説明

可視像形成装置及び画像形成装置

【課題】位置決め機構を介して伝播する振動によって発生する縞模様の画像不良を低減すること。
【解決手段】像保持体(PRy〜PRk)と、像保持体(PRy〜PRk)を支持する内輪(2)と外輪(3)と転動体(4)とを有する軸受(1〜1″)と、軸受(1〜1″)を支持する軸受支持部(6〜6″)と、像保持体(PRy〜PRk)の表面に潜像を形成する潜像形成部材(42b)と、外輪(3)と接触して潜像形成部材(42b)の位置を決める潜像形成部材用位置決め部材(43)と、像保持体(PRy〜PRk)の表面に形成された潜像を現像剤で可視像に現像する現像剤保持体(24)と、外輪(3)と接触して現像剤保持体(24)の位置を決める現像剤保持体用位置決め部材(37)と、を備え、軸受支持部(6〜6″)によって外輪(3)の回転移動が規制された可視像形成装置(Uy〜Uk)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、可視像形成装置及び画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
電子写真方式の画像形成装置では、像保持体表面に対向して配置された現像剤保持体で現像を行っている。このような画像形成装置においては、像保持体と現像剤保持体などを所定の精度で位置決めをする種々の技術が用いられており、以下の特許文献1〜4に記載の技術が知られている。
【0003】
特許文献1としての特開2003−15470号公報には、管状部材からなる基体部(21)と基体部(21)上に形成された感光層(22)とからなる感光ドラム(11)と、シャフト部(35)とシャフト部(35)の外周面上に形成された弾性体層(36)とからなる現像ローラ(33)と、を有するプリンタ(1)が記載されている。特許文献1には、前記プリンタ(1)において、感光ドラム(11)と現像ローラ(33)の軸が平行になるように、且つ、感光層(22)と弾性体層(36)が軸に沿った方向で均一に圧接されるように、基体部(21)とシャフト部(35)とのそれぞれの両端部を、ドラム支持孔部(37a,38b)とローラ支持孔部(37b,38b)とを有する一対の板状の支持部材(37,38)に回転可能に支持する技術が記載されている。
特許文献1に記載の技術では、基体部(22)やシャフト部(35)は、支持部材(37,38)に設けられた支持孔部(37a,37b,38a,38b)に直接支持されたり、すべり軸受や転がり軸受を介して支持部材(37,38)に、支持されたりしている。
なお、特許文献1に記載の技術では、現像ローラ(33)を有する現像装置(14)、感光ドラム(10)は、その他の装置と共に、作像ユニット(2)に備えられており、作像ユニット(2)全体がプリンタ本体に着脱される。
【0004】
特許文献2としての特開平5−265262号公報には、中空スリーブ状の感光ドラム(1)と、感光ドラム(1)に内装された露光ヘッド(2)と、を有するユニット(A)が記載されている。特許文献2には、感光ドラム(1)の両端に嵌めて設置された支持リング(11)を、軸受(12)を介してユニット(A)で回転可能に支持するとともに、露光ヘッド(2)の両端に突出して設けられた支持軸(25)を、ユニット(A)で固定支持する技術が記載されている。
すなわち、特許文献2に記載の技術では、感光ドラム(11)と露光ヘッド(2)とは、ユニット(A)で支持されて位置決めされており、ユニット(A)は現像スリーブ(31)に対面配置可能に構成されている。
【0005】
特許文献3としての特開2001−318561号公報には、円筒中空状の導電性基体(2)と、導電性基体(2)の両端部が非塗膜部(6)となるように、導電性基体(2)の外周面を覆う感光膜(3)と、を有する電子写真感光体(1)が記載されており、電子写真感光体(1)は、導電性基体(2)の非塗膜部(6)に係止された軸受部材(5,5)が画像形成装置の器壁に固定されることにより、画像形成装置に位置決めされた状態で保持される技術が記載されている。
【0006】
特許文献4としての特開2001−80156号公報には、特許文献3に記載の電子写真感光体(1)と同様に支持される感光体ドラム(10)が記載されている。すなわち、特許文献4には、画像形成装置本体の支持フレーム(12)に取り付けられたリング状の軸受部(15)によって、両端が回転可能に支持されている感光体ドラム(10)が記載されている。また、特許文献4には、LED素子が並べて配置されたヘッド本体(21)と、ヘッド本体(21)を支持する支持筐体(22)と、を有するLED書込ヘッド(20)が記載されている。さらに、特許文献4には、前記軸受部(15)に当たって接触する位置決め用当接部(31)と、支持フレーム(12)に係止される係止部(35)と、を有する位置決め機構(30)が記載されている。
特許文献4に記載の技術では、位置決め機構(30)とLED書込ヘッド(20)とを一体的に構成し、リング状の軸受部(15)に位置決め用当接部(31)を当接させて、感光体ドラム(10)とLED書込ヘッド(20)の位置決めを行っている。
【0007】
【特許文献1】特開2003−15470号公報(「0026」〜「0032」、「0052」、図3、図9)
【特許文献2】特開平5−265262号公報(「0017」〜「0026」、「0030」図1、図2)
【特許文献3】特開2001−318561号公報(「0015」、「0029」、図1)
【特許文献4】特開2001−80156号公報(「0014」〜「0018」、図1、図2)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、位置決め機構を介して伝播する振動によって発生する縞模様の画像不良を低減することを技術的課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記技術的課題を解決するために、請求項1に記載の発明の可視像形成装置は、
像保持体と、
前記像保持体を支持する内輪と、前記内輪と同心円状に配置され且つ前記内輪より大径の外輪と、前記内輪と前記外輪との間に配置され且つ前記内輪と前記外輪とを互いに回転可能に支持する転動体と、を有する軸受と、
前記軸受を支持する軸受支持部と、
前記像保持体の表面に潜像を形成する潜像形成部材と、
前記潜像形成部材と一体的に移動可能に構成され、前記外輪と接触して、前記像保持体に対する前記潜像形成部材の位置を決める潜像形成部材用位置決め部材と、
前記像保持体に対向して配置され且つ表面に現像剤を保持する現像剤保持体であって、前記像保持体の表面に形成された前記潜像を現像剤で可視像に現像する現像剤保持体と、
前記現像剤保持体と一体的に移動可能に構成され、前記外輪と接触して、前記像保持体に対する前記現像剤保持体の位置を決める現像剤保持体用位置決め部材と、
を備え、
前記軸受支持部によって前記外輪の回転移動が規制されたことを特徴とする。
【0010】
前記技術的課題を解決するために、請求項2に記載の発明の可視像形成装置は、
像保持体と、
前記像保持体を支持する内輪と、前記内輪と同心円状に配置され且つ前記内輪より大径の外輪と、前記内輪と前記外輪との間に配置され且つ前記内輪と前記外輪とを互いに回転可能に支持する転動体と、を有する軸受であって、前記外輪に形成され且つ前記外輪の回転移動を規制する被規制部を有する前記軸受と、
前記軸受を支持する軸受支持部であって、前記被規制部に対応する規制部を有する前記軸受支持部と、
前記像保持体の表面に潜像を形成する潜像形成部材と、
