説明

回路装置及びシステム

【課題】出力モードを切り換えることにより効率的な通信ができる回路装置及びシステム等を提供すること。
【解決手段】回路装置100は、バスHBSを介してホスト装置200に信号を出力する出力回路110と、出力回路110を制御する出力制御回路120とを含む。出力回路110は、出力ノードNQと第1の電源ノードVSSとの間に設けられる第1の導電型のトランジスターTNと、出力ノードNQと第2の電源ノードVDDとの間に設けられる第2の導電型のトランジスターTPとを含む。出力制御回路120は、第1の出力モードでは、第1の導電型のトランジスターTN及び第2の導電型のトランジスターTPのいずれか一方をオフにし、他方をオン・オフする制御を行い、第2の出力モードでは、第1の導電型のトランジスターTN及び第2の導電型のトランジスターTPを排他的にオン・オフする制御を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、回路装置及びシステム等に関する。
【背景技術】
【0002】
メモリーシステムなどのように、複数の回路装置が1つのバスに共通接続されるシステムにおいて、データ通信時の回路装置間の干渉を防止するために出力回路としてオープンドレイン型の出力回路が用いられている。この出力回路では、出力ノードを高インピーダンス状態に設定することでLレベルを出力する。このために出力信号がHレベルからLレベルに変化するまでの時間が長くなるという問題がある。
【0003】
この課題に対して例えば特許文献1には、3ステートゲートを用いる手法が開示されている。しかしながらこの手法では、ゲート数が多くなるなどの課題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平5−90950号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の幾つかの態様によれば、出力モードを切り換えることにより効率的な通信ができる回路装置及びシステム等を提供できる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様は、バスを介してホスト装置に信号を出力する出力回路と、前記出力回路を制御する出力制御回路とを含み、前記出力回路は、出力ノードと第1の電源ノードとの間に設けられる第1の導電型のトランジスターと、前記出力ノードと第2の電源ノードとの間に設けられる第2の導電型のトランジスターとを含み、前記出力制御回路は、第1の出力モードでは、前記第1の導電型のトランジスター及び前記第2の導電型のトランジスターのいずれか一方をオフにし、他方をオン・オフする制御を行い、第2の出力モードでは、前記第1の導電型のトランジスター及び前記第2の導電型のトランジスターを排他的にオン・オフする制御を行い、前記出力回路が前記出力ノードに出力信号を出力する際に、前記出力制御回路は、前記出力ノードが高インピーダンス状態に設定される前記第1の出力モードから前記第2の出力モードに切り換え、前記出力回路は、前記第2の出力モードに設定された後に、前記出力信号に対応する電圧レベルを前記出力ノードに出力し、前記出力制御回路は、前記出力ノードに前記電圧レベルが出力された後に、前記出力回路を前記第2の出力モードから前記第1の出力モードに切り換える回路装置に関係する。
【0007】
本発明の一態様によれば、出力回路は、第2の出力モードに設定された後に出力信号を出力し、出力信号を出力した後に第1の出力モードに切り換えられるから、他の回路装置との干渉を防止し、さらにホスト装置との間の通信時間を短縮することなどが可能になる。
【0008】
また本発明の一態様では、前記出力信号を第1の電圧レベルから第2の電圧レベルに変化させる場合には、前記出力制御回路は、前記出力回路を前記第1の出力モードから前記第2の出力モードに切り換えて、前記出力回路は、前記第2の出力モードに設定された後に、前記出力ノードを前記第1の電圧レベルから前記第2の電圧レベルに変化させ、前記出力信号を前記第2の電圧レベルから前記第1の電圧レベルに変化させる場合には、前記出力制御回路は、前記出力回路を前記第1の出力モードから前記第2の出力モードに切り換え、前記出力回路は、前記第2の出力モードに設定された後に、前記出力ノードを前記第2の電圧レベルから前記第1の電圧レベルに変化させ、前記出力ノードが前記第1の電圧レベルに設定された後に、前記出力制御回路は、前記出力回路を前記第2の出力モードから前記第1の出力モードに戻してもよい。
【0009】
このようにすれば、出力回路は、第2の出力モードに設定された後に、出力ノードを第2の電圧レベルから第1の電圧レベルに変化させることができるから、出力信号が第2の電圧レベルから第1の電圧レベルに変化するまでの時間を短縮することができる。その結果、ホスト装置が通信相手を他の回路装置に切り換えるための時間などを短縮することができるから、ホスト装置と回路装置との間の通信時間を短縮することなどが可能になる。また、出力信号が第1のレベルに設定された後に、第1の出力モードに戻ることができるから、他の回路装置との干渉を防止することができる。
【0010】
