説明

哺乳動物遺伝子;関連試薬および方法

【課題】形態形成または免疫系機能を含めた哺乳動物生理学に作用するための組成物および方法を提供すること。
【解決手段】哺乳動物(例えば、霊長類または齧歯類)の遺伝子、精製タンパク質およびそのフラグメントをコードする核酸。ポリクローナル抗体およびモノクローナル抗体の両方もまた、提供される。診断的有効性および治療的有効性の両方についての組成物の使用方法も提供される。本発明は、形態形成または免疫系機能を含めた哺乳動物生理学に作用するための組成物および方法に関する。特に本発明は、発生および/または免疫系を調節する核酸、タンパク質および抗体を提供する。
【選択図】なし

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(発明の分野)
本発明は、形態形成または免疫系機能を含めた哺乳動物生理学に作用するための組成物および方法に関する。特に本発明は、発生および/または免疫系を調節する核酸、タンパク質および抗体を提供する。これらの物質の診断的および治療的使用も開示される。
【背景技術】
【0002】
(発明の背景)
組換えDNA技術は一般に、ドナー供給源からの遺伝子情報を、例えば宿主中への導入によってその後のプロセシングのためにベクター中に組込み、それにより移入された遺伝子情報が新しい環境中でコピーされおよび/または発現される技術を指す。一般に、遺伝子情報は、所望のタンパク質産物をコードするメッセンジャーRNA(mRNA)由来の相補的DNA(cDNA)の形態で存在する。キャリアはしばしば、宿主中に後期複製のためにcDNAを組み込む能力を、また場合によっては、実際にcDNAの発現を制御し、それにより宿主中でのコード産物の合成を指図する能力を有するプラスミドである(例えば非特許文献1:Sambrook et al.(1989)Molecular Cloning:A Laboratory Manual,(2d ed.),vols.1−3, CSH Press,NY参照)。
【0003】
しばらくの間、哺乳動物免疫応答は、「免疫ネットワーク」と呼ばれる一連の複合体細胞相互作用に基づいていることが既知であった。近年の研究は、このネットワークの内部作用への新規の洞察を提供した。免疫応答の多くが、実際、リンパ球、マクロファージ、顆粒球およびその他の細胞のネットワーク様相互作用にを中心に展開することは依然として明らかであるが、免疫学者は、今日一般的には、リンホカイン、サイトカインまたはモノカインとして公知の可溶性タンパク質がこれらの細胞相互作用の制御に重要な役割を演じるという考えを有している。インターフェロンは一般に、サイトカインファミリーのメンバーであると考えられる。したがって、細胞調整因子の単離、特性化および作用メカニズムはかなり興味深く、その理解は多数の医学的異常、例えば免疫系障害の診断および治療における有意の進歩をもたらす。
【0004】
リンホカインは、種々の方法で細胞活性を媒介すると思われる(例えば非特許文献2:Paul(ed.1998)Fundamental Immunology 4th ed.,Lippincott、および非特許文献3:Thomson(ed.1998)The Cytokine Handbook 3d ed.,Academic Press,San Diego参照)。それらは、複雑な免疫系を作り上げる多様な細胞系統を含む膨大な数の前駆物質への多能性造血性幹細胞の増殖、成長および/または分化を支持することが示されている。細胞構成成分間の適正かつ平衡的相互作用は、健常免疫応答に必要である。異なる細胞系統は、リンホカインが他の作用物質とともに投与される場合、しばしば異なる方法で応答する。
【0005】
免疫応答に特に重要な細胞系統としては、2つの種類のリンパ球、すなわち免疫グロブリン(その除去を実行するために外来物質を認識し、それを結合する能力を有するタンパク質)を産生し、分泌し得るB細胞、ならびにリンホカインを分泌し、B細胞およびネットワークを作り上げているその他の種々の細胞(例えばその他のT細胞)を誘導または抑制する種々のサブセットのT細胞が挙げられる。これらのリンパ球は、多数のその他の細胞型と相互作用する。
【0006】
そのレセプターとの結合時にサイトカインの作用を調整し、したがって不適切な免疫応答、例えば自己免疫、炎症、敗血症および癌状態を治療するのにおそらくは有用である一手段は、レセプターシグナル伝達を阻止することである。サイトカインレセプターの構造的特性をより詳細に特性化し、分子レベルでの作用メカニズムを理解するためには、精製レセプターが非常に有用である。本明細書中で提供されるレセプターは、他のレセプターとの比較により、または構造的構成成分を組み合せることにより、リガンド結合によって誘導されるシグナル伝達のさらなる理解を提供する。
【0007】
単離レセプター遺伝子は、レセプターの経済的供給源を生成し、アッセイ感度増大をもたらす細胞上のより多くのレセプターの発現を可能にし、種々のレセプター亜型および改変体の特性化を促し、活性とレセプター構造を相関させるための手段を提供するはずである。さらにレセプターのフラグメントは、リガンド結合のアゴニストまたはアンタゴニストとして有用であり得る(例えば非特許文献4:Harada,et al.(1992)J.Biol.Chem.267:22752−22758参照)。しばしば機能的レセプター中には少なくとも2つの重要なサブユニットが存在する(例えば非特許文献5:Gonda and D’Andrea(1997)Blood 89:355−369;非特許文献6:Presky,et al.(1996)Proc.Nat’l Acad.Sci.USA 93:14002−14007;非特許文献7:Drachman and Kaushansky(1995)Curr.Opin.Hematol.2:22−28;非特許文献8:Theze(1994)Eur.Cytokine Netw.5:353−368;および非特許文献9:Lemmon and Schlessinger(1994)Trends Biochem.Sci.19:459−463参照)。その他のレセプター型、例えばTLR様は同様に有用である。
【0008】
新規のリガンドの同定は、有用である。リガンドの腫瘍壊死因子(TNF)ファミリーおよびトランスフォーミング成長因子(TGF)ファミリーのメンバーは、同定された生理学的作用を有する。
【0009】
最後に、疾患関連発現パターンを示す遺伝子は、診断またはその他の用途に有用である。分子診断的効用は、特定の治療に応答性である患者を同定するために、または治療に対する応答性を予測するために適用され得る。
【0010】
上記から、新規の可溶性タンパク質およびその他のレセプター(リンホカインと類似のものを含む)の発見および開発が、例えば免疫系および/または造血細胞の発生、分化または機能に直接的または間接的に関与する広範囲の変性または異常症状のための新しい療法に寄与するに違いないことは明らかである。さらに新規のマーカーは、分子診断または治療方法に有用である。特にその他のリンホカインの有益な活性を強化または増強する新規のレセプターまたはリンホカイン様分子の発見および理解は、非常に有益である。本発明は、これらのおよび関連する化合物、ならびにそれらの使用方法を提供する。
【非特許文献1】Sambrook et al.(1989)Molecular Cloning:A Laboratory Manual,(2d ed.),vols.1−3, CSH Press,NY
【非特許文献2】Paul(ed.1998)Fundamental Immunology 4th ed.,Lippincott
【非特許文献3】Thomson(ed.1998)The Cytokine Handbook 3d ed.,Academic Press,San Diego
【非特許文献4】Harada,et al.(1992)J.Biol.Chem.267:22752−22758
【非特許文献5】Gonda and D’Andrea(1997)Blood 89:355−369
【非特許文献6】Presky,et al.(1996)Proc.Nat’l Acad.Sci.USA 93:14002−14007
【非特許文献7】Drachman and Kaushansky(1995)Curr.Opin.Hematol.2:22−28
【非特許文献8】Theze(1994)Eur.Cytokine Netw.5:353−368
【非特許文献9】Lemmon and Schlessinger(1994)Trends Biochem.Sci.19:459−463
【0011】
(発明の要旨)
本発明は、新規の遺伝子、例えば霊長類の実施形態に関する。これらの遺伝子は、サイトカインレセプターに関連したレセプター、例えばDNAXインターフェロン様レセプターサブユニット4(DIRS4)と呼ばれるサイトカインレセプター様分子構造;TNFxおよびTNFyと呼ばれるTNF関連サイトカイン;TLR−L1、TLR−L2、TLR−L3、TLR−L4およびTLR−L5と呼ばれるToll様レセプター様分子;TGFxと呼ばれるTGF関連分子;5685C6と呼ばれる可溶性Th2細胞産生性存在物;クローディン(claudin)と呼ばれる、その発現パターンが医学的症状と相関するものに関連した遺伝子の一群(本明細書中ではクローディンD2、D8、D17およびD7.2と呼ばれる);ならびにシュラーフェン(schlafen)と呼ばれる(本明細書中ではシュラーフェンB、C、D、EおよびFと呼ばれる)、その発現パターンが医学症状と相関するものに関連した遺伝子の第二群を包含する。
【0012】
特に本発明は、配列番号2(DIRS4);配列番号9、11、13または53(TNFxまたはTNFy);配列番号15、17、19、21、23、25または27(TLR−L1〜TLR−L5);配列番号29(TGFx);配列番号31または33(5685C6);配列番号35、37、39または41(クローディン);または配列番号43、45、47、49または51(シュラーフェン)のセグメントと同一である少なくとも4つのアミノ酸のうちの少なくとも3つの別個の非重複セグメントを含む実質的純粋または組換えポリペプチドから選択される物質の組成物を提供する。好ましい実施形態では、同一性を有する別個の非重複セグメントは、少なくとも8つのアミノ酸のうちの1つを包含するか、少なくとも4つのアミノ酸のうちの1つおよび少なくとも5つのアミノ酸のうちの第二のものを包含するか、少なくとも4、5および6つのアミノ酸のうちの少なくとも3つのセグメントを包含するか、または少なくとも12のアミノ酸のうちの1つを包含する。ある種の実施形態では、ポリペプチドは、グリコシル化されていないか、霊長類、例えばヒトに由来するか、前記配列番号の少なくとも連続17アミノ酸を含むか、前記配列番号の少なくとも7つのアミノ酸のうちの少なくとも4つの非重複セグメントを示すか、少なくとも約30アミノ酸長を有するか、天然グリコシル化を伴う少なくとも30kDの分子量を有するか、合成ポリペプチドであるか、固体支持体に付着されるか、別の化学部分と結合されるか、または検出または精製タグ、例えばFLAG、His6またはIg配列を含む。その他の実施形態では、組成物は、実質的純粋ポリペプチド、滅菌ポリペプチド、または上記ポリペプチドおよびキャリア(ここで、キャリアは、水性化合物(水、生理食塩水および/または緩衝液を含む)、そして/または経口、直腸、鼻、局所または非経口投与のために配合される)を含む。
【0013】
キット実施形態は、このようなポリペプチド、ならびに以下の:上記ポリペプチドを含むコンパートメント;またはキット中の試薬の使用または廃棄に関する指示書を包含する。
【0014】
結合化合物の実施形態は、上記ポリペプチドと特異的に結合する抗体からの抗原結合部位を含む結合化合物を含み、ここで、上記結合化合物が容器中に存在するか、上記ポリペプチドがヒトに由来するか、上記結合化合物がFv、FabまたはFab2フラグメントであるか、上記結合化合物が別の化学部分と結合されるか、あるいは上記抗体が:組換えポリペプチドに対して産生されるか、精製ポリペプチドに対して産生されるか、免疫選択されるか、ポリクローナル抗体であるか、変性抗原と結合するか、少なくとも30μMの抗原に対するKdを示すか、固体支持体(ビーズまたはプラスチック膜を含む)に付着されるか、滅菌組成物中に存在するか、または放射性もしくは蛍光標識を含めて、検出可能的に標識される化合物を包含する。
【0015】
キット実施形態は、このような結合化合物、ならびに以下の:上記結合化合物を含むコンパートメント;またはキット中の試薬の使用または廃棄に関する指示書を包含する。
【0016】
抗原:抗体複合体の産生方法であって、適切な条件下で霊長類ポリペプチドをこのような上記抗体と接触させ、それにより複合体を形成させる方法が提供される。また、抗原:抗体複合体の産生方法であって、適切な条件下でポリペプチドをそれに結合する抗体と接触させ、それにより複合体を形成させる方法も提供される。結合化合物の産生方法であって、以下の:上記のポリペプチドを用いて免疫系を免疫するか、上記ポリペプチドをコードする核酸を免疫応答をもたらす条件下で細胞に導入して、それにより上記結合化合物を産生するか、または所望の上記ポリペプチドと結合するファージに関してファージディスプレイライブラリーを選択することを包含する方法も提供される。
【0017】
例えば滅菌結合化合物、または上記結合化合物、およびキャリア(ここでキャリアは、以下:水性化合物(水、生理食塩水および/または緩衝液を含む)である;そして/または経口、直腸、鼻、局所または非経口投与のために配合される)含む組成物がさらに提供される。
【0018】
例えば上記ポリペプチドをコードする単離または組換え核酸の、核酸の実施形態が提供され、ここで、このポリペプチドが霊長類に由来するか、あるいはこの核酸が、抗原性ポリペプチドをコードするか、配列番号2、9、11、13、15、17、19、21、23、25、27、29、31、33、35、37、39、41、43、45、47、49、51または53の複数の抗原性ポリペプチド配列をコードするか、上記セグメントをコードする天然cDNAと少なくとも13のヌクレオチドにわたって同一性を示すか、発現ベクターであるか、複製起点をさらに包含するか、天然供給源からであるか、検出可能標識を含むか、合成ヌクレオチド配列を含むか、6kb未満、好ましくは3kb未満であるか、上記ポリペプチドをコードする遺伝子のためのハイブリダイゼーションプローブであるか、またはPCRプライマー、PCR産物もしくは突然変異誘発プライマーである。
【0019】
種々の実施形態は、組換え核酸を含む細胞も包含し、特にこの場合、細胞は、原核生物細胞、真核生物細胞、細菌細胞、酵母細胞、昆虫細胞、哺乳動物細胞、マウス細胞、霊長類細胞、またはヒト細胞である。
【0020】
キット実施形態は、上記核酸、ならびに上記核酸を含むコンパートメント、霊長類ポリペプチドをさらに含むコンパートメント、あるいはキット中の試薬の使用または廃棄に関する指示書を包含する。
【0021】
37℃で2M未満の塩で30分間の洗浄条件下で配列番号1、8、10、12、14、16、18、20、22、24、26、28、30、32、34、36、38、40、42、44、46、48、50または52のコード部分とハイブリダイズするか、あるいは配列番号1、8、10、12、14、16、18、20、22、24、26、28、30、32、34、36、38、40、42、44、46、48、50または52と少なくとも約30ヌクレオチドのストレッチにわたって同一性を示すその他の核酸が提供される。好ましくは、洗浄条件は45℃および/または500mM塩であるか、または55℃および/または150mM塩であるか、またはストレッチは少なくとも55または75ヌクレオチドである。
【0022】
上記核酸を適切な条件下で相補的核酸と接触させ、それにより複合体を形成するためのハイブリダイゼーションを生じるか、または上記核酸と相補的である核酸を適切な条件下でその相補的核酸と接触させ、それにより複合体を生成するためのハイブリダイゼーションを生じることを包含する二重鎖核酸の製造方法、あるいは上記核酸の発現を生じる条件下で上記核酸を含む細胞を培養することを包含するポリペプチドの製造方法が提供される。
【0023】
さらに、細胞を配列番号9、11、13、29、31または33を含むポリペプチドと接触させることを包含する細胞の生理学または発生を調整するための方法、細胞を配列番号9、11、13、29、31、33または53と結合する結合化合物と接触させることを包含する細胞の生理学または発生を調整し、それによりその配列番号を含むタンパク質によって媒介されるシグナル伝達を遮断するための方法、細胞を配列番号15、17、19、21、13、15または37と結合する結合化合物と接触させることを包含する細胞を標識するための方法、あるいは配列番号34、36、38、40、42、44、46、48または50を含む核酸の発現を評価する工程を包含する医学症状を診断するための方法が提供される。
上記目的を達成するために、本発明は、例えば、以下を提供する。
(項目1) 配列番号2(DIRS4);配列番号9、11、13または53(TNFxまたはTNFy);配列番号15、17、19、21、23、25または27(TLR−L1〜TLR−L5);配列番号29(TGFx);配列番号31または33(5685C6);配列番号35、37、39または41クローディン;あるいは配列番号43、45、47、49または51シュラーフェンのセグメントと同一である、少なくとも4個のアミノ酸のセグメントが、少なくとも3個の別個の非重複セグメントを含む、実質的に純粋なポリペプチドまたは組換えポリペプチド。
(項目2) 項目1に記載の実質的に純粋なポリペプチドまたは単離された抗原性ポリペプチドであって、同一性を有する前記別個の非重複セグメントが、以下:
a)1つのセグメントが少なくとも8個のアミノ酸を含み;
b)1つのセグメントが少なくとも4個のアミノ酸を含み、そして第2のセグメントが少なくとも5個のアミノ酸を含み;
c)少なくとも3個のセグメントが少なくとも4、5および6個のアミノ酸を含み;または
d)1つセグメントが少なくとも12個のアミノ酸を含む、
ポリペプチド。
(項目3) 項目1に記載の物質の組成物であって、前記ポリペプチドが、以下:
a)グリコシル化されておらず;
b)霊長類、例えばヒトに由来し;
c)前記配列番号の少なくとも連続した17個のアミノ酸を含み;
d)前記配列番号の少なくとも7個のアミノ酸のセグメントが、少なくとも4個の非重複セグメントを示し;
e)少なくとも約30アミノ酸長を有し;
f)天然グリコシル化を伴う少なくとも30kDの分子量を有し;
g)合成ポリペプチドであり;
h)固体基質に付着され;
i)別の化学部分と結合され;あるいは
j)検出タグまたはFLAG、His6またはIg配列を含む精製タグを含む、
組成物。
(項目4) 以下:
a)項目1に記載の実質的に純粋なポリペプチド;
b)項目1に記載の滅菌ポリペプチド;あるいは
c)項目1に記載のポリペプチドおよびキャリアであって、該キャリアが、以下:
i)水、生理食塩水および/もしくは緩衝液を含む水性化合物であり;ならびに/または
ii)経口投与、直腸投与、経鼻投与、局所投与または非経口投与のために処方される、
キャリア、
を含む、組成物。
(項目5) 項目1に記載のポリペプチドを含むキットであって、以下:
a)該ポリペプチドを含むコンパートメント;あるいは
b)該キット中の試薬の使用または廃棄に関する指示書、
を包含する、キット。
(項目6) 項目1に記載のポリペプチドと特異的に結合する抗体由来の抗原結合部位を含む結合化合物であって、以下:
a)該結合化合物が容器中に存在し;
b)該ポリペプチドがヒトに由来し;
c)該結合化合物がFv、FabまたはFab2フラグメントであり;
d)該結合化合物が別の化学部分と結合され;あるいは
e)該抗体が:
i)項目1に記載の組換えポリペプチドに対して産生され;
ii)項目1に記載の精製ポリペプチドに対して産生され;
iii)免疫選択され;
iv)ポリクローナル抗体であり;
v)変性抗原と結合し;
vi)少なくとも30μMの抗原に対するKdを示し;
vii)ビーズまたはプラスチック膜を含む固体基質に付着され;
viii)滅菌組成物中に存在し;または
ix)放射性標識または蛍光標識を含み、検出可能的に標識される、
結合化合物。
(項目7) 項目6に記載の結合化合物を含むキットであって、以下:
a)該結合化合物を含むコンパートメント;または
b)該キット中の試薬の使用または廃棄に関する指示書、
を包含する、キット。
(項目8) 抗原:抗体複合体の産生方法であって、霊長類ポリペプチドを、適切な条件下で項目7に記載の抗体と接触させる工程、それにより該複合体を形成させる工程を包含する、方法。
(項目9) 抗原:抗体複合体の産生方法であって、項目1に記載のポリペプチドを、適切な条件下でそれに結合する抗体と接触させる工程、それにより該複合体を形成させる工程を包含する、方法。
(項目10) 結合化合物の産生方法であって、以下:
a)項目1に記載のポリペプチドを用いて免疫系を免疫する工程;または
b)項目1に記載のポリペプチドをコードする核酸を、免疫応答をもたらす条件下で細胞に導入する工程、それにより該結合化合物を産生する工程;または
c)項目1に記載のポリペプチドと結合するこれらのファージに関して、ファージディスプレイライブラリーを選択する工程、
を包含する、方法。
(項目11) 以下:
a)項目7に記載の滅菌結合化合物、あるいは
b)項目7に記載の結合化合物およびキャリアであって、該キャリアが以下:
i)水、生理食塩水および/もしくは緩衝液を含む水性化合物であり;ならびに/または
ii)経口投与、直腸投与、経鼻投与、局所投与または非経口投与のために処方される、
キャリア、
を含む、組成物。
(項目12) 項目1に記載のポリペプチドをコードする単離された核酸または組換え核酸であって、これらが以下:
a)ポリペプチドが霊長類に由来し、あるいは
b)該核酸が:
i)抗原性ポリペプチドをコードし;
ii)配列番号2、9、11、13、15、17、19、21、23、25、27、29、31、33、35、37、39、41、43、45、47、49、51、53の複数の抗原性ポリペプチド配列をコードし;
iii)セグメントをコードする天然cDNAと少なくとも13個のヌクレオチドにわたって同一性を示し;
iv)発現ベクターであり;
v)複製起点をさらに含み;
vi)天然供給源に由来し;
vii)検出可能標識を含み;
viii)合成ヌクレオチド配列を含み;
ix)6kb未満、好ましくは3kb未満であり;
x)該ポリペプチドをコードする遺伝子のためのハイブリダイゼーションプローブであり;または
xi)PCRプライマー、PCR産物または突然変異誘発プライマーである、
核酸。
(項目13) 項目12に記載の組換え核酸を含む、細胞。
(項目14) 前記細胞が、以下:
a)原核生物細胞;
b)真核生物細胞;
c)細菌細胞;
d)酵母細胞;
e)昆虫細胞;
f)哺乳動物細胞;
g)マウス細胞;
h)霊長類細胞;または