前記潜像形成部材と一体的に移動可能に構成され、前記外輪と接触して、前記像保持体に対する前記潜像形成部材の位置を決める潜像形成部材用位置決め部材と、
前記像保持体に対向して配置され且つ表面に現像剤を保持する現像剤保持体であって、前記像保持体の表面に形成された前記潜像を現像剤で可視像に現像する前記現像剤保持体と、
前記現像剤保持体と一体的に移動可能に構成され、前記外輪と接触して、前記像保持体に対する前記現像剤保持体の位置を決める現像剤保持体用位置決め部材と、
を備えたことを特徴とする。
【0011】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の可視像形成装置において、
前記外輪は凹部あるいは凸部の少なくともいずれか一方により構成された前記被規制部を有し、
前記被規制部が凹部の場合はそれに対応して形成された凸部により構成された前記規制部を有し、
前記被規制部が凸部の場合はそれに対応して形成された凹部により構成された前記規制部を有することを特徴とする。
【0012】
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の可視像形成装置において、
前記凹部に前記凸部が装着された状態で、前記凹部と前記凸部との間に前記軸受の径方向に沿って隙間が形成される
ことを特徴とする。
【0013】
請求項5に記載の発明は、請求項2に記載の可視像形成装置において、
前記外輪に形成された平面部により構成された前記被規制部と、
前記平面部に対応して形成された支持側平面部により構成された前記規制部と、
を備えたことを特徴とする。
【0014】
前記技術的課題を解決するために、請求項6に記載の発明の画像形成装置は、
請求項1乃至5のいずれかに記載の可視像形成装置と、
媒体に前記可視像を転写する転写装置と、
前記媒体に転写された前記可視像を前記媒体に定着する定着装置と、
を備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
請求項1および2に記載の発明によれば、軸受の外輪の回転移動を規制していない場合に比べて、位置決め機構を介して伝播する振動によって発生する縞模様の画像不良を低減することができる。
請求項3に記載の発明によれば、構造的に規制しない場合に比べて、軸受の外輪の回転移動を確実に規制することができる。
【0016】
請求項4に記載の発明によれば、径方向に沿って隙間が形成されていない場合に比べて、像保持体の回転中心が移動することを低減することができる。
請求項5に記載の発明によれば、構造的に規制しない場合に比べて、軸受の外輪の回転移動を確実に規制することができる。
請求項6に記載の発明によれば、軸受の外輪の回転移動を規制していない場合に比べて、位置決め機構を介して伝播する振動によって発生する縞模様の画像不良が低減された画像形成装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
次に図面を参照しながら、本発明の実施の形態の具体例(以下、実施例と記載する)を説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
なお、以後の説明の理解を容易にするために、図面において、前後方向をX軸方向、左右方向をY軸方向、上下方向をZ軸方向とし、矢印X,−X,Y,−Y,Z,−Zで示す方向または示す側をそれぞれ、前方、後方、右方、左方、上方、下方、または、前側、後側、右側、左側、上側、下側とする。
また、図中、「○」の中に「・」が記載されたものは紙面の裏から表に向かう矢印を意味し、「○」の中に「×」が記載されたものは紙面の表から裏に向かう矢印を意味するものとする。
なお、以下の図面を使用した説明において、理解の容易のために説明に必要な部材以外の図示は適宜省略されている。
【実施例1】
【0018】
図1は本発明の実施例1の画像形成装置の全体説明図である。
図1において、画像形成装置Uは自動原稿搬送装置U1と、これを支持し且つ上端に透明な原稿読取り面PGを有する画像形成装置本体U2とを備えている。
前記自動原稿搬送装置U1は、複写しようとする複数の原稿Giが重ねて収容される原稿給紙部TG1と、原稿給紙部TG1から給紙され前記原稿読取り面PG上の原稿読取位置を通過して搬送される原稿Giが排出される原稿排紙部TG2とを有している。
前記画像形成装置本体U2は、利用者が画像形成動作開始等の作動指令信号を入力操作する操作部UIと、露光光学系A等を有している。
【0019】
前記自動原稿搬送装置U2で原稿読取り面PG上を搬送される原稿または手動で原稿読取り面PG上に置かれた原稿からの反射光は、前記露光光学系Aを介して、固体撮像素子CCDで赤R、緑G、青Bの電気信号に変換される。
画像情報変換部IPSは、固体撮像素子CCDから入力される前記RGBの電気信号を黒K、イエローY、マゼンタM、シアンCの画像情報に変換して一時的に記憶し、前記画像情報を所定の時期に潜像形成用の画像情報として潜像形成装置駆動回路DLに出力する。
なお、原稿画像が単色画像、いわゆる、モノクロの場合は、黒Kのみの画像情報が潜像形成装置駆動回路DLに入力される。
前記潜像形成装置駆動回路DLは、図示しない各色Y,M,C,Kの各駆動回路を有し、入力された画像情報に応じた信号を所定の時期に、各色毎に配置された潜像形成装置LHy,LHm,LHc,LHkに出力する。
【0020】
図2は本発明の実施例1の画像形成装置の要部拡大説明図である。
図1、図2において、前記画像形成装置Uの重力方向中央部に配置された可視像形成装置Uy,Um,Uc,Ukはそれぞれ、Y,M,C、およびKの各色の可視像を形成する装置である。
潜像形成装置LHy〜LHkの各潜像書込光源から出射したY,M,C,Kの潜像書込光は、それぞれ、回転する像保持体PRy,PRm,PRc,PRkに入射する。なお、実施例1では、前記潜像形成装置LHy〜LHkは、いわゆる、LEDアレイにより構成されている。
前記Yの可視像形成装置Uyは、回転する像保持体PRy、帯電器CRy,潜像形成装置LHy、現像装置Gy、転写器T1y、像保持体清掃器CLyを有している。なお、実施例1では、前記像保持体PRy、帯電器CRy、像保持体清掃器CLyが、画像形成装置本体U2に対して一体的に着脱可能な像保持体ユニットとして構成されている。
前記可視像形成装置Um,Uc,Ukはいずれも前記Yの可視像形成装置Uyと同様に構成されている。
【0021】
図1,図2において、前記各像保持体PRy,PRm,PRc,PRkはそれぞれの帯電器CRy,CRm,CRc,CRkにより帯電された後、画像書込位置Q1y,Q1m,Q1c,Q1kにおいて、前記潜像形成装置LHy,LHm,LHc,LHkにより、その表面に静電潜像が形成される。前記像保持体PRy,PRm,PRc,PRk表面の静電潜像は、現像領域Q2y,Q2m,Q2c,Q2kにおいて、現像器Gy,Gm,Gc,Gkの現像剤保持体に保持された現像剤により可視像の一例としてのトナー像に現像される。
その現像されたトナー像は、中間転写体の一例としての中間転写ベルトBに接触する1次転写領域Q3y,Q3m,Q3c,Q3kに搬送される。前記1次転写領域Q3y,Q3m,Q3c,Q3kにおいて中間転写ベルトBの裏面側に配置された1次転写器T1y,T1m,T1c,T1kには、制御部Cにより制御される電源回路Eから所定の時期にトナーの帯電極性と逆極性の1次転写電圧が印加される。
【0022】
