説明

唯一の圧力センサを備える多系統の圧力制御モジュール

本発明は、圧力媒体により操作される車両のブレーキ装置のための電空式の圧力制御モジュール(1)であって、少なくとも2つの通路(3a,3b)を備え、障害のない運転中は電気式に制御され、電気系統に障害があるときは空気圧式に制御される電空式の圧力制御モジュール(1)に関する。本発明では、唯一の圧力センサ(38)が、通路(3a,3b)の1つに設けられており、他の通路(3b,3a)内の実際作業圧は、特性マップに基づいて算出される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
従来技術
本発明は、請求項1の前段部に記載の、圧力媒体により操作される車両のブレーキ装置のための電空式の圧力制御モジュールであって、少なくとも2つの通路を備え、障害のない運転中は電気式に制御され、電気系統に障害があるときは空気圧式に制御される電空式の圧力制御モジュール、及び請求項6の前段部に記載の、電空式の圧力制御モジュールを運転する方法に関する。
【0002】
このような圧力制御モジュールは、例えばドイツ連邦共和国特許出願公開第4030980号明細書において公知である。この公知の2通路あるいは2系統の圧力制御モジュールは、1つの車軸の右側の車輪のブレーキアクチュエータと左側の車輪のブレーキアクチュエータとのために、それぞれ1つの通路を備え、かつ通路毎に、リレー弁を制御する電空式の弁ユニットを備える。弁ユニットは、それぞれ1つの入口弁及び出口弁並びにバックアップ弁を備える。
【0003】
障害のない運転中、すなわち、電気系統及び電圧供給部が健全である場合、運転者の希望に基づいて、電気的なブレーキ要求信号が制御装置に入力され、制御装置は、入口弁あるいは出口弁のための制御命令を出力して、対応するリレー弁の制御チャンバの給気あるいは排気を制御する。その際、リレー弁の制御チャンバに連通した圧力センサは、リレー弁の作業チャンバ内に形成される作業圧を測定して、対応する信号を制御装置に報知し、それぞれの通路のために圧力閉ループ制御を実現する。障害のない運転中、すなわち、電気系統が健全である場合、バックアップ弁は、遮断位置にある。すなわち、電気的なブレーキ要求信号に対して並列に形成される空気圧的なブレーキ要求信号は、リレー弁の制御チャンバまで通されない。空気圧的なブレーキ要求信号及び電気的なブレーキ要求信号は、フットブレーキモジュールにより形成される。
【0004】
電圧供給部の失陥時又は電気系統におけるエラー時、制御装置は、非通電状態にあり、バックアップ弁は、ばねにより付勢されてその通流位置に切り換わる。その結果、空気圧的なブレーキ要求信号が、制御圧としてリレー弁の制御チャンバに接続される。したがって、リレー弁は、閉ループ制御されていない作業圧をブレーキ圧としてリレー弁の作業チャンバ内に形成する。
【0005】
両通路内のブレーキ圧の個別の閉ループ制御のために、リレー弁の作業チャンバは、それぞれ1つの圧力センサに連通している。その結果、通路毎に1つの固有の圧力センサが装備されており、圧力制御モジュールの両通路の個別の閉ループ制御が実現される。しかしながら、この構成により、このような圧力制御モジュールの構造は、比較的複雑となる。
【0006】
これに対して本発明の根底にある課題は、より簡単に形成され、かつより安価に製造されるように、上述の形態の圧力制御モジュールを改良することである。
【0007】
この課題は、本発明により、請求項1及び請求項6の特徴により解決される。
【0008】
発明の概要
本発明により、圧力媒体により操作される車両のブレーキ装置のための電空式の圧力制御モジュールであって、少なくとも2つの通路を備え、障害のない運転中は電気式に制御され、電気系統に障害があるときは空気圧式に制御される圧力制御モジュールにおいて、
‐通路毎に、少なくとも1つのバックアップ弁、入口弁及び出口弁を備える、電子式の制御装置により制御可能な電空式の弁ユニットと、制御チャンバ及び作業チャンバを備える少なくとも1つのリレー弁とが設けられており、電空式の弁ユニットがリレー弁を空気圧式に制御し、
‐バックアップ弁が、電気系統に障害があるとき、一方では、運転者の希望に基づく制御圧を形成するための装置に連通可能であり、他方では、当該通路に配設されたリレー弁の制御チャンバに連通可能であり、
‐一の通路のリレー弁の作業チャンバが、少なくとも1つの一の車輪に配設される少なくとも1つの一の空気圧式のブレーキアクチュエータに連通し、かつ他の通路のリレー弁の作業チャンバが、少なくとも1つの他の車輪に配設される少なくとも1つの他の空気圧式のブレーキアクチュエータに連通し、
‐一の通路のリレー弁の制御チャンバと、他の通路のリレー弁の制御チャンバとの間で延在する少なくとも1つの圧力媒体接続が設けられており、
‐圧力媒体接続内に一の通路のバックアップ弁が配置されており、