i)ヒト細胞、
である、項目13に記載の細胞。
(項目15) 項目12に記載の核酸を含むキットであって、そして以下:
a)該核酸を含むコンパートメント、
b)霊長類ポリペプチドをさらに含むコンパートメント、あるいは
c)該キット中の試薬の使用または廃棄に関する指示書、
を包含する、キット。
(項目16) 核酸であって、以下:
a)37℃かつ2M未満の塩で30分間の洗浄条件下で、配列番号1、8、10、12、14、16、18、20、22、24、26、28、30、32、34、36、38、40、42、44、46、48、50または52のコード部分とハイブリダイズし;あるいは
b)配列番号1、8、10、12、14、16、18、20、22、24、26、28、30、32、34、36、38、40、42、44、46、48、50または52と少なくとも約30個のヌクレオチドのストレッチにわたって同一性を示す、
核酸。
(項目17) 項目16に記載の核酸であって、これらが以下:
a)前記洗浄条件が45℃かつ/または500mM塩であり;あるいは
b)前記ストレッチが少なくとも55個のヌクレオチドである、
核酸。
(項目18) 項目16に記載の核酸であって、これらが以下:
a)前記洗浄条件が55℃かつ/または150mM塩であり;あるいは
b)前記ストレッチが少なくとも75個のヌクレオチドである、
核酸。
(項目19) 製造方法であって、以下:
a)二重鎖核酸の製造方法であって、以下の工程:
i)項目12に記載の核酸を、適切な条件下で相補的核酸に接触させる工程、それにより前記複合体を形成するためのハイブリダイゼーションを生じる工程;または
ii)項目12に記載の核酸と相補的な核酸を、適切な条件下で該相補的核酸に接触させる工程、それにより前記複合体を形成するためのハイブリダイゼーションを生じる工程、
を包含する二重鎖核酸の作製方法;あるいは
b)該核酸の発現を生じる条件下で、項目12に記載の核酸を含む細胞を培養する工程を包含する、ポリペプチドの製造方法
である、方法。
(項目20) 方法であって、以下の工程:
a)前記細胞を、配列番号9、11、13、29、31、33または53を含むポリペプチドと接触させる工程を包含する、細胞の生理機能または発生を調整する工程;
b)前記細胞を、配列番号9、11、13、29、31または33と結合する項目6に記載の結合化合物と接触させる工程、それにより前記配列番号を含むタンパク質によって媒介されるシグナル伝達をブロックする工程を包含する、細胞の生理機能または発生を調整する工程;
c)前記細胞を、配列番号2、15、17、19、21、23、25または27と結合する結合化合物と接触させる工程を包含する細胞を標識する工程、
d)配列番号34、36、38、40、42、44、46、48または50を含む核酸の発現を評価する工程を包含する、医学状態を診断する工程、
を包含する、方法。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
(好ましい実施形態の詳細な説明)
(I.概説)
本発明は、哺乳動物(本明細書中では霊長類)遺伝子のアミノ酸配列および核酸配列を提供する。それらのうちの1つが、構造的および生物学的両面で、特定的に規定された特性を有する、DNAXインターフェロンレセプターファミリーサブユニット4(DIRS4)と呼ばれるインターフェロンレセプター様サブユニット分子である。その他の例としては、TNFxおよびTNFy;Toll様レセプター様分子TLR−L1、TLR−L2、TLR−L3、TLR−L4およびTLR−L5;TGFx;5685C6;クローディンD2、D8、D17およびD7.2と呼ばれる分子;ならびにシュラーフェンB、C、D、EおよびFと呼ばれる分子が挙げられる。これらの分子をコードする種々のcDNAは、霊長類、例えばヒトcDNA配列ライブラリーから得られる。その他の霊長類またはその他の哺乳動物同等物も望ましい。ある場合には、代替的スプライス改変体も利用可能であるはずである。
【0025】
適用可能な標準的方法のいくつかは、例えばManiatis,et al.(1982)Molecular Cloning,A Laboratory Manual,Cold Spring Harbor Laboratory,Cold Spring Harbor Press;Sambrook et al.(1989)Molecular Cloning:A Laboratory Manual(2d ed.)vols.1−3,CSH Press,NY;Ausubel,et al.Biology,Greene Publishing Associates,Brooklyn,NY,;またはAusubel,et al.(1987および定期補遺)Current Protocols in Molecular Biology,Greene/Wiley,New York(これらの記載内容は、参照により本明細書中に援用される)に記載され、または言及されている。
【0026】
霊長類、例えばヒトDIRS4コードセグメントに関するヌクレオチドおよび対応するアミノ酸配列は、それぞれ配列番号1および2で示されている。新規のDIRS4は膜貫通セグメントを欠いており、これは、サブユニットが可溶性サブユニットとして作用し、したがってαレセプターサブユニットであることを示唆する。あるいはまたはさらに、膜貫通セグメントを含有するスプライス改変体が存在する。これは、2つの転写物が多数の細胞型に見出されるという観察と一致する。インターフェロンレセプター様サブユニットは、IL−10ファミリーのリガンド、例えばIL−10、AK155、IL−19、IL−20/mda−7、AK155、IL−D110、IL−D210等のためのレセプターであり得る(例えばDerwent特許配列データベース参照)。
【0027】
霊長類および齧歯類形態のTNFxならびに霊長類および齧歯類形態のTNFyに関するヌクレオチド(配列番号8、10、12および52)ならびに対応するアミノ酸配列(配列番号9、11、13および53)も提供される。霊長類TNFxに関する特徴としては、以下のものが挙げられる:cAMP PK部位約38、74、79、205;Cas Phos部位約41、61;Cyt c−Me部位約43;ヒストン−Me部位約35;ミリストイル部位約5、57、220、232N−GLYCOSYL部位約229;PHOS2部位約38〜41、79〜82、134〜136;PKC ph部位約77、142。セグメント119〜250、ならびに209〜221も注目に値する。齧歯類TNFxに関しては、特徴としては以下のものが挙げられる:予測シグナル1〜19;成熟は約20で開始する。その他の特徴:cAMP PK部位約34、93、132、229、248、263;Cas Phos部位約119、232、251;Cyt c−Me部位約26、90、172;ヒストン−Me部位約82;ミリストイル部位約278、290、303;N−GLYCOSYL:3つの部位約39、287、297;PHOS2部位約26〜29、34〜37、90〜92、93〜96、138〜140、192〜194、248〜251;ならびにPKC ph部位約43、51、80、81、152;TyKin部位約154。シグナル切断部位は、位置19〜20間に予測された:AGA−GA。その他の有意のセグメントとしては、約74〜132、94〜118、168〜308および193〜201が挙げられる。
【0028】
TLR−L1〜TLR−L5に関するヌクレオチドおよび対応するアミノ酸配列は、配列番号14〜27で提供される。TLR1に関するEST分布は、mRNA発現が脳組織に制限されることを示唆する。染色体Xq27.1〜28コード領域は、単一エキソン上に存在する。霊長類TLR1(配列番号15)に関する特徴としては、以下のものが挙げられる:Tyr Kin部位約704(KEGDPVAY);Tyr Kin部位約713(RNLQEFSY)、825(KPQSEPDY);N−GLYCOSYL部位約84(NYS)、219(NCT)、294(NPT)、366(NIS)、421(NLT)、583(NLS);見込みのあるIa型膜タンパク質;考え得る非切断可能N末端シグナル配列;ならびに約618〜634<612〜646>の膜貫通予測。齧歯類TLR−L1(配列番号17)に関しては、特徴としては以下のものが挙げられる:残基約56〜75由来の予測膜貫通セグメント;ならびに残基約136および145由来の予測TyKin部位。
【0029】
霊長類TLR−L2(配列番号19)に関しては、以下の特徴が挙げられる:N−グリコシル部位約82(NYT)、217(NCS)、623(NST)、674(NQS);TyKin部位約889(RLREPVLY)、450(RLSPELFY)、917(KLNVEPDY);TyKin部位約889(RLREPVLY)、917(KLNVEPDY)。構造的には、この分子はIa型膜タンパク質と相同性を有する。
【0030】
霊長類TLR−L3(配列番号23)は、以下の特徴を有する:SIGNAL1〜26;TRANS14〜34;Pfam:LRRNT43〜73;Pfam:LRR78〜101;LRR_TYP100〜123;Pfam:LRR102〜125;LRR_TYP124〜147;Pfam:LRR126〜149;LRR_TYP148〜171;Pfam:LRR150〜173;LRR_TYP172〜195;LRR_PS172〜194;Pfam:LRR174〜197;LRR_TYP196〜219;LRRCT232〜282;Pfam:LRRCT232〜282(SEG331〜349またはSEG365〜379を伴う);Pfam:LRRNT372〜405;LRRNT372〜410;Pfam:LRR409〜432;LRR_TYP431〜454;Pfam:LRR433〜456;LRR_PS455〜477;LRR_TYP455〜478;Pfam:LRR457〜480;LRR_TYP479〜502;Pfam:LRR481〜504(SEG502〜519を伴う);LRR_TYP503〜526;LRR_PS503〜525;Pfam:LRR505〜528;Pfam:LRRCT562〜612;LRRCT562〜612;TRANS653〜673;SEG653〜676;SEG712〜723;SEG760〜776;SEG831〜855。構造的には、この分子はIa型膜タンパク質と相同性を有する。
【0031】
霊長類TLR−L4(配列番号25)EST分布は、mRNA発現が脳組織に制限されることを示唆する。ヒト染色体Xq26.3〜28;予測特徴:例えば約SIGNAL1〜18;SEG22〜38;Pfam:LRR60〜83;LRR_TYP82〜105;Pfam:LRR84〜107;LRR_PS106〜128;LRR_TYP106〜129;Pfam:LRR108〜131;LRR_TYP130〜153;Pfam:LRR132〜155;LRR_SD22_154〜174;LRR_PS154〜176;LRR_TYP154〜177;Pfam:LRR156〜178;LRR_SD22 177〜198;LRR_PS177〜198;LRR_TYP178〜201;Pfam:LRR179〜200;Pfam:LRRCT213〜263;LRRCT213〜263;LRRNT341〜379;Pfam:LRRNT341〜374;Pfam:LRR378〜401;LRR_TYP400〜423;LRR_SD22 400〜421;Pfam:LRR402〜425;LRR_TYP424〜447;LRR_SD22 424〜450;LRR_PS424〜447;Pfam:LRR426〜449;LRR_TYP448〜471;LRR_PS448〜470;Pfam:LRR450〜473;LRR_TYP472〜495;LRR_PS472〜494;Pfam:LRR474〜497;SEG474〜488;LRRCT531〜581;Pfam:LRRCT531〜581;SEG617〜643;TRANS623〜643;N−GLYCOSYL部位約81(NFS)、216(NCS)、308(NPS)、325(NLS)、423(NLT);染色体Xq26.3〜28。コード領域は、単一エキソン上に存在する。構造的には、この分子はIa型膜タンパク質であると思われる。
【0032】
霊長類TLR−L5(配列番号27)に関しては、全コード領域はヒト第13染色体上の単一エキソン上にある。予測特徴:例えばおよそSIGNAL1〜20;Pfam:LRR65〜88;LRR_TYP87〜110;Pfam:LRR89〜112;LRR_TYP111〜134;Pfam:LRR113〜136;LRR_PS135〜157;LRR_SD22 135〜156;LRR_TYP135〜158;Pfam:LRR137〜160:LRR_TYP159〜182;LRR_SD22 159〜177;LRR_PS159〜181;Pfam:LRR161〜184;LRR_SD22 182〜203;LRR_TYP185〜206;Pfam:LRR185〜205;LRRCT218〜268;Pfam:LRRCT218〜268;Hybrid:LRRNT328〜364;Pfam:LRRNT328〜360;LRR_SD22 386〜407;Pfam:LRR388〜411;LRR_TYP389〜409;LRR_PS410〜432;LRR_TYP410〜433;LRR_SD22 410〜428;Pfam:LRR412〜435;LRR_SD22 434〜453;LRR_PS434〜457;LRR_TYP434〜457;Pfam:LRR436〜459;SEG436〜445;LRR_PS458〜480;LRR_SD22 458〜484;LRR_TYP458〜481;SEG459〜476;Pfam:LRR460〜483;SEG503〜516;LRRCT517〜567;Pfam:LRRCT517〜567;SEG585〜596;TRANS607〜627;SEG701〜710;N−GLYCOSYL3部位約292(NDS)、409(NLT)、572(NPS);TyKin部位約798(KLMETLMY)。
【0033】
霊長類、例えばヒトTGFxコードセグメントに関するヌクレオチドおよび対応するアミノ酸配列は、それぞれ配列番号28および29により表される。ヒトTGFxは、第5染色体に位置づけられる(クローンCITB−H1_2319M24)。予測される特徴(配列番号29)を以下に挙げる:TGFBドメイン115〜212;Pfam:TGF−β115〜167;Pfam:TGF−β205〜212;TGF−β様保存Cys残基の位置115、144、148、177、209、211。
【0034】
5685C6コードセグメントに関するヌクレオチドおよび対応するアミノ酸配列は、配列番号30〜33に存在する。霊長類クローンは、染色体21q22.1に位置づけられる。霊長類5685C6(配列番号31)の特徴を以下に挙げる:N−GLYCOSYL部位約10(NST)、23(NCS)、76(NFT)、169(NVT)、191(NKS);位置19〜20間で予測されるもっとも見込みのある切断部位:VFA−LN。Th2細胞により産生される分泌タンパク質。対応する齧歯類ポリペプチド(配列番号33)は、以下の予測特徴を有する:N−GLYCOSYL部位約6(NNT)、19(NCS)、159(NRS);位置26〜27間でもっとも見込みのある切断部位:TKA−QN。5685C6分子は、Th2クローン中で発現される可溶性存在物であると思われる。上記存在物はTh2細胞の有用なマーカーであり、このような細胞型を特性化するのに有用である。
【0035】
クローディンD2、D8、D17およびD7.2に関するヌクレオチドおよび対応するアミノ酸配列は、配列番号34〜41である(例えばSimon,et al.(1999)Science 285:103−106参照)。
【0036】
シュラーフェンB、C、D、EおよびFに関するヌクレオチドおよび対応するアミノ酸配列(例えばSchwarz,et al.(1998)Immunity 9:657−668参照)は、配列番号42〜51である。
【0037】
本明細書中で用いる場合、DIRS4という用語は、上記の配列番号で示されるアミノ酸配列またはその実質的フラグメントを有するかまたは共有するタンパク質またはペプチドセグメントを含むタンパク質を記載するために用いられる。本発明は、その配列が提供されるそれぞれのDIRS4対立遺伝子のタンパク質変異、例えば突然変異タンパク質または可溶性細胞外構築物も含む。通常は、このようなアゴニストまたはアンタゴニストは、約10%未満の配列差を示し、したがってしばしば1〜11倍の置換、例えば2、3、5、7倍等の置換を有する。本発明は、上記のタンパク質の対立遺伝子およびその他の改変体、例えば天然多型も包含する。通常は、それは、おそらくは二次レセプターサブユニットを有する二量体化状態で、高親和性で、例えば少なくとも約100nMで、通常は約30nMより良好に、好ましくは約10nMより良好に、さらに好ましくは約3nMより良好に、その対応する生物学的リガンドと結合する。本用語は、哺乳動物タンパク質の関連する天然に存在する形態、例えば対立遺伝子、多型改変体および代謝改変体に言及するためにも本明細書中で用いられる。
【0038】
同様に、本明細書中に記載される他の遺伝子に対する参照がなされる。製造方法または構造的特徴に関する一般的な説明は、本明細書中に提供されたその他の存在物、例えばTNFx、TNFy、TLR−L1、TLR−L2、TLR−L3、TLR−L4、TLR−L5、TGFx、5685C6、クローディン(claudin)D2、D8、D17、D7.2ならびにシュラーフェン(schlafen)B、C、D、EおよびFにもしばしば適用可能である。それらに対する抗体、それらをコードする核酸等は、異なる存在物に対して同様に適用可能である。
【0039】
本発明はまた、上記アミノ酸配列と実質的にアミノ酸配列同一性を有するタンパク質またはペプチドも包含する。本発明は、相対的に少ない置換、例えば好ましくは約3〜5未満の置換を含む配列改変体を包含する。
【0040】
実質的なポリペプチド「フラグメント」または「セグメント」は、少なくとも約8個のアミノ酸、一般的に少なくとも10個のアミノ酸、より一般的には少なくとも12個のアミノ酸、しばしば少なくとも14個のアミノ酸、より頻繁に少なくとも16個のアミノ酸、代表的には少なくとも18個のアミノ酸、より代表的には少なくとも20個のアミノ酸、通常は少なくとも22個のアミノ酸、より通常では少なくとも24個のアミノ酸、好ましくは少なくとも26個のアミノ酸、より好ましくは少なくとも28個のアミノ酸、特に好ましい実施形態では少なくとも約30個のまたはそれ以上のアミノ酸のアミノ酸残基のストレッチである。異なるタンパク質のセグメントの配列は、適切な長さのストレッチにわたって互いに比較され得る。
【0041】
フラグメントは、実質的にすべての位置で開始および/または終結し得る。フラグメントは、異なる長さのすべての実際的な組合せで、例えば、残基1、2、3等で開始し、そして例えば、カルボキシ末端(N)、N−1、N−2等で終結する末端を有する。特に興味深いポリペプチドは、上記のような構造ドメインまたはモチーフ境界に対応する一端または両端を有するか、あるいは上記の境界の1つに隣接する一端を有する指定された長さのポリペプチドである。核酸の実施形態において、このようなポリペプチドをコードするセグメントは、特に興味深い。
【0042】
アミノ酸配列相同性または配列同一性は、残基の一致を最適化することにより決定される。いくつかの比較において、ギャップが、必要に応じて導入され得る(例えば、Needleham,et al.(1970)J.Mol.Biol.48:443−453;Sankoff,et al.(1983)Time Warps.String Edits.and Macromolecules,chapter one:The Theory and Practice of Sequence Comparison,Addison−Wesley,Reading,MA;およびIntelliGenetics,Mountain View,CAのソフトウェアパッケージ;ならびにthe University of Wisconsin Genetics Computer Group(GCG),Madison,WIを参照のこと)(これらは、参考として本明細書中に援用される)。この分析は、保存的置換を一致とみなす場合に、特に重要である。保存的置換は、代表的に、以下の群内での置換を包含する:グリシン、アラニン;バリン、イソロイシン、ロイシン;アスパラギン酸、グルタミン酸;アスパラギン、グルタミン;セリン、スレオニン;リジン、アルギニン;およびフェニルアラニン、チロシン。相同なアミノ酸配列は、サイトカイン配列における天然の対立遺伝子改変体および種間改変体を含むことが意図される。代表的な相同なタンパク質またはペプチドは、上記適切な配列番号のアミノ酸配列セグメントと、50〜100%の相同性(ギャップが導入され得る場合)から60〜100%の相同性(保存的置換が含まれる場合)を有する。相同性の測定値は、少なくとも約70%、一般的に少なくとも76%、より一般的には少なくとも81%、頻繁に少なくとも85%、より頻繁に少なくとも88%、代表的には少なくとも90%、さらに代表的には少なくとも92%、通常は少なくとも94%、より通常は少なくとも95%、好ましくは少なくとも96%、より好ましくは少なくとも97%、そして特に好ましい実施形態では、少なくとも98%またはそれ以上である。相同性の程度は、比較されるセグメントの長さに伴って変化する。相同なタンパク質またはペプチド、例えば対立遺伝子改変体は、最も高い生物学的活性を共有し、その実施形態が個別に記載される(例えば、種々の表において)。
【0043】
本明細書中で用いる場合、「生物学的活性」という用語は、サイトカイン様リガンドによる炎症性応答、先天性免疫および/または形態形成的発達に対する好かを説明するために用いられるが、これらに限定されない。例えばレセプターは、代表的に、ホスファターゼまたはホスホリラーゼ活性を媒介し、その活性は標準的な手順により容易に測定される(例えば、Hardie,et al.(eds.1995)The Protein Kinase FactBook vol.Iおよびvol.II,Academic Press,San Diego,CA;Hanks,et al.(1991)Meth.Enzymol.200:38−62;Hunter,et al.(1992)Cell 70:375−388;Lewin(1990)Cell 61:743−752;Pines,et al.(1991)Cold Spring Harbor Symp.Quant.Biol.56:449−463;およびParker,et al.(1993)Nature 363:736−738を参照のこと)。レセプターまたはその一部分は、一般的または特定の基質を標識するためのホスフェート標識酵素として有用であり得る。
【0044】
例えば、DIRS4_のリガンド、アゴニスト、アンタゴニストおよびアナログという用語は、サイトカインリガンドタンパク質に対する特徴的な細胞応答を調整する分子、ならびに例えばレセプターが天然のレセプターまたは抗体であるリガンド−レセプター相互作用のより標準的な構造的結合競合特徴を保有する分子を包含する。細胞応答はおそらく、代表的にレセプターチロシンキナーゼ経路を介して媒介される。