前記各像保持体PRy〜PRk上のトナー像は前記1次転写器T1y,T1m,T1c,T1kにより中間転写ベルトBに1次転写される。1次転写後の像保持体PRy,PRm,PRc,PRk表面の残留物、付着物は、像保持体清掃器CLy,CLm,CLc,CLkにより清掃される。清掃された前記像保持体PRy,PRm,PRc,PRk表面は、帯電器CRy,CRm,CRc,CRkにより再帯電される。
【0023】
前記像保持体PRy〜PRkの上方には、上下移動可能且つ前方に引き出し可能な中間転写装置の一例としてのベルトモジュールBMが配置されている。前記ベルトモジュールBMは、前記中間転写ベルトBと、中間転写体駆動部材の一例としてのベルト駆動ロールRd、中間転写体張架部材の一例としてのテンションロールRt、蛇行防止部材の一例としてのウォーキングロールRw、従動部材の一例としてのアイドラロールRfおよび二次転写領域対向部材の一例としてのバックアップロールT2aと、前記1次転写器T1y,T1m,T1c,T1kとを有している。そして、前記中間転写ベルトBは、前記各ロールRd,Rt,Rw,Rf,T2aにより構成される中間転写体支持部材の一例としてのベルト支持ロールRd,Rt,Rw,Rf,T2aにより回転移動可能に支持されている。
【0024】
前記バックアップロールT2aに接する中間転写ベルトBの表面に対向して2次転写部材の一例としての二次転写ロールT2bが配置されている。前記各ロールT2a,T2bにより、2次転写器T2が構成されている。また、2次転写ロールT2bと中間転写ベルトBとが対向する領域により、2次転写領域Q4が形成される。
前記1次転写領域Q3y,Q3m,Q3c,Q3kで一次転写器T1y,T1m,T1c,T1kにより中間転写ベルトB上に順次重ねて転写された単色または多色のトナー像は、前記2次転写領域Q4に搬送される。
【0025】
前記可視像形成装置Uy〜Ukの下方には、ガイド部材の一例としての左右一対のガイドレールGRが3段設けられており、前記ガイドレールGRには、給紙容器の一例としての給紙トレイTR1〜TR3が前後方向に出入可能に支持されている。給紙トレイTR1〜TR3に収容された媒体の一例としての記録シートSは、媒体取出し部材の一例としてのピックアップロールRpにより取り出され、媒体捌き部材の一例としてのさばきロールRsにより1枚ずつ分離される。そして、記録シートSは、媒体搬送路の一例であるシート搬送路SHに沿って媒体搬送部材の一例としての複数の搬送ロールRaにより搬送され、2次転写領域Q4のシート搬送方向上流側に配置された媒体搬送時期調節部材の一例としてのレジロールRrに送られる。前記シート搬送路SH、シート搬送ロールRa、レジロールRr等により、媒体搬送装置の一例としてのシート搬送装置SH+Ra+Rrが構成されている。
【0026】
レジロールRrは、前記中間転写ベルトBに形成されたトナー像が2次転写領域Q4に搬送されるのに時期を合わせて、前記記録シートSを2次転写領域Q4に搬送する。記録シートSが前記2次転写領域Q4を通過する際、前記バックアップロールT2aは接地され、2次転写器T2bには前記制御部Cにより制御される電源回路Eからトナーの帯電極性と逆極性の2次転写電圧が印加される。このとき、前記中間転写ベルトB上のトナー像は、前記2次転写器T2により記録シートSに転写される。
2次転写後の前記中間転写ベルトBは、中間転写体清掃器の一例としてのベルトクリーナCLbにより清掃される。
また、前記一次転写器T1y,T1m,T1c,T1k、二次転写器T2及び中間転写ベルトBにより、実施例1の転写装置T1y〜T1k+T2+Bが構成されている。
【0027】
前記トナー像が2次転写された記録シートSは、定着装置Fの加熱用定着部材の一例としての加熱ロールFhおよび加圧用定着部材の一例としての加圧ロールFpの圧接領域である定着領域Q5に搬送され、前記定着領域を通過する際に加熱定着される。加熱定着された記録シートSは、媒体排出部材の一例としての排出ローラRhから媒体排出部の一例としての排紙トレイTRhに排出される。
なお、前記加熱ロールFh表面には、記録シートSの前記加熱ロールからの離型性を良くするための離型剤が離型剤塗布装置Faにより塗布されている。
【0028】
前記ベルトモジュールBMの上方にはイエローY,マゼンタM,シアンC,黒Kの各現像剤を収容する現像剤補給容器の一例としての現像剤カートリッジKy,Km,Kc,Kkが配置されている。各現像剤カートリッジKy,Km,Kc,Kkに収容された現像剤は、前記現像器Gy,Gm,Gc,Gkの現像剤の消費に応じて、前記各現像器Gy,Gm,Gc,Gkに補給される。なお、実施例1では、前記現像剤として、磁性のキャリアと、外添剤が付与されたトナーとを含む二成分現像剤により構成されている。
【0029】
図1において、前記画像形成装置Uは上側枠体UFと下側枠体LFとを有しており、上側枠体UFには、前記可視像形成装置Uy〜Ukおよび可視像形成装置Uy〜Ukよりも上方に配置された部材、すなわち、ベルトモジュールBM等が支持されている。
また、下側枠体LFには、前記給紙トレイTR1〜TR3を支持するガイドレールGRおよび前記各トレイTR1〜TR3から給紙を行う前記給紙部材、すなわち、ピックアップロールRp,さばきロールRs,シート搬送ロールRa等が支持されている。
【0030】
(可視像形成装置の各部材の説明)
図3は本発明の実施例1の画像形成装置における像保持体と潜像形成装置と現像器との関係を説明する説明図であり、図3Aは現像器が現像器接近位置に移動し且つ潜像形成装置が潜像形成装置接近位置に移動した状態の説明図、図3Bは現像器が現像器離隔位置に移動し且つ潜像形成装置が潜像形成装置離隔位置に移動した状態の説明図である。
図4は本発明の実施例1の画像形成装置における像保持体の軸受と潜像形成装置の潜像形成用位置決め部材と現像器の位置決め部材との関係を説明する説明図である。
図5は本発明の実施例1の画像形成装置における像保持体の軸受と現像器の位置決め部材との関係を説明する上方から見た要部断面図である。
図6は実施例1のベアリングとベアリングホルダの説明図であり、図6Aはベアリングの斜視図、図6Bはベアリングの平面図である。
【0031】
次に、本発明の実施例1の可視像形成装置Uy,Um,Uc,Ukを構成する、像保持体PRy,PRm,PRc,PRk、現像器Gy,Gm,Gc,Gkおよび潜像形成装置LHy,LHm,LHc,LHkの説明をするが、各色の部材は同様に構成されているため、Y色のものについてのみ説明し、その他の色のものについての詳細な説明は省略する。
【0032】
(軸受と軸受支持部の説明)
図3〜図5において、像保持体PRyの前後両端は、図4、図5に示す軸受の一例としての溝付きベアリング1に回転可能に支持されている。
図6A、図6Bにおいて、前記溝付きベアリング1は、前記像保持体PRyを支持する内輪の一例としてのインナーレース2を有している。
また、前記溝付きベアリング1は、インナーレース2と同心円状に配置されて、前記インナーレース2よりも大径の外輪の一例としてのアウターレース3を有している。前記アウターレース3の外周面には、凹部の一例としての溝3aが軸方向に沿って形成されている。実施例1の前記溝3aは、アウターレース3の外周面を基準として径方向に沿って距離d1の深さとなるように形成されている。
さらに、前記溝付きベアリング1は、前記インナーレース2とアウターレース3の間に配置されて、前記インナーレース2とアウターレース3とを互いに回転可能に支持する転動体の一例としてのボール4を複数有している。
