって、係止ストリップ曲げによって行われるスナップ嵌めによる設置の一実施例を示す図である。
【図11c】図11cは、可撓性タングによって、係止ストリップ曲げによって行われるスナップ嵌めによる設置の一実施例を示す図である。
【図11d】図11dは、可撓性タングによって、係止ストリップ曲げによって行われるスナップ嵌めによる設置の一実施例を示す図である。
【図12a】図12aは、パネルの設置及び取り外しを傾けによって行う実施例を示す図である。
【図12b】図12bは、パネルの設置及び取り外しを傾けによって行う実施例を示す図である。
【図12c】図12cは、パネルの設置及び取り外しを傾けによって行う実施例を示す図である。
【図12d】図12dは、パネルの設置及び取り外しを傾けによって行う実施例を示す図である。
【図13a】図13aは、設置方法の一実施例を示す図である。
【図13b】図13bは、設置方法の一実施例を示す図である。
【図13c】図13cは、別の材料をパネル縁部に連結した実施例を示す図である。
【図13d】図13dは、別の材料をパネル縁部に連結した実施例を示す図である。
【図13e】図13eは、別の材料をパネル縁部に連結した実施例を示す図である。
【図14a】図14aは、本発明による実施例を示す図である。
【図14b】図14bは、本発明による実施例を示す図である。
【図14c】図14cは、本発明による実施例を示す図である。
【図15a】図15aは、本発明による実施例を示す図である。
【図15b】図15bは、本発明による実施例を示す図である。
【図16a】図16aは、本発明の第3の目的による実施例を示す図である。
【図16b】図16bは、本発明の第3の目的による実施例を示す図である。
【図16c】図16cは、本発明の第3の目的による実施例を示す図である。
【図16d】図16dは、本発明の第3の目的による実施例を示す図である。
【図16e】図16eは、本発明の第3の目的による実施例を示す図である。
【図16f】図16fは、本発明によるタングの実施例を示す図である。
【図16g】図16gは、本発明によるタングの実施例を示す図である。
【図16h】図16hは、本発明による実施例を示す図である。
【図16i】図16iは、本発明による実施例を示す図である。
【図17a】図17aは、本発明の第4及び第5の目的に適用できる係止システムの実施例を示す図である。
【図17b】図17bは、本発明の第4及び第5の目的に適用できる係止システムの実施例を示す図である。
【図17c】図17cは、本発明の第4及び第5の目的に適用できる係止システムの実施例を示す図である。
【図17d】図17dは、本発明による実施例を示す図である。
【図17e】図17eは、本発明による実施例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
図5乃至図18に示すように、本発明は、変位自在のタングを備えた一組のフロアパネル、フロアパネル用の変位自在のタング、フロアパネル用係止システム、及びフロアパネル設置方法に関する。
【0025】
機械式係止システム及び変位自在のタングが設けられた従来技術のフロアパネル1、1’を図1a乃至図1dを参照して説明する。
【0026】
図1aは、パネル1の短側部接合縁4aと、これと向き合った第2パネル1’の短側部接合縁4bとの間の接合部の断面を概略に示す。
【0027】
パネル前面は、本質的に、共通の水平平面HP内に位置決めされており、接合縁4a、4bの上部分21、41が垂直平面VPで互いに当接している。パネルは、機械式係止システムにより垂直方向D1並びに水平方向D2で互いに対して係止される。
【0028】
二つの接合縁をD1方向及びD2方向で接合するため、フロアパネルの縁部には、それ自体周知の方法で、係止エレメント8が一つの接合縁に設けられた係止ストリップ6が設けられている。これを、以下、「ストリップパネル」と呼ぶ。ストリップパネルは、他の接合縁の係止溝14と協働する。これを、以下、「重ねパネル」と呼ぶ。これにより水平方向で係止する。
【0029】
従来技術の機械式係止システムは、一方の接合縁に形成された変位溝40に固定された別体の可撓性タング30を含む。この可撓性タング30は、変位溝40に配置された溝部分P1と、変位溝40の外に突出した突出部分P2とを有する。一方の接合縁に形成された可撓性タング30の突出部分P2は、他方の接合縁に形成されたタング溝20と協働する。
【0030】
可撓性タング30の突出部分P2は、丸みを付けた外部分31及び摺動面32を備えている。この摺動面は、この実施例では、ベベル状に形成されている。タングは、上変位面33、下変位面35、及び内部分34を有する。
【0031】
変位溝40は、上開口部42及び下開口部46を有する。これらの開口部には、この実施例では、丸みが付けてある。変位溝40は、更に、底部44、上溝変位面43、下溝変位面45を含み、これらの上下の溝変位面は、好ましくは、水平平面HPと本質的に平行である。
【0032】
タング溝20は、可撓性タング30と協働して接合縁を垂直方向D1で係止するタング係止面22を有する。重ねパネル1’は垂直係止面24を有する。この垂直係止面は、タング溝20よりも後面62に近い。垂直係止面24は、ストリップ6と協働し、接合縁を別の垂直方向で係止する。重ねパネルは、この実施例では、係止中にタングの摺動面32と協働する摺動面23を有する。
【0033】
図3aは、図3bの平面図のパネルのA−A断面を示す。可撓性タング30は、接合縁に沿った長さがLであり、水平平面と平行であり、長さLに対して垂直な幅がWであり、垂直方向D1での厚さがTである。最大溝部分P1及び最大突出部分P2の和が全幅TWである。可撓性タングは、更に、この実施例では、中央区分MS及びこの中央区分と隣接した二つの縁部区分ESを有する。突出部分P2及び溝部分P1の大きさは、この実施例では、長さLに沿って変化し、タングは、二つの隅部区分9a、9bから間隔が隔てられている。可撓性タング30は、一方の縁部区分に摩擦連結部36を有する。この摩擦連結部は、例えば、局所的な小さな垂直突出部として形成されていてもよい。この摩擦連結部により、設置中、可撓性タングを変位溝40内に保持する。又は、可撓性タングが工場でフロアパネルと一体化される場合には、製造中、パッケージング中、及び輸送中に可撓性タングを変位溝40内に保持する。
【0034】
図2a及び図2bは、変位溝40の底部44に向かう第1変位後の可撓性タング30の位置を示す。この変位は、本質的には、可撓性タングを、その長さ方向Lで、幅Wと平行に曲げることによって生じる。この特徴は、この従来技術で重要である。
【0035】
重ねパネルは、ニードル状工具によって取り外すことができる。ニードル状工具は、隅部区分9bからタング溝20に挿入でき、可撓性タングを変位溝40内に押し戻すことができる。重ねパネルは、ストリップパネルがサブフロアに残った状態で上方に傾けることができる。勿論、これらのパネルは、従来の方法で外すこともできる。
【0036】
図4a及び図4bは、垂直方向で重ねる方法の一実施例を示す。第1列の第1パネル1’’が第2列の第2パネル1に連結されている。新たなパネル1’の長側部5aを第1パネルの長側部5bに傾けによって連結する。この傾け作用は、更に、新たなパネルの短側部4bを第2パネルの短側部4aに連結する。重ねパネル1’を、ストリップパネル1に対し、垂直方向移動及び旋回移動の組み合わせによって、垂直平面VPに沿って係止する。突出部分P2は、丸みを付けた又は角度をなした重ね部分P2’を有する。この重ね部分は、重ね中、重ねパネル1’の摺動面23と協働する。重ね部分P2’と、重ね中に重ねパネル1’の摺動面23と協働するタングの摺動面32との組み合わせ効果により、可撓性タング30の第1変位が容易になる。この実施例の重要な特徴は、隅部区分9a及び9bから間隔が隔てられた突出部分P2の位置である。間隔は、接合縁の長さの少なくとも10%である。接合縁は、この場合、見える方の短側部4aである。
【0037】
図5a乃至図5cは、本発明による変位自在のタングを持つフロアパネルの組の一実施例及び好ましい設置方法を示す。この実施例では、タングの長さは、パネルの前面の幅WSの90%以上である。他の好ましい実施例では、タングの長さは、好ましくは、前面の幅WSの75%から前面の幅と実質的に同じ長さまでの範囲内にある。好ましくは、タングの長さは、パネルの全幅から、パネルの隣接した縁部の係止システムの幅を減じた長さとほぼ等しい。外縁部の端部に小さなベベルが設けられていてもよいが、外縁部のところでのタングの直線状部分の長さは、好ましくは、実質的にタングの長さと等しいか或いは、望ましくは、90%以上である。新たなパネル1’は傾けた位置にあり、接合縁の上部分が第1列の第1パネル1’’と接触している。次いで、図5bでわかるように、新たなパネル1’を、第2パネル1に向かって、縁部が本質的に接触するまで、及び可撓性タング15の一部が変位溝40に押し込まれるまで変位する。次いで新たなパネル1’を第2パネル1に向かって下方に重ねる。新たなパネル1’の変位が可撓性タング15の縁部区分を変位溝40に押し込むに過ぎないため、小さな抵抗で垂直方向に重ねることができる。設置は、直線状の外縁部を持つ変位自在のタングでも行うことができる。周知の弓形形状のタング30(図2、図3、及び図4参照)を持つパネルを設置する場合には、タング全体を変位溝に押し込まなければならない。周知の弓形形状のタングを本発明によるタングと比較すると、タングの単位長さ当たりのばね定数が等しいタングについて、必要とされる力が小さい。従って、本発明の原理を使用して、単位長さ当たりのばね定数が比較的高く、弾発力が比較的高いタングを使用できる。その結果、タングの最終位置についての信頼性が向上する。この設置方法では、重ねパネルのベベル状摺動面は不要であり、又は比較的小さくてもよい。これは、薄いパネルについて、有利である。タングの長さが十分でない場合には、上述の設置方法は機能せず、重ねパネルのベベル状摺動面が必要となる。図5cは、タングを重ねパネルに設けてもよいということを示す。
【0038】
本発明による好ましい製造方法は、射出成形法である。この製造方法では、様々な複雑な立体的形状を低い費用で製造でき、可撓性タング15を互いに容易に連結してタングブランク50を形成できる。タングは、更に、押し出し又は機械加工によって形成したプラスチック製又は金属製の形材から形成してもよい。更に、例えば打ち抜きによって形材を賦形し、本発明による可撓性タングを形成してもよい。追加の製造工程を要すること以外の押し出しの欠点は、例えばファイバ等でタングの強化を行うのが困難であるということである。
【0039】
図5と図4とを比較することによってわかるように、本発明の実施例によるタングを持つパネルについては、新たなパネルが最初にタング15の端部と接触し、変位溝40内へのタングの変位を開始するとき、新たなパネル1’と第2パネル1との間の角度が比較的大きい。この角度は大きければ大きい程有利である。これは、角度が大きいということは、作業位置が比較的楽であり、タングを変位溝に押し込むために比較的大きな力を加えるのが容易であるためである。
【0040】
PA(ナイロン)、POM、PC、PP、PET、又はPE等の任意の種類のポリマー材料、又は異なる実施例において上文中に説明した性質を持つ同様のポリマー材料を使用してもよい。これらのプラスチック材料は、射出成形を使用するとき、例えばガラスファイバ、ケブラーファイバ、カーボンファイバ、又はタルク又はチョーク等で強化してもよい。好ましい材料は、ガラスファイバ、好ましくは極めて長いガラスファイバで強化したPP又はPOMである。
【0041】
図6a乃至図6eは、本発明によるタング15の実施例を示す。これらのタングは、全て、上文中に図1乃至図4を参照して従来技術のタング及びパネルについて説明したのと同様の方法でフロアパネルの溝に挿入されるように形成されている。WO2006/043893に記載された、上文中に図1乃至図4を参照して説明した、射出成形及び挿入を行うための全ての方法及び取り外しを行うための工具は、本発明に適用できる。
【0042】
図6aは、第1長縁部L1及び第2長縁部L2を持つ実施例を示す。第1長縁部には、タング15の上側64と平行な平面内を延びる突出部が設けられている。これらの突出部は、タングの長さ方向に対して所定の角度をなしている。
【0043】
図6a及び図6bは、第1長縁部L1及び第2長縁部L2を持つ実施例の平面図及び側面図である。第1長縁部は、タングの上側即ち上変位面64及び後側即ち下変位面65と平行な平面内を延びる突出部61を有し、これらの突出部は、タングの長さ方向に対して所定の角度をなす。突出部は、好ましくは弓形形状であり、特に好ましい実施例では、タングは、各突出部61のところに凹所62を備えている。凹所は、好ましくは、突出部の大きさ及び形状と適合する。
【0044】
突出部には、好ましくは、摩擦連結部63が設けられている。摩擦連結部は、最も好ましくは、突出部の先端に又は先端近くに設けられており、例えば局所的な小さな垂直突出部として形成されていてもよい。変位自在のタングを工場でフロアパネルと一体化する場合、この摩擦連結部により、設置中、又は製造中、パッケージング中、及び輸送中、可撓性タングを変位溝40に保持する。
