説明

含フッ素硬化性組成物

【課題】制御された反応性を有する含フッ素硬化性組成物を提供する。
【解決手段】(A)1分子中に少なくとも2個の2級アミノ基を有し、かつ主鎖中に2価パーフルオロポリエーテル構造を有する含フッ素ポリアミド化合物、(B)含フッ素アミド化合物、及び、(C)2級アミノ基と反応性の基を1分子中に少なくとも3個有する化合物、を含み、(C)成分が、(C)成分中の該2級アミノ基と反応性の基の量が、(A)成分及び(B)成分中の2級アミノ基の合計1モルに対して0.5〜5モルとなる量で含まれる、含フッ素硬化性組成物。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は含フッ素硬化性組成物に関し、詳細には、反応性が制御され、耐溶剤性及び耐薬品性のゴム、離型剤、撥水剤として有用な含フッ素アミド硬化性組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、含フッ素有機化合物は各種分野で使用されており、例えば含フッ素有機化合物のポリマーを架橋して得られる含フッ素エラストマー、及び含フッ素有機化合物を硬化剤と反応させて得られる含フッ素樹脂硬化物は、ゴム材料、塗料、離型剤、撥水剤等として利用されている。
【0003】
しかしながら、従来の含フッ素エラストマー及び硬化物は、その耐溶剤性や耐薬品性が十分でない場合が多く、耐溶剤性、耐薬品性の向上が望まれていた。特に、塗料、離型剤、撥水剤用途向けに、離型性、撥水性の向上が望まれていた。
【0004】
かかる耐溶剤性、耐薬品性、離型性が向上されたエラストマー又は硬化物を与える含フッ素有機化合物として、本発明者らは、下記式で示される含フッ素アミド化合物を発明した(特許文献1)。

〔但し、式中Rは2価パーフルオロポリエーテル基であり、Xは下記一般式(i)、(ii)又は(iii)で示される基であり、aは0以上の整数である。


(但し、上式中R1は炭素数1〜12のアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基、又はこれらの基の水素原子の一部又は全部をハロゲン原子で置換した基であり、R2は炭素数1〜10のアルキレン基、シクロアルキレン基、アリーレン基、又はこれらの水素原子の一部をハロゲン原子で置換した基である)〕
【0005】
さらに本発明者らは、上記含フッ素アミド化合物と、含フッ素エポキシ化合物又は含フッ素イソシアナート化合物とを含むゴム用、離型剤用途に有用な組成物を発明した(特許文献2)。
【0006】
しかし、上記アミド化合物は、エポキシ化合物又はイソシアネート化合物との反応性が遅く、室温で硬化した場合には完全に硬化するまでに1日〜数日かかるという欠点を有していた。
【特許文献1】特開平11−92557号公報
【特許文献2】特開平11−92547号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明者らは、上記反応性の問題を解決すべく、下記式で示される含フッ素アミド化合物

(式中、Rは2価パーフルオロポリエーテル基であり、R及びRは夫々、互いに独立に、置換されていてよい2価の炭化水素基である)
を発明した(特願2005−299333)。
【0008】
上記アミド化合物を含む組成物は硬化性に優れるが、用途によっては、より遅い硬化性が好ましい場合がある。本発明は、斯かる事情に鑑みなされたもので、制御された反応性を有する含フッ素硬化性組成物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者は上記目的を達成するために鋭意検討を行った結果、異なる反応性を有する2種の化合物をブレンドすることによって、得られる硬化物の物性を犠牲にすることなく、上記目的を達成できることを見出した。
即ち、本発明は、下記のものである。
(A)下記式(1)で示される含フッ素アミド化合物、

〔式中、Rは2価パーフルオロポリエーテル基であり、Xは下記式(2)、(3)又は(4)で示される基であり、aは0以上の整数であり、

(Rは、互いに独立に、置換又は非置換の1価炭化水素基であり、Rは互いに独立に、置換又は非置換の2価炭化水素基である)〕
(B)下記式(5)で示される含フッ素アミド化合物、