‐一の車輪に配設される少なくとも1つの車輪回転数センサと、他の車輪に配設される少なくとも1つの車輪回転数センサとが設けられており、各々の車輪回転数センサが、対応する車輪の車輪回転挙動を表すセンサ信号を作成し、
‐他の通路のバックアップ弁は、運転者の希望に基づく制御圧が他の通路のバックアップ弁によってのみ圧力媒体接続及び一の通路のバックアップ弁に供給可能であるように、圧力媒体接続及び一の通路のバックアップ弁の上流に接続されており、
‐唯一の圧力センサが設けられており、圧力センサは、一の通路のリレー弁の作業チャンバにか、又は他の通路のリレー弁の作業チャンバに連通しており、かつ
‐障害のない運転中、一の通路の、リレー弁の制御チャンバ間の圧力媒体接続内に配置されるバックアップ弁は、制御装置により、一の車輪及び他の車輪に配設される車輪回転数センサのセンサ信号に基づいて制御される、
圧力媒体により操作される車両のブレーキ装置のための電空式の圧力制御モジュールが提案される。
【0009】
これにより、従来技術では障害のある運転中にのみ通流位置に切り換えられる一の通路のバックアップ弁が、障害のない運転中にも通流位置に切り換えられ、複数の通路のために唯一の圧力センサしか存在していないにもかかわらず、それぞれの通路のリレー弁の作業チャンバ内に、通路毎に異なる圧力を実現でき、例えば、各々の通路のために通路毎に個別のスリップ閉ループ制御又はスリップ開ループ制御を実現することができる。
【0010】
その際、両バックアップ弁は、ドイツ連邦共和国特許出願公開第4030980号明細書のように、フットブレーキモジュールから延びる制御圧管路に並列に接続されているのではなく、直列に、すなわち、一の通路のバックアップ弁が、フットブレーキモジュールにより形成される運転者の希望に基づく制御圧を、他の通路に配設されたバックアップ弁も通流位置に切り換えられた場合にのみ、一方の通路に配設されたリレー弁の制御チャンバに入力可能であるように接続されている。この配管は、簡単に、弁を収容する弁ブロック内に相応の通路孔を設けることにより形成可能である。
【0011】
したがって、いずれにしても必要なバックアップ弁は、有利な機能統合の意味で、一方では、障害のない運転の枠内で切り換えられ、他方では、障害のある運転中にも切り換えられる。電気系統の障害は極めて稀にしか起こらないため、これにより、バックアップ弁の機能性は、障害のない運転中に既にテストされる。
【0012】
他方、複数の通路のために、唯一の圧力センサのみが使用される。このことは、圧力を導く通路、圧力センサ及び圧力センサの配線の省略を実現する。
【0013】
本発明の根底には、一の通路に配設される車輪及び他の通路に配設される車輪の、例えばμスプリット条件時のそれぞれ異なる車輪回転挙動が、稀にしか発生しないのに対して、車輪の同じ回転挙動時の両通路の並行動作制御が、普通に発生する状況であるという思想がある。
【0014】
電空式の圧力制御モジュールを運転する方法は、目標作業圧及び実際作業圧への入口弁の開放時間及び/又は出口弁の開放時間の依存性が格納されている、制御装置内に記憶された少なくとも3次元の特性マップから出発して、
‐一の車輪及び他の車輪の同じ車輪回転挙動を表すセンサ信号が、制御装置に入力されると、一の通路のバックアップ弁を制御装置により、一の通路のリレー弁の制御チャンバを他の通路のリレー弁の制御チャンバに接続するために通流位置に切り換え、一の通路のリレー弁の作業チャンバ内の実際作業圧か、又は他の通路のリレー弁の作業チャンバ内の実際作業圧を、唯一の圧力センサを用いて測定し、対応する実際作業圧信号を、制御装置に、すべての通路内の同期的な圧力閉ループ制御のために報知し、
‐一の車輪及び他の車輪のそれぞれ異なる車輪回転挙動を表すセンサ信号が、制御装置に入力されると、一の通路の、圧力媒体接続内に配置されるバックアップ弁を、一の通路のリレー弁の制御チャンバを他の通路のリレー弁の制御チャンバから切り離すために遮断位置に切り換え、かつ
‐一の通路のリレー弁の、圧力センサに連通する一の作業チャンバ内の実際作業圧か、又は他の通路のリレー弁の、圧力センサに連通する他の作業チャンバ内の実際作業圧を測定し、一の通路又は他の通路についての実際作業圧信号を、一の通路又は他の通路の圧力閉ループ制御の枠内で一のブレーキアクチュエータ又は他のブレーキアクチュエータのための作業圧を形成するために制御装置に報知し、
‐特性マップを参照しながら、目標作業圧の値に基づいて、かつまだ同じ車輪回転挙動下で行われる制動の経過中に提示される実際作業圧の値に基づいて、他の通路の電空式の弁ユニットの入口弁の開放時間及び/若しくは出口弁の開放時間又は一の通路の電空式の弁ユニットの入口弁の開放時間及び/若しくは出口弁の開放時間を求め、入口弁又は出口弁を、求められた開放時間の間、他の通路のリレー弁の作業チャンバ内又は一の通路のリレー弁の作業チャンバ内に他の通路又は一の通路の圧力開ループ制御の枠内で他のブレーキアクチュエータ又は一のブレーキアクチュエータのための作業圧を形成するために開放する、
