回路接続性を監視することを含む方法及びシステム
【課題】回路保護システムを提供する。
【解決手段】回路保護システム(100)は、電圧源の第1の相(151)の電流を測定するように動作する第1の電流検知装置(102)と、電圧源の第2の相(153)の電流を測定するように動作する第2の電流検知装置(102)と、第1の電流検知装置(102)及び第2の電流検知装置(102)に通信可能に接続された論理部分(110)とを有する。論理部分(110)は、第1の電流検知装置(102)及び第2の電流検知装置(102)からの測定された電流を受け取り、第1の相(151)の測定された電流が所定の期間中に閾値電流値よりも小さいかどうか決定し、次いで第1の相(151)の測定された電流が前記期間中に閾値電流値よりも小さくないと決定したことに応答して、電圧源の第1の相(151)に短絡が存在すると云う表示を出力するように動作する。
【解決手段】回路保護システム(100)は、電圧源の第1の相(151)の電流を測定するように動作する第1の電流検知装置(102)と、電圧源の第2の相(153)の電流を測定するように動作する第2の電流検知装置(102)と、第1の電流検知装置(102)及び第2の電流検知装置(102)に通信可能に接続された論理部分(110)とを有する。論理部分(110)は、第1の電流検知装置(102)及び第2の電流検知装置(102)からの測定された電流を受け取り、第1の相(151)の測定された電流が所定の期間中に閾値電流値よりも小さいかどうか決定し、次いで第1の相(151)の測定された電流が前記期間中に閾値電流値よりも小さくないと決定したことに応答して、電圧源の第1の相(151)に短絡が存在すると云う表示を出力するように動作する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本書に開示の内容は、回路接続性を監視することに関するものである。
【背景技術】
【0002】
回路遮断器などの電気機器は屡々、該機器内の電流を測定する回路を含んでいる。例えば、機器内の電流を監視するために変流器又はロゴスキー・コイルを回路及び論理処理装置に接続することができる。
【0003】
電流測定回路内の構成装置は、例えば、不適切な取り付けや電気機器の耐用期間にわたる摩耗などによって、切断又は短絡が生じ、その結果、機器に望ましくない性能の劣化が生じることがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許第7345863号
【発明の概要】
【0005】
本発明の一面によれば、回路保護システムが提供される。回路保護システムは、電圧源の第1の相の電流を測定するように動作する第1の電流検知装置と、電圧源の第2の相の電流を測定するように動作する第2の電流検知装置と、第1の電流検知装置及び第2の電流検知装置に通信可能に接続された論理部分とを有する。論理部分は、第1の電流検知装置及び第2の電流検知装置からの測定された電流を受け取り、第1の相の測定された電流が所定の期間中に閾値電流値よりも小さいかどうか決定し、次いで第1の相の測定された電流が前記期間中に閾値電流値よりも小さくないと決定したことに応答して、電圧源の第1の相に短絡が存在すると云う表示を出力するように動作する。
【0006】
本発明の別の面によれば、回路保護機器を動作させるための方法が提供される。本方法は、所定の期間にわたって電圧源の第1の相の測定された電流を受け取り、電圧源の第1の相の測定された電流が前記期間中に閾値電流値よりも小さいかどうか決定し、次いで電圧源の第1の相の測定された電流が前記期間中に閾値電流値よりも小さくないと決定したことに応答して、電圧源の第1の相が短絡されていると云う表示を出力する。
【0007】
これらの及び他の利点及び特徴は,図面及び以下の説明から一層明らかになろう。
【0008】
発明と見なされる内容は、「特許請求の範囲」に具体的に且つ明確に記載している。本発明の上記及び他の特徴及び利点は、添付の図面を参照した以下の詳しい説明から明らかであろう。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】図1は、回路保護システムの回路図である。
【図2】図2は、処理装置部分及び関連した構成装置部分の模範的なブロック図である。
【図3】図3は、図1のシステムの検知された電流の一例を示す波形図である。