【0045】
また、リガンドは、上記のレセプターまたはそのアナログが結合する天然リガンドか、あるいは天然リガンドの機能的アナログである分子として機能する分子である。機能的なアナログは、構造的修飾を有するリガンドであり得るし、あるいは適切なリガンド結合決定因子と相互作用する分子形状を有する全体的に関連のない分子であり得る。リガンドは、アゴニストまたはアンタゴニストとして機能し得る(例えば、Goodman,et al.(eds.1990)Goodman & Gilman’s:The Pharmacological Bases of Therapeutics,Pergamon Press,New Yorkを参照のこと)。
【0046】
合理的な薬剤設計もまた、レセプターまたは抗体ならびにその他のエフェクターまたはリガンドの分子形状の構造的研究に基づき得る(例えば、Herz,et al.(1997)J.Recept.Signal Transduct.Res.17:671−776;およびChaiken,et al.(1996)Trends Biotechnol.14:369−375を参照のこと)。エフェクターは、リガンド結合に応答して他の機能を媒介する他のタンパク質、あるいは通常はレセプターと相互作用する他のタンパク質であり得る。どの部位が特定の他のタンパク質と相互作用するかを決定するための一つの手段は、物理的構造決定、例えばx線結晶学または二次元NMR技術である。これらは、どのアミノ酸残基が分子接触領域を形成するかに関する指針を提供する。タンパク質構造決定の詳細な説明に関しては、例えば、Blundell and Johnson(1976)Protein Crystallography,Academic Press,New York(これは、本明細書中で参考として援用される)を参照のこと。
【0047】
(II.活性)
サイトカインレセプター様タンパク質は、多数の異なる生物学的活性(例えば、細胞増殖を調整する活性、あるいはホスフェート代謝においては、特定の基質、代表的にはタンパク質に活性を与えるかまたはそれから除去する活性)を有する。これにより、一般に、炎症性機能、その他の先天性免疫応答または形態学的作用が調整される。サブユニットは、おそらくはリガンドとの特定の低親和性結合を有する。
【0048】
異なるレセプターは、異なるシグナルを媒介し得る。TLR−Lレセプターは、基本的な先天的免疫または発生的応答を媒介するTLRと類似の生物学をシグナル伝達し得る(例えば、Aderem and Ulevitch(2000)Nature 406:782−787を参照のこと)。TNFおよびTGFは、見かけ上、Th2細胞により発現される、5685C6と同様に、サイトカインとしてシグナル伝達すると考えられる。5685C6遺伝子は、切断可能シグナル配列を示す分泌タンパク質であると思われる。
【0049】
クローディンは、4つの膜貫通セグメントを示す膜タンパク質であるようであり、接着結合および/または傍細胞輸送に関連すると考えられる。それらはまた、膜を通過する上皮透過性またはコンダクタンス(例えばイオン)に影響を及ぼし得る。クローディンファミリーのクローディンD2メンバーは、クローン病と相関する調節された発現を有することが見出されている。他のファミリーのメンバーは、疾患状態(例えば、クローン病、潰瘍性結腸炎および種々の間質性肺疾患)における差示的調節を示す。これは、これらの疾患プロセスにおける重要な役割と一致する。接着結合/傍細胞性輸送における機能的役割は、腸管の生理学における問題と一致する。
【0050】
クローディンは、別個の組織分布パターンを有する4つのTMタンパク質の構造的に関連する多遺伝子ファミリーを限定する。クローディンは、接着結合(TJ)の主要な構造タンパク質であり、それらの形成を促進し得る。それらの発現は必要であるが、接着結合形成には十分でない。線維芽細胞中で発現される場合、クローディン1は、隣接細胞の連続的な結合を誘導し、丸石様(cobblestone like)パターンを生じ得る。しかしながらこの連続的な障壁は、接着結合ではない。クローディンは、特定の細胞における接着結合の外側に見出され得る。クローディン3およびクローディン4は、下痢を引き起こす腸管中の流体蓄積の原因因子であるClostridium perfringens外毒素に対するレセプターである。クローディン5は、口蓋−心臓−顔面症候群(VCFS)において欠失している。クローディン5は、内皮細胞中で発現されるのみであり、いくつかの組織中では、さらに動脈に制限されさえする。
【0051】
クローディンファミリーメンバーおよび主要腎臓接着結合タンパク質であるパラセリン−1における突然変異体は、腎石灰症を伴う腎臓マグネシウム消耗を引き起こす。したがってクローディンは、異なる上皮の透過性を決定することにより、選択的傍細胞性コンダクタンスにおいて重要な役割を果たし得る。
【0052】
シュラーフェンは、成長調節因子のタンパク質のファミリーのメンバーである(例えば、Schwarz,et al.(1998)Immunity 9:657−668を参照のこと)。これらの新規のヒト配列は、マウスシュラーフェン2遺伝子に関連する。マウスIBDにおいて、これは、差次的に調節されることが観察され:RagHh+(IL−10処理)の結腸発現は、RagHh+単独より高く、RagHh−の発現を模倣した。
【0053】
DIRS4は、JAK経路によるレセプターのシグナル伝達に特徴的な細胞外モチーフを有する(例えば、Ihle,et al.(1997)Stem Cells 15(suppl.1):105−111;Silvennoinen,et al.(1997)APMIS 105:497−509;Levy(1997)Cytokine Growth Factor Review 8:81−90;Winston and Hunter(1996)Current Biol.6:668−671;Barrett(1996)Baillieres Clin.Gastroenterol.10:1−15;およびBriscoe,et al.(1996)Philos.Trans.R.Soc.Lond.B.Biol.Sci.351:167−171を参照のこと)。
【0054】
サイトカインまたは他のレセプターサブユニットの生物学的活性は、通常は特異的な様式で、しかし時には非特異的な様式で、基質へのホスフェート部分の付加または除去に関連する。例えばHardie,et al.(eds.1995)The Protein Kinase FactBook vol.I およびvol.II,Academic Press,San Diego,CA;Hanks,et al.(1991)Meth.Enzymol.200:38−62;Hunter,et al.(1992)Cell 70:375−388;Lewin(1990)Cell 61:743−752;Pines,et al,(1991)Cold Spring Harbor Symp.Quant.Biol.56:449−463;およびParker,et al.(1993)Nature 363:736−738に記載されているような標準方法により、基質が同定され得るか、または酵素活性に関する条件がアッセイされ得る。
【0055】
(III.核酸)
本発明は、これらまたは密接に関連したタンパク質またはそのフラグメントをコードする(例えば、対応するポリペプチド、好ましくは生物学的に活性なポリペプチドをコードする)単離された核酸またはフラグメントの使用を意図する。さらに本発明は、DIRS4または他の遺伝子に特徴的な配列を有するこのようなタンパク質またはポリペプチドをコードする単離されたDNAまたは組換えDNAを網羅する。代表的には、核酸は、適切な条件下で、上記適切な配列番号で示される核酸配列セグメントとハイブリダイズし得るが、好ましくは他の遺伝子とはハイブリダイズしない。上記生物学的活性タンパク質またはポリペプチドは、全長タンパク質またはフラグメントであり得、通常は上記のものと高度に相同性である(例えば、同一な有意のストレッチを示すアミノ酸配列のセグメントを有する。さらに本発明は、上記タンパク質と等価であるフラグメントを有するタンパク質をコードする単離された核酸または組換え核酸あるいはそのフラグメントの使用を網羅する。単離された核酸は、5’および3’側面にそれぞれの調節配列を(例えば、プロモーター、エンハンサー、ポリ−A付加シグナルおよび天然遺伝子由来の他の調節配列)を有し得る。
【0056】
「単離された」核酸は、実質的に純粋である、例えばネイティブの配列を天然で伴う他の構成成分(例えば、起始種からのリボソーム、ポリメラーゼおよびフランキングゲノム配列)から分離された核酸、例えばRNA、DNAまたは混合ポリマーである。本用語は、その天然に存在する環境から除去された核酸配列を包含し、組換えDNAまたはクローン化DNA単離体を含み、これはそれにより天然に存在する組成物ならびに化学合成されたアナログまたは異種系により生物学的に合成されたアナログから区別可能である。実質的に純粋な分子は、完全にまたは実質的に純粋である単離形態の分子を包含する。
【0057】
単離された核酸は、一般的に分子の均質な組成物であるが、いくつかの実施形態では、不均質性を、好ましくはごく少量の不均質性を含有する。この不均質性は、代表的に、所望の生物学的機能または活性に重要でないポリマー末端または一部分で見出される。
【0058】
「組換え」核酸は、代表的に、その製造方法または構造のいずれかにより規定される。製造方法(例えば、プロセスにより製造される生産物)に関して、そのプロセスは、例えば、ヌクレオチド配列におけるヒトの介入を含めた、組換え核酸技術の使用である。代表的に、本発明はインビトロ操作を包含するが、特定の環境下では、それはより古典的な動物繁殖技術を包含し得る。あるいはそれは、互いに天然では連続しない2つのフラグメントの融合を含む配列を生成することにより作製される核酸であり得る(しかし、天然の産物、例えばそれらの天然状態で見出されるような天然に存在する突然変異体を排除することを意味する)。したがって、任意の合成オリゴヌクレオチドプロセスを用いて得られる配列を含む核酸の場合と同様に、例えば天然に存在しないベクターを用いて細胞を形質転換することにより生成される生成物が包含される。このような方法はしばしば、代表的に制限酵素配列認識部位を導入または除去しつつ、あるコドンを、同一または保存的アミノ酸をコードする重複コドンで置き換えるために実行される。あるいは本プロセスは、所望の機能を有する核酸セグメントを一緒に連結して、一般に利用可能な天然形態では見出されない機能(例えば融合タンパク質をコードする機能)の所望の組合せを含む単一遺伝子産物を生成するために実施される。制限酵素認識部位はしばしば、このような人工的操作の標的であるが、他の部位特異的標的、例えばプロモーター、DNA複製部位、調節配列、制御配列、または他の有用な特徴が設計により組み込まれ得る。同様の概念は、組換えポリペプチド(例えば、融合ポリペプチド)に関して意図される。これは、二量体反復を包含する。遺伝コード重複による、上記の配列および種々の異なる関連分子(例えば他のサイトカインレセプターファミリーメンバー)由来の配列の融合物のフラグメントと等価のポリペプチドをコードする合成核酸が特に含まれる。
【0059】
核酸の関係において、「フラグメント」は、少なくとも約17個のヌクレオチド、一般的に少なくとも21個のヌクレオチド、より一般的には少なくとも25個のヌクレオチド、普通は少なくとも30個のヌクレオチド、より普通には少なくとも35個のヌクレオチド、頻繁に少なくとも39個のヌクレオチド、より頻繁には少なくとも45個のヌクレオチド、代表的には少なくとも50個のヌクレオチド、より代表的には少なくとも55個のヌクレオチド、通常は少なくとも60個のヌクレオチド、より通常は少なくとも66個のヌクレオチド、好ましくは少なくとも72個のヌクレオチド、より好ましくは少なくとも79個のヌクレオチド、特に好ましい実施形態では、少なくとも85個のヌクレオチドまたはそれ以上の連続セグメントである。代表的には、異なる遺伝子配列のフラグメントは、適切な長さのストレッチにわたって(特に下記のドメインのような規定されたセグメントにわたって)互いに比較され得る。
【0060】
例えばDIRS4をコードする核酸は、それ自体または密接に関連するタンパク質をコードする遺伝子、mRNAおよびcDNA種、ならびに、例えば、異なる個体または関連する種由来の多型、対立遺伝子または他の遺伝子改変体をコードするDNAを同定するために特に有用である。他の遺伝子は、特定の細胞型に対するマーカーとして、あるいは種々の生理学的条件の診断のためのマーカーとして有用である。このようなスクリーニングのための好ましいプローブは、特定の環境において、異なる多型改変体間で保存されているか、または特異性を欠くヌクレオチドを含有する遺伝子の領域であり、好ましくは全長またはほぼ全長である。その他の状況では、多型改変体特異的配列がより有用である。
【0061】
本発明はさらに、本明細書中に示される単離されたDNAと同一のまたは高度に相同な核酸配列を有する組換え核酸分子およびフラグメントを網羅する。特に、この配列はしばしば、転写、翻訳およびDNA複製を制御するDNAセグメントと作動可能に連結される。あるいは例えばイントロンを含有するゲノム配列由来の組換えクローンは、例えばトランスジェニック細胞およびトランスジェニック生物を含むトランスジェニック研究および遺伝子療法に有用である(例えば、Goodnow(1992)“Transgenic Animals” in Roitt(ed.)Encyclopedia of Immunology Academic Press,San Diego,pp.1502−1504;Travis(1992)Science 256:1392−1394;Kuhn,et al.(1991)Science 254:707−710;Capecchi(1989)Science 244:1288;Robertson(1987)(ed.)Teratocarcinomas and Embryonic Stem Cells:A Practical Approach IRL Press,Oxford;およびRosenberg(1992)J.Clinical Oncology 10:180−199を参照のこと)。異種プロモーターと天然の遺伝子配列との操作可能な会合も提供され、レセプターパートナーと、例えばDIRS4をコードするベクターの場合も同様である(例えば、Treco,et al.WO96/29411またはUSSN08/406,030を参照のこと)。
【0062】
相同な核酸配列のまたは高度に同一な核酸配列(例えば、DIRS4配列)は、互いに比較される場合、有意な類似性を示す。核酸における相同性に関する標準は、配列比較により当該分野で一般に用いられている相同性についての測定値であるか、またはハイブリダイゼーション条件に基づくかのいずれかである。比較ハイブリダイゼーション条件は、以下でより詳細に記載される。
【0063】
核酸配列比較の関係における実質的な同一性は、セグメントまたはそれらの相補鎖が、比較した場合に、適切なヌクレオチド挿入物または欠失物と、少なくとも約60%のヌクレオチドで、一般的に少なくとも66%、普通は少なくとも71%、頻繁に少なくとも76%、より頻繁に少なくとも80%、通常は少なくとも84%、より通常は少なくとも88%、代表的には少なくとも91%、より代表的には少なくとも約93%、好ましくは少なくとも約95%、より好ましくは少なくとも約96%〜98%またはそれ以上、そして特定の実施形態では、約99%またはそれ以上のヌクレオチド(例えば、下記のセグメントのような構造的ドメインをコードするセグメント)において最適に整列される場合、同一である。あるいは、実質的な同一性は、セグメントが選択的ハイブリダイゼーション条件下で、代表的には上記配列を用いて、ある鎖またはその相補体とハイブリダイズする場合に存在する。代表的に、選択的ハイブリダイゼーションは、少なくとも約14個のヌクレオチドのストレッチにわたって少なくとも約55%の相同性が、さらに通常は少なくとも約65%、好ましくは少なくとも約75%、より好ましくは少なくとも約90%の相同性が存在する場合に起こる(Kanehisa(1984)Nucl.Acids Res.12:203−213を参照のこと)(これは、本明細書中で参考として援用される)。相同性比較の長さは、上記のように、より長いストレッチにわたり、そして、特定の実施形態では、少なくとも約17個のヌクレオチド、一般的には少なくとも約20個のヌクレオチド、普通は少なくとも約24個のヌクレオチド、通常は少なくとも約28個のヌクレオチド、典型的には少なくとも約32個のヌクレオチド、より典型的には少なくとも約40個のヌクレオチド、好ましくは少なくとも約50個のヌクレオチド、より好ましくは少なくとも約75個〜100個のまたはそれ以上のヌクレオチドにわたる。これは、例えば125、150、175、200、225、250、275、300、400、500、700、900等の長さを包含する。
【0064】
ストリンジェントな条件は、ハイブリダイゼーション状況における相同性に言及する場合、通常はハイブリダイゼーション反応において制御される塩、温度、有機溶媒およびその他のパラメターのストリンジェントな組合せの条件である。ストリンジェントな温度条件は、通常は約30℃を超える温度、さらに通常では約37℃を超える、代表的には約45℃を超える、さらに代表的には約55℃を超える、好ましくは約65℃を超える、より好ましくは約70℃を超える温度を包含する。ストリンジェントな塩条件は、普通は約500mM未満、通常は約400mM未満、さらに通常では約300mM未満、代表的には約200mM未満、好ましくは約100mM未満、より好ましくは約80mM未満、さらに約20mM未満より低いことさえある。しかしながらパラメターの組合せは、任意の単一パラメターの測定よりもはるかに重要である(例えば、Wetmur Davidson(1968)J.Mol.Biol.31:349−370を参照のこと)(これは、本明細書中で参考として援用される)。
【0065】
単離されたDNAは、ヌクレオチド置換、ヌクレオチド欠失、ヌクレオチド挿入およびヌクレオチドストレッチの逆位により容易に修飾され得る。これらの修飾は、このタンパク質またはその誘導体をコードする新規のDNA配列を生じる。これらの修飾配列を用いて、変異タンパク質(ムテイン)を産生するか、または改変体種の発現を増強し得る。増強された発現は、遺伝子増幅、転写増大、翻訳増大およびその他のメカニズムに関与し得る。このような変異誘導体としては、タンパク質またはそのフラグメントの予め決定された変異または部位特異的変異(例えば遺伝暗号縮重を用いたサイレント変異)が挙げられる。「変異DIRS4」とは、本明細書中で用いる場合、そうでなければ上記のようなDIRS4の相同性の定義内に含まれるが、欠失によるのであれ、置換または挿入によるのであれ、天然に見出されるような他のサイトカインレセプター様タンパク質の場合とは異なるアミノ酸配列を有するポリペプチドを包含する。特に、「部位特異的変異DIRS4」は、配列番号2のタンパク質と実質的な配列同一性を有するタンパク質を包含し、通常は本明細書中に開示された形態の生物学的活性または作用のほとんどを共有する。
【0066】
部位特異的変異部位は予め決定されるが、変異体は部位特異的である必要はない。哺乳動物DIRS4変異誘発は、発現と結び付いた、遺伝子におけるアミノ酸挿入または欠失を作製することにより達成され得る。置換、欠失、挿入または多数の組合せが作製されて、最終構築物で到達し得る。挿入は、アミノ末端融合物またはカルボキシ末端融合物を包含する。ランダム変異は標的コドンで実行され、次に発現された哺乳動物DIRS4変異体は、所望の活性についてスクリーニングされて、構造−活性関係のいくつかの局面を提供する。既知の配列を有するDNAにおける予め決定された部位での置換変異の作製方法は、例えば、M13プライマー変異誘発により、当該技術分野で既知である(Sambrook et al.(1989)およびAusubel,et al.(1987および定期付録)もまた参照のこと)。
【0067】
DNAにおける変異は、普通はリーディングフレームの中のコード配列を置くべきでなく、好ましくはハイブリダイズしてmRNA二次構造(例えば、ループまたはヘアピン)を生じる相補的領域を作製しない。
【0068】
BeaucageおよびCarruthers(1981)Tetra.Letts.22:1859−1862により記載されたホスホルアミダイト法は、適切な合成DNAフラグメントを産生する。二本鎖フラグメントはしばしば、相補鎖を合成し、その鎖を適切な条件下で一緒にアニーリングすることによるか、または適切なプライマー配列とともにDNAポリメラーゼを用いて相補鎖を付加することにより得られる。
【0069】
ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)技術は、変異誘発においてしばしば適用され得る。あるいは、変異誘発プライマーは、予め決定された部位での規定された変異を生成するために一般的に用いられる方法である(例えば、Innis,et al.(eds.1990)PCR Protocols:A Guide to Methods and Applications Academic Press,San Diego,CA;およびDieffenbach and Dveksler(1995;eds.)PCR Primer:A Laboratory Manual Cold Spring Harbor Press,CSH,NYを参照のこと)。
【0070】
これらの遺伝子の発現を遮断するためのアンチセンスおよびその他の技術もまた利用可能である(例えば、Misquitta and Paterson(1999)Pro.Nat’l.Acad.Sci.USA 96:1451−1456もまた参照のこと)。
【0071】
(IV.タンパク質、ペプチド)
上記のように、本発明は、霊長類DIRS4(例えば、その配列が配列番号2で開示され、そして上記されるもの)を包含する。対立遺伝子および他の改変体(例えば、このような配列の部分を他の部分(例えば、エピトープタグおよび機能的ドメイン)と組み合わせた融合タンパク質)もまた意図される。本明細書中に記載した他の遺伝子に関する類似の方法および用途が存在する。
【0072】
本発明はまた、組換えタンパク質(例えば、これらのタンパク質由来のセグメントを用いる異種融合タンパク質)を提供する。異種融合タンパク質は、天然では同一の様式で普通は融合されないタンパク質またはセグメントの融合物である。したがって、例えば、DIRS4と別のサイトカインレセプターとの融合産物は、代表的には単一翻訳産物として作成される、代表的なペプチド結合において融合された配列を有し、そして各々の供給源ペプチド由来の特性(例えば配列または抗原性)を示す連続するタンパク質分子である。同様の概念は、異種核酸配列に適用される。
【0073】
