説明

回転アトマイザーの機能を検査する方法、および対応するコーティング装置

本発明の目的は、加工対象物の連続的なコーティングのために用いられる回転アトマイザー(10)の機能検査である。これは、アトマイザー(10)の指向性のある空気フロー(12)の内部または外側に生まれる圧力値が測定され、アトマイザーの機能にエラーがない場合の所定の参照値と比較されることで、実現される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、たとえば塗装ロボットへの実装のような回転アトマイザーの機能検査のための方法、具体的には、とりわけ車体のような加工対象物の静電連続コーティングのための方法と、独立項のプリアンブルに係る対応するコーティング装置とに関連する。
【背景技術】
【0002】
ここで検討されるタイプの高回転アトマイザーは、噴霧体としての回転ベルカップと、その駆動部とから実質的に構成される。大部分は、エアクッション空気タービンが駆動部として用いられる。塗料の材料およびスループット量に応じて、アトマイザーは5000rpmと100000rpmとの間の回転速度で運転される。ベルカップによって接線方向に振り落とされ、霧化された塗料は、コーティングされる接地基板に対する静電場力によってだけでなく、ベルカップの下流側に配置されたボアまたは環状ギャップの配置(特許文献1、特許文献2など)からアトマイザーの軸に向けて同軸状に抜け出る指向性のある空気フローによって、偏向され、方向づけられ、噴霧ジェットを形成する。指向性のある空気によって、追加の二次的な塗料霧化もまたベルカップの端においてもたらされる。指向性のある空気の量は、目標値の関数として制御される。
【0003】
このタイプのアトマイザーによって実行される工業的な塗料コーティングの場合、概して、もっとも重要な品質基準は、塗布された塗料層の層厚さおよび均一性である。品質低下を伴わない常に増加する生産性およびより大きな塗布面積への要望とともに、および、改良された塗料材料の利用可能性とともに品質要求がさらに大きくなる。塗料が複数の重なり合った層に塗布されるので、求められる層の均一性はいままでとりわけ得られてきた。より大きな塗装速度による費用低減または生産性の増加を伴う将来のプロセスにおいては、それに応じて、層の品質へのより高い要求が起こるだろう。
【0004】
結果として生じる層厚さは、高回転霧化の場合においては、噴霧ジェットの幅に基づいた塗料の領域分布に実質的に従属する。一定の塗料量を前提として、噴霧ジェット幅の低減に伴って塗料塗布の面積は平方の割合で減少するので、層厚さは逆比例して増加する。そのため、数百%にわたる層厚さの変動があり得て、ある程度用いられもする。層形成に対して決定的な噴霧ジェット幅は、その部分に対して、前述の指向性のある空気フローの方向および速度によって制御される。不正確な空気フローの場合、所望の層形成からの望まないずれが生じる。狭すぎる領域への噴霧ジェットの狭窄が強すぎる場合には厚すぎる層が生じる一方、噴霧ジェットの狭窄が弱すぎる場合には反対のケースが生じる。さらに、望まない指向性のある空気フローによって、塗布された層の断面形状が変形される。
【0005】
実際のところ圧倒的多数の従来式の回転アトマイザーの場合、加工対象物に対する塗料粒子の着弾点はベルカップの延長された回転軸、すなわちそれと同心の空気ノズルの中心軸には位置しない。さらに、高速で多数の個々のノズルから飛び出す指向性のある空気が、止まっている外気に対してノズルの外側および内側の曲面において少なからぬ摩擦を発生させ、それゆえに指向性のある空気と平行な方向に外気の一部を動かすので、噴霧ジェット幅は空気ノズルの軸の位置およびベルカップの形状とは独立に変化し得る。外側の曲面における結果として起こる空気の損失は、外気の流入によって容易に補整され得る一方、指向性のある空気の円錐形の内部において負圧が形成され、それは変形に繋がる。すなわち、外気の円錐形に焦点を合わせる。その結果、この変形は、噴霧ジェット幅を定める。
【0006】