(式中、Rは2価パーフルオロポリエーテル基であり、R及びRは夫々、互いに独立に、置換されていてよい2価の炭化水素基である)
及び、
(C)2級アミノ基と反応性の基を1分子中に少なくとも3個有する化合物、
を含み、
(C)成分が、(C)成分中の該2級アミノ基と反応性の基の量が、(A)成分及び(B)成分中の2級アミノ基の合計1モルに対して0.5〜5モルとなる量で含まれる、含フッ素硬化性組成物。
【発明の効果】
【0010】
本発明の含フッ素組成物は、所望の硬化時間を有し、耐溶剤性、耐薬品性、離型性、撥水性に優れた含フッ素エラストマー又は硬化物を与える。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
上記式(1)及び(5)において、Rは2価パーフルオロポリエーテル基である。ポリエーテル基の例には、エーテル結合(−O−)をもつ2価のポリマー残基が広く包含され、例えばポリエチレンオキサイド(PEO)、ポリプロピレンオキサイド(PPO)、ポリエチレン‐ポリプロピレンコポリマー、ポリエチレングリコールポリアルキルエーテル、及びポリエチレングリコールポリフェニルエーテルの2価の残基が挙げられる。Rは、これらの残基の水素原子が総てフッ素原子に置換されたものである。
【0012】
好ましくは、Rは組成式Ch2hO(ここでhは1〜6、好ましくは1〜3の整数である)で表される2価の飽和パーフルオロポリエーテル基を有する。該基は、分岐構造を含んでいてよい。
【0013】
好ましくは、前記2価の飽和パーフルオロポリエーテル基は、下記式(i)または(ii)で表される。




(YはF原子又はCF基である)
【0014】
好ましくは、Rは上記式(i)で表される基と、上記式(ii)で表される基とを合計で2〜200個、より好ましくは2〜100個含み、例えば、下記式で表される。



(Yは上で定義したとおりであり、m、nはそれぞれm≧1、n≧1の整数、但し、2≦m+n≦200、好ましくは2≦m+n≦100、である)
上式は、下記のように表すこともできる。


ここで、kはn−1及びlはm−1と対応する。
【0015】
は、他の構成単位を含んでよく、例えば、下記(A)〜(D)で示される基であってよい。



(Yは上で定義したとおりであり、p、q、rはそれぞれp≧1、q≧1、2≦p+q≦200、好ましくは2≦p+q≦100の整数、及び0≦r≦6の整数である)



(rは上述のとおり、s、tは、それぞれs≧0、t≧0、0≦s+t≦200、好ましくは2≦s+t≦100の整数である)





(Yは上述のとおり、u、vはそれぞれ1≦u≦100、1≦v≦100の整数である)



(wは1≦w≦100の整数である)
【0016】
上記(A)〜(D)で表されるRとして、以下のものが例示される。








(uは5〜100の整数、vは1〜100の整数)



(uは5〜100の整数、vは1〜100の整数)



(wは5〜100の整数)

は、上記各基の混合物であってよく、また、上式における各数値パラメータ、例えばn、が所定の範囲内で異なる基の混合物であってよい。実際上、Rは、各パラメータの平均値で特定される。
【0017】
式(1)において、Xは下記式(2)、(3)又は(4)で示される基である。



ここで、Rは非置換又は置換の1価炭化水素基であり、炭素数1〜12、特に1〜8のものが好適である。例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基等のアルキル基;シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基等のシクロアルキル基、フェニル基、トリル基、ナフチル基等のアリール基;ベンジル基、フェニルエチル基等のアラルキル基;あるいはこれらの基の水素原子の一部をフッ素、塩素、臭素等のハロゲン原子等で置換したクロロメチル基、ブロモエチル基、クロロプロピル基、トリフロロプロピル基、3,3,4,4,5,5,6,6,6−ノナフルオロヘキシル基等を挙げることができる。
【0018】
は非置換又は置換の2価炭化水素基であり、炭素数1〜10、特に2〜6のものが好適である。例えば、メチレン基、エチレン基、n−プロピレン基、i−プロピレン基、ブチレン基、ヘキサメチレン基等のアルキレン基;シクロへキシレン基等のシクロアルキレン基;フェニレン基、トリレン基、キシリレン基、ナフチレン基、ビフェニレン基等のアリール基、あるいはこれらの水素原子の一部をフッ素等のハロゲン原子で置換した基等を挙げることができる。
【0019】
上記式(2)、(3)、又は(4)により示されるXとしては、下記の基が例示される。なお、以下の式において、Meはメチル基、Phはフェニル基を示す。