ようになっている。
【0015】
目標作業圧及び実際作業圧への入口弁の開放時間及び/又は出口弁の開放時間の依存性が格納されている特性マップは、好ましくはエンドオブライン(end−of−line)でプログラミングされ、構造的な周辺条件を基に存在する規則性を表す。この規則性にしたがって、入口弁の所定の時間の開放パルスが、対応するリレー弁の制御チャンバ内の所定の制御圧を形成し、それに基づいて、リレー弁が、測定可能な所定の実際作業圧を出力する。入口弁に制御装置により加えられた開放パルスが、所定のブレーキ要求信号に対応し、それゆえ所定の目標作業圧に対応しているので、開放パルスの時間と、予測される実際作業圧と、目標作業圧との間の、特性マップ内に示されている関係が生じる。これにより、例えば、予測される実際作業圧を、特性マップを参照して、ブレーキ要求(目標作業圧)と、入口弁及び出口弁の切り換えプロセスの時間とに基づいて求めることが可能であり、このために、この実際作業圧を測定するための圧力センサを必要としない。反対に、特性マップを参照して、目標作業圧(ブレーキ要求)の値に基づいて、かつなおも同じ車輪回転挙動下で行われる制動の経過中に存在し、なおも圧力センサにより測定される実際作業圧の値に基づいて、それぞれ異なる車輪回転挙動時に圧力センサから切り離されている他の通路の入口弁の開放時間及び/又は出口弁の開放時間を求めることが可能である。その後、特性マップを参照して決定された開放時間は、それぞれ異なる車輪回転挙動が存在し、通路の同期的な閉ループ制御がもはや行われないとき、他の通路のリレー弁の作業チャンバ内の実際の実際作業圧を決定する。
【0016】
その際、目標作業圧についての値は、好ましくは、ABS(Antiblockiersystem:アンチロックブレーキシステム)、ESP(Elektronisches Stabilitaetsprogramm:エレクトロニックスタビリティプログラム)、ASR(Antriebsschlupfregelung:トラクションコントロール)又はACC(Adaptive Cruise Control:アダプティブクルーズコントロール)のシステムにより、かつ/又は運転者の希望に基づいて形成される。すなわち、目標作業圧は、直接、常用ブレーキ値発生器、例えばフットブレーキモジュールの空気圧式の通路に由来する。
【0017】
それゆえ、これらの構成により、同じ車輪回転挙動時、作業圧の同期的な閉ループ制御が行われる一方、それぞれ異なる車輪回転挙動時、唯一の圧力センサを備える通路内でのみ、作業圧の閉ループ制御が実現され、圧力センサを有しない通路内では、作業圧が特性マップに基づいて開ループ制御される。
【0018】
従属請求項に記載した構成により、独立請求項に記載した発明の有利な態様及び改良が可能である。
【0019】
特に好ましくは、一の通路のリレー弁の作業チャンバが、他の通路のリレー弁の作業チャンバに、少なくとも1つの絞りにより流動接続されている。これにより、両作業チャンバ間の圧力補償が行われる。このことは、左右の同じ車輪回転挙動時、好ましくは同じブレーキ作用を左右に引き起こす。このために、リレー弁の公差又はシールに基づいてそれぞれ異なる幾何学形状による圧力差は、補償可能である。他方、絞りによる圧力補償は、周知のように、徐々に行われる。その結果、ゆっくりとした圧力補償は、例えば、それぞれ異なる車輪回転挙動を伴う短期のABS運転の枠内で存在する、それぞれ異なる通路のリレー弁の作業チャンバ内の圧力差に対しては、あまり影響を及ぼさない。
【0020】
例えば、それぞれ異なる通路の車輪回転挙動を検出する車輪回転数センサが、ABS、ASR、ESP又はACCシステムに包含されている。その結果、既に存在するこれらの車輪回転数センサの信号は、このために付加的な構成部材を必要とすることなく、固有の圧力センサを有しない通路内での圧力開ループ制御のためにも援用可能である。
【0021】
より詳細な点については、一実施の形態の以下の説明から看取される。
【0022】
以下に、本発明の実施の形態を図面に示し、以下の説明において詳細に説明する。図面における唯一の図は、本発明の有利な実施の形態に係る電空式の圧力制御モジュールの概略構成図である。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明の有利な実施の形態に係る電空式の圧力制御モジュールの概略構成図である。
【0024】
実施の形態の説明
図1は、商用車両の電子式のブレーキシステム(EBS)の電空式の圧力制御モジュール1の有利な実施の形態を示している。圧力制御モジュール1は、例えば、商用車両のリヤアクスルのブレーキアクチュエータ内の作業圧又はブレーキ圧を、電気的なブレーキ要求信号及び空気圧的なブレーキ要求信号に基づいて生成する。ブレーキ要求信号は、例えば、電気的なリヤアクスル通路内、及び図1には図示しないフットブレーキモジュールの空気圧的な通路内で形成される。