さらに、新規の構築物は、他の関連タンパク質(例えばサイトカインレセプターまたはToll様レセプター様遺伝子(種改変体を含む))由来の類似の機能的または構造的ドメインを組合せることにより作製され得る。例えばリガンド結合セグメントまたは他のセグメントは、異なる新規の融合ポリペプチドまたはフラグメント間で「交換」され得る。(例えばCunninghamら(1989)Science 243:1330−1336;およびO’Dowdら(1988)J.Biol.Chem.263:15985−15992(これらの各々は、本明細書中に参考として援用される)を参照のこと。したがって、特異性の新規の組合せを示す新規のキメラポリペプチドは、レセプター結合特異性の機能的結合から生じる。例えば、他の関連レセプター分子由来のリガンド結合ドメインは、このタンパク質または関連タンパク質の他のドメインに付加され得るかまたはそれによって置換され得る。得られるタンパク質はしばしば、ハイブリッド機能およびハイブリッド特性を有する。例えば融合タンパク質は、特定の細胞下小器官への融合タンパク質の隔離を提供するように作用し得る標的化ドメインを包含し得る。
【0074】
候補融合パートナーおよび配列は、種々の配列データベース、例えばGenBank、c/o IntelliGenetics、Mountain View、CA;およびBCG、University of Wisconsin Biotechnology Computing Group、Madison、WI(これらの各々は、参考として本明細書中に援用される)から選択され得る。
【0075】
本発明は特に、サイトカイン様リガンドを結合し、および/またはシグナル伝達において影響される突然変異タンパク質を提供する。サイトカインレセプターファミリーの他のメンバーとの、ヒトDIRS4の構造的アラインメントは、保存された特徴/残基を示す。サイトカインレセプターファミリーの他のメンバーとの、ヒトDIRS4配列のアラインメントは、種々の構造的および機能的共有特徴を示す。Bazanら(1996)Nature 379:591;Lodiら(1994)Science 263:1762−1766;SayleおよびMilner−White(1995)TIBS 20:374−376;ならびにGronenbergら(1991)Protein Engineering 4:263−269もまた参照のこと。同様に、他の遺伝子は、ファミリーメンバーと関連する。
【0076】
マウス配列またはヒト配列のいずれかによる置換は、特に好ましい。逆に、リガンド結合相互作用領域から離れた保存的置換は、おそらくほとんどのシグナル伝達活性を保存し;そして細胞内ドメインから離れた保存的置換は、おそらくほとんどのリガンド結合特性を保存する。
【0077】
種々のタンパク質の「誘導体」としては、アミノ酸配列変異体、グリコシル化改変体、代謝誘導体、ならびに他の化学部分との共有結合的または集合的結合体が挙げられる。共有結合的誘導体は、例えば当該技術分野で周知の手段により、アミノ酸側鎖中に、あるいはN末端またはC末端に見出される基に対する官能基の結合により調製され得る。これらの誘導体としては、カルボキシル末端の、またはカルボキシル側鎖を含有する残基の脂肪族エステルまたはアミド、ヒドロキシル基含有残基のO−アシル誘導体、ならびにアミノ末端アミノ酸またはアミノ基含有残基(例えばリジンまたはアルギニン)のN−アシル誘導体が挙げられ得るが、これらに限定されない。アシル基は、アルキル部分(C3〜C18一級アルキルを含む)の群から選択され、それによりアルカノイルアロイル種を生成する。
【0078】
特に、例えばその合成およびプロセシング中の、またはさらなるプロセシング工程におけるポリペプチドのグリコシル化パターンを改変することにより作製される、グリコシル化変化が包含される。これを達成するための特に好ましい手段は、通常このようなプロセシングを提供する細胞由来のグリコシル化酵素(例えば哺乳動物グリコシル化酵素)にポリペプチドを曝露することによる。脱グリコシル化酵素もまた意図される。他の小修飾を有する同一の一次アミノ酸配列(リン酸化アミノ酸残基(例えばホスホチロシン、ホスホセリンまたはホスホトレオニン)を含む)のバージョンも包含される。
【0079】
誘導体の主要群は、タンパク質またはそのフラグメントとポリペプチドの他のタンパク質との共有結合的結合体である。これらの誘導体は、組換え培養物中で合成され得る(例えばN末端もしくはC末端融合物)か、または反応性側鎖基を介した架橋タンパク質におけるそれらの有用性に関して当該技術分野で公知の薬剤の使用により、合成され得る。架橋剤による好ましい誘導体化部位は、遊離アミノ基、炭水化物部分およびシステイン残基である。
【0080】
タンパク質と他の同種または異種タンパク質との間の融合ポリペプチドもまた提供される。同種ポリペプチドは、異なるタンパク質間の融合物であり、例えば複数の異なるサイトカインリガンドに対する結合特異性を示すハイブリッドタンパク質、または基質効果の特異性を広範化または弱体化し得るレセプターを生じる。同様に、誘導体タンパク質の特性または活性の組合せを示す異種融合物が構築され得る。典型的な例は、所望のリガンドの存在また配置が容易に決定され得るような、レポーターポリペプチド(例えば、ルシフェラーゼ)とレセプターのセグメントまたはドメイン(例えば、リガンド結合セグメント)との融合物である。例えば、Dullら米国特許第4,859,609号(これは、参考として本明細書中に援用される)を参照のこと。他の遺伝子融合パートナーとしては、グルタチオン−S−トランスフェラーゼ(GST)、細菌性β−ガラクトシダーゼ、trpE、プロテインA、β−ラクタマーゼ、αアミラーゼ、アルコールデヒドロゲナーゼおよび酵母α接合因子が挙げられる。例えば、Godowskiら(1988)Science 241:812−816を参照のこと。
【0081】
BeaucageおよびCarruthers(1981)Tetra.Letts.22:1859−1862により記載されたホスホラミダイト法は、適切な合成DNAフラグメントを産生する。二本鎖フラグメントはしばしば、相補鎖を合成して、その鎖を適切な条件下で一緒にアニーリングすることにより、または適切なプライマー配列とともにDNAポリメラーゼを用いて相補鎖を付加することのいずれかにより得られる。
【0082】
このようなポリペプチドはまた、リン酸化、スルホン化、ビオチン化、または他の部分(特にホスフェート基と類似の分子形状を有する部分)の付加または除去により、化学的に修飾されたアミノ酸残基も有し得る。いくつかの実施形態では、修飾は、有用な標識試薬であり、または精製標的(例えばアフィニティーリガンド)として機能する。
【0083】
融合タンパク質は、代表的には、組換え核酸法、または合成ポリペプチド法のいずれかにより作製される。核酸操作および発現のための技術は、例えばSambrookら(1989)Molecular Cloning:A Laboratory Manual(第二版)、1〜3巻、Cold Spring Harbor LaboratoryおよびAusubelら(1987編および定期増補)Current Protocols in Molecular Biology、Greene/Wiley、New York(これらの各々は、参考として本明細書中に援用される)に一般に記載されている。ポリペプチドの合成のための技法は、例えば、Merrifield(1963)J.Amer.Chem.Soc.85:2149−2156;Merrifield (1986)Science 232:341−347;およびAthertonら(1989)Solid Phase Peptide Synthesis:A Practical Approach、IRL Press、Oxford(これらの各々は、参考として本明細書中に援用される)に記載されている。より大きいポリペプチドの製造方法に関しては、Dawsonら(1994)Science 266:776−779も参照のこと。
【0084】
本発明はまた、アミノ酸配列またはグリコシル化におけるバリエーション以外のこれらのタンパク質の誘導体の使用も意図する。このような誘導体は、化学部分との共有結合的または集合的会合を包含し得る。これらの誘導体は一般に、以下の3つのクラスに入る:(1)塩、(2)側鎖および末端残基の共有結合的修飾、ならびに(3)例えば細胞膜との吸着複合体。このような共有結合的または集合的誘導体は、免疫原として、イムノアッセイにおける試薬として、または例えば、レセプターまたは他の結合分子(例えば抗体)のアフィニティー精製のための精製方法において有用である。例えばサイトカインリガンドは、当該技術分野で周知である方法によって、固体支持体(例えば臭化シアン活性化セファロース)との共有結合により固定され得るか、あるいはサイトカインレセプター、抗体または他の類似の分子のアッセイまたは精製において用いるために、グルタルアルデヒド架橋を用いてか、または用いずに、ポリオレフィン表面に吸着され得る。リガンドはまた、診断アッセイに用いるために、検出可能基を用いて標識され得る(例えば、クロラミンT手順により放射性ヨウ素化されるか、希土類キレートと共有結合されるか、または別の蛍光部分と接合される)。
【0085】
本発明のポリペプチドは、抗血清または抗体の産生のための免疫原として用いられ得る。これらは特異的であり、例えば他の関連ファミリーメンバーまたは種々のそれらのフラグメント間を検出または区別し得る。精製タンパク質は、タンパク質を含有する種々の形態の不純調製物を用いた免疫により調製されるモノクローナル抗体または抗原結合フラグメントをスクリーニングするために用いられ得る。特に、「抗体」という用語はまた、天然抗体の抗原結合フラグメント(例えばFab、Fab2、Fvなど)も包含する。精製タンパク質はまた、高レベルの発現の存在、または内因性レセプターに対する抗体産生をもたらす免疫学的障害に応答して生成される抗体を検出するための試薬としても用いられ得る。さらに、フラグメントは、本発明の抗体を産生するための免疫原としても作用し得る。例えば、本発明は、提供されたアミノ酸配列との結合親和性を有するか、またはそれに対して惹起される抗体、そのフラグメント、または種々の相同ペプチドを意図する。特に本発明は、外部タンパク質表面で曝露されると予測されるかまたは実際に曝露される特定のフラグメントに対する結合親和性を有するかまたはそれに対して惹起された抗体を意図する。
【0086】
レセプターリガンドに対する生理学的応答のブロックは、おそらくは競合的阻害による、レセプターとのリガンドの結合の阻害から生じ得る。リガンドに対する抗体は、アンタゴニストであり得る。したがって本発明のインビトロアッセイは、しばしば、抗体もしくはこれらの抗体の抗原結合セグメント、または固相基板に付着されたフラグメントを用いる。アッセイは、例えばシグナル伝達または酵素機能に影響を及ぼす変異および改変の影響の診断的決定も可能にする。
【0087】
本発明はまた、例えば、レセプターまたはフラグメントに対する中和抗体が、リガンドまたは他の抗体との結合に関して試験化合物と競合する、競合的薬剤スクリーニングアッセイの使用も意図する。この様式では、中和抗体またはフラグメントは、レセプターとの1つまたはそれ以上の結合部位を共有するポリペプチドの存在を検出するために用いられ、そして、そうでなければリガンドを結合し得るレセプター上に結合部位を占めるためにもまた用いられ得る。
【0088】
(V.核酸およびタンパク質の作製)
タンパク質またはそのフラグメントをコードするDNAは、化学合成、cDNAライブラリーのスクリーニングにより、または広範な種々の細胞株または組織試料から調製されたゲノムライブラリーをスクリーニングすることにより得られ得る。天然配列は、標準的な方法ならびに本明細書中に提供された配列を用いて単離され得る。他の種の対応物は、ハイブリダイゼーション技術もしくは種々のPCR技術またはそれらを組合せにより、あるいは配列データベース(例えばGenBank)における検索により、同定され得る。
【0089】
このDNAは、広範な種々の宿主細胞中で発現され得、これは次に、例えば、ポリクローナルまたはモノクローナル抗体を生成するために;結合研究のために;改変構築物の構築および発現のために;ならびに構造/機能研究のために用いられ得る。改変体またはフラグメントは、適切な発現ベクターを用いて形質転換またはトランスフェクトされた宿主細胞中で発現され得る。これらの分子は、組換え宿主由来のもの以外のタンパク質または細胞夾雑物を実質的に含有しないことができ、したがって、薬学的に許容可能なキャリアおよび/または希釈剤と組合せた場合、薬学的組成物中で特に有用である。タンパク質またはその一部分は、他のタンパク質との融合物として発現され得る。
【0090】
発現ベクターは、代表的には、適切な宿主細胞中で認識される適切な遺伝子制御エレメントと通常は作動可能に連結される所望のレセプター遺伝子またはそのフラグメントを含有する自己複製性のDNA構築物またはRNA構築物である。これらの制御エレメントは、適切な宿主内での発現をもたらし得る。発現もたらすのに必要な特定の型の制御エレメントは、用いる最終的な宿主細胞に依存する。一般的に、遺伝子制御エレメントとしては、原核生物プロモーター系または真核生物プロモーター発現制御系が挙げられ得、代表的には、転写プロモーター、転写の開始を制御するための任意のオペレーター、mRNA発現のレベルを増大するための転写エンハンサー、適切なリボソーム結合部位をコードする配列、ならびに転写および翻訳を終結する配列が挙げられる。発現ベクターはまた、通常、宿主細胞とは独立してベクターを複製させる複製起点も含有する。
【0091】
本発明のベクターとしては、記載したようなタンパク質をコードするDNAまたは生物学的に活性な等価なポリペプチドをコードするそのフラグメントを含有するベクターが挙げられる。DNAは、ウイルスプロモーターの制御下にあり得、選択マーカーをコードし得る。本発明はさらに、原核生物または真核生物の宿主中でこのようなタンパク質をコードする真核生物cDNAを発現し得るこのような発現ベクターの使用を意図し、ここで、このベクターは宿主と適合性であり、そしてレセプターをコードする真核生物cDNAは、ベクターを含有する宿主の増殖が当該cDNAを発現するように、ベクター中に挿入される。通常は、発現ベクターは、それらの宿主細胞中での安定した複製のために、または1細胞当たりの所望の遺伝子の総コピー数を大いに増大する増幅のために設計される。発現ベクターが宿主細胞中で複製することを必要とすることが常に必要なわけではなく、例えば、宿主細胞により認識される複製起点を含有しないベクターを用いて、種々の宿主中でタンパク質またはそのフラグメントの一時的発現をもたらすことが可能である。組換えにより、タンパク質コード部分またはそのフラグメントの宿主DNA中への組込みを引き起こすベクターを用いることも、可能である。
【0092】
ベクターは、本明細書中で用いる場合、プラスミド、ウイルス、バクテリオファージ、組込み可能なDNAフラグメント、ならびに宿主のゲノム中へのDNAフラグメントの組込みを可能にする他のビヒクルを含む。発現ベクターは、作動可能に連結した遺伝子の発現をもたらす遺伝子制御エレメントを含有する特殊ベクターである。プラスミドは、最も一般的に用いられる形態のベクターであるが、等価な機能を供し、当該技術分野で既知であるかまたは既知になる他のすべての形態のベクターが、本明細書中で用いるために適している。例えば、Pouwelsら(1985および補遺)Cloning Vectors:A Laboratory Manual、Elsevier、N.Y.、およびRodriguezら(1988編)Vectors:A Survey of Molecular Cloning Vectors and Their Uses、Buttersworth、Boston(これらは、参考として本明細書中に援用される)を参照のこと。
【0093】
形質転換細胞は、組換えDNA技術を用いて構築されたレセプターベクターで形質転換またはトランスフェクトされた細胞、好ましくは哺乳動物細胞である。形質転換宿主細胞は、通常は、所望のタンパク質またはそのフラグメントを発現するが、そのDNAをクローニングし、増幅し、操作する目的のためには、目的のタンパク質を発現する必要はない。本発明はさらに、栄養培地中で形質転換細胞を培養し、したがってレセプターを細胞膜中に蓄積させるのを可能にすることを意図する。タンパク質は、培養物、またはある場合には培養培地のいずれかから回収され得る。
【0094】
本発明の目的のために、核酸配列は、それらが互いに機能的に関連する場合、作動可能に連結される。例えば、プレ配列または分泌リーダーのためのDNAは、プレタンパク質として発現されるか、またはポリペプチドを細胞膜に指向させること、もしくはポリペプチドの分泌に関与する場合に、ポリペプチドと作動可能に連結される。プロモーターは、ポリペプチドの転写を制御する場合にはコード配列と作動可能に連結され;リボソーム結合部位は、翻訳を可能にするよう配置される場合には、コード配列と作動可能に連結される。通常は、作動可能に連結されるとは、隣接し、かつリーディングフレームとインフレームである(in reading frame)ことを意味するが、ある種の遺伝子エレメント、例えばレプレッサー遺伝子は、隣接して連結されないが、次に発現を制御するオペレーター配列とは依然として結合している。
【0095】
適切な宿主細胞としては、原核生物、下等真核生物および高等真核生物が挙げられる。原核生物としては、グラム陰性生物およびグラム陽性生物の両方(例えば、E.coliおよびB.subtilis)が挙げられる。下等真核生物としては、酵母(例えば、S.cerevisiaeおよびPichia)ならびにDictyostelium属の種が挙げられる。高等真核生物としては、非哺乳動物起源(例えば、昆虫細胞および鳥類)の動物細胞、ならびに哺乳動物起源(例えば、ヒト、霊長類および齧歯類)の動物細胞の両方由来の樹立された組織培養細胞株が挙げられる。
【0096】
原核生物宿主−ベクター系としては、多数の異なる種についての広範な種々のベクターが挙げられる。本明細書中で用いる場合、E.coliおよびそのベクターは、他の原核生物中で用いられる等価なベクターを含むよう総称的に用いられる。DNAを増幅するための代表的ベクターは、pBR322または多数のその誘導体である。レセプターまたはそのフラグメントを発現するために用いられ得るベクターとしては、lacプロモーター(pUCシリーズ);trpプロモーター(pBR322−trp);Ippプロモーター(pINシリーズ);lambda−pPまたはpRプロモーター(pOTS);あるいはハイブリッドプロモーター(例えばptac(pDR540))を含有するベクターのようなものが挙げられるが、これらに限定されない。Brosiusら(1988)「Expression Vectors Employing Lambda−,trp−,lac−,and Ipp−derived Promoters」、Vectors:A Survey of Molecular Cloning Vectors and Their Uses、(RodriguezおよびDenhardt編)、Buttersworth、Boston、第10章、205−236頁(これは、参考として本明細書中に援用される)を参照のこと。
【0097】
下等真核生物、例えば酵母およびDictyosteliumは、DIRS4配列含有ベクターで形質転換され得る。本発明の目的のために、最も一般的な下等真核生物宿主は、パン酵母であるSaccharomyces cerevisiaeである。これは、下等真核生物を総称的に表すために用いられるが、多数の他の菌株および種も利用可能である。酵母ベクターは、代表的には、複製起点(組込み型でない場合)、選択遺伝子、プロモーター、レセプターをコードするDNAまたはそのフラグメント、ならびに翻訳終結、ポリアデニル化および転写終結のための配列からなる。酵母のための適切な発現ベクターは、3−ホスホグリセレートキナーゼおよび種々の他の解糖酵素遺伝子のプロモーターのような構成的プロモーター、またはアルコールデヒドロゲナーゼ2プロモーターまたはメタロチオニンプロモーターのような誘導性プロモーターを包含する。適切なベクターは、以下の型の誘導体を包含する:自己複製性低コピー数(例えばYRpシリーズ)、自己複製性高コピー数(例えばYEpシリーズ);組込み型(例えばYIpシリーズ)またはミニ染色体(例えばYCpシリーズ)。
【0098】
高等真核生物組織培養細胞は、通常は、機能的に活性なインターロイキンタンパク質の発現のための好ましい宿主細胞である。原則的に、無脊椎動物供給源からであれ、脊椎動物供給源からであれ、多数のより高等な真核生物組織培養細胞株(例えば、昆虫バキュロウイルス発現系)が機能できる。しかしながら哺乳動物細胞が好ましい。このような細胞の形質転換またはトランスフェクションおよび増殖は、慣用的な手順になった。有用な細胞株の例としては、HeLa細胞、チャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞株、新生仔ラット腎臓(BRK)細胞株、昆虫細胞株、トリ細胞株およびサル(COS)細胞株が挙げられる。このような細胞株のための発現ベクターは、通常は、複製起点、プロモーター、翻訳開始部位、RNAスプライス部位(ゲノムDNAが用いられる場合)、ポリアデニル化部位および転写終結部位を包含する。これらのベクターはまた、通常は、選択遺伝子または増幅遺伝子も含有する。適切な発現ベクターは、例えばアデノウイルス、SV40、パルボウイルス、ワクシニアウイルスまたはサイトメガロウイルスのような供給源から誘導されるプロモーターを保有するプラスミド、ウイルスまたはレトロウイルスであり得る。適切な発現ベクターの代表例としては、pCDNA1;pCD(Okayamaら(1985)Mol.Cell Biol.5:1136−1142を参照のこと)、pMC1neoポリA(Thomasら(1987)Cell 51:503−512を参照のこと)およびバキュロウイルスベクター(例えば、pAC373またはpAC610)が挙げられる。
【0099】
分泌タンパク質に関しては、オープンリーディングフレームは、通常、そのN末端でシグナルペプチドと共有結合的に結合される成熟生成物または分泌生成物からなるポリペプチドをコードする。シグナルペプチドは、成熟ポリペプチドまたは活性ポリペプチドの分泌前に切断される。切断部位は、経験則(例えば、von−Heijne(1986)Nucleic Acids Research 14:4683−4690およびNielsenら(1997)Protein Eng.10:1−12)から高い精度で予測され得、そして、シグナルペプチドの正確なアミノ酸組成は、しばしばその機能に重要であるとは思われない。例えば、Randallら(1989)Science 243:1156−1159;Kaiserら(1987)Science 235:312−317。
【0100】