【0020】
また、式(1)においてaは0以上の整数、好ましく0〜10、より好ましくは0〜6の整数であり、従って、式(1)の含フッ素アミド化合物は、1分子中に2価パーフルオロポリエーテル基Rを少なくとも1個含むものである。
【0021】
式(5)において、R及びRは夫々、互いに独立に、置換されていてよい、2価炭化水素基であり、炭素数1〜10、特に2〜6のものが好適である。例えば、メチレン基、エチレン基、n−プロピレン基、i−プロピレン基、ブチレン基、ヘキサメチレン基等のアルキレン基、シクロへキシレン基等のシクロアルキレン基、フェニレン基、トリレン基、キシリレン基、ナフチレン基、ビフェニレン基等のアリール基、あるいはこれらの水素原子の一部をフッ素等のハロゲン原子で置換した基等を挙げることができる。
【0022】
式(5)において、RとN原子とは単結合により直接結合され、上記Rの炭素数1〜10に応じて、4〜22員環、好ましくは6〜14員環、を形成している。
【0023】
式(5)で表されるアミド化合物は、2級アミノ基と2級アミド基を併せ持つ化合物であることを特徴とする。アミド基上に活性水素があることによって、式(1)で表されるアミド化合物に比べて、エポキシ基、イソシアネート基との反応性が格段に高くなっている。
【0024】
式(1)及び(5)のアミド化合物は、粘度(25℃、以下同様)が100cs程度の低粘度ポリマーから、100,000cs以上のガム状乃至固形状のポリマーであってよい。粘度が上記下限値未満では、得られる硬化物の伸びが小さくなり過ぎる場合がある。好ましい粘度は、用途に応じて異なる。例えば熱加硫ゴム用としては、粘度100,000以上の生ゴム状のポリマーが、また、液状ゴム用には粘度が100〜100,000cs程度のポリマーが好適に使用される。該粘度は、上記Rの各パラメータを適宜選択することによって調整することができる。
【0025】
式(1)のアミド化合物(以下、「(A)成分」とする)に対する、上記式(5)のアミド化合物(以下、「(B)成分」とする)の配合比は、用途ごとの所望の硬化速度に応じて適宜調整することができる。例えば、接着剤用途には、(A)成分と(B)成分の合計質量に対する、(B)成分の割合が5〜80質量%であり、より好ましくは10〜50重量%である。
【0026】
(C)成分は、(A)及び(B)成分と反応して硬化物を与える。この(C)成分は、(A)及び(B)成分の2級アミノ基と反応し得る官能基を1分子中に少なくとも3個有し、2級アミノ基と反応して高分子網目構造を形成することができる。該官能基は、2級アミノ基と反応性であればよいが、好ましくはエポキシ基、イソシアネート基であり、より好ましくはエポキシ基である。
【0027】
また、(C)成分を構成する化合物は、フッ素変性された化合物でもよく、その場合、パーフルオロアルキル基、パーフルオロオキシアルキル基、パーフルオロアルキレン基及びパーフルオロオキシアルキレン基から選ばれる1種又は2種以上の基を有する。パーフルオロアルキル基としては、CF2m+1−(mは1〜20、好ましくは2〜10の整数)で表される基が、パーフルオロアルキレン基としては、−C2m−(mは1〜20、好ましくは2〜10)、で表される基が好ましい。また。パーフルオロオキシアルキレン基としては、上述の−R−が、パーフルオロオキシアルキル基としてはR にフッ素原子が結合した−RFが好ましい。
【0028】
(C)成分を構成する化合物の例としては、下記の化合物が挙げられ、これらの化合物の混合物であってもよい。下記において、Meはメチル基、Phはフェニル基を示す。