すなわち、実施例1の溝付きベアリング1は、いわゆるボールベアリングにより構成されている。
【0033】
図7は実施例1のベアリングホルダの斜視図である。
図8は実施例1のベアリングホルダの断面図であり、図8Aはベアリングホルダにベアリングが支持されていない状態の説明図、図8Bはベアリングホルダにベアリングが支持された状態の説明図である。
図7、図8において、前記溝付きベアリング1は、図示しない像保持体ユニットの前後に設けられた軸受支持部の一例としてのベアリングホルダ6に支持されている。以下、前側のベアリングホルダ6は後側ベアリングホルダと同様に構成されているため、後側のベアリングホルダ6について説明し、前側のベアリングホルダ6の詳細な説明は省略する。
【0034】
前記ベアリングホルダ6は、下側のベアリングホルダ本体7と、前記ベアリングホルダ本体7に装着される上側のベアリングホルダカバー8と、を有する。
図7、図8において、前記ベアリングホルダ本体7は、底壁9を有している。前記底璧9の内側には、前記溝付きベアリング1のアウターレース3の外径に対応した半円筒状の内壁面9aが形成されている。また、前記底壁9の左右中央部には、内壁面9aから潜像形成装置LHy側の外側まで貫通した潜像形成装置用位置決め孔9bが形成されている。
【0035】
前記底璧9の左側には、左側壁11が形成されている。前記左側壁11の内側には、前記内壁面9aの左端から上方に連続的に延びる平面状の内壁面11aが形成されている。また、前記左側壁11の上方外側には、被引掛け部11bが形成されている。
前記底壁9の右側には、右側壁12が形成されている。前記右側壁12の内側には、前記内壁面9aの右端から上方に連続的に延びる平面状の内壁面12aが形成されている。また、前記右側壁12の上方外側には、被引掛け部12bが形成されている。さらに、前記右側壁12には、前記内壁面12aから現像器Gy側の外側まで貫通した現像器用位置決め孔12cが形成されている。
【0036】
図7において、前記底壁9の後側には、後側壁13が形成され、前記底壁9の前側には、前側壁14が形成されている。前記前後両側壁13,14の中央部には、前記溝付きベアリング1のインナーレース2の内径よりも大きくアウターレース3の外径よりも小さい円状の軸孔13a,14aが形成されている。また、前記前後両側壁13,14の上部には、前側壁14の上端から軸孔13a,14aまで延びる軸挿入孔13b,14bが形成されている。前記軸挿入孔13b,14bは、像保持体PRyの軸に対応して形成されている。
前記底壁9、左側壁11、右側壁12、前側壁13及び後側壁14により囲まれた空間により、U字形状の軸受収容空間7aが形成されている。
また、前記底壁9、左側壁11、右側壁12、前側壁13及び後側壁14により、実施例1のベアリングホルダ本体7が構成されている。
【0037】
図7、図8において、前記ベアリングホルダカバー8は、ベアリングホルダ本体7に対応した平板状のカバー本体部16を有している。前記カバー本体部16の下方には、ベアリングホルダ本体7の内壁面11a,12aに沿って軸受収容空間7aに挿入される収容空間挿入部17が形成されている。前記収容空間挿入部17の下方には、ベアリングホルダ本体7の内壁面9aに対応した上方側の半円筒状の内壁面17aが形成されている。
前記収容空間挿入部17における内壁面17aの左右方向中央部には、前記溝付きベアリング1の溝3aに対応して形成された凸部の一例としての隆起部17bが軸方向に沿って形成されている。実施例1の前記隆起部17bは、半円筒状の内壁面17aを基準として径方向に沿った高さが、前記距離d1より小さい距離d2となるように形成されている。
なお、実施例1の前記収容空間挿入部17の右側下方には、前記現像器用位置決め孔12cに対応する位置が切除された切除部17a1が形成されている。
【0038】
前記カバー本体部16の左右両端には、下方に延びる引掛け部支持部18が形成されている。前記引掛け部支持部18の下端には、鉤爪状の引掛け部19が形成れている。これにより、ベアリングホルダカバー8がベアリングホルダ本体7に装着された場合、被引掛け部11b,12bに引掛け部19が引っ掛かり、ベアリングホルダカバー8はベアリングホルダ本体7に対して固定支持される。すなわち、ベアリングホルダカバー8は、ベアリングホルダ本体7に、いわゆるスナップフィット結合により装着される。
このとき、前記ベアリングホルダ本体7の内壁面9a、ベアリングホルダカバー8の内壁面17a、前記隆起部17bにより、実施例1の外輪支持部9a+17a+17bが形成されている。
前記カバー本体部16、収容空間挿入部17、引掛け部支持部18及び引掛け部19により、実施例1のベアリングホルダカバー8が構成されている。
【0039】
図8Bにおいて、前記溝付きベアリング1がベアリングホルダ6に装着される際に、前記溝付きベアリング1は、溝3aを上方にした状態で、ベアリングホルダ本体7の軸受収容空間7aに挿入される。そして、ベアリングホルダ本体7にベアリングホルダカバー8が装着されると、前記溝付きベアリング1はベアリングホルダ6に装着される。このとき、前記溝付きベアリング1のアウターレース3は、ベアリングホルダカバー8の隆起部17bがアウターレース3の溝3aに嵌った状態で、前記外輪支持部9a+17a+17bに支持されている。
【0040】
(現像器の説明)
図3において、実施例1の現像器Gyは、内部に現像剤が収容される現像容器21を有する。前記現像容器21内には、内部の現像剤を撹拌しながら搬送する一対の撹拌搬送部材の一例としての第一攪拌搬送部材22、第二攪拌搬送部材23が回転可能に支持されている。また、前記現像容器21には、前記各攪拌搬送部材22,23で撹拌された現像剤を、表面に保持し像保持体PRyとの対向領域である現像領域Q2yに搬送する現像剤保持体の一例としての現像ロール24が回転可能に支持されている。前記現像容器21は、図示しない枠体、いわゆる、現像ユニットのフレームに回転軸26を中心として回転可能に支持されている。したがって、前記現像器Gyは、現像ロール24が前記像保持体PRyに対向して配置される図3Aに示す現像器接近位置と、現像ロール24が前記像保持体PRyから離間した図3Bに示す現像器隔離位置と、の間を移動可能に支持されている。
【0041】
図4において、前記現像容器21は後端壁21aを有する。前記後端壁21aの下方には、駆動力を伝達する被駆動歯車の一例としての被駆動ギア27が回転可能に支持されている。前記被駆動ギア27は、図示しない駆動源の一例としてのモータからの駆動力が伝達されて回転する。
前記被駆動ギア27の右上には、第一噛合領域28aにおいて前記被駆動ギア27に噛み合う第一攪拌搬送部材用歯車の一例としての第一攪拌搬送部材用ギア28が配置されている。前記第一攪拌搬送部材用ギア28は、後端壁21aを貫通して後方に延びる第一攪拌搬送部材22の回転軸22aの後端に支持されており、第一攪拌搬送部材22には、前記第一攪拌搬送部材用ギア28を介して、被駆動ギア27から駆動が伝達される。
【0042】
前記被駆動ギア27の上方には、第二噛合領域29aにおいて前記被駆動ギア27に噛み合う第二攪拌搬送部材用歯車の一例としての第二攪拌搬送部材用ギア29が配置されている。前記第二攪拌搬送部材用ギア29は、後端壁21aを貫通して後方に延びる第二攪拌搬送部材23の回転軸23aの後端に支持されており、第二攪拌搬送部材23には、前記第二攪拌搬送部材用ギア29を介して、被駆動ギア27から駆動が伝達される。