【0045】
図6dは、図6cのB−B断面での、パネル1の変位溝40に位置決めしたタング15を示す。タングの上下の変位面は、上溝変位面43及び下溝変位面45と協働するように形成されている。パネルは、水平方向で係止するための係止ストリップ6及び係止エレメント8を含む。パネル1は、図1a乃至図1dの従来技術のパネル1’と同様の方法で第2パネル1’に連結されるように形成されている。タングの上変位面64及び/又は下変位面65には、一つの好ましい実施例では、ベベル状縁部が設けられており、摺動面32、31及び傾斜係止面66を夫々形成する。傾斜係止面は、好ましくは、タング溝20の傾斜したタング係止面22と協働する。
【0046】
図6d及び図6eによる実施例では、変位溝(40)はパネルのコアと一部品をなして形成されているが、この他の別態様が可能である。変位溝は、寄木フロアの木材コアに連結された例えばHDF等の別の材料に形成されていてもよい。変位溝は、プラスチック製又は金属製のU字形状形材の形態であってもよい。これらの形材は、例えばスナップ連結部、接着剤、又は摩擦でパネルに連結される。これらの態様は、摩擦を減らし、変位溝内でのタングの水平方向変位を容易にするのに使用してもよい。更に、変位溝を摩擦低減剤で処理してもよい。これらの原理は、タング溝にも適用できる。
【0047】
図6eは、水平平面内で係止するため、タング15をパネルの変位溝40に挿入してもよいということを示す。パネルの連結中、タングを垂直平面内で変位する。これらの種類のパネルは、水平平面内での移動即ち「水平方向スナップ嵌め」によって連結される。
【0048】
設置を容易にするため、突出部分のばね定数ができるだけ線型であるのが有利である。ばね定数が線型であると、変位に対する抵抗がいきなり大きくなったりひどく大きくなったりすることなく、優れた滑らかな連結移動が行われる。一実施例によれば、これは、弓形形状の突出部によって達成される。図8bは、弓形形状の突出部により、モーメントが本質的に一定のアームが得られ、力は、二つのパネルの全連結行程中、突出部の先端に作用し、本質的に線型のばね定数が得られることを示す。図8aは直線状突出部を示し、これにより、連結工程中、モーメントアームが変化し、力が突出部の長さの比較的大きな部分に亘って拡がり、その結果、連結工程中にばね定数が増大することを示す。Fは力の変化であり、Lは変位距離である。
【0049】
突出部に設けられた好ましい凹所には、過大な力が加わった場合でも、又は変位が大き過ぎた場合でも突出部が壊れないようにするという利点がある。突出部を凹所に押し込んだときに、突出部が割れないようにする。
【0050】
図7a及び図7bは、タングの一部の拡大平面図及び斜視図である。これらの図は、変位溝に挿入する前に切断する成型ゲート71を示す。
【0051】
好ましくは、突出部PLの長さはタングの全幅TWよりも大きい。この全幅は、タングの幅Wに、タング本体から突出部の先端までタングの長さ方向に対して垂直な距離を加えたものである。最も好ましい実施例では、PLは2×TWよりも大きい。更に好ましくは、凹所は、図7aに示すように、突出部の先端の近くで、凹所の底部近くよりも広幅である。
【0052】
好ましくは、タングを1mm変位するための力は、タングの100mmの長さ当たり約20N乃至約30Nである。
【0053】
好ましくは、突出部PLの長さは、約10mm乃至約20mmであり、タングの幅Wは約3mm乃至約6mmであり、タングの全幅TWは、約5mm乃至約11mmである。二つの突出部間の本体部分BPの長さ、即ち一つの突出部の根元から隣接した突出部の先端までの距離は、約3mm乃至約10mmである。非限定的例として、隣接した縁部に設けられた係止システムの幅を含む約200mmのフロアパネルの幅について、タングの長さは約180mmであり、9個の突出部が設けられており、これらの突出部の長さは約15mmであり、本体部分BPの長さは約5mmであり、タングの幅Wは約5mmであり、全幅TWは約8mmである。
【0054】
本発明の実施例によるタングは、全て、一部品で型成形できる。更に、型成形したタングを比較的短いピースに切断できる。これらのピースは、全て、突出部の数が同じであれば、単位長さ当たりの性質が同じである。別の製造方法は、タングの凹所及び突出部の打ち抜き又は切断と組み合わせた押し出しである。
【0055】
図9a乃至図9dは、本発明の主な原理に従って垂直方向で重ねることができ且つ垂直方向で係止できる係止システムを示す。係止を容易にするため、係止システムは、ワックス、オイル、又は同様の化学物質等の摩擦低減剤(71、71’、71’’)を、重ねパネル1’の縁部に及び/又は係止エレメント8に及び/又は係止溝14に含む。好ましくは、ここに示す全ての可撓性タングに、例えばワックスやオイル等の摩擦低減剤が設けられている。
【0056】
図10a乃至図10dは、垂直方向で重ねることができる係止システムを示す。この係止システムは、更に、水平方向スナップ嵌めで係止するように設計されていてもよい。この実施例では、スナップ嵌めは、主として、可撓性タング(15)によって行われる。係止システムは、図10a乃至図10dに示すように、実質的に水平方向変位で、又は水平方向変位及び垂直方向変位の組み合わせで係止するように設計されていてもよい。タング15の外部分及び重ねパネル1の縁部は、スナップ嵌めを容易にするベベル状部分及び/又は丸みを付けた部分を持つように設計されていてもよい。
【0057】
図11a乃至図11dは、スナップ嵌めを、スナップ嵌め中にサブフロアに向かって下方に湾曲する可撓性ストリップ6と組み合わせてもよいということを示す。
【0058】
図12a乃至図12dは、傾けによって係止できるように設計されていてもよい係止システムを示す。図12dは、係止システムを傾けによって係止解除してもよいということを示す。ワックス等の摩擦低減剤を、変位溝、タング溝、又は係止システムに、及び特定的には係止中に可撓性タングと接触する表面に適用してもよい。このような摩擦低減剤は、全ての係止システムにおいて、例えばタングの一部が可撓性の図2b、図13c及び図13d、図14a、図14b、及び図14c、図15a及び図15b、及び図17a乃至図17eに示す係止システムにおいて、係止機能及び係止解除機能を向上する。
【0059】
垂直方向で重ねること、垂直方向係止、傾け、及びスナップ嵌めで係止できる係止システムは、多くの様々な種類のタングを含んでいてもよい。これらのタングは、パネルのコアと異なる材料で形成されており、パネル縁部に連結され、少なくとも一つの可撓性部分を有する。このような係止を可能にする係止システム及び別体のタングの実施例を図2、図13c及び図13d、図14a、図14b、及び図14c、図15a及び図15b、及び図17a乃至図17eに示す。例えばスナップタブを持ち、長さ方向で曲がり、可撓性突出部が溝等の内側又は外側に配置される全ての種類の可撓性タングを使用できる。本発明によれば、少なくとも一つの可撓性部分を含む別体のタングを持つ係止システムが提供され、この係止システムは、垂直方向で重ねること、垂直方向係止、可撓性ストリップを用いた又は用いないスナップ嵌め、及び傾けにより垂直方向係止及び水平方向係止を行うことができる。更に、傾けによって係止解除できる。このような係止システムは、フロアパネルの設置中、幾つかの利点を提供する。勿論、係止システムは、上文中に言及した係止機能のうちの一つ又は幾つかを阻止できるように設計されていてもよい。例えば、水平平面に対して本質的に垂直な係止面を持つ係止エレメントは、パネルを上方に傾けることによる取り外しを阻止する。しかしながら、このような係止システムは、水平方向で高い強度を備えている。
【0060】
多くの場合において、垂直方向で重ねるのが最も便利な設置方法である。しかしながら、図13a及び図13bは別の設置方法を示す。第1パネル列R1の短側部が連結されている。第2パネル列R2の短側部を、垂直方向係止又は水平方向スナップ嵌めによって互いに連結し、可撓性部分を含む別体のタングの一部を係止中に変位する。このような連結方法は極めて容易である。これは、短縁部を短縁部に当てて連結することにより、パネルをサブフロア上に平らに敷設できるためである。パネルを傾けたりタッピングブロックで互いにスナップ嵌めする必要がない。次いで、二つの隣接した列R1及びR2を傾けによって連結する。
【0061】
この方法は、短縁部及び長側部を含むフロアパネルの設置に関する。短縁部は、隣接した短縁部を、可撓性部分を含む別体のタングで垂直方向に係止し、及び係止エレメントを含む係止ストリップで水平方向に係止する機械式係止システムを有する。長側部は、傾けにより垂直方向及び水平方向で係止できる、タング、溝、係止ストリップ、及び係止溝を含む機械式係止システムを有する。
a)パネルの短側部を垂直方向係止又は水平方向スナップ嵌めで連結し、これによってタングの可撓性部分を変位することによって第2パネル列R2を設置する。
b)設置済の隣接した列R1に第2列R2を傾けによって連結する。
【0062】
図13e、図13f、及び図13gは、強度及び係止機能を改善するため、別体の材料72及び73を使用できるということを示す。このような別体の材料は、例えば積層体や木材でできたフロアパネルに縁部部分として連結できる。このような材料には、好ましくは、広葉樹材、合板、プラスチック材料、HDF、MDF、等が含まれる。別体の材料は、片方の縁部に取り付けられていてもよいし、両縁部に取り付けられていてもよい。これらの材料は、図13cに示すように変位溝の一部を形成してもよく、図13dに示すようにタング溝20の一部を形成してもよく、又は図13eに示すように係止ストリップ6及び係止溝14の一部を形成してもよい。別体の材料は、別体の部分的に可撓性のタングを持つ全ての係止システムで使用できる。これらの原理は、例えば、図17a乃至図17eに示す係止システムで使用できる。
【0063】
図14a及び図14bは、突出部61を変位溝40の内側に配置してもよいし、外側に配置してもよいということを示す。変位溝の外側に配置されたこれらの可撓性突出部は、タング溝と協働し、パネルを垂直方向で係止するように設計されていてもよい。
【0064】
図15aは、突出部61の一部が変位溝の外側にあり、内部分が弓形形状の可撓性タング15の一実施例を示す。
【0065】
図14cは、突出部が溝内にある状態で可撓性タングを変位溝に配置した場合、タングに力Fを加えると、突出部と同じ方向に配置された可撓性タング(15)の一方の短縁部分(E1)が外方に湾曲するということを示す(このような湾曲が摩擦連結によって妨げられない場合)。従って、この実施例では、図14aに示すように、重ねを開始するパネルの部分に向かって突出部を差し向けるのが好ましい。このような実施例により、重ね工程の最後の部分で可撓性タングがスナップ作用で外れることがないという利点が提供される。可撓性タングは、丸みを付けた又はベベル状の少なくとも一つの端部分(70)を備えているのが好ましい。このような部分は、型成形したタングで一体化できる。これは、例えば、押し出しにより形成したタングの打ち抜き部分又は切断部分であってもよい。この実施例では、タングの縁部部分には突出部61a及び61bが設けられており、これらは、互いから別の方向に延びている。タングは、更に、二つの短縁部分E1及びE2を有する。これらの短縁部分は、タングの中央部分程大きく変位溝の外に延びないように形成されている。このような実施例は、設置を容易にする。突出部及び短縁部分の形状は、別々に使用してもよいし、組み合わせて使用してもよい。
【0066】
図15bは、同じパネルの二つの両縁部に可撓性タング15、15’を備えた実施例を示す。前もって設置する上で有用である。本願に示す別体のタングの全ての実施例を使用できる。
【0067】
図16a乃至図16eは、突出部を備えた可撓性タング15の実施例を示す。図16aは、ベベル状のチップ又は丸みを付けたチップ(71)を持つ突出部61を示す。図16bは、変位溝40に押し込まれた場合の圧縮状態の突出部を示す。図16cは、突出部の外部分の丸みを付けた形状72を示す。これは、垂直方向で重ねることによる両長縁部の設置を容易にする。
【0068】
図16d及び図16eは、変位溝40の内側及び外側に二つの突出部61、61’を備えた実施例を示す。全ての実施例は組み合わせることができる。例えば、図16d及び図16eに示すように両側に突出部を備えたタングは、図16cに示すような丸みを付けた外部分72を備えていてもよい。
【0069】
図16h及び図16a及び図16bは、係止中に変位溝40内で変位できる突出部61の部分61aよりも可撓性タング15の本体15aが僅かに厚いということを示す。変位溝と突出部との間の遊びにより、摩擦が低減し、突出部61の変位を確実にする。突出部及び可撓性部分は、タング溝に係止したタングのこれらの部分が、係止位置で圧力を及ぼすのが好ましい。一例は、垂直方向で重ねる際の圧縮と対応する100時間の圧縮後、初期位置の少なくとも90%である所定位置にばね作用で戻る可撓性部分を持つタングである。
【0070】