【図4】図4は、図1のシステムの検知された電流の一例を示す波形図である。
【図5】図5は、図1のシステムの検知された電流の一例を示す波形図である。
【図6】図6は、図1のシステムの検知された電流の一例を示す波形図である。
【図7】図7は、図1のシステムの検知された電流の一例を示す波形図である。
【図8】図8は、図1のシステムにおいて短絡を検出するための模範的な方法を例示するブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の実施形態を、利点及び特徴と共に、図面に関連した例を用いて以下に詳しく説明する。
【0011】
図1は、回路保護(回路遮断器)システム100の模範的な実施形態のブロック図を例示する。システム100は複数の検知装置102を含み、検知装置102は、例えば、隣接の線路又は電流路の電流を検知するように動作する変圧器、変流器又はロゴスキー・コイル装置を含むことができる。これらの検知装置102は、負荷107に接続される相A,B,C(VA ,VB ,VC )151,153,155を持つ多相電圧源から電圧を受け取る線路101,103,105に隣接して配置される。例示された実施形態では、複数のスイッチング装置104が電圧源151,153,155と負荷107との間に配置される。各々の電流検知装置102が対応する電流検知回路106に接続され、電流検知回路106は、例えば、ブリッジ整流器部分(図示せず)及び関連した回路構成装置を含むことができる。システム100は信号調整及びAD変換(アナログ−ディジタル変換)装置部分108を含むことができる。論理又は処理装置部分110が複数の電流検知装置102に通信可能に接続されていて、各々の電流検知装置102から各々の線路101,103,105の検知された電流を表す信号を受け取るように動作する。論理又は処理装置部分(処理装置)110は、例えば、レベル検出及びフィルタリング部分又は論理機能を遂行することのできる集積回路処理装置を持つディジタル又はアナログ回路を含むことができる。例示された実施形態では、処理装置110は、複数のスイッチング装置104に通信可能に接続されていて、複数のスイッチング装置104を作動又は開放するように動作することができる。処理装置110は、使用者にテキスト、非テキスト又は音声表示のような表示を提供するように動作する指示器又は表示装置112に通信可能に接続される。例示された実施形態は三相の構成を含んでいるが、他の実施形態では任意の数の相を持つ同様な構成を含むことができる。
【0012】
図2は、処理装置部分110及び関連した構成装置(例えば、処理装置部分110に通信可能に接続することのできるメモリ部分202及び入力装置204)の模範的なブロック図を示す。
【0013】
以下に、システム100の動作について更に詳しく説明する。これに関して、図3は、正常な動作中に各相の検知された電流(iA )302,(iB )304,(iC )306を時間(t)につれて例示するグラフである。各々の検知された電流(i)がそれぞれ半サイクル毎にゼロになり、これはシステム100が適切に動作していること(すなわち、何ら相間の短絡が無いこと)を表している。
【0014】
図4は、各相に電流が流れているときに線路103と105との間の短絡(図1参照;短絡を線120で表している)が検出される場合の検知された電流を例示するグラフである。この場合、検知された電流(iB )304及び(iC )306は各半サイクル中にゼロに達し損なう。これは、B相とC相との間の短絡を表している。
【0015】
図5は、各相に電流が流れているが、線路103及び105の極性が同様でないときに、線路103と105との間の短絡(図1参照;短絡を線120で表している)が検出される場合の検知された電流を例示するグラフである。この場合も、検知された電流(iB )304及び(iC )306は各半サイクル中にゼロに達し損なう。これは、B相とC相との間の短絡を表している。
【0016】
図6は、各相に電流が流れているが、相Bの電流(iB )304が他の相の測定された電流の半分であるときに、線路103と105との間の短絡(図1参照;短絡を線120で表している)が検出される場合の検知された電流を例示するグラフである。この場合も、検知された電流(iB )304及び(iC )306は各半サイクル中にゼロに達し損なう。これは、B相とC相との間の短絡を表している。
【0017】