前記第二攪拌搬送部材用ギア29の左方には、中間歯車の一例としての中間ギア31が、ギア軸31aを中心に回転可能に支持されている。前記中間ギア31は第三噛合領域31bにおいて第二攪拌搬送部材用ギア29に噛合っており、駆動が伝達される。
前記中間ギア31の上方には、第四噛合領域32aにおいて前記中間ギア31に噛み合う現像剤保持体用歯車の一例としての現像ロール用ギア32が配置されている。前記現像ロール用ギア32は、後端壁21aを貫通して後方に延びる現像ロール24の支持軸24aの後端側に支持されており、現像ロール24には、前記現像ロール用ギア32を介して、中間ギア31から駆動が伝達される。
【0043】
したがって、被駆動ギア27に駆動が伝達されると、各ギア27〜32を介して、各攪拌搬送部材22,23、現像ロール24が駆動する。
なお、このとき、被駆動ギア27は、図4の矢印33で示すように後方から見て時計回りに回転する。また、被駆動ギア27に噛み合う各攪拌搬送部材用ギア28,29は、図4の矢印34で示すように後方から見て反時計回りに回転する。さらに、図4において、第二攪拌搬送部材用ギア29に噛み合う中間ギア31は、後方から見て時計回りに回転し、中間ギア31に噛み合う現像ロール用ギア32は後方から見て反時計回りに回転する。
前記被駆動ギア27、第一攪拌搬送部材用ギア28、第二攪拌搬送部材用ギア29、中間ギア31、現像ロール用ギア32により、実施例1の現像器用歯車機構の一例としての現像器用ギアトレイン36が構成されている。
【0044】
図4、図5において、前記支持軸24a及びギア軸31aの前後両端には、前後一対の現像剤保持体用位置決め部材37が、支持されている。以下、前側の現像剤保持体用位置決め部材37は後側の現像剤保持体用位置決め部材37と同様に構成されているため、後側の現像剤保持体用位置決め部材37について説明し、前側の現像剤保持体用位置決め部材37の詳細な説明は省略する。
【0045】
前記現像剤保持体用位置決め部材37は、前記支持軸24a及びギア軸31の二箇所で支持される上下方向に長い被支持部37aと、前記被支持部37aの上端から像保持体PRy側に延びる当接部37bと、を有している。前記当接部37bは、図7に示す前記ベアリングホルダ6の現像器用位置決め孔12cを貫通して、前記溝付きベアリング1のアウターレース3の外周に接触可能に構成されている。
すなわち、前記現像剤保持体用位置決め部材37は、支持軸24a、ギア軸31などを介して現像ロール24と一体的に移動可能に構成されており、現像剤保持体用位置決め部材37の当接部37bが溝付きベアリング1に接触して、像保持体PRyに対する前記現像ロール24の位置が決められる。
【0046】
図4、図5において、前記現像剤保持体用位置決め部材37の被支持部37aには、付勢部材の一例としてのコイルバネ38の一端が支持されている。前記コイルバネ38は、他端が図示しない現像ユニットのフレームに支持されており、前記現像剤保持体用位置決め部材37を像保持体PRy側に付勢する。
これにより、図3Aに示す現像器接近位置において、前記現像剤保持体用位置決め部材37は溝付きベアリング1のアウターレース3の外周に接触した状態で保持される。
すなわち、前記現像ロール24は、像保持体PRyに対して予め設定された位置に位置決めされた状態で保持される。
【0047】
また、各ユニットの保守点検、交換などの作業をする場合に、作業者が図示しない操作部を操作することにより、現像器Gyを像保持体PRyから離隔する方向に回転させる外力を、現像器Gyに作用させると、現像器Gyは、コイルバネ38の力に抗して、回転軸26を中心に回転して、図3Aに示す現像器接近位置から図3Bに示す現像器隔離位置に移動する。このとき、前記現像剤保持体用位置決め部材37は溝付きベアリング1から離れ、現像ロール24は像保持体PRyから離間する。
前記回転軸26およびコイルバネ38により、実施例1の現像器接離機構26+38が構成されている。
【0048】
(潜像形成装置の説明)
図3、図4において、実施例1の潜像形成装置LHyは、前後方向に延びる接離部材41を有している。前記接離部材41は、図示しない移動機構により像保持体PRyに接近、離隔する方向に移動可能に支持されている。
前記接離部材41の上方には、画像書込光照射ユニット42が支持されている。前記画像書込光照射ユニット42は、像保持体PRyの軸方向に延びる基部の一例としてのベース部材42aと、前記ベース部材42aの像保持体PRy側に支持され且つ像保持体PRyに潜像を形成する潜像形成部材の一例としての光照射部42bとを有する。なお、実施例1では、前記光照射部42bは、いわゆる、LEDアレイにより構成されており、像保持体PRy表面に潜像を形成する光源が像保持体PRyの軸方向、すなわち、主走査方向に並んで配置されている。
【0049】
前記ベース部材42aの前後両端には、像保持体PRy側に突出する潜像形成部材用位置決め部材の一例としての突き当て部43が支持されている。以下、後側の突き当て部43について説明し、後側の突き当て部43と同様に構成されている前側の突き当て部43の詳細な説明は省略する。
図3、図4において、前記突き当て部43は、図3Aに示す潜像形成装置接近位置において、前記ベアリングホルダ6の潜像形成装置用位置決め孔9bを貫通して、前記溝付きベアリング1のアウターレース3の外周に接触する。
【0050】
すなわち、前記ベース部材42aを介して光照射部42bと一体的に移動可能に構成された前記突き当て部43が、潜像形成装置接近位置において、溝付きベアリング1に接触して、像保持体PRyに対する光照射部42bの位置が決められる。これにより、光照射部42bと像保持体PRy表面との間隔が予め設定された間隔に保持され、光照射部42bから照射される潜像書込光の焦点が像保持体PRy表面となるように保持される。
なお、各ユニットの保守点検、交換などの作業をする場合に、作業者が図示しない操作部を操作することにより、前記接離機構41が像保持体PRyから離れる方向に移動して、潜像形成装置LHyは、図3Aに示す潜像形成装置接近位置から図3Bに示す潜像形成装置離隔位置に移動する。このとき、前記突き当て部43は溝付きベアリング1から離れ、前記光照射部42bは像保持体PRyから離れる。
【0051】
(実施例1の作用)
前記構成を備えた実施例1の画像形成装置Uでは、可視像形成装置Uy〜Ukにおいて、帯電装置CRy〜CRkにより像保持体PRy〜PRkの表面が一様に帯電される。そして、潜像形成装置LHy〜LHkにより像保持体PRy〜PRkの表面に潜像が形成される。像保持体PRy〜PRkの表面に形成された潜像は、現像器Gy〜Gkにより現像剤で可視像に現像される。現像された可視像は、転写装置T1y〜T1k+T2+Bにより記録シートSに転写され、その後に、定着装置Fにより定着され、画像が記録される。
【0052】
このとき、実施例1の現像器Gy〜Gkにおいて、現像剤保持体用位置決め部材37が像保持体PRy〜PRkを回転可能に支持する溝付きベアリング1に接触して、像保持体PRy〜PRkに対する現像ロール24の位置決めが行われた状態で、現像ロール24から像保持体PRy〜PRkに現像剤が供給される。
また、実施例1の潜像形成装置LHy〜LHkにおいて、突き当て部43が溝付きベアリング1に接触して、像保持体PRy〜PRkに対する光照射部42bの位置決めが行われた状態で、光照射部42bにより像保持体PRy〜PRkに潜像が形成される。
【0053】