加工対象物の形状およびプロセスの条件に関する個々の特性に従って、閉鎖ループ状に制御された指向性のある空気フローによって、コーティングプロセス中、噴霧ジェット幅が設定される。噴霧ジェット幅のこの所望の制御性は、フローの円錐形の内部で得られ得る負圧に実質的に従属する。この目的を達成するために必要とされるより大きな流速はまた、ベルカップの端における塗料粒子フローのよりよい偏向をももたらす。だいたいの場合、指向性のある空気の内圧は、それゆえに、塗料粒子フローの輸送および局所的な堆積に対する関数決定の基準である。通常、内圧は、指向性のある空気の量、流速およびフローの形状を表す。
【0007】
さらに、指向性のある空気の内圧、および、指向性のある空気/内圧の特性、すなわち、単位時間当たりに測定される指向性のある空気の量の関数としての指向性のある空気フローの内圧の経過、もまた、アトマイザーの、具体的には開放断面の、指向性のある空気のノズル配置の完璧な状態と、製造公差、損傷または装置の不良(たとえば、存在する2つの異なる指向性のある空気の回路の交換、または、アトマイザーに封止部がないことまたは欠陥封止部であること)に加えて、汚染物質によっても機能が低下し得る指向性のある空気リングのボアまたはスロットの幾何学的な一様性および正確な取り付けと、に対する同定評価基準である。このタイプの欠陥の全てによって減少する指向性のある空気の内圧に対する効果は、外圧と内圧との間の大きな圧力差の補整に対する存在する可能性に実質的に基づく。個々の指向性のある空気ノズルからの不均一な排出速度と空気量は、異なる運動エネルギーを意味する。指向性のある空気は、それゆえに、作用する圧力によって異なって偏向される。すなわち、ウィークポイントが指向性のある空気の円錐に生じ、それは圧力均等化のための潜在的な通路を構成する。ノズルボアのわずかな幾何学的な不規則さでさえ同様に、ボアからの距離を増加させつつ、指向性のある空気の円錐の中にあるウィークポイントに至る。さらに、フローの運動方向および速度次第で、フローの形状における不規則さは、噴霧ジェット幅への影響とともに、空気通路および対応する圧力均等化に繋がり得る。
【0008】
噴霧円錐がより広くなり得ることの結果として、加工対象物表面の上流にある過圧ゾーンからの空気流入によって、圧力差もまたある程度補整される。加工対象物表面の流れ抵抗の減少に伴い、過圧およびそれゆえの前述の空気流入が低減されるので、それに対応して下降する内圧が噴霧ジェットの「崩壊」に至り、それゆえに明らかに小さなジェット直径に繋がる。個々の場合において、ジェット直径が半分になること、およびそれゆえに局所的な塗料の堆積が4倍になることが観察される。この効果はある場合においては有用であり得るが、それが予測できない方法で始まる場合、それは望ましくない。
【0009】
コーティング装置を始動させている間および製造プロセスの間、上述の結果は、望ましくない再現性不良および品質不良に繋がり得る。たとえば面積フロー測定システムを伴う、このタイプの欠点を防ぐための既存の全ての診断機能オプションは極めて複雑であり、および/または、流量計を取り付けるための空気供給部の分離のような霧化システムにおける介在を必要とし、または、個々の構成要素および個々の機能を検査することによってのみ実行され得る。さらに、生産作業、具体的にはメンテナンスおよび清掃作業の間の遅れてくる欠陥による、機能に対して決定的であるアトマイザーの変化、例えば指向性のある空気のボアの汚染、不正確な要素取り付け等によるアトマイザーの変化が除外されない。明確な所見の欠如によって、構成要素に対する摩耗または損傷が検出されない場合、コーティング作業は品質ロスを伴って継続される。また、コーティング装置が始動された時に塗装実験によって完全に組み立てられたアトマイザーの検査は、一時的かつ技術的に、基本条件の範囲に関係し、かつ関連づけられる(基準噴霧パターンはそれぞれの塗料材料に対して利用可能ではないことがある、プレートが乾燥機内で焼かれ、最大限可能な程度に、機械によって測定されなければならない、等)。さらに、たとえば品質管理用の試験方法としてのブラシプロファイルのような塗装された噴霧パターンは、単にアトマイザーの機能のみに従属するだけではなく、むしろ、塗料材料の特性および温度や他の境界条件のような多数の変動因子にも従属する。さらに、汚染、漏れ、不正確または欠陥のある構成要素等による変化が、ここにおいて、遅すぎるタイミングでしばしば認識され、および、コーティング品質についての苦情によってのみしばしば認識される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】欧州特許第1331037号明細書