図7は、(電圧源VB から)電流が線路103を通って流れていないときに、各線路103と105との間の短絡(図1参照;短絡を線120で表している)が検出される場合の検知された電流を例示するグラフである。半サイクル中、検知された電流304及び306は区域710において同じである。これは、相Bと相Cとの間の短絡を表す。
【0018】
図8は、システム100(図1)を動作させるための模範的な方法を例示するブロック図である。ブロック802において、各相線路からの電流を測定して受け取る。ブロック804で、タイマー(例えば、処理装置110内に配置することができる)を開始させる。ブロック806で、論理手段により、2つ以上の相で同じ電流が測定されたかどうか決定する。もしその通りである場合は、ブロック808で、論理手段により、タイマーが時間切れであるかどうか決定する。時間切れである場合、ブロック810で、短絡した相を識別する。例えば、2つ以上の相で同じ電流が測定された場合、同じ測定された電流を持つ相が、短絡した相として識別される。ブロック812で、タイマーをリセットすることができ、また短絡の通知又は表示が出力される。処理装置110は、希望により複数のスイッチング装置104(図1)を作動又は開放することができる。ブロック806で同じ電流が測定されなかった場合、ブロック814で、電流を閾値電流値(例えば、ほぼゼロか又はゼロに等しい値)と比較する。1つ以上の電流が閾値以下に達していないか又は閾値以下に低下していないで、且つブロック816でタイマーが未だ時間切れしていない場合、ブロック818で、短絡した相が、閾値以下に達し損なった相であるとして識別される。ブロック812で、タイマーをリセットし、また短絡の通知及び/又はスイッチング装置の作動を行うことができる。ブロック814で全ての電流が閾値電流値に達していれば、ブロック818で、タイマーがリセットされる。
【0019】
ブロック810は、検出された場合に、短絡した相(1つ又は複数)を識別することを含む。この場合、論理手段により、測定された電流の内のどれが相間の短絡を表しているか決定することができる。2つ以上の測定された電流が短絡を表している場合、関連した相を、図3〜7について上述したように短絡した相として識別することができる。
【0020】
例示した実施形態の技術的効果及び利点には、回路保護機器内の相間の短絡を検出するように動作する方法及びシステムで、機器の各相の測定された電流を検知し分析して、表示を出力し、及び/又は短絡の検知に応答して回路遮断器接点を開放することが含まれる。
【0021】
以上、本発明を限られた数の実施形態のみに関連して詳しく説明したが、本発明がこのような開示した実施形態に制限されるものではないことを理解されたい。むしろ、本発明は、これまで説明していないが本発明の精神及び範囲に相応する任意の数の変形、変更、置換又は等価な構成を取り入れるように修正することができる。更に、本発明の様々な実施形態を説明したが、本発明の様々な面が説明した実施形態の幾つかのみを含み得ることを理解されたい。従って、本発明は、上記の説明によって制限されるものと考えるべきではなく、「特許請求の範囲」に記載の範囲によって制限される。
【符号の説明】
【0022】
100 回路保護システム
101 線路
102 検知装置
103 線路
104 スイッチング装置
105 線路
120 短絡
151 A相電圧源
153 B相電圧源
155 C相電圧源
302 検知された電流(iA )
304 検知された電流(iB )
306 検知された電流(iC )
710 区域
【技術分野】
【0001】
本書に開示の内容は、回路接続性を監視することに関するものである。
【背景技術】
【0002】
回路遮断器などの電気機器は屡々、該機器内の電流を測定する回路を含んでいる。例えば、機器内の電流を監視するために変流器又はロゴスキー・コイルを回路及び論理処理装置に接続することができる。
【0003】
電流測定回路内の構成装置は、例えば、不適切な取り付けや電気機器の耐用期間にわたる摩耗などによって、切断又は短絡が生じ、その結果、機器に望ましくない性能の劣化が生じることがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許第7345863号
【発明の概要】
【0005】