図16f及び図16gは、フロアパネルの縁部に対して垂直な垂直平面で対称なタングの実施例を示す。これらのタングは、両重ね方向で同じ性質を有する。タングの両端のところで突出部が外方に延びる図16gのタングには、タングの最外縁部に支持を提供するという利点がある。突出部が一方向にしか延びていない、タングの別の好ましい実施例では、タングは水平平面内で対称であり、これにより、タングを上下逆にできるという利点が得られる。その結果、両重ね方向で同じ性質が得られる。
【0071】
係止ストリップ6の係止エレメント8の係止面を、角度、ベベル、及び半径が異なるように形成してもよい。係止エレメント8の係止面は、例えば、図16iに示すようにパネルの上縁部に向かって内方に延びていてもよい。このような実施例では、垂直方向係止は、可撓性タング15及び係止ストリップ6の係止エレメント8によって行われる。
【0072】
図17aは、可撓性タブ75が上方に延びる可撓性タング15を示す。可撓性タングは、重ねパネル1に連結されている。
【0073】
図17bは、可撓性タブ75が下方に延びる可撓性タング15を示す。可撓性タングは、係止ストリップ6が延びる縁部に連結されている。この実施例は、角のあるパネル縁部によって変位されるのでないため、図17aに示す係止システムの改良である。重ねパネルには、スナップタブ75の変位を容易にする摺動面23が形成されている。スナップタブは、予備張力を持つように設計されていてもよく、これにより重ねパネルを下方に係止位置に押圧する。本発明の主な原理に従って、可撓性タブ75を持つタングを弓形形状の形態又は突出部と組み合わせてもよい。
【0074】
図17cは、可撓性タブ75を変位溝の内側に配置してもよいということを示す。可撓性タブは上方に差し向けられていてもよいし下方に差し向けられていてもよく、別のタングが可撓性タブを変位溝の内側及び/又は外側に備えていてもよい。
【0075】
図17dは、変位自在の二つのタブ15、15’が互いに上下に配置された実施例を示す。図17eは、可撓性タングを係止ストリップ6の一部に対して係止してもよいということを示す。本願に示す全てのタングをこうした係止システムで使用できる。
【0076】
突出部を備えた可撓性タングは、例えば約6mmの非常に薄いフロアパネル、及び場合によってはこれよりも薄いフロアパネルの係止に使用できる。可撓性タングの垂直方向厚さが約1mmである場合でも、強固な垂直方向係止が得られる。突出部は、極めて小さくできる。これらの突出部は、例えば、タング溝内に約1mmしか、又はこれよりも小さく延びており、タング長10mm当たり1個以上の突出部が設けられていてもよい。
【符号の説明】
【0077】
1 第2フロアパネル
1’第1フロアパネル
1’’ フロアパネル
6、8、14 係止溝
15 可撓性タング
20 タング溝
30 タング
40 変位溝
61 突出部
L1 第1長縁部
L2 第2長縁部
【図1a−1d】
【図2a−2b】
【図3a−3b】
【図4a−4b】
【技術分野】
【0001】
本発明は、全体として、可撓性で変位自在のタングを持つ機械式係止システムを備えたフロアパネルの分野に関する。本発明は、更に、このような機械式係止システムを備えた建物用パネル用の或る程度曲げることができるタングに関する。
【背景技術】
【0002】
特定的には、しかも非限定的には、本発明は、フロアパネル用のタング、及び好ましくはフローティングフロアに機械的に接合された一組のフロアパネルに関する。しかしながら、本発明は、一般的な建物用パネルにも適用できる。更に詳細には、本発明は、建物用パネルの設置を容易にするため、可撓性の又は或る程度可撓性のタング及び/又は変位自在のタングを持つ種類の機械的係止システムの種類に関する。
【0003】
この種のフロアパネルは、WO2006/043893に記載されている。この文献には、水平方向で係止するため、係止溝と協働する係止エレメントと、垂直方向で係止するため、タング溝と協働する可撓性タングとを有する係止システムを備えたフロアパネルが開示されている。可撓性タングは、フロアパネルの連結中に水平面内で曲がり、垂直方向で重ねること(vertical folding)によって、又は垂直方向に移動するだけでパネルを設置できる。「垂直方向で重ねる」というのは、第1及び第2のパネルが連結状態にあり、一回の傾け作業により新たな第3のパネルの二つの垂直な縁部を第1及び第2のパネルに同時に連結する、三つのパネルの連結に関する。このような連結は、例えば、第1列の第1パネルの長側部が第2列の第2パネルの長側部に既に連結されている場合に行われる。次いで、本明細書中において「重ねパネル」と呼ぶ第3パネルを、傾けによって、第1列の第1パネルの長側部に連結する。更に、新たな第3パネルの短側部を第2列の第2パネルに連結するこの特定の種類の傾け作業を「垂直方向で重ねる」と言う。更に、一枚のパネル全体を別のパネルに対して実質的に垂直方向に移動するだけで下げることによって二枚のパネルを連結できる。この場合、パネル縁部が反り返ることはない。二枚のパネルのこの連結を「垂直方向係止」と呼ぶ。
【0004】
同様のフロアパネルが、更に、WO2003/016654に記載されている。この文献には、可撓性タブを持つタングを含む係止システムが開示されている。タングは延びており、本質的に垂直方向に曲げられ、タブのチップがタング溝と協働し、垂直方向で係止する。可撓性タブは上方に差し向けられ、重ねパネル上に配置される。このような実施例の主な欠点は、図17aに示すように、先が尖ったパネル縁部によって可撓性タブを内方に変位させなければならないということである。
【0005】
幾つかの用語の定義
下文において、設置したフロアパネルの見える方の表面を「前面」と呼ぶのに対し、サブフロアに面するフロアパネルの反対側を「後面」と呼ぶ。前面と後面との間の縁部を「接合縁」と呼ぶ。「水平平面」という用語は、表面層の外部分と平行に延びる平面を意味する。接合された二枚のフロアパネルの二つの隣接した接合縁の並置された上部分が、水平平面に対して垂直な「垂直平面」を互いに形成する。
【0006】
「接合部」又は「係止システム」は、フロアパネルを垂直方向及び/又は水平方向で連結する協働連結手段を意味する。「機械式係止システム」は、接着剤を用いないで接合を行うことができるシステムを意味する。機械式係止システムは、多くの場合、接着剤と組み合わせてもよい。「一体の」という用語は、パネルと一部品をなして形成された、又は工場でパネルに連結されたということを意味する。
【0007】
「可撓性タング」という用語は、接合縁に沿って所定の長さを有し、垂直係止システムの一部を形成し、係止中に水平方向に変位できる別体のタングを意味する。このタングは、例えば、曲げることができてもよいし、その長さに沿って曲げることができ且つその初期位置にばね作用で戻ることができるように可撓性で弾性の部分を備えていてもよい。
【0008】
「傾け」という用語は、返し動作(turning motion)によって行われる連結に関する。傾け中、連結又は取り外しが行われる二つの部品間で角度変化が生じる。二枚のフロアパネルの連結に関して傾けが行われる場合、互いに少なくとも部分的に接触した接合縁の上部分で、傾け動作の少なくとも一部に亘って角度移動が生じる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】WO2006/043893
【特許文献2】WO2003/016654
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、様々な特徴を持つ新たな実施例を提供する、一組のフロアパネル即ちフローティングフローリング及びフロアパネル用タングに関する。様々な特徴には、夫々、利点がある。本発明の有用な領域は、任意の形状及び材料のフロアパネルである。材料には、例えば、積層体、木材、HDF、ベニヤ、又は石材が含まれる。
【課題を解決するための手段】
【0011】
第1の目的によれば、本発明は、機械式係止システムを備えたフロアパネルの組を提供する。機械式係止システムは、第1及び第2のパネルの隣接した二つの縁部に設けられている。これによって、係止システムは第1パネルを第2パネルに水平平面内及び垂直平面内で連結するように形成されている。設置を容易にするため、係止システムには、垂直平面内で係止するための変位自在のタングが設けられている。タングは、フロアパネルのうちの一方のフロアパネルの縁部の変位溝内で変位自在であり、前記フロアパネルのうちの他方のフロアパネルのタング溝と協働するように形成されている。タングの第1長縁部は、少なくとも二つの曲げることができる突出部を備えている。これらの突出部は、本質的に、水平平面内を延びており、水平平面内で曲げることができる。タングの第2長縁部は、連結状態で変位溝の外に延び、タングのほぼ全長に亘って本質的に直線状の外縁部を有する。
【0012】
本発明の第1の目的によるフロアパネルには、曲げることができる突出部及び本質的に直線状の外縁部を持つ変位自在のタングが設けられているため、幾つかの利点が提供される。第1の利点は、フロアパネルをタングのほぼ全長に沿って垂直方向で係止するということである。第2の利点は、タングを例えばプラスチック材料で一部品で成型できるということである。これを切断して比較的短いタングを形成しようとする場合、このようにして形成したタングは全て、本質的に同じ性質を備えている。異なるパネル幅用の可撓性タングを製造するのに同じ成型工具を使用できる。特に、単位長さ当たりの変位抵抗及び係止強度を得ることができる。第3の利点は、突出部の曲げによる変位抵抗が、タング全体に沿ってほぼ同じであるということである。突出部の数が多ければ多いほど、タングの縁部に沿った変位抵抗が一定になる。パネルを垂直方向で重ねることによって設置する場合には、変位抵抗がタングの長さに亘って一定であるのが望ましい。更に、先ず最初に重ねパネルが第2パネルのタングと接触する場合、重ねパネルと第2パネルとの間に大きな角度が提供される。突出部は、変位可能であるが、タングを傾かせないように設計されている。
【0013】
この種のフロアパネルは、上文中に言及したように、WO2006/043893から周知であり、長さ方向で曲げることができる弓形形状の可撓性タングを開示する。この弓形形状のタングの欠点は、この形状のため、タングの端部が係止されないということである。全長に沿って係止を提供する一実施例を示す(図7f参照)が、このタングは、連結された二つの部分(38、39)で形成されている。更に、タングは、設置中に変位溝内に変位した後、ばね作用で容易に戻ることが重要である。従って、有利には、隣接したパネルと協働するタングの部分が比較的安定しており、タングが垂直方向係止を行うためのその最終位置に到達する前に動かなくなることがないようにするのに十分な面積の摺動面が設けられている。従って、タブ又は突出部のチップに摺動面を設けるのは有用な解決策ではない。
【0014】
有利には、タングの突出部は弓形形状であり、パネルの設置中及び突出部の曲げ中に本質的に一定のモーメントアームを提供する。
【0015】
好ましくは、タングは、各突出部に凹所を備えており、これにより、タングの変位が大き過ぎたり加えられた力が大き過ぎたりした場合に突出部が変形したり割れたりすることがないようにする。
【0016】
好ましくは、タングの長さはパネルの前面の幅WSの90%以上であり、他の好ましい実施例では、タングの長さは、好ましくは、75%から前面の幅WSと実質的に同じ長さまでの範囲内にある。
【0017】
第2の目的によれば、本発明は、建物用パネル用のタングを提供する。このタングは、細長い形状を備えており、成型プラスチック製である。タングは、その第1長縁部に少なくとも二つの突出部を有する。これらの突出部は、タングの上面と平行な平面内で曲げることができ、本質的に平行な平面内を延びる。更に、タングは、タングのほぼ全長に亘って本質的に直線状の第2長縁部を有する。
【0018】
第1の利点は、タングが、その全長に沿って垂直方向で係止を行うということである。第2の利点は、タングをプラスチックで一部品で成型できるということであり、所望であれば、タングを切断して短くできる。長さを短くしたこれらのタングは全て、性質が本質的に同じである。特に、単位長さ当たりの変位抵抗及び係止強度がほぼ同じである。第3の利点は、突出部の曲げによる変位抵抗が、タング全体に沿ってほぼ同じであるということである。突出部の数が多ければ多いほど、タングの縁部に沿った変位抵抗が一定になる。強化プラスチック、例えばアルミニウム等の金属、及び木材等の比較的剛性の材料を、本発明の原理による突出部で可撓性にしてもよい。垂直方向で重ねることによってパネルを設置する場合、例えば、以下に説明する設置方法でパネルを設置する場合、変位抵抗が一定であるのが望ましい。
【0019】