【0029】
上記(C)成分の配合量は、(A)及び(B)成分中に含まれる2級アミノ基1モルに対し(C)成分中の前記2級アミノ基と反応し得る官能基が0.5〜5モルとなる量であり、特に1〜2モルとなる量が好適である。配合量が前記下限値未満では、架橋度合いが不十分になる場合があり、前記上限値を超えると、得られた硬化物の可撓性が低下する等の問題が生じる場合がある。
【0030】
本発明の組成物には、上記(A)、(B)及び(C)成分に加えて、本発明の目的を損なわない量で、種々の添加物を添加することができる。該添加剤としては、例えば、イミダゾール類、ルイス酸等の硬化促進剤、アセチレンブラック等のカーボンブラック、煙霧質シリカ、沈降性シリカ、二酸化チタン、酸化アルミニウム、石英粉末、炭素粉末、タルク、ベントナイト等の補強剤、アスベスト、ガラス繊維、有機繊維等の繊維質充填剤、顔料、染料等の着色剤、ベンガラ、酸化セリウム等の耐熱性向上剤、防錆剤、シランカップリング剤等の接着性向上剤などが挙げられる。また、用途、使用目的に応じて、フッ素系溶剤、例えば1,3−ビストリフロロメチルベンゼン、パーフロロオクタン等を配合してもよい。
【0031】
本発明の組成物は、上記(A)、(B)及び(C)成分、所望により上記任意成分を、混合することによって調製することができる。該混合の方法としては、公知の方法を使用することができ、例えば、プラネタリーミキサー、ゲートミキサー、ニーダー等の混合装置を使用することができる。(C)成分の官能基のタイプにも依存するが、該組成物を施与する数時間〜24時間前に混合することが好ましい。また、本発明の組成物は、室温硬化も可能であるが、通常は、組成物を50〜200℃にて数分から数時間程度の時間で加熱して硬化させる。
【0032】
本発明の組成物は、フッ素含有率が高く、表面エネルギーが低いエラストマーや樹脂硬化物となり得、耐溶剤性、耐薬品性のゴム材料、離型剤、撥水剤等の種々の用途に利用することができる。例えば、自動車関連部品、各種電気・電子部品などの接着剤として、各種ガス、温水、薬品などに曝されるセンサーのシール剤、コーティング剤として、有用である。例えば、自動車の制御系に使用される圧力センサー、ガス濃度検知器、温度センサーの接着剤、シール剤、又はコーティング剤;インクジェットプリンターヘッド用の接着剤・封止剤;レーザープリンターや複写装置のロールやベルトのコーティング剤、回路基板のコーティング剤、半導体製造装置のステッパーレンズ固定用の接着剤などに好適に用いることができる。
【0033】
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
実施例1〜4
下記式(6)で示されるアミド化合物(粘度4,900cSt、アミン当量3,107)と、下記式(7)で示されるアミド化合物(粘度24,920cSt、アミン当量3,060)とを、表1に示す質量部で配合した混合物100gに対してし、下記式(8)で示されるエポキシ化合物(エポキシ当量92.3)3.4gを混合し組成物を得た。



(aの平均値は0.03)

式(6)において、Rは下記式で表される基である。

(n+mの平均値は35)



式(7)において、Rは下記式で表される。



(n+mの平均値は35)

【0034】
比較例1
上記式(6)で示されるアミド化合物100g、上記式(8)で示されるエポキシ化合物3.4gを混合して組成物を得た。
【0035】
参考例1
上記式(7)で示されるアミド化合物100g、上記式(8)で示されるエポキシ化合物3.4gを混合して組成物を得た。
【0036】
【表1】

【0037】
各組成物を恒温室に置き、25℃に所定時間後維持したときの流動性変化を目視により調べた。結果を表2に示す。表2において、各印は以下を表す。
○ : 流動性を保っている
△ : 硬化してはいないが流動性がない
× : 硬化している
【0038】
各組成物を25℃で硬化させ、得られた硬化物の物理的性質を調べた。伸び率及び引張強度はJIS K6251に従い測定した。25℃での硬化時間と合わせて結果を表2に示す。なお硬化時間は、弾性率の増加が観察されなくなった時間である。
【0039】
【表2】

