説明

商品情報表示用取付け資材およびその取付け方法

【課題】より視認性および訴求効果が高く、商品への取付け作業性および取外し作業性に優れ、必要な情報量を表示可能であって、製造にあたって無駄になる部分がない商品情報表示用取付け資材およびその取付け方法を提供すること。
【解決手段】資材本体21には、取付け用開口部23を開口形成可能な開口部用切り目22と、開口部用切り目22に連続して延びて連続開口部26を開口形成可能な連続支持領域用切り目25と、を形成するとともに、開口部用切り目22により取付け用開口部23の内方部に画成される表示用自由揺動領域24と、連続支持領域用切り目25により連続開口部26の内方部に画成される連続支持領域27と、連続支持領域27を資材本体21に一体的に接続可能な接続部28と、を有することを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は商品情報表示用取付け資材およびその取付け方法にかかるもので、とくに商品の販促情報を含む商品情報の表示用として商品に取り付けられる商品情報表示用取付け資材およびその取付け方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、各種商品の販売促進用として、販促情報を表示した、いわゆるキャンペーンシール、ポップラベルやシールその他の資材が工夫されており、店頭の陳列商品に取り付けられている。これらの資材は、販促情報に限らず、商品の取扱いや処理に関する各種の情報を表示するために用いられる場合もある。
このような販促情報を含む商品情報の表示用として商品に取り付けられる商品情報表示用取付け資材について、図6ないし図8にもとづき概説する。
【0003】
図6は、通称「アイキャッチシール」と呼ばれる販促用シール1(商品情報表示用取付け資材)を商品Mに取り付けた状態を示す斜視図であって、販促用シール1は、裏面側に糊面を有する細長矩形状の貼付け領域2と、貼付け領域2に連続して販促情報を表示する円形ないし楕円形状の情報表示領域3と、を有する。
情報表示領域3には、その裏面側に糊面を形成しないか、糊面上にフィルムを貼る処理あるいは糊面を不活性化する処理などを施している。
【0004】
こうした構成の販促用シール1は、貼付け領域2を商品Mの所定部分(たとえば図示の例では商品Mの胴体M1)に貼り付けることにより情報表示領域3を商品Mの首部M2から離した状態で起立位置可能とし、商品Mの陳列について視認性および訴求効果を期待している。
しかしながら、情報表示領域3が商品Mに近く位置しているとともに、このような構成がやや定番化ないしは陳腐化しているためにその販促効果が低下しているという問題がある。
さらに、貼付け領域2の部分からはがれ落ちやすいという問題がある。
【0005】
図7は、通常「スイングポップシール」と呼ばれる販促用シール4(商品情報表示用取付け資材)を商品Mに取り付けた状態を示す斜視図であって、販促用シール4は、裏面側に糊面を有するたとえば円形状の貼付け領域5と、貼付け領域5に連続して延びる細長状の連続支持領域6と、連続支持領域6の先端部に形成した、たとえば円形状の情報表示領域7と、を有する。
【0006】
こうした構成の販促用シール4は、貼付け領域5を商品Mの首部M2の頂部に貼り付け、連続支持領域6が情報表示領域7を商品Mの胴体M1の側面に離反した状態で位置させ、情報表示領域7が商品Mのわきに垂れて揺れることにより、商品Mの陳列の視認性および訴求効果を期待している。
しかしながら、貼付け領域5を首部M2の頂部は比較的狭く、この頂部に貼り付ける作業がかなり面倒であるとともに、貼付け領域5の部分からはがれ落ちやすいという問題、さらに情報表示領域7において表示可能な情報量が少ないなどの問題がある。
【0007】
図8は、通称「首掛けラベル」あるいは「ボトルネッカー」などを呼ばれる販促用シール8(商品情報表示用取付け資材)を商品Mに取り付けた状態を示す斜視図であって、販促用シール8は、商品Mの首部M2より若干大きくくり貫いた円形状の首掛け用開口部9を形成し、首掛け用開口部9以外の領域である情報表示領域10に販促情報を表示可能としている。
【0008】
こうした構成の販促用シール8は、首掛け用開口部9を首部M2にかけるとともに情報表示領域10により商品Mの販促情報を表示している。
しかしながら、販促用シール8は、上述の販促用シール1(図6)や販促用シール4(図7)に比較して情報量をより多く表示することができるものの、販売促進用としての視認性および訴求効果の点でやや劣るという問題がある。
【0009】
さらに、いずれの販促用シール1(図6)、販促用シール4(図7)および販促用シール8(図8)などは、その製造過程において不要な部分を取り去る必要があり、すなわち、その仕上がり製品に資材材料の無駄があり、環境への負荷が大きいという問題がある。