第3の目的によれば、本発明は、機械式係止システムを持つフロアパネルの組を提供する。機械式係止システムは第1及び第2のパネルの隣接した二つの縁部に設けられている。これによって、係止システムは第1パネルを第2パネルに水平平面内及び垂直平面内で連結するように形成されている。設置を容易にするため、係止システムには、垂直平面内で係止するための変位自在のタングが設けられている。タングは、フロアパネルのうちの一方のフロアパネルの縁部の変位溝内で変位自在であり、前記フロアパネルのうちの他方のフロアパネルのタング溝と協働するように形成されている。連結状態で変位溝の外に延びる、タングの少なくとも一つの長縁部は、少なくとも二つの曲げることができる突出部を備えている。これらの突出部は、本質的に、水平平面内を延びており、水平平面内で曲げることができる。変位自在であり且つ曲げることができる突出部を外縁部に備えたこの実施例は、幾つかの利点を提供する。更に、タング全体が変位自在であってもよい。第1の利点は、重ね中にタングの一部だけを変位溝に押し込めばよく、これにより、重ね中に打ち勝たなければならない摩擦力が減少するということである。突出部は、一実施例では、タングの本体よりも僅かに薄い。突出部の少なくとも一部と変位溝との間に例えば約0.01mm乃至約0.10mmの小さな遊びが設けられ、この遊びにより、製造許容差のために溝がタング本体よりも僅かに小さい場合でも、変位中の摩擦を実質的になくすことができる。第2の利点は、突出部が互いに別個にばね作用で戻ることができ、変位溝及び/又はタング溝の製造許容差により摩擦力が変化する場合でも更に確実な係止が得られるということである。
【0020】
第4の目的によれば、本発明は、第1及び第2のパネルの二つの隣接した縁部に設けられた機械式係止システムを含み、機械式係止システムは、隣接した縁部に対して垂直な水平方向(D2)で係止するための第1コネクタと、別体のタングの設置を容易するため、垂直方向(D1)で係止するための第2コネクタとを含む。タングの一部が可撓性であり、水平平面及び/又は垂直平面内で曲げることができる。係止システムは、傾け、スナップ嵌め、垂直方向で重ねること、及び垂直方向係止によって第1パネルを第2パネルに連結するように形成されている。このような係止システムは、パネルを幾つかの方法で係止できるという利点を提供する。これにより設置が容易になる。
【0021】
第5の目的によれば、本発明は、パネル、好ましくは、フロアパネルを連結するための設置方法に関する。パネルの短側部には、隣接した短縁部を垂直方向で係止するための機械式係止システムが設けられている。この機械式係止システムは、可撓性部分を持つ別体のタングと、水平方向で係止するため、係止エレメントを備えた係止ストリップとを含む。パネルの長縁部には、傾けによって垂直方向及び水平方向で係止できる、タング、溝、係止ストリップ、及び係止溝が設けられている。この方法は、
a)前記パネルの前記短側部を、垂直方向係止又は水平方向スナップ嵌めで前記タングの前記可撓性部分を変位することによって連結することによって、第2パネル列を設置する工程と、
b)第2列を、隣接した設置済の第1列に傾けによって連結する工程とを含む。
【0022】
エレメント、デバイス、構成要素、手段、工程、等が単数であること又は特定のものであることを示す全ての表現は、特段の記載のない限り、こうしたエレメント、デバイス、構成要素、手段、工程、等の少なくとも一つの場合に関するものと解釈されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1a】図1aは、従来技術の係止システムを示す図である。
【図1b】図1bは、従来技術の係止システムを示す図である。
【図1c】図1cは、従来技術の係止システムを示す図である。
【図1d】図1dは、従来技術の係止システムを示す図である。
【図2a】図2aは、係止作用中の従来技術の可撓性タングを示す図である。
【図2b】図2bは、係止作用中の従来技術の可撓性タングを示す図である。
【図3a】図3aは、従来技術の機械式係止システムを短側部に備えたフロアパネルの図である。
【図3b】図3bは、従来技術の機械式係止システムを短側部に備えたフロアパネルの図である。
【図4a】図4aは、二つのフロアパネルの短側部を、従来技術に従って垂直方向で重ねることによって係止する方法を示す図である。
【図4b】図4bは、二つのフロアパネルの短側部を、従来技術に従って垂直方向で重ねることによって係止する方法を示す図である。
【図5a】図5aは、本発明の一実施例によるパネル及び好ましい係止方法を示す図である。
【図5b】図5bは、本発明の一実施例によるパネル及び好ましい係止方法を示す図である。
【図5c】図5cは、本発明の一実施例によるパネル及び好ましい係止方法を示す図である。
【図6a】図6aは、本発明による実施例の変位自在のタングを示す図である。
【図6b】図6bは、本発明による実施例の変位自在のタングを示す図である。
【図6c】図6cは、本発明による実施例の変位自在のタングを示す図である。
【図6d】図6dは、本発明による実施例の変位自在のタングを示す図である。
【図6e】図6eは、本発明による実施例の変位自在のタングを示す図である。
【図7a】図7aは、本発明による一実施例の変位自在のタングを示す平面図である。
【図7b】図7bは、本発明による一実施例の変位自在のタングを示す斜視図である。
【図8a】図8aは、本発明の実施例による、設置中のタングの突出部の曲げを示す図である。
【図8b】図8bは、本発明の実施例による、設置中のタングの突出部の曲げを示す図である。
【図9a】図9aは、本発明の一実施例に従って垂直方向で重ねること即ち垂直方向係止による設置を示す図である。
【図9b】図9bは、本発明の一実施例に従って垂直方向で重ねることによる、即ち垂直方向係止による設置を示す図である。
【図9c】図9cは、本発明の一実施例に従って垂直方向で重ねることによる、即ち垂直方向係止による設置を示す図である。
【図9d】図9dは、本発明の一実施例に従って垂直方向で重ねることによる、即ち垂直方向係止による設置を示す図である。
【図10a】図10aは、本発明の一実施例に従ってスナップ嵌めを行うことによる設置を示す図である。
【図10b】図10bは、本発明の一実施例に従ってスナップ嵌めを行うことによる設置を示す図である。
【図10c】図10cは、本発明の一実施例に従ってスナップ嵌めを行うことによる設置を示す図である。
【図10d】図10dは、本発明の一実施例に従ってスナップ嵌めを行うことによる設置を示す図である。
【図11a】図11aは、可撓性タングによって、係止ストリップ曲げによって行われるスナップ嵌めによる設置の一実施例を示す図である。
【図11b】図11bは、可撓性タングによって、係止ストリップ曲げによって行われるスナップ嵌めによる設置の一実施例を示す図である。
【図11c】図11cは、可撓性タングによって、係止ストリップ曲げによって行われるスナップ嵌めによる設置の一実施例を示す図である。
【図11d】図11dは、可撓性タングによって、係止ストリップ曲げによって行われるスナップ嵌めによる設置の一実施例を示す図である。
【図12a】図12aは、パネルの設置及び取り外しを傾けによって行う実施例を示す図である。
【図12b】図12bは、パネルの設置及び取り外しを傾けによって行う実施例を示す図である。
【図12c】図12cは、パネルの設置及び取り外しを傾けによって行う実施例を示す図である。
【図12d】図12dは、パネルの設置及び取り外しを傾けによって行う実施例を示す図である。
【図13a】図13aは、設置方法の一実施例を示す図である。
【図13b】図13bは、設置方法の一実施例を示す図である。
【図13c】図13cは、別の材料をパネル縁部に連結した実施例を示す図である。
【図13d】図13dは、別の材料をパネル縁部に連結した実施例を示す図である。
【図13e】図13eは、別の材料をパネル縁部に連結した実施例を示す図である。
【図14a】図14aは、本発明による実施例を示す図である。
【図14b】図14bは、本発明による実施例を示す図である。
【図14c】図14cは、本発明による実施例を示す図である。
【図15a】図15aは、本発明による実施例を示す図である。
【図15b】図15bは、本発明による実施例を示す図である。
【図16a】図16aは、本発明の第3の目的による実施例を示す図である。
【図16b】図16bは、本発明の第3の目的による実施例を示す図である。
【図16c】図16cは、本発明の第3の目的による実施例を示す図である。
【図16d】図16dは、本発明の第3の目的による実施例を示す図である。
【図16e】図16eは、本発明の第3の目的による実施例を示す図である。
【図16f】図16fは、本発明によるタングの実施例を示す図である。
【図16g】図16gは、本発明によるタングの実施例を示す図である。
【図16h】図16hは、本発明による実施例を示す図である。
【図16i】図16iは、本発明による実施例を示す図である。
【図17a】図17aは、本発明の第4及び第5の目的に適用できる係止システムの実施例を示す図である。
【図17b】図17bは、本発明の第4及び第5の目的に適用できる係止システムの実施例を示す図である。
【図17c】図17cは、本発明の第4及び第5の目的に適用できる係止システムの実施例を示す図である。
【図17d】図17dは、本発明による実施例を示す図である。
【図17e】図17eは、本発明による実施例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
図5乃至図18に示すように、本発明は、変位自在のタングを備えた一組のフロアパネル、フロアパネル用の変位自在のタング、フロアパネル用係止システム、及びフロアパネル設置方法に関する。
【0025】
機械式係止システム及び変位自在のタングが設けられた従来技術のフロアパネル1、1’を図1a乃至図1dを参照して説明する。
【0026】
図1aは、パネル1の短側部接合縁4aと、これと向き合った第2パネル1’の短側部接合縁4bとの間の接合部の断面を概略に示す。
【0027】
パネル前面は、本質的に、共通の水平平面HP内に位置決めされており、接合縁4a、4bの上部分21、41が垂直平面VPで互いに当接している。パネルは、機械式係止システムにより垂直方向D1並びに水平方向D2で互いに対して係止される。
【0028】
二つの接合縁をD1方向及びD2方向で接合するため、フロアパネルの縁部には、それ自体周知の方法で、係止エレメント8が一つの接合縁に設けられた係止ストリップ6が設けられている。これを、以下、「ストリップパネル」と呼ぶ。ストリップパネルは、他の接合縁の係止溝14と協働する。これを、以下、「重ねパネル」と呼ぶ。これにより水平方向で係止する。
【0029】
従来技術の機械式係止システムは、一方の接合縁に形成された変位溝40に固定された別体の可撓性タング30を含む。この可撓性タング30は、変位溝40に配置された溝部分P1と、変位溝40の外に突出した突出部分P2とを有する。一方の接合縁に形成された可撓性タング30の突出部分P2は、他方の接合縁に形成されたタング溝20と協働する。
【0030】
可撓性タング30の突出部分P2は、丸みを付けた外部分31及び摺動面32を備えている。この摺動面は、この実施例では、ベベル状に形成されている。タングは、上変位面33、下変位面35、及び内部分34を有する。
【0031】
変位溝40は、上開口部42及び下開口部46を有する。これらの開口部には、この実施例では、丸みが付けてある。変位溝40は、更に、底部44、上溝変位面43、下溝変位面45を含み、これらの上下の溝変位面は、好ましくは、水平平面HPと本質的に平行である。
【0032】
タング溝20は、可撓性タング30と協働して接合縁を垂直方向D1で係止するタング係止面22を有する。重ねパネル1’は垂直係止面24を有する。この垂直係止面は、タング溝20よりも後面62に近い。垂直係止面24は、ストリップ6と協働し、接合縁を別の垂直方向で係止する。重ねパネルは、この実施例では、係止中にタングの摺動面32と協働する摺動面23を有する。
【0033】
図3aは、図3bの平面図のパネルのA−A断面を示す。可撓性タング30は、接合縁に沿った長さがLであり、水平平面と平行であり、長さLに対して垂直な幅がWであり、垂直方向D1での厚さがTである。最大溝部分P1及び最大突出部分P2の和が全幅TWである。可撓性タングは、更に、この実施例では、中央区分MS及びこの中央区分と隣接した二つの縁部区分ESを有する。突出部分P2及び溝部分P1の大きさは、この実施例では、長さLに沿って変化し、タングは、二つの隅部区分9a、9bから間隔が隔てられている。可撓性タング30は、一方の縁部区分に摩擦連結部36を有する。この摩擦連結部は、例えば、局所的な小さな垂直突出部として形成されていてもよい。この摩擦連結部により、設置中、可撓性タングを変位溝40内に保持する。又は、可撓性タングが工場でフロアパネルと一体化される場合には、製造中、パッケージング中、及び輸送中に可撓性タングを変位溝40内に保持する。
【0034】
図2a及び図2bは、変位溝40の底部44に向かう第1変位後の可撓性タング30の位置を示す。この変位は、本質的には、可撓性タングを、その長さ方向Lで、幅Wと平行に曲げることによって生じる。この特徴は、この従来技術で重要である。
【0035】
重ねパネルは、ニードル状工具によって取り外すことができる。ニードル状工具は、隅部区分9bからタング溝20に挿入でき、可撓性タングを変位溝40内に押し戻すことができる。重ねパネルは、ストリップパネルがサブフロアに残った状態で上方に傾けることができる。勿論、これらのパネルは、従来の方法で外すこともできる。
【0036】