特定のまたは規定されたグリコシル化パターンを提供する系においてこれらのポリペプチドを発現することは、しばしば望ましい。この場合、通常のパターンは、発現系によって天然に提供されるものである。しかしながら、このパターンは、異種発現系に導入される適切なグリコシル化タンパク質に、例えば非グリコシル化形態のポリペプチドを曝露することにより改変可能である。例えば、この遺伝子は、哺乳動物または他のグリコシル化酵素をコードする1つ以上の遺伝子を用いて同時形質転換され得る。このアプローチを用いて、ある種の哺乳動物グリコシル化パターンは、原核生物細胞または他の細胞において達成可能である。
【0101】
タンパク質の供給源は、例えば上記のような組換え遺伝子を発現する真核生物宿主または原核生物の宿主であり得る。供給源は、マウスSwiss3T3線維芽細胞のような細胞株でもあり得るが、他の哺乳動物細胞株も本発明により意図され、好ましい細胞株はヒト種由来である。
【0102】
配列が既知であるので、霊長類タンパク質、そのフラグメントまたは誘導体は、ペプチドを合成するための慣用的プロセスにより調製され得る。これらは、StewartおよびYoung(1984)Solid Phase Peptide Synthesis、Pierce Chemical Co.、Rockford、IL;BodanszkyおよびBodanszky(1984)The Practice of Peptide Synthesis、Springer−Verlag、New York;ならびにBodanszky(1984)The Principles of Peptide Synthesis、Springer−Verlag、New York(これらの各々は全て、参考として本明細書中に援用される)に記載されているようなプロセスを包含する。例えば、アジドプロセス、酸塩化物プロセス、酸無水物プロセス、混合無水物プロセス、活性エステルプロセス(例えば、p−ニトロフェニルエステル、N−ヒドロキシスクシンイミドエステルまたはシアノメチルエステル)、カルボジイミダゾールプロセス、酸化還元プロセスまたはジシクロヘキシルカルボジイミド(DCCD)/付加プロセスが用いられ得る。固相および溶液相合成は両方とも、上記のプロセスに適用可能である。類似の技術は、部分的ポリペプチド配列と共に用いられ得る。
【0103】
種々のタンパク質、フラグメントまたは誘導体は、一般的に、配列中に一つずつ、アミノ酸を末端アミノ酸に縮合することを包含するいわゆる段階的プロセスによるか、または末端アミノ酸にペプチドフラグメントをカップリングすることによるかのいずれかでペプチド合成に通常用いられるような上記の方法に従って、適切に調製される。カップリング反応に用いられていないアミノ基は、代表的には、不正確な位置でのカップリングを防止するために保護されねばならない。
【0104】
固相合成が採用される場合、C末端アミノ酸は、そのカルボキシル基を介して不溶性キャリアまたは支持体に結合される。不溶性キャリアは、それが反応性カルボキシル基との結合能力を有する限り、特に限定されない。このような不溶性キャリアの例としては、ハロメチル樹脂(例えば、クロロメチル樹脂またはブロモメチル樹脂)、ヒドロキシメチル樹脂、フェノール樹脂、t−アルキルオキシカルボニルヒドラジド化樹脂等が挙げられる。
【0105】
アミノ基保護アミノ酸は、その活性化カルボキシル基と予め形成されたペプチドまたは鎖の反応性アミノ基との縮合により配列に結合されて、段階的にペプチドを合成する。完全配列を合成後、ペプチドは不溶性キャリアから分離(split off)されて、ペプチドを産生する。この固相アプローチは、Merrifieldら(1963)J.Am.Chem.Soc.85:2149−2156(これは、参考として本明細書中に援用される)により一般的に記載されている。
【0106】
調製されたタンパク質およびそのフラグメントは、ペプチド分離の手段(例えば、抽出、沈降、電気泳動、種々の形態のクロマトグラフィー等)により、反応混合物から単離され得、そして精製され得る。本発明のタンパク質は、所望の用途に依存して、種々の程度の純度で得られ得る。精製は、本明細書中に開示されたタンパク質精製技術(下記を参照のこと)の使用によるか、または免疫吸着剤アフィニティークロマトグラフィーの方法に記載された本明細書中の抗体の使用により、達成され得る。この免疫吸着剤アフィニティークロマトグラフィーは、まず抗体を固体支持体に連結し、次に連結抗体を適切な細胞の可溶化溶解物、レセプターを発現する他の細胞の溶解物またはDNA技術の結果としてタンパク質を産生する細胞の溶解物または上清と接触させることにより実行される(下記を参照のこと)。
【0107】
一般に、精製タンパク質は、少なくとも約40%の純度、普通は少なくとも約50%の純度、通常は少なくとも約60%の純度、代表的には少なくとも約70%の純度、さらに代表的には少なくとも約80%の純度、好ましくは少なくとも約90%の純度、そしてより好ましくは少なくとも約95%の純度であり、そして特定の実施形態では97〜99%またはそれ以上の純度である。純度は、通常は重量ベースであるが、モルベースでもあり得る。異なるアッセイが、必要に応じて適用される。
【0108】
(VI.抗体)
抗体は、種々の哺乳動物、例えば霊長類のDIRS4、タンパク質およびそのフラグメントに対して、天然に存在するネイティブ形態で、ならびにそれらの組換え形態で、産生され得るが、その差は、ネイティブコンフォメーションで存在するだけであるエピトープを活性レセプターに対する抗体がより多く認識すると思われる点である。変性抗原検出も、例えばウエスタン分析において有用であり得る。抗イディオタイプ抗体も企図され、これは天然レセプターまたは抗体のアゴニストまたはアンタゴニストとして有用である。
【0109】
タンパク質の所定のフラグメントに対する、結合フラグメントおよび単一鎖バージョンを含めた抗体は、フラグメントと免疫原性タンパク質との接合体を用いて動物を免疫感作することにより産生され得る。モノクローナル抗体は、所望の抗体を分泌する細胞から調製される。これらの抗体は、正常タンパク質または欠陥タンパク質との結合に関してスクリーニングされ得るし、またはアゴニストまたはアンタゴニスト活性に関してスクリーニングされ得る。これらのモノクローナル抗体は、通常は少なくとも約1mMのKで、より通常は少なくとも約300μMの、典型的には少なくとも約100μMの、より典型的には少なくとも約30μMの、好ましくは少なくとも約10μMの、より好ましくは少なくとも約3μMまたはそれより良好なKで結合する。
【0110】
本発明の、抗原結合フラグメントを含めた抗体は、有意の診断的または治療的価値を有し得る。それらは、例えばレセプターと結合し、リガンドとの結合を抑制または刺激するか、または生物学的応答を引き出す、例えばその基質上で作用するレセプターの能力を抑制する強力なアゴニストまたはアンタゴニストであり得る。それらは、非中和抗体としても、または検出もしくは診断のためのマーカーとしての使用のためにも有用であり得るし、産生細胞を結合するために毒素または放射性核種と結合され得る。さらにこれらの抗体は、直接またはリンカーにより間接的に、薬剤またはその他の治療剤と結合され得る。
【0111】
本発明の抗体は、診断的用途においても有用であり得る。捕捉抗体または非中和抗体として、それらは、例えばリガンドまたは基質結合を抑制することなく、抗原と結合し得る。中和抗体として、それらは競合結合アッセイにおいて有用であり得る。それらは、抗原を検出または定量するのにも有用である。それらは、ウエスタンブロット分析のための試薬、またはそれぞれのタンパク質の免疫沈降または免疫精製のための試薬として用いられ得る。
【0112】
タンパク質フラグメントは、その他の物質、特にポリペプチドと、免疫原として用いられる融合または共有結合ポリペプチドとして連結され得る。哺乳動物サイトカインレセプター、サイトカイン、酵素、マーカータンパク質およびフラグメントは、種々の免疫原、例えばカギアナカサガイヘモシアニン、ウシ血清アルブミン、破傷風毒素等と融合または共有結合され得る(Microbiology,Hoeber Medical Division,Harper and
Row,1969; Landsteiner(1962)Specificity of Serological Reactions,Dover Publications,New York;およびWilliams,et al.(1967)Methods in Immunology and Immunochemistry,Vol.1,Academic Press,New York(これらの記載内容は各々、ポリクローナル抗血清の調製方法の説明のために、参考として本明細書中で援用される)を参照のこと)。通常の方法は、抗原による動物の超免疫感作を包含する。動物の血液は次に、反復免疫感作の直後に収集され、ガンマグロブリンが単離される。
【0113】
いくつかの場合には、種々の哺乳動物宿主、例えばマウス、齧歯類、霊長類、ヒト等から、モノクローナル抗体を調製するのが望ましい。このようなモノクローナル抗体を調製するための技法の説明は、例えばStites,et al.(eds.)Basic and Clinical Immunology(4th ed.),Lange Medical Publications,Los Altos,CAおよびそこに引用された参考文献;Harlow and Lane(1988)Antibodies:A Laboratory Manual,CSH Press; Goding(1986)Monoclonal Antibodies:Principles and Practice(2d ed.)Academic Press,New York;および特にKohler and Milstein(1975)in Nature 256:495−497(これは、モノクローナル抗体の1つの生成方法を考察する)に見出され得る。簡潔に要約すると、この方法は、免疫原を動物に注射することを包含する。動物は次に屠殺され、その脾臓から細胞が採取されて、これは次に骨髄腫細胞と融合される。結果は、インビトロで増殖可能であるハイブリッド細胞すなわち「ハイブリドーマ」である。ハイブリドーマの集団は次に、個々のクローンを単離するためにスクリーニングされ、その各々は免疫原に対する単一抗体種を分泌する。この方法では、得られた個々の抗体種は、免疫原性物質上で認識された特定部位に応答して生成された免疫動物からの不死化およびクローン化した単一のB細胞の産物である。
【0114】
その他の適切な技法は、抗原性ポリペプチドへの、またはファージまたは類似のベクター中の抗体のライブラリーの選択へのリンパ球のインビトロ曝露を包含する(Huse,et al.(1989)“Generation of a Large Combinatorial Library of the Immunoglobulin Repertoire in Phage Lambda,” Science 246:1275−1281;およびWard,et al.(1989)Nature 341:544−546参照)。本発明のポリペプチドおよび抗体は、キメラまたはヒト化抗体を含めた修飾を伴ってまたは伴わずに用いられ得る。しばしばポリペプチドおよび抗体は、検出可能なシグナルを提供する物質を共有結合的または非共有結合的に結合することにより標識される。広範な種々の標識および接合技法は既知であり、科学文献および特許文献で広範に報告されている。適切な標識としては、放射性核種、酵素、基質、補因子、阻害剤、蛍光部分、化学発光部分、磁気粒子等が挙げられる。このような標識の使用を教示する特許としては、米国特許第3,817,837号、第3,850,752号、第3,939,350号、第3,996,345号、第4,277,437号、第4,275,149号および第4,366,241号が挙げられる。さらに、組換えまたはキメラ免疫グロブリンが産生され得る(Cabilly、米国特許第4,816,567号を参照)か、またはトランスジェニックマウス中で作製され得る(Mendez,et al.(1997)Nature Genetics 15:146−156参照)。
【0115】
本発明の抗体は、タンパク質またはペプチドを単離するに際してアフィニティークロマトグラフィーのためにも用いられ得る。抗体が固体支持体、例えばアガロース、セファデックス(Sephadex)等のような粒子と連結されるカラムが調製され、細胞溶解物がカラムを通過し、カラムが洗浄され、その後漸増濃度の穏やかな変性剤が通され、それにより精製タンパク質が放出され得る。逆に、免疫選択により抗体を精製するためにタンパク質が用いられ得る。
【0116】
抗体はまた、特定の発現産物に関して発現ライブラリーをスクリーニングするためにも用いられ得る。通常は、このような手法に用いられる抗体は、抗体結合により抗原の存在の容易な検出を可能にする部分で標識される。
【0117】
タンパク質に対して産生される抗体はまた、抗イディオタイプ抗体を産生するためにも用いられる。これらは、タンパク質の発現またはタンパク質を発現する細胞に関連した種々の免疫学的状態を検出または診断するのに有用である。それらは、天然リガンドに対して競合的阻害剤または置換基であり得る、リガンドのアゴニストまたはアンタゴニストとしても有用である。
【0118】
上記アミノ酸配列からなる免疫原のような、それに対して生成された抗体と特異的に結合し得るかまたは特異的に免疫反応性である標的タンパク質は、通常はイムノアッセイで確定される。イムノアッセイは、通常は、例えば配列番号2のタンパク質に対して産生されたポリクローナル抗血清を用いる。この抗血清は、他のサイトカインレセプターファミリーメンバー、例えば好ましくは同一種からのIFNレセプターサブユニットに対して低交差反応性を有するよう選択され、このような交差反応性は、イムノアッセイに用いる前に免疫吸着により除去される。
【0119】
イムノアッセイにおいて用いるための抗血清を産生するために、例えば配列番号2のタンパク質が本明細書中に記載されたように単離される。例えば組換えタンパク質は、哺乳動物細胞系中で産生され得る。適切な宿主、例えばBalb/cのようなマウスの同系株が、通常は標準アジュバント(例えば、フロイントのアジュバント)ならびに標準マウス免疫感作プロトコールを用いて、選択タンパク質で免疫感作される(Harlow and Lane(前出)を参照のこと)。または本明細書中に開示され、キャリアタンパク質に結合された配列由来の合成ペプチドは、免疫原として用いられ得る。ポリクローナル血清が収集され、イムノアッセイ、例えば固体支持体上に固定された免疫原を用いる固相イムノアッセイにおいて免疫原タンパク質に対して滴定される。10またはそれ以上の力価を有するポリクローナル抗血清が選択され、他のサイトカインレセプターファミリーメンバー、例えば図1に整列されたレセプターに対するそれらの交差反応性に関して、競合結合イムノアッセイ、例えばHarlow and Lane(前出、p.570−573)に記載されたイムノアッセイを用いて試験される。好ましくは少なくとも2つのサイトカインレセプターファミリーメンバーが、この確定に用いられる。これらのサイトカインレセプターファミリーメンバーは組換えタンパク質として産生され、本明細書中に記載されたような標準分子生物学およびタンパク質化学技法を用いて単離される。
【0120】
競合結合フォーマットでのイムノアッセイは、交差反応性確定のために用いられ得る。例えば配列番号2のタンパク質は、固体支持体に固定され得る。アッセイに添加されるタンパク質は、固定抗原との抗血清の結合と競合する。固定タンパク質との抗血清の結合と競合する上記タンパク質の能力は、選定された他のレセプターサブユニットと比較される。上記タンパク質に関する交差反応率(%)は、標準算定法を用いて算定される。上記タンパク質の各々との交差反応率が10%未満である抗血清が選択され、プールされる。交差反応抗体は次に、上記タンパク質による免疫吸着によりプール抗血清から除去される。
【0121】
免疫吸着およびプールした抗血清は次に、二次タンパク質を免疫原タンパク質と比較するために上記のような競合結合イムノアッセイに用いられる。この比較を行うために、2つのタンパク質が広範な濃度で各々アッセイされ、固定タンパク質との抗血清の結合の50%を阻害するのに必要な各タンパク質の量が確定される。必要とされる二次タンパク質の量が、必要とされる単数または複数の選定タンパク質の量の2倍未満である場合には、二次タンパク質は、免疫原に対して生成された抗体と特異的に結合するといわれる。
【0122】
これらのタンパク質は、相同タンパク質のファミリーのメンバーであることが理解される。特定の遺伝子産物、例えばDIRS4に関しては、本用語は、本明細書中に開示されたアミノ酸配列だけでなく、対立遺伝子、非対立遺伝子または種変異体であるその他のタンパク質も指す。本用語は、慣用的組換え技法を用いた計画的突然変異により、例えば単一部位突然変異により、またはそれぞれのタンパク質をコードするDNAの短いセクションを切り出すことにより、または新規アミノ酸を置換するかまたは新規のアミノ酸を付加することにより導入される非天然に存在する突然変異を包含することも理解される。このような小変化は、通常は元の分子の免疫同一性および/またはその生物学的活性を実質的に保持する。したがってこれらの変化は、示された天然DIRS4タンパク質と特異的に免疫反応性であるタンパク質を包含する。変更タンパク質の生物学的特性は、適切な細胞系中でタンパク質を発現することおよび例えばトランスフェクト化リンパ球に及ぼす適切な作用を測定することによって確定され得る。軽微と考えられる特定のタンパク質修飾としては、全体としてサイトカインレセプターファミリーに関して上述したような類似の化学特性を有するアミノ酸の保存的置換が挙げられる。あるタンパク質とサイトカインレセプターのタンパク質とを最適にアライメントすることおよび免疫同一性を確定するために本明細書中に記載されるような慣用的イムノアッセイを用いることによって本発明のタンパク質組成を確定し得る。
【0123】
(VII.キットおよび定量)
天然および組換え形態の本発明の分子の両方は、キットおよびアッセイ方法において特に有用である。例えばこれらの方法は、結合活性に関して、例えば、これらのタンパク質に対するリガンドまたはレセプターに関してスクリーニングするために適用され得る。毎年、数何万個もの化合物のスクリーニングを可能にするために、自動アッセイのいくつかの方法が近年開発された(例えばBIOMEK自動ワークステーション、Beckman Instruments,Palo Alto,CaliforniaおよびFodor,et al.(1991)Science 251:767−773参照(これらの記載内容は、参照により本明細書中に援用される))。後者は、固体支持体上に合成された複数の規定ポリマーにより結合を試験するための手段を記載する。リガンドまたはアゴニスト/アンタゴニスト相同タンパク質に関してスクリーニングするための適切なアッセイの開発は、本発明により提供されるような活性状態での多量の精製可溶性サイトカインレセプターの利用可能性により大いに促され得る。または多量のリガンドの産生は、レセプターに関するスクリーニングに有用である。マーカーは、特異的試薬を生成するためにも大量に利用可能である。
【0124】
精製タンパク質、例えばDIRS4は、プレート上に直接被覆されるか、さもなければ、リガンドまたは抗体スクリーニング技法における使用のために提示される。しかし、これらのタンパク質に対する非中和抗体は、例えば診断的使用に有用な固相上にそれぞれのレセプターを固定するために捕捉抗体として用いられ得る。
【0125】
本発明は、タンパク質またはそのリガンドの存在を検出するための種々の診断用キットおよび方法における、例えばDIRS4、そのフラグメント、ペプチドおよびそれらの融合産物の使用も企図する。代替的にまたはさらに、その分子に対する抗体が、キットおよび方法に組み込まれ得る。通常は、キットは、1つまたは他のものを認識するペプチドまたは遺伝子セグメントまたは試薬を含有するコンパートメントを有する。通常は、認識試薬は、ペプチドの場合、レセプターまたは抗体であり、または遺伝子セグメントの場合には、通常はハイブリダイゼーションプローブである。診断的用途は、上記のようにマーカーに関して有用である。
【0126】
試料中の例えばDIRS4の濃度を確定するための好ましいキットは、通常は、DIRS4に対する既知の結合親和性を有する標識化合物、例えばリガンドまたは抗体、陽性対照としての(天然または組換えの)DIRS4の供給源、ならびに遊離標識化合物から結合物、例えば試験試料中のDIRS4を固定するための固相を分離するための手段を含む。試薬および指示書を含有するコンパートメントが普通は提供される。
【0127】
哺乳動物クローディン(claudin)またはシュラーフェン(schlafen)またはペプチドフラグメントまたはレセプターフラグメントに対して特異的な抗体(抗原結合フラグメントを含む)は、高レベルのタンパク質および/またはそのフラグメントの存在を検出するための診断的用途に有用である。診断アッセイは、均一(遊離試薬と抗体−抗原複合体との間の分離工程を伴わない)または不均一(分離工程を伴う)であり得る。種々の市販アッセイ、例えばラジオイムノアッセイ(RIA)、酵素結合イムノソルベントアッセイ法(ELISA)、酵素イムノアッセイ(EIA)、酵素増幅イムノアッセイ技法(EMIT)、基質標識蛍光イムノアッセイ(SLFIA)等が存在する。例えば非標識抗体は、標識されサイトカインレセプターに対するかまたはその特定のフラグメントに対する抗体を認識する二次抗体を使用することにより使用され得る。これらのアッセイは、文献中でも広範に考察されてきている(例えばHarlow and Lane(1988)Antibodies:A Laboratory Manual,CSH.、およびColigan(ed.1991 and periodic supplement)Current Protocols In Immunology Greene/Wiley,New York参照)。
【0128】
抗イディオタイプ抗体は同様の用途を有して、サイトカインレセプターまたはリガンドのアゴニストまたはアンタゴニストとして機能し得る。これらは、適切な環境下で治療試薬として有用である。
【0129】
しばしば、診断アッセイのための試薬は、アッセイ感度を最適にするためにキット中に供給される。本発明に関しては、アッセイの性質、プロトコールおよび標識によって、標識抗体もしくは非標識抗体または標識リガンドが提供される。これは通常は、その他の添加剤、例えば緩衝剤、安定剤、シグナル生成に必要な物質、例えば酵素のための基質等と併用される。好ましくはキットは、適正な使用および使用後の内容物の処分のための指示書も含有する。通常は、キットは各々有用な試薬のためのコンパートメントを有し、試薬の適正な使用および処理のための指示書を含有する。望ましくは、試薬は凍結乾燥粉末として提供されるが、この場合、この試薬は、アッセイを実施するための適切な濃度を有する水性媒質中で再構成され得る。
【0130】