また本発明の一態様では、第1のバス接続モードでは、前記バスに対して前記ホスト装置と他の回路装置とが接続され、第2のバス接続モードでは、前記バスに対して前記ホスト装置が接続され、一方で前記他の回路装置が非接続であり、前記第2のバス接続モードでは、前記出力制御回路は、前記出力回路を前記第2の出力モードに設定し、前記第1のバス接続モードでは、前記出力制御回路は、前記出力回路を前記第1の出力モードから前記第2の出力モードに切り換え、前記出力信号が出力された後に、前記出力回路を前記第2の出力モードから前記第1の出力モードに戻してもよい。
【0011】
このようにすれば、バスに複数の回路装置が接続される場合には、第1のバス接続モードに設定することで、回路装置間の干渉を防止しつつ、通信時間を短縮することなどが可能になる。またバスに1つの回路装置が接続される場合には、第2のバス接続モードに設定することで、通信時間を短縮することなどが可能になる。その結果、バスに接続される回路装置の個数に応じて、効率的な通信が可能になる。
【0012】
また本発明の一態様では、前記第1のバス接続モードと前記第2のバス接続モードとを設定するためのバス接続モード設定部を含んでもよい。
【0013】
このようにすれば、バスに接続される回路装置の個数に応じて、バス接続モード設定部により、バス接続モードを設定することができる。
【0014】
また本発明の一態様では、前記出力回路が出力する前記出力信号は、前記ホスト装置が発行したコマンドを処理中であることを前記ホスト装置に対して通知する信号であってもよい。
【0015】
このようにすれば、ホスト装置は、回路装置がコマンドを処理中であるか、それともコマンドの処理を終了したかを判別することができる。その結果、ホスト装置と回路装置との間の通信を確実に行うことなどが可能になる。
【0016】
また本発明の一態様では、メモリー接続バスに接続される複数の記憶装置と前記ホスト装置との間のデータ転送を行うデータ転送回路を含んでもよい。
【0017】
このようにすれば、データ転送回路を介してホスト装置と複数の回路装置との間の通信を効率良く行うことができる。
【0018】
また本発明の一態様では、前記記憶装置は、液体容器に設けられた記憶装置であってもよい。
【0019】
このようにすれば、液体容器を識別するための情報などを記憶装置に記憶することができるから、ホスト装置は、回路装置を介して液体容器に関する必要な情報を記憶装置との間でやり取りすることができる。
【0020】
また本発明の一態様では、n(nは2以上の整数)色モードの場合には、前記第1のバス接続モードに設定され、k(kは1≦k<nである整数)色モードの場合には、前記第2のバス接続モードに設定されてもよい。
【0021】
このようにすれば、例えばプリンターなどにおいて、より多くのインク色を用いる場合には、第1のバス接続モードに設定することで、複数の回路装置をバスに接続して効率良く通信を行うことができる。またインク色がより少ない場合には、第2のバス接続モードに設定することで、1つの回路装置をバスに接続して効率良く通信を行うことができる。
【0022】
本発明の他の態様は、上記いずれかに記載の回路装置と前記ホスト装置とを含むシステムに関係する。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】回路装置の基本的な構成例。
【図2】図2(A)、図2(B)は、第1、第2の出力モードを説明する図。
【図3】図3(A)、図3(B)は、回路装置の比較例及びその出力信号波形。
【図4】図4(A)〜図4(C)は、回路装置の出力信号波形の例。
【図5】システムの第1の構成例。
【図6】システムの第2の構成例。
【図7】システムにおける各信号のタイミングチャートの一例。
【図8】出力回路が出力するビジー信号の効果を説明する図。
【図9】液体容器の詳細な構成例。
【図10】図10(A)、図10(B)は、回路基板の詳細な構成例。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお以下に説明する本実施形態は特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではなく、本実施形態で説明される構成の全てが本発明の解決手段として必須であるとは限らない。
【0025】
1.回路装置
図1に本実施形態の回路装置100(100−1〜100−3)の基本的な構成例を示す。本実施形態の回路装置100−1は、出力回路110、出力制御回路120、バス接続モード設定部130及び制御部140を含む。また、回路装置100−1、100−2については、図示していないが、回路装置100−1と同じ構成とすることができる。なお、本実施形態の回路装置100−1は図1の構成に限定されず、その構成要素の一部を省略したり、他の構成要素に置き換えたり、他の構成要素を追加するなどの種々の変形実施が可能である。
【0026】
出力回路110は、バスHBSを介してホスト装置200に信号を出力する。出力回路110は、出力ノードNQと第1の電源ノード(低電位電源ノード)VSSとの間に設けられる第1の導電型のトランジスター(N型トランジスター)TNと、出力ノードNQと第2の電源ノード(高電位電源ノード)VDDとの間に設けられる第2の導電型のトランジスター(P型トランジスター)TPとを含む。
【0027】