【0025】
圧力制御モジュール1は、例えば2つの通路あるいは系統、すなわち、リヤアクスルの右側の車輪のブレーキアクチュエータのための一方の通路あるいは系統3aと、左側の車輪のブレーキアクチュエータのための他方の通路あるいは系統3bとを有している。
【0026】
したがって圧力制御モジュール1は、公知の形式で、障害のない運転中は、電気式に制御され、電気系統に障害があるとき、例えば電源喪失時には、空気圧式に制御される。
【0027】
圧力制御モジュール1は、弁ブロック2と、通路毎に、各1つのバックアップ弁8a,8b、各1つの入口弁10a,10b及び各1つの出口弁12a,12bを備える、電子式の制御装置4により制御可能な電空式の弁ユニット6a,6bと、制御チャンバ16a,16b及び作業チャンバ34a,34bを備える少なくとも各1つのリレー弁14a,14bとを有している。電空式の弁ユニット6a,6bは、それぞれ対応するリレー弁14a,14bを空気圧式に制御する。
【0028】
バックアップ弁8a,8b、入口弁10a,10b及び出口弁12a,12bは、好ましくは2ポート2位置方向制御電磁弁である。入口弁10a,10b及び出口弁12a,12bは、非通電の基本位置でばねにより付勢されて遮断位置に切り換わり、通電されて通流位置に切り換わる。バックアップ弁8a,8bは、非通電の基本位置でばねにより付勢されて通流位置に切り換わり、通電されて遮断位置に切り換わる。これらの電磁式の弁8a,8b,10a,10b,12a,12bは、電子式の制御装置4により制御される。
【0029】
縮尺上の理由から図1に示していないフットブレーキモジュールから、制御圧管路18が、他方の通路3bに配設されるバックアップ弁8bの接続部20bに通じている。電気系統に障害があるとき、このバックアップ弁8bは、非通電となって、通流位置に切り換わる。これにより、フットブレーキモジュールから導かれる制御圧は、バックアップ弁8bの他方の接続部22bに接続される。この他方の接続部22bは、弁ブロック2内に形成される圧縮空気通路24に連通している。
【0030】
この圧縮空気通路24には、一方では、上記一方の通路3a及び上記他方の通路3bのリレー弁14a,14bの制御チャンバ16a,16bが接続されている。他方、この圧縮空気通路24内には、一方の通路3aのバックアップ弁8aも配置されている。バックアップ弁8aは、一方の接続部28aでもって、一方の通路3aのリレー弁14aの制御チャンバ16aに、かつ他方の接続部26aでもって、他方の通路3bのリレー弁14bの制御チャンバ16bに連通している。
【0031】
これにより、他方の通路3bのバックアップ弁8bは、圧縮空気通路24及び一方の通路3aのバックアップ弁8aに、他方の通路3bのバックアップ弁8bによってのみ、運転者の希望に基づく制御圧が供給可能であるように、圧縮空気通路24及び一方の通路3aのバックアップ弁8aの上流に接続されている。それゆえ、バックアップ弁8a,8bにより、まず、リレー弁14a,14bの制御チャンバ16a,16bが、フットブレーキモジュールに、ひいてはそこに形成される制御圧に連通可能である。
【0032】
入口弁10a,10bは、一方では、それぞれリヤアクスルの圧縮空気溜まり30に接続されており、他方では、その他方の接続部で、対応するリレー弁14a,14bの制御チャンバ16a,16bに開口している。出口弁12a,12bは、一方では、やはりリレー弁14a,14bの制御チャンバ16a,16bに連通している。さらに出口弁12a,12bは、圧力降下部32、例えば消音排気部に接続されている。
【0033】
公知の形式でリレー弁14a,14bの制御チャンバ16a,16bは、入口弁10a,10b及び出口弁12a,12bの切り換えにより、リレー弁14a,14bの作業チャンバ34a,34b内に適当な作業圧を形成するために給気又は排気可能である。スリップ制御された制動の枠内で、入口弁10a,10b及び出口弁12a,12bは、特に作業チャンバ34a,34b内の作業圧の保圧、減圧及び増圧のために、クロック式に制御されてもよい。作業チャンバ34a,34bは、左右の車輪の図1には示していないブレーキアクチュエータのブレーキチャンバに連通している。このようなリレー弁14a,14bの機能は、広く知られている。それゆえ本明細書においてこれ以上その詳細について立ち入ることはしない。
【0034】
さらに、右側の車輪又は他方の通路3bに配設される車輪回転数センサ36bと、左側の車輪又は一方の通路3aに配設される少なくとも1つの車輪回転数センサ36aとが、設けられている。各々の車輪回転数センサ36a,36bは、対応する車輪の車輪回転挙動を表すセンサ信号を制御装置4に入力する。さらに制御装置4内には、3次元の特性マップが記憶されている。特性マップ内には、目標作業圧及び実際作業圧への吸気弁10a,10bの開放時間及び/又は排気弁12a,12bの開放時間の依存性が格納されている。