【0040】
表2において、○で示す時間は、組成物が流動性を有し、塗布等するための可使時間である。同表から分かるように、本発明の組成物は、いずれも3時間以上の可使時間を有する。また、本発明の組成物は、(A)成分と(B)成分との割合を調整することで、可使時間及び硬化時間を調整することが可能なことが分かる。
また、反応性の異なる複数の物質を含む組成物のなかには、硬化の遅い物質の反応がうまくいかない等の理由から、得られる硬化物の特性が損なわれる場合があるが、本発明の組成物には、そのような問題は全く見られなかった。
【産業上の利用可能性】
【0041】
本発明の含フッ素硬化性組成物は、耐溶剤性及び耐薬品性のゴム組成物、離型剤組成物、撥水剤組成物等として、有用である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(A)下記式(1)で示される含フッ素アミド化合物、

〔式中、Rは2価パーフルオロポリエーテル基であり、Xは下記式(2)、(3)又は(4)で示される基であり、aは0以上の整数であり、

(Rは、互いに独立に、置換又は非置換の1価炭化水素基であり、Rは互いに独立に、置換又は非置換の2価炭化水素基である)〕
(B)下記式(5)で示される含フッ素アミド化合物、



(式中、Rは2価パーフルオロポリエーテル基であり、R及びRは夫々、互いに独立に、置換されていてよい2価の炭化水素基である)
及び、
(C)2級アミノ基と反応性の基を1分子中に少なくとも3個有する化合物、
を含み、
(C)成分が、(C)成分中の該2級アミノ基と反応性の基の量が、(A)成分及び(B)成分中の2級アミノ基の合計1モルに対して0.5〜5モルとなる量で含まれる、含フッ素硬化性組成物。
【請求項2】
(B)成分が、(A)成分と(B)成分の合計質量に対して、5〜80質量%で含まれる、請求項1記載の組成物。
【請求項3】
(C)成分の2級アミノ基と反応性の基がエポキシ基またはイソシアネート基である、請求項1または2記載の組成物。
【請求項4】
(C)成分の2級アミノ基と反応性の基がエポキシ基であり、(C)成分が(A)成分及び(B)成分中の2級アミノ基合計1モルに対して、エポキシ基が1〜2モルとなる量で含まれる、請求項3記載の組成物。
【請求項5】
が、組成式Ch2hO(ここで、hは1〜6の整数である)で表される、分岐構造を含んでいてもよい2価の飽和パーフルオロポリエーテル基を有する、請求項1〜4のいずれか1項記載の組成物。
【請求項6】
前記飽和パーフルオロポリエーテル基が、下記式(i)または(ii)で表される、請求項5記載の組成物。




(YはF原子又はCF基である)
【請求項7】
が、上記式(i)で表される基と、上記式(ii)で表される基を合計で、2〜200個有する、請求項6記載の組成物。
【請求項8】
、R、R、及びRが、夫々、互いに独立に、エチレン基、n−プロピレン基、i−プロピレン基、ブチレン基、ヘキサメチレン基、シクロへキシレン基、フェニレン基、及びこれらの水素原子の一部をフッ素原子で置換した基からなる群より選ばれる、請求項1〜7のいずれか1項記載の組成物。
【請求項9】
請求項1〜8のいずれか1項記載の組成物を含むコーティング剤。
【請求項10】
請求項1〜8のいずれか1項記載の組成物を含む接着剤。
【請求項11】
請求項9項記載のコーティング剤が施与されたセンサー、ロール、又はベルト。
【請求項12】
請求項10記載の接着剤が施与された光学レンズ。

【公開番号】特開2008−19398(P2008−19398A)
【公開日】平成20年1月31日(2008.1.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−194644(P2006−194644)
【出願日】平成18年7月14日(2006.7.14)
【出願人】(000002060)信越化学工業株式会社 (3,361)
【Fターム(参考)】