また、それぞれの情報表示領域3、7、10には、あらかじめ決まった、いわば固定情報を別途印刷しておくもので、商品Mの販売および陳列現場において必要に応じた任意の可変情報を印字することが困難で融通性に欠けるという問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特開平10−39756号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明は以上のような諸問題にかんがみなされたもので、より視認性および訴求効果が高い商品情報表示用取付け資材およびその取付け方法を提供することを課題とする。
【0012】
また本発明は、商品への取付け作業性および取外し作業性に優れた商品情報表示用取付け資材およびその取付け方法を提供することを課題とする。
【0013】
また本発明は、必要な情報量を表示可能な商品情報表示用取付け資材およびその取付け方法を提供することを課題とする。
【0014】
また本発明は、製造にあたって無駄になる部分がなく、省資源の観点からも優れた商品情報表示用取付け資材およびその取付け方法を提供することを課題とする。
【0015】
また本発明は、複数の資材片を連続して帯状の連続体とすることが可能で、任意のプリンタに装填して、現場のニーズに応じてその都度任意の商品情報(可変情報)を印字して表示可能な商品情報表示用取付け資材およびその取付け方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0016】
すなわち本発明は、資材本体に形成する取付け用開口部の内方部に画成される領域を捨てることなく、そのまま情報表示用(表示用自由揺動領域)として活用することに着目したもので、第一の発明は、商品の商品情報を表示する平面状の資材本体を有し、この商品の取付け部に取り付けることができるようにする取付け用開口部により、この商品に取り付けられる商品情報表示用取付け資材であって、上記資材本体には、上記取付け用開口部を開口形成可能な開口部用切り目と、この開口部用切り目に連続して延びて連続開口部を開口形成可能な連続支持領域用切り目と、を形成するとともに、上記開口部用切り目により上記取付け用開口部の内方部に画成される表示用自由揺動領域と、上記連続支持領域用切り目により上記連続開口部の内方部に画成される連続支持領域と、この連続支持領域を上記資材本体に一体的に接続可能な接続部と、を有することを特徴とする商品情報表示用取付け資材である。
【0017】
第二の発明は、商品の商品情報を表示する平面状の資材本体を有し、この商品の取付け部に取り付けることができるようにする取付け用開口部により、この商品に取り付けられる商品情報表示用取付け資材の取付け方法であって、上記資材本体には、上記取付け用開口部を開口形成可能な開口部用切り目と、この開口部用切り目に連続して延びて連続開口部を開口形成可能な連続支持領域用切り目と、を形成し、上記開口部用切り目により上記取付け用開口部の内方部に画成される表示用自由揺動領域と、上記連続支持領域用切り目により上記連続開口部の内方部に画成される連続支持領域と、この連続支持領域を上記資材本体に一体的に接続可能な接続部と、を形成し、上記取付け用開口部を上記商品の上記取付け部に取り付けるとともに、上記接続部が、上記資材本体の剛性により上記連続支持領域を介して上記表示用自由揺動領域を上記商品から離した状態で支持可能とすることを特徴とする商品情報表示用取付け資材の取付け方法である。
【0018】
上記資材本体とともに上記表示用自由揺動領域にも上記商品情報を表示可能としていることができる。
【0019】
上記資材本体は、これを折り曲げ可能としてあることができる。
【0020】
上記開口部用切り目は、その始端から終端までの間に一連にこれを形成しているとともに、上記連続支持領域用切り目は、この始端および終端において上記開口部用切り目と連続していることができる。
【0021】
上記接続部は、上記連続支持領域用切り目の第1の終端から第2の終端までの間にこれを形成していることができる。
【0022】
上記接続部は、上記資材本体の剛性により上記連続支持領域を介して上記表示用自由揺動領域を支持可能であることができる。
【0023】
当該商品情報表示用取付け資材を上記商品の上記取付け部に取り付けたときに、上記表示用自由揺動領域が上記連続支持領域により上記商品に対して離反して揺動可能な状態にこれを位置させることが可能であることができる。
【0024】
上記表示用自由揺動領域は、その裏面側に上記商品情報を表示可能としていることができる。
【0025】
当該商品情報表示用取付け資材を単葉の資材片として複数枚連続して帯状に形成していることができる。
【0026】