出力制御回路120は、制御部140からの信号に基づいて出力回路110の第1、第2の出力モードを設定する。具体的には、第1の出力モードでは、出力制御回路120は、第1の導電型のトランジスターTN及び第2の導電型のトランジスターTPのいずれか一方をオフにし、他方をオン・オフする制御を行う。また第2の出力モードでは、出力制御回路120は、第1の導電型のトランジスターTN及び第2の導電型のトランジスターTPを排他的にオン・オフする制御を行う。
【0028】
出力制御回路120は、例えば図1に示すようにANDゲートADで構成することができる。ANDゲートADの一方の入力ノードNAには制御部140からの出力信号が入力され、他方の入力ノードNRには制御部140のレジスターREGからの出力信号が入力される。そして出力回路110のP型トランジスターTPのゲートには入力ノードNAの電圧レベルが印加され、N型トランジスターTNのゲートにはANDゲートADの出力電圧レベルが印加される。
【0029】
バス接続モード設定部130は、制御部140に対して第1、第2のバス接続モードを設定する。具体的には、第1のバス接続モードでは、バスHBSに対してホスト装置200と他の回路装置(例えば回路装置100−2、100−3など)とが接続される。また第2のバス接続モードでは、バスHBSに対してホスト装置200が接続され、一方で他の回路装置が非接続である。第1、第2のバス接続モードにおける出力制御回路120の制御動作については後述する。
【0030】
制御部140は、出力回路110及び出力制御回路120に対して出力処理及び出力モードの設定処理等を行う。制御部140は、例えば図1に示すように、レジスターREGを含み、このレジスターREGのレジスター値により第1、第2の出力モードを設定してもよい。また制御部140は、バスHBSを介して回路装置100−1とホスト装置200との間の通信を制御する処理を行ってもよい。
【0031】
なお、図1には示していないが、回路装置100−1〜100−3は、バスHBSを介してホスト装置200からの信号を受け取るための入力回路をさらに含んでもよい。また、バスHBSに接続される回路装置の数は3に限定されず、例えば1又は2であってもよいし、4以上であってもよい。
【0032】
ホスト装置200は、入力回路IBF、キャパシターCA及び抵抗素子RAを含む。入力回路IBFは、バスHBSを介して回路装置100−1〜100−3からの信号が入力される。入力回路IBFの入力ノードNHは、バスHBSを介して回路装置100−1〜100−3のそれぞれの出力回路110の出力ノードNQに電気的に接続される。抵抗素子RAは、入力ノードNHの電圧レベルをプルダウン、すなわち低電位電源電圧VSSに降下させるために設けられる。キャパシターCAは、バスHBS上のノイズ等を除去するために設けられる。なお、図1には示していないが、ホスト装置200は、バスHBSを介して回路装置100−1〜100−3に信号を出力する出力回路をさらに含んでもよい。
【0033】
図2(A)、図2(B)は、出力回路110の第1、第2の出力モードを説明する図である。図2(A)に、第1の出力モードにおける入力ノードNR、NA、出力ノードNQの電圧レベル及びトランジスターTN、TPのオン・オフを示す。第1の出力モードでは、ノードNRはLレベル(低電位レベル、VSSレベル)に設定され、従ってN型トランジスターTNは、ノードNAのレベルに関わらず常にオフ状態である。一方、P型トランジスターTPは、ノードNAの電圧レベルに従ってオン・オフされる。その結果、P型トランジスターTPがオン状態である期間には、出力ノードNQはHレベル(高電位レベル、VDDレベル)に設定され、P型トランジスターTPがオフ状態である期間には、出力ノードNQは高インピーダンス状態HZに設定される。
【0034】
図1に示すように、バスHBSに複数の回路装置100−1〜100−3が接続される場合は、出力回路110が出力信号を出力しない期間には、出力ノードNQを高インピーダンス状態HZに設定することで、他の回路装置が出力する信号との干渉を防止することができる。
【0035】
図2(B)に、第2の出力モードにおける入力ノードNR、NA、出力ノードNQの電圧レベル及びトランジスターTN、TPのオン・オフを示す。第2の出力モードでは、ノードNRはHレベルに設定される。従ってトランジスターTN、TPは、ノードNAの電圧レベルに従って排他的にオン・オフされる。このようにして、第2の出力モードでは、出力ノードNQはHレベル又はLレベルに設定される。
【0036】
本実施形態の回路装置では、上述した第1、第2の出力モードを切り換えて出力信号を出力することができる。このようにすることで、ホスト装置と回路装置との間の通信時間を短縮することなどが可能になる。以下では、本実施形態の回路装置による出力モードの切換について詳細に説明する。
【0037】
最初に回路装置の比較例について説明する。図3(A)、図3(B)に、回路装置の比較例及びその出力信号波形を示す。図3(A)に示す比較例としての回路装置500(500−1〜500−3)は、出力回路510及び制御部540を含む。出力回路510は、P型トランジスターTPを含み、TPは出力ノードNQと第2の電源ノードVDDとの間に設けられる。TPのゲート入力ノードNAには制御部540からの信号が入力される。
【0038】
ノードNAがLレベルの場合には、トランジスターTPはオン状態であるから、出力ノードNQはHレベルに設定される。ノードNAがHレベルの場合には、トランジスターTPはオフ状態であるから、出力ノードNQは高インピーダンス状態HZに設定される。