診断アッセイの上記の構成成分は修飾を伴わずに用いられ得るか、または種々の方法で修飾され得る。例えば標識化は、検出可能シグナルを直接または間接的に提供する部分を共有結合的または非共有結合的に結合することにより達成され得る。これらのアッセイの多くにおいて、試験化合物、サイトカインレセプター、リガンドまたはそれに対する抗体は、直接または間接的に標識され得る。直接ラベリングの可能性は、標識基:放射性標識、例えば125I、酵素(米国特許第3,645,090号)、例えばペルオキシダーゼおよびアルカリ性ホスファターゼ、ならびに蛍光強度、波長シフトまたは蛍光局在化の変化をモニタリングし得る蛍光標識(米国特許第3,940,475号)を包含する。両特許は、参考として本明細書中で援用される。間接的な標識化の可能性は、一構成成分のビオチン化(biotinylation)とその後の上記の標識基のうちの1つと結合されるアビジンとの結合を包含する。
【0131】
遊離リガンドからの結合物のまたは遊離試験化合物からの結合物の分離の多数の方法もまた存在する。サイトカインレセプターは、種々のマトリックス上に固定され、その後、洗浄され得る。適切なマトリックスとしては、プラスチック、例えばELISAプレート、フィルターおよびビーズが挙げられる。マトリックスへのレセプターの固定方法としては、プラスチックの直接接着、捕捉抗体の使用、化学カップリング、ならびにビオチン−アビジンが挙げられるが、これらに限定されない。このアプローチの最終工程は、例えば有機溶媒(例えば、ポリエチレングリコール)または塩(例えば、硫酸アンモニウム)を利用するものを含むいくつかの方法のいずれかによる抗体/抗原複合体の沈降を包含する。その他の適切な分離技法としては、Rattle,et al.(1984)Clin.Chem.30(9):1457−1461に記載されたフルオレセイン抗体磁化性粒子法、ならびに米国特許第4,659,678号に記載されたような二重抗体磁気粒子分離が挙げられる(これらの記載内容は、参照として本明細書中で援用される)が、これらに限定されない。
【0132】
種々の標識へのタンパク質またはフラグメントの連結方法は、文献中に十分に報告されている。多数の技法が、ペプチド結合を形成するためのカルボジイミドまたは活性エステルの使用による活性化カルボキシル基の使用、結合のためのクロロアセチルのような活性化ハロゲン、またはマレイミドのような活性化オレフィンとのメルカプト基の反応によるチオエーテルの生成等を包含する。融合タンパク質は、これらの用途においても使用を見出す。
【0133】
本発明の別の診断的局面は、提供された配列から採取されたオリゴヌクレオチドまたはポリヌクレオチド配列の使用を包含する。これらの配列は、免疫学的またはその他の医学的障害を有することが疑われる患者におけるそれぞれの遺伝子または転写物のレベルを検出するためのプローブとして用いられ得る。RNAおよびDNAヌクレオチド配列の両方の調製、配列のラベリング、ならびに配列の好ましいサイズは、文献中にて十分な説明および考察を受けた。普通は、オリゴヌクレオチドプローブは、少なくとも約14ヌクレオチド、通常は少なくとも18ヌクレオチドを有するべきであり、ポリヌクレオチドプローブは数キロベースまでであり得る。種々の標識が用いられ、もっとも一般的には放射性核種、特に32Pである。しかしながらその他の技法、例えばポリヌクレオチド中への導入のためのビオチン修飾ヌクレオチドの使用も用いられ得る。ビオチンはその場合、広範な種々の標識、例えば放射性核種、蛍光剤、酵素等で標識され得るアビジンまたは抗体との結合のための部位として機能する。あるいは、特定の二重鎖、例えばDNA二重鎖、RNA二重鎖、DNA−RNAハイブリッド二重鎖、またはDNA−タンパク質二重鎖を認識し得る抗体が用いられ得る。これらの抗体が次に標識され、アッセイが実行されるが、この場合、表面での二重鎖の生成時に、二重鎖に結合される抗体の存在が検出され得るよう、二重鎖は表面に結合される。新規のアンチセンスRNAに対するプローブの使用は、慣用的技法で、例えば核酸ハイブリダイゼーション、プラスマイナススクリーニング、組換えプロービング、ハイブリッド放出翻訳法(HRT)ならびにハイブリッド阻害翻訳法(HART)で実行され得る。これは、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)のような増幅技法も包含する。
【0134】
その他のマーカーの定性的または定量的存在に関して試験する診断キットも企図される。診断または予後は、マーカーとして用いられる多数の指標の組合せに依存する。したがってキットは、マーカーの組合せに関して試験し得る(例えばViallet,et al.(1989)Progress in Growth Factor Res.1:89−97参照)。
【0135】
(VIII.治療的効用)
本発明は、有意の治療価値を有する試薬を提供する(例えばLevitzki(1996)Curr.Opin.Cell Biol.8:239−244を参照のこと)。サイトカインレセプター(天然または組換え)、そのフラグメント、突然変異タンパク質レセプターおよび抗体は、レセプターまたは抗体に対する結合親和性を有すると同定された化合物とともに、それらのリガンドのレセプターの異常発現を示す症状の治療に有用であるはずである。このような異常は、通常は免疫学的な障害またはその他の障害により明示される。さらに本発明は、リガンドに対する応答の異常発現または異常トリガリングに関連した種々の疾患または障害において治療的価値を提供するであろう。インターフェロン、IL−10、TNFおよびTGFの生物学は、十分に説明されている。逆に、TLRも非常に興味深い対象であり、本明細書中に記載された上記相同体も同様に興味深いものである。クローディンおよびシュラーフェンに関する有意の医学的症状との関連は、以下で説明される。
【0136】
組換えタンパク質、突然変異タンパク質、それに対するアゴニストまたはアンタゴニスト抗体、または抗体が精製され、次に患者に投与される。これらの試薬は、治療的使用のために、例えば慣用的薬学的に許容可能なキャリアまたは希釈剤中で、生理学的無害性安定剤および賦形剤とともに、付加的有効成分と組合され得る。これらの組合せは、滅菌性であり、例えば濾過されて、投薬バイアル中での凍結乾燥または安定化水性製剤中での貯蔵によるように、投薬形態中に投入され得る。本発明は、抗体の使用または補体結合でないそのフラグメントの結合も企図する。
【0137】
レセプターまたはそのフラグメントを用いるリガンドスクリーニングは、レセプターに対する結合親和性を有する分子を同定するために実施され得る。その後の生物学的アッセイは次に、推定リガンドが、内因性刺激活性を遮断し得る競合的結合を提供し得るか否かを確定するために利用され得る。レセプターフラグメントは、それがリガンドの活性を遮断するという点で、遮断剤またはアンタゴニストとして用いられ得る。同様に、内因性刺激活性を有する化合物はレセプターを活性化し、したがってそれがリガンドの活性を刺激する、例えばシグナル伝達を誘導するという点で、アゴニストである。本発明はさらに、アンタゴニストとしてのサイトカインレセプターに対する抗体の治療的使用を企図する。
【0138】
逆に、リガンドに対するレセプターに関するレセプタースクリーニングが実施され得る。しかしながらリガンドは、通常はリガンドの可溶性の性質のために簡単である生物学的アッセイを用いて、機能に関してもスクリーニングされ得る。
【0139】
有効な治療に必要な試薬の量は、多数の異なる因子、例えば投与手段、標的部位、試薬生理学的寿命、薬理学的寿命、患者の生理学的状態、ならびに投与されるその他の薬剤に依存する。したがって、治療投薬量は、安全性および効力を最適化するように滴定されるべきである。通常は、インビトロで用いられる投薬量は、これらの試薬の原位置での投与のために有用な量での有用な指針を提供し得る。特定の障害の治療のための有効用量についての動物試験は、ヒト投薬量のさらなる予測指標を提供する。種々の考察が、例えばGilman,et al.(eds.1990)Goodman and Gilman’s:The Pharmacological Bases of Therapeutics,8th Ed.,Pergamon Press;およびRemington’s Pharmaceutical Sciences,17th ed.(1990),Mack Publishing Co.,Easton,Penn.(これらの記載内容は各々、参照として本明細書中で援用される)に記載されている。投与方法は、例えば、経口、静脈内、腹腔内または筋肉内投与、経皮拡散等に関して、以下に考察される。薬学的に許容可能なキャリアとしては、水、生理食塩水、緩衝液、ならびに例えばMerck Index,Merck & Co.,Rahway,New Jerseyに記載されたその他の化合物が挙げられる。投薬量範囲は、普通は、適切なキャリアを用いて、1mMより低い濃度、通常は約10μM未満の濃度、通常は約100nM未満、好ましくは約10pM(ピコモル)未満、もっとも好ましくは約1fM(フェムトモル)未満の量であると予測される。徐放性処方物または徐放性装置はしばしば、連続投与のために利用される。
【0140】
サイトカイン、レセプター、そのフラグメントならびに抗体またはそのフラグメント、アンタゴニストおよびアゴニストは、治療される宿主に直接投与され得るし、または化合物のサイズによって、それらの投与前に、卵白アルブミンまたは血清アルブミンのようなキャリアタンパク質にそれらを結合するのが望ましいこともある。治療処方物は、多数の慣用的投薬処方物中で投与され得る。有効成分が単独で投与されることは可能だが、薬学的処方物として有効成分を提示するのが好ましい。処方物は、上記のような少なくとも1つの有効成分を、1つまたはそれ以上のその許容可能なキャリアと一緒に含む。各キャリアは、他の成分と適合性であり、患者に有害でないという意味で、薬学的におよび生理学的両面で許容可能でなければならない。処方物は、経口、直腸、鼻または非経口的(例えば皮下、筋肉内、静脈内および皮内)投与に適したものを包含する。処方物は、単位投薬形態で提示されるのが便利であり、薬学分野で既知の方法により調製され得る(例えばGilman,et al.(eds.1990)Goodman & Gilman’s:The Pharmacological Bases of Therapeutics,8th Ed.,Pergamon Press;およびRemington’s Pharmaceutical Sciences,17th ed.(1990),Mack Publishing Co.,Easton,Penn.; Avis,et al.(eds.1993)Pharmaceutical Dosage Forms:Parenteral Medications Dekker,NY; Lieberman,et al.(eds.1990)Pharmaceutical Dosage Forms:Tablets Dekker,NY;およびLieberman,et al.(eds.1990)Pharmaceutical Dosage Forms:Disperse Systems Dekker,NY参照)。本発明の療法は、他の治療剤、例えば他のサイトカインレセプターファミリーメンバーのアゴニストまたはアンタゴニストと組み合わせて、またはそれらと関連して用いられ得る。
【0141】
(IX.スクリーニング)
DIRS4、TLR−Lレセプターまたはそれらのフラグメントを用いる薬剤スクリーニングは、関連構成成分の単離を含めて、レセプターサブユニットに対する結合親和性を有する化合物を同定するために実施され得る(例えばEmory and Schlegel(1996)Cost−Effective Strategies for Automated and Accelerated High−Throughput Screening IBC,Inc.,Southborough,MA参照)。その後の生物学的アッセイは次に、化合物が内因性刺激活性を有するか否かを決定するために利用することができ、したがって、それがリガンドの活性を遮断する点において、遮断剤またはアンタゴニストである。同様に、内因性刺激活性を有する化合物はレセプターを活性化し、したがってそれがサイトカインリガンドの活性を刺激する点において、アゴニストである。本発明はさらに、サイトカインアゴニストまたはアンタゴニストとしてのレセプターに対する抗体の治療的使用を意図する。
【0142】
逆にリガンドに関しては、レセプターがスクリーニングされ得る。既知のまたは新規の対合におけるオーファンレセプターサブユニットまたは既知のレセプターサブユニットの試験が実施され得る。
【0143】
薬剤スクリーニングの一方法は、DIRS4またはTLR−Lレセプターを発現する組換えDNA分子で安定的に形質転換される真核生物宿主細胞または原核生物宿主細胞を利用する。他の機能性レセプターからの単離において、またはその他の特異的サブユニットと組合せて、レセプターを発現する細胞が単離され得る。このような細胞は、生存可能または固定形態で、標準リガンド/レセプター結合アッセイのために用いられ得る(Parce,et al.(1989)Science 246:243−247;およびOwicki,et al.(1990)Proc.Nat’l Acad.Sci.USA 87:4007−4011(細胞応答を検出するための感受性方法を記載)も参照)。125I−抗体のようなリガンドに対する既知の結合親和性を有する標識レセプターまたは抗体を用いて細胞(推定リガンドの供給源)が接触され、インキュベートされる競合アッセイが特に有用であり、結合組成物に対する試験試料の結合親和性が測定される。結合および遊離標識結合組成物は次に、リガンド結合の程度を査定するために分離される。結合された試験化合物の量は、既知の供給源と結合する標識レセプターの量と反比例する。多数の技法のいずれかを用いて、遊離リガンドから結合物を分離して、リガンド結合の程度を査定し得る。この分離工程は、通常は、フィルターとの接着とその後の洗浄、プラスチックとの接着とその後の洗浄、または細胞膜の遠心分離のような手法を包含し得る。生存可能細胞は、サイトカイン媒介性機能、例えば二次メッセンジャーレベル、すなわちCa++に及ぼす薬剤の作用;細胞増殖;イノシトールホスフェートプール変化等に関してスクリーニングするためにも用いられ得る。いくつかの検出方法は、分離工程、例えば近接感受性検出系の排除を可能にする。カルシウム感受性染料は、蛍光光度計または蛍光細胞分類装置とともに、Ca++レベルを検出するために有用である。
【0144】
(X.リガンド)
本明細書中のDIRS4およびTLR−Lレセプターの説明は、上記のようなリガンドを同定するための手段を提供する。このようなリガンドは、適度に高い親和性を有するそれぞれのレセプターと特異的に結合するはずである。そのリガンドを検出するために一方のレセプターのラベリングを可能にする種々の構築物が利用可能にされる。例えばサイトカインレセプターの直接的ラベリング、二次ラベリングのためのそのマーカー上への融合、例えばFLAGまたはその他のエピトープタグ等は、レセプターの検出を可能にする。これは、生化学的精製のためのアフィニティー法と同様に組織学的であり、または発現クローニングアプローチにおけるラベリングまたは選択であり得る。2ハイブリッド選択系も適用可能であり、利用可能なサイトカインレセプター配列を有する適切な構築物を作製する(例えばFields and Song(1989)Nature 340:245−246参照)。
【0145】
一般に、サイトカインレセプターの説明は、DIRS4またはTLR−L試薬および組成物に関する個々の特定の実施形態に同様に適用可能である。逆に、可溶性リガンド(例えばTNFおよびTGF)は、生物学的活性に関して特性化される。
【0146】
本発明の広範囲は、以下の実施例を参照しながら最良に理解されるが、これらの実施例は、本発明を特定の実施形態に限定されるように意図されない。
【0147】
(実施例)
(I.一般的方法)
標準方法のいくつかは、例えばManiatis,et al.(1982) Molecular Cloning,A Laboratory Manual,Cold Spring Harbor Laboratory,Cold Spring Harbor Press;Sambrook et al.(1989)Molecular Cloning:A Laboratory Manual(2d ed.)vols.1−3,CSH Press,NY;Ausubel,et al.,Biology,Greene Publishing Associates,Brooklyn,NY;またはAusubel,et al.(1987および補遺)Current Protocols in Molecular Biology,Greene/Wiley,New Yorkに記載または言及されている。タンパク質精製のための方法としては、硫酸アンモニウム沈降、カラムクロマトグラフィー、電気泳動、遠心分離、結晶化等のような方法が挙げられる(例えばAusubel,et al.(1987および定期補遺);Coligan et.al(ed.1996および定期補遺)Current Protocols In Protein Science Greene/Wiley,New York;Deutscher(1990)“Guide to Protein Purification” in Methods in Enzymology,vol. 182およびこのシリーズの他の巻;ならびにタンパク質精製産物の使用に関するメーカーの文献、例えばPharmacia,Piscataway,N.J.またはBio−Rad,Richmond,CA参照)。組換え技法との組合せは、適切なセグメント、例えばFLAG配列またはプロテアーゼ除去可能配列を介して融合され得る等価物との融合を可能にする(例えばHochuli(1989)Chemische Industrie 12: 69−70;Hochuli(1990)“Purification of Recombinant Proteins with Metal Chelate Absorbent” in Setlow(ed.)Genetic Engineering,Principle and Methods 12:87−98,Plenum Press,N.Y.;およびCrowe,et al.(1992)QIAexpress:The High Level Expression & Protein Purification System QUIAGEN,Inc.,Chatsworth,CA参照)。
【0148】
コンピューター配列分析は、例えば利用可能なソフトウェアプログラム(例えばGCG(U.Wisconsin)およびGenBank供給元からのものを含む)を用いて実施される。公的配列データベースも、例えばGenBank等から用いられた。
【0149】
IL−10またはIL−12レセプターに適用可能な多数の技法は、例えばUSSN08/110,683(IL−10レセプター)(この記載内容は、参照により本明細書中に援用される)に記載されたようなDIRS4またはその他のレセプターサブユニットに適用可能であり得る。
【0150】
(II.組合せ分析)
ヒト配列は、例えばBLASTサーバーを用いて、ゲノム配列データベースから同定した(Altschul,et al.(1994)Nature Genet.6:119−129)。標準分析プログラムを用いて、構造、例えばPHD(Rost and Sander(1994)Proteins 19:55−72)およびDSC(King and Sternberg(1996)Protein Sci.5:2298−2310)を評価し得る。標準比較ソフトウェアとしては、例えばAltschul,et al.(1990) J.Mol.Biol.215:403−10;Waterman(1995)Introduction to Computational Biology:Maps.Sequences,and Genomes Chapman & Hall;Lander and Waterman(eds. 1995)Calculating the Secrets of Life: Applications of the Mathematical Sciences in Molecular Biology National Academy Press;およびSpeed and Waterman(eds. 1996)Genetic Mapping and DNA Sequencing(Ima Volumes in Mathematics and Its Applications,Vol 81)Springer Verlagが挙げられる。
【0151】
(III.完全長cDNAのクローニング;染色体局在化)
配列から得られるPCRプライマーを用いて、ヒトcDNAライブラリーをプローブする。霊長類、齧歯類またはその他の種のDIRS4に関する完全長cDNAを、例えば_gt10ファージのDNAハイブリダイゼーションスクリーニングによりクローン化する。適切な条件下でT.aquaticusTaqplusDNAポリメラーゼ(Stratagene)を用いて、PCR反応を実行する。
【0152】
染色体スプレッドを調製する。72時間培養されたフィトヘマグルチニン刺激ヒトリンパ球から得た染色体調製物で、in situハイブリダイゼーションを実施する。5−ブロモデオキシウリジンを培養(60g/培地1ml)の最後の7時間添加し、良質のハイブリダイゼーション後染色体分染を保証した。
【0153】
プライマーの助けを借りて増幅されたPCRフラグメントを、適切なベクター中でクローン化する。ベクターを、Hを用いたニック−トランスレーションにより標識する。放射能標識プローブを、Mattei,et al.(1985)Hum.Genet.69:327−331に記載されたように、200ng/ハイブリダイゼーション溶液1mlの最終濃度で、中期スプレッドとハイブリダイズさせる。
【0154】
核トラックエマルション(KODAK NTB)で被覆後、スライドを曝露する。バンド形成手法中の銀粒子のあらゆる滑りを回避するために、染色体スプレッドをまず緩衝化ギムザ溶液で染色し、中期写真撮影する。次に、フルオロクロム−光分解−ギムザ(FPG)法によりR−バンド形成を実施し、分析前に中期再写真撮影する。または、マッピングした配列タグをデータベース中で検索し得る。
【0155】
同様の適切な方法を、他の種に関して用い得る。
【0156】
(IV.mRNAの局在化)
約2μgのポリ(A)RNA/レーンを含有するヒト多組織(カタログ番号1、2)および癌細胞系ブロット(カタログ番号7757−1)を、Clontech(Palo Alto,CA)から購入する。例えばAmersham Rediprimeのランダムプライマーラベリングキット(RPN1633)を用いて、[α−32P]dATPでプローブを放射能標識する。プレハイブリダイゼーションおよびハイブリダイゼーションを、0.5MのNaHPO、7%SDS、0.5MのEDTA(pH8.0)中で65℃で実施する。高ストリンジェンシー洗浄を、例えば2xSSC、0.1%SDSで40分間、最初に2回、65℃で実行し、その後、続いて0.1xSSC、0.1%SDS中で20分間洗浄する。次に膜を、増感紙の存在下で、−70℃でX線フィルム(Kodak)に露呈する。選定ヒトDIRS4クローンを用いてcDNAライブラリーサザンによるより詳細な研究を実施し、造血またはその他の細胞サブセット中でのそれらの発現を調べる。