ここで、実施例1の現像器Gy〜Gkや潜像形成装置LHy〜LHkでは、現像剤保持体用位置決め部材37、突き当て部43が、像保持体PRy〜PRkを回転可能に支持する溝付きベアリング1に、直接接触して位置決めが行われている。
また、ベアリングホルダ6に装着された溝付きベアリング1は、ベアリングホルダ6の隆起部17bがアウターレース3に形成された溝3aに嵌った状態で、外輪支持部9b+17a+17bに支持されており、アウターレース3を回転させる方向の力が生じても、被規制部としての溝3aと規制部としての隆起部17bとの接触により、アウターレース3の回転移動が規制される。
【0054】
図4において、実施例1の現像器Gy〜Gkの後端側に設けられたギアトレイン36において、被駆動ギア27が駆動力を受けると、前記被駆動ギア27は矢印33で示す図4における時計回りの方向に回転し、前記被駆動ギア27に噛み合う第一攪拌搬送部材用ギア28及び第二攪拌搬送部材用ギア29は、矢印34で示す図4における反時計回りの方向に回転する。また、第2攪拌搬送部材用ギア29に噛み合う中間ギア31は、矢印33の方向に回転し、前記中間ギア31噛み合う現像ロールギア32は矢印34の方向に回転する。
【0055】
したがって、現像器Gy〜Gkのギアトレイン36において、第一噛合領域28aにおいて矢印F1で示す像保持体PRy〜PRk上方側方向の力が生じ、第二噛合領域29aにおいて矢印F2で示す像保持体PRy〜PRk側方向の力が生じ、第三噛合領域31bにおいて矢印F3で示す上方側方向の力が生じ、第四噛合領域32aにおいて、矢印F4で示す像保持体PRy〜PRk側方向の力が生じる。すなわち、現像器Gy〜Gkには、全体として、矢印F1〜F4の力を合わせた矢印Faで示す像保持体PRy〜PRk上方に向いた合力が生じる。
したがって、現像器Gy〜Gkの現像剤保持体用位置決め部材37と接触している溝付きベアリング1のアウターレース3は、合力Faにより現像剤保持体用位置決め部材37から径方向の成分の力と、接線方向の成分の力を受ける。
【0056】
したがって、アウターレース3の回転が規制されていない従来の構成では、ギア27〜32の噛合い不良による振動などが発生すると、現像剤保持体用位置決め部材37から受ける合力Faの接線方向成分の力によりアウターレース3が回転したり、周方向に振動する場合がある。これにより、前記アウターレース3に接触している潜像形成装置LHy〜LHkの突き当て部43も移動して、潜像形成装置LHy〜LHkに振動が生じる場合がある。しかし、実施例1では、溝付きベアリング1は、アウターレース3の回転移動が規制された状態で支持されており、アウターレース3の回転移動が規制されない場合と比べて、アウターレース3の回転により潜像形成装置LHy〜LHkに振動が生じることは少なく、振動による縞模様の画像不良の発生が低減されている。
【0057】
また、実施例1では、アウターレース3の回転が規制されており、アウターレース3の回転移動が規制されていない場合に比べて、アウターレース3と位置決め部材37、42との接触位置が変動しにくく安定した位置決めがなされている。すなわち、予め設定された状態とのズレが少ない状態で画像が形成され、画像への悪影響が低減されている。
【0058】
なお、実施例1では、隆起部17bの高さの距離d2は、前記溝3aの深さの距離d1に比べて短い。したがって、溝3aに隆起部17bが嵌った状態で、溝3aと隆起部17bの間には、径方向に沿って隙間が形成される。すなわち、アウターレース3が隆起部17bに押されて、溝付きベアリング1の中心がずれることがなく、アウターレース3の回転が規制されるのみである。したがって、実施例1では、溝付きベアリング1に支持される像保持体PRy〜PRkが、予め設定された状態からのズレが少ない状態で画像が形成される。
【0059】
さらに、実施例1では、現像剤保持体用位置決め部材37、突き当て部43が像保持体PRy〜PRkを支持する溝付きベアリング1に、接触、離間して、現像器Gy〜Gkや潜像形成装置LHy〜LHkの位置決めがされており、現像器Gk〜Gyを有する現像ユニット、像保持体PRy〜PRkを有する像保持体ユニットは、それぞれ別のユニットとして構成されている。したがって、例えば、使用し続けた結果劣化し、現像ロール24のみに交換の必要性が生じたり、像保持体PRy〜PRkのみに交換の必要性が生じた場合に、劣化した部材を含むユニットのみを交換すれば良い。すなわち、現像器Gk〜Gyと像保持体PRy〜PRkとが一体的に構成されている場合に比べて、実施例1では、交換するユニットの大きさや重さが低減されており、操作性が向上している。
【実施例2】
【0060】
次に本発明の実施例2の説明をするが、この実施例2の説明において、前記実施例1の構成要素に対応する構成要素には同一の符号を付して、その詳細な説明は省略する。
この実施例は下記の点で、前記実施例1と相違しているが、他の点では前記実施例1と同様に構成される。
【0061】
図9は実施例2のベアリングの説明図であり、図9Aはベアリングの斜視図であり実施例1の図6Aに対応する図、図9Bはベアリングの平面図であり実施例1の図6Bに対応する図である。
図10は実施例2のベアリングホルダの斜視図であり、実施例1の図7に対応する図である。
実施例2では、溝付きベアリング1とベアリングホルダ6に替えて、軸受の一例としての突起付きベアリング1′と軸受支持部の一例としてのベアリングホルダ6′が使用される。実施例2では、突起付きベアリング1′とベアリングホルダ6′が前後一対使用されるが、以下、後側の突起付きベアリング1′とベアリングホルダ6′について説明し、後側と同様に構成される前側の突起付きベアリング1′とベアリングホルダ6′についての説明は省略する。
【0062】
図9において、前記突起付きベアリング1′のアウターレース3の外周面には、実施例1の溝3aに替えて、凸部の一例としての突起部3a′が形成されている。実施例2の前記突起部3a′は、アウターレース3′の外周面を基準として径方向に沿って距離d1′の高さとなるように形成されている。
図10において、前記ベアリングホルダ6′におけるベアリングホルダカバー8′の内壁面17aの左右方向中央部には、実施例1の隆起部17bに替えて、前記突起付きベアリング1′の突起部3a′に対応して形成された凹部の一例としての突起規制孔17b′が形成されている。実施例1の前記突起規制孔17b′は、半円筒状の内壁面17aを基準として径方向に沿った深さが、前記距離d1′より大きい距離d2′となるように形成されている。
【0063】
図11は実施例2のベアリングホルダの断面図であり、図11Aはベアリングホルダにベアリングが支持されていない状態の説明図であり実施例1の図8Aに対応する図、図11Bはベアリングホルダにベアリングが支持された状態の説明図であり実施例1の図8Bに対応する図である。
図11において、前記突起付きベアリング1′がベアリングホルダ6′に装着された状態では、前記突起付きベアリング1′のアウターレース3は、ベアリングホルダカバー8′の突起規制孔17b′にアウターレース3の突起部3a′が嵌った状態で、外輪支持部9a+17a+17b′に支持されている。
【0064】
(実施例2の作用)
前記構成を備えた実施例2の画像形成装置Uでは、実施例1におけるベアリングホルダ6に装着された溝付きベアリング1に替えて、ベアリングホルダ6′に装着された突起付きベアリング1′に、現像剤保持体用位置決め部材37、突き当て部43を接触させて、現像器Gy〜Gkや潜像形成装置LHy〜LHkの位置決めが行われている。