【0039】
図3(B)に、比較例の出力回路510の出力信号波形の一例を示す。第1の期間T1において、出力回路510の出力が高インピーダンス状態HZであり、他の回路装置の出力も共に高インピーダンス状態HZであれば、ホスト装置200が受け取る信号レベル(ノードNHの電圧レベル)はLレベルになる。続く第2の期間T2において、出力回路510がHレベルを出力すると、ノードNHもHレベルに設定される。そして第3の期間T3において、出力回路510の出力が高インピーダンス状態HZに戻ると、キャパシターCAに蓄積された電荷が抵抗素子RAを流れる電流により放電されるから、ノードNHもLレベルに戻る。
【0040】
この場合に、HレベルからLレベルに降下するまでの時間(立ち下がり時間)は、キャパシターCAの容量値(キャパシタンス値)と抵抗素子RAの抵抗値との積(CR時定数)に依存する。このために比較例の回路装置500では、出力信号がHレベルからLレベルに変化するまでの時間が長くなり、ホスト装置と回路装置との間の通信時間を短縮することが難しい。
【0041】
図4(A)〜図4(C)に、本実施形態の回路装置100の出力信号波形の例を示す。図4(A)は、出力信号をLレベル(広義には第1の電圧レベル)からHレベル(広義には第2の電圧レベル)に変化させる場合の信号波形の一例である。初期状態では、出力回路110は第1の出力モードの高インピーダンス状態HZに設定されており、出力信号レベルはLレベルになっている。次に、出力制御回路120は、出力回路110を第1の出力モードから第2の出力モードに切り換える(図4(A)のA1)。そして出力回路110は、第2の出力モードに設定された後に、出力ノードNQをLレベルからHレベルに変化させる(図4(A)のA2)。出力信号レベルがHレベルに設定された後に、出力制御回路120は、出力回路110を第2の出力モードから第1の出力モード(Hレベル出力)に切り換える(図4(A)のA3)。
【0042】
図4(B)は、出力信号をHレベル(広義には第2の電圧レベル)からLレベル(広義には第1の電圧レベル)に変化させる場合の信号波形の一例である。初期状態では、出力回路110は第1の出力モードに設定され、Hレベルを出力している。次に、出力制御回路120は、出力回路110を第1の出力モードから第2の出力モードに切り換える(図4(B)のB1)。そして出力回路110は、第2の出力モードに設定された後に、出力ノードNQをHレベルからLレベルに変化させる(図4(B)のB2)。出力信号レベルがLレベルに設定された後に、出力制御回路120は、出力回路110を第2の出力モードから第1の出力モード(HZ)に戻す(図4(B)のB3)。
【0043】
図4(C)は、出力信号をLレベルからHレベルに変化させ、続いてHレベルからLレベルに変化させる場合の信号波形の一例である。初期状態では、出力回路110は第1の出力モードの高インピーダンス状態HZに設定されており、出力信号レベルはLレベルになっている。次に、出力制御回路120は、出力回路110を第1の出力モードから第2の出力モードに切り換える(図4(C)のC1)。そして出力回路110は、第2の出力モードに設定された後に、出力ノードNQをLレベルからHレベルに変化させる(図4(C)のC2)。出力信号レベルがHレベルに設定された後に、出力回路110は、出力ノードNQをHレベルからLレベルに変化させる(図4(C)のC3)。出力信号レベルがLレベルに設定された後に、出力制御回路120は、出力回路110を第2の出力モードから第1の出力モード(HZ)に戻す(図4(C)のC4)。
【0044】
以上説明したように、本実施形態の回路装置によれば、出力回路110が出力ノードNQに出力信号を出力する際には、出力制御回路120は、出力回路110を出力ノードNQが高インピーダンス状態HZに設定される第1の出力モードから第2の出力モードに切り換える。そして出力回路110は、第2の出力モードに設定された後に、出力信号に対応する電圧レベルを出力ノードNQに出力する。そして出力ノードNQに電圧レベルが出力された後に、出力制御回路120は、第2の出力モードから第1の出力モードに切り換える。
【0045】
このように出力モードを切り換えることで、HレベルからLレベルに降下するまでの時間(降下時間、立ち下がり時間)を短縮することができる。すなわち、本実施形態の回路装置によれば、第2の出力モードにおいてN型トランジスターTNがオンすることにより、ホスト装置200のキャパシターCAに蓄積された電荷が、比較例(図3(B))の場合より短時間で放電されるから、出力信号の立ち下がり時間を短縮することができる。その結果、ホスト装置が通信相手を他の回路装置に切り換えるための時間などを短縮することができるから、ホスト装置と回路装置との間の通信時間を短縮することなどが可能になる。
【0046】
例えば、後述する図8に示すように、出力信号が、ホスト装置200が発行したコマンドを処理中であることをホスト装置200に対して通知する信号(ビジー信号BUSY)である場合には、ホスト装置200がコマンド処理の終了を認識するタイミングを早めることができる。その結果、ホスト装置200が次のコマンド等(オペレーションコード)を送信するまでの待ち時間を短縮することができるから、ホスト装置と回路装置との間の通信時間を短縮することなどが可能になる。
【0047】