図4a及び図4bは、垂直方向で重ねる方法の一実施例を示す。第1列の第1パネル1’’が第2列の第2パネル1に連結されている。新たなパネル1’の長側部5aを第1パネルの長側部5bに傾けによって連結する。この傾け作用は、更に、新たなパネルの短側部4bを第2パネルの短側部4aに連結する。重ねパネル1’を、ストリップパネル1に対し、垂直方向移動及び旋回移動の組み合わせによって、垂直平面VPに沿って係止する。突出部分P2は、丸みを付けた又は角度をなした重ね部分P2’を有する。この重ね部分は、重ね中、重ねパネル1’の摺動面23と協働する。重ね部分P2’と、重ね中に重ねパネル1’の摺動面23と協働するタングの摺動面32との組み合わせ効果により、可撓性タング30の第1変位が容易になる。この実施例の重要な特徴は、隅部区分9a及び9bから間隔が隔てられた突出部分P2の位置である。間隔は、接合縁の長さの少なくとも10%である。接合縁は、この場合、見える方の短側部4aである。
【0037】
図5a乃至図5cは、本発明による変位自在のタングを持つフロアパネルの組の一実施例及び好ましい設置方法を示す。この実施例では、タングの長さは、パネルの前面の幅WSの90%以上である。他の好ましい実施例では、タングの長さは、好ましくは、前面の幅WSの75%から前面の幅と実質的に同じ長さまでの範囲内にある。好ましくは、タングの長さは、パネルの全幅から、パネルの隣接した縁部の係止システムの幅を減じた長さとほぼ等しい。外縁部の端部に小さなベベルが設けられていてもよいが、外縁部のところでのタングの直線状部分の長さは、好ましくは、実質的にタングの長さと等しいか或いは、望ましくは、90%以上である。新たなパネル1’は傾けた位置にあり、接合縁の上部分が第1列の第1パネル1’’と接触している。次いで、図5bでわかるように、新たなパネル1’を、第2パネル1に向かって、縁部が本質的に接触するまで、及び可撓性タング15の一部が変位溝40に押し込まれるまで変位する。次いで新たなパネル1’を第2パネル1に向かって下方に重ねる。新たなパネル1’の変位が可撓性タング15の縁部区分を変位溝40に押し込むに過ぎないため、小さな抵抗で垂直方向に重ねることができる。設置は、直線状の外縁部を持つ変位自在のタングでも行うことができる。周知の弓形形状のタング30(図2、図3、及び図4参照)を持つパネルを設置する場合には、タング全体を変位溝に押し込まなければならない。周知の弓形形状のタングを本発明によるタングと比較すると、タングの単位長さ当たりのばね定数が等しいタングについて、必要とされる力が小さい。従って、本発明の原理を使用して、単位長さ当たりのばね定数が比較的高く、弾発力が比較的高いタングを使用できる。その結果、タングの最終位置についての信頼性が向上する。この設置方法では、重ねパネルのベベル状摺動面は不要であり、又は比較的小さくてもよい。これは、薄いパネルについて、有利である。タングの長さが十分でない場合には、上述の設置方法は機能せず、重ねパネルのベベル状摺動面が必要となる。図5cは、タングを重ねパネルに設けてもよいということを示す。
【0038】
本発明による好ましい製造方法は、射出成形法である。この製造方法では、様々な複雑な立体的形状を低い費用で製造でき、可撓性タング15を互いに容易に連結してタングブランク50を形成できる。タングは、更に、押し出し又は機械加工によって形成したプラスチック製又は金属製の形材から形成してもよい。更に、例えば打ち抜きによって形材を賦形し、本発明による可撓性タングを形成してもよい。追加の製造工程を要すること以外の押し出しの欠点は、例えばファイバ等でタングの強化を行うのが困難であるということである。
【0039】
図5と図4とを比較することによってわかるように、本発明の実施例によるタングを持つパネルについては、新たなパネルが最初にタング15の端部と接触し、変位溝40内へのタングの変位を開始するとき、新たなパネル1’と第2パネル1との間の角度が比較的大きい。この角度は大きければ大きい程有利である。これは、角度が大きいということは、作業位置が比較的楽であり、タングを変位溝に押し込むために比較的大きな力を加えるのが容易であるためである。
【0040】
PA(ナイロン)、POM、PC、PP、PET、又はPE等の任意の種類のポリマー材料、又は異なる実施例において上文中に説明した性質を持つ同様のポリマー材料を使用してもよい。これらのプラスチック材料は、射出成形を使用するとき、例えばガラスファイバ、ケブラーファイバ、カーボンファイバ、又はタルク又はチョーク等で強化してもよい。好ましい材料は、ガラスファイバ、好ましくは極めて長いガラスファイバで強化したPP又はPOMである。
【0041】
図6a乃至図6eは、本発明によるタング15の実施例を示す。これらのタングは、全て、上文中に図1乃至図4を参照して従来技術のタング及びパネルについて説明したのと同様の方法でフロアパネルの溝に挿入されるように形成されている。WO2006/043893に記載された、上文中に図1乃至図4を参照して説明した、射出成形及び挿入を行うための全ての方法及び取り外しを行うための工具は、本発明に適用できる。
【0042】
図6aは、第1長縁部L1及び第2長縁部L2を持つ実施例を示す。第1長縁部には、タング15の上側64と平行な平面内を延びる突出部が設けられている。これらの突出部は、タングの長さ方向に対して所定の角度をなしている。
【0043】
図6a及び図6bは、第1長縁部L1及び第2長縁部L2を持つ実施例の平面図及び側面図である。第1長縁部は、タングの上側即ち上変位面64及び後側即ち下変位面65と平行な平面内を延びる突出部61を有し、これらの突出部は、タングの長さ方向に対して所定の角度をなす。突出部は、好ましくは弓形形状であり、特に好ましい実施例では、タングは、各突出部61のところに凹所62を備えている。凹所は、好ましくは、突出部の大きさ及び形状と適合する。
【0044】
突出部には、好ましくは、摩擦連結部63が設けられている。摩擦連結部は、最も好ましくは、突出部の先端に又は先端近くに設けられており、例えば局所的な小さな垂直突出部として形成されていてもよい。変位自在のタングを工場でフロアパネルと一体化する場合、この摩擦連結部により、設置中、又は製造中、パッケージング中、及び輸送中、可撓性タングを変位溝40に保持する。
【0045】
図6dは、図6cのB−B断面での、パネル1の変位溝40に位置決めしたタング15を示す。タングの上下の変位面は、上溝変位面43及び下溝変位面45と協働するように形成されている。パネルは、水平方向で係止するための係止ストリップ6及び係止エレメント8を含む。パネル1は、図1a乃至図1dの従来技術のパネル1’と同様の方法で第2パネル1’に連結されるように形成されている。タングの上変位面64及び/又は下変位面65には、一つの好ましい実施例では、ベベル状縁部が設けられており、摺動面32、31及び傾斜係止面66を夫々形成する。傾斜係止面は、好ましくは、タング溝20の傾斜したタング係止面22と協働する。
【0046】
図6d及び図6eによる実施例では、変位溝(40)はパネルのコアと一部品をなして形成されているが、この他の別態様が可能である。変位溝は、寄木フロアの木材コアに連結された例えばHDF等の別の材料に形成されていてもよい。変位溝は、プラスチック製又は金属製のU字形状形材の形態であってもよい。これらの形材は、例えばスナップ連結部、接着剤、又は摩擦でパネルに連結される。これらの態様は、摩擦を減らし、変位溝内でのタングの水平方向変位を容易にするのに使用してもよい。更に、変位溝を摩擦低減剤で処理してもよい。これらの原理は、タング溝にも適用できる。
【0047】
図6eは、水平平面内で係止するため、タング15をパネルの変位溝40に挿入してもよいということを示す。パネルの連結中、タングを垂直平面内で変位する。これらの種類のパネルは、水平平面内での移動即ち「水平方向スナップ嵌め」によって連結される。
【0048】
設置を容易にするため、突出部分のばね定数ができるだけ線型であるのが有利である。ばね定数が線型であると、変位に対する抵抗がいきなり大きくなったりひどく大きくなったりすることなく、優れた滑らかな連結移動が行われる。一実施例によれば、これは、弓形形状の突出部によって達成される。図8bは、弓形形状の突出部により、モーメントが本質的に一定のアームが得られ、力は、二つのパネルの全連結行程中、突出部の先端に作用し、本質的に線型のばね定数が得られることを示す。図8aは直線状突出部を示し、これにより、連結工程中、モーメントアームが変化し、力が突出部の長さの比較的大きな部分に亘って拡がり、その結果、連結工程中にばね定数が増大することを示す。Fは力の変化であり、Lは変位距離である。
【0049】
突出部に設けられた好ましい凹所には、過大な力が加わった場合でも、又は変位が大き過ぎた場合でも突出部が壊れないようにするという利点がある。突出部を凹所に押し込んだときに、突出部が割れないようにする。
【0050】
図7a及び図7bは、タングの一部の拡大平面図及び斜視図である。これらの図は、変位溝に挿入する前に切断する成型ゲート71を示す。
【0051】
好ましくは、突出部PLの長さはタングの全幅TWよりも大きい。この全幅は、タングの幅Wに、タング本体から突出部の先端までタングの長さ方向に対して垂直な距離を加えたものである。最も好ましい実施例では、PLは2×TWよりも大きい。更に好ましくは、凹所は、図7aに示すように、突出部の先端の近くで、凹所の底部近くよりも広幅である。
【0052】
好ましくは、タングを1mm変位するための力は、タングの100mmの長さ当たり約20N乃至約30Nである。
【0053】
好ましくは、突出部PLの長さは、約10mm乃至約20mmであり、タングの幅Wは約3mm乃至約6mmであり、タングの全幅TWは、約5mm乃至約11mmである。二つの突出部間の本体部分BPの長さ、即ち一つの突出部の根元から隣接した突出部の先端までの距離は、約3mm乃至約10mmである。非限定的例として、隣接した縁部に設けられた係止システムの幅を含む約200mmのフロアパネルの幅について、タングの長さは約180mmであり、9個の突出部が設けられており、これらの突出部の長さは約15mmであり、本体部分BPの長さは約5mmであり、タングの幅Wは約5mmであり、全幅TWは約8mmである。
【0054】
本発明の実施例によるタングは、全て、一部品で型成形できる。更に、型成形したタングを比較的短いピースに切断できる。これらのピースは、全て、突出部の数が同じであれば、単位長さ当たりの性質が同じである。別の製造方法は、タングの凹所及び突出部の打ち抜き又は切断と組み合わせた押し出しである。
【0055】
図9a乃至図9dは、本発明の主な原理に従って垂直方向で重ねることができ且つ垂直方向で係止できる係止システムを示す。係止を容易にするため、係止システムは、ワックス、オイル、又は同様の化学物質等の摩擦低減剤(71、71’、71’’)を、重ねパネル1’の縁部に及び/又は係止エレメント8に及び/又は係止溝14に含む。好ましくは、ここに示す全ての可撓性タングに、例えばワックスやオイル等の摩擦低減剤が設けられている。
【0056】
図10a乃至図10dは、垂直方向で重ねることができる係止システムを示す。この係止システムは、更に、水平方向スナップ嵌めで係止するように設計されていてもよい。この実施例では、スナップ嵌めは、主として、可撓性タング(15)によって行われる。係止システムは、図10a乃至図10dに示すように、実質的に水平方向変位で、又は水平方向変位及び垂直方向変位の組み合わせで係止するように設計されていてもよい。タング15の外部分及び重ねパネル1の縁部は、スナップ嵌めを容易にするベベル状部分及び/又は丸みを付けた部分を持つように設計されていてもよい。
【0057】
図11a乃至図11dは、スナップ嵌めを、スナップ嵌め中にサブフロアに向かって下方に湾曲する可撓性ストリップ6と組み合わせてもよいということを示す。
【0058】
図12a乃至図12dは、傾けによって係止できるように設計されていてもよい係止システムを示す。図12dは、係止システムを傾けによって係止解除してもよいということを示す。ワックス等の摩擦低減剤を、変位溝、タング溝、又は係止システムに、及び特定的には係止中に可撓性タングと接触する表面に適用してもよい。このような摩擦低減剤は、全ての係止システムにおいて、例えばタングの一部が可撓性の図2b、図13c及び図13d、図14a、図14b、及び図14c、図15a及び図15b、及び図17a乃至図17eに示す係止システムにおいて、係止機能及び係止解除機能を向上する。
【0059】