本発明の一面によれば、回路保護システムが提供される。回路保護システムは、電圧源の第1の相の電流を測定するように動作する第1の電流検知装置と、電圧源の第2の相の電流を測定するように動作する第2の電流検知装置と、第1の電流検知装置及び第2の電流検知装置に通信可能に接続された論理部分とを有する。論理部分は、第1の電流検知装置及び第2の電流検知装置からの測定された電流を受け取り、第1の相の測定された電流が所定の期間中に閾値電流値よりも小さいかどうか決定し、次いで第1の相の測定された電流が前記期間中に閾値電流値よりも小さくないと決定したことに応答して、電圧源の第1の相に短絡が存在すると云う表示を出力するように動作する。
【0006】
本発明の別の面によれば、回路保護機器を動作させるための方法が提供される。本方法は、所定の期間にわたって電圧源の第1の相の測定された電流を受け取り、電圧源の第1の相の測定された電流が前記期間中に閾値電流値よりも小さいかどうか決定し、次いで電圧源の第1の相の測定された電流が前記期間中に閾値電流値よりも小さくないと決定したことに応答して、電圧源の第1の相が短絡されていると云う表示を出力する。
【0007】
これらの及び他の利点及び特徴は,図面及び以下の説明から一層明らかになろう。
【0008】
発明と見なされる内容は、「特許請求の範囲」に具体的に且つ明確に記載している。本発明の上記及び他の特徴及び利点は、添付の図面を参照した以下の詳しい説明から明らかであろう。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】図1は、回路保護システムの回路図である。
【図2】図2は、処理装置部分及び関連した構成装置部分の模範的なブロック図である。
【図3】図3は、図1のシステムの検知された電流の一例を示す波形図である。
【図4】図4は、図1のシステムの検知された電流の一例を示す波形図である。
【図5】図5は、図1のシステムの検知された電流の一例を示す波形図である。
【図6】図6は、図1のシステムの検知された電流の一例を示す波形図である。
【図7】図7は、図1のシステムの検知された電流の一例を示す波形図である。
【図8】図8は、図1のシステムにおいて短絡を検出するための模範的な方法を例示するブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の実施形態を、利点及び特徴と共に、図面に関連した例を用いて以下に詳しく説明する。
【0011】
図1は、回路保護(回路遮断器)システム100の模範的な実施形態のブロック図を例示する。システム100は複数の検知装置102を含み、検知装置102は、例えば、隣接の線路又は電流路の電流を検知するように動作する変圧器、変流器又はロゴスキー・コイル装置を含むことができる。これらの検知装置102は、負荷107に接続される相A,B,C(VA ,VB ,VC )151,153,155を持つ多相電圧源から電圧を受け取る線路101,103,105に隣接して配置される。例示された実施形態では、複数のスイッチング装置104が電圧源151,153,155と負荷107との間に配置される。各々の電流検知装置102が対応する電流検知回路106に接続され、電流検知回路106は、例えば、ブリッジ整流器部分(図示せず)及び関連した回路構成装置を含むことができる。システム100は信号調整及びAD変換(アナログ−ディジタル変換)装置部分108を含むことができる。論理又は処理装置部分110が複数の電流検知装置102に通信可能に接続されていて、各々の電流検知装置102から各々の線路101,103,105の検知された電流を表す信号を受け取るように動作する。論理又は処理装置部分(処理装置)110は、例えば、レベル検出及びフィルタリング部分又は論理機能を遂行することのできる集積回路処理装置を持つディジタル又はアナログ回路を含むことができる。例示された実施形態では、処理装置110は、複数のスイッチング装置104に通信可能に接続されていて、複数のスイッチング装置104を作動又は開放するように動作することができる。処理装置110は、使用者にテキスト、非テキスト又は音声表示のような表示を提供するように動作する指示器又は表示装置112に通信可能に接続される。例示された実施形態は三相の構成を含んでいるが、他の実施形態では任意の数の相を持つ同様な構成を含むことができる。
【0012】
図2は、処理装置部分110及び関連した構成装置(例えば、処理装置部分110に通信可能に接続することのできるメモリ部分202及び入力装置204)の模範的なブロック図を示す。