上記取付け用開口部は、この部分で当該商品情報表示用取付け資材を上記商品の首部に掛けられるようにしていることが一般的であるが、商品の形状ないし形態に応じて任意の部分に取り付けることができる。
【発明の効果】
【0027】
本発明による商品情報表示用取付け資材およびその取付け方法においては、資材本体に、取付け用開口部による表示用自由揺動領域と、連続開口部による連続支持領域と、この連続支持領域を資材本体に一体的に接続する接続部を形成するようにしたので、資材本体のどの部分(領域)も無駄にすることなく製造可能であるとともに、表示用自由揺動領域が商品から離れた位置に配置されて揺動可能であるとともに、この領域にも商品情報を表示可能であるため、その視認性および訴求効果を発揮することができる。
【0028】
とくに第一の発明の商品情報表示用取付け資材によれば、資材本体に形成する表示用自由揺動領域、連続支持領域および接続部が一体となって商品の販促情報その他の商品情報を効果的に表示することができる。
【0029】
とくに第二の発明の商品情報表示用取付け資材の取付け方法によれば、取付け用開口部を商品の取付け部に取り付けることにより、表示用自由揺動領域が商品から離れた位置に配置されて揺動可能であり、その視認性および訴求効果を発揮することができる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】本発明の第1の実施例による商品情報表示用取付け資材としての、商品Mの販促用首掛け用シール20を説明するものであって、図1(1)は、販促用首掛けシール20の平面図、図1(2)は、表示用自由揺動領域24を資材本体21から引き起こした状態の斜視図である。
【図2】同、販促用首掛けシール20を商品Mの取付け部(首部M2)に取り付けた状態を示す斜視図である。
【図3】本発明の第2の実施例による販促用首掛けシール40(商品情報表示用取付け資材)の平面図である。
【図4】同、熱転写プリンタ45の概略側面図である。
【図5】本発明の第3の実施例による販促用首掛けシール60の平面図である。
【図6】通称「アイキャッチシール」と呼ばれる販促用シール1(商品情報表示用取付け資材)を商品Mに取り付けた状態を示す斜視図である。
【図7】通常「スイングポップシール」と呼ばれる販促用シール4(商品情報表示用取付け資材)を商品Mに取り付けた状態を示す斜視図である。
【図8】通称「首掛けラベル」あるいは「ボトルネッカー」などを呼ばれる販促用シール8(商品情報表示用取付け資材)を商品Mに取り付けた状態を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
本発明は、資材本体に形成する取付け用開口部の内方部に画成される表示用自由揺動領域を情報表示用として活用するとともに、この領域を揺動可能としてその視認性および訴求効果を向上させた商品情報表示用取付け資材およびその取付け方法を実現した。
【実施例】
【0032】
つぎに本発明の第1の実施例による商品情報表示用取付け資材およびその取付け方法を図1および図2にもとづき説明する。ただし、図6ないし図8と同様の部分には同一符号を付し、その詳述はこれを省略する。
図1は、商品情報表示用取付け資材としての、商品Mの販促用首掛け用シール20を説明するものであって、図1(1)は、販促用首掛けシール20の平面図、図1(2)は、表示用自由揺動領域24を資材本体21から引き起こした状態の斜視図である。
【0033】
販促用首掛けシール20は、商品Mの商品情報を表示する平面状の資材本体21を有する。
資材本体21の材料としては、任意の剛性および印刷適性ないし印字適性を有する一般的な紙材はもちろん、合成紙や合成樹脂、さらにはフィルム系基材を採用可能であって、その裏面側に糊面を形成する必要はない。
【0034】
資材本体21は、円形状の開口部用切り目22を形成して、たとえば円形状の取付け用開口部23を開口形成可能とし、この取付け用開口部23の内方部に円形状の表示用自由揺動領域24を画成する。
開口部用切り目22は、その始端22Aから終端22Bまでの間に一連に(ないしは一筆書き式に)これを形成しているもので、表示用自由揺動領域24の形状としては、円形はもちろん、楕円形、四角形、三角形、星形その他の変形状など任意の形状を採用することができる。
なお、資材本体21の表面側には任意の商品情報を表示可能としているもので、表示用自由揺動領域24は、その裏面側に商品情報を表示可能としている。ただし、必要に応じて表示用自由揺動領域24の表面側にも商品情報を表示可能とすることができる。
上記取付け用開口部23を商品Mの取付け部(首部M2)に掛けることにより、販促用首掛けシール20を商品Mに取り付けることができるようにしている。
【0035】