垂直方向で重ねること、垂直方向係止、傾け、及びスナップ嵌めで係止できる係止システムは、多くの様々な種類のタングを含んでいてもよい。これらのタングは、パネルのコアと異なる材料で形成されており、パネル縁部に連結され、少なくとも一つの可撓性部分を有する。このような係止を可能にする係止システム及び別体のタングの実施例を図2、図13c及び図13d、図14a、図14b、及び図14c、図15a及び図15b、及び図17a乃至図17eに示す。例えばスナップタブを持ち、長さ方向で曲がり、可撓性突出部が溝等の内側又は外側に配置される全ての種類の可撓性タングを使用できる。本発明によれば、少なくとも一つの可撓性部分を含む別体のタングを持つ係止システムが提供され、この係止システムは、垂直方向で重ねること、垂直方向係止、可撓性ストリップを用いた又は用いないスナップ嵌め、及び傾けにより垂直方向係止及び水平方向係止を行うことができる。更に、傾けによって係止解除できる。このような係止システムは、フロアパネルの設置中、幾つかの利点を提供する。勿論、係止システムは、上文中に言及した係止機能のうちの一つ又は幾つかを阻止できるように設計されていてもよい。例えば、水平平面に対して本質的に垂直な係止面を持つ係止エレメントは、パネルを上方に傾けることによる取り外しを阻止する。しかしながら、このような係止システムは、水平方向で高い強度を備えている。
【0060】
多くの場合において、垂直方向で重ねるのが最も便利な設置方法である。しかしながら、図13a及び図13bは別の設置方法を示す。第1パネル列R1の短側部が連結されている。第2パネル列R2の短側部を、垂直方向係止又は水平方向スナップ嵌めによって互いに連結し、可撓性部分を含む別体のタングの一部を係止中に変位する。このような連結方法は極めて容易である。これは、短縁部を短縁部に当てて連結することにより、パネルをサブフロア上に平らに敷設できるためである。パネルを傾けたりタッピングブロックで互いにスナップ嵌めする必要がない。次いで、二つの隣接した列R1及びR2を傾けによって連結する。
【0061】
この方法は、短縁部及び長側部を含むフロアパネルの設置に関する。短縁部は、隣接した短縁部を、可撓性部分を含む別体のタングで垂直方向に係止し、及び係止エレメントを含む係止ストリップで水平方向に係止する機械式係止システムを有する。長側部は、傾けにより垂直方向及び水平方向で係止できる、タング、溝、係止ストリップ、及び係止溝を含む機械式係止システムを有する。
a)パネルの短側部を垂直方向係止又は水平方向スナップ嵌めで連結し、これによってタングの可撓性部分を変位することによって第2パネル列R2を設置する。
b)設置済の隣接した列R1に第2列R2を傾けによって連結する。
【0062】
図13e、図13f、及び図13gは、強度及び係止機能を改善するため、別体の材料72及び73を使用できるということを示す。このような別体の材料は、例えば積層体や木材でできたフロアパネルに縁部部分として連結できる。このような材料には、好ましくは、広葉樹材、合板、プラスチック材料、HDF、MDF、等が含まれる。別体の材料は、片方の縁部に取り付けられていてもよいし、両縁部に取り付けられていてもよい。これらの材料は、図13cに示すように変位溝の一部を形成してもよく、図13dに示すようにタング溝20の一部を形成してもよく、又は図13eに示すように係止ストリップ6及び係止溝14の一部を形成してもよい。別体の材料は、別体の部分的に可撓性のタングを持つ全ての係止システムで使用できる。これらの原理は、例えば、図17a乃至図17eに示す係止システムで使用できる。
【0063】
図14a及び図14bは、突出部61を変位溝40の内側に配置してもよいし、外側に配置してもよいということを示す。変位溝の外側に配置されたこれらの可撓性突出部は、タング溝と協働し、パネルを垂直方向で係止するように設計されていてもよい。
【0064】
図15aは、突出部61の一部が変位溝の外側にあり、内部分が弓形形状の可撓性タング15の一実施例を示す。
【0065】
図14cは、突出部が溝内にある状態で可撓性タングを変位溝に配置した場合、タングに力Fを加えると、突出部と同じ方向に配置された可撓性タング(15)の一方の短縁部分(E1)が外方に湾曲するということを示す(このような湾曲が摩擦連結によって妨げられない場合)。従って、この実施例では、図14aに示すように、重ねを開始するパネルの部分に向かって突出部を差し向けるのが好ましい。このような実施例により、重ね工程の最後の部分で可撓性タングがスナップ作用で外れることがないという利点が提供される。可撓性タングは、丸みを付けた又はベベル状の少なくとも一つの端部分(70)を備えているのが好ましい。このような部分は、型成形したタングで一体化できる。これは、例えば、押し出しにより形成したタングの打ち抜き部分又は切断部分であってもよい。この実施例では、タングの縁部部分には突出部61a及び61bが設けられており、これらは、互いから別の方向に延びている。タングは、更に、二つの短縁部分E1及びE2を有する。これらの短縁部分は、タングの中央部分程大きく変位溝の外に延びないように形成されている。このような実施例は、設置を容易にする。突出部及び短縁部分の形状は、別々に使用してもよいし、組み合わせて使用してもよい。
【0066】
図15bは、同じパネルの二つの両縁部に可撓性タング15、15’を備えた実施例を示す。前もって設置する上で有用である。本願に示す別体のタングの全ての実施例を使用できる。
【0067】
図16a乃至図16eは、突出部を備えた可撓性タング15の実施例を示す。図16aは、ベベル状のチップ又は丸みを付けたチップ(71)を持つ突出部61を示す。図16bは、変位溝40に押し込まれた場合の圧縮状態の突出部を示す。図16cは、突出部の外部分の丸みを付けた形状72を示す。これは、垂直方向で重ねることによる両長縁部の設置を容易にする。
【0068】
図16d及び図16eは、変位溝40の内側及び外側に二つの突出部61、61’を備えた実施例を示す。全ての実施例は組み合わせることができる。例えば、図16d及び図16eに示すように両側に突出部を備えたタングは、図16cに示すような丸みを付けた外部分72を備えていてもよい。
【0069】
図16h及び図16a及び図16bは、係止中に変位溝40内で変位できる突出部61の部分61aよりも可撓性タング15の本体15aが僅かに厚いということを示す。変位溝と突出部との間の遊びにより、摩擦が低減し、突出部61の変位を確実にする。突出部及び可撓性部分は、タング溝に係止したタングのこれらの部分が、係止位置で圧力を及ぼすのが好ましい。一例は、垂直方向で重ねる際の圧縮と対応する100時間の圧縮後、初期位置の少なくとも90%である所定位置にばね作用で戻る可撓性部分を持つタングである。
【0070】
図16f及び図16gは、フロアパネルの縁部に対して垂直な垂直平面で対称なタングの実施例を示す。これらのタングは、両重ね方向で同じ性質を有する。タングの両端のところで突出部が外方に延びる図16gのタングには、タングの最外縁部に支持を提供するという利点がある。突出部が一方向にしか延びていない、タングの別の好ましい実施例では、タングは水平平面内で対称であり、これにより、タングを上下逆にできるという利点が得られる。その結果、両重ね方向で同じ性質が得られる。
【0071】
係止ストリップ6の係止エレメント8の係止面を、角度、ベベル、及び半径が異なるように形成してもよい。係止エレメント8の係止面は、例えば、図16iに示すようにパネルの上縁部に向かって内方に延びていてもよい。このような実施例では、垂直方向係止は、可撓性タング15及び係止ストリップ6の係止エレメント8によって行われる。
【0072】
図17aは、可撓性タブ75が上方に延びる可撓性タング15を示す。可撓性タングは、重ねパネル1に連結されている。
【0073】
図17bは、可撓性タブ75が下方に延びる可撓性タング15を示す。可撓性タングは、係止ストリップ6が延びる縁部に連結されている。この実施例は、角のあるパネル縁部によって変位されるのでないため、図17aに示す係止システムの改良である。重ねパネルには、スナップタブ75の変位を容易にする摺動面23が形成されている。スナップタブは、予備張力を持つように設計されていてもよく、これにより重ねパネルを下方に係止位置に押圧する。本発明の主な原理に従って、可撓性タブ75を持つタングを弓形形状の形態又は突出部と組み合わせてもよい。
【0074】
図17cは、可撓性タブ75を変位溝の内側に配置してもよいということを示す。可撓性タブは上方に差し向けられていてもよいし下方に差し向けられていてもよく、別のタングが可撓性タブを変位溝の内側及び/又は外側に備えていてもよい。
【0075】
図17dは、変位自在の二つのタブ15、15’が互いに上下に配置された実施例を示す。図17eは、可撓性タングを係止ストリップ6の一部に対して係止してもよいということを示す。本願に示す全てのタングをこうした係止システムで使用できる。
【0076】
突出部を備えた可撓性タングは、例えば約6mmの非常に薄いフロアパネル、及び場合によってはこれよりも薄いフロアパネルの係止に使用できる。可撓性タングの垂直方向厚さが約1mmである場合でも、強固な垂直方向係止が得られる。突出部は、極めて小さくできる。これらの突出部は、例えば、タング溝内に約1mmしか、又はこれよりも小さく延びており、タング長10mm当たり1個以上の突出部が設けられていてもよい。
【符号の説明】
【0077】
1 第2フロアパネル
1’第1フロアパネル
1’’ フロアパネル
6、8、14 係止溝
15 可撓性タング
20 タング溝
30 タング
40 変位溝
61 突出部
L1 第1長縁部
L2 第2長縁部
【図1a−1d】
【図2a−2b】
【図3a−3b】
【図4a−4b】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1及び第2のコネクタ(20、30、6、8、14)を含む本質的に同じフロアパネル(1、1’、1’’)の組であって、前記コネクタは、前記フロアパネル(1、1’、1’’)と一体化してあり、第1フロアパネル(1’)を第2フロアパネル(1)に隣接した縁部で連結するように形成されており、
前記第1コネクタは、前記フロアパネルのうちの一方のフロアパネルに設けられた上方に差し向けられた係止エレメントを含み、この係止エレメントは、前記第1フロアパネル(1’)を前記第2フロアパネル(1)に、前記隣接した縁部に対して直交する水平方向(D2)で連結するため、前記フロアパネルのうちの他方のフロアパネルに設けられた係止溝(6、8、14)と協働するようになっており、
前記第2コネクタは、前記フロアパネル(1、1’)のうちの一方のフロアパネルの縁部の変位溝内(40)に設けられた成型プラスチック製の可撓性タング(15)を含み、この可撓性タング(15)は、前記フロアパネルを垂直方向(D1)で互いに係止するため、前記フロアパネル(1、1’)のうちの他方のフロアパネルに設けられたタング溝と協働するように形成されており、
前記可撓性タングは、前記変位溝内で水平方向に変位自在である、フロアパネルの組において、
前記タングは、前記タングの第1長縁部(L1)に少なくとも二つの突出部を有し、これらの突出部は、水平平面内で曲げることができ、本質的に水平平面内を延び、
前記タング(15)は、連結状態で前記変位溝の外側に延びるように形成された第2長縁部(L2)を有し、
前記第2長縁部(L2)の外縁は、前記タングのほぼ全長に亘って本質的に直線状である、ことを特徴とするフロアパネルの組。
【請求項2】
請求項1に記載のフロアパネルの組において、
突出部61とタング15の長さ方向とが所定の角度をなす、ことを特徴とするフロアパネルの組。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のフロアパネルの組において、
突出部61は弓形形状である、ことを特徴とするフロアパネルの組。
【請求項4】
請求項1乃至3のうちのいずれか一項に記載のフロアパネルの組において、
前記突出部61は前記変位溝40内に延びる、ことを特徴とするフロアパネルの組。
【請求項5】
請求項1乃至3のうちのいずれか一項に記載のフロアパネルの組において、
前記第1フロアパネルは、垂直方向で重ねることによって、又は単に垂直方向係止によって前記第2フロアパネルに係止するように形成されている、ことを特徴とするフロアパネルの組。
【請求項6】
請求項1乃至3のうちのいずれか一項に記載のフロアパネルの組において、
前記タングの長さは、前記フロアパネル(1、1’)の前記前面の幅WSの75%以上である、ことを特徴とするフロアパネルの組。
【請求項7】
請求項1乃至3のうちのいずれか一項に記載のフロアパネルの組において、
前記タングの長さは、前記フロアパネル(1、1’)の前記前面の幅WSの90%以上である、ことを特徴とするフロアパネルの組。
【請求項8】
請求項1乃至3のうちのいずれか一項に記載のフロアパネルの組において、
前記タングの長さは、前記フロアパネルの前記前面の幅WSとほぼ同じである、ことを特徴とするフロアパネルの組。
【請求項9】
請求項1乃至3のうちのいずれか一項に記載のフロアパネルの組において、
前記タングの前記第1長縁部(L1)は、各突出部に凹所を備えている、ことを特徴とするフロアパネルの組。
【請求項10】
請求項1乃至3のうちのいずれか一項に記載のフロアパネルの組において、
前記タング(15)の前記本質的に直線状の縁部は連続している、ことを特徴とするフロアパネルの組。
【請求項11】
第1及び第2のコネクタ(20、30、6、8、14)を含む本質的に同じフロアパネル(1、1’、1’’)の組であって、前記コネクタは、前記フロアパネル(1、1’、1’’)と一体化してあり、第1フロアパネル(1’)を第2フロアパネル(1)に隣接した縁部で連結するように形成されており、