【0035】
圧力制御モジュール1には、唯一の圧力センサ38が配設されている。圧力センサ38は、例えば一方の通路3aのリレー弁14aの作業チャンバ34aと連通しており、したがって、作業チャンバ34a内を支配する作業圧を測定する。
【0036】
また、一方の通路3aのリレー弁14aの作業チャンバ34aは、絞り40を介して、他方の通路3bのリレー弁14bの作業チャンバ34bに流動可能に接続されている。
【0037】
圧力制御モジュール1の機能形式は、以下の通りである。
【0038】
障害のない運転中、すなわち、健全な電圧供給及び健全な制御装置4において、一方の通路3aの、リレー弁14a,14bの制御チャンバ16a,16b間の圧縮空気通路24内に配置されるバックアップ弁8aは、制御装置4により、右側の車輪及び左側の車輪に配設された車輪回転数センサ36a,36bのセンサ信号に基づいて、以下に説明するように制御される。他方の通路3bのバックアップ弁8bは、障害のない運転中、フットブレーキモジュールにより形成される制御圧の、リレー弁14a,14bの制御チャンバ16a,16b内への流入を阻止するために閉鎖されたままである。
【0039】
右側の車輪及び左側の車輪の同じ車輪回転挙動を表すセンサ信号が、車輪回転数センサ36a,36bにより制御装置4に入力されると、一方の通路3aのバックアップ弁8aは、制御装置4により、一方の通路3aのリレー弁14aの制御チャンバ16aを他方の通路3bのリレー弁14bの制御チャンバ16bに接続するために、通流位置に切り換えられる。さらに制御圧が、リレー弁14a,14bの制御チャンバ16a,16b内に、入口弁10a,10b及び出口弁12a,12bの切り換えによって形成される。これらの弁は、制御装置4により設定に応じてブレーキ要求信号により制御される。制御チャンバ16a,16b内にかかる制御圧の結果として、実際作業圧が、リレー弁14a,14bの作業チャンバ34a,34b内に形成される。一方の通路3aのリレー弁14aの作業チャンバ34a内の実際作業圧が、唯一の圧力センサ38により測定されて、対応する実際作業圧信号が、制御装置4に、両通路3a,3b内の同期的な圧力閉ループ制御のために報知される。換言すれば、測定された実際作業圧と、例えばABS、ASR又はESP等のスリップ制御装置及び運転者のブレーキ要求信号により設定される目標作業圧との間の差は、差をなくす方向で、両通路3a,3bのために同期的に制御される。
【0040】
右側の車輪及び左側の車輪のそれぞれ異なる車輪回転挙動を表すセンサ信号が、制御装置4に入力されると、一方の通路3aの、圧縮空気通路24内に配置されるバックアップ弁8aは、一方の通路3aのリレー弁14aの制御チャンバ16aを他方の通路3bのリレー弁14bの制御チャンバ16bから切り離すために、遮断位置に切り換えられる。他方の通路3bのバックアップ弁8bは、引き続き閉鎖されたままである。さらに、一方の通路3aのリレー弁14aの、圧力センサ38と連通する作業チャンバ34a内の実際作業圧が測定され、一方の通路3aについての実際作業圧信号が、一方の通路3aの圧力閉ループ制御の枠内で一方のブレーキアクチュエータのための作業圧を形成するために、制御装置4に報知される。
【0041】
その後、制御装置4内に記憶された特性マップを参照しながら、例えばABS、ASR又はESP等のスリップ制御装置及び運転者のブレーキ要求信号により設定される目標作業圧の所定の値に基づいて、かつ、まだ両通路3a,3bの先行の同期的な圧力閉ループ制御の枠内で、一方の通路3aのバックアップ弁8aがまだ開放されているときに、唯一の圧力センサ38により測定可能な、まだ同じ車輪回転挙動下で行われる制動の経過中に提示される実際作業圧の値に基づいて、他方の通路3bの入口弁10bの開放時間及び/又は出口弁12bの開放時間が求められる。次に、他方の通路3bの入口弁10b又は出口弁12bは、求められた開放時間の間、他方の通路3bのリレー弁14bの作業チャンバ34b内に圧力開ループ制御の枠内で他方のブレーキアクチュエータのための作業圧を形成するために開放される。当初エンドオブラインでプログラミングされた特性マップは、好ましくは、ブレーキ運転中、「学習可能」な特性マップの意味で、両通路3a,3bの同期的な、閉ループ制御される並行動作(同じ車輪回転挙動)時に、変化した周辺条件に適合させるために、進行形で修正される。
【0042】