さらに資材本体21には、互いの間に所定の間隔をあけた互いに平行な左右一対の直線状の連続支持領域用切り目25を形成して細幅状の連続開口部26を開口形成可能とし、連続開口部26の内方部に細幅状の連続支持領域27を画成する。
連続支持領域用切り目25は、開口部用切り目22の始端22Aおよび終端22Bにおいて開口部用切り目22と連続しているとともに、開口部用切り目22に連続して延びて連続開口部26を開口形成可能である。
【0036】
かくして、連続支持領域用切り目25の第1の終端25Aから第2の終端25Bまでの間に切り目がない接続部28を形成している。
接続部28は、連続支持領域27さらには表示用自由揺動領域24を資材本体21に一体的に支持可能であり、資材本体21の剛性により連続支持領域27を介して表示用自由揺動領域24を揺動可能に支持することになる。
【0037】
資材本体21は、商品Mの形状や大きさに応じて任意の数の折曲げ線(たとえば図示の例では、第1の折曲げ線29および第2の折曲げ線30)の部分でこれを折り曲げ可能とすることにより、商品Mへの取付け安定性および視認性を確保しているとともに、上述のように必要な商品情報を表示可能である。
【0038】
こうした構成の販促用首掛けシール20を商品Mの首部M2に取り付ける取付け方法について図2にもとづき説明する。
図2は、販促用首掛けシール20を商品Mの取付け部(首部M2)に取り付けた状態を示す斜視図であって、表示用自由揺動領域24および連続支持領域27を資材本体21の面から引き起こし、首部M2に取付け用開口部23を通して販促用首掛けシール20を掛けると、表示用自由揺動領域24が連続支持領域27により商品Mに対して離反した状態で、接続部28の部分からいわゆる片持ち式に支持されて揺動可能にこれを位置させることが可能であって、従来にはない形態(いわば、従来の販促用シール4(図7)および販促用シール8(図8)の長所を複合した形態)の販促用首掛けシール20とすることができる。
【0039】
すなわち、取付け用開口部23を商品Mの取付け部(首部M2)に取り付けるとともに、接続部28が、資材本体21の剛性により連続支持領域27を介して表示用自由揺動領域24を商品Mから離した状態で揺動可能に支持可能とする。
具体的には、表示用自由揺動領域24が商品M(資材本体21)に対して前方に離れた位置でお辞儀をするように位置するとともに、風などによりわずかに揺れ、販促用シール4(図7)と同様の視認性および訴求効果を向上させることができる。
また、資材本体21の表面側に商品情報を表示するとともに表示用自由揺動領域24の裏面側にも商品情報を表示可能であり、販促用シール8(図8)と同様に必要な情報量を表示することができる。
なお、表示用自由揺動領域24の表面あるいは裏面にラミネート加工を施すことにより、さらに視認性を向上させることができる。
【0040】
さらに商品Mの形状に応じて、第1の折曲げ線29および第2の折曲げ線30の部分において資材本体21を折り曲げて、商品Mに合わせて取付け姿勢を安定化することができる。なお図2に示した例では、第1の折曲げ線29と第2の折曲げ線30との同一面を山折りして資材本体21をコの字形状に折り曲げたが、第1の折曲げ線29を反対に折り曲げてもよい。
【0041】
また、販促用首掛けシール20は、商品Mに糊面により貼り付ける構成ではないので、はがれてしまうことはなく、安定して取り付けておくことができる。
さらに、販促用首掛けシール20自体には開口部用切り目22および連続支持領域用切り目25を形成するだけで捨てる部分がなく、省資源かつ資源の無駄を回避することができる。
なお、商品Mの首部M2以外にも任意の部分に取付け用開口部23を利用して取り付けることができる。
なおまた、販促用首掛けシール20を商品Mに取り付ける作業としては、表示用自由揺動領域24を資材本体21から離すようにお辞儀させるとともに、取付け用開口部23を商品Mの首部M2に掛けるようにするだけでよいので、取付けおよび取外し作業性は良好である。
【0042】
本発明による商品情報表示用取付け資材には、必要な商品情報をあらかじめ印刷しておくこともできるとともに基本的には小ロットでの製造が可能であるが、必要に応じて量産用として可変情報を資材本体21あるいは表示用自由揺動領域24に印字することもできる。
すなわち図3は、本発明の第2の実施例による販促用首掛けシール40(商品情報表示用取付け資材)の平面図であって、販促用首掛けシール40は、既述の販促用首掛けシール20(図1)と同様の構成を有している単葉の首掛けシール片41(資材片)を複数枚連続してこれを帯状に形成している。
【0043】
販促用首掛けシール40の長さ方向に所定ピッチで切断予定線42の部分を切断することにより、単葉の首掛けシール片41を形成可能としている。
【0044】