なお図1において。出力回路110の出力ノードNQに対して、ノイズ除去用のキャパシターや抵抗を接続する構成にしてもよい。
【0048】
例えば図3(A)の比較例の場合には、出力回路510の出力ノードNQにノイズ除去用のキャパシターや抵抗を接続すると、図3(B)の期間T3の波形が更に鈍ってしまい、ホスト装置と回路装置との間の通信時間の短縮が更に難しくなる。
【0049】
これに対して図1の本実施形態では、出力ノードNQにノイズ除去用のキャパシターや抵抗を接続しても、出力回路110のN型トランジスターTNのドライブ能力により、波形がそれほど鈍らない。従って、ホスト装置と回路装置の間の通信時間の短縮と、信号のノイズ低減の両方を実現できるという効果がある。
【0050】
2.システム
図5に、本実施形態の回路装置100とホスト装置200とを含むシステムの第1の構成例を示す。図5のシステムは、例えばプリンターであって、2つの回路装置100−1、100−2及びホスト装置200を含む。さらにシステム(プリンター)は、第1〜第8の記憶装置300−1〜300−8、8個の液体容器(インクカートリッジ)400−1〜400−8を含む。なお、本実施形態のシステムは図5の構成に限定されず、その構成要素の一部を省略したり、他の構成要素に置き換えたり、他の構成要素を追加するなどの種々の変形実施が可能である。
【0051】
回路装置100は、既に説明したように、出力回路110、出力制御回路120、バス接続モード設定部130及び制御部140を含む。回路装置100は、さらにデータ転送回路150を含み、このデータ転送回路150は、メモリー接続バスMBS1、MBS2に接続される複数の記憶装置300−1〜300−8とホスト装置200との間のデータ転送を行う。
【0052】
具体的には、第1の回路装置100−1のデータ転送回路150−1は、メモリー接続バスMBS1に接続される4個の記憶装置300−1〜300−4とホスト装置200との間のデータ転送を行い、また第2の回路装置100−2のデータ転送回路150−2は、メモリー接続バスMBS2に接続される他の4個の記憶装置300−5〜300−8とホスト装置200との間のデータ転送を行う。このように8個の記憶装置を4個の記憶装置から成る2つのグループに分割してデータ転送を行うことで、効率的なデータ転送が可能になる。
【0053】
回路装置100−1、100−2は、バスHBSを介してホスト装置200と信号のやり取りを行う。具体的には、バスHBSは、例えば図5に示すようにビジー信号BUSY、リセット信号XRST、イネーブル信号ENABLE、クロック信号SCK、データ信号SDAのための信号線を含む。本実施形態の出力回路110の出力信号は、ビジー信号BUSYであって、このビジー信号BUSYはホスト装置200が発行したコマンドを処理中であることをホスト装置200に対して通知する信号である。またデータ信号SDAは、各記憶装置300−1〜300−8の書き込み及び読み出しデータの信号である。
【0054】
記憶装置300−1〜300−8は、それぞれ対応する8個の液体容器(インクカートリッジ)400−1〜400−8に設けられる。各記憶装置はメモリー(例えば不揮発性メモリー等)を含み、各メモリーには8個の液体容器(インクカートリッジ)400−1〜400−8を識別するためのID(Identification)情報、製造情報やホスト装置200から書き込まれる情報が記憶される。例えば、製造情報としては、製造日の情報、インク色の情報などがあり、ホスト装置200から書き込まれる情報としては、インク残量の情報などがある。メモリーは、例えばFERAM(強誘電体メモリー)や、フラッシュメモリー等の不揮発性メモリーにより構成することができる。
【0055】
ホスト装置200は、例えばプリンター本体などであって、ホスト制御部210、表示部220、操作部230を含む。ホスト制御部210は、上述した記憶装置との通信処理の制御や、プリンターの印刷処理に必要な制御、インクカートリッジ(液体容器)のインク残量の算出、外部機器との通信処理の制御などを行う。表示部220は、例えばLCD(液晶ディスプレイ)等であって、プリンターの操作画面、動作状態、エラーメッセージ等を表示する。操作部230は、例えばキーパッド等で構成され、使用者がプリンターを操作するために用いられる。
【0056】
図5に示すシステムの第1の構成例では、バス接続モード設定部130により、第1のバス接続モードに設定される。第1のバス接続モードは、図5に示すように、バスHBSに対してホスト装置200と複数の回路装置100−1、100−2とが接続されるモードである。この第1のバス接続モードでは、出力制御回路120−1、120−2は、出力回路110−1、110−2を第1の出力モードから第2の出力モードに切り換え、出力信号(例えば図5ではビジー信号BUSY)が出力された後に、出力回路110−1、110−2を第2の出力モードから第1の出力モードに戻す。すなわち、図4(C)に示すように、出力モードを切り換えて出力信号(ビジー信号BUSY)を出力する。
【0057】
図6に、本実施形態の回路装置100とホスト装置200とを含むシステムの第2の構成例を示す。図6に示す第2の構成例のシステムは、上述した第1の構成例と同様に例えばプリンターであるが、バスHBSに対してホスト装置200と1つの回路装置100とが接続される。そして回路装置100には、メモリー接続バスMBSを介して記憶装置300−1〜300−4が接続される。