【0157】
または、例えば表から、2つの適切なプライマーを選択する。cDNAを生成するためのメッセージの存在に関して選択された適切なmRNA試料、例えば遺伝子を発現する試料で、RT−PCRを用いる。
【0158】
PCRシグナルにより予備選定された適切な組織からのcDNAライブラリーのハイブリダイゼーションにより、完全長クローンを単離し得る。ノーザンブロットが実施され得る。
【0159】
適切な技法(例えばPCR、イムノアッセイ、ハイブリダイゼーションまたは別の方法)により、各遺伝子をコードする遺伝子に関するメッセージをアッセイする。組織および器官cDNA調製物は、例えばClontech,Mountain View,CAから入手可能である。天然発現の供給源の同定は、上記のように有用である。また、機能的レセプターサブユニット対合の同定は、サイトカインリガンドの各々に対する生理学的応答性を生じるレセプターサブユニットの組合せをどの細胞が発現するかの予測を可能にする。
【0160】
マウス分布に関して、例えばサザン分析を実施し得る:一次増幅cDNAライブラリーからのDNA(5μg)を適切な制限酵素で消化して、挿入物を放出し、1%アガロースゲル上を流して、ナイロン膜に転写した(Schleicher and Schuell,Keene,NH)。
【0161】
マウスmRNA単離のための試料を以下に挙げる:休止マウス線維芽細胞L細胞系(C200);Braf:ER(エストロゲンレセプターとのBraf融合)トランスフェクト細胞、対照(C201);T細胞、TH1分極(Mel14輝線(bright)、脾臓からのCD4+細胞、IFN−γおよび抗IL−4で7日間分極;T200);T細胞、TH2分極(Mel14輝線、脾臓からのCD4+細胞、IL−4および抗IFN−γで7日間分極;T201);T細胞、高度TH1分極(Openshaw,et al.(1995)J.Exp.Med.182:1357−1367参照);抗体CD3で活性化、2,6、16時間プール;T202);T細胞、高度TH2分極(Openshaw,et
al.(1995)J.Exp.Med.182:1357−1367参照);抗体CD3で活性化、2、6、16時間プール;T203);CD44−CD25+プレT細胞、胸腺から分類(T204);TH1 T細胞クローンD1.1、抗原による最終刺激後3週間休止(T205);TH1 T細胞クローンD1.1、10μg/ml ConA、15時間刺激(T206);TH2 T細胞クローンCDC35、抗原による最終刺激後3週間休止(T207);TH2
T細胞クローンCDC35、10μg/ml ConA、15時間刺激(T208);Mel14+脾臓からのネイティブT細胞、休止(T209);Mel14+T細胞、IFN−γ/IL−12/抗−IL−4を用いてTh1に分極、6、12、24時間プール(T210);Mel14+T細胞、IL−4/抗IFN−γを用いてTh2に分極、6、13、24時間プール(T211);非刺激成熟B細胞白血病細胞系A20(B200);非刺激B細胞系CH12(B201);脾臓からの非刺激大型B細胞(B202);全脾臓からのB細胞、LPS活性化(B203);脾臓からのメトリザマイド濃化樹状細胞、休止(D200);骨髄からの樹状細胞、休止(D201);LPSで4時間活性化された単球細胞系RAW264.7(M200);GMおよびM−CSFを用いて得られる骨髄マクロファージ(M201);マクロファージ細胞系J774、休止(M202);マクロファージ細胞系J774+LPS+抗−IL−10、0.5、1、3、6、12時間プール(M203);マクロファージ細胞系J774+LPS+IL−10、0.5、1、3、5、12時間プール(M204);エーロゾル負荷マウス肺組織、Th2プライマー、エーロゾルOVA負荷、7、14、23時間プール(Garlisi,et al.(1995)Clinical Immunology and Immunopathology 75:75−83参照;X206);線虫(Nippostrongulus)感染肺組織(Coffman,et al.(1989)Science 245:308−310参照;X200);全成人肺、正常(O200);全肺、rag−1(Schwarz,et al.(1993)Immunodeficiency 4:249−252参照;O205);IL−10 K.O.脾臓(Kuhn,et al.(1991)Cell 75:263−274参照;X201);全成人脾臓、正常(O201);全脾臓、rag−1(O207);IL−10 K.O.パイアー斑(O202);全パイアー斑、正常(O210);IL−10 K.O.腸間膜リンパ節(X203);全腸間膜リンパ節、正常(O211);IL−10 K.O.結腸(X203);全結腸、正常(O212);NODマウスすい臓(Makino,et al.(1980)Jikkenn Dobutsu 29:1−13参照;X205);全胸腺、rag−1(O208);全腎臓、rag−1(O209);全心臓、rag−1(O202);全脳、rag−1(O203);全精巣、rag−1(O204);全肝臓、rag−1(O206);ラット正常関節組織(O300);ならびにラット関節炎関節組織(X300)。
【0162】
ヒトmRNA単離のための試料を以下に挙げる:末梢血単核球細胞(単球、T細胞、NK細胞、顆粒球、B細胞)、休止(T100);末梢血単核球細胞、抗CD3で活性化、2、6、12時間プール(T100);T細胞、TH0クローン Mot72、休止(T102);T細胞、TH0クローン Mot72、抗CD28および抗CD3で活性化、3、6、12時間プール(T103);T細胞、TH0クローン Mot72、特異的ペプチドでアネルギー処理、2、7、12時間プール(T104);T細胞、TH1クローン HY06、休止(T107);T細胞、TH1クローン HY06、抗CD28および抗CD3で活性化、3、6、12時間、プール(T108);T細胞、TH1クローン HY06、特異的ペプチドでアネルギー処理、2、6、12時間プール(T109);T細胞、TH2クローン HY935、休止(T110);T細胞、TH2クローン HY935、抗CD28および抗CD3で活性化、2、7、12時間プール(T111);T細胞、抗−CD28、IL−4および抗IFN−γにおいてはCD4+CD45RO−T細胞分極27日、TH2分極、抗CD3および抗CD28で活性化、4時間(T116);T細胞腫瘍株JurkatおよびHut78、休止(T117);T細胞クローン、プールAD130.2、Tc783.12、Tc783.13、Tc783.58、Tc782.69、休止(T118);T細胞ランダムγδT細胞クローン、休止(T119);脾臓細胞、休止(B100);脾臓細胞、抗CD40およびIL−4で活性化(B101);B細胞EBV株プール化WT49、RSB、JY、CVIR、721.221、RM3、HSY、休止(B102);B細胞系JY、PMAおよびイオノマイシンで活性化、1、6時間プール(B103);NK20クローン、プール化、休止(K100);NK20クローンプール、PMAおよびイオノマイシンで活性化、6時間(K101);NKLクローン、LGL白血病患者の末梢血由来、IL−2処理(K106);NK細胞傷害性クローン640−A30−1、休止(K107);造血前駆体株TF1、PMAおよびイオノマイシンで活性化、1、6時間プール(C100);U937前単球株、休止(M100);U937前単球株、PMAおよびイオノマイシンで活性化、1、6時間プール(M101);溶離単球、LPS、IFNγおよび抗IL−10で活性化、1、2、6、12、24時間プール(M102);溶離単球、LPS、IFNγおよびIL−10で活性化、1、2、6、12、24時間プール(M103);溶離単球、LPS、IFNγおよび抗IL−10で活性化、4、16時間プール(M106);溶離単球、LPS、IFNγ、IL−10で活性化、4、16時間プール(M1 7);溶離単球、LPSで活性化、1時間(M108);溶離単球、LPSで活性化、6時間(M109);DC70%CD1a+、CD34+GM−CSFから、TNFα12日、休止(D101);DC70%CD1a+、CD34+GM−CSFから、TNFα12日、PMAおよびイオノマイシンで活性化、1時間(D102);DC70%CD1a+、CD34+GM−CSFから、TNFα12日、PMAおよびイオノマイシンで活性化、6時間(D103);DC95%CD1a+、CD34+GM−CSFから、TNF_12日、FACS分類、PMAおよびイオノマイシンで活性化、1、6時間プール(D104);DC95%CD14+、CD34+GM−CSFから、TNFα12日、FACS分類、PMAおよびイオノマイシンで活性化、1、6時間プール(D105);DC CD1a+CD86+、CD34+GM−CSFから、TNF_12日、FACS分類、PMAおよびイオノマイシンで活性化、1、6時間プール(D106);DC、単球GM−CSFから、IL−4 5日、休止(D107);DC、単球GM−CSFから、IL−4 5日、休止(D108);DC、単球GM−CSFから、IL−4 5日、LPS活性化、4、16時間プール(D109);DC、単球GM−CSFから、IL−4 5日、活性化TNFα、単球supe、4、16時間プール(D110);平滑筋腫L11良性腫瘍(X101);正常子宮筋層M5(O115);悪性平滑筋肉腫GS1(X103);肺線維芽細胞肉腫株MRC5、PMAおよびイオノマイシンで活性化、1、6時間、プール(C101);腎臓上皮癌細胞系CHA、PMAおよびイオノマイシンで活性化、1、6時間、プール(C102);腎臓胎児28週雄(O100);肺胎児28週雄(O101);肝臓胎児28週雄(O102);心臓胎児28週雄(O103);脳胎児28週雄(O104);胆嚢胎児28週雄(O106);小腸胎児28週雄(O107);脂肪組織胎児28週雄(O108);卵巣胎児25週雌(O109);子宮胎児25週雌(O110);精巣胎児28週雄(O111);脾臓胎児28週雄(O112);成体胎盤28週(O113);および炎症扁桃、12歳から(X100)。
【0163】
DIRS4に関しては、サザンブロット分析は、数個のcDNAライブラリーにおける発現を明示した。その例を以下に挙げる:休止MOT72(Th0クローン);休止、活性化、および抗ペプチドHY06(Th1クローン);活性化T細胞CD4+、Th2分極;休止プールT細胞クローン;休止および活性化脾臓細胞;休止EBV B細胞;活性化JY(B細胞株);細胞傷害性NK細胞;TF1細胞;休止および活性化U937細胞;抗IL−10で処理した単球;単球(抗IL−10およびIL−10刺激);活性化単球;樹状細胞(活性化および休止);MRC5(肺線維芽細胞肉腫株);CHA(腎臓上皮癌株);正常および喘息サル肺;正常および喫煙者肺;正常結腸;胎児肺;肝臓;胆嚢;および小腸。2つの転写物サイズ、すなわち約500bpおよび約1.8kbバンドが存在したが、これは、おそらくは可溶性および膜貫通形態の2つの異なる転写物を示唆する。
【0164】
PCRによる霊長類(例えばヒト)のTNFx発現は、アレルギー肺および正常肺では高い;成体胎盤、胎児脾臓および正常皮膚では非常に低い。本質的には、腸試料および胎児器官では発現は認められない。細胞中では、高発現は休止HY06細胞およびTF−1で検出されたが、活性化HY06細胞およびJY細胞では低く、試験した、例えば上記におけるほとんどの他のヒト試料では有意の発現は認められなかった。表1は、ヒトTNFxに関する付加的TaqMan発現データを示す。
【0165】
【表1】


齧歯類(例えばマウス)のTNFxは、5ヶ月ApoE KOマウス大動脈;C57B6 3週間分極Th1細胞、およびC57B6 3週間分極Th2細胞中で高度に発現される。それは、Balb/c3週間分極Th2細胞、LPS処理脾臓および種々のその他のTh2分極集団ではあまり高度には発現されない。組織中では、PCRにより、それはTNK KO脾臓、NZB/W脾臓、NZB/W腎臓、NZB/W脾臓、GF耳/皮膚;rag−1精巣,w.t.C57B6脾臓、w.t.C57B6すい臓および2mo.肺において高度に発現される。それは、インフルエンザ肺、rag−1肺、rag−1脾臓、脊髄試料、肺試料、胃およびリンパ節では低レベルで発現される。表2は、マウスTNFxに関する付加的TaqMan発現データを示す。
【0166】
(表2:)
【0167】
【表2】


霊長類、例えばヒトのTNFyは、胎児脂肪組織および胎児卵巣中で発現される。それは、胎児脳、橋本甲状腺炎、RA滑膜プール、成体胎盤および胎児子宮中で低レベルで発現される。それは、胎児腎臓、正常甲状腺で低レベルで発現され、クローン病(Crohn’s)結腸、乾癬皮膚および胎児肺で検出可能である。それは本質的には、評価された他の器官、例えば種々の回虫負荷肺試料中では検出されない。細胞ライブラリーでは、それはTF−1細胞で発現され、CHA細胞中では非常に低レベルで発現されるが、試験された他の細胞系中では有意に発現されなかった。表3は、ヒトTNFyに関する付加的TaqMan発現データを提供する。
【0168】
(表3:)
【0169】
【表3】


(表4は、げっ歯類についてのTaqMan発現データ(例えば、マウス(moust TNFy)を提供する。)
【0170】
【表4】


霊長類、例えばヒトのTLR−L1は、TF−1細胞、D6細胞で発現され、休止U937細胞、休止Jurkat細胞およびプールNK細胞中ではほとんど検出されない。組織中では、それは、胎児子宮、胎児卵巣、アレルギー肺および胎児精巣中に見出される。胎児腎臓、胎児小腸、胎児脳、胎児脂肪組織、正常肺プールおよび胎児肺では、低レベルで見出される。
【0171】
霊長類、例えばヒトのTLR−L2、TLR−L3およびTLR−L4は、脳組織中で発現されると思われる。
【0172】
霊長類、例えばヒトのTLR−L5は、非刺激化A549、活性化A549、MRC5およびBc細胞系中で発現されると思われる。組織の中では、それは胎児子宮、胎児小腸中でもっとも高度に発現され、胎児肺、胎児腎臓、胎児肝臓および胎児卵巣中ではあまり発現されない。それは胎児脳、胎児脂肪組織、胎児精巣、乾癬皮膚および種々の腸試料中で単に検出可能である。
【0173】
5685C6プローブは、Th2マイナスTh1分極細胞のサブトラクションライブラリーとの陽性ハイブリダイゼーションを、Th1マイナスTh2分極細胞のライブラリーとのハイブリダイゼーションの非存在を示す。これは、プローブが、Th2分極細胞中で選択的に存在し、このような細胞型のためのマーカーとして機能し得る、ということを示唆する。PCR技法は、発現プロフィールを確証する。
【0174】
構造的には、このタンパク質は、チオレドキシンフォールドを保有する他のタンパク質、例えばペルオキシダーゼタンパク質、例えばグルタチオンペルオキシダーゼとの類似性を示す(Choi,et al.(1998)Nature Structural Biol.5:400−406参照)。チオレドキシンは、ある種の化学誘引物質活性を示すことが報告されている(Bertini,et al.(1999)J.Expt’l Med.189:1783−1789参照)。
【0175】
4つの新規のクローディン転写物すべてに関して、TaqManプライマーを設計した。これらのプライマー組を用いて、異なる細胞型、組織および疾患状態を示すヒトライブラリーのパネル、ならびに2つの延長cDNAパネルをスクリーニングした。cDNAパネルは、正常または疾患ヒト肺または腸由来の試料から成っていた。クローディン遺伝子は、検出されたもっとも高度に調節された遺伝子のいくつかである。さらにクローディンD8は、クローン病および潰瘍性結腸炎試料間の最大相互調節を示して、それをこれらの疾患に関する将来的診断パネルにおける良好な候補にする。
【0176】
クローディン−D2:ライブラリーサザンにおいて、発現は、1つのクローン病結腸、胎児小腸および2つの上皮細胞系で最高であり、胎児肺、腎臓、卵巣および精巣では低レベルに発現される。ヒトcDNAパネルでは、これは、ステロイド治療を用いた場合も用いない場合も、8/9のクローン病において高度に上向き調節される(平均誘導=53x、n=9)。さらに、クローディン−D2は9/12の潰瘍性結腸炎試料(平均誘導=8.2x)でも誘導されるが、この誘導はクローン病資料で観察されたものより有意に低い。さらに、12/13の間質性肺疾患試料(特発性肺線維症、過敏性肺炎および好酸球性肉芽腫)において、上向き調節される(平均誘導=29x)。
【0177】
クローディン−D8:ライブラリーサザンにおいて、発現は、胎児腎臓および正常結腸で最高である。さらに、潰瘍性結腸炎結腸、甲状腺および胎児肺で発現される。パネル上の細胞では、発現は観察されない。ヒトcDNAパネルでは、腸で高レベルの発現が観察された。すべてのクローン病試料では、発現はほとんどまたはまったく認められない(平均低減130x、n=9)。いくつかの潰瘍性結腸炎試料でもまた、クローディン−D8発現が低減したが、パターンは不均一である。これに対比して、クローディン−D8は、いくつかの間質性肺疾患試料において上向き調節される(12/15、平均誘導=9x)が、これらの試料における発現レベルは正常結腸の10分の1程度である。それは、I−309により原発性ヒト気管支上皮細胞でも誘発される。
【0178】
クローディン−D17:ライブラリーサザンにおいて、全体的に測定される発現レベルは、本明細書中に記載された他のクローディンと比較して、100分の1程度で低い。発現レベルが実際により低いか、またはこの遺伝子に関するプライマーが非感受性(非最適)であるかは明らかでない。発現は、喘息肺のうちの1つおよび乾癬皮膚で最高である。パネル上の細胞では、発現は観察されない。ヒトcDNAパネルでは、発現は8/11の潰瘍性結腸炎試料で増大される(平均誘導=13x)が、一方、クローン病試料中では変わらない。I−309により誘導される原発性気管支上皮細胞系においては、低レベルで発現される。そうでなければ、散発性試料の場合を除いて、レベルは低すぎて検出されない。
【0179】
クローディン−D7.2:ライブラリーサザンにおいて、ヒト胎児および成人肺、サル肺で、および1つのクローン病結腸試料で最高レベルで発現される。パネル上の2つの上皮(A549およびCHA)および1つの線維芽細胞(MRC5)細胞系で、低レベルで発現される。ヒトcDNAパネルでは、腸で高レベルで、また肺でもより高いレベルで発現される。ステロイドで処置されていない患者からのクローン病試料では、上向き調節される(平均誘導=3.7x、n=4)。このパネル上で検査された肺疾患のいずれにおいてもこの遺伝子の一貫した調整は認められない。
【0180】
クローディンファミリー構造:クローディンファミリーメンバーのゲノム構造編成がパラセリン−1のものに基づいている場合には、タンパク質は5つのエキソンによりすべてコードされる。推定スプライス部位およびエキソン数は予測可能であり、M1;A43、A75、G129およびC182から約2コドン上流のD2の残基に対応し、膜貫通セグメントは、約G17−V36、M83−C104、V117−H141およびL164−Q188に対応する。パラセリンはそのN末端で余分の60個のアミノ酸を有し、これは膜の細胞質側上に置かれる。
【0181】
疾患関連:クローディン−D2は、対照試料と比較して、8/9のクローン病で上向き調節されるが、一方、クローディン−D8は下方調節される。本発明の開示に記載されたクローディンはすべて、上記のような疾患関連を示す。
【0182】
クローディンは、クローン病と潰瘍性結腸炎を区別し得る、あるいはいずれかまたは両方の疾患における疾患重症度の確定を助け得る遺伝子の診断パネルの一部を構成し得る。例えばクローディン−D2は、潰瘍性結腸炎よりクローン病においてより高レベルで発現される。対照的に、クローディン−D8、クラスター1645577は、クローン病試料において極低レベルで発現され、ほとんどの潰瘍性結腸炎試料においては劇的に低減されることはほとんどない(例えばSimon,et al.(1999)Science 285:103−106;Hirano,et al.(19xx)Genome Research 10:659−663;Morita,et al.(1999)Proc.Nat’l.Acad.Sci.USA 96:511−516;Anderson and Van Itallie(1999)Current Biology 9:R922−R924;およびFuruse,et al.(1999)J.Cell Biol.147:891−903参照)。
【0183】
炎症性腸疾患を有する患者の腸内へのクローディン−D8オルソログを発現するアデノウイルスまたは別の発現ベクターの導入は、腸のバリア機能を改善し、疾患を改善する。
【0184】
対照的に、本明細書中に記載されたクローディンの1つに対する抗体は、密着接合部形成を促進して腸バリア機能の改善をもたらす細胞内シグナルを誘導し;クローン病または潰瘍性結腸炎の開始または保持に原因的役割を演じ得る病原性作用物質の進入を遮断し、密着接合部を横切る骨髄性細胞の移動を促して上皮の感染前に病原性作用物質を一掃することを可能にし得る。
【0185】
線維芽細胞/胸腺腫細胞におけるシュラーフェンファミリーメンバーの発現は、細胞成長を遅延しまたは停止する。それらは細胞成長およびT細胞発達を先導し、T細胞静止状態を維持する機構の統合的構成成分である。それらは、自己免疫疾患の発症または維持に重要な役割を演じ得る。マウスシュラーフェンは、細胞周期の調節に関与する。このファミリーは、2つのスプライス改変体:短および長形態を特徴とする。
【0186】
シュラーフェンB:748aa;ORF。定量的PCR分析は、T細胞、休止DC、M1マクロファージ細胞パネルにおいて明示する。橋本甲状腺炎、胎児腎臓、胎児子宮および胎児脾臓において誘導される。クローン病結腸ではわずかに誘導される。
【0187】
シュラーフェンC:891aa、全ORF。定量的PCR分析は、これが、対照と比較して、全クローン病試料、喘息肺、回虫肺、橋本甲状腺炎および胎児組織において有意に上向き調節されることを明示した。
【0188】
シュラーフェンD:578aa、全ORF。ヒトシュラーフェンDに関する定量的PCRデータは、正常結腸と比較して、クローン病および潰瘍性結腸炎において有意に示差的に調節されることを明示した。さらにそれは、細胞系と比較して、多数の発生中組織(胎児)および疾患状態(アレルギー、回虫およびニューモシスチスカリニ肺、クローン病結腸、潰瘍性結腸炎および乾癬皮膚)において高度に発現されると思われる。
【0189】