販促用首掛けシール40の裏面側には、切断予定線42と同様のピッチで位置検出マーク43をあらかじめ印刷してあり、販促用首掛けシール40をプリンタ(たとえば熱転写プリンタ45、図4)に装填して印字する際の位置決めに用いる。
なお、開口部用切り目22の任意の部位に、所定数のもろい非連続部44を形成しておくことにより、販促用首掛けシール40の加工時や、熱転写プリンタ45内における移送時に首掛けシール片41における連続支持領域27および表示用自由揺動領域24が資材本体21の面からめくれ上がってしまうなどの支障がないようにすることができる。
首掛けシール片41の使用時に、このもろい非連続部44を破いて表示用自由揺動領域24および連続支持領域27を資材本体21から引き起こすことができる。
【0045】
図4は、熱転写プリンタ45の概略側面図であって、熱転写プリンタ45は、販促用首掛けシール40の供給部46と、位置検出部47と、印字部48と、切断部49と、を有する。
【0046】
供給部46は、帯状の販促用首掛けシール40をロール状に支持するとともに、位置検出部47および印字部48の方向に帯状に繰り出し可能とする。
【0047】
位置検出部47は、上記位置検出マーク43を光学的に検出して印字部48に対する販促用首掛けシール40の相対的位置を検出可能とする。
【0048】
印字部48は、サーマルヘッド50と、プラテンローラ51と、熱転写インクリボン52の供給軸53および巻取り軸54と、を有する。
サーマルヘッド50およびプラテンローラ51の間に販促用首掛けシール40および熱転写インクリボン52を挟持してプラテンローラ51の回転駆動により移送し、サーマルヘッド50により販促用首掛けシール40に任意の商品情報を印字する。もちろん、販促用首掛けシール40を表裏逆に移送するなどして、表示用自由揺動領域24の裏面側にも任意の商品情報を表示可能である。
【0049】
切断部49は、帯状の販促用首掛けシール40の切断予定線42部分で切断し、単葉の首掛けシール片41を作成する。
【0050】
こうした構成の販促用首掛けシール40および熱転写プリンタ45によれば、商品Mの特性ないし販売状況など必要に応じて販促用首掛けシール40(首掛けシール片41)に商品情報(可変情報)を印字することができ、的確なタイミングでの販売促進効果を期待することができる。
【0051】
図5は、本発明の第3の実施例による販促用首掛けシール60の平面図であって、販促用首掛けシール60は、販促用首掛けシール40(図3)と同様に、単葉の首掛けシール片41(資材片)に相当する首掛けシール61(資材片)を複数枚連続してこれを帯状に形成している。
ただし首掛けシール片61は、それぞれの連続支持領域27および表示用自由揺動領域24が帯状の販促用首掛けシール60の移送方向に沿って位置しているように(とくに連続支持領域27の基部にあたる接続部28が下流側に位置しているように)、互いに連続しているもので、その他の構成は販促用首掛けシール40における首掛けシール41と同様である。
【0052】
こうした構成の販促用首掛けシール60についても、販促用首掛けシール40と同様に、熱転写プリンタ45などに装填して必要な可変情報を印字可能である。
また、首掛けシール片61の連続支持領域27および表示用自由揺動領域24が帯状の販促用首掛けシール60の移送方向に沿って位置しているため、連続支持領域27および表示用自由揺動領域24が資材本体21の面からめくれ上がってしまうなどの支障を回避することができる。開口部用切り目22にもろい非連続部44(図3参照)を設けておけばさらに良い。
【符号の説明】
【0053】
1 販促用シール(従来、図6)
2 貼付け領域
3 情報表示領域
4 販促用シール(従来、図7)
5 貼付け領域
6 連続支持領域
7 情報表示領域
8 販促用シール(従来、図8)
9 首掛け用開口部
10 情報表示領域
20 販促用首掛けシール(第1の実施例、商品情報表示用取付け資材、図1)
21 資材本体
22 開口部用切り目
22A 開口部用切り目22の始端
22B 開口部用切り目22の終端
23 取付け用開口部
24 表示用自由揺動領域
25 連続支持領域用切り目
25A 連続支持領域用切り目25の第1の終端
25B 連続支持領域用切り目25の第2の終端
26 連続開口部
27 連続支持領域
28 接続部
29 第1の折曲げ線
30 第2の折曲げ線
40 販促用首掛けシール(第2の実施例、商品情報表示用取付け資材、図3)
41 首掛けシール片(資材片、商品情報表示用取付け資材)
42 切断予定線
43 位置検出マーク
44 もろい非連続部
45 熱転写プリンタ(図4)
46 供給部
47 位置検出部
48 印字部
49 切断部
50 サーマルヘッド
51 プラテンローラ
52 熱転写インクリボン
53 熱転写インクリボン52の供給軸