このとき、突起付きベアリング1′のアウターレース3が振動により回転しようとしても、被規制部としての突起部3a′と規制部としての突起規制孔17b′とが接触し、アウターレース3の回転は規制される。したがって、実施例2でも、実施例1と同様に、アウターレース3の回転移動が規制されない場合と比べて、振動による縞模様の画像不良の発生が低減されている。
【0065】
なお、実施例2では、前記突起規制孔17b′の深さの距離d2′は、突起部3a′の高さの距離d1′に比べて大きく、突起規制孔17b′に突起部3a′が嵌まった状態で、突起規制孔17b′と突起部3a′との間に径方向にそって隙間が形成される。すなわち、突起部3a′がベアリングホルダ6′によって径方向に押されずに、アウターレース3の回転のみが規制される。したがって、実施例2でも、実施例1と同様に、像保持体PRy〜PRkが予め設定された状態からのズレが少ない状態で画像が形成され、画像への悪影響が低減されている。
【実施例3】
【0066】
次に本発明の実施例3の説明をするが、この実施例3の説明において、前記実施例1の構成要素に対応する構成要素には同一の符号を付して、その詳細な説明は省略する。
この実施例は下記の点で、前記実施例1と相違しているが、他の点では前記実施例1と同様に構成される。
【0067】
図12は実施例3のベアリングの説明図であり、図12Aはベアリングの斜視図であり実施例1の図6Aに対応する図、図12Bはベアリングの平面図であり図6Bに対応する図である。
実施例3では、実施例1の溝付きベアリング1とベアリングホルダ6に替えて、軸受の一例としてのD型ベアリング1″と軸受支持部の一例としてのベアリングホルダ6″が使用される。実施例3では、D型ベアリング1″とベアリングホルダ6″が前後一対使用されるが、以下、後側のD型ベアリング1″とベアリングホルダ6″について説明し、後側と同様に構成される前側のD型ベアリング1″とベアリングホルダ6″についての説明は省略する。
【0068】
図12において、前記D型ベアリング1″のアウターレース3では、実施例1の溝3aが省略されている。前記アウターレース3の前端部には、アウターレース3の外径に沿って、アウターレース3の外形よりも大径の縁部の一例としてのフランジ部3bが形成されている。前記フランジ部3bには、フランジ部3bの円弧状の外周の一部が切除されて平面状に形成された平面部の一例としての切除部3cが形成されている。
【0069】
図13は実施例3のベアリングホルダの斜視図であり、実施例1の図7に対応する図である。
図13において、ベアリングホルダ6″におけるベアリングホルダ本体7′の内壁面9aの前端部には、前記D型ベアリング1″のフランジ部3bの外径に対応した半円筒状のフランジ用溝部9cが形成されている。
また、左側壁11の内壁面11a及び右側壁12の内壁面12aの前端部には、前記フランジ用溝部9bから上方に連続的に延びる直線状のフランジ移動溝部11d,12dが形成されている。
【0070】
図13において、ベアリングホルダ6″におけるベアリングホルダカバー8″では、実施例1の内壁面17aにおける隆起部17bが省略されている。実施例3の内壁面17aの前側には、前記D型ベアリング1″のフランジ部3bの外形に対応したフランジ用溝部17cと、前記D型ベアリング1″の切除部3cに対応した支持側平面部17dと、が形成されている。
【0071】
図14は実施例3のベアリングホルダの断面図であり、図14Aはベアリングホルダにベアリングが支持されていない状態の説明図であり実施例1の図8Aに対応する図、図14Bはベアリングホルダにベアリングが支持された状態の説明図であり実施例1の図8Bに対応する図である。
図14において、前記D型ベアリング1″がベアリングホルダ6″に装着される際、D型ベアリング1″は、切除部3cが上方にされ、フランジ部3bがフランジ用溝部11d,12dに沿って、ベアリングホルダ本体7′の軸受収容空間7aに挿入される。そして、ベアリングホルダ本体7′にベアリングホルダカバー8″が装着されると、前記D型ベアリング1″のアウターレース3は、切除部3cが支持側平面部17dに沿った状態で、実施例3の外輪支持部9a+9c+17a+17c+17dに支持される。
【0072】
(実施例3の作用)
前記構成を備えた実施例3の画像形成装置Uでは、実施例1におけるベアリングホルダ6に装着された溝付きベアリング1に替えて、ベアリングホルダ6″に装着されたD型ベアリング1″に、現像剤保持体用位置決め部材37、突き当て部43を接触させて、現像器Gy〜Gkや潜像形成装置LHy〜LHkの位置決めが行われている。
このとき、D型ベアリング1″のアウターレース3が振動などにより、回転しようとしても、被規制部としての切除部3cと規制部としての支持側平面部17dとの接触により、アウターレース3の回転が規制される。したがって、実施例3でも、実施例1と同様に、アウターレース3の回転移動が規制されない場合と比べて、振動による縞模様の画像不良の発生が低減されている。
また、実施例3では、軸受に軸方向の位置決め手段としてフランジ部3bを設けて、このフランジ部3bの一部を被規制部として利用するため、フランジ部の一部を利用しない場合に比べて、装置サイズの大型化やコストの上昇を防止できる。
【0073】
(変更例)
以上、本発明の実施例を詳述したが、本発明は、前記実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲で、種々の変更を行うことが可能である。本発明の変更例(H01)〜(H07)を下記に例示する。
(H01)前記各実施例において、画像形成装置Uの一例として複写機による構成を例示したが、これに限定されず、プリンタ、FAX、あるいはこれら複数の機能を備えた複合機等に適用可能である。また、多色現像の画像形成装置に限定されず、単色、いわゆるモノクロの画像形成装置により構成することも可能である。
(H02)前記各実施例において、ベアリングホルダ6〜6″に設けられた規制部としての隆起部17b、突起規制孔17b′、支持側平面部17dにより、アウターレース3の被規制部としての溝3a,突起部3a′,切除部3cが規制されて、アウターレース3の回転移動が規制される構成を例示したが、これに限定されない。
例えば、規制部と被規制部とを省略したベアリングとベアリングホルダにおいて、ベアリングのアウターレースとベアリングホルダとの間に、接着剤や両面テープなどの固定剤を用いて、アウターレースをベアリングホルダに固定し、アウターレースの回転移動を規制する構成も可能である。
【0074】
(H03)前記各実施例において、規制部としての隆起部17b、突起規制孔17b′、支持側平面部17dは、ベアリングホルダカバー8〜8″に形成されていたが、ベアリングホルダ本体7〜7′に形成することも可能である。
(H04)前記各実施例において、像保持体PRy〜PRkは前後両端の軸を介してベアリング1〜1″に支持されていたが、像保持体PRy〜PRkの表面を形成する部材を軸受で直接支持する、いわゆる素管型による構成も可能である。
(H05)前記各実施例において、像保持体PRy〜PRkを支持するベアリング1〜1″に、現像剤保持体用位置決め部材37や突き当て部43を接触させて、現像器Gy〜Gkの現像剤保持体24の位置決めや潜像形成装置LHy〜LHkの光照射部42bの位置決めが行われていたが、他の位置決め部材を追加して、現像器Gy〜Gkや潜像形成装置LHy〜LHk以外の部材を、ベアリング1〜1″で位置決めする構成も可能である。