シュラーフェンE:897aa、全ORF。定量的PCR分析は、結腸、胎児肝臓、胎児肺、胎児卵巣および胎児子宮における発現を明示し、1つのクローン病試料で有意に上向き調節され、橋本甲状腺炎で高度に誘導される。
【0190】
シュラーフェンF:358aa;全ORF。分布分析は完全ではない。
【0191】
同様の試料は、評価のために他の種において単離し得た。
【0192】
(V.種同等物のクローニング)
種々の戦略を用いて、好ましくはその他の霊長類または齧歯類からの例えばDIRS4の種同等物を得る。一方法は、密接に関連した種DNAプローブを用いる交差ハイブリダイゼーションによる。それは、中間工程として進化的に類似の種を調査するために有用であり得る。別の方法は、遺伝子間、例えば高度保存または非保存ポリペプチドまたはヌクレオチド配列の領域間の類似性または差異のブロックの同定を基礎にした特異的PCRプライマーを用いることによる。
【0193】
(VI.哺乳動物タンパク質の産生)
適切な、例えばGST融合構築物は、例えば大腸菌中での発現のために操作される。例えばマウスIGIF pGexプラスミドが構築され、大腸菌中で形質転換される。新たに形質転換した細胞を、例えば50_g/mlアンピシリンを含有するLB培地中で成長させ、IPTG(Sigma, St. Louis, MO)を用いて誘導する。一夜誘導後、細菌を収集し、例えばDIRS4タンパク質を含有するペレットを単離する。例えば2リットルのTE緩衝液(50mMトリスベース、pH8.0、10mMのEDTAおよび2mMのペファブロック(Pefabloc))中でペレットをホモジナイズする。この物質を微小流動機(Microfluidics,Newton,MA)に3回通す。流動化上清をSorvallGS−3ローターで13,000rpmで1時間回転沈降させる。その結果生じたサイトカインレセプタータンパク質含有上清を濾過し、50mMトリスベースpH8.0中で平衡させたグルタチオン−SEPHAROSEカラム上に通す。DIRS4−GST融合タンパク質を含有する分画をプールし、例えばトロンビン(Enzyme Research Laboratories,Inc.,South Bend,IN)を用いて切断する。次に切断プールを、50mMトリスベース中で平衡させたQ−SEPHAROSEカラム上に通す。DIRS4を含有する分画をプールし、冷蒸留水中で希釈して、伝導率を下げ、単独でまたはイムノアフィニティー抗体カラムと連続して、新たなQ−SEPHAROSEカラム上に再び通す。DIRS4タンパク質を含有する分画をプールし、分取して、−70℃冷凍庫中に保存する。
【0194】
CDスペクトルとサイトカインレセプタータンパク質の比較は、タンパク質が正しくフォールディングことを示唆し得る(Hazuda,et al.(1969)J.Biol.Chem.264:1689−1693参照)。
【0195】
他の遺伝子、例えば膜タンパク質に関しては、タンパク質は細胞表面で最良に発現され得る。それらは原核生物発現系または真核生物発現系中に存在し得る。表面発現形態が、脂質との天然相互作用と一致する配座を有することはもっともありそうである。
【0196】
(VII.レセプターの生理学的形態の確定)
種々のリガンドおよび提供されたレセプターサブユニット、例えばIL−10関連配列を用いて、リガンドに対するレセプターの細胞形態を試験し得る。特に複数のサイトカインレセプター様リガンドが同定されている(例えばUSSN60/027,368、08/934,959および08/842,659参照)(これらの記載内容は、参照により本明細書中に援用される)。
【0197】
その他の推定レセプターサブユニットを用いたDIRS4の同時形質転換が実施され得る。このような細胞を用いて、シグナル伝達のために推定サイトカインリガンド、例えばAK155をスクリーニングし得る。細胞増殖アッセイを用い得る。
【0198】
さらに、多数のサイトカインレセプターが、ヘテロ二量体、例えば可溶性αサブユニットおよび膜貫通βサブユニットとして機能する、ということは既知であった。提供された試薬を用いて、サブユニットの組合せをここで試験し得る。特に、細胞中へのサブユニットの形質転換またはトランスフェクションのために、適切な構築物を作製し得る。形質転換の組合せトランスフェクションは、限定サブユニットを発現する細胞を作成し、これを、予測リガンドに対する応答に関して試験し得る。適切な細胞型、例えば293T細胞を、例えばNF_bレポーター構築物とともに用い得る。
【0199】
レセプターに関する生物学的アッセイは、一般に、タンパク質のリガンド結合特徴に、またはレセプターのキナーゼ/ホスファターゼ活性に関する。活性は、多数のその他の酵素反応の場合と同様に、通常は可逆的であり、ホスファターゼまたはホスホリラーゼ活性を媒介し、その活性は標準手法により容易に測定される(例えばHardie,et al.(eds.1995)The Protein Kinase FactBook vols.I and II,Academic Press, San Diego,CA;Hanks,et al.(1991)Meth.Enzymol.200:38−62;Hunter,et al.(1992)Cell 70:375−388;Lewin(1990)Cell 61:743−752;Pines,et al.(1991)Cold Spring Harbor Symp.Quant.Biol.56:449−463;およびParker,et al.(1993)Nature 363:736−738参照)。
【0200】
サイトカインのファミリーは、造血または炎症性疾患の重要な媒介物質である分子を含有する(例えばNelson and Martin (eds.2000)Cytokines in Pulmonary Disease Dekker,NY;Ganser and Hoelzer(eds.1999)Cytokines in the Treatment of Hematopoietic Failure Dekker,NY:Remick and Friedland(eds.1997)Cytokines in Health and Disease Dekker,NY;Dinarello(1996)Blood 87:2095−2147;およびThomson(eds.1994)The Cytokine Handbook Academic Press,San Diego参照)。リガンドおよびレセプターは、シグナル伝達プロセスにおいて非常に重要である。
【0201】
(VIII.タンパク質に特異的な抗体)
同系Balb/cマウスを、組換え形態のタンパク質、例えば精製DIRS4または安定的にトランスフェクトされたNIH−3T3細胞を用いて、腹腔内に免疫する。適切な時点で、タンパク質を、付加的アジュバントとともにまたは伴わずに動物に追加免疫して、抗体産生をさらに刺激する。血清を収集するか、または採集した脾臓を用いてハイブリドーマを産生する。
【0202】
あるいは、遺伝子またはそのフラグメントで形質転換した細胞(内因性または外因性細胞のいずれか)を用いて、または抗原の発現のために富化された単離膜を用いて、Balb/cマウスを免疫する。適切な時点で、通常は多数回のさらなる投与後、血清を収集する。種々の遺伝子療法技術は、例えば免疫応答を生成するための、インサイチュでのタンパク質産生において有用であり得る。血清を免疫選択して、限定特異性および高親和性を有する実質的に純粋な抗体を調製し得る。
【0203】
モノクローナル抗体を作製し得る。例えば脾臓細胞を適切な融合相手と融合させて、標準手法により増殖培地中でハイブリドーマを選択する。例えばELISAまたはその他のアッセイにより、DIRS4と結合する抗体の存在に関して、ハイブリドーマ上清をスクリーニングする。特定のDIRS4実施形態を特異的に認識する抗体も、選択または調製され得る。
【0204】
別の方法では、合成ペプチドまたは精製タンパク質を免疫系に提示して、モノクローナル抗体またはポリクローナル抗体を生成する(例えばColigan(ed.1991)Current Protocols in Immunology Wiley/Greene;ならびにHarlowおよびLane(1989)Antibodies:A Laboratory Manual Cold Spring Harbor Pressを参照のこと)。適切な状況では、結合試薬は、例えば、蛍光またはその他の方法で上記のように標識されるか、あるいはパニング法のために基質に固定される。核酸もまた、抗原を生じるために動物の細胞中に導入されて、この抗原は、免疫応答を引き出すために機能する(例えばWang,et al.(1993)Proc.Nat’l.Acad.Sci.90:4156−4160;Barry,et al.(1994)BioTechniques 16:616−619;およびXiang,et al.(1995)Immunity 2:129−135を参照のこと)。
【0205】
さらに、DIRS4と機能性αサブユニットとの組合せを確定するために有用であり得る抗体を生成し得る。したがって、例えば特定の機能性α/β組合せの特徴を有するエピトープを、適切な抗体を用いて同定し得る。
【0206】
(IX.融合タンパク質の産生)
例えばDIRS4を用いて、種々の融合構築物を作製する。適切な遺伝子の一部分を、エピトープタグ(例えば、FLAGタグ)または2ハイブリッド系構築物と融合する(例えば、FieldsおよびSong(1989)Nature
340:245−246を参照のこと)。
【0207】
エピトープタグを、抗FLAG抗体による検出を伴う発現クローニング手法に用いて、結合相手(例えば、それぞれのサイトカインレセプターに対するリガンド)を検出し得る。2ハイブリッド系もまた、DIRS4と特異的に結合するタンパク質を単離するために用い得る。
【0208】
(X.構造活性関係)
標準手法および分析を用いて、特定の残基の臨界性(criticality)に関する情報を確定する。例えば、決定位置(例えば、上記で同定された位置)で、多数の異なる改変体を生成し、改変体の生物学的活性を評価することにより、標準突然変異誘発分析を実施する。これは、活性を改変する位置を決定する程度に、あるいは生物学的活性を保持、遮断または調整するために置換され得る残基を決定するために特定の位置に焦点を絞って、実施し得る。
【0209】
あるいは、天然改変体の分析は、どの位置が天然に存在する突然変異を容認するかを示し得る。これは、個体の間の、あるいは系統または種全体のバリエーションの集団分析に起因し得る。例えば、PCR分析および配列決定により、選択された個体からの試料を分析する。これは、集団多形の評価を可能にする。
【0210】
(XI.レセプターに対するリガンドの単離)
サイトカインレセプターを特異的結合試薬として用いて、抗体が用いられるのとほとんど同様に、その結合の特異性を利用することにより、その結合相手を同定し得る。代表的に、結合レセプターは、レセプターサブユニットのヘテロ二量体である。結合試薬は、例えば蛍光または他の方法で、上記のように標識されるか、あるいはパニング法のために基質に固定される。
【0211】
結合組成物を用いて、結合相手(すなわち、好ましくは膜結合型リガンド)を発現する細胞系から作製される発現ライブラリーをスクリーニングする。標準染色技法を用いて表面発現リガンドを検出または分類するか、あるいはパニングにより表面発現形質転換細胞をスクリーニングする。種々の染色または免疫蛍光手順により、細胞内発現のスクリーニングを実施する。McMahan,et al.(1991)EMBO J.10:2821−2832)もまた参照のこと)。
【0212】
例えば、0日目に、10ng/mlのフィブロネクチンを含有するPBS(1ml/チャンバー)を用いて、室温で30分間、2チャンバーペルマックス(permanox)スライドを予備被覆する。PBSで1回リンスする。次に1.5mlの増殖培地中で2〜3×10細胞/チャンバーでCOS細胞をプレートする。37℃で一晩インキュベートする。
【0213】
1日目に、各試料に関して、無血清DME中の66μg/mlのDEAE−デキストラン、66_Mのクロロキンおよび4μgのDNAの溶液0.5mlを調製する。各組に関して、1および1/200希釈で、例えば、DIRS4−FLAG cDNAのポジティブコントロール、ならびにネガティブmockを調製する。無血清DMEで細胞をリンスする。DNA溶液を添加し、37℃で5時間インキュベートする。培地を除去し、DME中の10%DMSO 0.5mlを2.5分間添加する。DMEを除去し、DMEで1回洗浄する。1.5mlの増殖培地を添加し、一晩インキュベートする。
【0214】
2日目に、培地を取り替える。3または4日目に、細胞を固定し、染色する。ハンクス緩衝化生理食塩溶液(HBSS)で2回、細胞をリンスし、4%パラホルムアルデヒド(PFA)/グルコース中で5分間固定する。HBSSで3回洗浄する。すべての液体を除去後、スライドを−80℃で保存し得る。各チャンバーに関して、0.5mlインキュベーションを以下のように実施する。32_l/mlの1M NaNを有するHBSS/サポニン(0.1%)を、20分間にわたって添加する。次に細胞をHBSS/サポニンで1回洗浄する。適切なDIRS4またはDIRS4/抗体複合体を細胞に付加し、30分間インキュベートする。HBSS/サポニンで2回、細胞を洗浄する。適切な場合には、一次抗体を30分間にわたって添加する。二次抗体(例えば、Vector抗マウス抗体を、1/200希釈)を添加し、30分間インキュベートする。ELISA溶液、例えばVector Elite ABC西洋ワサビペルオキシダーゼ溶液を調製し、30分間予備インキュベートする。例えば1滴の溶液A(アビジン)および1滴の溶液B(ビオチン)/2.5mlHBSS/サポニンを用いる。HBSS/サポニンで2回、細胞を洗浄する。ABC HRP溶液を添加し、30分間インキュベートする。HBSSで細胞を2回洗浄し、次に2分間洗浄して、細胞をクローズする。次にVectorジアミノ安息香酸(DAB)を5〜10分間添加する。2滴の緩衝液+4滴のDAB+2滴のH/5mlの蒸留水(Glass distilled water)を用いる。注意深くチャンバーを取りはずし、水中でスライドをすすぐ。数分間風乾して、次に1滴のCrystal Mountおよびカバーガラスを付加する。85〜90℃で5分間、焼き固める。
【0215】
プールの陽性染色を評価し、結合に関与する単一遺伝子の単離のために連続的にサブクローニングする。
【0216】
あるいはレセプター試薬を用いて、推定リガンドを発現する細胞をアフィニティー精製するかまたは選別(sort out)する(例えばSambrook,et al.またはAusubel,et al.を参照のこと)。
【0217】
別の戦略は、パニングにより膜結合レセプターに関してスクリーニングすることである。上記のようにレセプターcDNAを構築する。リガンドを固定し、発現細胞を固定するために用い得る。固定は、例えばDIRS4融合構築物のFLAG配列を認識する適切な抗体の使用により、あるいは一次抗体に対して産生される抗体の使用により、達成され得る。選択および増幅の帰納的周期は、適切なクローンの富化およびレセプター発現クローンの結果的な単離をもたらす。
【0218】
哺乳動物DIRS4により、ファージ発現ライブラリーをスクリーニングし得る。適切な標識技法(例えば、抗FLAG抗体)は、適切なクローンの特異的標識を可能にする。
【0219】
本明細書中の引用はすべて、各々の個々の刊行物または特許出願が具体的および個別に参照として援用されると示されたのと同程度に、参照として本明細書中に援用される。
【0220】
当業者に明らかなように、本発明の多数の改変および変形は、本発明の精神および範囲を逸脱することなしになされ得る。本明細書中に記載される特定の実施形態は単なる例示として提示され、本発明は添付の特許請求の範囲の用語、ならびにこのような特許請求の範囲が権利を与えた等価物の全ての範囲により限定されるものであり、本発明は、例示として本明細書中に提示されている特定の実施形態により限定されない。
【0221】
【表5】


【図面の簡単な説明】
【0222】
【図1A】図1Aは、関連IFNレセプターファミリーメンバーの配列アラインメントを示す。組織因子は、配列番号4であり、hIFNabRは配列番号5であり、CRF2−4は配列番号6であり、cytor xは配列番号7であり、cytor7は配列番号8である。
【図1B】図1Bは、関連IFNレセプターファミリーメンバーの配列アラインメントを示す。組織因子は、配列番号4であり、hIFNabRは配列番号5であり、CRF2−4は配列番号6であり、cytor xは配列番号7であり、cytor7は配列番号8である。
【図1C】図1Cは、関連IFNレセプターファミリーメンバーの配列アラインメントを示す。組織因子は、配列番号4であり、hIFNabRは配列番号5であり、CRF2−4は配列番号6であり、cytor xは配列番号7であり、cytor7は配列番号8である。
【図2】図2は、TNF−xおよびTNF−yポリペプチドのアラインメントを示す(配列番号9、11および13)。pは霊長類であり、rは齧歯類である。
【図3A】図3A〜図3Fは、霊長類および齧歯類TLR様タンパク質配列のアラインメントを示す。
【図3B】 図3A〜図3Fは、霊長類および齧歯類TLR様タンパク質配列のアラインメントを示す。
【図3C】 図3A〜図3Fは、霊長類および齧歯類TLR様タンパク質配列のアラインメントを示す。
【図3D】 図3A〜図3Fは、霊長類および齧歯類TLR様タンパク質配列のアラインメントを示す。
【図3E】 図3A〜図3Fは、霊長類および齧歯類TLR様タンパク質配列のアラインメントを示す。
【図3F】 図3A〜図3Fは、霊長類および齧歯類TLR様タンパク質配列のアラインメントを示す。
【図4】図4は、霊長類および齧歯類5685C6ポリペプチド配列のアラインメントを示す。
【図5A】図5Aおよび5Bは、クローディン(Claudin)相同体:D2(配列番号34)、D8(配列番号37)、D17(配列番号39)、D7.2(配列番号41)のアラインメントを示す。
【図5B】 図5Aおよび5Bは、クローディン(Claudin)相同体:D2(配列番号34)、D8(配列番号37)、D17(配列番号39)、D7.2(配列番号41)のアラインメントを示す。
【図6A】図6A〜6Fは、シュラーフェン(Schlafen)相同体:シュラーフェンB(配列番号43)、シュラーフェンC(配列番号45)、シュラーフェンD(配列番号47)、シュラーフェンE(配列番号49)、およびシュラーフェンF(配列番号51)のアラインメントを示す。
【図6B】 図6A〜6Fは、シュラーフェン(Schlafen)相同体:シュラーフェンB(配列番号43)、シュラーフェンC(配列番号45)、シュラーフェンD(配列番号47)、シュラーフェンE(配列番号49)、およびシュラーフェンF(配列番号51)のアラインメントを示す。
【図6C】 図6A〜6Fは、シュラーフェン(Schlafen)相同体:シュラーフェンB(配列番号43)、シュラーフェンC(配列番号45)、シュラーフェンD(配列番号47)、シュラーフェンE(配列番号49)、およびシュラーフェンF(配列番号51)のアラインメントを示す。
【図6D】 図6A〜6Fは、シュラーフェン(Schlafen)相同体:シュラーフェンB(配列番号43)、シュラーフェンC(配列番号45)、シュラーフェンD(配列番号47)、シュラーフェンE(配列番号49)、およびシュラーフェンF(配列番号51)のアラインメントを示す。
【図6E】 図6A〜6Fは、シュラーフェン(Schlafen)相同体:シュラーフェンB(配列番号43)、シュラーフェンC(配列番号45)、シュラーフェンD(配列番号47)、シュラーフェンE(配列番号49)、およびシュラーフェンF(配列番号51)のアラインメントを示す。
【図6F】 図6A〜6Fは、シュラーフェン(Schlafen)相同体:シュラーフェンB(配列番号43)、シュラーフェンC(配列番号45)、シュラーフェンD(配列番号47)、シュラーフェンE(配列番号49)、およびシュラーフェンF(配列番号51)のアラインメントを示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
本明細書に記載される発明。

【図1A】
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【図1B】
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【図1C】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図3C】
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【図3D】
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【図3E】
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【図3F】
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【図4】
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【図5A】
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【図5B】
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【図6A】
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【図6B】
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【図6C】
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【図6D】
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【図6E】
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【図6F】
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【公開番号】特開2009−39124(P2009−39124A)
【公開日】平成21年2月26日(2009.2.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−218815(P2008−218815)
【出願日】平成20年8月27日(2008.8.27)
【分割の表示】特願2002−525188(P2002−525188)の分割
【原出願日】平成13年9月7日(2001.9.7)
【出願人】(596129215)シェーリング コーポレイション (785)
【氏名又は名称原語表記】Schering Corporation
【Fターム(参考)】