前記第1コネクタは、前記フロアパネルのうちの一方のフロアパネルに設けられた上方に差し向けられた係止エレメントを含み、この係止エレメントは、前記第1フロアパネル(1’)を前記第2フロアパネル(1)に、前記隣接した縁部に対して直交する水平方向(D2)で連結するため、前記フロアパネルのうちの他方のフロアパネルに設けられた係止溝(6、8、14)と協働するようになっており、
前記第2コネクタは、前記フロアパネル(1、1’)のうちの一方のフロアパネルの縁部の変位溝(40)内に設けられた可撓性タング(15)を含み、この可撓性タング(15)は、前記フロアパネルを垂直方向(D1)で互いに係止するため、前記フロアパネルのうちの他方のフロアパネルに設けられたタング溝(20)と協働するように形成されている、フロアパネルの組において、
前記タングは、前記水平平面内で曲げることができる、本質的に前記水平平面内を延びる少なくとも二つの突出部(61)を含み、
前記突出部の一部は、連結状態で前記変位溝(40)の外に前記タング溝(20)内に延びるように形成されている、ことを特徴とするフロアパネルの組。
【請求項12】
請求項11に記載のフロアパネルの組において、
突出部61とタング15の長さ方向とが所定の角度をなす、ことを特徴とするフロアパネルの組。
【請求項13】
請求項11又は12に記載のフロアパネルの組において、
突出部61は弓形形状である、ことを特徴とするフロアパネルの組。
【請求項14】
請求項11乃至13のうちのいずれか一項に記載のフロアパネルの組において、
前記第1フロアパネルは、垂直方向で重ねることによって、又は単に垂直方向係止によって前記第2フロアパネルに係止するように形成されている、ことを特徴とするフロアパネルの組。
【請求項15】
別体の部分として形成されたタングが受け入れられる側方に開放した溝を形成する縁部部分を持つフロアパネルにおいて、
前記タング(30)は、該タングの第1長縁部(L1)に少なくとも二つの弓形形状突出部(61)を有し、
前記突出部は、前記パネルの前記前面と平行な平面内で曲げることができ且つ本質的に前記平面内を延びるように前記溝内に配置されている、ことを特徴とするフロアパネル。
【請求項16】
請求項15に記載のフロアパネルにおいて、
前記タング(15)は、前記溝の外に延びる第2長縁部(L2)を有する、ことを特徴とするフロアパネル。
【請求項17】
請求項15又は16に記載のフロアパネルにおいて、
前記第2長縁部(L2)は、実質的に前記タングの前記全長に亘って本質的に直線状である、ことを特徴とするフロアパネル。
【請求項18】
請求項15乃至17のうちのいずれか一項に記載のフロアパネルにおいて、
前記タングは、前記平面内に、前記側方に開放した溝の長さ方向と平行な方向に凹所(150)を有する、ことを特徴とするフロアパネル。
【請求項19】
請求項17に記載のフロアパネルにおいて、
前記凹所(150)及び前記溝の底部によって空間が形成され、前記タングの一部が前記空間内に湾曲できる、ことを特徴とするフロアパネル。
【請求項20】
請求項15に記載のフロアパネルにおいて、
前記突出部の一部が前記変位溝の外に延びている、ことを特徴とするフロアパネル。
【請求項21】
請求項15乃至20のうちのいずれか一項に記載のフロアパネルにおいて、
前記タングは、前記フロアパネルの前記主平面に対して傾斜した摺動面(32)を形成する、ことを特徴とするフロアパネル。
【請求項22】
建物用パネルの細長い形状の成型プラスチック製タング(15)において、
前記タング(15)は、該タングの第1長縁部(L1)のところに少なくとも二つの突出部(61)を有し、
前記突出部は、前記タングの前記上面(64)と平行な平面内で曲げることができ、本質的に前記平行な平面内を延び、
前記タング(15)は、該タングの実質的に全長に亘って本質的に直線状の第2長縁部(L2)を有する、ことを特徴とするタング。
【請求項23】
請求項22に記載のタングにおいて、
前記突出部(61)と前記タングの長さ方向とが所定の角度をなす、ことを特徴とするタング。
【請求項24】
請求項22又は23に記載のタングにおいて、
前記突出部(61)は弓形形状である、ことを特徴とするタング。
【請求項25】
請求項22乃至24のうちのいずれか一項に記載のタングにおいて、
前記突出部(61)は、前記フロアパネルの変位溝(40)内に延びるように形成されている、ことを特徴とするタング。
【請求項26】
請求項22乃至25のうちのいずれか一項に記載のタングにおいて、
前記タングの前記第1長縁部(L1)は、各突出部(63)のところに凹所(62)を備えている、ことを特徴とするタング。
【請求項27】
請求項26に記載のタングにおいて、
前記凹所(63)は、前記突出部(62)の大きさと適合する大きさを備えている、ことを特徴とするタング。
【請求項28】
請求項26又は27に記載のタングにおいて、
前記凹所(62)は、前記突出部(61)の形状と適合する形状を備えている、ことを特徴とするタング。
【請求項29】
請求項22乃至28のうちのいずれか一項に記載のタングにおいて、
前記タング(15)の前記本質的に直線状の縁部(L2)は連続的である、ことを特徴とするタング。
【請求項30】
請求項22乃至29のうちのいずれか一項に記載のタングにおいて、
前記タングの上面(64)及び下面(65)は変位面である、ことを特徴とするタング。
【請求項31】
請求項22乃至30のうちのいずれか一項に記載のタングにおいて、
前記上変位面(64)及び/又は前記下変位面(65)は、摺動面(32、31)を提供するベベル状縁部及び傾斜した係止面(66)を夫々備えている、ことを特徴とするタング。
【請求項32】
請求項22乃至31のうちのいずれか一項に記載のタングにおいて、
垂直突出部(63)が前記水平突出部(61)の上側及び/又は下側に配置されている、ことを特徴とするタング。
【請求項33】
請求項32に記載のタングにおいて、
前記垂直突出部(63)は、前記水平突出部(61)のチップの近くに、又はこのチップのところに配置されている、ことを特徴とするタング。
【請求項34】
請求項22乃至33のうちのいずれか一項に記載のタングにおいて、
前記タング(15)は、PP又はPOMで形成されており、ファイバ、例えばガラスファイバで強化してある、ことを特徴とするタング。
【請求項35】
請求項22乃至34のうちのいずれか一項に記載のタングにおいて、
前記建物用パネルはフロアパネルである、ことを特徴とするタング。
【請求項36】
請求項22乃至35のうちのいずれか一項に記載のタングにおいて、
前記変位溝は、前記パネルの前記コアと異なる材料で形成されている、ことを特徴とするタング。
【請求項37】
請求項22乃至36のうちのいずれか一項に記載のタングにおいて、
前記突出部の長さ(PL)は、前記タングの全幅(TW)よりも大きく、前記全幅は、前記タングの幅(W)に、前記タングの長さ方向に対して垂直な、前記タングの本体から前記突出部の前記チップまでの距離を加えた幅である、ことを特徴とするタング。
【請求項38】
請求項37に記載のタングにおいて、
前記突出部(PL)の長さは、2×TWよりも大きい、ことを特徴とするタング。
【請求項39】
請求項22乃至38のうちのいずれか一項に記載のタングにおいて、
タングの100mmの長さ当たりタングを幅方向に1mm圧縮するための力は、約20N乃至約30Nである、ことを特徴とするタング。
【請求項40】
第1及び第2のパネルの二つの隣接した縁部に設けられた機械式係止システムを含み、前記機械式係止システムは、前記隣接した縁部に対して直交する水平方向(D2)で係止するための第1コネクタと、別体のタング(15、30)の設置を容易するため、垂直方向(D1)で係止するための第2コネクタとを含み、前記タングの一部が可撓性であり、水平平面及び/又は垂直平面内で曲げることができる、フロアパネル用係止システムにおいて、
傾け、実質的に水平方向でのスナップ嵌め、及び垂直方向係止によって第1パネルを第2パネルに連結するように形成されている、ことを特徴とするフロアパネル用係止システム。
【請求項41】
請求項40に記載のフロアパネルの組において、
前記可撓性部分は、前記水平平面内で前記タングの長さ方向に曲げることができる、ことを特徴とするフロアパネルの組。
【請求項42】
請求項40に記載のフロアパネルの組において、
前記タングの前記可撓性部分は、垂直方向に曲げることができるスナップタブである、ことを特徴とするフロアパネルの組。
【請求項43】
請求項40乃至42のうちのいずれか一項に記載のフロアパネルの組において、
前記可撓性部分は、前記第1パネル及び前記第2パネルに形成された溝内で変位するように形成されている、ことを特徴とするフロアパネルの組。
【請求項44】
請求項40乃至43のうちのいずれか一項に記載のフロアパネルの組において、
前記タングは、前記パネルの前記コアの材料とは異なる材料で形成されている、ことを特徴とするフロアパネルの組。
【請求項45】
フロアパネル連結方法であって、前記フロアパネルは、
隣接した短縁部を垂直方向で係止するための可撓性部分を持つ別体のタングと、水平方向で係止するため、係止溝と協働する係止エレメントを備えた係止ストリップとを含む、機械式係止システムを備えた短縁部と、
傾けによって垂直方向及び水平方向で係止するため、タング、溝、係止ストリップ、及び係止溝を含む機械式係止システムを備えた長縁部とを含む、フロアパネル連結方法において、
a)前記パネルの前記短側部を、垂直方向係止又はスナップ嵌めで前記タングの前記可撓性部分を変位することによって連結することによって、第2パネル列R2を設置する工程と、
b)第2列R2を、設置済の隣接した第1列R1に傾けによって連結する工程とを含む、ことを特徴とする方法。
【請求項1】
第1及び第2のコネクタ(20、30、6、8、14)を含む本質的に同じフロアパネル(1、1’、1’’)の組であって、前記コネクタは、前記フロアパネル(1、1’、1’’)と一体化してあり、第1フロアパネル(1’)を第2フロアパネル(1)に隣接した縁部で連結するように形成されており、
前記第1コネクタは、前記フロアパネルのうちの一方のフロアパネルに設けられた上方に差し向けられた係止エレメントを含み、この係止エレメントは、前記第1フロアパネル(1’)を前記第2フロアパネル(1)に、前記隣接した縁部に対して直交する水平方向(D2)で連結するため、前記フロアパネルのうちの他方のフロアパネルに設けられた係止溝(6、8、14)と協働するようになっており、
前記第2コネクタは、前記フロアパネル(1、1’)のうちの一方のフロアパネルの縁部の変位溝内(40)に設けられた成型プラスチック製の可撓性タング(15)を含み、この可撓性タング(15)は、前記フロアパネルを垂直方向(D1)で互いに係止するため、前記フロアパネル(1、1’)のうちの他方のフロアパネルに設けられたタング溝と協働するように形成されており、
前記可撓性タングは、前記変位溝内で水平方向に変位自在である、フロアパネルの組において、
前記タングは、前記タングの第1長縁部(L1)に少なくとも二つの突出部を有し、これらの突出部は、水平平面内で曲げることができ、本質的に水平平面内を延び、
前記タング(15)は、連結状態で前記変位溝の外側に延びるように形成された第2長縁部(L2)を有し、
前記第2長縁部(L2)の外縁は、前記タングのほぼ全長に亘って本質的に直線状である、ことを特徴とするフロアパネルの組。
【請求項2】
請求項1に記載のフロアパネルの組において、
突出部61とタング15の長さ方向とが所定の角度をなす、ことを特徴とするフロアパネルの組。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のフロアパネルの組において、
突出部61は弓形形状である、ことを特徴とするフロアパネルの組。
【請求項4】
請求項1乃至3のうちのいずれか一項に記載のフロアパネルの組において、
前記突出部61は前記変位溝40内に延びる、ことを特徴とするフロアパネルの組。
【請求項5】
請求項1乃至3のうちのいずれか一項に記載のフロアパネルの組において、
前記第1フロアパネルは、垂直方向で重ねることによって、又は単に垂直方向係止によって前記第2フロアパネルに係止するように形成されている、ことを特徴とするフロアパネルの組。
【請求項6】
請求項1乃至3のうちのいずれか一項に記載のフロアパネルの組において、
前記タングの長さは、前記フロアパネル(1、1’)の前記前面の幅WSの75%以上である、ことを特徴とするフロアパネルの組。
【請求項7】
請求項1乃至3のうちのいずれか一項に記載のフロアパネルの組において、
前記タングの長さは、前記フロアパネル(1、1’)の前記前面の幅WSの90%以上である、ことを特徴とするフロアパネルの組。
【請求項8】
請求項1乃至3のうちのいずれか一項に記載のフロアパネルの組において、
前記タングの長さは、前記フロアパネルの前記前面の幅WSとほぼ同じである、ことを特徴とするフロアパネルの組。
【請求項9】
請求項1乃至3のうちのいずれか一項に記載のフロアパネルの組において、
前記タングの前記第1長縁部(L1)は、各突出部に凹所を備えている、ことを特徴とするフロアパネルの組。
【請求項10】
請求項1乃至3のうちのいずれか一項に記載のフロアパネルの組において、