【0013】
以下に、システム100の動作について更に詳しく説明する。これに関して、図3は、正常な動作中に各相の検知された電流(iA )302,(iB )304,(iC )306を時間(t)につれて例示するグラフである。各々の検知された電流(i)がそれぞれ半サイクル毎にゼロになり、これはシステム100が適切に動作していること(すなわち、何ら相間の短絡が無いこと)を表している。
【0014】
図4は、各相に電流が流れているときに線路103と105との間の短絡(図1参照;短絡を線120で表している)が検出される場合の検知された電流を例示するグラフである。この場合、検知された電流(iB )304及び(iC )306は各半サイクル中にゼロに達し損なう。これは、B相とC相との間の短絡を表している。
【0015】
図5は、各相に電流が流れているが、線路103及び105の極性が同様でないときに、線路103と105との間の短絡(図1参照;短絡を線120で表している)が検出される場合の検知された電流を例示するグラフである。この場合も、検知された電流(iB )304及び(iC )306は各半サイクル中にゼロに達し損なう。これは、B相とC相との間の短絡を表している。
【0016】
図6は、各相に電流が流れているが、相Bの電流(iB )304が他の相の測定された電流の半分であるときに、線路103と105との間の短絡(図1参照;短絡を線120で表している)が検出される場合の検知された電流を例示するグラフである。この場合も、検知された電流(iB )304及び(iC )306は各半サイクル中にゼロに達し損なう。これは、B相とC相との間の短絡を表している。
【0017】
図7は、(電圧源VB から)電流が線路103を通って流れていないときに、各線路103と105との間の短絡(図1参照;短絡を線120で表している)が検出される場合の検知された電流を例示するグラフである。半サイクル中、検知された電流304及び306は区域710において同じである。これは、相Bと相Cとの間の短絡を表す。
【0018】
図8は、システム100(図1)を動作させるための模範的な方法を例示するブロック図である。ブロック802において、各相線路からの電流を測定して受け取る。ブロック804で、タイマー(例えば、処理装置110内に配置することができる)を開始させる。ブロック806で、論理手段により、2つ以上の相で同じ電流が測定されたかどうか決定する。もしその通りである場合は、ブロック808で、論理手段により、タイマーが時間切れであるかどうか決定する。時間切れである場合、ブロック810で、短絡した相を識別する。例えば、2つ以上の相で同じ電流が測定された場合、同じ測定された電流を持つ相が、短絡した相として識別される。ブロック812で、タイマーをリセットすることができ、また短絡の通知又は表示が出力される。処理装置110は、希望により複数のスイッチング装置104(図1)を作動又は開放することができる。ブロック806で同じ電流が測定されなかった場合、ブロック814で、電流を閾値電流値(例えば、ほぼゼロか又はゼロに等しい値)と比較する。1つ以上の電流が閾値以下に達していないか又は閾値以下に低下していないで、且つブロック816でタイマーが未だ時間切れしていない場合、ブロック818で、短絡した相が、閾値以下に達し損なった相であるとして識別される。ブロック812で、タイマーをリセットし、また短絡の通知及び/又はスイッチング装置の作動を行うことができる。ブロック814で全ての電流が閾値電流値に達していれば、ブロック818で、タイマーがリセットされる。
【0019】
ブロック810は、検出された場合に、短絡した相(1つ又は複数)を識別することを含む。この場合、論理手段により、測定された電流の内のどれが相間の短絡を表しているか決定することができる。2つ以上の測定された電流が短絡を表している場合、関連した相を、図3〜7について上述したように短絡した相として識別することができる。
【0020】
例示した実施形態の技術的効果及び利点には、回路保護機器内の相間の短絡を検出するように動作する方法及びシステムで、機器の各相の測定された電流を検知し分析して、表示を出力し、及び/又は短絡の検知に応答して回路遮断器接点を開放することが含まれる。
【0021】