【特許文献2】国際公開第2008/061584号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明は、(オンラインで)コーティング作業の前および最中の両方に、わずかな費用で、簡単、客観的かつ信頼性のある方法で、回転アトマイザーの実質的な全体機能検査が可能になる方法およびコーティング装置それぞれを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本目的は請求項に記載の特徴によって実現される。
【0013】
本発明は、空気指向性のある空気フローの内側の圧力領域と外側の圧力領域との間の、大きく、かつ安定的な圧力差が、回転アトマイザーの欠陥のない全体システムにとっての明確な特性であるという認識に基づいている。同じことが、急勾配で長い指向性のある空気/内部圧力特性に対してもあてはまる。指向性のある空気フローの内部圧力または外側の指向性のある空気フローと隣接する負圧領域における圧力、すなわちアトマイザーの周囲における既知の空気圧力と比較しての圧力差、のみを測定することもまた十分であり得る。
【0014】
冒頭で既に述べられたように、指向性のある空気フローは、ここでは、アトマイザーの指向性のある空気開口部またはノズルの配置を伴うアトマイザーによって、本質的に知られている方法で生成された気体フローを意味する。それによって、空気の代わりに他の気体を用いることも理論的には可能となり得る。それゆえ、それは、アトマイザーの回転ベルカップによって噴霧されるコーティング材料がさらされるアトマイザーの前方外側にある(典型的には、多かれ少なかれ円錐形の)フローである。
【0015】
ある状況の下、圧力ゲージが1つのみか、そうでなくてもより少ないことおよびそれに対応して費用が低いことのおかげで、好ましくはアトマイザーの内側および/または外側に固定して取り付けられ得る、または、アトマイザーの外側で可動式でもあり得る圧力センサーによって、それぞれの圧力が測定され得る。外部センサーの場合、回転アトマイザーまたは圧力センサーが所定の決定された測定位置に持ち込まれ得ることによって、たとえば回転アトマイザーが実装される塗装ロボットによって回転アトマイザーが位置決めされる一方、可動式のセンサーは、たとえば、手動で、または、具体的には、自動的に制御される操作装置または補助ロボットによっても位置決めされ得る。
【0016】
測定のため、所定の空気量の組み合わせによって、複数の同時に生成された異なる指向性のある空気の場合、単位時間あたり所定の空気量を有する指向性のある空気フローが生成される。外側および/または内側の負圧領域における、ここで結果的に得られる圧力値は、欠陥のない状態の場合の関連する記憶された定値と比較され、それと対応するように評価される。また、複数の異なる空気量が点検用に設定される。
【0017】
本発明に係る負圧測定の具体的な利点は、必要不可欠なアトマイザーの機能を特徴づけることが可能であることにある。機能には、例えば、指向性のある空気の量、指向性のある空気のノズルの形状、および同時に起こる塗料の霧化さえ伴わない本質的である欠陥の状況、すなわち、コーティング材料の特性による影響がなく、汚染、清掃、処理等のような対応する短所がない欠陥などがある。アトマイザーおよびその供給ラインシステム内の介在なしで、手動または好ましくは完全自動で測定が行われ得ることがさらに重要である。測定情報もまたいつもすぐに利用可能であるので、欠陥の場合においては適切な測定が即座に導入され得て、それゆえに、たとえば、コーティング装置を始動させる時の製造点検の間に、具体的には製造プロセスが作動している時にも(オンラインで)、異常による、コーティングされた加工対象物の品質欠陥やそれに対応するコストが抑制され得る。それゆえに、いままでの実務においてよりも実質的に客観的な方法で、具体的には当業者の資質および利用可能性のような主観的な因子と独立である方法で、製造品質が予防的に支えられる。測定値もまた具体的なテスト設定およびテスト位置とは独立であり、それゆえに、客観的かつ互いに同程度である。
【0018】