【0075】
(H06)前記各実施例において、各ベアリング1〜1″には、被規制部としての溝3a、突起部3a′、切除部3cが一つだけ設けられていたが、溝3a、突起部3a′、切除部3cを複数備えた構成も可能である。
(H07)前記実施例3において、フランジ部3bを省略して、アウターレース3に直接平面部を形成する構成も可能である。
【図面の簡単な説明】
【0076】
【図1】図1は本発明の実施例1の画像形成装置の全体説明図である。
【図2】図2は本発明の実施例1の画像形成装置の要部拡大説明図である。
【図3】図3は本発明の実施例1の画像形成装置における像保持体と潜像形成装置と現像器との関係を説明する説明図であり、図3Aは現像器が現像器接近位置に移動し且つ潜像形成装置が潜像形成装置接近位置に移動した状態の説明図、図3Bは現像器が現像器離隔位置に移動し且つ潜像形成装置が潜像形成装置離隔位置に移動した状態の説明図である。
【図4】図4は本発明の実施例1の画像形成装置における像保持体の軸受と潜像形成装置の潜像形成用位置決め部材と現像器の位置決め部材との関係を説明する説明図である。
【図5】図5は本発明の実施例1の画像形成装置における像保持体の軸受と現像器の位置決め部材との関係を説明する上方から見た要部断面図である。
【図6】図6は実施例1のベアリングとベアリングホルダの説明図であり、図6Aはベアリングの斜視図、図6Bはベアリングの平面図である。
【図7】図7は実施例1のベアリングホルダの斜視図である。
【図8】図8は実施例1のベアリングホルダの断面図であり、図8Aはベアリングホルダにベアリングが支持されていない状態の説明図、図8Bはベアリングホルダにベアリングが支持された状態の説明図である。
【図9】図9は実施例2のベアリングの説明図であり、図9Aはベアリングの斜視図であり実施例1の図6Aに対応する図、図9Bはベアリングの平面図であり実施例1の図6Bに対応する図である。
【図10】図10は実施例2のベアリングホルダの斜視図であり、実施例1の図7に対応する図である。
【図11】図11は実施例2のベアリングホルダの断面図であり、図11Aはベアリングホルダにベアリングが支持されていない状態の説明図であり実施例1の図8Aに対応する図、図11Bはベアリングホルダにベアリングが支持された状態の説明図であり実施例1の図8Bに対応する図である。
【図12】図12は実施例3のベアリングの説明図であり、図12Aはベアリングの斜視図であり実施例1の図6Aに対応する図、図12Bはベアリングの平面図であり図6Bに対応する図である。
【図13】図13は実施例3のベアリングホルダの斜視図であり、実施例1の図7に対応する図である。
【図14】図14は実施例3のベアリングホルダの断面図であり、図14Aはベアリングホルダにベアリングが支持されていない状態の説明図であり実施例1の図8Aに対応する図、図14Bはベアリングホルダにベアリングが支持された状態の説明図であり実施例1の図8Bに対応する図である。
【符号の説明】
【0077】
1,1′,1″…軸受、
2…内輪、
3…外輪、
3a…被規制部、凹部、
3a′…被規制部、凸部、
3c…被規制部、平面部、
4…転動体、
6,6′,6″…軸受支持部、
17b…規制部、凸部、
17b′…規制部、凹部、
17d…規制部、支持側平面部、
24…現像剤保持体、
37…現像剤保持体用位置決め部材、
42b…潜像形成部材、
43…潜像形成部材用位置決め部材、
F…定着装置、
S…媒体、
T1y〜T1k+T2+B…転写装置、
U…画像形成装置、
Uy,Um,Uc,Uk…可視像形成装置。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
像保持体と、
前記像保持体を支持する内輪と、前記内輪と同心円状に配置され且つ前記内輪より大径の外輪と、前記内輪と前記外輪との間に配置され且つ前記内輪と前記外輪とを互いに回転可能に支持する転動体と、を有する軸受と、
前記軸受を支持する軸受支持部と、
前記像保持体の表面に潜像を形成する潜像形成部材と、
前記潜像形成部材と一体的に移動可能に構成され、前記外輪と接触して、前記像保持体に対する前記潜像形成部材の位置を決める潜像形成部材用位置決め部材と、
前記像保持体に対向して配置され且つ表面に現像剤を保持する現像剤保持体であって、前記像保持体の表面に形成された前記潜像を現像剤で可視像に現像する現像剤保持体と、
前記現像剤保持体と一体的に移動可能に構成され、前記外輪と接触して、前記像保持体に対する前記現像剤保持体の位置を決める現像剤保持体用位置決め部材と、
を備え、
前記軸受支持部によって前記外輪の回転移動が規制されたことを特徴とする可視像形成装置。
【請求項2】
像保持体と、
前記像保持体を支持する内輪と、前記内輪と同心円状に配置され且つ前記内輪より大径の外輪と、前記内輪と前記外輪との間に配置され且つ前記内輪と前記外輪とを互いに回転可能に支持する転動体と、を有する軸受であって、前記外輪に形成され且つ前記外輪の回転移動を規制する被規制部を有する前記軸受と、
前記軸受を支持する軸受支持部であって、前記被規制部に対応する規制部を有する前記軸受支持部と、
前記像保持体の表面に潜像を形成する潜像形成部材と、
前記潜像形成部材と一体的に移動可能に構成され、前記外輪と接触して、前記像保持体に対する前記潜像形成部材の位置を決める潜像形成部材用位置決め部材と、
前記像保持体に対向して配置され且つ表面に現像剤を保持する現像剤保持体であって、前記像保持体の表面に形成された前記潜像を現像剤で可視像に現像する前記現像剤保持体と、
前記現像剤保持体と一体的に移動可能に構成され、前記外輪と接触して、前記像保持体に対する前記現像剤保持体の位置を決める現像剤保持体用位置決め部材と、
を備えたことを特徴とする可視像形成装置。
【請求項3】
前記外輪は凹部あるいは凸部の少なくともいずれか一方により構成された前記被規制部を有し、
前記被規制部が凹部の場合はそれに対応して形成された凸部により構成された前記規制部を有し、
前記被規制部が凸部の場合はそれに対応して形成された凹部により構成された前記規制部を有することを特徴とする請求項2に記載の可視像形成装置。
【請求項4】
前記凹部に前記凸部が装着された状態で、前記凹部と前記凸部との間に前記軸受の径方向に沿って隙間が形成される
ことを特徴とする請求項3に記載の可視像形成装置。
【請求項5】
前記外輪に形成された平面部により構成された前記被規制部と、
前記平面部に対応して形成された支持側平面部により構成された前記規制部と、
を備えたことを特徴とする請求項2に記載の可視像形成装置。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれかに記載の可視像形成装置と、
媒体に前記可視像を転写する転写装置と、
前記媒体に転写された前記可視像を前記媒体に定着する定着装置と、
を備えたことを特徴とする画像形成装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate


【公開番号】特開2010−128307(P2010−128307A)
【公開日】平成22年6月10日(2010.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−304489(P2008−304489)
【出願日】平成20年11月28日(2008.11.28)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】