以上、本発明を限られた数の実施形態のみに関連して詳しく説明したが、本発明がこのような開示した実施形態に制限されるものではないことを理解されたい。むしろ、本発明は、これまで説明していないが本発明の精神及び範囲に相応する任意の数の変形、変更、置換又は等価な構成を取り入れるように修正することができる。更に、本発明の様々な実施形態を説明したが、本発明の様々な面が説明した実施形態の幾つかのみを含み得ることを理解されたい。従って、本発明は、上記の説明によって制限されるものと考えるべきではなく、「特許請求の範囲」に記載の範囲によって制限される。
【符号の説明】
【0022】
100 回路保護システム
101 線路
102 検知装置
103 線路
104 スイッチング装置
105 線路
120 短絡
151 A相電圧源
153 B相電圧源
155 C相電圧源
302 検知された電流(iA )
304 検知された電流(iB )
306 検知された電流(iC )
710 区域
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電圧源の第1の相(151)の電流を測定するように動作する第1の電流検知装置(102)と、
前記電圧源の第2の相(153)の電流を測定するように動作する第2の電流検知装置(102)と、
前記第1の電流検知装置(102)及び前記第2の電流検知装置(102)に通信可能に接続された論理部分(110)であって、前記第1の電流検知装置(102)及び前記第2の電流検知装置(102)からの測定された電流を受け取り、前記第1の相(151)の前記測定された電流が所定の期間中に閾値電流値よりも小さいかどうか決定し、次いで前記第1の相(151)の測定された電流が前記期間中に前記閾値電流値よりも小さい値でなかったと決定したことに応答して、前記電圧源の前記第1の相(151)に短絡が存在すると云う表示を出力するように動作する当該論理部分(110)と、
を有する回路保護システム。
【請求項2】
前記論理部分(110)は更に、前記電圧源の前記第1の相(151)の測定された電流及び前記電圧源の前記第2の相(153)の測定された電流が前記期間中に前記閾値電流値よりも小さくないと決定したことに応答して、前記電圧源の前記第1の相(151)及び前記第2の相(153)に短絡が存在すると云う表示を出力するように動作する、請求項1記載のシステム。
【請求項3】
前記論理部分(110)は更に、前記電圧源の前記第2の相(153)の測定された電流が前記期間中に前記閾値電流値よりも小さくないと決定したことに応答して、前記電圧源の前記第2の相(153)に短絡が存在すると云う表示を出力するように動作する、請求項1記載のシステム。
【請求項4】
前記論理部分(110)は更に、前記電圧源の前記第1の相(151)の測定された電流が前記電圧源の前記第2の相(153)の測定された電流に等しいかどうか決定し、次いで前記電圧源の前記第1の相(151)の測定された電流が前記電圧源の前記第2の相(153)の測定された電流に等しいと決定したことに応答して、前記電圧源の前記第1の相(151)と前記第2の相(153)との間に短絡が存在すると云う表示を出力するように動作する、請求項1記載のシステム。
【請求項5】
前記論理部分(110)は期間を測定するタイマー部分を含んでいる、請求項1記載のシステム。
【請求項6】
前記システムは、前記電圧源の前記第1の相(151)を負荷(107)から切断するように動作するスイッチング部分(104)を含んでいる、請求項1記載のシステム。
【請求項7】
前記スイッチング部分(104)は更に、前記電圧源の前記第2の相(153)を負荷(107)から切断するように動作する、請求項6記載のシステム。
【請求項8】
前記論理部分(110)は、前記スイッチング部分(104)に通信可能に接続されていて、前記電圧源の前記第1の相(151)と前記電圧源の前記第2の相(153)との間に短絡が存在すると云う表示を出力したことに応答して、前記スイッチング部分(104)を作動するように動作する、請求項7記載のシステム。
【請求項9】
前記第1の電流検知装置(102)はロゴスキー・コイル装置を含んでいる、請求項1記載のシステム。
【請求項10】
前記第1の電流検知装置(102)は変流器装置を含んでいる、請求項1記載のシステム。
【請求項1】
電圧源の第1の相(151)の電流を測定するように動作する第1の電流検知装置(102)と、