障害のある運転時、すなわち、電圧供給に異常がある場合又は制御装置4が故障している場合、すべての2ポート2位置方向制御電磁弁8a,8b,10a,10b,12a,12bは、非通電に切り換えられている。その結果、入口弁10a,10b及び出口弁12a,12bは、ばねにより付勢されて、図示の遮断位置に切り換えられ、両バックアップ弁8a,8bは、図示の通流位置に切り換えられる。そうすると、フットブレーキモジュールから導かれる空気圧的な制御圧は、まず、他方の通路3bの開放されたバックアップ弁8bを通過し、その後、他方の通路3bのリレー弁14bの制御チャンバ16b内及び圧縮空気通路24内に流入可能である。圧縮空気通路24により制御圧は、一方の通路3aの開放されたバックアップ弁8aを介して、一方の通路3aのリレー弁14aの制御チャンバ16a内にも到達する。したがって、同期的に、略同一の作業圧が、両リレー弁14a,14bの作業チャンバ34a,34b内に形成され、対応するブレーキアクチュエータへと伝送される。この場合、制御装置4が機能できる状態にないので、圧力センサ38は重要でなく、作業圧は、ブレーキ要求にのみ基づいて、閉ループ制御されることなく形成される。
【0043】
図示しない別の実施の形態では、唯一の圧力センサ38が、一方の通路3aのリレー弁14aの作業チャンバ34aではなく、他方の通路3bのリレー弁14bの作業チャンバ34bに連通しており、作業チャンバ34bを支配する実際作業圧を測定している。
【0044】
この場合、一方の車輪及び他方の車輪の同じ車輪回転挙動を表すセンサ信号が、制御装置4に入力されると、一方の通路3aのバックアップ弁8aは、制御装置4により、やはり、一方の通路3aのリレー弁14aの制御チャンバ16aを他方の通路3bのリレー弁14bの制御チャンバ16bに接続するために、やはり通流位置に切り換えられる。さらに他方の通路3bのリレー弁14bの作業チャンバ34b内の実際作業圧が、唯一の圧力センサ38により測定されて、対応する実際作業圧信号が、制御装置4に、両通路3a,3b内の同期的な圧力閉ループ制御のために報知される。
【0045】
一方の車輪及び他方の車輪のそれぞれ異なる車輪回転挙動を表すセンサ信号が、制御装置4に入力されると、一方の通路3aの、圧力媒体接続24内に配置されるバックアップ弁8aは、一方の通路3aのリレー弁14aの制御チャンバ16aを他方の通路3bのリレー弁14bの制御チャンバ16bから切り離すために、先行の実施の形態において説明したように、遮断位置に切り換えられる。
【0046】
ただし、他方の通路3bのリレー弁14bの、圧力センサ38に連通する他方の作業チャンバ34b内の実際作業圧が測定され、他方の通路3bについての実際作業圧信号が、他方の通路3bの圧力閉ループ制御の枠内で他方のブレーキアクチュエータのための作業圧を形成するために、制御装置4に報知される。
【0047】
最終的に、特性マップを参照しながら、目標作業圧の値に基づいて、かつまだ同じ車輪回転挙動下で行われる制動の経過中に提示される実際作業圧の値に基づいて、一方の通路3aの電空式の弁ユニット6aの入口弁10aの開放時間及び/又は出口弁12aの開放時間が求められ、入口弁10a又は出口弁12aは、求められた開放時間の間、一方の通路3aのリレー弁14aの作業チャンバ34a内に一方の通路3aの圧力開ループ制御の枠内で一方のブレーキアクチュエータのための作業圧を形成するために開放される。
【0048】
別の実施の形態では、車輪回転数センサ36a,36bの回転数評価は、圧力制御モジュール1に配設される制御装置4によってではなく、例えば中央の制御装置、例えば車輪回転数情報を伝送するために圧力制御モジュール1の制御装置4に連通したABS制御装置により実施される。
【0049】
上述の実施の形態は、高速のブレーキ操作時、すなわち、所定の限界操作速度又は限界操作加速度を上回るブレーキ操作時、入口弁10a,10b及び出口弁12a,12bが圧力センサ38の信号に基づいて制御装置4により同期的に制御される点で共通している。
【0050】
これに対して、低速のブレーキ操作時、すなわち、限界操作速度又は限界操作加速度に達するか、又はこれを下回るブレーキ操作時、入口弁10a,10b及び出口弁12a,12bが個別に又は別々に制御される。
【0051】
両事例において、制御チャンバ16a,16b内に場合によっては生じる可能性のある圧力差は、圧縮空気通路24によりその後開放される接続によって補償される。
【符号の説明】
【0052】
1 圧力制御モジュール
2 弁ブロック
3a/b 通路
4 制御装置
6a/b 弁ユニット
8a/b バックアップ弁
10a/b 入口弁
12a/b 出口弁
14a/b リレー弁
16a/b 制御チャンバ
18 制御圧管路
20b 接続部
22b 接続部
24 圧縮空気通路
26a 接続部
28a 接続部
30 圧縮空気溜まり
32 圧力降下部
34a/b 作業チャンバ
36a/b 車輪回転数センサ
38 圧力センサ
40 絞り

【特許請求の範囲】
【請求項1】