さらに、特性の生成、存在する2つの指向性のある空気を迂回させる等のような変化する試験条件による、素早い欠陥割り当ての可能性などのさらなる利点が生まれる。さらに、アトマイザーの欠陥を有する構成要素がすぐに検出され、交換され得る。
【0019】
本発明は、図面に示される例示的な実施態様を用いて、より詳細に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】回転アトマイザーの端面における流れ場の図である。
【図2】回転アトマイザーおよび、その指向性のある空気フローの負圧領域における、外側に圧力センサーを配置する可能性のある位置を示す図である。
【図3A】回転アトマイザーの外側にある圧力センサーを配置する例を示す図である。
【図3B】回転アトマイザーの外側にある圧力センサーを配置する例を示す図である。
【図3C】回転アトマイザーの外側にある圧力センサーを配置する例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
コーティングされた加工対象物と対向する回転アトマイザー10の正面の部分は図1に模式的に示され、それは基本的に、詳細には示されないベルカップ11および指向性のある空気のリングからなり、その指向性のある空気のノズルの配置は回転軸と同心であり、それ自体は既知である方法によって指向性のある空気フロー12を生成する。ベルカップ11によって接線方向に噴霧される塗料粒子の流路の形状、すなわち噴霧ジェットの形状は、表される指向性のある空気の円錐に相当する。回転アトマイザー10は、いずれかの所望の既知のタイプであり得て、具体的には車両塗装用の従来のタイプ(参照例:上述の特許文献2)であり得て、それゆえに、いかなるさらなる記載をも必要としない。
【0022】
既述のように、指向性のある空気フロー12が生成される時、早く流れる指向性のある空気と、前からとどまる外気との間の摩擦によって、指向性のある空気フロー12の外側表面に外側空気摩擦領域13が形成され、内側空気摩擦領域14がその内面に形成される。これらは、その近傍における指向性のある空気フローの外側において、外側負圧領域17が形成され、指向性のある空気フローの内部に、フローの所望の焦点に対して求められる内側負圧領域18が形成される結果として、である。15で示される外側均等フローおよび内側均等フロー16によって、部分的な圧力均等化が起こる。
【0023】
負圧領域17および/または18における圧力値の本発明に係る測定に対して、原則的には、いかなる所望の測定装置でも用いられ得る。圧力センサーを位置決めする適切な位置に関するいくつかの実施態様が図2に示される。それゆえ、指向性のある空気フロー12の外側の負圧を測定する回転アトマイザー10内の圧力センサー21および/または指向性のある空気フロー12の内側の負圧を測定する圧力センサー22を固定して取り付けることが好適であり得る。ここで、対応する圧力測定流路21’または22’によってセンサーが負圧領域17および/または18に接続され、圧力測定の間、加工対象物と対向し、好ましくは塗料が流れない塗料出口流路とそこで一致し得るベルカップの端面において、たとえば流路22’が中央付近で開口し得る一方、その流路21’は本図面によればアトマイザーの筐体の円周面におけるベルカップの近傍で開口し得る。圧力センサー21および22に加えて、または、圧力センサー21および22の代わりに、外側圧力センサー23および24が、それぞれの圧力をそこで測定するため、負圧領域17および18において、回転アトマイザー10の外側に直接配置され得る。
【0024】
センサー21〜24によって測定される圧力値は、適切な信号の形態で、模式的に図示される測定システム26に供給され得て、該圧力値は評価され、完璧なアトマイザーの機能に対する所定の参照値と比較され得る。静電的な回転アトマイザー10の高電圧領域からの問題のない伝達に対して、圧力センサー21および22の測定値は、具体的には、空気圧信号として測定システム26に伝達され得る。
【0025】