【0058】
第2の構成例では、バス接続モード設定部130により、第2のバス接続モードに設定される。第2のバス接続モードでは、図6に示すように、バスHBSに対してホスト装置200と1つの回路装置100とが接続され、一方で他の回路装置は非接続である。この第2のバス接続モードでは、他の回路装置が接続されていないから、他の回路装置との干渉を防止するために出力ノードNQを高インピーダンス状態HZに設定する必要がない。すなわち、第1の出力モードに設定する必要がない。そのために出力制御回路120は、出力回路110を第2の出力モードに設定して、出力信号(ビジー信号BUSY)を出力することができる。
【0059】
例えば図5の第1の構成例のシステムの場合には、バス接続モード設定部130−1、130−2が、制御部140−1、140−2に対して、出力回路110−1、110−2の出力信号の出力の際と出力信号の出力後とで、モードを切り替える制御を行うように指示する。
【0060】
一方、図6の第2の構成例のシステムの場合には、バス接続モード設定部130が、制御部140に対して、出力モードを固定にする指示を行う。
【0061】
制御部140−1、140−2、140は、指示に基づいて、レジスターの値を設定して、出力制御回路120−1、120−2、120の出力モードの設定を行う。
【0062】
このように本実施形態の回路装置によれば、記憶装置(液体容器、インクカートリッジ)の個数に応じて、第1、第2のバス接続モードのいずれかに設定することができる。すなわち、記憶装置の個数が多い場合には、第1のバス接続モードに設定し、複数の回路装置を設けることで、多数の記憶装置とホスト装置との間のデータ通信を効率的に行うことができる。また、記憶装置の個数が少ない場合には、第2のバス接続モードに設定し、1つの回路装置を用いて複数の記憶装置とホスト装置との間のデータ通信を行うことができる。
【0063】
インクジェット方式のプリンターなどでは、例えば4色のインクが使用されたり、或いはさらに多色(例えば5色以上)のインクが使用されたりする。すなわちn(nは2以上の整数)色のインクを使用するn色モードと、n色よりも少ない色のインクを使用するk(kは1≦k<nである整数)色モードがある。
【0064】
n色モードの場合には、回路装置を第1のバス接続モードに設定することで、複数の回路装置を用いてn個の記憶装置、すなわちn個の液体容器(インクカートリッジ)を設けることができる。一方、k色モードの場合には、回路装置を第2のバス接続モードに設定することで、1つの回路装置を用いてn個より少ないk個の記憶装置、すなわちk個の液体容器(インクカートリッジ)を設けることができる。
【0065】
このように本実施形態の回路装置によれば、プリンター(システム)などにおいて、使用するインクの色数を増加したい場合に、回路装置の個数を増やすことで、インクカートリッジの個数を増加させることができる。その結果、バスやデータ転送回路などの設計変更を行わずにインク色数を増加させることができるから、設計コストや製造コストの低減などが可能になる。
【0066】
図7は、図5、図6のシステム(例えばプリンター)においてバスHBSを介してやり取りされる各信号のタイミングチャートの一例である。図7には、リセット信号XRST、イネーブル信号ENABLE、クロック信号SCK、データ信号SDA及びビジー信号BUSYのタイミングを示す。
【0067】
リセット信号XRSTは、ホスト装置200から出力され、信号レベルがHレベルである期間では、回路装置100のリセットが解除される。イネーブル信号ENABLEは、ホスト装置200から出力され、信号レベルがHレベルである期間は、ID・CS認識期間である。すなわち、この期間にID情報及びチップセレクト(CS)情報がデータ信号SDAとしてホスト装置200から回路装置100へ送信される。クロック信号SCKは、ホスト装置200から回路装置100へクロックを供給するための信号である。
【0068】
データ信号SDAは、ホスト装置200から回路装置100へオペレーションコードを送信し、また回路装置100からホスト装置200へ、記憶装置300から読み出されたデータを送信するための信号である。例えば図7では、オペレーションコードは、ID情報ID0〜ID3、CS情報CS1、CS2、コマンド情報CM0〜CM3、アドレス情報AD0〜AD7で構成される。また読み出しデータは、D0〜D7及びパリティPAで構成される。
【0069】
ビジー信号BUSYは、ホスト装置200が発行したコマンドを、回路装置100が処理中であることをホスト装置200に対して通知する信号である。例えば図7では、回路装置100が、記憶装置300から読み出されたデータD0〜D7及びパリティPAをホスト装置200に出力中であることを通知する。すなわち、読み出しデータ出力期間に、ビジー信号BUSYがHレベルに設定されることで、読み出しデータを出力中であることを通知する。
【0070】
上述したように、第1のバス接続モード(例えば図5)では、例えば図4(C)に示すように、2つの出力モードを切り換えてビジー信号BUSYを出力する。こうすることで、他の回路装置との干渉を防止し、さらにビジー信号BUSYがHレベルからLレベルに降下するまでの時間を短縮することができる。また第2のバス接続モード(例えば図6)では、他の回路装置が非接続であるから、第2の出力モードでビジー信号BUSYを出力することができるから、ビジー信号BUSYがHレベルからLレベルに降下するまでの時間を短縮することができる。