圧力媒体により操作される車両のブレーキ装置のための電空式の圧力制御モジュール(1)であって、該圧力制御モジュール(1)が、少なくとも2つの通路(3a,3b)を備え、障害のない運転中は電気式に制御され、電気系統に障害があるときは空気圧式に制御されるようになっており、
a)通路(3a,3b)毎に、少なくとも1つのバックアップ弁(8a,8b)、入口弁(10a,10b)及び出口弁(12a,12b)を備える、電子式の制御装置(4)により制御可能な電空式の弁ユニット(6a,6b)と、制御チャンバ(16a,16b)及び作業チャンバ(34a,34b)を備える少なくとも1つのリレー弁(14a,14b)とが設けられており、前記電空式の弁ユニット(6a,6b)が前記リレー弁(14a,14b)を空気圧式に制御し、
b)前記バックアップ弁(8a,8b)が、電気系統に障害があるとき、一方では、運転者の希望に基づく制御圧を形成するための装置に連通可能であり、他方では、当該通路(3a,3b)に配設されたリレー弁(14a,14b)の制御チャンバ(16a,16b)に連通可能であり、
c)一の通路(3a)の前記リレー弁(14a)の前記作業チャンバ(34a)が、少なくとも1つの一の車輪に配設される少なくとも1つの一の空気圧式のブレーキアクチュエータに連通し、かつ他の通路(3b)の前記リレー弁(14b)の前記作業チャンバ(34b)が、少なくとも1つの他の車輪に配設される少なくとも1つの他の空気圧式のブレーキアクチュエータに連通し、
d)前記一の通路(3a)の前記リレー弁(14a)の前記制御チャンバ(16a)と、前記他の通路(3b)の前記リレー弁(14b)の前記制御チャンバ(16b)との間で延在する少なくとも1つの圧力媒体接続(24)が設けられており、
e)該圧力媒体接続(24)内に前記一の通路(3a)の前記バックアップ弁(8a)が配置されており、
f)前記一の車輪に配設される少なくとも1つの車輪回転数センサ(36a)と、前記他の車輪に配設される少なくとも1つの車輪回転数センサ(36b)とが設けられており、各々の車輪回転数センサ(36a,36b)が、対応する車輪の車輪回転挙動を表すセンサ信号を作成する、
圧力媒体により操作される車両のブレーキ装置のための電空式の圧力制御モジュール(1)において、
g)前記他の通路(3b)の前記バックアップ弁(8b)は、前記運転者の希望に基づく制御圧が前記他の通路(3b)の前記バックアップ弁(8b)によってのみ前記圧力媒体接続(24)及び前記一の通路(3a)の前記バックアップ弁(8a)に供給可能であるように、前記圧力媒体接続(24)及び前記一の通路(3a)の前記バックアップ弁(8a)の上流に接続されており、
h)唯一の圧力センサ(38)が設けられており、該圧力センサ(38)は、前記一の通路(3a)の前記リレー弁(14a)の前記作業チャンバ(34a)にか、又は前記他の通路(3b)の前記リレー弁(14b)の前記作業チャンバ(34b)に連通しており、かつ
i)障害のない運転中、前記一の通路(3a)の、前記リレー弁(14a,14b)の前記制御チャンバ(16a,16b)間の前記圧力媒体接続(24)内に配置されるバックアップ弁(8a)は、前記制御装置(4)により、前記一の車輪及び前記他の車輪に配設される車輪回転数センサ(36a,36b)のセンサ信号に基づいて制御される、
ことを特徴とする、圧力媒体により操作される車両のブレーキ装置のための電空式の圧力制御モジュール。
【請求項2】
a)前記他の通路(3b)の前記バックアップ弁(8b)の一方の接続部(20b)が、前記運転者の希望に基づく制御圧を形成するための装置に接続されており、前記他の通路(3b)の前記バックアップ弁(8b)の他方の接続部(22b)が、前記他の通路(3b)の前記リレー弁(14b)の前記制御チャンバ(16b)に接続されており、
b)前記一の通路(3a)の前記バックアップ弁(8a)の一方の接続部(28a)が、前記一の通路(3a)の前記リレー弁(14a)の前記制御チャンバ(16a)に接続されており、前記一の通路(3a)の前記バックアップ弁(8a)の他方の接続部(26a)が、前記他の通路(3b)の前記バックアップ弁(8b)の前記他方の接続部(22b)及び前記他の通路(3b)の前記リレー弁(14b)の前記制御チャンバ(16b)に接続されている、
請求項1記載の圧力制御モジュール。
【請求項3】
前記一の通路(3a)の前記リレー弁(14a)の前記作業チャンバ(34a)が、前記他の通路(3b)の前記リレー弁(14b)の前記作業チャンバ(34b)に、少なくとも1つの絞り(40)により流動接続されている、請求項1又は2記載の圧力制御モジュール。
【請求項4】
前記入口弁(10a,10b)、前記出口弁(12a,12b)及び前記バックアップ弁(8a,8b)が、それぞれ、1つの遮断位置及び1つの通流位置を備える2ポート2位置方向制御電磁弁として形成されている、請求項1から3までのいずれか1項記載の圧力制御モジュール。
【請求項5】
前記車輪回転数センサ(36a,36b)がABS、ASR、ESP又はACCシステムに包含されている、請求項1から4までのいずれか1項記載の圧力制御モジュール。