前記タング(15)の前記本質的に直線状の縁部は連続している、ことを特徴とするフロアパネルの組。
【請求項11】
第1及び第2のコネクタ(20、30、6、8、14)を含む本質的に同じフロアパネル(1、1’、1’’)の組であって、前記コネクタは、前記フロアパネル(1、1’、1’’)と一体化してあり、第1フロアパネル(1’)を第2フロアパネル(1)に隣接した縁部で連結するように形成されており、
前記第1コネクタは、前記フロアパネルのうちの一方のフロアパネルに設けられた上方に差し向けられた係止エレメントを含み、この係止エレメントは、前記第1フロアパネル(1’)を前記第2フロアパネル(1)に、前記隣接した縁部に対して直交する水平方向(D2)で連結するため、前記フロアパネルのうちの他方のフロアパネルに設けられた係止溝(6、8、14)と協働するようになっており、
前記第2コネクタは、前記フロアパネル(1、1’)のうちの一方のフロアパネルの縁部の変位溝(40)内に設けられた可撓性タング(15)を含み、この可撓性タング(15)は、前記フロアパネルを垂直方向(D1)で互いに係止するため、前記フロアパネルのうちの他方のフロアパネルに設けられたタング溝(20)と協働するように形成されている、フロアパネルの組において、
前記タングは、前記水平平面内で曲げることができる、本質的に前記水平平面内を延びる少なくとも二つの突出部(61)を含み、
前記突出部の一部は、連結状態で前記変位溝(40)の外に前記タング溝(20)内に延びるように形成されている、ことを特徴とするフロアパネルの組。
【請求項12】
請求項11に記載のフロアパネルの組において、
突出部61とタング15の長さ方向とが所定の角度をなす、ことを特徴とするフロアパネルの組。
【請求項13】
請求項11又は12に記載のフロアパネルの組において、
突出部61は弓形形状である、ことを特徴とするフロアパネルの組。
【請求項14】
請求項11乃至13のうちのいずれか一項に記載のフロアパネルの組において、
前記第1フロアパネルは、垂直方向で重ねることによって、又は単に垂直方向係止によって前記第2フロアパネルに係止するように形成されている、ことを特徴とするフロアパネルの組。
【請求項15】
別体の部分として形成されたタングが受け入れられる側方に開放した溝を形成する縁部部分を持つフロアパネルにおいて、
前記タング(30)は、該タングの第1長縁部(L1)に少なくとも二つの弓形形状突出部(61)を有し、
前記突出部は、前記パネルの前記前面と平行な平面内で曲げることができ且つ本質的に前記平面内を延びるように前記溝内に配置されている、ことを特徴とするフロアパネル。
【請求項16】
請求項15に記載のフロアパネルにおいて、
前記タング(15)は、前記溝の外に延びる第2長縁部(L2)を有する、ことを特徴とするフロアパネル。
【請求項17】
請求項15又は16に記載のフロアパネルにおいて、
前記第2長縁部(L2)は、実質的に前記タングの前記全長に亘って本質的に直線状である、ことを特徴とするフロアパネル。
【請求項18】
請求項15乃至17のうちのいずれか一項に記載のフロアパネルにおいて、
前記タングは、前記平面内に、前記側方に開放した溝の長さ方向と平行な方向に凹所(150)を有する、ことを特徴とするフロアパネル。
【請求項19】
請求項17に記載のフロアパネルにおいて、
前記凹所(150)及び前記溝の底部によって空間が形成され、前記タングの一部が前記空間内に湾曲できる、ことを特徴とするフロアパネル。
【請求項20】
請求項15に記載のフロアパネルにおいて、
前記突出部の一部が前記変位溝の外に延びている、ことを特徴とするフロアパネル。
【請求項21】
請求項15乃至20のうちのいずれか一項に記載のフロアパネルにおいて、
前記タングは、前記フロアパネルの前記主平面に対して傾斜した摺動面(32)を形成する、ことを特徴とするフロアパネル。
【請求項22】
建物用パネルの細長い形状の成型プラスチック製タング(15)において、
前記タング(15)は、該タングの第1長縁部(L1)のところに少なくとも二つの突出部(61)を有し、
前記突出部は、前記タングの前記上面(64)と平行な平面内で曲げることができ、本質的に前記平行な平面内を延び、
前記タング(15)は、該タングの実質的に全長に亘って本質的に直線状の第2長縁部(L2)を有する、ことを特徴とするタング。
【請求項23】
請求項22に記載のタングにおいて、
前記突出部(61)と前記タングの長さ方向とが所定の角度をなす、ことを特徴とするタング。
【請求項24】
請求項22又は23に記載のタングにおいて、
前記突出部(61)は弓形形状である、ことを特徴とするタング。
【請求項25】
請求項22乃至24のうちのいずれか一項に記載のタングにおいて、
前記突出部(61)は、前記フロアパネルの変位溝(40)内に延びるように形成されている、ことを特徴とするタング。
【請求項26】
請求項22乃至25のうちのいずれか一項に記載のタングにおいて、
前記タングの前記第1長縁部(L1)は、各突出部(63)のところに凹所(62)を備えている、ことを特徴とするタング。
【請求項27】
請求項26に記載のタングにおいて、
前記凹所(63)は、前記突出部(62)の大きさと適合する大きさを備えている、ことを特徴とするタング。
【請求項28】
請求項26又は27に記載のタングにおいて、
前記凹所(62)は、前記突出部(61)の形状と適合する形状を備えている、ことを特徴とするタング。
【請求項29】
請求項22乃至28のうちのいずれか一項に記載のタングにおいて、
前記タング(15)の前記本質的に直線状の縁部(L2)は連続的である、ことを特徴とするタング。
【請求項30】
請求項22乃至29のうちのいずれか一項に記載のタングにおいて、
前記タングの上面(64)及び下面(65)は変位面である、ことを特徴とするタング。
【請求項31】
請求項22乃至30のうちのいずれか一項に記載のタングにおいて、
前記上変位面(64)及び/又は前記下変位面(65)は、摺動面(32、31)を提供するベベル状縁部及び傾斜した係止面(66)を夫々備えている、ことを特徴とするタング。
【請求項32】
請求項22乃至31のうちのいずれか一項に記載のタングにおいて、
垂直突出部(63)が前記水平突出部(61)の上側及び/又は下側に配置されている、ことを特徴とするタング。
【請求項33】
請求項32に記載のタングにおいて、
前記垂直突出部(63)は、前記水平突出部(61)のチップの近くに、又はこのチップのところに配置されている、ことを特徴とするタング。
【請求項34】
請求項22乃至33のうちのいずれか一項に記載のタングにおいて、
前記タング(15)は、PP又はPOMで形成されており、ファイバ、例えばガラスファイバで強化してある、ことを特徴とするタング。
【請求項35】
請求項22乃至34のうちのいずれか一項に記載のタングにおいて、
前記建物用パネルはフロアパネルである、ことを特徴とするタング。
【請求項36】
請求項22乃至35のうちのいずれか一項に記載のタングにおいて、
前記変位溝は、前記パネルの前記コアと異なる材料で形成されている、ことを特徴とするタング。
【請求項37】
請求項22乃至36のうちのいずれか一項に記載のタングにおいて、
前記突出部の長さ(PL)は、前記タングの全幅(TW)よりも大きく、前記全幅は、前記タングの幅(W)に、前記タングの長さ方向に対して垂直な、前記タングの本体から前記突出部の前記チップまでの距離を加えた幅である、ことを特徴とするタング。
【請求項38】
請求項37に記載のタングにおいて、
前記突出部(PL)の長さは、2×TWよりも大きい、ことを特徴とするタング。
【請求項39】
請求項22乃至38のうちのいずれか一項に記載のタングにおいて、
タングの100mmの長さ当たりタングを幅方向に1mm圧縮するための力は、約20N乃至約30Nである、ことを特徴とするタング。
【請求項40】
第1及び第2のパネルの二つの隣接した縁部に設けられた機械式係止システムを含み、前記機械式係止システムは、前記隣接した縁部に対して直交する水平方向(D2)で係止するための第1コネクタと、別体のタング(15、30)の設置を容易するため、垂直方向(D1)で係止するための第2コネクタとを含み、前記タングの一部が可撓性であり、水平平面及び/又は垂直平面内で曲げることができる、フロアパネル用係止システムにおいて、
傾け、実質的に水平方向でのスナップ嵌め、及び垂直方向係止によって第1パネルを第2パネルに連結するように形成されている、ことを特徴とするフロアパネル用係止システム。
【請求項41】
請求項40に記載のフロアパネルの組において、
前記可撓性部分は、前記水平平面内で前記タングの長さ方向に曲げることができる、ことを特徴とするフロアパネルの組。
【請求項42】
請求項40に記載のフロアパネルの組において、
前記タングの前記可撓性部分は、垂直方向に曲げることができるスナップタブである、ことを特徴とするフロアパネルの組。
【請求項43】
請求項40乃至42のうちのいずれか一項に記載のフロアパネルの組において、
前記可撓性部分は、前記第1パネル及び前記第2パネルに形成された溝内で変位するように形成されている、ことを特徴とするフロアパネルの組。
【請求項44】
請求項40乃至43のうちのいずれか一項に記載のフロアパネルの組において、
前記タングは、前記パネルの前記コアの材料とは異なる材料で形成されている、ことを特徴とするフロアパネルの組。
【請求項45】
フロアパネル連結方法であって、前記フロアパネルは、
隣接した短縁部を垂直方向で係止するための可撓性部分を持つ別体のタングと、水平方向で係止するため、係止溝と協働する係止エレメントを備えた係止ストリップとを含む、機械式係止システムを備えた短縁部と、
傾けによって垂直方向及び水平方向で係止するため、タング、溝、係止ストリップ、及び係止溝を含む機械式係止システムを備えた長縁部とを含む、フロアパネル連結方法において、
a)前記パネルの前記短側部を、垂直方向係止又はスナップ嵌めで前記タングの前記可撓性部分を変位することによって連結することによって、第2パネル列R2を設置する工程と、
b)第2列R2を、設置済の隣接した第1列R1に傾けによって連結する工程とを含む、ことを特徴とする方法。
【図5a】
【図5b】
【図5c】
【図6a】
【図6b】
【図6c】
【図6d】
【図6e】
【図7a】
【図7b】
【図8a】
【図8b】
【図9a】
【図9b】
【図9c】
【図9d】
【図10a】
【図10b】
【図10c】
【図10d】
【図11a】
【図11b】
【図11c】
【図11d】
【図12a】
【図12b】
【図12c】
【図12d】
【図13a】
【図13b】
【図13c】
【図13d】
【図13e】
【図14a】
【図14b】
【図14c】
【図15a】
【図15b】
【図16a】
【図16b】
【図16c】
【図16d】
【図16e】
【図16f】
【図16g】
【図16h】
【図16i】
【図17a】
【図17b】
【図17c】
【図17d】
【図17e】
【図5b】
【図5c】
【図6a】
【図6b】
【図6c】
【図6d】
【図6e】
【図7a】
【図7b】
【図8a】
【図8b】
【図9a】
【図9b】
【図9c】
【図9d】
【図10a】
【図10b】
【図10c】
【図10d】
【図11a】
【図11b】
【図11c】
【図11d】
【図12a】
【図12b】
【図12c】
【図12d】
【図13a】
【図13b】
【図13c】
【図13d】
【図13e】
【図14a】
【図14b】
【図14c】
【図15a】
【図15b】
【図16a】
【図16b】
【図16c】
【図16d】
【図16e】
【図16f】
【図16g】
【図16h】
【図16i】
【図17a】
【図17b】
【図17c】
【図17d】
【図17e】
【公表番号】特表2009−542946(P2009−542946A)
【公表日】平成21年12月3日(2009.12.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−519402(P2009−519402)
【出願日】平成18年10月27日(2006.10.27)
【国際出願番号】PCT/SE2006/001218
【国際公開番号】WO2007/015669
【国際公開日】平成19年2月8日(2007.2.8)
【出願人】(504033441)ベーリンゲ、イノベイション、アクチボラグ (17)
【氏名又は名称原語表記】VAELINGE INNOVATION AB
【Fターム(参考)】
【公表日】平成21年12月3日(2009.12.3)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年10月27日(2006.10.27)
【国際出願番号】PCT/SE2006/001218
【国際公開番号】WO2007/015669
【国際公開日】平成19年2月8日(2007.2.8)
【出願人】(504033441)ベーリンゲ、イノベイション、アクチボラグ (17)
【氏名又は名称原語表記】VAELINGE INNOVATION AB
【Fターム(参考)】
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