前記電圧源の第2の相(153)の電流を測定するように動作する第2の電流検知装置(102)と、
前記第1の電流検知装置(102)及び前記第2の電流検知装置(102)に通信可能に接続された論理部分(110)であって、前記第1の電流検知装置(102)及び前記第2の電流検知装置(102)からの測定された電流を受け取り、前記第1の相(151)の前記測定された電流が所定の期間中に閾値電流値よりも小さいかどうか決定し、次いで前記第1の相(151)の測定された電流が前記期間中に前記閾値電流値よりも小さい値でなかったと決定したことに応答して、前記電圧源の前記第1の相(151)に短絡が存在すると云う表示を出力するように動作する当該論理部分(110)と、
を有する回路保護システム。
【請求項2】
前記論理部分(110)は更に、前記電圧源の前記第1の相(151)の測定された電流及び前記電圧源の前記第2の相(153)の測定された電流が前記期間中に前記閾値電流値よりも小さくないと決定したことに応答して、前記電圧源の前記第1の相(151)及び前記第2の相(153)に短絡が存在すると云う表示を出力するように動作する、請求項1記載のシステム。
【請求項3】
前記論理部分(110)は更に、前記電圧源の前記第2の相(153)の測定された電流が前記期間中に前記閾値電流値よりも小さくないと決定したことに応答して、前記電圧源の前記第2の相(153)に短絡が存在すると云う表示を出力するように動作する、請求項1記載のシステム。
【請求項4】
前記論理部分(110)は更に、前記電圧源の前記第1の相(151)の測定された電流が前記電圧源の前記第2の相(153)の測定された電流に等しいかどうか決定し、次いで前記電圧源の前記第1の相(151)の測定された電流が前記電圧源の前記第2の相(153)の測定された電流に等しいと決定したことに応答して、前記電圧源の前記第1の相(151)と前記第2の相(153)との間に短絡が存在すると云う表示を出力するように動作する、請求項1記載のシステム。
【請求項5】
前記論理部分(110)は期間を測定するタイマー部分を含んでいる、請求項1記載のシステム。
【請求項6】
前記システムは、前記電圧源の前記第1の相(151)を負荷(107)から切断するように動作するスイッチング部分(104)を含んでいる、請求項1記載のシステム。
【請求項7】
前記スイッチング部分(104)は更に、前記電圧源の前記第2の相(153)を負荷(107)から切断するように動作する、請求項6記載のシステム。
【請求項8】
前記論理部分(110)は、前記スイッチング部分(104)に通信可能に接続されていて、前記電圧源の前記第1の相(151)と前記電圧源の前記第2の相(153)との間に短絡が存在すると云う表示を出力したことに応答して、前記スイッチング部分(104)を作動するように動作する、請求項7記載のシステム。
【請求項9】
前記第1の電流検知装置(102)はロゴスキー・コイル装置を含んでいる、請求項1記載のシステム。
【請求項10】
前記第1の電流検知装置(102)は変流器装置を含んでいる、請求項1記載のシステム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【公開番号】特開2012−150110(P2012−150110A)
【公開日】平成24年8月9日(2012.8.9)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−4652(P2012−4652)
【出願日】平成24年1月13日(2012.1.13)
【出願人】(390041542)ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ (6,332)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年8月9日(2012.8.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−4652(P2012−4652)
【出願日】平成24年1月13日(2012.1.13)
【出願人】(390041542)ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ (6,332)
【Fターム(参考)】
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