【請求項6】
請求項1から5までのいずれか1項記載の電空式の圧力制御モジュール(1)を運転する方法において、目標作業圧及び実際作業圧への前記入口弁(10a,10b)の開放時間及び/又は前記出口弁(12a,12b)の開放時間の依存性が格納されている、前記制御装置(4)内に記憶された少なくとも3次元の特性マップから出発して、
a)前記一の車輪及び前記他の車輪の同じ車輪回転挙動を表すセンサ信号が、前記制御装置(4)に入力されると、前記一の通路(3a)の前記バックアップ弁(8a)を前記制御装置(4)により、前記一の通路(3a)の前記リレー弁(14a)の前記制御チャンバ(16a)を前記他の通路(3b)の前記リレー弁(14b)の前記制御チャンバ(16b)に接続するために通流位置に切り換え、前記一の通路(3a)の前記リレー弁(14a)の前記作業チャンバ(34a)内の実際作業圧か、又は前記他の通路(3b)の前記リレー弁(14b)の前記作業チャンバ(34b)内の実際作業圧を、唯一の圧力センサ(38)を用いて測定し、対応する実際作業圧信号を、前記制御装置(4)に、すべての通路(3a,3b)内の同期的な圧力閉ループ制御のために報知し、
b)前記一の車輪及び前記他の車輪のそれぞれ異なる車輪回転挙動を表すセンサ信号が、前記制御装置(4)に入力されると、前記一の通路(3a)の、前記圧力媒体接続(24)内に配置される前記バックアップ弁(8a)を、前記一の通路(3a)の前記リレー弁(14a)の前記制御チャンバ(16a)を前記他の通路(3b)の前記リレー弁(14b)の前記制御チャンバ(16b)から切り離すために遮断位置に切り換え、かつ
b1)前記一の通路(3a)の前記リレー弁(14a)の、前記圧力センサ(38)に連通する一の作業チャンバ(34a)内の実際作業圧か、又は前記他の通路(3b)の前記リレー弁(14b)の、前記圧力センサ(38)に連通する他の作業チャンバ(34b)内の実際作業圧を測定し、前記一の通路(3a)又は前記他の通路(3b)についての実際作業圧信号を、前記一の通路(3a)又は前記他の通路(3b)の圧力閉ループ制御の枠内で前記一のブレーキアクチュエータ又は前記他のブレーキアクチュエータのための作業圧を形成するために前記制御装置(4)に報知し、
b2)前記特性マップを参照しながら、前記目標作業圧の値に基づいて、かつまだ同じ車輪回転挙動下で行われる制動の経過中に提示される実際作業圧の値に基づいて、前記他の通路(3b)の前記電空式の弁ユニット(6b)の前記入口弁(10b)の開放時間及び/若しくは前記出口弁(12b)の開放時間又は前記一の通路(3a)の前記電空式の弁ユニット(6a)の前記入口弁(10a)の開放時間及び/若しくは前記出口弁(12a)の開放時間を求め、該入口弁(10a,10b)又は該出口弁(12a,12b)を、前記求められた開放時間の間、前記他の通路(3b)の前記リレー弁(14b)の前記作業チャンバ(34b)内又は前記一の通路(3a)の前記リレー弁(14a)の前記作業チャンバ(34a)内に前記他の通路(3b)又は前記一の通路(3a)の圧力開ループ制御の枠内で前記他のブレーキアクチュエータ又は前記一のブレーキアクチュエータのための作業圧を形成するために開放する、
ことを特徴とする、電空式の圧力制御モジュールを運転する方法。
【請求項7】
前記特性マップを制動運転中適応制御する、請求項6記載の圧力制御モジュールを運転する方法。
【請求項8】
前記目標作業圧のための値をABS、ESP、ASR又はACCシステムによりかつ/又は運転者の希望に基づいて形成する、請求項6又は7記載の圧力制御モジュールを運転する方法。

【図1】
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【公表番号】特表2013−514935(P2013−514935A)
【公表日】平成25年5月2日(2013.5.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−545231(P2012−545231)
【出願日】平成22年12月15日(2010.12.15)
【国際出願番号】PCT/EP2010/069746
【国際公開番号】WO2011/085893
【国際公開日】平成23年7月21日(2011.7.21)
【出願人】(597007363)クノル−ブレムゼ ジステーメ フューア ヌッツファールツォイゲ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング (110)
【氏名又は名称原語表記】Knorr−Bremse Systeme fuer Nutzfahrzeuge GmbH
【住所又は居所原語表記】Moosacher Strasse 80, D−80809 Muenchen, Germany
【Fターム(参考)】