【0071】
図8は、本実施形態の出力回路110が出力するビジー信号BUSYの効果を説明する図である。図8には、ホスト装置200が、第1、第2の回路装置100−1、100−2からデータを読み出す際のビジー信号BUSYを示す。
【0072】
第1の回路装置100−1は、第1の読み出しデータ出力期間TA1に読み出しデータを出力する。上述したように、この期間TA1にはビジー信号BUSYがHレベルに設定され、これによりホスト装置200は読み出しデータが出力中であることを認識する。読み出しデータの出力が完了すると、第1の回路装置100−1は、ビジー信号BUSYをLレベルに戻す。ホスト装置200は、ビジー信号BUSYがLレベルに降下したことを検出して、データの出力が終了したことを認識する(図8のD1)。そして、所定の時間の経過後に、第2の回路装置100−2からデータを読み出すために、次のオペレーションコードを送信する。
【0073】
読み出しデータの出力が終了する時から次のオペレーションコードの送信が開始される時までの待ち時間TW1は、ビジー信号BUSYがLレベルになるタイミング(図8のD1)が早いほど、短縮される。従って、本実施形態の回路装置100によれば、ビジー信号BUSYがHレベルからLレベルに降下するまでの時間を短縮することができるから、次のオペレーションコードを送信するまでの待ち時間TW1を短縮することができる。
【0074】
このようにビジー信号BUSYがHレベルからLレベルに復帰するまでの時間が短縮されることで、ホスト装置が通信相手を他の回路装置に切り換えるための時間やホスト装置が他の処理に移行するための時間などを短縮することができるから、効率的な通信が可能になる。
【0075】
3.液体容器
図9に、記憶装置300が設けられた液体容器400の詳細な構成例を示す。なお以下では、ホスト装置200がインクジェット方式のプリンター本体であり、液体容器400がインクカートリッジであり、基板420が、インクカートリッジに設けられた回路基板である場合を例に説明する。但し、本実施形態では、ホスト装置、回路装置、液体容器、基板は、他の装置、容器、基板であってもよい。例えば、ホスト装置はメモリーカードのリーダー/ライターであってもよく、基板はメモリーカードに設けられた回路基板であってもよい。
【0076】
図9に示すインクカートリッジ400(広義には液体容器)の内部には、インクを収容するための図示しないインク室が形成される。また、インクカートリッジ400には、インク室に連通するインク供給口440が設けられる。このインク供給口440は、インクカートリッジ400がプリンターに装着されたときに、印刷ヘッドユニットにインクを供給するためのものである。
【0077】
インクカートリッジ400は、回路基板420(広義には基板)を含む。回路基板420には、記憶装置300が設けられ、データの記憶や回路装置100を介してホスト装置200とのデータ送受信を行う。回路基板420は、例えばプリント基板により実現され、インクカートリッジ400の表面に設けられる。回路基板420には、高電位電源VDD等の端子が設けられる。そして、インクカートリッジ400がプリンターに装着されたときに、それらの端子とプリンター側の端子が接触(電気的に接続)することで、電源やデータのやり取りが行われる。
【0078】
図10(A)、図10(B)に、記憶装置300が設けられた回路基板420の詳細な構成例を示す。図10(A)に示すように、回路基板420の表面(プリンターと接続される面)には、複数の端子を有する端子群が設けられる。この端子群は、低電位電源端子VSS、高電位電源端子VDD、リセット端子XRST、クロック端子SCK、データ端子SDAを含む。各端子は、例えば矩形状(略矩形状)に形成された金属端子により実現される。そして、各端子は、回路基板420に設けられた図示しない配線パターン層やスルーホールを介して、記憶装置300に接続される。
【0079】
図10(B)に示すように、回路基板420の裏面(プリンターと接続される面の裏側の面)には、記憶装置300が設けられる。記憶装置300は、例えば、強誘電体メモリーを有する半導体記憶装置により実現できる。この記憶装置300には、インク又はインクカートリッジ400に関連する種々のデータが格納され、例えば、インクカートリッジ400を識別するためのID情報やインクの消費量等のデータが格納される。インク消費量のデータは、インクカートリッジ400内に収容されたインクについて、印刷の実行等に伴い消費されるインク量の累計を示すデータである。このインク消費量のデータは、インクカートリッジ400内のインク量を示す情報であってもよく、消費したインク量の割合を示す情報であってもよい。
【0080】
なお、以上のように本実施形態について詳細に説明したが、本発明の新規事項及び効果から実体的に逸脱しない多くの変形が可能であることは当業者には容易に理解できるであろう。従って、このような変形例はすべて本発明の範囲に含まれるものとする。例えば、明細書又は図面において、少なくとも一度、より広義又は同義な異なる用語と共に記載された用語は、明細書又は図面のいかなる箇所においても、その異なる用語に置き換えることができる。また回路装置及びシステムの構成、動作も本実施形態で説明したものに限定されず、種々の変形実施が可能である。