言及された負圧領域における外部圧力センサー23または24(図2)の配置に関するさまざまな可能性が、図3A〜図3Cにおいて例として示される。第1の例として、図3Aは圧力センサー24aを示し、それは具体的には外側の負圧の測定のために、噴霧ブースの壁30に対して、または、ここで考慮されるコーティング装置の他の固定された構成要素に対して、固定されたスペーサー25aとともに好適に取り付けられ得て、それはその位置に関して定められる。圧力値を測定するために、その塗装ロボットによって、回転アトマイザーが、圧力センサー24aの所定の位置に対して正確な測定位置に自動的に取り付けられ得る。
【0026】
図3Bは外部圧力センサー24bを示し、それは同様に取り付けられ得て、具体的には外側の負圧を測定するために、塗装ロボットそれ自体の部分31に対して、スペーサー25bとともに固定されて好適に取り付けられる。すなわち、具体的には所定の位置の一部に対して取り付けられ、ロボットの前腕および手首の範囲に達し得る。
【0027】
それに対して、図3Cは、手動によって移動可能で、好ましくは可般型の圧力プローブ24cを示し、それはたとえば、指向性のある空気フローの内側の負圧領域における圧力を測定するため、指向性のある空気フローに導入され得る。一方、既述のように、好ましくは自動的に制御される操作装置もまた、このために用いられ得る。
【0028】
指向性のある空気の高速フローの直接的な背圧作用から圧力プローブを保護することが好ましい。それゆえ、好ましい可能性は、たとえば、通気性はあるが、金属またはプラスチック製の流れを妨げる焼結体を有する圧力センサーを包含することである。なお、それ自体は既知である圧力プローブおよび従来型の圧力プローブが用いられ得る。
【0029】
本発明の典型的な使用例は、製造プロセスにおける定期的な汚染物質検査である。空気排出の減衰または方向変化が起こるように、こびりついた塗料ミストを伴う汚染物質が、指向性のある空気のノズルの開口断面積を変化させ得る。所望の指向性のある空気フローの減衰が、指向性のある空気フローの内部における負圧の低減をもたらし、その結果として、加工対象物の方向における塗料フローの集束が減衰し、それゆえに噴霧ジェット幅が減少する。それゆえに、加工対象物上への塗料の堆積の分布は、それに対応する、より小さな層厚さを伴って広がる。加工対象物の端部領域においては、液滴流の一部が表面に当たらないので、より大きな境界ロスが塗料材料に関して起こる。このタイプの異常の原因を突き止めるために、指向性のある空気フローにおける内部圧が測定され得るように、たとえば塗装ロボットによって定期的に、回転アトマイザーが、図2における23のような固定されて取り付けられた圧力センサーに向けて前進し得る。完璧なアトマイザーの機能に対する定値が以前に測定され、蓄積されている場合、考慮されている例において、指向性のある空気のノズルを清掃するために、テストされるべき現在の状態との後での比較、およびそれゆえに欠点の検出および欠点を克服するための適切な測定の導入が可能である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
加工対象物の連続的なコーティングのために用いられ、コーティング作業中にモーターによって駆動され、指向性のある空気フロー(12)を生成する回転噴霧体(11)を有し、コーティング作業中に、噴霧ジェットを形成する噴霧されたコーティング材料を方向づけ、コーティングされる加工対象物に向けて前記噴霧ジェットを偏向させ、
前記指向性のある空気フロー(12)の生成中に、前記指向性のある空気フローの外部の領域(17)の近傍で、前記指向性のある空気フローの内部の領域(18)において、および/または、前記指向性のある空気フローの外部の領域(17)においてここに生じる1つまたは複数の圧力値が測定され、
測定された前記圧力値が、完璧なアトマイザーの機能に対する所定の参照値と比較される、
ことを特徴とする回転アトマイザー(10)の機能検査の方法。
【請求項2】
前記指向性のある空気フロー(12)の内部の圧力と、前記指向性のある空気フローの外部の前記領域(17)における圧力との間の圧力差が測定される、
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
圧力または圧力の経過が、単位時間あたりに測定される前記指向性のある空気フロー(12)の速度および/または空気の量の関数として評価される、
ことを特徴とする請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記回転アトマイザー(10)の内部に取り付けられた1つまたは複数の圧力センサー(21、22)によって、結果としての圧力値が測定される、
ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
前記回転アトマイザー(10)に関して画定された、または、画定可能な位置にある、前記回転アトマイザーの外側に取り付けられた、または、そこに配置された1つまたは複数の圧力センサー(23、24)によって、結果としての圧力値が測定される、
ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
コーティング材料がプロセス中に前記噴霧体によって噴霧されることなしで、前記圧力値が測定される、
ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
モーターによって回転可能である噴霧体(11)を有し、指向性のある空気フロー(12)を生成するための指向性のある空気開口部の環状の配置を有し、コーティング作業中に、噴霧ジェットを形成する噴霧されたコーティング材料を方向づけ、コーティングされる加工対象物に向けて前記噴霧ジェットを偏向させ、
1つまたは複数の圧力センサー(21−24)が、前記回転アトマイザーに関して画定された、または、画定可能な位置にある前記回転アトマイザー(10)の内側および/または前記回転アトマイザーの外側に取り付けられるか、または、配置可能であり、
圧力は、前記指向性のある空気フロー(12)の生成中に、前記指向性のある空気フローの外部の領域(17)の近傍で、前記指向性のある空気フロー(12)の内部の領域(18)において、および/または、前記指向性のある空気フローの外部の領域(17)においてここに生じる、
ことを特徴とする少なくとも1つの回転アトマイザー(10)を伴う前記加工対象物の連続的なコーティング用のコーティング装置。
【請求項8】
少なくとも1つの圧力センサー(24a)が、前記加工対象物がコーティングされる噴霧ブースの壁(30)にある、または、前記噴霧ブース内部の他の固定された位置にある前記回転アトマイザー(10)の外側に固定された、
ことを特徴とする請求項7に記載のコーティング装置。
【請求項9】
少なくとも1つの圧力センサー(24b)が、前記回転アトマイザー(10)を運搬および移動させる、コーティングロボット(31)または他の自動コーティング機の前記回転アトマイザー(10)の外側に配置された、
ことを特徴とする請求項7または8に記載のコーティング装置。
【請求項10】
可動式の圧力センサー(24c)が、前記回転アトマイザー(10)に対して所定の位置にもたらされ得る前記回転アトマイザー(10)の外側に設けられた、
ことを特徴とする請求項7乃至9のいずれか1項に記載のコーティング装置。
【請求項11】
前記圧力センサー(24c)が、手動で、または、具体的には自動的に制御された操作装置によって移動される、
ことを特徴とする請求項10に記載のコーティング装置。
【請求項12】
1つまたは複数の圧力値が前記指向性のある空気フロー(12)の内部または外側で測定され得る1つまたは複数の圧力センサー(21、22)を伴う、請求項7乃至11のいずれか1項に記載のコーティング装置の回転アトマイザー。

【図1】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図3C】
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【公表番号】特表2013−505817(P2013−505817A)
【公表日】平成25年2月21日(2013.2.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−530160(P2012−530160)
【出願日】平成22年9月21日(2010.9.21)
【国際出願番号】PCT/EP2010/005774
【国際公開番号】WO2011/035886
【国際公開日】平成23年3月31日(2011.3.31)
【出願人】(504389784)デュール システムズ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング (54)
【Fターム(参考)】