54 熱転写インクリボン52の巻取り軸
60 販促用首掛けシール(第3の実施例、商品情報表示用取付け資材、図5)
61 首掛けシール(資材片、商品情報表示用取付け資材)
M 商品
M1 商品Mの胴体
M2 商品Mの首部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
商品の商品情報を表示する平面状の資材本体を有し、
この商品の取付け部に取り付けることができるようにする取付け用開口部により、この商品に取り付けられる商品情報表示用取付け資材であって、
前記資材本体には、
前記取付け用開口部を開口形成可能な開口部用切り目と、
この開口部用切り目に連続して延びて連続開口部を開口形成可能な連続支持領域用切り目と、を形成するとともに、
前記開口部用切り目により前記取付け用開口部の内方部に画成される表示用自由揺動領域と、
前記連続支持領域用切り目により前記連続開口部の内方部に画成される連続支持領域と、
この連続支持領域を前記資材本体に一体的に接続可能な接続部と、
を有することを特徴とする商品情報表示用取付け資材。
【請求項2】
前記資材本体とともに前記表示用自由揺動領域にも前記商品情報を表示可能としていることを特徴とする請求項1記載の商品情報表示用取付け資材。
【請求項3】
前記資材本体は、これを折り曲げ可能としてあることを特徴とする請求項1または2記載の商品情報表示用取付け資材。
【請求項4】
前記開口部用切り目は、その始端から終端までの間に一連にこれを形成しているとともに、
前記連続支持領域用切り目は、この始端および終端において前記開口部用切り目と連続していることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の商品情報表示用取付け資材。
【請求項5】
前記接続部は、前記連続支持領域用切り目の第1の終端から第2の終端までの間にこれを形成していることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の商品情報表示用取付け資材。
【請求項6】
前記接続部は、前記資材本体の剛性により前記連続支持領域を介して前記表示用自由揺動領域を支持可能であることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の商品情報表示用取付け資材。
【請求項7】
当該商品情報表示用取付け資材を前記商品の前記取付け部に取り付けたときに、前記表示用自由揺動領域が前記連続支持領域により前記商品に対して離反して揺動可能な状態にこれを位置させることが可能であることを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の商品情報表示用取付け資材。
【請求項8】
前記表示用自由揺動領域は、その裏面側に前記商品情報を表示可能としていることを特徴とする請求項1ないし7のいずれかに記載の商品情報表示用取付け資材。
【請求項9】
当該商品情報表示用取付け資材を単葉の資材片として複数枚連続して帯状に形成していることを特徴とする請求項1ないし8のいずれかに記載の商品情報表示用取付け資材。
【請求項10】
商品の商品情報を表示する平面状の資材本体を有し、
この商品の取付け部に取り付けることができるようにする取付け用開口部により、この商品に取り付けられる商品情報表示用取付け資材の取付け方法であって、
前記資材本体には、
前記取付け用開口部を開口形成可能な開口部用切り目と、
この開口部用切り目に連続して延びて連続開口部を開口形成可能な連続支持領域用切り目と、を形成し、
前記開口部用切り目により前記取付け用開口部の内方部に画成される表示用自由揺動領域と、
前記連続支持領域用切り目により前記連続開口部の内方部に画成される連続支持領域と、
この連続支持領域を前記資材本体に一体的に接続可能な接続部と、
を形成し、
前記取付け用開口部を前記商品の前記取付け部に取り付けるとともに、
前記接続部が、前記資材本体の剛性により前記連続支持領域を介して前記表示用自由揺動領域を前記商品から離した状態で支持可能とすることを特徴とする商品情報表示用取付け資材の取付け方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−215607(P2012−215607A)
【公開日】平成24年11月8日(2012.11.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−79063(P2011−79063)
【出願日】平成23年3月31日(2011.3.31)
【出願人】(307010993)株式会社サトー知識財産研究所 (588)
【出願人】(000130581)サトーホールディングス株式会社 (1,153)
【Fターム(参考)】