【符号の説明】
【0081】
HBS バス、NQ 出力ノード、TN 第1の導電型のトランジスター、
TP 第2の導電型のトランジスター、VDD 第2の電源ノード、
VSS 第1の電源ノード、
100 回路装置、110 出力回路、120 出力制御回路、
130 バス接続モード設定部、140 制御部、150 データ転送回路、
200 ホスト装置、210 ホスト制御部、220 表示部、230 操作部、
300 記憶装置、400 液体容器、420 基板(回路基板)、
440 インク供給口、500 比較例の回路装置、510 比較例の出力回路、
540 比較例の制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
バスを介してホスト装置に信号を出力する出力回路と、
前記出力回路を制御する出力制御回路とを含み、
前記出力回路は、
出力ノードと第1の電源ノードとの間に設けられる第1の導電型のトランジスターと、
前記出力ノードと第2の電源ノードとの間に設けられる第2の導電型のトランジスターとを含み、
前記出力制御回路は、
第1の出力モードでは、前記第1の導電型のトランジスター及び前記第2の導電型のトランジスターのいずれか一方をオフにし、他方をオン・オフする制御を行い、
第2の出力モードでは、前記第1の導電型のトランジスター及び前記第2の導電型のトランジスターを排他的にオン・オフする制御を行い、
前記出力回路が前記出力ノードに出力信号を出力する際に、
前記出力制御回路は、前記出力ノードが高インピーダンス状態に設定される前記第1の出力モードから前記第2の出力モードに切り換え、
前記出力回路は、前記第2の出力モードに設定された後に、前記出力信号に対応する電圧レベルを前記出力ノードに出力し、
前記出力制御回路は、前記出力ノードに前記電圧レベルが出力された後に、前記出力回路を前記第2の出力モードから前記第1の出力モードに切り換えることを特徴とする回路装置。
【請求項2】
請求項1において、
前記出力信号を第1の電圧レベルから第2の電圧レベルに変化させる場合には、
前記出力制御回路は、前記出力回路を前記第1の出力モードから前記第2の出力モードに切り換えて、
前記出力回路は、前記第2の出力モードに設定された後に、前記出力ノードを前記第1の電圧レベルから前記第2の電圧レベルに変化させ、
前記出力信号を前記第2の電圧レベルから前記第1の電圧レベルに変化させる場合には、
前記出力制御回路は、前記出力回路を前記第1の出力モードから前記第2の出力モードに切り換え、
前記出力回路は、前記第2の出力モードに設定された後に、前記出力ノードを前記第2の電圧レベルから前記第1の電圧レベルに変化させ、
前記出力ノードが前記第1の電圧レベルに設定された後に、前記出力制御回路は、前記出力回路を前記第2の出力モードから前記第1の出力モードに戻すことを特徴とする回路装置。
【請求項3】
請求項1又は2において、
第1のバス接続モードでは、前記バスに対して前記ホスト装置と他の回路装置とが接続され、
第2のバス接続モードでは、前記バスに対して前記ホスト装置が接続され、一方で前記他の回路装置が非接続であり、
前記第2のバス接続モードでは、
前記出力制御回路は、前記出力回路を前記第2の出力モードに設定し、
前記第1のバス接続モードでは、
前記出力制御回路は、前記出力回路を前記第1の出力モードから前記第2の出力モードに切り換え、前記出力信号が出力された後に、前記出力回路を前記第2の出力モードから前記第1の出力モードに戻すことを特徴とする回路装置。
【請求項4】
請求項3において、
前記第1のバス接続モードと前記第2のバス接続モードとを設定するためのバス接続モード設定部を含むことを特徴とする回路装置。
【請求項5】
請求項1乃至4において、
前記出力回路が出力する前記出力信号は、前記ホスト装置が発行したコマンドを処理中であることを前記ホスト装置に対して通知する信号であることを特徴とする回路装置。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれかにおいて、
メモリー接続バスに接続される複数の記憶装置と前記ホスト装置との間のデータ転送を行うデータ転送回路を含むことを特徴とする回路装置。
【請求項7】
請求項6において、
前記記憶装置は、液体容器に設けられた記憶装置であることを特徴とする回路装置。
【請求項8】
請求項7において、
n(nは2以上の整数)色モードの場合には、前記第1のバス接続モードに設定され、
k(kは1≦k<nである整数)色モードの場合には、前記第2のバス接続モードに設定されることを特徴とする回路装置。
【請求項9】
請求項1乃至8のいずれかに記載の回路装置と前記ホスト装置とを含むことを特徴とするシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2012−15604(P2012−15604A)
【公開日】平成24年1月19日(2012.1.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−147673(P2010−147673)
【出願日】平成22年6月29日(2010.6.29)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】